JP2013169614A - キャリア押圧機構、及び研磨装置、及びガラス基板の研磨方法、及びガラス基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】両面研磨装置100は、研磨用キャリア20が上定盤104の上側研磨パッド130に貼り付くことを防止するキャリア貼り付き防止機構240が設けられている。キャリア貼り付き防止機構240は、上定盤104の外周に装着された外側キャリア押圧機構250と、サンギヤ220の上部外周に装着された内側キャリア押圧機構260とを有する。外側キャリア押圧機構250は、研磨工程時に研磨用キャリア20の上面から離間した位置に係止され、研磨工程終了後に研磨用キャリア20の上面を上方から下方に押圧する位置に降下される。内側キャリア押圧機構260は、サンギヤ220の上部に固定されており、上定盤104の上昇する過程で研磨用キャリア20を下方に押圧する。
【選択図】図1
Description
(工程1)フロート法、フュージョン法、リドロー法、またはプレス成形法により成形されたガラス素基板を、中央部に円形孔を有する円盤形状に加工した後、内周側面と外周側面を面取り加工する。
(工程2)ガラス基板の内周または外周の少なくとも一方の側面部と面取り部に端面研磨する。
(工程3)ガラス基板の上下主平面を研磨加工する。
(工程4)ガラス基板を精密洗浄する。
(工程5)洗浄されたガラス基板を乾燥させる。
(工程6)乾燥したガラス基板の欠陥を目視又は光学方式表面観察機により検査する。
(工程7)検査したガラス基板をガラス基板収納容器に収納して包装する。
(1)本発明は、下定盤の下側研磨パッドに載置されたキャリアの各被研磨体保持穴に被研磨体を挿入し、研磨装置の上定盤を降下させて上側研磨パッドを前記被研磨体の主平面に押圧し、研磨液を供給すると共に、前記上側研磨パッドと前記下側研磨パッドとを相対的に動かして前記被研磨体の主平面を研磨し、研磨終了後に前記上定盤を上昇させる構成を有する研磨装置に装着されるキャリア押圧機構であって、
研磨時には、前記キャリアから離間し、研磨終了後に前記上定盤を上昇させる際は、前記キャリアの上面を上方から押圧して当該キャリアが前記上側研磨パッドに密接することを抑止する。
(2)本発明は、前記上定盤を上昇させる際、前記上定盤の外側及び内側の位置の少なくとも何れか一方において前記キャリアの上面を上方から押圧する。
(3)本発明は、前記上定盤の外側に設けられ、前記キャリアの上面を上方から押圧する第1のキャリア押圧機構、及び前記上定盤の内側に設けられ、前記キャリアの上面を上方から押圧する第2のキャリア押圧機構の少なくとも何れか一方を有する。
(4)本発明の前記第1のキャリア押圧機構は、前記上定盤の外周に対して上下方向に変位可能に支持され、前記上定盤を上昇させる直前に前記キャリアを下方に押圧する抑止位置に降下される。
(5)本発明の前記第1のキャリア押圧機構は、前記上定盤の外周に対して上下方向に変位可能に支持され、前記上定盤に設けられた駆動手段により前記上定盤を上昇させる直前に前記キャリアの上面を下方に押圧してキャリアが前記上側研磨パッドに密接することを抑止する抑止位置に駆動される。
(6)本発明の前記第1のキャリア押圧機構は、前記上定盤の外周に環状に形成された環状部材からなり、前記環状部材の下側端面が前記キャリアの上面に当接する。
(7)本発明の前記第1のキャリア押圧機構は、前記上定盤の外周から突出する複数のピンに嵌合する複数のロック溝が形成され、研磨終了後に前記上定盤を上昇させる直前に前記複数のロック溝を前記複数のピンに対して円周方向にスライドさせ、前記複数のピンによる前記複数のロック溝のロックを解除することで前記キャリアの上面を下方に押圧してキャリアが前記上側研磨パッドに密接することを抑止する。
(8)本発明の前記第1のキャリア押圧機構は、複数の部材に分割され、分割された各部材間を連結することで環状に形成される。
(9)本発明の前記第1のキャリア押圧機構は、前記上定盤の外周に外設する環状部と、前記キャリアの上面に当接する下端部とを有し、前記下端部は幅広となる形状に形成される。
(10)本発明の前記第1、第2のキャリア押圧機構は、前記キャリアの上面に当接する下端部に前記キャリアを保護する保護部材が設けられる。
(11)本発明は、基台と、
該基台に支持され、キャリアの各被研磨体保持穴に挿入された複数の被研磨体の下面を研磨する下側研磨パッドを有する下定盤と、
該下定盤の上方に対向配置され前記複数の被研磨体の上面を研磨する上側研磨パッドを有する上定盤と、
前記基台の上方に支持され前記上定盤を昇降させる昇降機構と、
前記基台に設けられた駆動部と、
前記昇降機構の降下動作により前記上側研磨パッドを前記複数の被研磨体の上面に当接すると共に、前記複数の被研磨体の下面を前記下側研磨パッドに当接した状態で前記上定盤と前記下定盤とが相対的に動くように、前記駆動部の駆動力を伝達する回転伝達機構とを有する研磨装置において、
前記昇降機構により前記上定盤を上昇させる際、前記キャリアの上面を下方に押圧して当該キャリアが前記上側研磨パッドに密接することを抑止する請求項1〜10の何れに記載されたキャリア押圧機構を備える。
(12)本発明は、(11)に記載の研磨装置を用いたガラス基板の研磨方法であって、
下定盤の下側研磨パッドに載置されたキャリアの各被研磨体保持穴にガラス基板を保持させる第1工程と、
前記第1工程終了後、研磨装置の上定盤を降下させて上側研磨パッドを前記ガラス基板の主平面に押圧する第2工程と、
前記第2工程終了後、研磨液を供給すると共に、前記キャリアと前記上側研磨パッド及び前記下側研磨パッドとを相対的に動かして前記ガラス基板の主平面を研磨する第3工程と、
前記第3工程終了後、前記キャリアの上面を下方に押圧して当該キャリアが前記上側研磨パッドに密接することを抑止する位置にキャリア押圧機構を変位させる工程4と、
前記第4工程終了後、前記上定盤を上昇させる工程5と、
を有する。
(13)本発明は、ガラス板を所望の形状を有するガラス基板に加工する形状加工工程と、前記ガラス基板の主平面を研磨する研磨工程と、前記ガラス基板の洗浄工程と、を有するガラス基板の製造方法において、
前記研磨工程は、(11)に記載の研磨装置によりガラス基板の主平面を研磨する。
(14)本発明の前記ガラス基板は、中央部に円孔を有する円盤形状の磁気記録媒体用ガラス基板である。
図1は本発明によるキャリア押圧機構の実施例1が適用された研磨装置を示す側断面図である。図1に示されるように、両面研磨装置100は、複数のガラス基板の上主平面及び下主平面を同時に研磨するように構成されており、基台102と、上定盤104と、下定盤106と、昇降機構108とを有する。基台102の上部には、下定盤104が回転可能に支持されており、基台102の内部には、上定盤104を駆動する定盤駆動モータが取り付けられている。
外側キャリア押圧機構250は、研磨工程時に研磨用キャリア20の上面から離間した位置にロック機構(詳細は後述する)によって係止され、研磨工程終了後に下端部の端面が研磨用キャリア20の外側上面に当接する抑止位置に降下される。内側キャリア押圧機構260は、サンギヤ220の上部外周に固定されており、サンギヤ220の外側に突出した部分(周縁部)の下端部が研磨用キャリア20の上面に対向するように設けられている。
図2は研磨後に研磨装置の上定盤を上昇させた状態を示す側断面図である。図2に示されるように、研磨工程が終了すると、連結機構200の連結ピン202を回転軸180の溝182から外し、昇降用シリンダ装置170により上定盤104を上昇させる。そして、上定盤104を上昇させる際は、外側キャリア押圧機構250の下端部250bの端面が研磨用キャリア20のインターナルギヤ230側上面を下方に押圧し、内側キャリア押圧機構260の下端部260aの端面が研磨用キャリア20のサンギヤ220側上面を下方に押圧する。
〔研磨用キャリア20の構成〕
図3Aは研磨用キャリア20の平面図である。図3Aに示されるように、研磨用キャリア20は、繊維と樹脂材料とを含む複合材料を用いて形成され、ガラス基板10を保持するガラス基板保持穴21を有する保持部22と、保持部22の外周に設けられた複数の歯を有するギヤ部24とを有する。
〔ガラス基板の構成、製造〕
図4はガラス基板の断面形状を示す断面斜視図である。図4に示されるように、磁気記録媒体用ガラス基板を製造する工程では、先ず、フロート法、フュージョン法、リドロー法、またはプレス成形法で成形されたSiO2を主成分とするガラス素基板を製作し、外径65mm、内径20mm、板厚0.635mmの寸法のガラス基板10が得られるようにガラス素基板を加工する。ガラス基板10は、上下主平面11a、11bの中央部に円形孔12を有する円盤状に形成され、内周側面13と、外周側面14とを有する。
〔外側キャリア押圧機構250の構成〕
図5Aは研磨工程時の外側キャリア押圧機構250を示す斜視図である。図5Aに示されるように、外側キャリア押圧機構250は、上定盤104の外周に外設する環状部250aと、研磨用キャリア20の上面に当接する下端部250bとを有する。
図5Bは上定盤を上昇させる際の外側キャリア押圧機構250の動作状態を示す斜視図である。図5Bに示されるように、研磨工程終了直後、すなわち上定盤104を上昇させる直前に各ロック溝254を各ロックピン252に対して円周方向(X方向)にスライドさせ、各ロックピン252による各ロック溝254のロック(係止)を解除する。これにより、外側キャリア押圧機構250は、自重により垂下方向(Y方向)に降下することで抑止位置に至り、下端部250bの端面が研磨用キャリア20の上面を下方に押圧する。そのため、研磨用キャリア20は、下側研磨パッド140の研磨面に当接した状態に保持されると共に、上定盤104が上昇する直前に上定盤104の上側研磨パッド130に密接することが抑止される。
〔研磨工程の手順〕
上記研磨装置100を用いてガラス基板10を研磨する製造方法は、以下の各工程を順次行う。
〔研磨工程における外側キャリア押圧機構250、内側キャリア押圧機構260の作用〕
図6Aは研磨工程時の外側キャリア押圧機構250、内側キャリア押圧機構260の状態を示す研磨装置の側断面図である。図6Aに示されるように、研磨工程時は、連結機構200の連結ピン202が回転軸180の溝182に嵌合しており、回転軸180の回転が支持機構110の固定ベース116を介して上定盤104に伝達される。これと同時に、各研磨用キャリア20は、ギヤ部24が中心側のサンギヤ220及び外側のインターナルギヤ230に噛合しているので、サンギヤ220およびインターナルギヤ230の回転と共に、自転しながら公転する。そして、上側研磨パッド130及び下側研磨パッド140に、研磨液(研磨剤を含む)を供給しながら研磨用キャリア20の各ガラス基板保持穴21に挿入されたガラス基板10の上下主平面11a、11bを研磨する。
〔変形例1〕
図8は外側キャリア押圧機構250の変形例1を示す図であり、(A)は平面図(B)は側面図である。図8(A)(B)に示されるように、変形例1の外側キャリア押圧機構250Aは、分割可能な構成であり、円弧形状に形成された一対の保持部材255、256を結合部材257により環状に結合させたものである。結合部材257は、所謂バックル構造であり、保持部材255、256の一端側面に設けられた係止部257aと、係止部257aに係止されるレバー部257bとからなる。
〔変形例2〕
図9は外側キャリア押圧機構250の変形例2を示す図である。図9に示されるように、変形例2の外側キャリア押圧機構250Bは、ロック溝254の水平部254aの端部上側に研磨工程時にロックピン252を係止する係止凹部254cが形成されている。
研磨工程時は、ロックピン252が係止凹部254cに係止されており、上定盤104の回転により外側キャリア押圧機構250BがX方向(周方向)に移動することが阻止される。そのため、研磨工程時の回転による振動等により外側キャリア押圧機構250Bに対するロックピン252によるロックが外れることが防止される。
〔変形例3〕
図10は外側キャリア押圧機構250の変形例3を示す図である。図10に示されるように、変形例3の外側キャリア押圧機構250Cは、下端部250bの端面の内側に上定盤104の下面に対向するように外側に突出する幅広部258を有する。この幅広部258は、半径方向の幅B1が上定盤104の外周に装着される外側キャリア押圧機構250Cの半径方向の幅B2より大きくなるように形成されている(B1>B2)。
そのため、外側キャリア押圧機構250Cの下端部250bの端面は、研磨用キャリア20を下方に押圧する接触面積が大きくなっており、インターナルギヤ230に噛合する研磨用キャリア20の上面を幅広く押圧することが可能になる。これにより、研磨用キャリア20の貼り付き抑止効果が向上する。
また、押圧機構駆動手段300は、外側キャリア押圧機構250Dを昇降させる外側シリンダ装置310と、内側キャリア押圧機構260Aを昇降させる内側シリンダ装置320とを有する。尚、押圧機構駆動手段300としては、空気圧により作動するシリンダ装置以外のアクチュエータ(例えば液圧で駆動するシリンダ装置、あるいは電動モータにより駆動されるネジ機構など)を用いても良い。
内側シリンダ装置320は、支持機構110の固定ベース116の内側上面に固定され、ピストンロッド322が下方に向けて突出している。ピストンロッド322は、下端部が固定ベース116を垂下方向に貫通して内側キャリア押圧機構260Aの上面に結合されている。
各シリンダ装置310、320は、制御部210Aからの制御信号により空圧制御部330の切替弁(例えば、三方電磁弁等)が切り替わり、空圧制御部330から圧縮空気が供給されると、シリンダ内の空気圧によりピストンロッド312、322を昇降させる。
〔シリンダ装置310、320の動作〕
図11Aに示されるように、研磨工程時は、上定盤104が降下し、上側研磨パッド130の研磨面と下側研磨パッド140の研磨面との間に各研磨用キャリア20が挟持され、各研磨用キャリア20に保持されたガラス基板10の上下主平面11a、11bを研磨する。この研磨工程においては、外側シリンダ装置310のピストンロッド312が上方(上限位置)に駆動されている。そのため、外側キャリア押圧機構250Dは、回転する研磨用キャリア20に負荷を与えないように研磨用キャリア20より所定距離離間した高さ位置に上昇している。
〔本発明の研磨方法と従来の研磨方法との比較〕
本発明の研磨方法によるガラス基板10と従来の研磨方法によるガラス基板10とのキズ検査の比較結果は、表1の通りである。
〔ガラス基板のサイズ〕
研磨対象となるガラス基板10は、直径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmの磁気記録媒体用ガラス基板となるように中央に円孔を有する円盤形状に形状加工され、ラップ処理(研削工程)、内外周研磨済みのガラス基板を用いた。
〔1次研磨工程〕
研磨具として硬質ウレタン製の研磨パッドと酸化セリウム砥粒を含有する研磨液(平均粒子直径(以下、「平均粒径」と略す。)約1.3μmの酸化セリウムを含有する研磨液組成物)を用いて、16B型両面研磨装置(スピードファム社製、製品名:DSM16B−5PV−4MH)によりガラス基板10の上下主平面11a、11bを1次研磨した。
〔1次研磨後の洗浄工程〕
1次研磨後の洗浄工程により、ガラス基板10に付着した酸化セリウムを洗浄除去した。
〔2次研磨工程〕
1次研磨の洗浄後は、研磨具として軟質ウレタン製の研磨パッドと、上記酸化セリウム砥粒よりも平均粒径が小さい酸化セリウム砥粒を含有する研磨液(平均粒径約0.5μmの酸化セリウムを主成分とする研磨液組成物)を用いて、16B型両面研磨装置(スピードファム社製、製品名:DSM16B−5PV−4MH)によりガラス基板10の上下主平面11a、11bを2次研磨した。このとき、本発明の実施例1では、前述した各キャリア押圧機構250、260(図6A〜図6C参照)を有する両面研磨装置100(表1に示す「機構Aあり」)により研磨を行った。また、比較例1では、実施例1のキャリア押圧機構250、260が装着されていない従来の両面研磨装置(表1に示す「機構Aなし」)により研磨を行った。
〔2次研磨後の洗浄工程〕
2次研磨後の洗浄工程により、ガラス基板10に付着した酸化セリウムを洗浄除去した。
〔3次研磨工程〕
実施例1と同様の方法にて2次研磨後、研磨具として軟質ウレタン製の研磨パッドと、上記コロイダルシリカを含有する研磨液(一次粒子の平均粒径が20〜30μmのコロイダルシリカを含有する研磨液組成物)を用いて、16B型両面研磨装置(スピードファム社製、製品名:DSM16B−5PV−4MH)によりガラス基板10の上下主平面11a、11bを3次研磨した。
〔3次研磨後の洗浄工程〕
3次研磨を行ったガラス基板は、最終洗浄・乾燥工程によりアルカリ性洗剤によるスクラブ洗浄、アルカリ性洗浄溶液に浸漬した状態で超音波洗浄、純水に浸漬した状態での超音波洗浄を順次行い、イソプロピルアルコール蒸気にて乾燥させた。
〔キズ検査〕
上記のように最終洗浄・乾燥工程で洗浄・乾燥された実施例2のキャリア押圧機構250A、260Aを有する両面研磨装置100A(表1の「機構Bあり」),比較例2のキャリア押圧機構のない従来の両面研磨装置(表1の「機構Bなし」)によるガラス基板10を10万ルクスの光源下で目視検査し、キズの発生率を確認した。このキズ検査では、全数検査を行っており、長さがほぼ10μmのキズを目視により検出できる。尚、10バッチの全数検査を行う場合、1バッチ100枚のガラス基板10が搬送されるため、10バッチの場合、1000枚のガラス基板10のキズ検査を行う。
〔実施例1、2と比較例1、2との比較〕
表1に記載されているように、研磨終了後の10バッチ当たりの研磨用キャリア20の上定盤104への貼り付き枚数が実施例1(表1の「機構Aあり」)ではゼロ枚であるのに対し、比較例1のキャリア押圧機構のない従来の両面研磨装置(表1の「機構Aなし」)では50枚中10枚が確認された。また、研磨終了後の10バッチ当たりの研磨用キャリア20の上定盤104への貼り付き枚数が実施例2のキャリア押圧機構250A、260Aを有する両面研磨装置100A(表1の「機構Bあり」)ではゼロ枚であるのに対し、比較例2のキャリア押圧機構のない従来の両面研磨装置(表1の「機構Bなし」)では50枚中14枚が確認された。この結果から、本発明の実施例1、2のキャリア押圧機構250、260、250A、260Aによる上定盤104に対する研磨用キャリア20の貼り付き防止効果は明らかである。
11a、11b 上下主平面
12 円形孔
13 内周側面
14 外周側面
15、16 面取り部
20 研磨用キャリア
21 ガラス基板保持穴
22 保持部
24 ギヤ部
100、100A 両面研磨装置
102 基台
104 上定盤
106 下定盤
108 昇降機構
110 支持機構
112 連結部
114 支柱
116 固定ベース
130 上側研磨パッド
140 下側研磨パッド
150 昇降機構
160 フレーム
170 昇降用シリンダ装置
172 ピストンロッド
174 下端支持部
180 回転軸
182 溝
200 連結機構
202 連結ピン
210、210A 制御部
220 サンギヤ
230 インターナルギヤ
240、240A キャリア貼り付き防止機構
250、250A〜250D 外側キャリア押圧機構
250a 環状部
250b 下端部
252 係止ピン
254 ロック溝
254a 水平部
254b 垂直部
254c 係止凹部
255、256 保持部材
257 結合部材
257a 係止部
257b レバー部
258 幅広部
260、260A 内側キャリア押圧機構
260a 下端部
300 押圧機構駆動手段
310 外側シリンダ装置
320 内側シリンダ装置
312、322 ピストンロッド
314 アーム部材
Claims (14)
- 下定盤の下側研磨パッドに載置されたキャリアの各被研磨体保持穴に被研磨体を挿入し、研磨装置の上定盤を降下させて上側研磨パッドを前記被研磨体の主平面に押圧し、研磨液を供給すると共に、前記上側研磨パッドと前記下側研磨パッドとを相対的に動かして前記被研磨体の主平面を研磨し、研磨終了後に前記上定盤を上昇させる構成を有する研磨装置に装着されるキャリア押圧機構であって、
研磨時には、前記キャリアから離間し、研磨終了後に前記上定盤を上昇させる際は、前記キャリアの上面を上方から押圧して当該キャリアが前記上側研磨パッドに密接することを抑止することを特徴とするキャリア押圧機構。 - 前記上定盤を上昇させる際、前記上定盤の外側及び内側の位置の少なくとも何れか一方において前記キャリアの上面を上方から押圧する請求項1に記載のキャリア押圧機構。
- 前記上定盤の外側に設けられ、前記キャリアの上面を上方から押圧する第1のキャリア押圧機構、及び前記上定盤の内側に設けられ、前記キャリアの上面を上方から押圧する第2のキャリア押圧機構の少なくとも何れか一方を有することを特徴とする請求項1または2に記載のキャリア押圧機構。
- 前記第1のキャリア押圧機構は、前記上定盤の外周に対して上下方向に変位可能に支持され、前記上定盤を上昇させる直前に前記キャリアを下方に押圧する抑止位置に降下されることを特徴とする請求項3に記載のキャリア押圧機構。
- 前記第1のキャリア押圧機構は、前記上定盤の外周に対して上下方向に変位可能に支持され、前記上定盤に設けられた駆動手段により前記上定盤を上昇させる直前に前記キャリアの上面を下方に押圧してキャリアが前記上側研磨パッドに密接することを抑止する抑止位置に駆動されることを特徴とする請求項3に記載のキャリア押圧機構。
- 前記第1のキャリア押圧機構は、前記上定盤の外周に環状に形成された環状部材からなり、前記環状部材の下側端面が前記キャリアの上面に当接することを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載のキャリア押圧機構。
- 前記第1のキャリア押圧機構は、前記上定盤の外周から突出する複数のピンに嵌合する複数のロック溝が形成され、研磨終了後に前記上定盤を上昇させる直前に前記複数のロック溝を前記複数のピンに対して円周方向にスライドさせ、前記複数のピンによる前記複数のロック溝のロックを解除することで前記キャリアの上面を下方に押圧してキャリアが前記上側研磨パッドに密接することを抑止することを特徴とする請求項3〜6の何れかに記載のキャリア押圧機構。
- 前記第1のキャリア押圧機構は、複数の部材に分割され、分割された各部材間を連結することで環状に形成されることを特徴とする請求項3〜7の何れかに記載のキャリア押圧機構。
- 前記第1のキャリア押圧機構は、前記上定盤の外周に外設する環状部と、前記キャリアの上面に当接する下端部とを有し、前記下端部は幅広となる形状に形成されたことを特徴とする請求項3〜8の何れかに記載のキャリア押圧機構。
- 前記第1、第2のキャリア押圧機構は、前記キャリアの上面に当接する下端部に前記キャリアを保護する保護部材が設けられたことを特徴とする請求項3〜9の何れかに記載のキャリア押圧機構。
- 基台と、
該基台に支持され、キャリアの各被研磨体保持穴に挿入された複数の被研磨体の下面を研磨する下側研磨パッドを有する下定盤と、
該下定盤の上方に対向配置され前記複数の被研磨体の上面を研磨する上側研磨パッドを有する上定盤と、
前記基台の上方に支持され前記上定盤を昇降させる昇降機構と、
前記基台に設けられた駆動部と、
前記昇降機構の降下動作により前記上側研磨パッドを前記複数の被研磨体の上面に当接すると共に、前記複数の被研磨体の下面を前記下側研磨パッドに当接した状態で前記上定盤と前記下定盤とが相対的に動くように、前記駆動部の駆動力を伝達する回転伝達機構とを有する研磨装置において、
前記昇降機構により前記上定盤を上昇させる際、前記キャリアの上面を下方に押圧して当該キャリアが前記上側研磨パッドに密接することを抑止する請求項1〜10の何れに記載されたキャリア押圧機構を備えたことを特徴とする研磨装置。 - 請求項11に記載の研磨装置を用いたガラス基板の研磨方法であって、
下定盤の下側研磨パッドに載置されたキャリアの各被研磨体保持穴にガラス基板を保持させる第1工程と、
前記第1工程終了後、研磨装置の上定盤を降下させて上側研磨パッドを前記ガラス基板の主平面に押圧する第2工程と、
前記第2工程終了後、研磨液を供給すると共に、前記キャリアと前記上側研磨パッド及び前記下側研磨パッドとを相対的に動かして前記ガラス基板の主平面を研磨する第3工程と、
前記第3工程終了後、前記キャリアの上面を下方に押圧して当該キャリアが前記上側研磨パッドに密接することを抑止する位置にキャリア押圧機構を変位させる工程4と、
前記第4工程終了後、前記上定盤を上昇させる工程5と、
を有するガラス基板の研磨方法。 - ガラス板を所望の形状を有するガラス基板に加工する形状加工工程と、前記ガラス基板の主平面を研磨する研磨工程と、前記ガラス基板の洗浄工程と、を有するガラス基板の製造方法において、
前記研磨工程は、請求項11に記載の研磨装置によりガラス基板の主平面を研磨することを特徴とするガラス基板の製造方法。 - 前記ガラス基板は、中央部に円孔を有する円盤形状の磁気記録媒体用ガラス基板である請求項13に記載のガラス基板の製造方法。
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