しかしながら、上記従来の方式では、上記基礎体温や症状などを表すメモ情報は、日記として振り返られるものでしかなく、ユーザの健康管理を支援するために十分に活用されているとは言えない。例えば、生理周期で繰り返し出てくる女性特有の症状や行動について、表示画面上で過去の生理周期と今回の生理周期との間で比較することが難しい。このため、それらの症状や行動に対する対策が適切にとれなかったり、遅れたりするという問題がある。
そこで、この発明の課題は、婦人の体温に関連する情報を表示画面に表示する婦人体温関連情報表示装置であって、生理周期で繰り返し出てくる女性特有の症状や行動について、表示画面上で過去の生理周期と今回の生理周期との間で対比でき、上記婦人の健康管理をより良く支援できるものを提供することにある。
また、この発明の課題は、婦人の体温に関連する情報を表示画面に表示する方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、生理周期で繰り返し出てくる女性特有の症状や行動について、表示画面上で過去の生理周期と今回の生理周期との間で対比でき、上記婦人の健康管理をより良く支援できるものを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の婦人体温関連情報表示装置は、
婦人の体温に関連する情報を表示画面に表示する婦人体温関連情報表示装置であって、
上記婦人の複数の生理周期について生理開始日または排卵推定日を取得する起点情報取得部と、
生理周期に伴って現れる複数種類の症状または行動のうち上記婦人が上記複数の生理周期について日ごとに示した1種類以上の症状または行動を入力する症状行動入力部と、
上記表示画面上で、日にち順を一方向に伸びる第1の方向に設定し、上記起点情報取得部によって取得された生理開始日または排卵推定日から予定される次回の生理開始日または排卵推定日を基準日とし、上記基準日から遡った複数日間の長さを少なくとも有し、かつ本日を含む今回の期間について、上記症状行動入力部によって入力された上記婦人の症状または行動を日ごとに表示する第1の表示欄と、上記今回の期間よりも前で複数日間の長さを有する過去の期間について、上記症状行動入力部によって入力された上記婦人の症状または行動を日ごとに表示する第2の表示欄とを、上記第1の方向に対して垂直な第2の方向に並べて表示する表示欄作成表示部と、
上記表示画面上で、上記第1の表示欄の画像と上記第2の表示欄の画像とを上記第1の方向に沿って相対的にスライドさせるための操作部と
を備えたことを特徴とする。
本明細書で、「生理開始日を〜取得する」とは、例えば操作部(タッチパネル、キーボード、マウスなど)を介してユーザが生理開始日を直接入力することにより取得することを意味する。ただし、体温計によって測定された婦人の日ごとの基礎体温を例えば通信部(近距離無線通信(Near Field Communication)など)を介して取得し、その基礎体温データに基づいて生理開始日を推定して求めても良い。
「排卵推定日を〜取得する」とは、体温計によって測定された婦人の日ごとの基礎体温を例えば通信部を介して取得し、その基礎体温データに基づいて排卵推定日を推定して求めることを意味する。
生理周期に伴って現れる「症状」としては、出血、おりもの、発熱、痛み、胸の張り、むくみ、食欲増加、気分の落ち込み、いらいらなどが挙げられる。生理周期に伴って現れる「行動」としては、服薬、性交、受診などが挙げられる。
表示される「今回の期間」、「過去の期間」の「長さ」は、婦人が示した症状または行動の傾向を表すために少なくとも3日間であるのが望ましく、さらに、多くの人の標準的な生活のサイクルである7日間よりも長いのが望ましく、さらに、標準的な生理周期の半分である14日間よりも長いのが望ましく、さらに、標準的な生理周期である28日間よりも長いのが望ましい。
「過去の期間」が「今回の期間よりも前」であるとは、過去の期間が今回の期間から必ずしも離れている必要はなく、過去の期間が今回の期間の一部と重なっていても良い意味である。
この発明の婦人体温関連情報表示装置では、起点情報取得部は、婦人の複数の生理周期について生理開始日または排卵推定日を取得する。症状行動入力部は、生理周期に伴って現れる複数種類の症状または行動のうち上記婦人が上記複数の生理周期について日ごとに示した1種類以上の症状または行動を入力する。表示欄作成表示部は、表示画面上で、日にち順を一方向に伸びる第1の方向に設定する。これとともに、表示欄作成表示部は、上記表示画面上で、上記起点情報取得部によって取得された生理開始日または排卵推定日から予定される次回の生理開始日または排卵推定日を基準日とし、上記基準日から遡った複数日間の長さを少なくとも有し、かつ本日を含む今回の期間について、上記症状行動入力部によって入力された上記婦人の本日までの症状または行動を日ごとに表示する第1の表示欄と、上記今回の期間よりも前で複数日間の長さを有する過去の期間について、上記症状行動入力部によって入力された上記婦人の症状または行動を日ごとに表示する第2の表示欄とを、上記第1の方向に対して垂直な第2の方向に並べて表示する。そして、操作部による操作に応じて、上記表示画面上で、上記第1の表示欄の画像と上記第2の表示欄の画像とを上記第1の方向に沿って相対的にスライドさせる。
このように動作する場合、この婦人体温関連情報表示装置によれば、ユーザは、上記表示画面上で、上記婦人が上記過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、上記婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とを、比較して見ることができる。例えば、ユーザ(典型的には、上記婦人を指す。以下同様。)が操作部を操作して、上記表示画面上で、上記第1の表示欄の画像と上記第2の表示欄の画像とを上記第1の方向に沿って相対的にスライドさせて、上記過去の期間における生理開始日(または排卵推定日)と、上記今回の期間における次回の生理開始日(または排卵推定日)とを、上記第1の方向に関して同じ位置に揃えるものとする。すると、上記表示画面上に、上記婦人が上記過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、上記婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とが、周期を揃えて対比して表示される。これにより、今回の期間において本日以降、次回の生理開始日(または排卵推定日)までの間に、上記婦人がどのような症状または行動を示す傾向があるかが、予想可能となる。したがって、上記婦人は、それらの症状または行動に予め備えておくことができる。このようにして、この婦人体温関連情報表示装置によれば、上記婦人の健康管理をより良く支援できる。
一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、
上記第1の表示欄は、
上記第1の方向に沿って、上記今回の期間に含まれた日にちを順に示す表頭部と、
上記第2の方向に沿って、上記複数種類の症状または行動の名前を順に示す表側部と、
上記表頭部に示された日にちに上記表側部に示された症状または行動を上記婦人が示したか否かを表す表体部とを有し、
上記第2の表示欄は、
上記第1の方向に沿って、上記過去の期間に含まれた日にちを順に示す表頭部と、
上記第2の方向に沿って、上記複数種類の症状または行動の名前を順に示す表側部と、
上記表頭部に示された日にちに上記表側部に示された症状または行動を上記婦人が示したか否かを表す表体部とを有することを特徴とする。
この一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、上記婦人が上記今回の期間(本日まで)に日ごとに示した1種類以上の症状または行動が、上記第1の表示欄に表形式で表示される。また、上記婦人が上記過去の期間に日ごとに示した1種類以上の症状または行動が、上記第2の表示欄に表形式で表示される。したがって、ユーザは、上記表示画面上で、上記婦人が上記過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、上記婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とを、容易に比較することができる。
一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、上記表示欄作成表示部は、上記第1、第2の表示欄に、それぞれその表示欄に含まれた生理開始日または排卵推定日の位置を通り、上記第2の方向に沿って延びるカーソル線を表示することを特徴とする。
この一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、上記第1、第2の表示欄に、それぞれその表示欄に含まれた生理開始日または排卵推定日の位置を通り、上記第2の方向に沿って延びるカーソル線を表示する。したがって、ユーザは、上記操作部を操作して、上記表示画面上で、上記第1の表示欄の画像と上記第2の表示欄の画像とを上記第1の方向に沿って相対的にスライドさせる際に、例えば上記過去の期間における生理開始日(または排卵推定日)と上記今回の期間における次回の生理予定日(または排卵予定日)とを、上記カーソル線を目安として、上記第1の方向に関して同じ位置に容易に揃えることができる。
一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、上記表示欄作成表示部は、上記カーソル線が上記生理開始日または排卵推定日のいずれに対応するかを、色とマークの少なくとも一方で区別して表示することを特徴とする。
この一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、上記表示欄作成表示部は、上記カーソル線が上記生理開始日または排卵推定日のいずれに対応するかを、色とマークの少なくとも一方で区別して表示する。したがって、ユーザは、上記表示画面上に表示されたカーソル線が上記生理開始日または排卵推定日のいずれに対応するかを、容易に把握することができる。このことは、例えば、上記第1の表示欄に、その表示欄に含まれた生理開始日の位置を通る第1のカーソル線と、その表示欄に含まれた排卵推定日の位置を通る第2のカーソル線との両方を表示するとともに、上記第2の表示欄に、その表示欄に含まれた生理開始日の位置を通る第1のカーソル線と、その表示欄に含まれた排卵推定日の位置を通る第2のカーソル線との両方を表示する場合に、上記第1のカーソル線と上記第2のカーソル線との間の区別が容易になり、有益である。
一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、
上記婦人の上記複数の生理周期について日ごとの基礎体温を取得する基礎体温取得部を備え、
上記起点情報取得部は、上記基礎体温取得部によって取得された基礎体温に基づいて、上記婦人の上記生理開始日または排卵推定日を推定して取得することを特徴とする。
本明細書で、「基礎体温を取得する」とは、例えば体温計によって測定された婦人の日ごとの基礎体温を例えば通信部(近距離無線通信(Near Field Communication)など)を介して取得することを意味する。ただし、例えば操作部(タッチパネル、キーボード、マウスなど)を介してユーザが基礎体温を直接入力することにより取得しても良い。
この一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、基礎体温取得部は、上記婦人の上記複数の生理周期について日ごとの基礎体温を取得する。そして、上記起点情報取得部は、上記基礎体温取得部によって取得された基礎体温に基づいて、上記婦人の上記生理開始日または排卵推定日を推定して取得する。したがって、ユーザは、上記婦人の上記生理開始日または排卵推定日を、例えば操作部(タッチパネル、キーボード、マウスなど)を介して入力する必要がなく、入力の手間が省ける。
一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、
上記婦人の上記複数の生理周期について日ごとの基礎体温を取得する基礎体温取得部と、
上記表示画面上で、上記第2の方向に関して上記第1の表示欄と上記第2の表示欄との少なくとも一方に隣り合って、その表示欄の期間に対応する日ごとの上記婦人の基礎体温をグラフ表示するグラフ作成表示部とを備えたことを特徴とする。
この一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、グラフ作成表示部は、上記表示画面上で、上記第2の方向に関して上記第1の表示欄と上記第2の表示欄との少なくとも一方に隣り合って、その表示欄の期間に対応する日ごとの上記婦人の基礎体温をグラフ表示する。したがって、ユーザは、その表示欄に日ごとに表示された上記婦人の症状または行動と上記グラフ表示された基礎体温の変化との関係を直感的に把握できる。
この発明のプログラムは、
婦人の体温に関連する情報を表示画面に表示する方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
上記方法は、
上記婦人の複数の生理周期について生理開始日または排卵推定日を取得するとともに、生理周期に伴って現れる複数種類の症状または行動のうち上記婦人が上記複数の生理周期について日ごとに示した1種類以上の症状または行動を入力する第1ステップと、
上記表示画面上で、日にち順を一方向に伸びる第1の方向に設定し、上記第1ステップによって取得された生理開始日または排卵推定日から予定される次回の生理開始日または排卵推定日を基準日とし、上記基準日から遡った複数日間の長さを少なくとも有し、かつ本日を含む今回の期間について、上記第1ステップによって入力された上記婦人の本日までの症状または行動を日ごとに表示する第1の表示欄と、上記今回の期間よりも前で複数日間の長さを有する過去の期間について、上記第1ステップによって入力された上記婦人の症状または行動を日ごとに表示する第2の表示欄とを、上記第1の方向に対して垂直な第2の方向に並べて表示する第2ステップと、
操作部による操作に応じて、上記表示画面上で、上記第1の表示欄の画像と上記第2の表示欄の画像とを上記第1の方向に沿って相対的にスライドさせる第3ステップと
を有することを特徴とする。
この発明のプログラムによれば、次のように、婦人の体温に関連する情報を表示画面に表示する方法をコンピュータに実行させることができる。
すなわち、第1ステップでは、婦人の生理開始日または排卵推定日を複数の生理周期について取得する。これとともに、生理周期に伴って現れる複数種類の症状または行動のうち上記婦人が上記複数の生理周期について日ごとに示した1種類以上の症状または行動を入力する。
第2ステップでは、表示画面上で、日にち順を一方向に伸びる第1の方向に設定する。これとともに、上記表示画面上で、上記起点情報取得部によって取得された生理開始日または排卵推定日から予定される次回の生理開始日または排卵推定日を基準日とし、上記基準日から遡った複数日間の長さを少なくとも有し、かつ本日を含む今回の期間について、上記症状行動入力部によって入力された上記婦人の本日までの症状または行動を日ごとに表示する第1の表示欄と、上記今回の期間よりも前で複数日間の長さを有する過去の期間について、上記症状行動入力部によって入力された上記婦人の症状または行動を日ごとに表示する第2の表示欄とを、上記第1の方向に対して垂直な第2の方向に並べて表示する。
第3ステップでは、操作部による操作に応じて、上記表示画面上で、上記第1の表示欄の画像と上記第2の表示欄の画像とを上記第1の方向に沿って相対的にスライドさせる。
このような方法をコンピュータに実行させる場合、ユーザは、上記表示画面上で、上記婦人が上記過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、上記婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とを、比較して見ることができる。例えば、ユーザが操作部を操作して、上記表示画面上で、上記第1の表示欄の画像と上記第2の表示欄の画像とを上記第1の方向に沿って相対的にスライドさせて、上記過去の期間における生理開始日(または排卵推定日)と、上記今回の期間における次回の生理開始日(または排卵推定日)とを、上記第1の方向に関して同じ位置に揃えるものとする。すると、上記表示画面上に、上記婦人が上記過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、上記婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とが、周期を揃えて対比して表示される。これにより、今回の期間において本日以降、次回の生理開始日(または排卵推定日)までの間に、上記婦人がどのような症状または行動を示す傾向があるかが、予想可能となる。したがって、上記婦人は、それらの症状または行動に予め備えておくことができる。このように、このプログラムによって、婦人の体温に関連する情報を表示画面に表示する方法をコンピュータに実行させれば、上記婦人の健康管理をより良く支援できる。
一実施形態のプログラムでは、
上記第1の表示欄は、
上記第1の方向に沿って、上記今回の期間に含まれた日にちを順に示す表頭部と、
上記第2の方向に沿って、上記複数種類の症状または行動の名前を順に示す表側部と、
上記表頭部に示された日にちに上記表側部に示された症状または行動を上記婦人が示したか否かを表す表体部とを有し、
上記第2の表示欄は、
上記第1の方向に沿って、上記過去の期間に含まれた日にちを順に示す表頭部と、
上記第2の方向に沿って、上記複数種類の症状または行動の名前を順に示す表側部と、
上記表頭部に示された日にちに上記表側部に示された症状または行動を上記婦人が示したか否かを表す表体部とを有することを特徴とする。
この一実施形態のプログラムによれば、上記婦人が上記今回の期間(本日まで)に日ごとに示した1種類以上の症状または行動が、上記第1の表示欄に表形式で表示される。また、上記婦人が上記過去の期間に日ごとに示した1種類以上の症状または行動が、上記第2の表示欄に表形式で表示される。したがって、ユーザは、上記表示画面上で、上記婦人が上記過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、上記婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とを、容易に比較することができる。
一実施形態のプログラムでは、上記第1、第2の表示欄に、それぞれその表示欄に含まれた生理開始日または排卵推定日の位置を通り、上記第2の方向に沿って延びるカーソル線を表示することを特徴とする。
この一実施形態のプログラムによれば、上記第1、第2の表示欄に、それぞれその表示欄に含まれた生理開始日または排卵推定日の位置を通り、上記第2の方向に沿って延びるカーソル線を表示する。したがって、ユーザは、上記操作部を操作して、上記表示画面上で、上記第1の表示欄の画像と上記第2の表示欄の画像とを上記第1の方向に沿って相対的にスライドさせる際に、例えば上記過去の期間における生理開始日(または排卵推定日)と上記今回の期間における次回の生理開始日(または排卵推定日)とを、上記カーソル線を目安として、上記第1の方向に関して同じ位置に容易に揃えることができる。
別の局面では、この発明の婦人体温関連情報表示装置は、
婦人の体温に関連する情報を表示画面に表示する婦人体温関連情報表示装置であって、
上記婦人の複数の生理周期について生理開始日を取得する起点情報取得部と、
上記婦人の上記複数の生理周期について日ごとの基礎体温を取得する基礎体温取得部と、
上記起点情報取得部によって取得された生理開始日に基づいて、上記婦人の上記複数の生理周期について生理周期日数を求める生理周期日数算出部と、
上記複数の生理周期について上記生理周期日数の推移を表すグラフを作成して、上記表示画面上に表示するグラフ作成表示部と、
上記基礎体温取得部によって取得された基礎体温に基づいて、それぞれの上記生理周期における基礎体温平均値を求める平均体温算出部と、
上記表示画面に表示された上記グラフ上で、上記複数の生理周期のうち特定の生理周期を指定するための操作部と、
上記操作部によって特定の生理周期が指定されたとき、上記平均体温算出部によって算出された上記特定の生理周期における上記基礎体温平均値を、上記表示画面上に表示する第1の表示制御部とを備えたことを特徴とする。
本明細書で、「生理開始日を〜取得する」とは、例えば操作部(タッチパネル、キーボード、マウスなど)を介してユーザが生理開始日を直接入力することにより取得することを意味する。ただし、体温計によって測定された婦人の日ごとの基礎体温を例えば通信部(近距離無線通信(Near Field Communication)など)を介して取得し、その基礎体温データに基づいて生理開始日を推定して求めても良い。
この発明の婦人体温関連情報表示装置では、起点情報取得部は、上記婦人の複数の生理周期について生理開始日を取得する。これとともに、基礎体温取得部は、上記婦人の上記複数の生理周期について日ごとの基礎体温を取得する。生理周期日数算出部は、上記起点情報取得部によって取得された生理開始日に基づいて、上記婦人の上記複数の生理周期について生理周期日数を求める。さらに、グラフ作成表示部は、上記複数の生理周期について上記生理周期日数の推移を表すグラフを作成して、上記表示画面上に表示する。一方、平均体温算出部は、上記基礎体温取得部によって取得された基礎体温に基づいて、それぞれの上記生理周期における基礎体温平均値を求める。ユーザ(典型的には、上記婦人を指す。以下同様。)は、操作部を操作して、上記表示画面に表示された上記グラフ上で、上記複数の生理周期のうち特定の生理周期を指定するものとする。第1の表示制御部は、上記操作部によって特定の生理周期が指定されたとき、上記平均体温算出部によって算出された上記特定の生理周期における上記基礎体温平均値を、上記表示画面上に表示する。
このように動作する場合、この婦人体温関連情報表示装置によれば、ユーザは、上記複数の生理周期について生理周期日数の推移を直感的に把握できる。特に、ユーザは、上記操作部を操作して、上記表示画面に表示された上記グラフ上で、上記複数の生理周期のうち特定の生理周期を指定することによって、上記特定の生理周期における上記基礎体温平均値を、上記表示画面上で見ることができる。この結果、上記婦人の健康管理をより良く支援できる。
一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、
上記基礎体温取得部によって取得された基礎体温に基づいて、それぞれの上記生理周期における高温期日数を求める高温期日数算出部と、
上記操作部によって特定の生理周期が指定されたとき、上記高温期日数算出部によって算出された上記特定の生理周期における上記高温期日数を、上記表示画面上に表示する第2の表示制御部とを備えたことを特徴とする。
この一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、高温期日数算出部は、上記基礎体温取得部によって取得された基礎体温に基づいて、それぞれの上記生理周期における高温期日数を求める。第2の表示制御部は、上記操作部によって特定の生理周期が指定されたとき、上記高温期日数算出部によって算出された上記特定の生理周期における上記高温期日数を、上記表示画面上に表示する。この結果、上記婦人の健康管理をより良く支援できる。
一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、
上記基礎体温取得部によって取得された基礎体温に基づいて、それぞれの上記生理周期における高温期の基礎体温平均値と低温期の基礎体温平均値との差を求める高低差算出部と、
上記操作部によって特定の生理周期が指定されたとき、上記高低差算出部によって算出された上記特定の生理周期における上記高温期の基礎体温平均値と低温期の基礎体温平均値との差を、上記表示画面上に表示する第3の表示制御部とを備えたことを特徴とする。
この一実施形態の婦人体温関連情報表示装置では、高低差算出部は、上記基礎体温取得部によって取得された基礎体温に基づいて、それぞれの上記生理周期における高温期の基礎体温平均値と低温期の基礎体温平均値との差を求める。第3の表示制御部は、上記操作部によって特定の生理周期が指定されたとき、上記高低差算出部によって算出された上記特定の生理周期における上記高温期の基礎体温平均値と低温期の基礎体温平均値との差を、上記表示画面上に表示する。この結果、上記婦人の健康管理をより良く支援できる。
以上より明らかなように、この発明の婦人体温関連情報表示装置およびプログラムによれば、生理周期で繰り返し出てくる女性特有の症状や行動について、表示画面上で過去の生理周期と今回の生理周期との間で対比できる。したがって、婦人の健康管理をより良く支援できる。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この発明の婦人体温関連情報表示装置をネットワーク上の一実施形態のシステム(全体を符号100で示す。)として構成した例を示している。このシステム100は、スマートフォン200と、サーバ300と、体温計400とを含んでいる。スマートフォン200と体温計400とは、NFC(Near Field Communication;近距離無線通信)によって互いに通信可能になっている。スマートフォン200とサーバ300とは、ネットワーク900を介して互いに通信可能になっている。
図2に示すように、スマートフォン200は、本体200Mと、この本体200Mに搭載された、制御部210と、メモリ220と、操作部230と、表示部240と、NFC通信部280と、ネットワーク通信部290とを含む。このスマートフォン200は、市販のスマートフォンに、後述の処理を行わせるようにアプリケーションソフトウェア(コンピュータプログラム)をインストールしたものである。
制御部210は、CPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)およびその補助回路を含み、スマートフォン200の各部を制御し、メモリ220に記憶されたプログラムおよびデータに従って後述の処理を実行する。すなわち、操作部230、および、通信部280,290から入力されたデータを処理し、処理したデータを、メモリ220に記憶させたり、表示部240で表示させたり、通信部280,290から出力させたりする。
メモリ220は、制御部210でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、制御部210で実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)とを含む。また、メモリ220の記憶領域を補助するための補助記憶装置の記憶媒体として、半導体メモリ(メモリカード、SSD(Solid State Drive))などが用いられてもよい。
操作部230は、この例では、表示部240上に設けられたタッチパネルからなっている。なお、キーボードその他のハードウェア操作デバイスを含んでいても良い。
表示部240は、表示画面(例えば、LCD(Liquid Crystal Display)またはEL(Electroluminescence)ディスプレイなど)を含む。表示部240は、制御部210によって制御されて、所定の映像を表示画面に表示させる。
NFC通信部280は、このスマートフォン200に体温計400が接近したとき、体温計400と近距離無線通信を行って、体温計400から体温および計測日時を表すデータを受信する。
ネットワーク通信部290は、制御部210からの情報をネットワーク900を介して他の装置(この例ではサーバ300)へ送信するとともに、他の装置からネットワーク900を介して送信されてきた情報を受信して制御部210に受け渡す。
図3に示すように、サーバ300は、制御部310と、記憶部320と、操作部330と、表示部340と、ネットワーク通信部390とを含む。このサーバ300は、汎用のコンピュータ装置に、後述の処理を行わせるようにプログラム(ソフトウェア)をインストールしたものである。
制御部310は、CPU(Central Processing Unit)およびその補助回路を含み、サーバ300の各部を制御し、記憶部320に記憶されたプログラムおよびデータに従って所定の処理を実行し、操作部330、および、通信部390から入力されたデータを処理し、処理したデータを、記憶部320に記憶させたり、表示部340で表示させたり、通信部390から出力させたりする。
記憶部320は、制御部310でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、制御部310で実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)とを含む。記憶部320には、多くのユーザから送られてきた体温測定データを含むデータベース321が設けられている。また、記憶部320の記憶領域を補助するための補助記憶装置の記憶媒体として、磁気ディスク(HD(Hard Disk)、FD(Flexible Disk))、光ディスク(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu-ray Disc))、光磁気ディスク(MO(Magneto-Optical disk))、または、半導体メモリ(メモリカード、SSD(Solid State Drive))などが用いられてもよい。
操作部330は、この例では、キーボードおよびマウスで構成され、ユーザによる操作を示す操作信号を制御部310に入力する。また、操作部330は、キーボードおよびマウスに替えて、または、加えて、タッチパネルなどの他の操作デバイスで構成されるようにしてもよい。
表示部340は、表示画面(例えば、LCD(Liquid Crystal Display)またはEL(Electroluminescence)ディスプレイなど)を含む。表示部340は、制御部310によって制御されて、所定の映像をディスプレイに表示させる。
ネットワーク通信部390は、制御部310からの情報をネットワーク900を介して他の装置(この例ではスマートフォン200)へ送信するとともに、他の装置からネットワーク900を介して送信されてきた情報を受信して制御部310に受け渡す。
図4に示すように、体温計400は、この例では市販の婦人用電子体温計(オムロン製MC−642L)であり、ケーシング400Mと、このケーシング400Mに搭載された、制御部410と、メモリ420と、センサ部430と、表示部440と、NFC通信部490とを含む。
センサ部430は、温度センサを含み、婦人の体温を測定して取得する。
メモリ420は、体温計400を制御するためのプログラムのデータ、体温計400の各種機能を設定するための設定データ、体温測定結果のデータなどを記憶する。この例では、メモリ420は、最大40日分の体温測定データとそれに対応する計測日時とを記憶することができる。また、メモリ420は、プログラムが実行されるときのワークメモリなどとして用いられる。
制御部410は、CPU(Central Processing Unit)を含み、メモリ420に記憶された体温計400を制御するためのプログラムに従って、センサ部430からの検知信号に基づいて、メモリ420、表示部440、および、RFID通信部490を制御する。 表示部440は、この例ではLCD(液晶表示素子)からなる表示画面を含み、この表示画面に制御部410から受けた信号に従って所定の情報を表示する。
NFC通信部490は、この体温計400がスマートフォン200に接近したとき、スマートフォン200と近距離無線通信を行って、スマートフォン200へ体温および計測日時を表すデータを送信する。この例では、スマートフォン200からこの体温計400のための各種設定情報(アラーム(時刻・音量)、ブザー音の設定、バックライト強度の設定など)を受信することもできる。
このシステム100は、次のように用いられる。
i) ユーザである婦人が、体温計400を用いて、複数の生理周期について日ごとに基礎体温を測定する。この例では、測定された基礎体温のデータは、その基礎体温を測定したときの計測日時とともに、体温計400のメモリ420に、最大40日分記憶される。
婦人が、体温計400をスマートフォン200に接近させると、その度に、図9(入力処理)のステップS201に示すように、スマートフォン200のNFC通信部280と制御部210が基礎体温取得部として働いて、スマートフォン200は、体温計400から、婦人の複数の生理周期について日ごとの基礎体温と計測日時を表すデータを取得する。
なお、婦人がNFC通信部を含まない体温計を用いて体温を測定した場合は、婦人は、スマートフォン200の操作部230を操作して、基礎体温と計測日時を表すデータを手入力することもできる。
ii) また、図9のステップS202に示すように、婦人は、スマートフォン200の操作部230を症状行動入力部として用いて、生理周期に伴って現れる複数種類の症状または行動のうち婦人が複数の生理周期について日ごとに示した1種類以上の症状または行動を入力する。
この入力のために、スマートフォン200の表示部230の表示画面70には、操作部230に対する操作に応じて、図5に示すような画像が表示される。この図5の画像は、或る日(以下「この日」と呼ぶ。)の日付(この例では2011/12/22(2011年12月22日))を示す欄51と、前回生理開始日からこの日までの日数(この例では14日目)を示す欄52と、この日の基礎体温が測定された時刻(この例では7:45(午前7時45分))とその測定された基礎体温(この例では36.25℃)を示す欄53と、メモ(症状または行動を示すアイコンマーク)が表示されるべきメモ欄54と、婦人が選択すべき症状または行動を示すアイコンを表示するアイコン欄55と、この日を生理開始日として入力するための「生理が来た」ボタン56とが表示されている。
欄51の左右には、表示される「この日」を1日ずつ過去へ遡らせるためのキー51aと、「この日」を1日ずつ将来へ順送りするためのキー51bとが表示されている。ユーザである婦人は、これらのキー51a,51bを操作することで、症状または行動を入力すべき「この日」を選択(設定)することができる。
アイコン欄55には、婦人は症状または行動を示す6個のアイコンが予め表示されている。すなわち、この例では、欄55には、基本的な症状または行動として、おりものがあったことを示すアイコン55aと、薬を服用したことを示すアイコン55bと、性交があったことを示すアイコン55cと、不正出血があったことを示すアイコン55dとが表示されている。また、特別の症状として、発熱があったことを示すアイコン55eと、生理痛があったことを示すアイコン55fとが表示されている。ユーザである婦人が、「この日」について、表示画面70上でいずれかのアイコンを選択して押すと、表示画面70上のタッチパネルが操作部230として働いて、その選択されたアイコンと同じ形態をもつアイコンマークがメモ欄54に取り込まれて表示される。これにより、婦人が「この日」にメモ欄54に表示されたアイコンマークに対応する症状または行動を示したことが入力される。つまり、或るアイコンマークがメモ欄54に取り込まれると、婦人がそのアイコンマーク(つまりアイコン)に相当する症状または行動を示した事実として入力(記録)されるのである。
なお、このアイコン欄55には、図中の6個のアイコン55a,55b,…,55fに代えて、例えば図6中の下欄74に表示されているアイコンマーク65g,65h,65i,65jに対応するアイコンを表示することもできる。アイコンマーク65gは痛みがあったことを示し、アイコンマーク65hは胸の張りがあったことを示し、アイコンマーク65iはいらいらがあったことを示し、アイコンマーク65jは気分の落ち込みがあったことを示している。
iii) また、図9のステップS203に示すように、婦人は、スマートフォン200の操作部230を起点情報取得部として用いて、複数の生理周期について生理開始日を起点情報として入力する。
具体的には、表示部240の表示画面70に図5の画像が表示されているときに、ユーザである婦人が、表示画面70上で「生理が来た」ボタン56を押すと、表示画面70上のタッチパネルが操作部230として働いて、欄51に表示されている日(この例では2011年12月22日)が婦人の生理開始日として入力される。
なお、スマートフォン200の制御部210が起点情報取得部として働いて、図9のステップS201によって取得された基礎体温に基づいて、婦人の生理開始日または排卵推定日を公知の手法によって推定して取得しても良い。そのようにした場合、ユーザである婦人は、生理開始日または排卵推定日を、操作部230を介して入力する必要がなく、入力の手間が省ける。
iv) また、図9のステップS204に示すように、婦人は、スマートフォン200の操作部230を用いて、その他の情報を入力する。「その他の情報」とは、例えば現在の日時を設定するための情報や、サーバ300に対する新規ユーザ登録のための情報や、体温計400の型番を表す情報などを指す。
なお、図9のステップS201〜S203の入力は、ユーザである婦人が毎日行っても良いし、この例では最大40日以内で婦人が気付いた都度行っても良い。また、図9のS201〜S204の各ステップは、この順に限られず、いずれを先に行っても良い。
v) 図9のステップS201〜S204によって入力処理を行った後、ユーザである婦人は、スマートフォン200の操作部230を操作して、入力された各種情報をネットワーク通信部290からネットワーク900を介してサーバ300へ送信させる。
vi) サーバ300は、図8のステップS101に示すように、ネットワーク900を介してスマートフォン200からのデータが送られてくるのを待っている。サーバ300は、ネットワーク900からネットワーク通信部390を介して、スマートフォン200からのデータを受信すると(ステップS101でYES)、受信したデータを記憶部320に記憶する(図8のステップS102)。
vii) 次に、サーバ300は、演算および画像データ作成を行う(図8のステップS103)。すなわち、サーバ300の制御部310が表示欄作成表示部の一部として働いて、記憶部320に記憶されたスマートフォン200からのデータを用いて、スマートフォン200の表示部240に表示されるべき画像のデータを作成する(この画像については後述する。)。そして、作成した画像データをデータベース321に記憶するとともに、ネットワーク通信部390からネットワーク900を介して、スマートフォン200へ送信する(図8のステップS104)。
viii) スマートフォン200は、上記画像データをネットワーク900からネットワーク通信部290を介して受信して、メモリ220に記憶する。ここで、ユーザである婦人が、スマートフォン200の操作部230を操作して、「くらべるメモ」のモードを選択するものとする。すると、スマートフォン200の制御部210が表示欄作成表示部の一部として働いて、図10に示す「くらべる処理」の動作を実行する。
具体的には、図10のステップS301で、メモリ220に記憶されている画像データを用いて、表示部240の表示画面70に、図6に示すように、上から順に、第1の表示欄71と第2の表示欄74とを画像として表示する。
第1の表示欄71は、上から順に、基礎体温グラフ表示欄72と、症状行動表示欄73とを含んでいる。
症状行動表示欄73は、第1の方向としての横方向に一方向に延びる表頭部73aと、第2の方向としての縦方向に延びる表側部73bと、表体部73cとを有している。
表頭部73aは、左から右へ、日にちを順に示している。この表頭部73aには、表頭部73aに示された日にちの年月(この例では2012/09(2012年9月))73dが併せて表示されている。この例では、表頭部73aには、2012年8月10日から2012年9月6日までの29日間(ただし、左端の3日間は表側部73bによって占められているため、実質的には、2012年8月13日から2012年9月6日までの26日間)が、「今回の期間」として設定されている。
この「今回の期間」は、制御部210が、次のようにして設定する。まず、既述の入力処理(特に、図9のステップS203)で入力された婦人の生理開始日から予定される次回の生理開始日(この例では2012年9月3日)を基準日とする。なお、次回の生理開始日(予定日)は、例えば前回の生理開始日または排卵推定日に標準的な生理周期である28日を加算して算出する。次に、この基準日から遡った複数日間の長さを少なくとも有し、かつ本日(この例では2012年8月28日)を含むように、「今回の期間」を設定する。
表側部73bは、縦方向に沿って、複数種類(この例では6種類)の症状または行動の名前を順に示している。この例では、上から下へ順に、症状または行動の名前として、「おりもの」、服薬を意味する「くすり」、「痛み」、「胸のはり」、「いらいら」、気分の「落ち込み」が表示されている。この表側部73bに表示された症状または行動の名前は、既述の入力処理(特に、図9のステップS202)で、図5中のアイコン欄55に表示されたアイコンに対応している。
表体部73cは、表頭部73aに示された日にちについて、既述の入力処理(特に、図9のステップS202)で入力された婦人の症状または行動を、アイコンマークを用いて日ごとに表示する。図6の例では、2012年8月19日、20日に対応するアイコンマーク65aによって、それらの日にちに「おりもの」があったことが表示されている。また、2012年8月20日に対応するアイコンマーク65bによって、その日にちに服薬をしたことが表示されている。また、2012年8月25日、26日に対応するアイコンマーク65iによって、それらの日にちに「いらいら」があったことが表示されている。さらに、2012年8月27日に対応するアイコンマーク65iによって、その日にちに気分の「落ち込み」があったことが表示されている。
基礎体温グラフ表示欄72には、体温座標をなすように、横方向に延びる黒色の破線からなる5本の罫線72a,72b,72c,72d,72eが表示されている。これらの罫線72a,72b,72c,72d,72eは、上から順に、それぞれ37.50℃,37.00℃,36.50℃,36.00℃,35.50℃を表している。なお、3本の罫線72a,72c,72eのみの左端にその罫線に対応する温度が表示され、簡素化のために、残りの罫線72b,72dについての温度表示は省略されている。
この基礎体温グラフ表示欄72には、既述の入力処理(特に、図9のステップS201)で入力された今回の期間(実質的には2012年8月10日から本日まで)に対応する日ごとの婦人の基礎体温が、赤色の折れ線グラフ75として表示されている。したがって、ユーザである婦人は、この表示欄72に日ごとに表示された婦人の症状または行動とグラフ表示された基礎体温の変化との関係を直感的に把握できる。
なお、赤色の折れ線グラフ75は、基礎体温が日ごとに連続して入力された期間については実線で表され、基礎体温が孤立して入力された期間については破線で表されている。
この基礎体温グラフ表示欄72では、本日(この例では2012年8月28日)の基礎体温のデータは、比較的大きい丸印75aで表示されている。本日の基礎体温のデータを示す丸印75aの付近には、バルーン表示76によって、本日の基礎体温の値(この例では36.76℃)と前回の生理開始日からの経過日数(この例では「26日め」)とが表示されている。
第1の表示欄71の基礎体温グラフ表示欄72、症状行動表示欄73には、それぞれ、次回の生理開始日(この例では2012年9月3日)の位置を通り、縦方向に沿って延びる赤色の破線からなるカーソル線72f,73fが表示されている。これらのカーソル線72f,73fには、生理開始日であることを示す赤色の三日月マーク78が併せて表示されている。また、第1の表示欄71の基礎体温グラフ表示欄72、症状行動表示欄73には、それぞれ、前回の排卵推定日(この例では2012年8月21日)の位置を通り、縦方向に沿って延びる黄色の実線からなるカーソル線72g,73gが表示されている。これらのカーソル線72g,73gには、排卵推定日であることを示す黄色の卵マーク77が併せて表示されている。
第2の表示欄74は、この例では基礎体温グラフ表示欄を含まず、症状行動表示欄のみからなっている。すなわち、第2の表示欄74は、横方向に一方向に延びる表頭部74aと、縦方向に延びる表側部74bと、表体部74cとを有している。
表頭部74aは、上述の第1の表示欄71(の症状行動表示欄73)の表頭部73aと同様に、左から右へ、日にちを順に示している。この表頭部74aには、表頭部74aに示された日にちの年月(この例では2012/08(2012年8月))74dが併せて表示されている。この例では、表頭部74aには、2012年7月28日から2012年8月25日までの29日間(ただし、左端の3日間は表側部74bによって占められているため、実質的には、2012年8月31日から2012年8月25日までの26日間)が、「過去の期間」として設定されている。
この「過去の期間」は、制御部210が、第1の表示欄71における「今回の期間」よりも前で、かつ「今回の期間」と同じ長さを有するように設定する。
表側部74bは、縦方向に沿って、上述の第1の表示欄71(の症状行動表示欄73)の表頭部73bに表示された複数種類(この例では6種類)の症状または行動の名前と同じ名前を順に示している。すなわち、上から下へ順に、症状または行動の名前として、「おりもの」、服薬を意味する「くすり」、「痛み」、「胸のはり」、「いらいら」、気分の「落ち込み」が表示されている。
表体部74cは、表頭部74aに示された日にちについて、既述の入力処理(特に、図9のステップS202)で入力された婦人の症状または行動を、アイコンマークを用いて日ごとに表示する。図6の例では、2012年7月31日、同年8月1日、19日、20日に対応するアイコンマーク65aによって、それらの日にちに「おりもの」があったことが表示されている。また、2012年7月31日、同年8月20日に対応するアイコンマーク65bによって、それらの日にちに服薬をしたことが表示されている。また、2012年7月31日に対応するアイコンマーク65gによって、その日にちに痛みがあったことが表示されている。また、2012年7月31日、同年8月1日に対応するアイコンマーク65hによって、それらの日にちに胸のはりがあったことが表示されている。また、2012年7月31日、同年8月25日に対応するアイコンマーク65iによって、それらの日にちに「いらいら」があったことが表示されている。さらに、2012年2012年7月31日に対応するアイコンマーク65iによって、その日にちに気分の「落ち込み」があったことが表示されている。
第2の表示欄74には、前回の生理開始日(この例では2012年8月31日)の位置を通り、縦方向に沿って延びる赤色の実線からなるカーソル線74f′が表示されている。また、第2の表示欄74には、前回の排卵推定日(この例では2012年8月21日)の位置を通り、縦方向に沿って延びる黄色の実線からなるカーソル線74gが表示されている。
なお、カーソル線72f,73f,74f′および三日月マーク78の赤色は、血の色であるから、生理開始日を連想させ易い。カーソル線72g,73g,74gおよび卵マーク77の黄色は、卵の黄身の色であるから、排卵推定日を連想させ易い。したがって、ユーザである婦人は、表示画面70上に表示されたカーソル線72f,73f,74f′,72g,73g,74gが生理開始日または排卵推定日のいずれに対応するかを、互いに区別して、容易に把握することができる。
また、複数のカーソル線のうちカーソル線72g,73g,74f′,74gが実線からなるのに対して、カーソル線72f,73fが破線からなっている理由は、前者が確定した日を示すのに対して、後者が予定日を示すからである。
このように画像が表示される場合、ユーザである婦人は、表示画面70上で、婦人が過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とを、比較して見ることができる。
この実施形態では、サーバ300の制御部310が、図6中の第1の表示欄71の画像を、「今回の期間」から遡って5生理周期分に拡張したものに相当する画像のデータを作成する。スマートフォン200の制御部210がその画像のデータから、「今回の期間」に相当する画像を選択して第1の表示欄71に表示するとともに、「過去の期間」に相当する画像(基礎体温グラフ表示欄を除く。)を選択して第2の表示欄74に表示する。なお、サーバ300の制御部310は画像作成のためのデータのみを提供し、スマートフォン200の制御部210が専ら画像を作成しても良い。
第2の表示欄74は、この例では基礎体温グラフ表示欄を含まず、症状行動表示欄のみからなっているが、第1の表示欄71と同様に、基礎体温グラフ表示欄と症状行動表示欄との両方を含んでいても良い。
ix) 表示部240の表示画面70に図6に示す画像が表示された状態で、図10のステップS302に示すように、スマートフォン200の制御部210は、スライド操作を待つ。ここで、ユーザである婦人が操作部230を操作して(ステップS302でYES)、この例では第2の表示欄74上でタッチパネルに沿って指を右方向へスライドさせるものとする。すると、制御部210は、操作部230による操作に応じて、表示画面70上で、第1の表示欄71の画像に対して第2の表示欄74の画像を右方向へ相対的にスライドさせる(図10のステップS303)。
この例では、婦人が、表示画面70上で、第2の表示欄74の画像を右方向へスライドさせて、図7に示すように、過去の期間における生理開始日(この例では2012年8月1日)と、今回の期間における次回の生理開始日(この例では2012年9月3日)とを、赤色のカーソル線73f,74fを目安として、横方向に関して同じ位置に揃えるものとする。すると、第2の表示欄74の画像がスクロールされて、表示画面70上に、婦人が過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とが、周期を揃えて対比して表示される。
特に、この例では、婦人が今回の期間(本日まで)に日ごとに示した1種類以上の症状または行動が、第1の表示欄71(の症状行動表示欄73)にアイコンマークを用いた表形式で表示される。また、婦人が過去の期間に日ごとに示した1種類以上の症状または行動が、第2の表示欄74にアイコンマークを用いた表形式で表示される。したがって、ユーザである婦人は、表示画面70上で、婦人が過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とを、生理開始日を基準として、容易に比較することができる。
これにより、今回の期間において本日(この例では2012年8月28日)以降、次回の生理開始日(この例では2012年9月3日)までの間に、婦人がどのような症状または行動を示す傾向があるかが、予想可能となる。この例では、本日から次回の生理開始日の前日(この例では2012年9月2日)まで、気分の落ち込みといらいらの症状が現れることが予想される。また、明日(この例では2012年8月29日)から次回の生理開始日の前日(この例では2012年9月2日)まで、胸のはりの症状が現れることが予想される。したがって、婦人は、それらの症状(または行動)に予め備えておくことができる。このようにして、この婦人体温関連情報表示装置によれば、婦人の健康管理をより良く支援できる。
上の例では、表示画面70上で、第2の表示欄74の画像を右方向へスライドさせるものとしたが、これに限られるものではなく、第2の表示欄74の画像を左方向へスライド(スクロール)させることもできる。また、第1の表示欄71の画像も、右方向へまたは左方向へスライド(スクロール)させても良い。要するに、第1の表示欄71の画像と第2の表示欄74の画像を左右方向へ相対的にスライドさせることができれば、表示画面70上に、婦人が過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とを、周期を揃えて対比して表示させることができる。
既述のように、第1の表示欄71(の症状行動表示欄73)に、次回の生理開始日の位置を通るカーソル線73fと、前回の排卵推定日の位置を通るカーソル線73gとの両方が表示されている。また、第2の表示欄74に、前回の生理開始日の位置を通るカーソル線74fと、前々回の排卵推定日(この例では2012年7月16日)の位置を通るカーソル線74gとの両方が表示されている。ここで、この例では、生理開始日の位置を通るカーソル線73f,74fが赤色で表される一方、排卵推定日の位置を通るにカーソル線73g,74gが黄色で表され、両者が色で区別して表示されている。しかも、生理開始日の位置を通るカーソル線73fには、赤色の三日月マーク78が併せて表示されている。また、排卵推定日の位置を通るカーソル線73gには、黄色の卵マーク77が併せて表示されている。したがって、生理開始日の位置を通るカーソル線73f,74fと排卵推定日の位置を通るにカーソル線73g,74gとの間の区別が容易になる。この結果、ユーザである婦人は、過去の期間における生理開始日と、今回の期間における次回の生理開始日とを、赤色のカーソル線73f,74fを目安として、横方向に関して同じ位置に容易に揃えることができる。
なお、表示部240の表示画面70に例えば図7に示す画像が表示された状態で、ユーザである婦人は、過去の期間における排卵推定日と、今回の期間における排卵推定日とを、黄色のカーソル線73g,74gを目安として、横方向に関して同じ位置に揃えても良い。そのようにした場合、表示画面70上で、婦人が過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とを、排卵推定日を基準として、容易に比較することができる。
「くらべるメモ」のモードで表示部240の表示画面70に表示される「今回の期間」、「過去の期間」の「長さ」は、婦人が示した症状または行動の傾向を表すために少なくとも3日間であるのが望ましい。さらに、多くの人の標準的な生活のサイクルである7日間よりも長いのが望ましい。さらに、標準的な生理周期の半分である14日間よりも長いのが望ましい。さらに、標準的な生理周期である28日間よりも長いのが望ましい。
表示部240の表示画面70に図6に示す画像が表示された状態で、一定時間(例えば10秒間)スライド操作が行われなかったとき(図10のステップS302でNO)は、節電のために、制御部210は画像をオフする(図10のステップS304)。
この実施形態では、ユーザである婦人が入力した生理開始日を起点情報として用いたが、これに限られるものではない。排卵推定日を起点情報として用い、第1の表示欄71に表示される「今回の期間」の基準日を排卵推定日としても良い。排卵推定日を取得するためには、図9のステップS201によって取得された基礎体温に基づいて、公知の手法によって排卵推定日を推定して求めれば良い。
図6、図7の例では、表示部240の表示画面70において、日にち順を横方向に設定し、第1の表示欄71と第2の表示欄74とを縦方向に並べて表示したが、これに限られるものではない。例えば日にち順を上から順に縦方向に設定し、第1の表示欄71と第2の表示欄74とを横方向に並べて表示しても良い。
また、この実施形態では、本発明の婦人体温関連情報表示装置を、スマートフォン200と、サーバ300と、体温計400とを含むネットワーク上のシステム100として構成したが、これに限られるものではない。
例えば、本発明の婦人体温関連情報表示装置を、体温計400とスマートフォン200のみで構成しても良い。つまり、スマートフォン200の制御部210、メモリ220、操作部230、表示部240、ネットワーク通信部290が、それぞれそれらの機能に加えて、サーバ300の制御部310、記憶部320、操作部330、表示部340、ネットワーク通信部390の機能を果たすものとする。この場合、スマートフォン200のメモリ220には、制御部210に、次のような、婦人の体温に関連する情報を表示画面に表示する方法を実行させるプログラムをインストールする。これにより、本発明の婦人体温関連情報表示装置を小型かつコンパクトに構成することができる。
その方法は、大別して、図11に示すように3つのステップを有する。
図11の第1ステップS401では、婦人の複数の生理周期について生理開始日または排卵推定日を取得する。これとともに、生理周期に伴って現れる複数種類の症状または行動のうち婦人が複数の生理周期について日ごとに示した1種類以上の症状または行動を入力する。この第1ステップS401は、図8中のステップS103に相当する。
第2ステップS402では、表示画面70上で、日にち順を一方向に伸びる第1の方向に設定する。これとともに、表示画面70上で、第1の表示欄71(の症状行動表示欄73)と第2の表示欄74とを、第1の方向に対して垂直な第2の方向に並べて表示する。第1の表示欄71(の症状行動表示欄73)は、第1ステップによって取得された生理開始日または排卵推定日から予定される次回の生理開始日または排卵推定日を基準日とし、基準日から遡った複数日間の長さを少なくとも有し、かつ本日を含む今回の期間について、第1ステップによって入力された婦人の本日までの症状または行動を日ごとに表示する。第2の表示欄74は、今回の期間よりも前で複数日間の長さを有する過去の期間について、第1ステップによって入力された婦人の症状または行動を日ごとに表示する。この第2ステップS402は、図10中のステップS301に相当する。
第3ステップS403では、操作部230による操作に応じて、表示画面70上で、第1の表示欄71の画像と第2の表示欄74の画像とを第1の方向に沿って相対的にスライドさせる。この第3ステップS403は、図10中のステップS302〜S303に相当する。
このような方法をコンピュータに実行させる場合、ユーザは、表示画面70上で、婦人が過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とを、比較して見ることができる。例えば、ユーザが操作部を操作して、表示画面70上で、第1の表示欄71の画像と第2の表示欄74の画像とを第1の方向に沿って相対的にスライドさせて、過去の期間における生理開始日(または排卵推定日)と、今回の期間における次回の生理開始日(または排卵推定日)とを、第1の方向に関して同じ位置に揃えるものとする。すると、表示画面70上に、婦人が過去の期間において日ごとに示した症状または行動と、婦人が今回の期間において本日までに日ごとに示した症状または行動とが、周期を揃えて対比して表示される。これにより、今回の期間において本日以降、次回の生理開始日(または排卵推定日)までの間に、婦人がどのような症状または行動を示す傾向があるかが、予想可能となる。したがって、婦人は、それらの症状または行動に予め備えておくことができる。
このように、このプログラムによって、制御部210に、婦人の体温に関連する情報を表示画面に表示する方法を実行させれば、上記婦人の健康管理をより良く支援できる。
このプログラムは、アプリケーションソフトウェアとして、CD、DVD、フラッシュメモリなどの記録媒体に記録することができる。この記録媒体に記録されたアプリケーションソフトウェアを、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、PDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)などの実質的なコンピュータ装置にインストールすることによって、それらのコンピュータ装置に、婦人の体温に関連する情報を表示画面に表示する方法を実行させることができる。
なお、このようなスマートフォン(サーバ300の機能を組み込んだもの)に、さらに体温計400のセンサ部430を組み込むことにより、本発明の婦人体温関連情報表示装置を、実質的にスマートフォンのみで構成しても良い。
また、これらの各タイプのスマートフォン(サーバ300の機能を組み込んだもの、さらに体温計400のセンサ部430を組み込んだもの)に代えて、各タイプのスマートフォンと同じ構成要素と機能を有するノート型パーソナルコンピュータまたは携帯電話を用いて、本発明の婦人体温関連情報表示装置を構成しても良い。
図12は、システム100において、ユーザである婦人が、スマートフォン200の操作部230を操作して、「マイリズム」のモードを選択した場合に、スマートフォン200の表示部240の表示画面70に、画像として表示される例を示している。
この図12の画像は、上から順に、婦人の特定された生理周期の期間を表示する周期表示欄89と、その特定された生理周期について基礎体温平均値(平均体温)を表示する平均体温表示欄81と、複数の生理周期(この例では、周期表示欄89で特定された生理周期を基準とし、その生理周期から遡った6生理周期)について生理周期日数の推移を表すグラフを表示する生理周期日数グラフ表示欄82と、上記複数の生理周期についてそれぞれ基礎体温が安定であったか否かの判定結果を示す判定結果表示欄83とを含んでいる。
周期表示欄89には、この例では生理周期日数グラフ表示欄82中のカーソル85によって特定された生理周期として2011/11/22−12/20(2011年11月22日から同年12月20日まで)が表示されている。この周期表示欄89には、特定された生理周期を前周期へ遡らせるためのキー89aと、特定された生理周期を次周期へ順送りするためのキー89bとが併せて表示されている。
平均体温表示欄81bには、上記特定された生理周期における基礎体温平均値がこの例では「平均体温 36.25℃」として表示されている。また、この平均体温表示欄81bには、上記特定された生理周期について基礎体温が安定であったか否かの判定結果を示すマーク(この例では安定であったことを示す。)83aと、その判定結果に応じたコメント(この例では、「今回の周期では、高温期、低音期が安定していてよいホルモンバランスのようです。」)81cとが併せて表示されている。
生理周期日数グラフ表示欄82には、日数(周期)座標をなすように、横方向に延びる黒色の実線からなる4本の罫線82a,82b,82c,82dが表示されている。これらの罫線82a,82b,82c,82dは、上から順に、それぞれ50日、40日、30日、20日を表している。なお、生理周期日数の目安となるように、38日と25日のところに、横方向に延びる赤色の実線87,88が表示されている。
この生理周期日数グラフ表示欄82には、上記複数の生理周期について生理周期日数の推移を表す赤色の折れ線グラフ84が表示されている。したがって、ユーザである婦人は、複数の生理周期について生理周期日数の推移を直感的に把握できる。
また、この生理周期日数グラフ表示欄82には、上記複数の生理周期のうち特定の生理周期を指定するための幅広のカーソル85が表示されている。
判定結果表示欄83には、上記複数の生理周期についてそれぞれ基礎体温が安定であったか否かの判定結果を示すマーク83a,83bが表示されている。マーク83aは基礎体温が安定であったことを表す一方、マーク83bは基礎体温が不安定であったことを表す。
なお、ユーザである夫人は、表示欄82または83上でタッチパネルに沿って指を左方向または右方向へスライドさせることによって、これらの表示欄82または83に表示されている複数の生理周期を前周期の向きへ遡らせたり、次周期の向きへ順送りにしたりすることができる。
この図12の画像をスマートフォン200の表示部240に表示させるために、サーバ310の制御部310は、図8中のステップS103において、図13のフローに示す演算を実行する。
すなわち、図13のステップS501では、制御部310が生理周期日数算出部として働いて、既述の入力処理(特に、図9のステップS203)で入力された婦人の生理開始日に基づいて、上記複数の生理周期について生理周期日数を算出して求める。
次に、図13のステップS502では、制御部310がグラフ作成表示部の一部として働いて、上記複数の生理周期について生理周期日数の推移を表すグラフを作成する。
次に、図13のステップS503では、制御部310が平均体温算出部として働いて、既述の入力処理(特に、図9のステップS201)で入力された日ごとの基礎体温に基づいて、それぞれの生理周期における基礎体温平均値(平均体温)を算出して求める。
次に、図13のステップS504では、制御部310が高温期日数算出部として働いて、既述の入力処理(特に、図9のステップS201)で入力された日ごとの基礎体温に基づいて、それぞれの生理周期における高温期日数を算出して求める。
次に、図13のステップS505では、制御部310が高低差算出部として働いて、既述の入力処理(特に、図9のステップS201)で入力された日ごとの基礎体温に基づいて、それぞれの生理周期における高温期の基礎体温平均値と低温期の基礎体温平均値との差(高低差)を求める。
次に、図13のステップS506では、制御部310が判定部として働いて、既述の入力処理(特に、図9のステップS201)で入力された日ごとの基礎体温に基づいて、それぞれの生理周期について基礎体温が安定であったか否かの判定結果を求める。
これらの演算結果は、サーバ300のネットワーク通信部390からネットワーク900を介して、スマートフォン200へ送信される(図8のステップS104)。
なお、図13のS501〜S503の各ステップは、この順に限られず、いずれを先に行っても良い。
システム100において、ユーザである婦人が、スマートフォン200の操作部230を操作して、「マイリズム」のモードを選択した場合に、スマートフォン200の制御部310がグラフ作成表示部の一部として働いて、表示部240の表示画面70に図12に示した画像を表示する。特に、図14のステップS601に示すように、生理周期日数グラフ表示欄82には、複数の生理周期について生理周期日数の推移を表す赤色の折れ線グラフ84を表示する。この折れ線グラフ84は、既述の演算(特に、図13のステップS502)によって作成されたものである。
スマートフォン200の表示部240の表示画面70にこの生理周期日数の推移を表すグラフ84が表示された状態で、図14のステップS602に示すように、スマートフォン200の制御部210は、特定の生理周期の指定を待つ。ここで、ユーザである婦人が操作部230を操作して(ステップS602でYES)、この例では生理周期日数グラフ表示欄82上でタッチパネルに沿って指をスライドさせて、この例では右から2番目の生理周期に幅広のカーソル85を合わせるものとする(生理周期の特定)。
すると、図14のステップS603に示すように、制御部210が第1の表示制御部として働いて、操作部230による操作に応じて、表示画面70上で、平均体温表示欄81bに、その特定された上記特定された生理周期における基礎体温平均値(この例では「36.25℃」)を表示する。この基礎体温平均値は、既述の演算(特に、図13のステップS503)によって求められたものである。これにより、ユーザである婦人は、上記特定の生理周期における基礎体温平均値を、表示画面70上で見ることができる。
これとともに、平均体温表示欄81bには、上記特定された生理周期について基礎体温が安定であったか否かの判定結果を示すマーク(この例では安定であったことを示す。)83aと、その判定結果に応じたコメント(この例では、「今回の周期では、高温期、低音期が安定していてよいホルモンバランスのようです。」)81cとが併せて表示される。
それに加えて、制御部210が第2および第3の表示制御部として働いて、生理周期日数グラフ表示欄82の上記特定された生理周期のところに、バルーン表示86を行う。このバルーン表示86には、上記特定された生理周期における高温期日数(この例では「高温期 13日」という表示)と、上記特定された生理周期における高温期の基礎体温平均値と低温期の基礎体温平均値との差(この例では「高低差 0.35℃」という表示)とが含まれている。これらの値の基礎体温平均値は、既述の演算(特に、図13のステップS504,S505)によって求められたものである。
これらの結果、このシステム100によれば、婦人の健康管理をより良く支援できる。
スマートフォン200が上記「マイリズム」のモードを有する場合も、スマートフォン200にサーバ300の機能を組み込んで、本発明の婦人体温関連情報表示装置を小型かつコンパクトに構成してもよい。
また、このようなスマートフォン(サーバ300の機能を組み込んだもの)に、さらに体温計400のセンサ部430を組み込むことにより、本発明の婦人体温関連情報表示装置を、実質的にスマートフォンのみで構成しても良い。
また、これらの各タイプのスマートフォン(サーバ300の機能を組み込んだもの、さらに体温計400のセンサ部430を組み込んだもの)に代えて、各タイプのスマートフォンと同じ構成要素と機能を有するノート型パーソナルコンピュータまたは携帯電話を用いて、本発明の婦人体温関連情報表示装置を構成しても良い。