JP2013168201A - 記録装置、記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体の記録層に対し、隣接する多重トラックの組を形成するようにデータ記録を行い、かつ多重トラックの組を形成する各トラックについては、隣り合う位置のデータ記録が異なる時間に行われる場合に、隣接方向に記録位置が同期した適正な記録動作が実行されるようにする。
【解決手段】多重トラックの組を形成する各トラックに記録されたデータについて、所定データ単位での記録位置の隣接方向の位置ずれを検出する。そして検出された位置ずれを解消していく記録動作を記録部に指示する記録位置同期化制御を行う。
【選択図】図10

Description

本開示は記録装置及び記録方法に関する。特に隣接する多重トラックの組を形成するようにデータ記録を行う記録方式を用いる場合に関する。
特開2011−123978号公報
光の照射により信号の記録又は再生が行われる光記録媒体として、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc:登録商標)などのいわゆる光ディスク記録媒体(以下、単に光ディスクとも表記)が広く普及している。
従来より、光ディスクについては、その情報記録密度の向上を図ることで大記録容量化が達成されてきた。具体的には、ピット列又はマーク列としてのトラックの形成ピッチを詰める、つまりは半径方向における記録密度を向上させる手法、及びピット又はマークのサイズ縮小化により線方向(半径方向に直交する方向)の記録密度を向上させる手法が採られてきた。
また大記録容量化を図るにあたっては、記録層(記録面)の数を増加させるという手法も有効であり、現状においても2層ディスクや3層以上の多層ディスクが提案・実用化されている。
光ディスク等の記録媒体において高密度記録/大容量化に伴い、記録・再生の高転送レート化やアクセス性能の向上も求められる。
本開示では、これらの要請を鑑みて、記録層に対し、隣接する多重トラックの組を形成するようにデータ記録を行うようにする。この場合に、組となる各トラックにデータを振り分けて記録するが、その記録動作の際に、後の再生や追記にとって適切な記録が行われるようにすることを目的とする。
本開示の記録装置は、記録媒体の記録層に対し、隣接する多重トラックの組を形成するようにデータ記録を行う記録部であって、上記多重トラックの組を形成する各トラックについては、隣り合う位置のデータ記録を異なる時間に行う記録部と、上記多重トラックの組を形成する各トラックに記録されたデータについて、所定データ単位での記録位置の隣接方向の位置ずれを検出する位置同期状態検出部と、上記記録部に対して、上記位置同期状態検出部で検出された位置ずれを解消していく記録動作を指示する記録位置同期化制御を行う制御部とを備える。
本開示の記録方法は、記録媒体の記録層に対し、隣接する多重トラックの組を形成するようにデータ記録を行う記録部であって、上記多重トラックの組を形成する各トラックについては、隣り合う位置のデータ記録を異なる時間に行う記録部を有する記録装置の記録方法として、上記多重トラックの組を形成する各トラックに記録されたデータについて、所定データ単位での記録位置の隣接方向の位置ずれを検出し、検出された位置ずれを解消していく記録動作を上記記録部に指示する記録位置同期化制御を行う記録方法である。
これらの本開示の技術では、多重トラックを形成するトラックに組において、記録される所定データ単位の配置(記録位置)が、隣接方向(ディスク状記録媒体の場合は半径方向)に略一致するように調整していく。
多重スパイラル記録の場合、組となる各トラックの隣り合う位置に記録されるデータは、異なる時間に記録される場合がある。例えば離れて配置された複数のヘッドにより各トラックの記録を行う場合や、1つのヘッドで各トラックの記録を順次行う場合、或いは一方のトラックのみに所定データ単位の記録が行われ、追記として次の所定データ単位の記録が他方のトラックに行われる場合などである。
異なる時間に隣接する位置に所定データ単位の記録が行われると、各記録時点での記録媒体とヘッドのわずかな相対速度の変動や、記録位置に応じた線速度の変動などにより、隣接するトラック間で所定データ単位の記録位置が隣接方向で一致しない状態が生ずることがある。このようなずれは、再生時の転送レートやアクセス、追記時の記録動作の際などにおいて、動作性能上不利となる。
そこで、記録時にそのような位置ずれを補正しながら所定データ単位の記録を行うようにする。
本開示によれば、多重スパイラル記録を用いる際に、組となるトラック間で所定データ単位の記録位置について隣接方向で一致する方向に補正を行いながら記録する。これにより多重スパイラルの組となるトラックにおいて所定データ単位の記録位置が隣接方向に略一致していくようにされ、その後のリードアクセス時や追記時の動作に有利な状態を得ることができる。
本開示の実施の形態で対象とする光ディスクの層構造の説明図である。 実施の形態で用いる光ディスクのトラック構造及び光ディスクへのレーザ照射の説明図である。 実施の形態の光ディスクの記録層アドレスの説明図である。 実施の形態の記録再生装置のピックアップ配置の説明図である。 実施の形態の記録再生装置の光学系の構成の説明図である。 実施の形態の記録再生装置の記録再生系のブロック図である。 実施の形態の記録再生装置の信号処理系及びサーボ系のブロック図である。 実施の形態の記録再生装置によるダブルスパイラル記録の説明図である。 ダブルスパイラル記録での書くトラックでのRUBの半径方向の一致状態及びずれ状態の説明図である。 実施の形態のRUB位置ずれの補正動作の説明図である。 実施の形態の記録再生装置の位置ずれ補正のための構成の説明図である。 実施の形態のRUB位置ずれの検出動作(CASE0)の説明図である。 実施の形態のRUB位置ずれの検出動作(CASE1)の説明図である。 実施の形態のRUB位置ずれの検出動作(CASE2)の説明図である。 実施の形態のRUB位置ずれの検出動作(CASE3)の説明図である。 実施の形態のRUB位置ずれ補正制御のフローチャートである。
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.記録媒体>
<2.基準面を利用した位置制御手法>
<3.記録層アドレス:PSN/AUN>
<4.記録再生装置の構成>
<5.RUB位置ずれの検出及び補正>
<6.変形例>
<1.記録媒体>

図1は、実施の形態で記録再生の対象とする記録媒体の一例としての多層記録媒体1の断面構造を示している。この多層記録媒体1は例えばCD、DVD、BDと同様の直径12cm、厚み1.2mm程度の光ディスクなどとして実現される。図1は厚み方向の断面構造を模式的に示したものである。
この図1に示されるように、多層記録媒体1には、上層側から順にカバー層2、複数の記録層3が形成された記録層形成領域5、接着層6、反射膜7、及び基板8が形成されている。
ここで、本明細書において「上層側」とは、後述する記録再生装置10側からのレーザ光が入射する面(カバー層2側)を上面としたときの上層側を指す。
多層記録媒体1において、カバー層2は、例えば樹脂で構成され、その下層側に形成された記録層形成領域5の保護層として機能する。
記録層形成領域5は、図のように複数の記録層3と、それらの間に挿入された中間層4とを有して構成される。換言すれば、この場合の記録層形成領域5は、記録層3→中間層4→記録層3→中間層4・・・→記録層3の繰り替えし積層が行われて形成されたものとなっている。
記録層3は、半透明記録膜で構成される。中間層4は、例えば熱可塑性樹脂や紫外線硬化樹脂など樹脂材料で構成される。
この図では図示の都合上、記録層形成領域5内には5つの記録層3が形成されるものとしているが、これはあくまで一例であって、記録層数は「5」以外とすることができる。
各記録層3は、上層側から順にレイヤL0,L1,L2・・・と呼ばれる。図では5層としているため、記録層3としてレイヤL0〜L4が形成されている。
ここで、記録層形成領域5において、それぞれの記録層3には、図からも明らかなようにグルーブやピット列等の形成に伴う位置案内子(凹凸パターン)が形成されていない。すなわち、各記録層3は平面状に形成されているものである。
このような記録層形成領域5の作成にあたっては、現状の多層ディスクの製造で必要とされる記録層ごとの位置案内子の形成工程を不要とでき、結果、多層記録媒体1の製造コスト、量産コストを効果的に削減できる。
例えば仮に位置案内子付きの記録層を多数有する多層ディスクを形成することとすると、各記録層の積層ごとにスタンパを用いたパターン転写工程を行う必要がある。このため、通常の単層ディスクや2層ディスクの場合と比較すると工程の増加によるコストアップを招く。
また、パターン転写工程に失敗することを考慮すると、単層や2層ディスクとの比較で歩留まりも悪化し、この点でのコストアップも問題となる。
これに対し本例のように、記録層3が平面状であるということは、記録層3には予め凹凸パターン転写による位置案内子の形成工程を不要とでき、多層記録媒体1の製造コスト、量産コストを削減できることとなる。
なお従って、本例のように記録層3が平面状であるということは、記録層3には予め凹凸パターン転写によるアドレス情報等が形成されていないということである。
この記録層3には情報の記録の際、即ち主たる情報であるユーザデータや管理情報の記録の際に、その主たる情報の記録に伴ってアドレス情報が記録される。つまり主データ(ユーザデータや管理情報という主たる記録目的のデータ)に、アドレス情報が埋め込まれてエンコードされ、そのエンコードされた記録データが記録されることになる。
記録前の状態、或いはアクセスの際には、後述する基準面Refのアドレスを用いる。
記録層3には、記録動作に伴ってトラックが形成されていく。
本例では、トラックは多重スパイラルトラックとされる。例えばダブル(2重)スパイラルとする。図2Aにダブルスパイラル状に形成されるトラックの例を示している。
ダブルスパイラル状のトラックとは、図2Aに実線と破線で示すように、2つのスパイラルトラックSP−A、SP−Bが形成されるものである。
ダブルスパイラル状のトラック構造は、例えば2つの記録ビームを用いたり、1つの記録ビームで1つのスパイラルトラックSP−Aを或るトラックピッチで形成した後、そのトラック間に、2つめのスパイラルトラックSP−Bを形成していくという方式などで可能である。後述するが本例の記録再生装置10では、2つのディスク円周方向に180°離れた配置された2つの光ピックアップ(記録再生ヘッド)でダブルスパイラル記録を行うものとする。
なお、図2Aではダブル(2重)スパイラルの例を示したが、3重スパイラル、4重スパイラルというように、よりスパイラルを多重化したトラック構成も考えられる。
図1のように記録層形成領域5の下層側には、所要の接着材料で構成された接着層(中間層)6を介して、反射膜7が形成されている。
この反射膜7には、記録/再生位置を案内するための位置案内子が形成される。なお反射膜に位置案内子が形成されているというのは、位置案内子が形成されている界面上に反射膜が形成されるという意味である。
具体的に、この場合は、図中の基板8の一方の面側に対して位置案内子が形成されることで、図のような凹凸の断面形状が与えられ、基板8の該凹凸断面形状が与えられた面上に対し反射膜7が成膜されることで、該反射膜7に位置案内子が形成されたものとなっている。
なお、基板8は、例えばポリカーボネートなどの樹脂で構成される。この基板8は、例えば上記位置案内子としての凹凸断面形状を与えるためのスタンパを用いた射出成形などによって生成することができる。
ここで、現状の記録可能型光ディスクで行われているように、上記位置案内子の形成により、多層記録媒体1の記録面内方向に平行な方向における絶対位置を表すアドレス情報を記録することができる。例えばこの絶対位置情報は、上記位置案内子がグルーブで形成される場合には当該グルーブの蛇行(ウォブル)周期の変調により記録することができ、また上記位置案内子がピット列で形成される場合には、ピットの長さや形成間隔の変調により記録を行うことができる。
なお、上記のように記録層3に対しては位置案内子が形成されておらず、記録層3上の記録位置の制御は、以下で説明するように位置案内子が形成された反射膜7からの反射光に基づき行われることになる。
この意味で、以下、位置案内子が形成された反射膜7(反射面)のことを、「基準面Ref」と表記する。また基準面Refに凹凸パターンで記録されたアドレス情報を、記録層3に記録されるアドレスと区別する意味で「基準面アドレス」と呼ぶこととする。また記録層3に主たる情報と共に記録されるアドレスを「記録層アドレス」と呼ぶ。
<2.基準面を利用した位置制御手法>

図2Bは、基準面Refに形成された位置案内子を利用した位置制御手法についての説明図である。
上記構成による多層記録媒体1に対しては、記録層3を対象として照射されるべき記録層用レーザ光についての位置制御の実現のため、該記録層用レーザ光と共に、基準面Refにおける位置案内子に基づく位置制御を行うためのレーザ光(以下、基準面用レーザ光と表記する)を照射することになる。
この例では、記録層用レーザ光として2つのレーザ光を照射するものとし、これら2つの記録層用レーザ光と、1つの基準面用レーザ光とは、図示のように共通の対物レンズ20を介して多層記録媒体1に対して照射する。
このとき、正確なトラッキングサーボの実現のため、一方の記録層用レーザ光と基準面用レーザ光の光軸は一致させる。
本例の記録再生装置10は、後述するように2つの光ピックアップを備えるが、ここでは1つの光ピックアップからのレーザ光のみを示している。
1つの光ピックアップからの記録層用レーザ光として2つのレーザ光を照射するのは、記録層3において既に記録されたトラックに沿って隣のトラックの記録を行う隣接トラックサーボ(ATS:Adjacent Track Servo)を採用するためである。
簡単に述べておくと、ATSとは、2つの記録層用レーザ光の一方を記録用スポット、他方をサーボ用スポットとする。そして既に(例えば1周回前の時点に)記録されたトラックにサーボ用スポットを照射して、トラッキングサーボを行いながら、記録用スポットで、当該サーボ用スポットを照射しているトラックの隣のトラックを記録していくというものである。
ATSを採用する場合は、記録中には必ずしも基準面Refを用いたトラッキングサーボはしなくてもよいといえる。但し、記録開始位置までのシークには、基準面Refを用いたトラッキングやアドレス読込が必要となる。
また詳述は避けるが、実際にはATS実行中は、誤差成分の蓄積によりサーボ制御が不正確になることが多い。そのためATS実行中に基準面Refの情報でサーボ動作を補正することも行われる。このため、ATS方式を採用する場合の記録時にも、基準面Refはトラッキング制御のために用いられることとなる。
記録層3(所要の半透明記録膜)を対象としたマークの記録時には、図3Aのように基準面用レーザ光を反射膜7の反射面(基準面Ref)に合焦させるように照射して、その反射光に基づき得られる基準面アドレスの情報やトラッキングエラー信号に従って対物レンズ20の所定位置へのアクセスを行う。
記録中には、記録層用レーザ光のサーボ用スポットで得られる反射光及び基準面用レーザ光の反射光から、ATS用のトラッキングエラー信号を生成し、トラッキング制御を行う。
一方、再生時における位置制御は、以下のようにして実現できる。
再生時においては、記録層3にマーク列(つまり記録済みトラック)が形成されているので、該マーク列を対象として記録層用レーザ光単体でトラッキングサーボをかけることができる。すなわち、再生時におけるトラッキングサーボは、いずれか一方の記録層用レーザ光の反射光に基づき得られるトラッキングエラー信号に従って対物レンズ20の位置制御を行うことで実現できる。
またそのため、2つの記録層用レーザ光は、両方を再生用のレーザ光として用いることも可能である。つまり1つの光ピックアップでダブルスパイラル状の2つのトラックの組について同時に再生を行うこともできる。
ここで、上記のような位置制御手法において、基準面用レーザ光として記録層用レーザ光と同波長帯の光を用いてしまうと、基準面用レーザ光の反射光を得るべき基準面Refについて、記録層用レーザ光についての反射率を高めざるを得なくなってしまう。すなわち、その分、迷光成分が増大して再生性能を著しく悪化させてしまう虞がある。
このため、基準面用レーザ光と記録層用レーザ光とはそれぞれ波長帯の異なる光を用いるものとし、基準面Refを形成する反射膜7として波長選択性を有する反射膜を用いる。
具体的に本例の場合、記録層用レーザ光の波長はBDの場合と同様の405nm程度、基準面用レーザ光の波長はDVDの場合と同様の650nm程度とされる。そして、反射膜7としては、基準面用レーザ光と同波長帯の光を選択的に反射し、それ以外の波長による光は透過又は吸収する波長選択性反射膜を用いる。
このような構成により、基準面Refから記録層用レーザ光の不要な反射光成分が生じてしまうことを防止でき、良好なS/N(信号対雑音比)を確保できる。
<3.記録層アドレス:PSN/AUN>

続いて記録層アドレスについて説明する。
記録層3への情報の書き込み時(トラック形成時)には、主たる情報と共に記録層アドレス(物理アドレス)が記録される。
記録層アドレスとして記録される物理アドレスをPSN(Physical Sector Number)と呼ぶ。
また多重スパイラル記録が行われる場合などは、PSNとともにAUN(Address Unit Number)も用いられる。
以下、これらPSN、AUNについて説明する。
情報の記録は、例えば32セクターで形成されるRUB(Recording Unit Block)というデータ単位で行われる。
PSNは物理的なセクターナンバとして構成され、このPSNは例えば図3Bに示すように、32ビットのフォーマットで構成される。
例えばビット0〜ビット24による25ビットのセクターナンバと、ビット25〜ビット30による6ビットのレイヤナンバが含まれる構成とされる。
図3Aは、ダブルスパイラル状のトラックが形成される場合の記録層アドレスを示している。なお、各RUBにつき、PSNの値とAUNの値を16進表記で示している。RUB内には32セクターのそれぞれにPSN(AUN)が与えられるが、ここでは各RUBにつき先頭のPSN(AUN)を示している。
例えば従前のCDやDVD等のように、シングルスパイラル状でトラックが形成される場合、各RUBには、順次昇順でPSN値が与えられていく。
例えば或るRUBの先頭セクターのPSNを「00100000」とすると、1RUBは32セクターであるので、次のRUB#2の先頭セクターのPSNは、32(16進表記で「20」)だけ増えた値となるため「00100020」となる。以降も同様に各RUB毎に「00100040」「00100060」・・・とPSNが与えられる。
これに対し本例では、スパイラルトラックSP−A、SP−Bに、RUBが交互に配置されていくようにユーザデータ等が記録される。
そしてPSNはユーザデータ等の主データの並びと一致している。
一方AUNは、各スパイラルトラック単位での並びに一致される。
スパイラルトラックSP−A、SP−Bに、RUBが交互に配置されていくようにユーザデータ等が記録されるため、PSNは図3Aのようになる。
ユーザデータが、RUB単位で、RUB#1A→RUB#1B→RUB#2A→RUB#2B→RUB#3A→RUB#3B→・・・というように、2つのスパイラルトラックSP−A、SP−Bに振り分けられて記録されていくとする。
この場合、PSNは、このユーザデータの順に、図示するように付与される。例えばRUB#1Aが「00100000」、RUB#1Bが「00100020」、RUB#2Aが「00100040」、RUB#2Bが「00100060」・・・というようになる。
このダブルスパイラル状のトラックが形成される場合、AUNの値は図3Bに示すように、PSNから変換されて得られる。
まずAUNのビット24には、PSNのビット5が割り当てられる。
そしてAUNのビット5〜ビット23には、PSNのビット6〜ビット24がビットシフトして割り当てられる。
この状態で、AUNの構造は、ビット0〜ビット23による24ビットのセクターナンバと、ビット24による1ビットのスパイラルナンバと、ビット25〜ビット30による6ビットのレイヤナンバが含まれる構成とされる。
このAUNのビット24のスパイラルナンバは、ビット24=0であればスパイラルトラックSP−Aを示し、ビット24=1であればスパイラルトラックSP−Bを示すものとなる。
PSNのビット5は、16進表記で「00」〜「1F」、「40」〜「5F」・・・のときに「0」となり、また16進表記で「20」〜「3F」、「60」〜「7F」・・・のときに「1」となる。従って、上述のようにPSNがRUB毎に2つのスパイラルトラックSP−A、SP−Bに振り分けられる場合、PSNのビット5の部分は、スパイラルトラックSP−Aに記録されるRUBでは「0」、スパイラルトラックSP−Bに記録されるRUBでは「1」となる。このことから、ビット5はスパイラルナンバとして、AUNのビット24に使用できることになる。
このようなPSN→AUNの変換の結果として、AUNは、スパイラルトラック毎の並びに一致されるように与えられることとなる。
即ち図3Aに示すように、スパイラルトラックSP−Aにおいては、RUB#1Aが「00100000」、RUB#2Aが「00100020」、RUB#3Aが「00100040」・・・となる。
一方、スパイラルトラックSP−Bにおいては、RUB#1Bが「01100000」、RUB#2Bが「01100020」、RUB#3Bが「01100040」・・・となる。
ダブルスパイラル状のトラックが形成される場合、実際にトラックに記録される記録層アドレスとしては、例えばAUNを用いればよい。
AUNとPSNは、図3Bの関係であるため、必要に応じて機械的に変換できる。例えば再生時にはAUNを読み出せば、PSNは機械的に検出できるものとなる。
以上の例のように、記録層3に記録される所定データ単位としてのRUBには物理アドレスとしての記録層アドレス(PSN/AUN)が与えられる。
<4.記録再生装置の構成>

続いて、図4〜図7を参照して、実施の形態としての記録再生装置10の構成について説明する。
実施の形態の記録再生装置10は多層記録媒体1としての光ディスクに対する記録機能と共に再生機能を有する。
本例の記録再生装置10は、図4に示すように、それぞれが記録再生ヘッドとして機能する2つの光ピックアップOP#0、OP#1を備える。
図4Aは多層記録媒体1の断面方向で、また図4Bは多層記録媒体1の平面方向で、光ピックアップOP#0,OP#1の配置状態を示している。
多層記録媒体1はスピンドルモータ30によって回転駆動されるが、この多層記録媒体1の中心に対して光ピックアップOP#0,OP#1は、180°異なる回転角度位置に配置される。なお、180°異なる位置というのはあくまでも一例である。
まず光ピックアップOP#0,OP#1の構成を説明する。
図5は、記録再生装置10が備える光ピックアップOP#0,OP#1の光学系の構成についての説明図である。なお、図5では光ピックアップOP#0,OP#1の一方のみを示している(特に区別する必要がない場合、「光ピックアップOP」と表記する)。他方も同様の構成と考えればよい。
先ず、記録再生装置10に装填された多層記録媒体1は、当該記録再生装置10における所定位置においてそのセンターホールがクランプされるようにセットされ、図中のスピンドルモータ30による回転駆動が可能な状態とされる。
光ピックアップOPは、スピンドルモータ30により回転駆動される多層記録媒体1に対して、カバー層2側からレーザ光を照射するように配置される。
光ピックアップOP内には、記録層用レーザ光の光源である記録層用レーザ11−1、11−2とが設けられる。
また、基準面Refに形成された位置案内子を利用した位置制御及び基準面アドレスの読出を行うための光である基準面用レーザ光の光源である基準面用レーザ24が設けられる。
また、光ピックアップOPには、記録層用レーザ光と基準面用レーザ光の多層記録媒体1への出力端となる対物レンズ20が設けられる。さらに、記録層用レーザ光の多層記録媒体1からの反射光を受光するための記録層用受光部23と、基準面用レーザ光の多層記録媒体1からの反射光を受光するための基準面用受光部29とが設けられる。
そして、光ピックアップOPにおいては、記録層用レーザ光を対物レンズ20に導くと共に、該対物レンズ20に入射した多層記録媒体1からの反射光を記録層用受光部23に導くための光学系が形成される。
記録層用レーザ11−1、11−2は、レーザ駆動信号Dr1,Dr2により発光駆動される。
なお以下では、例えば記録層用レーザ11−1を「記録/再生用レーザ11−1」とし、出射されるレーザ光を「記録/再生用レーザ光」と表記する場合がある。一方、記録層用レーザ11−2を「再生/ATS用レーザ11−2」とし、出射されるレーザ光を「再生/ATS用レーザ光」と表記する場合がある。
「記録層用レーザ11−1、11−2」は、「記録/再生用レーザ11−1」と「再生/ATS用レーザ11−2」の総称とする。
また「記録層用レーザ光」は、「記録/再生用レーザ光」と「再生/ATS用レーザ光」の総称とする。
記録層用レーザ11−1、11−2より出射された2系統の記録層用レーザ光は、図のようにコリメートレンズ12を介して平行光となるように変換された後、偏光ビームスプリッタ13に入射する。
偏光ビームスプリッタ13は、このように光源側から入射した記録層用レーザ光については透過するように構成されている。
偏光ビームスプリッタ13を透過した記録層用レーザ光は、固定レンズ14、可動レンズ15、及びレンズ駆動部16を有して構成されるフォーカス機構に入射する。このフォーカス機構は、記録層用レーザ光についての合焦位置の調整のために設けられたものであり、これらの記録層用レーザ11−1、11−2に近い側が固定レンズ14とされ、遠い側に可動レンズ15が配置され、レンズ駆動部16によって可動レンズ15側がレーザ光軸に平行な方向に駆動されるように構成されている。
上記フォーカス機構を形成する固定レンズ14及び可動レンズ15を介した記録層用レーザ光は、ミラー17にて反射された後、1/4波長板18を介してダイクロイックプリズム19に入射する。
ダイクロイックプリズム19は、その選択反射面が、記録層用レーザ光と同波長帯の光は反射し、それ以外の波長による光は透過するように構成されている。従って上記のように入射した記録層用レーザ光は、ダイクロイックプリズム19にて反射される。
ダイクロイックプリズム19で反射された記録層用レーザ光は、図示するように対物レンズ20を介して多層記録媒体1(所要の記録層3)に対して照射(合焦)される。
対物レンズ20に対しては、該対物レンズ20をフォーカス方向(多層記録媒体1に対して接離する方向)、及びトラッキング方向(上記フォーカス方向に直交する方向:ディスク半径方向)に変位可能に保持する2軸アクチュエータ21が設けられる。
2軸アクチュエータ21には、フォーカスコイル、トラッキングコイルが備えられ、それぞれに駆動信号(後述するドライブ信号FD−sv、TD)が与えられることで、対物レンズ20をフォーカス方向、トラッキング方向にそれぞれ変位させる。
ここで、上記のように多層記録媒体1に対し記録層用レーザ光が照射されることに応じては、該多層記録媒体1(記録再生対象とする記録層3)より記録層用レーザ光の反射光が得られる。
このように得られた記録層用レーザ光の反射光は、対物レンズ20を介してダイクロイックプリズム19に導かれ、該ダイクロイックプリズム19にて反射される。
ダイクロイックプリズム19で反射された記録層用レーザ光の反射光は、1/4波長板18→ミラー17→フォーカス機構(可動レンズ15→固定レンズ14)を介した後、偏光ビームスプリッタ13に入射する。
このように偏光ビームスプリッタ13に入射する記録層用レーザ光の反射光は、往路と復路とで1/4波長板18を2回通過することで、往路光との比較でその偏光方向が90度回転していることになる。この結果、上記のように入射した記録層用レーザ光の反射光は、偏光ビームスプリッタ13にて反射される。
偏光ビームスプリッタ13にて反射された記録層用レーザ光の反射光は、集光レンズ22を介して記録層用受光部23の受光面23−1,23−2上に集光する。即ち2系統の記録層用レーザ光に対応して、記録層用受光部23には記録/再生用レーザ光の反射光を受光する受光面23−1と、再生/ATS用レーザ光の反射光を受光する受光面23−2が形成されている。
受光面23−1、23−2でそれぞれ受光して得られる受光信号のことを、以下、受光信号DT−r1,DT−r2と表記する。
また、光ピックアップOP内には、基準面用レーザ24より出射された基準面用レーザ光を対物レンズ20に導き且つ、該対物レンズ20に入射した多層記録媒体1からの基準面用レーザ光の反射光を基準面用受光部29に導くための光学系が形成される。
基準面用レーザ24は、レーザ駆動信号DrRにより発光駆動される。
図示するように、基準面用レーザ24より出射された基準面用レーザ光は、コリメートレンズ25を介して平行光となるように変換された後、偏光ビームスプリッタ26に入射する。偏光ビームスプリッタ26は、このように基準面用レーザ24側から入射した基準面用レーザ光(往路光)は透過するように構成される。
偏光ビームスプリッタ26を透過した基準面用レーザ光は、1/4波長板27を介してダイクロイックプリズム19に入射する。
先に述べたように、ダイクロイックプリズム19は記録層用レーザ光と同波長帯の光は反射しそれ以外の波長による光は透過するように構成されているため、基準面用レーザ光はダイクロイックプリズム19を透過し、対物レンズ20を介して多層記録媒体1(基準面Ref)に照射される。
また、このように多層記録媒体1に基準面用レーザ光が照射されたことに応じて得られる基準面用レーザ光の反射光(基準面Refからの反射光)は、対物レンズ20を介した後ダイクロイックプリズム19を透過し、1/4波長板27を介して偏光ビームスプリッタ26に入射する。
このように多層記録媒体1側から入射した基準面用レーザ光の反射光は往路と復路とで1/4波長板27を2回通過しているためその偏光方向が往路光との比較で90度回転しおり、従って基準面用レーザ光の反射光は偏光ビームスプリッタ26にて反射される。
偏光ビームスプリッタ26にて反射された基準面用レーザ光の反射光は、集光レンズ28を介して基準面用受光部29の受光面上に集光する。
ここで、基準面用受光部29が基準面用レーザ光の反射光を受光して得られる受光信号については、受光信号DT−svと表記する。
ここで、先の図1に示したように多層記録媒体1は、記録層形成領域5の下層側に対して基準面Refが設けられるので、記録時には、このように記録層形成領域5の下層側に設けられた基準面Refに対して基準面用レーザ光が合焦するように対物レンズ20のフォーカスサーボ制御が行われる。その上で、記録層用レーザ光については、記録層用レーザ光の反射光に基づくフォーカスサーボ制御によって先のフォーカス機構(レンズ駆動部16)を駆動することで、記録層用レーザ光が基準面Refよりも上層側に形成された記録層3に合焦するように、対物レンズ20に入射する記録層用レーザ光のコリメーション状態が調整されることになる。
また、再生時における記録層用レーザ光のトラッキングサーボ制御については、該記録層用レーザ光のスポットを、再生対象とする記録層3に形成されたマーク列に追従させるようにして行う。すなわち、再生時における記録層用レーザ光についてのトラッキングサーボ制御は、当該記録層用レーザ光の反射光に基づき対物レンズ20の位置を制御することで実現できる。
なお、再生時のフォーカスサーボ制御は、記録時と同様でよい。
図6は、実施の形態の記録再生装置10の内部構成(主に記録再生処理系)を示している。
なお図6において、光ピックアップOP(OP#0,OP#1)の内部構成については、図5に示した構成のうち、記録層用レーザ(記録/再生用レーザ及び再生/ATS用レーザ)11−1、11−2、基準面用レーザ24、記録層用受光部23の受光面23−1,23−2、基準面用受光部29のみを示している。
光ピックアップOP#0に対応して信号処理部51#0,52#0,53#0が設けられる。
信号処理部51#0は、光ピックアップOP#0の記録/再生用レーザ11−1に対してレーザ駆動信号Dr1を与えて記録/再生用レーザ光の出力を実行させる。またその反射光検出信号である受光信号DT−r1を記録層用受光部23の受光面23−1から入力し、処理を行う。
信号処理部52#0は、光ピックアップOP#0の再生/ATS用レーザ11−2に対してレーザ駆動信号Dr2を与えて再生/ATS用レーザ光の出力を実行させる。またその反射光検出信号である受光信号DT−r2を記録層用受光部23の受光面23−2から入力し、処理を行う。
信号処理部53#0は、光ピックアップOP#0の基準面用レーザ24に対してレーザ駆動信号DrRを与えて基準面用レーザ光の出力を実行させる。またその反射光検出信号である受光信号DT−svを基準面用受光部29から入力し、処理を行う。
同様に、光ピックアップOP#1に対応して信号処理部51#1,52#1,53#1が設けられる。
信号処理部51#1は、光ピックアップOP#1の記録/再生用レーザ11−1に対してレーザ駆動信号Dr1を与えて記録/再生用レーザ光の出力を実行させる。またその反射光検出信号である受光信号DT−r1を記録層用受光部23の受光面23−1から入力し、処理を行う。
信号処理部52#1は、光ピックアップOP#1の再生/ATS用レーザ11−2に対してレーザ駆動信号Dr2を与えて再生/ATS用レーザ光の出力を実行させる。またその反射光検出信号である受光信号DT−r2を記録層用受光部23の受光面23−2から入力し、処理を行う。
信号処理部53#1は、光ピックアップOP#1の基準面用レーザ24に対してレーザ駆動信号DrRを与えて基準面用レーザ光の出力を実行させる。またその反射光検出信号である受光信号DT−svを基準面用受光部29から入力し、処理を行う。
記録処理部31は、例えばホスト機器等から入力される記録データ(ユーザデータ)について、インターリーブ、エラー訂正符号の付加、記録用エンコード等を行い、RUB形式の記録変調符号(記録データ)を生成する。
具体的に記録処理部31は、入力される記録データに対してエラー訂正符号の付加や所定の記録変調符号化処理を施すなどして、記録層3を対象として実際に記録されるべき例えば「0」「1」の2値データ列である記録変調符号列を得る。
このとき、記録処理部31は、後述するコントローラ44からの指示に応じて記録データに対するアドレス情報(記録層アドレス:例えばAUN)の付加処理も行う。
記録処理部31は、生成した記録変調符号列に基づく記録データRDT#0、RDT#1を信号処理部51#0、51#1に与える。
本例では、先に図3Aで示したように、RUB毎に交互にスパイラルトラックSP−A、SP−Bに振り分けていく記録を行う。
ここで、スパイラルトラックSP−Aの記録は光ピックアップOP#0が行い、スパイラルトラックSP−Bの記録は光ピックアップOP#1が行うものとする。
この場合、記録処理部31は、光ピックアップOP#0側の信号処理部51#0と、光ピックアップOP#1側の信号処理部51#1に、RUB毎に記録データを振り分けて供給する。
例えば図3Aの例に則して、ユーザデータの並びが、RUB単位で、RUB#1A→RUB#1B→RUB#2A→RUB#2B→RUB#3A→RUB#3B→・・・という順序だとすると、記録処理部31は、信号処理部51#0に対する記録データRDT#0として、RUB#1A、RUB#2A、RUB#3A・・・のデータを供給する。また記録処理部31は、信号処理部51#1に対する記録データRDT#1として、RUB#1B、RUB#2B、RUB#3B・・・のデータを供給する。
これにより、光ピックアップOP#0で図3Aに示すスパイラルトラックSP−Aの記録が行われ、光ピックアップOP#1によりスパイラルトラックSP−Bの記録が行われるようにする。
即ち、記録データを、RUB単位毎に、多層記録媒体1上で、ダブルスパイラルトラックの組を形成する各スパイラルトラックSP−A、SP−Bにおいて、RUBの順序(PSN)が隣接方向に並んだうえでトラック方向に並ぶように、記録データをRUB単位毎に各スパイラルトラックSP−A、SP−Bに振り分けて記録が行われるようにする。
再生時には、光ピックアップOP#0側では、信号処理部51#0、52#0でデータ再生処理が行われ、光ピックアップOP#1側では、信号処理部51#1、52#1でデータ再生処理が行われる。
例えば信号処理部51#0、52#0、51#1、52#1からは、それぞれ再生データPBD#0−1,PBD#0−2,PBD#1−1,PBD#1−2が再生処理部35に供給される。
再生処理部35は、これらの各信号処理部51#0、52#0、51#1、52#1からの再生データPBD#0−1,PBD#0−2,PBD#1−1,PBD#1−2を入力する。そして各再生データをPSN順に並べ直して元の一連の再生データを生成する。そして一連の再生データを図示しないホスト機器等に送信出力する。
光ピックアップOP#0側についてのサーボ回路として、記録層用サーボ回路36#0と基準面用サーボ回路39#0が設けられる。
記録層用サーボ回路36#0には、例えば信号処理部52#0からトラッキングエラー信号TE−r、フォーカスエラー信号FE−rが供給される。記録層用サーボ回路36#0はこれらのエラー信号に基づいて後述するようにサーボ制御のための動作を行う。
基準面用サーボ回路39#0には、信号処理部53#0からトラッキングエラー信号TE−sv、フォーカスエラー信号FE−svが供給される。基準面用サーボ回路39#0はこれらのエラー信号に基づいて後述するように光ピックアップOP#0についてのサーボ制御のための動作を行う。
光ピックアップOP#1側についてのサーボ回路として、記録層用サーボ回路36#1と基準面用サーボ回路39#1が設けられる。
記録層用サーボ回路36#1には、例えば信号処理部52#1からトラッキングエラー信号TE−r、フォーカスエラー信号FE−rが供給される。記録層用サーボ回路36#1はこれらのエラー信号に基づいて後述するようにサーボ制御のための動作を行う。
基準面用サーボ回路39#1には、信号処理部53#1からトラッキングエラー信号TE−sv、フォーカスエラー信号FE−svが供給される。基準面用サーボ回路39#1はこれらのエラー信号に基づいて後述するように光ピックアップOP#1についてのサーボ制御のための動作を行う。
スパイラルシンクディテクタ45は、ダブルスパイラル状に形成される各トラックにおいて記録されたRUB単位の隣接方向(ディスク半径方向)の位置ずれを検出する。この検出のため、光ピックアップOP#1側の信号処理部51#1、52#1から所要の信号を受け取る。そして位置ずれ量を検出し、コントローラ44に位置ずれの量の検出値や、各トラックのRUBの記録アドレス(例えばAUN)を供給する。詳しくは後述する。
コントローラ44は、例えばCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などのメモリ(記憶装置)を備えたマイクロコンピュータで構成され、例えば上記ROM等に記憶されたプログラムに従った制御・処理を実行することで、記録再生装置10の全体制御を行う。このため各部へ制御信号CNTを出力する。
例えばコントローラ44は、図示しないホスト機器からの記録コマンド、再生コマンドに応じて、再生動作、記録動作、アクセス(シーク)動作、及びそれらのためのサーボ実行制御を行うことになる。
また、ホスト機器からの指示以外に、例えば多層記録媒体1における管理情報の読出や更新など、必要に応じて再生動作、記録動作、アクセス(シーク)動作、及びそれらのためのサーボ実行制御を行う。
図7により、光ピックアップOP#1に対応する信号処理部51#1,52#1,53#1の詳細と、サーボ系について説明する。
なお光ピックアップOP#0に対応する信号処理部51#0,52#0,53#0は、基本的には(スパイラルシンクディテクタ45への信号供給以外は)信号処理部51#1,52#1,53#1と同様である。また光ピックアップOP#0のサーボ系の動作も、光ピックアップOP#1と同様である。そこで図7では、光ピックアップOP#1側のみで図示及び説明を行う。
まず信号処理部51#1,52#1,53#1の構成を述べる。
信号処理部51#1は、記録/再生用レーザ11−1、及び記録層用受光部23における記録/再生用レーザ光の反射光を受光する受光面23−1に対応する信号処理を行う。
信号処理部51#1には、記録データ処理部65、レーザドライバ66、信号生成部67、再生データ処理部68が設けられる。
記録データ処理部65は、記録時には、図6に示した記録処理部31から供給される記録データRDT#1に応じて、記録データに応じた変調波形としてのレーザ駆動波形を生成する。このレーザ駆動波形に応じてレーザドライバ66が記録/再生用レーザ11−1にレーザ駆動信号Dr1を与えてレーザ発光駆動する。つまり記録層3へのマーク列形成のための記録パワーでのレーザ変調発光を実行させる。
この記録データ処理部65は、再生時には、コントローラ44の制御に基づいて、レーザ連続発光制御を行う。記録データ処理部65のレーザ発光制御により、レーザドライバ66が記録/再生用レーザ11−1にレーザ駆動信号Dr1を与えて、再生パワーでのレーザ連続発光を実行させる。
信号生成部67は、受光面23−1からの受光信号DT−r1を入力する。そして信号生成部67は、受光信号DT−r1に基づき、RF信号(再生信号)を生成する。
再生データ処理部68では、RF信号について2値化処理、デコード処理、エラー訂正処理、デインターリーブ等を行って、再生データPBD#1−1を得る。再生データPBD#1−1は図6に示した再生処理部35に供給される。
また再生データ処理部68は再生データに付加されている記録層アドレス(AUN/PSN)を復号する。記録層アドレスはコントローラ44に供給される。
なお信号処理部51#1は、詳しくは後述するが、スパイラルシンクディテクタ45に対して、後述するRUB位置ずれの検出のために、割り込み信号、RUBシンク信号、記録層アドレスを供給する。
例えば記録中であれば記録データ処理部65が、記録開始前のトレース中や再生中であれば再生データ処理部68が、これらの信号をスパイラルシンクディテクタ45に供給することができる。
以上は、光ピックアップOP#1側の信号処理部51#1の構成及び動作であるが、光ピックアップOP#0側の信号処理部51#0の構成及び動作は、スパイラルシンクディテクタ45への信号供給以外は基本的に同様である。
信号処理部52#1は、再生/ATS用レーザ11−2、及び記録層用受光部23における再生/ATS用レーザ光の反射光を受光する受光面23−2に対応する信号処理を行う。
信号処理部52#1には、レーザ発光制御部69、レーザドライバ70、信号生成部71、再生データ処理部72が設けられる。
レーザ発光制御部69は、記録時及び再生時に、コントローラ44の制御に基づいて、レーザ発光制御を行う。レーザ発光制御部69のレーザ発光制御により、レーザドライバ70が再生/ATS用レーザ11−2にレーザ駆動信号Dr2を与えて、再生パワーでのレーザ連続発光を実行させる。再生/ATS用レーザ光は、記録時にはATSサーボ用のレーザ光となり、再生時はサーボ用及び再生用のレーザ光となる。
信号生成部71は、受光面23−2からの受光信号DT−r2を入力する。そして信号生成部71は、受光信号DT−r2に基づき、RF信号(再生信号)、フォーカスエラー信号FE−r、トラッキングエラー信号TE−rを生成する。
記録時及び再生時において、フォーカスエラー信号FE−r、トラッキングエラー信号TE−rは記録層用サーボ回路36#1に供給される。
再生データ処理部72では、RF信号について2値化処理、デコード処理、エラー訂正処理、デインターリーブ等を行って、再生データPBD#1−2を得る。再生時において、再生データPBD#1−2は図6に示した再生処理部35に供給される。
また再生データ処理部72は再生データに付加されている記録層アドレス(AUN/PSN)を復号する。記録層アドレスはコントローラ44に供給される。
また再生データ処理部72は、スパイラルシンクディテクタ45に対して、割り込み信号、RUBシンク信号、記録層アドレスを供給する。
以上は、光ピックアップOP#1側の信号処理部52#1の構成及び動作であるが、光ピックアップOP#0側の信号処理部52#0の構成及び動作は、スパイラルシンクディテクタ45への信号供給以外は基本的に同様である。
なお、ダブルスパイラル状のトラックを形成するためにATS(隣接トラックサーボ)を実行する場合は、記録時には2系統の記録層用レーザ光のうちの一方で記録を行い、他方は再生パワーで隣接トラックへのトラッキングを行うことになる。
このため記録時には上記のように、信号処理部51#1が記録データRDT#1に基づくレーザ駆動信号Dr1を生成し、該レーザ駆動信号Dr1に基づき記録/再生用レーザ11−1を発光駆動する。これにより記録層3に対し記録データに応じたマーク列を記録できる。
このとき信号処理部52#1側では、再生/ATS用レーザ11−2を再生パワーにより発光駆動することとなる。
一方で再生時には、記録/再生用レーザ11−1と再生/ATS用レーザ11−2は、共にデータ再生に用いることができる。
そのため再生時には、信号処理部51#1、52#1は、それぞれ記録/再生用レーザ11−1と再生/ATS用レーザ11−2を再生パワーで連続発光させ、それらの反射光の受光信号DT−r1、DT−r2からデータ再生処理を行うことができる。
信号処理部53#1は、基準面用レーザ24、及び基準面用受光部29に対応する信号処理を行う。
信号処理部53#1には、レーザ発光制御部61、レーザドライバ62、信号生成部63、アドレス検出部64が設けられる。
レーザ発光制御部61は、記録時及び再生時(シーク時)に、コントローラ44の制御に基づいて、レーザ発光制御を行う。レーザ発光制御部61のレーザ発光制御により、レーザドライバ62が基準面用レーザ24にレーザ駆動信号DrRを与えて、再生パワーでのレーザ連続発光を実行させる。基準面用レーザ光は、記録時には例えばATSサーボ系に注入するエラー信号生成のためのレーザ光となり、再生時はシーク動作や基準面アドレス検出用のレーザ光となる。
信号生成部63は、基準面用受光部29からの受光信号DT−svを入力する。そして信号生成部63は、受光信号DT−svに基づき、アドレス検出用信号、フォーカスエラー信号FE−sv、トラッキングエラー信号TE−svを生成する。
具体的に信号生成部63は、受光信号DT−svに基づき、基準面Refに形成された位置案内子(ピット列)に対する基準面用レーザ光のスポット位置の半径方向における位置誤差を表すトラッキングエラー信号TE−svを生成する。また基準面Ref(反射膜7)に対する基準面用レーザ光のフォーカス誤差を表すフォーカスエラー信号FE−svを生成する。また基準面Refに記録されたアドレス情報を検出するための信号として、アドレス検出用信号を生成する。基準面Refにピット列が形成される場合、このアドレス検出用信号としては和信号を生成すればよいし、基準面Refにアドレス情報で変調されたウォブリンググルーブが形成される場合、アドレス検出用信号としてはプッシュプル信号を生成すればよい。
フォーカスエラー信号FE−sv、トラッキングエラー信号TE−svは基準面用サーボ回路39#1に供給される。
アドレス検出部64では、アドレス検出信号から基準面アドレスのデコード処理を行い、アドレス情報ADRを得て、これをコントローラ44に供給する。
以上は、光ピックアップOP#1側の信号処理部53#1の構成及び動作であるが、光ピックアップOP#0側の信号処理部53#0の構成及び動作も基本的に同様である。
続いてサーボ系の構成及び動作を説明する。
図7において、記録再生装置10には光ピックアップOP#1についてのフォーカス/トラッキングを行うための構成として、記録層用サーボ回路36#1、基準面用サーボ回路39#1、フォーカスドライバ40、2軸ドライバ41、スライド駆動部42、スライドドライバ43、演算器46、スイッチSWが設けられている。
フォーカスエラー信号FE−rは、記録/再生対象とされた記録層3に対する記録層用レーザ光のフォーカス誤差を表す信号となる。またトラッキングエラー信号TE−rは、記録層3に形成されたトラックに対する記録層用レーザ光のスポット位置の半径方向における位置誤差を表す信号となる。
記録層用サーボ回路36#1は、フォーカスエラー信号FE−r、トラッキングエラー信号TE−rに対するサーボ演算処理を行ってフォーカスサーボ信号FS−r、トラッキングサーボ信号TS−rを生成する。
トラッキングサーボ信号TS−rは、後述するスイッチSWのt1端子に供給される。
また、フォーカスサーボ信号FS−rは、フォーカスドライバ40に供給される。フォーカスドライバ40はフォーカスサーボ信号FS−rに基づくフォーカスドライブ信号FD−rを生成し、該フォーカスドライブ信号FD−rに基づき図5に示したレンズ駆動部16を駆動する。
これにより、記録層用レーザ光についてのフォーカスサーボ制御、即ち2つの記録層用レーザ光(記録/再生用レーザ光と再生/ATS用レーザ光)を、記録対象とする記録層3に合焦させるフォーカスサーボ制御が実現される。
また、記録層用サーボ回路36#1は、スライド駆動部42による光ピックアップOP#1のスライド移動についての制御も行う。
スライド駆動部42は、光ピックアップOP#1全体をトラッキング方向にスライド駆動可能に保持する。
記録層用サーボ回路36#1は、トラッキングエラー信号TE−rの低域成分を抽出してスライドエラー信号を生成し、該スライドエラー信号に基づくスライドサーボ信号を生成する。そして、該スライドサーボ信号をスライドドライバ43に与えてスライド駆動部42を駆動させることで、光ピックアップOP#1のスライドサーボ制御を実現する。また、記録層用サーボ回路36#1は、コントローラ44からの指示に応じた制御信号をスライドドライバ43に与えることで、スライド駆動部42による光ピックアップOP#1の所要のスライド移動を実現させる。
また、記録層用サーボ回路36#1は、コントローラ44からの指示に応じ、トラッキングサーボをオフとして記録層用レーザ光のスポットを他のトラックにジャンプさせるトラックジャンプ動作の実行制御も行う。
基準面用サーボ回路39#1は、フォーカスエラー信号FE−sv、トラッキングエラー信号TE−svに対するサーボ演算処理を行ってフォーカスサーボ信号FS−sv、トラッキングサーボ信号TS−svを生成する。
フォーカスサーボ信号FS−svは、2軸ドライバ21に供給される。2軸ドライバ41は、フォーカスサーボ信号FS−svに基づくフォーカスドライブ信号FD−svを生成し、該フォーカスドライブ信号FD−svに基づき2軸アクチュエータ21のフォーカスコイルを駆動する。
これにより、基準面用レーザ光についてのフォーカスサーボ制御、即ち基準面用レーザ光を基準面Refに合焦させるフォーカスサーボ制御が実現される。
また、基準面用サーボ回路39#1は、スライド駆動部42による光ピックアップOP#1のスライド移動についての制御も行う。
具体的に、基準面用サーボ回路39#1は、トラッキングエラー信号TE−svの低域成分を抽出してスライドエラー信号を生成し、該スライドエラー信号に基づくスライドサーボ信号を生成する。そして、該スライドサーボ信号をスライドドライバ43に与えてスライド駆動部42を駆動させることで、光ピックアップOP#1のスライドサーボ制御を実現する。また、基準面用サーボ回路39は、コントローラ44からの指示に応じた制御信号をスライドドライバ43に与えることで、スライド駆動部42による光ピックアップOP#1の所要のスライド移動を実現させる。
また、基準面用サーボ回路39#1は、コントローラ44からの指示に応じて、トラッキングサーボをオフとして基準面用レーザ光のスポットを他のトラックにジャンプさせるトラックジャンプ動作の実行制御も行う。
基準面用サーボ回路39により生成されたトラッキングサーボ信号TS−svは、スイッチSWのt2端子に供給される。
なお演算器46には、トラッキングサーボ信号TS−r、TS−svが供給され、所定の演算処理で、ATSサーボのためのトラッキングサーボ信号TS−atsが生成される。トラッキングサーボ信号TS−atsはスイッチSWのt3端子に供給される。
ここで、スイッチSWは、対物レンズ20のトラッキングサーボ制御について、基準面用レーザ光を基準面Ref上の位置案内子に追従させるトラッキングサーボ制御と、記録層用レーザ光を記録層3上のトラックに追従させるトラッキングサーボ制御と、記録時のATS制御を切り替えるために設けられる。
例えば再生時は、記録層用レーザ光を記録層3上のトラックに追従させるトラッキングサーボ制御が可能である。
記録時には隣接トラックにトラッキングしながら記録を行うATS制御を行う。
再生や記録のためのアクセス時(シーク時)は、基準面用レーザ光を基準面Ref上の位置案内子に追従させるトラッキングサーボ制御を行う。
スイッチSWは、コントローラ44からの指示に応じ、トラッキングサーボ信号TS−r、TS−sv、TS−atsの何れかを選択的に出力する。
スイッチSWにより選択出力されたトラッキングサーボ信号TSは、2軸ドライバ41に供給され、2軸ドライバ41は、供給されたトラッキングサーボ信号TSに基づき生成したトラッキングドライブ信号TDによって、2軸アクチュエータ21のトラッキングコイルを駆動する。
これにより、対物レンズ20が、基準面用レーザ光のスポットを基準面Ref上のトラックに追従させるように駆動されるか、或いは記録層用レーザ光のスポットを記録層3上のトラックに追従させるように駆動される。
<5.RUB位置ずれの検出及び補正>

実施の形態の記録再生装置10におけるRUB位置ずれの検出及び補正動作について説明する。
まず、図8でダブルスパイラル状のトラックの記録動作について述べる。なお、記録(トラック形成)は、ディスク外周側から内周側に向かって行われる例とする。
図8では2つの光ピックアップOP#0,OP#1で形成されるスパイラルトラックSP−A、SP−Bを模式的に示している。
上述のように、光ピックアップOP#0,OP#1はディスク回転角度位置として180°異なる位置にレーザ照射を行うように配置されている。
この例では、光ピックアップOP#0で実線で示すスパイラルトラックSP−Aの記録が行われ、光ピックアップOP#1で破線で示すスパイラルトラックSP−Bの記録が行われるものとする。
記録時には、両光ピックアップOP#0,OP#1は、それぞれATS制御でトラッキングを行う。
光ピックアップOP#0側が先行して記録を行うとする。光ピックアップOP#0は、図示するように、既に外周側に形成されているスパイラルトラックSP−Bに対して再生/ATS用レーザ光のスポットLSpsをオントラックさせながら、記録/再生レーザ光のスポットLSwで記録(スパイラルトラックSP−Aの形成)を行っていく。
逆に光ピックアップOP#1は、先行して形成されるスパイラルトラックSP−Aに対して再生/ATS用レーザ光のスポットLSpsをオントラックさせながら、記録/再生レーザ光のスポットLSwで記録(スパイラルトラックSP−Bの形成)を行っていく。
このように、お互いが他方の光ピックアップで形成されたスパイラルトラックに対して隣接サーボを掛け合って、記録を進行させていくものとする。
なお、未記録の多層記録媒体1の記録層で全くトラックが形成されていない状態や、未記録の領域に追記を行う場合など、ATS動作の基準となる隣接トラックが存在しない時点(これらを「書き始め」という)では、再生/ATS用レーザ光をトレースさせる隣接トラックが存在しないためATS制御ができない。
詳述は避けるが、これらの「書き始め」では、基準面Refを用いたトラッキング制御で1周回以上のスパイラルトラックを形成したり、或いは1周回以上のプリレコ−デッドトラックを形成しておくことが考えられる。このようにすれば、これらのトラックを用いて、ATS制御を実行できる。
以上の図8のようにATS制御でダブルスパイラル状のトラックが形成されるとして説明を続ける。
今、図9Aに示すように、1周回のダブルスパイラルのトラックSP−A、SP−Bに、図3Aで説明した順序で各RUBが記録されていくとする。
即ちRUB単位で、RUB#1A→RUB#1B→RUB#2A→RUB#2B→RUB#3A→RUB#3B→・・・という順序のユーザデータが、図9Aのように交互に各トラックに配置されていく。
この図9Aは、ダブルスパイラルトラックの組を形成する各トラックSP−A、SP−Bに記録されたデータについて、RUB単位での記録位置の隣接方向(ディスク半径方向)の位置ずれがない状態を示している。
例えばRUB#1AとRUB#1Bの記録位置(RUBの始点位置及び終点位置)は、半径方向にそろっている。RUB#2AとRUB#2B、RUB#3AとRUB#3B・・・も同様に、半径方向にそろった状態を示している。
ところが、実際には必ずしも、このように各RUBが半径方向にそろうとは限らない。
本例の場合、光ピックアップOP#0,OP#1は、180°異なる位置に配置されている。従ってこの模式的な例でいえば、光ピックアップOP#0が、RUB#1A→RUB#2A→RUB#3A→RUB#4Aと書き進み、RUB#5Aの記録を始めた時点で、他方の光ピックアップOP#1が、RUB#1Aに隣接する位置に達し、その時点から光ピックアップOP#1はRUB#1B→RUB#2B→RUB#3B→RUB#4Bと書き進めることになる。
つまり、隣接するRUBどうし、例えばRUB#1AとRUB#1Bは、異なる時点で記録が行われる。RUB#2AとRUB#2B、RUB#3AとRUB#3B・・・も同様である。
またRUBは記録の最小単位であり、1つのRUBの記録のみが行われることになる。例えばホスト機器からRUB#1Aの記録が要求されて、光ピックアップOP#0によりRUB#1Aの記録が実行されたとする。
その後にホスト機器からRUB#1Bの記録が要求されて、光ピックアップOP#1によりRUB#1Bの記録が実行されるとした場合も、隣接して配置されるRUB#1AとRUB#1Bは、異なる時点で記録が行われるものとなる。
隣接するRUBの組は、時間的に同時に記録されない限り、各種の原因で、その記録位置が半径方向にわずかにずれることが生ずる。
例えばスピンドルモータ30による回転ゆらぎで回転速度が半周の期間でわずかに変動し、RUB#1Aの記録時点と、RUB#1Bの記録時点とで線速度がわずかに変化すれば、RUB#1AとRUB#1Bの記録位置が半径方向に多少ずれる。
さらには、CLV(線速度一定)制御を厳密に行えば、半周の期間でもディスク回転速度は変化される。このため、光ピックアップOP#0が、RUB#1Aを記録した時点と、光ピックアップOP#1がRUB#1Aを記録した時点で線速度が異なることで、RUB#1AとRUB#1Bの記録位置が半径方向に多少ずれる。
また、上記のように1RUBづつの記録などにより、RUB#1AとRUB#1Bの記録の実行タイミングが大きく異なっていると、それら記録時の線速度の誤差は大きい。すると記録位置のずれも大きくなる。
これらの事情によって、例えば図9Bに示すように、スパイラルトラックSP−A、SP−Bに記録される各RUBの組が、半径方向にずれることが生ずる。
このような半径方向のずれは、その後の再生動作、追記動作、或いは実行中の連続記録動作に不利な状況となる。
例えば再生時のアクセスタイム(データ読出までの時間)が遅くなる。
ユーザデータをダブルスパイラル状のトラックに順次振り分けて記録することは、再生時間を短縮できるようにする意味がある。例えば図9Aのように1/8周の区間にRUB#1A、RUB#1Bがそれぞれ記録されているときに、例えばホスト機器からRUB#1A、RUB#1Bの再生が要求されたとする。この場合、一方の光ピックアップOP#0の2系統の記録層用レーザ光(記録/再生用レーザ光と再生/ATS用レーザ光)で、それぞれスパイラルトラックSP−A、SP−Bをトレースさせれば、ディスクの1/8回転の期間で読出を完了できる。
ところがRUB#1A、RUB#1Bが半径方向にずれていると、両RUBの読出に、1/8回転の期間よりも長く要する。このため再生性能が低下する。
また記録時のATS制御に支障を来すことがある。
上述のように各光ピックアップOP#0,OP#1は、互いにATSを掛け合いながら記録する。ここで図9Bのように、スパイラルトラックSP−B側が記録進行方向にずれている場合を考える。ホスト機器からRUB#1A〜RUB#8Bまでの記録が要求され、図9Bのように記録が実行されるとしたとき、光ピックアップOP#1は、先行して記録されるスパイラルトラックSP−Aに対して再生/ATS用レーザ光をトレースさせる。
しかし最後のRUB#8Bに注目すると、その終端部分Xでは、隣接するスパイラルトラックSP−Aが存在しないという状況となる。従って、ATSの基準となるトラックが存在せず、ATS制御が不能となり、RUB#8Bが適正に記録できない状態となる。
また逆に、スパイラルトラックSP−A側が記録進行方向にずれている場合は、それまでの記録済みの部分に連続して記録することができない場合が生ずる。
これらの例のように、記録動作にも支障を来すことがある。
そこで本実施の形態では、このようなダブルスパイラルトラックSP−A,SP−Bの組に記録されるRUBの半径方向の位置ずれを検出し、この位置ずれを解消する方向に補正(記録位置同期化制御)して記録を行うものとする。
図10で記録位置同期化制御の考え方を説明する。
図10Aは、スパイラルトラックSP−A側を光ピックアップOP#0で記録していき、一方、スパイラルトラックSP−B側は光ピックアップOP#1で半周遅れで記録していく状態を模式的に示している。(仮に半周の期間で、ほぼ3RUBが記録されるとしている)
記録されるRUBの半径方向の位置ずれの検出は、一方の光ピックアップOP#1によって得られる情報で可能である。先に図6,図7で、スパイラルシンクディテクタ45に対しての信号入力が光ピックアップOP#1側からのみの構成としているのはそのためである。
そこで光ピックアップOP#1側に注目する。
光ピックアップOP#1でスパイラルトラックSP−BにRUB#1B→RUB#2B→・・・と記録を行う際、光ピックアップOP#1の再生/ATS用レーザは、隣接するスパイラルトラックSP−Aにオントラックしてトレースすることとなる。つまり半周前に光ピックアップOP#0によって記録されたトラックをトレースする。
すると、光ピックアップOP#1では、記録/再生用レーザ光で例えばRUB#1Bを記録しているときに、再生/ATS用レーザ光の反射光で、スパイラルトラックSP−A側に既に記録されているRUB#1Aの情報を図7の再生データ処理部72で得ることができる。また記録しているRUB#1Bの情報は記録データ処理部65が出力できる。つまり記録中に、RUB#1A及びRUB#1Bの記録位置の情報を得ることができる。
また、例えば記録時でなく、記録位置までのアクセスのためのトレース時であっても、再生/ATS用レーザ光はATS制御のためスパイラルトラックSP−A(過去に光ピックアップOP#0で記録した部分)をトレースし、この状態で記録/再生用レーザ光は、スパイラルトラックSP−B(過去に光ピックアップOP#1で記録した部分)をトレースしている。その場合、図7の再生データ処理部68で例えば過去に記録されたRUB#1Aの記録位置の情報を得ることができ、また再生データ処理部72で過去に記録されたRUB#1Bの記録位置の情報を得ることができる。
これらのように、光ピックアップOP#1で、隣接するトラック間でペアとなるRUBの位置情報を検出できる。
これらの情報をスパイラルシンクディテクタ45が取り込んで、RUB位置ずれを検出する。検出するRUB位置ずれとは、図9Bに示したような、組となるスパイラルトラックSP−A、SP−BでのペアとなるRUBの記録位置の同期ずれ(以下、「スパイラル同期ずれ」ともいう)である。
なお、本例では、組になるスパイラルトラックSP−A、SP−Bには、図3のようにRUBが順次PSN順で振り分けられて記録される。従って本例の場合、スパイラル同期ずれの対象となるRUBのペアとは、PSNが連続する2つのRUBとなる。つまり図3Aからわかるように、AUN(AUNにおけるセクターナンバ)が一致する2つのRUBを指す。
或るRUBのペアの情報から、スパイラル同期ずれをスパイラルシンクディテクタ45が検出したら、そのスパイラル同期ずれの量をコントローラ44に伝える。
コントローラ44は、そのスパイラル同期ずれの量に応じて補正量を指定し、その後の記録動作において補正を指示する。
具体的には、RUBの長さを変化させる。
例えば、図10Aに示すように、RUB#1AとRUB#1Bのペアから検出されたスパイラル同期ずれに対する補正量で、これから記録するRUB#3Bの長さを変化させる。この場合、スパイラルトラックSP−A側が記録進行方向に進んでいるため、図のように斜線部分だけRUB#3Bの長さを伸張する。これによって、以降のRUB#4Bの記録でスパイラル同期ずれが解消されていくことが期待される。
或いは、図10Bに示すように、RUB#1AとRUB#1Bのペアから検出されたスパイラル同期ずれに対する補正量で、これから光ピックアップOP#0側で記録するRUB#6Aの長さを変化させてもよい。この場合、スパイラルトラックSP−A側が記録進行方向に進んでいるため、図のように斜線部分だけRUB#6Aの長さを短くする。
図10A、図10Bでは、スパイラルトラックSP−A側が記録進行方向に進んでいるが、逆にスパイラルトラックSP−B側が記録進行方向に進んでいる場合は、スパイラルトラックSP−Bに記録するRUBを短くするか、或いはスパイラルトラックSP−Aに記録するRUBを長くする。
RUBは、図10Cのように、データ領域の前後にランイン、ランアウトと呼ばれるガード領域が設けられている。
このガード領域は、書きつなぎでのバッファ領域とされたり、クロック生成のためのPLL引き込みのための領域として用いられるが、ある程度縮減したり伸張しても、データ領域に記録するデータに影響はない。
そこで、記録動作の際には、コントローラ44が光ピックアップOP#1側の信号処理部51#1の記録データ処理部65に指示して、ガード領域(ランイン又はランアウト)の伸張又は縮減させることで、スパイラルトラックSP−Bに記録するRUBの長さを変化させることができる。
或いは、記録動作の際に、コントローラ44が光ピックアップOP#0側の信号処理部51#0の記録データ処理部65(図7では図示省略)に指示して、ガード領域(ランイン又はランアウト)の伸張又は縮減をさせることで、スパイラルトラックSP−Aに記録するRUBの長さを変化させることができる。
以上のように、スパイラル同期ずれを検出し、スパイラル同期ずれが解消する方向にRUBの長さを変化させて記録を行うことで、記録位置同期化が実現される。
なお、1つのRUBに対する長さの補正量には当然限界がある。例えば縮減する場合の補正量はガード領域として最小限必要な長さを維持できる補正量が限度である。
そこで、記録位置同期化のためのRUB長さ補正は、複数のRUBにわたって徐々に行うようにすることも考えられる。
以下、記録位置同期化処理の具体例を説明していく。
まずスパイラルシンクディテクタ45によるスパイラル同期ずれの検出動作について説明する。
図11にスパイラルシンクディテクタ45の構成例を示した。スパイラルシンクディテクタ45は同期検出部81とアドレスラッチ部82を有する。
同期検出部81には、光ピックアップOP#1側の信号処理部51#1から供給されるシンクパルスSYPbと、信号処理部52#1から供給されるシンクパルスSYPaが入力される。
記録又は再生動作時において、光ピックアップOP#1は記録/再生用レーザ光(スポットLSw)で、スパイラルトラックSP−B側のトレース(記録トレース又は再生トレース)を行う。
従って光ピックアップOP#1の信号処理部51#1からのシンクパルスSYPbは、スパイラルトラックSP−Bに記録されているRUBの先頭から固定位置のタイミングで発生されるパルスである。
また、光ピックアップOP#1は再生/ATS用レーザ光(スポットLSps)で、スパイラルトラックSP−A側をトレース(記録時のATS用トレース又は再生時の再生トレース)する。
従って光ピックアップOP#1の信号処理部52#1からのシンクパルスSYPaは、スパイラルトラックSP−Aに記録されているRUBの先頭から固定位置のタイミングで発生されるパルスである。
ケース0〜ケース3として後述するが、同期検出部81は、このシンクパルスSYPb、SYPaに基づいてカウンタのカウント動作を行い、スパイラル同期ずれの量を検出(検出値Dval)する。そして検出値Dvalと割り込み信号INT−Sをコントローラ44に出力する。
アドレスラッチ部82には、同じく光ピックアップOP#1側の信号処理部51#1から供給される記録層アドレスAUN(AUNrw)と、信号処理部52#1から供給される記録層アドレスAUN(AUNr)が入力される。
アドレスAUNrwは、スパイラルトラックSP−Bに記録されているRUBのAUNとなる。
アドレスAUNrは、スパイラルトラックSP−Aに記録されているRUBのAUNとなる。
アドレスラッチ部82は、これらアドレスAUNrw、AUNrをラッチする。そして割り込み信号INT−AとアドレスAUNr、及び割り込み信号INT−BとアドレスAUNrwをコントローラに出力する。
このようなスパイラルシンクディテクタ45によるスパイラル同期ずれの検出動作を、ケース0〜ケース3としてそれぞれ述べていく。
以下のスパイラルシンクディテクタ45の動作は、各スパイラルトラックSP−A、SP−Bに記録されたRUB毎に得られる特定の信号(シンクパルスSYPb、SYPa)のタイミングの時間差を計測して、RUB単位での記録位置の半径方向の位置ずれを検出するものである。
図12は典型的な事例としてケース0の場合の動作を示す。
ここでは、スパイラルトラックSP−Aに既に図示するRUB#1A〜RUB#5Aが光ピックアップOP#0によって既に記録されており、またスパイラルトラックSP−BにRUB#1B〜RUB#3Bが光ピックアップOP#1によって既に記録されている状況で、斜線を付したRUB#4Bから、光ピックアップOP#1によって追記を行う場合を想定している。
このため光ピックアップOP#1は、RUB#4Bの記録開始位置に達するまでに、その直前の部分をレーザスポットLSps、LSwでトレースしている状態である。
即ち図示するように光ピックアップOP#1は、スパイラルトラックSP−Aに対して再生/ATS用レーザ光のスポットLSpsをオントラックさせ、またスパイラルトラックSP−Bに記録/再生用レーザ光のスポットLSwをオントラックさせた状態で、両スパイラルトラックSP−A、SP−Bを再生走査している。
なお、この例では、スポットLSps、LSwは、半径方向にはΔLSのずれをもって照射されるとしている。
この場合、RUB記録位置としてのスパイラル同期ずれは、ΔLS分のずれは0とみなす(同期ずれはない)とみなすこととなる。なぜなら、スポットLSps、LSwがΔLS分のずれをもって照射されるのであれば、隣接するRUBにΔLS分のずれがあることで、同時に読出ができ、またATS制御も適正にかけられるためである。つまりこの場合、記録位置同期化制御は、スパイラルトラックSP−A側がΔLS分だけ先行する状態をスパイラル同期ずれが無い状態として、その状態を目標に行うものとなる。
なお当然であるが、もしスポットLSps、LSwの照射位置が半径方向のずれΔLS=0となるように照射される場合は、記録位置同期化制御は、ペアとなるRUBの記録位置が物理的に半径方向に一致する状態を目標に行うものとなる。
この図12の例では、スパイラルトラックSP−A側に記録されたRUBが、スパイラルトラックSP−B側に記録されたRUBよりも、トラック進行方向にΔLS以上、進んでいる状態となっている。
スパイラルシンクディテクタ45は、次のようにして、このスパイラル同期ずれの量(検出値Dval)を検出する。
図12Aは、多層記録媒体1上の物理的な記録位置に応じた、信号処理部51#1,52#1からスパイラルシンクディテクタ45の同期検出部81への信号出力タイミング、及びスパイラルシンクディテクタ45のアドレスラッチ部82の出力タイミングを示している。
スポットLSps、LSwが、RUB#1AとRUB#1Bを走査している時点で説明する。
上述の図11のように信号処理部52#1は、RUB#1Aの走査の際に、RUB#1Aの先頭から固定位置のタイミングで、記録されているシンクパターンを検出し、シンクパルスSYPaを同期検出部81に対して出力する。さらに信号処理部52#1は、RUB#1AのアドレスAUNの抽出に伴ってアドレスAUNrをアドレスラッチ部82に供給し、ラッチさせる。アドレスラッチ部82は割り込み信号INT−A(及びアドレスAUNr)を図示するタイミングで出力する。
同様に信号処理部51#1は、RUB#1Bの走査の際に、RUB#1Bの先頭から固定位置のタイミングで、記録されているシンクパターンを検出し、シンクパルスSYPbを同期検出部81に対して出力する。さらに信号処理部51#1は、RUB#1BのアドレスAUNの抽出に伴ってアドレスAUNrwをアドレスラッチ部82に供給し、ラッチさせる。アドレスラッチ部82は割り込み信号INT−B(及びアドレスAUNrw)を図示するタイミングで出力する。
図12Bは、時間軸上の信号出力のタイミングを示している。
まず同期検出部81は、例えば内部の32ビットカウンタによるカウントを行う。同期検出部81は、シンクパルスSYPbで該カウンタをリセット/スタート(図では「R/S」と表記)させるとともに、シンクパルスSYPaによってカウント値をラッチ出力(図では「LC」と表記)する動作を行う。
従って図のように、シンクパルスSYPbのタイミングでカウント値はゼロリセットされ、カウントスタートによりカウント値が上昇する。その後、シンクパルスSYPaのタイミングでカウント値がラッチされる。このラッチされた値が、検出値Dval1となる。
この場合、検出値Dval1は、RUB#1AとRUB#1Bの半径方向の記録位置ずれの量を示すものとなる。
そこで、同期検出部81は、この検出値Dval(Dval1)を、ラッチタイミングでの割り込み信号INT−Sに伴って、コントローラ44に供給する。
コントローラ44は割り込み信号INT−Sに応じて、検出値Dvalを取り込むことになる。
なお、この図12の例では、RUB#1AとRUB#1Bは、記録位置が半径方向に多少ずれているが、検出値Dval1は、RUB#1AとRUB#1Bが、上述したペアのRUB(アドレスAUNのセクターナンバが一致し、PSNとして連続するRUB)である。従って検出値Dval1は、ペアであるRUB#1AとRUB#1Bのずれ量を表すことになる。
ところが、後述するケース3のように、RUB#1AとRUB#1Bの記録位置が大きくずれているときは、検出値Dvalとして、ペアではない例えばRUB#1AとRUB#2Bのずれ量を示すことになる場合がある。
コントローラ44は、正しくペアであるRUBどうしのずれを検出して、補正指示を行う必要がある。そこで、検出値Dvalをコントローラ44に送信する際には、アドレスラッチ部82でラッチされたアドレスAUNrw、AUNrも送信する。
このため図の割り込み信号INT−Aに伴ってアドレスAUNrがコントローラ44に送信され、また割り込み信号INT−Bに伴ってアドレスAUNrwがコントローラ44に送信される。コントローラ44は、割り込み信号INT−Aに応じてアドレスAUNrを取り込み、また割り込み信号INT−Bに応じてアドレスAUNrwを取り込む。そしてアドレスAUNr、AUNrwを比較することで、検出値Dvalが正しくペアのRUBのずれ量を表しているか否かを判定できる。
以上のようにスパイラルシンクディテクタ45は、コントローラ44に検出値Dval及びアドレスAUNrw、AUNrを出力する。
例えばRUB毎に、これらをコントローラ44に供給することも可能である。コントローラ44は、後に図16で説明するが、これらの信号を用いて、スパイラル同期ずれを補正する記録位置同期化処理を行う。
なお、実際には上述のようにスポットLSps、LSwが半径方向にずれて照射される場合がある。その場合、ずれ量に相当する検出値Dvalは、上記カウンタのラッチ値から、スポットずれ量ΔLSに相当するカウント値を減算したものとする。
後述の図16では、コントローラ44の記録位置同期化のための制御例として、検出値Dvalを基準にRUB長さ制御を行う例を述べるが、その制御で用いる検出値Dvalは、図12に示すようなスポット照射位置関係の場合、ラッチカウント値からΔLS相当カウント値を減算した値であると理解されたい。
図13にケース1を示す。これは、上記ケース0より、スパイラルトラックSP−A側の進み量が少ない場合の例である。
この場合も、スパイラルシンクディテクタ45の動作自体は同様であるため詳述は避けるが、図示のように、シンクパルスSYPbのタイミングでカウント値はゼロリセットされ、カウントスタートによりカウント値が上昇する。その後、シンクパルスSYPaのタイミングでカウント値がラッチされる。RUBのずれ量が小さいため、ラッチされたカウント値としての検出値Dval1は、上記ケース0に比べて小さい値となる。
そして同期検出部81は、この検出値Dval(Dval1)を、ラッチタイミングでの割り込み信号INT−Sに伴って、コントローラ44に供給する。
またアドレスラッチ部82からは、割り込み信号INT−Aに伴ってアドレスAUNrがコントローラ44に送信され、また割り込み信号INT−Bに伴ってアドレスAUNrwがコントローラ44に送信される。
この場合も、適正に検出値Dvalが検出され、コントローラ44に供給される。
図14にケース2を示す。これは、上記ケース0より、スパイラルトラックSP−A側の進み量が大きくなっている例である。
この場合も、スパイラルシンクディテクタ45の動作は同様である。図示のように、シンクパルスSYPbのタイミングでカウント値はゼロリセットされ、カウントスタートによりカウント値が上昇する。その後、シンクパルスSYPaのタイミングでカウント値がラッチされる。RUBのずれ量が大きいため、ラッチされたカウント値としての検出値Dval1は、上記ケース0に比べて大きい値となる。
そして同期検出部81は、この検出値Dval(Dval1)を、ラッチタイミングでの割り込み信号INT−Sに伴って、コントローラ44に供給する。
またアドレスラッチ部82からは、割り込み信号INT−Aに伴ってアドレスAUNrがコントローラ44に送信され、また割り込み信号INT−Bに伴ってアドレスAUNrwがコントローラ44に送信される。
この場合も、適正に検出値Dvalが検出され、コントローラ44に供給される。
図15にケース3を示す。これは、スパイラルトラックSP−A側の進み量が、RUB長を越えて大きくなっている例である。つまり隣接記録されるペアとなるべきRUB(例えばRUB#1AとRUB#1B)が全く隣り合っていない場合である。
スパイラルシンクディテクタ45の動作は同様であるが、このため図示のように、例えばRUB#2BについてのシンクパルスSYPbのタイミングでカウント値がリセット/スタートされた後、ペアではないRUB#1AシンクパルスSYPaのタイミングでカウント値がラッチされる状態となってしまう。
そして同期検出部81は、この検出値Dval(Dval1)を、ラッチタイミングでの割り込み信号INT−Sに伴って、コントローラ44に供給する。
またアドレスラッチ部82からは、割り込み信号INT−Aに伴ってアドレスAUNrがコントローラ44に送信され、また割り込み信号INT−Bに伴ってアドレスAUNrwがコントローラ44に送信される。
この場合、コントローラ44は、アドレスAUNrw、AUNrを比較することで、検出値Dvalが、ペアのRUBのずれ量ではないと認識し、またアドレスAUNr側が著しく先行するようにずれていることを認識できる。
以上のような各ケースを踏まえて、記録位置同期化のためのコントローラ44の処理例を図16で説明する。
コントローラ44は、例えば割り込み信号INT−Aに伴って、図16の処理を開始する。
まずステップF101で、割り込み信号INT−Aと共に送信されてきたスパイラルトラックSP−A側のRUBのアドレスAUNrと、その直前の割り込み信号INT−Bと共に送信されてきたスパイラルトラックSP−B側のRUBのアドレスAUNrwを取得する。さらに、直前の割り込み信号INT−Sで送信されてきた検出値Dvalを取得する。
コントローラ44はステップF102で、アドレスAUNrwとアドレスAUNrを比較する。具体的には図3Bに示したAUNのビット0〜ビット23のセクターナンバを比較すればよい。上述し、また図3Aからもわかるように、本来隣接するべきペアのRUBであれば、セクターナンバが一致する。
AUNr>AUNrwである場合、コントローラ44は処理をステップF102からF103に進める。これは、先の図15のケース3とは逆に、スパイラルトラックSP−B側のRUBが、RUB長以上に、トラック進行方向に向かって進んでいる状態である。
そこでステップF103でコントローラ44は、リード側のスパイラルトラックを相対的に後ろにずらす制御を行う。
なお、この図16の説明において「リード側」とは、記録時にATS制御を行うために再生/ATS用レーザ光のスポットLSpsで走査する側であり、光ピックアップOP#1で考えた場合、スパイラルトラックSP−A側のこととなる。
具体的には、以下の(x1)〜(x3)のいずれかの処理を行う。
(x1)少なくともスパイラルトラックSP−B側の記録動作時であれば、スパイラルトラックSP−Bに記録するRUBの長さを標準より短くなるように設定する。即ち、信号処理部51#1(図7の記録データ処理部65)に、記録するRUBにおけるガード領域長を縮減するように指示する。
(x2)少なくともスパイラルトラックSP−A側の記録動作時であれば、スパイラルトラックSP−Aに記録するRUBの長さを標準より長くなるように設定する。即ち、信号処理部51#0(図7では図示省略した信号処理部51#0の記録データ処理部)に、記録するRUBにおけるガード領域長を伸張するように指示する。
(x3)両スパイラルトラックSP−A、SP−Bの記録動作時であれば、上記(x1)(x2)の両方を行ってもよい。
また、AUNr<AUNrwである場合、コントローラ44は処理をステップF104からF105に進める。これは、先の図15のケース3のように、スパイラルトラックSP−A側のRUBが、RUB長以上に、トラック進行方向に向かって進んでいる状態である。
そこでステップF105でコントローラ44は、リード側であるスパイラルトラックSP−A側を相対的に前にずらす制御を行う。
具体的には、以下の(y1)〜(y3)のいずれかの処理を行う。
(y1)少なくともスパイラルトラックSP−B側の記録動作時であれば、スパイラルトラックSP−Bに記録するRUBの長さを標準より長くなるように設定する。即ち、信号処理部51#1(図7の記録データ処理部65)に、記録するRUBにおけるガード領域長を伸張するように指示する。
(y2)少なくともスパイラルトラックSP−A側の記録動作時であれば、スパイラルトラックSP−Aに記録するRUBの長さを標準より短くなるように設定する。即ち、信号処理部51#0(図7では図示省略した信号処理部51#0の記録データ処理部)に、記録するRUBにおけるガード領域長を縮減するように指示する。
(y3)両スパイラルトラックSP−A、SP−Bの記録動作時であれば、上記(y1)(y2)の両方を行ってもよい。
以上のステップF103又はF105により、コントローラ44は、隣接して記録されたRUBのアドレス関係が適正でない場合に、記録位置同期化制御を行う請求ことになる。
この場合、RUBのアドレス関係が適正でないとは、AUNr=AUNrwではないということである。
一方、AUNr=AUNrwである場合、コントローラ44は処理をステップF106に進める。例えば上記ケース0〜ケース2の場合は、AUNr=AUNrwとなる。
この場合、コントローラ44は、
|Dval−Dtgt|<Dtl
であるか否かを確認する。
Dtgtは、検出値の目標値である。例えば「0」である。なお、上述したスポットLSps、LSwの半径位置ずれを考慮した場合、検出値Dvalはカウントラッチ値そのものとし、Dtgt=ΔLS相当値としてもよい。
Dtlは、制御で許容する誤差量である。
つまりコントローラ44は、|Dval−Dtgt|<Dtlであれば、スパイラル同期ずれはないとみなすものである。
この|Dval−Dtgt|<Dtlが成立する場合、コントローラ44はステップF110で制御不要として処理を終える。
一方、|Dval−Dtgt|<Dtlが不成立なら、コントローラ44はステップF107でDval<Dtgtを判定する。つまり同期ずれの方向を判定することとなる。
Dval<Dtgtであれば、コントローラ44はステップF108で、リード側スパイラルトラックSP−Aを後ろにずらす制御、即ち上記(x1)〜(x3)のいずれかの処理を行う。
またDval<Dtgtでなければ、コントローラ44はステップF109でリード側スパイラルトラックSP−Aを前にずらす制御、即ち上記(y1)〜(y3)のいずれかの処理を行う。
以上のステップF108又はF109により、コントローラ44は、隣接して記録されたRUBの位置ずれの検出値Dvalが、所定の許容範囲を超えていた場合に、記録位置同期化制御を行うものとなる。
以上の処理を行うことで、スパイラル同期ずれの検出値Dvalに応じて記録するRUB長が調整され、スパイラル同期ずれが解消される方向に記録動作が行われていくこととなる。
これによりスパイラルトラックSP−A、SP−BにおいてRUBの記録位置が隣接方向に略一致していくようにされ、その後のリードアクセス時や追記時の動作に有利な状態を得ることができる。
なお、スパイラルシンクディテクタ45からの検出値Dval及びアドレスAUNrw、AUNrの供給はRUB単位で行われるため、コントローラ44は、この図16の処理は、毎RUBについて行うこともできる。但し必ず毎RUBで行う必要はない。任意の間隔或いはタイミングで実行すればよい。
<6.変形例>

以上、実施の形態を説明してきたが、本開示の技術は多様な変形例、応用例が考えられる。
まず、実施の形態ではダブルスパイラルトラックで記録を行う例で述べたが、3重スパイラル、4重スパイラル等の多重スパイラルトラックを形成する場合も本開示の技術は適用できる。
3重スパイラル以上の多重スパイラル記録の場合、RUBの半径位置ずれ(スパイラル同期ずれ)の検出には、ある1つのスパイラルを基準として、他の各スパイラルのRUBのずれ量を、上記の検出値Dvalのように検出し、そのずれが解消されるように、或るトラックに記録するRUBの長さを補正していけばよい。
光ピックアップOPの構成としては、2ヘッド構成を述べたが、1ヘッド構成、或いは3ヘッド以上の構成の記録再生装置10としてもよい。
1ヘッド構成の場合、多重スパイラル状のそれぞれトラックは、1つのヘッドで異なる時点に記録を行うことにより形成する。
3ヘッド以上の構成の場合、ATS制御などで、各トラックで互いにATS制御を行いながら記録していくことが可能である。
なお、光ピックアップ数=スパイラル数ではない。例えば光ピックアップの数が1又は3以上であっても、ダブルスパイラル状のトラックを形成することは当然可能である。
また1つの光ピックアップが、記録層用レーザ光を複数系統出力することは必須ではない。
さらに記録ヘッドとしては、光ピックアップOP(光学ヘッド)の場合だけでなく、磁気ヘッド、光磁気ヘッドを用いる記録装置にも本開示の技術は応用できる。
記録時のトラッキングサーボ制御方式は、ATSを用いない例も考えられる。例えば基準面Refを利用したトラッキングサーボで多重スパイラル記録を行うことも可能である。
記録媒体としては光ディスクとしての多層記録媒体1を挙げたが、これに限定されるものではない。例えば記録層3が1層の光ディスクでも適用できる。
さらには記録媒体は光ディスク形状の記録媒体に対するものに限られない。例えばカード状の記録媒体などに対する記録装置にも本開示の技術は適用できる。
同期ずれを検出する所定データ単位とは、RUBの例で述べたが、もちろんこの所定データ単位は記録媒体に応じて異なるものとなる。
なお本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)記録媒体の記録層に対し、隣接する多重トラックの組を形成するようにデータ記録を行う記録部であって、上記多重トラックの組を形成する各トラックについては、隣り合う位置のデータ記録を異なる時間に行う記録部と、
上記多重トラックの組を形成する各トラックに記録されたデータについて、所定データ単位での記録位置の隣接方向の位置ずれを検出する位置同期状態検出部と、
上記記録部に対して、上記位置同期状態検出部で検出された位置ずれを解消していく記録動作を指示する記録位置同期化制御を行う制御部と、
を備えた記録装置。
(2)上記制御部は、
上記記録位置同期化制御として、上記位置同期状態検出部で検出された位置ずれを解消する方向に、上記各トラックの一部又は全部に記録する上記所定データ単位のデータ長補正量を上記記録部に指示し、上記記録部に補正したデータ長での記録動作を実行させる上記(1)に記載の記録装置。
(3)上記所定データ単位は、ガード領域と、主たるデータが記録されるデータ領域を有するデータ構造とされており、
上記制御部は、上記記録部に、上記ガード領域の長さを伸張又は縮減させて所定データ単位のデータ長を補正させる上記(1)又は(2)に記載の記録装置。
(4)上記位置同期状態検出部は、上記各トラックに記録された上記所定データ単位毎に得られる特定の信号タイミングの時間差を計測して、上記所定データ単位での記録位置の隣接方向の位置ずれを検出する上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の記録装置。
(5)上記記録部は、記録データを、上記所定データ単位毎に、記録媒体上で、上記多重トラックの組を形成する各トラックにおいて、上記所定データ単位の順序が隣接方向に並んだうえでトラック方向に並ぶように、上記所定データ単位毎に各トラックに振り分けて記録する上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の記録装置。
(6)上記記録媒体はディスク状記録媒体であり、上記記録部はデータ記録に伴って、上記多重トラックとして多重スパイラルトラックを形成するものとされ、
上記位置同期状態検出部は、上記多重スパイラルトラックの組を形成する各トラックに記録されたデータについて、所定データ単位での記録位置の、上記隣接方向であるディスク半径方向での位置ずれを検出する上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の記録装置。
(7)上記記録部は、ディスク状記録媒体の記録層に対してレーザ照射を行って記録を行う光ヘッド部を複数有し、各光ヘッド部が、それぞれデータ記録に伴って一のスパイラルトラックを形成していくことで、記録媒体上に多重スパイラルトラックが形成され、さらに複数の光ヘッド部が、ディスク状記録媒体の円周方向の異なる角度位置に対応する配置とされることで、上記多重スパイラルトラックの組を形成する各トラックについて隣り合う位置のデータ記録が異なる時間に行われる上記(6)に記載の記録装置。
(8)複数の上記光ヘッド部はそれぞれ、ディスク状記録媒体の記録層に対して記録用のレーザスポットと隣接サーボ用のレーザスポットを照射し、
上記記録用のレーザスポットで、スパイラルトラックを形成する際には、上記隣接サーボ用のレーザスポットが他のスパイラルトラックをトレースするようにトラッキング制御が行われる上記(7)に記載の記録装置。
(9)上記位置同期状態検出部は、記録媒体上で物理的に隣接して記録された各所定データ単位のアドレスと、当該各所定データ単位での隣接方向の位置ずれの検出値を上記制御部に供給し、
上記制御部は、上記位置同期状態検出部から供給された各所定データ単位のアドレスと、位置ずれの検出値に基づいて、上記記録位置同期化制御を行う上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の記録装置。
(10)上記制御部は、隣接して記録された所定データ単位のアドレス関係が適正でない場合に、上記記録位置同期化制御を行う上記(9)に記載の記録装置。
(11)上記制御部は、隣接して記録された所定データ単位の位置ずれの検出値が、所定の許容範囲を超えていた場合に、上記記録位置同期化制御を行う上記(9)又は(10)に記載の記録装置。
1 多層記録媒体、2 カバー層、3 記録層、5 記録層形成領域、7 反射膜、8 基板、11−1,11−2 記録面用レーザ、19 ダイクロイックプリズム、20 対物レンズ、21 2軸アクチュエータ、23 記録層用受光部、24 基準面用レーザ、29 基準面用受光部、31 記録処理部、35 再生処理部、51#0,51#1,52#0,52#1,53#0,53#1 信号処理部、44 コントローラ、45 スパイラルシンクディテクタ、81 同期検出部、82 アドレスラッチ部、SP−A,SP−B スパイラルトラック、OP,OP#0,OP#1 光ピックアップ

Claims (12)

  1. 記録媒体の記録層に対し、隣接する多重トラックの組を形成するようにデータ記録を行う記録部であって、上記多重トラックの組を形成する各トラックについては、隣り合う位置のデータ記録を異なる時間に行う記録部と、
    上記多重トラックの組を形成する各トラックに記録されたデータについて、所定データ単位での記録位置の隣接方向の位置ずれを検出する位置同期状態検出部と、
    上記記録部に対して、上記位置同期状態検出部で検出された位置ずれを解消していく記録動作を指示する記録位置同期化制御を行う制御部と、
    を備えた記録装置。
  2. 上記制御部は、
    上記記録位置同期化制御として、上記位置同期状態検出部で検出された位置ずれを解消する方向に、上記各トラックの一部又は全部に記録する上記所定データ単位のデータ長補正量を上記記録部に指示し、上記記録部に補正したデータ長での記録動作を実行させる請求項1に記載の記録装置。
  3. 上記所定データ単位は、ガード領域と、主たるデータが記録されるデータ領域を有するデータ構造とされており、
    上記制御部は、上記記録部に、上記ガード領域の長さを伸張又は縮減させて所定データ単位のデータ長を補正させる請求項2に記載の記録装置。
  4. 上記位置同期状態検出部は、上記各トラックに記録された上記所定データ単位毎に得られる特定の信号タイミングの時間差を計測して、上記所定データ単位での記録位置の隣接方向の位置ずれを検出する請求項1に記載の記録装置。
  5. 上記記録部は、記録データを、上記所定データ単位毎に、記録媒体上で、上記多重トラックの組を形成する各トラックにおいて、上記所定データ単位の順序が隣接方向に並んだうえでトラック方向に並ぶように、上記所定データ単位毎に各トラックに振り分けて記録する請求項1に記載の記録装置。
  6. 上記記録媒体はディスク状記録媒体であり、上記記録部はデータ記録に伴って、上記多重トラックとして多重スパイラルトラックを形成するものとされ、
    上記位置同期状態検出部は、上記多重スパイラルトラックの組を形成する各トラックに記録されたデータについて、所定データ単位での記録位置の、上記隣接方向であるディスク半径方向での位置ずれを検出する請求項1に記載の記録装置。
  7. 上記記録部は、ディスク状記録媒体の記録層に対してレーザ照射を行って記録を行う光ヘッド部を複数有し、各光ヘッド部が、それぞれデータ記録に伴って一のスパイラルトラックを形成していくことで、記録媒体上に多重スパイラルトラックが形成され、さらに複数の光ヘッド部が、ディスク状記録媒体の円周方向の異なる角度位置に対応する配置とされることで、上記多重スパイラルトラックの組を形成する各トラックについて隣り合う位置のデータ記録が異なる時間に行われる請求項6に記載の記録装置。
  8. 複数の上記光ヘッド部はそれぞれ、ディスク状記録媒体の記録層に対して記録用のレーザスポットと隣接サーボ用のレーザスポットを照射し、
    上記記録用のレーザスポットで、スパイラルトラックを形成する際には、上記隣接サーボ用のレーザスポットが他のスパイラルトラックをトレースするようにトラッキング制御が行われる請求項7に記載の記録装置。
  9. 上記位置同期状態検出部は、記録媒体上で物理的に隣接して記録された各所定データ単位のアドレスと、当該各所定データ単位での隣接方向の位置ずれの検出値を上記制御部に供給し、
    上記制御部は、上記位置同期状態検出部から供給された各所定データ単位のアドレスと、位置ずれの検出値に基づいて、上記記録位置同期化制御を行う請求項1に記載の記録装置。
  10. 上記制御部は、隣接して記録された所定データ単位のアドレス関係が適正でない場合に、上記記録位置同期化制御を行う請求項9に記載の記録装置。
  11. 上記制御部は、隣接して記録された所定データ単位の位置ずれの検出値が、所定の許容範囲を超えていた場合に、上記記録位置同期化制御を行う請求項9に記載の記録装置。
  12. 記録媒体の記録層に対し、隣接する多重トラックの組を形成するようにデータ記録を行う記録部であって、上記多重トラックの組を形成する各トラックについては、隣り合う位置のデータ記録を異なる時間に行う記録部を有する記録装置の記録方法として、
    上記多重トラックの組を形成する各トラックに記録されたデータについて、所定データ単位での記録位置の隣接方向の位置ずれを検出し、
    検出された位置ずれを解消していく記録動作を上記記録部に指示する記録位置同期化制御を行う記録方法。
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