JP2013167857A - 顕微鏡及び検査装置 - Google Patents

顕微鏡及び検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013167857A
JP2013167857A JP2012048949A JP2012048949A JP2013167857A JP 2013167857 A JP2013167857 A JP 2013167857A JP 2012048949 A JP2012048949 A JP 2012048949A JP 2012048949 A JP2012048949 A JP 2012048949A JP 2013167857 A JP2013167857 A JP 2013167857A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
illumination
sample
light source
polarization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012048949A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5158552B1 (ja
Inventor
Haruhiko Kususe
治彦 楠瀬
Takamasa Tsubouchi
隆雅 坪内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lasertec Corp
Original Assignee
Lasertec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lasertec Corp filed Critical Lasertec Corp
Priority to JP2012048949A priority Critical patent/JP5158552B1/ja
Priority to US13/744,890 priority patent/US9013787B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5158552B1 publication Critical patent/JP5158552B1/ja
Publication of JP2013167857A publication Critical patent/JP2013167857A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/06Means for illuminating specimens
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/0004Microscopes specially adapted for specific applications
    • G02B21/0092Polarisation microscopes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
    • G01N21/88Investigating the presence of flaws or contamination
    • G01N21/95Investigating the presence of flaws or contamination characterised by the material or shape of the object to be examined
    • G01N21/9501Semiconductor wafers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
    • G01N21/88Investigating the presence of flaws or contamination
    • G01N21/95Investigating the presence of flaws or contamination characterised by the material or shape of the object to be examined
    • G01N21/9501Semiconductor wafers
    • G01N21/9505Wafer internal defects, e.g. microcracks
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/06Means for illuminating specimens
    • G02B21/08Condensers
    • G02B21/10Condensers affording dark-field illumination
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/0001Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings specially adapted for lighting devices or systems
    • G02B6/0005Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings specially adapted for lighting devices or systems the light guides being of the fibre type
    • G02B6/0008Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings specially adapted for lighting devices or systems the light guides being of the fibre type the light being emitted at the end of the fibre

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

【課題】開口数の大きな対物レンズを用いることができ、試料の内部構造による欠陥を高分解能で検査できる顕微鏡及び検査装置を実現する。
【解決手段】直線偏光した照明光を発生する光源装置(20a〜20c)を用い、光源装置から出射した照明光を偏波面保存ファイバ(10a〜10d)を介してP偏光した照明光として試料(1)の表面に向けて投射する。試料表面に対する照明光の入射角は試料に固有のブリュースター角に設定する。P偏光した照明光がブリュースター角に等しい入射角で試料表面に入射すると、表面反射率は零であるため、表面反射のない照明光学系が構成される。さらに、シリコン材料のブリュースター角は75°と比較的大きい角度であるため、対物レンズに対する空間的な制約が緩和され、開口数の大きな対物レンズを用いて散乱光を集光することが可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種試料の内部構造を外部から観察し又は検査するのに好適な顕微鏡に関するものである。
また、本発明は暗視野照明を利用してシリコン基板に形成された半導体層の内部又は半導体層に形成された孔又は溝に存在する欠陥を検出するのに好適な検査装置に関するものである。
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、トレンチアイソレーションを利用した各種デバイスが開発されている。例えば、高耐圧MOSFETとして、トレンチゲート構造を有するMOSFETが開発されている。また、CMOSセンサやCCDセンサ等の撮像素子においても、各受光素子を分離するようにトレンチが形成され、隣接する画素間のクロストークが防止されている。一方、トレンチの深さはデバイスの性能や製造の歩留りに強い影響を与え、例えば、CMOSセンサにおいては、不完全なトレンチが形成された場合、隣接する画素間の電荷の漏洩が大きくなり、撮像される画像品質に悪影響を及ぼすおそれがある。
メモリ素子が積層されたフラッシュメモリが開発されている。この積層型のフラッシュメモリの製造工程においては、シリコン基板に半導体層及び酸化シリコン層が交互に積層されて多層膜構造体が形成されている。そして、多層膜構造体に柱状トランジスタを形成するための孔が形成され、形成された孔の内部に半導体材料が埋め込まれている。このような積層型のフラッシュメモリの製造工程においても、多層膜構造体中に形成される孔がエッチング不良等に起因して不完全な場合、或いは孔の直径が局所的に狭く形成された場合又は孔の内部に異物が存在する場合、不完全な柱状トランジスタが形成され、同様に製造の歩留りが低下する不具合が生じてしまう。従って、各種半導体デバイスの製造工程中に半導体層が正常に形成されているか否か及び各種の孔や溝が正常に形成されているか否かを検査する顕微鏡及び検査装置の開発が強く要請されている。特に半導体層及び半導体層に形成された孔や溝等含む半導体層の内部に存在する欠陥を半導体基板の外部から高分解能で検出できる検査装置の開発が強く要請されている。
従来、半導体デバイスの製造プロセスにおいて、暗視野顕微鏡を用いて半導体基板を観察し又は検査する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この既知の暗視野顕微鏡においては、輪帯状の照明光を用いて試料表面を照明するため、対物レンズが二重筒状構造にされ、内側の空間に対物レンズを含む結像系の光路が形成され、対物レンズの光路の外側に照明光を伝搬させるための光路が形成されている。そして、試料表面からの散乱光が対物レンズを介して検出されている。
また、波長の異なる照明光で試料表面を照明する顕微鏡も既知である(例えば、特許文献2参照)。この既知の顕微鏡では、結像光学系の光路の外側に波長の異なる照明光をそれぞれ発生する光源を複数組配置し、偏向用のレンズ素子を介して対物レンズの光軸を含む照明領域に波長の異なる照明光が投射されている。また、照明光の波長として、可視光域及び近赤外域の照明光が用いられている。
特開2006−178199号公報 特開2010−257585号公報
上述した暗視野顕微鏡においては、対物レンズが二重筒状構造にされているため、対物レンズを収納する空間が制限されている。このため、開口数の大きな対物レンズが使用できず、高分解能の欠陥検査を行うには限界があった。また、試料表面における表面反射が強く発生し、その結果フレアの光量が大き過ぎ、微弱な散乱光を高精度に検出するのに限界があった。
さらに、表面反射による損失が大きいため、試料の内部に進入する照明光の光量の割合が低く、半導体層に形成された孔や溝に存在する欠陥から発生する散乱光の強度が微弱であり、半導体層に形成された孔や溝に存在する欠陥の検出精度が低下する不具合も生じていた。さらに、従来の暗視野顕微鏡は、試料表面からの散乱光の検出を主目的としており、試料の外部から試料の内部構造の欠陥を検出することについて言及されていない。
本発明の目的は、開口数の大きな対物レンズを用いることができ、試料の内部に存在する欠陥を高分解能で検出できる顕微鏡及び検査装置を実現することにある。
さらに、本発明の別の目的は、表面反射による損失が小さく、フレアが少なく且つシリコン基体の内部に進入する照明光が増大した顕微鏡及び検査装置を提供することにある。
本発明による顕微鏡は、直線偏光した照明光を発生する光源装置と、
光源装置に光学的に結合され、光源装置から出射した照明光を試料表面の照明エリアに向けてP偏光した照明光として投射する偏波面保存ファイバと、
試料から発生した散乱光を集光する対物レンズと、
対物レンズにより集光された散乱光を受光する光検出手段とを有し、
前記偏波面保存ファイバは、試料表面に対してブリュースター角にほぼ等しい入射角でP偏光した照明光を投射することを特徴とする。
本発明では、照明光としてP偏光した照明光を用い、P偏光した照明光を試料表面に対してブリュースター角に等しい入射角で投射する。後述するように、試料表面に対してP偏光した照明光をブリュースター角に等しい入射角で投射すれば、表面反射率はほぼ零になるため、表面反射がほとんど発生せず、大部分の照明光が試料の内部に透過する照明系が実現される。さらに、例えばシリコン材料のブリュースター角は、波長が800nm付近の照明光の場合75°付近であるため、照明ビームは比較的大きな入射角で試料表面に投射される。この結果、対物レンズに対する空間的な制約が緩和されるので、開口数の大きな対物レンズを用いることが可能になり、高分解能の欠陥検査が可能になる。さらに重要なことは、試料表面に対してブリュースター角に等しい入射角で照明すれば、試料から出射した正反射光は対物レンズの集光範囲から外れるため、暗視野照明光学系が構成される。この結果、試料の内部構造体で発生した散乱光の強度が微弱であっても散乱光を高精度に検出することが可能になり、開口数の大きな対物レンズを用いることと相まって、一層高精度な欠陥検出を行うことが可能になる。
尚、P偏光した照明光を投射する偏波面保存ファイバを複数本用意し、複数本の偏波面保存ファイバの光出射端を試料表面の照明エリアを中心にして円還状に配列すれば、試料表面の照明エリアを互いに異なる複数の角度方向から照明することができる。
本発明による顕微鏡の好適実施例は、前記偏波面保存ファイバの先端には、照明ビームの拡がり角を抑制するレンズ素子が固定されていることを特徴とする。照明ビーム投射手段として偏波面保存ファイバを用いた場合、偏波面保存ファイバの先端から発散性の照明ビームが出射する。よって、偏波面保存ファイバの光軸及び照明ビームの光軸をブリュースター角に設定しても、照明ビームの中心のビーム部分は試料表面にブリュースター角で入射するが、ビーム中心から半径方向に変位するにしたがってブリュースター角からシフトした入射角で試料表面に入射する。このため、表面反射が発生し試料の内部に透過する照明光の光量が低下する問題がある。この課題を解決するため、偏波面保存ファイバの先端に照明ビームの拡がり角を抑制するレンズ素子を固定する。出射する照明ビームの拡がり角が抑制されれば、ブリュースター角から変位した入射角で試料表面に入射するビーム部分が減少し、表面反射を低減することが可能になる。特に、コリメータレンズとして作用する光学素子(レンズ素子)を用いれば、偏波面保存ファイバから光軸に平行な照明ビームが出射するので、P偏光した照明ビームのほぼ全体がブリュースター角で試料表面に入射する。この結果、表面反射がほとんど発生せず、大部分の照明光が試料の内部に進入する照明系を構成することができる。さらに特有の効果として、光軸に平行な照明ビームが投射されることにより、表面反射がほとんど無くなると共に、試料表面上には均一な輝度分布の照明エリアが形成される効果が達成される。尚、レンズ素子として、例えば屈折率分布型レンズや端面が球面に形成されたロッド状レンズを用いることができる。
本発明による顕微鏡の別の好適実施例は、光源装置は、直線偏光したインコヒーレントな照明光を発生すると共に点光源として作用する1つ又は複数のスーパールミネッセント発光ダイオード(高輝度発光ダイオード:SLED又はSLD)を含み、前記試料に向けてP偏光した照明光を投射する偏波面保存ファイバはスーパールミネッセント発光ダイオードに直接又は光ファイバカプラを介して光学的に接続されていることを特徴とする。本発明者がスーパールミネッセント発光ダイオードについて種々の実験及び解析を行った結果、スーパールミネッセント発光ダイオードは、レーザ光源やLEDとは異なる特有の特性を有することが判明した。第1に、スーパールミネッセント発光ダイオードは、直線偏光した光ビームを発生する。第2に、スーパールミネッセント発光ダイオードは、LEDとは異なり、点光源として作用する。第3として、スーパールミネッセント発光ダイオードは、レーザ光源とは異なり時間的にインコヒーレントな光ビームを発生する。
SLEDは、直線偏光した照明光を発生する。よって、SLEDに偏波面保存ファイバを接続すれば、SLEDから出射した光ビームをその偏光状態を維持したまま照明エリアまで伝送することできる。この結果、偏波面保存ファイバを適切に設定するだけで試料表面に対してP偏光した照明ビームを投射することが可能になる。尚、P偏光した照明ビームとは、電気ベクトルが入射面に平行に振動する照明光を意味する。また、入射面とは、照明ビームの光軸を含み試料表面に対して直交する面を意味する。
偏波面保存ファイバは単一モード光ファイバであり、照明光を単一モード光ファイバに効率よく入射させるためには、光源が点光源として作用する必要がある。この場合、SLEDは点光源として作用するから、照明光源としてSLEDを用いれば、SLEDから放出された照明光を高効率で偏波面保存ファイバに入射させることができる。これに対して、通常の発光ダイオード(LED)は面発光する光源であるため、偏波面保存ファイバに接続した場合、光量損失が極めて大きくなる不具合が発生する。
偏波面保存ファイバから出射した照明ビームは、試料表面上に均一な輝度分布の照明エリアを形成する必要がある。SLEDは、スペックルパターンの無いインコヒーレントな光ビームを発生することができ、均一な輝度分布の照明エリアを形成することが可能である。これに対して、レーザ光源は、直線偏光したレーザ光を発生することができるが、時間的にコヒーレントな光ビームを発生するため、出射したレーザビームは無数のスペックルパターンが形成されてしまう。このため、均一な輝度分布の照明エリアを形成することは極めて困難である。上述したSLEDの特徴を踏まえ、照明光源としてスーパールミネッセント発光ダイオード(SLED又はSLD)を用いることが好適である。
本発明による顕微鏡の好適実施例は、光源装置は中心波長の異なる照明光をそれぞれ発生する複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含み、前記試料に向けてP偏光した照明光を投射する偏波面保存ファイバは光ファイバカプラ及び接続用の偏波面保存ファイバを介して複数のスーパールミネッセント発光ダイオードに光学的に結合され、各スーパールミネッセント発光ダイオードを選択的に点灯させることにより試料表面を波長の異なる照明光により照明することを特徴とする。前述したように、SLEDは点光源として作用するため、偏波面保存ファイバに高効率で接続することが可能である。また、偏波面保存ファイバには、3dBカプラ(分岐カプラ)やWDMカプラ(波長多重方式カプラ)を接続することができる。よって、それぞれ中心波長の異なる照明光を発生する複数のSLEDを用意し、これら複数のSLEDを接続用の偏波面保存ファイバ及び3dBカプラやWDMカプラを介して照明ビーム投射用の偏波面保存ファイバに接続すれば、各SLEDに供給される駆動電流を切り換えるだけで、所望の波長の照明光を選択的に発生することが可能になる。この結果、観察又は検査される試料の光学特性に応じて最適な波長の照明光により試料を照明することが可能になる。
本発明による顕微鏡は、点光源として作用すると共に直線偏光したインコヒーレントな光ビームを発生する1つ又は複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含む光源装置と、
前記光源装置に光学的に結合され、先端にコリメータレンズとして作用する光学素子が固定されると共に光源装置から出射した光ビームを試料の照明エリアに向けてP偏光した照明ビームとして投射する1本又は複数本の偏波面保存ファイバと、
試料から発生した散乱光を集光する対物レンズと、
対物レンズにより集光された散乱光を受光する光検出手段とを有し、
前記偏波面保存ファイバは、試料表面に対してブリュースター角にほぼ等しい入射角でP偏光した照明ビームを投射することを特徴とする。
本発明による顕微鏡では、照明光源としてSLEDを用い、SLEDに光学的に結合された偏波面保存ファイバの先端にはコリメータレンズとして作用する光学素子が装着されているので、照明ビーム全体をブリュースター角に等しい入射角で試料表面に向けて投射することができる。しかも、SLEDは均一な輝度分布を有する光ビームを放出するから、試料表面上には均一な輝度分布の照明エリアが形成される。この結果、試料表面に入射する光ビームのほぼ全体が試料の内部に進入し、フレアーの無い暗視野照明光学系が構成される。
本発明による顕微鏡の好適実施例は、前記試料としてシリコン基板に1つ又は複数の半導体層が形成されている半導体基体が用いられ、前記スーパールミネッセント発光ダイオードはシリコン材料に対して透明な近赤外域の照明ビームを発生し、前記撮像装置は半導体基体に形成された半導体層の内部から発生した散乱光或いは半導体層に形成された孔又は溝から発生した散乱光を検出することを特徴とする。照明光源として、近赤外域の波長光を発生するSLEDを用いれば、ブリュースター角に等しい入射角で投射された照明光は、シリコン材料層及びシリコン基板の内部を透過する。また、シリコン材料層で発生した散乱光もシリコン材料層及びシリコン基板を透過するので、シリコン基板に形成された半導体層に存在する欠陥を検出するのに好適な顕微鏡及び検査装置が実現される。
本発明による検査装置は、試料に存在する欠陥を検出する検査装置であって、
第1の方向及び第1の方向と直交する第2の方向に移動可能に構成され、検査されるべき試料を支持するステージと、
点光源として作用すると共に直線偏光したインコヒーレントな近赤外域の光ビームを発生する1つ又は複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含む光源装置と、
前記光源装置に光学的に結合され、先端に照明ビームの拡がり角を抑制するレンズ素子が固定されると共に光源装置から出射した直線偏光した光ビームを半導体基体の照明エリアに向けてP偏光した照明ビームとして投射する複数本の偏波面保存ファイバと、
前記試料から発生した散乱光を集光する対物レンズと、
対物レンズにより集光された散乱光を受光する撮像装置と、
撮像装置から出力される画像信号を用いて試料に存在する欠陥を検出する信号処理装置とを有し、
前記偏波面保存ファイバは、試料表面の照明エリアに向けてブリュースター角にほぼ等しい入射角でP偏光した照明ビームを投射することを特徴とする。
本発明による検査装置では、直線偏光したインコヒーレントな光ビームを発生するSLEDを含む光源装置を用いると共に、偏波面保存ファイバの先端には照明ビームの拡がり角を抑制するレンズ素子が固定されているので、試料表面上に均一な輝度分布の照明エリアを形成することができる。すなわち、光源としてレーザ光源を用いた場合、無数のスペックルパターンが形成され、ムラの無い均一な輝度分布の照明エリアを形成することは困難である。また、照明ビーム投射手段として偏波面保存ファイバを用いただけでは、発散性の照明ビームが出射するため、ビーム中心から変位するにしたがって輝度が低下する照明エリアが形成されてしまう。さらに、照明ビームの中心から変位するにしたがってブリュースター角から変位した入射角で試料表面に入射する。これに対して、本発明による光源装置は、光源装置からムラの無い均一な輝度分布の直線した光ビームを発生し、偏波面保存ファイバの先端には照明ビームの拡がり角を抑制するレンズ素子が固定されているので、均一な輝度分布の照明エリアを形成することができる。しかも、照明ビームのほぼ全体がブリュースター角で試料表面に入射するため、表面反射がほとんど発生しない照明光学系が実現される。
本発明による検査装置は、シリコン基板と、シリコン基板に形成された多層膜構造体とを有する半導体基体に存在する欠陥を検出する検査装置であって、
第1の方向及び第1の方向と直交する第2の方向に移動可能に構成され、前記半導体基体を支持するステージと、
点光源として作用すると共に直線偏光したインコヒーレントな近赤外域の光ビームを発生する1つ又は複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含む光源装置と、
前記光源装置に光学的に結合されると共に先端にコリメータレンズとして作用する光学素子が固定され、光源装置から出射した光ビームを半導体基体の照明エリアに向けてP偏光した照明ビームとして投射する1本又は複数本の偏波面保存ファイバと、
前記半導体基板に形成された多層膜構造体から発生した散乱光を集光する対物レンズと、
対物レンズにより集光された散乱光を受光する撮像装置と、
撮像装置から出力される画像信号を用いて前記半導体基体に存在する欠陥を検出する信号処理装置とを有し、
前記偏波面保存ファイバは、半導体基体の照明エリアに向けてブリュースター角にほぼ等しい入射角でP偏光した照明ビームを投射することを特徴とする。
前述したように、近赤外域におけるシリコン材料のブリュースター角はほぼ75°であり、照明ビームは比較的大きな入射角で試料表面に投射される。この結果、対物レンズに対する空間的な制約が緩和されるので、開口数の大きな対物レンズを用いることが可能になり、高分解能の欠陥検査が可能になる。さらに、暗視野照明光学系が構成されるので、試料内部からの散乱光の強度が微弱であっても散乱光を高精度に検出することが可能になり、開口数の大きな対物レンズを用いることと相まって、一層高精度な欠陥検出を行うことが可能になる。さらに、照明ビーム全体がブリュースター角で試料表面に入射するため、表面反射がほとんど無いと共に試料表面上には均一な輝度分布の照明エリアが形成される利点が達成される。
CMOSセンサやCCDセンサの製造方法として、シリコン基板上に各種半導体層やコンタクトホールが形成され、その後シリコン基板について裏面研磨を行う製造プロセスが用いられている。この製造プロセスにおいて、製造途中のシリコン基体について、基体の内部に形成された欠陥を検出できれば、製造の歩留りを一層高めることができる。本発明では、シリコン材料に対して透明な近赤外域の波長光を用いて走査しているので、シリコン基体の内部で発生した散乱光は、シリコン基板を介して裏面から出射するので、対物レンズにより検出することができる。しかも、暗視野照明が行われること及び開口数の大きな対物レンズを用いることが可能なことより、一層高精度に欠陥検査を行うことが可能になる。
本発明による検査装置の別の好適実施例は、照明ビームはシリコン基板の多層膜構造体が形成されていない裏面に向けて投射され、
前記対物レンズは、前記多層膜構造体で発生し、シリコン基板を透過してシリコン基板の裏面から出射した散乱光を受光することを特徴とする。
本発明においては、直線偏光した照明光を偏波面保存ファイバを介して試料表面に対してP偏光した照明光としてブリュースター角に等しい入射角で投射しているので、大部分の照明光を試料の内部に進入させることができる。この結果、開口数の大きな対物レンズを用いることができると共にフレアーの発生量が大幅に低減した暗照明光学系が構成されるので、試料の内部に存在する欠陥を高分解能で検出することが可能になる。
また、スーパールミネッセント発光ダイオード(SLED)は点光源として作用すると共にスペックルパターンの無い直線偏光した照明光を発生するので、照明光源としてスーパールミネッセント発光ダイオード(SLED)を用いれば、照明光をロスすることなく試料表面上に均一な輝度分布の照明エリアを形成することができ、一層高精度に欠陥を検出することができる。
さらに、偏波面保存ファイバの先端にコリメータレンズとして作用する光学素子を固定すれば、照明ビーム全体がブリュースター角に等しい入射角で試料表面に入射するので、均一な輝度分布の照明エリアが形成されると共に大部分の照明光を試料の内部に進入させることができる。
本発明による顕微鏡を具える検査装置の全体構成を示す図である。 照明光投射部の構成を示す平面図である。 本発明による顕微鏡及び検査装置に用いられる光源装置の一例を示す線図である。 ガラス基板における入射角と反射率との関係を示すグラフである。 試料と照明光との関係を示す図である。 偏波面保存ファイバから出射する照明ビームの形態を示す図である。 偏波面保存ファイバの先端にシリンドリカルレンズが固定されたときの出射する照明ビームの形態を示す図である。 信号処理装置の一例を示す図である。 対物レンズにより集光される散乱光の散乱角の範囲を示す図である。
図1は本発明による顕微鏡を有する検査装置の全体構成を示す図である。図2は、図1に示す検査装置の照明ビーム投射部の構成を示す平面図であり、図3は光源装置の一例を示す図である。本発明では、試料表面に対して暗視野照明を行い、試料の内部からの散乱光を検出することにより欠陥検出を行う。検査されるべき試料(半導体基体)1はステージ2上に載置する。本例では、欠陥検査されるべき試料として、半導体基板上に各種半導体層や多層膜構造体が形成されている半導体基体を用い、半導体層や多層膜構造体の内部に存在する欠陥や多層膜構造体に形成された孔や溝に存在する欠陥或いは半導体層の内部に形成された配線パターンに存在する欠陥等の各種欠陥を検出する。半導体基体として、例えばシリコン基板上に酸化シリコン膜とシリコン材料層とが積層された多層膜構造体が用いられる。
ステージ2として、第1の方向(X方向)及び第1の方向と直交する第2の方向(Y方向)に移動可能なXYステージが用いられ、試料を支持すると共に走査系を構成する。ステージ2は、信号処理装置3から供給される駆動信号によりX方向及びY方向にジッグザグ状に移動し、検査される半導体基体1は照明ビームによりその全面が走査される。ステージ2には位置センサ4が連結され、移動中のステージのX方向及びY方向の位置が検出され、位置情報として信号処理装置3に供給される。信号処理装置3は、入力した位置情報を用いて検出された欠陥のアドレスを特定する。
照明ビーム投射部5から、ステージ上に載置された半導体基体1に向けて光学的に透明な波長域の照明ビームを投射する。図1においては、照明ビームを投射する2本の偏波面保存ファイバだけを図示する。これら偏波面保存ファイバから照明ビームが投射され、半導体基体1に照明エリアを形成する。尚、偏波面保存ファイバは、半導体基体に対してP偏光した照明光をブリュースター角にほぼ等しい入射角で投射する。従って、後述するように、半導体基体1の表面における反射率はほぼ零となり、投射された照明光の大部分は半導体基体の内部に進入する。半導体基体の内部に欠陥が存在すると、欠陥部分から散乱光が発生する。発生した散乱光は、半導体基体から出射し、対物レンズ6により集光される。尚、偏波面保存ファイバは、先端側において被覆を取り除き、クラッドが露出した状態にする。
対物レンズ6により集光された散乱光は、結像レンズ7を経て光検出手段8に入射する。本例では、光検出手段としてTDIセンサを用いる。TDIセンサの電荷転送速度は走査系を構成するステージ2の主走査速度と対応させる。TDIセンサ8から出力される画像信号は信号処理装置3に供給される。尚、光検出手段として、2次元CCDセンサを用いることもできる。
信号処理装置3は、半導体基体から出射する散乱光による暗視野画像を形成する。そして、形成された画像を用いてダイ対ダイ比較検査により又はダイ対データベース比較検査により欠陥を検出すると共に検出された欠陥のアドレスを特定する。すなわち、半導体基体の内部に欠陥が存在すると、例えば半導体層や多層膜構造体中に形成された孔や溝の内部に異物が存在する場合、当該異物に照明光が入射すると、異物から散乱光が発生する。発生した散乱光は対物レンズにより集光されるため、暗視野画像をダイ対ダイ比較検査を行うことにより欠陥として検出される。また、コンタクトホールのような電極が形成される孔の底面及びトレンチの底面には、エッチングにより微細な凹凸が形成され、当該孔又はトレンチの底面に照明光が入射した場合、孔の底面から散乱光が発生する。この場合、エッチング不良により所定の深さの孔やトレンチが形成されていない場合、本来形成されるべき底面の散乱光画像の位置からずれた位置に散乱光画像が形成されるため、暗視野画像に基づくダイ対ダイ比較検査又はダイ対データベースの比較検査によりエッチング不良の孔を検出することが可能である。さらに、TSV技術を利用した半導体デバイスの製造工程においても、エッチング不良により半導体基体に正確なTSVが形成されていない場合、散乱光検出により欠陥として検出することが可能である。尚、半導体層の欠陥以外の正常な部分から散乱光が発生する場合もあるが、ダイ対ダイ等の比較検査を行えば、正常な部分からの散乱光はキャンセルされるため、欠陥からの散乱光成分だけを抽出することができる。
次に、照明ビームの投射方法について説明する。図2は、対物レンズの光軸方向にそって照明ビーム投射部5を見た平面図である。図1及び図2を参照して、照明ビーム投射部5について説明する。照明ビーム投射部は、半導体基体1の表面に向けて照明ビームを投射する4本の偏波面保存ファイバ10a〜10dと、これら偏波面保存ファイバを支持する支持プレート11と、偏波面保存ファイバ10a〜10dを支持プレート11に固定するための押えプレート12とを有する。4本の偏波面保存ファイバ10a〜10dは、それらの先端側は被覆が取り除かれた状態に維持する。そして、支持プレート11には、照明エリアを中心にして円環状に等間隔で4つのV溝が形成され、これらV溝中に4本の偏波面保存ファイバを配置し、接着剤により固定する。さらに、各V溝中に偏波面保存ファイバをそれぞれ配置した状態で押えプレート12を接着剤により取付け、4本の偏波面保存ファイバを固定する。尚、本例では、4本の偏波面保存ファイバを用いる例について説明したが、1本の偏波面保存ファイバを用いる場合であっても、本発明を適用することができる。
支持プレート11に形成された各V溝は、試料表面に対して試料のブリュースター角にほぼ等しい入射角で照明ビームが入射するように傾斜を設ける。例えば、シリコン基板に形成された半導体層や多層膜構造体の内部を検査する場合、近赤外域の波長光を用いた場合シリコン材料のブリュースター角は約75°であるため、各偏波面保存ファイバ10a〜10dの光出射端から出射する照明ビームが半導体基体1の表面に対して約75°の入射角で入射するように偏波面保存ファイバを支持する。尚、試料の光学特性に応じてブリュースター角が相違するため、検査すべき試料の光学特性に応じて対応するブリュースター角に等しい入射角で照明できるように、傾斜角度が設定された支持プレートを用意することが望ましい。尚、照明ビームは、試料に対してブリュースター角に厳格に一致させることが望ましいが、ブリュースター角から僅かに変位した入射角であっても、同様な効果が得られるので、ブリュースター角から僅かな角度だけずれた場合であってもよい。
さらに、本例では、照明ビーム投射用の4本の偏波面保存ファイバは、試料表面に設定された照明エリアを中心にして円環状に等角度で配置する。これにより、試料を異なる複数の角度方向から照明することができる。
本発明では、光源装置から直線偏光した照明光を放出し、偏波面保存ファイバを介して半導体基体の表面に向けてP偏光した照明光として投射する。このため、光源装置から出射した照明光がP偏光した照明光として半導体基体1の表面に入射するように偏波面保存ファイバ10a〜10dを設定する。すなわち、各偏波面保存ファイバは、光源装置から放出された直線偏光した照明光の電気ベクトルの振動方向が入射面に平行になるように設定する。
次に、光源装置について説明する。本例では、光源装置として、それぞれ波長の異なる照明光を発生する3個のスーパールミネッセント発光ダイオード(SLED)20a〜20cを用い、検査すべき試料の光学特性に応じて最適な波長域の照明光を発生する。例えば、半導体多層膜が形成された半導体基体について検査を行う場合、半導体多数膜は干渉層として作用する場合があり、半導体層間の界面で反射する成分が多くなり、内部に進入する照明光量が低下する場合がある。このような場合、半導体層の膜厚や屈折率等の光学特性に応じて照明光の波長を適切に選択することにより、多層膜中に進入する照明光の光量を増大させることができる。
本例では、第1のSLED20aは中心周波数λ1が、λ1=680nmの照明光を発生し、第2のSLED20bは中心周波数λ2が、λ2=1310nmの照明光を発生し、第3のSLED20cはλ3=1550nmの照明光を発生する。これら第1〜第3のSLED20a〜20cは、制御回路21に接続され、各SLED素子に供給される駆動電流を切り換えることにより選択的に点灯及び消灯することができる。尚、上述した照明光の波長は一例であり、検査される試料の特性に応じて最適な波長の照明光を発生するSLEDを用いることができる。
SLEDの特性として、直線偏光した光ビームを発生すると共に点光源として作用する。従って、点光源として作用する特性を利用することにより、SLEDに単一モード光ファイバを結合した場合、SLEDから出射した光ビームをほぼ損失させることなく単一モード光ファイバを伝搬させて任意の位置から照明光を放出することが可能である。これに対して、通常の発光ダイオード(LED)は面発光素子であるため、単一モード光ファイバに接続した場合、損失が大きすぎる欠点がある。さらに、SLEDの特性として、直線偏光した光ビームを発生するため、SLEDに偏波面保存ファイバを結合すれば、検査すべき試料表面まで偏光状態が保存された状態で伝搬させることが可能である。よって、照明ビームを投射する偏波面保存ファイバを適切に設定することにより、試料表面に対して所望の偏光状態の照明光として投射することができ、試料表面に対してP偏光した照明光として投射することが可能である。後述するように、P偏光した照明光を試料表面に対してブリュースター角に等しい入射角で照明する場合、反射率は零になるため、表面反射がほぼ零となり、フレアが大幅に低減された照明システムを構築することが可能になると共に照明光の利用効率が格段に改善された照明システムが構築される。さらに、SLEDの利点として、比較的ブロードなスペクトル特性を有し時間的にインコヒーレントな光ビームを放出するため、スペックルパターンのない照明ビームを放出できる利点がある。上述したSLEDの利点を考慮し、本例では、照明光源としてSLED(スーパールミネッセント発光ダイオード)を用いる。
第1〜第3のSLED20a〜20cには、第1〜第3の偏波面保存ファイバ22a〜22cをそれぞれ接続する。第1の偏波面保存ファイバ22aと第2の偏波面保存ファイバ22bは第1のWDMカプラ(Wavelength Division Multiplexingカプラ)23aに接続され、その出射端は第4の偏波面保存ファイバ22dに接続する。第4の偏波面保存ファイバ22dと第3の偏波面保存ファイバ22cは第2のWDMカプラ23bに接続され、その出射端は第5の偏波面保存ファイバ22eに接続する。第5の偏波面保存ファイバの出射端は、第1の3dBカプラ24aに接続する。第1の3dBカプラの出射端には第6及び第7の偏波面保存ファイバ22f及び22gを接続する。第6の偏波面保存ファイバには、第2の3dBカプラ24bを介して第1及び第2の照明ビーム投射用の偏波面保存ファイバ10a及び10bを結合する。第7の偏波面保存ファイバ22gには、第3の3dBカプラ24cを介して第3及び第4の照明ビーム投射用の偏波面保存ファイバ10c及び10dを結合する。
制御回路21の制御のもとで、第1〜第3のSLED20a〜20cのいずれかに駆動電流を供給して照明光を発生させると、SLEDから出射した照明光は、全ての照明ビーム投射用の偏波面保存ファイバ10a〜10dに均一に入射し、これら偏波面保存ファイバから偏光状態が保存された状態で均一の光量の照明ビームがそれぞれ出射する。このように、試料の特性に応じて照明光の波長を選択できるため、試料ごとに最適な波長の照明光により照明することが可能である。例えば、検査されるべき半導体基体が半導体多層膜構造の場合、半導体層の膜厚や屈折率等の特性を考慮して、試料ごとに最適な照明条件を設定することができる。尚、上述した構成の照明系を複数個設け、多数の角度方向から照明ビームを投射することも可能である。
図3に示す構造の光源装置の変形例として、以下の態様の光源装置を用いることができる。検査に際し、3個のSLED20a〜20cを同時に点灯する。この場合、各SLEDから出射した波長の異なる光ビームは、4本の偏波面保存ファイバ10a〜10dに均一の光量の光ビームとしてそれぞれ入射するので、試料表面は波長の異なる3本の光ビームにより同時に走査される。この場合、例えば多層膜構造体の内部に、膜厚や屈折率等との関係より、特定の波長域の光に対して反射率が高い部分や屈折率が大きい部分が局所的に存在する場合であっても、波長の異なる複数の検査光により同時走査されるので、欠陥から散乱光を発生させ、発生した散乱光を検出することが可能になる。
さらに、第1〜第3のSLED20a〜20cとして同一波長の光ビームを発生するSLEDを用い、検査に際して3個のSLEDを同時に点灯することができる。この場合、3個のSLEDから出射した光ビームは、4つの偏波面保存ファイバ10a〜10dに均一に入射するので、1個のSLEDだけを点灯した場合と比較して各偏波面保存ファイバから3倍の光量の照明ビームがそれぞれ出射する。よって、1個のSLEDだけでは十分な照明光量が得られない場合に有益である。
上述した実施例では、光源装置として3個のSLEDを用いたが、1個のSLEDを用いる場合であってもよい。また、1個のSLEDと1本の偏波面保存ファイバとを組合せた実施例の場合、偏波面保存ファイバをSLEDに直接光学的に接続することができる。
本発明による顕微鏡及び検査装置は、主として半導体基体の内部に存在する欠陥を検出することを目的とするため、照明光の表面反射をできるだけ低減する必要がある。そこで、本発明では、各照明ビームは、試料表面に対してブリュースター角にほぼ等しい入射角で投射する。図4は、シリコン基板における入射角と反射率との関係を示すグラフである。図4において、横軸は入射角を示し、縦軸は反射率を示す。また、破線はS偏光した光ビームの特性を示し、実線はP偏光した光ビームの特性を示す。入射する光ビームがP偏光の場合、入射角がブリュースター角に等しい場合、反射率は零であり、光ビームはシリコン基板を透過する。シリコン基板の近赤外域におけるブリュースター角はほぼ75°である。従って、照明ビームをブリュースター角に等しい入射角で半導体基体の表面に向けて投射すれば、表面反射がほぼ零の照明光学系が構築される。
さらに重要なことは、偏波面保存ファイバを用いてブリュースター角に等しい入射角で照明する場合、対物レンズと試料との間の空間に照明ビーム投射部を配置することができるので、対物レンズに対する空間的な制約が大幅に減少し、開口数の大きな対物レンズを用いることが可能になる。特に、シリコン材料のブリュースター角は75°であり、且つ偏波面保存ファイバの先端部分の直径は125μm程度であるから、開口数の大きな対物レンズを使用することが可能になり、高分解能の欠陥検査を行うことができる。
図5は試料と照明光との関係を示す図である。本例では、検査される試料として、シリコン基板上に各種シリコン材料層と酸化シリコン層との多層膜構造体が形成されている半導体基体について説明する。図5(A)は、シリコン材料層が形成されている表面側から照明光を投射して欠陥検出を行う例を示し、図5(B)は半導体基板の裏面側から照明光を投射して表面側に形成されている多層膜構造体に存在する欠陥を検出する例を示す。図5(A)を参照するに、シリコン基板30上にシリコン材料層31が形成され、シリコン材料層31中にコンタクホール32a〜32dが形成されている。そして、検査の後にコンタクトホールに柱状電極が形成されるものとする。尚、シリコン材料層は、例えば単結晶又は多結晶シリコン層と酸化シリコン層とが形成された多層膜構造とする。今、コンタクトホール32bの側壁に異物付着による欠陥が33が存在するものとする。波長が近赤外域のP偏光した照明ビームがシリコン材料層31の表面にブリュースター角に等しい入射角で入射すると、表面反射率が零のため、ほとんどの照明光がシリコン材料層の内部に進入する。欠陥のない部分では、照明光はシリコン材料層31及び半導体基板30を透過し、外部に出射する。一方、シリコン材料層の内部に進入した照明ビームがコンタクトホール32bの側壁に入射すると、異物33から散乱光が発生し、発生した散乱光の一部はシリコン材料層を透過し、対物レンズにより集光される。よって、対物レンズにより集光された散乱光を光検出手段により検出することにより、欠陥が検出される。尚、シリコン材料層とシリコン基板との間の界面や他の界面等で反射した反射光は、シリコン材料層の表面からほぼ75°の角度で出射するため、対物レンズの集光範囲から外れ、対物レンズにより集光されない。
図5(B)に示すように、本発明では、シリコン基板の裏面30bから照明ビームを投射することもできる。すなわち、中心波長が近赤外域のP偏光した照明光をブリュースター角に等しい入射角で投射すれば、ほとんどの照明光がシリコン基板30の表面で反射せず、基板の内部に進入する。基板の内部に進入した照明光は、シリコン基板30の表面側に形成されたシリコン材料層31及びシリコン材料層に形成されたコンタクトホール32a〜32dの底面及びその側壁を照明する。この場合、コンタクトホール32cの底面に異物付着に起因する欠陥34が存在する場合、コンタクトホールの底面から散乱光が発生する。発生した散乱光は、シリコン材料層31及びシリコン基板30を透過するので、シリコン基板30の裏面30bから出射し、対物レンズにより集光される。従って、シリコン基板の裏面側から照明光を投射しても、シリコン材料層に存在する欠陥を検出することが可能である。
このシリコン基板の裏面側から照明する方法は、CMOSセンサ等のデバイスの製造工程における欠陥検査において有益である。すなわち、CMOSセンサやCCDセンサの製造プロセスにおいては、基板の表面側に素子形成領域が形成された後、シリコン基板の裏面側を研磨する裏面研磨が行われる。よって、裏面研磨後に基板の裏面側から照明光を投射して表面側に形成された半導体層に形成された欠陥を検出することは、製造の歩留りを改善する上で有効である。
本例では、コンタクトホールに形成された欠陥を検出する例について説明したが、勿論シリコン材料層の内部に存在する各種欠陥を検出することができる。
次に、偏波面保存ファイバから出射する照明ビームの拡がり防止について説明する。図6(A)は、偏波面保存ファイバ40から出射した照明ビームが半導体基体41の表面に入射する際、半導体基体の表面に発散した状態で入射する態様を示す。偏波面保存ファイバから出射する照明ビームは発散性ビームであるため、試料表面上において入射面内の光軸と直交する方向及び入射面と直交する方向に拡がった照明エリアが形成される。ここで、入射面とは、照明ビームの光軸を含み試料表面と直交する面を示すものとする。照明ビームが発散性ビームであるため、偏波面保存ファイバを試料表面に対してブリュースター角に設定しても、照明ビームの中心から半径方向に変位した周辺のビーム部分は拡がり角が大きいため、ブリュースター角から外れた角度で試料表面に入射する。この結果、照明エリアの中心から変位した周辺部において、試料表面を透過し内部に伝搬する照明ビームの光量が低下する不具合がある。また、照明エリアの輝度分布も中心から周辺に変位するにしたがって輝度が低下する不具合が発生する。
上記課題を解決するため、本発明では、偏波面保存ファイバ40の先端に、照明ビームの拡がり角を抑制する光学素子を固定する。この光学素子として、図6(B)に示すように、例えば屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)42を用いることができる。屈折率分布型レンズ42は、光ファイバと同様な直径のロッド状のレンズ素子であり、屈折率が中心から半径方向外側に向けて徐々に大きくなるように分布した形態を有する。本例では、屈折率分布型レンズとして、コリメータレンズとして作用する光学素子42を用いる。このような光学素子は、アーク放電により偏波面保存ファイバの先端に融着することができる。よって、偏波面保存ファイバの先端にコリメータレンズとして作用する光学素子42を固定することにより、図6(D)に示すように、照明ビーム全体が照明ビームの光軸に平行なビームとして出射する。また、別の光学素子として、図6(C)に示すように、ロッド状の透明体の先端を球面43aに形成したロッド状レンズ43を用いることもできる。
ビームの拡がり角抑制手段の変形例として、一方向にだけ集束性を有するシリンドリカルレンズを用いて円形の照明エリアを形成することができる。偏波面保存ファイバをブリュースター角に等しい角に設定した場合、光軸と直交する入射面内方向のビームの拡がり量は、入射面と直交する方向の拡がり量よりも大きいため、試料表面上に形成される照明エリアが楕円形となり、光量分布が形成されてしまう。そこで、照明ビームの拡がり角を抑制する光学素子としてシリンドリカルレンズを用い、ほぼ円形の照明エリアを形成する。屈折率分布型レンズにおいて、一方向にのみ中心から半径方向に屈折率が徐々に増大する屈折率分布を有する場合、一方向にだけ集束性を有するロッド状のシリンドリカルレンズが形成される。
図7において、(A)は先端にシリンドリカルレンズ44が融着された偏波面保存ファイバ40を上方から見た線図的平面図であり、(B)は側方から見た側面図である。偏波面保存ファイバ40の先端にロッド状のシリンドリカルレンズ44を融着し、シリンドリカルレンズの集束度を入射面内における光軸と直交する方向のビーム拡がり角が偏波面保存ファイバのビーム拡がり角と等しくなるように設定すれば、試料表面上にほぼ円形の照明エリア45を形成することできる。
図8は信号処理装置の欠陥検出部の構成を示す図である。TDIセンサ8から出力される画像信号は増幅された後2次元画像形成手段50に供給される。2次元画像形成手段は、入力した画像信号から試料の2次元画像を形成する。本例では、ダイ対ダイ比較検査により欠陥を検出する。よって、2次元画像形成手段は、1つのダイの2次元画像を形成し、画像メモリ51に供給する。1つのダイについての検査が終了した後、隣接するダイについて検査が行われ、隣接するダイの2次元画像情報が2次元画像形成手段50から画像メモリ51に供給されると共に画像比較手段52にも供給される。画像比較手段52には、直前のダイの2次元画像が同期して画像メモリ51から画像比較手段52に供給される。
画像比較手段52には、1つ前に検査されたダイの画像信号と検査中のダイの画像信号とが同期して入力する。画像比較手段52は、入力した2つの画像信号から輝度比較を行う。そして、輝度差が所定の閾値を超える場合欠陥と判定し、その判定結果を欠陥メモリ53に供給する。ステージの位置を検出する位置センサ4からの出力信号も欠陥メモリ53に供給される。そして、欠陥メモリ53には、画像比較手段52から出力された欠陥判定信号が入力した際のアドレスを欠陥のアドレスとして記憶する。
次に、対物レンズにより集光される散乱光の散乱角について説明する。図9(A)は落射照明において対物レンズにより集光される散乱光の散乱角の範囲を示し、図9(B)は本発明の顕微鏡において対物レンズにより集光される散乱光の散乱角の範囲を示す。図9において、図1で用いた構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。また、対物レンズの集光角をθとし、本発明の照明ビームの入射角をαとする。落射照明の場合、照明ビームは試料表面に対して垂直に入射するので、対物レンズにより集光される散乱光の散乱角の範囲は、0°〜θとなる。これに対して、本発明の照明光学系において、対物レンズにより集光される散乱光の散乱角の範囲は、α−θ〜α+θとなる。すなわち、落射照明の場合、散乱角の小さい散乱光が対物レンズにより集光され、散乱角の比較的大きな散乱光は検出されない。これに対して、本発明のように、軸外照明の場合散乱角の大きな散乱光が対物レンズにより集光され、比較的小さい散乱角の散乱光は集光されない特性がある。
次に、欠陥のサイズと散乱角との関係について検討する。一般的に、サイズの大きな欠陥から出射する散乱光の散乱角は小さく、サイズの小さい欠陥から出射する散乱光の散乱角は相対的に大きいことが知られている。この技術的認識に立てば、本発明のように、軸外照明を行う顕微鏡においては、散乱角の大きな散乱光が検出されるので、より微細な欠陥を検出できる利点が達成される。
本発明は上述した実施例だけに限定されず、種々の変更や変形が可能である。例えば、上述した実施例では、4本の照明ビーム投射用の偏波面保存ファイバを用いて4方向から照明したが、多数の照明ビーム投射用の偏波面保存ファイバを用いて多数の角度方向から試料を照明することが可能である。また、1本の偏波面保存ファイバを光源装置に直接接続して一方向からP偏光した照明ビームを投射することもできる。
さらに、SLEDの中心波長は例示したものであり、試料の光学特性に応じて中心波長の異なる複数のSLEDを用いることもできる。
上述した実施例では、シリコン基板上に多層膜構造体が形成された半導体基体に存在する欠陥を検出する検査装置を一例として説明したが、シリコン基板以外の各種材料基板、例えば炭化珪素基板上に炭化珪素の材料膜が形成されている試料の表面及び内部に存在する欠陥を検出する検査装置にも適用することができる。
1 半導体基体
2 ステージ
3 信号処理装置
4 位置センサ
5 照明ビーム投射部
6 対物レンズ
7 結像レンズ
8 光検出手段
10a〜10d 照明ビーム投射用の偏波面保存ファイバ
11 支持プレート
12 押えプレート
20a〜20c SLED
21 制御回路
22a〜22g 偏波面保存ファイバ
23a,23b WDMファイバカプラ
24a〜24c 3dBカプラ
30 シリコン基板
31 シリコン材料層
32 コンタクトホール
33,34 欠陥
本発明による顕微鏡は、直線偏光した光ビームを発生する光源装置と、
光源装置に光学的に結合され、光源装置から出射し直線偏光した光ビームを試料表面の照明エリアにP偏光した照明ビームとして投射する偏波面保存ファイバと、
光軸が前記試料表面に対して直交するように配置され、試料から発生した散乱光を集光する対物レンズと、
対物レンズにより集光された散乱光を受光する光検出手段とを有し、
前記偏波面保存ファイバは、試料表面に対してブリュースター角にほぼ等しい入射角でP偏光した照明ビームを投射することを特徴とする。
本発明による検査装置は、試料に存在する欠陥を検出する検査装置であって、
第1の方向及び第1の方向と直交する第2の方向に移動可能に構成され、検査されるべき試料を支持するステージと、
直線偏光したインコヒーレントな光ビームを発生する1つ又は複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含む光源装置と、
前記光源装置に光学的に結合され、光源装置から出射し直線偏光した光ビームを試料表面の照明エリアにP偏光した照明ビームとして投射する1本又は複数本の偏波面保存ファイバと、
光軸が前記試料表面と直交するように配置され、前記試料から発生した散乱光を集光する対物レンズと、
対物レンズにより集光された散乱光を受光する撮像装置と、
撮像装置から出力される画像信号を用いて試料に存在する欠陥を検出する信号処理装置とを有し、
前記偏波面保存ファイバは、試料表面の照明エリアに向けてブリュースター角にほぼ等しい入射角でP偏光した照明ビームを投射することを特徴とする。

Claims (23)

  1. 直線偏光した光ビームを発生する光源装置と、
    光源装置に光学的に結合され、光源装置から出射した光ビームを試料表面の照明エリアに向けてP偏光した照明ビームとして投射する偏波面保存ファイバと、
    試料から発生した散乱光を集光する対物レンズと、
    対物レンズにより集光された散乱光を受光する光検出手段とを有し、
    前記偏波面保存ファイバは、試料表面に対してブリュースター角にほぼ等しい入射角でP偏光した照明ビームを投射することを特徴とする顕微鏡。
  2. 試料に対して光学的に透明な波長域の直線偏光した光ビームを発生する光源装置と、
    光源装置に光学的に結合され、光源装置から出射した照明光を、試料表面の照明エリアに向けてP偏光した照明光として投射する複数本の偏波面保存ファイバと、
    試料から発生した散乱光を集光する対物レンズと、
    対物レンズにより集光された散乱光を受光する光検出手段とを有し、
    前記偏波面保存ファイバは、試料表面に対してブリュースター角にほぼ等しい入射角でP偏光した照明ビームを投射し、
    前記複数本の偏波面保存ファイバの光出射端は試料表面の照明エリアを中心にして円還状に配列され、試料表面の照明エリアは互いに異なる複数の角度方向から照明されることを特徴とする顕微鏡。
  3. 請求項2に記載の顕微鏡において、前記偏波面保存ファイバの先端には、照明ビームの拡がり角を抑制する光学素子が固定されていることを特徴とする顕微鏡。
  4. 請求項3に記載の顕微鏡において、前記光学素子はコリメータレンズとして作用し、P偏光した照明ビームのほぼ全体がブリュースター角で試料表面に入射することを特徴とする顕微鏡。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の顕微鏡において、前記光源装置は、点光源として作用すると共に直線偏光したインコヒーレントな光ビームを発生する1つ又は複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含み、前記試料に向けてP偏光した照明ビームを投射する偏波面保存ファイバはスーパールミネッセント発光ダイオードに直接又は光ファイバカプラを介して光学的に接続されていることを特徴とする顕微鏡。
  6. 請求項5に記載の顕微鏡において、前記光源装置は、波長の異なる照明光をそれぞれ発生する複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含み、前記各偏波面保存ファイバは光ファイバカプラを介して前記複数のスーパールミネッセント発光ダイオードに光学的に結合され、各スーパールミネッセント発光ダイオードを選択的に点灯させることにより試料表面を波長の異なる照明ビームにより照明することを特徴とする顕微鏡。
  7. 点光源として作用すると共に直線偏光したインコヒーレントな光ビームを発生する1つ又は複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含む光源装置と、
    前記光源装置に光学的に結合され、先端にコリメータレンズとして作用する光学素子が固定されると共に光源装置から出射した光ビームを試料の照明エリアに向けてP偏光した照明ビームとして投射する1本又は複数本の偏波面保存ファイバと、
    試料から発生した散乱光を集光する対物レンズと、
    対物レンズにより集光された散乱光を受光する光検出手段とを有し、
    前記偏波面保存ファイバは、試料表面に対してブリュースター角にほぼ等しい入射角でP偏光した照明ビームを投射することを特徴とする顕微鏡。
  8. 請求項7に記載の顕微鏡において、前記偏波面保存ファイバの先端に固定された光学素子から平行なP偏光した照明ビームが出射し、P偏光した照明ビームのほぼ全体がブリュースター角で試料表面に入射することを特徴とする顕微鏡。
  9. 請求項7又は8に記載の顕微鏡において、前記試料としてシリコン基板に1つ又は複数の半導体層が形成されている半導体基体が用いられ、前記スーパールミネッセント発光ダイオードはシリコン材料に対して透明な近赤外域の照明ビームを発生し、前記撮像装置は半導体基体に形成された半導体層の内部から発生した散乱光或いは半導体層に形成された孔又は溝から発生した散乱光を検出することを特徴とする顕微鏡。
  10. 試料に存在する欠陥を検出する検査装置であって、
    第1の方向及び第1の方向と直交する第2の方向に移動可能に構成され、検査されるべき試料を支持するステージと、
    点光源として作用すると共に直線偏光したインコヒーレントな光ビームを発生する1つ又は複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含む光源装置と、
    前記光源装置に光学的に結合され、光源装置から出射した光ビームを試料の照明エリアに向けてP偏光した照明ビームとして投射する1本又は複数本の偏波面保存ファイバと、
    前記試料から発生した散乱光を集光する対物レンズと、
    対物レンズにより集光された散乱光を受光する撮像装置と、
    撮像装置から出力される画像信号を用いて試料に存在する欠陥を検出する信号処理装置とを有し、
    前記偏波面保存ファイバは、試料表面の照明エリアに向けてブリュースター角にほぼ等しい入射角でP偏光した照明ビームを投射することを特徴とする検査装置。
  11. 請求項11に記載の検査装置において、前記偏波面保存ファイバの先端には、コリメータレンズとして作用する光学素子が固定され、当該光学素子から平行なP偏光した照明ビームが出射し、P偏光した照明ビームのほぼ全体がブリュースター角で試料表面に入射することを特徴とする検査装置。
  12. 請求項10又は11に記載の検査装置において、前記光源装置には光ファイバカプラを介して複数の偏波面保存ファイバが光学的に結合され、これら複数の偏波面保存ファイバの先端は、対物レンズと試料表面との間の空間内に前記照明エリアを中心にして円還状に配列され、前記照明エリアは互いに異なる複数の角度方向から照明されることを特徴とする検査装置。
  13. 請求項10から12までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記光源装置は、同一波長の光ビームを発生する複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含むことを特徴とする検査装置。
  14. 請求項10から12までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記光源装置は、それぞれ波長の異なる光ビームを発生する複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含み、これらスーパールミネッセント発光ダイオードを選択的に点灯させることにより試料上の照明エリアを波長の異なる照明光により照明することを特徴とする検査装置。
  15. 請求項10から12までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記光源装置は、それぞれ波長の異なる複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含み、検査中に波長の異なる複数の照明ビームが照明エリアに同時に投射され、検査される試料の表面は波長の異なる複数の照明ビームにより同時に走査されることを特徴とする検査装置。
  16. 請求項10から15までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記撮像装置はTDIセンサにより構成されることを特徴とする検査装置。
  17. シリコン基板と、シリコン基板に形成された多層膜構造体とを有する半導体基体に存在する欠陥を検出する検査装置であって、
    第1の方向及び第1の方向と直交する第2の方向に移動可能に構成され、前記半導体基体を支持するステージと、
    点光源として作用すると共に直線偏光したインコヒーレントな近赤外域の光ビームを発生する1つ又は複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含む光源装置と、
    前記光源装置に光学的に結合されると共に先端にコリメータレンズとして作用する光学素子が固定され、光源装置から出射した光ビームを半導体基体の照明エリアに向けてP偏光した照明ビームとして投射する1本又は複数本の偏波面保存ファイバと、
    前記半導体基板に形成された多層膜構造体から発生した散乱光を集光する対物レンズと、
    対物レンズにより集光された散乱光を受光する撮像装置と、
    撮像装置から出力される画像信号を用いて前記半導体基体に存在する欠陥を検出する信号処理装置とを有し、
    前記偏波面保存ファイバは、半導体基体の照明エリアに向けてブリュースター角にほぼ等しい入射角でP偏光した照明ビームを投射することを特徴とする検査装置。
  18. 請求項17に記載の検査装置において、前記偏波面保存ファイバの先端に固定された光学素子から平行なP偏光した照明ビームが出射し、P偏光した照明ビームのほぼ全体がブリュースター角で試料表面に入射することを特徴とする検査装置。
  19. 請求項17又は18に記載の検査装置において、前記光源装置は、同一波長の光ビームを発生する複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含むことを特徴とする検査装置。
  20. 請求項17又は18に記載の検査装置において、前記光源装置は、それぞれ波長の異なる光ビームを発生する複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含み、これらスーパールミネッセント発光ダイオードを選択的に点灯させることにより試料上の照明エリアを波長の異なる照明光により照明することを特徴とする検査装置。
  21. 請求項17又は18に記載の検査装置において、前記光源装置は、それぞれ波長の異なる光ビームを発生する複数のスーパールミネッセント発光ダイオードを含み、検査中に波長の異なる複数の照明ビームが照明エリアに同時に投射され、検査される試料の表面は波長の異なる複数の照明ビームにより同時に走査されることを特徴とする検査装置。
  22. 請求項18から21までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記照明ビームはシリコン基板の多層膜構造体が形成されていない裏面に向けて投射され、
    前記対物レンズは、前記多層膜構造体で発生し、シリコン基板を透過してシリコン基板の裏面から出射した散乱光を受光することを特徴とする検査装置。
  23. 請求項18から22までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記シリコン基板には、シリコン酸化膜と半導体層とが積層された多層膜構造体が形成されていることを特徴とする検査装置。

JP2012048949A 2012-01-19 2012-03-06 顕微鏡及び検査装置 Active JP5158552B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012048949A JP5158552B1 (ja) 2012-01-19 2012-03-06 顕微鏡及び検査装置
US13/744,890 US9013787B2 (en) 2012-01-19 2013-01-18 Microscope and inspection apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012009233 2012-01-19
JP2012009233 2012-01-19
JP2012048949A JP5158552B1 (ja) 2012-01-19 2012-03-06 顕微鏡及び検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5158552B1 JP5158552B1 (ja) 2013-03-06
JP2013167857A true JP2013167857A (ja) 2013-08-29

Family

ID=48013543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012048949A Active JP5158552B1 (ja) 2012-01-19 2012-03-06 顕微鏡及び検査装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9013787B2 (ja)
JP (1) JP5158552B1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015008241A (ja) * 2013-06-26 2015-01-15 レーザーテック株式会社 ビア形状測定装置及びビア検査装置
KR20150045392A (ko) * 2013-10-18 2015-04-28 메디칸(주) 광학 현미경
JP2018146239A (ja) * 2017-03-01 2018-09-20 Hoya株式会社 欠陥検査装置、および欠陥検査装置の製造方法
WO2020202693A1 (ja) * 2019-04-01 2020-10-08 株式会社村田製作所 光学素子、光源装置および光学装置
WO2020202692A1 (ja) * 2019-04-03 2020-10-08 株式会社村田製作所 光源装置および光学装置

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2592519B1 (de) 2011-11-12 2014-04-30 FESTO AG & Co. KG Druckregeleinrichtung sowie Verfahren zum Betreiben einer Druckregeleinrichtung
WO2016106379A1 (en) * 2014-12-22 2016-06-30 California Institute Of Technology Epi-illumination fourier ptychographic imaging for thick samples
WO2016123506A1 (en) * 2015-01-30 2016-08-04 Carbon3D, Inc. Build plates for continuous liquid interface printing having permeable sheets and related methods, systems and devices
EP3250369B8 (en) * 2015-01-30 2020-10-28 Carbon, Inc. Build plates for continuous liquid interface printing having permeable base and adhesive for increasing permeability and related method and apparatus
WO2018202269A1 (en) 2017-05-04 2018-11-08 Nkt Photonics A/S A light source assembly
US11846498B2 (en) * 2018-06-05 2023-12-19 Nec Corporation Displacement amount measuring device, displacement amount measuring method, and recording medium
EP3611569A1 (en) * 2018-08-16 2020-02-19 ASML Netherlands B.V. Metrology apparatus and photonic crystal fiber
TW202316102A (zh) * 2021-10-04 2023-04-16 由田新技股份有限公司 螢光光學系統以及螢光影像檢測系統
CN115931132A (zh) * 2023-02-20 2023-04-07 长春理工大学 一种红外偏振探测系统、装置和方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000352697A (ja) * 1999-06-10 2000-12-19 Hitachi Ltd 光学像検出方法および外観検査装置
JP2009282103A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Yokogawa Electric Corp 共焦点スキャナ顕微鏡
JP2011102731A (ja) * 2009-11-10 2011-05-26 Nagoya Univ エリプソメトリー装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5887009A (en) * 1997-05-22 1999-03-23 Optical Biopsy Technologies, Inc. Confocal optical scanning system employing a fiber laser
US6160943A (en) * 1998-04-22 2000-12-12 Board Of Trustees For The Leland Stanford Jr. University Multiple-core optical fibers and associated coupling methods
DE10035688B4 (de) * 2000-07-20 2004-07-22 Leica Microsystems Heidelberg Gmbh Optische Anordnung
JP2006178199A (ja) 2004-12-22 2006-07-06 Nikon Corp 暗視野照明部品および顕微鏡
JP2010257585A (ja) 2009-04-21 2010-11-11 Nikon Corp 照明装置及びこの照明装置を備えた光学装置
WO2011135819A1 (ja) * 2010-04-26 2011-11-03 株式会社ニコン 構造化照明顕微鏡装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000352697A (ja) * 1999-06-10 2000-12-19 Hitachi Ltd 光学像検出方法および外観検査装置
JP2009282103A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Yokogawa Electric Corp 共焦点スキャナ顕微鏡
JP2011102731A (ja) * 2009-11-10 2011-05-26 Nagoya Univ エリプソメトリー装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015008241A (ja) * 2013-06-26 2015-01-15 レーザーテック株式会社 ビア形状測定装置及びビア検査装置
KR20150045392A (ko) * 2013-10-18 2015-04-28 메디칸(주) 광학 현미경
KR102253124B1 (ko) 2013-10-18 2021-05-14 메디칸(주) 광학 현미경
JP2018146239A (ja) * 2017-03-01 2018-09-20 Hoya株式会社 欠陥検査装置、および欠陥検査装置の製造方法
WO2020202693A1 (ja) * 2019-04-01 2020-10-08 株式会社村田製作所 光学素子、光源装置および光学装置
WO2020202692A1 (ja) * 2019-04-03 2020-10-08 株式会社村田製作所 光源装置および光学装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5158552B1 (ja) 2013-03-06
US20130188251A1 (en) 2013-07-25
US9013787B2 (en) 2015-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5158552B1 (ja) 顕微鏡及び検査装置
JP6674909B2 (ja) インライン型のウェハエッジ検査、ウェハプレアラインメント、及びウェハ洗浄
JP5171744B2 (ja) 欠陥検査方法およびその装置
US10254252B2 (en) Surface and subsurface detection sensor
US8804112B2 (en) Method of defect inspection and device of defect inspection
JP6328468B2 (ja) 欠陥検査装置および検査方法
JP2020025126A (ja) イメージングシステム
JP2019015742A (ja) 試料を二つの別個のチャンネルで同時に検査するためのシステム
US6731383B2 (en) Confocal 3D inspection system and process
TWI402498B (zh) 影像形成方法及影像形成裝置
KR20180014435A (ko) 반도체 웨이퍼 상의 높이를 측정하기 위한 방법 및 장치
KR102228505B1 (ko) 큰 입자 모니터링 및 레이저 전력 제어를 이용한 표면 결함 검사
TWI738788B (zh) 使用奇點光束之暗場晶圓奈米缺陷檢驗系統
JP6226319B2 (ja) 検査装置
JP2015184203A (ja) 欠陥検査方法及びその装置
JP2008249386A (ja) 欠陥検査装置および欠陥検査方法
JP2016024042A (ja) 検査装置及びオートフォーカス方法
JP2014126557A (ja) 欠陥検査装置及び欠陥検査方法
JP2013217703A (ja) 検査装置
JP6142996B2 (ja) ビア形状測定装置及びビア検査装置
JP2018136200A (ja) 欠陥検査装置
JP2013015428A (ja) 検査装置、検査方法及び半導体装置の製造方法
KR101146922B1 (ko) 웨이퍼 검사용 광학 검출모듈
JP2008309532A (ja) 3次元測定装置及び検査装置
JP2006276756A (ja) 異物検査装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5158552

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151221

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250