JP2013167535A - センサー素子、センサーデバイスおよび電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造工程の簡単化を図りつつ、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができるセンサー素子を提供すること、また、かかるセンサー素子を備える信頼性に優れたセンサーデバイスおよび電子機器を提供すること。
【解決手段】センサー素子2は、基部31と、基部31から延出された検出用振動腕33、34および駆動用振動腕35〜38と、検出用振動腕33、34および駆動用振動腕35〜38に設けられ、第1の電極層、第2の電極層、および、第1の電極層と第2の電極層との間に設けられた圧電体層を有する圧電体素子41〜44、51〜58と、検出用振動腕33、34および駆動用振動腕35〜38に設けられ、圧電体層と同一材料で構成された質量調整層を有する質量調整部61〜66とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、センサー素子、センサーデバイスおよび電子機器に関する。
センサー素子としては、例えば、車両における車体制御、カーナビゲーションシステムの自車位置検出、デジタルカメラやビデオカメラ等の振動制御補正(いわゆる手ぶれ補正)等に用いられ、角速度、加速度等の物理量を検出するセンサーが知られている。センサーとして、例えば、角速度センサー(振動ジャイロセンサー)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に記載の振動ジャイロセンサーは、基部と、基部から延出された連結アームと、連結アームの先端部から延出された駆動アームと、基部から延出された検出アームとを備える。このような振動ジャイロセンサーは、駆動アームを屈曲振動させた状態で、所定方向の角速度を受けると、駆動アームにコリオリ力が作用し、それに伴って、検出アームが屈曲振動する。このような検出アームの屈曲振動を検出することにより、角速度を検出することができる。
また、特許文献1に記載の振動ジャイロセンサーでは、駆動アームおよび検出アームの先端部にそれぞれ金属で構成された錘層が設けられている。この錘層の一部を必要に応じてレーザー光の照射により除去することにより、駆動アームおよび検出アームの共振周波数の調整を行うことができる。
しかし、特許文献1に記載の振動ジャイロセンサーでは、錘層が金属で構成されているため、錘層を形成する際に、その厚さの制御が難しく、所望の質量の錘層を得ることができないという問題があった。
また、特許文献1に記載の振動ジャイロセンサーでは、振動ジャイロセンサーを製造する際に、錘層を形成するための工程が他の工程とは別途必要となるため、製造工程が煩雑化するという問題があった。
特開2006−105614号公報
本発明の目的は、製造工程の簡単化を図りつつ、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができるセンサー素子を提供すること、また、かかるセンサー素子を備える信頼性に優れたセンサーデバイスおよび電子機器を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
本発明のセンサー素子は、基部と、
前記基部から延出された振動腕と、
前記振動腕に設けられ、第1の電極層、第2の電極層、および、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に設けられた圧電体層を有し、前記第1の電極層は前記振動腕側に設けられた圧電体素子と、
前記振動腕に設けられ、前記圧電体層と同一材料で構成された質量調整層を有する質量調整部とを備えることを特徴とする。
このように構成されたセンサー素子によれば、質量調整層が圧電体材料で構成されているので、質量調整層を形成する際に、その厚さを高精度に制御し、所望の質量の質量調整部を得ることができる。そのため、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができる。
また、質量調整層が圧電体素子の圧電体層と同一材料で構成されているので、圧電体層の形成とともに質量調整層を一括して形成することができる。そのため、センサー素子の製造工程を簡単化することができる。
本発明のセンサー素子では、前記質量調整層と前記振動腕との間には、前記第1の電極層と同一材料で構成された層が設けられていることを特徴とする。
これにより、センサー素子の製造工程を簡単化しつつ、質量調整層が第1の振動腕または第2の振動腕から剥離するのを防止することができる。
本発明のセンサー素子は、前記質量調整層の前記振動腕とは反対の面側は、露出していることを特徴とする。
これにより、質量調整部の少なくとも一部をレーザーまたは電子ビームにより簡単かつ高精度に除去することができる。
本発明のセンサー素子では、前記質量調整部は、当該質量調整部が設けられた前記振動腕の延出方向に互いに間隔を隔てて並んで設けられた複数の部分を有することを特徴とすることが好ましい。
これにより、質量調整部の一部を所望量だけ簡単かつ高精度に除去することができる。また、質量調整部の複数の部分が第1の振動腕または第2の振動腕の延出方向に並んで設けられているので、質量調整部の除去する部分の位置に応じて、質量調整部の1つの部分の除去による周波数の調整量を大きくしたり小さくしたりすることができる。
本発明のセンサー素子では、前記質量調整部は、当該質量調整部が設けられた前記振動腕の幅方向に互いに間隔を隔てて並んで設けられた複数の部分を有することを特徴とする。
これにより、質量調整部の一部を所望量だけ簡単かつ高精度に除去することができる。また、質量調整部の複数の部分が第1の振動腕または第2の振動腕の幅方向に並んで設けられているので、質量調整部の除去する部分の位置にかかわらず、質量調整部の1つの部分の除去による周波数の調整量を等しくすることができる。
本発明のセンサー素子では、前記振動腕は、第1の振動腕と第2の振動腕とを有し、
前記質量調整部は、前記第1の振動腕と前記第2の振動腕にそれぞれ設けられていることを特徴とすることが好ましい。
これにより、第1の振動腕および第2の振動腕の共振周波数をそれぞれ調整することができる。
本発明のセンサーデバイスは、本発明のセンサー素子を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れたセンサーデバイスを提供することができる。
本発明の電子機器は、本発明のセンサー素子を備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた電子機器を提供することができる。
(a)は、本発明の第1実施形態に係るセンサーデバイスの概略構成を示す平面図、(b)は、(a)に示すセンサーデバイスの断面図である。 図1に示すセンサーデバイスのセンサー素子の平面図である。 (a)は、図2中のA−A線断面図、(b)は、図2中のB−B線断面図である。 (a)は、図2に示すセンサー素子の駆動を説明するための平面図、(b)は、図2に示すセンサー素子の検出を説明するための平面図である。 図2に示すセンサー素子における周波数調整を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るセンサーデバイスのセンサー素子の平面図である。 (a)は、図6に示すセンサー素子の質量調整部を示す拡大平面図、(b)は、(a)中のC−C線断面図である。 本発明の第3実施形態に係るセンサーデバイスのセンサー素子の平面図である。 図8に示すセンサー素子の駆動を説明するための平面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。
以下、本発明のセンサー素子、センサーデバイスおよび電子機器を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
(センサーデバイス)
<第1実施形態>
まず、本発明のセンサーデバイス(本発明のセンサー素子を備えるセンサーデバイス)の第1実施形態について説明する。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係るセンサーデバイスの概略構成を示す平面図、図1(b)は、(a)に示すセンサーデバイスの断面図、図2は、図1に示すセンサーデバイスのセンサー素子の平面図、図3(a)は、図2中のA−A線断面図、図3(b)は、図2中のB−B線断面図、図4(a)は、図2に示すセンサー素子の駆動を説明するための平面図、図4(b)は、図2に示すセンサー素子の検出を説明するための平面図、図5は、図2に示すセンサー素子における周波数調整を説明するための図である。
なお、図1〜5では、説明の便宜上、互いに直交する3軸として、x軸、y軸およびz軸を図示しており、その図示した矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」とする。また、以下では、x軸に平行な方向を「x軸方向」と言い、y軸に平行な方向を「y軸方向」と言い、z軸に平行な方向を「z軸方向」と言い、+z側(図1(b)および図3中の上側)を「上」、−z側(図1(b)および図3中の下側)を「下」と言う。
図1に示すセンサーデバイス1は、角速度を検出するジャイロセンサーである。このセンサーデバイス1は、センサー素子(振動素子)2と、センサー素子2を収納するパッケージ9とを有している。
(センサー素子)
センサー素子2は、センサー素子2の主面(x−y面)に対してz軸まわりの角速度を検出する「面外検出型」のセンサー素子である。このセンサー素子2は、図2に示すように、複数の振動腕を有する振動片3と、振動片3の表面に設けられた複数の圧電体素子41〜44、51〜58、複数の質量調整部61〜66および複数の端子71〜76とを備える。
以下、センサー素子2を構成する各部を順次詳細に説明する。
[振動片]
まず、振動片3について説明する。
振動片3は、いわゆるダブルT型と呼ばれる構造を有する。
具体的に説明すると、振動片3は、基部31と、基部31を支持する支持部32と、基部31から延出した2つの検出用振動腕(第2の振動腕)33、34および4つの駆動用振動腕(第1の振動腕)35〜38とを有する。
基部31は、本体部311と、本体部311からx軸方向に沿って互いに反対側へ延出する1対の連結腕312、313とを有する。
支持部32は、パッケージ9に対して固定される1対の固定部321、322と、固定部321と基部31の本体部311とを連結する1対の梁部323、324と、固定部322と基部31の本体部311とを連結する1対の梁部325、326とを有する。
検出用振動腕33、34は、基部31の本体部311からy軸方向に沿って互いに反対側へ延出している。
駆動用振動腕35、36は、基部31の連結腕312の先端部からy軸方向に沿って互いに反対側へ延出している。
駆動用振動腕37、38は、基部31の連結腕313の先端部からy軸方向に沿って互いに反対方向へ延出している。
本実施形態では、検出用振動腕33の先端部には、基端部よりも幅が大きい錘部(ハンマーヘッド)331が設けられている。同様に、検出用振動腕34の先端部には、錘部341が設けられ、駆動用振動腕35の先端部には、錘部351が設けられ、駆動用振動腕36の先端部には、錘部361が設けられ、駆動用振動腕37の先端部には、錘部371が設けられ、駆動用振動腕38の先端部には、錘部381が設けられている。このような錘部を設けることにより、センサー素子2の検出感度を向上させることができる。
このような振動片3の構成材料としては、所望の振動特性を発揮することができるものであれば、特に限定されず、各種圧電体材料および各種非圧電体材料を用いることができる。
例えば、振動片3を構成する圧電体材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ホウ酸リチウム、チタン酸バリウム等が挙げられる。特に、振動片3を構成する圧電体材料としては水晶(Xカット板、ATカット板、Zカット板等)が好ましい。水晶で振動片3を構成すると、振動片3の振動特性(特に周波数温度特性)を優れたものとすることができる。また、エッチングにより高い寸法精度で振動片3を形成することができる。
また、振動片3を構成する非圧電体材料としては、例えば、シリコン、石英等が挙げられる。特に、振動片3を構成する非圧電体材料としてはシリコンが好ましい。シリコンで振動片3を構成すると、優れた振動特性を有する振動片3を比較的安価に実現することができる。また、公知の微細加工技術を用いてエッチングにより高い寸法精度で振動片3を形成することができる。
[圧電体素子]
次に、圧電体素子41〜44、51〜58について説明する。
圧電体素子41、42は、それぞれ、前述した振動片3の検出用振動腕33上に設けられている。また、圧電体素子43、44は、それぞれ、振動片3の検出用振動腕34上に設けられている。
1対の圧電体素子41、42は、検出用振動腕33のx軸方向での屈曲振動(いわゆる面内振動)を検出するものである。同様に、1対の圧電体素子43、44は、検出用振動腕34のx軸方向での屈曲振動を検出するものである。
より具体的に説明すると、1対の圧電体素子41、42は、検出用振動腕33の幅方向(x軸方向)での一方側(図2中右側)に圧電体素子41が設けられ、他方側(図2中左側)に圧電体素子42が設けられている。同様に、1対の圧電体素子43、44は、検出用振動腕34の幅方向(x軸方向)において、一方側(図2中右側)に圧電体素子43が設けられ、他方側(図2中左側)に圧電体素子44が設けられている。
そして、圧電体素子41〜44は、それぞれ、y軸方向に伸縮することにより電荷を出力するように構成されている。このような圧電体素子41、42は、それぞれ、検出用振動腕33の振動(x軸方向での屈曲振動)に伴って電荷を出力する。同様に、圧電体素子43、44は、それぞれ、検出用振動腕34の振動(x軸方向での屈曲振動)に伴って電荷を出力する。
このような圧電体素子41〜44を用いることにより、検出用振動腕33、34自体が圧電性を有していなかったり、検出用振動腕33、34自体が圧電性を有していても、その分極軸や結晶軸の方向がx軸方向での屈曲振動の検出に適していなかったりする場合でも、比較的簡単かつ効率的に、各検出用振動腕33、34のx軸方向での屈曲振動を検出することができる。また、検出用振動腕33、34の圧電性の有無、分極軸や結晶軸の方向を問わないので、各検出用振動腕33、34の構成材料の選択の幅が広がる。そのため、所望の振動特性を有する振動片3を比較的簡単に実現することができる。
一方、圧電体素子51、52は、振動片3の駆動用振動腕35上に設けられている。また、圧電体素子53、54は、振動片3の駆動用振動腕36上に設けられている。また、圧電体素子55、56は、振動片3の駆動用振動腕37上に設けられている。また、圧電体素子57、58は、振動片3の駆動用振動腕38上に設けられている。
1対の圧電体素子51、52は、駆動用振動腕35をx軸方向に屈曲振動させるものである。同様に、1対の圧電体素子53、54は、駆動用振動腕36をx軸方向に屈曲振動させるものである。また、1対の圧電体素子55、56は、駆動用振動腕37をx軸方向に屈曲振動させるものである。また、1対の圧電体素子57、58は、駆動用振動腕38をx軸方向に屈曲振動させるものである。
より具体的に説明すると、1対の圧電体素子51、52は、駆動用振動腕35の幅方向(x軸方向)において、一方側(図2中右側)に圧電体素子51が設けられ、他方側(図2中左側)に圧電体素子52が設けられている。同様に、1対の圧電体素子53、54は、駆動用振動腕36の幅方向(x軸方向)において、一方側(図2中右側)に圧電体素子53が設けられ、他方側(図2中左側)に圧電体素子54が設けられている。また、1対の圧電体素子55、56は、駆動用振動腕37の幅方向(x軸方向)において、一方側(図2中右側)に圧電体素子55が設けられ、他方側(図2中左側)に圧電体素子56が設けられている。また、1対の圧電体素子57、58は、駆動用振動腕38の幅方向(x軸方向)において、一方側(図2中右側)に圧電体素子57が設けられ、他方側(図2中左側)に圧電体素子58が設けられている。
そして、圧電体素子51〜58は、それぞれ、通電によりy軸方向に伸縮するように構成されている。このような圧電体素子51、52は、それぞれ、通電により駆動用振動腕35を駆動振動(x軸方向に屈曲振動)させる。同様に、圧電体素子53、54は、それぞれ、通電により駆動用振動腕36を駆動振動(x軸方向に屈曲振動)させる。また、圧電体素子55、56は、それぞれ、通電により駆動用振動腕37を駆動振動(x軸方向に屈曲振動)させる。また、圧電体素子57、58は、それぞれ、通電により駆動用振動腕38を駆動振動(x軸方向に屈曲振動)させる。
このような圧電体素子51〜58を用いることにより、駆動用振動腕35〜38自体が圧電性を有していなかったり、駆動用振動腕35〜38自体が圧電性を有していても、その分極軸や結晶軸の方向がx軸方向での屈曲振動に適していなかったりする場合でも、比較的簡単かつ効率的に、各駆動用振動腕35〜38をx軸方向に屈曲振動(駆動振動)させることができる。また、駆動用振動腕35〜38の圧電性の有無、分極軸や結晶軸の方向を問わないので、各駆動用振動腕35〜38の構成材料の選択の幅が広がる。そのため、所望の振動特性を有する振動片3を比較的簡単に実現することができる。
このような圧電体素子41〜44、51〜58は、それぞれ、複数の層をz軸方向に積層した積層構造を有する。
以下、圧電体素子51、52の構成について詳細に説明する。なお、圧電体素子41〜44、53〜58の構成については、圧電体素子51、52と同様である(同様の積層構造を有する)ため、その説明を省略する。
圧電体素子51は、図3(a)に示すように、駆動用振動腕35上に、第1の下地層511、第1の電極層512、圧電体層(圧電薄膜)513、絶縁体層514、第2の下地層515、第2の電極層516がこの順で積層されて構成されている。
同様に、圧電体素子52は、駆動用振動腕35上に、第1の下地層521、第1の電極層522、圧電体層(圧電薄膜)523、絶縁体層524、第2の下地層525、第2の電極層526がこの順で積層されて構成されている。
第1の下地層511は、駆動用振動腕35と第1の電極層512との間に設けられ、第1の電極層512が駆動用振動腕35から剥離するのを防止する機能を有する。同様に、第1の下地層521は、駆動用振動腕35と第1の電極層522との間に設けられ、第1の電極層522が駆動用振動腕35から剥離するのを防止する機能を有する。
第1の下地層511、521は、それぞれ、例えば、Ti、Cr等で構成されている。
また、第1の下地層511、521の平均厚さは、それぞれ、特に限定されないが、例えば、1〜300nm程度であるのが好ましい。
なお、第1の下地層511、521は、第1の電極512、522の構成材料と駆動用振動腕35の構成材料との組み合わせによっては、省略することができる。
このような第1の下地層511上には、第1の電極層512が設けられ、同様に、第1の下地層521上には、第2の電極層522が設けられている。
第1の電極層512は、駆動用振動腕35と圧電体層513との間に設けられ、また、第1の電極層522は、駆動用振動腕35と圧電体層523との間に設けられている。
第1の電極層512、522は、それぞれ、例えば、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料や、ITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。
中でも、第1の電極層512、522の構成材料としては、それぞれ、金を主材料とする金属(金、金合金)または白金を用いるのが好ましく、金を主材料とする金属(特に金)を用いるのがより好ましい。
Auは、導電性に優れ(電気抵抗が小さく)、酸化に対する耐性に優れているため、電極材料として好適である。また、AuはPtに比しエッチングにより容易にパターニングすることができる。さらに、第1の電極層512、522を金または金合金で構成することにより、圧電体層513、523の配向性を高めることもできる。
また、第1の電極層512、522の平均厚さは、それぞれ、特に限定されないが、例えば、1〜300nm程度であるのが好ましく、10〜200nmであるのがより好ましい。これにより、第1の電極層512、522が圧電体素子51、52の駆動特性や駆動用振動腕35の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、前述したような第1の電極層512、522の導電性を優れたものとすることができる。
このような第1の電極層512上には、圧電体層513が設けられ、同様に、第1の電極層522上には、圧電体層523が設けられている。
圧電体層513、523の構成材料(圧電体材料)としては、それぞれ、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、四ホウ酸リチウム(Li)、チタン酸バリウム(BaTiO)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等が挙げられる。
中でも、圧電体層513、523の構成材料としては、PZTを用いるのが好ましい。PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)は、c軸配向性に優れている。そのため、圧電体層513、523をPZTを主材料として構成することにより、振動片3のCI値を低減することができる。また、これらの材料は、反応性スパッタリング法により成膜することができる。
また、圧電体層513、523の平均厚さは、それぞれ、50〜3000nmであるのが好ましく、200〜2000nmであるのがより好ましい。これにより、圧電体層513、523が駆動用振動腕35の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、圧電体素子51、52の駆動特性を優れたものとすることができる。
このような圧電体層513上(圧電体層513の駆動用振動腕35とは反対の面側)には、絶縁体層514が設けられ、同様に、圧電体層523上(圧電体層523の駆動用振動腕35とは反対の面側)には、絶縁体層524が設けられている。
絶縁体層(絶縁性の保護層)514は、圧電体層513を保護するとともに、第1の電極層512と第2の電極層516との間の短絡を防止する機能を有する。同様に、絶縁体層(絶縁性の保護層)524は、圧電体層523を保護するとともに、第1の電極層522と第2の電極層526との間の短絡を防止する機能を有する。
絶縁体層514、524は、それぞれ、例えば、SiO(酸化ケイ素)、AlN(窒化アルミ)、SiN(窒化ケイ素)等で構成されている。
また、絶縁体層514、524の平均厚さは、それぞれ、特に限定されないが、50〜500nmであるのが好ましい。かかる厚さが前記下限値未満であると、前述したような短絡を防止する効果が小さくなる傾向となり、一方、かかる厚さが前記上限値を超えると、圧電体素子51、52の特性に悪影響を与えるおそれがある。
なお、絶縁体層514、524は、圧電体層513、523の厚さ、構成材料、成膜状態等によっては、省略することができる。
このような絶縁体層514上には、第2の下地層515が設けられ、同様に、絶縁体層524上には、第2の下地層525が設けられている。
第2の下地層515は、第2の電極層516が絶縁体層514(絶縁体層514を省略した場合には圧電体層513)から剥離するのを防止する機能を有する。同様に、第2の下地層525は、第2の電極層526が絶縁体層524(絶縁体層524を省略した場合には圧電体層523)から剥離するのを防止する機能を有する。
第2の下地層515、525は、それぞれ、例えば、Ti、Cr等で構成されている。
また、第2の下地層515、525の平均厚さは、それぞれ、特に限定されないが、例えば、1〜300nm程度であるのが好ましい。
なお、第2の下地層515、525は、第2の電極層516、526の構成材料と絶縁体層514、524(絶縁体層514、524を省略した場合には圧電体層513、523)の構成材料との組み合わせによっては、省略することができる。
このような第2の下地層515上(圧電体層513の駆動用振動腕35とは反対の面側)には、第2の電極層516が設けられ、同様に、第2の下地層525上(圧電体層523の駆動用振動腕35とは反対の面側)には、第2の電極層526が設けられている。
第2の電極層516、526は、それぞれ、例えば、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料やITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。
また、第2の電極層516、526の平均厚さは、それぞれ、特に限定されないが、例えば、1〜300nm程度であるのが好ましく、10〜200nmであるのがより好ましい。これにより、第2の電極層516、526が圧電体素子51、52の駆動特性や駆動用振動腕35の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、第2の電極層516、526の導電性を優れたものとすることができる。
このような圧電体素子51においては、第1の電極層512と第2の電極層516との間に電圧が印加されると、圧電体層513にz軸方向の電界が生じ、圧電体層513がy軸方向に伸張または収縮する。同様に、圧電体素子52においては、第1の電極層522と第2の電極層526との間に電圧が印加されると、圧電体層523にz軸方向の電界が生じ、圧電体層523がy軸方向に伸張または収縮する。
このとき、圧電体素子51、52のうちの一方の圧電体素子をy軸方向に伸張させたときに他方の圧電体素子をy軸方向に収縮させることにより、駆動用振動腕35をx軸方向に屈曲振動させることができる。
同様に、圧電体素子53、54により駆動用振動腕36をx軸方向に屈曲振動させることができる。また、圧電体素子55、56により駆動用振動腕37をx軸方向に屈曲振動させることができる。また、圧電体素子57、58により駆動用振動腕38をx軸方向に屈曲振動させることができる。
一方、検出用振動腕33の振動を検出する圧電体素子41、42は、検出用振動腕33がx軸方向に屈曲振動すると、一方の圧電体素子がy軸方向に伸張し、他方の圧電体素子がy軸方向に収縮し、電荷を出力する。
同様に、圧電体素子43、44は、検出用振動腕34がx軸方向に屈曲振動すると、一方の圧電体素子がy軸方向に伸張し、他方の圧電体素子がy軸方向に収縮し、電荷を出力する。
このような圧電体素子51は、第1の電極層512が配線(図示せず)を介して端子71に電気的に接続され、第2の電極層516が配線(図示せず)を介して端子74に電気的に接続されている。
また、圧電体素子52は、第1の電極層522が配線(図示せず)を介して端子74に電気的に接続され、第2の電極層526が配線(図示せず)を介して端子71に電気的に接続されている。
同様に、圧電体素子53は、第1の電極層が端子71に電気的に接続され、第2の電極層が端子74に電気的に接続され、また、圧電体素子54は、第1の電極層が端子74に電気的に接続され、第2の電極層が端子71に電気的に接続されている。
また、圧電体素子55は、第1の電極層が端子74に電気的に接続され、第2の電極層が端子71に電気的に接続され、また、圧電体素子56は、第1の電極層が端子71に電気的に接続され、第2の電極層が端子74に電気的に接続されている。
また、圧電体素子57は、第1の電極層が端子74に電気的に接続され、第2の電極層が端子71に電気的に接続され、また、圧電体素子58は、第1の電極層が端子71に電気的に接続され、第2の電極層が端子74に電気的に接続されている。
また、圧電体素子41は、第1の電極層が端子72に電気的に接続され、第2の電極層が端子73に電気的に接続され、また、圧電体素子42は、第1の電極層が端子73に電気的に接続され、第2の電極層が端子72に電気的に接続されている。
また、圧電体素子43は、第1の電極層が端子75に電気的に接続され、第2の電極層が端子76に電気的に接続され、また、圧電体素子44は、第1の電極層が端子76に電気的に接続され、第2の電極層が端子75に電気的に接続されている。
このような端子71〜73は、前述した支持部32の固定部321上に設けられ、端子74〜76は、支持部32の固定部322上に設けられている。
また、端子71〜76および配線(図示せず)等は、例えば、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデンン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料やITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。また、これらは、圧電体素子41〜44、51〜58の第1の電極層または第2の電極層と同時に一括形成することができる。
[質量調整部]
次に、質量調整部61〜66について説明する。
図2に示すように、質量調整部61は、検出用振動腕33の先端部(錘部331)上に設けられている。この質量調整部61は、例えばエネルギー線の照射により一部または全部が除去されることにより質量を減少させて、検出用振動腕33の共振周波数を調整するための錘である。
同様に、質量調整部62は、検出用振動腕34の先端部(錘部341)上に設けられている。また、質量調整部63、64、65、66は、それぞれ、駆動用振動腕35、36、37、38の先端部(錘部351、361、371、381)上に設けられている。
このような質量調整部が検出用振動腕33、34および駆動用振動腕35〜38にそれぞれ設けられているので、検出用振動腕33、34および駆動用振動腕35〜38の共振周波数をそれぞれ調整することができる。
また、これらの質量調整部61〜66は、それぞれ、振動片3の上面上に設けられている。すなわち、質量調整部61〜66は、振動片3の圧電体素子41〜44、51〜58が設けられている面と同じ側の面上に設けられている。これにより、後述するようにセンサー素子2を製造する際に、圧電体素子41〜44、51〜58の形成と同時に、質量調整部61〜66を一括して形成することができる。
以下、質量調整部63について詳細に説明する。なお、質量調整部61、62、64〜66については、質量調整部63と同様であるため、その説明を省略する。
図3(b)に示すように、駆動用振動腕35の錘部351上に、質量調整部63は、第1の層631、第2の層632、第3の層(質量調整層)633がこの順で積層されて構成されている。
第1の層631および第2の層632は、第3の層633が駆動用振動腕35から剥離するのを防止する機能を有する。
この第1の層631は、圧電体素子51、52の第1の下地層511、521と同一材料で構成されている。
このような第1の層631が第2の層632と駆動用振動腕35との間に設けられていることにより、センサー素子2の製造工程を簡単化しつつ、第2の層632が駆動用振動腕35から剥離するのを防止することができる。
また、第1の層631の厚さ(平均厚さ)は、第1の下地層511、521の厚さ(平均厚さ)とほぼ等しい。
第2の層632は、圧電体素子51、52の第1の電極層512、522と同一材料で構成されている。
このような第2の層632が第3の層633と駆動用振動腕35との間に設けられていることにより、センサー素子2の製造工程を簡単化しつつ、第3の層633が駆動用振動腕35から剥離するのを防止することができる。
また、第2の層632の厚さ(平均厚さ)は、第1の電極層512、522の厚さ(平均厚さ)とほぼ等しい。
第3の層633は、圧電体素子51、52の圧電体層513、523と同一材料で構成されている。
これにより、後述するように第3の層633(質量調整層)を形成する際に、その厚さを高精度に制御し、所望の質量の質量調整部63を得ることができる。そのため、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができる。また、圧電体層513、523の形成とともに第3の層633を一括して形成することができる。そのため、センサー素子2の製造工程を簡単化することができる。
また、第3の層633の厚さ(平均厚さ)は、圧電体層513、523の厚さ(平均厚さ)とほぼ等しい。
この第3の層633の駆動用振動腕35とは反対の面側には、前述した圧電体素子51、52の第2の電極層516、526と同一材料で構成された層が存在しない。すなわち、第3の層633(質量調整層)の駆動用振動腕35とは反対の面側は、露出している。これにより、質量調整部63の少なくとも一部をレーザーまたは電子ビームにより簡単かつ高精度に除去することができる。
また、第3の層633の駆動用振動腕35とは反対の面側には、前述した圧電体素子51、52の絶縁体層514、524と同一材料で構成された層も存在しない。これにより、圧電体素子51、52の圧電体層513、523を絶縁体層514、524により保護するとともに、質量調整部63の少なくとも一部をレーザーまたは電子ビームにより簡単かつ高精度に除去することができる。
このように構成されたセンサー素子2は、次のようにしてz軸まわりの角速度ωを検出する。
まず、端子71と端子74との間に電圧(駆動信号)を印加することにより、図4(a)に示すように、図中矢印Aに示す方向に、駆動用振動腕35と駆動用振動腕37とを互いに接近・離間するように屈曲振動(駆動振動)させるとともに、駆動用振動腕36と駆動用振動腕38とを上記屈曲振動と同方向に互いに接近・離間するように屈曲振動(駆動振動)させる。
このとき、センサー素子2に角速度が加わらないと、駆動用振動腕35、36と駆動用振動腕37、38とは、中心点(重心G)を通るyz平面に対して面対称の振動を行っているため、基部31(本体部311および連結腕312、313)および検出用振動腕33、34は、ほとんど振動しない。
このように駆動用振動腕35〜38を駆動振動させた状態で、センサー素子2にその重心Gを通る法線まわりの角速度ωが加わると、駆動用振動腕35〜38には、それぞれ、コリオリ力が働く。これにより、図4(b)に示すように、連結腕312、313が図中矢印Bに示す方向に屈曲振動し、これに伴いこの屈曲振動を打ち消すように、検出用振動腕33、34の図中矢印Cに示す方向の屈曲振動(検出振動)が励振される。
そして、検出用振動腕33の屈曲振動によって圧電体素子41、42に生じた電荷が端子72、73から出力される。また、検出用振動腕34の屈曲振動によって圧電体素子43、44に生じた電荷が端子75、76から出力される。
このように端子72、73、75、76から出力された電荷に基づいて、センサー素子2に加わった角速度ωを求めることができる。
(周波数の調整方法)
次に、センサー素子2の周波数調整方法について説明する。なお、以下では、駆動用振動腕35の周波数調整を代表的に説明するが、駆動用振動腕36〜38および検出用振動腕33、34の周波数調整も駆動用振動腕35の周波数調整と同様である。
まず、周波数調整前(未調整)のセンサー素子2を用意する。このとき、駆動用振動腕35上には前述したような質量調整部63が設けられている。また、周波数調整前の駆動用振動腕35の周波数(共振周波数)は、目標とする周波数(共振周波数)に対して低くなるように設定されている。
そして、エネルギー線の照射により、質量調整部63の一部または全部を必要に応じて除去する。
例えば、図5(a)に示すように、質量調整部63の先端側の部分を除去し、駆動用振動腕35の周波数の粗調整を行い、次いで、図5(b)に示すように、粗調整後の質量調整部163の基端部側の部分を除去し、駆動用振動腕35の周波数の微調整を行う。
なお、この微調整および粗調整において除去される質量調整部63の形状、部位およびその除去量は、必要に応じて適宜設定されるものであり、図示のものに限定されない。例えば、質量調整部63の一部をレーザー光の照射により除去した場合、その除去された部分は、ライン状、ドット状等の形状をなす。
このような粗調整および微調整により、質量調整部63は、その質量が減少した質量調整部263となる。その結果、駆動用振動腕35の周波数が高められる。また、粗調整は、駆動用振動腕35の周波数(共振周波数)が微調整で調整可能な範囲内となるように行われる。そして、微調整は、駆動用振動腕35の周波数(共振周波数)が目標とする周波数(共振周波数)に一致するように行われる。
また、このような周波数調整に用いるエネルギー線は、駆動用振動腕35に悪影響を与えずに、質量調整部63の必要部位を除去することができるものであれば、特に限定されず、放射線、電子線、レーザー、イオンビーム等が挙げられるが、炭酸ガスレーザー、エキシマーレーザー、YAGレーザー等のレーザーを用いるのが好ましい。これにより、簡単かつ確実に、質量調整部63の一部または全部を所望量だけ除去することができる。
(センサー素子2の製造方法)
ここで、前述したセンサー素子2の製造方法の一例について簡単に説明する。
センサー素子2の製造方法は、[A]圧電体素子41〜44、51〜58の第1の下地層と質量調整部61〜66の第1の層とを形成する工程と、[B]圧電体素子41〜44、51〜58の第1の電極層と質量調整部61〜66の第2の層とを形成する工程と、[C]圧電体素子41〜44、51〜58の圧電体層と質量調整部61〜66の第3の層とを形成する工程と、[D]圧電体素子41〜44、51〜58の絶縁体層を形成する工程と、[E]圧電体素子41〜44、51〜58の第2の下地層を形成する工程と、[F]圧電体素子41〜44、51〜58の第2の電極層を形成する工程とを有する。
以下、各工程について説明する。
[A]
まず、振動片3を形成するための基板を用意し、この基板をエッチングすることにより、振動片3を形成する。
その後、振動片3上に圧電体素子41〜44、51〜58の第1の下地層と質量調整部61〜66の第1の層とを形成する。
この第1の下地層および第1の層の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特にスパッタリング法もしくは真空蒸着法)を用いるのが好ましい。また、第1の下地層および第1の層の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。
なお、第1の下地層および第1の層は、同一の成膜工程で一括形成される。
[B]
次いで、第1の下地層上に第1の電極層を形成すると共に、第1の層上に第2の層を形成する。
この第1の電極層および第2の層の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特にスパッタリング法もしくは真空蒸着法)を用いるのが好ましい。また、第1の電極層および第2の層の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。
なお、第1の電極層および第2の層は、同一の成膜工程で一括形成される。
ここで、必要に応じて、配線等は、工程[A]、[B]にて同時に形成する。
[C]
次いで、第1の電極層上に圧電体層を形成すると共に、第2の層上に第3の層を形成する。
この圧電体層および第3の層の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特に反応性スパッタリング法)を用いるのが好ましい。また、圧電体層および第3の層の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。また、圧電体層および第3の層をパターニングする際に、不要部分の除去にはウェットエッチングを用いるのが好ましい。
なお、圧電体層および第3の層は、同一の成膜工程で一括形成される。
[D]
次いで、圧電体層上に絶縁体層を形成する。
この絶縁体層の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特に反応性スパッタリング法)を用いるのが好ましい。また、絶縁体層の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。また、絶縁体層をパターニングする際に、不要部分の除去にはウェットエッチングを用いるのが好ましい。
[E]
次いで、絶縁体層上に第2の下地層を形成する。
この第2の下地層の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特にスパッタリング法もしくは真空蒸着法)を用いるのが好ましい。また、第2の下地層の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。
[F]
次いで、第2の下地層上に第2の電極層を形成する。
この第2の電極層の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特にスパッタリング法もしくは真空蒸着法)を用いるのが好ましい。また、第2の電極層の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。
その後、必要に応じて、前述したような周波数調整を行う。
なお、この周波数調整は、センサー素子2をパッケージ9内に収納する前に行ってもよいし、センサー素子2をパッケージ9内に収納した後に行ってもよい。
以上説明したようにしてセンサー素子2を製造することができる。
なお、前述したセンサー素子2の製造方法では、振動片3を形成した後に圧電体素子41〜44、51〜58および質量調整部61〜66を形成したが、振動片3を形成するための基板上に圧電体素子41〜44、51〜58および質量調整部61〜66を形成した後に、当該基板をエッチングすることにより振動片3を形成してもよい。また、この場合、振動片3を形成するための基板上に、圧電体素子41〜44、51〜58の第1の下地層、第1の電極層、圧電体層、絶縁体層、第2の下地層および第2の電極層と同一材料で構成された複数の層をこの順で一様に成膜・積層して積層体を形成した後に、かかる積層体のうち、圧電体素子41〜44、51〜58となる部分以外の部分について、絶縁体層、第2の下地層および第2の電極層と同一材料で構成された層をエッチングにより除去して、圧電体層と同一材料で構成された層の一部を露出させ、その後、圧電体素子41〜44、51〜58および質量調整部61〜66となる部分以外の部分について、第1の下地層、第1の電極層、圧電体層と同一材料で構成された層をエッチングにより除去することにより、圧電体素子41〜44、51〜58および質量調整部61〜66を形成してもよい。
(パッケージ)
パッケージ9は、センサー素子2を収納するものである。なお、パッケージ9には、センサー素子2の他に、センサー素子2の駆動等を行うICチップ等が収納されていてもよい。このようなパッケージ9は、その平面視(xy平面視)にて、略矩形状をなしている。
パッケージ9は、上面に開放する凹部を有するベース91と、凹部の開口を塞ぐようにベースに接合されているリッド(蓋体)92とを有している。また、ベース91は、板状の底板911と、底板911の上面周縁部に設けられている枠状の側壁912とを有している。このようなパッケージ9は、その内側に収納空間Sを有しており、この収納空間S内に、センサー素子2が気密的に収納、設置されている。
また、底板911の上面には、センサー素子2の端子71〜76に対応する6つの接続パッド10が設けられており、半田、銀ペースト、導電性接着剤(樹脂材料中に金属粒子などの導電性フィラーを分散させた接着剤)などの導電性固定部材8を介して、これら各接続パッド10とそれと対応するいずれかの端子とが電気的に接続されている。また、この導電性固定部材8により、センサー素子2が底板911に対して固定されている。
また、導電性固定部材8は、センサー素子2と底板911との間にギャップ(隙間)を形成し、これらの接触を防止するギャップ材としても機能する。これにより、底板911との接触によるセンサー素子2の破壊・破損を防止することができ、正確な角速度の検出と、優れた信頼性を発揮することのできるセンサーデバイス1となる。
なお、各接続パッド10は、図示しない導体ポストを介してパッケージ9の外部へ引き出されている。なお、パッケージ9内にICチップ等を収納する場合には、各接続パッド10は、ICチップと電気的に接続されていてもよい。
ベース91の構成材料としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム等の各種セラミックスを用いることができる。また、リッド92の構成材料としては、特に限定されないが、ベース91の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース91の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金とするのが好ましい。なお、ベース91とリッド92の接合は、特に限定されず、例えば、接着剤を介して接合してもよいし、シーム溶接等により接合してもよい。
以上説明したような第1実施形態に係るセンサーデバイスによれば、質量調整部61〜66の質量調整層が圧電体材料で構成されているので、質量調整層を形成する際に、その厚さを高精度に制御し、所望の質量の質量調整部61〜66を得ることができる。そのため、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができる。
また、質量調整層が圧電体素子41〜44、51〜58の圧電体層と同一材料で構成されているので、圧電体層の形成とともに質量調整層を一括して形成することができる。そのため、センサー素子2の製造工程を簡単化することができる。
また、このようなセンサー素子2を備えるセンサーデバイス1は、優れた信頼性を有する。
<第2実施形態>
次に、本発明のセンサーデバイスの第2実施形態について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係るセンサーデバイスのセンサー素子の平面図、図7(a)は、図6に示すセンサー素子の質量調整部を示す拡大平面図、図7(b)は、図7(a)中のC−C線断面図である。
以下、第2実施形態のセンサーデバイスについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係るセンサーデバイスは、質量調整部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
本実施形態のセンサーデバイスは、図6に示すようなセンサー素子2Aを備える。
このセンサー素子2Aは、振動片3上に設けられた質量調整部61A〜66Aを有する。
図6に示すように、質量調整部61Aは、検出用振動腕33の先端部(錘部331)上に設けられている。同様に、質量調整部62Aは、検出用振動腕34の先端部(錘部341)上に設けられている。また、質量調整部63A、64A、65A、66Aは、それぞれ、駆動用振動腕35、36、37、38の先端部(錘部351、361、371、381)上に設けられている。
以下、質量調整部63Aについて詳細に説明する。なお、質量調整部61A、62A、64A〜66Aについては、質量調整部63Aと同様であるため、その説明を省略する。
質量調整部63Aは、図7(a)に示すように、x軸方向およびy軸方向に沿って行列状に配置された複数の部分634を有する。
これにより、質量調整部63Aの一部を所望量だけ簡単かつ高精度に除去することができる。また、駆動用振動腕35の延出方向(y軸方向)に互いに間隔を隔てて並んで設けられた複数の部分634においては、質量調整部63Aの除去する部分634の位置に応じて、質量調整部63Aの1つの部分634の除去による周波数の調整量を大きくしたり小さくしたりすることができる。また、駆動用振動腕35の幅方向(x軸方向)に並んで設けられた複数の部分634においては、質量調整部63Aの除去する部分634の位置にかかわらず、質量調整部63Aの1つの部分634の除去による周波数の調整量を等しくすることができる。
また、質量調整部63Aの各部分634は、図7(b)に示すように、駆動用振動腕35の錘部351上に、第1の層631A、第2の層632A、第3の層633Aがこの順で積層されて構成されている。
第1の層631Aは、圧電体素子51、52の第1の下地層と一括して形成されたものであり、前述した第1実施形態の第1の層631と同様に構成されている。
また、第2の層632Aは、圧電体素子51、52の第1の電極層と一括して形成されたものであり、前述した第1実施形態の第2の層632と同様に構成されている。
また、第3の層633Aは、圧電体素子51、52の圧電体層と一括して形成されたものであり、前述した第1実施形態の第3の層633と同様に構成されている。
このような質量調整部63Aにおいては、例えば、質量調整部63Aの先端側の部分634を必要数除去し、駆動用振動腕35の周波数の粗調整を行い、次いで、粗調整後の質量調整部163の基端部側の部分634を必要数除去し、駆動用振動腕35の周波数の微調整を行う。
以上説明したような第2実施形態に係るセンサー素子によっても、製造工程の簡単化を図りつつ、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができる。
<第3実施形態>
次に、本発明のセンサーデバイスの第3実施形態について説明する。
図8は、本発明の第3実施形態に係るセンサーデバイスのセンサー素子の平面図、図9は、図8に示すセンサー素子の駆動を説明するための平面図である。
以下、第3実施形態のセンサーデバイスについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態に係るセンサーデバイスは、いわゆるH型のセンサー素子に本発明を適用した以外は、前述した第1実施形態と同様である。
本実施形態のセンサーデバイスは、図8に示すようなセンサー素子2Bを備える。
このセンサー素子2Bは、振動片3Bと、振動片3B上に設けられた圧電体素子41B、43B、51B〜54B、質量調整部61B〜64Bおよび端子71B〜76Bとを有する。
振動片3Bは、いわゆるH型と呼ばれる構造を有する。
振動片3Bは、基部31Bと、支持部32Bと、1対の検出用振動腕33B、34Bと、1対の駆動用振動腕35B、36Bとを有する。
基部31Bは、支持部32Bに支持されている。
支持部32Bは、図示しないパッケージに対して固定される枠状の固定部321Bと、固定部321Bと基部31Bとを連結する4つの梁部323B、324B、325B、326Bとを有する。
検出用振動腕33B、34Bは、それぞれ、基部31Bからy軸方向(−y方向側)に延出している。
駆動用振動腕35B、36Bは、それぞれ、基部31Bからy軸方向(+y方向側)に延出している。
このような振動片3Bは、前述した第1実施形態の振動片3と同様の材料を用いて構成することができる。
このように構成された振動片3Bの検出用振動腕33B上には、圧電体素子41Bおよび質量調整部61Bが設けられている。
同様に、検出用振動腕34B上には、圧電体素子43Bおよび質量調整部62Bが設けられている。また、駆動用振動腕35B上には、1対の圧電体素子51B、52Bおよび質量調整部63Bが設けられている。また、駆動用振動腕36B上には、1対の圧電体素子53B、54Bおよび質量調整部64Bが設けられている。
圧電体素子41Bは、検出用振動腕33Bのz軸方向での屈曲振動を検出するものである。同様に、圧電体素子43Bは、検出用振動腕34Bのz軸方向での屈曲振動を検出するものである。
一方、1対の圧電体素子51B、52Bは、駆動用振動腕35Bをx軸方向に屈曲振動させるものである。同様に、1対の圧電体素子53B、54Bは、駆動用振動腕36Bをx軸方向に屈曲振動させるものである。
このような圧電体素子41B、43B、51B〜54Bは、前述した第1実施形態の圧電体素子41〜44、51〜58と同様に構成されている。
また、圧電体素子41Bは、端子72B、75Bに配線(図示せず)を介して電気的に接続され、圧電体素子43Bは、端子73B、77Bに配線(図示せず)を介して電気的に接続されている。
また、圧電体素子51B〜54Bは、端子71B、74Bに配線(図示せず)を介して電気的に接続されている。
これら端子71B〜76Bは、それぞれ、振動片3Bの固定部321B上に設けられている。
また、質量調整部61Bは、検出用振動腕33Bの先端部上に設けられている。この質量調整部61Bは、例えばエネルギー線の照射により一部または全部が除去されることにより質量を減少させて、検出用振動腕33Bの共振周波数を調整するための錘である。
同様に、質量調整部62Bは、検出用振動腕34Bの先端部上に設けられている。また、質量調整部63B、64Bは、それぞれ、駆動用振動腕35B、36Bの先端部上に設けられている。
このような質量調整部61B〜66Bは、前述した第1実施形態の質量調整部61〜66と同様に構成されている。
このように構成されたセンサー素子2Bでは、端子71Bと端子74Bとの間に駆動信号が印加されることにより、図9に示すように、駆動用振動腕35Bと駆動用振動腕36Bが互いに接近・離間するように屈曲振動(駆動振動)する。すなわち、駆動用振動腕35Bが図9に示す矢印A1の方向に屈曲するとともに駆動用振動腕36Bが図9に示す矢印A2の方向に屈曲する状態と、駆動用振動腕35Bが図9に示す矢印B1の方向に屈曲するとともに駆動用振動腕36Bが図9に示す矢印B2の方向に屈曲する状態とを交互に繰り返す。
このように駆動用振動腕35B、36Bを駆動振動させた状態で、センサー素子2Bにy軸まわりの角速度ωが加わると、駆動用振動腕35B、36Bは、コリオリ力により、z軸方向に互いに反対側に屈曲振動する。これに伴い、検出用振動腕33B、34Bは、z軸方向に互いに反対側に屈曲振動(検出振動)する。すなわち、検出用振動腕33Bが図9に示す矢印C1の方向に屈曲するとともに検出用振動腕34Bが図9に示す矢印C2の方向に屈曲する状態と、検出用振動腕33Bが図9に示す矢印D1の方向に屈曲するとともに検出用振動腕34Bが図9に示す矢印D2の方向に屈曲する状態とを交互に繰り返す。
このような検出用振動腕33B、34Bの検出振動により圧電体素子41B、43Bに生じた電荷を検出することにより、センサー素子2Bに加わった角速度ωを求めることができる。
以上説明したような第3実施形態に係るセンサー素子2Bによっても、製造工程の簡単化を図りつつ、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができる。
(電子機器)
以上説明したようなセンサーデバイスは、各種電子機器に組み込むことにより、信頼性に優れた電子機器を提供することができる。
以下、本発明の電子デバイスを備える電子機器の一例について、図10〜図12に基づき、詳細に説明する。
図10は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピュータ1100には、ジャイロセンサーとして機能する前述したセンサーデバイス1が内蔵されている。
図11は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。
このような携帯電話機1200には、ジャイロセンサーとして機能する前述したセンサーデバイス1が内蔵されている。
図12は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリ1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、ジャイロセンサーとして機能する前述したセンサーデバイス1が内蔵されている。
なお、本発明の電子機器は、図10のパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、図11の携帯電話機、図12のディジタルスチルカメラの他にも、電子デバイスの種類に応じて、例えば、車体姿勢検出装置、ポインティングデバイス、ヘッドマウントディスプレイ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、ナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲームコントローラー、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ等に適用することができる。
以上、本発明のセンサー素子、センサーデバイスおよび電子機器を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明のセンサーデバイスは、前記各実施形態のうち、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、各圧電体素子が第1の下地層、第2の下地層および絶縁体層を備える場合を例に説明したが、これらの層のうちの少なくとも1層を省略してもよい。すなわち、各圧電体素子は、第1の電極層、第2の電極層、および、第1の電極層と第2の電極層との間に設けられた圧電体層を有するものであればよい。
また、圧電体素子は、駆動用振動腕(第1の振動腕)および検出用振動腕(第2の振動腕)のうちの少なくとも一方の振動腕に設けられていればよい。なお、駆動用振動腕(第1の振動腕)および検出用振動腕(第2の振動腕)のうちの一方の振動腕にのみ圧電体素子を設ける場合、他方の振動腕自体を水晶等の圧電体で構成し、振動腕上に励振電極または検出電極を設ければよい。
また、前述した実施形態では、質量調整部が圧電体材料以外の材料で構成された層を含む場合を例に説明したが、かかる層を省略してもよい。
また、前述した実施形態では、周波数調整に際し、質量調整部を構成するすべての層の一部または全部を除去する場合を例に説明したが、第3の層(質量調整層)のみの一部または全部を除去してもよい。
また、質量調整層の層構成は、圧電体素子と同じ層構成であってもよい。
また、センサー素子が有する振動腕の数は、前述した実施形態のものに限定されず、1〜3、5、7であってもよい。
1‥‥センサーデバイス 2‥‥センサー素子 2A‥‥センサー素子 2B‥‥センサー素子 3‥‥振動片 3B‥‥振動片 8‥‥導電性固定部材 9‥‥パッケージ 10‥‥接続パッド 31‥‥基部 31B‥‥基部 32‥‥支持部 32B‥‥支持部 33‥‥検出用振動腕 33B‥‥検出用振動腕 34‥‥検出用振動腕 34B‥‥検出用振動腕 35‥‥駆動用振動腕 35B‥‥駆動用振動腕 36‥‥駆動用振動腕 36B‥‥駆動用振動腕 37‥‥駆動用振動腕 38‥‥駆動用振動腕 41‥‥圧電体素子 41B‥‥圧電体素子 42‥‥圧電体素子 43‥‥圧電体素子 43B‥‥圧電体素子 44‥‥圧電体素子 51‥‥圧電体素子 51B‥‥圧電体素子 52‥‥圧電体素子 52B‥‥圧電体素子 53‥‥圧電体素子 53B‥‥圧電体素子 54‥‥圧電体素子 54B‥‥圧電体素子 55‥‥圧電体素子 56‥‥圧電体素子 57‥‥圧電体素子 58‥‥圧電体素子 61‥‥質量調整部 61A‥‥質量調整部 61B‥‥質量調整部 62‥‥質量調整部 62A‥‥質量調整部 62B‥‥質量調整部 63‥‥質量調整部 63A‥‥質量調整部 63B‥‥質量調整部 64‥‥質量調整部 64A‥‥質量調整部 64B‥‥質量調整部 65‥‥質量調整部 65A‥‥質量調整部 66‥‥質量調整部 66A‥‥質量調整部 71‥‥端子 71B‥‥端子 72‥‥端子 72B‥‥端子 73‥‥端子 73B‥‥端子 74‥‥端子 74B‥‥端子 75‥‥端子 75B‥‥端子 76‥‥端子 76B‥‥端子 91‥‥ベース 92‥‥リッド 100‥‥表示部 163‥‥質量調整部 263‥‥質量調整部 311‥‥本体部 312‥‥連結腕 313‥‥連結腕 321‥‥固定部 321B‥‥固定部 322‥‥固定部 323、324‥‥梁部 325、326‥‥梁部 323B、324B、325B、326B‥‥梁部 331‥‥錘部 341‥‥錘部 351‥‥錘部 361‥‥錘部 371‥‥錘部 381‥‥錘部 511‥‥第1の下地層 512‥‥第1の電極層 513‥‥圧電体層 514‥‥絶縁体層 515‥‥第2の下地層 516‥‥第2の電極層 521‥‥第1の下地層 522‥‥第1の電極層 523‥‥圧電体層 524‥‥絶縁体層 525‥‥第2の下地層 526‥‥第2の電極層 631‥‥第1の層 631A‥‥第1の層 632‥‥第2の層 632A‥‥第2の層 633‥‥第3の層(質量調整層) 633A‥‥第3の層(質量調整層) 634‥‥部分 911‥‥底板 912‥‥側壁 1100‥‥パーソナルコンピュータ 1102‥‥キーボード 1104‥‥本体部 1106‥‥表示ユニット 1200‥‥携帯電話機 1202‥‥操作ボタン 1204‥‥受話口 1206‥‥送話口 1300‥‥ディジタルスチルカメラ 1302‥‥ケース 1304‥‥受光ユニット 1306‥‥シャッタボタン 1308‥‥メモリ 1312‥‥ビデオ信号出力端子 1314‥‥入出力端子 1430‥‥テレビモニタ 1440‥‥パーソナルコンピュータ A1‥‥矢印 A2‥‥矢印 B1‥‥矢印 B2‥‥矢印 C1‥‥矢印 C2‥‥矢印 D1‥‥矢印 D2‥‥矢印 G‥‥重心 S‥‥収納空間 ω‥‥角速度

Claims (8)

  1. 基部と、
    前記基部から延出された振動腕と、
    前記振動腕に設けられ、第1の電極層、第2の電極層、および、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に設けられた圧電体層を有し、前記第1の電極層は前記振動腕側に設けられた圧電体素子と、
    前記振動腕に設けられ、前記圧電体層と同一材料で構成された質量調整層を有する質量調整部とを備えることを特徴とするセンサー素子。
  2. 前記質量調整層と前記振動腕との間には、前記第1の電極層と同一材料で構成された層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のセンサー素子。
  3. 前記質量調整層の前記振動腕とは反対の面側は、露出していることを特徴とする請求項1または2に記載のセンサー素子。
  4. 前記質量調整部は、当該質量調整部が設けられた前記振動腕の延出方向に互いに間隔を隔てて並んで設けられた複数の部分を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のセンサー素子。
  5. 前記質量調整部は、当該質量調整部が設けられた前記振動腕の幅方向に互いに間隔を隔てて並んで設けられた複数の部分を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のセンサー素子。
  6. 前記振動腕は、第1の振動腕と第2の振動腕とを有し、
    前記質量調整部は、前記第1の振動腕と前記第2の振動腕にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載のセンサー素子。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載のセンサー素子を備えることを特徴とするセンサーデバイス。
  8. 請求項1ないし6のいずれかに一項に記載のセンサー素子を備えていることを特徴とする電子機器。
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