(第1実施形態)
以下、図1〜図8を参照して、この発明を指針式の電子腕時計に適用した第1実施形態について説明する。
この電子腕時計は、図1に示すように、腕時計ケースKを備えている。この腕時計ケースK内には、時計モジュールMが収納されている。この時計モジュールMは、図1〜図4に示すように、秒針1および分針2を駆動する第1駆動系5と、時針3および表示車4を駆動する第2駆動系6とを備えている。
第1駆動系5は、図2に示すように、第1ステップモータ7と、この第1ステップモータ7によって回転する五番車8と、この五番車8によって回転する四番車である秒針車9と、この秒針車9によって回転する三番車10と、この三番車10によって回転する二番車である分針車11とを備え、これらが地板12と輪列受け13との間に中受け29を介して配置された構成になっている。
この場合、第1ステップモータ7は、図2に示すように、コイル部を有するステータ7aと、このステータ7aの間に回転可能に配置されたロータ7bとを備え、コイル部によってステータ7aに発生する磁界により、ロータ7bがステップ回転するように構成されている。五番車8は、ロータ7bのロータカナ7cに噛み合って回転するように構成されている。
四番車である秒針車9は、図2に示すように、五番車8のカナ8aに噛み合って回転し、秒針1を運針させるように構成されている。この秒針車9は、秒針軸9aを備えている。この秒針軸9aは、地板12、後述する押え板22、および文字板25の上方に突出し、この突出した上端部に秒針1が取り付けられている。また、三番車10は、秒針車9のカナ9bに噛み合って回転するように構成されている。
二番車である分針車11は、図2に示すように、三番車10のカナ10aに噛み合って回転し、分針2を運針させるように構成されている。この分針車11は、筒状の分針軸11aを備えている。この分針軸11aは、その内部に秒針軸9aが回転可能に挿入されている。また、この分針軸11aは、秒針軸9aと共に地板12、押え板22、および文字板25の上方に突出し、この突出した上端部に分針2が取り付けられている。
一方、第2駆動系6は、図3に示すように、第2ステップモータ14と、この第2ステップモータ14の回転が順次伝達される第1〜第3の各中間車15〜17と、この第3中間車17によって回転する筒車である時針車18と、この時針車18の回転が伝達車19、送り車20、および日回し車23によって伝達されて動作することにより、日付を切り替える表示装置21とを備えている。
この場合、第2駆動系6の第2ステップモータ14および第1〜第3の各中間車15〜17は、第1駆動系5と同様、地板12と輪列受け13との間に中受け29を介して配置されている。また、この第2駆動系6における時針車18、伝達車19、送り車20、日回し車23、および表示装置21は、図3に示すように、地板12と押え板22との間に配置されている。
第2ステップモータ14は、図3に示すように、コイル部を有するステータ14aと、このステータ14aの間に回転可能に配置されたロータ14bとを備え、コイル部によってステータ14aに発生する磁界により、ロータ14bがステップ回転するように構成されている。第1中間車15は、ロータ14bのロータカナ14cに噛み合って回転するように構成されている。
第2中間車16は、図3に示すように、第1中間車15のカナ15aに噛み合って回転するように構成されている。第3中間車17は第2中間車16のカナ16aに噛み合って回転するように構成されている。筒車である時針車18は、図3に示すように、第3中間車17のカナ17aに噛み合って回転し、時針3を運針させるように構成されている。
この時針車18は、図2および図3に示すように、筒状の時針軸18aを備えている。この時針車18は、その時針軸18aの内部に分針軸11aが回転可能に挿入された状態で、地板12上に配置された押え板22によって回転可能に押えられた構成になっている。この時針軸18aは、押え板22および文字板25の上方に突出し、この突出した上端部には、時針3が取り付けられている。この時針3は、12時間で1周回転して時刻を12時間表示するものであり、1日(24時間)に2周回転するように構成されている。
この場合、押え板22の上面には、図2および図3に示すように、文字板25が配置されている。この文字板25には、秒針1、分針2、時針3の各針軸9a、11a、18aが下側から挿入して文字板25の上方に突出する貫通孔25bが設けられている。これにより、秒針1、分針2、時針3は、文字板25の貫通孔25bを通して文字板25の上方に突出した各針軸9a、11a、18aの各上端部に取り付けられ、この状態で各針軸9a、11a、18aの回転に伴って文字板25の上方を運針するように構成されている。
ところで、表示装置21は、図3および図4に示すように、時針車18に噛み合って回転する伝達車19と、この伝達車19のカナ19aに噛み合って回転する送り車20と、この送り車20によって回転する日回し車23と、この日回し車23によって所定角度、つまり日付が切り替わる角度だけ回転する表示車4とを備え、これらが地板12と押え板22との間に配置された構成になっている。
この場合、伝達車19と送り車20とは、時針車18が1日に2周回転する際に、日回し車23を僅かだけ回転させるように、歯車比が設定されている。また、日回し車23は、図3および図4に示すように、そのカナ23aに送り車20が噛み合って回転するように構成されている。表示車4は、後述する内歯4bに日回し車23が噛み合って所定角度、つまり日付が切り替わる角度だけ回転するように構成されている。
この表示車4は、図4に示すように、円板の中心部に円形孔4aを有するリング形状に形成されている。この表示車4の円形孔4aの内周部には、日回し車23が噛み合う内歯4bが設けられている。また、この表示車4の上面には、図4に示すように、1日から31日までの日付24aが等間隔で環状に表示された日付表示部24が設けられている。この表示車4は、図3に示すように、地板12上に回転可能な状態で配置されていると共に、その内周部側の上面が押え板22によって回転可能な状態で押えられている。
これにより、表示車4は、内周部の内歯4bに噛み合った日回し車23の回転によって所定角度だけ回転して日付表示部24の日付24aが切り替わるように構成されている。この場合、表示車4は、時針車18が1日に2周回転する際に、日回し車23が僅かだけ回転するため、時針車18が1日分回転しても、日付表示部24の日付24aがほとんど移動せず、見た目には変化しないように構成されている。
このため、第2ステップモータ14は、日付が変わる時刻、例えば0時00分00秒になる直前、つまり23時59分00秒になると、高速(90PPSで40秒)で回転し、時針車18を10回転程度、高速で回転させることにより、表示車4を高速で回転させて日付表示部24の日付24aを速やかに切り替えるように設定されている。
この場合、押え板22の上部に配置された文字板25の3時側に位置する箇所には、図1および図4に示すように、表示車4の日付表示部24のいずれか1つの日付24aが対応する表示窓部25aが設けられている。これにより、表示車4は、日回し車23の回転によって所定角度だけ回転する際に、日付表示部24の日付24aが1日分だけ移動して、文字板25の表示窓部25aに対応する日付24aが切り替わるように構成されている。
一方、この表示装置21は、図3および図4に示すように、日付表示部24のいずれかの日付24aが文字板25の表示窓部25aに対応する位置に、表示車4を位置修正するための表示位置修正部26を備えている。この表示位置修正部26は、図5および図6に示すように、表示車4が対向する地板12の上面に設けられた複数の位置修正凹部27と、この複数の位置修正凹部27が対向する表示車4の下面に設けられた複数の位置修正突起部28とを備えている。
複数の位置修正凹部27は、図5(b)に示すように、表示車4の日付表示部24の各日付24aにそれぞれ対応した状態で地板12上に設けられている。この複数の位置修正凹部27における表示車4の回転方向に位置する両端部には、図6(b)および図7(b)に示すように、表示車4の回転方向に沿って緩やかに傾斜する第1ガイド面27aが形成されている。すなわち、この位置修正凹部27は、それぞれ半球状に緩やかに窪んだ状態で形成され、この半球状の中心部に向けて位置修正突起部28をガイドするように構成されている。
複数の位置修正突起部28は、図6(a)および図6(b)に示すように、複数の位置修正凹部27に係脱可能に係合して表示車4の位置を修正して規制するためのものである。この複数の位置修正突起部28における表示車4の回転方向に位置する両端部には、図6(b)および図7(b)に示すように、表示車4の回転方向に沿って緩やかに傾斜して第1ガイド面27aによってガイドされる第2ガイド面28aが形成されている。
すなわち、この位置修正突起部28は、図6(a)および図6(b)に示すように、それぞれ位置修正凹部27の半球状とほぼ同じ形状の半球状に緩やかに突出した状態で形成され、この緩やかに突出した半球状の部分が位置修正凹部27の半球状の窪みによって、その中心部に向けてガイドされるように構成されている。
この場合、複数の位置修正凹部27は、図4および図5に示すように、表示部6の日付表示部24における各日付24aの全てに対応する箇所にそれぞれ設けられている。複数の位置修正突起部28は、複数の位置修正凹部27の全てに対応して設けられているが、必ずしも複数の位置修正凹部27の全てに対応して設けられている必要はなく、複数の位置修正凹部27のいずれかに対応して設けられていても良い。
これにより、表示位置修正部26は、図6および図7に示すように、日回し車23によって表示車4が所定角度、つまり日付表示部24の1つの日付24a分だけ回転する際に、複数の位置修正突起部28が複数の位置修正凹部27から離脱して地板12の上面を移動し、この移動した複数の位置修正突起部28が次に位置する複数の位置修正凹部27にそれぞれ係合することにより、表示車4の日付表示部24の日付24aを文字板25の表示窓部25aに対応させるように構成されている。
すなわち、この表示位置修正部26は、図6および図7に示すように、地板12の上面を移動した位置修正突起部28が次に位置する位置修正凹部27に係合する際に、位置修正突起部28の第2ガイド面28aが位置修正凹部27の第1ガイド面27aに沿って移動することにより、位置修正凹部27が位置修正突起部28をガイドし、表示車4の位置を修正して、日付表示部24の日付24aを文字板25の表示窓部25aに正確に対応させるように構成されている。
この場合、表示車4は、日回し車23によって表示車4が回転して、複数の位置修正突起部28が複数の位置修正凹部27から離脱して地板12の上面に押し上げられる際に、図7(a)に示すように、表示車4の外周部側が上側に撓むように弾性変形し、また複数の位置修正突起部28が次に位置する複数の位置修正凹部27にそれぞれ係合する際に、図6(a)に示すように、表示車4の外周部側が元の平坦な形状に戻るように弾性復帰し、この弾性復帰力によって位置修正突起部28を位置修正凹部27に確実に係合させるように構成されている。
次に、この電子腕時計の作用について説明する。
通常は、第1駆動系5の第1ステップモータ7が回転して秒針車9および分針車11を回転させて、秒針1および分針2を運針させると共に、第2駆動系6の第2ステップモータ14が回転して時針車18を回転させて、時針3を運針させる。これにより、秒針1、分針2、時針3が文字板25の上方を運針して時刻を指示する。
このときには、表示装置21の表示車4はほとんど回転しない。すなわち、表示装置21は、時針車18が1日に2周回転する際に、日回し車23が僅かだけ回転するため、時針車18が1日分回転しても、表示車4がほとんど回転せず、日付表示部24の日付24aはほとんど移動しないため、見た目には変化しない。
そして、時針3が運針して日付が変わる時刻、例えば23時59分00秒になると、第2ステップモータ14が高速(90PPSで40秒)で回転し、時針車18を10回転程度、高速回転させることにより、表示車4を高速で所定角度だけ回転させて、日付表示部24の日付24aを速やかに切り替える。
このときには、日回し車23が送り車20によって回転し、この日回し車23に噛み合っている表示車4を所定角度だけ回転させる。これにより、図4に示すように、表示車4の内周部に設けられた内歯4bが日回し車23によって所定角度だけ回転移動し、文字板25の表示窓部25aに対応する表示車4の日付表示部24の日付24aが速やかに切り替わる。
このように、表示車4が回転する際には、図7(a)および図7(b)に示すように、表示車4の下面に設けられた表示位置修正部26の複数の位置修正突起部28が、時計モジュール2の地板12の上面に設けられた複数の位置修正凹部27から離脱する。このときには、表示車4の外周部側が上側に撓むように弾性変形する。すなわち、位置修正突起部28が位置修正凹部27から離脱する際には、位置修正突起部28の第2ガイド面28aが位置修正凹部27の第1ガイド面27aに沿ってガイドされるので、位置修正突起部28が位置修正凹部27から滑らかに離脱して地板12の上面に押し上げられる。
そして、複数の位置修正凹部27から離脱して地板12の上面に押し上げられた複数の位置修正突起部28は、表示車4の回転に伴って地板12の上面を移動し、この移動した複数の位置修正突起部28が次に位置する複数の位置修正凹部27にそれぞれ係合する。このときには、表示車4の外周部側が元の平坦な形状に戻るように弾性復帰し、この弾性復帰力によって表示車4の外周部側が押し下げられるので、位置修正突起部28の第2ガイド面28aが位置修正凹部27の第1ガイド面27aに沿ってガイドされる。
これにより、位置修正突起部28は位置修正凹部27によってガイドされることにより、表示車4の位置を修正しながら、図8(a)に示すように、表示車4の日付表示部24における次の日付24aを文字板25の表示窓部25aに正確に対応させる。この場合、表示車4は、時針車18が1日で2周回転する際に、ほとんど回転しないように、伝達車19、送り車20、および日回し車23の各歯車比が減速されており、これに伴って各歯車のあがきの累積によるバックラッシュにより、文字板25の表示窓部25aに対する日付表示部24の日付24aの位置ずれが考えられる。
このため、日付表示部24の日付24aは、例えば日付が切り替わる直前の23時59分のときに、図8(b)に示すように、表示窓部25aに対して僅かに(例えば−1.16度だけ)ずれることが考えられるが、位置修正凹部27に対する位置修正突起部28の係合によって表示車4の位置が修正されるため、図8(a)に示すように、日付表示部24の日付24aは、表示窓部25aの中心に正確に対応した状態を維持する。
また、この日付表示部24の日付24aは、例えば日付が切り替わった直後の24時01分になったときに、図8(c)に示すように、表示窓部25aに対して僅かに(例えば+1.16度だけ)ずれることが考えられるが、このときにも、位置修正凹部27に対する位置修正突起部28の係合によって表示車4の位置が修正されるため、図8(a)に示すように、日付表示部24の日付24aは、表示窓部25aの中心に正確に対応した状態を維持する。
このように、文字板25の表示窓部25aに対応する表示車4の日付表示部24の日付24aが切り替わる際には、表示車4と日回し車23との噛み合い部分、および日回し車23と送り車20との噛み合い部分における歯車のあがきによって発生するバックラッシュや、部品間のクリアランスなどの要因があっても、文字板25の表示窓部25aに対する表示車4の日付表示部24の日付24aが位置ずれすることがなく、位置修正凹部27に対する位置修正突起部28の係合によって日付表示部24の日付24aが表示窓部25aの中心に正確に対応する。
また、このように日付表示部24の日付24aが文字板25の表示窓部25aの中心に対応した状態で、腕時計ケースKが外部から衝撃を受けても、位置修正凹部27に対する位置修正突起部28の係合によって、日付表示部24の日付24aが表示窓部25aに対して位置ずれを起すことがなく、日付表示部24の日付24aが表示窓部25aの中心に正確に対応した状態を維持する。
このように、この電子腕時計の表示装置21によれば、複数の日付24aが所定間隔で環状に設けられた日付表示部24を有する表示車4と、この表示車4を回転させて文字板25の表示窓部25aに対応する日付表示部24の日付24aを切り替える駆動機構である第2駆動系6と、表示車4が回転して日付24aを切り替えた際に、日付表示部24のいずれかの日付24aが表示窓部25aと対応するように、表示車4を位置修正する表示位置修正部26とを備えていることにより、表示窓部25aに対する表示車4の日付表示部24の位置ずれを防いで、日付表示部24の日付24aを良好に且つ明確に視認可能となるように表示させることができる。
すなわち、この表示装置21によれば、駆動機構である第2駆動系6によって表示車4を回転させて日付表示部24のいずれかの日付24aを文字板25の表示窓部25aに対応させる際に、日付表示部24の日付24aが表示窓部25aに対して僅かに位置ずれしても、表示位置修正部26によって日付表示部24の日付24aが表示窓部25aに対応する位置に、表示車4を位置修正することができる。
これにより、表示車4と日回し車23との噛み合い部分、および日回し車23と送り車20との噛み合い部分における歯車のあがきによって発生するバックラッシュや、部品間のクリアランス、あるいは腕時計ケースKに対する外部から衝撃などの要因があっても、文字板25の表示窓部25aに対する表示車4の日付表示部24の位置ずれを防いで、日付表示部24の日付24aを良好に且つ明確に視認可能となるように表示させることができる。
この場合、この表示装置21では、表示車4が回転可能に配置されるベース部材である地板12と、表示車4を地板12に弾力的に押え付ける押え板22とを備えているので、この押え板22によって表示車4を回転可能な状態で地板12上に良好に押し付けて配置することができ、これにより表示車4を所定角度だけ回転させて日付変更する際に、表示車4を円滑に且つ良好に回転させることができると共に、表示位置修正部26による表示車4の位置を良好に修正させることができる。
また、この表示装置21では、表示位置修正部26が、ベース部材である地板12に設けられて表示車4の日付表示部24の日付24aにそれぞれ対応する複数の位置修正凹部27と、これに対向する表示車4に設けられて複数の位置修正凹部27に係脱可能に係合して表示車4の回転位置を修正するための複数の位置修正突起部28とを備えているので、表示車4を所定角度だけ回転させて日付変更する際に、表示車4を正確な位置に位置修正して位置規制することができる。
これにより、表示車4の日付表示部24の日付24aを表示窓部25aに正確に且つ良好に対応させることができると共に、複数の位置修正凹部27を地板12に設け、複数の位置修正突起部28を表示車4に設けた構成であるから、表示位置修正部26の設置スペースを省スペース化することができ、これにより表示位置修正部26をコンパクトに設置することができるので、装置全体のコンパクト化を図ることができる。
この場合、複数の位置修正凹部27における表示車4の回転方向に位置する両端部には、表示車4の回転方向に沿って緩やかに傾斜する第1ガイド面27aがそれぞれ設けられており、複数の位置修正突起部28における表示車4の回転方向に位置する両端部には、表示車4の回転方向に沿って緩やかに傾斜して第1ガイド面27aによってガイドされる第2ガイド面28aがそれぞれ設けられていることにより、表示車4を円滑に回転させて正確な位置に位置修正して位置規制することができる。
すなわち、表示車4が回転して複数の位置修正突起部28が複数の位置修正凹部27から離脱する際には、位置修正突起部28を第1、第2の各ガイド面27a、28aによって円滑にガイドして位置修正凹部27から離脱させることができる。また、複数の位置修正突起部28が次に位置する複数の位置修正凹部27にそれぞれ係合する際には、位置修正突起部28の第2ガイド面28aが位置修正凹部27の第1ガイド面27aに沿って移動するので、位置修正突起部28を位置修正凹部27によって良好にガイドすることができ、これにより表示車4を正確な位置に位置修正して位置規制することができるので、日付表示部24の日付24aを正確に文字板25の表示窓部25aに対応させることができる。
さらに、この表示装置21では、複数の位置修正凹部27が表示部4の日付表示部24の全ての日付24aに対応する箇所にそれぞれ設けられており、複数の位置修正突起部28が複数の位置修正凹部27の全てに対応して設けられていることにより、表示車4を正確な位置に確実に且つ良好に位置修正して位置規制することができる。この場合、複数の位置修正突起部28は、位置修正凹部27の全てに対応して設けられている必要はなく、複数の位置修正凹部27のいずれかに対応して設けられていても良く、この場合にも表示車4を正確な位置に確実に且つ良好に位置修正して位置規制することができる。
(第2実施形態)
次に、図9〜図12を参照して、この発明を適用した指針式の電子腕時計の第2実施形態について説明する。なお、図1〜図8に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この電子腕時計の表示装置30は、図9〜図12に示すように、表示車4の上側に板ばね部材31を配置した構成であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
この板ばね部材31は、図11および図12に示すように、表示車4の上面に配置されて表示車4を地板12上に弾力的に押し付けるように構成されている。すなわち、この板ばね部材31は、図9および図10に示すように、表示車4とほぼ同じ大きさのリング形状をなし、その外周における両側部に括れ部31aが設けられたほぼ瓢箪形状に形成されている。
また、この板ばね部材31は、括れ部31aの外周側に位置する部分が文字板25の表示窓部25aに対応した状態で、表示車4上に配置されるように構成されている。この場合、板ばね部材31は、図10(a)および図10(b)に示すように、括れ部31aがそれぞれ位置する対向部分を除いて、その両側にばね部32が下側に向けて緩やかに傾斜した状態で折り曲げられて形成されている。
これにより、板ばね部材31は、図11(a)に示すように、その内周部側に位置する部分が表示車4と押え板22との間に配置され、この状態で表示車4を地板12上に弾力的に押し付けている。また、この板ばね部材31は、図9に示すように、括れ部31aの近傍に位置して表示車4の円形孔4a内に位置する箇所に取付孔31bが設けられ、この取付孔31bに上方から挿入するビス(図示せず)が地板12に螺着されることにより、地板12に取り付けられている。
この場合にも、表示装置30は、第1実施形態と同様、日付表示部24のいずれかの日付24aが文字板25の表示窓部25aに対応する位置に、表示車4を位置修正するための表示位置修正部26を備えている。この表示位置修正部26は、第1実施形態と同様、表示車4が対向する地板12の上面に設けられた複数の位置修正凹部27と、この複数の位置修正凹部27が対向する表示車4の下面に設けられた複数の位置修正突起部28とを備えている。
このような電子腕時計の表示装置30によれば、第1実施形態と同様、駆動機構である第2駆動系6によって表示車4を回転させて日付表示部24のいずれかの日付24aを文字板25の表示窓部25aに対応させる際に、日付24aが表示窓部25aに対して僅かに位置ずれしても、表示位置修正部26によって日付表示部24の日付24aが表示窓部25aと対応するように、表示車4を位置修正することができる。これにより、表示窓部25aに対する表示車4の日付表示部24の位置ずれを防いで、日付表示部24の日付24aを良好に且つ明確に視認可能となるように表示させることができる。
この場合、この表示装置30では、表示車4が回転可能に配置されるベース部材である地板12上に表示車4を弾力的に押え付けるほぼリング形状の板ばね部材31を備えているので、この板ばね部材31のばね力によって表示車4を回転可能な状態で地板12上に良好に押し付けて配置することができ、これにより第1実施形態と同様、表示車4を所定角度だけ回転させて日付変更する際に、表示車4を円滑に回転させることができると共に、表示位置修正部26による表示車4の位置を良好に修正させることができる。
すなわち、この板ばね部材31は、括れ部31aがそれぞれ位置する対向部分を除いて、その両側にばね部32が下側に向けて緩やかに傾斜した状態で折り曲げられて形成され、その内周部側に位置する部分が表示車4と押え板22との間に配置されているので、緩やかに傾斜して折り曲げらればね部32によって表示車4を地板12上に弾力的に押し付けることができ、これにより表示車4を円滑に且つ良好に回転させることができると共に、表示位置修正部26による表示車4の位置を良好に修正させることができる。
また、この板ばね部材31は、表示車4とほぼ同じ大きさのリング形状をなし、その外周における両側部に括れ部31aが設けられたほぼ瓢箪形状に形成され、その括れ部31aが文字板25の表示窓部25aに対応した状態で、表示車4上に配置されていることにより、表示車4上に板ばね部材31が配置されていても、その板ばね部材31の括れ部31aに位置する文字板25の表示窓部25aを通して表示車4の日付表示部24の日付24aを視認することができる。
この場合にも、表示位置修正部26は、ベース部材である地板12に設けられて表示車4の日付表示部24の日付24aにそれぞれ対応する複数の位置修正凹部27と、これに対向する表示車4に設けられて複数の位置修正凹部27に係脱可能に係合して表示車4の回転位置を修正するための複数の位置修正突起部28とを備えているので、板ばね部材31のばね力によって複数の位置修正突起部28を複数の位置修正凹部27に確実に且つ良好に係合させることができ、これにより表示車4を所定角度だけ回転させて日付変更する際に、表示車4を正確な位置に位置修正して位置規制することができる。
なお、上述した第2実施形態では、板ばね部材31が表示車4とほぼ同じ大きさのリング形状をなし、その外周における両側部に括れ部31aが設けられたほぼ瓢箪形状に形成されている場合について述べたが、これに限らず、例えば図13に示す変形例のように板ばね部材35を形成しても良い。すなわち、この変形例の板ばね部材35は、表示車4とほぼ同じ大きさのリング形状をなし、その外周における一部に括れ部35aが設けられたほぼハート形状に形成されている。
このようなハート形状の板ばね部材35においても、括れ部35aが文字板25の表示窓部25aに対応した状態で、表示車4上に配置されるように構成されている。この場合、板ばね部材35における括れ部35aの両側に位置する外周部分には、それぞればね部36が下側に向けて緩やかに傾斜した状態で折り曲げられて形成されている。
これにより、板ばね部材35は、その内周部側に位置する部分が表示車4と押え板22との間に配置され、この状態で表示車4を地板12上に弾力的に押し付けるように構成されている。また、この板ばね部材35も、括れ部35aの近傍に位置して表示車4の円形孔4a内に位置する箇所に取付孔35bが設けられ、この取付孔35bに上方から挿入するビス(図示せず)によって地板12に取り付けられている。
このような板ばね部材35を備えた表示装置30の変形例においても、板ばね部材35がその括れ部35aの両側にばね部36を下側に向けて緩やかに傾斜させた状態で折り曲げて形成され、その内周部側に位置する部分を表示車4と押え板22との間に配置させた構成であるから、第2実施形態と同様、ばね部36によって表示車4を地板12上に弾力的に押し付けることができ、これにより表示車4を円滑に且つ良好に回転させることができると共に、表示車4の位置を良好に修正させることができる。
また、この変形例においても、第2実施形態と同様、表示車4上に板ばね部材35を配置しても、その板ばね部材35の括れ部35aに位置する文字板25の表示窓部25aを通して表示車4の日付表示部24の日付24aを視認することができる。
(第3実施形態)
次に、図14〜図18を参照して、この発明を適用した指針式の電子腕時計の第3実施形態について説明する。この場合にも、図1〜図8に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この電子腕時計の表示装置40は、図14に示すように、表示車4の外周部上に表示押え部材41を配置し、この表示押え部材41と表示車4とが上下に対向する部分に表示位置修正部42を設けた構成であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、表示押え部材41は、図14および図16に示すように、表示車4の日付表示部24の外周部に対応するリング形状に形成されている。この表示押え部材41の12時と6時との2箇所に位置する側部には、地板12の側面に係止されるフック部41aが下側に突出して設けられている。また、表示押え部材41の3時と9時との2箇所に位置する下面には、その箇所の肉厚を厚くするための肉厚突起部41bがそれぞれ設けられている。
これにより、表示押え部材41は、図14および図17に示すように、肉厚突起部41bを表示車4の外周部上に配置させた状態で、フック部41aを地板12の側面に係止させると、肉厚突起部41bによって表示押え部材41が表示車4に対して浮き上がった状態で、表示車4の外周部上に配置され、これにより肉厚突起部41bが表示車4を回転可能な状態で弾力的に押え付けるように構成されている。
また、表示位置修正部42は、図14〜図16に示すように、表示車4の日付表示部24における外周部の上面に設けられた複数の位置修正突起部43と、表示押え部材41の肉厚突起部41bの下面に設けられた複数の位置修正凹部44とを備えている。この複数の位置修正凹部44は、図14および図16(a)に示すように、表示車4の日付表示部24のいずれか複数の日付24aにそれぞれ対応するように、表示押え部材41における3時側と9時側とに位置する肉厚突起部41bの下面にそれぞれ設けられている。
また、この複数の位置修正凹部44における表示車4の回転方向に位置する両端部には、図18(b)に示すように、表示車4の回転方向に沿って緩やかに傾斜する第1ガイド面44aが形成されている。すなわち、この位置修正凹部44は、それぞれ半円弧状に緩やかに窪んだ状態で形成され、この半円弧状の中心部に向けて位置修正突起部28をガイドするように構成されている。
一方、複数の位置修正突起部43は、図15に示すように、複数の位置修正凹部44に係脱可能に係合して表示車4の位置を修正して規制するためのものである。この複数の位置修正突起部43における表示車4の回転方向に位置する両端部には、図18(b)に示すように、表示車4の回転方向に沿って緩やかに傾斜して第1ガイド面44aによってガイドされる第2ガイド面43aが形成されている。
すなわち、この位置修正突起部43は、図18(a)および図18(b)に示すように、それぞれ位置修正凹部44の半円弧状と同じ形状の半円弧状に緩やかに突出して形成され、この緩やかに突出した半円弧状の部分が位置修正凹部44の半円弧状の窪みによって、その中心部に向けてガイドされるように構成されている。
これにより、表示位置修正部42は、図14に示すように、日回し車23によって表示車4が所定角度、つまり日付表示部24の1つの日付24a分だけ回転する際に、複数の位置修正突起部43が複数の位置修正凹部44から離脱して表示押え部材41の下面を移動し、この移動した複数の位置修正突起部43が次に位置する複数の位置修正凹部44にそれぞれ係合することにより、表示車4の日付表示部24の日付24aを文字板25の表示窓部25aに正確に対応させるように構成されている。
すなわち、この表示位置修正部41は、図17および図18に示すように、表示押え部材41の下面を移動した位置修正突起部43が次に位置する位置修正凹部44に係合する際に、位置修正突起部43の第2ガイド面43aが位置修正凹部44の第1ガイド面44aに沿って移動することにより、位置修正凹部44が位置修正突起部43をガイドし、表示車4の位置を修正して、日付表示部24の日付24aを文字板25の表示窓部25aに正確に対応させて位置規制するように構成されている。
この場合、表示押え部材41は、表示車4が日回し車23によって回転して、複数の位置修正突起部43が複数の位置修正凹部44から離脱して表示押え部材41の下面が押し上げられる際に、図18(c)に示すように、表示押え部材41の3時側と9時側との両側部分が上側に向けて撓むように弾性変形するように構成されている。
また、この表示押え部材41は、複数の位置修正突起部43が次に位置する複数の位置修正凹部44にそれぞれ係合する際に、図16(b)に示すように、表示押え部材41の3時側と9時側との両側部分が元の平坦な形状に戻るように弾性復帰し、この弾性復帰力によって位置修正突起部43を位置修正凹部44に確実に係合させるように構成されている。
このような電子腕時計の表示装置40においても、第1実施形態と同様、駆動機構である第2駆動系6によって表示車4を回転させて日付表示部24のいずれかの日付24aを文字板25の表示窓部25aに対応させる際に、日付24aが表示窓部25aに対して僅かに位置ずれしても、表示位置修正部42によって日付表示部24の日付24aが表示窓部25aと対応するように、表示車4を位置修正することができる。これにより、表示窓部25aに対する表示車4の日付表示部24の位置ずれを防いで、日付表示部24の日付24aを良好に且つ明確に視認可能となるように表示させることができる。
この場合、この表示装置40では、表示車4の日付表示部24の外周部上に配置されて表示車4を弾力的に押え付けるほぼリング形状の表示押え部材41を備えているので、この表示押え部材41によって表示車4を回転可能な状態で地板12上に良好に押し付けて配置することができ、これにより表示車4を所定角度だけ回転させて日付変更する際に、表示車4を円滑に且つ良好に回転させることができると共に、表示位置修正部42による表示車4の位置を良好に修正することができる。
すなわち、この表示押え部材41は、その12時と6時との2箇所に位置する側部にフック部41aが設けられていると共に、3時と9時との2箇所に位置する下面に肉厚突起部41bが設けられていることにより、肉厚突起部41bを表示車4の外周部上に配置させた状態で、フック部41aを地板12の側面に係止させた際に、肉厚突起部41bによって表示押え部材41を表示車4に対して浮き上がらせることができ、これにより肉厚突起部41bが表示車4を回転可能な状態で弾力的に押え付けることができる。
また、この表示装置40では、表示位置修正部42が、表示押え部材41の肉厚突起部41bの下面に設けられて表示車4の日付表示部24のいずれか複数の日付24aにそれぞれ対応する複数の位置修正凹部44と、これに対向する表示車4上に設けられて複数の位置修正凹部44に係脱可能に係合して表示車4の回転位置を修正するための複数の位置修正突起部43とを備えているので、表示押え部材41によって複数の位置修正突起部43を複数の位置修正凹部44に弾力的に係合させることができ、これにより表示車4を所定角度だけ回転させて日付変更する際に、表示車4を正確な位置に位置修正して位置規制することができる。
この場合にも、複数の位置修正凹部44における表示車4の回転方向に位置する両端部には、表示車4の回転方向に沿って緩やかに傾斜する第1ガイド面44aがそれぞれ設けられており、複数の位置修正突起部43における表示車4の回転方向に位置する両端部には、表示車4の回転方向に沿って緩やかに傾斜して第1ガイド面44aによってガイドされる第2ガイド面43aがそれぞれ設けられていることにより、第1実施形態と同様、表示車4を円滑に回転させて正確な位置に位置修正して位置規制することができる。
すなわち、表示車4が回転して複数の位置修正突起部43が複数の位置修正凹部44から離脱する際には、位置修正突起部43を第1、第2の各ガイド面44a、43aによって円滑にガイドして位置修正凹部44から離脱させることができる。また、複数の位置修正突起部43が次に位置する複数の位置修正凹部44にそれぞれ係合する際には、位置修正突起部43の第2ガイド面43aが位置修正凹部44の第1ガイド面44aに沿って移動するので、位置修正突起部43を位置修正凹部44によって良好にガイドすることができ、これにより表示車4を正確な位置に位置修正して位置規制することができるので、日付表示部24の日付24aを正確に文字板25の表示窓部25aに対応させることができる。
(第4実施形態)
次に、図19〜図23を参照して、この発明を適用した指針式の電子腕時計の第4実施形態について説明する。この場合には、図14〜図18に示された第3実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子腕時計の表示装置50は、図22および図23に示すように、表示車4と地板12との間に板ばね部材51を配置し、表示車4の外周部上に表示押え部材52を配置し、この表示押え部材52によって表示車4を板ばね部材51に押え付けた構成であり、これ以外は第3実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、板ばね部材51は、図22および図23に示すように、表示車4と地板12との間に配置されて表示車4を弾力的に押し上げるように構成されている。この板ばね部材51は、図21(a)および図21(b)に示すように、表示車4とほぼ同じ大きさのリング形状に形成され、その外周部の両側部にばね部51aが斜め下側に向けて緩やかに傾斜して折り曲げられた構成になっている。
表示押え部材52は、第3実施形態と同様、表示車4の日付表示部24の外周部に対応するリング形状に形成されている。この表示押え部材52の12時、3時、6時、9時の4箇所に位置する側部には、図20に示すように、地板12の側面に係止されるフック部52aがそれぞれ下側(図20では紙面の裏面側)に突出して設けられている。
これにより、表示押え部材52は、図22および図23に示すように、フック部52aによって表示車4を上側から撓むことなく押え付けるように構成されている。この場合、表示車4は、図22および図23に示すように、その下側に配置された板ばね部材51のばね力によって弾力的に押し上げられていることにより、表示車4が回転可能な状態で表示押え部材52の下面に弾力的に押し付けられている。
また、この表示装置50においても、第3実施形態と同様、表示車4の日付表示部24のいずれかの日付24aが文字板25の表示窓部25aに対応する位置に、表示車4を位置修正するための表示位置修正部42を備えている。この表示位置修正部42は、図22および図23に示すように、表示車4の日付表示部24における外周部の上面に設けられた複数の位置修正突起部43と、表示押え部材52の下面に設けられた複数の位置修正凹部44とを備えている。
この場合、複数の位置修正凹部44は、図20および図22(b)に示すように、表示押え部材52の下面に、日付表示部24のすべての日付24aに対応して設けられている。また、複数の位置修正突起部43は、第3実施形態と同様、表示車4の日付表示部24の外周側に位置する上面に、位置修正凹部44の全てに対応して設けられているが、必ずしも複数の位置修正凹部44の全てに対応して設けられている必要はなく、複数の位置修正凹部44のいずれかに対応して設けられていても良い。
このような電子腕時計の表示装置50によれば、第3実施形態と同様、駆動機構である第2駆動系6によって表示車4を回転させて日付表示部24のいずれかの日付24aを文字板25の表示窓部25aに対応させる際に、日付24aが表示窓部25aに対して僅かに位置ずれしても、表示位置修正部42によって日付表示部24の日付24aが表示窓部25aと対応するように、表示車4を位置修正することができる。これにより、表示窓部25aに対する表示車4の日付表示部24の位置ずれを防いで、日付表示部24の日付24aを良好に且つ明確に視認可能となるように表示させることができる。
この場合、この表示装置50では、表示車4と地板12との間に配置されて表示車4を弾力的に押し上げる板ばね部材51と、表示車4の日付表示部24の外周部上に配置されて表示車4を上側から押え付けるほぼリング形状の表示押え部材52を備えているので、板ばね部材51のばね力によって表示車4を回転可能な状態で表示押え部材52に弾力的に押し付けることができ、これにより表示車4を所定角度だけ回転させて日付変更する際に、表示車4を円滑に且つ良好に回転させることができると共に、表示位置修正部42による表示車4の位置を良好に修正することができる。
また、この表示装置50では、表示位置修正部42が、表示押え部材52の下面に設けられて表示車4の日付表示部24の日付24aにそれぞれ対応する複数の位置修正凹部44と、これに対向する表示車4上に設けられて複数の位置修正凹部44に係脱可能に係合して表示車4の回転位置を修正するための複数の位置修正突起部43とを備えているので、板ばね部材51のばね力によって複数の位置修正突起部43を複数の位置修正凹部44に弾力的に係合させることができ、これにより表示車4を所定角度だけ回転させて日付変更する際に、表示車4を正確な位置に位置修正して位置規制することができる。
この場合にも、複数の位置修正凹部44における表示車4の回転方向に位置する両端部には、表示車4の回転方向に沿って緩やかに傾斜する第1ガイド面44aがそれぞれ設けられており、複数の位置修正突起部43における表示車4の回転方向に位置する両端部には、表示車4の回転方向に沿って緩やかに傾斜して第1ガイド面44aによってガイドされる第2ガイド面43aがそれぞれ設けられていることにより、第3実施形態と同様、表示車4を円滑に回転させて正確な位置に位置修正して位置規制することができる。
なお、上述した第1〜第4の各実施形態およびその変形例では、表示位置修正部26、42の複数の位置修正凹部27、44が半球状または半円弧状に窪んで形成され、複数の位置修正突起部28、43が半球状または半円弧状に突出して形成されている場合について述べたが、これに限らず、例えば複数の位置修正凹部を緩やかに傾斜して窪むV字状または逆台形状などの谷形状に形成し、複数の位置修正突起部を緩やかに傾斜して突出する逆V字状または台形状などの山形状に形成しても良い。
また、上述した第1〜第4の各実施形態およびその変形例では、表示車4を位置修正する表示位置修正部26、42が、複数の位置修正凹部27、44と、これに係脱可能に係合して表示車4の位置を修正する複数の位置修正突起部28、43とを備えた構成である場合について述べたが、これに限らず、磁石の磁力によって表示車4の位置を修正するように構成されていても良い。
この場合には、表示車4に磁石を日付表示部24の各日付24aに対応させて設け、この表示車4に対向する地板12、表示押え部材41、52のいずれかに、表示車4の磁石と吸着し合う磁石を対向させて設ければ良い。このように構成しても、第1〜第4の各実施形態と同様、日付表示部24の日付24aが文字板25の表示窓部25aに対して僅かに位置ずれしても、表示車4を確実に且つ円滑に回転させて正確な位置に位置修正して位置規制することができる。
また、上述した第1〜第4の各実施形態およびその変形例では、表示車4に複数の日付からなる日付表示部24を設けた場合について述べたが、必ずしも日付表示部24である必要はなく、例えば月曜日から日曜日までの曜日を日付として表示する曜日表示部であっても良く、また1月から12月までの月を日付として表示する月表示部であっても良い。
さらに、上述した第1〜第4の各実施形態およびその変形例では、指針式の電子腕時計に適用した場合について述べたが、必ずしも電子腕時計である必要はなく、例えばトラベルウオッチ、目覚まし時計、置き時計、掛け時計などの各種の指針式の時計に適用することができる。また、必ずしも時計に限らず、例えばカレンダー装置や、計器類のメータなどの各種の機器にも広く適用することができる。
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、複数の日付が所定間隔で環状に設けられた表示部を有する表示車と、この表示車を回転させて表示窓部に対応する前記日付を切り替える駆動機構と、前記表示車が回転して前記日付を切り替えた際に、前記各日付が前記表示窓部と対応するように、前記表示車を位置修正する表示位置修正部とを備えていることを特徴とする表示装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記表示車が回転可能に配置されるベース部材と、前記表示車を前記ベース部材に弾力的に押え付ける押え部材とを備えていることを特徴とする表示装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1また請求項2に記載の表示装置において、前記表示位置修正部は、前記表示車および前記ベース部材の一方に設けられて前記表示部の前記各日付に対応する複数の位置修正凹部と、前記表示車および前記ベース部材の他方に設けられて前記複数の位置修正凹部に係脱可能に係合して前記表示車の位置を修正する複数の位置修正突起部とを備えていることを特徴とする表示装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項1また請求項2に記載の表示装置において、前記表示位置修正部は、前記表示車および前記押え部材の一方に設けられて前記表示部の前記各日付に対応する複数の位置修正凹部と、前記表示車および前記押え部材の他方に設けられて前記複数の位置修正凹部に係脱可能に係合して前記表示車の位置を修正する複数の位置修正突起部とを備えていることを特徴とする表示装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の表示装置において、前記複数の位置修正凹部における前記表示車の回転方向に位置する両端部には、前記表示車の回転方向に沿って傾斜する第1ガイド面がそれぞれ設けられており、前記複数の位置修正突起部における前記表示車の回転方向に位置する両端部には、前記表示車の回転方向に沿って傾斜して前記第1ガイド面によってガイドされる第2ガイド面がそれぞれ設けられていることを特徴とする表示装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項3〜請求項5に記載の表示装置において、前記複数の位置修正凹部と前記複数の位置修正突起部との一方は、前記表示部の前記日付の全てに対応する箇所にそれぞれ設けられており、前記複数の位置修正凹部と前記複数の位置修正突起部との他方は、少なくとも前記表示部の前記日付のいずれかに対応して設けられていることを特徴とする表示装置である。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置を収納する機器ケースを備えていることを特徴とする電子機器である。