JP2013166680A - ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法 - Google Patents

ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013166680A
JP2013166680A JP2012032368A JP2012032368A JP2013166680A JP 2013166680 A JP2013166680 A JP 2013166680A JP 2012032368 A JP2012032368 A JP 2012032368A JP 2012032368 A JP2012032368 A JP 2012032368A JP 2013166680 A JP2013166680 A JP 2013166680A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium
reaction
solution
filtration
lithium hexafluorophosphate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012032368A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5845955B2 (ja
Inventor
Keiji Sato
敬二 佐藤
Toshinori Mitsui
俊典 三井
Yuki Kamitsuru
勇貴 上鶴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Glass Co Ltd filed Critical Central Glass Co Ltd
Priority to JP2012032368A priority Critical patent/JP5845955B2/ja
Priority to PCT/JP2013/050640 priority patent/WO2013121816A1/ja
Publication of JP2013166680A publication Critical patent/JP2013166680A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5845955B2 publication Critical patent/JP5845955B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0566Liquid materials
    • H01M10/0568Liquid materials characterised by the solutes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01DCOMPOUNDS OF ALKALI METALS, i.e. LITHIUM, SODIUM, POTASSIUM, RUBIDIUM, CAESIUM, OR FRANCIUM
    • C01D15/00Lithium compounds
    • C01D15/005Lithium hexafluorophosphate
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】合成バッチ毎に副生成する析出物を廃棄物として処理することなく、より効率的に高純度のヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を製造する方法を提供する。
【解決手段】非水性有機溶媒中で、三塩化リンと、塩素と、塩化リチウム及び/またはフッ化リチウムとを反応させる、反応工程(I)、前記反応工程(I)で前記溶媒中に生成した反応生成物とフッ化水素とを反応させる、反応工程(II)、前記反応工程(II)後、脱気処理により反応溶液から塩化水素を除去した後、濾過を行い、濾液を脱気濃縮してヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を得る方法において、前記濾過を、水分を実質的に含まない不活性雰囲気において行い、該濾過で濾液と分離されたフッ化リチウム固形分を含む濾物を、前記反応工程(I)及び(II)のうち少なくとも1つの工程の反応の原料として用いることを特徴とする、ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法およびそれを用いた、ヘキサフルオロリン酸リチウムを電解質として含有するリチウムイオン電池用電解液に関する。
リチウムイオン電池等に有用な電解質であるヘキサフルオロリン酸リチウムの製造方法は、種々提案されており、溶媒を用いたヘキサフルオロリン酸リチウムの製造方法では、無水フッ化水素を溶媒として溶解させたフッ化リチウムにガス状の五フッ化リンを反応させ、生成したヘキサフルオロリン酸リチウムを晶析し、取り出すという方法(非特許文献1)がある。
この方法ではヘキサフルオロリン酸リチウムの反応収率は高いが、溶媒として、蒸気圧が高く、また毒性、腐食性を有する無水フッ化水素を大量に使用しなければならず、ハンドリングが容易ではない。さらに原料の一つである五フッ化リンを別プロセスで製造する必要があることや、ヘキサフルオロリン酸リチウムの晶析プロセスが必要であることなど、コストアップにつながる要素が多い。
一般的な電解液製造は、まずヘキサフルオロリン酸リチウムを製造し、所定のリチウム電池用溶媒に溶解させて電解液とする方法が行われている。ヘキサフルオロリン酸リチウムの製造方法については、例えば、無溶媒で固体のフッ化リチウムと気体の五フッ化リンを反応させる方法(特許文献1)がある。この方法においては、フッ化リチウムの表面に反応生成物の被膜が形成され、反応が完全に進行せず未反応のフッ化リチウムが残存する恐れがある。
同じく無溶媒で五塩化リンとフッ化リチウムに無水フッ化水素を加えて反応させる方法(特許文献2)もある。この方法は、反応の制御が容易ではなく、氷点下数十℃までの冷却が必要である。
また、有機溶媒中でフッ化リチウムと五フッ化リンを反応させる方法(特許文献3)がある。この方法では反応の制御および反応生成物の純度の点で利点は大きいが、前述したように別プロセスで原料の一つである五フッ化リンガスを製造し、取り扱う必要があるためコストの課題が残る。
さらに、溶媒として無水フッ化水素または極性有機溶媒であるCHCNを用い、三塩化リンと塩素、フッ化水素を反応させて五フッ化リンを得て、さらに同一の反応器にフッ化リチウムを加えて、五フッ化リンと反応させてヘキサフルオロリン酸リチウムを製造する方法(特許文献4)もある。この方法では五フッ化リンの製造も同一反応器内で行うため効率的であるが、蒸気圧の高い五フッ化リンの生成を経由するため、加圧反応器などの高価な設備と複雑な操作が必要であり、また基本的に結晶化プロセスが必要であるために電解液製造に対して根本的なコストダウンは難しいなど多くの課題が残っている。
一方、非水性有機溶媒中で、三塩化リンと塩素と塩化リチウムとを反応させ、その後、溶媒中に生成した反応生成物とフッ化水素とを反応させることによりリチウムイオン電池用電解液を製造する方法(特許文献5)がある。この方法ではヘキサフルオロリン酸リチウムを電解質として含有する高純度のリチウムイオン電池用電解液を得ることができる。該方法ではヘキサフルオロリン酸リチウムの一部が下記に示す分解反応により分解し、固体のフッ化リチウムが析出するため、後工程で濾過操作により除去する必要がある。
LiPF → LiF↓ + PF
特開昭64−72901号公報 特開平10−72207号公報 特開平9−165210号公報 特開平10−81505号公報 特開2007−184246号公報
J.Chem.Soc.Part4、4408(1963)
上記の特許文献5の方法のように、後工程で固体の析出物(フッ化リチウム)を除去する場合、合成バッチ毎に副生成する前記析出物を廃棄物として処理する必要があった。
本発明は、非水性有機溶媒中で、三塩化リンと、塩素と、塩化リチウム及び/またはフッ化リチウムとを反応させた後、該溶媒中に生成した反応生成物とフッ化水素とを反応させ、その後、脱気処理により反応溶液から塩化水素を除去した後、濾過を行い、濾液を脱気濃縮してヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を得る方法において、合成バッチ毎に副生成する前記析出物を廃棄物として処理することなく、より効率的に高純度のヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を製造する方法およびそれを用いた、ヘキサフルオロリン酸リチウムを電解質として含有するリチウムイオン電池用電解液の製造方法を提供するものである。
本発明者らは、かかる課題に鑑み、鋭意研究した結果、非水性有機溶媒中で、三塩化リンと、塩素と、塩化リチウム及び/またはフッ化リチウムとを反応させた後、該溶媒中に生成した反応生成物とフッ化水素とを反応させ、その後、脱気処理により反応溶液から塩化水素を除去した後、濾過を行い、濾液を脱気濃縮してヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を得る方法において、前記濾過を、水分を実質的に含まない不活性雰囲気において行い、該濾過で濾液と分離されたフッ化リチウム固形分を含む濾物を、前記反応工程(I)及び(II)のうち少なくとも1つの工程の反応の原料として用いることにより、合成バッチ毎に副生成する前記析出物を廃棄物として処理することなく、より効率的に高純度のヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を製造できることを見出し、本発明に到ったものである。
すなわち本発明は、非水性有機溶媒中で、三塩化リンと、塩素と、塩化リチウム及び/またはフッ化リチウムとを反応させる、反応工程(I)、
前記反応工程(I)で前記溶媒中に生成した反応生成物とフッ化水素とを反応させる、反応工程(II)、
前記反応工程(II)後、脱気処理により反応溶液から塩化水素を除去した後、濾過を行い、濾液を脱気濃縮してヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を得る方法において、
前記濾過を、水分を実質的に含まない不活性雰囲気において行い、該濾過で濾液と分離されたフッ化リチウム固形分を含む濾物を、前記反応工程(I)及び(II)のうち少なくとも1つの工程の反応の原料として用いることを特徴とする、ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法である。
なお、前記濾過は、濾布やカートリッジフィルターを用いた、加圧濾過器、減圧濾過器、フィルタープレス機や、遠心分離による沈降分離機、濾過分離機、さらには限外濾過膜を用いたクロスフロー濾過器などで行う。前記濾過は水分を実質的に含まない不活性雰囲気において行われる。大気中など開放系で水分を含む雰囲気で濾過を行うと、ヘキサフルオロリン酸リチウムの加水分解反応により不純物であるフッ化水素やジフルオロリン酸などの不純物濃度が増加し品質上問題が生じるばかりでなく、濾物を次バッチ原料に使用する場合、主に付着水分により、ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液中の塩化物イオン濃度の増加や着色が生じる場合がある。さらに、大気中での濾過作業は、酸性ガスのため機器の腐食や人体への毒性影響なども懸念され、製造作業上も好ましくない。なお、水分を実質的に含まない不活性雰囲気とは、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気で、一般に露点が−50℃以下、好ましくは−60℃以下の雰囲気をいう。
また、前記濾物はフッ化リチウム固形分を含むことが必要である。回収したフッ化リチウム固形分を含む濾物は、次バッチ反応において、リチウム源、およびフッ素源として消費されるため、基本的に廃棄物とならず、特にリチウム回収率は100%に近くなるなど原料コスト面からも有用である。
また、前記濾物は、フッ化リチウム固形分と、ヘキサフルオロリン酸リチウムの非水性有機溶媒溶液とからなるスラリーであることが好ましい。スラリー状態であれば、ポンプ、配管を使用した密閉状態での取り出し、移送が容易で安全なハンドリングが可能となる。
また、前記濾過はクロスフロー濾過であることが好ましい。クロスフロー濾過以外の濾過方式では、濾過終了後に密閉系で濾物を濾布等から剥離、回収、移動するなどの固体のハンドリングが必要で、作業が煩雑で危険とトラブルが多いが、クロスフロー濾過方式であれば、濾物は、フッ化リチウム固形分と非水性有機溶媒を含むスラリーとしてハンドリング可能で、移液などの操作が密閉系では容易である。また、クロスフロー濾過は密閉状態で連続的に濾過を行う方式であり、該濾過方法であれば、水分を実質的に含まない不活性雰囲気において濾過を行うことができるため特に好ましい。
また、前記濾物は、固形分濃度が0.1〜10質量%のスラリーであることが好ましい。濾物の固形分濃度が0.1質量%未満ではクロスフロー濾過での濾過濃縮が十分でなく、効率的ではない。一方、10質量%超のスラリーでは粘度上昇によりクロスフロー濾過操作が困難になるばかりでなく、スラリー移液そのものも困難になるため好ましくない。従って、固形分濃度が10質量%超のスラリーを移液するには、移液前に予め、該スラリーに非水性有機溶媒を加えて、固形分濃度を0.1〜10質量%に調整する必要がある。なお、クロスフロー濾過以外の濾過方式では一般に10質量%以上のスラリーが得られるが、水分を実質的に含まない不活性雰囲気の操作であれば、次バッチ原料として使用しても品質上の問題はない。
また本発明は、上記の製造方法で得られたヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液に、さらに、濾過、濃縮、非水性有機溶媒による希釈、及び、添加剤の添加から選ばれる少なくとも1つの処理を施すことを特徴とする、ヘキサフルオロリン酸リチウムを電解質として含有するリチウムイオン電池用電解液の製造方法である。
脱気濃縮とは、揮発により溶媒が含有する気相部を、減圧、または、窒素ガス、ドライ空気等のキャリアガスを流通することにより、系外に排出し、これにより溶質の濃度を上げる方法である。本発明では、脱気濃縮を用いることにより、溶質の濃度が高くなると共に、溶媒と共に酸性不純物も排出されることを見出し、これにより、高純度のヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液が製造可能となる。
なお、ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液中に含まれる酸性不純物濃度は低いほど好ましく、本発明で得られる該濃縮液中に含まれる酸性不純物濃度は500質量ppm以下、より好ましくは150質量ppm以下であることが望まれる。この酸性不純物濃度が上記範囲を超えるとリチウム電池特性に悪影響を及ぼす可能性があるため好ましくない。さらにヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液中に含まれる塩化物イオン濃度も低いほど好ましく、本発明で得られる該濃縮液中に含まれる塩化物イオン濃度は20質量ppm以下、より好ましくは5質量ppm以下であることが望まれる。この塩化物イオン濃度が上記範囲を超えるとリチウム電池特性に悪影響を及ぼす可能性があるため好ましくない。
本発明により、三塩化リンと、塩素と、塩化リチウム及び/またはフッ化リチウムとを反応させた後、該溶媒中に生成した反応生成物とフッ化水素とを反応させ、その後、脱気処理により反応溶液から塩化水素を除去した後、濾過を行い、濾液を脱気濃縮してヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を得る方法において、合成バッチ毎に副生成する前記析出物を廃棄物として処理することなく、より効率的に高純度のヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を製造することができる。
本発明は、非水性有機溶媒中で、三塩化リンと、塩素と、塩化リチウム及び/またはフッ化リチウムとを反応させる、反応工程(I)、
前記反応工程(I)で前記溶媒中に生成した反応生成物とフッ化水素とを反応させる、反応工程(II)、
前記反応工程(II)後、脱気処理により反応溶液から塩化水素を除去した後、濾過を行い、濾液を脱気濃縮してヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を得る方法において、
前記濾過を、水分を実質的に含まない不活性雰囲気において行い、該濾過で濾液と分離されたフッ化リチウム固形分を含む濾物を、前記反応工程(I)及び(II)のうち少なくとも1つの工程の反応の原料として用いることを特徴とする、ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法を提供するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
1.ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液およびそれを用いた電解液の製法
(1)溶媒について
使用される非水性有機溶媒は、化学的安定性が高く、しかもヘキサフルオロリン酸リチウムの溶解度が高い鎖状もしくは環状の炭酸エステル化合物、または2つ以上の酸素原子を有するエーテル化合物が望ましい。このような溶媒としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状の炭酸エステル化合物、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状の炭酸エステル化合物、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等の鎖状のエーテル化合物、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状のエーテル化合物などが挙げられる。高誘電率や高耐酸性の理由で、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタンが好ましい。
上記非水性有機溶媒は、一種類または数種類を混合して用いることができる。
(2)反応工程(I)について
本発明の製造方法は、まず非水性有機溶媒に原料である三塩化リンと、塩化リチウム及び/又はフッ化リチウムを仕込み、これに塩素ガスを吹き込むことで、該非水性有機溶媒中で反応が実施され、その後、該反応生成物を含む溶媒中にフッ化水素を導入し、反応生成物と反応させる。
本発明において、リチウム成分(塩化リチウム及びフッ化リチウム)、塩素、三塩化リンのそれぞれのモル比は、1〜1.1:1:1〜2であり、三塩化リンの量は、塩素ガスと同量または塩素ガスよりも多く仕込む必要がある。塩素ガスの量が三塩化リンよりも多いと、過剰の塩素ガスが溶媒と反応して不純物が生成するためである。このため三塩化リンの量を、塩素ガスに対して1〜2倍molの範囲で仕込む必要がある。また、リチウム成分の量は、原料コストの点で、塩素の1〜1.1倍molが好ましい。より好ましくは、1.0倍molである。
本発明の特徴として、濾物中のリチウム成分はほぼ100%再利用可能であるため、例えば前合成バッチの残渣である濾物中のフッ化リチウムを次バッチの原料として利用可能である。仮に前バッチの合成にて生成した、フッ化リチウムが0.1倍モル量含まれる濾物を次バッチの原料として用いる場合、該次バッチに仕込む塩化リチウム量は、上記リチウム成分の範囲からフッ化リチウム量を差し引いた0.9〜1.0倍モル量であり、塩化リチウムの仕込み量を減少させることが可能となる。
非水性有機溶媒に対する原料の仕込量は、非水性有機溶媒1リットルに対してリチウム成分(塩化リチウム及びフッ化リチウム)が300g以下、好ましくは200g以下にする必要がある。リチウム成分の量が非水性有機溶媒1リットルに対して300gを超えると反応中の固形分濃度が増加し、均一で効率的な反応が難しくなる。
この反応を行う際の温度は、下限が−40℃、好ましくは5℃で、上限は100℃、好ましくは50℃である。反応温度が−40℃未満では、非水性有機溶媒が凝固してしまうため反応が進行しない。また100℃よりも高い場合、着色や副反応の原因となるため好ましくない。
上記反応時の圧力は特に限定しないが、生成するガス成分はなく、大気圧で反応は迅速に100%進行するため、特別な耐圧反応器を必要とせず、基本的に大気圧付近で行う。
また反応時に光が照射されると、非水性有機溶媒と塩素の反応が進行する恐れがあるため、反応時には遮光した条件下で行うことが望ましい。
塩素ガス吹き込み完了後、反応器内に仕込んだ塩化リチウム粉末は、下記反応式[1]により全部または一部溶解して、ヘキサクロロリン酸リチウムと推定される中間体化合物となる。
LiCl + PCl + Cl → LiPCl [1]
また、前記反応工程(I)の原料として、フッ化リチウムが含まれる濾物を用いた場合、該フッ化リチウムは、下記反応式[2]により全部または一部溶解して、LiPClと推定される中間体化合物となる。
aLiF + bLiCl + cPCl + dCl → eLiPCl [2]
(xは任意の塩素元素数、yは任意のフッ素元素数であり、xとyの和は6である。またa〜eは任意数である。)
(3)反応工程(II)について
次に、前記反応式[1]や[2]で生成した中間体化合物のフッ素化を行うため、無水フッ化水素を反応器内に導入する。この時、無水フッ化水素は、ガス状でも液状でも構わない。前記反応式[1]や[2]で生成した中間体化合物は、それぞれ、下記反応式[3]、[4]によって反応し、目的生成物のヘキサフルオロリン酸リチウムが得られる。
LiPCl + 6HF → LiPF + 6HCl [3]
LiPCl + xHF → LiPF + xHCl [4]
また、前記反応工程(II)の原料として、フッ化リチウムが含まれる濾物を用いた場合、下記反応式[5]によって目的生成物のヘキサフルオロリン酸リチウムが得られる。
LiF + PCl + 5HF → LiPF + 5HCl [5]
(PClは、PClとClの反応により生成したものである)
無水フッ化水素の導入量は、中間生成物であるヘキサクロロリン酸リチウムと五塩化リンと前反応での過剰分の三塩化リンを合わせた量に対して、モル比で6.01倍mol以上必要である。無水フッ化水素の量が、モル比で6.01倍mol未満であると、ヘキサクロロリン酸リチウムや五塩化リンのフッ素化が十分進行せず、部分フッ素化塩素化リン酸リチウムおよび三塩化リンが残存してしまうため、液中の塩素濃度が高くなり、結果として酸性不純物濃度も高くなり、リチウム電池特性に悪影響を及ぼす恐れがある。無水フッ化水素の量がヘキサクロロリン酸リチウムと五塩化リンと過剰分の三塩化リンを合わせた量に対してモル比で6.01倍mol以上であると、ヘキサクロロリン酸リチウムは完全に反応してヘキサフルオロリン酸リチウムに変化するばかりではなく、五塩化リンが消費されてヘキサフルオロリン酸リチウムに変化し、過剰分の三塩化リンも、蒸気圧の高い三フッ化リンへと反応し、後の減圧処理等で容易に除去することが可能となる。このため、無水フッ化水素の量は、ヘキサクロロリン酸リチウムと五塩化リンと過剰分の三塩化リンを合わせた量以上導入する必要がある。なお、無水フッ化水素の導入量は原料コストの点から、ヘキサクロロリン酸リチウムと五塩化リンと過剰分の三塩化リンを合わせた量の6.01〜7.20倍molの範囲が好ましい。
この反応を行う際の温度は、下限が−40℃、好ましくは5℃で、上限は100℃、好ましくは50℃である。反応温度が−40℃未満では、非水性有機溶媒が凝固してしまうため反応が進行しない。また100℃よりも高い場合、着色や副反応の原因となり、収率の低下や、濃縮液中に含まれる酸性不純物濃度が、500質量ppm以上になる恐れがあるため好ましくない。
この反応時の圧力は特に限定しないが、副生成する塩化水素を取り除くため、一般的に大気圧付近で行なわれる。
(4)脱気処理による反応溶液からの塩化水素の除去について
上記のように合成した固形分を含むヘキサフルオロリン酸リチウム溶液は塩化水素の飽和状態の液であるため、後工程である濾過操作前に、減圧脱気や不活性ガス流通などで前記のとおり塩化水素の大部分をあらかじめ系外に排出しておくと、発泡や圧力上昇などが起こりにくく濾過操作を容易にかつ安全に行うことができる。塩化水素の除去は、減圧、または、窒素、アルゴンなどの不活性ガスやドライ空気等の水分を実質的に含まないキャリアガスを流通し、溶解している塩化水素をガス状にして系外に排出することにより行う。該工程での塩化水素除去は、ろ過工程の効率化と作業安全性向上のため行う粗精製であり、100%の除去を目的としていない。後工程の脱気濃縮工程で塩化水素の他、フッ化水素等も十分に除去可能である。このため、該工程での除去後の塩化水素濃度は特に限定しないが、概ね0.2質量%以下であれば十分である。
減圧には、真空ポンプ、アスピレータなどを用いることができる。該減圧は、反応器を密閉状態としてから、系内を大気圧以下の圧力に保持することにより行う。系内の圧力が低いほど、さらに系内の温度が高いほど、より効率的に塩化水素を除去できるが、温度が高すぎると得られる濃縮液に着色が生じたり、ヘキサフルオロリン酸リチウムの分解による収率低下、さらには非水性有機溶媒の飛散による濃度上昇が進み、粘度が上昇して後プロセスである濾過工程に悪影響を及ぼす恐れがある。このために該温度の上限は90℃、好ましくは60℃である。また、温度が低すぎると塩化水素の除去速度が低下し、さらにはヘキサフルオロリン酸リチウム溶液が凝固する可能性があるため、該温度の下限は−20℃、好ましくは10℃である。前記系内の圧力は、塩化水素濃度、および液体の温度と蒸気圧によって変わるため、一概には言えないが、該減圧は、槽内の真空度を、絶対圧で10kPa以下に保持することが好ましい。保持する圧力が10kPaを超えた場合、塩化水素を所望の濃度以下になるまで排除することができない、あるいは、所望の濃度以下になるまで排除するのに長時間を要するため、好ましくない。キャリアガスを流通する場合は、気相部のみに流通させてもよいが、バブリング等により液中も流通させるとより効率的である。
(5)濾過について
前記の塩化水素の除去後に、得られた反応液を濾過することにより、濾液と、フッ化リチウム固形分を含む濾物とを分離する。濾過は、濾布やカートリッジフィルターを用いた、加圧濾過器、減圧濾過器、フィルタープレス機や、遠心分離による沈降分離機、濾過分離機、さらには限外濾過膜を用いたクロスフロー濾過器などいずれの方法でも可能であるが、ハンドリングとコストの点で前記の通り、クロスフロー濾過方式で行うことが望ましい。クロスフロー濾過では、セラミック、樹脂、等の限外濾過膜を使用し、合成した固形分を含むヘキサフルオロリン酸リチウム溶液を濾過膜に加圧循環させることにより行う。
濾過膜を通過したヘキサフルオロリン酸リチウム溶液の濾液は次工程である濃縮を行う槽に移液し、濃縮操作を行う。
一方、固形分を含む循環スラリーは、濾過の進捗ともにスラリー中の固形分濃度が増加するため、該固形分濃度が0.1〜10質量%のスラリーの範囲で濾過操作を管理することが好ましい。濾過操作完了後、スラリーは次バッチ反応を行う槽に移液するか、濾過操作を行った槽で次バッチ反応を行うのであれば、そのまま待機しておく。
(4)脱気濃縮について
前記濾過によって得られた濾液中に存在する主に塩化水素、三フッ化リン、過剰導入分のフッ化水素を脱気濃縮によって除去する。
脱気濃縮は、溶液からの揮発成分を含む気相部を、減圧、または、窒素、アルゴンなどの不活性ガスやドライ空気等の水分を実質的に含まないキャリアガスを流通し、揮発成分を系外に排出することにより行う。また、脱気濃縮操作によりヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は増加し、該濃縮液を用いたリチウムイオン電池用電解液の製造が可能となる。
減圧には、真空ポンプ、アスピレータなどを用いることができる。該減圧は、反応器を密閉状態としてから、系内を大気圧以下の圧力に保持することにより行う。系内の圧力が低いほど、さらに系内の温度が高いほど、より効率的に濃縮を行うことができるが、温度が高すぎると得られる濃縮液に着色が生じたり、ヘキサフルオロリン酸リチウムの分解による収率低下が起きたりするため、該温度の上限は90℃、好ましくは60℃である。また、温度が低すぎると濃縮速度が低下し非効率となり、さらにはヘキサフルオロリン酸リチウム溶液が凝固する可能性があり、凝固した場合は濃縮が困難となるので、該温度の下限は−20℃、好ましくは10℃である。前記系内の圧力は、濃縮対象の液体の温度と蒸気圧によって変わるため、一概には言えないが、該減圧は、槽内の真空度を、絶対圧で10kPa以下に保持することが好ましい。保持する圧力が10kPaを超えた場合、不純物である塩化水素やフッ化水素等を所望の濃度以下になるまで排除することができない、あるいは、該不純物を所望の濃度以下になるまで排除するのに長時間を要するため、好ましくない。また、保持する圧力が1kPa以下であると、前記不純物を低濃度まで排除できるため、さらに好ましい。キャリアガスを流通する場合は、気相部のみに流通させてもよいが、バブリング等により液中も流通させるとより効率的である。
脱気濃縮時の温度は、下限が−20℃、好ましくは10℃で、上限は90℃、好ましくは60℃である。脱気濃縮時の温度が−20℃未満では、濃縮効率が低くなるばかりでなく、ヘキサフルオロリン酸リチウム溶液が凝固してしまう可能性があるため酸性不純物が除去され難い。また、90℃よりも高い場合、着色や分解の原因となり、結果として濃縮液中に含まれる酸性不純物濃度を、500質量ppm以下とし難くなるため好ましくない。
濃縮濃度は初期のヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度にもよるが、濃縮後のヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度が高いほど好ましく、最低でもヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度が25質量%以上になるまで脱気濃縮する必要があり、好ましくは35〜45質量%程度である。45質量%を超える濃度に濃縮するとヘキサフルオロリン酸リチウム固形分の析出の可能性が生じるため好ましくない。さらに25質量%未満の濃度での濃縮の場合は、濃縮液中に含まれる酸性不純物濃度を、500質量ppm以下に低減することが難しくなり、また該ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を使用した後述の電解液の製造も難しくなるため好ましくない。従って、濃縮濃度は35〜45質量%程度が望ましい。
前記脱気濃縮によって得られる高純度のヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液は、リチウムイオン電池の電解液の原料として用いることができる。リチウムイオン電池に用いる場合、前記濃縮液に、さらに、濾過、濃縮、非水性有機溶媒による希釈、及び、添加剤の添加から選ばれる少なくとも1つの処理を施すことにより、所望の濃度および構成の電解液である、リチウムイオン電池の電解液が得られる。前記濾過は濾布やカートリッジフィルターを用いた、加圧濾過器、減圧濾過器、フィルタープレス機や、遠心分離による沈降分離機、濾過分離機、さらには限外濾過膜を用いたクロスフロー濾過器などを用いてフッ化リチウム等を除去する。また、イオン交換樹脂に前記濃縮液を通すことでフッ化水素等の酸性不純物の除去を行うこともできる。その際の温度は、ヘキサフルオロリン酸リチウムや非水性有機溶媒、およびイオン交換樹脂の分解を防ぐ理由から、15〜50℃が好ましい。またイオン交換樹脂に通す前記濃縮液の粘度の観点から、16〜34℃がさらに好ましい。前記イオン交換樹脂としては母体構造がスチレンジビニルベンゼン共重合体、スチレン系、アクリル系などで、官能基は―SOH、―N(CH、―N(X)(CH、―N(X)(COH)(CH等が挙げられる。なお、前記Xはハロゲン化物である。前記濃縮は密閉状態での減圧脱気等により溶媒等を留去し、所望の濃度に調整するものである。また、前記濃縮において溶媒とともに酸性不純物を除去してもよい。前記非水性有機溶媒による希釈はエチルメチルカーボネート等の非水性有機溶媒により希釈し、所望の濃度に調整するものである。また、上記のリチウムイオン電池の電解液には添加剤が含有されていてもよい。
以上のように、三塩化リンと、塩素と、塩化リチウム及び/またはフッ化リチウムとを反応させた後、該溶媒中に生成した反応生成物とフッ化水素とを反応させ、その後、濾過を行い、濾液を脱気濃縮してヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を得る方法において、合成バッチ毎に副生成する前記析出物を廃棄物として処理することなく、より効率的に高純度のヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を製造することができる。また、以上のようにして得られたヘキサフルオロリン酸リチウムを電解質として含有している溶液から冷却や濃縮という晶析プロセスにより、ヘキサフルオロリン酸リチウム結晶を得ることも可能であるが、本発明では反応に用いた非水性有機溶媒としてリチウムイオン電池用溶媒を使用しているため、反応により得られた溶液からヘキサフルオロリン酸リチウムを晶析プロセスで固体として取り出すことなしに、直接リチウムイオン電池用電解液の原料として使用することが可能である。
2.リチウムイオン電池について
次に、本発明のリチウムイオン電池の構成について説明する。本発明のリチウムイオン電池は、上記の本発明の製造方法で得られるヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液、または該ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を用いた、ヘキサフルオロリン酸リチウムを電解質として含有するリチウムイオン電池用電解液を用いることが特徴であり、その他の構成部材には一般のリチウムイオン電池に使用されているものが用いられる。即ち、リチウムの吸蔵及び放出が可能な正極及び負極、セパレータ、容器等から成る。
負極は、負極材料と集電体を、正極は、正極材料と集電体を、少なくともそれぞれ具備する。
集電体は、正極材料や負極材料と電子のやり取りをする導電性のシートで、金属、カーボン材料、または導電性高分子を使用できる。例えば、正極用としてアルミニウム箔、負極用として銅箔が使用される。
負極材料としては、特に限定されないが、リチウムを吸蔵・放出できるリチウム金属、リチウムと他の金属との合金及び金属間化合物や種々のカーボン材料、人造黒鉛、天然黒鉛、金属酸化物、金属窒化物、活性炭、または導電性ポリマー等が用いられる。
正極材料としては、特に限定されないが、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMnO、またはLiMn等のリチウム含有遷移金属複合酸化物、それらのリチウム含有遷移金属複合酸化物の遷移金属が複数混合したもの、それらのリチウム含有遷移金属複合酸化物の遷移金属の一部が他の金属に置換されたもの、LiFePOまたはLiMnPO等のリチウム含有遷移金属リン酸塩、それらのリチウム含有遷移金属リン酸塩の遷移金属が複数混合したもの、それらのリチウム含有遷移金属リン酸塩の遷移金属の一部が他の金属に置換されたもの、TiO、V、またはMoO等の酸化物、TiSまたはFeS等の硫化物、あるいはポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、およびポリピロール等の導電性高分子、活性炭、ラジカルを発生するポリマー、またはカーボン材料等が使用される。
正極材料や負極材料に、導電材としてアセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、または黒鉛、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、またはSBR樹脂等を加えることにより、容易にシート状に成型できる。
正極と負極の接触を防ぐためのセパレータとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、紙、またはガラス繊維等で作られた不織布や多孔質シートが使用される。
以上の各要素からコイン状、円筒状、角形、またはアルミラミネートシート型等の形状のリチウムイオン電池が組み立てられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
(第1バッチ)
ポリテトラフルオロエチレン樹脂(以降「PFA樹脂」と記載する)を接液部にコーティングしたジャケット付きSUS反応器に、エチルメチルカーボネート(以降、「EMC」と記載する)80kg、三塩化リン(以降、「PCl」と記載する)23.1kg、塩化リチウム(以降、「LiCl」と記載する)6.8kgを仕込んだ。次に、撹拌器にて撹拌しながら、塩素ガス(以降、「Cl」と記載する)11.4kgを吹き込み塩素化反応を行った。なおこの時、ジャケットに冷却水を流して、液温を20〜30℃に維持した。次に、同様に撹拌しながら、20〜30℃に液温を冷却維持して、無水フッ化水素(以降、「HF」と記載する)を19.9kgを吹き込むことによりフッ素化反応を行い、反応溶液を得た。なお、この時、副生成する塩化水素ガスは系外に排出し、アルカリスクラバーで中和処理した。得られた反応溶液は、ドライ真空ポンプを用いて反応器を減圧することにより脱気処理を行い、溶液中に溶解した大部分の塩化水素を除去した。この後、サンプリングを行ったところ、溶液はやや白濁しており、分析したところ、フッ化リチウム(以降、「LiF」と記載する)とヘキサフルオロリン酸リチウム(以降、「LiPF」と記載する)の生成を確認した。溶液中のLiPFの濃度は23質量%であり、反応収率は約93%であった。さらに酸性不純物濃度は4500質量ppmであり、その他の不純物はほとんど認められなかった。
次に、塩化水素を除去した後に得られた反応溶液をスラリーポンプにて循環しながらクロスフロー濾過器(限外濾過膜;セラミックス膜)に導入して濾過操作を行った。濾液は透明であり、次工程を行うPFAをコーティングしたジャケット付きSUS反応容器に移液した。また、スラリーの固形分濃度は、質量分析を行った結果、0.2質量%であった。
次に、前記濾液を、反応器ジャケットに45℃温水を流通させて加温しながら密閉状態とした後にドライ真空ポンプを用いて脱気濃縮を行った。脱気濃縮開始より、容器内の圧力は低下し、非水性有機溶媒であるEMCの留出が確認され、合成液中のLiPF濃度が40質量%になるまで継続した。脱気濃縮終了時点の反応容器内の圧力は約3hPaであった。脱気濃縮終了後、容器内に窒素ガスを導入して大気圧に復圧し、サンプリング、分析を行ったところ、生成物はLiPFであり、その他の生成物はほとんど認められなかった。酸性不純物濃度は290質量ppmに低減した。また、塩化物イオン濃度(以降、「Cl濃度」と記載する)は、3質量ppm未満であり、着色も認められなかった。結果を表1に示す。
Figure 2013166680
(第2バッチ)
上記第1バッチと同様のPFA樹脂を接液部にコーティングしたジャケット付きSUS反応器に、上記第1バッチで回収した濾物(LiF固形分と、LiPFのEMC溶液とからなるスラリー)を原料として約20kg用い、さらに、EMC:65kg、PCl:18.8kg、LiCl:5.0kgを仕込んだ。次に、撹拌器にて撹拌しながら、Cl:9.2kgを吹き込み塩素化反応を行った。なおこの時、ジャケットに冷却水を流して、液温を20〜30℃に維持した。次に、同様に撹拌しながら、20〜30℃に液温を冷却維持して、HF:16.0kgを吹き込むことによりフッ素化反応を行い、反応溶液を得た。なお、この時、副生成する塩化水素ガスは系外に排出し、アルカリスクラバーで中和処理した。得られた反応溶液は、ドライ真空ポンプを用いて反応器を減圧することにより脱気処理を行い、溶液中に溶解した大部分の塩化水素を除去した。この後、サンプリングを行ったところ、溶液はやや白濁しており、分析したところ、LiFとLiPFの生成を確認した。溶液中のLiPFの濃度は22質量%であり、反応収率は約92%であった。さらに酸性不純物濃度は1500質量ppmであり、その他の不純物はほとんど認められなかった。
次に、塩化水素を除去した後に得られた反応溶液をスラリーポンプにて循環しながらクロスフロー濾過器に導入して濾過操作を行った。クロスフロー濾過は第1バッチと同一条件で行った。濾液は透明であり、スラリーの固形分濃度は、質量分析を行った結果、0.2質量%であった。
次に、前記濾液を、第1バッチと同一の条件で脱気濃縮を行った。脱気濃縮終了後サンプリング、分析を行ったところ、生成物はLiPFであり、その他の生成物はほとんど認められなかった。酸性不純物濃度は60質量ppmに低減した。また、Cl濃度は、3質量ppm未満であり、着色も認められなかった。結果を表1に示す。
[実施例2〜6]
実施例1で用いた、溶媒種類やその量、PCl、LiCl、Cl、およびHFの量、使用した濾物とその添加工程を変更すること以外は実施例1と同様の手順でLiPF濃縮液を作製した。なお、上記のいずれの実施例においても、濃縮後の生成物はLiPFのみであり、得られた溶液において品質上の問題はなかった。結果を表1に示す。なお、表中で、「DEC」はジエチルカーボネート、「DMC」はジメチルカーボネートを意味する。
なお、実施例4では、実施例3で得られた濾物を用いているが、該濾物の固形分濃度が高すぎたため、該濾物にEMCを加えて、固形分濃度を5.0質量%に調整したものを移液し、使用した。
[比較例1]
(第1バッチ)
実施例1と同様のPFA樹脂を接液部にコーティングしたジャケット付きSUS反応器に、実施例4で回収した濾物(LiF固形分と、LiPFのEMC溶液とからなるスラリー)約20kgに、EMC:65kg、PCl:18.8kg、LiCl:5.0kgを仕込んだ。次に、撹拌器にて撹拌しながら、Cl:9.2kgを吹き込み塩素化反応を行った。なおこの時、ジャケットに冷却水を流して、液温を20〜30℃に維持した。次に、同様に撹拌しながら、20〜30℃に液温を冷却維持して、HF:16.0kgを吹き込むことによりフッ素化反応を行い、反応溶液を得た。なお、この時、副生成する塩化水素ガスは系外に排出し、アルカリスクラバーで中和処理した。得られた反応溶液は、ドライ真空ポンプを用いて反応器を減圧することにより脱気処理を行い、溶液中に溶解した大部分の塩化水素を除去した。この後、サンプリングを行ったところ、溶液はやや白濁しており、分析したところ、LiFとLiPFの生成を確認した。溶液中のLiPFの濃度は23質量%であり、反応収率は約92%であった。さらに酸性不純物濃度は5500質量ppmであり、その他の不純物はほとんど認められなかった。
次に、塩化水素を除去した後に得られた反応溶液をPFAコーティングした加圧ろ過器を用いて濾過操作を行った。なお、濾過操作は数回に分けて大気中で固形分をかきとって行った。濾物の固形分濃度は、質量分析を行った結果、45質量%であった。
次に、前記濾液を、実施例1と同一の条件で脱気濃縮を行った。脱気濃縮終了後サンプリング、分析を行ったところ、生成物はLiPFであり、その他の生成物としてジフルオロリン酸リチウム(以降、「LiPO」と記載する)が数千質量ppm認められた。酸性不純物濃度は620質量ppmと高く、また、赤褐色の着色が認められた。結果を表2に示す。
Figure 2013166680
(第2バッチ)
上記比較例1の第1バッチと同様のPFA樹脂を接液部にコーティングしたジャケット付きSUS反応器に、EMC:65kg、PCl:18.8kg、LiCl:5.0kgを仕込み、さらに、上記比較例1の第1バッチで回収した濾物(ケーキ)を約0.6kg仕込んだ。次に、撹拌器にて撹拌しながら、Cl:9.2kgを吹き込み塩素化反応を行った。なおこの時、ジャケットに冷却水を流して、液温を20〜30℃に維持した。次に、同様に撹拌しながら、20〜30℃に液温を冷却維持して、HF:16.0kgを吹き込むことによりフッ素化反応を行い、反応溶液を得た。なお、この時、副生成する塩化水素ガスは系外に排出し、アルカリスクラバーで中和処理した。得られた反応溶液は、ドライ真空ポンプを用いて反応器を減圧することにより脱気処理を行い、溶液中に溶解した大部分の塩化水素を除去した。この後、サンプリングを行ったところ、溶液はやや白濁しており、分析したところ、LiFとLiPFの他にLiPOの生成を確認した。溶液中のLiPFの濃度は20質量%であり、反応収率は約82%と低い値であった。さらに酸性不純物濃度は12000質量ppmと高かった。
次に、塩化水素を除去した後に得られた反応溶液を上記比較例1の第1バッチと同様の方法で濾過操作した。濾物の固形分濃度は、質量分析を行った結果、44質量%であった。
次に、前記濾液を、実施例1と同一の条件で脱気濃縮を行った。脱気濃縮終了後サンプリング、分析を行ったところ、生成物はLiPFであり、その他の生成物としてLiPOが数千質量ppm認められた。酸性不純物濃度は2500質量ppmと高く、Cl濃度も30質量ppmと高かった。さらに、濃縮液に赤褐色の着色が認められた。結果を表2に示す。
[実施例7]
実施例1の第2バッチで得られた濃縮液をカートリッジフィルターを用いて濾別し、得られた濾過液を用いてテストセルを作製し、充放電試験により電解液としての性能を評価した。まず濾別により得られた濾過液であるLiPF/EMC溶液を2倍程度濃縮し、そこにエチレンカーボネート(以降、「EC」と記載する)を体積比でEMC:EC=2:1になるように添加して1mol/LのLiPFの(EMC、EC混合溶媒)電解液を調合した。
この電解液を用いて負極に黒鉛、正極にコバルト酸リチウムを用いたテストセルを組み立てた。具体的には、天然黒鉛粉末95質量部に、バインダーとして5質量部のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を混合し、さらにN,N−ジメチルホルムアミドを添加し、スラリー状にした。このスラリーをニッケルメッシュ上に塗布して、150℃で12時間乾燥させることにより、試験用負極体とした。また、コバルト酸リチウム85質量部に、黒鉛粉末10質量部およびPVDF5質量部を混合し、さらに、N,N−ジメチルホルムアミドを添加し、スラリー状にした。このスラリーをアルミニウム箔上に塗布して、150℃で12時間乾燥させることにより、試験用正極体とした。
ポリプロピレン不織布をセパレータとして、上記電解液と、上記負極体および正極体とを用いてテストセルを組み立てた。続いて定電流充放電試験を、充電、放電ともに0.35mA/cmで、充電4.2V、放電2.5Vまでのサイクルを繰り返し行い容量維持率の変化を観察した。
その結果、充放電効率がほぼ100%で、100サイクル終了後の容量維持率は全く変化しなかった。
[実施例8]
実施例3で得られた濃縮液をカートリッジフィルターを用いて濾別し、得られた濾過液をイオン交換樹脂カラム通液し、酸性不純物濃度を10質量ppmまで低減させた。この濃縮液を用いて、実施例7と同様に、テストセルを作製し、充放電試験により電解液としての性能を評価した。
その結果、充放電効率がほぼ100%で、100サイクル終了後の容量維持率は全く変化しなかった。

Claims (5)

  1. 非水性有機溶媒中で、三塩化リンと、塩素と、塩化リチウム及び/またはフッ化リチウムとを反応させる、反応工程(I)、
    前記反応工程(I)で前記溶媒中に生成した反応生成物とフッ化水素とを反応させる、反応工程(II)、
    前記反応工程(II)後、脱気処理により反応溶液から塩化水素を除去した後、濾過を行い、濾液を脱気濃縮してヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液を得る方法において、
    前記濾過を、水分を実質的に含まない不活性雰囲気において行い、該濾過で濾液と分離されたフッ化リチウム固形分を含む濾物を、前記反応工程(I)及び(II)のうち少なくとも1つの工程の反応の原料として用いることを特徴とする、ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法。
  2. 前記濾物が、フッ化リチウム固形分と、ヘキサフルオロリン酸リチウムの非水性有機溶媒溶液とからなるスラリーであることを特徴とする、請求項1に記載のヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法。
  3. 前記濾過がクロスフロー濾過であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法。
  4. 前記濾物が、固形分濃度が0.1〜10質量%のスラリーであることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の製造方法で得られたヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液に、さらに、濾過、濃縮、非水性有機溶媒による希釈、及び、添加剤の添加から選ばれる少なくとも1つの処理を施すことを特徴とする、ヘキサフルオロリン酸リチウムを電解質として含有するリチウムイオン電池用電解液の製造方法。
JP2012032368A 2012-02-17 2012-02-17 ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法 Active JP5845955B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012032368A JP5845955B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法
PCT/JP2013/050640 WO2013121816A1 (ja) 2012-02-17 2013-01-16 ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012032368A JP5845955B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013166680A true JP2013166680A (ja) 2013-08-29
JP5845955B2 JP5845955B2 (ja) 2016-01-20

Family

ID=48983942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012032368A Active JP5845955B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5845955B2 (ja)
WO (1) WO2013121816A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016072158A1 (ja) * 2014-11-05 2016-05-12 セントラル硝子株式会社 電解質溶液の精製方法及び電解質溶液の製造方法
WO2019111983A1 (ja) 2017-12-06 2019-06-13 セントラル硝子株式会社 非水電解液電池用電解液及びそれを用いた非水電解液電池
KR20200040820A (ko) 2017-09-12 2020-04-20 오르가노 코포레이션 전해액의 정제장치 및 정제방법
KR20200094782A (ko) 2017-12-06 2020-08-07 샌트랄 글래스 컴퍼니 리미티드 비수 전해액 전지용 전해액 및 그것을 이용한 비수 전해액 전지
WO2023116462A1 (zh) * 2021-12-24 2023-06-29 浙江中欣氟材股份有限公司 一种六氟磷酸盐的合成方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016027030A (ja) * 2014-07-02 2016-02-18 セントラル硝子株式会社 精製イオン性錯体の製造方法
WO2016002772A1 (ja) * 2014-07-02 2016-01-07 セントラル硝子株式会社 精製イオン性錯体の製造方法及びイオン性錯体
CN115196654B (zh) * 2022-08-11 2023-12-01 胜华新能源科技(东营)有限公司 一种液态六氟磷酸锂的合成装置及其应用
CN115849409B (zh) * 2022-12-01 2024-04-09 胜华新能源科技(东营)有限公司 一种液态六氟磷酸锂的合成工艺
CN115650260B (zh) * 2022-12-13 2023-04-18 深圳新宙邦科技股份有限公司 一种六氟磷酸锂的制备方法、电解液及锂离子电池

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1081505A (ja) * 1996-06-26 1998-03-31 Solvay Fluor & Derivate Gmbh ヘキサフルオロ燐酸リチウム又はヘキサフルオロ砒酸リチウムの製法
WO2007066464A1 (ja) * 2005-12-06 2007-06-14 Central Glass Company, Limited リチウムイオン電池用電解液の製造方法およびそれを用いたリチウムイオン電池
WO2011155267A1 (ja) * 2010-06-08 2011-12-15 セントラル硝子株式会社 リチウムイオン電池用電解液の製造方法およびその電解液を用いたリチウムイオン電池

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1081505A (ja) * 1996-06-26 1998-03-31 Solvay Fluor & Derivate Gmbh ヘキサフルオロ燐酸リチウム又はヘキサフルオロ砒酸リチウムの製法
WO2007066464A1 (ja) * 2005-12-06 2007-06-14 Central Glass Company, Limited リチウムイオン電池用電解液の製造方法およびそれを用いたリチウムイオン電池
WO2011155267A1 (ja) * 2010-06-08 2011-12-15 セントラル硝子株式会社 リチウムイオン電池用電解液の製造方法およびその電解液を用いたリチウムイオン電池

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016072158A1 (ja) * 2014-11-05 2016-05-12 セントラル硝子株式会社 電解質溶液の精製方法及び電解質溶液の製造方法
JP2016091808A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 セントラル硝子株式会社 電解質溶液の精製方法及び電解質溶液の製造方法
KR20200040820A (ko) 2017-09-12 2020-04-20 오르가노 코포레이션 전해액의 정제장치 및 정제방법
WO2019111983A1 (ja) 2017-12-06 2019-06-13 セントラル硝子株式会社 非水電解液電池用電解液及びそれを用いた非水電解液電池
KR20200094782A (ko) 2017-12-06 2020-08-07 샌트랄 글래스 컴퍼니 리미티드 비수 전해액 전지용 전해액 및 그것을 이용한 비수 전해액 전지
WO2023116462A1 (zh) * 2021-12-24 2023-06-29 浙江中欣氟材股份有限公司 一种六氟磷酸盐的合成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5845955B2 (ja) 2016-01-20
WO2013121816A1 (ja) 2013-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5845955B2 (ja) ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法
CN107001042B (zh) 二氟磷酸锂粉体的制造方法和二氟磷酸锂
JP5862094B2 (ja) ヘキサフルオロリン酸リチウム濃縮液の製造方法
CN1108985C (zh) 六氟磷酸锂的制备方法
KR102036924B1 (ko) 육불화인산알칼리금속염 제조방법, 육불화인산알칼리금속염, 육불화인산알칼리금속염 함유 전해농축액 제조방법, 및 이차전지 제조방법
KR20120039648A (ko) 4불화붕산염의 제조 방법
KR100971065B1 (ko) 리튬이온전지용 전해액의 제조방법 및 이를 사용한리튬이온전지
CN106744781A (zh) 一种二氟磷酸锂的提纯方法
JP5609283B2 (ja) リチウムイオン電池用電解液の製造方法およびそれを用いたリチウムイオン電池
CN112897494B (zh) 二氟磷酸锂的合成工艺及合成装置
CN112537763B (zh) 一种气固液三相合成二氟磷酸锂的方法
JP5165364B2 (ja) 六フッ化リン酸塩の製造方法
JP5151121B2 (ja) リチウムイオン電池用電解液の製造方法およびそれを用いたリチウムイオン電池
JPH11157830A (ja) テトラフルオロホウ酸リチウムの製造方法
CN111909208B (zh) 三草酸磷酸锂的制备方法
CN108178139A (zh) 一种在制备二氟磷酸锂过程中提高产品收率的方法
TWI540097B (zh) Preparation of Tetrafluoroborate
CN116282085A (zh) 一种六氟磷酸锂的制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141121

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151027

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5845955

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250