JP2013162669A - ステータ及びセグメントコイル - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルの断面積を大きく設定して大電流を流せるとともに部分放電を防止することができ、また占積率を高めて、電動機の性能を向上させることができるステータを提供する。
【解決手段】内周部に形成されたスロット4を備える環状コア3と、このスロットに装着されるセグメントコイル1とを備えるステータ2であって、上記各セグメントコイルは、上記スロットから延出するコイルエンド部1a,1cが、中央部を頂点とする略山形状に形成されているとともに、少なくともステータの半径方向中間部に配置される各セグメントコイルの上記山形状の一方の斜辺部10aに付加絶縁層12a〜12dが形成されている一方、上記セグメントコイルに隣接して配置されるセグメントコイルの他方の斜辺部が、上記付加絶縁層12a〜12dに対接するように構成されている。
【選択図】図4

Description

本願発明は、ステータ及びセグメントコイルに関する。詳しくは、隣接するコイル等との間における部分放電を防止できるセグメントコイルに関する。
たとえば、電動機を構成するステータは、環状のコアにコイルを設けて構成される。上記環状コアには、内側に開口する複数のスロットが所定間隔で設けられており、このスロットに上記コイルが装着される。従来のコイルは、曲折可能な巻き線を、上記スロットに巻き回すことにより設けられていた。しかしながら、内側に開口する上記スロットに、上記巻き線を、傷めることなく巻き回すのは困難であり、作業性が悪いという問題があった。
また、スロットに巻き回す際に曲折可能な巻き線では、直径を大きく設定することができないため大電流を流すことができない。このため、電動機の出力を高めることは困難である。また、電動機の出力向上及び小型化の要請に応えるためには、コイルの占積率を高める必要があるが、上記巻き線を巻き回す構成では、占積率を向上させることも困難である。
上記問題を解決するため、断面積の大きなコイル材料をスロットに装着できる形態にあらかじめ成形して構成される複数のセグメントコイルを上記スロットに装着し、上記スロットから延出する接続端部を溶接等することにより接続してコイルを構成する手法を採用することができる。上記セグメントコイルの断面を上記スロットの断面形態に対応させることにより断面積を大きく設定することができるため、大電流を流すことができるとともに占積率を大きく設定することが可能となり、電動機の出力を高めることができる。
特許第4688003号公報
上記セグメントコイルには、隣接するセグメントコイルとの間や、コアとの間の絶縁を行うための絶縁被覆層が設けられている。上記絶縁被覆層は、上記各部材間において部分放電が生じないように構成する必要がある。上記部分放電は、電圧差が大きくなる部分において生じやすい。たとえば、3相交流電動機のステータにセグメントコイルを採用した場合、異なる相に属するセグメントコイル間における電圧差が最も大きくなる。したがって、異なる相に属するセグメントコイルが近接あるいは接触する部分において部分放電が生じやすい。
従来のセグメントコイルにおいては、異なる相に属するセグメントコイル間の電圧差に対応できる絶縁被覆層を、セグメントコイルの全域に設けることにより、部分放電を防止するように構成されていた。
ところが、同じ層に属するセグメントコイルが対接する部位や、コアとセグメントコイルとが対接する部位においては、大きな電圧差に対応できる厚みの大きな絶縁被覆層を設ける必要はない。ところが、従来のセグメントコイルにおいては、異なる相に属するコイル間の電圧差に対応できる絶縁被覆層がコイルの全域に設けられているため、スロット内の占積率が低下して、電動機の大型化や発熱量の増加につながるといった問題があった。
占積率を高めるため、比誘電率が低く絶縁性能が高い高価な絶縁材料を用いて、セグメントコイルの全体に、厚みの小さい絶縁被覆層を形成することも考えられるが、製造コストの増加につながることになる。
本願発明は、上記従来の問題を解決し、コイルの断面積を大きく設定して大電流を流せるとともに部分放電を防止することができ、また占積率を高めて、電動機の性能を向上させることができるセグメントコイルを提供することを課題とする。
本願の請求項1に記載した発明は、内周部に形成されたスロットを備える環状コアと、このスロットに装着されるセグメントコイルとを備えるステータであって、上記各セグメントコイルは、上記スロットから延出するコイルエンド部が、中央部を頂点とする略山形状に形成されているとともに、少なくともステータの半径方向中間部に配置される各セグメントコイルの上記山形状の一方の斜辺部に付加絶縁層が形成されている一方、上記セグメントコイルに隣接して配置されるセグメントコイルの他方の斜辺部が、上記付加絶縁層に対接するように構成されているものである。
通常、同一のスロットには、同じ相に属するセグメントコイルが装着されるため、異なる相に属するセグメントコイルが対接させられるのはコイルエンド部である。したがって、コイルエンド部において部分放電が生じやすくなる。
本願発明では、上記コイルエンド部を、中央部を頂点とする略山形状に形成し、少なくともステータの半径方向中間部に配置される各セグメントコイルの上記山形状の一方の斜辺部に付加絶縁層を形成している。そして、上記セグメントコイルに隣接して配置されるセグメントコイルの他方の斜辺部を、上記付加絶縁層に対接するように構成している。
ステータの半径方向中間部に配置されるセグメントコイルは、コイルエンド部において、上記半径方向の両側において隣接するセグメントコイルと対接させられることになる。そして、セグメントコイルの各コイルエンド部形状を中央を頂点とする山形形状に設定すると、一のセグメントコイルにおける山形形状の一方の斜辺部に対して、この一のセグメントコイルに隣接するセグメントコイルにおける山形形状の他方の斜辺部を交差するように対接させることができる。すなわち、一のセグメントコイルの一方の斜辺部に対して、隣接するセグメントコイルの他方の斜辺部を対接させることができる。
上記構成を採用すると、各セグメントコイルの山形形状をしたコイルエンド部の一方の斜辺部に付加絶縁層を設けておけば、対接するセグメントコイル間に付加絶縁層を設定できる。これにより、コイルエンド部において互いに対接するセグメントコイル間に、部分放電を防止できる付加絶縁層を設けることが可能となる。
しかも、本願発明では、対接する一方の側のセグメントコイルにのみ付加絶縁層を設けている。このため、ステータを構成するコイル全体として、付加絶縁層を設ける領域を小さく設定することが可能となる。また、効率よく部分放電を防止できるとともに、付加絶縁層を設けるために必要な材料を削減して製造コストを低減させ、さらに、電動機の重量を削減することもできる。
一方、スロットに装着される部分には、上記付加絶縁層が形成されることがないため、セグメントコイルを構成する導体の断面積を大きく設定することが可能となる。このため、上記スロット内の占積率を高めることが可能となり、電動機の効率を高めることができる。
また、ステータの半径方向最外側及び半径方向最内側に配置されるセグメントコイルは、上記半径方向の一方の側にのみ隣接するセグメントコイルが配置されることになるとともに、他のスロットに装着された同相のセグメントコイルと連結されるため、設計によっては、山形形状の両方の斜辺部において隣接するセグメントコイルに対接させられる場合も考えられる。このため、セグメントコイルの構成等に応じて、他のセグメントコイルと対接する部分に付加絶縁層を設ければよい。
上記付加絶縁層は、上記一方の斜辺部の全域に形成することもできるし、請求項2に記載した発明のように、隣接して配置されるセグメントコイルの他方の斜辺部が対接する部分に形成することもできる。付加絶縁層を、部分放電が生じやすいセグメントコイルが対接する部分にのみ形成することにより、部分放電防止効果を低減させることなく、付加絶縁層を形成する領域を削減できる。これにより、付加絶縁層を形成する材料を削減して製造コストを低減させるとともに、電動機の重量を削減することができる。
上記付加絶縁層は、コイルエンド部において対接するすべてのセグメントコイル間に設けることができる。また、請求項3に記載した発明のように、異なる相に属するセグメントコイルが対接する部分に上記付加絶縁層を設けるのが好ましい。これにより、付加絶縁層を設ける領域をさらに削減することができる。また、部分放電が生じやすい異なる相に属するセグメントコイル間に付加絶縁層が設けられるため、部分放電をより効果的に防止できる。
請求項5に記載した発明のように、上記付加絶縁層を、各セグメントコイルのステータの半径方向内方面及び/又は外方面に形成することができる。すなわち、隣接するセグメントコイルが対接する対接面にのみ設けるのである。この構成を採用することにより、付加絶縁層を設ける領域をさらに削減することが可能となる。
上記付加絶縁層の厚みは、対接させられるセグメントコイル間の電圧差や位置関係に基づいて、部分放電を防止できる厚みに形成されていればよく、特に限定されることはない。たとえば、異なる層に属するセグメントコイル間には厚みの大きな付加絶縁層を設けるとともに、同じ層に属するセグメントコイル間には、厚みの小さい付加絶縁層を設けることもできる。また、隣接するセグメントコイルとの間に隙間がある場合は、付加絶縁層の厚みを小さく設定し、あるいは付加絶縁層を設けないように構成することもできる。
セグメントコイルは、断面積が大きな導体を曲げ加工して形成される。曲げ加工を行う前に上記曲げ加工を行う部位に付加絶縁層を設けると、付加絶縁層に亀裂や剥離が生じて絶縁性が低下する恐れがある。また、曲げ加工を行った後であっても、曲げ加工を行った部位に付加絶縁層を設けるのが困難な場合がある。たとえば、フィルム材やチューブ材を用いて曲げ加工を施した部分に付加絶縁層を形成するのは困難である。このため、請求項4に記載した発明のように、上記付加絶縁層を、上記セグメントコイルの曲げ加工が施されていない部分に形成するのが好ましい。
上記付加絶縁層を形成する手法は、に限定されることはない。たとえば、請求項6に記載した発明のように、上記付加絶縁層を、絶縁性樹脂チューブ材から形成することができる。上記絶縁性樹脂チューブ材として、たとえば、住友電気工業製の絶縁性樹脂チューブ材(商標名スミチューブ)等の熱収縮性のあるチューブ材を採用することができる。
また、請求項7に記載した発明のように、上記付加絶縁層を、絶縁性樹脂テープ材から形成することができる。たとえば、パーマセル社製の絶縁性樹脂テープ材(商標名カプトンテープ)を採用することができる。また、粘着材層を備えるテープ材を採用するのが好ましい。
さらに、請求項8に記載した発明のように、上記付加絶縁層を、絶縁性の樹脂塗着剤から形成することができる。粉体塗装や電着塗装の手法で上記付加絶縁層を形成することができる。たとえば、ポリアミドイミド樹脂等から構成される塗着材を用いて付加絶縁層を形成できる。
本願発明に係るセグメントコイルの形態は特に限定されることはなく、コイルエンド部において山形形状を備える種々のセグメントコイルに適用することができる。
また、本願発明は、種々の電動機や発電機に採用されるステータに適用することができる。
コイルエンド部におけるセグメントコイル間の絶縁性を確保できるとともに占積率を高め、電動機の効率を高めることができる。
環状コアのスロットに、セグメントコイルの一部を組み付けた状態を示す要部の斜視図である。 セグメントコイルを組み付けた状態を示す平面図である。 本願発明に係るセグメントコイルの一形態を示す正面図である。 一のセグメントコイルと、これに隣接して配置されるセグメントコイル間の対接状態を示す要部の正面図である。 図4におけるV−V線に沿う断面図である。 付加絶縁層を設けたセグメントコイルと他のセグメントコイルの対接状態を示す断面図である。 付加絶縁層の第2の実施形態を示す図であり、図6に相当する断面図である。
以下、本願発明の実施形態を図に基づいて具体的に説明する。
図1は、一部のセグメントコイル1をステータ2を構成する環状コア3に装着した状態を示す要部斜視図である。また、図2は、セグメントコイルを装着した後のステータ2の平面図である。
上記環状コア3は磁性材料から形成された厚肉環状構造を備えており、内周部に軸方向に貫通するとともに内周面に開口するスロット4が所定間隔で形成されている。上記スロット4は、セグメントコイル1の幅にほぼ対応して形成されており、セグメントコイル1の直線部を上記スロット4に収容することにより、セグメントコイル1が環状コア3に組み付けられる。
上記環状コア3を構成する材料は特に限定されることはない。たとえば、磁性粉体を圧粉成形して形成されたコアや、磁性鋼板を積層して形成されるコアを採用することができる。
たとえば、3相交流電動機においては、U相、V相及びW相にグループ分けされたそれぞれ複数のセグメントコイル1が、上記スロット4に所定間隔で組み付けられる。
図3に示すように、ステータ2の各スロット4の半径方向中間部に装着される代表的な形態のセグメントコイル1(1A〜1D)は、上記スロット4に収容される一対の直線部1bと、上記スロット4の軸方向両端部から延出させられるとともに山形形状を備える一対のコイルエンド部1a,1cとを備える略6角形状に形成されている。コイルエンド部1cにおいて同一のスロット4に装着された隣接するセグメントコイルが接続されるとともに、他のスロットに装着されたセグメントコイルとの接続が行われる。他のスロットに装着されたセグメントコイルとの接続を行うため、ステータ2の半径方向最内側及び最外側に装着されるセグメントコイル20,21においては、接続パターンに応じて複数の形態を備えるコイルエンド部が設けられている。以下の説明は、理解を容易にするため、図3に示す形態のセグメントコイル1について行う。
一方のコイルエンド部1aは、所定のスロット4に収容された一対の直線部1bを掛け渡し状に接続する山形状に形成されている。一方、他方のコイルエンド部1cには、スロットに4に隣接して収容されたセグメントコイルとの接続を行うための接続部5a,5bが設けられており、接続されたセグメントコイルのコイルエンド部と共働して山形形状が構成される。なお、図2に示すステータ2の半径方向最内側と最外側に装着されるセグメントコイル20,21のコイルエンド部1cは、上述したように、他のスロットに装着されたセグメントコイルと接続できる形態に形成される。
図6に示すように、上記セグメントコイル1A〜1Eは、矩形断面を備える導電性の平角コイル材料6の上記接続部5a,5bを除く外周の全域に絶縁被覆層7が形成されている。上記絶縁被覆層7は、ポリイミド等の曲げ加工に耐える材料を用いて、5〜25μmの厚みで、コイル材料6の外周全域に均等な厚みで形成されている。
図3に示すように、本実施形態に係るセグメントコイル1における山形形状に形成されたコイルエンド部1a,1cの一方の斜辺部10a,11aには、付加絶縁層12a,12b,12c,12d,14a,14b,14c,14dが形成されている。なお、上記付加絶縁層を設ける斜辺部は、反対側の斜辺部10bであってもよい。また、上下のコイルエンド部1a,1cにおいて、異なる斜辺部に上記付加絶縁層を設けることができる。なお、一のコイルエンド部においては、各セグメントコイルの同一側の斜辺部に上記付加絶縁層が設けられる。
本実施形態に係る上記付加絶縁層12a,12b,12c,12d,14a,14b,14c,14dは、図6に示すように、上記絶縁被覆層7の上に、絶縁性を有するポリアミドイミド樹脂塗着材を、所定厚みで所定幅の全周に積層塗着して形成されている。上記付加絶縁層12a,12b,12c,12d,14a,14b,14c,14dの厚みは特に限定されることはないが、たとえば、対接させられるセグメントコイル間の電圧差等に応じて50〜200μmの厚みで形成することができる。
本実施形態では、3相交流電動機の各相を構成するコイルのうち、図2に示すステータ2の半径方向最内周側と半径方向最外周側に配置されるセグメントコイル20,21を除く、各セグメントコイル1A〜1Dのコイルエンド部1a.1cにおける山形形状の一方の斜辺部10a,11aに、4つのコイルが当接あるいは近接した状態で配列される。
図4は、一のセグメントコイル1Aと、このセグメントコイル1Aの一方の斜辺部10aに対接させられるセグメントコイル1B,1C,1D,1Eを注出して模式的に表した正面図である。
図4に示すように、一のセグメントコイル1Aの図面の左側斜辺部10aには、隣接する4つのセグメントコイル1B,1C,1D,1Eの各右側斜辺部10bが所定の間隔で交差するように対接させられる。
本実施形態では、上記一のセグメントコイル1Aの左側斜辺部10aにおいて、上記他のセグメントコイル1B,1C,1D,1Eが対接させられる部分に上記付加絶縁層12a〜12dが形成されている。
図5は、4におけるV−V線に沿う断面図である。図5に示すように、本実施形態では、各セグメントコイルの山形形状をしたコイルエンド部1aの左側斜辺部10aに付加絶縁層12a,12b,12c,12dが設けられている。上記付加絶縁層12a,12b,12c,12dによって、対接するセグメントコイル1B,1C,1D,1Eとの間の隙間が拡大させられて、コイルエンド部1aにおいて互いに対接するセグメントコイル間の部分放電を防止できる。
しかも、対接する一方の側のセグメントコイル1Aにのみ付加絶縁層12a〜12dが設けられている。このため、ステータ2を構成するコイル全体として、付加絶縁層12a〜12dを設ける領域を小さく設定することが可能となる。また、効率よく部分放電を防止できるとともに、付加絶縁層12a〜12dを設けるために必要な材料を削減して製造コストを低減させ、さらに、電動機の重量を削減することもできる。
スロット4に収容される部分には、上記付加絶縁層が形成されることがないため、各セグメントコイル1を構成する導体の断面積を大きく設定することが可能となる。このため、上記スロット4内の占積率を高めることが可能となり、電動機の効率を高めることができる。
一方、図2に示すステータ2の半径方向最外側及び半径方向最内側に配置されるセグメントコイル20,21は、上記半径方向の一方の側にのみ隣接するセグメントコイルが配置されるとともに、他のスロットに装着された同相のセグメントコイルと連結されるため、設計によって隣接するセグメントコイルに対接させられる部分が異なる。このこめ、ステータ2におけるセグメントコイルの構成等に応じて、他のセグメントコイルと対接する部分に付加絶縁層を設ければよい。
また、本実施形態では、上記付加絶縁層を、コイルエンド部1a.1cにおいて対接するすべてのセグメントコイル間に設けたが、電圧差が大きい異なる相に属するセグメントコイルが対接する部分にのみ上記付加絶縁層を設けることもできる。これにより、付加絶縁層を設ける領域をさらに削減することができる。また、部分放電が生じやすい異なる相に属するセグメントコイル間に付加絶縁層が設けられるため、部分放電をより効果的に防止できる。
また、本実施形態では、図6に示すように、各付加絶縁層12a〜12dを、一のセグメントコイル1Aの周囲を、所定幅で囲むように設けたが、他のセグメントコイル1B〜1Eが対接させられる面にのみに設けることができる。たとえば、図7に示すように、一のセグメントコイル1Aにおいて、他のセグメントコイル1B〜1Eが対接させられるステータ2の半径方向内方面及び外方面にのみ、付加絶縁層112aを形成することができる。この構成を採用することにより、付加絶縁層を設ける領域をさらに削減することが可能となる。
また、本実施形態では、付加絶縁層12a〜12dを絶縁性を有する樹脂塗着材によって形成したが、これに限定されることはない。たとえば、上記付加絶縁層12a〜12dを、絶縁性樹脂チューブ材から形成することができる。上記絶縁性チューブ材として、たとえば、住友電気工業製の絶縁性樹脂チューブ材(商標名スミチューブ)等の熱収縮性のあるチューブ材を採用することができる。
また、上記付加絶縁層12a〜12dを、絶縁性樹脂テープ材から形成することができる。たとえば、パーマセル社製の絶縁性樹脂テープ材(商標名カプトンテープ)を採用することができる。
上記付加絶縁層を設ける範囲も特に限定されることはない。本実施形態では、上記付加絶縁層12a〜12dを、一のセグメントコイル1Aの一方の斜辺部10aにおいて、他のセグメントコイル1B〜1Dが対接させられる部分にのみ形成したが、上記一方の斜辺部10aの全域に形成することもできる。
上記各セグメントコイル1A〜1Eは、断面積が大きな導体をあらかじめ曲げ加工して形成される。曲げ加工を行う前に上記曲げ加工を行う部位に付加絶縁層を設けると、付加絶縁層に亀裂や剥離が生じて絶縁性が低下する恐れがある。また、曲げ加工を行った後であっても、曲げ加工を行った部位に上記付加絶縁層を設けるのが困難な場合がある。たとえば、上記テープ材やチューブ材を用いて曲げ加工を施した部分に付加絶縁層を形成するのは困難である。このため、フィルム材やチューブ材によって付加絶縁層を形成する場合は、曲げ加工を行なわない部分に付加絶縁層を設けるように構成するのが好ましい。
本願発明の範囲は、上述の実施形態に限定されることはない。今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものでないと考えられるべきである。本願発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
セグメントコイルに設けられる絶縁被覆層の厚みを最適化して、コイルの占積率を高め、電動機の効率を向上させることができる。
1 セグメントコイル
1a コイルエンド部
1c コイルエンド部
2 ステータ
3 環状コア
4 スロット
10a 斜辺部
10b 斜辺部
1A 一のセグメントコイル
1B 1Aに対接させられるセグメントコイル
1C 1Aに対接させられるセグメントコイル
1D 1Aに対接させられるセグメントコイル
1E 1Aに対接させられるセグメントコイル

Claims (9)

  1. 内周部に形成されたスロットを備える環状コアと、このスロットに装着されるセグメントコイルとを備えるステータであって、
    上記各セグメントコイルは、上記スロットから延出するコイルエンド部が、中央部を頂点とする略山形状に形成されているとともに、
    少なくともステータの半径方向中間部に配置される各セグメントコイルの上記山形状の一方の斜辺部に付加絶縁層が形成されている一方、
    上記セグメントコイルに隣接して配置されるセグメントコイルの他方の斜辺部が、上記付加絶縁層に対接するように構成されている、ステータ。
  2. 上記付加絶縁層は、隣接して配置されるセグメントコイルの他方の斜辺部が対接する部分に形成されている、請求項1に記載のステータ。
  3. 異なる相に属するセグメントコイルが対接する部分に、上記付加絶縁層が設けられている、請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のステータ。
  4. 上記付加絶縁層は、上記セグメントコイルの曲げ加工が施されていない部分に形成されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のステータ。
  5. 上記付加絶縁層は、各セグメントコイルのステータの半径方向内方面及び/又は外方面に形成されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のステータ。
  6. 上記付加絶縁層が、絶縁性樹脂チューブ材から形成されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のステータ。
  7. 上記付加絶縁層が、絶縁性樹脂テープ材から形成されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のステータ。
  8. 上記付加絶縁層は、絶縁性の樹脂塗着剤から形成されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のステータ。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載したステータに用いられるセグメントコイル。
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