JP2013159965A - スライドヒンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】キャッチ機構付きで扁平なヒンジを容易に得ることができる。
【解決手段】扉3側のソケット20と収納物体本体2側のヒンジ本体40とが2つの内外アーム51、52によって連結され、カム部材61は、ばね62によって付勢されながら内側アーム51内に直線的に変位するように進退自在に配置され、このカム部材61のカム面61Cは、ソケット中間(開き)位置でヒンジ本体40内に取り付けられたカム係合ローラ63Rに係合してソケット中間位置を保持する。
【選択図】図5

Description

本発明は、パチンコ機、パチスロ機の如き遊戯具や家具等の扉を有する種々の収容物体と扉とのように2つの物体を相互に開閉自在に連結するスライドヒンジに関し、特に2つの物体のうち、扉の如き可動側の物体を半開きの中間位置にばね保持する部分を改良したスライドヒンジに関するものである。
一般に、スライドヒンジは、扉に取付けられるソケットと、このソケットにアーム機構を介して取付けられるヒンジ本体と、ソケットをヒンジ本体に対して半開きの中間位置にばね保持するソケット位置保持手段とから成り、ヒンジ本体は、遊戯具の収容物体の本体内面に取付け、ソケットは、扉の取付け部材に取付けられている。
このスライドヒンジのソケット位置保持手段は、例えば、アームと一体又は別体でアームを回転駆動するカムとこのカムに噛み合うガイドピンとこのガイドピンを付勢するばねとを含んでおり、従来技術のスライドヒンジでは、ばねは、アームを枢支する枢支ピンの周りに配置されている(例えば、特許文献1参照)。ばねの一端は、ヒンジ本体の内面に衝合し、他端は、ガイドピンに係合している。
しかし、この従来技術の構造では、ばねがカムに隣接して配置されていたので、ばねが配置される空間分だけヒンジが大型化するため、パスチロ機の如き扉の開閉に要求されるヒンジとしては適切ではなかった。
また、カムを押圧するばねがカム内に配置されてカムとヒンジアーム内面との接触面でソケット側の可動物体を部分開きに保持するようにしたヒンジが知られている(特許文献2参照)。
この構造のヒンジは、ばねがカム内に配置されているので、ヒンジがばねによって大型化するのを回避することができるが、可動物体側の部分開きは、カムの曲面とヒンジアームの内面との間の面接触で維持しているので、部分開きの角度が小さく、数十度の半開き中間位置に保持するように設定することが困難であり、パスチロ機の如き大きな半開き位置に保持することができない欠点があった。
特開2004−183401号公報 特開昭59-91280号公報
本発明が解決しようとする課題は、ヒンジを大型化することがなく、また可動側物体を適度の半開き角度の中間位置の如き所定位置に保持することができるスライドヒンジを提供することにある。
本発明の基本的な課題解決手段は、相互に開閉自在に連結されるべき2つの物体のいずれか一方の物体に取付けられるべきソケットと、前記ソケットに内外の2つのアームを含むアーム機構を介して回動自在に取付けられ他方の物体に取付けられるべきヒンジ本体と、前記ソケットを前記ヒンジ本体に対して所定位置に保持するソケット位置保持手段とを備え、前記ソケット位置保持手段は、一方のアームに取り付けられたカム部材と前記カム部材をばね付勢して前記ソケットを保持するように付勢するばねとを含んでいるスライドヒンジにおいて、前記ソケット位置保持手段は、前記ヒンジ本体に設けられて前記所定位置で前記カム部材のカム面に係合するカム係合部材を含み、前記カム部材は、前記アーム機構の一方のアームの端部にその長手方向に直線的に進退自在に保持され、前記ばねは、前記一方のアームと前記カム部材との間に配置されて前記カム部材を前記一方のアームに対して前記長手方向にばね付勢する直線変位ばねから成り、前記所定位置では、前記カム部材が前記一方のアームと前記カム係合部材との間でばね付勢されていることを特徴とするスライドヒンジを提供することにある。
本発明の一層具体的な課題解決手段は、相互に開閉自在に連結されるべき2つの物体のいずれか一方の物体に取付けられるべきソケットと、前記ソケットに内外の2つのアームを含むアーム機構を介して回動自在に取付けられ他方の物体に取付けられるべきヒンジ本体と、前記ソケットを前記ヒンジ本体に対してソケット側の物体とヒンジ本体側の物体との閉じ位置と開位置との中間位置に保持するソケット位置保持手段とを備え、前記ソケット位置保持手段は、一方のアームに取り付けられたカム部材と前記カム部材をばね付勢して前記ソケットを中間位置に保持するように付勢するばねとを含んでいるスライドヒンジにおいて、前記ソケット位置保持手段は、前記ヒンジ本体の内面に設けられて前記2つの物体の閉位置と開位置とでは前記カム部材のカム面に係合しないが、前記閉位置と開位置との間の中間位置では前記カム部材のカム面に係合するカム係合部材を含み、前記カム部材は、前記アーム機構の一方のアームの端部にその長手方向に直線的に進退自在に保持され、前記ばねは、前記一方のアームと前記カム部材との間に配置されて前記カム部材を前記一方のアームに対して前記長手方向にばね付勢する直線変位ばねから成り、前記2つの物体の閉位置と開位置との中間位置では、前記カム部材が前記一方のアームと前記カム係合部材との間でばね付勢されていることを特徴とするスライドヒンジを提供することにある。
本発明の上記課題解決手段において、カム部材は、一方のアームの1対の延長片間に摺動自在であるが、抜け止め状態で支持され、直線変位ばねは、前記1対の延長片と前記カム部材との間に配置されているのが好ましい。
この場合、直線変位ばねは、カム部材に設けられたばね係入溝内にそれぞれ収納された1つ又は複数のコイルばね部分を含み、このコイルばね部分の一端は、内側アームの枢支ピン及び/又は端面とばね係入溝の底部との間に配置されている形態とすることができる。即ち、直線変位ばねは、一方のアームの枢支ピンとカム部材のばね係入溝の底部との間に配置されていてもよいし、一方のアームの端面とカム部材のばね係入溝の底部との間に配置されていてもよいし、これらの配置の直線変位ばねの組み合わせでもよい。
また、本発明の課題解決手段において、カム係合部材は、ヒンジ本体に回転自在に支持されたローラとすることができる。
本発明によれば、カム部材は、一方のアーム内に進退自在に配置され、またばねは、カム部材を直線変位するようにカム部材内に配置されているので、全体的に小型化することができ、従ってパスチロ機のケースの如き小型化が要求される筐体に好適に適用することができる。
また、カム部材は、一方のアームに進退自在に取り付けられてアームに対して回転するのではなく、アームとともに回転するので、大きな半開き角度で中間保持することができ、同様に、パスチロ機の如き扉の半開き角度を大きく設定することができる。
また、直線変位ばねが一方のアームの端部とその枢支ピンとの間に2段で配置されていると、カム部材の直線的な進退のぶれを有効に防止してカム部材とカム係合部材との間の係合を適正に行うことができ、ソケット側物体の半開きの中間位置への保持を確実に行うことができる。
本発明に係わるスライドヒンジが取付けられた扉付き容器の扉を閉じた状態を示し、同図(A)は、その全体斜視図、同図(B)は、その一部の拡大斜視図である。 図1の扉付き容器の扉を半開きにした状態を示し、同図(A)は、その全体斜視図、同図(B)は、その一部の拡大斜視図である。 図1の扉付き容器の扉を完全に開いた状態を示し、同図(A)は、その全体斜視図、同図(B)は、その一部の拡大斜視図である。 本発明のスライドヒンジの閉じ状態を示し、同図(A)乃至(D)は、その斜視図、上面図、正面図、同図(C)のD−D線断面図、同図(E)は、容器に取り付けた状態の側面図である。 図4(A)(D)(E)と同様であるが、半開きの状態を示し、同図(A)は、その斜視図、同図(B)は、その側断面図、同図(C)は、容器に取り付けた状態の側面図である。 図5(A)(D)(E)と同様であるが、全開きの状態を示し、同図(A)は、その斜視図、同図(B)は、その側断面図、同図(C)は、容器に取り付けた状態の側面図である。 本発明のスライドヒンジ全体の分解斜視図である。 本発明のスライドヒンジに用いられるカム部材を示し、同図(A)乃至(E)は、その斜視図、上面図、正面図、側面図、同図(B)のE−E線断面図である。 本発明のスライドヒンジにおいてソケットの開き角度に応じて変化するばねトルクの変化を示す線図である。
本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に述べると、図1乃至図3は、本発明のスライドヒンジ10の応用例を示し、図示の例では、スライドヒンジ10は、パチンコ機、パスチロ機の如き遊技具用の収納物体(ケース)1の収納物体本体2とこの収納物体本体2に取付けられる扉3と間に設けられて扉3を開閉自在に支持している。図示の例では、スライドヒンジ10は、収納物体本体2と扉3との間で上下2ケ所に取り付けられるが、3ケ所以上であってもよいし、縦寸法が小さければ、1ケ所であってもよい。なお、本発明のスライドヒンジ10は、このような遊戯具だけでなく、家具、建造物等種々の収容物体と扉の如き相互に開閉する2つの物体を枢動自在に支持するのに用いることができる。
スライドヒンジ10は、扉3に取付けられるソケット20と、このソケット20にソケット位置保持手段60(図4(B)、図5(B)、図6(B)、図7及び図8参照)を含むアーム機構50を介して接続され収納物体本体2に取付けられたヒンジ本体40とを備えている。
ソケット20は、図4乃至図7に示すように、断面コ字形のソケット本体20Bとその開口側の縁の大半部に設けられた1対のフランジ20Fと開口側の縁の小半部に設けられソケット本体20Bの側板部と同じ面上を延びる1対の延長片20Eとから成っている。このソケット20は、図4(E)、図5(C)、図6(C)に示すように、扉3の内面凹部3R(図2(B)、図3(B)及び図4(E)参照)に開口面が扉3の内面側となるように嵌め込んで1対のフランジ20Fの各2つのねじ貫通孔20FHを通してねじ(図面では表示を省略)をねじ込んで扉3に取り付けられている。
ヒンジ本体40は、同じく図4乃至図7に示すように、逆U字形の固定基台41とこの固定基台41に位置調整部材42を介して取り付けられる同様に略逆U字形であるが傾斜上面を有する本体部材43とから成っている。
固定基台41は、図4、図5、図6及び図7に示すように、開口側の縁に1対のフランジ41Fを有し、この固定基台41は、図1(B)、図2(B)及び図3(B)に示すように、1対のフランジ41Fのねじ貫通孔41FHを貫通する図示ないねじによって収納物体本体2の側壁内面に固定される。
位置調整部材42は、図7に示すように、固定基台41とほぼ同様の逆U字形の形態を有しており、固定基台41にその長手方向に変位することができるように嵌合され、位置調整部材42の上壁42Uの長孔42UHを貫通するねじ44を固定基台41の上壁41Uのねじ孔41UHにねじ込んで固定される。結合ピン45は、位置調整部材42の側壁42Sの先端付近のピン貫通孔42SH1と固定基台41の側壁41Sの長孔41SHとを貫通しており、この結合ピン45は、位置調整部材42の位置に応じて固定基台41の側壁41Sの長孔41SH内で変位して結合ピン45が固定基台41に干渉しないようにしている。
位置調整部材42の後端には本体部材43を嵌め込むための嵌め込み具46が取り付けられる。この嵌め込み具46は、後に述べるように、結合ピン45と協働して本体部材43を固定基台41に結合する。嵌め込み具46は、逆L字形の後面板46RBとその両側に設けられた1対の側板片46Sとを有し、この1対の側板片46Sが位置調整部材42の後端の1対のタブ42Tに重合するようこの1対のタブ42T内に嵌め込まれ、結合ピン47が位置調整部材42の1対のタブ42T付近のピン孔42SH2及びその内側に嵌め込み具46の1対の側板片46Sのピン孔46SH1を貫通して位置調整部材42に取り付けられている。図示の実施例では、後面板46RBは、その両端にタブ46RBTを有し、これらのタブ46RBTが側板片46Sの係入孔46SH2に係入して側板片46Sに一体に取り付けられている。
コイルばね48は、結合ピン47に支持されており、このコイルばね48の一端48Aは、嵌め込み具46に固定され、他端48Bは、固定基台41の上壁41Uの内面に掛け止めされている。従って、嵌め込み具46は、このコイルばね48によって結合ピン47を中心として図7の反時計方向に回転付勢されている。この回転付勢は、後に述べるように、本体部材43を嵌め込んで固定するように作用する。
本体部材43は、同様に、図4乃至図7に示すように、断面逆U字形であるが、上壁43Uが前端(ソケット20側の端部)に向けて上向きに傾斜する上壁43Uと、固定基台41及び位置調整部材42の前端を貫通する結合ピン45に掛け止めされる掛け止め溝43SGを有する1対の側壁43Sとから成っている。上壁43Uは、その後端に位置調整部材42の後端に取り付けられた嵌め込み具46の後面板46RBの上端鉤部46RBHが係入する係入溝43UGを有する。また、本体部材43は、その側壁43Sの後端付近のピン孔43SH1に貫通して取り付けられた掛け止めピン49を有し、この掛け止めピン49は、位置調整部材42の上壁42Uの後端とタブ42Tとの間に設けられた掛け止め溝42Gに掛け止めされる。
この本体部材43は、1対の側壁43Sの掛け止め溝43SGに結合ピン45を掛け止めし、また掛け止めピン49を位置調整部材42の掛け止め溝42Gに掛け止めし、その後端をコイルばね48の付勢に抗して嵌め込み具46に弾性的に嵌め込むことによって嵌め込み具46を介して位置調整部材42に取り付けられる。コイルばね48は、本体部材43が嵌め込まれると嵌め込み具46を図7の反時計方向に回転付勢して後面板46RBの鉤部46RBHが本体部材43の係入溝43UGに弾性的に係入して本体部材43が位置調整部材42から外れるのを防止している。
本体部材43は、上壁43Uに操作窓43UWを有し、この操作窓43UWは、本体部材43が取り付けられた位置調整部材42を固定基台41に対して所定位置にねじ44で止めるのに用いられる。
アーム機構50は、内外の2つのアーム51、52から成っている。内側アーム51の一端は、ヒンジ本体40の本体部材43の側壁43Sに設けられたピン孔43SH2を貫通して取り付けられた枢支ピン51PUによってヒンジ本体40の本体部材43に枢支され、他端は、ソケット20の延長片20Eに設けられたピン孔20EH1を貫通して取り付けられた枢支ピン51PLによってソケット20に枢支されている。外側アーム52の一端は、ヒンジ本体40の本体部材43の側壁43Sの延長部に設けられたピン孔43SH3を貫通して取り付けられた枢支ピン52PUによってヒンジ本体40の本体部材43に枢支され、他端は、ソケット20の延長片20Eに設けられたピン孔20EH2を貫通して取り付けられた枢支ピン52PLによってソケット20に枢支されている。図4Dから解るように、内側アーム51の枢支ピン51PU、51PLは、ソケット折り畳み位置(扉閉じ位置)で見て外側アーム52の枢支ピン52PU、52PLよりもヒンジ本体40の中央に近い位置にある。また、図7に示すように、ソケット20の1対の延長片20Eと内外のアーム51、52のピン貫通部51EL、52ELとの間にはソケット20の延長片20Eに相応した形状の1対の樹脂製のスペーサ53が配置されており、枢支ピン51PL、52PLは、これらのスペーサ53のピン孔53H1、53H2も貫通しているこれらのスペーサは、いずれも金属製であるソケット延長片20Eと外側アーム52とが直接接触しないようにしてソケット延長片20Eと外側アーム52との擦れによる耐久性の低下を防止している。これは、パスチロ機の如き扉の重量が大きい場合に特に有効である。
アーム機構50は、これらの2つのアーム51、52のリンク運動によって、図4Dの閉じ位置から図5Bの中間位置(略60度開放位置)を経て図6Bの完全開放位置(略95度開放位置)にソケット20の開放方向に移動し、逆に図6Bから図5Bを経て図4Dの閉じ位置に戻る。これらの図から解るように、図4Dの閉じ位置では、枢支ピン51PU、51PLは、枢支ピン52PU、52PLの右側(ヒンジ本体の中央に向う位置)にあり、図5Bの中間位置では、枢支ピン51PU、51PL及び52PLは、ほぼ斜め一直線上にあり、また図6Bの完全開放位置では、枢支ピン52PU、51PL及び52PLがほぼ斜め一直線上にあり、枢支ピン51PUが最も近い位置にある枢支ピン52PUよりもヒンジ本体40の中央に向かう位置にある。これらの位置は、後に述べるソケット位置保持手段60のばねによってそれぞれの位置が保持され、ソケット20が図5Bのソケット中間位置よりも閉じ側又は開き側に手で押すことによってソケット20が図4Dの閉じ位置又は図6Bの完全開き位置にばね付勢される。
ソケット位置保持手段60は、図4D、図5B、図6B、図7及び図8に示すように、一方のアーム(内側アーム)51に取り付けられたカム部材61と、このカム部材61を内側アーム51とは反対側に付勢するばね62と、図5Bのソケット中間位置でカム部材61の後に述べるカム面61Cに安定的に係合するカム係合部材63とから成っている。
カム部材61は、特に、図7及び図8に示すように、内側アーム51の1対の延長片51RE間に内側アーム51の長手方向に直線的に進退自在に配置されており、このカム部材61は、内側アーム51を枢支する枢支ピン51PUが貫通するピン長孔61Hを有する。従って、カム部材61は、この枢支ピン51PUとピン長孔61Hとによって内側アーム51の長手方向に摺動自在であるが、抜け止め状態で内側アーム51に支持される。カム部材61は、内側アーム51とは反対側、即ち、後に述べるばね収納溝61Gとは反対側にカム面61C(図8参照)を有する。このカム面61Cは、図4(D)、図5(B)及び図6(B)に示すように、ヒンジ本体40の中央付近側の端部から斜めに延びる上傾斜面61CUとこの上傾斜面61CUの最頂部から沈む凹み部61CRとを有し、この凹み部61CRは、ソケット中間位置で水平に位置する面61CRFを有し、このカム面61Cとカム係合部材63との関係は、後に動作説明で詳細に述べる。
ばね62は、このカム部材61の内側アーム51側に設けられたばね係入溝61G内にそれぞれ収納された4つのコイルばね部分62AU、62BU、62AL、62BLを含んでいる。従って、ばね62は、カム部材61が内側アーム51の1対の延長片51RE間に支持された状態でこの内側アーム51とカム部材61との間に配置されてカム部材61を内側アーム51とは反対側の向きで長手方向にばね付勢する直線変位ばねの機能を有する。直線変位ばね62のうち、下側のばね部分62AL、62BLは、内側アーム51の枢支ピン51PUとカム部材61のばね係入溝61Gの底部との間に配置され、上側のばね部分62AU、62BUは、内側アーム51の上壁端面51UEとカム部材61のばね係入溝61Gの底部との間に配置されている(図4D、図5B及び図6B参照)。なお、カム部材61が安定して進退することができることから、これらの4つのばね部分62AU、62BU、62BU、62BLを用いるのが好ましいが、2つの上側ばね部分62AU、62BU、2つの下側ばね部分62AL、62BLのいずれかを用いてもよし、上側又は下側の1つのばね部分を用いてもよい。
カム係合部材63は、図4(D)、図5(B)及び図6(B)に示すように、ヒンジ本体40の本体部材43の傾斜する斜め上壁43Uの内面に配置され支持ピン63Pによって本体部材43の側壁43Sに回転自在に支持されたローラ63Rの形態を有する。
このローラ63Rは、収納物体本体2と扉3との閉位置(図4D)と開位置(図6B)とではカム部材61のカム面61Cに係合しないが、閉位置と開位置との中間位置(図5B)ではカム部材61のカム面61Cに係合するようにヒンジ本体40に配置されている。
本発明の上記実施の形態によるスライドヒンジ10を取り付けた収納物体の開閉動作に関連してスライドヒンジ10の動作を述べると、扉3を閉じた状態では、図1及び図4に示すように、ソケット20は、収納物体本体2の開口面に平行な位置にあり、この位置では、アーム機構50の内外の2つのアーム51、52は、図4Dに示すように上側が相互に開き、下側が相互に接近するように位置し、従って枢支ピン51PL、52PLは、ヒンジ本体40に対して固定位置にある枢支ピン51PUと52PUを中心に対して反時計方向の極限位置にある。
このように扉3が閉じた状態から扉3を開く方向に移動すると、内外のアーム51、52は、ともに、図5Bに示すように、枢支ピン51PU、52PUを中心に時計方向に揺動する。この図5Bの位置では、枢支ピン51PU、51PL、52PLが一直線上に並び、扉3は、半開きの位置となる。なお、図示の実施の形態では、この半開き角度は、60度に設定されている。
この位置から扉3の閉じ位置側に少しでも扉3を押すと、扉3に取り付けられたソケット20は、枢支アーム51、52の反時計方向の揺動によって閉じ位置(図4D)に戻る方向に移動する。また、逆に、扉3の半開き位置(図5B)から扉3の完全開き位置側に少しでも扉3を押すと、扉3に取り付けられたソケット20は、枢支アーム51の時計方向の搖動と枢支アーム52の反時計方向の搖動とが組み合わさって、扉3の完全開き位置(図6B)に移動する。ソケット20のこれらの移動は、後に述べるように、ソケット位置保持手段60のばね62によるばね付勢によって行われる。なお、図示の実施の形態では、扉完全開き角度(図6D)は、95度に設定されている。
扉3に取り付けられたソケット20が上記のように図4Dの閉じ位置にあるときには、ソケット位置保持手段60のカム部材61のカム面61Cは、カム係合部材63であるローラ63Rから離反しているが、ソケット20がこの閉じ位置から開く方向に移動すると、カム部材61のカム面61Cがローラ63Rに接触し始め、ローラ63Rは、ばね62に抗してカム部材61をカム面61Cの上傾斜面61CUに沿って内側アーム51に向けて徐々に押し、ソケット20が図5Bの半開き位置に達すると、ローラ63Rは、カム部材61のカム面61Cの上傾斜が終了した凹み面61CRに係合するが、この凹み面61CRは、内側アーム51の傾き位置によってほぼ水平に位置し(符号61CRF参照)、従ってローラ63Rは、カム部材61及び内外のアーム51、52をこの半開き位置に保持する。
この半開き位置から図6Bの完全開き位置側に少しでも扉3を押すと、扉3及びソケット20は、完全開き位置に移行するが、この際、内側アーム51は、時計方向への更なる搖動によってカム部材61のカム面61Cの凹み面61CRがローラ63Rから離れるため、ばね62の付勢が作用することがない(図6B参照)。
扉3の完全開き位置から扉3を閉じ方向に押すと、図6Bの位置から図5Bの位置を経て図4Dの位置に戻るが、この場合も、内側アーム51の反時計方向の搖動によってこれと一体に搖動するカム部材61の凹み面61CR(この時凹み面が水平位置となる)がローラ63Rに接触してソケット中間位置に保持し、更にこの位置を越えて扉3を閉じ位置方向に押すと、ローラ63Rは、上傾斜面61CUに乗り上げて徐々に下降し、遂には、扉閉じ位置でカム面61Cから離反する(図4D)。
このように扉3が閉じ角度(0度)から半開き角度(60度)を経て完全開き角度(95度)までの間にばね62によってカム部材61とその係合部材であるローラ63Rとが接触、離反して半開き位置にばね付勢で保持したり、閉じ位置、完全開き位置にばね付勢を解いて維持したりすることができることが判る。なお、図9に示すように、ばね62は、ソケット20のヒンジ本体40に対する角度に応じてこれらの間に負荷されるばねトルクであり、半開き角度(60度)で最大トルクとなり、それから開き方向に変位すると、急激にトルクが減少し、直線変位ばね62が正しく機能しているのが判る。
上記のように、カム部材61は、ばね62によって付勢されながら内側アーム51内に直線的に変位するように進退自在に配置されているので、カム部材61とばね62とが隣接して配置される従来技術に比べて全体的に小型化することができる。
また、カム部材61は、内側アーム51に進退自在に取り付けられてアームに対して回転するのではなく、アームとともに回転するので、大きな半開き角度で位置保持するのに特に有効である。
なお、上記実施の形態では、ソケット位置保持手段は、ソケットをヒンジ本体に対してソケット側の物体とヒンジ本体側の物体との閉じ位置と開位置との中間位置に保持するようにしているが、ソケット位置保持手段は、ソケット側の物体とヒンジ本体側の物体との閉じ位置や全開位置で保持するようにしてもよい。
本発明によれば、カム部材の内部にばねを設けてこのカム部材の直線変位とヒンジ本体側に設けられたカム係合部材とでソケットを中間位置に保持するようにしたので、カム部材とばねとを隣接して配置する従来技術に比べてヒンジ全体を小型化することができ、またカム部材は、一方のアームに進退自在に取り付けられてアームに対して回転するのではなく、アームとともに回転するので、このアームの回転とカム部材の直線的進退運動とによって大きな半開き角度で中間保持することができ、スライドヒンジの実用性が向上する。
1 収納物体
2 収納物体本体
3 扉
10 スライドヒンジ
20 ソケット
20E 延長片
20EH1、20EH2 ピン孔
20B 断面コ字形のソケット本体
20F 1対のフランジ
20FH ねじ貫通孔
40 ヒンジ本体
41 逆U字形の固定基台
41F 1対のフランジ
41FH ねじ貫通孔
41U 上壁
41UH ねじ孔
41S 側壁
41SH 長孔
42 位置調整部材
42G 掛け止め溝
42U 上壁
42UH 長孔
42S 側壁
42SH ピン貫通孔
42T タブ
42EH ピン孔
43 略逆U字形であるが傾斜上面を有する本体部材
43U 上壁
43UG 係入溝
43UW 操作窓
43S 側壁
43SH1、43SH2、43SH3 ピン孔
43SG 掛け止め溝
44 ねじ
45 結合ピン
46 嵌め込み具
46RB 後面板
46RBT タブ
46RBH 上端鉤部
46S 側板片
46SH1 ピン孔
46SH2 係入孔
47 結合ピン
48 コイルばね
48A コイルばね48の一端
48B コイルばね48の他端
49 掛け止めピン
50 アーム機構
51、52 内外のアーム
51PU、51PL 枢支ピン
52PU、52PL 枢支ピン
51EL、52EL ピン貫通孔
51RE 1対の延長片
51UE 上壁端面
53 スペーサ
53H1、53H2 ピン孔
60 ソケット位置保持手段
61 カム部材
61C カム面
61CU 上傾斜面
61CR 凹み面
61CRF 水平面
61H ピン長孔
61G ばね係入溝
62 ばね
62AU、62BU、62AL、62BL コイルばね部分
63 カム係合部材
63P 支持ピン
63R ローラ

Claims (5)

  1. 相互に開閉自在に連結されるべき2つの物体のいずれか一方の物体に取付けられるべきソケットと、前記ソケットに内外の2つのアームを含むアーム機構を介して回動自在に取付けられ他方の物体に取付けられるべきヒンジ本体と、前記ソケットを前記ヒンジ本体に対する所定の位置に保持するソケット位置保持手段とを備え、前記ソケット保持手段は、一方のアームに取り付けられたカム部材と前記カム部材をばね付勢して前記ソケットを保持するように付勢するばねとを含んでいるスライドヒンジにおいて、前記ソケット位置保持手段は、前記ヒンジ本体に設けられて所定の位置で前記カム部材のカム面に係合するカム係合部材を含み、前記カム部材は、前記アーム機構の一方のアームの端部にその長手方向に直線的に進退自在に保持され、前記ばねは、前記一方のアームと前記カム部材との間に配置されて前記カム部材を前記一方のアームに対して前記長手方向にばね付勢する直線変位ばねから成り、前記所定の位置では、前記カム部材が前記一方のアームと前記カム係合部材との間でばね付勢されていることを特徴とするスライドヒンジ。
  2. 相互に開閉自在に連結されるべき2つの物体のいずれか一方の物体に取付けられるべきソケットと、前記ソケットに内外の2つのアームを含むアーム機構を介して回動自在に取付けられ他方の物体に取付けられるべきヒンジ本体と、前記ソケットを前記ヒンジ本体に対してソケット側の物体とヒンジ本体側の物体との閉じ位置と開位置との中間位置に保持するソケット位置保持手段とを備え、前記ソケット位置保持手段は、一方のアームに取り付けられたカム部材と前記カム部材をばね付勢して前記ソケットを中間位置に保持するように付勢するばねとを含んでいるスライドヒンジにおいて、前記ソケット位置保持手段は、前記ヒンジ本体の内面に設けられて前記2つの物体の閉位置と開位置とでは前記カム部材のカム面に係合しないが、前記閉位置と開位置との間の前記中間位置では前記カム部材のカム面に係合するカム係合部材を含み、前記カム部材は、前記アーム機構の一方のアームの端部にその長手方向に直線的に進退自在に保持され、前記ばねは、前記一方のアームと前記カム部材との間に配置されて前記カム部材を前記一方のアームに対して前記長手方向にばね付勢する直線変位ばねから成り、前記2つの物体の閉位置と開位置との中間位置では、前記カム部材が前記一方のアームと前記カム係合部材との間でばね付勢されていることを特徴とするスライドヒンジ。
  3. 請求項1又は2に記載のスライドヒンジであって、前記カム部材は、一方のアームの1対の延長片間に摺動自在であるが、抜け止め状態で支持され、前記直線変位ばねは、前記1対の延長片と前記カム部材との間に配置されていることを特徴とするスライドヒンジ。
  4. 請求項3に記載のスライドヒンジであって、前記直線変位ばねは、前記カム部材に設けられたばね係入溝内にそれぞれ収納された複数のコイルばね部分を含み、前記各コイルばね部分の一端は、前記内側アームの枢支ピン及び/又は壁端面と前記ばね係入溝の底部との間に配置されていることを特徴とするスライドヒンジ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のスライドヒンジであって、前記カム係合部材は、前記ヒンジ本体に回転自在に支持されたローラであることを特徴とするスライドヒンジ。
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