JP2013159084A - インクカートリッジ及びインクカートリッジにおけるインクジェット記録用水性インクの析出防止方法 - Google Patents

インクカートリッジ及びインクカートリッジにおけるインクジェット記録用水性インクの析出防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐オゾン性を向上させた銅フタロシアニン系染料及びトリアゾール系化合物を含むインクジェット記録用水性インクを収容しても、析出物が生じることを抑制可能なインクカートリッジを提供する。
【解決手段】インクジェット記録用水性インクを含むインクカートリッジ10であって、水性インクは、一般式(1)で表わされる染料、水及びトリアゾール系化合物を含み、インクカートリッジは、金属部品を含み、X線光電子分光法(XPS)で測定される前記金属部品の水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度が、5原子%以下である。
Figure 2013159084

一般式(1)において、Pc(Cu)は特定式で表わされる銅フタロシアニン核である。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクカートリッジ及びインクカートリッジにおけるインクジェット記録用水性インクの析出防止方法に関する。
従来から、耐オゾン性を向上させた銅フタロシアニン系染料及びトリアゾール系化合物を含むインクジェット記録用水性インクが知られている(特許文献1)。前記水性インクは、耐オゾン性が向上するとともに、トリアゾール系化合物を含有することで防錆性に優れる。
特開2002−327132号公報
しかしながら、前記水性インクには、インクカートリッジに用いられている金属部品と接触することで析出物が生じるという問題があった。前記析出物は、インクジェット記録装置内の前記水性インクの流路の途中に配置された、異物等がノズル付近まで到達しないようにするフィルタを閉塞し、吐出不良を生じさせることがある。
そこで、本発明は、耐オゾン性を向上させた銅フタロシアニン系染料及びトリアゾール系化合物を含むインクジェット記録用水性インクを収容しても、析出物が生じることを抑制可能なインクカートリッジを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のインクカートリッジは、
インクジェット記録用水性インクを含むインクカートリッジであって、
前記水性インクは、一般式(1)で表わされる染料、水及びトリアゾール系化合物を含み、
前記インクカートリッジは、金属部品を含み、
X線光電子分光法(XPS)で測定される前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度が、5原子%以下であることを特徴とする。
Figure 2013159084
一般式(1)において、
Pc(Cu)は、一般式(Pc)で表わされる銅フタロシアニン核であり、
、R、R及びRは、それぞれ、−SO、−SONR及び−COからなる群から選択される置換基であり、R、R、R及びRのすべてが同一であることはなく、R、R、R及びRの少なくとも一つは、イオン性親水性基を置換基として有し、R、R、R及びRの少なくとも一つは、一般式(Pc)で表わされる銅フタロシアニン核中の4つのベンゼン環A、B、C及びDのそれぞれに存在し、Rは、置換又は無置換のアルキル基であり、Rは、水素原子、置換又は無置換のアルキル基であり、Rは、置換又は無置換のアルキル基であり、
kは、0<k<8を満たし、lは、0<l<8を満たし、mは、0≦m<8を満たし、nは、0≦n<8を満たし、且つ、k、l、m及びnは、4≦k+l+m+n≦8を満たす。
Figure 2013159084
前記目的を達成するために、本発明者等は、一連の研究を重ねたところ、インクカートリッジに用いられる金属部品の水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度を5原子%以下とすることで、一般式(1)で表わされる耐オゾン性を向上させた銅フタロシアニン系染料及びトリアゾール系化合物を含むインクジェット記録用水性インクを収容しても、析出物の発生が抑制されることを見出し、本発明に想到した。なお、前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度を5原子%以下とするのに代えて、前記金属部品の前記水性インクと接触する側の表面を、鉄の酸化成分を含まない材料で被覆してもよい。
図1は、本発明のインクカートリッジの外観構成の一例を示す概略斜視図である。 図2は、インクジェット記録装置のカートリッジ装着部に、図1に示すインクカートリッジが装着された状態を示す模式断面図である。 図3は、インクジェット記録装置の構成の一例を示す概略斜視図である。
本発明のインクカートリッジは、前述のように、インクジェット記録用水性インク(以下、単に「水性インク」又は「インク」と言うことがある。)を含むインクカートリッジであって、前記水性インクは、一般式(1)で表わされる染料、水及びトリアゾール系化合物を含み、前記インクカートリッジは、金属部品を含み、X線光電子分光法(XPS)で測定される前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度が、5原子%以下であることを特徴とする。本発明のインクカートリッジは、前記水性インクと接触する前記金属部品を複数含んでもよい。
本発明のインクカートリッジは、一般式(1)で表わされる染料、水及びトリアゾール系化合物を含む水性インクが収容され、且つ、金属部品を含み、X線光電子分光法(XPS)で測定される前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度が、5原子%以下であればよく、その他の構成及び形状等は、特に制限されない。本発明のインクカートリッジの本体としては、例えば、従来公知のものを使用できる。
図1及び図2に、本発明のインクカートリッジの構成の一例を示す。図1は、本発明のインクカートリッジの外観構成の一例を示す概略斜視図であり、図2は、インクジェット記録装置のカートリッジ装着部に、図1に示すインクカートリッジが装着された状態を示す模式断面図である。本例のインクカートリッジ10では、図2に示す圧縮コイルバネ96が、本発明でいう前記金属部品である。
図1及び図2に示すように、インクカートリッジ10は、扁平形状の略6面体であり、本体20と、大気連通バルブ80と、インク供給バルブ90とを主要な構成部材として含む。これらの各部材は、樹脂材料で構成されている。前記樹脂材料としては、例えば、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等があげられる。インクカートリッジ10は、さらに、本体20の略全体を覆うケース、及び、後述の大気連通部79及びインク導出部89(図2参照)を覆うプロテクタ等を含んでもよい。
本体20は、フレーム110及びフィルム70を含む。フレーム110は、透光性のある樹脂材料で形成されており、例えば、樹脂材料を射出成形することにより得られる。フレーム110は、透光性を有するものであればいかなる樹脂で形成されていてもよく、例えば、透明又は半透明の樹脂で形成することが可能である。フレーム110は、正面101、上面103、背面102、底面104に概ね沿った環状に形成されている。これにより、フレーム110の左面105及び右面106に開口が形成される。さらに、フレーム110は、インク注入部15と、大気連通部79と、インク導出部89とを主要な構成部材として含む。
フレーム110の左面105及び右面106には、それぞれ、透明な樹脂で形成された薄膜状のフィルム70が貼り付けられている。具体的には、フィルム70は、フレーム110の左面105及び右面106の外縁部分に超音波溶着されている。このフィルム70によって、フレーム110の左面105及び右面106の開口が閉塞される。これにより、図2に示すように、フレーム110とフィルム70とによって囲まれた空間がインク室12として区画される。このように区画されたインク室12に後述の水性インクが収容される。なお、本例では、フレーム110とフィルム70とによってインク室12を形成することとしたが、例えば、フレーム110自体を直方体の容器状に形成することによってその内部にインク室12を形成してもよい。
インク注入部15は、水性インクをインク室12に注入するためのものである。インク注入部15は、フレーム110の正面101に設けられている。具体的には、インク注入部15は、フレーム110の正面101の中段付近よりやや下側に設けられている。インク注入部15は、筒部17を含む。筒部17は、正面101からインク室12側に穿設された略円筒状の孔であり、内部に筒状の内部空間が形成されている。筒部17の奥部は、外周壁で閉塞されている。筒部17の正面101側の開口は、本体20の外部に開放されたインク注入口59である。インク注入口59から筒部17の内部に後述の水性インクが注入される。
フレーム110の背面102の上部には、円形の開口が設けられ、この開口に連続してフレーム110の内部側に円筒状のバルブ収容室55が形成されている。バルブ収容室55は、本体20の奥行き方向へ延設されている。バルブ収容室55は、その奥部において貫通孔27を通じてインク室12に連通している。バルブ収容室55には、大気連通バルブ80が収容されている。これにより、フレーム110の背面102の上部に大気連通部79が形成されている。大気連通部79は、後述の大気連通孔81を通じてインク室12と外部とを連通させるものである。
大気連通バルブ80は、前記背面102上部の開口からインク室12の空気層に至る経路を開放又は閉塞する弁機構として形成されている。大気連通バルブ80は、バルブ本体87と、圧縮コイルバネ86と、シール部材83と、キャップ85とを主要な構成部材として含む。バルブ本体87は、バルブ収容室55において、本体20の奥行き方向へスライド可能に設けられている。バルブ本体87は、蓋体88と、ロッド84とを有する。ロッド84は、後述の大気連通孔81へ挿通される。ロッド84は、大気連通孔81より小径に形成されている。このため、ロッド84は、シール部材83からの摺動抵抗を受けることなくバルブ本体87とともに移動可能である。ロッド84が大気連通孔81よりも小径であるため、ロッド84と大気連通孔81との間に、空気が流通する隙間が形成される。ロッド84は、蓋体88の中心軸から前記背面102上部の開口の中心を通って外側へ突出している。
背面102上部の開口の外縁部分にシール部材83を介してキャップ85が取り付けられている。キャップ85及びシール部材83には貫通孔(図示せず)が設けられている。キャップ85及びシール部材83が前記背面102上部の開口の外縁部分に取り付けられると、前記貫通孔によって、バルブ収容室55の内部と外部とを連通する大気連通孔81が形成される。
フレーム110の背面102の下部には、円形の開口が設けられ、この開口に連続してフレーム110の内部側に円筒状のバルブ収容室54が形成されている。バルブ収容室54は、本体20の奥行き方向へ延設されている。バルブ収容室54は、その奥部において貫通孔28を通じてインク室12に連通している。バルブ収容室54にインク供給バルブ90が収容されている。これにより、フレーム110の背面102の下部にインク導出部89が形成されている。インク導出部89は、後述のインク供給孔91を通じてインク室12から外部へ水性インクを導出させるものである。
インク供給バルブ90は、前記背面102下部の開口からインク室12に至る経路を開放又は閉塞する弁機構として形成されている。インク供給バルブ90は、バルブ本体97と、圧縮コイルバネ96と、シール部材93と、キャップ95とを主要な構成部材として含む。圧縮コイルバネ96は、圧縮コイルバネ86と同一のものである。後述のように、圧縮コイルバネ86は水性インクと接することがないのに対し、圧縮コイルバネ96は、水性インクと接触することから、本例のインクカートリッジ10において、圧縮コイルバネ96が、前記金属部品となる。
前記背面102下部の開口の外縁部分にシール部材93を介してキャップ95が取り付けられている。キャップ95及びシール部材93には貫通孔(図示せず)が設けられている。キャップ95及びシール部材93が前記背面102下部の開口の外縁部分に取り付けられると、前記貫通孔によって、バルブ収容室54の内部と外部とを連通するインク供給孔91が形成される。このインク供給孔91は、後述のように、インクカートリッジ10がインクジェット記録装置のカートリッジ装着部50に装着されたときに、インクニードル49が挿入される部分である。
インクカートリッジ10は、図1に示す起立状態で、背面102側からインクジェット記録装置のカートリッジ装着部50に装着される(図2参照)。
このとき、バルブ本体87がバルブ収容室55内でスライドし、そのスライド動作に伴って蓋体88がシール部材83に当接する位置(第2位置)とシール部材83から離れる位置(第1位置)との間でスライドする。蓋体88がシール部材83に当接すると、大気連通孔81が閉塞される。すなわち、蓋体88が第2位置に配置された状態では、バルブ収容室55から前記隙間を通って外部に至る通路が閉塞される。また、蓋体88がシール部材83から離れると、大気連通孔81が開放される。すなわち、蓋体88が第1位置に配置された状態では、バルブ収容室55から前記隙間を通って外部に至る通路が開放される。
バルブ収容室55内において、圧縮コイルバネ86は、前記背面102上部の開口からインク室12に至る経路である大気連通孔81を閉鎖する方向(図2における右方向)へバルブ本体87を弾性的に付勢している。すなわち、圧縮コイルバネ86は、蓋体88をシール部材83に近づける方向へバルブ本体87を押圧している。したがって、大気連通バルブ80は、常時は、蓋体88で大気連通孔81を閉塞している。
バルブ収容室54内において、圧縮コイルバネ96は、インク経路を形成するインク供給孔91を閉塞する方向へバルブ本体97を弾性的に付勢している。すなわち、圧縮コイルバネ96は、バルブ本体97をシール部材93へ近づける方向(図2における右側)へ弾性的に付勢している。したがって、インク供給バルブ90は、常時は、バルブ本体97でインク供給孔91を閉塞している。
インクジェット記録装置のカートリッジ装着部50奥部の上部に押圧部66が設けられている。押圧部66は、大気連通バルブ80のロッド84と対応する位置に設けられている。押圧部66は、ロッド84の先端を受け止める部材である。インクカートリッジ10がインクジェット記録装置のカートリッジ装着部50に挿入される過程で、ロッド84の先端が押圧部66に当接する。この状態からインクジェット記録装置のカートリッジ装着部50に対してインクカートリッジ10がさらに挿入されると、圧縮コイルバネ86の付勢力に抗してロッド84が大気連通バルブ80内へ押し込まれて、ロッド84及び蓋体88がバルブ収容室55の奥側へ移動する。これにより、大気連通孔81が開放する。大気連通孔81を経てインク室12に空気が流出入することで、インク室12内の空気層が大気圧と同圧になる。
インクジェット記録装置のカートリッジ装着部50奥部の下部にインクニードル49が設けられている。インクニードル49は、インクカートリッジ10のインク供給バルブ90と対応する位置に設けられている。インクニードル49は、インクジェット記録装置のカートリッジ装着部50奥面から正面側へ突出された中空管である。インクニードル49は、インクカートリッジ10がインクジェット記録装置のカートリッジ装着部50に挿入される過程において、インク供給バルブ90のインク供給孔91に挿入されてバルブ本体97に当接する。このように、インクニードル49は、バルブ本体97と対応する位置にバルブ本体97を押圧可能に設けられている。なお、インクニードル49がインク供給孔91に挿入された際にインクニードル49の外周面とシール部材83とが密着するように、インクニードル49の外径寸法は、インク供給孔91よりも若干大きく設定されている。このため、インク供給孔91にインクニードル49が挿入された場合に、インクニードル49にシール部材93が圧接する。前述のように、インクカートリッジ10がインクジェット記録装置のカートリッジ装着部50に挿入される過程で、インク供給孔91に挿入されたインクニードル49の先端がバルブ本体97に当接する。この状態からインクジェット記録装置のカートリッジ装着部50に対してインクカートリッジ10がさらに挿入されると、圧縮コイルバネ96の付勢力に抗してバルブ本体97が押し込まれてバルブ収容室54の奥側へ移動する。これにより、インク供給孔91が開放する。このようにしてインクニードル49がバルブ収容室54内に挿し込まれると、バルブ収容室54及びインクニードル49を通じてインク室12内の水性インクを導出可能となる。このとき、圧縮コイルバネ96に水性インクが接触するが、圧縮コイルバネ96の水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度を5原子%以下としているため、析出物の発生が抑制される。このように、本発明によれば、インクカートリッジ中の所定の位置において所望の機能をもつように、剛性を確保するために金属部品を用いつつ、析出物の発生を抑制することができる。
本例のインクカートリッジ10では、圧縮コイルバネ96が前記金属部品である。ただし、本発明は、これに限定されない。本発明のインクカートリッジにおいて、前記金属部品は、圧縮コイルバネに加え若しくは代えて、圧縮コイルバネ以外の部品であってもよい。
本発明において、「鉄の酸化成分」とは、例えば、FeO、Fe、α−Fe、β−Fe、γ−Fe、ε−Fe等の酸化鉄;α−FeOOH、β−FeOOH、γ−FeOOH、δ−FeOOH等のオキシ水酸化鉄;Fe(OH)、Fe(OH)等の水酸化鉄;を意味する。
前述のとおり、前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度は、5原子%以下である。前記鉄の酸化成分濃度を5原子%以下とすることで、一般式(1)で表わされる耐オゾン性を向上させた銅フタロシアニン系染料及びトリアゾール系化合物を含むインクジェット記録用水性インクを収容しても、析出物の発生が抑制される。一般式(1)で表わされる銅フタロシアニン系染料は、フタロシアニン骨格の中心に銅を有し、且つ、耐オゾン性を向上させるための特定の置換基を有している。一方、Cu2+とベンゾトリアゾール系化合物とは、結合する性質を持っている。前記インクジェット記録用水性インクは、通常の状態では、銅がフタロシアニン骨格に捕捉され、Cu2+とベンゾトリアゾール系化合物とが結合し、析出を起こすことがないように設計されている。しかし、金属部品(例えば、後述のSUS304)表面のCr酸化膜中に不純物として鉄の酸化成分が存在すると、この不純物の鉄の酸化成分が、Cu2+とベンゾトリアゾール系化合物とを結合し、銅−ベンゾトリアゾール錯体を生成するための触媒として作用する。ここで、一般式(1)で表わされる銅フタロシアニン系染料の銅の保持力は、置換基が異なる他の銅フタロシアニン系染料の銅の保持力と比べて低いと考えられる。このため、前記インクジェット記録用水性インク中に、銅−ベンゾトリアゾール錯体に起因した析出物が生じる。これに対し、本発明のインクカートリッジでは、前記鉄の酸化成分濃度を5原子%以下とすることで、析出物の発生が抑制される。ただし、この析出物発生及びその抑制のメカニズムは推定であり、本発明は、この推定に限定されない。前記鉄の酸化成分濃度は、低いほど良く、好ましくは、2原子%以下である。
前記鉄の酸化成分濃度は、X線光電子分光法(X−ray Photoelectron Spectroscopy;XPS、別名:ESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis))で測定された値である。具体的には、前記金属部品の前記水性インクとの接触表面に、走査型X線光電子分光分析装置によりX線を照射し、光電効果で飛び出した電子を電子エネルギー分析器で測定し、前記接触表面の鉄の酸化成分濃度を求める。前記鉄の酸化成分濃度は、適切な測定装置を用いて適切な測定条件で測定すればよく、例えば、後述の実施例に記載の測定装置及び測定条件で測定すればよい。XPSにおいて、鉄(Fe)が酸素(O)と結合していると、鉄(Fe)単独及び酸素(O)単独とはピーク位置が異なる。このため、XPSによれば、鉄の酸化成分(鉄と酸素と結合している成分)等の結合状態の評価が可能である。
前記鉄の酸化成分濃度の調整方法は、特に制限されない。前記鉄の酸化成分濃度は、例えば、前記金属部品に、酸処理、アルカリ処理、キレート処理等の処理を施すことで5原子%以下としてもよい。前記酸処理とは、前記金属部品を、硝酸、硫酸、塩酸、硝酸、ふっ酸等の酸に浸漬する処理である。前記アルカリ処理とは、前記金属部品を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ類;、トリエチレングリコール等の有機アミノ酸;等のアルカリに浸漬する処理である。前記キレート処理とは、前記金属部品を、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、EDTAのNa塩等のキレート剤に浸漬する処理である。前記処理を実行することで、前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度を、例えば、1原子%〜2原子%程度にすることが可能である。
また、酸処理等は行わず、前記金属部品の前記水性インクと接触する側の表面を、鉄の酸化成分を含まない材料で被覆してもよい。前記被覆材料としては、例えば、樹脂、クロムめっき、ニッケルめっき等を用いることができる。
前記金属部品の形成材料は、特に限定されず、例えば、SUS304、SUS314、SUS403、SUS316等があげられる。これらの中でも、SUS304が特に好ましい。
前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の面積は、前記水性インク1g当たり150mm(150mm/1g)以下であることが好ましい。前記接触表面の面積を150mm/1g以下とすることで、析出物の発生をより効果的に抑制できる。前記接触表面の面積は、狭いほど良く、好ましくは、115mm/1g以下であり、より好ましくは、76mm2/1g以下である。
前述のとおり、前記インクカートリッジには、一般式(1)で表わされる染料、水及びトリアゾール系化合物を含む水性インクが収容される。
一般式(1)において、前記置換又は無置換のアルキル基は、好ましくは、炭素原子数1〜12の直鎖、分岐鎖又は脂環式アルキル基である。前記アルキル基は、染料の溶解性及び水性インクの安定性を向上させる観点から、分岐鎖を有するものが好ましく、不斉炭素を有するもの(ラセミ体での使用)が特に好ましい。前記置換又は無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、トリフルオロメチル基、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基等があげられる。
一般式(1)において、前記置換アルキル基の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−エチルへキシル基、2−メチルスルホニルエチル基、3−フェノキシプロピル基、トリフルオロメチル基、シクロペンチル基等の炭素原子数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル基;炭素原子数7〜18の直鎖又は分岐鎖アラルキル基;炭素原子数2〜12の直鎖又は分岐鎖アルケニル基;炭素原子数2〜12の直鎖又は分岐鎖アルキニル基;炭素原子数3〜12の直鎖又は分岐鎖シクロアルキル基;炭素原子数3〜12の直鎖又は分岐鎖シクロアルケニル基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;フェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2,4−ジ−tert−アミノフェニル基等のアリール基;イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等のヘテロ環基;シアノ基;ヒドロキシル基;ニトロ基;カルボキシ基;アミノ基;メトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−メタンスルホニルエトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、3−tert−ブトキシカルバモイルフェノキシ基、3−メトキシカルバモイル基等のアリールオキシ基;アセトアミド基、ベンズアミド基、4−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド基等のアシルアミノ基;メチルアミノ基、ブチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルブチルアミノ基等のアルキルアミノ基;フェニルアミノ基、2−クロロアニリノ基等のアニリノ基;フェニルウレイド基、メチルウレイド基、N,N−ジブチルウレイド基等のウレイド基;N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ基等のスルファモイルアミノ基;メチルチオ基、オクチルチオ基、2−フェノキシエチルチオ基等のアルキルチオ基;フェニルチオ基、2−ブトキシ−5−tert−オクチルフェニルチオ基、2−カルボキシフェニルチオ基等のアリールチオ基;メトキシカルボニルアミノ基等のアルコキシカルボニルアミノ基;メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、p−トルエンスルホンアミド基等のスルホンアミド基;N−エチルカルバモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基等のスルファモイル基;メタンスルホニル基、オクタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基等のスルホニル基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロキシピラニルオキシ基等のヘテロ環オキシ基;フェニルアゾ基、4−メトキシフェニルアゾ基、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ基、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ基等のアゾ基;アセトキシ基等のアシルオキシ基;N−メチルカルバモイルオキシ基、N−フェニルカルバモイルオキシ基等のカルバモイルオキシ基;トリメチルシリルオキシ基、ジブチルメチルシリルオキシ基等のシリルオキシ基;フェノキシカルボニルアミノ基等のアリールオキシカルボニルアミノ基;N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基等のイミド基;2−ベンゾチアゾリルチオ基、2,4−ジフェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ基、2−ピリジルチオ基等のヘテロ環チオ基;3−フェノキシプロピルスルフィニル基等のスルフィニル基;フェノキシホスホニル基、オクチルオキシホスホニル基、フェニルホスホニル基等のホスホニル基;フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;アセチル基、3−フェニルプロパノイル基、ベンゾイル基等のアシル基;カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、4級アンモニウム基等のイオン性親水性基等があげられる。前記置換アルキル基の置換基である前記アルキル基、前記アラルキル基、前記アルケニル基、前記アルキニル基、前記シクロアルキル基及び前記シクロアルケニル基は、染料の溶解性及び水性インクの安定性を向上させる観点から、分岐鎖を有するものが好ましく、不斉炭素を有するものが特に好ましい。
一般式(1)で表わされる染料の好ましい態様としては、例えば、一般式(1)において、R、R、R及びRが、それぞれ、−SOであり、R、R、R及びRがそれぞれ有するRのすべてが同一であることはなく、少なくとも一つのRが、イオン性親水性基を有する置換アルキル基である態様である。
一般式(1)で表わされる染料のより好ましい態様としては、例えば、一般式(1)において、kは、0<k<4を満たし、lは、0<l<4を満たし、mは、0≦m<4を満たし、nは、0≦n<4を満たし、且つ、k、l、m及びnは、k+l+m+n=4を満たす態様である。
一般式(1)で表わされる染料の好ましい具体例としては、化学式(1−A)〜(1−E)で表わされる化合物があげられる。
Figure 2013159084
化学式(1−A)で表わされる化合物は、一般式(1)において、Rがリチウムスルホナトプロピルスルホニル基、RがN−(2−ヒドロキシプロピル)スルファモイルプロピルスルホニル基であり、kが3、lが1、m及びnが共に0である態様である。
Figure 2013159084
化学式(1−B)で表わされる化合物は、一般式(1)において、Rがリチウムスルホナトプロピルスルホニル基、RがN−(2−ヒドロキシイソプロピル)スルファモイルプロピルスルホニル基であり、kが3、lが1、m及びnが共に0である態様である。
Figure 2013159084
化学式(1−C)で表わされる化合物は、一般式(1)において、Rがリチウムスルホナトプロピルスルホニル基、RがN,N−(ジ(2−ヒドロキエチル))スルファモイルプロピルスルホニル基であり、kが3、lが1、m及びnが共に0である態様である。
Figure 2013159084
化学式(1−D)で表わされる化合物は、一般式(1)において、Rがリチウムスルホナトプロピルスルホニル基、RがN−(2−ヒドロキシプロピル)スルファモイルプロピルスルホニル基、RがN−(2−ヒドロキシイソプロピル)スルファモイルプロピルスルホニル基であり、kが2、lが1、mが1、nが0である態様である。
Figure 2013159084
化学式(1−E)で表われる化合物は、一般式(1)において、Rがリチウムスルホナトプロピルスルホニル基、Rがリチウムカルボキシラトプロピルスルホニル基、RがN−(2−ヒドロキシプロピル)スルファモイルプロピルスルホニル基、RがN−(2−ヒドロキシイソプロピル)スルファモイルプロピルスルホニル基であり、k、l、m及びnが共に1である態様である。
前記水性インク全量に対する一般式(1)で表わされる染料の配合量は、特に制限されない。一般式(1)で表わされる染料を含ませることで、耐オゾン性に優れた水性インクを得ることができる。前記水性インク全量に対する一般式(1)で表わされる染料の配合量は、例えば、0.1重量%〜10重量%であり、好ましくは、1.4重量%〜5.7重量%であり、より好ましくは、1.6重量%〜4.8重量%である。
前記水性インクは、着色剤として、一般式(1)で表わされる染料に加え、さらに他の染料及び顔料等を含んでもよい。
前記水は、イオン交換水又は純水であることが好ましい。前記水性インク全量に対する前記水の配合量(水割合)は、例えば、10重量%〜90重量%であり、好ましくは、40重量%〜80重量%である。前記水割合は、例えば、他の成分の残部としてもよい。
前記トリアゾール系化合物は、特に限定されず、例えば、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ニトロベンゾトリアゾール等があげられる。これらのトリアゾール系化合物は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。前記トリアゾール系化合物を含ませることで、防錆性に優れた水性インクを得ることができる。
前記水性インク全量に対する前記トリアゾール系化合物の配合量は、例えば、0.01重量%〜1重量%であり、好ましくは、0.05重量%〜0.5重量%であり、より好ましくは、0.05重量%〜0.2重量%である。
前記水性インクは、さらに、水溶性有機溶剤を含んでもよい。前記水溶性有機溶剤としては、例えば、インクジェットヘッドのノズル先端部における水性インクの乾燥を防止する湿潤剤及び記録媒体上での乾燥速度を調整する浸透剤があげられる。
前記湿潤剤は、特に限定されず、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の低級アルコール;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトン等のケトン;ジアセトンアルコール等のケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;ポリアルキレングリコール、アルキレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール;2−ピロリドン;N−メチル−2−ピロリドン;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等があげられる。前記ポリアルキレングリコールは、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等があげられる。前記アルキレングリコールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール等があげられる。これらの湿潤剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。これらの中で、アルキレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが好ましい。
前記水性インク全量に対する前記湿潤剤の配合量は、例えば、0重量%〜95重量%であり、好ましくは、5重量%〜80重量%であり、より好ましくは、5重量%〜50重量%である。
前記浸透剤は、例えば、グリコールエーテルがあげられる。前記グリコールエーテルは、例えば、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコール−n−プロピルエーテル、トリエチレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−プロピルエーテル及びトリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル等があげられる。前記浸透剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記水性インク全量に対する前記浸透剤の配合量は、例えば、0重量%〜20重量%であり、好ましくは、0.1重量%〜15重量%であり、より好ましくは、0.5重量%〜10重量%である。
前記水性インクは、必要に応じて、さらに、従来公知の添加剤を含んでもよい。前記添加剤としては、例えば、界面活性剤、pH調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、防黴剤等があげられる。前記粘度調整剤は、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性樹脂等があげられる。
前記水性インクは、例えば、一般式(1)で表わされる染料、水及びトリアゾール系化合物と、必要に応じて他の添加成分とを、従来公知の方法で均一に混合し、フィルタ等で不溶解物を除去することにより調製できる。
前記水性インクは、例えば、水性シアンインクとして用いることができる。ただし、本発明は、これに限定されない。前記水性インクは、一般式(1)で表わされる染料以外の着色剤を用いることにより、シアン以外の色の水性インクとすることもできる。
前述のとおり、本発明のインクカートリッジは、前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度が5原子%以下であるため、一般式(1)で表わされる耐オゾン性を向上させた銅フタロシアニン系染料及びトリアゾール系化合物を含むインクジェット記録用水性インクを収容しても、析出物を生じることを抑制できる。
つぎに、本発明のインクカートリッジにおけるインクジェット記録用水性インクの析出防止方法について説明する。前述のとおり、本発明の析出防止方法は、インクカートリッジにおけるインクジェット記録用水性インクの析出防止方法であって、前記水性インクは、一般式(1)で表わされる染料、水及びトリアゾール系化合物を含み、前記インクカートリッジは、金属部品を含み、X線光電子分光法(XPS)で測定される前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度を5原子%以下とすることで、前記析出防止を実施することを特徴とする。
本発明の析出防止方法において、前記鉄の酸化成分濃度の調整方法は、本発明のインクカートリッジと同様とすればよい。また、本発明の析出防止方法において、前記金属部品の材質、前記水性インクの組成等の条件も、本発明のインクカートリッジと同様とすればよい。
つぎに、本発明のインクカートリッジを用いたインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法について説明する。前記記録は、印字、印画、印刷等を含む。
図3に、本発明のインクカートリッジを用いたインクジェット記録装置の一例の構成を示す。図示のとおり、このインクジェット記録装置1は、4つのインクカートリッジ2と、インク吐出手段(インクジェットヘッド)3と、ヘッドユニット4と、キャリッジ5と、駆動ユニット6と、プラテンローラ7と、パージ装置8とを主要な構成要素として含む。
4つのインクカートリッジ2は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色の水性インクを、それぞれ1色ずつ含む。例えば、前記水性シアンインクを含むインクカートリッジが、本発明のインクカートリッジであり、その他のインクカートリッジは、一般的な水性インクが収容されたインクカートリッジを用いてよい。ヘッドユニット4に設置されたインクジェットヘッド3は、記録媒体(例えば、記録用紙)Pに記録を行う。キャリッジ5には、4つのインクカートリッジ2及びヘッドユニット4が搭載される。駆動ユニット6は、キャリッジ5を直線方向に往復移動させる。駆動ユニット6としては、例えば、従来公知のものを使用できる(例えば、特開2008−246821号公報参照)。プラテンローラ7は、キャリッジ5の往復方向に延び、インクジェットヘッド3と対向して配置されている。
パージ装置8は、インクジェットヘッド3の内部に溜まる気泡等を含んだ不良インクを吸引する。パージ装置8としては、例えば、従来公知のものを使用できる(例えば、特開2008−246821号公報参照)。
パージ装置8のプラテンローラ7側には、パージ装置8に隣接してワイパ部材19が配設されている。ワイパ部材19は、へら状に形成されており、キャリッジ5の移動に伴って、インクジェットヘッド3のノズル形成面を拭うものである。図3において、キャップ18は、水性インクの乾燥を防止するため、記録が終了するとリセット位置に戻されるインクジェットヘッド3の複数のノズルを覆うものである。
本例のインクジェット記録装置1においては、4つのインクカートリッジ2は、ヘッドユニット4と共に、1つのキャリッジ5に搭載されている。ただし、本発明は、これに限定されない。前記インクジェット記録装置において、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジは、ヘッドユニット4とは別のキャリッジに搭載されていてもよい。また、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジは、キャリッジ5には搭載されず、インクジェット記録装置内に配置、固定されていてもよい。これらの態様においては、例えば、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジと、キャリッジ5に搭載されたヘッドユニット4とが、チューブ等により連結され、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジからヘッドユニット4に前記水性インクが供給される。
このインクジェット記録装置1を用いたインクジェット記録は、例えば、つぎのようにして実施される。まず、記録用紙Pが、インクジェット記録装置1の側方又は下方に設けられた給紙カセット(図示せず)から給紙される。記録用紙Pは、インクジェットヘッド3と、プラテンローラ7との間に導入される。導入された記録用紙Pに、インクジェットヘッド3から吐出される水性インクにより所定の記録がされる。本発明のインクカートリッジを用いることで、水性インクにおける析出物の発生が抑制されるため、フィルタを閉塞させることなく、安定した吐出が可能である。記録後の記録用紙Pは、インクジェット記録装置1から排紙される。図3においては、記録用紙Pの給紙機構及び排紙機構の図示を省略している。
図3に示す装置では、シリアル型インクジェットヘッドを採用するが、本発明は、これに限定されない。前記インクジェット記録装置は、ライン型インクジェットヘッドを採用する装置であってもよい。
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、下記の実
施例及び比較例により限定及び制限されない。
[実施例1〜4及び比較例1〜6]
SUS304からなる金属部品を含むインクカートリッジに、下記方法により調製された水性インクを収容することで、実施例1〜4及び比較例1〜6のインクカートリッジを得た。実施例及び比較例のインクカートリッジにおいて、前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度は、前記金属部品を硝酸に浸漬させる酸処理により、表1に示す数値に調整した。また、実施例及び比較例のインクカートリッジにおいて、前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の面積は、76mm/1gとした。
(水性インクの調製)
水性インク組成(表1)の各成分を、均一に混合した。その後、得られた混合物を、東洋濾紙(株)製の親水性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)タイプメンブレンフィルタ(孔径0.20μm)を用いてろ過することで、実施例及び比較例のインクカートリッジに収容されるインクジェット記録用水性インクを得た。なお、表1において、染料(2−A)〜(2−C)及び(3)は、それぞれ、化学式(2−A)〜(2−C)及び(3)で表わされる化合物である。化学式(2−A)〜(2−C)及び(3)において、Pc(Cu)は、一般式(Pc)で表わされる銅フタロシアニン核であり、各置換基のうち少なくとも一つは、一般式(Pc)で表わされる銅フタロシアニン核中の4つのベンゼン環A、B、C及びDのそれぞれに存在する。
Figure 2013159084
Figure 2013159084
Figure 2013159084
Figure 2013159084
実施例及び比較例のインクカートリッジについて、(a)析出物評価、(b)耐オゾン性評価及び(c)水性インクの防錆性評価を、下記の方法により行った。
(a)析出物評価
前記水性インクの収容量を10mLとし、脱気状態で密閉した実施例及び比較例のインクカートリッジを、60℃の恒温槽中に10日間放置した。放置後の実施例及び比較例のインクカートリッジに収容された前記水性インクを、電鋳フィルタ(孔径13μm、有効ろ過面積8cm)を用いて、0.5mL/分の条件でろ過し、下記評価基準に従って評価した。なお、ろ過後の電鋳フィルタを顕微鏡で観察したところ、ろ過できた水性インクの量が少ないほど、析出物の量が多い傾向が認められた。
析出物評価 評価基準
G :1時間以内に実施例及び比較例のインクカートリッジ5個分の水性インクをろ過できた
NG:1時間以内に実施例及び比較例のインクカートリッジ5個分の水性インクをろ過できなかった
(b)耐オゾン性評価
前記水性インクを必要量収容した実施例及び比較例のインクカートリッジを、ブラザー工業(株)製のインクジェットプリンタ搭載デジタル複合機DCP−110Cに装着した。つぎに、ブラザー工業(株)製の写真光沢紙BP60GLAに前記水性インクのグラデーションサンプルをプリントし、初期OD(光学濃度)値1.0のパッチを得た。前記OD値は、Gretag Macbeth社製の分光測色計Spectrolino(光源:D65;視野:2°;status A)により測定した。
スガ試験機(株)製のオゾンウェザーメーターOMS−Hを用いて、オゾン濃度1ppm、槽内温度24℃、槽内相対湿度60%の条件下に前記パッチを40時間放置した。ついで、下記式によりOD値減少率(%)を求め、耐オゾン性を、下記評価基準に従って評価した。なお、前記OD値減少率が小さいほど、実施例及び比較例のインクカートリッジに収容された前記水性インクの耐オゾン性が優れていたこととなる。

OD値減少率(%)={(X−Y)/X}×100
X:1.0(初期OD値)
Y:放置後のOD値
耐オゾン性評価 評価基準
G :OD値減少率が、30%未満
NG:OD値減少率が、30%以上40%未満
(c)水性インクの防錆性評価
実施例及び比較例のインクカートリッジに収容された前記水性インクを、密閉容器に、それぞれ10mL入れた。縦50mm×横10mm×厚さ2mmの短冊形状に加工したインクジェットヘッドに用いられる42合金(ニッケル含有量約42%、鉄含有量約58%の合金)サンプル片を準備した。前記サンプル片1枚を、前記容器中の前記水性インクに浸漬して、60℃の恒温槽中に2週間放置した。前記放置後、前記水性インクから前記サンプル片を取り出した。取り出したサンプル片について、目視観察及び顕微鏡観察を実施した。前記目視観察及び顕微鏡観察の結果から、水性インクの防錆性を、下記評価基準に従って評価した。
水性インクの防錆性評価 評価基準
G :42合金に着色及び腐食が無かった
NG:42合金に着色及び腐食があった
実施例及び比較例のインクカートリッジに収容された水性インクの組成、鉄の酸化成分濃度及び評価結果を、表1に示す。なお、表1において、鉄の酸化成分濃度は、下記測定装置を用いて下記測定条件により測定した。
(測定装置)
アルバック・ファイ(株)製の走査型X線光電子分光分析装置(XPS/ESCA)PHI Quantera II
(測定条件)
X−ray :HP−100μm 100W 18kV
Area :1400×300μm
Sweeps:10
感度 :0.1原子%
定量下限 :1.0原子%
分析深さ :5〜10nm
Figure 2013159084
表1に示すとおり、実施例1〜4では、析出物評価、耐オゾン性評価及び水性インクの防錆性評価の全ての結果が優れていた。一方、金属部品の水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度が5重量%を超える比較例1及び2では、析出物評価の結果が悪かった。また、インクカートリッジに収容された水性インクが、一般式(1)で表わされる染料に代えて、染料(2−B)又は(3)を含む比較例3及び4では、耐オゾン性評価の結果が悪かった。さらに、インクカートリッジに収容された水性インクが、トリアゾール系化合物を含まない比較例5及び6では、水性インクの防錆性評価の結果が悪かった。
以上のように、本発明のインクカートリッジは、耐オゾン性を向上させた銅フタロシアニン系染料及びトリアゾール系化合物を含むインクジェット記録用水性インクを収容しても、析出物が生じることを抑制可能なものである。本発明のインクカートリッジの用途は、特に限定されず、各種のインクジェット記録に広く適用可能である。
1 インクジェット記録装置
2、10 インクカートリッジ
3 インク吐出手段(インクジェットヘッド)
4 ヘッドユニット
5 キャリッジ
6 駆動ユニット
7 プラテンローラ
8 パージ装置
12 インク室
20 本体
49 インクニードル
50 カートリッジ装着部
66 押圧部
79 大気連通部
81 大気連通孔
84 ロッド
86、96 圧縮コイルバネ
88 蓋体
89 インク導出部
91 インク供給孔
95 キャップ
102 背面

Claims (8)

  1. インクジェット記録用水性インクを含むインクカートリッジであって、前記水性インクは、一般式(1)で表わされる染料、水及びトリアゾール系化合物を含み、前記インクカートリッジは、金属部品を含み、X線光電子分光法(XPS)で測定される前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度が、5原子%以下であることを特徴とするインクカートリッジ。
    Figure 2013159084
    一般式(1)において、
    Pc(Cu)は、一般式(Pc)で表わされる銅フタロシアニン核であり、
    、R、R及びRは、それぞれ、−SO、−SONR及び−COからなる群から選択される置換基であり、R、R、R及びRのすべてが同一であることはなく、R、R、R及びRの少なくとも一つは、イオン性親水性基を置換基として有し、R、R、R及びRの少なくとも一つは、一般式(Pc)で表わされる銅フタロシアニン核中の4つのベンゼン環A、B、C及びDのそれぞれに存在し、Rは、置換又は無置換のアルキル基であり、Rは、水素原子、置換又は無置換のアルキル基であり、Rは、置換又は無置換のアルキル基であり、
    kは、0<k<8を満たし、lは、0<l<8を満たし、mは、0≦m<8を満たし、nは、0≦n<8を満たし、且つ、k、l、m及びnは、4≦k+l+m+n≦8を満たす。
    Figure 2013159084
  2. 前記金属部品に、酸処理、アルカリ処理及びキレート処理からなる群から選択される少なくとも一つの処理が施されることで、前記鉄の酸化成分濃度が5原子%以下とされていることを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ。
  3. 前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の面積が、前記水性インク1g当たり150mm(150mm/1g)以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクカートリッジ。
  4. 前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度が、5原子%以下であるのに代えて、前記金属部品の前記水性インクと接触する側の表面が、鉄の酸化成分を含まない材料で被覆されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクカートリッジ。
  5. 前記トリアゾール系化合物が、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール及びニトロベンゾトリアゾールからなる群から選択される少なくとも一つの化合物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクカートリッジ。
  6. インクカートリッジにおけるインクジェット記録用水性インクの析出防止方法であって、
    前記水性インクは、一般式(1)で表わされる染料、水及びトリアゾール系化合物を含み、前記インクカートリッジは、金属部品を含み、
    X線光電子分光法(XPS)で測定される前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度を5原子%以下とすることで、前記析出防止を実施することを特徴とする方法。
  7. 前記金属部品に、酸処理、アルカリ処理及びキレート処理からなる群から選択される少なくとも一つの処置を施すことにより、前記鉄の酸化成分濃度を5原子%以下とすることを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 前記金属部品の前記水性インクとの接触表面の鉄の酸化成分濃度を5原子%以下とするのに代えて、前記金属部品の前記水性インクと接触する側の表面を、鉄の酸化成分を含まない材料で被覆することを特徴とする請求項6又は7記載の方法。
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