JP2013158882A - 微細素子およびその製造方法 - Google Patents

微細素子およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の微細素子を個々の特性に合わせ、低コストで容易に同一基板上に製造できるようにする。
【解決手段】可変容量素子131,132は、第5金属パターン層117により構成した可動電極と、第2金属パターン層107および第3金属パターン層108により構成した固定電極との距離を、可動電極を変位させることで変化させて容量を可変させている。インダクタ素子141は、第5金属パターン層117により構成した渦巻き状の配線部により、インダクタを構成している。また、スイッチ素子151,152は、第2金属パターン層107により構成した梁構造を、基板101の平面方向に変位させて第4金属パターン層111に形成した電極を移動させることでスイッチ動作を実現している。
【選択図】 図1L

Description

本発明は、MEMS技術によって製造されるスイッチ素子や可変容量素子などの微細素子およびその製造方法に関するものである。
近年、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて作製された各種センサおよびスイッチなどの微細素子が盛んに研究開発されている。このような微細素子では、ばね構造の製造が大きな課題となる。通常では、ばね構造と可動部とは一体に製造されるため、ばね定数を小さくするためにばねを薄く、また、細くすると、ばね自身が破損しやすくなる。また、ばね構造と一体に形成される可動部においても、薄層化のために、反りやすくなるなど、信頼性の点で問題となる。
例えば、非特許文献1には、同一の金属層で可動体とばねとを作製し、これらの一部を応力制御したシリコン酸化膜で挾み、可動部およびばねの反りを抑制する技術について記載されている。非特許文献1に記載された微細構造は、図8に示すように、基板801の上に、絶縁層802を介して固定電極803および支持部804が形成され、支持部804に金属層805が支持されている。金属層805の中央部が可動体(可動電極)となり、可動体を挟む金属層805の領域(周辺部)がばねとなる。また、金属層805が、絶縁層806に挟まれている。なお、固定電極803,支持部804,および金属層805より構成される微細素子は、容器807の内部に封止されている。
また、単体の素子のみではなく、異なる種類の複数の微細素子を同一平面上に形成することについても試みられている(非特許文献2参照)。この技術では、基板の上に支持枠を形成し、支持枠の内部の基板上に複数の金属層を積層してスイッチ,可変容量,インダクタなどを形成し、支持枠の上部を絶縁膜で封止することで、同一平面上に複数の素子を作製している。
K.Kuwabara et al. , "Low-Actuation-Voltage RF MEMS Devices and Their Integration with a CMOS LSI", Proceedings of the 24th Sensor Symposium, pp.41-44, 2007. K.Kuwabara et al. , "Integrated RF-MEMS Technology with Wafer-Level Encapsulation",Extended Abstracts of the 2005 International Conference on Solid State Devices and Materials, Kobe, pp.86-87, 2005.
しかしながら、上述した非特許文献1の技術では、金属層を絶縁層で部分的に挟む構造として反りを低減しているため、可動体とばねとを構成する金属層に加え、2層の絶縁層が新たに必要となり、製造プロセスが複雑化するという問題がある。また、反りを低減するためには、金属層と2層の絶縁層との合計3層の応力を精密に制御する必要があるため、高い歩留まりで製造することが容易ではない。また、金属層を絶縁層で挟む構造とするために、複雑な形状となり、ばね定数の予測が容易ではなくなり、金属層と2層の絶縁層の膜応力によりばね定数が変化するため、動作電圧などの素子性能のばらつきが大きく実用的ではない。
一方、非特許文献2には、複数の金属層を積層することで様々な素子を製造しているが、この構成では、異なる各素子が、同一の金属層を共有しているために素子毎に構造の高さを調整することができない。このため、各素子の特徴に合わせて構造を設計し、性能を確保することが容易ではない。
例えば、スイッチ素子とインダクタ素子とを同一平面上に作製する場合、スイッチ素子のばね定数を小さくするためにばね厚を薄くすると、ばね自身が破損しやすくまた反りやすいという信頼性上の問題の発生に加え、インダクタ素子の基板からの高さ(厚さ)が変化して電気的な特性が変わり、所望とするインダクタンス値が得られないという問題がある。これに対し、インダクタ素子の特性を向上させるためにインダクタ素子の基板からの高さを変えると、スイッチ素子の基板からの高さも変わるため、スイッチ素子の駆動電圧が所望の値より高くなるという問題がある。
また、前述した非特許文献2の技術では、金属層を7層も積層しており、このように多くの金属層を積層していく場合、上層に行くに従い、積層している金属層同士の位置ずれや金属層の厚さばらつきが積算され、層数が多いほど素子のばらつきが大きくなるという問題がある。さらに、この技術では、スイッチ素子とインダクタ素子とを、各々個別の工程で製造すると、工程数が増加し、コストが増加して手間がかかるという問題が発生する。また、別に製造する場合、先に作製されている素子が、後に作製する素子の製造工程で破損する可能性があり、実用的ではない。これらのように、従来の技術では、複数の微細素子を個々の特性に合わせ、低コストで容易に同一基板上に製造することができないという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、複数の微細素子を個々の特性に合わせ、低コストで容易に同一基板上に製造できるようにすることを目的とする。
本発明に係る微細素子の製造方法は、基板の上に絶縁層を形成する第1工程と、絶縁層の上に第1金属パターン層を形成する第2工程と、第1金属パターン層の上に絶縁層と離間して第2金属パターン層を形成する第3工程と、第2金属パターン層の上に第3金属パターン層を形成する第4工程と、第3金属パターン層の上に絶縁層と離間して第4金属パターン層を形成する第5工程と、第4金属パターン層の上に絶縁層と離間して第5金属パターン層を形成する第6工程とを少なくとも備え、第1金属パターン層は、複数の第1電極配線を構成する金属パターンを含んで形成し、第2金属パターン層は、ばね部および固定電極を構成する金属パターンを含んで形成し、第4金属パターン層は、第1可動電極を構成する金属パターンを含んで形成し、第5金属パターン層は、第2電極配線,第3電極配線、連結部,および第2可動電極を構成する金属パターンを含んで形成し、固定電極,第2可動電極,ばね部により第1電極配線のいずれかに接続する可変容量素子を構成し、第2電極配線は、第1電極配線のいずれかに接続するインダクタ素子を構成し、第1可動電極および第3電極配線は、第1電極配線のいずれかに接続するスイッチ素子を構成し、第3金属パターン層の金属パターンにより第2金属パターン層の一部の金属パターンと第4金属パターン層の一部の金属パターンとの基板の上部方向の間隔を制御する。
上記微細素子の製造方法において、固定電極,ばね部,第2可動電極は、第1電極配線のいずれかに接続される加速度センサ素子を構成する。
また、本発明に係る微細素子は、基板の上に形成された絶縁層と、絶縁層の上に形成された第1金属パターン層と、第1金属パターン層の上に絶縁層と離間して形成された第2金属パターン層と、第2金属パターン層の上に形成された第3金属パターン層と、第3金属パターン層の上に絶縁層と離間して形成された第4金属パターン層と、第4金属パターン層の上に絶縁層と離間して形成された第5金属パターン層とを少なくとも備え、第1金属パターン層は、複数の第1電極配線を構成する金属パターンを含んで形成され、第2金属パターン層は、ばね部および固定電極を構成する金属パターンを含んで形成され、第4金属パターン層は、第1可動電極を構成する金属パターンを含んで形成され、第5金属パターン層は、第2電極配線,第3電極配線、連結部,および第2可動電極を構成する金属パターンを含んで形成され、固定電極,第2可動電極,ばね部により第1電極配線のいずれかに接続する可変容量素子が構成され、第2電極配線は、第1電極配線のいずれかに接続するインダクタ素子が構成され、第1可動電極および第3電極配線は、第1電極配線のいずれかに接続するスイッチ素子が構成され、第3金属パターン層の金属パターンにより第2金属パターン層の一部の金属パターンと第4金属パターン層の一部の金属パターンとの基板の上部方向の間隔が制御されている。
上記微細素子において、固定電極,ばね部,第2可動電極により構成されていずれかの第1電極配線に接続する加速度センサ素子を備えるようにしてもよい。
以上説明したことにより、本発明によれば、複数の微細素子を個々の特性に合わせ、低コストで容易に同一基板上に製造できるようになるという優れた効果が得られる。
図1Aは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Bは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Cは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Dは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Eは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Fは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Gは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Hは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Iは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Jは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Kは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Lは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Mは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す平面図である 図2Aは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Bは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Cは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Dは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Eは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Fは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Gは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Hは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Iは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Jは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Kは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Lは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Mは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す平面図である 図3Aは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Bは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Cは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Dは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Eは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Fは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Gは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Hは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Iは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Jは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Kは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Lは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図3Mは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す平面図である 図4Aは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Bは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Cは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Dは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Eは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Fは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Gは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Hは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Iは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Jは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Kは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Lは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図4Mは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す平面図である 図5Aは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Bは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Cは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Dは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Eは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Fは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Gは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Hは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Iは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Jは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Kは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Lは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図である。 図5Mは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す平面図である 図6は、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法で製造した加速度センサ素子による加速度センサアレイの構成を示す平面図である 図7は、可変フィルタの回路を示す回路図である。 図8は、非特許文献1に記載された微細構造の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1について、図1A〜図1Mを用いて説明する。図1A〜図1Lは、本発明の実施の形態1における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図であり、図1Mは平面図である。図1A〜図1Lは、図1Mのxx’線の断面を示している。
まず、図1Aに示すように、基板101の上に絶縁層102を形成する。例えば、基板101は、シリコンなどの半導体基板であり、よく知られた集積回路が形成され、この集積回路を覆うように絶縁層102が形成されている。例えば、集積回路に、以下に説明する各微細素子が接続される。絶縁層102は、スパッタ法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などの、公知の成膜法により形成すればよい。例えば、プラズマCVD法により、成膜レート180nm/minで厚さ0.5μm程度に酸化シリコンを堆積して形成すればよい。
次に、図1Bに示すように、絶縁層102の上にシード層103を形成する。シード層103は、絶縁層102の側に絶縁層102との密着性を向上させるための密着層を備えている。下層の密着層は、例えば、層厚0.1μmのTi層から構成し、この上に層厚0.1μmのAu層を形成すればよい。これらは、例えば、よく知られた真空蒸着法により形成すればよく、Ti層は成膜レート40nm/minで形成し、Au層は成膜レート30nm/minで形成すればよい。なお、密着層は、Crなどの他の金属から構成してもよい。上層は、Auに限らず、NiやCuなどの他の金属から構成してもよい。
以上のようにシード層103を形成した後、シード層103の上に複数の電極配線(第1電極配線)となる第1金属パターン層104を形成する。例えば、シード層103の上に公知のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、次いで、露出しているシード層103の上に、例えば、電解めっき法により厚さ10μm程度のAuを成長させる。電解めっきによるAuの成膜速度(成膜レート)は、60nm/min程度である。この後、レジストパターンを除去すれば、Auからなる厚さ10μmの第1金属パターン層104が形成できる。なお、Auに限らず、Ni、Cuなどの他の金属から第1金属パターン層104を構成してもよい。
次に、第1金属パターン層104をマスクとしてシード層103をエッチング除去し、絶縁層102の上で第1金属パターン層104の各パターンを電気的に分離する。例えば、シード層103の上層のAu層は、塩酸と硝酸とを混合したエッチング液を用いればよい。エッチングレートは85nm/minである。また、下層(密着層)のチタン層は、フッ化水素酸水溶液を用いればよい。エッチングレートは400nm/minである。なお、上述したエッチングでは、他のエッチング液を用いるようにしてもよいことは言うまでもない。例えば、ヨウ素水溶液を用いるようにしてもよい。また、アルゴンガスのプラズマを用いたドライエッチングによりシード層のエッチングを行うようにしてもよい。
次に、図1Cに示すように、分離した第1金属パターン層104の間を充填する状態に犠牲層105を形成する。例えば、ポリベンゾオキサゾール(Poly Benzo Oxazole;PBO)からなる感光性樹脂を、スピンコーティング法により塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜をフォトリソグラフィー技術によりパターニングし、熱硬化した後で平坦化すれば、犠牲層105が形成できる。熱硬化の温度は310℃とすればよい。なお、感光性樹脂としては、PBOに限らず、ELPAC WPR−5100(JSR株式会社製)などを用いるようにしてもよい。
次に、図1Dに示すように、犠牲層105および第1金属パターン層104の上にシード層106を形成する。シード層106は、犠牲層105の側に犠牲層105との密着性を向上させるための密着層を備えている。下層の密着層は、例えば、層厚0.1μmのTi層から構成し、この上に層厚0.1μmのAu層を形成すればよい。これらは、前述したシード層103と同様である。
以上のようにシード層106を形成した後、シード層106の上に、ばねや固定電極、また、可動部などとなる第2金属パターン層107を形成する。例えば、シード層106の上に公知のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、次いで、露出しているシード層106の上に、例えば、電解めっき法により厚さ3μm程度のAuを成長させる。この後、レジストパターンを除去すれば、Auからなる厚さ3μmの第2金属パターン層107が形成できる。電解めっきによるAuの成膜速度は、35nm/min程度である。
次に、図1Eに示すように、一部の第2金属パターン層107の上に配置する金属パターンから構成された第3金属パターン層108を形成する。第3金属パターン層108は、可動空間高さを調節するための構造体である。第3金属パターン層108も、前述同様に、フォトリソグラフィー技術により形成したレジストパターンを用い、露出している第2金属パターン層107の上に電解めっき法によりAuを成長させる。第3金属パターン層108は、例えば、厚さ5μm程度とする。電解めっきによるAuの成膜速度は、35nm/min程度である。
次に、第2金属パターン層107および第3金属パターン層108をマスクとしてシード層106をエッチング除去する。これは、前述したシード層103のエッチング除去と同様である。次いで、図1Fに示すように、分離した第2金属パターン層107および第3金属パターン層108の間を充填する状態に犠牲層109を形成する。犠牲層109は、前述した犠牲層105と同様に形成すればよい。犠牲層109も、表面を平坦化する。なお、犠牲層109を、犠牲層105とは異なる樹脂から構成してもよい。
次に、図1Gに示すように、犠牲層109および第3金属パターン層108の上にシード層110を形成し、また、シード層110の上に、可動体(第1可動電極)の金属パターンとなる第4金属パターン層111を形成する。シード層110は、前述したシード層106と同様に形成すればよい。また、第4金属パターン層111は、第2金属パターン層107と同様に形成すればよく、例えば、厚さ12μmに形成する。
次に、第4金属パターン層111をマスクとしてシード層110をエッチング除去する。これは、前述したシード層106のエッチング除去と同様である。次いで、図1Hに示すように、分離した第4金属パターン層111の間を充填する状態に犠牲層112を形成する。犠牲層112は、第4金属パターン層111が形成されている領域に形成し、犠牲層109の上に犠牲層112が形成されていない領域を備える状態とする。犠牲層112は、前述した犠牲層105,犠牲層109と同様に形成すればよい。犠牲層112も、表面を平坦化する。なお、犠牲層112を、犠牲層105や犠牲層109とは異なる樹脂から構成してもよい。
次に、図1Iに示すように、犠牲層112が形成されていない領域の犠牲層109の上に密着層113aを介して絶縁層113を形成し、また、犠牲層112が形成されている領域の一部の第4金属パターン層111の上に、密着層114aを介して絶縁層114を形成する。まず、犠牲層109,犠牲層112,および第4金属パターン層111の上に、例えば真空蒸着法により層厚0.1μmのチタン層を形成する。この成膜レートは35nm/minである。次いで、形成したチタン層を、公知のリソグラフィー技術とエッチング技術とによりパターニングして密着層113aおよび密着層114aを形成する。エッチングには、例えば、フッ化水素酸水溶液を用い、エッチングレートは400nm/minである。
次に、犠牲層112,第4金属パターン層111,密着層113a,および密着層114aの上に、例えば、プラズマCVD法により層厚1μmの酸化シリコン層を形成する。成膜レートは、180nm/minである。次いで、形成した酸化シリコン層を、公知のリソグラフィー技術とエッチング技術とによりパターニングし、密着層113aの上に絶縁層113を形成し、また密着層114aの上に絶縁層114を形成する。このエッチングでは、例えば、CHF4およびO2の混合ガスを用いた反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)法を用いればよい。エッチングレートは、70nm/minである。なお、このドライエッチングにおいては、酸化シリコンをエッチングできるガスを用いればよく、例えば、CF4およびO2の混合ガスを用いてもよい。
次に、図1Jに示すように、形成した絶縁層113,絶縁層114の間を充填し、また、一部の第3金属パターン層108および一部の第4金属パターン層111の上に開口を有する状態に犠牲層115を形成する。犠牲層115は、犠牲層109および犠牲層112の上に形成する。犠牲層115は、前述した犠牲層105,109と同様に形成すればよい。なお、犠牲層115を、犠牲層105,109,112とは異なる樹脂から構成してもよい。
次に、図1Kに示すように、犠牲層115,絶縁層113,および絶縁層114の上にシード層116を形成し、また、シード層116の上に、電極や可動体(第2電極配線,第3電極配線、連結部,および第2可動電極)の金属パターンとなる第5金属パターン層117を形成する。シード層116は、前述したシード層106などと同様に形成すればよい。また、第5金属パターン層117は、第2金属パターン層107と同様に形成すればよく、例えば、厚さ15μmに形成する。この後、第5金属パターン層117をマスクとしてシード層116をエッチング除去する。これは、前述したシード層103などのエッチング除去と同様である。ここで、犠牲層115に形成した開口部に形成される一部の第5金属パターン層117は、残されたシード層116を介し、一部の第3金属パターン層108および一部の第4金属パターン層111の上に接続して形成された状態となる。
以上のようにして各金属パターン層を形成した後、例えば、酸素プラズマを用いたドライエッチングにより、各犠牲層をエッチング除去すれば、図1Lおよび図1Mに示すように、可変容量素子131,132,インダクタ素子141,スイッチ素子151,152が形成できる。可変容量素子131と可変容量素子132とは、絶縁層102の平面上で配置する方向が異なっている。また、スイッチ素子151とスイッチ素子152とも、絶縁層102の平面上で配置する方向が異なっている。なお、図1Lにおいて、断面に現れない部分は、一部省略している。
可変容量素子131,132は、第5金属パターン層117により構成した可動電極(第2可動電極)と、第2金属パターン層107および第3金属パターン層108により構成した固定電極との距離を、可動電極を変位させることで変化させて容量を可変させる。
インダクタ素子141は、第5金属パターン層117により構成した渦巻き状の配線部により、インダクタを構成している。また、スイッチ素子151,152は、第2金属パターン層107により構成したばね梁を、基板101の平面方向に変位させて第4金属パターン層111に形成した電極を移動させることでスイッチ動作を実現している。
以上に説明したように、実施の形態1では、基板の上に絶縁層を形成し(第1工程)、絶縁層の上に第1金属パターン層を形成し(第2工程)、第1金属パターン層の上に絶縁層と離間して第2金属パターン層を形成し(第3工程)、第2金属パターン層の上に第3金属パターン層を形成し(第4工程)、第3金属パターン層の上に絶縁層と離間して第4金属パターン層を形成し(第5工程)、第4金属パターン層の上に絶縁層と離間して第5金属パターン層を形成する(第6工程)。なお、各金属パターン層には、複数の金属パターンを形成する。
以上のように各金属パターン層を形成することにより、第1金属パターン層は、複数の第1電極配線を構成する金属パターンを含んで形成し、第2金属パターン層は、ばね部および固定電極を構成する金属パターンを含んで形成し、第4金属パターン層は、第1可動電極を構成する金属パターンを含んで形成し、第5金属パターン層は、第2電極配線,第3電極配線、連結部,および第2可動電極を構成する金属パターンを含んで形成する。また、固定電極,第2可動電極,ばね部により第1電極配線のいずれかに接続する可変容量素子を構成し、第2電極配線は、第1電極配線のいずれかに接続するインダクタ素子を構成し、第1可動電極および第3電極配線は、第1電極配線のいずれかに接続するスイッチ素子を構成し、第3金属パターン層の金属パターンにより第2金属パターン層の一部の金属パターンと第4金属パターン層の一部の金属パターンとの基板の上部方向の間隔を制御する。
この結果、実施の形態1によれば、MEMS技術による可変容量素子、スイッチ素子に加え、インダクタ素子を同一の基板上に形成できるようになる。このように、実施の形態1によれば、MEMS技術による微細素子やインダクタ素子などの微細素子を、集積化できるようになる。また、上述したように、金属パターンの層は、5層形成すればよく、工程数を増加させることなく、低コストで複数種類の微細素子の集積化が可能となる。また、例えば、可動部とインダクタ素子とを異なる金属層で構成しているので、高い設計の自由度を備えている。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について、図2A〜図2Mを用いて説明する。図2A〜図2Lは、本発明の実施の形態2における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図であり、図2Mは平面図である。図2A〜図2Lは、図2Mのxx’線の断面を示している。
まず、図2Aに示すように、基板201の上に絶縁層202を形成する。例えば、基板201は、シリコンなどの半導体基板である。また、絶縁層202は、スパッタ法、CVD法などの、公知の成膜法により形成すればよい。例えば、プラズマCVD法により、厚さ0.5μm程度に酸化シリコンを堆積して形成すればよい。
次に、図2Bに示すように、絶縁層202の上にシード層203を形成する。シード層203は、絶縁層202の側に絶縁層202との密着性を向上させるための密着層を備えている。下層の密着層は、例えば、層厚0.1μmのTi層から構成し、この上に層厚0.1μmのAu層を形成すればよい。これらは、よく知られた真空蒸着法により形成すればよい。
以上のようにシード層203を形成した後、シード層203の上に電極配線となる第1金属パターン層204を形成する。例えば、シード層203の上に公知のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、次いで、露出しているシード層203の上に、例えば、電解めっき法により厚さ10μm程度のAuを成長させる。この後、レジストパターンを除去すれば、Auからなる厚さ10μmの第1金属パターン層204が形成できる。
次に、第1金属パターン層204をマスクとしてシード層203をエッチング除去し、絶縁層202の上で第1金属パターン層204の各パターンを電気的に分離する。例えば、シード層203の上層のAu層は、塩酸と硝酸とを混合したエッチング液を用いればよい。また、下層(密着層)のチタン層は、フッ化水素酸水溶液を用いればよい。
次に、図2Cに示すように、分離した第1金属パターン層204の間を充填する状態に犠牲層205を形成する。例えば、PBOからなる感光性樹脂を、スピンコーティング法により塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜をフォトリソグラフィー技術によりパターニングし、熱硬化した後で平坦化すれば、犠牲層205が形成できる。
次に、図2Dに示すように、犠牲層205および第1金属パターン層204の上にシード層206を形成する。シード層206は、犠牲層205の側に犠牲層205との密着性を向上させるための密着層を備えている。下層の密着層は、例えば、層厚0.1μmのTi層から構成し、この上に層厚0.1μmのAu層を形成すればよい。これらは、前述したシード層203と同様である。
以上のようにシード層206を形成した後、シード層206の上に、ばねや可動部などとなる第2金属パターン層207を形成する。例えば、シード層206の上に公知のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、次いで、露出しているシード層206の上に、例えば、電解めっき法により厚さ3μm程度のAuを成長させる。この後、レジストパターンを除去すれば、Auからなる厚さ3μmの第2金属パターン層207が形成できる。
次に、図2Eに示すように、一部の第2金属パターン層207の上に配置する金属パターンから構成された第3金属パターン層208を形成する。第3金属パターン層208は、可動空間高さを調節するための構造体である。第3金属パターン層208も、前述同様に、フォトリソグラフィー技術により形成したレジストパターンを用い、露出している第2金属パターン層207の上に電解めっき法によりAuを成長させる。第3金属パターン層208は、例えば、厚さ5μm程度とする。
次に、第2金属パターン層207をマスクとしてシード層206をエッチング除去する。これは、前述したシード層203のエッチング除去と同様である。次いで、図2Fに示すように、分離した第2金属パターン層207および第3金属パターン層208の間を充填する状態に犠牲層209を形成する。犠牲層209は、前述した犠牲層205と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図2Gに示すように、犠牲層209および第3金属パターン層208の上にシード層210を形成し、また、シード層210の上に、可動体の金属パターンとなる第4金属パターン層211を形成する。シード層210は、前述したシード層206と同様に形成すればよい。また、第4金属パターン層211は、第2金属パターン層207と同様に形成すればよく、例えば、厚さ12μmに形成する。
次に、第4金属パターン層211をマスクとしてシード層210をエッチング除去する。前述したシード層206のエッチング除去と同様である。次いで、図2Hに示すように、分離した第4金属パターン層211の側方を充填する状態に犠牲層212を形成する。犠牲層212は、前述した犠牲層205,犠牲層209と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図2Iに示すように、一部の第4金属パターン層211の上に、密着層213aを介して絶縁層213を形成する。絶縁層213は、第4金属パターン層211で構成する接点部とこの上に形成される連結部とを絶縁分離するための構造体である。まず、犠牲層212および第4金属パターン層211の上に、例えば真空蒸着法により層厚0.1μmのチタン層を形成する。次いで、形成したチタン層を、公知のリソグラフィー技術とエッチング技術とによりパターニングして密着層213aを形成する。
次に、犠牲層212,第4金属パターン層211,および密着層213aの上に、例えば、プラズマCVD法により層厚1μmの酸化シリコン層を形成する。次いで、形成した酸化シリコン層を、公知のリソグラフィー技術とエッチング技術とによりパターニングし、密着層213aの上に絶縁層213を形成する。
次に、図2Jに示すように、形成した絶縁層213の間を充填する状態に犠牲層214を形成する。犠牲層214は、前述した犠牲層205,209と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図2Kに示すように、犠牲層214および絶縁層213の上にシード層215を形成し、また、シード層215の上に、接点部を含む電極や可動体の金属パターンとなる第5金属パターン層216を形成する。シード層215は、前述したシード層206などと同様に形成すればよい。また、第5金属パターン層216は、第2金属パターン層207と同様に形成すればよく、例えば、厚さ15μmに形成する。この後、第5金属パターン層216をマスクとしてシード層215をエッチング除去する。これは、前述したシード層203などのエッチング除去と同様である。
以上のようにして各金属パターン層を形成した後、例えば、酸素プラズマを用いたドライエッチングにより、各犠牲層をエッチング除去すれば、図2Lおよび図2Mに示すようスイッチ素子231,232が形成できる。スイッチ素子231とスイッチ素子232とは、絶縁層202の平面上で配置する方向が異なっており、各々同じ構成となっている。なお、図2Lにおいて、断面に現れない部分は、一部省略している。
スイッチ素子231は、固定電極221,可動電極(第1可動電極)222,ばね梁223,接点部224,連結部225,信号線226,および信号線227を備えている。可動電極222は、ばね梁223により支持され、ばね梁223の変形により基板201に平行な平面内で、2つの固定電極221が配置されている方向に変位可能とされている。また、可動電極222には、連結部225により接点部224が連結されている。従って、接点部224も、可動電極222と共に変位する。また、接点部224は一体構造であり、2つの連結部225に連結することで、2つの可動電極222,2つの連結部225と共に一体に動作する。
固定電極221,可動電極222,接点部224は、第4金属パターン層211から構成され、連結部225は、第5金属パターン層216から構成され、ばね梁223は、第2金属パターン層207から構成されている。なお、固定電極221は、第4金属パターン層211の金属パターンのみではなく、第1金属パターン層204,第2金属パターン層207,第3金属パターン層208の各金属パターン層の金属パターンが積層され、絶縁層202の上に固定されている。また、連結部225は、絶縁層213を介して可動電極222および接点部224に連結している。
この可動電極222の変位による接点部224の移動により、信号線226および信号線227と接点部224との接触/非接触を行い、スイッチ動作を実現している。例えば、可動電極222の電位を0Vとし、一方の固定電極221に電位を与えると、可動電極222は静電引力により一方の固定電極221に引き寄せられ、一体に構成されている接点部224も一方の固定電極221に引き寄せられる。一方の固定電極221に与える電位がある一定の値を超えると、接点部224が信号線226および信号線227の両者に接触し、信号線226および信号線227が導通状態となる。この後、一方の固定電極221に加える電位を0Vとすれば、接点部224は元の状態に戻るように他方の固定電極221の側に変位し、接点部224が信号線226および信号線227より離間し、信号線226および信号線227が非導通状態となる。このように、実施の形態2におけるスイッチ素子では、接点部224を基板201の平面方向に変位させることでスイッチ動作を実現している。
以上に説明したように、実施の形態2によれば、MEMS技術によるスイッチ素子が、5層の金属パターンの層を形成することで製造でき、工程数を増加させることなく、低コストで容易に形成できるようになる。また、このスイッチ素子は、インダクタ素子などと共に同一の基板上に形成することが容易である。例えば、第5金属パターン層で、他の領域にインダクタ素子を形成すればよい。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について、図3A〜図3Mを用いて説明する。図3A〜図3Lは、本発明の実施の形態3における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図であり、図3Mは平面図である。図3A〜図3Lは、図3Mのxx’線の断面を示している。
まず、図3Aに示すように、基板301の上に絶縁層302を形成する。例えば、基板301は、シリコンなどの半導体基板である。また、絶縁層302は、スパッタ法、CVD法などの、公知の成膜法により形成すればよい。例えば、プラズマCVD法により、厚さ0.5μm程度に酸化シリコンを堆積して形成すればよい。
次に、図3Bに示すように、絶縁層302の上にシード層303を形成する。シード層303は、絶縁層302の側に絶縁層302との密着性を向上させるための密着層を備えている。下層の密着層は、例えば、層厚0.1μmのTi層から構成し、この上に層厚0.1μmのAu層を形成すればよい。これらは、よく知られた真空蒸着法により形成すればよい。
以上のようにシード層303を形成した後、シード層303の上に電極配線となる第1金属パターン層304を形成する。例えば、シード層303の上に公知のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、次いで、露出しているシード層303の上に、例えば、電解めっき法により厚さ10μm程度のAuを成長させる。この後、レジストパターンを除去すれば、Auからなる厚さ10μmの第1金属パターン層304が形成できる。
次に、第1金属パターン層304をマスクとしてシード層303をエッチング除去し、絶縁層302の上で第1金属パターン層304の各パターンを電気的に分離する。例えば、シード層303の上層のAu層は、塩酸と硝酸とを混合したエッチング液を用いればよい。また、下層(密着層)のチタン層は、フッ化水素酸水溶液を用いればよい。
次に、図3Cに示すように、分離した第1金属パターン層304の間を充填する状態に犠牲層305を形成する。例えば、PBOからなる感光性樹脂を、スピンコーティング法により塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜をフォトリソグラフィー技術によりパターニングし、熱硬化した後で平坦化すれば、犠牲層305が形成できる。
次に、図3Dに示すように、犠牲層305および第1金属パターン層304の上にシード層306を形成する。シード層306は、犠牲層305の側に犠牲層305との密着性を向上させるための密着層を備えている。下層の密着層は、例えば、層厚0.1μmのTi層から構成し、この上に層厚0.1μmのAu層を形成すればよい。これらは、前述したシード層303と同様である。
以上のようにシード層306を形成した後、シード層306の上に、ばねや可動部などとなる第2金属パターン層307を形成する。例えば、シード層306の上に公知のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、次いで、露出しているシード層306の上に、例えば、電解めっき法により厚さ3μm程度のAuを成長させる。この後、レジストパターンを除去すれば、Auからなる厚さ3μmの第2金属パターン層307が形成できる。
次に、図3Eに示すように、一部の第2金属パターン層307の上に配置する金属パターンから構成された第3金属パターン層308を形成する。第3金属パターン層308は、可動空間高さを調節するための構造体である。第3金属パターン層308も、前述同様に、フォトリソグラフィー技術により形成したレジストパターンを用い、露出している第2金属パターン層307の上に電解めっき法によりAuを成長させる。第3金属パターン層308は、例えば、厚さ5μm程度とする。
次に、第2金属パターン層307をマスクとしてシード層306をエッチング除去する。これは、前述したシード層303のエッチング除去と同様である。次いで、図3Fに示すように、分離した第2金属パターン層307および第3金属パターン層308の間を充填する状態に犠牲層309を形成する。犠牲層309は、前述した犠牲層305と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図3Gに示すように、犠牲層309および第3金属パターン層308の上にシード層310を形成し、また、シード層310の上に、可動体の金属パターンとなる第4金属パターン層311を形成する。シード層310は、前述したシード層306と同様に形成すればよい。また、第4金属パターン層311は、第2金属パターン層307と同様に形成すればよく、例えば、厚さ12μmに形成する。
次に、第4金属パターン層311をマスクとしてシード層310をエッチング除去する。前述したシード層306のエッチング除去と同様である。次いで、図3Hに示すように、分離した第4金属パターン層311の側方を充填する状態に犠牲層312を形成する。犠牲層312は、前述した犠牲層305,犠牲層309と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図3Iに示すように、一部の第4金属パターン層311の上に、密着層313aを介して絶縁層313を形成する。まず、犠牲層312および第4金属パターン層311の上に、例えば真空蒸着法により層厚0.1μmのチタン層を形成する。次いで、形成したチタン層を、公知のリソグラフィー技術とエッチング技術とによりパターニングして密着層313aを形成する。
次に、犠牲層312,第4金属パターン層311,および密着層313aの上に、例えば、プラズマCVD法により層厚1μmの酸化シリコン層を形成する。次いで、形成した酸化シリコン層を、公知のリソグラフィー技術とエッチング技術とによりパターニングし、密着層313aの上に絶縁層313を形成する。
次に、図3Jに示すように、形成した絶縁層313の間を充填する状態に犠牲層314を形成する。犠牲層314は、前述した犠牲層305,309と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図3Kに示すように、犠牲層314および絶縁層313の上にシード層315を形成し、また、シード層315の上に、接点部を含む電極や可動体の金属パターンとなる第5金属パターン層316を形成する。シード層315は、前述したシード層306などと同様に形成すればよい。また、第5金属パターン層316は、第2金属パターン層307と同様に形成すればよく、例えば、厚さ15μmに形成する。この後、第5金属パターン層316をマスクとしてシード層315をエッチング除去する。これは、前述したシード層303などのエッチング除去と同様である。
以上のようにして各金属パターン層を形成した後、例えば、酸素プラズマを用いたドライエッチングにより、各犠牲層をエッチング除去すれば、図3Lおよび図3Mに示すようスイッチ素子が形成できる。このスイッチ素子は、固定電極321,可動電極(第1可動電極)322,ばね梁323,可動接点324,信号線325,および信号線326を備えている。可動電極322は、ばね梁323により支持され、ばね梁323の変形により基板301の平面の法線方向に変位可能とされている。また、2つ可動電極322は、可動接点324により連結されている。従って、可動接点324も、可動電極322と共に変位する。なお、図3Lにおいて、断面に現れない部分は、一部省略している。
固定電極321は、第1金属パターン層304のいずれかの金属パターンにより構成されている。可動電極322,信号線325,および信号線326は、第4金属パターン層311のいずれかの金属パターンにより構成されている。可動接点324は、第5金属パターン層316のいずれかの金属パターンにより構成されている。また、ばね梁323は、第2金属パターン層307のいずれかの金属パターンにより構成されている。
なお、信号線325および信号線326は、第4金属パターン層311の金属パターンのみではなく、第1金属パターン層304,第2金属パターン層307,第3金属パターン層308の各金属パターン層の金属パターンが積層され、絶縁層302の上に固定されている。また、可動接点324は、、絶縁層313を介して2つの可動電極322に連結している。また、ばね梁323の端部は、第1金属パターン層304の金属パターン層による支持部で、絶縁層302の上に支持されている。
この可動電極322の変位による可動接点324の移動により、信号線325および信号線326と可動接点324との接触/非接触を行い、スイッチ動作を実現している。例えば、可動電極322の電位を0Vとし、固定電極321に電位を与えると、可動電極322は静電引力により固定電極321に引き寄せられ、一体に構成されている可動接点324も固定電極321に引き寄せられる。固定電極321に与える電位がある一定の値を超えると、可動接点324が信号線325および信号線326の両者に接触し、信号線325および信号線326が導通状態となる。この後、固定電極321に加える電位を0Vとすれば、可動接点324は元の状態に戻るように基板301の側より離れて可動接点324が信号線325および信号線326より離間し、信号線325および信号線326が非導通状態となる。このように、実施の形態3におけるスイッチ素子では、可動接点324を基板301の平面の法線方向に変位させることでスイッチ動作を実現している。
以上に説明したように、実施の形態3によれば、MEMS技術によるスイッチ素子が、5層の金属パターンの層を形成することで製造でき、工程数を増加させることなく、低コストで容易に形成できるようになる。また、このスイッチ素子は、インダクタ素子などと共に同一の基板上に形成することが容易である。例えば、第5金属パターン層で、他の領域にインダクタ素子を形成すればよい。
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4について、図4A〜図4Mを用いて説明する。図4A〜図4Lは、本発明の実施の形態4における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図であり、図4Mは平面図である。図4A〜図4Lは、図4Mのxx’線の断面を示している。
まず、図4Aに示すように、基板401の上に絶縁層402を形成する。例えば、基板401は、シリコンなどの半導体基板である。また、絶縁層402は、スパッタ法、CVD法などの、公知の成膜法により形成すればよい。例えば、プラズマCVD法により、厚さ0.5μm程度に酸化シリコンを堆積して形成すればよい。
次に、図4Bに示すように、絶縁層402の上にシード層403を形成する。シード層403は、絶縁層402の側に絶縁層402との密着性を向上させるための密着層を備えている。下層の密着層は、例えば、層厚0.1μmのTi層から構成し、この上に層厚0.1μmのAu層を形成すればよい。これらは、よく知られた真空蒸着法により形成すればよい。
以上のようにシード層403を形成した後、シード層403の上に電極配線となる第1金属パターン層404を形成する。例えば、シード層403の上に公知のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、次いで、露出しているシード層403の上に、例えば、電解めっき法により厚さ10μm程度のAuを成長させる。この後、レジストパターンを除去すれば、Auからなる厚さ10μmの第1金属パターン層404が形成できる。
次に、第1金属パターン層404をマスクとしてシード層403をエッチング除去し、絶縁層402の上で第1金属パターン層404の各パターンを電気的に分離する。例えば、シード層403の上層のAu層は、塩酸と硝酸とを混合したエッチング液を用いればよい。また、下層(密着層)のチタン層は、フッ化水素酸水溶液を用いればよい。
次に、図4Cに示すように、分離した第1金属パターン層404の間を充填する状態に犠牲層405を形成する。例えば、PBOからなる感光性樹脂を、スピンコーティング法により塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜をフォトリソグラフィー技術によりパターニングし、熱硬化した後で平坦化すれば、犠牲層405が形成できる。
次に、図4Dに示すように、犠牲層405および第1金属パターン層404の上にシード層406を形成する。シード層406は、犠牲層405の側に犠牲層405との密着性を向上させるための密着層を備えている。下層の密着層は、例えば、層厚0.1μmのTi層から構成し、この上に層厚0.1μmのAu層を形成すればよい。これらは、前述したシード層403と同様である。
以上のようにシード層406を形成した後、シード層406の上に、ばねや可動部などとなる第2金属パターン層407を形成する。例えば、シード層406の上に公知のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、次いで、露出しているシード層406の上に、例えば、電解めっき法により厚さ3μm程度のAuを成長させる。この後、レジストパターンを除去すれば、Auからなる厚さ3μmの第2金属パターン層407が形成できる。
次に、図4Eに示すように、一部の第2金属パターン層407の上に配置する金属パターンから構成された第3金属パターン層408を形成する。第3金属パターン層408は、可動空間高さを調節するための構造体である。第3金属パターン層408も、前述同様に、フォトリソグラフィー技術により形成したレジストパターンを用い、露出している第2金属パターン層407の上に電解めっき法によりAuを成長させる。第3金属パターン層408は、例えば、厚さ5μm程度とする。
次に、第2金属パターン層407をマスクとしてシード層406をエッチング除去する。これは、前述したシード層403のエッチング除去と同様である。次いで、図4Fに示すように、分離した第2金属パターン層407および第3金属パターン層408の間を充填する状態に犠牲層409を形成する。犠牲層409は、前述した犠牲層405と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図4Gに示すように、犠牲層409および第3金属パターン層408の上にシード層410を形成し、また、シード層410の上に、図示しない第4金属パターン層を形成する。シード層410は、前述したシード層406と同様に形成すればよい。また、第4金属パターン層は、第2金属パターン層407と同様に形成すればよく、例えば、厚さ12μmに形成する。次に、第4金属パターン層をマスクとしてシード層410をエッチング除去する。前述したシード層406のエッチング除去と同様である。
次いで、図4Hに示すように、犠牲層411を形成する。犠牲層411は、前述した犠牲層405,犠牲層409と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図4Iに示すように、犠牲層409の上の所定の箇所に、密着層412aを介して絶縁層412を形成する。次に、図4Jに示すように、形成した絶縁層412の間を充填する状態に犠牲層413を形成する。犠牲層413は、前述した犠牲層405,409と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図4Kに示すように、犠牲層413および絶縁層412の上にシード層414を形成し、また、シード層414の上に、可動体の金属パターンとなる第5金属パターン層415を形成する。シード層414は、前述したシード層406などと同様に形成すればよい。また、第5金属パターン層415は、第2金属パターン層407と同様に形成すればよく、例えば、厚さ15μmに形成する。この後、第5金属パターン層415をマスクとしてシード層414をエッチング除去する。これは、前述したシード層403などのエッチング除去と同様である。
以上のようにして各金属パターン層を形成した後、例えば、酸素プラズマを用いたドライエッチングにより、各犠牲層をエッチング除去すれば、図4Lおよび図4Mに示すよう可変容量素子431,432が形成できる。可変容量素子431と可変容量素子432とは、絶縁層402の平面上で配置する方向が異なっており、各々同じ構成となっている。なお、図4Lにおいて、断面に現れない部分は、一部省略している。
可変容量素子431は、固定駆動電極421,固定容量電極422,可動駆動電極423,可動容量電極424,およびばね梁425を備えている。可動駆動電極423は、ばね梁425により支持され、ばね梁425の変形により基板401の平面の法線方向に変位可能とされている。また、2つの可動駆動電極423は、可動容量電極424に連結して形成されている。従って、可動容量電極424も、可動駆動電極423と共に変位する。
固定駆動電極421,固定容量電極422は、第2金属パターン層407のいずれかの金属パターンにより構成され、可動駆動電極423,可動容量電極424は、第5金属パターン層415のいずれかの金属パターンにより構成され、ばね梁425は、第2金属パターン層407および第3金属パターン層408のいずれかの金属パターンにより構成されている。
なお、固定駆動電極421および固定容量電極422は、一部が第1金属パターン層404の金属パターン層による支持部で、絶縁層402の上に支持されている。また、2つの可動駆動電極423は、絶縁層412により可動容量電極424に連結している。ばね梁425の端部は、第1金属パターン層404の金属パターン層による支持部で、絶縁層402の上に支持されている。
この可動駆動電極423の変位による可動容量電極424の移動により、可動容量電極424と固定容量電極422との間隔を制御し、容量の可変を実現している。
以上に説明したように、実施の形態4によれば、MEMS技術による可変容量素子が、5層の金属パターンの層を形成することで製造でき、工程数を増加させることなく、低コストで容易に形成できるようになる。また、この可変容量素子は、スイッチ素子やインダクタ素子などと共に同一の基板上に形成することが容易である。例えば、図示しない第4金属パターン層により、スイッチ素子の可動部を構成し、第5金属パターン層で、他の領域にインダクタ素子を形成すればよい。
[実施の形態5]
次に、本発明の実施の形態5について、図5A〜図5Mを用いて説明する。図5A〜図5Lは、本発明の実施の形態5における微細素子の製造方法を説明するための途中工程における状態を模式的に示す断面図であり、図5Mは平面図である。
まず、図5Aに示すように、基板501の上に絶縁層502を形成する。例えば、基板501は、シリコンなどの半導体基板である。また、絶縁層502は、スパッタ法、CVD法などの、公知の成膜法により形成すればよい。例えば、プラズマCVD法により、厚さ0.5μm程度に酸化シリコンを堆積して形成すればよい。
次に、図5Bに示すように、絶縁層502の上にシード層503を形成する。シード層503は、絶縁層502の側に絶縁層502との密着性を向上させるための密着層を備えている。下層の密着層は、例えば、層厚0.1μmのTi層から構成し、この上に層厚0.1μmのAu層を形成すればよい。これらは、よく知られた真空蒸着法により形成すればよい。
以上のようにシード層503を形成した後、シード層503の上に電極配線となる第1金属パターン層504を形成する。例えば、シード層503の上に公知のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、次いで、露出しているシード層503の上に、例えば、電解めっき法により厚さ10μm程度Auを成長させる。この後、レジストパターンを除去すれば、Auからなる厚さ10μmの第1金属パターン層504が形成できる。
次に、第1金属パターン層504をマスクとしてシード層503をエッチング除去し、絶縁層502の上で第1金属パターン層504の各パターンを電気的に分離する。例えば、シード層503の上層のAu層は、塩酸と硝酸とを混合したエッチング液を用いればよい。また、下層(密着層)のチタン層は、フッ化水素酸水溶液を用いればよい。
次に、図5Cに示すように、分離した第1金属パターン層504の間を充填する状態に犠牲層505を形成する。例えば、PBOからなる感光性樹脂を、スピンコーティング法により塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜をフォトリソグラフィー技術によりパターニングし、熱硬化した後で平坦化すれば、犠牲層505が形成できる。
次に、図5Dに示すように、犠牲層505および第1金属パターン層504の上にシード層506を形成する。シード層506は、犠牲層505の側に犠牲層505との密着性を向上させるための密着層を備えている。下層の密着層は、例えば、層厚0.1μmのTi層から構成し、この上に層厚0.1μmのAu層を形成すればよい。これらは、前述したシード層503と同様である。
以上のようにシード層506を形成した後、シード層506の上に、ばねや可動部などとなる第2金属パターン層507を形成する。例えば、シード層506の上に公知のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、次いで、露出しているシード層506の上に、例えば、電解めっき法により厚さ3μm程度のAuを成長させる。この後、レジストパターンを除去すれば、Auからなる厚さ3μmの第2金属パターン層507が形成できる。
次に、図5Eに示すように、一部の第2金属パターン層507の上に配置する金属パターンから構成された第3金属パターン層508を形成する。第3金属パターン層508は、可動空間高さを調節するための構造体である。第3金属パターン層508も、前述同様に、フォトリソグラフィー技術により形成したレジストパターンを用い、露出している第2金属パターン層507の上に電解めっき法によりAuを成長させる。第3金属パターン層508は、例えば、厚さ5μm程度とする。
次に、第2金属パターン層507をマスクとしてシード層506をエッチング除去する。これは、前述したシード層503のエッチング除去と同様である。次いで、図5Fに示すように、分離した第2金属パターン層507および第3金属パターン層508の間を充填する状態に犠牲層509を形成する。犠牲層509は、前述した犠牲層505と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図5Gに示すように、犠牲層509および第3金属パターン層508の上にシード層510を形成し、また、シード層510の上に、図示しない第4金属パターン層を形成する。シード層510は、前述したシード層506と同様に形成すればよい。また、第4金属パターン層は、第2金属パターン層507と同様に形成すればよく、例えば、厚さ12μmに形成する。次に、第4金属パターン層をマスクとしてシード層510をエッチング除去する。前述したシード層506のエッチング除去と同様である。
次いで、図5Hに示すように、図示しない第4金属パターン層の間を充填する犠牲層511を形成する。犠牲層511は、前述した犠牲層505,犠牲層509と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図5Iに示すように、犠牲層509の上の所定の箇所に、密着層512aを介して絶縁層512を形成する。次に、図5Jに示すように、形成した絶縁層512の間を充填し、また、一部の第3金属パターン層508の上に開口部を有する状態に犠牲層513を形成する。犠牲層513は、前述した犠牲層505,509と同様に形成し、表面を平坦化する。
次に、図5Kに示すように、犠牲層513および絶縁層512の上にシード層514を形成し、また、シード層514の上に、可動体の金属パターンとなる第5金属パターン層515を形成する。シード層514は、前述したシード層506などと同様に形成すればよい。また、第5金属パターン層515は、第2金属パターン層507と同様に形成すればよく、例えば、厚さ15μmに形成する。この後、第5金属パターン層515をマスクとしてシード層514をエッチング除去する。これは、前述したシード層503などのエッチング除去と同様である。
以上のようにして各金属パターン層を形成した後、例えば、酸素プラズマを用いたドライエッチングにより、各犠牲層をエッチング除去すれば、図5Lおよび図5Mに示すよう加速度センサ素子531,532が形成できる。図5Lの加速度センサ素子531は、図5Mのxx’線の断面を示し、図5Lの加速度センサ素子532は、図5Mのyy’線の断面を示している。なお、図5Lにおいて、断面に現れない部分は、一部省略している。
加速度センサ素子531は、固定電極521,可動電極(第2可動電極)522,ばね梁(ばね部)523,およびストッパ524を備える。可動電極522は、ばね梁523により支持され、ばね梁523の変形により基板501に平面方向に、ストッパ524の形成位置の範囲内で変位可能とされている。可動電極522は、第5金属パターン層515のいずれかの金属パターンにより構成され、固定電極521およびばね梁523は、第2金属パターン層507のいずれかの金属パターンにより構成されている。
なお、ストッパ524は、可動電極522と同様に第5金属パターン層515のいずれかの金属パターンにより構成されている。また、可動電極522は、第3金属パターン層508の金属パターンを介してばね梁523の上に支持されることで、固定電極521の上に離間して配置された状態とされている。また、ばね梁523は、一部が第1金属パターン層504の金属パターン層による支持部で、絶縁層502の上に支持されている。
また、図6の平面図に示すように、上述した加速度センサ素子による複数のモジュールを2次元に配列することで、加速度センサアレイが実現できる。この加速度センサアレイでは、各々異なるサイズの可動電極を備えて各々感度の異なる複数の加速度センサ素子から構成されている。このようにすることで、ダイナミックレンジの大きな速度センサが構成できるようになる。
以上に説明したように、実施の形態5によれば、MEMS技術による加速度センサが、多くの金属パターンの層を形成することなく製造でき、工程数を増加させることなく、低コストで容易に形成できるようになる。また、この加速度センサは、スイッチ素子やインダクタ素子などと共に同一の基板上に形成することが容易である。例えば、図示しない第4金属パターン層により、スイッチ素子の可動部を構成し、第5金属パターン層で、他の領域にインダクタ素子を形成すればよい。
[実施の形態6]
次に、本発明の実施の形態5について、図7を用いて説明する。図7は、可変フィルタの回路を示す回路図である。
近年、異なる周波数帯を使用するにあたって、周波数が異なる回路機能の部品を各々作製するのは、大きさやコストの面で不利な点が多く、一体に作成する技術が望まれている。これに対し、実施の形態6では、異なる周波数帯に対応した可変フィルタを、MEMS技術によるスイッチ素子、可変容量素子、および微細なインダクタにより構成する場合について説明する。
例えば、図7の回路図に示すようなLC回路による可変フィルタを構成する。この可変フィルタは、第1の可変容量701,第2の可変容量702,固定容量703,第1のインダクタ704,第2のインダクタ705,第3のインダクタ706,第4のインダクタ707,およびスイッチ708を備える。スイッチ708では、第3のインダクタ706に接続する接点709と第4のインダクタ707に接続する接点710とを切り替える。
この可変フィルタは、第1の可変容量701,第2の可変容量702を、前述した実施の形態1,実施の形態4を用いて説明した可変容量素子から構成し、各インダクタを実施の形態1を用いて説明したインダクタ素子から構成し、スイッチ708を実施の形態1,実施の形態2を用いて説明したスイッチ素子から構成すればよい。これらの各素子は、実施の形態1を用いて説明したように、同一の基板上にモノリシックに集積して構成することが容易に実現できる。
以上に説明したように、本発明によれば、積層した5層の金属パターン層により、可変容量素子,スイッチ素子,インダクタ素子を構成し、可変容量素子,スイッチ素子の可動部と、インダクタ素子とは異なる金属パターン層の金属パターンで構成するようにしたので、複数の微細素子を個々の特性に合わせ、低コストで容易に同一基板上に製造できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
101…基板、102…絶縁層、103,106,110,116…シード層、104…第1金属パターン層、105,109,112,115…犠牲層、107…第2金属パターン層、108…第3金属パターン層、111…第4金属パターン層、113,114…絶縁層、114a…密着層、117…第5金属パターン層。

Claims (4)

  1. 基板の上に絶縁層を形成する第1工程と、
    前記絶縁層の上に第1金属パターン層を形成する第2工程と、
    前記第1金属パターン層の上に前記絶縁層と離間して第2金属パターン層を形成する第3工程と、
    前記第2金属パターン層の上に第3金属パターン層を形成する第4工程と、
    前記第3金属パターン層の上に前記絶縁層と離間して第4金属パターン層を形成する第5工程と、
    前記第4金属パターン層の上に前記絶縁層と離間して第5金属パターン層を形成する第6工程と
    を少なくとも備え、
    前記第1金属パターン層は、複数の第1電極配線を構成する金属パターンを含んで形成し、
    前記第2金属パターン層は、ばね部および固定電極を構成する金属パターンを含んで形成し、
    前記第4金属パターン層は、第1可動電極を構成する金属パターンを含んで形成し、
    前記第5金属パターン層は、第2電極配線,第3電極配線、連結部,および第2可動電極を構成する金属パターンを含んで形成し、
    前記固定電極,前記第2可動電極,前記ばね部により前記第1電極配線のいずれかに接続する可変容量素子を構成し、
    前記第2電極配線は、前記第1電極配線のいずれかに接続するインダクタ素子を構成し、
    前記第1可動電極および前記第3電極配線は、前記第1電極配線のいずれかに接続するスイッチ素子を構成し、
    前記第3金属パターン層の金属パターンにより前記第2金属パターン層の一部の金属パターンと前記第4金属パターン層の一部の金属パターンとの前記基板の上部方向の間隔を制御する
    ことを特徴とする微細素子の製造方法。
  2. 請求項1記載の微細素子の製造方法において、
    前記固定電極,前記ばね部,前記第2可動電極は、前記第1電極配線のいずれかに接続される加速度センサ素子を構成する
    ことを特徴とする微細素子の製造方法。
  3. 基板の上に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層の上に形成された第1金属パターン層と、
    前記第1金属パターン層の上に前記絶縁層と離間して形成された第2金属パターン層と、
    前記第2金属パターン層の上に形成された第3金属パターン層と、
    前記第3金属パターン層の上に前記絶縁層と離間して形成された第4金属パターン層と、
    前記第4金属パターン層の上に前記絶縁層と離間して形成された第5金属パターン層と
    を少なくとも備え、
    前記第1金属パターン層は、複数の第1電極配線を構成する金属パターンを含んで形成され、
    前記第2金属パターン層は、ばね部および固定電極を構成する金属パターンを含んで形成され、
    前記第4金属パターン層は、第2可動電極および第1可動電極を構成する金属パターンを含んで形成され、
    前記第5金属パターン層は、第2電極配線,第3電極配線、連結部,および第2可動電極を構成する金属パターンを含んで形成され、
    前記固定電極,前記第2可動電極,前記ばね部により前記第1電極配線のいずれかに接続する可変容量素子が構成され、
    前記第2電極配線は、前記第1電極配線のいずれかに接続するインダクタ素子が構成され、
    前記第1可動電極および前記第3電極配線は、前記第1電極配線のいずれかに接続するスイッチ素子が構成され、
    前記第3金属パターン層の金属パターンにより前記第2金属パターン層の一部の金属パターンと前記第4金属パターン層の一部の金属パターンとの前記基板の上部方向の間隔が制御されている
    ことを特徴とする微細素子。
  4. 請求項3記載の微細素子において、
    前記固定電極,前記ばね部,前記第2可動電極は、前記第1電極配線のいずれかに接続する加速度センサ素子を構成する
    ことを特徴とする微細素子。
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