JP2013158834A - 鋼帯の酸化スケール除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼帯表面に生成した酸化スケールを効率良く除去することができ、優れた表面品質を有する鋼帯を製造することができる方法を提供する。
【解決手段】鋼帯両面を研削する1対の砥粒入ブラシからなる複数のブラシスタンドが直列に配置された表面研削設備を用い、熱間圧延または連続焼鈍時に表面に酸化スケールが生成した鋼帯の表面を研削するに際し、砥粒入ブラシによる研削部および/または砥粒入ブラシに供給するクーラントに砥粒を添加するとともに、各ブラシスタンドを構成する砥粒入ブラシのブラシ毛長を、後段側ブラシスタンド>前段側ブラシスタンドとする。好ましくは、最終ブラシスタンドでは、砥粒を添加しない水をクーラントとして砥粒入ブラシによる研削部および/または砥粒入ブラシに供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱間圧延または連続焼鈍時に鋼帯表面に生成したスケールを除去するための方法に関する。
一般の冷延鋼板(鋼帯)は、熱延圧延された鋼板を酸洗した後、冷間圧延、焼鈍、調質圧延の各工程を経て製造される。上記工程の中で、熱間圧延及び連続焼鈍後の鋼板表面には酸化スケールが生成している。
表面に酸化スケールが生成した鋼板のデスケール方法としては、主に酸洗を通すのが一般的であり、付加的にショットブラスト、表面研削等を行うことが知られている。酸化スケールが少しでも鋼板表面に残存していると、最終製品である冷延鋼板や表面処理鋼板の表面品質に影響を及ぼすため、デスケール工程では完全に酸化スケールを除去しなければならない。
近年、自動車部品を中心として高強度化が積極的に行われている。自動車部品の多くは鋼板をプレス成形して製造されることから、鋼板には高いプレス成形性と優れた強度−延性バランスが求められる。そのような高強度鋼板は、熱間圧延及び冷間圧延時において圧延負荷が高くなることが多い。圧延荷重が高いとワークロールの粗さが鋼板に転写されやすくなるため、圧延後の鋼板表面粗さは大きくなる傾向がある。一般に、酸化スケール界面の粗さ(圧延後の鋼板表面粗さ)と酸化スケールの密着性は相関が認められ、酸化スケール界面の粗さが大きいほど酸化スケールの密着性が高まるので、このように密着性が高い酸化スケールを完全に除去する方法が求められていた。
従来、このような課題を解決すべく様々な技術が提案されており、例えば、特許文献1には、デスケール用の研削ブラシ(砥粒入りブラシ)にダイヤモンド砥粒を用いて研削性能を向上させる方法が、特許文献2には、ブラシロールの毛材として金属を用いる方法が、それぞれ開示されている。また、特許文献3には、研削ブラシのリンス水に砥粒を添加するとともに、後段側スタンドの研削ブラシの砥粒番手を前段側スタンドよりも大きくしてならし研削を行う方法が開示されている。
特開2008−285694号公報 特開2006−272481号公報 特開平7−51725号公報
しかしながら、特許文献1の研削に用いられている砥粒は、マクロな酸化スケールを除去する観点から大きい番手を選定する必要がある。この結果、鋼板表面粗さのオーダーよりも砥粒径が大きくなることで、表面研削時は鋼板表面の凸部が優先的に研削され、凹部に生成された酸化スケールまで除去するには研削パス数を重ねる必要があり、操業性の悪化を招く。一方、砥粒径の細かい番手を選定することで凹部に生成された酸化スケールにアプローチすることは可能であるが、全体の研削性能が低下してしまう。
また、特許文献2による方法では、ブラシ毛材に用いる金属が繰り返し転動することで、疲労によるブラシ毛の折れが発生し、研削のムラが発生する恐れがある。
また、特許文献3による方法では、リンス水に添加した砥粒が研削時に鋼板表面に埋め込まれてしまう。特に、高強度鋼板の重研削のような研削部に高い圧力が発生する条件では、砥粒が鋼板表面に強固に埋没するため、特許文献3のような後段側スタンドでならし研削を行う方法では、埋没した砥粒を完全に除去できず、残存した砥粒が次工程で表面欠陥となる恐れがある。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、熱間圧延や連続焼鈍時の鋼帯表面に生成した酸化スケールを効率良く除去することができ、優れた表面品質を有する鋼帯を製造することができる方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため、鋼帯表面の凹部に生成した強固な酸化スケールを含めて、鋼帯表面に生成した酸化スケールを効率良く除去することができる方法について検討を重ね、その結果、以下のような知見を得た。
(i)鋼帯両面を研削する1対の砥粒入ブラシからなる複数のブラシスタンドが直列に配置された表面研削設備において鋼帯の表面を研削する際に、砥粒入ブラシによる研削部および/または砥粒入ブラシに供給するクーラントに砥粒を添加することにより、クーラントに添加した砥粒が砥粒入ブラシの砥粒が入り込めない鋼帯表面の凹凸の間隙に進入することで、凹部に生成された酸化スケールを均一に除去することができる。また、砥粒入ブラシでの砥粒の欠け落ち等により局部的に研削性能が落ちた場合でも、クーラントに添加した砥粒が均等に研削部に進入することで、局部的な研削ムラを抑制することができる。そして、このようにクーラントに砥粒を添加して行う研削において、前段側スタンドの研削で鋼帯表面に埋め込まれた砥粒を効果に除去するためには、後段側スタンドでの研削において、砥粒入ブラシと鋼帯との接触長さを長くすることが有効であり、後段側スタンドにおいて残存する砥粒を効果的に除去することができる。具体的には、後段側スタンドに用いる砥粒入ブラシのブラシ毛長を前段側スタンドよりも長くすることで砥粒入ブラシを弾性化し、ブラシの扁平を促進させることで接触長さを長くする。
(ii)最終スタンドでの研削では、砥粒を添加しない水をクーラントとして砥粒入ブラシによる研削部および/または砥粒入ブラシに供給することで、鋼帯表面に付着した砥粒を確実に除去することができる。
本発明は、以上のような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]鋼帯両面を研削する1対の砥粒入ブラシからなる複数のブラシスタンドが直列に配置された表面研削設備を用い、熱間圧延または連続焼鈍時に表面に酸化スケールが生成した鋼帯の表面を研削するに際し、
少なくとも一部のブラシスタンドにおいて、砥粒入ブラシによる研削部および/または砥粒入ブラシに供給するクーラントに砥粒を添加するとともに、各ブラシスタンドを構成する砥粒入ブラシのブラシ毛長を、後段側ブラシスタンド>前段側ブラシスタンドとする(但し、「後段側ブラシスタンド」とは、直列に配置された複数のブラシスタンドのうち最終ブラシスタンドを含む後段側の1または2以上のブラシスタンドを指す。)ことを特徴とする鋼帯の酸化スケール除去方法。
[2]上記[1]の方法において、最終ブラシスタンドでは、砥粒を添加しない水をクーラントとして砥粒入ブラシによる研削部および/または砥粒入ブラシに供給することを特徴とする鋼帯の酸化スケール除去方法。
本発明によれば、熱間圧延または連続焼鈍時に鋼帯表面に形成された酸化スケールを効率よく除去することができ、全面に亘って良好な表面品質の鋼帯を製造することができる。
本発明の一実施形態において使用する表面研削設備を模式的に示す側面図
本発明法は、鋼帯両面を研削する1対の砥粒入ブラシからなる複数のブラシスタンドが直列に配置された表面研削設備を用い、熱間圧延または連続焼鈍時に表面に酸化スケールが生成した鋼帯の表面を研削する方法である。
図1は、本発明の一実施形態において使用する表面研削設備を模式的に示す側面図であり、1は連続通板する鋼帯(熱間圧延または連続焼鈍後の鋼帯)、2a,2bはライン方向で直列に配置されるブラシスタンド、3はこれらブラシスタンドを構成する1対の砥粒入ブラシ、4a,4bは砥粒入ブラシ3による研削部にクーラントを供給するクーラント供給ノズルである。
ライン方向で直列に配置されるブラシスタンド2は、本実施形態では2基(ブラシスタンド2a,2b)設けられているが、3基以上設けてもよい。
前記ブラシスタンド2a,2bを構成する砥粒入ブラシ3(回転式砥粒入ブラシ)は、回転することで鋼帯表面を機械的研削(表面研削処理)する。1対の砥粒入ブラシ3は、通板する鋼帯各面に対向して配置され、本実施形態では回転軸が鋼帯幅方向と平行となるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、回転軸を鋼帯幅方向に対して傾斜させたものでもよい。また、砥粒入ブラシ3の種類に特別な制限はなく、例えば、砥粒入ナイロンブラシ等を適用することができる。また、砥粒入ナイロンブラシ等を用いる場合には、JIS−R6001(1998年)規格の砥粒番号は♯60〜♯400、好ましくは♯80〜♯240であることが望ましい。
前記クーラント供給ノズル4a,4bは、各ブラシスタンド2a,2bにおいて、砥粒入ブラシ3による研削部にクーラントを供給する。ここで、本実施形態では、クーラント供給ノズル4a,4bは、砥粒入ブラシ3による研削部にクーラントを供給しているが、砥粒入ブラシ3にクーラントを供給してもよく、また、砥粒入ブラシ3による研削部と砥粒入ブラシ3の両方にクーラントを供給してもよい。
本発明法では、各ブラシスタンド2を構成する砥粒入ブラシ3のブラシ毛長を、後段側ブラシスタンド>前段側ブラシスタンドとする。ここで、「後段側ブラシスタンド」とは、ライン方向で直列に配置された複数のブラシスタンドのうち最終ブラシスタンドを含む後段側の1または2以上のブラシスタンドを指す。したがって、ブラシスタンドが2基配置された本実施形態では、後段側のブラシスタンド2bを構成する砥粒入ブラシ3のブラシ毛長を、前段側のブラシスタンド2aを構成する砥粒入ブラシ3のブラシ毛長よりも長くしている。
また、ブラシスタンド2が3基以上の場合の構成としては、(i)第1ブラシスタンドを前段側ブラシスタンド、それ以外の複数のブラシスタンド(最終ブラシスタンドを含む)を後段側ブラシスタンドとし、砥粒入ブラシ3のブラシ毛長を後段側ブラシスタンド>前段側ブラシスタンドとする、(ii)第1ブラシスタンドを含む複数のブラシスタンドを前段側ブラシスタンド、最終ブラシスタンドを後段側ブラシスタンドとし、砥粒入ブラシ3のブラシ毛長を後段側ブラシスタンド>前段側ブラシスタンドとする、(iii)第1ブラシスタンドを含む複数のブラシスタンドを前段側ブラシスタンド、それ以外の複数のブラシスタンド(最終ブラシスタンドを含む)を後段側ブラシスタンドとし、砥粒入ブラシ3のブラシ毛長を後段側ブラシスタンド>前段側ブラシスタンドとする、のいずれでもよい。また、上記(i)、(iii)の場合には、例えば、複数の後段側ブラシスタンド間で砥粒入ブラシ3のブラシ毛長に差(通常、後段側のブラシスタンドほどブラシ毛長を長くする)を設けてもよい。
一般に、砥粒入ブラシ3のブラシ毛は、円盤状のディスクの円周上から半径方向外方に対して放射状に植毛されている。ブラシ毛長は、ディスク円周面(ブラシ毛基端部)からブラシ毛先端までの長さ(突出長さ)で定義される。本発明において、後段側ブラシスタンドと前段側ブラシスタンド間でのブラシ毛長の差(後段側ブラシスタンド−前段側ブラシスタンド)は特に限定されないが、3〜10mm程度が適当である。ブラシ毛長(ブラシ毛の突出長さ)の差が3mm未満では、前段側ブラシスタンドと後段側ブラシスタンド間でブラシの扁平に伴う鋼帯との接触長さに差が生じにくい傾向がある。一方、ブラシ毛長(ブラシ毛の突出長さ)の差が10mmを超えると、後段側ブラシスタンドでのブラシ毛の腰が弱くなることで、後段側スタンドでの研削力が低下してしまう傾向がある。
後段側ブラシスタンド(本実施形態ではブラシスタンド2b)に用いる砥粒入ブラシ3のブラシ毛長を前段側ブラシスタンド(本実施形態ではブラシスタンド2a)よりも長くすることで砥粒入ブラシ3がより弾性化し、ブラシの扁平を促進させることができる。これにより、砥粒入ブラシ3と鋼帯1との接触長さが長くなることで、残存する砥粒を効果的に除去することができる。
なお、砥粒入ブラシ3のブラシ毛長は特に限定されないが、10〜40mm程度が適当である。ブラシ毛長が10mm未満ではブラシ毛の消耗に伴うブラシの交換頻度が高くなるため、作業性が悪化する傾向がある。一方、ブラシ毛長が40mmを超えると、ブラシ毛の腰が弱くなることで、ブラシ動力からの仕事量が鋼帯に伝わりにくくなり、研削力が低下する傾向がある。
本発明法では、少なくとも一部のブラシスタンドにおいて、砥粒入ブラシ3による研削部および/または砥粒入ブラシ3に対して砥粒を添加したクーラントを供給するが、最終ブラシスタンド(研削パス)では砥粒を添加しない水を砥粒入ブラシ3による研削部および/または砥粒入ブラシ3に供給し、それ以外のブラシスタンド(研削パス)では、砥粒を添加したクーラントを供給することが好ましい。したがって、ブラシスタンドが2基配置された本実施形態では、ブラシスタンド2aでは砥粒を添加したクーラントを供給し、ブラシスタンド2b(最終スタンド)では、砥粒を添加しない水をクーラントとして供給している。
クーラントとして用いる水は常温(通常、5〜35℃程度)でよいが、これに限らず、ブラシ素材が変形あるいは硬化しない程度の温度の水であればよい。
クーラントに添加する砥粒(セラミックス)としては、Al、ZrO、Si、SiC、AlN、Yなどの1種以上を用いることができる。クーラントに添加する砥粒番手は、JIS−R6001(1998年)において規定される砥粒番号で♯500〜♯8000、好ましくは砥粒の取り扱い性の面から♯500〜♯3000が望ましい。
最終ブラシスタンド(研削パス)において、砥粒を添加しない水をクーラントとして研削部および/または砥粒入ブラシに供給することにより、鋼帯表面に付着した砥粒を確実に除去することができる。
ここで、砥粒入ブラシ3の回転数の調整により砥粒入ブラシ3と鋼帯1との摩擦力が変化するため、研削量が調整できる。また、砥粒入ブラシ3の圧下量の調整により砥粒入ブラシ3と鋼帯1との接触面積が変化するため、研削量が調整できる。また、クーラント供給ノズル4a,4bから供給されるクーラント流量を調整することで、砥粒入ブラシ3と鋼帯1との接触面積が調整されるとともに、研削を促進させると考えられる脱落した砥粒や研削粉の滞留時間が変化し、これらにより研削量が調整できる。
砥粒入ブラシ3の回転数は、600〜1500rpm程度が好ましい。また、砥粒入ブラシ3の圧下量は1〜4mm程度が好ましい。ここで、圧下量とは、砥粒入ブラシ3の外面(作業面)が鋼帯表面と接触(無圧下状態で接触)した状態における砥粒入ブラシ3の位置を基準位置とし、この基準位置と研削時における砥粒入ブラシ3の位置との間の鋼帯板厚方向での距離のことである。また、クーラント流量は、流量密度(単位面積・単位時間当たりのクーラント流量)で1000〜5000L/min/m程度が好ましい。
したがって、砥粒入ブラシ3の回転数、圧下量、クーラント流量の調整は、上記のような好適範囲内で行われることが好ましい。
図1に示すような構成において、クーラント供給ノズル4aから砥粒入ブラシ3による研削部(および/または砥粒入ブラシ3)に供給された砥粒を含むクーラントは、原単位の観点からこれを回収し、循環再利用してもよい。この場合、クーラント供給ノズル4aから砥粒入ブラシ3による研削部(および/または砥粒入ブラシ3)に供給されたクーラントは回収タンクに集められ、フィルター等によって鉄粉・研削屑が除去された後、供給ポンプを介してクーラント供給ノズル4aに循環供給される。
図1に示す表面研削設備において、熱間圧延後の引張強度が980MPaの鋼帯を連続通板させ、鋼帯表面に生成している酸化スケールを除去した。なお、研削する前の鋼帯表面粗さはJIS−B0601(2001年)で規定された算術平均粗さRaで3.0μmであった。表面研削処理では、JIS−R6001規格(1998年)の砥粒番号♯100のSiC砥粒入ブラシを用い、回転方向はアップカット(鋼帯搬送方向とは逆の回転)、回転数は1200rpm、圧下量は2.5mmとした。また、クーラント流量密度は、2000L/min/mとした。
クーラント(常温の水)に添加する砥粒として、廃液処理性の観点から砥粒入ブラシと同じSiCを選定した。この砥粒番手はJIS−R6001規格(1998年)の砥粒番号♯500とし、クーラント中の砥粒濃度は10質量%とした。
本発明例と比較例では、前段側のブラシスタンド2a(第1ブラシスタンド)と後段側のブラシスタンド2b(第2ブラシスタンド)で、表1に示すようなブラシ毛長の砥粒入ブラシ3を用いた。
本発明例、比較例ともに、前段側のブラシスタンド2a(研削パス)では、クーラント供給ノズル4aから砥粒を添加したクーラントを供給し、後段側のブラシスタンド2b(研削パス)では、クーラント供給ノズル4bからクーラントとして砥粒を添加しない水(常温の水)を供給した。
研削された鋼帯に対して、塩酸酸洗及び冷間圧延を行った後、表面品質の評価を行った。表面品質は、1m当りに換算した埋め込み異物欠陥の数によって評価した。光学顕微鏡の観察視野(倍率:300倍)から異物欠陥の数をカウントし、それを複数視野(視野数:10)行なうことで1m当りに換算した埋め込み異物欠陥の数を算出した。異物欠陥は、多角形状の形態を有しており、光学顕微鏡による鋼板表面の観察により、判別可能である。評価基準は以下のとおりとした。
◎:0〜5個/m
○:6〜10個/m
△:11〜20個/m
×:21個/m以上
その結果を表1に示す。これによれば、比較例では、砥粒入ブラシ3のブラシ毛長を後段側ブラシスタンド2b>前段側ブラシスタンド2aとしていないため、前段側ブラシスタンド2aで鋼帯表面に埋め込まれた砥粒を後段側ブラシスタンド2bでうまく除去できず、クーラントに添加した砥粒による埋め込み欠陥が認められた。
これに対して本発明例では、砥粒入ブラシのブラシ毛長を、後段側ブラシスタンド2b>前段側ブラシスタンド2aとすることにより、前段側ブラシスタンド2aで鋼帯表面に埋め込まれた砥粒を後段側ブラシスタンド2bで効果的に除去することができるため、良好な表面品質が得られている。なかでも、後段側ブラシスタンド2bと前段側ブラシスタンド2aとのブラシ毛長の差が3〜10mmの場合に、特に良好な表面品質が得られている。
Figure 2013158834
1 鋼帯
2a,2b ブラシスタンド
3 砥粒入ブラシ
4a,4b クーラント供給ノズル

Claims (2)

  1. 鋼帯両面を研削する1対の砥粒入ブラシからなる複数のブラシスタンドが直列に配置された表面研削設備を用い、熱間圧延または連続焼鈍時に表面に酸化スケールが生成した鋼帯の表面を研削するに際し、
    少なくとも一部のブラシスタンドにおいて、砥粒入ブラシによる研削部および/または砥粒入ブラシに供給するクーラントに砥粒を添加するとともに、各ブラシスタンドを構成する砥粒入ブラシのブラシ毛長を、後段側ブラシスタンド>前段側ブラシスタンドとする(但し、「後段側ブラシスタンド」とは、直列に配置された複数のブラシスタンドのうち最終ブラシスタンドを含む後段側の1または2以上のブラシスタンドを指す。)ことを特徴とする鋼帯の酸化スケール除去方法。
  2. 最終ブラシスタンドでは、砥粒を添加しない水をクーラントとして砥粒入ブラシによる研削部および/または砥粒入ブラシに供給することを特徴とする請求項1に記載の鋼帯の酸化スケール除去方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110281106A (zh) * 2019-05-14 2019-09-27 重庆市合川区均恒金属加工厂 一种智能环保设备制造用打磨机构
JP2020037174A (ja) * 2018-08-29 2020-03-12 Jfeスチール株式会社 酸化スケールの除去方法および除去装置、ならびに鋼材の製造方法

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