JP2013157448A - 太陽電池用裏面保護シート、及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池用裏面保護シート、及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、裏面保護シートが受けた光のうち、近赤外線を効率的に反射することで、発電効率を高めることができる太陽電池用裏面保護シートの提供を目的とする。
【解決手段】樹脂と、平均一次粒子径400〜1000nmの二酸化チタン(A)と、硫化亜鉛粒子(B)とを含む接着性樹脂層(X)と、樹脂層(Y)とを備えた太陽電池用裏面保護シートである。また接着性樹脂層(X)は、接着性樹脂層100重量部中に、二酸化チタン(A)を10〜30重量部、硫化亜鉛粒子(B)を1〜20重量部含むことが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、太陽光発電の太陽電池の製造に使用する裏面保護シートに関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから環境汚染がなくクリーンなエネルギー源として太陽光発電(太陽電池)が注目され、有用なエネルギー資源としての太陽光エネルギー利用の面から鋭意研究され実用化が進んでいる。
太陽電池には様々な発電素子が知られている。その代表的なものとして、単結晶シリコン太陽電池素子、多結晶シリコン太陽電池素子、非晶質シリコン太陽電池素子、銅インジウムセレナイド太陽電池素子、および化合物半導体太陽電池素子等が知られている。この中で薄膜結晶太陽電池素子、非晶質シリコン太陽電池素子、および化合物半導体太陽電池素子は、比較的製造コストが低く、面積を容易に拡大できるため、活発に研究開発が行われている。これらの太陽電池素子の中でも、導体金属基板上にシリコンを積層し、更にその上に透明導電層を形成した非晶質シリコン太陽電池素子に代表される薄膜太陽電池素子は軽量であり、また耐衝撃性や柔軟性に富んでいるので、太陽電池における将来の形態として有望視されている。
太陽電池は太陽電池モジュールの集合体であるが、この太陽電池モジュールは、ガラス板/封止材/発電素子/封止材/裏面保護シートを順次積層したものが一般的である。ガラス板は、透明性、耐候性、耐擦傷性に優れることから、太陽光を受ける発電素子の保護材として、現在も一般的に用いられている。しかし、太陽電池モジュールの太陽光を直接受けない側は透明性を必要としないため、コストや安全性、加工性の面から、ガラスを使用しない太陽電池用裏面保護シート(以下、単に「裏面保護シート」とも表記する。)がガラス板に置き換わりつつある。
この裏面保護シートは、ポリエステルフィルム等の単層フィルムや、ポリエステルフィルム等に金属酸化物や非金属酸化物の蒸着層を設けたものや、ポリエステルフィルムやフッ素系フィルム、オレフィンフィルムやアルミニウム箔などのフィルムを積層した多層構成のフィルムが使用されている。
この多層構成の裏面保護シートは、その多層構造により、さまざまな機能を付与することができる。例えば、ポリエステルフィルムを用いることで絶縁性を、フッ素系フィルムを用いることで耐候性を、アルミニウム箔を用いることで水蒸気バリア性を付与することができる。どのような裏面保護シートを用いるかは、太陽電池モジュールを使用する用途、環境、価格等により適宜選択されている。
ところで、発電効率の面から現在主流となっている単結晶シリコン発電素子を用いた太陽電池モジュールは、近赤外線である波長800nmに吸収感度のピークを有している(特許文献1参照)。
また発電素子間の隙間や発電素子を透過してきた光を裏面保護シートで反射させ、発電素子側に光を戻すことによって、太陽電池モジュールの発電効率を向上させる提案がされている(特許文献2参照)。
特開2011−151094号公報 特開2000−114565号公報
しかし、特許文献2の裏面保護シートは、白色顔料等が反射した光を当該裏面保護シートの樹脂が吸収することで減衰してしまう。この減衰により、反射光の一部しか発電に活用できないため発電効率をより向上できないという問題があった。
本発明は、裏面保護シートが受けた光のうち、近赤外線を効率的に反射することで、発電効率を高めることができる太陽電池用裏面保護シートの提供を目的とする。
本発明の太陽電池用裏面保護シートは、接着性樹脂層(X)に平均一次粒子径400〜1000nmの二酸化チタン(A)と硫化亜鉛粒子(B)を配合する構成である。
上記構成の本発明によれば、特定の粒子径の二酸化チタン(A)が反射した近赤外線を硫化亜鉛粒子(B)が減衰せずに透過することで、裏面封止シートは、赤外線を効果的に反射することができる。当該反射により当該裏面封止シートを備えた太陽電池は、太陽光を効率よく利用できるため発電効率が向上する。
本発明により、受けた光のうち、近赤外線を効率的に反射することで、発電効率を高めることができる太陽電池用裏面保護シートを提供できた。
まず、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において、「任意の数A〜任意の数B」の記載は数A及び数Aより大きい範囲であって、数B及び数Bより小さい範囲を意味する。
本発明の太陽電池用裏面保護シートは、少なくとも、樹脂と、平均一次粒子径400〜1000nmの二酸化チタン(A)と、硫化亜鉛粒子(B)とを含む接着性樹脂層(X)と、樹脂層(Y)とを備えることが好ましい。接着性樹脂層(X)は、太陽電池の封止材と接するように使用することが好ましい。そして、封止材と接着性樹脂層(X)は、水等の異物を太陽電池に侵入させないように加熱圧着によって強力に接着する。
二酸化チタン(A)は、平均一次粒子径が400nm〜1000nmである。平均一次粒子径が前記範囲内にあることで、太陽光のうち近赤外線を反射できる。なお、この平均一次粒子径は走査型電子顕微鏡(日立製作所社製、製品名S−3000H)で2000倍〜1万倍へ拡大した画像を使用して100個程度の粒子を外観観察し、それらの平均値を算出することで得られる。また、一般的に二酸化チタンの粒子は凝集しやすい。そのため粒度分布計等で粒子径を測定すると一次粒子が凝集した二次粒子を平均粒子径として測定できる。しかし本発明では、二次粒子径ではなく一次粒子径が重要であるため、電子顕微鏡で観察した一次粒子径を平均粒子径として使用する。
二酸化チタンの製造方法は、塩素法および硫酸法があるが、限定しない。また二酸化チタンは、ルチル型とアナターゼ型という結晶構造が知られている。本発明の二酸化チタン(A)は、表面活性が少ない観点からルチル型が好ましい。
二酸化チタン(A)は、表面活性を抑制するため、粒子を表面処理することが好ましい。この表面処理には、無機処理と有機処理があるが、最初に無機処理を行い、次いで有機処理を行うことが好ましい。
無機処理は、二酸化チタンを公知の無機化合物を使用して公知の方法により処理できる。無機化合物は、例えば、アルミニウムの酸化物、水酸化物、水和酸化物等のアルミニウム化合物が好ましい。無機化合物は、単独あるいは2種以上組み合わせて使用できる。
また無機処理方法は、例えば、二酸化チタンを分散させた水性スラリーにアルミニウム化合物の水溶液を添加し、酸性または塩基性化合物の水溶液を添加して中和反応し、難溶性水和酸化物を二酸化チタン表面上に沈殿させてろ過乾燥する方法が好ましい。無機化合物は、二酸化チタン100重量部に対して0.05〜5重量部を被覆することが好ましい。
有機処理は、二酸化チタンを公知の有機化合物を使用して公知の方法により処理できる。
有機化合物は、例えば、ポリシロキサン系化合物やアルキルシラン系化合物、並びにアルコキシシラン系、クロロシラン系、及びポリアルコキシアルキルシロキサン系のシランカップリング剤などが好ましい。有機化合物は、単独あるいは2種以上組み合わせて使用できる。
また有機処理方法は、例えばヘンシェルミキサ−、スーパーミキサー等の高せん断力混合機を用いて二酸化チタンと有機化合物均一に混合することにより、二酸化チタンの表面処理をする方法が好ましい。有機化合物は、二酸化チタン100重量部に対して0.05〜3重量部を被覆することが好ましい。
本発明において硫化亜鉛粒子(B)は、近赤外線を透過する。そのため硫化亜鉛粒子(B)を配合した接着性樹脂層(X)は、二酸化チタン(A)が反射した近赤外線を減衰せず透過しやすくなり、近赤外線を発電素子に効率的に反射できることで、発電効率の向上に寄与する。
さらに硫化亜鉛粒子(B)の屈折率は4程度であるため、樹脂層(X)中の樹脂の屈折率(約1.5)との差により、高度な隠蔽性と白色度が得やすくなる。
硫化亜鉛粒子(B)の平均粒子径は200〜400nmが好ましい。平均粒子径が前記範囲内にあることで近赤外線をより透過しやすくなる。また硫化亜鉛粒子(B)の結晶構造は閃亜鉛鉱型が好ましい。閃亜鉛鉱型であることで近赤外線をより透過しやすくなる。また、硫化亜鉛粒子(B)は、純度が74%〜100%が好ましい。純度が前記範囲内にあることで近赤外線をより透過しやすくなる。しかし現実には純度100%の硫化亜鉛粒子を得ることは困難であるため、純度は74〜100%未満がより好ましく、74〜99.99%がより好ましい。なお、硫化亜鉛粒子(B)の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(日立製作所社製、製品名S−3000H)で2000倍〜1万倍へ拡大した画像を使用して100個程度の粒子を外観観察し、それらの平均値を算出することで得られる。
硫化亜鉛粒子(B)は、公知の方法で製造出来る。即ち、硫化硫黄を含有する化合物の水溶液を、適切な濃度、かつ適切な温度で、亜鉛化合物を含有する水溶液と混合することにより、固体が析出する。この固体を洗浄、ろ過および乾燥させて得ることが出来る。
接着性樹脂層(X)100重量部中に、二酸化チタン(A)を10〜30重量部、硫化亜鉛粒子(B)を1〜20重量部配合することが好ましい。それぞれ前記範囲の量を配合することで、近赤外線をより効率的に反射できる。
また、接着性樹脂層(X)100重量部中に、二酸化チタン(A)と硫化亜鉛粒子(B)を合計で20〜30重量部配合することも好ましい。前記範囲の量を配合することで、近赤外線をより効率的に反射できる。
接着性樹脂層(X)には、さらに紫外線吸収剤(C)を配合することが好ましい。当該配合により接着性樹脂層(X)の耐候性がより向上する。
紫外線吸収剤(C)は、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系などが好ましい。
紫外線吸収剤(C)の具体例としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)−5−メトキシベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノール、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレートなどが挙げられる。紫外線吸収剤(C)は、単独あるいは2種以上組み合わせて使用できる。
紫外線吸収剤(C)は、接着性樹脂層(X)100重量部に対して、0.1〜3重量部配合することが好ましい。前記範囲の量を配合することで、樹脂層(X)の白色性を損なわずに紫外線吸収効果が得られる。
接着性樹脂層(X)には、近赤外線の反射を損なわない程度に光安定化剤や酸化防止剤を配合してもよい。
光安定化剤は、耐候性をより向上するために配合することができる。また光安定化剤は、紫外線吸収剤と併用することが好ましい。光安定化剤は、ヒンダードアミン系化合物が好ましい。
光安定化剤は、具体的には、例えばコハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパレート、2−(3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)などが挙げられる。光安定化剤は、単独あるいは2種以上組み合わせて使用できる。
光安定化剤は、接着性樹脂層(X)の樹脂100重量に対して、0.01〜3重量部配合することが好ましい。
酸化防止剤は、高温下での熱安定性を向上するため使用できる。酸化防止剤は、モノフェノール系、ビスフェノール系、高分子型フェノール系、硫黄系、および燐酸系の化合物などが好ましい。
酸化防止剤は、具体的には、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス〔{1,1−ジメチル−2−{β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル}2,4,8,10−テトラオキサスピロ〕5,5−ウンデカン、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−{メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキスフェニル)プロピオネート}メタン、ビス{(3,3’−ビス−4’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチルフェニル)ブチリックアシッド}グルコールエステル、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオプロピオネート、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、トリスジフェニルホスファイト、ジイソデシノレペンタエリスリトールジホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナスレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−tert−メチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイトなどが挙げられる。酸化防止剤は、単独あるいは2種以上組み合わせて使用できる。
酸化防止剤は、接着性樹脂層(X)100重量に対して、0.05〜3重量部を配合することが好ましい。
接着性樹脂層(X)に配合する樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリオレフィン、スチレンブロック共重合体等公知のプラスチックスが使用できる。しかし、これらの中でもポリオレフィンが好ましい。ポリオレフィンを配合することで、例えば、樹脂層(X)を封止材と接する側に使用する場合、接着性をより向上できる。
ポリオレフィンは、例えば直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、およびポリプロピレン等が好ましい。
また、接着性樹脂層(X)に配合する樹脂は、そのメルトフローレート(MFRともいう)が2〜14であることも好ましい。MFRが前記範囲内になることで接着力をより向上できる。
樹脂層(Y)は、少なくとも樹脂を配合することが好ましい。この樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリオレフィン、スチレンブロック共重合体等公知のプラスチックスが使用できる。これらの中でもポリエステルが好ましい。ポリエステルを配合することで樹脂層(Y)は、耐候性および絶縁性がより向上する。
ポリエステルは、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどが挙げられる。これらの中でも層全体の剛性、および価格の面でポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
樹脂層(Y)は無色であってもよいし、顔料もしくは染料などの着色成分が含有されていても良い。着色成分を含有させる方法としては、例えば、樹脂と着色成分を予め混合してから樹脂層(Y)を製造する方法、または樹脂層(Y)上に着色成分を印刷する方法等が好ましい。樹脂層(Y)を着色することで裏面保護シートに意匠性を付与することが出来る。
着色成分は、例えば二酸化チタン、カーボンブラック等の一般的にプラスチックフィルムを製造する時に混合できる着色剤が好ましい。
本発明の太陽電池用裏面保護シートは、接着性樹脂層(X)と樹脂層(Y)との中間に他の機能層を有しても良い。例えば、アルミニウム箔を使用することで、水蒸気バリア機能が得られる。またポリエステルフィルムを使用することで、絶縁性より向上できる。
接着性樹脂層(X)の製造は、例えば、樹脂と二酸化チタン(A)を配合した樹脂組成物を作成する。また、別途樹脂と硫化亜鉛粒子(B)を配合した樹脂組成物を作成する。この二つの樹脂組成物と希釈用樹脂を配合して成形機に投入し、シート状に押し出すことで得ることができる。成形機は、T−ダイ押出機、カレンダー成形機などが好ましい。接着性樹脂層(X)の厚みは、0.01〜0.1mm程度が好ましい。なお希釈用樹脂は、接着性樹脂層(X)の製造に使用する樹脂と同一、または異なる樹脂でも良い
また樹脂層(Y)は、樹脂層(X)と同様の方法で製造できる。樹脂層(Y)の厚みは0.050〜0.150mm程度が好ましい。また樹脂層(Y)は一軸延伸、または二軸延伸をすることが好ましい。
本発明の太陽電池用裏面保護シートは、ドライラミネート法、押出ラミネート法等で製造することができる。
ドライラミネート法は、例えば、得られた樹脂層に接着剤を塗工し、他の樹脂層を貼り合わせることで製造する方法である。塗工は、グラビアコーターやコンマコーターなど公知の装置を使用できる。接着剤は、ポリエステルウレタン系、ポリエーテルウレタン系、アクリルウレタン系等の接着剤が好ましい。接着剤の塗工は、乾燥厚みで5〜10μm程度が好ましい。
押出ラミネート法は、例えば、得られた樹脂層に、接着剤を塗工した後、別途T−ダイ押出機から押し出した樹脂層を、冷却ロールで固まる前に直接貼り合わせて積層する方法である。
本発明の太陽電池モジュールは、少なくとも本発明の太陽電池用裏面保護シートを備えたものである。太陽電池モジュールの太陽電池用裏面保護シート以外の構成は、透明基板、封止材、発電素子が挙げられる。そして太陽光を受光する側から順に透明基板/封止材/発電素子/封止材/太陽電池用裏面保護シートのように積層する。透明基板は、エンボス加工を施した白板強化ガラスが一般的である。また、封止材は、架橋処理したエチレン−酢酸ビニルを使用するのが一般的である。発電素子は単結晶シリコン系が好ましい。
本発明の太陽電池モジュールは封止材の配合組成により異なるが、一般的には、上記の各部材を重ね合わせた後、一括して真空ラミネーターで温度150℃、脱気時間5分、プレス圧力1atm、プレス時間15分、アフターキュア150℃−30分で加熱圧着することにより製造できる。その際、本発明の裏面保護シートを樹脂層(X)が非受光面側封止材と接する様に配置することで、太陽電池素子を透過してきた光線、太陽電池素子間の隙間を透過してきた光線を太陽電池素子側に高効率で反射することが出来る。
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。部は重量部、%は重量%を意味する。
(A)二酸化チタン
(A−1):JP6042(平均一次粒子径400nmの二酸化チタン ルチル型 テイカ社製)
(A−2):タイピュアR960(平均一次粒子径500nmの二酸化チタン ルチル型 デュポン社製)
(A−3):チタニックスJR1000(平均一次粒子径1000nmの二酸化チタン ルチル型 テイカ社製)
(A−4):タイペークS305(平均一次粒子径250nmの二酸化チタン ルチル型 石原産業社製)
(B)硫化亜鉛粒子
(B−1):サクトリスHD−S(平均一次粒子径300nmの硫化亜鉛粒子 ザハトレーベン社製)
(C)紫外線吸収剤
(C−1)CHIMASSORB 81(ベンゾフェノン系 BASF社製)
(D)ポリオレフィン
(D−1):ネオゼックス0434N(直鎖状低密度ポリエチレン プライムポリマー社製)
(D−2):ノバテックLD LF441MD(低密度ポリエチレン 日本ポリエチレン社製)
(D−3):プライムポリプロF329RA(ポリプロピレン プライムポリマー社製)
(実施例1)
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(D−1)85重量部と二酸化チタン(A−1)15重量部をスーパーミキサー(三井鉱山社製)に投入し温度20℃、時間3分の条件で撹拌した後、二軸押出機(日本プラコン社製)を使用して二酸化チタンマスターバッチを得た。また、同様の方法により、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(D−1)85重量部に硫化亜鉛粒子(B−1)15重量部を配合した硫化亜鉛マスターバッチを得た。
得られた二酸化チタンマスターバッチと、硫化亜鉛マスターバッチと、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(D−1)とを用いて、表1の配合量となるように調製した。調製後、T−ダイ押出機で200℃にて押出成形し、厚さ80μmの接着性樹脂層(X)を作製した。
(実施例2〜11および比較例1〜3)
それぞれ表1、2に示す配合比率になるように配合量を変えた以外は、実施例1と同様にして接着性樹脂層(X)を作成した。
Figure 2013157448
Figure 2013157448
<太陽電池用裏面保護シートの作成>
樹脂層(Y)としてポリエステルフィルム(東洋紡績社製、シャインビームK1653、厚み50μm)の両面にコロナ処理を行った。その一方の面にポリエステルウレタン系接着剤「アドコート502(主剤)/CAT−10(硬化剤)」(東洋モートン社製、配合比100/7、以下同)をグラビアコーターを使用して塗工し、乾燥することで、乾燥塗工量が10g/m2になるように接着剤層を作成した。そこに得られた接着性樹脂層(X)を貼り合せた。その後、50℃で4日間放置することで接着剤層が硬化することで太陽電池用裏面保護シート1を得た。
<接着力測定用サンプルの作成>
得られた太陽電池用裏面保護シート1の接着性樹脂層(X)面と封止材(エチレン−酢酸ビニル共重合体、厚さ0.45mm)が接するように太陽電池用裏面保護シート1/封止材、/太陽電池用裏面保護シート1を積層した。この積層体を真空ラミネーターを使用して、真空下、温度150℃で5分間脱気した後、プレス圧力1atmで15分間で加熱加圧圧着した。さらに150℃で30分間放置し、巾15mm、長さ100mmの形状に切り取ることで接着力測定用サンプルを得た。
[接着力]
得られた接着力測定用サンプルを引張試験機(島津製作所社製、EZ−Test)で引張速度300mm/minで長さ方向にT字剥離試験を行い、接着力の初期値を測定した。また、接着力測定用サンプルをプレッシャークッカー試験機(温度105℃、相対湿度100%、圧力1kg/cm2の環境下、192時間)で加速試験し、その後、初期値の測定と同様の条件で長さ方向にT字剥離試験を行い、加速試験後の接着力の値とした。
なお、実施例12〜22の太陽電池用裏面保護シートは実施例1〜11で得られた樹脂層を、比較例4〜6の太陽電池用裏面保護シートは比較例1〜3で得られた樹脂層をそれぞれ用いたものである。
[近赤外線反射率]
太陽電池用裏面保護シート1を3cm×3cmの大きさに切り取り、紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所社製、UV−3150)に接着性樹脂層(X)面に光線が照射されるように配置して800nm〜1200nmの平均反射率を測定した。
<耐候性評価用サンプルの作成>
太陽電池用裏面保護シート1の接着性樹脂層(X)面が封止材に接するように白板ガラス、封止材、太陽電池用裏面保護シートの順で積層し、真空ラミネーターによる真空下、温度150℃で5分間脱気した後、プレス圧力1atmで15分間加熱加圧圧着した。さらに150℃で30分間放置し、耐候性評価用サンプルを得た。
[耐候性評価]
耐候性評価として、UV照射前、UV照射後のLab値を測定して評価した。ここで、Lとは明度のことであり、aは緑〜赤、bは青〜黄を表す補色軸のことである。b値を評価することで標準色に対する黄色の度合いを定量化出来る。
上記耐候性評価用サンプルのUV照射前のb値を、色彩色差計(コニカミノルタ社製、CR−400)で白板ガラス面側から測定した。その後、促進耐候試験機(岩崎電器社製アイスーパーUV)を使用して紫外線を照射量100mW/cm2、温度50℃、相対湿度30%の条件で100時間白板ガラス面側に照射した。そのサンプルの白板ガラス面側のb値を測定し、これをUV照射後のb値とした。
<太陽電池モジュールの作成>
白板ガラス、エチレン−酢酸ビニル共重合体シート、単結晶シリコン太陽電池素子、エチレン−酢酸ビニル共重合体シート、得られた太陽電池用裏面保護シート1を順次重ねたのち、真空ラミネーターで、真空下、温度150℃で5分間脱気した後、プレス圧力1atmで15分間放置した。さらに150℃で30分間放置することにより評価用太陽電池モジュール1を作成した。なお太陽電池用裏面保護シート1は、その接着性樹脂層(X)がエチレン−酢酸ビニル共重合体シートと接するように重ねた。
<初期変換効率の測定>
得られた太陽電池モジュール1の太陽電池出力を測定し、JIS C8912に従って、ソーラーシミュレーター(英弘精機社製、SS−100XIL)を用いて初期変換効率を測定した。
<変換効率保持率の測定>
太陽電池モジュール1を温度85℃、相対湿度85%の環境条件で1000時間、あるいは2000時間静置した後の変換効率を、上記同様に測定し、湿熱試験後の変換効率とした。初期変換効率に対する、湿熱試験後の変換効率低下の割合を計算し、変換効率保持率として、以下のように評価した。
○:変換効率の低下が5%未満
△:変換効率の低下が5%以上〜15%未満
×:変換効率の低下が15%以上
Figure 2013157448
表3の結果より、実施例1〜10の樹脂層(X)を用いた実施例11〜20の太陽電池用裏面保護シートは、すべての評価項目において優れた物性が得られている。

Claims (6)

  1. 樹脂と、平均一次粒子径400〜1000nmの二酸化チタン(A)と、硫化亜鉛粒子(B)とを含む接着性樹脂層(X)と、樹脂層(Y)とを備えた太陽電池用裏面保護シート。
  2. 接着性樹脂層(X)が、接着性樹脂層100重量部中に、二酸化チタン(A)を10〜30重量部、硫化亜鉛粒子(B)を1〜20重量部含むことを特徴とする請求項1記載の太陽電池用裏面保護シート。
  3. 接着性樹脂層(X)が、さらに、紫外線吸収剤(C)を含むことを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池用裏面保護シート。
  4. 接着性樹脂層(X)の樹脂が、ポリオレフィンであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の太陽電池用裏面保護シート。
  5. 接着性樹脂層(Y)が、ポリエステルを含むことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の太陽電池用裏面保護シート。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の太陽電池用裏面保護シートを備え、前記太陽電池用裏面保護シートの接着性樹脂層(X)が、封止材と接することを特徴とする太陽電池モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017130685A (ja) * 2017-03-27 2017-07-27 東洋インキScホールディングス株式会社 太陽電池用裏面保護シート、その製造方法および太陽電池モジュール

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