JP2013157223A - 色素増感太陽電池用電極の製造方法 - Google Patents

色素増感太陽電池用電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便かつ安価な手法で、得られた電池に対して模様または色素の濃淡を発現させうる色素増感太陽電池用電極の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の色素増感太陽電池用電極の製造方法は、導電性基板4上に金属酸化物3からなる膜を形成した後、該基板の表面に対して光増感色素を含有する色素溶液2を接触させて発電層5を形成させるに際し、該膜の表面に色素の吸着を阻害させる阻害物1を配置することで、模様および/または色素の濃淡を発現させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、色素増感太陽電池用電極の製造方法に関するものである。
一般的な光電変換素子としての色素増感太陽電池の製造方法は、以下のようなものである。すなわち、まず、ガラス板などの透明基板上に透明な導電性電膜を形成し、さらに該電膜上に、酸化チタンなどの金属酸化物からなる膜(以下、単に「金属酸化物膜」と称する場合がある)を形成する。そして、該金属酸化物膜上に、ルテニウムなどの光増感色素により染色して発電層を形成することで、電極を得る。さらに、別途、導電性基板上に形成された白金層を作製する。次いで、光増感色素により染色された電極と白金層が形成された基板とを対向させて配置し、これらの周囲を封止材によって封止させた後、予め設けておいた孔や隙間からヨウ素液などの電解質層を注入することで、色素増感太陽電池が得られる。
従来技術においては、光増感色素が含有された色素溶液に対して浸漬したりすることにより、金属酸化物膜の表面に光増感色素の吸着を行うことで、色素増感太陽電池に用いられる電極が得られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された手法を用いることにより光増感色素の吸着が施された場合には、浸漬などにより該色素が接触された金属酸化物膜のすべての面に対し、模様や濃淡のない同一色の発電層が形成されてしまう。そのため、このような電極が用いられた色素増感太陽電池においては、意匠効果が十分でないという問題があった。
上記のような問題を解決するため、高温焼成することにより金属酸化物膜を形成させることが知られている(例えば、特許文献2参照)。これは、焼成により金属酸化物膜の厚みを適宜に変更するに伴い、色素の吸着条件を適宜に変更することにより、色の濃淡を発現することができるという技術である。
しかしながら、特許文献2の技術は高温での焼成を必要とする。そのため、例えばプラスチック製の基板などの、耐熱性の低い材料が用いられた電極に対しては、濃淡を発現させることができない。つまり、依然として意匠効果が十分である色素増感太陽電池を得ることができないという問題がある。
特開2004−335366号公報 特開2010−009769号公報
本発明は、上記のような従来問題に鑑み、得られた電池に対して優れた意匠効果を発現させうる色素増感太陽電池用電極の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の内容を要旨とするものである。
(1)色素増感太陽電池用電極の製造方法であって、
導電性基板上に金属酸化物からなる膜を形成した後、該基板の表面に対して光増感色素を含有する色素溶液を接触させて発電層を形成させるに際し、該膜の表面に色素の吸着を阻害させる阻害物を配置することで、模様および/または色素の濃淡をつけることを特徴とする色素増感太陽電池用電極の製造方法。
(2)阻害物として、所定形状の板体、下面が凸状に膨出された立体、およびそれらが組み合わせられた立体のうちから選択された1種類以上を用いることを特徴とする(1)の色素増感太陽電池用電極の製造方法。
(3)阻害物として、多孔質材料からなる阻害物を用いることを特徴とする(1)または(2)の色素増感太陽電池用電極の製造方法。
(4)色素増感太陽電池用電極の製造方法であって、
導電性基板上に金属酸化物からなる膜を形成した後、該基板の表面に対して光増感色素を含有する色素溶液と接触させて発電層を形成させるに際し、該膜、色素溶液、および導電性基板から選ばれた少なくとも一つ、あるいはその近傍を加熱することにより、模様および/または色素の濃淡をつけることを特徴とする色素増感太陽電池用電極の製造方法。
(5)加熱方法として、熱源による加熱、導電性基板への通電による加熱、または誘電による加熱を用いることを特徴とする(4)の色素増感太陽電池用電極の製造方法。
(6)加熱温度を30〜100℃の範囲に制御することを特徴とする(4)または(5)の色素増感太陽電池用電極の製造方法。
(7)色素増感太陽電池用電極の製造方法であって、
導電性基板上に金属酸化物からなる膜を形成した後、該基板の表面に対して光増感色素を含有する色素溶液と接触させて発電層を形成させるに際し、該導電性基板と、該基板に対して平行に配置された印加用電極との間に電圧を印加させて、模様および/または色素の濃淡をつけることを特徴とする色素増感太陽電池用電極の製造方法。
本発明の色素増感太陽電池用電極の製造方法によれば、煩雑な操作を必要とせず、かつ安価に、基板上に模様あるいは色素の濃淡を容易に発現させることができ、ひいては、該電極を用いてなる電池において、優れた意匠効果を発現させることができるという顕著な効果が奏される。
実施例1の色素増感太陽電池用電極の製造方法を説明する概略図である。(a)は断面図であり、(b)は得られた色素増感太陽電池用電極の平面図である。 実施例2の色素増感太陽電池用電極の製造方法を説明する概略図である。(a)は断面図であり、(b)は得られた色素増感太陽電池用電極の平面図である。 実施例3の色素増感太陽電池用電極の製造方法を説明する概略図である。(a)は断面図であり、(b)は得られた色素増感太陽電池用電極の平面図である。 実施例4の色素増感太陽電池用電極の製造方法を説明する概略図である。(a)は断面図であり、(b)は得られた色素増感太陽電池用電極の平面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第一の色素増感太陽電池用電極の製造方法は、導電性基板上に金属酸化物からなる膜を形成した後、該基板の表面に対して光増感色素を含有する色素溶液を接触させて発電層を形成させるに際し、該膜の表面に色素の吸着を阻害させる阻害物(以下、単に「阻害物」と称する場合がある)を配置することで、模様および/または色素の濃淡を発現させることを特徴とするものである。
第一の製造方法においては、金属酸化物膜上に色素の吸着を阻害する阻害物を配置することで、該阻害物を配置した箇所において色素が吸着しない部分を存在させることができ、発電層が形成される部分と、発電層が形成されていない部分を設けることができる。それにより、簡易および安価な操作で、得られる電極上に自在な模様を発現させることができるのである。
導電性基板としては、特に限定されないが、透明基板に透明導電膜が形成されたものや、金属などの導電性材料からなる基板が用いられる。
透明基板としては、合成樹脂板;ガラス板;ポリエチレン・ナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィンなど樹脂の熱可塑性樹脂からなるフィルムが挙げられる。なかでも、軽量性や安全性(つまり、破損しにくい)などの観点から、熱可塑性樹脂からなるフィルムが好ましい。
透明基板上に形成される透明導電膜としては、スズ添加酸化インジウム(ITO)、フッ素添加酸化スズ(FTO)、酸化スズ(SnO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)などの導電性を有する金属酸化物を含有してなる薄膜などが挙げられる。なお、透明導電膜の形成方法は、従来公知であるものを適宜に選択することができる。
金属酸化物からなる膜(金属酸化物膜)を形成する方法としては、以下のような方法が挙げられる。すなわち、まず、金属酸化物微粒子、有機溶媒、水などを攪拌して混合することで混合液を調製する。次いで、該混合液を導電性基板に塗布した後に、適宜の方法で焼成することにより、塗膜を形成する方法が挙げられる。
金属酸化物微粒子としては、特に制限されないが、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)などの微粒子が挙げられる。該微粒子のサイズ(粒径)は、特に限定されないが、通常、5〜100nm程度であることが好ましい。
金属酸化物膜を形成するために用いられる有機溶媒としては、特に限定されず、アルコール、アセトン、ヘキサンなどが挙げられる。
色素溶液とは、光増感色素を有機溶媒に溶解させたものである。有機溶媒としては、エタノールなどのアルコール、アセトニトリルなどが挙げられる。また、金属酸化物膜を形成するための金属酸化物として酸化チタンを用いた場合には、酸化チタンの結合を強化するために、光触媒前駆体溶液としての、チタン(IV)イソプロポキシド(TTIP)をプロパノールに溶解して得られた溶液を、色素溶液に混合してもよい。
光増感色素としては、特に制限されないが、例えば、ピリジン構造またはターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体;ピリジン構造やターピリジン構造などを含む配位子を有する鉄錯体;ポリフィリン系またはフタロシアニン系の金属錯体;エオシン、ローダミン、メロシアニン、クマリンなどの有機色素などが挙げられる。なかでも、電池とされた場合の電池特性に優れる観点から、ルテニウム錯体が好ましい。
そして、金属酸化物膜の表面に対して、上記のような色素溶液を接触させることにより光増感色素を吸着させる。その結果、色素による染色が施されることで、金属酸化物表面に、発電層を形成することができる。なお、色素を吸着する方法については特に限定されず、例えば、金属酸化物膜が形成された導電性基板を、色素溶液へ浸漬する方法;金属酸化物膜が形成された導電性基板に対して、色素溶液を滴下する方法などが挙げられる。浸漬する際には、該基板を色素溶液水面に対して平行として浸漬したり、該基板を色素溶液水面に対して斜めに傾けて浸漬したり、該基板を色素溶液水面に対して垂直にして浸漬したりしてもよい。
第一の製造方法における阻害物としては、所定形状の板体および/または下面が凸状に膨出された立体、およびそれらが組み合わせられた立体などが挙げられる。所定形状の板体は、より具体的には、平面から見た形状が、円形、楕円形、多角形、任意の曲線を含む形状である板体である。下面が凸状に膨出された立体とは、球、下面が膨出された蒲鉾型形状を有する立体などが挙げられる。所定形状の板体と下面が凸状に膨出された立体とが組み合わせられた立体としては、例えば、板体の上に複数個の半球を配置させた立体などが挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いられていてもよい。また、阻害物として、フィルムが用いられてもよい。該フィルムの厚みは、特に制限されないが、フレキシブル性と水分透過率の両方を考慮すると、数百μm程度であることが好ましい。
阻害物として、多孔質材料から得られた阻害物が用いられてもよい。このような阻害物を用いることで、色素の濃淡をより容易に発現させることが可能となる。多孔質材料としては、ポリウレタン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオレフィンなどの樹脂;セラミック多孔体からなるスポンジ様のものなどが挙げられる。
また、このような阻害物を形成するための材料も、特に限定されるものではない。例えば、ガラス;光増感色素を溶解させて溶液を得るために用いられる溶媒に対して耐性のある高分子材料;その表面に、金などによりメッキが施された金属などが挙げられる。
第一の製造方法の一態様について、図1および図2を用いて説明する。
図1の(a)においては、導電性基板4の上に形成された金属酸化物膜3の表面に、光増感色素の吸着を阻害させるための阻害物1を配置させたまま、導電性基板4を色素溶液2に浸漬している。ここで、阻害物1は平面が長方形の板体である。このままの状態を保って、金属酸化物膜3が形成された導電性基板4を色素溶液2中に所定の時間静置させると、阻害物1が接触している部分においては光増感色素の吸着が阻害されることにより、図1の(b)に示すような形状の発電層5が模様として形成された電極を得ることができる。
なお、図1においては、阻害物として、その他の形状を有する立体、文字や記号などの形状を有する阻害物など、発現させたい模様に応じて、適宜な形状のものを用いることができる。
なお、図2の(a)に示すように、阻害物として、下面が凸状に膨出された蒲鉾型形状である阻害物6を用いてもよい。金属酸化物膜3の表面にこのような阻害物6を配置させたまま、金属酸化物膜3が形成された導電性基板4を色素溶液2中に所定の時間静置させると、下面が凸状に膨出された蒲鉾型形状である阻害物6と金属酸化物膜2との隙間とが大きくなるほど、濃く染色され、図2の(b)に示されるように、発電層5が色素の濃淡が発現するように形成された電極を得ることが可能となる。
第一の製造方法において、色素を吸着させる時間は、特に限定されないが、長時間吸着を行っても、ある一定以上は色が濃くならないことや、性能の向上も飽和してしまうことから、10〜120分程度であることが好ましい。また、色素を吸着させる際の温度も特に限定されないが、色素を溶解させている溶媒が揮発しない範囲として、常温〜80℃程度であることが好ましい。
第一の製造方法において、色素溶液の濃度は、特に限定されないが、色素の溶け残りがないことや、電池とされた場合の電池性能に優れる観点から、0.04〜0.5mMの範囲であることが好ましい。
本発明の第二の色素増感太陽電池用電極の製造方法は、導電性基板上に金属酸化物からなる膜を形成した後、該基板の表面に対して光増感色素を含有する色素溶液と接触させて発電層を形成させるに際し、該膜、色素溶液、および導電性基板から選ばれた少なくとも一つ、あるいはその近傍を加熱することにより、模様および/または色素の濃淡を発現させることを特徴とするものである。
第二の色素増感太陽電池用電極の製造方法においては、金属酸化物膜の表面に対して、光増感色素の吸着を行う際に、該膜、色素溶液、および導電性基板やその近傍などにおいて部分的に加熱を行うことで、加熱されて高温になっている部分においては光増感色素の吸着が促進され、濃く染色することができる。その結果、簡易および安価な操作で、得られる電極の表面に色素の濃淡を発現させるものである。
第二の製造方法の一態様について、図3を用いて説明する。
図3の(a)においては、金属酸化物膜3が形成された導電性基板4を、色素溶液2中に浸漬させるに際し、色素溶液2が入った浴中の2箇所を、加熱電源7により加熱している。このままの状態を保って、金属酸化物膜3が形成された導電性基板4を色素溶液2中に所定の時間静置させると、加熱されて高温になっている部分が濃く染色され、図1の(b)に示すように、発電層5が色素の濃淡が発現するように形成された電極を得ることができる。
加熱箇所としては、色素溶液、金属酸化物膜、導電性基板、あるいはその近傍などが挙げられる。なかでも、生産性の観点から、色素溶液を加熱することが好ましい。
加熱方法としては特に限定されるものではなく、例えば、リボンヒーターなどの熱源による加熱を用いることができる。また、導電性基板に電流を流す(つまり、通電すること)ことで導電性基板を加熱したり、誘電加熱を用いて基板を加熱したりすることもできる。
加熱温度は、特に限定されないが、色素溶液が揮発しない範囲とするためには、30〜100℃程度とすることが好ましい。加熱時間は、特に限定されず、吸着時間を上限として適宜に設定可能である。
また、色素を吸着させる時間は、特に限定されないが、長時間吸着を行っても、ある一定以上は色が濃くならないことや、性能の向上も飽和してしまうことから、10〜120分であることが好ましい。
第二の製造方法における色素溶液の濃度は、特に限定されないが、色素の溶け残りがないことや、電池とされた場合の電池性能に優れる観点から、0.04〜0.5mMの範囲であることが好ましい。
本発明の第三の色素増感太陽電池用電極の製造方法は、導電性基板上に金属酸化物からなる膜を形成した後、該基板の表面に対して光増感色素を含有する色素溶液と接触させて発電層を形成させるに際し、該導電性基板と、該基板に対して平行に配置された電極との間に電圧を印加させて、模様および/または色素の濃淡を発現させることを特徴とするものである。
つまり、第三の製造方法においては、金属酸化物膜の表面に対して色素の吸着を行う際に、金属酸化物膜が形成された導電性基板に対向するように印加用電極を設け、該電極と金属酸化物膜が形成されている導電性基板との間に電圧を印加することで、金属酸化物膜上において電流が通電された箇所を濃く染色することができる。その結果、簡易および安価な操作で、得られる電極の表面に色素の濃淡を発現させるものである。
印加用電極は、導電性を有する材料から得られたものであれば特に制限されない。また、印加用電極の表面には、腐食を抑制することを目的として、金などによるメッキ処理が施されていてもよい。
第三の製造方法の一態様について、図4を用いて説明する。
図4の(a)においては、金属酸化物膜3が形成された導電性基板4を、色素溶液2と接触させるに際し、金属酸化物膜3が形成された導電性基板4に対向するように印加用電極8を設け、該電極8と金属酸化物膜3が形成されている導電性基板4との間に電圧を印加するものである。このままの状態を保って、金属酸化物膜3が形成された導電性基板4を色素溶液2中に所定の時間静置させると、金属酸化物膜3上の通電された部分は、光増感色素の吸着が濃くなり、図1の(b)に示すように、発電層5が色素の濃淡が発現するように形成された電極を得ることができる。
第三の製造方法において、印加電圧は、特に限定されないが、導電性基板の破損を抑制する観点から、100〜2000V/cmであることが好ましい。
第三の製造方法において、色素を吸着させる時間は、特に限定されないが、長時間吸着を行っても、ある一定以上は色が濃くならないことや、性能の向上も飽和してしまうことから、10〜120分程度であることが好ましい。また、色素を吸着させる際の温度も特に限定されないが、色素溶液が揮発しない範囲とするために、常温〜80℃であることが好ましい。
第三の製造方法において、色素溶液の濃度は、特に限定されないが、色素の溶け残りがないことや、電池とされた場合の電池性能に優れる観点から、0,04〜0.5mMの範囲であることが好ましい。
本発明の製造方法にて製造された色素増感太陽電池用電極を用いることにより、太陽電池を作製することができる。その際に用いられる電解質層としては、特に限定されず、ヨウ素系電解液などの電解液、ジメチルプロピルイミダゾリウムヨウ化物などの固体電解質などが挙げられる。
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。本発明はこれらによって限定されるものではない。
本発明の実施例にて用いられた原材料は、以下の通りである。
(1)酸化チタンペースト
ソラロニクス社製、低温用酸化チタンペースト
(2)色素溶液
ルテニウム色素(DYESOL社製、商品名「N719」)をエタノール(脱水)(和光純薬社製)に溶解した溶液である。なお色素濃度は0.3mMである。
(3)導電性基板
ペクセル・テクノロジーズ社製、商品名「PEN−ITOフィルム」
厚みが200μmであり、ポリエチレン・ナフタレートからなる透明な導電性基板である。
本発明の実施例において得られた色素増感太陽電池用電極を用い、以下のような手法で、色素増感太陽電池を作製した。
つまり、実施例にて得られた色素増感太陽電池用電極と、別途用意した電極である、Pt/Ti/FTO(フッ素添加酸化スズ)膜が形成されたガラス板(Pt厚:1000Å、Ti厚:500Å)(以下、「対極」と称する場合がある)とを対向させて、両電極の両端を封止材により密封した。そして、電極に予め隙間を設けておき、該隙間から電解質(ジメチルプロピルイミダゾリウムヨウ化物、ヨウ化リチウム、ヨウ素および4−tert−ブチルピリジンを、アセトニトリルに溶解させて得られた電解質)を注入し、電池とした。
(実施例1)
低温用酸化チタンペーストを、導電性基板に塗布した後、焼成させて金属酸化物膜を形成させた。金属酸化物膜の膜厚みは6μmであった。
次いで、図1の(a)に示すように、金属酸化物膜が形成された導電性基板の上に、直方体の阻害物を配置したまま、40℃の色素溶液中に90分間浸漬させて、図1の(b)に示されるような模様が発現された実施例1の色素増感太陽電池用電極を得た。これを用いて、色素増感太陽電池を作製した。
(実施例2)
低温用酸化チタンペーストを、導電性基板に塗布した後、焼成させて金属酸化物膜を形成させた。金属酸化物膜の膜厚みは6μmであった。
次いで、図2の(a)に示すように、金属酸化物膜が形成された導電性基板の上に、下面が膨出された蒲鉾型形状である阻害物を配置したまま、40℃の色素溶液中に90分間浸漬させて、図2の(b)に示されるような色素の濃淡が発現された実施例2の色素増感太陽電池用電極を得た。これを用いて、色素増感太陽電池を作製した。
(実施例3)
低温用酸化チタンペーストを、導電性基板に塗布した後、焼成させて金属酸化物膜を形成させた。金属酸化物膜の膜厚みは6μmであった。
次いで、図3の(a)に示すように、リボンヒーターを用いて浴中における2箇所を加熱しながら、金属酸化物膜が形成された導電性基板を、50℃の色素溶液中に90分間浸漬させて、図3の(b)に示されるような色素の濃淡が発現された実施例3の色素増感太陽電池用電極を得、これを用いて、色素増感太陽電池を作製した。
(実施例4)
低温用酸化チタンペーストを、導電性基板に塗布した後、焼成させて金属酸化物膜を形成させた。金属酸化物膜の膜厚みは6μmであった。
次いで、図4の(a)に示すように、印加電極と導電性基板の間に、電圧を印加させながら、金属酸化物膜が形成された導電性基板を、40℃の色素溶液中に90分間浸漬させて、図3の(b)に示されるような色素の濃淡が発現された実施例4の色素増感太陽電池用電極を得た。これを用いて、色素増感太陽電池を作製した。
(実施例5)
低温用酸化チタンペーストを、導電性基板に塗布した後、焼成させて金属酸化物膜を形成させた。金属酸化物膜の膜厚みは6μmであった。
次いで、金属酸化物膜が形成された導電性基板を、リボンヒーターを用いて浴中の一方端部を加熱しながら、50℃の赤い色素溶液に90分間浸漬させて、白色から徐々に赤色となるようなグラデーションを発現させた。次いで、赤い色素溶液から取り出し、リボンヒーターを用いて浴中の他方端部を加熱しながら、50℃の青い色素溶液に90分間浸漬させた。これにより、一方の端部から他方の端部に向かって、青色から徐々に赤色となるようなグラデーションが発現された、実施例5の色素増感太陽電池用電極が得られた。これを用いて、色素増感太陽電池を作製した。
実施例1〜5にて得られた色素増感太陽電池用電極は、簡便かつ安価な方法で、模様や色素の濃淡が付与されていた。加えて、該電極を用いて得られた色素増感太陽電池は、意匠効果に顕著に優れるものであった。
1 色素吸着を阻害するための阻害物
2 色素溶液
3 金属酸化物膜
4 導電性基板
5 発電層
6 下面が膨出された蒲鉾型形状である阻害物
7 加熱電源
8 印加用電極

Claims (7)

  1. 色素増感太陽電池用電極の製造方法であって、
    導電性基板上に金属酸化物からなる膜を形成した後、該基板の表面に対して光増感色素を含有する色素溶液を接触させて発電層を形成させるに際し、該膜の表面に色素の吸着を阻害させる阻害物を配置することで、模様および/または色素の濃淡をつけることを特徴とする色素増感太陽電池用電極の製造方法。
  2. 阻害物として、所定形状の板体、下面が凸状に膨出された立体、およびそれらが組み合わせられた立体のうちから選択された1種類以上を用いることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池用電極の製造方法。
  3. 阻害物として、多孔質材料からなる阻害物を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の色素増感太陽電池用電極の製造方法。
  4. 色素増感太陽電池用電極の製造方法であって、
    導電性基板上に金属酸化物からなる膜を形成した後、該基板の表面に対して光増感色素を含有する色素溶液と接触させて発電層を形成させるに際し、該膜、色素溶液、および導電性基板から選ばれた少なくとも一つ、あるいはその近傍を加熱することにより、模様および/または色素の濃淡をつけることを特徴とする色素増感太陽電池用電極の製造方法。
  5. 加熱方法として、熱源による加熱、導電性基板への通電による加熱、または誘電による加熱を用いることを特徴とする請求項4に記載の色素増感太陽電池用電極の製造方法。
  6. 加熱温度を30〜100℃の範囲に制御することを特徴とする請求項4または5に記載の色素増感太陽電池用電極の製造方法。
  7. 色素増感太陽電池用電極の製造方法であって、
    導電性基板上に金属酸化物からなる膜を形成した後、該基板の表面に対して光増感色素を含有する色素溶液と接触させて発電層を形成させるに際し、該導電性基板と、該基板に対して平行に配置された印加用電極との間に電圧を印加させて、模様および/または色素の濃淡をつけることを特徴とする色素増感太陽電池用電極の製造方法。
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