JP2013153017A - 基板吸着状態の判定方法およびプラズマ処理装置 - Google Patents

基板吸着状態の判定方法およびプラズマ処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】プラズマ処理を行う際の、処理槽内に配された支持体に対する基板の吸着状態を判定する方法と、それを実現するプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】プラズマを用いた処理槽101と、処理槽101内に配され、基板102を一面107sに接して載置する支持体103と、支持体103に付属し、一面107s近傍の温度を測定する手段104および温度を制御する手段105と、を備えてなるプラズマ処理装置100を用い、プラズマ発生前に、温度を測定する手段104によって、基板102の第一温度T1を測定し、プラズマ発生後に、温度を測定する手段104によって、基板102の第二温度T2を測定し、第一温度T1と第二温度T2の差T2−T1を示す数値に付随する正負の符号に基づいて、支持体103に対する基板102の吸着状態を判定する工程を有する、ことを特徴とする基板吸着状態の判定方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板吸着状態の判定方法および基板吸着状態を判定する手段を有するプラズマ処理装置に関するものである。
半導体基板に対する成膜やエッチング等の工程において、プラズマを用いた処理は、基板を支持部材に載置し、固定した状態で行われる。基板を支持部材に固定する手段としては、静電チャック方式の基板吸着装置が、広く用いられている。この静電チャック方式の基板吸着装置は、プラズマ処理層内のサセプタ上部に固定されるものであり、例えば、円盤状の誘電体からなる静電チャックプレートに、吸着電極が内在した構成となっている。そして、プラズマを用いて処理する際に、静電チャックプレート中の吸着電極に対して電圧を印加し、帯電した吸着電極から発生する電気的な引力により、基板を静電チャックプレートに吸着保持できるように構成されている。
ところが、基板と静電チャックプレートの間に異物があったり、基板が沿っていたりする場合には、基板と静電チャックプレートの間の距離が変動してしまい、安定した吸着力が維持できなくなる虞がある。またその場合には、吸着力が基板面内の位置によってばらついてしまう虞がある。安定性、面内均一性を欠いた不完全な吸着状態で、成膜やエッチング等の処理を行った場合、基板面内における処理ばらつきが生じやすくなる。こうした処理ばらつきによる歩留り低下を避ける従来の方法として、基板吸着状態を判定し、異常を検出する方法が、特許文献1に記載されている。
特許文献1によれば、基板と静電チャックプレートとの間の領域にガスを導入し、この領域におけるガスの圧力変化を測定することにより、基板吸着状態を判定することができる。そして、判定の結果により吸着状態が不完全であることが確認された場合、基板を無駄に処理することを避けることができ、別途対策を立てることにより、歩留り低下を避けることができる。
しかしながら、このような方法で基板吸着状態を判定する場合、従来の基板吸着装置に対し、基板と静電チャックプレートの間の領域に圧力測定用のガスを導入する機能および該ガスを蓄える設備を追加するための大規模な改造が必要となる。
また、判定を行うたびにガスが消費されるため、ガスの残量が一定に保たれるように補充する必要がある。ガスの残量管理およびガス補充にともなう手間とコストが余計にかかってしまう。
特開平11−87480号公報
本発明は、以上のような点を考慮してなされたものであり、プラズマに曝されない雰囲気からプラズマに曝される雰囲気に移行する際に、プラズマを発生させる前の、支持体の基板と接する一面近傍の温度(第一温度T1)と、プラズマを発生させた後の、該一面近傍の温度(第二温度T2)を測定し、第一温度と第二温度の差分を求め、(T2−T1)>0となる場合に、基板の支持体との吸着状態が正常であると判定する、基板吸着状態の判定方法を提供することを、第一の目的とする。
また本発明は、プラズマに曝されない雰囲気からプラズマに曝される雰囲気に移行する際の、支持体の基板と接する一面近傍の温度の測定手段および制御手段を備えたプラズマ処理装置を提供することを、第二の目的とする。
本発明の請求項1に係る基板吸着状態の判定方法は、プラズマを用いた処理槽と、前記処理槽内に配され、基板を一面に接して載置する支持体と、前記支持体に付属し、前記一面近傍の温度を測定する手段と、前記支持体に付属し、前記一面近傍の温度を制御する手段と、前記基板の近傍にプラズマを発生させる手段と、を備えてなるプラズマ処理装置を用い、プラズマを発生させる前に、前記温度を測定する手段によって、前記一面近傍の第一温度T1を測定し、プラズマを発生させた後に、前記温度を測定する手段によって、前記一面近傍の第二温度T2を測定し、前記第一温度と前記第二温度の差分を求め、(T2−T1)>0となる場合に、前記支持体に対する前記基板の吸着状態を正常と判定する、ことを特徴とする。
本発明の請求項2に係る基板吸着状態の判定方法は、請求項1において、前記支持体に対する前記基板の吸着状態を一枚単位で判定する、ことを特徴とする。
本発明の請求項3に係る基板吸着状態の判定方法は、請求項1または2において、前記支持体の一面のうち、基板と接触する部位がシリコーンラバープレートからなり、前記シリコーンラバープレートに重なるように前記基板が配される、ことを特徴とする。
本発明の請求項4に係る基板吸着状態の判定方法は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記温度を測定する手段が熱電対を含むシステムである、ことを特徴とする。
本発明の請求項5に係る基板吸着状態の判定方法は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記温度を制御する手段が冷媒を循環させるシステムである、ことを特徴とする。
本発明の請求項6に係るプラズマ処理装置は、プラズマを用いた処理槽と、前記処理槽内に配され、基板を一面に接して載置する支持体と、前記支持体に付属し、前記一面近傍の温度を測定する手段と、前記支持体に付属し、前記一面近傍の温度を制御する手段と、前記基板の近傍にプラズマを発生させる手段と、を備える、ことを特徴とする。
本発明の請求項7に係るプラズマ処理装置は、請求項6において、前記支持体の前記基板と接する一面にシリコーンラバープレートが配されている、ことを特徴とする。
本発明の請求項8に係るプラズマ処理装置は、請求項6または7において、前記シリコーンラバープレートは静電チャック機能を含む、ことを特徴とする。
本発明に係る基板吸着状態の判定方法においては、プラズマ処理の開始前後における、支持体の基板と接する一面近傍の温度差を判定基準としている。したがって、本発明に係る基板吸着状態の判定方法を実現する上で、従来の判定方法に用いられるようなガスの圧力変化の測定にともなう設備を必要とせず、プラズマを用いたあらゆる構成の装置、あらゆるプロセス条件によって行われる処理に対して適用し、基板の吸着状態を判定することができる。そして、判定の結果、基板吸着状態が不完全であることが確認された場合には、基板を無駄に処理することを避けることができ、別途対策を立てることにより、歩留り低下を防ぐことができる。
また、本発明に係るプラズマ処理装置によれば、プラズマに曝されない雰囲気からプラズマに曝される雰囲気に移行する際の、支持体の基板と接する一面近傍の温度の測定および制御を行うことができる。したがって、本発明に係る基板吸着状態の判定方法を用いた、基板と支持体との吸着状態の判定を実現する、プラズマ処理装置を提供することができる。
(a)基板が正常に吸着されるプラズマ処理装置の側面からみた断面図である。(b)プラズマ処理装置内部に配された支持体の、上面からみた断面図である。(c)プラズマ処理装置のうち、温度測定手段の測定端子近傍を拡大した断面図である。 (a)基板が正常に吸着されないプラズマ処理装置の側面からみた断面図である。(b)プラズマ処理装置のうち、温度測定手段の測定端子近傍を拡大した断面図である。 各基板のプラズマ処理後における支持体の温度を比較した図である。 (a)プラズマ処理に際し、基板の支持部材への正常な吸着状態を示す図である。(b)プラズマ処理に際し、基板の支持部材への異常な吸着状態を示す図である。
以下、好適な実施形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
<第一実施形態>
図1(a)は第一実施形態に係るプラズマ処理装置100と、それに付設される、基板が載置される支持体の温度を測定する手段(温度測定手段)104と、基板が載置される支持体の温度を制御する手段(温度制御手段)105との概略構成を示す図である。プラズマ処理装置100は、プラズマ処理槽101と、処理槽内部の底面に配された、被処理基板102の支持体103と、上部電極109および下部電極をなす支持体103で構成されるプラズマを発生させる手段と、処理槽の外側に配され、プラズマの分布を制御する磁場発生手段Mと、を備える。
支持体103は、シリコーンラバープレート107と、それを支持する台(支持台)108とからなる。シリコーンラバープレート107は、支持台108の基板102が載置される側の面に配される。
シリコーンラバープレート107は、少なくとも基板102が接して配される領域においては、平坦な形状をなす。また、シリコーンラバープレート107は、その内部に吸着電極対(不図示)を備えた静電チャック方式の基板吸着体をなす。
支持台108は、冷媒等を循環させる流路(循環流路)106を内部に備えている。図1(b)は、図1(a)の支持台108をB−B線において切断した断面を示す図である。循環流路106は、図1(b)に示すように、支持台108の内部で閉じるように構成されている。そして、流路内の1箇所に開口部105Hが設けられ、ここから冷媒等の供給および排出を行う。すなわち、開口部105Hにおいて循環流路106内に供給された冷媒等が、循環流路106を時計回り、反時計回りなどの方向Fに循環し、開口部105Hにおいて循環流路106外に排出される。
温度制御手段105は、循環流路106内において冷媒等を循環させるシステムをなす。循環流路106内に冷媒等を供給することにより、冷却された支持体103は、これに接する基板102から熱Q1を吸収する。すなわち温度制御手段は、支持体103に接する基板102を、支持体103を介して間接的に冷却し、基板102の温度が所定の温度となるように制御する。
なお、図1(a)では、冷媒等を、循環流路106へ供給する流路(供給流路)と循環流路106から排出する流路(排出流路)とが、同一流路として構成された例を示しているが、供給流路と排出流路は互いに別々の流路として構成されてもよい。
温度測定手段104は、測定端子に熱電対を備えた温度センサーを含み、この測定端子を接触させることにより、シリコーンラバープレート107の温度を測定するシステムをなす。温度測定手段104の測定端子を備えた一端側はシリコーンラバープレート107に内在し、温度測定手段104の残部を備えた他端側は処理槽101外に配されている。
基板102は、シリコーンラバープレート107に接して配されるため、プラズマ雰囲気Pから吸収した熱Q2などの基板102の有する熱は、シリコーンラバープレート107に移動する。したがって、シリコーンラバープレート107の温度変化は、基板102の温度変化にほぼ比例し、シリコーンラバープレート107の温度を測定することは、基板102の温度を間接的に測定することに相当する。
なお、図1では温度測定手段104の測定端子が1箇所に設けられ、その1箇所においてのみ、温度を測定する例を示しているが、温度測定手段104の測定端子は複数個所に設けられてもよい。また、供給流路、排出流路は、いずれも複数個所に設けられてもよい。
図1(c)は、温度測定手段104の測定端子を備えた一端側の近傍を拡大した図である。基板102の温度をより正確に測定するため、図1(c)に示すように、温度測定手段104の測定端子は、シリコーンラバープレート107内の、基板102と接する一面107sの近傍に配されることが望ましい。
上記構成を備えた第一実施形態に係るプラズマ処理装置によれば、プラズマに曝されない雰囲気からプラズマに曝される雰囲気に移行する際の、支持体の基板と接する一面近傍の温度の測定および制御を行うことができる。したがって、後述する第一実施形態に係る基板吸着状態の判定方法を用いた、基板と支持体との吸着状態の判定を実現する、プラズマ処理装置を提供することができる。
以上では、被処理基板102が支持体103に正常に吸着された状態のプラズマ処理装置100の構成について説明したが、次に、被処理基板102が支持体103に正常に吸着されていない状態の構成について説明する。
図2(a)は、図1(a)と同様の、第一実施形態に係るプラズマ処理装置100と、それに付設される、基板が載置される支持体の温度を測定する手段(温度測定手段)104と、基板が載置される支持体の温度を制御する手段(温度制御手段)105との概略構成を示す図である。ただし、ここでは支持体103上に異物Cが存在するため、基板102を支持体103に密着させることができない状態にある。すなわち、基板102は支持体103に正常に吸着されない状態となっている。図2(b)に、この状態における温度測定手段104の測定端子を備えた一端側の近傍を拡大した図を示す。
この場合、基板102が支持体103に正常に吸着された状態に比べ、基板102のシリコーンラバープレート107と接触する面積が減少するため、基板102の有する熱の一部または全部が、シリコーンラバープレート107に移動しない。したがって基板102の温度変化は、シリコーンラバープレート107の温度変化に正確に反映されないため、シリコーンラバープレート107の測定温度は、基板102が支持体103に正常に吸着された状態で測定する場合とは異なった温度を示す。
なお、図2(a)、(b)では、支持体と基板の間に異物が存在することが、基板吸着状態の異常を引き起こす要因であると想定した構成例を示しているが、基板が沿った形状であることなども、基板吸着状態の異常を引き起こす要因となりうる。ただし、いずれの場合も基板が支持体に密着していない状態であるという点で共通した構成となっており、本発明の基板吸着状態の判定方法を適用することが可能である。
ここで、第一実施形態に係るプラズマ処理装置100において、基板吸着状態の判定を実施した例を示し、判定方法について具体的に説明する。
図3は、第一実施形態に係るプラズマ処理装置100において、50枚の基板に対して同じプロセス条件のプラズマ処理を行い、各々の基板102の処理後に測定したシリコーンラバープレート107の温度をプロットして、グラフにしたものである。横軸は基板102の処理番号(処理の順序を示す番号)を示し、縦軸はシリコーンラバープレート107の温度を示している。プロットされた温度Max、Min、Aveは、それぞれ各処理番号の基板102の処理後に測定された、シリコーンラバープレート107の温度の最大値、最小値、平均値を示している。
図3の実施例では、処理番号26(26番目)の基板102の処理時、あるいは処理後に、処理基板の欠片またはパーティクル等の異物Cが支持体103に載り、処理番号27(27番目)以降の基板102の処理は、基板102と支持体103との間に異物Cを挟みこんだ状態で行われている。
図3のグラフによれば、処理番号1〜26の範囲におけるシリコーンラバープレート107の温度の平均値Aveと、処理番号27〜50の範囲におけるシリコーンラバープレート107の温度の平均値Aveとが異なる結果となっている。
処理番号1〜26の基板102を処理する間、基板102はシリコーンラバープレート107に正常に吸着されている。シリコーンラバープレート107は、プラズマ雰囲気Pが発する熱を、基板102を経由して吸収するとともに、温度制御手段105に対して熱を放出する。その結果として、シリコーンラバープレート107の温度は、約23.5[℃]となっている。
これに対し、処理番号27以降の基板102の処理では、基板がシリコーンラバープレート107に正常に吸着されていない。すなわち、基板102が支持体103に正常に吸着された状態で処理した場合に比べ、基板102のシリコーンラバープレート107との接触面積が減少するため、プラズマ雰囲気Pから吸収した熱の一部または全部が、シリコーンラバープレート107に移動しない。その結果として、シリコーンラバープレート107の温度は、正常に吸着されて処理した場合に比べて低い温度(約22.0[℃])となっている。
次に、図3のグラフから、シリコーンラバープレート107に正常に吸着された状態で処理された基板(ここでは処理番号26の基板)102および正常に吸着されていない状態で処理された基板(ここでは処理番号27の基板)102をサンプルとして選び、それぞれの基板102を処理した際のシリコーンラバープレート107の温度の時間変化を図4(a)、(b)に示す。
図4(a)は図1に示した基板102が支持体103に正常に吸着された状態のプラズマ処理装置100において、プラズマ処理を行った際の、シリコーンラバープレート107の温度変化を示すグラフである。横軸は経過時間、縦軸はシリコーンラバープレート107の温度を示している。ここで、プラズマ処理の開始時刻をtとしている。
図4(a)では、シリコーンラバープレート107の温度は、時刻t以前では、ほぼ一定値を示しているが、時刻t以降増加している。これは時刻t以降、プラズマ雰囲気Pに曝されることによって基板102の吸収した熱がシリコーンラバープレート107に移動し、時間とともに蓄積してゆく状態を示している。
ここで、プラズマが発生する前のある時刻t(<t)、プラズマが発生した後(プラズマ発生中または発生直後)のある時刻t(>t)におけるシリコーンラバープレート107の温度を、それぞれ第一温度T1、第二温度T2と定義する。図4(a)の実施例では、時刻t〜tの間で、シリコーンラバープレート107の温度が、時間の経過とともに上昇しているため、第二温度T2から第一温度T2を引いた値は、正符号の数値となる。
図4(b)は図2に示した基板102が支持体103に正常に吸着されていない状態のプラズマ処理装置100において、プラズマ処理を行った際の、シリコーンラバープレート107の温度変化を示すグラフである。横軸は経過時間、縦軸はシリコーンラバープレート107の温度を示している。ここで、プラズマ処理の開始時刻をtとしている。
図4(b)のグラフでは、シリコーンラバープレート107の温度は、プラズマ処理の有無によらず、徐々に減少する傾向にある。これは時刻t以後、基板102がプラズマ雰囲気Pから吸収した熱の一部または全部が、シリコーンラバープレート107に移動しない状態を示している。基板102が支持体103に正常に吸着されている場合に比べ、プラズマ雰囲気Pから基板102を経由して吸収する熱量が減少する一方で、温度制御手段105に対して熱を放出する結果として、シリコーンラバープレート107の温度は、時間の経過とともに低くなっている。
ここで、プラズマが発生する前のある時刻t(<t)、プラズマが発生した後(プラズマ発生中または発生直後)のある時刻t(>t)におけるシリコーンラバープレート107の温度を、それぞれ第一温度T1、第二温度T2と定義する。図4(b)の実施例では、時刻t〜tの間で、シリコーンラバープレート107の温度が、時間の経過に対して一定または若干下降する傾向を示しているため、第二温度T2から第一温度T2を引いた値は、ゼロまたは負符号の数値となる。
以上、実施例を用いて説明したように、シリコーンラバープレート107の、プラズマが発生する前の温度(第一温度T1)と、プラズマが発生した後の温度(第二温度T2)とを、温度測定手段104を用いて測定し、第二温度T2から第一温度T1を引いた値T2−T1に付随する正負の符号に基づいて基板吸着状態を判定することができる。
すなわち、T2−T1が正符号の数値となれば、基板102は支持体103に正常に吸着されていると判定することができる。また、T2−T1が負符号の数値となれば、基板は支持体に正常に吸着されていないと判定することができる。
第一実施形態に係る基板吸着状態の判定方法においては、プラズマ処理の開始前後におけるシリコーンラバープレート107の温度差を示す数値に付随する正負の符号を、判定基準としている。したがって、この判定方法を用いれば、プラズマを用いたあらゆる構成の装置、あらゆるプロセス条件によって行われる処理に対して適用し、基板の吸着状態を判定することができる。
そして、判定の結果、基板吸着状態が不完全である場合には、基板を無駄に処理することを避けることができ、別途対策を立てることにより、歩留り低下を防ぐことができる。
従来の基板吸着状態の判定方法は、同じプロセス条件で複数枚の基板の処理を行い、全ての処理を完了させた上で、相対的に異常のある基板を検出して行われていた。これに対し、プラズマ処理の開始前後におけるシリコーンラバープレート107の温度差に基づく、第一実施形態に係る基板吸着状態の判定方法によれば、基板の吸着状態を基板一枚単位で判定することが可能である。
そのため、同じプロセス条件で処理する基板の枚数が少ない場合にも適用することができる。また、複数枚の基板の処理が完了するのを待つことなく、基板吸着状態の判定を行うことが可能である。
また、第一実施形態に係る基板吸着状態の判定方法は、従来の判定方法と異なり、基板と支持部材との隙間に導入されたガスの圧力変化の測定を必要としない。したがって、既存の基板吸着装置に対し、基板と支持部材との隙間に圧力測定用のガスを導入する機能および該ガスを蓄える設備を追加するための大規模な改造を回避することができる。そして、ガスの残量管理およびガス補充にともなう手間とコストをなくすことができる。
第一実施形態に係る基板吸着状態の判定方法は、支持体(シリコーンラバープレート)のメンテナンスを行う際にも適用することができる。すなわち、支持体にテスト用の基板を載置した状態でプラズマを発生させ、上記方法による判定を行う。そして、基板吸着状態が異常であると判定される場合に支持体のクリーニングを行い、本番処理の前に基板吸着状態を正常にしておくことが可能となる。これにより、基板を無駄に処理することを避けることができる。
本発明は、被処理基板を支持部材に吸着させた状態において、プラズマ処理を行う場合に対し、広く適用することが出来る。
100・・・プラズマ処理装置、101・・・プラズマ処理槽、102・・・基板、
103・・・支持体、104・・・温度測定手段、105・・・温度制御手段、
107・・・シリコーンラバープレート、107s・・・一面、第一温度・・・T1、
第二温度・・・T2、P・・・プラズマ雰囲気。

Claims (8)

  1. プラズマを用いた処理槽と、
    前記処理槽内に配され、基板を一面に接して載置する支持体と、
    前記支持体に付属し、前記一面近傍の温度を測定する手段と、
    前記支持体に付属し、前記一面近傍の温度を制御する手段と、
    前記基板の近傍にプラズマを発生させる手段と、を備えてなるプラズマ処理装置を用い、
    プラズマを発生させる前に、前記温度を測定する手段によって、前記一面近傍の第一温度T1を測定し、
    プラズマを発生させた後に、前記温度を測定する手段によって、前記一面近傍の第二温度T2を測定し、
    前記第一温度と前記第二温度の差分を求め、(T2−T1)>0となる場合に、前記支持体に対する前記基板の吸着状態を正常と判定する、ことを特徴とする基板吸着状態の判定方法。
  2. 前記支持体に対する前記基板の吸着状態を一枚単位で判定する、ことを特徴とする請求項1に記載の基板吸着状態の判定方法。
  3. 前記支持体の一面のうち、基板と接触する部位がシリコーンラバープレートからなり、前記シリコーンラバープレートに重なるように前記基板が配される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の基板吸着状態の判定方法。
  4. 前記温度を測定する手段が熱電対を含むシステムである、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基板吸着状態の判定方法。
  5. 前記温度を制御する手段が冷媒を循環させるシステムである、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板吸着状態の判定方法。
  6. プラズマを用いた処理槽と、
    前記処理槽内に配され、基板を一面に接して載置する支持体と、
    前記支持体に付属し、前記一面近傍の温度を測定する手段と、
    前記支持体に付属し、前記一面近傍の温度を制御する手段と、
    前記基板の近傍にプラズマを発生させる手段と、を備える、ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  7. 前記支持体の前記基板と接する一面にシリコーンラバープレートが配されている、ことを特徴とする請求項6に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記シリコーンラバープレートは静電チャック機能を含む、ことを特徴とする請求項7に記載のプラズマ処理装置。
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