JP2013149666A - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理液による処理と乾燥処理とを同じ槽で行うことにより、清浄度高く基板を乾燥させることができ、スループットを向上させることができる。
【解決手段】内槽1の内部で純水による洗浄処理と乾燥処理とを行うので、内槽1から溢れた純水によるパーティクルが発生しない。したがって、基板Wを清浄度高く乾燥させることができる。また、内槽1の容積はチャンバに比較して非常に小さいので、IPA雰囲気の形成を短時間で行うことができる。さらに、減圧排液容器33は、予め減圧されているので、内槽1の純水を圧力差によって減圧排液容器33に短時間で排出させることができる。したがって、基板Wの乾燥処理を短時間で行うことができ、スループットを向上させることができる。
【選択図】図1
【解決手段】内槽1の内部で純水による洗浄処理と乾燥処理とを行うので、内槽1から溢れた純水によるパーティクルが発生しない。したがって、基板Wを清浄度高く乾燥させることができる。また、内槽1の容積はチャンバに比較して非常に小さいので、IPA雰囲気の形成を短時間で行うことができる。さらに、減圧排液容器33は、予め減圧されているので、内槽1の純水を圧力差によって減圧排液容器33に短時間で排出させることができる。したがって、基板Wの乾燥処理を短時間で行うことができ、スループットを向上させることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体ウエハ、液晶ディスプレイ用基板、プラズマディスプレイ用基板、有機EL用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスプレイ用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、太陽電池用基板(以下、単に基板と称する)等の基板に対して、処理液により洗浄、エッチング等の処理を行った後、溶剤蒸気により基板を乾燥させる基板処理装置及び基板処理方法に関する。
従来、この種の装置として、処理液を貯留する処理槽と、処理槽を囲うチャンバと、複数枚の基板を保持するリフタと、チャンバ内の上部に設けられ、チャンバ内に溶剤蒸気を供給する溶剤ノズルと、チャンバ内を減圧する減圧ポンプとを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。リフタは、処理槽内の「処理位置」と、処理槽上方であって、かつチャンバ内のノズルの下方にあたる「乾燥位置」とにわたって昇降可能に構成されている。
この装置では、処理槽に純水を供給させつつ、基板を保持したリフタを処理位置に移動させる。そして、所定時間だけその位置を維持させることにより、純水によって基板を洗浄処理する。このとき処理槽から溢れた純水は、チャンバの底部に落下するように排出される。その後、減圧ポンプを作動させてチャンバ内を減圧した後、溶剤ノズルから溶剤蒸気をチャンバ内に供給して、チャンバ内を溶剤雰囲気にする。次いで、溶剤で置換された処理液の液面を横切らせつつリフタを乾燥位置に低速で上昇させ、所定時間だけその状態を維持する。なお、リフタを乾燥位置に上昇させる際には、処理槽内の処理液をチャンバの底部に排出する。乾燥位置にある基板は、その表面に付着している純水が溶剤蒸気で置換される。その後、再びチャンバ内を減圧して基板に付着している溶剤を揮発させて基板を乾燥させる。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置は、処理槽による洗浄処理の際に処理槽からチャンバの底部に向かって処理液が排出される。したがって、チャンバ内には処理液の飛沫が浮遊し、その結果、あるいは飛沫と有機溶剤雰囲気との混触が、パーティクルが形成される一つの要因となっている。したがって、基板を乾燥位置において乾燥させると、基板にパーティクルが付着して、基板を清浄度高く乾燥させることができないという問題がある。
すなわち、従来の装置は、処理槽による洗浄処理の際に処理槽からチャンバの底部に向かって処理液が排出される。したがって、チャンバ内には処理液の飛沫が浮遊し、その結果、あるいは飛沫と有機溶剤雰囲気との混触が、パーティクルが形成される一つの要因となっている。したがって、基板を乾燥位置において乾燥させると、基板にパーティクルが付着して、基板を清浄度高く乾燥させることができないという問題がある。
また、処理槽を囲うチャンバは、処理槽の上方に乾燥位置を設けてあるので、チャンバの容積が非常に大きくなっている。したがって、溶剤蒸気を供給して溶剤雰囲気を形成する際に、溶剤濃度を高くするには長時間を要するという問題がある。また、溶剤濃度が高くなる前に乾燥処理を行うこともできるものの、そうすると乾燥効率が低下するという問題が生じる。
さらに、チャンバ内を減圧した後に、処理槽の処理液をチャンバ内に排出し、チャンバ内に排出された処理液を外部に排出するが、チャンバが減圧されているので、処理液の排出に長時間を要するという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、処理液による処理と乾燥処理とを同じ槽で行うことにより、清浄度高く基板を乾燥させることができ、スループットを向上させることができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、処理液により処理された基板を溶剤蒸気により乾燥させる基板処理装置において、処理液を貯留し、基板を収容可能な内槽と、前記内槽に処理液を供給する処理液供給手段と、前記内槽に基板を保持する基板保持部と、前記内槽の上縁から離間した搬送位置と、前記内槽の上縁から処理液の排出を許容する排液位置と、前記内槽の内部を閉塞する閉塞位置とにわたって移動可能な上部カバーと、前記内槽に溶剤蒸気を供給する溶剤蒸気供給手段と、前記内槽の容積以上の容積を有する減圧排液容器と、前記減圧排液容器と前記内槽とを連通接続した連通管と、前記減圧排液容器及び前記内槽を減圧する減圧手段と、前記内槽の内部で前記基板保持部に基板を保持させるまでに、前記処理液供給手段から前記内槽に処理液を供給させておき、前記上部カバーを搬送位置に移動させた状態で、前記基板保持部で前記内槽の内部に基板を保持させ、前記上部カバーを排液位置に移動させた状態で、基板に対して処理液による処理を行わせ、前記内槽の処理液を排出するまでに、前記連通管を閉止させた状態で前記減圧排液容器を前記減圧手段により減圧させておき、処理液による処理が完了した後、前記処理液供給手段からの処理液の供給を停止させるとともに、前記上部カバーを閉塞位置に移動させ、前記連通管を連通させて前記内槽の処理液を前記減圧排液容器に排出させるとともに、前記溶剤蒸気供給手段から溶剤蒸気を前記内槽に供給させ、前記内槽から処理液の排出が完了した後、前記減圧手段により前記内槽を減圧させて基板に対する乾燥処理を行わせる制御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、処理液により処理された基板を溶剤蒸気により乾燥させる基板処理装置において、処理液を貯留し、基板を収容可能な内槽と、前記内槽に処理液を供給する処理液供給手段と、前記内槽に基板を保持する基板保持部と、前記内槽の上縁から離間した搬送位置と、前記内槽の上縁から処理液の排出を許容する排液位置と、前記内槽の内部を閉塞する閉塞位置とにわたって移動可能な上部カバーと、前記内槽に溶剤蒸気を供給する溶剤蒸気供給手段と、前記内槽の容積以上の容積を有する減圧排液容器と、前記減圧排液容器と前記内槽とを連通接続した連通管と、前記減圧排液容器及び前記内槽を減圧する減圧手段と、前記内槽の内部で前記基板保持部に基板を保持させるまでに、前記処理液供給手段から前記内槽に処理液を供給させておき、前記上部カバーを搬送位置に移動させた状態で、前記基板保持部で前記内槽の内部に基板を保持させ、前記上部カバーを排液位置に移動させた状態で、基板に対して処理液による処理を行わせ、前記内槽の処理液を排出するまでに、前記連通管を閉止させた状態で前記減圧排液容器を前記減圧手段により減圧させておき、処理液による処理が完了した後、前記処理液供給手段からの処理液の供給を停止させるとともに、前記上部カバーを閉塞位置に移動させ、前記連通管を連通させて前記内槽の処理液を前記減圧排液容器に排出させるとともに、前記溶剤蒸気供給手段から溶剤蒸気を前記内槽に供給させ、前記内槽から処理液の排出が完了した後、前記減圧手段により前記内槽を減圧させて基板に対する乾燥処理を行わせる制御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、制御手段は、上部カバーを搬送位置に移動させた状態で、基板保持部で内槽の内部に基板を保持させる。次に、上部カバーを排液位置に移動させた状態で処理液による処理を行わせ、内槽の処理液を排出するまでに、減圧排液容器を減圧手段により減圧させておく。そして、処理液による処理が完了した後、上部カバーを閉塞位置に移動させ、連通管を連通させて内槽の処理液を減圧排液容器に排出させる。次に、溶剤蒸気供給手段から溶剤蒸気を内槽に供給させ、内槽から処理液の排出が完了した後、減圧手段により内槽を減圧させて基板に対する乾燥処理を行わせる。このように内槽の内部で処理液による処理と乾燥とを行うので、内槽から溢れた処理液やその雰囲気、飛沫は外部に排出され、それらに起因するパーティクルが発生しない。したがって、基板を清浄度高く乾燥させることができる。また、内槽の容積はチャンバに比較して非常に小さいので、溶剤雰囲気の形成を短時間で行うことができる。さらに、減圧排液容器は、予め減圧されているので、内槽の処理液を圧力差によって減圧排液容器に短時間で排出させることができる。したがって、基板の乾燥処理を短時間で行うことができ、スループットを向上させることができる。
また、本発明において、前記減圧排液容器は、前記内槽の下部に配置されていることが好ましい(請求項2)。
減圧排液容器と内槽との圧力差に加えて、重力によって処理液の排出速度を速めることができる。したがって、溶剤蒸気の内槽への供給も速めることができ、溶剤雰囲気の形成に要する時間を短くできる。
また、本発明において、前記内槽から溢れる処理液を回収する外槽をさらに備え、前記外槽は、その上縁の高さが前記内槽の上縁よりも低いことが好ましい(請求項3)。
内槽から溢れた処理液を外槽で回収するので、内槽の下方に回収容器等を備えたり、その周囲に飛散防止部材等を備えたりする必要がない。また、外槽の上縁が内槽の上縁より低いので、上部カバーを内槽の上縁に密着させることができ、内槽の密閉度を高めることができる。
また、本発明において、前記溶剤供給手段は、溶剤を貯留した蒸気発生容器と、前記蒸気発生容器内の溶剤を加熱する加熱手段と、前記内槽の内部に開口を有する蒸気ノズルと、前記蒸気発生容器と前記蒸気ノズルとを連通接続した溶剤蒸気供給配管と、前記溶剤蒸気供給配管に設けられ、前記制御手段によって操作される蒸気弁と、を備えていることが好ましい(請求項4)。
蒸気発生容器内の溶剤を加熱手段で加熱し、蒸気弁を開放すると、減圧された内槽へ溶剤蒸気供給配管を介して蒸気ノズルから溶剤蒸気を供給することができる。したがって、圧力差により溶剤蒸気を内槽に供給できるので、キャリアガスを必要とせず、溶剤蒸気濃度を高くすることができる。その結果、基板に凝縮する溶剤量を多くでき、乾燥効率を高めることができる。
また、本発明において、前記溶剤ノズルは、前記内槽の内壁面から突出しない状態で設けられていることが好ましい(請求項5)。
内槽には処理液が供給されるが、溶剤ノズルが内槽の内壁面から突出していないので、処理液の流れを乱さない。したがって、処理液の流れにムラが生じることに起因する基板の処理ムラを防止できる。
また、本発明において、前記内槽の上縁または前記上部カバーの下面は、シール材が設けられていことが好ましい(請求項6)。
内槽の上縁と上部カバーの下面との密着度をシール材により高くできるので、内槽の密閉度を高くできる。したがって、内槽1の減圧時に効率よく減圧できる。
また、本発明において、前記連通管は、前記制御手段により操作される排液弁を備え、前記排液弁の上流にあたる前記連通管から分岐し、前記減圧手段に連通接続された内槽減圧配管と、前記減圧排液容器に一端側が連通接続され、他端側が前記減圧手段に連通接続された減圧配管と、前記内槽減圧配管に設けられ、前記制御手段によって操作される内槽減圧弁と、前記減圧配管に設けられ、前記制御手段によって操作される減圧弁と、を備え、前記制御手段は、前記減圧排液容器を減圧させる際には、前記排液弁を閉止させた状態で前記減圧弁を開放させ、前記内槽を減圧させる際には、前記排液弁を閉止させた状態で前記内槽減圧弁を開放させ、前記内槽から前記減圧排液容器に処理液を排出させる際には、前記排液弁を開放させることが好ましい(請求項7)。
制御手段は、排液弁と、減圧弁と、内槽減圧弁との操作を選択的に行うことにより、減圧排液容器の減圧と、内槽の減圧と、内槽からの処理液の排出とを行うことができる。
また、本発明において、前記内槽に乾燥気体を供給する乾燥気体供給手段をさらに備え、前記乾燥処理の後、前記乾燥気体供給手段から乾燥気体を供給させることが好ましい(請求項8)。
乾燥気体供給手段から乾燥気体を供給するので、基板に凝縮した溶剤を効率的に揮発させることができる。
また、本発明において、前記減圧排液容器は、内部の圧力を開放し、前記制御手段によって操作される呼吸弁と、内部に貯留している処理液を外部に排出する排出管と、前記排出管における処理液の流通を制御する排出弁とを備え、前記制御手段は、前記減圧排液容器に貯留している処理液を排出する際に、前記呼吸弁を開放させるとともに、前記排出弁を開放させることが好ましい(請求項9)。
減圧排液容器に貯留している処理液を排出する際に、呼吸弁を開放させるとともに排出弁を開放させる。したがって、減圧排液容器の内部の圧力を大気圧に戻しつつ排液するので、処理液の排出を短時間で行うことができる。
また、本発明において、前記上部カバーは、前記内槽に処理液の蒸気を供給する蒸気供給ユニットを備え、前記制御手段は、前記内槽の処理液による処理の前に、前記蒸気供給ユニットによって基板を処理することが好ましい(請求項10)。
蒸気供給ユニットにより処理液の処理前に処理液の蒸気による処理を行うことができる。したがって、基板に対してより複雑な処理を行うことができる。
また、請求項11に記載の発明は、処理液により処理された基板を溶剤蒸気により乾燥させる基板処理方法において、内槽を周囲に連通させた状態で、基板に対して処理液による処理を内槽で行う処理液処理過程と、内槽を密閉した状態で内槽の処理液を減圧排液容器に排出する処理液排出過程及び内槽に溶剤蒸気を供給させる溶剤蒸気供給過程と、内槽を減圧して基板を乾燥させる乾燥過程と、をその順で実施する際に、減圧排液容器を減圧しておく事前減圧過程を前記処理液排出過程までに実施し、前記処理液排出過程及び前記溶剤蒸気供給過程は、内槽を減圧排液容器に連通接続させることにより実施されることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項11に記載の発明によれば、内槽における処理液処理過程と、内槽から減圧排液容器への処理液排出過程と、内槽への溶剤蒸気供給過程と、内槽における乾燥過程とをその順で実施する。このように内槽の内部で処理液による処理と乾燥とを行うので、内槽から溢れた処理液やその雰囲気、飛沫は外部に排出され、それらに起因するパーティクルが発生しない。したがって、基板を清浄度高く乾燥させることができる。また、減圧排液容器を減圧しておく事前減圧過程を処理液排出過程までに実施するので、内槽の処理液を圧力差によって減圧排液容器に短時間で排出させることができる。したがって、基板の乾燥を短時間で行うことができ、スループットを向上させることができる。
また、本発明において、前記乾燥過程は、さらに内槽に乾燥気体を供給させることが好ましい(請求項12)。
基板に凝縮した溶剤を乾燥気体により効率的に揮発させることができる。
また、本発明において、前記処理液排出過程は、内槽の下部に配置された減圧排液容器に対して内槽の処理液を排出させることが好ましい(請求項13)。
減圧排液容器と内槽との圧力差に加えて、重力によって処理液の排出速度を速めることができる。したがって、溶剤蒸気の内槽への供給も速めることができ、溶剤雰囲気の形成に要する時間を短くできる。
本発明に係る基板処理装置によれば、制御手段は、上部カバーを搬送位置に移動させた状態で、基板保持部で内槽の内部に基板を保持させる。次に、上部カバーを排液位置に移動させた状態で処理液による処理を行わせ、内槽の処理液を排出するまでに、減圧排液容器を減圧手段により減圧させておく。そして、処理液による処理が完了した後、上部カバーを閉塞位置に移動させ、連通管を連通させて内槽の処理液を減圧排液容器に排出させる。次に、溶剤蒸気供給手段から溶剤蒸気を内槽に供給させ、内槽から処理液の排出が完了した後、減圧手段により内槽を減圧させて基板に対する乾燥処理を行わせる。このように内槽の内部で処理液による処理と乾燥とを行うので、内槽から溢れた処理液によるパーティクルが発生しない。したがって、基板を清浄度高く乾燥させることができる。また、内槽の容積はチャンバに比較して非常に小さいので、溶剤雰囲気の形成を短時間で行うことができる。さらに、減圧排液容器は、予め減圧されているので、内槽の処理液を圧力差によって減圧排液容器に短時間で排出させることができる。したがって、基板の乾燥処理を短時間で行うことができ、スループットを向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
図1は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す縦断面図である。
図1は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す縦断面図である。
本実施例に係る基板処理装置は、内槽1と、外槽3とを有する処理槽5を備えている。内槽1は、処理液を貯留し、複数枚の基板Wを収容可能に構成されている。内槽1は、複数枚の基板Wを起立姿勢で保持する基板保持部7を底面側に固定的に備えている。基板保持部7は、例えば、紙面の奥手前方向に複数枚の基板Wを整列した状態で、各基板Wの下縁を当接して保持する。内槽1は、底部の両側に、それぞれ噴射管9を備えている。各噴射管9は、内槽1の底面中央部に向けて処理液を供給する。内槽1の上部開口の外側面には、外槽3が設けられている。外槽3は、内槽1に供給されて上縁から溢れた処理液を回収して排液する。外槽3は、その上縁の高さが、内槽1の上縁の高さよりも低く設定されている。
このように内槽1の周囲に外槽3を備えているので、内槽1下方に回収容器等を備えたり、その周囲に飛散防止部材等を備えたりする必要がない。また、外槽3の上縁が内槽1の上縁よりも低く設定されているので、後述する上部カバー11を内槽1の上縁に密着させることができ、内槽1の密閉度を高めることができる。
なお、上述した噴射管9が本発明における「処理液供給手段」に相当する。
内槽1の上縁には、上部カバー11が設けられている。この上部カバー11は、内槽1の上縁に対応する下面にシール材13が取り付けられている。上部カバー11は、図示しない移動機構により、内槽1の上縁から離間した「搬送位置」と、内槽1の上縁との間に若干のの隙間を形成して、内槽1を密閉しない状態でその上部開口をほぼ覆い、かつ内槽1の上縁から処理液の排出を許容する「排液位置」と、内槽1の内部を閉塞する「閉塞位置」との三箇所にわたって移動可能である。例えば、搬送位置は、内槽1の左側に点線で示す位置であり、排液位置は、内槽1の上縁の上方に示した実線で示す位置であり、閉塞位置は、内槽1の上縁に示した二点鎖線で示す位置である。
上部カバー11の下面には、シール材13が取り付けられているので、内槽1の上縁と上部カバー11の下面とを密着度高くできる。したがって、内槽1の減圧時に効率よく減圧できる。
内槽1の側壁上部には、ノズル15が設けられている。ノズル15は、内槽1の内壁面から内槽1の中央側へ突出しないように、その開口部が内壁面に一致するように構成されている。ノズル15には、供給配管17の一端側が連通接続されている。供給配管17の他端側は、蒸気発生容器19に連通接続されている。蒸気発生容器19は、内部に溶剤を貯留している。蒸気発生容器19は、底面にヒータ21を付設されている。供給配管17には、蒸気弁23が設けられている。蒸気発生容器19は、内部の溶剤がヒータ21で加熱されると、内部空間に溶剤蒸気が発生する。内槽1の内部が蒸気発生容器19の内部空間より低圧となった際に、蒸気弁23が開放されると、内部空間の溶剤蒸気が内槽1の内部に導入される。本実施例における溶剤は、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)である。溶剤としては、例えば、フッ素系の溶剤であるハイドロフルオロエーテル(HFE)も利用可能である。
このように蒸気発生容器19内の溶剤蒸気が圧力差で内槽1に導入されるので、キャリアガスを必要とせず、内槽1における溶剤蒸気濃度を高くすることができる。したがて、基板Wに凝縮する溶剤量を多くでき、乾燥効率を高めることができる。また、ノズル15は、内槽1の内壁から突出しない状態で設けられているので、内槽1における処理液の流れを乱さない。
なお、上述したノズル15と、供給配管17と、蒸気発生容器19と、ヒータ21と、蒸気弁23とが本発明における「溶剤蒸気供給手段」に相当する。また、ノズル15が本発明における「蒸気ノズル」に相当する。
供給配管17は、蒸気弁23よりも下流側に分岐管25の一端側が連通接続されている。分岐管25の他端側は、N2供給源に連通接続されている。N2供給源は、加熱されて乾燥された窒素ガスを供給する。分岐管25は、気体弁27を備えている。気体弁27が開放されると、ノズル15から内槽15の内部に乾燥されたN2ガスが供給される。このように、ノズル14から乾燥N2ガスを供給するので、基板Wに凝縮したIPAを効率的に揮発させることができる。
なお、上述したノズル15と、分岐管25と、気体弁27とが本発明における「乾燥気体供給手段」に相当する。
また、上述した噴射管9には、処理液供給配管29の一端側が連通接続されている。処理液供給配管29の他端側には、例えば、純水供給源が連通接続されている。本実施例では、処理液として純水を例にとって説明するが、処理液は純水以外のものであってもよい。処理液供給配管29には、処理液弁31が設けられている。この処理液弁31は、噴射管9からの処理液の供給のために操作される。
内槽1の下部には、減圧排液容器33が設けられている。減圧排液容器33は、その容積が内槽1の容積以上とされている。減圧排液容器33の天井面は、内槽1の外部底面となっており、内槽1の底部には、内槽1の内部に一端側が連通した連通管35が設けられている。連通管35の他端側は、減圧排液容器33の内部に連通されている。連通管35には、排液弁37が設けられている。連通管35のうち、排液弁37の上部にあたる部分には、内槽減圧配管39の一端側が連通接続されている。内槽減圧配管39の他端側には、減圧ポンプ41が設けられている。内槽減圧配管39には、内槽減圧弁43が設けられている。
なお、上述した減圧ポンプ41が本発明における「減圧手段」に相当する。
内槽減圧配管39のうち、内槽減圧弁43と減圧ポンプ41との間には、減圧配管45の一端側が連通接続されている。減圧配管45の他端側は、減圧排液容器33の内部に連通されている。減圧配管45には、減圧弁47が設けられている。減圧排液容器33には、呼吸弁49が設けられている。この呼吸弁49は、減圧排液容器33の内部の圧力を開放するために操作される。減圧排液容器33の底部には、排出管51の一端側が連通接続されている。排出管51の他端側は、図示しない廃液処理装置に連通接続されている。排出管51には、排出弁53が設けられている。この排出弁53は、減圧排液容器33内の処理液を排出する際に操作される。
このような構成により、後述する制御部65は、排液弁37と、減圧弁47と、内槽減圧弁43との操作を選択的に行うことにより、減圧排液容器33の減圧と、内槽1の減圧と、内槽1からの処理液の排出とを行うことができる。また、減圧排液容器33に貯留している処理液を排出する際に、呼吸弁49を開放させるとともに排出弁53を開放させる。したがって、減圧排液容器33の内部の圧力を大気圧に戻しつつ排液するので、減圧排液容器33内の処理液の排出を短時間で行うことができる。
上述した基板処理装置の周辺には、搬送ロボット61が配置されている。搬送ロボット61は、一対のアーム63を備えている。一対のアーム63は、先端部が揺動されて、複数枚の基板Wを挟持したり、開放したりする。この搬送ロボット61は、内槽1の上方にあたる「受け渡し位置」と、内槽1の基板保持部7に相当する「処理位置」との間で移動可能になっている。
上述した上部カバー11の移動、ヒータ21、蒸気弁23、気体弁27、処理液弁31、排液弁37、減圧ポンプ41、内槽減圧弁43、減圧弁47、呼吸弁49、排出弁53、搬送ロボット61の動作は、制御部65によって統括的に動作される。制御部65は、CPUやメモリを備え、予め設定されたレシピに応じて各部を操作する。本実施例における制御部65は、詳細後述するように、内槽1内で処理液による処理と乾燥処理とを実施するように各部を操作することが特徴的になっている。
なお、上述した制御部65が本発明における「制御手段」に相当する。
次に、図2〜9を参照して、上述した基板処理装置による洗浄・乾燥処理の動作について説明する。なお、図2は、事前動作を示す模式図であり、図3は、基板の搬入動作を示す模式図である。また、図4は、純水処理動作を示す模式図であり、図5は、純水排出動作及びIPA供給動作を示す模式図である。また、図6は、乾燥動作を示す模式図であり、図7は、乾燥動作(N2導入)を示す模式図である。また、図8は、減圧排液容器の大気開放動作及び排液動作を示す模式図であり、図9は、乾燥完了状態を示す模式図である。
まず、制御部65は、処理液による処理の前に事前動作を実施させる。具体的には、制御部65は、図2に示すように、蒸気弁23、気体弁27、排液弁37、内槽減圧弁43、呼吸弁49、排出弁53を閉止させ、処理液弁31だけを開放させる。また、上部カバー11を「排液位置」に位置させておく。そして、「受け渡し位置」で他の搬送ロボットから処理対象の複数枚の基板Wを搬送ロボット61に保持させ、その状態で待機させたまま、内槽1に対して純水を噴射管9から供給させる。これにより、内槽1から溢れた純水が、内槽1の上縁と上部カバー11の下面との隙間を通って外槽3に排出され、内槽1が清浄な状態にされる。
このとき、搬送ロボット61が「処理位置」に下降されるまでに、制御部65は、減圧弁47を開放させるとともに減圧ポンプ41を作動させる。これにより、減圧廃液容器33が減圧される。
次に、制御部65は、図3に示すように、上部カバー11を「搬送位置」に移動させる。そして、制御部65は、搬送ロボット61を「処理位置」に下降させ、複数枚の基板Wを基板保持部7に保持させる。その後、搬送ロボット61を「受け渡し位置」または図示しない「待機位置」に移動させておく。このとき減圧ポンプ41による減圧を継続させるようにしてもよいし、減圧排液容器33内の圧力を維持できるのであれば、減圧弁47を閉止させて減圧ポンプ41を停止させるようにしてもよい。ここでは、基板Wを基板保持部7に保持させた後に、減圧弁47を閉止させるとともに減圧ポンプ41を停止させるものとする。
次に、制御部65は、図4に示すように、上部カバー11を「排液位置」に移動させる。この状態をレシピに応じて所定時間だけ維持する。これにより、基板保持部7に保持されている複数枚の基板Wに対して純水による洗浄処理が行われる。
なお、この処理が本発明における「処理液処理過程」に相当する。
次に、制御部65は、図5に示すように、処理液弁31を閉止させるとともに、排液弁37を開放させる。さらに、制御部65は、上部カバー11を「閉塞位置」に下降させるとともに蒸気弁23を開放させる。これにより、内槽1のうち、処理液面と上部カバー11の下面との間が閉塞されるが、排液弁37を介して内槽1に貯留している処理液が減圧排液容器33の内部に連通される。減圧排液容器33内は減圧されているので、連通管35を介して処理液が吸い出されるように減圧排液容器33に排出される。また、これに伴い、内槽1の処理液面が下降するので、処理液面と上部カバー11との間が負圧になり、IPA蒸気がノズル15から導入される。
なお、この処理が本発明における「処理液排出過程」及び「溶剤蒸気供給過程」に相当する。
内槽1内の全ての処理液が減圧排液容器33に排出された後、制御部65は、図6に示すように、排液弁37を閉止させるとともに、内槽減圧弁43を開放させる。そして、減圧ポンプ41を作動させて内槽1の内部を減圧させる。これにより、内槽1へのIPA蒸気の導入を維持させることができ、IPAを複数枚の基板Wに対して凝縮させることができる。この状態をレシピに応じて所定時間だけ維持させる。
次に、制御部65は、図7に示すように、蒸気弁23を閉止させるとともに気体弁27を開放させる。これをレシピに応じて所定時間だけ維持させる。これにより、内槽1の内部に対して、IPA蒸気に代えて乾燥N2ガスが供給されるので、複数枚の基板Wに凝縮したIPAが揮発される。揮発したIPAの気体は、内槽1から内槽減圧配管39を通して外部に排出される。また、内槽1の内部が乾燥N2ガスによって置換される。
なお、この処理が本発明における「乾燥過程」に相当する。
また、制御部65は、図8に示すように、呼吸弁49及び排出弁53を開放させる。これにより、減圧排液容器33内に外部の空気が導入されて減圧排液容器33の減圧状態が解消されるとともに、減圧排液容器33に貯留している処理液が図示しない廃液処理装置に排出される。
次に、制御部65は、図9に示すように、内槽減圧弁43を閉止させるとともに減圧ポンプ41を停止させる。その後、所定時間後に、気体弁27を閉止させる。これにより、内槽1の内部は、乾燥N2ガスで加圧された状態となり、減圧状態が解消される。
その後、制御部65は、上部カバー11を「搬送位置」に移動させた後、搬送ロボット61を「処理位置」に下降させ、基板保持部7に保持されている処理済の複数枚の基板Wをアーム63で挟持させ、内槽1の外部に搬出させる。これにより複数枚の基板Wに対する洗浄・乾燥処理を終える。
上述したように、本実施例装置によると、内槽1の内部で純水による洗浄処理と乾燥処理とを行うので、内槽1から溢れた純水によるパーティクルが発生しない。したがって、基板Wを清浄度高く乾燥させることができる。また、内槽1の容積はチャンバに比較して非常に小さいので、IPA雰囲気の形成を短時間で行うことができる。さらに、減圧排液容器33は、予め減圧されているので、内槽1の純水を圧力差によって減圧排液容器33に短時間で排出させることができる。したがって、基板Wの乾燥処理を短時間で行うことができ、スループットを向上させることができる。
また、本実施例装置は、内槽1の下部に減圧排液容器33を備えているので、内槽1と減圧排液容器33の圧力差に加えて、重力によって純水の排出速度を高めることができる。したがって、IPA蒸気の内槽1への導入速度も速めることができ、IPA雰囲気の形成に要する時間も短縮できる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、内槽1に上部カバー11を備えている。この上部カバー11を図10に示すように構成してもよい。なお、図10は、変形例の概略構成を示す縦断面図である。
この上部カバー11Aは、蒸気供給ユニット71を備えている、蒸気供給ユニット71は、メッシュ部材73と、ユニットカバー75とを備えている。メッシュ部材73は、周辺部を除いた領域に複数個の貫通孔77を備え、周辺部の下面であって、内槽1の上縁に対応する位置にシール材79を取り付けられている。ユニットカバー75は、メッシュ部材73の上部に内部空間を形成するように設けられている。ユニットカバー75の側面の一部位には、供給管81の一端側が連通接続され、他端側が図示しない処理液蒸気供給源に連通接続されている。メッシュ部材73の上面のうち、ユニットカバー75の内壁近くには、シール材83が設けられている。上述した供給管81には、例えば、フッ化水素酸(HF)の蒸気が供給され、基板Wに対してエッチング等の処理を行うことができる。
ユニットカバー75内には、シャッター85が昇降可能に設けられている。このシャッター85は、下降時にメッシュ部材73の全ての貫通孔77を閉塞する。ユニットカバー75の上面には、シャッター駆動部87が設けられている。このシャッター駆動部87は、垂直方向に作動片が進退可能に設けられたエアシリンダ89を備えている。エアシリンダ89の作動片は、シャッター85の上面に固定されている。シャッター駆動機構87が作動してエアシリンダ89の作動片が進出されると、シャッター85が貫通孔77を閉塞し、シャッター駆動機構87が非作動とされてエアシリンダ89の作動片が退出されると、シャッター85が貫通孔77を開放する。このシャッター駆動部87も制御部65によって操作される。
このような上部カバー11Aを備えることにより、蒸気供給ユニット71により純水洗浄処理前に処理液の蒸気による基板Wへの追加の処理を行うことができる。したがって、基板Wに対してより複雑な処理を行うことができる。なお、シャッター駆動機構87を内蔵しているので、内槽1を減圧する際には、上部カバー11Aであっても内槽1を閉塞することができる。
(2)上述した実施例では、処理液として純水を供給し、純水による洗浄処理と乾燥処理を行うものとして説明した。しかしながら、本発明は、例えば、純水に代えて溶剤による洗浄を行うようにしてもよい。
(3)上述した実施例では、内槽1の下部に減圧排液容器33を備える構成を採用した。しかしながら、本発明は、このような構成に限定されるものではない。例えば、内槽1の側方に減圧排液容器33を備えるようにしてもよい。これにより装置高さを抑制することができる。
(4)上述した実施例では、内槽1と外槽3とを備えているが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、内槽1から排出される処理液を、内槽1の下方に配置された回収ユニットで回収するように構成してもよい。
(5)上述した実施例では、蒸気発生容器19と内槽1との圧力差で溶剤蒸気を内槽1に導入する方式を採用した。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、キャリアガスにより溶剤蒸気を内槽1に導入する方式を採用してもよい。
(6)上述した実施例では、基板保持部7が内槽1の底部に設けられている構成としたが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、搬送ロボット61が基板保持部7を保持して基板Wごと搬送し、内槽1の底部に基板保持部7を置き去りにして内槽1における処理を行う方式であってもよい。
(7)上述した実施例では、複数枚の基板Wを一括して処理する、いわゆるバッチ式を例にとって説明したが、本発明は基板Wを一枚ずつ処理する、いわゆる枚葉式であっても適用することができる。
1 … 内槽
3 … 外槽
7 … 基板保持部
W … 基板
9 … 噴射管
11 … 上部カバー
13 … シール材
19 … 蒸気発生容器
23 … 蒸気弁
27 … 気体弁
31 … 処理液弁
33 … 減圧排液容器
35 … 連通管
39 … 内槽減圧配管
41 … 減圧ポンプ
43 … 内槽減圧弁
47 … 減圧弁
49 … 呼吸弁
53 … 排出弁
61 … 搬送ロボット
65 … 制御部
3 … 外槽
7 … 基板保持部
W … 基板
9 … 噴射管
11 … 上部カバー
13 … シール材
19 … 蒸気発生容器
23 … 蒸気弁
27 … 気体弁
31 … 処理液弁
33 … 減圧排液容器
35 … 連通管
39 … 内槽減圧配管
41 … 減圧ポンプ
43 … 内槽減圧弁
47 … 減圧弁
49 … 呼吸弁
53 … 排出弁
61 … 搬送ロボット
65 … 制御部
Claims (13)
- 処理液により処理された基板を溶剤蒸気により乾燥させる基板処理装置において、
処理液を貯留し、基板を収容可能な内槽と、
前記内槽に処理液を供給する処理液供給手段と、
前記内槽に基板を保持する基板保持部と、
前記内槽の上縁から離間した搬送位置と、前記内槽の上縁から処理液の排出を許容する排液位置と、前記内槽の内部を閉塞する閉塞位置とにわたって移動可能な上部カバーと、
前記内槽に溶剤蒸気を供給する溶剤蒸気供給手段と、
前記内槽の容積以上の容積を有する減圧排液容器と、
前記減圧排液容器と前記内槽とを連通接続した連通管と、
前記減圧排液容器及び前記内槽を減圧する減圧手段と、
前記内槽の内部で前記基板保持部に基板を保持させるまでに、前記処理液供給手段から前記内槽に処理液を供給させておき、前記上部カバーを搬送位置に移動させた状態で、前記基板保持部で前記内槽の内部に基板を保持させ、前記上部カバーを排液位置に移動させた状態で、基板に対して処理液による処理を行わせ、前記内槽の処理液を排出するまでに、前記連通管を閉止させた状態で前記減圧排液容器を前記減圧手段により減圧させておき、処理液による処理が完了した後、前記処理液供給手段からの処理液の供給を停止させるとともに、前記上部カバーを閉塞位置に移動させ、前記連通管を連通させて前記内槽の処理液を前記減圧排液容器に排出させるとともに、前記溶剤蒸気供給手段から溶剤蒸気を前記内槽に供給させ、前記内槽から処理液の排出が完了した後、前記減圧手段により前記内槽を減圧させて基板に対する乾燥処理を行わせる制御手段と、
を備えていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記減圧排液容器は、前記内槽の下部に配置されていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1または2に記載の基板処理装置において、
前記内槽から溢れる処理液を回収する外槽をさらに備え、
前記外槽は、その上縁の高さが前記内槽の上縁よりも低いことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記溶剤供給手段は、溶剤を貯留した蒸気発生容器と、前記蒸気発生容器内の溶剤を加熱する加熱手段と、前記内槽の内部に開口を有する蒸気ノズルと、前記蒸気発生容器と前記蒸気ノズルとを連通接続した溶剤蒸気供給配管と、前記溶剤蒸気供給配管に設けられ、前記制御手段によって操作される蒸気弁と、
を備えていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項4に記載の基板処理装置において、
前記溶剤ノズルは、前記内槽の内壁面から突出しない状態で設けられていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から5のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記内槽の上縁または前記上部カバーの下面は、シール材が設けられていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から6のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記連通管は、前記制御手段により操作される排液弁を備え、
前記排液弁の上流にあたる前記連通管から分岐し、前記減圧手段に連通接続された内槽減圧配管と、
前記減圧排液容器に一端側が連通接続され、他端側が前記減圧手段に連通接続された減圧配管と、
前記内槽減圧配管に設けられ、前記制御手段によって操作される内槽減圧弁と、
前記減圧配管に設けられ、前記制御手段によって操作される減圧弁と、
を備え、
前記制御手段は、前記減圧排液容器を減圧させる際には、前記排液弁を閉止させた状態で前記減圧弁を開放させ、前記内槽を減圧させる際には、前記排液弁を閉止させた状態で前記内槽減圧弁を開放させ、前記内槽から前記減圧排液容器に処理液を排出させる際には、前記排液弁を開放させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から7のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記内槽に乾燥気体を供給する乾燥気体供給手段をさらに備え、
前記乾燥処理の後、前記乾燥気体供給手段から乾燥気体を供給させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から8のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記減圧排液容器は、内部の圧力を開放し、前記制御手段によって操作される呼吸弁と、内部に貯留している処理液を外部に排出する排出管と、前記排出管における処理液の流通を制御する排出弁とを備え、
前記制御手段は、前記減圧排液容器に貯留している処理液を排出する際に、前記呼吸弁を開放させるとともに、前記排出弁を開放させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から9のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記上部カバーは、前記内槽に処理液の蒸気を供給する蒸気供給ユニットを備え、
前記制御手段は、前記内槽の処理液による処理の前に、前記蒸気供給ユニットによって基板を処理することを特徴とする基板処理装置。 - 処理液により処理された基板を溶剤蒸気により乾燥させる基板処理方法において、
内槽を周囲に連通させた状態で、基板に対して処理液による処理を内槽で行う処理液処理過程と、
内槽を密閉した状態で内槽の処理液を減圧排液容器に排出する処理液排出過程及び内槽に溶剤蒸気を供給させる溶剤蒸気供給過程と、
内槽を減圧して基板を乾燥させる乾燥過程と、
をその順で実施する際に、
減圧排液容器を減圧しておく事前減圧過程を前記処理液排出過程までに実施し、前記処理液排出過程及び前記溶剤蒸気供給過程は、内槽を減圧排液容器に連通接続させることにより実施されることを特徴とする基板処理方法。 - 請求項11に記載の基板処理方法において、
前記乾燥過程は、さらに内槽に乾燥気体を供給させることを特徴とする基板処理方法。 - 請求項11または12に記載の基板処理方法において、
前記処理液排出過程は、内槽の下部に配置された減圧排液容器に対して内槽の処理液を排出させることを特徴とする基板処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012007119A JP2013149666A (ja) | 2012-01-17 | 2012-01-17 | 基板処理装置及び基板処理方法 |
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JP (1) | JP2013149666A (ja) |
Cited By (2)
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WO2019054083A1 (ja) * | 2017-09-15 | 2019-03-21 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置、基板処理方法及び基板処理装置の制御方法 |
CN114164470A (zh) * | 2020-09-11 | 2022-03-11 | 铠侠股份有限公司 | 半导体装置的制造方法及衬底处理装置 |
-
2012
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