JP2013149378A - 接合装置 - Google Patents

接合装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013149378A
JP2013149378A JP2012007236A JP2012007236A JP2013149378A JP 2013149378 A JP2013149378 A JP 2013149378A JP 2012007236 A JP2012007236 A JP 2012007236A JP 2012007236 A JP2012007236 A JP 2012007236A JP 2013149378 A JP2013149378 A JP 2013149378A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous body
electrode assembly
membrane electrode
diffusion layer
gas diffusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012007236A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Ishizu
誠二 石津
Hideyuki Okada
英之 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2012007236A priority Critical patent/JP2013149378A/ja
Publication of JP2013149378A publication Critical patent/JP2013149378A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】膜電極接合体とガス拡散層基材とをプレス接合する接合装置において、プレス用冶具に多孔体を用いることによる膜電極接合体における押圧跡の発生を抑制する。
【解決手段】接合装置100は、膜電極接合体210とガス拡散層基材220とを重ね合わせた積層体200を膜電極接合体210側から押圧するための上部プレス用冶具30と、積層体200をガス拡散層基材220側から押圧するための下部プレス用冶具40と、備える。上部プレス用冶具30は、積層体200と当接する部位に、他の部位にガスを通過させることができる複数の連通気孔を有する多孔体32を備える。多孔体32における連通気孔の気孔径は、20(μm)以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池に用いられる膜電極接合体とガス拡散層基材とをプレス接合する接合装置に関するものである。
燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。この燃料電池には、電解質膜として固体高分子膜を用いた固体高分子型燃料電池がある。そして、固体高分子型燃料電池では、一般に、発電体として、電解質膜の両面に電極を接合してなる膜電極接合体が用いられる。膜電極接合体には、ガス拡散層を構成する基材であるガス拡散層基材が接合される。
特開2011−70911号公報 特開2006−66161号公報 特開2006−147231号公報
ところで、膜電極接合体とガス拡散層基材とを接合する際には、これらをプレス接合するプレス装置(接合装置)が用いられる。このプレス装置によって、膜電極接合体とガス拡散層基材とを接合する際に、膜電極接合体とガス拡散層基材との接合面や、膜電極接合体とプレス型(プレス用冶具)と接触面に、空気が閉じ込められると、接合面に所望のプレス圧力が均一に付与されない。この場合、膜電極接合体とガス拡散層基材との接合面や、膜電極接合体とプレス型と接触面に閉じ込められた空気が抜けるまでに比較的長い時間を要し、接合に要する時間(接合時間)が長くなっていた。
そこで、接合時間を短縮することが求められている。この接合時間を短縮するためには、膜電極接合体とガス拡散層基材との接合面や、膜電極接合体とプレス用冶具と接触面から、短時間で空気が抜けるようにすることが考えられる。そのためには、プレス用冶具に空気が抜ける穴を有する多孔体を用いることが考えられる。例えば、下記特許文献1には、プレス用冶具に多孔部を形成することが記載されている。
しかし、上記特許文献1に記載されたプレス装置を用いて、膜電極接合体とガス拡散層基材との接合を行う場合、多孔部(多孔体)における穴のエッジによって、膜電極接合体にせん断荷重が加わり、膜電極接合体に押圧跡(穴の跡)が発生する場合があった。膜電極接合体に押圧跡が発生することは、せん断荷重によって、膜電極接合体に局所的に比較的大きなダメージが加わったことを意味している。そして、この局所的なダメージは、膜電極接合体の寿命を短くする。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、膜電極接合体とガス拡散層基材とをプレス接合する接合装置において、プレス用冶具に多孔体を用いることによる膜電極接合体における押圧跡の発生を抑制することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
燃料電池に用いられる膜電極接合体とガス拡散層基材とをプレス接合する接合装置であって、
前記膜電極接合体の一方の表面に前記ガス拡散層基材を積層してなる積層体を前記膜電極接合体側から押圧するための第1のプレス用冶具と、
前記積層体を前記ガス拡散層基材側から押圧するための第2のプレス用冶具と、
備え、
前記第1のプレス用冶具は、前記積層体における前記膜電極接合体と当接する部位に、他の部位にガスを通過させることができる複数の連通気孔を有する多孔体を備えており、
前記多孔体における前記連通気孔の気孔径は、20(μm)以下である、
接合装置。
本願発明者は、上記積層体を膜電極接合体側から押圧する第1のプレス用冶具に用いられる多孔体における連通気孔の気孔径に着目して、膜電極接合体とガス拡散層基材とを接合する実験を行った。そして、上記連通気孔の気孔径を20(μm)以下とすることによって、膜電極接合体に押圧跡が発生しなくなることを見出した。適用例1の接合装置によって、第1のプレス用冶具に多孔体を用いることによる膜電極接合体における押圧跡の発生、すなわち、局所的なダメージを抑制することができる。なお、上記多孔体における気孔率は、多孔体の剛性や通気抵抗を考慮して、任意に設定可能である。
適用例1の接合装置において、さらに、第2のプレス用冶具が、上記積層体におけるガス拡散層基材と当接する部位にも、第1のプレス用冶具と同様の多孔体を備えるようにしてもよい。こうすることによって、上記積層体の両面から、短時間で空気が抜けるようにすることができる。したがって、膜電極接合体とガス拡散層基材との接合時間を短縮することができる。なお、この場合、第2のプレス用冶具は、上記積層体をガス拡散層基材側から押圧するため、膜電極接合体と第2のプレス用冶具とが当接することはない。このため、第2のプレス用冶具が備える多孔体によって、膜電極接合体に押圧跡が発生する可能性は、比較的低い。したがって、第2のプレス用冶具が備える多孔体における連通気孔の気孔径は、必ずしも、第1のプレス用冶具が備える多孔体のように、20(μm)以下である必要はない。
[適用例2]
適用例1記載の接合装置であって、
前記多孔体の厚さは、5(mm)以上である、
接合装置。
[適用例3]
適用例2記載の接合装置であって、
前記多孔体の厚さは、10(mm)以上である、
接合装置。
本願発明者は、さらに、第1のプレス用冶具に用いられる多孔体の厚さに着目して、膜電極接合体とガス拡散層基材とを接合する実験を行った。その結果、多孔体の厚さを5(mm)以上、好ましくは、10(mm)以上とすることによって、膜電極接合体とガス拡散層基材との接合時間を短縮することができることを見出した。適用例2,3の接合装置によって、膜電極接合体とガス拡散層基材との接合時間を短縮することができる。換言すれば、適用例2,3の接合装置によって、同じプレス時間で、膜電極接合体とガス拡散層基材との接合強度を向上させることができる。
[適用例4]
適用例1ないし3のいずれかに記載の接合装置であって、
前記積層体の押圧方向から見たときの前記多孔体の外周側面には、前記多孔体の外周側面を囲むように、該多孔体よりも剛性が高い枠体が設けられている、
接合装置。
適用例4の接合装置によって、上記多孔体に比較的大きな加圧力が加わる場合であっても、上記多孔体の破損を抑制することができる。
[適用例5]
適用例1ないし4のいずれかに記載の接合装置であって、
さらに、高温ガスを発生させる高温ガス発生装置を備え、
前記高温ガス発生装置は、前記高温ガスを前記多孔体に供給可能に、前記多孔体に接続されている、
接合装置。
適用例5の接合装置では、高温ガス発生装置によって発生された高温ガス(例えば、水蒸気)を、多孔体を通過させて、上記積層体に吹き付けることによって、この積層体を直接的に加熱することができる。このため、上記積層体を加熱するために、第1のプレス用冶具や、第2のプレス用冶具を加熱する必要がない。したがって、加熱時間を短縮し、膜電極接合体とガス拡散層基材との接合時間を短縮することができる。
[適用例6]
適用例5記載の接合装置であって、
さらに、ガスを吸引する吸引装置を備え、
前記吸引装置は、前記多孔体からガスを吸引可能に、前記多孔体に接続されている、
接合装置。
適用例6の接合装置では、上記積層体を、高温ガスによって加熱した後に、吸引装置によって、上記積層体および多孔体を介して、高温ガスおよび空気を吸引することによって、上記積層体を空冷することができる。このため、上記積層体を冷却するために、第1のプレス用冶具や、第2のプレス用冶具を冷却する必要がない。したがって、上記積層体の冷却時間を短縮することができる。
本発明の第1実施例としての接合装置100の概略構成を示す説明図である。 膜電極ガス拡散層接合体の製造工程を示す説明図である。 多孔体32における穴・気孔のサイズと押圧跡の発生との関係を示す説明図である。 比較例の接合装置100Rの概略構成を示す説明図である。 第1実施例の接合装置100、および、比較例の接合装置100Rにおけるプレス時間と接合強度との関係を示す説明図である。 多孔体32の厚さを変化させたときのプレス時間と接合強度との関係を示す説明図である。 本発明の第2実施例としての接合装置100Aの概略構成を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.第1実施例:
図1は、本発明の第1実施例としての接合装置100の概略構成を示す説明図である。この接合装置100は、燃料電池に用いられる膜電極接合体210とガス拡散層基材220とを重ね合わせた積層体200を両面から押圧して、膜電極接合体210とガス拡散層基材220とをプレス接合する装置である。
ここで、本実施例の接合装置100について説明する前に、膜電極接合体210とガス拡散層基材220(アノード側ガス拡散層基材220a、および、カソード側ガス拡散層基材220c)とを接合して、膜電極ガス拡散層接合体を製造する工程について説明する。
図2は、膜電極ガス拡散層接合体の製造工程を示す説明図である。まず、膜電極接合体210と、アノード側ガス拡散層基材220aと、カソード側ガス拡散層基材220cとを用意する。
膜電極接合体210は、電解質膜212の両面に、それぞれ、アノード214a、および、カソード214cを接合してなる。本実施例では、電解質膜212として、ナフィオン(登録商標)を用いるものとした。電解質膜212として、他の固体高分子膜を用いるものとしてもよい。また、膜電極接合体210において、アノード214a、および、カソード214cは、例えば、電解質膜212の表面に、いわゆる触媒インク(あるいは、触媒ペースト)を塗布することによって形成されている。
また、本実施例では、アノード側ガス拡散層基材220a、および、カソード側ガス拡散層基材220cとして、それぞれ、カーボンペーパーを用いるものとした。アノード側ガス拡散層基材220a、および、カソード側ガス拡散層基材220cとして、カーボンクロス等、導電性およびガス拡散性を有する他のガス拡散層基材を用いるものとしてもよい。アノード側ガス拡散層基材220aにおける膜電極接合体210のアノード214aと当接する側の表面には、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を含む、いわゆる撥水ペーストを塗布することによって、撥水層222が形成されている。また、カソード側ガス拡散層基材220cにおける膜電極接合体210のカソード214cと当接する側の表面にも、撥水ペーストを塗布することによって、撥水層222が形成されている。撥水層222は、接着剤としての機能も有している。
そして、図2(a)に示したように、膜電極接合体210とアノード側ガス拡散層基材220aとをプレス接合する。このときのプレス接合は、接合装置100を用いて行われる。次に、図2(b)に示したように、膜電極接合体210とカソード側ガス拡散層基材220cとをプレス接合する。このときのプレス接合は、接合装置100を用いて行うものとしてもよいし、他の接合装置を用いて行うものとしてもよい。以上の製造工程によって、図2(c)に示したように、膜電極ガス拡散層接合体は完成する。
なお、図2では、膜電極接合体210とアノード側ガス拡散層基材220aとをプレス接合した後に、膜電極接合体210とカソード側ガス拡散層基材220cとをプレス接合するものとしたが、この順序を逆にしてもよい。すなわち、膜電極接合体210とカソード側ガス拡散層基材220cとをプレス接合した後に、膜電極接合体210とアノード側ガス拡散層基材220aとをプレス接合するようにしてもよい。
図1に戻り、接合装置100について説明する。図示するように、接合装置100は、上部コラム10と、下部コラム20と、を備えている。そして、上部コラム10には、積層体200を膜電極接合体210側から押圧するための上部プレス用冶具30が設けられている。また、下部コラム20には、積層体200をガス拡散層基材220側から押圧するための下部プレス用冶具40が設けられている。上部プレス用冶具30は、[課題を解決するための手段]における第1のプレス用冶具に相当する。また、下部プレス用冶具40は、[課題を解決するための手段]における第2のプレス用冶具に相当する。
上部プレス用冶具30は、積層体200における膜電極接合体210と当接する部位に、他の部位にガスを通過させることができる複数の連通気孔を有する多孔体32を備えている。そして、積層体200の押圧方向から見たときの多孔体32の外周側面には、多孔体32の外周側面を囲むように、多孔体32よりも剛性が高い枠体34が設けられている。また、多孔体32および枠体34と上部コラム10との間には、プレート36が備えられている。このプレート36の多孔体32と当接する側の表面には、ガス流路となる流路溝36pが形成されている。そして、プレート36の側面には、プレート36の外部と流路溝36pとを連通する連通孔36oが形成されている。
下部プレス用冶具40は、積層体200におけるガス拡散層基材220と当接する部位に、他の部位にガスを通過させることができる複数の連通気孔を有する多孔体42を備えている。そして、積層体200の押圧方向から見たときの多孔体42の外周側面には、多孔体42の外周側面を囲むように、多孔体42よりも剛性が高い枠体44が設けられている。また、多孔体42および枠体44と下部コラム20との間には、プレート46が備えられている。このプレート46の多孔体42と当接する側の表面には、ガス流路となる流路溝46pが形成されている。そして、プレート46の側面には、プレート46の外部と流路溝46pとを連通する連通孔46oが形成されている。
本実施例では、多孔体32,42として、それぞれ、発泡金属を用いるものとした。多孔体32,42として、発泡金属の代わりに、発泡セラミックス等、他の多孔体を用いるようにしてもよい。また、多孔体32と、多孔体42とは、同一の多孔体としてもよいし、異なる多孔体としてもよい。なお、本実施例では、多孔体32,42における連通気孔の気孔径は、それぞれ、20(μm)以下であるものとした。多孔体32,42において、連通気孔の気孔径を20(μm)以下とした理由については、後から説明する。多孔体32,42における連通気孔の気孔径は、例えば、水銀圧入法や、顕微鏡観察によって測定することができる。また、本実施例では、多孔体32,42の厚さは、それぞれ、18(mm)であるものとした。多孔体32,42の厚さを18(mm)とした理由についても、後から説明する。
また、本実施例では、枠体34,44として、それぞれ、ステンレス鋼からなる枠体を用いるものとした。枠体34,44として、多孔体32,42よりも剛性が高い他の材料からなる枠体を用いるものとしてもよい。また、枠体34と、枠体44とは、同一の材料からなるものとしてもよいし、異なる材料からなるものとしてもよい。
この接合装置100の動作は、以下の通りである。まず、図1(a)に示したように、上部コラム10を上昇させて、下部プレス用冶具40における多孔体42上に、積層体200を、ガス拡散層基材220と多孔体42とが当接するようにセッティングする。そして、図1(b)に示したように、上部コラム10を下降させて、積層体200を両面から押圧する。このとき、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合面に存在する空気は、接合面に沿って抜ける。また、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合面に存在する空気は、膜電極接合体210、および、ガス拡散層基材220を透過し、図中に矢印で示したように、多孔体32,42をそれぞれ通過して、プレート36,46に形成された流路溝36p,46pを通じて、連通孔36o,46oから抜ける。このように、上部プレス用冶具30、および、下部プレス用冶具40にそれぞれ備えられた多孔体32,42を用いて、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合面に存在する空気を抜くことによって、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との密着を促進することができる。その結果、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合時間を短縮することができる。
なお、上部プレス用冶具30に備えられる多孔体32における連通気孔の気孔径(穴径)が大きい場合には、プレス接合時に、この穴のエッジによって、膜電極接合体210にせん断荷重が加わり、膜電極接合体210に、押圧跡(穴の跡)が発生する場合があった。膜電極接合体210に押圧跡が発生することは、せん断荷重によって、膜電極接合体210に局所的に比較的大きなダメージが加わったことを意味している。そして、このダメージは、膜電極接合体210の寿命を短くする。そこで、本実施例の接合装置100では、膜電極接合体210に押圧跡が発生しないように、多孔体32における連通気孔の気孔径を規定している。
本願発明者は、多孔体32における連通気孔の気孔径を規定するために、多孔体32における穴・気孔のサイズを変化させて、接合装置100によって、膜電極接合体210とガス拡散層基材220とをプレス接合する実験を行った。なお、この実験では、上部プレス用冶具30に備えられる多孔体32における穴・気孔のサイズと、下部プレス用冶具40に備えられる多孔体42における穴・気孔のサイズとは同じであるものとした。
図3は、多孔体32における穴・気孔のサイズと、押圧跡の発生との関係を示す説明図である。図中の「×」は、プレス接合時に、多孔体32における穴のエッジによって、膜電極接合体210に押圧跡が発生したことを示している。また、図中の「△」は、プレス接合時に、多孔体32における穴のエッジによって、膜電極接合体210に少量の押圧跡が発生したことを示している。また、図中の「○」は、プレス接合時に、多孔体32における穴のエッジによって、膜電極接合体210に押圧跡が発生しなかったことを示している。なお、図中に模式的に示したように、穴のサイズ(穴径)がミリオーダーの多孔体32は、金属板に機械加工によって複数の穴を形成することによって作製した。また、気孔のサイズ(気孔径)がミクロンオーダーの多孔体32には、発泡金属を用いた。
図3に示したように、穴径が4.0(mm)、2.0(mm)、1.0(mm)、0.7(mm)の多孔体32を用いた場合には、膜電極接合体210に押圧跡が発生した。また、穴径が0.2(mm)の多孔体32を用いた場合には、膜電極接合体210に少量の押圧跡が発生した。また、気孔径が20(μm)、7(μm)の多孔体32を用いた場合には、膜電極接合体210に押圧跡は発生しなかった。以上の実験結果から、本実施例の接合装置100では、多孔体32における気孔の気孔径を20(μm)以下と規定した。
さらに、本願発明者は、第1実施例の接合装置100と比較例の接合装置100Rとについて、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合強度を比較する実験を行った。
図4は、比較例の接合装置100Rの概略構成を示す説明図である。図4と図1との比較から分かるように、比較例の接合装置100Rは、接合装置100における上部プレス用冶具30、および、下部プレス用冶具40の代わりに、上部プレス用冶具30R、および、下部プレス用冶具40Rを備えている。上部プレス用冶具30R、および、40Rは、ガス不透過の金属ブロックからなる。
図5は、第1実施例の接合装置100、および、比較例の接合装置100Rにおけるプレス時間と接合強度との関係を示す説明図である。なお、接合強度は、周知のテープテスト法によって測定した。この実験から、本実施例の接合装置100によれば、比較例の接合装置100Rによって、4分間のプレス時間で得られる接合強度を、1分間のプレス時間で得られることが分かった。また、本実施例の接合装置100によれば、4分間のプレス時間で、比較例の接合装置100Rの1.1〜1.2倍の接合強度が得られることが分かった。なお、図示は省略しているが、本実施例の接合装置100によっても、比較例の接合装置100Rによっても、プレス時間を十分に長くした場合には、同等の接合強度が得られた。
さらに、本願発明者は、上部プレス用冶具30に備えられる多孔体32の厚さを変化させて、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合強度を比較する実験を行った。
図6は、多孔体32の厚さを変化させたときの、プレス時間と接合強度との関係を示す説明図である。図6中に、先に説明した比較例の接合装置100Rにおけるプレス時間と接合強度との関係を併せて示した。なお、本実験において、上部プレス用冶具30に備えられる多孔体32の厚さと、下部プレス用冶具40に備えられる多孔体42の厚さとは、同じであるものとした。また、多孔体32,42における連通気孔の気孔径は、20(μm)以下であるものとした。
図6に示したように、多孔体32,42の厚さが5(mm)である場合には、同じプレス時間で、比較例の接合装置100Rよりも大きな接合強度が得られた。また、多孔体32,42の厚さが10(mm)である場合には、同じプレス時間で、多孔体の厚さが5(mm)である場合よりも大きな接合強度が得られた。また、多孔体32,42の厚さが18(mm)である場合には、同じプレス時間で、多孔体32,42の厚さが10(mm)である場合とほぼ同じ接合強度が得られた。なお、図示は省略しているが、多孔体32,42の厚さを変化させても、プレス時間を十分に長くした場合には、同等の接合強度が得られた。以上に実験結果から、本実施例の接合装置100では、多孔体32,42の厚さを、同じプレス時間で、比較的大きな接合強度が得られる18(mm)とした。
本願発明者は、先に説明したように、上部プレス用冶具30に用いられる多孔体32における連通気孔の気孔径に着目して、膜電極接合体210とガス拡散層基材220とを接合する実験を行った。そして、連通気孔の気孔径を20(μm)以下とすることによって、膜電極接合体210に押圧跡が発生しなくなることを見出した。本実施例の接合装置100によって、上部プレス用冶具30に多孔体を用いることによる膜電極接合体210における押圧跡の発生、すなわち、局所的なダメージを抑制することができる。
また、本願発明者は、先に説明したように、上部プレス用冶具30に用いられる多孔体32の厚さに着目して、膜電極接合体210とガス拡散層基材220とを接合する実験を行った。その結果、多孔体32の厚さを5(mm)以上、好ましくは、10(mm)以上とすることによって、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合時間を短縮することができることを見出した。本実施例の接合装置100によって、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合時間を短縮することができる。換言すれば、本実施例の接合装置100によって、同じプレス時間で、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合強度を向上させることができる。
また、本実施例の接合装置100では、多孔体32,42の外周側面には、多孔体32,42の外周側面を囲むように、多孔体32,42よりも剛性が高い枠体34,44が設けられている。したがって、多孔体32,42に比較的大きな加圧力が加わる場合であっても、多孔体32,42の破損を抑制することができる。
B.第2実施例:
図7は、本発明の第2実施例としての接合装置100Aの概略構成を示す説明図である。第2実施例の接合装置100Aは、第1実施例の接合装置100の構成に加えて、蒸気発生装置50と、吸引装置60とを備えている。そして、蒸気発生装置50は、発生させた水蒸気を、上部プレス用冶具30におけるプレート36を介して多孔体32に供給可能に、多孔体32に接続されている(図7(a)参照)。また、吸引装置60は、プレート36,46を介して多孔体32,42からガスを吸引可能に、多孔体32,42に接続されている(図7(b)参照)。蒸気発生装置50は、[課題を解決するための手段]における高温ガス発生装置に相当する。
第2実施例の接合装置100Aでは、膜電極接合体210とガス拡散層基材220とを、ホットプレス接合する。この接合装置100Aの動作は、以下の通りである。まず、第1実施例の接合装置100と同様に、上部コラム10を上昇させて、下部プレス用冶具40における多孔体42上に、積層体200を、ガス拡散層基材220と多孔体42とが当接するようにセッティングする(図1(a)参照)。そして、上部コラム10を下降させて、積層体200を両面から押圧する。
そして、図7(a)中に破線矢印で示したように、蒸気発生装置50によって発生された水蒸気を、プレート36における連通孔36oから流路溝36pに供給する。この水蒸気は、流路溝36p内を流れて、多孔体32を通過し、積層体200の表面に吹き付けられる。こうすることによって、積層体200を直接的に加熱することができる。積層体200を透過した水蒸気は、多孔体42を通過して、流路溝46p内を流れ、連通孔46oから排出される。その後、蒸気発生装置50からの水蒸気の供給、すなわち、積層体200の加熱は停止される。
次に、吸引装置60によって、積層体200および多孔体32,42を介して、水蒸気および空気を吸引する。図7(b)中に矢印で示したように、水蒸気および空気は、積層体200および多孔体32,42を通過して、流路溝36p,46p内を流れ、連通孔36o,46oから、吸引装置60によって吸引される。こうすることによって、積層体200を速やかに冷却(空冷)することができる。
以上説明した第2実施例の接合装置100Aによっても、第1実施例の接合装置100と同様に、上部プレス用冶具30に多孔体を用いることによる膜電極接合体210における押圧跡の発生、すなわち、局所的なダメージを抑制することができる。
また、第2実施例の接合装置100Aによっても、第1実施例の接合装置100と同様に、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合時間を短縮することができる。換言すれば、第2実施例の接合装置100Aによっても、第1実施例の接合装置100と同様に、同じプレス時間で、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合強度を向上させることができる。
また、第2実施例の接合装置100Aでは、蒸気発生装置50によって発生された水蒸気を、多孔体32を通過させて、積層体200に吹き付けることによって、この積層体200を直接的に加熱することができる。このため、積層体200を加熱するために、上部プレス用冶具30や、下部プレス用冶具40を加熱する必要がない。したがって、加熱時間を短縮し、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合時間を短縮することができる。
また、第2実施例の接合装置100Aでは、積層体200を、水蒸気によって加熱した後に、吸引装置60によって、積層体200および多孔体32,42を介して、水蒸気および空気を吸引することによって、積層体200を空冷することができる。このため、積層体200を冷却するために、上部プレス用冶具30や、下部プレス用冶具40を冷却する必要がない。したがって、積層体200の冷却時間を短縮することができる。
C.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
C1.変形例1:
上記実施例の接合装置100,100Aでは、下部プレス用冶具40が備える多孔体42における連通気孔の気孔径も、上部プレス用冶具30が備える多孔体32における連通気孔の気孔径と同様に、20(μm)以下であるものとしたが、本発明は、これに限られない。下部プレス用冶具40は、積層体200をガス拡散層基材220側から押圧するため、膜電極接合体210と下部プレス用冶具40とが当接することはない。このため、下部プレス用冶具40が備える多孔体42によって、膜電極接合体210に押圧跡が発生する可能性は、比較的低い。したがって、下部プレス用冶具40が備える多孔体42における連通気孔の気孔径は、必ずしも、上部プレス用冶具30が備える多孔体32のように、20(μm)以下である必要はない。
C2.変形例2:
上記実施例の接合装置100,100Aでは、下部プレス用冶具40は、多孔体42を備えるものとしたが、本発明はこれに限られない。下部プレス用冶具40を、ガス不透過としてもよい。
C3.変形例3:
上記実施例では、上部プレス用冶具30を[課題を解決するための手段]における第1のプレス用冶具とし、下部プレス用冶具40を[課題を解決するための手段]における第2のプレス用冶具としたが、本発明は、これに限られない。下部プレス用冶具40を[課題を解決するための手段]における第1のプレス用冶具とし、上部プレス用冶具30を[課題を解決するための手段]における第2のプレス用冶具とするようにしてもよい。
C4.変形例4:
上記実施例の接合装置100では、多孔体32,42の外周側面には、それぞれ、多孔体32,42の外周側面を囲むように、多孔体32,42よりも剛性が高い枠体34,44が設けられているものとしたが、本発明は、これに限られない。接合装置100において、枠体34,44を省略するようにしてもよい。この場合、多孔体32,42の外周側面が露出し、多孔体32,42の外周側面から空気が抜けるので、上部プレス用冶具30における流路溝36pが形成されたプレート36や、下部プレス用冶具40における流路溝46pが形成されたプレート46を省略可能である。
C5.変形例5:
上記実施例では、ガス拡散層基材220(アノード側ガス拡散層基材220a、および、カソード側ガス拡散層基材220c)における膜電極接合体210と当接する側の表面に、撥水層222が形成されているものとしたが、本発明は、これに限られない。ただし、ガス拡散層基材220が撥水層222を備える場合の方が、ガス拡散層基材220が撥水層222を備えない場合よりも、膜電極接合体210とガス拡散層基材220との接合面に空気が閉じ込められやすい。したがって、上記実施例の接合装置100,100Aは、ガス拡散層基材220が撥水層222を備える場合に、特に効果的である。
100,100A,100R…接合装置
10…上部コラム
20…下部コラム
30,30R…上部プレス用冶具
32…多孔体
34…枠体
36…プレート
36p…流路溝
36o…連通孔
40,40R…下部プレス用冶具
42…多孔体
44…枠体
46…プレート
46p…流路溝
46o…連通孔
50…蒸気発生装置
60…吸引装置
200…積層体
210…膜電極接合体
212…電解質膜
214a…アノード
214c…カソード
220…ガス拡散層基材
220a…アノード側ガス拡散層基材
220c…カソード側ガス拡散層基材
222…撥水層

Claims (6)

  1. 燃料電池に用いられる膜電極接合体とガス拡散層基材とをプレス接合する接合装置であって、
    前記膜電極接合体の一方の表面に前記ガス拡散層基材を積層してなる積層体を前記膜電極接合体側から押圧するための第1のプレス用冶具と、
    前記積層体を前記ガス拡散層基材側から押圧するための第2のプレス用冶具と、
    備え、
    前記第1のプレス用冶具は、前記積層体における前記膜電極接合体と当接する部位に、他の部位にガスを通過させることができる複数の連通気孔を有する多孔体を備えており、
    前記多孔体における前記連通気孔の気孔径は、20(μm)以下である、
    接合装置。
  2. 請求項1記載の接合装置であって、
    前記多孔体の厚さは、5(mm)以上である、
    接合装置。
  3. 請求項2記載の接合装置であって、
    前記多孔体の厚さは、10(mm)以上である、
    接合装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の接合装置であって、
    前記積層体の押圧方向から見たときの前記多孔体の外周側面には、前記多孔体の外周側面を囲むように、前記多孔体よりも剛性が高い枠体が設けられている、
    接合装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の接合装置であって、
    さらに、高温ガスを発生させる高温ガス発生装置を備え、
    前記高温ガス発生装置は、前記高温ガスを前記多孔体に供給可能に、前記多孔体に接続されている、
    接合装置。
  6. 請求項5記載の接合装置であって、
    さらに、ガスを吸引する吸引装置を備え、
    前記吸引装置は、前記多孔体からガスを吸引可能に、前記多孔体に接続されている、
    接合装置。
JP2012007236A 2012-01-17 2012-01-17 接合装置 Pending JP2013149378A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012007236A JP2013149378A (ja) 2012-01-17 2012-01-17 接合装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012007236A JP2013149378A (ja) 2012-01-17 2012-01-17 接合装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013149378A true JP2013149378A (ja) 2013-08-01

Family

ID=49046723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012007236A Pending JP2013149378A (ja) 2012-01-17 2012-01-17 接合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013149378A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200045724A (ko) * 2018-10-23 2020-05-06 주식회사 용산 차량용 내장재의 금형 장치
US11567048B2 (en) 2017-11-17 2023-01-31 Lg Energy Solution, Ltd. Jig for pressing gas analysis monocell, and gas analysis device including same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11567048B2 (en) 2017-11-17 2023-01-31 Lg Energy Solution, Ltd. Jig for pressing gas analysis monocell, and gas analysis device including same
KR20200045724A (ko) * 2018-10-23 2020-05-06 주식회사 용산 차량용 내장재의 금형 장치
KR102156908B1 (ko) 2018-10-23 2020-09-17 주식회사 용산 차량용 내장재의 금형 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107851818B (zh) 制造用于燃料电池的膜电极组的方法和装置
JP6737639B2 (ja) 燃料電池用セパレータの製造方法
JP2019003821A (ja) 燃料電池およびその製造方法
JP2010129247A (ja) 燃料電池電極積層体の製造方法
JP2007149357A (ja) 燃料電池用導電性多孔体、それを備えた燃料電池およびそれらの製造方法
JP7017483B2 (ja) 燃料電池セルの製造方法及び燃料電池セル
KR101755506B1 (ko) 연료 전지용 부품 및 이의 제조 방법
JP2013149378A (ja) 接合装置
US20210288338A1 (en) Fuel cell and method for producing fuel cell
JP2012074235A (ja) 膜電極接合体及びその製造方法
JP5330060B2 (ja) 膜電極接合体の製造方法
JP2017068908A (ja) 樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の製造方法
JP2012209019A (ja) 膜電極接合体の製造方法
JP5245440B2 (ja) 燃料電池用膜−電極接合体の製造方法
JP5615794B2 (ja) 燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法
JP2010225484A (ja) 燃料電池、および、燃料電池の製造方法
JP5614468B2 (ja) 燃料電池用ガス拡散電極の製造方法
JP2009080974A (ja) 燃料電池
JP5466131B2 (ja) 燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法
JP2017004607A (ja) 燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の製造方法
JP2014067483A (ja) 固体高分子形燃料電池の製造方法
JP7276209B2 (ja) 燃料電池用積層体の製造方法
JP2007234474A (ja) 燃料電池の製造装置
JP2022072699A (ja) 燃料電池用セパレータの製造方法
JP2009224272A (ja) 燃料電池