JP2013149369A - ワイヤーハーネスの製造方法、ワイヤーハーネス製造用の成形型及びワイヤーハーネス - Google Patents

ワイヤーハーネスの製造方法、ワイヤーハーネス製造用の成形型及びワイヤーハーネス Download PDF

Info

Publication number
JP2013149369A
JP2013149369A JP2012006956A JP2012006956A JP2013149369A JP 2013149369 A JP2013149369 A JP 2013149369A JP 2012006956 A JP2012006956 A JP 2012006956A JP 2012006956 A JP2012006956 A JP 2012006956A JP 2013149369 A JP2013149369 A JP 2013149369A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire harness
vehicle body
mold
body fixing
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012006956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5751175B2 (ja
Inventor
Manabu Kume
学 久米
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2012006956A priority Critical patent/JP5751175B2/ja
Publication of JP2013149369A publication Critical patent/JP2013149369A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5751175B2 publication Critical patent/JP5751175B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Insulated Conductors (AREA)

Abstract

【課題】固定片に対して皿バネ部分及び車体係止部を含む車体固定部が突設されたクランプ部品を、ワイヤーハーネス本体部を覆うように形成された樹脂部分に容易に一体的に固定できるようにすることを目的とする。
【解決手段】ワイヤーハーネスの製造方法では、少なくとも2つの第1型として例えば分割下型40A、40Bと、少なくとも1つの第2型として例えば上型50とが分離及び合体可能に構成され、これらが合体した状態で、ワイヤーハーネス本体部の少なくとも一部と固定片88の少なくとも一部とを収容可能な収容空間を形成する型面が形成された成形型30を用いる。分割下型40A、40Bが合体した状態で、下型40には、車体固定部82をその周りから囲うようにして収容可能な車体固定部収容凹部44が形成され、さらに、クランプ部品80に接触して車体固定部収容凹部44と収容空間とを仕切るシール部46が形成されている。
【選択図】図4

Description

この発明は、クランプ部品が取付けられたワイヤーハーネスを製造する技術に関する。
特許文献1には、ワイヤーハーネスに樹脂包括体を成型し、この樹脂包括体に留め具を固定する技術が開示されている。特許文献1では、樹脂包括体を成型する際に留め具の係止脚部に樹脂が流れ出ないように、係止脚部を挿入可能な孔の開口縁部を、留め具の取付片に当接させている。
特許文献2には、ワイヤーハーネスにモールド樹脂被覆層を成型し、このモールド樹脂被覆層にオフセットクランプを固定する技術が開示されている。オフセットクランプは、モールド樹脂被覆層に一体化されるベース板部と、ベース板部から側方に突出するオフセット板部とを有しており、オフセット板部の先端に車体係止用の羽根部が設けられている。この特許文献2では、モールド樹脂被覆層を成型する際に車体係止用の羽根部に樹脂が流れ出さないように、オフセット板部を金型間の溝を通って外部に延出させている。
特開昭61−161913号公報 特開2004−14474号公報
ところで、クランプ部品には、車体パネルに係止固定される係止部分の基端側に、皿バネ部分が設けられ,前記係止部分と皿バネ部分との間で車体パネルを挟込んで固定する構成のものがある。通常、皿バネ部分はある程度の広がりを有する形状に形成されている。特許文献1に開示の技術において、留め具に皿バネ部分を形成すると、孔をある程度大きくする必要がある。そうすると、孔の開口縁部の周方向全体を留め具の取付片に当接させることは困難となり、樹脂が係止部分に流れ出さないように樹脂をシールすることが困難となる。
特許文献2では、オフセットクランプといった特別な構成のクランプ部品を用いる必要があるという問題がある。
そこで、本発明は、固定片に対して皿バネ部分及び車体係止部を含む車体固定部が突設されたクランプ部品を、ワイヤーハーネス本体部を覆うように形成された樹脂部分に容易に一体的に固定できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様は、複数の電線が結束されたワイヤーハーネス本体部に、固定片に対して皿バネ部分及び車体係止部を含む車体固定部が突設されたクランプ部品が固定されたワイヤーハーネスの製造方法であって、(a)少なくとも2つの第1型と、少なくとも1つの第2型とが分離及び合体可能に構成され、前記少なくとも2つの第1型と前記少なくとも1つの第2型とが合体した状態で、前記ワイヤーハーネス本体部の少なくとも一部と前記固定片の少なくとも一部とを収容可能な収容空間を形成する型面が形成され、前記少なくとも2つの第1型が合体した状態で、前記車体固定部をその周りから囲うようにして収容可能な車体固定部収容凹部が形成され、前記車体固定部収容凹部内に前記車体固定部を収容するように前記クランプ部品をセットした状態で、前記クランプ部品に接触して前記車体固定部収容凹部と前記収容空間とを仕切るシール部が形成された成形型を準備する工程と、(b)前記少なくとも2つの第1型を合体させて、前記車体固定部をその周りから囲うようにして前記車体固定部収容凹部内に収容すると共に、前記シール部を前記クランプ部品に接触させて、前記クランプ部品を前記少なくとも2つの第1型にセットする工程と、(c)前記ワイヤーハーネス本体部を構成する電線を少なくとも一部を、前記少なくとも2つの第1型にセットする工程と、(d)前記少なくとも2つの第1型と前記少なくとも1つの第2型とを合体させて、前記ワイヤーハーネス本体部を構成する電線の少なくとも一部と前記固定片の少なくとも一部とを前記収容空間内に配設する工程と、(e)前記収容空間内に、前記収容空間内に注入可能でかつ注入後に硬化可能な樹脂を注入する工程とを備える。
第2の態様は、前記ワイヤーハーネス本体部が分岐部分を含む、第1の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記成形型として、前記型面は、前記少なくとも2つの第1型と前記少なくとも1つの第2型とが合体した状態で前記分岐部分を収容可能な前記収容空間を形成し、前記少なくとも2つの第1型は、前記分岐部分の交差部分で分離するように形成され、前記車体固定部収容凹部が、前記分岐部分の交差部分に対応する位置に形成されているものを用いる。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記成形型として、前記少なくとも2つの第1型のうちの少なくとも1つに合体ガイド用凸部が形成され、前記少なくとも2つの第1型のうちの他の少なくとも1つに前記合体ガイド用凸部が嵌め込まれる合体ガイド用凹部が形成されたものを用いる。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記成形型として、前記型面に、前記ワイヤーハーネス本体部が前記収容空間から延出する手前で前記ワイヤーハーネス本体部を囲う弾性封止部材が設けられたものを用いる。
第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記成形型として、前記少なくとも2つの第2型に、前記ワイヤーハーネス本体部を前記収容空間内に収めるようにガイドするガイド凸部が設けられたものを用いる。
第6の態様は、第5の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記成形型として、前記第2型に、前記ガイド凸部が嵌め込まれるガイド受凹部が形成されているものを用いる。
第7の態様は、第1〜第6のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記成形型として、前記型面に、前記ワイヤーハーネス本体部の周りを囲む方向に延在する凹溝が形成されたものを用いる。
第8の態様に係るワイヤーハーネス製造用の成形型は、ワイヤーハーネス本体部を覆うと共に、固定片に対して皿バネ部分及び車体係止部を含む車体固定部が突設されたクランプ部品が固定された樹脂部分を成型するためのワイヤーハーネス製造用の成形型であって、分離及び合体可能な、少なくとも2つの第1型と、少なくとも1つの第2型とを備え、前記少なくとも2つの第1型と前記少なくとも1つの第2型とに、それらが合体した状態で、前記ワイヤーハーネス本体部の少なくとも一部と前記固定片の少なくとも一部とを収容可能な収容空間を形成する型面が形成され、前記少なくとも2つの第1型に、それらが合体した状態で、前記車体固定部をその周りから囲うようにして収容可能な車体固定部収容凹部が形成され、前記車体固定部収容凹部内に前記車体固定部を収容するように前記クランプ部品をセットした状態で、前記クランプ部品に接触して前記車体固定部収容凹部と前記収容空間とを仕切るシール部が形成されている。
第9の態様は、前記樹脂部分をワイヤーハーネス本体部の分岐部分に形成するための、第8の態様に係るワイヤーハーネス製造用の成形型であって、前記型面は、前記少なくとも2つの第1型と前記少なくとも1つの第2型とが合体した状態で前記分岐部分を収容可能な前記収容空間を形成し、前記少なくとも2つの第1型は、前記分岐部分の交差部分で分離するように形成され、前記車体固定部収容凹部が、前記分岐部分の交差部分に対応する位置に形成されている。
第10の態様に係るワイヤーハーネスは、複数の電線が結束されたワイヤーハーネス本体部と、固定片に対して皿バネ部分及び車体係止部を含む車体固定部が突設され、前記固定片が前ワイヤーハーネス本体部に沿って配設されたクランプ部品と、前記ワイヤーハーネス本体部の少なくとも一部を覆うように形成された樹脂部分とを備え、前記前記車体固定部のうち少なくとも前記皿バネ部分及び前記車体係止部が外部に露出した状態で前記固定片の少なくとも一部が前記樹脂部分に埋設されることで、前記クランプ部品が前記樹脂部分に固定されている。
第11の態様は、第10の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記ワイヤーハーネス本体部が分岐部分を含み、前記樹脂部分が前記分岐部分を覆うように形成され、前記クランプ部品の前記車体固定部が前記分岐部分の交差部分から突出するように、前記樹脂部分に固定されている。
第1の態様によると、収容空間内に注入された樹脂が硬化すると、ワイヤーハーネス本体部を覆う樹脂部分が形成される。この際、樹脂部分は固定片の少なくとも一部と一体化した状態で硬化する。また、前記車体固定部をその周りから囲うようにして前記車体固定部収容凹部内に収容した状態で、シール部が前記クランプ部品に接触して前記車体固定部収容凹部と前記収容空間とを仕切るため、注入された樹脂が車体固定部に流れ出難いようにすることができる。このため、固定片に対して皿バネ部分及び車体係止部を含む車体固定部が突設されたクランプ部品を、ワイヤーハーネス本体部を覆うように形成された樹脂部分に容易に一体的に固定できる。
第2の態様によると、クランプ部品をワイヤーハーネス本体部の分岐部分の交差部分に固定することができる。
第3の態様によると、前記少なくとも2つの第1型をなるべく正確に位置決めした状態で合体させることができる。
第4の態様によると、弾性封止部材によって、注入された樹脂が収容空間から漏れることが抑制される。
第5の態様によると、ガイド凸部によってワイヤーハーネス本体部を収容空間内に収めるように、ワイヤーハーネス本体部を前記第2型にセットすることができる。
第6の態様によると、ガイド凸部を利用して、上型を下型に対して正確に位置決めした状態で合体させることができる。
第7の態様によると、注入された樹脂が凹溝内を通ってワイヤーハーネス本体部の周りに充填されるため、当該ワイヤーハーネス本体部を覆うように樹脂をなるべくまんべんなくいきわたらせることができる。
第8の態様によると、上記第1の態様のようにすることで、固定片に対して皿バネ部分及び車体係止部を含む車体固定部が突設されたクランプ部品を、ワイヤーハーネス本体部を覆うように形成された樹脂部分に容易に一体的に固定できる。
第9の態様によると、分岐部分に、これを覆う樹脂部分を設けると共にクランプ部品を固定できる。
第10の態様によると、固定片に対して皿バネ部分及び車体係止部を含む車体固定部が突設されたクランプ部品が固定されたワイヤーハーネスを得ることができる。
第11の態様によると、分岐部分の交差部分を樹脂部分で覆いつつ、その交差部分を車体に固定することができる。
ワイヤーハーネスの製造工程を示す説明図である。 成形型を示す斜視図である。 下型を示す斜視図である。 下型を示す平面図である。 一方側の分割下型を示す正面図である。 図4のVI−VI線における概略部分断面図である。 図4のVII−VII線における概略部分断面図である。 上型を示す底面図である。 上型を示す斜視図である。 ワイヤーハーネスの製造工程を示す説明図である。 ワイヤーハーネスの製造工程を示す説明図である。 ワイヤーハーネスの製造工程を示す説明図である。 成形型に弾性封止部材を設けた例を示す説明図である。 ワイヤーハーネスのうち樹脂部分及びクランプ部品を設けた部分を示す概略底面図である。
以下、実施形態に係るワイヤーハーネスの製造方法、ワイヤーハーネス製造用の成形型及びワイヤーハーネスについて説明する。
図1はワイヤーハーネス10の製造工程を示す説明図である。なお、図1では、説明の便宜上、ワイヤーハーネス10を単純化して示している。ワイヤーハーネス10は、自動車等における配線材であり、複数の電線を接続先となる各種電気機器等の配線形態に合わせて所定の布線形態で結束することにより構成されたワイヤーハーネス本体部11を含む。ここでは、ワイヤーハーネス本体部11は、複数の電線が複数の接続先に応じて分岐部分12によって分岐された構成とされている。分岐部分12では、複数の電線は3方向或は4方向以上に分岐していてもよい。
かかるワイヤーハーネス10は、通常、図板20等の上で組立てられる。すなわち、図板20上には、電線の配線形態(図1において図板20上に配線ライン21が描かれている)に沿って、電線を一定位置で支持する電線支持具22が立設されている。そして、複数の電線を電線支持具22に沿って配設した状態で、各電線が粘着テープ、結束バンド等で結束されることで、ワイヤーハーネス本体部11が所定の配線形態に維持される。また、このワイヤーハーネス本体部11に対しては車体固定用のクランプ部品が固定される。ワイヤーハーネス10は、このクランプ部品を用いて、車体に取付固定される。
本実施形態では、ワイヤーハーネス本体部11の中間部の3方向(ここではT字状に分岐している)への分岐部分12を対象として、下記の成形型30を用いて、当該分岐部分12を樹脂部分で覆って複数の電線を所定の分岐形態に保った状態で結束すると共に、当該樹脂部分にクランプ部品を固定する例について説明する。
図2は成形型30を示す斜視図であり、図3は成形型30の下型40を示す斜視図であり、図4は下型40を示す平面図であり、図5は下型40の一方側の分割下型40Aを示す正面図であり、図6は図4のVI−VI線における概略部分断面図であり、図7は図4のVII−VII線における概略部分断面図であり、図8は上型50を示す底面図であり、図9は上型50を示す斜視図である。なお、図3〜図7はクランプ部品80がセットされた状態を示している。
ここで、クランプ部品80について説明しておく。クランプ部品80は、樹脂等により形成された部材であり、車体固定部82と固定片88とを備える(図5参照)。車体固定部82は、車体パネルに取付固定される部分であり、皿バネ部分84と車体係止部86とを備える。車体係止部86は、軸部86aと、軸部86aの先端部から基端部に向けて広がるように延設された複数の弾性係止片86bとを備える。弾性係止片86bは、その先端部を軸部86aに近づけるようにして弾性変形可能に構成されている。そして、車体係止部86を車体パネルに形成された係止孔に挿入すると、複数の弾性係止片86bが係止孔の周縁部に当接して軸部86a側に近づくように弾性変形する。そして、複数の弾性係止片86bが係止孔を乗越えると、複数の弾性係止片86bが元の形状に弾性復帰して、その先端部が係止孔の周縁部に抜止め状に係止するようになる。また、皿バネ部分84は、上記車体係止部86の基端側、より具体的には、軸部86aの基端部に設けられている。皿バネ部分84は、軸部86aの基端部から先端側に向けて徐々に拡開する皿形状に形成されている。軸部86aの軸方向において、皿バネ部分84の周縁部と弾性係止片86bの先端部との間には、車体パネルを挟込み可能な間隔が空けられている。従って、上記のように複数の弾性係止片86bの先端部が係止孔の周縁部で車体パネルの一主面側に当接した状態で、皿バネ部分84の周縁部が係止孔の周縁部で車体パネルの他主面側に当接する。これにより、クランプ部品80の車体固定部82が車体パネルに取付固定される。この取付状態において、皿バネ部分84は、車体パネルの厚みに応じて弾性変形する。すなわち、皿バネ部分84は、車体パネルの厚み差を吸収する役割を持つ。
固定片88は、上記車体固定部82の基端部から側方に延出する長尺形状、ここでは、細長板状に形成されている。ここでは、固定片88は、一枚の細長板状に形成され、その中間部に車体固定部82が突設されている。換言すれば、車体固定部82の基端部の両側方に延びるように固定片88が形成されている。この固定片88をワイヤーハーネス本体部11に沿って配設して、当該ワイヤーハーネス本体部11に固定することで、クランプ部品80がワイヤーハーネス本体部11に取付けられる。なお、固定片は、車体固定部の基端部から一方側にのみ延びるように形成されていてもよいし、或は、車体固定部の基端部からL字状に延びるように形成されていてもよい。
通常、上記固定片88は、取付対象となるワイヤーハーネス本体部11の最小径を想定して当該ワイヤーハーネス本体部11からはみ出ないような幅寸法に設定される。また、皿バネ部分84は、車体パネルへの取付安定性、車体パネルの厚み差吸収の必要性等を考慮した形状、即ち、広がりを持つ形状に形成されている。ここでは、固定片88の幅方向において、皿バネ部分84の外径は、固定片88の幅寸法よりも大きく、従って、固定片88は、固定片88の幅方向両側方にはみ出ている。
成形型30は、第1型としての2つの分割下型40A、40Bを含む下型40と、第2型としての上型50とが分離及び合体可能に構成されている。より具体的には、成形型30は、全体として立方体形状に形成されている。この成形型30が上下に分割され、下方のものが下型40、上方のものが上型50とされている。また、下型40がその平面視において2分割されて分割下型40A、40Bとされている。なお、下型40は、より多数、即ち、3つ以上の型に分割されていてもよいし、上型50も複数の型に分割されていてもよい。
下型40及び上型50が合体した状態で、成形型30には、収容空間31を形成する型面32が形成されている(図2参照)。ここでは、型面32は、ワイヤーハーネス本体部11の少なくとも一部である分岐部分12と、固定片88の少なくとも一部(ここでは、固定片88の全体)とを収容可能な収容空間31を形成する形状に形成されている。
より具体的には、分割下型40A、40Bが合体した状態で、下型40は、扁平な立方体状に形成されている。下型40の一主面(上面)に、下型面42が形成されている。下型面42は、上記分岐部分12の3方向分岐形状に合わせた形状、より具体的には、T字状に延在する溝形状に形成されている。また、下型面42のT字形状の各端部は、下型40の3つの側面側にそれぞれ開口している。下型面42のうち開口部分は、分岐部分12から延出するワイヤーハーネス本体部11の外径に合わせた大きさに形成されている。また、下型面42のうち前記開口部分よりも内側の部分は、分岐部分12よりも、後述する樹脂部分16の厚み分程度大きく広がる形状に形成されている。
なお、下型40には支持棒38が設けられている。ここでは、下型40の一方の分割下型40Aに支持棒38が下方に向けて延びるように設けられている。この支持棒38が図板20上に立設されることで、下型面42を上向きにした姿勢で、下型40が図板20上の所定位置に支持される。
また、上型50は、扁平な立方体状に形成され、その一主面(下面)に、上型面52が形成されている(図8及び図9参照)。上型面52は上記分岐部分12の3方向分岐形状に合わせた形状、より具体的には、T字状の溝形状に形成されている。上型面52のT字形状の各端部は、上型50の3つの側面にそれぞれ開口している。上型面52のうち開口部分は、分岐部分12から延出するワイヤーハーネス本体部11の外径に合わせた大きさに形成される。また、上型面52のうち前記開口部分よりも内側の部分は、分岐部分12よりも、樹脂部分16の厚み分程度大きく広がる形状に形成されている。
また、上型50には、上記収容空間31内に開口する注入口56が形成されている。ここでは、上記収容空間31内に配設される分岐部分12の交差部分に向けて開口するように注入口56が形成されている。注入口56は、収容空間31内のうち他の箇所に向けて開口していてもよいが、上記箇所に開口している方が、収容空間31全体に向けてまんべんなく樹脂を流し込みやすい。
そして、上記下型40と上型50とが合体されると、下型面42と上型面52とが対向配置され、両者の間に、孔がT字状に延びる収容空間31が形成されることになる。この収容空間31は、成形型30の3つの側面に開口している。この収容空間31内に分岐部分12が収容されると、分岐部分12の表面と型面32の内側内面との間に、樹脂を充填可能な隙間が形成される。また、収容空間31の開口部分では、型面32が分岐部分12から延出するワイヤーハーネス本体部11の外周部に接触して、樹脂の漏れが抑制される。
また、上記下型40は、下型面42のうち直線状に延びる溝の幅方向中央部を通るラインにおいて、2分割されている。すなわち、一方の分割下型40Aには、上方及び側方に開口する下型面42Aが形成される。他方の分割下型40Bには、上方及び側方に開口する下型面42B1と、その下型面42B1の中間部に連設され、上方に開口する下型面42B2とを含む下型面42Bが形成される(図4,図10参照)。
この下型40には、分割下型40A、40Bが合体した状態で、車体固定部82をその周りから囲うようにして収容可能な車体固定部収容凹部44が形成されている(図4及び図6参照)。ここでは、下型40のうち分岐部分12の交差部分の下方位置に、車体固定部収容凹部44が形成されている。つまり、分岐部分12の交差部分にクランプ部品80を取付けるために、車体固定部収容凹部44を当該交差部分に対応する位置に形成している。この場合に、車体固定部収容凹部44に容易に車体固定部82を収容できるようにするために、下型40が分岐部分12の交差部分を通る面で分離されている。
より具体的には、上記一方の分割下型40Aのうち下型面42Aの長手方向中間部の底部に、分割凹部44Aが形成されている。分割凹部44Aは、他方の分割下型40Bとの合体面側に開口している。ここでは、分割凹部44Aは、分割下型40Aの下方にも開口しているが、これは必須ではない。また、他方の分割下型40Bのうち下型面42Bの長手方向中間部(下型面42B2の延長上の部分でもある)の底部に、分割凹部44Bが形成されている。分割凹部44Bは、一方の分割下型40Aとの合体面側に開口している。そして、分割下型40A、40Bが合体すると、分割凹部44A、44Bが対向状態で組合わされ、収容空間31のうち分岐部分12の交差部分の下方に広がるようにして、車体固定部82をその周りから囲うようにして(ここでは両側から挟込むようにして)収容可能な車体固定部収容凹部44が形成される。この車体固定部収容凹部44は、上記皿バネ部分84を収容可能な広がりを有しており、ここでは、下型面42の幅よりも大きく広がっている。つまり、下型40を平面視した状態では、車体固定部収容凹部44は、下型面42の下方では、下型面42の両側にはみ出るように広がっている。なお、ここでは、車体固定部収容凹部44は下方に開口しているが、下方に開口していることは必須ではない。
また、下型40には、車体固定部収容凹部44内に車体固定部82を収容するように、クランプ部品80を下型40にセットした状態で、クランプ部品80に接触して車体固定部収容凹部44と収容空間31とを仕切るシール部46が形成されている。
より具体的には、分割下型40A、40Bのうち上記車体固定部収容凹部44の上方開口を囲むようにして、側縁部シール部46A1、46B1と底面シール部46A2、46B2とが、シール部46として形成されている。底面シール部46A2、46B2は、車体固定部収容凹部44の上方開口において、下型面42を横切る2箇所に形成されている。各底面シール部46A2、46B2は、下型面42を横切る突条形状に形成され、その上面は平坦な細長い面に形成されている。そして、車体固定部82を車体固定部収容凹部44内に収容すると共に、固定片88を下型面42内にその長手方向に沿って配設した状態で、底面シール部46A2、46B2が固定片88の下面にその幅方向略全域に亘って接触する。
また、側縁部シール部46A1、46B1は、車体固定部収容凹部44の上方開口において、底面シール部46A2、46B2の外側端部間を結ぶ長尺形状に形成されている。そして、上記のように固定片88が底面シール部46A2、46B2に接触するように下型面42内に配設された状態で、側縁部シール部46A1、46B1が固定片88の側縁部にその長手方向略全体に亘って接触する。
そして、クランプ部品80を下型40にセットした状態で、車体固定部収容凹部44の上方開口4方において、シール部46が固定片88のうち車体固定部82を挟む底面2箇所及びその2箇所間での固定片88の両側縁部に当接する。これにより、収容空間31に注入された樹脂が車体固定部収容凹部44側に流れ込み難いように、収容空間31と車体固定部収容凹部44とが仕切られる。
なお、下型40の底部のうち両側開口の間は、固定片88を載置可能な凹部48が形成されている。当該凹部48の両端部には固定片88の両端部に当接可能な突条部48pが形成されている。そして、固定片88の両側縁部が側縁部シール部46A1、46B1に当接すると共に、固定片88の両端部が突条部48pに当接することで、固定片88が下型面42の底部において一定位置に載置支持されるようになっている。
なお、上記型面32には、ワイヤーハーネス本体部11の外周周りに沿って樹脂が流れ込みやすいように、ワイヤーハーネス本体部11の周りを取囲む方向に延在する凹溝32gが形成されている。凹溝32gは、ワイヤーハーネス本体部11の外周方向において連続していてもよいし、断続的であってもよい。なお、ここでは、各凹溝32gは、ワイヤーハーネス本体部11の長手方向においても部分的に繋がっている(図8及び図9参照)。
また、上記分割下型40A、40Bには、それぞれの合体面より突出するようにして合体ガイド用凸部49aが形成されると共に、この合体ガイド用凸部49aに対向する位置に、当該合体ガイド用凸部49aを嵌め込み可能な合体ガイド用凹部49bが形成されている(図2、図3、図5,図10参照)。ここでは、一方の分割下型40Aに、分割凹部44Aを挟むようにして合体ガイド用凸部49a及び合体ガイド用凹部49bが形成され、他方の分割下型40Bに、分割凹部44Aを挟むようにして合体ガイド用凹部49b及び合体ガイド用凸部49aが形成されている。
そして、両分割下型40A、40Bを合体させる際に、各合体ガイド用凸部49aを対向する合体ガイド用凹部49bに嵌め込みつつ近づけることで、両分割下型40A、40Bが相互に位置ずれなく所定の位置関係で合体される。
また、上記下型40には、電線を収容空間31内に収めるようにガイドするガイド凸部44cが設けられている。より具体的には、下型40の一主面(上面)のうち上記下型面42の境界の外方位置にガイド凸部44cが突設されている。各ガイド凸部44cは、下型面42を両側から挟むように設けられることが好ましい。ここでは、ガイド凸部44cは、下型40に対して一体形成された部品であるが、必ずしもその必要はない。
また、上型50には、上記ガイド凸部44cを嵌め込み可能なガイド凹部54cが形成されている。より具体的には、上記上型50の一主面(下面)のうち上型面52の境界の外方位置であって上記ガイド凸部44cに対応する位置に、ガイド凹部54cが形成されている。ガイド凹部54cは、それぞれガイド凸部44cを嵌め込み可能な開口形状に形成され、ガイド凸部44cをガイド凹部54cに嵌め込むことで、下型40に対する上型50の位置決めを行えるようになっている。
上記成形型30を用いたワイヤーハーネス10の製造方法について説明する。
まず、所定の配線経路に沿って成形型30及び電線支持具22が立設された図板20を準備する(図1参照)。なお、ワイヤーハーネス10の製造初期状態では、下型40から上型50が分離され、一方の分割下型40Aから他方の分割下型40Bが分離されている。
そして、図10に示すように、一方の分割下型40Aにクランプ部品80をセットする。この際、車体固定部82が分割下型40A内に配設されると共に、固定片88が底面シール部46A2上に配設されるようにする。この後、各合体ガイド用凸部49aを各合体ガイド用凹部49bに嵌め込むようにして、他方の分割下型40Bを一方の分割下型40Aに合体させる。これにより、車体固定部82がその周りから囲われるようにして車体固定部収容凹部44内に収容されると共に、車体固定部82を取り囲むようにシール部46が固定片88に接触した状態で、クランプ部品80が下型40にセットされる(図3〜図7参照)。
次に、複数の電線を図板20上に順次配設していく。この際、各電線を電線支持具22で所定位置に支持する。そして、成形型30が配設された箇所で、図11に示すように、電線を下型面42に沿ってT字状に分岐させつつ配設する。これにより、ワイヤーハーネス本体部11が車体固定部82に沿って配設される。この際、電線は、ガイド凸部44cによって下型面42からはみ出さないようにガイドされている。この際、複数の電線は他の箇所で結束されていてもよいし、結束されていなくてもよい。
この後、ガイド凸部44cをガイド凹部54cに嵌め込みつつ、上型50を下型40に合体させる。これにより、図12に示すように、T字状の分岐部分12及びクランプ部品80の固定片88をT字状の収容空間31内に収容する。
次に、注入口56を通じて、収容空間31内に注入可能でかつ注入後に硬化可能な樹脂を、収容空間31内に注入する。樹脂としては、ナイロン、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。そして、樹脂を、ホットガン等の注入装置60を用いて加熱軟化させて収容空間31内に注入可能な状態にして、上記注入口56を通じて収容空間31内に注入する。
なお、この場合、下型40及び上型50は、加熱軟化された樹脂の温度に耐える耐熱性を有する樹脂、例えば、ABS樹脂等によって形成するとよい。もっとも、注入される樹脂としては、上記の他、湿気硬化する樹脂を用いてもよいし、或は、光硬化する樹脂等を用いてもよい。後者の場合、上型50等を透明樹脂で形成するとよい。
収容空間31内に注入された樹脂は、注入口56の内側開口を起点として、分岐部分12と型面32との間の隙間を通って、分岐部分12の外周囲に行きわたっていく。特に、電線の長手方向においては、樹脂は電線の隙間を通って流れていく。また、ワイヤーハーネス本体部11の外周方向においては、樹脂は凹溝32gを通ってもいきわたる。このため、より確実に、分岐部分12周りにまんべんなく樹脂を行きわたらせることができる。なお、収容空間31の開口部は狭く形成されているため、収容空間31内に注入された樹脂がその開口から通って外方へ流れ出ることが抑制されている。
この際、樹脂は、クランプ部品80の固定片88の両端部を取込むようにしていきわたる。とくに、本実施形態では、固定片88は底面シール部46A2、46B2に上に載置され、その両端部は下型面42の底部より浮いた状態となっている(図7参照)。このため、樹脂は、固定片88の両端部の下側にも流れ込み、固定片88の両端部は樹脂内に埋るように取込まれる。
一方、車体固定部収容凹部44の上方開口周り、即ち、車体固定部82の周囲四方では、シール部46が固定片88の底面或は側縁部に接触して、収容空間31と車体固定部収容凹部44との間を仕切っている。このため、収容空間31に導入された樹脂が、車体固定部収容凹部44に流れ込むことが抑制され、車体固定部82への付着が抑制されている。
なお、図13に示すように、上記型面32を構成する下型面42及び上型面52のうち、分岐部分から延出する少なくとも1つの電線を囲う位置には、弾性封止部材70(図13では、説明の便宜上網線模様を付した)が設けられることが好ましい。より具体的には、収容空間31の開口部の内周面にその周方向に沿って弾性封止部材70が設けられ、下型40及び上型50を合体させた状態で、弾性封止部材70がワイヤーハーネス本体部11の外周部に押付けられて変形した状態となることが好ましい。これにより、収容空間31に注入された樹脂が収容空間31の開口部とワイヤーハーネス本体部11の外周部との隙間を通って外部に漏れ出にくくなる。また、上記シール部46のうち、少なくともクランプ部品80と接触する部分には、弾性封止部材72(図13では、説明の便宜上網線模様を付した)が設けられていることが好ましい。これにより、収容空間31に注入された樹脂がシール部46とクランプ部品80との間を通って車体固定部収容凹部44側に漏れ出にくくなる。弾性封止部材70、72としては、ゴム等のエラストマーにより形成された部材を用いることが好ましい。弾性封止部材70、72は、下型40或は上型50に対して接着剤、ねじ止、或は、下型40及び上型50に形成された凹部に嵌め込む構造等を利用して当該下型40、上型50に取付けられるとよい。
そして、樹脂が冷却、固化した後、下型40に対して上型50を分離させ、さらに、他方の分割下型40Bを一方の分割下型40Aから分離させると、分岐部分が樹脂部分16によって覆われると共に、当該樹脂部分16にクランプ部品80が固定されたワイヤーハーネス10が得られる。このワイヤーハーネス10に対して、必要に応じてその他の結束作業が行われる。
以上のように構成されたワイヤーハーネス10の製造方法、ワイヤーハーネス製造用の成形型30及びワイヤーハーネス10によると、収容空間31に注入された樹脂が硬化すると、ワイヤーハーネス本体部11を覆う樹脂部分16が形成される。ワイヤーハーネス本体部11が所定の結束形態に維持され、特に、本実施形態では、所定の分岐形態に維持される。この際、樹脂部分16は、固定片88の少なくとも一部と一体化した状態で硬化しているため、固定片88を介してクランプ部品80が樹脂部分16に固定される。また、樹脂部分16を形成する際、車体固定部82をその周りから囲うようにして車体固定部収容凹部44内に収容した状態で、シール部46をクランプ部品80に接触させて、車体固定部収容凹部44と収容空間31とを仕切っている。このため、注入された樹脂が車体固定部82側に流れ出難い。これにより、車体固定部82に樹脂等を付着させないで、固定片88に対して皿バネ部分84及び車体係止部86を含む車体係止部86が突設されたクランプ部品80を、ワイヤーハーネス本体部11を覆うように形成された樹脂部分16に容易に一体的に固定できる。
しかも、型面32は、分岐部分12を収容可能な収容空間31を形成するように形成されており、車体固定部収容凹部44が分岐部分12の交差部分に対応する位置に形成され、また、下型40が前記車体固定部収容凹部44を分割するように分割下型40A、40Bに分離される。このため、分岐部分12に樹脂部分16を形成しつつ、当該樹脂部分16にクランプ部品80を固定できる。これにより、分岐部分12に対して、その分岐形態の維持及び保護のための樹脂部分16を形成しつつ、当該分岐部分12の交差部分にクランプ部品80を固定することができる。分岐部分12に対してクランプ部品80を固定することで、分岐部分12を、クランプ部品80を利用して直接的に車体パネルに固定することができ、クランプ部品80の取付位置の自由度向上に貢献する。さらには、ワイヤーハーネス10の配線レイアウトの自由度が向上し、ワイヤーハーネス10の短尺化、軽量化、低コスト化等にも貢献する。
また、分割下型40A、40Bには、それぞれの合体面より突出するようにして合体ガイド用凸部49aが形成されると共に、この合体ガイド用凸部49aに対向する位置に、当該合体ガイド用凸部49aを嵌め込み可能な合体ガイド用凹部49bが形成されているため、合体ガイド用凸部49aを合体ガイド用凹部49bに嵌め込むことで、分割下型40A、40Bを容易に正確に位置決めしつつ合体することができる。
また、分割下型40Aに突設されたガイド凸部44cによって、ワイヤーハーネス本体部11を構成する各電線を収容空間31内に収めるように配設しやすい。
しかも、分割下型40Aのガイド凸部44cが上型50のガイド凹部54cに嵌め込まれるため、上型50を下型40に対して容易に正確に位置決めした状態で合体させることができる。
また、型面32に凹溝32gが形成されているため、注入された樹脂が凹溝32gを通って分岐部分12の周りに入り込んでいくため、より確実に当該分岐部分12を覆うように樹脂をなるべくまんべんなくいきわたらせることができる。
なお、上記実施形態では、ワイヤーハーネス本体部11の分岐部分12を樹脂部分16で覆う例で説明したが、ワイヤーハーネス本体部の直線部分を樹脂部分で覆ってもよい。
また、樹脂部分16は、ワイヤーハーネス本体部11を長尺に亘って覆っていてもよく、また、ワイヤーハーネス本体部11の全体を覆っていてもよい。この場合、樹脂部分16は、ワイヤーハーネス本体部11を所定の直線形状又は曲げ形状に維持する役割をも果すことができる。
また、下型40の分離態様は、上記例に限られない。上記実施形態で説明した分割面に対して直交する面で、2分割されていてもよい。つまり、車体固定部収容凹部44に皿バネ部分84を含む車体固定部82を配設し易くなるように、車体固定部収容凹部44を分割するように下型が分割されていればよい。
また、固定片88は、少なくとも一部が樹脂部分16に対して埋設されて一体化されていればよい。上記のように固定片88の端部が樹脂部分16に埋っていることは必須ではなく、当該端部の一主面等が部分的に樹脂部分16の表面に露出していてもよい。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 ワイヤーハーネス
11 ワイヤーハーネス本体部
12 分岐部分
16 樹脂部分
30 成形型
31 収容空間
32 型面
32g 凹溝
40 下型
40A、40B 分割下型
44 車体固定部収容凹部
44c ガイド凸部
44A、44B 分割凹部
46 シール部
49a 合体ガイド用凸部
49b 合体ガイド用凹部
50 上型
52 上型面
54c ガイド凹部
70、72 弾性封止部材
80 クランプ部品
82 車体固定部
84 皿バネ部分
86 車体係止部
88 固定片

Claims (11)

  1. 複数の電線が結束されたワイヤーハーネス本体部に、固定片に対して皿バネ部分及び車体係止部を含む車体固定部が突設されたクランプ部品が固定されたワイヤーハーネスの製造方法であって、
    (a)少なくとも2つの第1型と、少なくとも1つの第2型とが分離及び合体可能に構成され、前記少なくとも2つの第1型と前記少なくとも1つの第2型とが合体した状態で、前記ワイヤーハーネス本体部の少なくとも一部と前記固定片の少なくとも一部とを収容可能な収容空間を形成する型面が形成され、前記少なくとも2つの第1型が合体した状態で、前記車体固定部をその周りから囲うようにして収容可能な車体固定部収容凹部が形成され、前記車体固定部収容凹部内に前記車体固定部を収容するように前記クランプ部品をセットした状態で、前記クランプ部品に接触して前記車体固定部収容凹部と前記収容空間とを仕切るシール部が形成された成形型を準備する工程と、
    (b)前記少なくとも2つの第1型を合体させて、前記車体固定部をその周りから囲うようにして前記車体固定部収容凹部内に収容すると共に、前記シール部を前記クランプ部品に接触させて、前記クランプ部品を前記少なくとも2つの第1型にセットする工程と、
    (c)前記ワイヤーハーネス本体部を構成する電線を少なくとも一部を、前記少なくとも2つの第1型にセットする工程と、
    (d)前記少なくとも2つの第1型と前記少なくとも1つの第2型とを合体させて、前記ワイヤーハーネス本体部を構成する電線の少なくとも一部と前記固定片の少なくとも一部とを前記収容空間内に配設する工程と、
    (e)前記収容空間内に、前記収容空間内に注入可能でかつ注入後に硬化可能な樹脂を注入する工程と、
    を備えるワイヤーハーネスの製造方法。
  2. 前記ワイヤーハーネス本体部が分岐部分を含む、請求項1記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記成形型として、
    前記型面は、前記少なくとも2つの第1型と前記少なくとも1つの第2型とが合体した状態で前記分岐部分を収容可能な前記収容空間を形成し、
    前記少なくとも2つの第1型は、前記分岐部分の交差部分で分離するように形成され、
    前記車体固定部収容凹部が、前記分岐部分の交差部分に対応する位置に形成されているものを用いる、ワイヤーハーネスの製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記成形型として、前記少なくとも2つの第1型のうちの少なくとも1つに合体ガイド用凸部が形成され、前記少なくとも2つの第1型のうちの他の少なくとも1つに前記合体ガイド用凸部が嵌め込まれる合体ガイド用凹部が形成されたものを用いる、ワイヤーハーネスの製造方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記成形型として、前記型面に、前記ワイヤーハーネス本体部が前記収容空間から延出する手前で前記ワイヤーハーネス本体部を囲う弾性封止部材が設けられたものを用いる、ワイヤーハーネスの製造方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記成形型として、前記少なくとも2つの第2型に、前記ワイヤーハーネス本体部を前記収容空間内に収めるようにガイドするガイド凸部が設けられたものを用いる、ワイヤーハーネスの製造方法。
  6. 請求項5に記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記成形型として、前記第2型に、前記ガイド凸部が嵌め込まれるガイド受凹部が形成されているものを用いる、ワイヤーハーネスの製造方法。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記成形型として、前記型面に、前記ワイヤーハーネス本体部の周りを囲む方向に延在する凹溝が形成されたものを用いる、ワイヤーハーネスの製造方法。
  8. ワイヤーハーネス本体部を覆うと共に、固定片に対して皿バネ部分及び車体係止部を含む車体固定部が突設されたクランプ部品が固定された樹脂部分を成型するためのワイヤーハーネス製造用の成形型であって、
    分離及び合体可能な、少なくとも2つの第1型と、少なくとも1つの第2型とを備え、
    前記少なくとも2つの第1型と前記少なくとも1つの第2型とに、それらが合体した状態で、前記ワイヤーハーネス本体部の少なくとも一部と前記固定片の少なくとも一部とを収容可能な収容空間を形成する型面が形成され、
    前記少なくとも2つの第1型に、それらが合体した状態で、前記車体固定部をその周りから囲うようにして収容可能な車体固定部収容凹部が形成され、
    前記車体固定部収容凹部内に前記車体固定部を収容するように前記クランプ部品をセットした状態で、前記クランプ部品に接触して前記車体固定部収容凹部と前記収容空間とを仕切るシール部が形成された、ワイヤーハーネス製造用の成形型。
  9. 前記樹脂部分をワイヤーハーネス本体部の分岐部分に形成するための、請求項8記載のワイヤーハーネスの製造用の成形型であって、
    前記型面は、前記少なくとも2つの第1型と前記少なくとも1つの第2型とが合体した状態で前記分岐部分を収容可能な前記収容空間を形成し、
    前記少なくとも2つの第1型は、前記分岐部分の交差部分で分離するように形成され、
    前記車体固定部収容凹部が、前記分岐部分の交差部分に対応する位置に形成されている、ワイヤーハーネス製造用の成形型。
  10. 複数の電線が結束されたワイヤーハーネス本体部と、
    固定片に対して皿バネ部分及び車体係止部を含む車体固定部が突設され、前記固定片が前ワイヤーハーネス本体部に沿って配設されたクランプ部品と、
    前記ワイヤーハーネス本体部の少なくとも一部を覆うように形成された樹脂部分とを備え、
    前記前記車体固定部のうち少なくとも前記皿バネ部分及び前記車体係止部が外部に露出した状態で前記固定片の少なくとも一部が前記樹脂部分に埋設されることで、前記クランプ部品が前記樹脂部分に固定されている、ワイヤーハーネス。
  11. 請求項10記載のワイヤーハーネスであって、
    前記ワイヤーハーネス本体部が分岐部分を含み、
    前記樹脂部分が前記分岐部分を覆うように形成され、
    前記クランプ部品の前記車体固定部が前記分岐部分の交差部分から突出するように、前記樹脂部分に固定されている、ワイヤーハーネス。
JP2012006956A 2012-01-17 2012-01-17 ワイヤーハーネスの製造方法及びワイヤーハーネス製造用の成形型 Expired - Fee Related JP5751175B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012006956A JP5751175B2 (ja) 2012-01-17 2012-01-17 ワイヤーハーネスの製造方法及びワイヤーハーネス製造用の成形型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012006956A JP5751175B2 (ja) 2012-01-17 2012-01-17 ワイヤーハーネスの製造方法及びワイヤーハーネス製造用の成形型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013149369A true JP2013149369A (ja) 2013-08-01
JP5751175B2 JP5751175B2 (ja) 2015-07-22

Family

ID=49046718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012006956A Expired - Fee Related JP5751175B2 (ja) 2012-01-17 2012-01-17 ワイヤーハーネスの製造方法及びワイヤーハーネス製造用の成形型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5751175B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109415021A (zh) * 2016-05-09 2019-03-01 矢崎系统技术有限公司 线束、车辆部件、模具、模具系统和制造线束的方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61161913A (ja) * 1984-12-29 1986-07-22 大和化成工業株式会社 ワイヤハ−ネスを配設するための結束固定具
JP2007267532A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk ワイヤハーネス分岐位置用クリップおよび該クリップのワイヤハーネス取付方法
JP2011078245A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Fujikura Ltd クリップ及びクリップ付きワイヤハーネス
JP2011094682A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Sumitomo Wiring Syst Ltd ワイヤーハーネス保持用クリップ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61161913A (ja) * 1984-12-29 1986-07-22 大和化成工業株式会社 ワイヤハ−ネスを配設するための結束固定具
JP2007267532A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk ワイヤハーネス分岐位置用クリップおよび該クリップのワイヤハーネス取付方法
JP2011078245A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Fujikura Ltd クリップ及びクリップ付きワイヤハーネス
JP2011094682A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Sumitomo Wiring Syst Ltd ワイヤーハーネス保持用クリップ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109415021A (zh) * 2016-05-09 2019-03-01 矢崎系统技术有限公司 线束、车辆部件、模具、模具系统和制造线束的方法
US11745675B2 (en) 2016-05-09 2023-09-05 Yazaki Systems Technologies Gmbh Wiring harness, vehicle component, mold, mold system and method for manufacturing the wiring harness
CN109415021B (zh) * 2016-05-09 2023-11-17 矢崎系统技术有限公司 线束、车辆部件、模具、模具系统和制造线束的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5751175B2 (ja) 2015-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11745675B2 (en) Wiring harness, vehicle component, mold, mold system and method for manufacturing the wiring harness
US20130146354A1 (en) Wire fitting and wire harness
US7908742B2 (en) Method of forming a protective covering for a wire harness
US9482441B2 (en) Composite molded body and method for manufacturing same
CN102868120A (zh) 布线工具、线束及其生产方法
US20130008713A1 (en) Connector supporting tool, wiring tool and wiring harness
JP6382557B2 (ja) リアクトルおよびその製造方法
CN104564965B (zh) 紧固件
JP5751175B2 (ja) ワイヤーハーネスの製造方法及びワイヤーハーネス製造用の成形型
CN112303231A (zh) 密封部件和防水结构
US20110242786A1 (en) Component carrier for substantially electrical components
CN103782462A (zh) 具有夹子的线束
CN110462951A (zh) 电线保护用保护器及带保护器的电线
JPS61281593A (ja) 電子装置を製造する方法およびこの方法を実施するための成形工具
CN107538673B (zh) 线束的制造方法
US20140102747A1 (en) Wire harness
WO2016075788A1 (ja) 防水型制御ユニット、及び防水型制御ユニットの製造方法
WO2015029957A1 (ja) 電線保護部材
JP2013045678A (ja) ワイヤーハーネスの製造方法、ワイヤーハーネスの分岐部分成形型及びワイヤーハーネス
JP6498742B1 (ja) 保護部品及び保護方法
JP2012239305A (ja) ワイヤハーネス用のプロテクタ
JP6457730B2 (ja) リアクトル
JP2866571B2 (ja) グロメットの止水構造及びその止水方法
JP2012175716A (ja) ワイヤハーネスの保護具
JP2008192545A (ja) フレキシブル基板ケーブル用防水コネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150402

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150421

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150504

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5751175

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees