JP2013045678A - ワイヤーハーネスの製造方法、ワイヤーハーネスの分岐部分成形型及びワイヤーハーネス - Google Patents

ワイヤーハーネスの製造方法、ワイヤーハーネスの分岐部分成形型及びワイヤーハーネス Download PDF

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Abstract

【課題】ワイヤーハーネスの分岐部分を覆うように樹脂をなるべくまんべんなくいきわたらせるようにすること。
【解決手段】複数の電線が分岐部分で分岐しつつ結束されたワイヤーハーネスの製造方法であって、(a)少なくとも2つの型40、50が分離及び合体可能に構成され、前記少なくとも2つの型40、50が合体した状態で分岐部分を収容可能な収容空間を形成する型面が形成された分岐部分成形型30を準備する工程と、(b)前記複数の電線の分岐部分を、前記収容空間内に収容する工程とを備える。ワイヤーハーネスの製造方法は、さらに、前記分岐部分成形型30のうち前記分岐部分の交点部分に開口するように形成された注入口56を通じて、前記収容空間内に注入可能でかつ注入後に硬化可能な樹脂を注入する工程を備える。
【選択図】図19

Description

この発明は、分岐部分を有するワイヤーハーネスを製造する技術に関する。
樹脂でモールドされたワイヤーハーネスを製造する方法が、特許文献1に開示されている。特許文献1では、複数の電線の集中分岐部が成形用金型の溝内に挿入された状態で、樹脂が溝内に充填され硬化される。特許文献1では、樹脂を成形用型の溝に沿ってたらし込むように充填していく旨、或は、樹脂注入口から樹脂を充填注入する旨開示されている。
特開2004−6129号公報
ところで、上記集中分岐部を覆うようにモールドされる樹脂部分は、複数の電線を所定の分岐形態に保った状態で結束する役割を有している。このため、樹脂が集中分岐部の周りにまんべんなくいきわたるようにすることが好ましい。
しかしながら、特許文献1のように、樹脂を成形用金型の溝に沿ってたらし込むように充填していく方法では、樹脂がいきわたらない部分が生じ易い。また、樹脂注入口から樹脂を充填注入する方法でも、樹脂注入口の位置によっては、樹脂を適切な領域にまんべんなくいきわたらせ難い。
そこで、本発明は、ワイヤーハーネスの分岐部分を覆うように樹脂をなるべくまんべんなくいきわたらせるようにすることを目的とする。
上記を解決するため、第1の態様は、複数の電線が分岐部分で分岐しつつ結束されたワイヤーハーネスの製造方法であって、(a)少なくとも2つの型が分離及び合体可能に構成され、前記少なくとも2つの型が合体した状態で前記分岐部分を収容可能な収容空間を形成する型面が形成された分岐部分成形型を準備する工程と、(b)前記複数の電線の分岐部分を、前記収容空間内に収容する工程と、(c)前記分岐部分成形型のうち前記分岐部分の交点部分に向けて開口するように形成された注入口を通じて、前記収容空間内に注入可能でかつ注入後に硬化可能な樹脂を注入する工程とを備える。
第2の態様は、第1の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記分岐部分成形型として、前記型面に、前記分岐部分から延出する少なくとも1つの前記電線を囲う弾性封止部材が設けられたものを用いる。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記分岐部分成形型として、前記少なくとも2つの型の1つとして下型を有し、前記下型に、前記電線を前記収容空間内に収めるようにガイドするガイド凸部が設けられたものを用いる。
第4の態様は、第3の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記ガイド凸部は、前記収容空間の境界に沿って延びるように突設された板状部分である。
第5の態様は、第3又は第4の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記分岐部分成形型として、前記少なくとも2つの型の1つとして上型を有し、前記上型に前記ガイド凸部が嵌め込まれるガイド受凹部が形成されているものを用いる。
第6の態様は、第1〜第5のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記分岐部分成形型として、前記型面に、少なくとも1つの前記電線の周りを囲む方向に延在する凹溝が形成されたものを用いる。
また、上記課題を解決するため、第7の態様は、ワイヤーハーネスにおける複数の電線の分岐部分を覆う樹脂部分を成形するためのワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、分離及び合体可能な少なくとも2つの型を備え、前記少なくとも2つの型に、それらが合体した状態で、前記分岐部分を収容可能な収容空間を形成する型面が形成されると共に、前記収容空間内に配設される前記分岐部分の交点部分に開口するように注入口が形成されている。
第8の態様は、第7の態様に係るワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、前記型面に、前記分岐部分から延出する少なくとも1つの前記電線を囲う弾性封止部材が設けられている。
第9の態様は、第7又は第8の態様に係るワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、前記少なくとも2つの型の1つとして下型を有し、前記下型に、前記電線を前記収容空間内に収めるようにガイドするガイド凸部が設けられている。
第10の態様は、第9の態様に係るワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、前記ガイド凸部は、前記収容空間の境界に沿って延びるように突設された板状部分とされている。
第11の態様は、第9又は第10の態様に係るワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、前記少なくとも2つの型の1つとして上型を有し、前記上型に前記ガイド凸部が嵌め込まれるガイド受凹部が形成されている。
第12の態様は、第7〜第11のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、前記型面に、少なくとも1つの前記電線の周りを囲む方向に延在する凹溝が形成されている。
上記課題を解決するため、第13の態様に係るワイヤーハーネスは、複数の電線が分岐部分で分岐しつつ配設されたハーネス本体部と、前記分岐部分を収容する収容空間内に注入可能でかつ注入後に硬化可能な樹脂が前記分岐部分の交点部分から供給されることによって、前記分岐部分を覆うように形成された樹脂部分とを備える。
第1の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法によると、前記分岐部分成形型のうち前記分岐部分の交点部分に向けて開口するように形成された注入口を通じて、前記収容空間内に樹脂を注入するため、ワイヤーハーネスの分岐部分の交点部分周りに、当該分岐部分を覆うように樹脂をなるべくまんべんなくいきわたらせることができる。
第2の態様によると、弾性封止部材によって、注入された樹脂が収容空間から漏れることが抑制される。
第3の態様によると、ガイド凸部によって電線を収容空間内に収めるように、複数の電線を下型にセットすることができる。
第4の態様によると、電線を板状のガイド凸部によってより確実に収容空間内に収めるようにガイドすることができる。
第5の態様によると、ガイド凸部を利用して、上型を下型に対して正確に位置決めした状態で合体させることができる。
第6の態様によると、注入された樹脂が凹溝内を通って分岐部分の周りに充填されるため、当該分岐部分を覆うように樹脂をなるべくまんべんなくいきわたらせることができる。
第7の態様に係るワイヤーハーネスの分岐部分成形型によると、前記分岐部分成形型のうち前記分岐部分の交点部分に開口するように形成された注入口を通じて、前記収容空間内に樹脂を注入することにより、ワイヤーハーネスの分岐部分の交点部分周りに、当該分岐部分を覆うように樹脂をなるべくまんべんなくいきわたらせることができる。
第8の態様によると、弾性封止部材によって、注入された樹脂が収容空間から漏れることが抑制される。
第9の態様によると、ガイド凸部によって電線を収容空間内に収めるように、複数の電線を下型にセットすることができる。
第10の態様によると、電線を板状のガイド凸部によってより確実に収容空間内に収めるようにガイドすることができる。
第11の態様によると、ガイド凸部を利用して、上型を下型に対して正確に位置決めした状態で合体させることができる。
第12の態様によると、注入された樹脂が凹溝内を通って分岐部分の周りに充填されるため、当該分岐部分を覆うように樹脂をなるべくまんべんなくいきわたらせることができる。
第13の態様に係るワイヤーハーネスによると、分岐部分を覆うように形成された樹脂部分は、樹脂が前記分岐部分の交点部分から供給されることによって形成されているため、ワイヤーハーネスの分岐部分の交点部分周りに、当該分岐部分を覆うように樹脂をなるべくまんべんなくいきわたらせることができる。
ワイヤーハーネスの製造工程を示す説明図である。 実施形態に係る分岐部分成形型を示す斜視図である。 同上の分岐部分成形型を示す斜視図である。 同上の分岐部分成形型の下型を示す斜視図である。 同上の下型を示す斜視図である。 同上の下型を示す平面図である。 同上の下型を示す正面図である。 同上の下型を示す背面図である。 同上の下型を示す側面図である。 同上の下型を示す側面図である。 実施形態に係る分岐部分成形型の上型を示す斜視図である。 同上の上型を示す斜視図である。 同上の上型を示す底面図である。 同上の下型を示す正面図である。 同上の下型を示す背面図である。 同上の下型を示す側面図である。 同上の下型を示す側面図である。 実施形態に係るワイヤーハーネスの製造工程を示す説明図である。 同上のワイヤーハーネスの製造工程を示す説明図である。 同上のワイヤーハーネスの製造工程を示す説明図である。
以下、実施形態に係るワイヤーハーネスの製造方法、ワイヤーハーネスの分岐部分成形型及びワイヤーハーネスについて説明する。
図1はワイヤーハーネス10の製造工程を示す説明図である。なお、図1では、説明の便宜上、ワイヤーハーネス10を単純化して示している。ワイヤーハーネス10は、自動車等における配線材であり、複数の電線を接続先となる各種電気機器等の配線形態に合わせて所定の布線形態で結束することにより製造される。かかるワイヤーハーネス10では、複数の電線が複数の接続先に応じて分岐部分12によって分岐されている。分岐部分12では、複数の電線は3方向或は4方向以上に分岐している。
かかるワイヤーハーネス10は、通常、図板20等の上で組立てられる。すなわち、図板20上には、電線の配線形態(図1において図板20上に配線ライン21が描かれている)に沿って、電線を一定位置で支持する電線支持具22が立設されている。そして、複数の電線を電線支持具22に沿って配設した状態で、各電線を粘着テープ、結束バンド等で結束することで、ワイヤーハーネス10が製造される。
分岐部分12において複数の電線を粘着テープ等で結束する際、電線支持具22が邪魔になるため、通常は、電線支持具22に支持された電線束部分を当該電線支持具22から外した状態で、当該電線束部分に粘着テープ等を巻回することとなる。ところが、この場合、作業者によって作業差が生じ、分岐部分12の形態が不安定となる。また、電線支持具22から電線束を外した状態で分岐部分12に粘着テープを巻回するため、分岐部分12の位置が本来の位置よりずれてしまうことがある。
本実施形態では、ワイヤーハーネス10の中間部の3方向分(ここではT字状に分岐している)への岐部分12を対象として、下記の分岐部分成形型30を用いて、当該分岐部分12を樹脂部分で覆って、複数の電線を所定の分岐形態に保った状態で結束する例について説明する。
図2及び図3は分岐部分成形型30を示す斜視図である。図4及び図5は分岐部分成形型30の下型40を示す斜視図であり、図6は下型40を示す平面図であり、図7は下型40を示す正面図であり、図8は下型40を示す背面図であり、図9及び図10は下型40を示す側面図である。図11及び図12は上型50を示す斜視図であり、図13は上型50を示す底面図であり、図14は下型40を示す正面図であり、図15は下型40を示す背面図であり、図16及び図17は下型40を示す側面図である。
すなわち、分岐部分成形型30は、分離及び合体可能な少なくとも2つの型として下型40及び上型50を備えている。より具体的には、分岐部分成形型30は、全体として立方体形状に形成されている。この分岐部分成形型30が、上下に2つに分割されて、下方のものが下型40、上方のものが上型50とされている。なお、分岐部分成形型30は、3つ以上の型の組合わせによって構成されていてもよい。例えば、下型に対して複数(例えば2つ)の上型が組合わされる例であってもよい。
下型40及び上型50が合体した状態で、分岐部分成形型30には、分岐部分12を収容可能な収容空間31を形成する型面32が形成されている(図2及び図3参照)。以下の実施形態では、下型40及び上型50の両方に、溝状の下型面42及び溝状の上型面52が形成された例で説明するが、下型にのみ溝状の下型面が形成され、上型には当該下型面の上方開口を閉じる上型面が形成されていてもよい。
ここでは、下型40は、扁平な立方体状に形成され、その一主面(上面)に、下型面42が形成されている。下型面42は、上記分岐部分12の3方向分岐形状に合わせた形状、より具体的には、T字状の溝形状に形成されている。また、下型面42のT字形状の各端部は、下型40の3つの側面にそれぞれ開口している。また、下型面42の軸方向と直交する方向における断面形状は、半円形状に形成されている。
なお、下型40には支持棒38が設けられている。ここでは、下型40のうち下型面42とは反対側の面に支持棒38が下方に向けて延びるように設けられている。この支持棒38が図板20上に立設されることで、下型面42を上向きにした姿勢で、下型40が図板20上の所定位置に支持される。
また、上型50は、扁平な立方体状に形成され、その一主面(下面)に、上型面52が形成されている。上型面52は、上記分岐部分12の3方向分岐形状に合わせた形状、より具体的には、T字状の溝形状に形成されている。上型面52のT字形状の各端部は、上型50の3の側面にそれぞれ開口している。また、上型面52の軸方向と直交する方向における断面形状は、半円形状に形成されている。
そして、上記下型40と上型50とが合体されると、下型面42と上型面52とが対向配置され、両者の間に、円形状の孔がT字状に延びる収容空間31が形成されることになる。この収容空間31は、分岐部分成形型30の3つの側面に開口している。なお、下型面42及び上型面52が上記のように半円形状の断面形状であることは必須ではなく、断面方形状であってもよい。
なお、収容空間31の大きさ(ここでは、直径)は、収容対象となる分岐部分12よりも、後述する樹脂部分16(図20参照)の厚み分大きい程度に設定されている。なお、樹脂部分16の厚みは、分岐部分12の形態を維持するのに必要な程度として、実験的経験的に設定される。収容空間31内に分岐部分12を収容した状態で、分岐部分12の表面と型面32との間には樹脂を充填可能な隙間が形成される。
なお、上記型面32を構成する下型面42及び上型面52のうち、分岐部分から延出する少なくとも1つの電線を囲う位置には、弾性封止部材43、53が形成されることが好ましい(図2参照)。より具体的には、収容空間31の開口部の内周面に弾性封止部材43、53が形成されることが好ましい。弾性封止部材43、53としては、ゴム等のエラストマーにより形成された弧状の部材を用いることが好ましい。弾性封止部材43、53は、下型面42及び上型面52に対して接着剤、ねじ止、或は、下型面42及び上型面52に形成された凹部に嵌め込む構造等を利用して当該下型面42、上型面52に取付けられるとよい。この弾性封止部材43、53によって樹脂の漏れを抑制するため、弾性封止部材43、53によって囲まれる空間の大きさ(直径)は、当該弾性封止部材43、53間を通過する電線束の直径よりも小さく設定されることが好ましい。
また、分岐部分成形型30には、上記収容空間31内に配設される分岐部分12の交点部分13に開口するように注入口56が形成されている(図13参照)。ここで、交点部分13は、ワイヤーハーネス10が延在する平面において、分岐部分12から分岐しつつ延出する少なくとも1つの電線の中心軸(1本の電線である場合にはその中心軸、複数の電線である場合にはその電線束の中心軸)の交点を含む部分をいう。この交点部分に開口するように注入口56が形成されているとは、注入口56の開口が少なくとも当該1つの交点を含む領域に開口している場合をいう。例えば、図13に示すように、分岐部分12から延出する電線群11の中心軸が11A、11B、11Cである場合、ここでは、中心軸11Aと中心軸11Cとが交点13aで交わっており、中心軸11Bと中心軸11Cとが交点13bで交わっている場合、当該交点13a、13bを含む領域に開口するように注入口56が形成されている。分岐部分から延出する少なくとも1つの電線が、上記とは異なる角度で延出している場合、また、分岐部分から延出する少なくとも1つの電線が4方向以上に分岐して延出している場合にも、それぞれの中心軸の交点に対して上記と同様に注入口の開口位置を決定することができる。複数の交点が存在する場合、交点部分13は、当該全ての交点を含む領域であること、即ち、注入口56の開口は全ての交点を含む領域に向けて開口していることが好ましい。
また、上記型面32を構成する下型面42及び上型面52には、電線の周りを囲む方向に延在する凹溝42g、52gが形成されている。ここでは、下型面42のうち3方向に延出する部分にはその周方向に沿って延びる凹溝42gが形成され、分岐部分12の交差部分にはクロスするように一対の凹溝42gが形成されている。同様に、上型面52のうち3方向に延出する部分にはその周方向に沿って延びる凹溝52gが形成され、分岐部分12の交差部分にはクロスするように一対の凹溝52gが形成されている。この一対の凹溝52gがクロスする位置で、上記注入口56が開口している。また、下型面42の凹溝42gと上型面52の凹溝52gとは、下型40と上型50とが合体した状態で、相互に連続する位置に形成されている。
また、上記下型40には、電線を収容空間31内に収めるようにガイドするガイド凸部44a、44bが設けられている。より具体的には、下型40の一主面(上面)のうち上記下型面42の境界の外方に接する位置にガイド凸部44a、44bが突設されている。ガイド凸部44aは、分岐部分12において電線群11が直交するコーナー部の内側部分に設けられ、下型面42の境界方向に沿って延びる板状に形成されている。また、ガイド凸部44bは、ガイド凸部44aに対して分岐部分12における電線群11を挟んで反対側に設けられている。ここでは、ガイド凸部44a、44bは、下型40に対して一体形成された部品であるが、必ずしもその必要はない。
また、上型50には、上記ガイド凸部44a、44bを嵌め込み可能なガイド凹部54a、54bが形成されている。より具体的には、上記上型50の一主面(下面)のうち上型面52の境界の外方に接する位置であって上記ガイド凸部44a、44bに対応する位置に、ガイド凹部54a、54bが形成されている。ガイド凹部54a、54bは、それぞれガイド凸部44a、44bの平面視形状に対応する開口形状に形成され、ガイド凸部44a、44bをガイド凹部54a、54bに嵌め込むことで、下型40に対する上型50の位置決めを行えるようになっている。
上記分岐部分成形型30を用いたワイヤーハーネス10の製造方法について説明する。
まず、所定の配線経路に沿って分岐部分成形型30及び電線支持具22が立設された図板20を準備する(図1参照)。そして、複数の電線を図板20上に順次配設していく。この際、各電線を電線支持具22で所定位置に支持する。
また、ワイヤーハーネス10の製造初期状態では、下型40から上型50が分離されている。そして、分岐部分成形型30が配設された箇所で、図18に示すように、電線を下型面42に沿ってT字状に分岐させつつ配設する。この際、電線は、ガイド凸部44a、44bによって下型面42からはみ出さないようにガイドされている。特に、板状のガイド凸部44aが設けられた部分では、下型面42の境界に沿ってある程度延在する領域で、電線が下型面42内に収まるようにガイドされる。
この後、図19に示すように、ガイド凸部44a、44bをガイド凹部54a、54b内に嵌め込みつつ、上型50を下型40に合体させる。これにより、T字状の分岐部分12をT字状の収容空間31内に収容する。
次に、注入口56を通じて、収容空間31内に注入可能でかつ注入後に硬化可能な樹脂を、収容空間31内に注入する。樹脂としては、ナイロン、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。そして、樹脂を、ホットガン等の注入装置60を用いて加熱軟化させて収容空間31内に注入可能な状態にして、上記注入口56を通じて収容空間31内に注入することができる(図19の矢符R参照)。
なお、この場合、下型40及び上型50は、加熱軟化された樹脂の温度に耐える耐熱性を有する樹脂、例えば、ABS樹脂等によって形成するとよい。もっとも、注入される樹脂としては、上記の他、湿気硬化する樹脂を用いてもよいし、或は、光硬化する樹脂等を用いてもよい。後者の場合、上型50等を透明樹脂で形成するとよい。
収容空間31内に注入された樹脂は、交点部分13を起点として、分岐部分12と型面32との間の隙間を通って、分岐部分12の外周囲に行きわたっていく。特に、電線の長手方向においては、樹脂は電線の隙間を通って流れていく。このため、交点部分13を中心として、分岐部分12周りにまんべんなく樹脂を行きわたらせることができる。
しかも、下型面42及び上型面52には、凹溝42g、52gが形成されているため、樹脂は凹溝42g、52gを通って分岐部分12から延出する少なくとも1つの電線の周りにもいきわたる。このため、より確実に、分岐部分12周りにまんべんなく樹脂を行きわたらせることができる。
上記したように、収容空間31内に注入された樹脂は、弾性封止部材43によって外方への漏れが抑制されていることが好ましい。
そして、樹脂が冷却、固化した後、図20に示すように、下型40に対して上型50を分離させると、下型40上に、樹脂部分16によって覆われた分岐部分12が形成される。この樹脂部分16は、樹脂が分岐部分12の交点部分13から供給されることによって形成された部分であり、従って、特に取除かない限り、交点部分13に対応する位置に、樹脂の供給跡56a(注入口56跡)が残っている。
この前後に、ワイヤーハーネス10に対して、必要に応じてその他の結束作業が行われることにより、ワイヤーハーネス10が製造される。
以上のように、本実施形態によると、分岐部分成形型30のうち分岐部分12の交点部分13に開口するように形成された注入口56を通じて、収容空間31内に樹脂を注入するため、ワイヤーハーネス10の分岐部分12の交点部分13周りに、分岐形態を適切に保持できるように、当該分岐部分12を覆うように樹脂をなるべくまんべんなくいきわたらせることができる。
しかも、粘着テープ及びその巻作業を削減できるため、コスト削減に貢献する。また、作業者の熟練度合等に左右されず、型面32によって規定された所定形状の樹脂部分16を形成できるため、ワイヤーハーネス10の品質を確保できる。また、図板20上で、分岐部分成形型30から電線を外すことなく、樹脂部分16を形成して分岐部分12の形状を一定に保つことができるため、分岐部分12を正確な位置に製造することができる。
また、ガイド凸部44a、44bによって、電線を収容空間31内に収めるように、当該複数の電線を下型40の下型面42内に配設することができる。
特に、板状のガイド凸部44aによって電線をより確実に収容空間31内に収めるようにガイドすることができる。
また、下型40のガイド凸部44a、44bが上型50のガイド凹部54a、54bに嵌め込まれるため、上型50を下型40に対して正確に位置決めした状態で合体させることができる。
また、型面32に凹溝42g、52gが形成されているため、注入された樹脂が凹溝42g、52gを通って分岐部分12の周りに入り込んでいくため、より確実に当該分岐部分12を覆うように樹脂をなるべくまんべんなくいきわたらせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 ワイヤーハーネス
11 電線群
12 分岐部分
13 交点部分
16 樹脂部分
30 分岐部分成形型
31 収容空間
32 型面
40 下型
42 下型面
42g、52g 凹溝
43、53 弾性封止部材
44a、44b ガイド凸部
50 上型
52 上型面
54a、54b ガイド凹部
56 注入口

Claims (13)

  1. 複数の電線が分岐部分で分岐しつつ結束されたワイヤーハーネスの製造方法であって、
    (a)少なくとも2つの型が分離及び合体可能に構成され、前記少なくとも2つの型が合体した状態で前記分岐部分を収容可能な収容空間を形成する型面が形成された分岐部分成形型を準備する工程と、
    (b)前記複数の電線の分岐部分を、前記収容空間内に収容する工程と、
    (c)前記分岐部分成形型のうち前記分岐部分の交点部分に向けて開口するように形成された注入口を通じて、前記収容空間内に注入可能でかつ注入後に硬化可能な樹脂を注入する工程と、
    を備えるワイヤーハーネスの製造方法。
  2. 請求項1記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記分岐部分成形型として、前記型面に、前記分岐部分から延出する少なくとも1つの前記電線を囲う弾性封止部材が設けられたものを用いる、ワイヤーハーネスの製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記分岐部分成形型として、前記少なくとも2つの型の1つとして下型を有し、前記下型に、前記電線を前記収容空間内に収めるようにガイドするガイド凸部が設けられたものを用いる、ワイヤーハーネスの製造方法。
  4. 請求項3記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記ガイド凸部は、前記収容空間の境界に沿って延びるように突設された板状部分である、ワイヤーハーネスの製造方法。
  5. 請求項3又は請求項4に記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記分岐部分成形型として、前記少なくとも2つの型の1つとして上型を有し、前記上型に前記ガイド凸部が嵌め込まれるガイド受凹部が形成されているものを用いる、ワイヤーハーネスの製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記分岐部分成形型として、前記型面に、少なくとも1つの前記電線の周りを囲む方向に延在する凹溝が形成されたものを用いる、ワイヤーハーネスの製造方法。
  7. ワイヤーハーネスにおける複数の電線の分岐部分を覆う樹脂部分を成形するためのワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、
    分離及び合体可能な少なくとも2つの型を備え、
    前記少なくとも2つの型に、それらが合体した状態で、前記分岐部分を収容可能な収容空間を形成する型面が形成されると共に、前記収容空間内に配設される前記分岐部分の交点部分に開口するように注入口が形成された、ワイヤーハーネスの分岐部分成形型。
  8. 請求項7記載のワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、
    前記型面に、前記分岐部分から延出する少なくとも1つの前記電線を囲う弾性封止部材が設けられている、ワイヤーハーネスの分岐部分成形型。
  9. 請求項7又は請求項8記載のワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、
    前記少なくとも2つの型の1つとして下型を有し、前記下型に、前記電線を前記収容空間内に収めるようにガイドするガイド凸部が設けられている、ワイヤーハーネスの分岐部分成形型。
  10. 請求項9記載のワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、
    前記ガイド凸部は、前記収容空間の境界に沿って延びるように突設された板状部分である、ワイヤーハーネスの分岐部分成形型。
  11. 請求項9又は請求項10に記載のワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、
    前記少なくとも2つの型の1つとして上型を有し、前記上型に前記ガイド凸部が嵌め込まれるガイド受凹部が形成されている、ワイヤーハーネスの分岐部分成形型。
  12. 請求項7〜請求項11のいずれか1つに記載のワイヤーハーネスの分岐部分成形型であって、
    前記型面に、少なくとも1つの前記電線の周りを囲む方向に延在する凹溝が形成されている、ワイヤーハーネスの分岐部分成形型。
  13. 複数の電線が分岐部分で分岐しつつ配設されたハーネス本体部と、
    前記分岐部分を収容する収容空間内に注入可能でかつ注入後に硬化可能な樹脂が前記分岐部分の交点部分から供給されることによって、前記分岐部分を覆うように形成された樹脂部分と、
    を備えるワイヤーハーネス。
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