JP2013148853A - 光拡散部材及び光源ユニット - Google Patents

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陽介 小久保
Akira Tanaka
彰 田中
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Abstract

【課題】光透過性と光拡散性のいずれにも優れており、かつ軽量でデザイン性も良く、低コストのニーズに応えることのできる、リサイクル性に優れた光拡散部材とそれを用いた光源ユニットを提供する。
【解決手段】気泡からなる光拡散要素を含有する高分子樹脂からなり、拡散透過率T(%)及び拡散反射率R(%)が下記式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする光拡散部材。
≧40 ・・・(1) T+R≧90 ・・・(2)
【選択図】なし

Description

本発明は、光拡散部材及びこれを用いた光源ユニットに関する。
照明器具には、光源からの光を均一化し、輝度ムラをなくした状態で出射させるために、光出射面に光拡散板や光拡散シート等の光拡散部材が利用されている。
光拡散部材としては、樹脂中に無機微粒子を分散させたものが知られているが、光散乱効率が良いとされるサブミクロンサイズの無機微粒子はいまだ高価な上、均一な分散性が得られにくいという問題があり、また、リサイクル性にも劣る。
一方、樹脂中に有機微粒子を分散させたものやアロイ構造を形成した光拡散部材も知られているが、ベース樹脂との屈折率差が小さいために光の散乱効率が悪く、そのため光拡散性能を十分に発現させるために、通常は部材厚みを1.0mm程度以上に設計しなければならない。しかし、部材の厚みは光損失の増加に繋がるため、光の利用効率に劣る上、軽量化、低コスト化のニーズにも十分応えられない。また、十分な散乱効率が得られにくくなり、光出射面にぎらつき感が残ることも問題となっている。
これに対し、樹脂中に気泡を分散させ、この気泡を光拡散要素として用いた光拡散部材も提案されている(例えば、特許文献1〜7参照)。しかしこのような従来品は、光透過性と光拡散性を両立できているとは言い難く、光出射面のぎらつき感も抑制できていなかった。
特開2002−116306号公報 特開2004−79522号公報 特開2004−285309号公報 特開2004−271568号公報 特開2006−276838号公報 特開平5−281403号公報 特開平11−268211号公報
本発明の課題は、光透過性と光拡散性のバランスに優れており、かつ軽量でデザイン性も良く、低コストのニーズに応えることのできる、リサイクル性に優れた光拡散部材とそれを用いた光源ユニットを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、光拡散要素として気泡を採用し、さらに拡散透過率T(%)と拡散反射率R(%)の各々が特定の条件を満たす場合に、光拡散部材としてより優れた性状を示すことを見出した。本発明は、これらの知見に基づき完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明の上記課題は下記の手段により達成された。
<1>気泡からなる光拡散要素を含有する高分子樹脂からなり、拡散透過率T(%)及び拡散反射率R(%)が下記式(1)及び(2)を満たす光拡散部材。
≧40 ・・・(1) T+R≧90 ・・・(2)
<2>気泡径200nm〜30μmの気泡を含有する高分子樹脂からなる、<1>に記載の光拡散部材。
<3>高分子樹脂が非晶性樹脂であることを特徴とする、<1>又は<2>に記載の光拡散部材。
<4><1>〜<3>に記載の光拡散部材を用いた光源ユニット。
<5>光源が蛍光ランプである、<4>に記載の光源ユニット。
<6>光源がLEDである、<4>に記載の光源ユニット。
<7>全反射率95%以上の光反射部材を備える、<4>〜<6>のいずれかに記載の光源ユニット。
<8>光反射部材が気泡径10μm以下の気泡を含有する微細発泡シートである、<7>に記載の光源ユニット。
本発明の光拡散部材は、光透過性と光拡散性のバランスに優れる。また、より薄い設計が可能なため軽量でデザイン性も良く、低コストの要望に応えることができる。また、通常は単一組成で構成されているためリサイクル性にも優れる。
本発明の光拡散部材は、光源ユニットに適用すると、従来の光拡散部材を用いた光源ユニットに比べて光源色の再現性が良く、光出射面におけるぎらつき感も抑制できる。さらに、光反射性能に優れる光反射部材と本発明の光拡散部材とを組み合わせることで、光源の光をより有効(効率的)に利用することが可能となり、かつ複数光源によって発生する光源ムラをより抑えることができる。
本発明の光拡散部材は、光源ユニットの光出射面における輝度ムラをなくしたり、指向性の高い光を広げたりする目的に好適に用いることができる。
拡散透過率測定の説明図である。 拡散反射率測定の説明図である。 平均輝度測定及び輝度ムラ測定の説明図である。 反射部材を備える光源ユニットを用いた際の平均輝度測定及び輝度ムラ測定の説明図である。
以下に、図面を参照して本発明に係る光拡散部材の実施の形態を詳細に説明するが、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
本発明の光拡散部材は、部材のベースとなる樹脂中に気泡が存在する構成をとり、ベース樹脂と気泡の大きな屈折率差によって強い光散乱性を発現する。なお、ここでの気泡とは、樹脂中に形成された空孔の意味であり、例えば独立気泡や連通気泡等を意味する。
本発明の光拡散部材は、拡散透過率T(%)及び拡散反射率R(%)が、下記式(1)及び(2)を満たす。

≧40 ・・・(1)
+R≧90 ・・・(2)

ここで、拡散透過率Tと拡散反射率Rは、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
上記式(1)を満たさない例としては、全光線透過率が高いにも関わらず拡散透過率Tが40%未満になってしまう場合が挙げられる。透明度の高いガラスや樹脂がこれに相当するが、これでは光源の光を拡散することができず、その結果、光源ユニットが照明用であればグレアや照度ムラが生じたり、テレビ用であれば輝度ムラが生じてしまったりする問題が生じる。また、上記式(1)を満たさないもうひとつの例としては、全光線透過率そのものが低いために拡散透過率Tが40%未満になってしまう場合が挙げられる。この場合、光源ユニットから十分な光を取り出すことができず、その結果、光源ユニットが照明用であれば十分な照度が得られなかったり、テレビ用であれば十分な輝度が得られなかったりといった問題が生じる。
一方、上記式(2)は、光源の光をどれだけ有効に無駄なく利用できるかを表す指標となっている。すなわち、光拡散部材に入射した光は、透過側に抜けていく成分と反射側に戻される成分の他に、側方に逃げていく成分が存在する。例えば、従来の分厚い拡散板の場合、側方の表面積が大きくそこから散逸する光の割合が多いため、通常は上記式(2)を満たさない。上記式(2)を満足させる一つの例としては、拡散部材の厚みを薄くして側方の表面積を小さくする手段がある。光拡散性を低下させずにこの目的を達成するためには、ベース樹脂と光散乱要素の屈折率差を大きくとるのが良い。このとき、光散乱要素として屈折率の高い無機粒子を用いることもできるが、ベース樹脂への分散性の問題や吸光による光損失、高コストの問題を回避するためには気泡を用いるのがより効果的である。
上記式(2)を満足する光拡散部材の厚みとしては上述の理由から1000μm以下が好ましい。さらに、光源ユニットに適用した際の支持性や加工性を考慮すると100〜1000μmが好ましい。このように本発明品は従来品に比べてより薄く設計できるため、大面積であっても軽量で材料費を抑えることができ、低コストの要望に応えることが可能となる。また、本発明の光拡散部材が有するフレキシブル性を利用すれば、デザイン性を重視した照明器具やイルミネーション等の設計も可能となる。本発明の光拡散部材は通常にはベース樹脂と気泡のみから構成されるため、リサイクル性に優れているという特長も有する。
また上記式(2)は、次のような拡散反射率Rに対する重要な意味付けも含んでいる。複数光源を有する光源ユニットのムラを極力抑制したい場合、上記式(1)と上記式(2)を満たす範囲内で光拡散部材の拡散反射率Rを高く設計することが好ましい。また、後述するように、光拡散部材の反射によって光源側に戻された光は、光反射部材を利用して再度拡散部材側に戻すことが好ましい。このとき、光は光拡散部材と光反射部材の間で何度も反射を繰返すが、光拡散部材の拡散反射率Rが大きいほど光出射面における輝度が向上し、かつ輝度ムラは抑制される。Rは好ましくは36%以上である。
光拡散部材が上記式(1)と上記式(2)を同時に満足するためには、光拡散部材中の気泡の気泡径を200nm〜30μmとすることが好ましく、500nm〜15μmとすることがより好ましく、500nm〜1μmとすることがさらに好ましい。気泡径が大きすぎると幾何散乱の要素が強くなり、拡散光にぎらつき感が生じやすくなり、光源の光量が高くなったときに平均照度は同じであってもまぶしく感じる、あるいは映像を投影した際に画像の粗さが目立つ等の問題が生じる。また、気泡径が小さすぎると、長波長光側の拡散効率が低下しやすく、拡散光に色が付くことがあり、光源色や映像の色がそのまま再現されないといった問題が生じる。従って、光出射面のぎらつき感をより抑制し、かつ光源色をより忠実に再現できる光拡散部材を得るには、気泡径を上記に示した範囲内とするのが好ましい。当該気泡径は、後述する実施例に記載の方法で測定した値である。
気泡数密度に関しては、上記式(1)と上記式(2)を満たす限り特に限定されるものではないが、例えばシート内部に形成された気泡層厚みが100μmの場合には、1×10個/mm以下であることが好ましく、1×10〜5×10個/mmであることがより好ましく、2×10〜3×10個/mmであることがさらに好ましい。気泡数密度が高すぎると十分な光透過性が得られにくくなり、気泡数密度が低すぎると光拡散性に劣ることがある。気泡数密度は後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明の光拡散部材は、自然光を拡散させる目的や投影用スクリーン等として使用することができる。また、先に述べた理由から光源ユニットに好適に用いられる。ただし、ここでの光源ユニットとは、照明用光源部、映像機器内のバックライト部や投影部、看板用光源部、演出用灯具、車両用灯具、道路及び鉄道用灯具等、本発明の光拡散部材を適用可能なすべての装置や器具を含む。
本発明の光拡散部材を用いると、より高輝度、高照度が実現でき、かつ、複数の光源によって発生する輝度ムラや照度ムラを抑制することができる。また、本発明の光拡散部材は光源色の再現性に優れるため、設計した光源色を損なうことなく光を拡散させることができる。したがって、演色性が求められる用途に対しても好適に用いることができる。
光源ユニットの光源がLEDのように指向性が高く強い光の場合、グレアや輝度ムラの問題はより顕著になる。このような場合、光拡散部材に対して光拡散性を重視した設計が求められる。本発明の光拡散部材でこうした設計を行なうためには、例えば、上記式(1)及び上記式(2)を満たす範囲内で気泡数密度を上げることができるが、その結果として反射光が増加する傾向があるため、高い光反射性を有する光反射部材と本発明の光拡散部材とを併用するのが効果的である。光拡散部材によって反射された光が、再度該光拡散部材側に戻るように光反射部材を設置することによって、光は拡散部材と反射部材の間で反射を繰返し、結果として出射面における輝度が向上すると共に輝度ムラが低減する。すなわち、本発明の光源ユニットは、光源と、該光源が発する光の出射面に配設された光拡散部材と、該光拡散部材と共に該光源を取り囲むように配設され、該光源から出て該出射面から出射せずに散乱した光を該光出射面に向けて反射するための光反射部材とを備えることが好ましい。上記光反射部材としては全反射率95%以上のものが好ましく、98%以上のものがより好ましい。このような光反射部材として、例えば、気泡径10μm以下、好ましくは200nm〜10μmの微細発泡シートがある。こうしたシートは光の拡散性及び反射性に優れるため、より輝度ムラを抑えることができる。当該気泡径は、光拡散部材中の気泡径の測定と同様の方法で測定することができる。
また、上記微細発泡シートは、後述する本発明の光拡散部材の製造方法に準じて製造することができる。
また、上記全反射率は、分光光度計(日立ハイテク製U−4100)を用いて、酸化アルミニウムの微粉末を固めた白板の550nmの波長における反射率を100%とし、相対値で表される値である。
続いて、本発明の光拡散部材の調製について説明する。本発明の光拡散部材の製造方法は特に限定されないが、通常には、光拡散部材のベースとなる原料樹脂シートを加圧不活性ガス雰囲気中に保持して原料樹脂シートに不活性ガスを浸透させる工程と、不活性ガスを浸透させた原料樹脂を加熱してシート内部に気泡を形成する工程とを含む。量産する際には、例えば次のような方法を用いることが好ましい。まず、原料樹脂からなるシートを作製し、このシートとセパレータとを重ねてロールを形成する。次に、このロールを加圧不活性ガス雰囲気中に保持することでシートにガスを浸透させ、さらにガスが浸透したシートを適切な温度で加熱すればよい。
以上のような工程を経て製造されたシートは、そのまま本発明の光拡散部材として用いることができる。また、適用したい光学ユニットの形状等に応じて適宜加工や成形を行ったものを本発明の光拡散部材として用いてもよい。なお、本発明の光拡散部材の表面は、シボやエンボス等の表面加工や、ビーズコート等の塗布がなされていてもよい。
原料樹脂シートに浸透させる上記の不活性ガスとしては、ヘリウム、窒素、二酸化炭素、アルゴンまたはこれら2種以上の混合ガス等が挙げられるが、樹脂への浸透性(浸透時間や溶解性)を考慮すると、二酸化炭素を用いるのが特に好ましい。また、不活性ガスを浸透させた原料樹脂を加熱する手段としては、熱風循環式加熱炉、オイルバス、溶融塩バスなどが挙げられるが、取扱いの観点から熱風循環式加熱炉を用いることが好ましい。
本発明の光拡散部材を構成する材料は特に限定されないが、光拡散部材として通常用いられうる高分子樹脂を用いることができる。このような樹脂として、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂;アクリル樹脂;ポリカーボネート;ポリスチレン;ABS樹脂;変性ポリフェニレンエーテル;ポリアリレート;シクロオレフィンポリマーおよびシクロオレフィンコポリマーまたはこれらのブレンド樹脂や共重合体を用いることができるが、製造性および透明性の観点から非晶性樹脂であるアクリル樹脂;ポリスチレン;ポリカーボネート;シクロオレフィンポリマーおよびシクロオレフィンコポリマーが好ましく、耐熱性、成形性およびコストの観点からポリカーボネートがより好ましい。上記ポリカーボネートとは下記構造式(nは正の整数)で表され、ビスフェノールA誘導体から合成されるものを指す。下記式中、置換基R〜Rとしては、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子などを採用することができる。当該ポリカーボネートに特に制限はないが、R及びRがメチル基、R及びRが水素原子であるポリカーボネートが好ましい。
Figure 2013148853
本発明においては、特性に影響を及ぼさない範囲で、原料樹脂に結晶化核剤、結晶化促進剤、気泡化核剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線防止剤、光安定剤、蛍光増白剤、顔料、染料、相溶化剤、滑剤、強化剤、難燃剤、架橋剤、架橋助剤、可塑剤、増粘剤、減粘剤等の各種添加剤を配合したものを用いてもよい。また、調製した光拡散部材に、上記添加剤を含有する樹脂を積層したものや、上記添加剤を含有する塗料を塗布したものも本発明の光拡散部材に包含される。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
−拡散透過率T
分光光度計(日立ハイテク製U−4100)を用い、図1a、bに示すように積分球開ロ部より0cmおよび20.6cmの位置に光拡散部材を入射光に対して部材表面を垂直に設置し、波長550nmの入射光が透過する割合をそれぞれ全光線透過率T(%)および平行光線透過率T(%)とした。このとき、拡散透過率T(%)は次のように定義される。

=T−T

ここで、光拡散部材は算術平均粗さRaを1μm以下の状態にして評価を実施した。なお、表面粗さRaは表面粗さ計(Mitutoyo製SJ−201)にてカットオフ0.8mmの設定で測定した。
−拡散反射率R
分光光度計(日立ハイテク製U−4100)を用い、図2のように積分球開口部(入射光(測定光)と垂直となる面)に光拡散部材を設置し、波長550nmの入射光に対する拡散反射光を測定した。なお、測定値は酸化アルミニウムの微粉末を固めた白板に対する相対値である。ここで、光拡散部材は拡散透過率Tと同様、算術平均粗さRaが1μm以下の状態にして評価を実施した。
−気泡径−
部材の厚み方向断面の走査電子顕微鏡(SEM)像において、20個の気泡を無作為に選び、画像寸法計測ソフト(inotech製Pixs2000_Pro)を用い、径測定モードにて平均の気泡径を算出し、得られた値を気泡径とした。
−気泡数密度−
部材の厚み方向断面の走査電子顕微鏡(SEM)像において、無作為に10〜200μm四方の範囲を10か所選択し、各範囲に含まれる気泡数から1mm当たりに存在する気泡数を算出した。得られた数値を3/2乗することで1mm当たりの気泡数に換算し気泡数密度とした。
−シート厚み−
光拡散部材を4角、各4辺の中心、及び部材の中心における部分のそれぞれの厚みをマイクロメータにより測定し、合計9点の平均値を厚さとした。
−平均輝度および輝度ムラの評価−1−
図3のように側面および底面を反射板MCPET(登録商標、古河電気工業社製)で覆った筐体に2個のLED(日亜製083B)を配置した照明ボックスを組立てた。光拡散部材を照明ボックスの上に設置し、光源の直上(測定点A)と2光源の中間点(測定点C)、測定点ACの中間点(測定点B)のそれぞれの輝度について、照明ボックスに対して70cm離れた距離からスポット輝度計(トプコン社製、BM−9)にて測定した。平均輝度は上記3点の輝度の平均値とし、輝度ムラは上記測定点AとCのそれぞれの輝度L、Lから下記式によって算出した。

(輝度ムラ)=100×(L−L)/L

また、下記評価基準により光拡散部材の性能について総合的に評価した。
◎:平均輝度が3600cd/m以上で、かつ輝度ムラが30%未満
○:平均輝度が3500cd/m以上3600cd/m未満で、かつ輝度ムラが30%未満
×:平均輝度が3500cd/m未満、又は輝度ムラが30%以上
−ぎらつき抑制の評価−
上述の図3の構成において、照明ボックスに対して70cm離れた距離から観察したぎらつき感を目視にて3段階評価した。ぎらつき感が強いものを×、若干ぎらつき感を感じるものを○、ぎらつき感がより抑えられているものを◎とした。
−色再現性の評価−
光拡散部材が光源色を再現するかどうか、すなわち、光拡散部材を通過した光が光源の色合いを損なっていないかを、拡散部材自身が有する光透過率の波長依存性にて評価した。なお、光透過率は、分光光度計(日立ハイテク製U−4100)を用い、積分球開ロ部より2cmの位置に光拡散部材を入射光に対して部材表面を垂直に設置して測定を行なった。波長450nm〜650nm範囲の光における透過率の波長依存性は、1nm毎の透過率の値の標準偏差より算出した。この数値が小さいほど色再現性が高いといえる。
−平均輝度および輝度ムラの評価−2−
図4のようにアルミ製の筐体に1個のLED(日亜製083B)を配置した照明ボックスを組立てた。光反射部材を照明ボックスの上に設置し、底面に全反射率95%以上の光反射部材として、MCPET(登録商標、古河電気工業社製)がある場合とない場合で輝度の比較評価を行った。評価は図4に示す8箇所の輝度について、照明ボックスに対して100cm離れた距離からスポット輝度計(トプコン製、BM−9)にて測定し、平均値を算出して行った。なお、上記MCPETは微細発泡シートであり、含有される気泡の気泡径は10μm以下である。また、輝度ムラについては上記8箇所の測定点において、輝度が最も高かった値をL、最も低かった値をLとし、下記式によって算出した。

(輝度ムラ)=100×(L−L)/L
[調製例]
シート状に成形された樹脂シートを、3〜10MPa、20〜30℃の二酸化炭素雰囲気下にて48時間放置し、樹脂中にガスを浸透させた。上記樹脂シートを容器から取り出し後、40〜70℃に設定した熱風循環式加熱炉に投入し、光拡散部材(本発明品1〜10及び比較品1〜3)を得た。なお、本発明品1〜6及び10と比較品1〜3はポリカーボネート(PC、住友ベークライト製、ポリカエースECG100)を用いたもの、本発明品7はPMMA(旭化成ケミカルズ、押出板)を用いたもの、本発明品8はポリスチレン(PS、PSジャパン製、HF77)を用いたもの、本発明品9はシクロオレフィンコポリマー(COC、ポリプラスチックス製、TOPAS6015S−04)を用いたものである。一方、比較品4と5は、光散乱要素として有機微粒子を用いた従来の拡散板である。
[試験例]
上記本発明品1〜10及び比較品1〜5について評価を実施した。平均輝度と輝度ムラの評価結果を表1(上記の平均輝度および輝度ムラの評価−1の結果)及び3(上記の平均輝度および輝度ムラの評価−2の結果)に、色再現性とぎらつき感の評価結果を表2に示す。
Figure 2013148853
Figure 2013148853
Figure 2013148853
表1より、本発明で規定する式(1)及び式(2)の少なくとも一方の条件を満たさない比較品1〜4では、平均輝度又は輝度ムラのいずれかにおいて劣ることがわかる。これに対し、本発明で規定する条件を満たす本発明品1〜9では、平均輝度及び輝度ムラのいずれも良好な結果となった。
また、表2に示すように、気泡径200nm以上の場合に色再現性(波長依存性)が0.21以下となり、より良好な色再現性が得られた。また、気泡径30μm以下の場合には、光出射面におけるぎらつき感がより抑制された。
表3に記載の本発明品10は、光反射率Rをより高めた光拡散部材である。このような光拡散部材と光反射部材とを併用することにより、輝度がより向上し、輝度ムラについてはより抑制できることがわかった(表3)。
11、21、31 積分球
12、22 受光器
13、23、33 開口部
14、24、34、44、54 光拡散部材
15、25、35 入射光
36 積分球筐体
37 反射光
48、58 光反射部材(MCPET)
49、59 LED光源
510 測定点

Claims (8)

  1. 気泡からなる光拡散要素を含有する高分子樹脂からなり、拡散透過率T(%)及び拡散反射率R(%)が下記式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする光拡散部材。
    ≧40 ・・・(1) T+R≧90 ・・・(2)
  2. 気泡径200nm〜30μmの気泡を含有する高分子樹脂からなる、請求項1に記載の光拡散部材。
  3. 高分子樹脂が非晶性樹脂であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光拡散部材。
  4. 請求項1〜3に記載の光拡散部材を用いた光源ユニット。
  5. 光源が蛍光ランプである、請求項4に記載の光源ユニット。
  6. 光源がLEDである、請求項4に記載の光源ユニット。
  7. 全反射率95%以上の光反射部材を備える、請求項4〜6のいずれか1項に記載の光源ユニット。
  8. 光反射部材が気泡径10μm以下の気泡を含有する微細発泡シートである、請求項7に記載の光源ユニット。
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