JP2013148748A - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大きさや配設ピッチが異なる被着弾領域を有する電気光学装置に対して、容易に対応して機能液を配置することができる電気光学装置の製造方法を提供する。
【解決手段】電気光学装置の製造方法は、ノズル列を備える液滴吐出ヘッドを用いて電気光学装置の機能膜を形成する電気光学装置の製造方法であって、液溜領域に機能膜を構成する材料を含む機能液の液溜りを形成する機能液配置工程と、液溜りから液溜領域機能膜を形成し、液溜領域機能膜を分割して画素機能膜を形成する画素機能膜形成工程と、を有し、液溜領域は、ノズル列の延在方向における幅が、ノズルピッチ以上であるとともにノズル列の長さ以下であり、機能液配置工程では、液溜領域に対向可能な複数の吐出ノズルの少なくとも一部から液溜領域に向けて機能液を吐出することによって、液溜領域に一連する液溜りを形成する。
【選択図】図10
【解決手段】電気光学装置の製造方法は、ノズル列を備える液滴吐出ヘッドを用いて電気光学装置の機能膜を形成する電気光学装置の製造方法であって、液溜領域に機能膜を構成する材料を含む機能液の液溜りを形成する機能液配置工程と、液溜りから液溜領域機能膜を形成し、液溜領域機能膜を分割して画素機能膜を形成する画素機能膜形成工程と、を有し、液溜領域は、ノズル列の延在方向における幅が、ノズルピッチ以上であるとともにノズル列の長さ以下であり、機能液配置工程では、液溜領域に対向可能な複数の吐出ノズルの少なくとも一部から液溜領域に向けて機能液を吐出することによって、液溜領域に一連する液溜りを形成する。
【選択図】図10
Description
本発明は、電気光学装置の製造方法に関する。
従来から、液状体を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドを備え、吐出した液滴を被吐出媒体上の任意の位置に着弾させることによって被吐出媒体上の任意の位置に液状体を配置する液滴吐出装置が知られている。液滴吐出ヘッドは液滴を吐出する吐出ノズルを複数備えており、被吐出媒体と液滴吐出ヘッドとを吐出走査方向に相対移動させるとともに、複数の吐出ノズルのそれぞれから選択的に液滴を吐出させることによって、被吐出媒体上の任意の位置に液滴を着弾させることができる。
このような液滴吐出装置を用いて、電気光学装置が備える機能膜の材料を含む機能液を、当該機能膜を配設する微細な領域に着弾させて、当該領域に機能膜を形成することができる。電気光学装置としては、例えば、液晶装置や、有機EL(Electro Luminescence)装置等が知られている。これらの装置が備える機能膜は、例えば、液晶表示装置におけるカラーフィルター膜や、有機EL表示装置における発光層などである。液滴吐出装置を用いて、有機EL表示装置の画素領域のような微細な領域に発光層などの材料を含む機能液を着弾させて、当該領域に発光層などを形成することができる。
このような液滴吐出装置を用いて、電気光学装置が備える機能膜の材料を含む機能液を、当該機能膜を配設する微細な領域に着弾させて、当該領域に機能膜を形成することができる。電気光学装置としては、例えば、液晶装置や、有機EL(Electro Luminescence)装置等が知られている。これらの装置が備える機能膜は、例えば、液晶表示装置におけるカラーフィルター膜や、有機EL表示装置における発光層などである。液滴吐出装置を用いて、有機EL表示装置の画素領域のような微細な領域に発光層などの材料を含む機能液を着弾させて、当該領域に発光層などを形成することができる。
近年、液晶表示装置や有機EL表示装置などは高精細な画像を表示することが求められている。高精細な画像の表示を実現するためには、微細な画素を形成することが必要であり、被吐出媒体上に微細な配設ピッチで形成された微細な被着弾領域に機能液を着弾させることが必要である。被着弾領域の配設ピッチが吐出ノズルのピッチより小さい場合、1回の吐出走査において吐出ノズルを対向させて液滴を着弾させることができる被着弾領域と、吐出ノズルを対向させることができない被着弾領域とが存在する。このため、吐出走査を複数回実施するなど、被着弾領域の大きさや配設ピッチに個別に対応した吐出方法で液状体の配置を実施する必要があった。
特許文献1には、所定のノズルピッチで配列された複数のノズルをそれぞれ備える複数のヘッドと、ヘッド間の相対位置を変更して、複数のヘッドにおけるノズルピッチを調整可能なヘッド可変機構部と、を備えた液滴吐出装置が開示されている。当該液滴吐出装置を用いることで、被着弾領域の大きさや配設ピッチに対応したノズルピッチを構成して、効率よく機能液などの液状体を配置することができる。
特許文献1には、所定のノズルピッチで配列された複数のノズルをそれぞれ備える複数のヘッドと、ヘッド間の相対位置を変更して、複数のヘッドにおけるノズルピッチを調整可能なヘッド可変機構部と、を備えた液滴吐出装置が開示されている。当該液滴吐出装置を用いることで、被着弾領域の大きさや配設ピッチに対応したノズルピッチを構成して、効率よく機能液などの液状体を配置することができる。
しかしながら、適切なノズルピッチを実現するためには、ヘッドの相対位置を精密に調整し、調整した状態を確実に維持する必要がある。したがって、ヘッド可変機構部は、ヘッドの相対位置を精密に調整可能な精度と、調整した状態を確実に維持できる強度とを実現する必要がある。このようなヘッド可変機構部を備えるために、ヘッド周りの装置が大きくなり、吐出装置が大きくなってしまうという課題があった。また、吐出装置のコストが増大するという課題もあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる電気光学装置の製造方法は、液状体を吐出する吐出ノズルが所定のノズルピッチで配列されたノズル列を備える液滴吐出ヘッドを用いて、電気光学装置が備える機能膜を形成する電気光学装置の製造方法であって、前記液状体を貯留可能に区画形成された液溜領域に、前記機能膜を構成する材料を含む機能液の液溜りを形成する機能液配置工程と、前記液溜りから前記液溜領域に位置する液溜領域機能膜を形成し、前記液溜領域機能膜を分割して、前記電気光学装置の画素に対応する画素機能膜を形成する画素機能膜形成工程と、を有し、前記液溜領域は、前記ノズル列の延在方向における幅が、前記ノズルピッチ以上であるとともに、前記ノズル列の長さ以下であり、前記機能液配置工程では、前記液溜領域に対向可能な複数の前記吐出ノズルの少なくとも一部から前記液溜領域に向けて前記機能液を吐出することによって、前記液溜領域に一連する前記液溜りを形成することを特徴とする。
本適用例にかかる電気光学装置の製造方法によれば、機能液配置工程において、液溜領域に機能液の液溜りを形成し、画素機能膜形成工程において、液溜りから液溜領域機能膜を形成し、液溜領域機能膜を分割して画素機能膜を形成する。これにより、画素機能膜の大きさより広い液溜領域を、設定することができる。大きさが異なる画素機能膜に対して、同じ大きさの液溜領域を、設定することもできる。
液溜領域は、ノズル列の延在方向における幅がノズルピッチ以上であるため、ノズル列の長さの範囲に存在する液溜領域に対して、それぞれ1個以上の吐出ノズルを対向させることができる。このため、ノズル列の延在方向におけるノズル列の長さの範囲に存在する液溜領域に、ノズル列と液溜領域とのノズル列の延在方向における相対移動を介在させることなく、機能液を配置することができる。
また、液溜領域は、ノズル列の延在方向における幅がノズル列の長さ以下であるため、1個の液溜領域に、ノズル列と液溜領域とのノズル列の延在方向における相対移動を介在させることなく、機能液を配置することができる。
液溜領域は、ノズル列の延在方向における幅がノズルピッチ以上であるため、ノズル列の長さの範囲に存在する液溜領域に対して、それぞれ1個以上の吐出ノズルを対向させることができる。このため、ノズル列の延在方向におけるノズル列の長さの範囲に存在する液溜領域に、ノズル列と液溜領域とのノズル列の延在方向における相対移動を介在させることなく、機能液を配置することができる。
また、液溜領域は、ノズル列の延在方向における幅がノズル列の長さ以下であるため、1個の液溜領域に、ノズル列と液溜領域とのノズル列の延在方向における相対移動を介在させることなく、機能液を配置することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる電気光学装置の製造方法において、前記画素機能膜形成工程は、前記液溜領域を前記画素に対応する画素領域に分割する分割壁を形成する分割壁形成工程を有し、前記機能液配置工程では、前記分割壁を越えて一連する前記液溜りを形成することが好ましい。
この電気光学装置の製造方法によれば、分割壁形成工程において形成された分割壁によって、液溜領域に形成される液溜領域機能膜を画素機能膜に分離させることができる。機能液配置工程では、分割壁を越えて一連する液溜りを形成するため、機能液配置工程では、分割壁の存在に関わらず、液溜領域に機能液を配置することができる。
[適用例3]上記適用例にかかる電気光学装置の製造方法において、前記画素機能膜形成工程は、前記液溜領域機能膜を前記画素機能膜に分割する領域分割膜を形成する分割膜形成工程を有することが好ましい。
この電気光学装置の製造方法によれば、分割膜形成工程において形成された領域分割膜によって、液溜領域に形成される液溜領域機能膜を画素機能膜に区切ることができる。
[適用例4]上記適用例にかかる電気光学装置の製造方法において、前記液溜領域を区画形成する区画壁を形成する区画壁形成工程をさらに有することが好ましい。
この電気光学装置の製造方法によれば、区画壁形成工程において形成された区画壁によって、液溜領域に配置された機能液が流出することを抑制して、液溜領域に、機能液からなる一連の液溜りを形成し易くすることができる。
以下、本発明に係る電気光学装置の製造方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態は、液滴吐出装置を用いて、有機EL表示装置の発光層などを形成する工程を例にして説明する。液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッドと被描画媒体とを相対移動させると共に、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルから機能液の液滴を吐出して、被描画媒体上の所定の位置に着弾させることによって、所定の画像などを形成する装置である。本実施形態の液滴吐出装置は、インクジェット方式の液滴吐出ヘッドを備えている。なお、以下の説明において参照する図面では、図示の便宜上、部材又は部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
<液滴吐出装置>
最初に、発光層などを形成するための機能液を吐出して発光層などを形成する位置に配置する液滴吐出装置100について、図1を参照して説明する。図1は、液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。図1(a)は、液滴吐出装置全体の概略構成を示す外観斜視図であり、図1(b)は、液滴吐出装置が備える液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図である。
最初に、発光層などを形成するための機能液を吐出して発光層などを形成する位置に配置する液滴吐出装置100について、図1を参照して説明する。図1は、液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。図1(a)は、液滴吐出装置全体の概略構成を示す外観斜視図であり、図1(b)は、液滴吐出装置が備える液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図である。
図1に示すように、液滴吐出装置100は、ヘッド機構部102と、ワーク機構部103と、機能液供給部104と、メンテナンス装置部105と、吐出装置制御部107と、を備えている。ヘッド機構部102は、機能液を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド120を備えている。ワーク機構部103は、液滴吐出ヘッド120から吐出された液滴の吐出対象(描画対象物)であるワークWを載置するワーク載置台129を備えている。機能液供給部104は、液滴吐出ヘッド120へ機能液を供給する。メンテナンス装置部105は、液滴吐出ヘッド120の保守を行う。吐出装置制御部107は、これら各機構部などを総括的に制御する。さらに、液滴吐出装置100は、床上に設置された複数の支持脚の上側に設置された定盤109を備えている。
定盤109の上面には、ワーク機構部103が配設されている。ワーク機構部103は、定盤109の長手方向(X軸方向)に延在している。ワーク機構部103の上方には、定盤109に固定された2本の支持柱で支持されているヘッド機構部102が配設されている。ヘッド機構部102は、ワーク機構部103と略直交する方向(Y軸方向)に延在している。定盤109の傍らには、ヘッド機構部102の液滴吐出ヘッド120に連通する供給管を有する機能液供給部104の機能液タンクなどが配置されている。ヘッド機構部102の一方の支持柱の近傍には、メンテナンス装置部105がワーク機構部103と並んでX軸方向に延在して配設されている。さらに、定盤109の下側に、吐出装置制御部107が収容されている。
ヘッド機構部102は、液滴吐出ヘッド120を有するヘッドユニット121と、ヘッドユニット121を支持するヘッドキャリッジ122とを備えている。ヘッドキャリッジ122をY軸方向に移動させることで、液滴吐出ヘッド120をY軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。ワーク機構部103は、ワーク載置台129をX軸方向に移動させることで、ワーク載置台129に載置されたワークWをX軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
液滴吐出ヘッド120を、Y軸方向の吐出位置まで移動させて停止させ、下方にあるワークWのX軸方向の移動に同調させて、機能液を液滴として吐出させる。液滴吐出ヘッド120からの機能液の吐出をともなう、液滴吐出ヘッド120とワークWとの相対移動を吐出走査と表記する。吐出走査における相対移動方向(走査方向)であるX軸方向を、吐出走査方向と表記する。
X軸方向に移動させるワークWと、Y軸方向に移動させる液滴吐出ヘッド120とを相対的に制御することにより、ワークW上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する描画などを行うことが可能である。
X軸方向に移動させるワークWと、Y軸方向に移動させる液滴吐出ヘッド120とを相対的に制御することにより、ワークW上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する描画などを行うことが可能である。
図1(b)に示すように、液滴吐出ヘッド120は、ノズル基板125を備えている。ノズル基板125には、多数の吐出ノズル124が略一直線状に並んだノズル列124Aが3列形成されている。吐出ノズル124から機能液を液滴として吐出し、対向する位置にあるワークWなどに着弾させることで、当該位置に機能液を配置する。ノズル列124Aは、液滴吐出ヘッド120が液滴吐出装置100に装着された状態で、図1(a)に示したY軸方向に延在している。ノズル列124Aにおいて吐出ノズル124は等間隔のノズルピッチで並んでおり、3列のノズル列124A間で、吐出ノズル124の位置がY軸方向に1/3ノズルピッチずれている。したがって、液滴吐出ヘッド120としては、Y軸方向に1/3ノズルピッチ間隔で機能液の液滴を配置することができる。
<着弾位置>
次に、液滴吐出ヘッド120の吐出ノズル124と、それぞれの吐出ノズル124から吐出された液滴の着弾位置と、の関係について、図2を参照して説明する。図2は、吐出ノズルと、それぞれの吐出ノズルから吐出された液滴の着弾位置と、の関係を示す説明図である。図2(a)は、吐出ノズルの配置位置を示す説明図であり、図2(b)は、液滴をノズル列の延在方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図2(c)は、液滴を吐出走査方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図2(d)は、液滴を面状に着弾させた状態を示す説明図である。図2に示したX軸方向及びY軸方向は、液滴吐出ヘッド120が液滴吐出装置100に取り付けられた状態において、図1に示したX軸方向又はY軸方向と一致している。X軸方向が吐出走査方向であって、図2に示した矢印aの方向に吐出ノズル124(液滴吐出ヘッド120)を相対移動させながら、任意の位置において機能液の液滴を吐出することによって、X軸方向の任意の位置に液滴を着弾させることができる。
次に、液滴吐出ヘッド120の吐出ノズル124と、それぞれの吐出ノズル124から吐出された液滴の着弾位置と、の関係について、図2を参照して説明する。図2は、吐出ノズルと、それぞれの吐出ノズルから吐出された液滴の着弾位置と、の関係を示す説明図である。図2(a)は、吐出ノズルの配置位置を示す説明図であり、図2(b)は、液滴をノズル列の延在方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図2(c)は、液滴を吐出走査方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図2(d)は、液滴を面状に着弾させた状態を示す説明図である。図2に示したX軸方向及びY軸方向は、液滴吐出ヘッド120が液滴吐出装置100に取り付けられた状態において、図1に示したX軸方向又はY軸方向と一致している。X軸方向が吐出走査方向であって、図2に示した矢印aの方向に吐出ノズル124(液滴吐出ヘッド120)を相対移動させながら、任意の位置において機能液の液滴を吐出することによって、X軸方向の任意の位置に液滴を着弾させることができる。
図2(a)に示すように、ノズル列124Aを構成する吐出ノズル124は、Y軸方向にノズルピッチPの中心間距離で配列されている。上述したように、3列のノズル列124Aをそれぞれ構成する吐出ノズル124同士は、Y軸方向において、相互に、ノズルピッチPの1/3ずつ位置がずれている。
図2(b)に示すように、着弾位置を示す着弾点171と、着弾した液滴の濡れ広がり状態を示す着弾円171Aとで、着弾した1滴の液滴の状態を示している。3列のノズル列124Aの全部の吐出ノズル124から、図2(b)に二点鎖線で示した仮想線L上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/3の中心間間隔で着弾円171Aが連なる直線が形成される。
図2(c)に示すように、一つの吐出ノズル124から連続して液滴を吐出させることによって、X軸方向に着弾円171Aが連なる直線が形成される。X軸方向における着弾点171間の中心間距離の最小値を、最小着弾距離dと表記する。最小着弾距離dは、主走査方向の相対移動速度と、吐出ノズル124の最小吐出間隔(時間)との積である。
図2(d)に示すように、二点鎖線で示した仮想線L1,L2,L3上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/3の中心間間隔で着弾円171Aが連なる直線が、X軸方向に並列した着弾面が形成される。図2(d)に示した仮想線L1,L2,L3間の距離が最小着弾距離dの場合のそれぞれの着弾点171が、液滴吐出装置100によって機能液の液滴を配置可能な位置である。
画像の描画に際しては、画像の情報に従って、図2(d)に示したそれぞれの着弾点171の位置について、液滴を配置する位置を定める。例えば、当該配置位置、及び配置位置に液滴を吐出する吐出ノズル124を指定した配置表を形成し、配置表に従って機能液を着弾させることによって、画像の情報によって規定される画像を描画する。なお、図2(d)に示した例では、着弾円171Aの間に隙間が存在するが、ノズルピッチPや最小着弾距離dに対して、吐出する液滴の1滴あたりの吐出重量を適切に定めることによって、隙間なく機能液を配置することが可能である。もちろん、他の液滴と重ねることなく、1滴を独立させて配置することも可能である。
<表示装置>
次に、電気光学装置としての表示装置1について、図3、図4、図5、及び図6を参照して説明する。表示装置1は、有機EL素子を備える有機EL表示装置である。図3は、表示装置の全体構成の概略を示す図である。図3(a)は、表示装置の外観斜視図であり、図3(b)は、図3(a)にAAで示した断面における断面図である。図4は、表示装置における複数の画素の一部を示す平面図である。図5は、表示装置の回路構成を示す図である。図6は、画素の断面形状を示す断面図である。図6(a)は、図4にCCで示した断面における断面図であり、図6(b)は、図4にDDで示した断面における断面図である。
次に、電気光学装置としての表示装置1について、図3、図4、図5、及び図6を参照して説明する。表示装置1は、有機EL素子を備える有機EL表示装置である。図3は、表示装置の全体構成の概略を示す図である。図3(a)は、表示装置の外観斜視図であり、図3(b)は、図3(a)にAAで示した断面における断面図である。図4は、表示装置における複数の画素の一部を示す平面図である。図5は、表示装置の回路構成を示す図である。図6は、画素の断面形状を示す断面図である。図6(a)は、図4にCCで示した断面における断面図であり、図6(b)は、図4にDDで示した断面における断面図である。
図3に示すように、表示装置1は、素子基板3と、封止基板5と、を有している。素子基板3と封止基板5とは、互いに対向している。表示装置1では、封止基板5の素子基板3側とは反対側の面である表示面7に、画像などを表示することができる。
表示装置1には、複数の画素9が設定されている。複数の画素9は、表示領域11内で、図中のV軸方向及びW軸方向に配列しており、V軸方向を行方向とし、W軸方向を列方向とするマトリクスMを構成している。V軸方向及びW軸方向は、平面視で互いに交差する方向である。本実施形態では、V軸方向は、後述する走査線GT(図5参照)が延在する方向でもある。また、W軸方向は、後述する信号線SI(図5参照)が延在する方向でもある。また、本実施形態では、V軸方向及びW軸方向は、平面視で互いに略直交している。
表示装置1は、複数の画素9から選択的に表示面7を介して表示装置1の外に光を射出することで、表示面7に画像などを表示する。なお、表示領域11とは、画像が表示され得る領域である。図3(a)では、構成をわかりやすく示すため、画素9が誇張され、且つ画素9の個数が減じられている。
表示装置1には、複数の画素9が設定されている。複数の画素9は、表示領域11内で、図中のV軸方向及びW軸方向に配列しており、V軸方向を行方向とし、W軸方向を列方向とするマトリクスMを構成している。V軸方向及びW軸方向は、平面視で互いに交差する方向である。本実施形態では、V軸方向は、後述する走査線GT(図5参照)が延在する方向でもある。また、W軸方向は、後述する信号線SI(図5参照)が延在する方向でもある。また、本実施形態では、V軸方向及びW軸方向は、平面視で互いに略直交している。
表示装置1は、複数の画素9から選択的に表示面7を介して表示装置1の外に光を射出することで、表示面7に画像などを表示する。なお、表示領域11とは、画像が表示され得る領域である。図3(a)では、構成をわかりやすく示すため、画素9が誇張され、且つ画素9の個数が減じられている。
表示装置1において、素子基板3は、図3(a)にA−Aで示した断面における断面図である図3(b)に示すように、封止基板5側とは反対側の面である底面14を有している。
素子基板3には、表示面7側すなわち封止基板5側に、後述する有機EL素子37(図5又は図6参照)などが設けられている。表示装置1において、表示面7と底面14とは、互いに表裏の関係にある。
素子基板3には、表示面7側すなわち封止基板5側に、後述する有機EL素子37(図5又は図6参照)などが設けられている。表示装置1において、表示面7と底面14とは、互いに表裏の関係にある。
封止基板5は、素子基板3よりも表示面7側で素子基板3に対向した状態で設けられている。素子基板3と封止基板5とは、接着剤16を介して接合されている。表示装置1では、有機EL素子37は、接着剤16によって表示面7側から覆われている。
また、素子基板3と封止基板5との間は、表示装置1の周縁よりも内側で表示領域11を囲むシール材17によって封止されている。つまり、表示装置1では、有機EL素子37と接着剤16とが、素子基板3及び封止基板5並びにシール材17によって封止されている。
また、素子基板3と封止基板5との間は、表示装置1の周縁よりも内側で表示領域11を囲むシール材17によって封止されている。つまり、表示装置1では、有機EL素子37と接着剤16とが、素子基板3及び封止基板5並びにシール材17によって封止されている。
図4に示すように、表示装置1における複数の画素9は、それぞれ、表示面7から射出する光の色が、赤系(R)、緑系(G)及び青系(B)のうちの1つに設定されている。マトリクスMを構成する複数の画素9は、Rの光を射出する画素9Rと、Gの光を射出する画素9Gと、Bの光を射出する画素9Bとを含んでいる。
なお、以下においては、画素9という表記と、画素9R、画素9G及び画素9Bという表記とが、適宜、使いわけられる。
なお、以下においては、画素9という表記と、画素9R、画素9G及び画素9Bという表記とが、適宜、使いわけられる。
ここで、Rの色は、純粋な赤の色相に限定されず、橙等を含む。Gの色は、純粋な緑の色相に限定されず、青緑や黄緑等を含む。Bの色は、純粋な青の色相に限定されず、青紫や青緑等を含む。他の観点から、Rの色を呈する光は、光の波長のピークが、可視光領域で570nm以上の範囲にある光であると定義され得る。また、Gの色を呈する光は、光の波長のピークが500nm〜565nmの範囲にある光であると定義され得る。Bの色を呈する光は、光の波長のピークが415nm〜495nmの範囲にある光であると定義され得る。
マトリクスMでは、W軸方向に沿って一列に並ぶ複数の画素9が、1つの画素列21を構成している。また、V軸方向に沿って一列に並ぶ複数の画素9が、1つの画素行23を構成している。
隣り合う画素列21の間には、W軸方向に延在する絶縁膜(第2隔壁)59が設けられており、V軸方向において隣り合う画素9を隔てている。W軸方向に並ぶ3個の画素9ごとに、V軸方向に延在する絶縁膜59が設けられている。すなわち、絶縁膜59に囲まれる領域に、3個の画素9が形成されている。W軸方向において、絶縁膜59と絶縁膜59との間には、V軸方向に延在する絶縁膜(第3隔壁)56が、2本設けられている。絶縁膜59に囲まれてW軸方向に並ぶ3個の画素9は、絶縁膜56によって互いに隔てられている。
なお、詳細には後述するが、画素9、絶縁膜59、及び絶縁膜56は、電子注入層67(図6参照)によって覆われているが、構成をわかりやすく示すために、図4では電子注入層67を省略した状態を示してある。また、絶縁膜59と絶縁膜56とは、同じ材料を用いて略一体に形成されるが、絶縁膜59と絶縁膜56とをそれぞれ明示するために、図4では互いに異なるパターンで塗りつぶしてある。
隣り合う画素列21の間には、W軸方向に延在する絶縁膜(第2隔壁)59が設けられており、V軸方向において隣り合う画素9を隔てている。W軸方向に並ぶ3個の画素9ごとに、V軸方向に延在する絶縁膜59が設けられている。すなわち、絶縁膜59に囲まれる領域に、3個の画素9が形成されている。W軸方向において、絶縁膜59と絶縁膜59との間には、V軸方向に延在する絶縁膜(第3隔壁)56が、2本設けられている。絶縁膜59に囲まれてW軸方向に並ぶ3個の画素9は、絶縁膜56によって互いに隔てられている。
なお、詳細には後述するが、画素9、絶縁膜59、及び絶縁膜56は、電子注入層67(図6参照)によって覆われているが、構成をわかりやすく示すために、図4では電子注入層67を省略した状態を示してある。また、絶縁膜59と絶縁膜56とは、同じ材料を用いて略一体に形成されるが、絶縁膜59と絶縁膜56とをそれぞれ明示するために、図4では互いに異なるパターンで塗りつぶしてある。
1つの画素列21内の各画素9は、光の色がR、G及びBのうちの1つに設定されている。つまり、マトリクスMは、複数の画素9RがW軸方向に配列した画素列21Rと、複数の画素9GがW軸方向に配列した画素列21Gと、複数の画素9BがW軸方向に配列した画素列21Bとを有している。そして、表示装置1では、画素列21R、画素列21G及び画素列21Bが、この順でV軸方向に沿って反復して並んでいる。
なお、以下においては、画素列21という表記と、画素列21R、画素列21G及び画素列21Bという表記とが、適宜、使いわけられる。
なお、以下においては、画素列21という表記と、画素列21R、画素列21G及び画素列21Bという表記とが、適宜、使いわけられる。
回路構成を示す図である図5に示すように、表示装置1は、画素9ごとに、選択トランジスター31と、駆動トランジスター33と、容量素子35と、有機EL素子37とを有している。有機EL素子37は、画素電極39と、有機層41と、共通電極43とを有している。選択トランジスター31及び駆動トランジスター33は、それぞれ、TFT(Thin Film Transistor)素子で構成されており、スイッチング素子としての機能を有する。
また、表示装置1は、走査線駆動回路45と、信号線駆動回路47と、複数の走査線GTと、複数の信号線SIと、複数の電源線PWとを有している。
また、表示装置1は、走査線駆動回路45と、信号線駆動回路47と、複数の走査線GTと、複数の信号線SIと、複数の電源線PWとを有している。
複数の走査線GTは、それぞれ走査線駆動回路45につながっており、W軸方向に互いに間隔をあけた状態でV軸方向に延びている。
複数の信号線SIは、それぞれ信号線駆動回路47につながっており、V軸方向に互いに間隔をあけた状態でW軸方向に延びている。
複数の電源線PWは、V軸方向に互いに間隔をあけた状態で、且つ各電源線PWと各信号線SIとがV軸方向に間隔をあけた状態でW軸方向に延びている。
複数の信号線SIは、それぞれ信号線駆動回路47につながっており、V軸方向に互いに間隔をあけた状態でW軸方向に延びている。
複数の電源線PWは、V軸方向に互いに間隔をあけた状態で、且つ各電源線PWと各信号線SIとがV軸方向に間隔をあけた状態でW軸方向に延びている。
各画素9は、各走査線GTと各信号線SIとの交差に対応して設定されている。各走査線GTは、図4に示す各画素行23に対応している。各信号線SI及び各電源線PWは、それぞれ、図4に示す各画素列21に対応している。
図5に示す各選択トランジスター31のゲート電極は、対応する各走査線GTに電気的につながっている。各選択トランジスター31のソース電極は、対応する各信号線SIに電気的につながっている。各選択トランジスター31のドレイン電極は、各駆動トランジスター33のゲート電極及び各容量素子35の一方の電極に電気的につながっている。
図5に示す各選択トランジスター31のゲート電極は、対応する各走査線GTに電気的につながっている。各選択トランジスター31のソース電極は、対応する各信号線SIに電気的につながっている。各選択トランジスター31のドレイン電極は、各駆動トランジスター33のゲート電極及び各容量素子35の一方の電極に電気的につながっている。
容量素子35の他方の電極と、駆動トランジスター33のソース電極は、それぞれ、対応する各電源線PWに電気的につながっている。
各駆動トランジスター33のドレイン電極は、各画素電極39に電気的につながっている。各画素電極39と共通電極43とは、画素電極39を陽極とし、共通電極43を陰極とする一対の電極を構成している。
ここで、共通電極43は、マトリクスMを構成する複数の画素9間にわたって一連した状態で設けられており、複数の画素9間にわたって共通して機能する。
各画素電極39と共通電極43との間に介在する有機層41は、後述する発光層65(図6参照)を含んでいる。有機層41では、画素電極39と共通電極43との間に発生する電流によって、発光層65が発光する。
各駆動トランジスター33のドレイン電極は、各画素電極39に電気的につながっている。各画素電極39と共通電極43とは、画素電極39を陽極とし、共通電極43を陰極とする一対の電極を構成している。
ここで、共通電極43は、マトリクスMを構成する複数の画素9間にわたって一連した状態で設けられており、複数の画素9間にわたって共通して機能する。
各画素電極39と共通電極43との間に介在する有機層41は、後述する発光層65(図6参照)を含んでいる。有機層41では、画素電極39と共通電極43との間に発生する電流によって、発光層65が発光する。
選択トランジスター31は、この選択トランジスター31につながる走査線GTに選択信号が供給されるとON状態となる。このとき、この選択トランジスター31につながる信号線SIからデータ信号が供給され、駆動トランジスター33がON状態になる。駆動トランジスター33のゲート電位は、データ信号の電位が容量素子35に一定の期間だけ保持されることによって、一定の期間だけ保持される。これにより、駆動トランジスター33のON状態が一定の期間だけ保持される。なお、各データ信号は、階調表示に応じた電位に生成される。
駆動トランジスター33のON状態が保持されているときに、駆動トランジスター33のゲート電位に応じた電流が、電源線PWから画素電極39と有機層41を経て共通電極43に流れる。そして、有機層41に含まれる発光層65が、有機層41を流れる電流量に応じた輝度で発光する。これにより、表示装置1では、階調表示が行われ得る。
表示装置1は、有機層41に含まれる発光層65が発光し、発光層65からの光が封止基板5を介して表示面7から射出されるトップエミッション型の有機EL装置である。なお、表示装置1では、表示面7側という表現が上側とも表現され、底面14側という表現が下側とも表現される。
表示装置1は、有機層41に含まれる発光層65が発光し、発光層65からの光が封止基板5を介して表示面7から射出されるトップエミッション型の有機EL装置である。なお、表示装置1では、表示面7側という表現が上側とも表現され、底面14側という表現が下側とも表現される。
ここで、素子基板3及び封止基板5のそれぞれの構成について、詳細を説明する。
図4にC−C線又はD−D線で示した断面における断面図である図6に示すように、素子基板3は、基板51と、素子層53と、を有している。素子層53は、駆動素子層55を含んでいる。
なお、図6では、構成をわかりやすく示すため、図5に示す選択トランジスター31、駆動トランジスター33、容量素子35、走査線GT、信号線SI及び電源線PWが省略されている。選択トランジスター31、駆動トランジスター33、容量素子35、走査線GT、信号線SI及び電源線PWは、駆動素子層55に含まれている。
図4にC−C線又はD−D線で示した断面における断面図である図6に示すように、素子基板3は、基板51と、素子層53と、を有している。素子層53は、駆動素子層55を含んでいる。
なお、図6では、構成をわかりやすく示すため、図5に示す選択トランジスター31、駆動トランジスター33、容量素子35、走査線GT、信号線SI及び電源線PWが省略されている。選択トランジスター31、駆動トランジスター33、容量素子35、走査線GT、信号線SI及び電源線PWは、駆動素子層55に含まれている。
基板51は、表示面7側に向けられた第1面52aと、底面14側に向けられた第2面52bとを有している。基板51の材料としては、例えば、ガラスや石英などの光透過性を有する無機材料が採用され得る。本実施形態では、基板51の材料として、ガラスが採用されている。
駆動素子層55は、基板51の第1面52aに設けられている。
駆動素子層55の表示面7側には、画素電極39が設けられている。画素電極39の材料としては、例えば、銀、白金、アルミニウム、銅などの光反射性を有する金属や、これらを含む合金などが採用され得る。
駆動素子層55は、基板51の第1面52aに設けられている。
駆動素子層55の表示面7側には、画素電極39が設けられている。画素電極39の材料としては、例えば、銀、白金、アルミニウム、銅などの光反射性を有する金属や、これらを含む合金などが採用され得る。
画素電極39を陽極として機能させる場合には、画素電極39の材料として、銀、白金などの仕事関数が比較的高い材料を用いることが好ましい。また、画素電極39の材料としてITO(Indium Tin Oxide)やインジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide)などを用い、光反射性を有する部材を画素電極39と駆動素子層55との間に設けた構成も採用され得る。本実施形態では、画素電極39の材料としてITOが採用されている。
隣り合う画素電極39同士の間には、各画素9を区画する絶縁膜(第1隔壁)57が領域58にわたって設けられている。絶縁膜57は、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、アクリル系の樹脂などの光透過性を有する材料で構成されている。絶縁膜57は、平面視で、表示領域11にわたって格子状に設けられている。このため、表示領域11は、絶縁膜57によって複数の画素9の領域に区画されている。1つの画素9に着目すると、絶縁膜57は、平面視で環状に設けられている。なお、各画素電極39は、絶縁膜57によって囲まれた各画素9の領域に平面視で重なっている。本実施形態では、絶縁膜57の材料として酸化シリコンが採用されている。
絶縁膜57の表示面7側には、各画素9の領域を囲む絶縁膜(第2隔壁)59及び絶縁膜(第3隔壁)56が設けられている。絶縁膜59及び絶縁膜56は、例えば、カーボンブラックやクロムなどの光吸収性が高い材料を含有するアクリル系の樹脂やポリイミド樹脂などの有機材料で構成されている。
図4を参照して説明したように、図6(a)に示したV軸方向に平行な断面においては、画素9は、絶縁膜59によって、個別の画素9ごとに隔てられている。図6(b)に示したW軸方向に平行な断面においては、画素9は、絶縁膜59によって、3個ごとに区切られている。絶縁膜59の間に位置する3個の画素9は、絶縁膜56によって、個別の画素9ごとに隔てられている。平面視で、絶縁膜59は、絶縁膜57に沿って、格子状に設けられている。絶縁膜59によって区画された領域には、3個の画素9が位置している。3個の画素9は、2個の絶縁膜56によって、個別の画素9に区切られている。1つの画素9に着目すると、絶縁膜59は、平面視で各画素9の領域の3方又は2方を規定しており、残りの1方又は2方を、絶縁膜56が規定している。絶縁膜59と絶縁膜56とで、平面視で各画素9の領域を囲んでいる。絶縁膜59は、W軸方向に並ぶ3個の画素9ごとに、環状に設けられているとみなされ得る。
本実施形態では、絶縁膜59及び絶縁膜56の材料としてアクリル系の樹脂が採用されている。
画素電極39の表示面7側には、絶縁膜59と絶縁膜56とで囲まれた領域内に、有機層41が設けられている。
図4を参照して説明したように、図6(a)に示したV軸方向に平行な断面においては、画素9は、絶縁膜59によって、個別の画素9ごとに隔てられている。図6(b)に示したW軸方向に平行な断面においては、画素9は、絶縁膜59によって、3個ごとに区切られている。絶縁膜59の間に位置する3個の画素9は、絶縁膜56によって、個別の画素9ごとに隔てられている。平面視で、絶縁膜59は、絶縁膜57に沿って、格子状に設けられている。絶縁膜59によって区画された領域には、3個の画素9が位置している。3個の画素9は、2個の絶縁膜56によって、個別の画素9に区切られている。1つの画素9に着目すると、絶縁膜59は、平面視で各画素9の領域の3方又は2方を規定しており、残りの1方又は2方を、絶縁膜56が規定している。絶縁膜59と絶縁膜56とで、平面視で各画素9の領域を囲んでいる。絶縁膜59は、W軸方向に並ぶ3個の画素9ごとに、環状に設けられているとみなされ得る。
本実施形態では、絶縁膜59及び絶縁膜56の材料としてアクリル系の樹脂が採用されている。
画素電極39の表示面7側には、絶縁膜59と絶縁膜56とで囲まれた領域内に、有機層41が設けられている。
有機層41は、各画素9に対応して設けられており、正孔注入層61と、正孔輸送層63と、発光層65と、を有している。
正孔注入層61は、有機材料で構成されており、平面視で絶縁膜59と絶縁膜56とによって囲まれた領域内で、画素電極39の表示面7側に設けられている。
正孔注入層61の有機材料としては、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体と、ポリスチレンスルホン酸(PSS)等との混合物が採用され得る。正孔注入層61の有機材料としては、ポリスチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレンやこれらの誘導体なども採用され得る。
正孔注入層61は、有機材料で構成されており、平面視で絶縁膜59と絶縁膜56とによって囲まれた領域内で、画素電極39の表示面7側に設けられている。
正孔注入層61の有機材料としては、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体と、ポリスチレンスルホン酸(PSS)等との混合物が採用され得る。正孔注入層61の有機材料としては、ポリスチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレンやこれらの誘導体なども採用され得る。
正孔輸送層63は、有機材料で構成されており、平面視で絶縁膜59と絶縁膜56とによって囲まれた領域内で、正孔注入層61の表示面7側に設けられている。
正孔輸送層63の有機材料としては、例えば、下記化合物1として示されるTFBなどのトリフェニルアミン系ポリマーを含んだ構成が採用され得る。
正孔輸送層63の有機材料としては、例えば、下記化合物1として示されるTFBなどのトリフェニルアミン系ポリマーを含んだ構成が採用され得る。
発光層65は、有機材料で構成されており、平面視で絶縁膜59と絶縁膜56とによって囲まれた領域内で、正孔輸送層63の表示面7側に設けられている。
画素9Rに対応する発光層65の有機材料としては、例えば、下記化合物2として示されるF8(ポリジオクチルフルオレン)と、ペリレン染料とを混合したものが採用され得る。
画素9Rに対応する発光層65の有機材料としては、例えば、下記化合物2として示されるF8(ポリジオクチルフルオレン)と、ペリレン染料とを混合したものが採用され得る。
画素9Gに対応する発光層65の有機材料としては、例えば、下記化合物3として示されるF8BTと、上記化合物1として示されるTFBと、上記化合物2として示されるF8とを混合したものが採用され得る。
画素9Bに対応する発光層65の有機材料としては、例えば、上記化合物2として示されるF8が採用され得る。
有機層41の表示面7側には、図6に示すように、絶縁膜59と絶縁膜56とによって囲まれた領域内に、電子注入層67が設けられている。電子注入層67の材料としては、例えば、マグネシウムと銀とを含む合金や、カルシウムなどが採用され得る。本実施形態では、電子注入層67の材料として、マグネシウムと銀とを含む合金が採用されている。
電子注入層67の表示面7側には、共通電極43が設けられている。共通電極43は、例えば、アルミニウム等の金属を薄膜化して光透過性を付与したものなどが採用され得る。また、共通電極43は、例えば、マグネシウムと銀とを含む合金等を薄膜化して光透過性を付与したものなどによっても構成され得る。本実施形態では、共通電極43として、アルミニウムの薄膜が採用されている。共通電極43は、電子注入層67、絶縁膜59、及び絶縁膜56を表示面7側から複数の画素9間にわたって覆っている。
電子注入層67の表示面7側には、共通電極43が設けられている。共通電極43は、例えば、アルミニウム等の金属を薄膜化して光透過性を付与したものなどが採用され得る。また、共通電極43は、例えば、マグネシウムと銀とを含む合金等を薄膜化して光透過性を付与したものなどによっても構成され得る。本実施形態では、共通電極43として、アルミニウムの薄膜が採用されている。共通電極43は、電子注入層67、絶縁膜59、及び絶縁膜56を表示面7側から複数の画素9間にわたって覆っている。
なお、表示装置1では、各画素9において発光する領域(以下、発光領域と呼ぶ)は、平面視で画素電極39と有機層41と共通電極43とが重なる領域であると定義され得る。また、画素9ごとに発光領域を構成する要素の一群が1つの有機EL素子37であると定義され得る。表示装置1では、1つの有機EL素子37は、1つの画素電極39と、1つの有機層41と、1つの電子注入層67と、1つの画素9に対応する共通電極43とを含んだ構成を有している。
封止基板5は、例えばガラスや石英などの光透過性を有する材料で構成されており、表示面7側に向けられた外向面5aと、底面14側に向けられた対向面5bとを有している。
上記の構成を有する素子基板3及び封止基板5は、素子基板3の共通電極43と封止基板5の対向面5bとの間が、接着剤16を介して接合されている。
上記の構成を有する素子基板3及び封止基板5は、素子基板3の共通電極43と封止基板5の対向面5bとの間が、接着剤16を介して接合されている。
表示装置1では、図3に示すシール材17は、図6に示す基板51の第1面52aと、封止基板5の対向面5bとによって挟持されている。つまり、表示装置1では、有機EL素子37及び接着剤16が、基板51及び封止基板5並びにシール材17によって封止されている。なお、シール材17は、対向面5b及び共通電極43の間に設けられていてもよい。この場合、有機EL素子37及び接着剤16は、素子基板3及び封止基板5並びにシール材17によって封止されているとみなされ得る。
<表示装置の製造工程>
次に、表示装置1の製造方法について、図7、図8、図9、及び図10を参照して説明する。表示装置1の製造方法は、素子基板3を製造する工程と、表示装置1を組み立てる工程とに大別される。
本実施形態では、主に、液滴吐出装置100を用いて、素子基板3における機能膜を形成する工程について説明する。図7、図8、図9、及び図10は、素子基板を形成する工程における素子基板の断面形状を示す説明図である。
次に、表示装置1の製造方法について、図7、図8、図9、及び図10を参照して説明する。表示装置1の製造方法は、素子基板3を製造する工程と、表示装置1を組み立てる工程とに大別される。
本実施形態では、主に、液滴吐出装置100を用いて、素子基板3における機能膜を形成する工程について説明する。図7、図8、図9、及び図10は、素子基板を形成する工程における素子基板の断面形状を示す説明図である。
素子基板3を製造する工程では、図7(a)に示すように、まず、基板51の第1面52aに駆動素子層55を形成する。
次いで、駆動素子層55の表面に、各画素9に対応した画素電極39を形成する。画素電極39を形成する駆動素子層55の表面は、素子基板3が表示装置1として組み立てられた状態において、表示面7側の面である。
画素電極39の形成では、例えばスパッタリング技術や真空蒸着技術などの成膜技術や、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術などのパターニング技術が活用され得る。画素電極39の形成では、まず、例えばスパッタリング技術や真空蒸着技術などを活用して、駆動素子層55の表面にITOの膜を形成する。次いで、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術などのパターニング技術を活用して、ITOの膜をパターニングすることによって画素電極39が形成され得る。
次いで、駆動素子層55の表面に、各画素9に対応した画素電極39を形成する。画素電極39を形成する駆動素子層55の表面は、素子基板3が表示装置1として組み立てられた状態において、表示面7側の面である。
画素電極39の形成では、例えばスパッタリング技術や真空蒸着技術などの成膜技術や、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術などのパターニング技術が活用され得る。画素電極39の形成では、まず、例えばスパッタリング技術や真空蒸着技術などを活用して、駆動素子層55の表面にITOの膜を形成する。次いで、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術などのパターニング技術を活用して、ITOの膜をパターニングすることによって画素電極39が形成され得る。
次に、図7(b)に示すように、隣り合う画素電極39間に、絶縁膜57を、各画素電極39の周縁に重ねて形成する。
絶縁膜57の形成では、CVD(Chemical Vapor Deposition)技術や、PVD(Physical Vapor Deposition)技術などの成膜技術や、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術などのパターニング技術が活用され得る。絶縁膜57の形成では、まず、例えばCVD技術やPVD技術などを活用して酸化シリコンの膜を形成する。次いで、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術などのパターニング技術を活用して、酸化シリコンの膜をパターニングすることによって絶縁膜57が形成され得る。
絶縁膜57の形成では、CVD(Chemical Vapor Deposition)技術や、PVD(Physical Vapor Deposition)技術などの成膜技術や、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術などのパターニング技術が活用され得る。絶縁膜57の形成では、まず、例えばCVD技術やPVD技術などを活用して酸化シリコンの膜を形成する。次いで、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術などのパターニング技術を活用して、酸化シリコンの膜をパターニングすることによって絶縁膜57が形成され得る。
次いで、絶縁膜57の表示面7側に絶縁膜59及び絶縁膜56を形成する。上述したように、表示装置1において、絶縁膜59によって区画された領域には、3個の画素9が位置しており、3個の画素9は、2個の絶縁膜56によって、個別の画素9に区切られている。画素9が形成される区画を、画素形成区画190と表記する。画素形成区画190がW軸方向に3個並んだ区画を、機能液区画191と表記する。機能液区画191は、絶縁膜59によって区画形成された領域である。画素形成区画190は、機能液区画191が2個の絶縁膜56によって3分割された区画であり、絶縁膜59及び絶縁膜56によって区画形成された領域である。図7(b)に示すように、絶縁膜59及び絶縁膜56の絶縁膜57からの高さ(厚さ)は、絶縁膜59の方が絶縁膜56より高く(厚く)なるように形成する。図6(b)に示したように、絶縁膜56の高さは、有機層41の上に形成された電子注入層67の表面よりわずかに高い高さである。
機能液区画191が、液溜領域に相当する。絶縁膜56が、分割壁に相当する。画素形成区画190が、画素領域に相当する。
機能液区画191が、液溜領域に相当する。絶縁膜56が、分割壁に相当する。画素形成区画190が、画素領域に相当する。
絶縁膜59及び絶縁膜56の形成では、まず、ネガ型の感光物質を含むアクリル系の樹脂で、平面視で画素電極39及び絶縁膜57を覆う樹脂膜を形成する。この樹脂膜の形成では、スピンコート技術や印刷技術などが活用され得る。次いで、例えばフォトリソグラフィー技術を活用することによって、樹脂膜をパターニングする。これにより、絶縁膜59、及び平面方向において絶縁膜56が形成される位置に位置し、高さが絶縁膜59と同じ高さの壁が形成される。次いで、絶縁膜56が形成される位置の壁をハーフエッチングして高さを減ずることによって、絶縁膜59及び絶縁膜56が形成され得る。
なお、駆動素子層55から絶縁膜59までの構成が形成された基板51は、以下において基板51aと呼ばれる。
なお、駆動素子層55から絶縁膜59までの構成が形成された基板51は、以下において基板51aと呼ばれる。
次いで、基板51aにプラズマ処理を施す。このプラズマ処理では、基板51aに酸素プラズマ処理を施してから、基板51aにCF4プラズマ処理を施す。基板51aに酸素プラズマ処理を施すことにより、画素電極39や絶縁膜57に、後述する機能液61a、機能液63a、機能液65a等に対する親液性が付与される。また、基板51aにCF4プラズマ処理を施すことにより、絶縁膜59及び絶縁膜56に、後述する機能液61a、機能液63a、機能液65a等に対する撥液性が付与される。
本実施形態では、処理室内を所定の真空度に保った状態で処理室内に処理ガスを導入しながら、処理室内にプラズマを発生させる方法が採用されている。本実施形態では、酸素プラズマ処理において、処理ガスとして酸素を含むガスが採用されている。また、CF4プラズマ処理において、処理ガスとして、フッ素化合物を含むガスであるCF4ガスが採用されている。なお、CF4プラズマ処理では、処理ガスは、CF4ガスに限定されず、SF6やCHF3などのハロゲンガスや、フッ素ガスなども採用され得る。
本実施形態では、処理室内を所定の真空度に保った状態で処理室内に処理ガスを導入しながら、処理室内にプラズマを発生させる方法が採用されている。本実施形態では、酸素プラズマ処理において、処理ガスとして酸素を含むガスが採用されている。また、CF4プラズマ処理において、処理ガスとして、フッ素化合物を含むガスであるCF4ガスが採用されている。なお、CF4プラズマ処理では、処理ガスは、CF4ガスに限定されず、SF6やCHF3などのハロゲンガスや、フッ素ガスなども採用され得る。
基板51aにプラズマ処理を施す工程に次いで、図8(d)に示すように、絶縁膜59によって囲まれた機能液区画191に機能液61aを配置する。機能液61aには、正孔注入層61を構成する有機材料が含まれている。機能液61aの配置には、上述した液滴吐出ヘッド120を利用したインクジェット法が活用され得る。
液滴吐出ヘッド120から機能液61aなどを液滴61bとして吐出する技術は、インクジェット技術と呼ばれる。そして、インクジェット技術を活用して機能液61aなどを所定の位置に配置する方法は、インクジェット法と呼ばれる。このインクジェット法は、塗布法の1つである。
液滴吐出ヘッド120から機能液61aなどを液滴61bとして吐出する技術は、インクジェット技術と呼ばれる。そして、インクジェット技術を活用して機能液61aなどを所定の位置に配置する方法は、インクジェット法と呼ばれる。このインクジェット法は、塗布法の1つである。
液滴吐出装置100の液滴吐出ヘッド120を用いて、基板51aに機能液61aなどを配置する場合、基板51aを液滴吐出装置100のワーク載置台129にセットする。セットされた基板51aは、W軸方向が図1に示したY軸方向に一致するように、アライメントする。図8(c)は、液滴吐出ヘッド120の吐出ノズル124を示す模式図である。図8(c)に示した吐出ノズル124は、図8(d)に示した基板51aの機能液区画191に対するW軸方向(Y軸方向)における位置を示している。W軸方向がY軸方向に一致するようにアライメントされた基板51aにおいて、機能液区画191は、機能液区画191のW軸方向における幅(W軸方向の長さ)が、吐出ノズル124のノズルピッチより長くなるように形成されている。なお、本実施形態では、1列の画素列21には、1列のノズル列124Aを用いて機能液61aなどを配置するため、図8(c)に示した吐出ノズル124のノズルピッチは、図2を参照して説明したノズル列124AにおけるノズルピッチPである。Y軸方向において、1個所の機能液区画191に対して、概ね2個の吐出ノズル124が対向可能であり、1個所の機能液区画191に対して、概ね2個の吐出ノズル124から機能液61aなどを吐出して着弾させることができる。
機能液61aに含まれる固形成分は、例えば数パーセントである。3個所の正孔注入層61を形成するために必要な機能液61aを機能液区画191に供給すると、図8(d)に示すように、機能液61aは、画素形成区画190から溢れて、機能液区画191に一連する液溜りとなる。絶縁膜59には、機能液61aに対する撥液性が付与されているため、機能液61aは、絶縁膜59を越えることが抑制され、機能液区画191に溜められる。
なお、機能液61aには、PEDOTとPSSとの混合物を、溶媒に溶解させた構成が採用され得る。溶媒としては、例えば、ジエチレングリコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブタノールなどが採用され得る。
なお、機能液61aには、PEDOTとPSSとの混合物を、溶媒に溶解させた構成が採用され得る。溶媒としては、例えば、ジエチレングリコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブタノールなどが採用され得る。
機能液区画191に配置された機能液61aを減圧乾燥法で乾燥させてから焼成を行うことによって、図9(e)に示す正孔注入層61が形成され得る。正孔注入層61の体積は、対応する機能液61aの体積の数パーセントである。このため、機能液区画191に一連する機能液61aの液溜りが乾燥させられて、3個所の画素形成区画190のそれぞれに位置する、3個の正孔注入層61が形成される。絶縁膜56には、機能液61aに対する撥液性が付与されている。これにより、機能液61aは絶縁膜56に付着し難いため、機能液61aの液溜りが乾燥させられる過程において液溜りの体積が減少すると、機能液61aは絶縁膜56によって画素形成区画190ごとに分離されて、画素形成区画190の底に位置する。機能液61aが画素形成区画190の底に位置した状態で乾燥させられて、当該位置に正孔注入層61が形成される。
なお、減圧乾燥法は、減圧環境下で行う乾燥方法であり、真空乾燥法とも呼ばれる。減圧環境とは、大気圧よりも低い圧力が保たれる環境である。また、機能液61aの焼成条件は、環境温度が約200℃で、保持時間が約10分間である。
画素形成区画190に形成された正孔注入層61が、画素機能膜に相当する。機能液区画191における3個所の画素形成区画190に形成された正孔注入層61が、液溜領域機能膜に相当する。
なお、減圧乾燥法は、減圧環境下で行う乾燥方法であり、真空乾燥法とも呼ばれる。減圧環境とは、大気圧よりも低い圧力が保たれる環境である。また、機能液61aの焼成条件は、環境温度が約200℃で、保持時間が約10分間である。
画素形成区画190に形成された正孔注入層61が、画素機能膜に相当する。機能液区画191における3個所の画素形成区画190に形成された正孔注入層61が、液溜領域機能膜に相当する。
次いで、図9(f)に示すように、絶縁膜59によって囲まれた機能液区画191内に、機能液63aを配置する。機能液63aには、正孔輸送層63を構成する有機材料が含まれている。機能液63aは、上述した機能液61aと同様に、液滴吐出ヘッド120の吐出ノズル124から機能液63aを液滴として吐出することによって配置される。上述したように、1個所の機能液区画191に対して、概ね2個の吐出ノズル124から機能液63aを吐出して着弾させることができる。
機能液63aに含まれる固形成分は、例えば数パーセントである。3個所の正孔輸送層63を形成するために必要な機能液63aを機能液区画191に供給すると、図9(f)に示すように、機能液63aは、画素形成区画190から溢れて、機能液区画191に一連する液溜りとなる。絶縁膜59には、機能液63aに対する撥液性が付与されているため、機能液63aは、絶縁膜59を越えることが抑制され、機能液区画191に溜められる。
機能液区画191に一連する液溜りが形成されたとき、正孔注入層61は、機能液63aによって覆われる。なお、機能液63aには、TFBを溶媒に溶解させた構成が採用され得る。溶媒としては、例えば、シクロヘキシルベンゼンなどが採用され得る。
機能液区画191に一連する液溜りが形成されたとき、正孔注入層61は、機能液63aによって覆われる。なお、機能液63aには、TFBを溶媒に溶解させた構成が採用され得る。溶媒としては、例えば、シクロヘキシルベンゼンなどが採用され得る。
機能液区画191に配置された機能液63aを減圧乾燥法で乾燥させてから、不活性ガス中で焼成を行うことによって、図10(g)に示す正孔輸送層63が形成され得る。正孔輸送層63の体積は、対応する機能液63aの体積の数パーセントである。このため、機能液区画191に一連する機能液63aの液溜りが乾燥させられて、3個所の画素形成区画190のそれぞれに位置する、3個の正孔輸送層63が形成される。絶縁膜56には、機能液63aに対する撥液性が付与されている。これにより、機能液63aは絶縁膜56に付着し難いため、機能液63aの液溜りが乾燥させられる過程において液溜りの体積が減少すると、機能液63aの液溜りは絶縁膜56によって画素形成区画190ごとに分離されて、画素形成区画190の底に位置する。機能液63aが画素形成区画190の底に位置した状態で乾燥させられて、当該位置に正孔輸送層63が形成される。なお、機能液63aの焼成条件は、環境温度が約130℃で、保持時間が約1時間である。
画素形成区画190に形成された正孔輸送層63が、画素機能膜に相当する。機能液区画191における3個所の画素形成区画190に形成された正孔輸送層63が、液溜領域機能膜に相当する。
画素形成区画190に形成された正孔輸送層63が、画素機能膜に相当する。機能液区画191における3個所の画素形成区画190に形成された正孔輸送層63が、液溜領域機能膜に相当する。
次いで、図10(g)に示すように、絶縁膜59によって囲まれた機能液区画191内に、機能液65aを配置する。機能液65aには、発光層65を構成する有機材料が含まれている。機能液65aは、上述した機能液61aや機能液63aと同様に、液滴吐出ヘッド120の吐出ノズル124から機能液65aを液滴として吐出することによって配置される。上述したように、1個所の機能液区画191に対して、概ね2個の吐出ノズル124から機能液65aを吐出して着弾させることができる。
機能液65aに含まれる固形成分は、例えば数パーセントである。3個所の発光層65を形成するために必要な機能液65aを機能液区画191に供給すると、図10(g)に示すように、機能液65aは、画素形成区画190から溢れて、機能液区画191に一連する液溜りとなる。絶縁膜59には、機能液65aに対する撥液性が付与されているため、機能液65aは、絶縁膜59を越えることが抑制され、機能液区画191に溜められる。
機能液区画191に一連する機能液65aの液溜りが形成されたとき、正孔輸送層63は、機能液65aによって覆われる。なお、機能液65aには、画素9R、画素9G及び画素9Bのそれぞれに対応する発光層65を構成する有機材料を溶媒に溶解させた構成が採用され得る。溶媒としては、例えば、シクロヘキシルベンゼンなどが採用され得る。
機能液区画191に一連する機能液65aの液溜りが形成されたとき、正孔輸送層63は、機能液65aによって覆われる。なお、機能液65aには、画素9R、画素9G及び画素9Bのそれぞれに対応する発光層65を構成する有機材料を溶媒に溶解させた構成が採用され得る。溶媒としては、例えば、シクロヘキシルベンゼンなどが採用され得る。
次に、機能液区画191に一連する機能液65aの液溜りを減圧乾燥法で乾燥させてから、不活性ガス中で焼成を行うことによって、図10(h)に示す発光層65が形成され得る。発光層65の体積は、対応する機能液65aの体積の数パーセントである。このため、機能液区画191に一連する機能液65aの液溜りが乾燥させられて、3個所の画素形成区画190のそれぞれに位置する、3個の発光層65が形成される。絶縁膜56には、機能液65aに対する撥液性が付与されている。これにより、機能液65aは絶縁膜56に付着し難いため、機能液65aの液溜りが乾燥させられる過程において、液溜りの体積が減少すると、機能液65aの液溜りは絶縁膜56によって画素形成区画190ごとに分離されて、画素形成区画190の底に位置する。機能液65aが画素形成区画190の底に位置した状態で乾燥させられて、当該位置に発光層65が形成される。機能液65aの焼成条件は、環境温度が約130℃で、保持時間が約1時間である。
画素形成区画190に形成された発光層65が、画素機能膜に相当する。機能液区画191における3個所の画素形成区画190に形成された発光層65が、液溜領域機能膜に相当する。
画素形成区画190に形成された発光層65が、画素機能膜に相当する。機能液区画191における3個所の画素形成区画190に形成された発光層65が、液溜領域機能膜に相当する。
次いで、蒸着技術などを活用してマグネシウムと銀とを含む合金の膜を、絶縁膜59によって囲まれた各画素9の領域内に形成することにより、図10(h)に示す電子注入層67が形成され得る。このとき、電子注入層67は、絶縁膜59及び絶縁膜56をマスクで表示面7側から覆った状態で形成され得る。
次いで、蒸着技術を活用してアルミニウム等の膜を形成することにより、図6に示した共通電極43が形成され得る。これにより、素子基板3が製造され得る。
次いで、蒸着技術を活用してアルミニウム等の膜を形成することにより、図6に示した共通電極43が形成され得る。これにより、素子基板3が製造され得る。
表示装置1を組み立てる工程では、図3を参照して説明したように、素子基板3及び封止基板5を、接着剤16及びシール材17を介して接合する。
このとき、素子基板3及び封止基板5は、図6を参照して説明したように、基板51の第1面52aと、封止基板5の対向面5bとが向き合った状態で接合される。これにより、表示装置1が製造され得る。
このとき、素子基板3及び封止基板5は、図6を参照して説明したように、基板51の第1面52aと、封止基板5の対向面5bとが向き合った状態で接合される。これにより、表示装置1が製造され得る。
ここで、上述した素子基板3の製造工程、及び表示装置1の組立工程は、それぞれ、マザー基板の状態で実施される。組立工程が終了した後、マザー基板を個別の表示装置1に分割する。
<表示装置の他の例>
次に、表示装置1とは一部の構成が異なる表示装置201について、図11、及び図12を参照して説明する。図11は、表示装置における複数の画素の一部を示す平面図である。図12は、図11にFFで示した断面における断面図であり、素子基板における画素の断面形状を示す断面図である。
表示装置201は、素子基板203を備えている。
次に、表示装置1とは一部の構成が異なる表示装置201について、図11、及び図12を参照して説明する。図11は、表示装置における複数の画素の一部を示す平面図である。図12は、図11にFFで示した断面における断面図であり、素子基板における画素の断面形状を示す断面図である。
表示装置201は、素子基板203を備えている。
図11に示すように、表示装置201は、画素209を備えている。画素209は、Rの光を射出する画素209R、Gの光を射出する画素209G、又はBの光を射出する画素209Bのいずれかである。
画素209R、画素209G、及び画素209Bは、画素間を区切る構成が、画素9R、画素9G、又は画素9Bと異なっている。
画素209R、画素209G、及び画素209Bから射出される光は、画素9R、画素9G、又は画素9Bから射出される光と同様である。W軸方向に沿って一列に並ぶ複数の画素209R、画素209G、又は画素209Bが、1つの画素列221(221R、221G、又は221B)を構成している。また、V軸方向に沿って一列に並ぶ複数の画素209R、画素209G、及び画素209Bが、1つの画素行223を構成している。
画素209R、画素209G、及び画素209Bは、画素間を区切る構成が、画素9R、画素9G、又は画素9Bと異なっている。
画素209R、画素209G、及び画素209Bから射出される光は、画素9R、画素9G、又は画素9Bから射出される光と同様である。W軸方向に沿って一列に並ぶ複数の画素209R、画素209G、又は画素209Bが、1つの画素列221(221R、221G、又は221B)を構成している。また、V軸方向に沿って一列に並ぶ複数の画素209R、画素209G、及び画素209Bが、1つの画素行223を構成している。
隣り合う画素列221の間には、表示装置1と同様に、W軸方向に延在する絶縁膜(第2隔壁)59が設けられており、V軸方向において隣り合う画素209を隔てている。W軸方向に並ぶ3個の画素209ごとに、V軸方向に延在する絶縁膜59が設けられている。すなわち、絶縁膜59に囲まれる領域に、3個の画素209が形成されている。W軸方向において、絶縁膜59と絶縁膜59との間には、V軸方向に延在する分離帯膜256が、2本設けられている。表示面7(図3参照)側から観ると、絶縁膜59に囲まれてW軸方向に並ぶ3個の画素209は、分離帯膜256によって、画素209に分けられている。
図12に示すように、素子基板203において、絶縁膜59によって区画された機能液区画291には、画素電極39が3個、形成されている。隣り合う画素電極39同士の間には、絶縁膜(第1隔壁)57が設けられている。画素電極39及び絶縁膜57を覆う状態で、正孔注入層261と、正孔輸送層263と、発光層265とが積層して形成されている。発光層265の上には、電子注入層267が設けられている。電子注入層267及び絶縁膜59を覆う状態で、共通電極43が形成されている。機能液区画291内の画素電極39と、絶縁膜57と、正孔注入層261と、正孔輸送層263と、発光層265と、共通電極43とで、3個の画素209を構成している。機能液区画291内の3個の画素209は、表示面7(図3参照)側から観ると、共通電極43の上に形成された分離帯膜256によって、個別の画素209に分けられている。
それぞれの画素209には、画素電極39が1個、配設されている。正孔注入層261と正孔輸送層263と発光層265とにおける、1個の画素電極39に重なる部分で、1個の画素209に対応する有機層241を形成している。
それぞれの画素209には、画素電極39が1個、配設されている。正孔注入層261と正孔輸送層263と発光層265とにおける、1個の画素電極39に重なる部分で、1個の画素209に対応する有機層241を形成している。
表示装置201の素子基板203は、表示装置1の素子基板3と同様にして形成することができる。素子基板203を形成する過程において駆動素子層55から絶縁膜59までの構成が形成された基板51を、基板251aと表記する。基板251aは、基板51aから絶縁膜56を除いた構成を有している。基板251aにおける絶縁膜59によって区画された領域を、機能液区画291と表記する。機能液区画291が、液溜領域に相当する。
正孔注入層261、正孔輸送層263、及び発光層265は、機能液区画291に、機能液61a、機能液63a、又は機能液65aの液溜りを形成し、当該液溜りを乾燥させることによって形成することができる。機能液区画291には、基板51aの機能液区画191における絶縁膜56は存在しない。このため、正孔注入層261、正孔輸送層263、及び発光層265は、機能液区画291内で連続した膜である。正孔注入層261、正孔輸送層263、及び発光層265が、液溜領域機能膜に相当する。
正孔注入層261、正孔輸送層263、及び発光層265は、機能液区画291に、機能液61a、機能液63a、又は機能液65aの液溜りを形成し、当該液溜りを乾燥させることによって形成することができる。機能液区画291には、基板51aの機能液区画191における絶縁膜56は存在しない。このため、正孔注入層261、正孔輸送層263、及び発光層265は、機能液区画291内で連続した膜である。正孔注入層261、正孔輸送層263、及び発光層265が、液溜領域機能膜に相当する。
次いで、蒸着技術などを活用してマグネシウムと銀とを含む合金の膜を、絶縁膜59によって囲まれた機能液区画291の領域内に形成することにより、図12に示す電子注入層267が形成され得る。
次いで、蒸着技術を活用してアルミニウム等の膜を形成することにより、図12に示した共通電極43が形成され得る。
次いで、機能液区画291における絶縁膜57と略重なる部分(3個の画素電極39の間の部分と重なる部分)に、分離帯膜256を形成する。分離帯膜256は遮光性を有する膜である。2個所の分離帯膜256によって、機能液区画291に形成された正孔注入層261、正孔輸送層263、発光層265、及び電子注入層267は、表示面7側から観て、3個の画素209に分割される。3個に分割された発光層265などからなるそれぞれの画素209には、独立した画素電極39が配置されており、それぞれの画素209は、1個の画素として機能する。
これにより、素子基板203が製造され得る。
分離帯膜256が、領域分割膜に相当する。正孔注入層261、正孔輸送層263、及び発光層265における、1個の画素209に対応する部分が、画素機能膜に相当する。
次いで、蒸着技術を活用してアルミニウム等の膜を形成することにより、図12に示した共通電極43が形成され得る。
次いで、機能液区画291における絶縁膜57と略重なる部分(3個の画素電極39の間の部分と重なる部分)に、分離帯膜256を形成する。分離帯膜256は遮光性を有する膜である。2個所の分離帯膜256によって、機能液区画291に形成された正孔注入層261、正孔輸送層263、発光層265、及び電子注入層267は、表示面7側から観て、3個の画素209に分割される。3個に分割された発光層265などからなるそれぞれの画素209には、独立した画素電極39が配置されており、それぞれの画素209は、1個の画素として機能する。
これにより、素子基板203が製造され得る。
分離帯膜256が、領域分割膜に相当する。正孔注入層261、正孔輸送層263、及び発光層265における、1個の画素209に対応する部分が、画素機能膜に相当する。
画素電極39と、当該画素電極39に重なる有機層241と、電子注入層267における当該有機層241に重なる部分と、共通電極43における当該有機層241に重なる部分とで、1個の画素209が形成される。機能液区画291に形成された3個の画素209は、分離帯膜256によって、個別の画素209に分離されている。
表示装置201を組み立てる工程では、上述した表示装置1と同様に、素子基板203及び封止基板5を、接着剤16及びシール材17を介して接合する。
このとき、素子基板203及び封止基板5は、図6を参照して説明したように、基板51の第1面52aと、封止基板5の対向面5bとが向き合った状態で接合される。これにより、表示装置201が製造され得る。
このとき、素子基板203及び封止基板5は、図6を参照して説明したように、基板51の第1面52aと、封止基板5の対向面5bとが向き合った状態で接合される。これにより、表示装置201が製造され得る。
以下、実施形態による効果を記載する。本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)機能液区画191及び機能液区画291は、W軸方向における幅(W軸方向の長さ)が、吐出ノズル124のノズルピッチより長くなるように形成されている。これにより、1回の吐出走査の間に、機能液区画191及び機能液区画291には、1個以上の吐出ノズル124を臨ませることができる。機能液区画191又は機能液区画291に臨んだ吐出ノズル124から吐出させた機能液を、機能液区画191又は機能液区画291に着弾させることができる。
(1)機能液区画191及び機能液区画291は、W軸方向における幅(W軸方向の長さ)が、吐出ノズル124のノズルピッチより長くなるように形成されている。これにより、1回の吐出走査の間に、機能液区画191及び機能液区画291には、1個以上の吐出ノズル124を臨ませることができる。機能液区画191又は機能液区画291に臨んだ吐出ノズル124から吐出させた機能液を、機能液区画191又は機能液区画291に着弾させることができる。
(2)機能液区画191及び機能液区画291は、W軸方向における幅が、2個の吐出ノズル124が臨むことができる程度の幅であって、ノズル列124Aの長さより短い。このため、1個所の機能液区画191又は機能液区画291に、1回の吐出走査において、機能液を配置することができる。異なる吐出走査において配置された機能液は、配置される時点が異なるため、乾燥する時点が異なり、境界が明確になる可能性が高い。明確な境界は筋状のむらとして視認され易い。1回の吐出走査において、機能液を配置することができることで、むらとして視認されやすい境界を形成することなく、機能液61aなどを配置することができる。
(3)1列の画素列21には、1列のノズル列124Aを用いて機能液61aなどを配置していた。液滴吐出ヘッド120が備える3本のノズル列から、それぞれ異なる機能液を吐出することで、1回の吐出走査において、3種類の機能液を配置することができる。例えば、1回の吐出走査において、画素9Rの画素列21、画素9Gの画素列21、及び画素9Bの画素列21に、画素9R、画素9G、又は画素9Bに対応する機能液65aをそれぞれ配置することができる。
(4)機能液区画191を区画形成する絶縁膜59は、機能液61aなどを溜められる高さを有している。絶縁膜56は、有機EL素子37の厚さていどの高さを有しており、機能液区画191に機能液61aなどが満たされて液溜りが形成された状態では、絶縁膜56は、機能液61aなどの中に没している。これにより、機能液区画191に機能液61aなどの一連の液溜りを形成することができる。加えて、液溜りを乾燥させて形成する正孔注入層61などを、個別の画素9ごとに分離された膜にすることができる。
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は、前記実施形態に限らない。実施形態は、要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、表示装置1や表示装置201は、有機EL素子37を備える有機EL表示装置であった。しかし、上述した電気光学装置の製造方法を用いて好適に製造できる電気光学装置は有機EL装置に限らない。製造工程において液状体を配置して機能膜を形成する工程を有する電気光学装置であれば、どのような電気光学装置であってもよい。例えば、上述した電気光学装置の製造方法を用いてカラーフィルター膜を形成し、カラーフィルターを備える液晶装置を好適に製造することができる。
(変形例2)前記実施形態においては、蒸着技術などを活用してマグネシウムと銀とを含む合金の膜を、絶縁膜59によって囲まれた領域内に形成することにより、電子注入層67や電子注入層267を形成していた。しかし、電子注入層も、機能液を配置して形成してもよい。マグネシウムと銀とを含む合金の微粒子を含有する機能液を、機能液61aなどと同様に、機能液区画191のような液溜領域に配置し、当該機能液を乾燥させることで、電子注入層を形成することができる。
この場合、画素形成区画190に形成された電子注入層67が、画素機能膜に相当する。機能液区画191における3個所の画素形成区画190に形成された電子注入層67が、液溜領域機能膜に相当する。
電子注入層267が、液溜領域機能膜に相当する。分離帯膜256が、領域分割膜に相当する。電子注入層267における、分離帯膜256によって分割されて1個の画素に対応する部分が、画素機能膜に相当する。
この場合、画素形成区画190に形成された電子注入層67が、画素機能膜に相当する。機能液区画191における3個所の画素形成区画190に形成された電子注入層67が、液溜領域機能膜に相当する。
電子注入層267が、液溜領域機能膜に相当する。分離帯膜256が、領域分割膜に相当する。電子注入層267における、分離帯膜256によって分割されて1個の画素に対応する部分が、画素機能膜に相当する。
(変形例3)前記実施形態においては、機能液区画191や機能液区画291は画素9などを3個形成する領域であった。しかし、機能液区画191などの液溜領域が電気光学装置の3個の画素に対応する大きさであることは必須ではない。液溜領域は、液滴吐出ヘッドが備えるノズル列の延在方向における幅が、ノズル列におけるノズルピッチ以上であるとともに、ノズル列の長さ以下であれば、画素をいくつ含む大きさであってもよい。
(変形例4)前記実施形態においては、1列の画素列21には、1列のノズル列124Aを用いて機能液61aなどを配置していた。しかし、例えば、液滴吐出ヘッド120が備える3本のノズル列124Aに含まれる全ての吐出ノズル124を用いて、1列の画素列21に機能液を配置してもよい。この場合、Y軸方向におけるノズルピッチが1/3Pになるため、表示装置1や表示装置201より小さい画素を備える電気光学装置にも、容易に対応することができる。
(変形例5)前記実施形態においては、有機EL素子37は、正孔注入層61と正孔輸送層63と発光層65と電子注入層67とが、画素電極39と共通電極43とに挟まれた構成であったが、有機EL素子は、このような構成に限らない。有機EL素子は、発光層のみが画素電極と対向電極とに挟まれた構成のものや、正孔輸送層と発光層と電子輸送層とが挟まれた構成のものや、正孔輸送層と発光層と電子輸送層と正孔注入層と電子注入層とが挟まれた構成のものなどが知られている。本発明の電気光学装置の製造方法は、これらの電子輸送層や正孔注入層や電子注入層の形成にも適用することができる。
(変形例6)前記実施形態においては、液滴吐出装置100において、1回の吐出走査におけるY軸方向の描画範囲は、液滴吐出ヘッド120における、ノズル列124Aの長さである。Y軸方向の描画範囲を広げるためには、複数の液滴吐出ヘッド120をY軸方向に連ねてもよい。複数の液滴吐出ヘッド120をY軸方向に連ねることで、1回の吐出走査において機能液を配置することができる幅を、複数の液滴吐出ヘッド120が備える複数のノズル列124Aを連ねた長さに相当する幅にすることができる。
(変形例7)前記実施形態においては、表示装置1は有機層41からの光を封止基板5を介して表示面7から射出するトップエミッション型の有機EL装置であったが、有機EL装置はトップエミッション型に限定されない。有機EL装置は、有機層41からの光を素子基板3を介して底面14から射出するボトムエミッション型も採用され得る。ボトムエミッション型では、有機層41からの光は、素子基板の面から射出される。
1…表示装置、3…素子基板、5…封止基板、7…表示面、9…画素、9B,9G,9R…画素、21…画素列、21B,21G,21R…画素列、23…画素行、37…有機EL素子、39…画素電極、41…有機層、43…共通電極、51…基板、51a…基板、52a…第1面、52b…第2面、53…素子層、55…駆動素子層、56…絶縁膜、57…絶縁膜、59…絶縁膜、61…正孔注入層、61a…機能液、63…正孔輸送層、63a…機能液、65…発光層、65a…機能液、67…電子注入層、100…液滴吐出装置、102…ヘッド機構部、120…液滴吐出ヘッド、124…吐出ノズル、124A…ノズル列、190…画素形成区画、191…機能液区画、201…表示装置、203…素子基板、209…画素、209B,209G,209R…画素、221…画素列、223…画素行、241…有機層、251a…基板、256…分離帯膜、261…正孔注入層、263…正孔輸送層、265…発光層、267…電子注入層、291…機能液区画。
Claims (4)
- 液状体を吐出する吐出ノズルが所定のノズルピッチで配列されたノズル列を備える液滴吐出ヘッドを用いて、電気光学装置が備える機能膜を形成する電気光学装置の製造方法であって、
前記液状体を貯留可能に区画形成された液溜領域に、前記機能膜を構成する材料を含む機能液の液溜りを形成する機能液配置工程と、
前記液溜りから前記液溜領域に位置する液溜領域機能膜を形成し、前記液溜領域機能膜を分割して、前記電気光学装置の画素に対応する画素機能膜を形成する画素機能膜形成工程と、を有し、
前記液溜領域は、前記ノズル列の延在方向における幅が、前記ノズルピッチ以上であるとともに、前記ノズル列の長さ以下であり、
前記機能液配置工程では、前記液溜領域に対向可能な複数の前記吐出ノズルの少なくとも一部から前記液溜領域に向けて前記機能液を吐出することによって、前記液溜領域に一連する前記液溜りを形成する、
ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 前記画素機能膜形成工程は、前記液溜領域を前記画素に対応する画素領域に分割する分割壁を形成する分割壁形成工程を有し、
前記機能液配置工程では、前記分割壁を越えて一連する前記液溜りを形成する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。 - 前記画素機能膜形成工程は、前記液溜領域機能膜を前記画素機能膜に分割する領域分割膜を形成する分割膜形成工程を有する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。 - 前記液溜領域を区画形成する区画壁を形成する区画壁形成工程をさらに有する、
ことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
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JP2015207551A (ja) * | 2014-04-08 | 2015-11-19 | セイコーエプソン株式会社 | 有機el装置の製造方法、有機el装置、電子機器 |
WO2016151773A1 (ja) * | 2015-03-24 | 2016-09-29 | パイオニア株式会社 | 発光装置 |
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2012
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