JP2013147967A - ブローバイガス通路 - Google Patents

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寛明 中島
Toru Tanaka
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Abstract

【課題】簡単な構造でブローバイガス通路の氷結による悪影響を防止する。
【解決手段】吸気マニホールドの外側にアルミニウム合金製のサブチャンバを設け、サブチャンバの上流側にはクランクケースと連通するゴムチューブを接続し、下流側には吸気管部と連通するゴムチューブを接続する。サブチャンバ内には上下方向に延在しかつゴムチューブよりも拡径された管路状の拡張室を形成する。サブチャンバが早く低温になるため、ブローバイガスに含まれている水分を拡張室内に凝縮させることができると共にゴムチューブよりも先に拡張室内に氷結を生じさせることができる。また、エンジンの再始動時に流れるブローバイガスにより拡張室内の氷結が融解した場合には、拡張室内のブローバイガスの流れは上方向になり、水滴が拡張室の底部に落下して、水滴のまま吸気管へ運ばれることが抑制されるため、水分を多量に含む吸気による失火を防止し得る。
【選択図】図4

Description

本発明は、ブローバイガス通路に関し、特に氷結対策に有効なブローバイガス通路に関するものである。
従来、内燃機関において、ピストンとシリンダ壁との間からクランクケース内に漏れ出る所謂ブローバイガスを吸気通路に戻して吸気中に還元している。ブローバイガスを吸気負圧を利用して吸気管に戻すために、クランクケースと吸気管とを接続するブローバイガス通路を設けている。そのブローバイガスには潤滑油が含まれていることから、ブローバイガス通路の途中にオイルセパレータを設けて、ブローバイガス中に含まれる潤滑油を分離除去しているものがある(例えば特許文献1参照)。
実開昭63−7220号公報
また、ブローバイガス通路の途中にPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブを設けてブローバイガス量をエンジンの作動状態に応じて制御しているものがある。このPCVを設けたブローバイガス通路において、通路内の温度が低下して通路を流れるブローバイガス中の水分が氷結して通路内に氷の塊が生じる虞がある。そのような低温雰囲気下で再始動した場合には、ブローバイガスにより氷が融解して水滴となり、その水滴が吸気管に流入すると、失火の原因となってしまう。また、再始動時に氷の塊から氷が粒となって飛散した場合に、ブローバイガスに含まれた氷の粒がPCVバルブに達すると、PCVバルブの正常な作動が阻害される虞がある。
上記氷結を防止するためにはブローバイガス通路の氷結する虞がある部分を暖めることが考えられる。例えば、ヒータ装置を追加したり、十分に暖めた後に環流させたり等することが考えられるが、装置の複雑化や制御の煩雑化を招くという問題がある。
このような課題を解決して、簡単な構造でブローバイガス通路の氷結による悪影響を防止するために、本発明に於いては、クランクケース(16)内のブローバイガスを吸気管(5c)に環流させるべく当該クランクケースと当該吸気管とを連通するブローバイガス通路において、前記ブローバイガス通路が、前記クランクケースに連通する上流側通路(32c)と、前記吸気管に連通する下流側通路(32b)と、前記両通路間に設けられかつ前記両通路よりも拡げられた拡張通路(37)とを有し、前記拡張通路において、前記下流側通路と連通する下流側接続口(41b)が前記上流側通路と連通する上流側接続口(42a)よりも高い位置に設けられ、前記拡張通路が、前記上流側通路及び前記下流側通路を形成する部材よりも熱伝導率の高い部材により形成されているものとした。
これによれば、水分が凝結または凝縮するような雰囲気でエンジンが停止した場合に、熱伝導率の高い部材により形成されている拡張通路が、その上下流側通路よりも早く低温化するため、ブローバイガスに含まれている水分を上下流通路よりも早く拡張通路内に凝縮させることができ、さらに低温化が進むことにより氷結も早く生じさせることができる。これにより、ブローバイガスに含まれている水分の凝縮及び氷結を拡張通路内に集中させることができ、エンジンの再始動時に下流側通路内に流れるブローバイガスに水滴や氷の粒が含まれて吸気管へ流れてしまうことが抑制されるため、水分を多量に含む吸気による失火を防止し得る。また、上流側通路から拡張通路に流入してくるブローバイガス中に水分が含まれていても、ブローバイガスが拡張室に入って流速が低下することにより水分を滴下させ易く、下流側通路すなわち吸気管に流れるブローバイガスに含まれる水分を低減し得る。
特に、前記拡張通路に、前記下流側接続口の外周部から前記拡張通路内に突出する突部(41a)が設けられているとよい。これによれば、拡張通路を下から上に流れるブローバイガス中に含まれている水分が突部に衝当することにより水滴化が促進され、拡張室内の水分が一気に吸気管に運ばれてしまうことを防止し得る。
また、前記拡張通路が、それぞれ有底孔(35a・36a)を有する2つの部材(35・36)を突き合わせて形成され、前記各有底孔に、前記拡張通路の一部を構成する筒状部材(38)が前記2つの部材に亘って没入されているとよい。これによれば、筒状部材が2つの部材を突き合わせる場合のノックピンとして作用し、有底孔を有する部材同士の組み付けを容易に行うことができる。特に、前記筒状部材が、前記2つの部材よりも単位体積当たりの熱容量が大きいとよく、これによれば、拡張通路内に他の部分よりも低温状態が保持される部分を容易に設けることができ、エンジン再始動時に筒状部材に結露させることができるため、エンジン再始動時に吸気管に入るブローバイガス中の水分を低減し得る。
また、前記拡張通路が、上流側部分と下流側部分との間に当該両部分よりも通路断面積が拡げられた部分を有するとよい。これによれば、拡張通路に流入するブローバイガスの流速が低下し、それによりブローバイガス中の水分を拡張通路内で滴下させることができ、吸気管への水分の流入をより一層抑制し得る。
このように本発明によれば、水分が凝結または凝縮するような雰囲気でエンジンが停止した場合に、熱伝導率の高い部材により形成されている拡張通路が、その上下流側通路よりも早く低温化するため、ブローバイガスに含まれている水分を上下流通路よりも早く拡張通路内に凝縮させることができ、さらに低温化が進むことにより氷結も早く生じさせることができる。これにより、ブローバイガスに含まれている水分の凝縮及び氷結を拡張通路内に集中させることができ、エンジンの再始動時に下流側通路内に流れるブローバイガスに水滴や氷の粒が含まれて吸気管へ流れてしまうことが抑制されるため、水分を多量に含む吸気による失火を防止し得る。また、上流側通路から拡張通路に流入してくるブローバイガス中に水分が含まれていても、ブローバイガスが拡張室に入って流速が低下することにより水分を滴下させ易く、下流側通路すなわち吸気管に流れるブローバイガスに含まれる水分を低減し得る。
本発明が適用されたエンジンの要部を示す正面図である。 吸気マニホールドの全体を示す平面図である。 図2の矢印III−III線に沿って見た要部断面図である。 図2の矢印IVから見たサブチャンバの拡大断面図である。
以下、本発明を自動車用のV型6気筒エンジン1に適用した実施形態について詳細に説明する。図1は、実施形態に係るエンジン1の要部を示す正面図である。エンジン1は、図1の紙面の左側が車両の前方となるようにエンジンルームに横置きに配置されている。以下、車両の進行方向を前方、車幅方向を右方または左方、鉛直方向を上方または下方として説明する。
図1に示すように、エンジン1は、前側に傾いたフロントシリンダバンク1aおよび後側に傾いたリアシリンダバンク1bによりV字型に形成されたシリンダブロック2と、各シリンダバンク1a・1bの上部に設けられたシリンダヘッド3と、各シリンダヘッド3の上部に設けられたヘッドカバー4とを外殻として備えている。エンジン1の吸気装置を構成する吸気マニホールド5は両シリンダバンク1a・1b間に配設され、排気系6は外側に配設されている。
各シリンダバンク1a・1b内には3つずつのシリンダボア7が図における表裏方向にそれぞれ直列に並べて設けられ、各シリンダヘッド3の各シリンダボア7に対応する部分には燃焼室8が形成されている。シリンダボア7と燃焼室8とによって気筒が構成される。各シリンダボア7内には、コンロッド9を介してクランクシャフト11に連結されたピストン12が、摺動可能に配置されている。
燃焼室8には、シリンダヘッド3のシリンダバンク内側の側部に開口する吸気ポート12と、シリンダヘッド3のシリンダバンク外側の側部に開口する排気ポート13との各一端がそれぞれ連通している。各燃焼室8に対して、吸気ポート12および排気ポート13は2つずつ設けられている。燃焼室8と、吸気ポート12および排気ポート13との境界部には、吸気バルブ14および排気バルブ15が介装されている。吸気バルブ14および排気バルブ15は、図示省略の動弁機構によって開閉駆動される。
ヘッドカバー4と吸気マニホールド5とは、二点鎖線による線図で示されたブローバイガス通路21を介して連通する。ブローバイガス通路21は、ヘッドカバー4に設けられた部分からさらにクランクケース16に至り、クランクケース16内のブローバイガスを、シリンダブロック2とシリンダヘッド3の内部に形成された図示されない通路を介してヘッドカバー4より吸気マニホールド5に戻して吸気中に還元するためのものである。このようにして、クランクケース16と吸気マニホールド(吸気管)とを連通するブローバイガス通路21が設けられている。また、ブローバイガス通路21の途中には、エンジンの作動状態に応じてブローバイガスの流量を制御するためのPCVバルブ22が設けられている。PCVバルブ22は、吸気負圧により開弁し、フルスロットル時等の負圧減少時には閉弁する。
図2は、吸気マニホールド5の全体を示す平面図である。なお、図2では吸気マニホールド5の中央部の上面を覆うカバー23を外した状態を示している。吸気マニホールド5は、例えばアルミニウム合金製であり、外周部となる部分を全周に亘って連通するように環状に形成された外周管路部5aと、外周管路部5aの内周側に形成された凹部5bとを有し、上下方向に二分割された部材を接合して形成されている。外周管路部5aの左側(図2の下側)にはスロットルボディ24が接続されている。
外周管路部5aには各シリンダバンク1a・1bの気筒列に対応してそれぞれ直線状に延在する部分が設けられ、それら直線状部分からは凹部5bの下面に向けて湾曲して延出するようにされた各3本ずつの吸気管部5cが設けられている。3本ずつの吸気管部5cは、凹部5bで1本ずつ交互に行き交うように配置され、前側から延出する吸気管部5cは、後側のシリンダバンク1bの各吸気ポート12に、同数の吸気路が設けられた連通管25(図1参照)を介して接続され、後側から延出する吸気管部5cは、前側のシリンダバンク1aの各吸気ポート12に、同じく同数の吸気路が設けられた連通管25を介して接続されている。
前後からの各吸気管部5cが交差する凹部5bの中央には、各吸気管部5cを横切る方向(左右方向)に延在する分岐通路26が設けられている。
図3に併せて示されるように、分岐通路26は、吸気マニホールド5の上側部材27に凹設された溝28と、溝28の上側開口を覆う蓋29とにより囲われて形成されている。溝28の下方には各吸気管部5cが横切っており、溝28の底部に各吸気管部5cに対応して設けられた各貫通孔28aを介して、溝28内と各吸気管部5cとが連通している。
蓋29にはL字状管31の一端部が分岐通路26内に突出するように固設されており、L字状管31の他端部には熱伝導率の低い部材としてのゴムチューブ32aの一端部が接続されている。ゴムチューブ32aの他端部は、上側部材27の凹部5bを形成する周壁部に貫通するように固設された直管(直線状パイプ)33を介して、吸気マニホールド5の外方に配設された熱伝導率の低い部材としてのゴムチューブ32bの一端部と接続されている。
吸気マニホールド5の外部には、熱伝導率の高い部材としてのサブチャンバ34が、例えば一体に形成された外方突片34a(図2参照)を吸気マニホールド5の外面にボルトにより固定して取り付けられている。サブチャンバ34は、例えばアルミニウム合金製であり、図4に示されるように上下二分割のブロック状の上側及び下側部材35・36を突き合わせて形成されている。両部材35・36には各突き合わせ面に開口する各有底孔35a・36aがそれぞれ形成されており、両部材35・36を突き合わせて形成されるサブチャンバ34の内部に、両有底孔35a・36aによる拡張通路としての拡張室37が形成される。拡張室37は、サブチャンバ34の吸気マニホールド5への取り付け状態で上下方向に延びる通路となる。なお、サブチャンバ34は、図示例では吸気マニホールド5に取り付けられる別部品として形成したが、二分割構造の吸気マニホールド5の上下の各部材に上側及び下側部材35・36を一体成形して、吸気マニホールド5に一体化して設けてもよい。
また、両部材35・36には、各有底孔35a・36aにそれぞれ没入されることにより両部材35・36を一体的に結合する筒状部材としての円筒状のノックピン38が圧入されている。これにより、両部材35・36のそれぞれに形成されている拡張室37の上流側部分と下流側部分との芯出しのための位置決め及び突き合わせ面間の隙間を遮蔽することができる。なお、拡張室37の上流側部分及び下流側部分とノックピン38とによる通路断面形状は円形であってよく、図示例では、拡張室37の上流側部分及び下流側部分の内径D1よりノックピン38の内径D2の方が拡径されている。これにより、拡張室37の上流側部分及び下流側部分との間の中間部が両部分よりも拡がるように形成されている。
上側部材35には、ストレートパイプ形状の上側ジョイント41が、拡張室37の上部と外部とを連通しかつ拡張室37の延在方向(上下方向)に交差(図示例では直交)する向きに固設されている。上側ジョイント41の拡張室37側の端部41aは拡張室37内に所定量突出している。下側部材36にも、ストレートパイプ形状の下側ジョイント42が、拡張室37の下部と外部とを連通しかつ拡張室37の延在方向に交差する向きに固設されている。下側ジョイント42の拡張室37側の開口部42aは図示例では拡張室37の内壁面と略同一面上に位置し、その開口部42aの最下部は拡張室37の底面37aと同一高さにされている。このようにして、拡張室37において、下流側通路であるゴムチューブ32bと連通する下流側接続口としての上側ジョイント41の開口部41bが、クランクケース16に連通する上流側通路であるゴムチューブ32cと連通する上流側接続口としての下側ジョイント42の開口部42aよりも高い位置に設けられている。
上側ジョイント41にはゴムチューブ32bが接続され、下側ジョイント42には、ブローバイガス通路21におけるPCVバルブ22の下流側ポートに一端部が接続された熱伝導率の低い部材としてのゴムチューブ32cの他端部が接続されている。なお、ヘッドカバー4とPCVバルブ22との間も熱伝導率の低い部材としてのゴムチューブ(図示省略)を介して連通してよい。各ゴムチューブ32a〜32cの接続部分はホースバンドにより固定されている。
このようにして構成されたブローバイガス通路21におけるサブチャンバ34では、吸気管部5cに生じる負圧によりPCVバルブ22が開弁すると、ヘッドカバー4からのブローバイガスが図4の矢印G1に示されるように、拡張室37の下側部材36側である上流側に流入し、矢印G2に示されるように、拡張室37の上側部材35側である下流側に流れる。この流れG2はエンジン1の搭載状態で上下方向の下から上に向かう流れとなる。
拡張室37の下流側(上側部材35側)のブローバイガスは、図4の矢印G3に示されるように上側ジョイント41を通過して、ゴムチューブ32b内を矢印G4に示されるように吸気管分5cに向けて流れる。ブローバイガスは、ゴムチューブ32bから凹部5b内のゴムチューブ32aへと導かれ、図3の矢印G4に示されるようにL字状管31から分岐通路26へと流入する。分岐通路26に流入したブローバイガスは負圧が生じている吸気管分5cへ流入して、燃焼室8に至る。
次に、エンジン1が停止し、かつ空気中の水分が凝縮する程度に雰囲気温度が低い場合について説明する。このような雰囲気下では、ブローバイガス通路21内のブローバイガスの温度が低下すると、ブローバイガス中の水分に凝縮が生じる。
サブチャンバ34の上部(拡張室37の上部)には下流側のゴムチューブ32a・32bが接続されている。本図示例では図3に示されるように、サブチャンバ34との接続口となる上側ジョイント41に対して各ゴムチューブ32a・32bは同一高さ以上に引き回されている。また、上流側のゴムチューブ32cは、図3に一部が示されているように、サブチャンバ34との接続口となる下側ジョイント42に対してクランクケース16に向けて低くなるように延出している。
本発明では、上記したように熱伝導率の低い部材のゴムチューブ32a〜32cの間に熱伝導率の高い部材のサブチャンバ34を設けている。ゴムチューブ32a〜32cは金属に比して比較的断熱性が高く、アルミニウム製のサブチャンバ34の方がゴムチューブ32a〜32cよりも早く冷える。なお、ノックピン38は、サブチャンバ34よりも単位体積当たりの熱容量の大きい部材により形成されているとよく、サブチャンバ34をアルミニウム製とした場合に例えば鉄製であるとよい。
断熱性の高いゴムチューブ32a〜32c内は比較的高温に保持されるため、拡張室37内の低温化されたブローバイガスと拡張室37の上流側のゴムチューブ32cの暖かいブローバイガスとの間で、温度差による流れが生じ得る。これにより、拡張室37内の低温化されたブローバイガスがゴムチューブ32cへ流出し、ゴムチューブ32c内のブローバイガスが拡張室37に流入し得る。
ブローバイガスはゴムチューブ32cよりも通路断面積が広い拡張室37に流入すると流速が低下するため、ブローバイガスに含まれている水分が落下し易くなる。また、拡張室37が上下方向に延在する通路として形成されていることから、上昇する流れとなるブローバイガスに対して重い水分は落下が促進され、底面37a上に水Wとして溜まる。
拡張室37内で水分が減らされて乾燥したブローバイガスがゴムチューブ32cへ流出することにより、ゴムチューブ32c内の残留ブローバイガスに含まれる水分が少なくなる。なお、上記したように拡張室37に対してゴムチューブ32cは低い方に延出しており、氷結する前の液層状態では、水滴がクランクケース16内に流れ落ちることができる。このようにして、ゴムチューブ32cが低温化して、内部に水分の凝縮が生じるようになっても、その凝縮による氷結の量が低減される。
また、拡張室37の中間部に、より一層冷え易い材質のノックピン38を介在させており、ブローバイガスがノックピン38を通過する際に大きく冷やされることになり、さらに水分の凝縮が促進される。さらに、拡張室37の上流側部分及び下流側部分の通路断面積(図4では直径D1により示す)よりも、両部分の中間部の通路断面積(図4では直径D2で示す)の方を大きくする(D2>D1)ことにより、その拡径された部分(D2)でブローバイガス通路が拡げられるため、その部分での流速低下によっても、水分の落下がより一層促進される。
また、拡張室37とゴムチューブ32a・32bとの間でもブローバイガスの交換が行われることにより、ゴムチューブ32a・32b内のブローバイガスが上記矢印G3の向きとは逆向きに流れて拡張室37に流入し得る。ゴムチューブ32a・32b側から拡張室37に流入してきたブローバイガスも、サブチャンバ34により冷やされて水滴となって除去されることにより、含まれる水分が低減する。
サブチャンバ34の冷温化が進み、拡張室37内のブローバイガスに含まれている水分が凝固すると、拡張室37内に氷結が生じる。上記したようにノックピン38がより一層冷え易い材質で形成されている場合には、図4に示されるようにノックピン38の内面に氷結ICEが生じ易くなる。ゴムチューブ32a〜32cが冷温化して氷結が生じるようになるまでは、拡張室37内の上記ブローバイガスの流れに伴う氷結ICEの成長により、ゴムチューブ32a〜32c内のブローバイガスの水分が低減され、ゴムチューブ32a〜32c内に氷結が生じるようになる頃には、その氷結の量は少ない。
このようにして、拡張室37で水分が除去されたブローバイガスと、ゴムチューブ32a〜32c内の比較的水分量が多いブローバイガスとが交換され、ブローバイガス通路21全体のブローバイガスに含まれる水分量が低減する。なお、吸気マニホールド5に配設された分岐通路26はカバー23により覆われていることから、極低温下での早い温度低下を防ぐことができ、上記ブローバイガスからの水分の低減効果が損なわれることを抑制し得る。また、両シリンダバンク1a・1b間に配設された吸気マニホールド5の凹部5bに分岐通路26が設けられていることから、吸気ポート12に近い位置でブローバイガスを流入させることができるため、吸気系における他の部分に対するブローバイガスによる影響を低減し得る。
上記したように拡張室37内に氷結が生じた状態でエンジン1を再始動すると、ヘッドカバー4からブローバイガスが図4のG1に示されるように拡張室37に流入する。このとき、サブチャンバ34の上流側となるゴムチューブ32c内には、拡張室37に流入せずに残った水分による氷結が生じていることが考えられるが、その氷結は暖かいブローバイガスにより融解して水滴となる。ゴムチューブ32c内での水滴は、ゴムチューブ32cがヘッドカバー4に向けて下方に延出していることから、垂れ落ちてクランクケース16内に戻り得る。
拡張室37では、ブローバイガスの流れ(図4のG2)により氷結ICEが融解して水滴化する。その水滴は、拡張室37が上下方向に延在していることから、拡張室37の底面37a上に水Wとなって溜まるようになる。底面37aに対して下側ジョイント42の開口部42aの最下部が同一高さ以下にされていることから、上記水Wは、ゴムチューブ32c側に流れて上記したように垂れ落ちてヘッドカバー4内に戻り得る。このようにして、拡張室37及びその上流側に生じた氷結が融解し、その水分がブローバイガスに含まれて吸気管分5cに流入してしまうことを抑制し得る。
なお、一部の水分はブローバイガスに含まれて拡張室37に流入するが、その場合には、上側ジョイント41の拡張室37へ突出している端部41aに図4の矢印G5に示されるようにブローバイガスが衝当することにより、水滴化される。これにより、多くの水分を含んだ状態のままのブローバイガスが吸気管部5cに流入することが抑制されるため、氷結が生じるような雰囲気下での再始動時における失火を防止し得る。暖機後には高伝熱部材も高温になり、ブローバイガスにより水蒸気となって運ばれる通常運転状態になり、何等問題が生じることがない。なお、拡張室37内への突出を、上側ジョイント41の端部41aをそのまま拡張室37内へ突出させた形態としたが、上側ジョイント41を拡張室37内に突出させることなく設けてもよく、その場合には例えば上側部材35に上記端部41aと同様な形状の筒状突出部を形成したり、あるいは、上側ジョイント41と連通するべく拡張室37に設けた接続口(拡張室37内開口)の外周部から拡張室37内に突出させた板状の邪魔板を一体的に形成してもよい。
また、上記図示例では、各ゴムチューブ3a・3bと拡張室37との間のブローバイガスの流れを拡張室37の延在方向(上下方向)に対して直交する向きとしている。これにより、拡張室37に流入したブローバイガスは拡張室37のブローバイガス流入口に対向する壁面に衝当し得ると共に、拡張室37を上昇するブローバイガスも拡張室37の天井面37bに衝当し得るため、それによる水滴化の促進も行われる。
なお、拡張室37の通路断面積の広がり、熱伝導率の高い材質による水分の凝縮促進化、拡張室37内でのブローバイガスの上昇流による水分の滴下の効果が十分である場合には、図4の二点鎖線で示されるように各ジョイント41・42を拡張室37と直線的に延在するように設けてもよい。
以上、本発明を、その好適形態実施例について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施例により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記図示例では上流側及び下流側通路としてゴムチューブ32a〜32cを用いたが、サブチャンバ34の材質よりも結露し難い材質のものであればよく、合成樹脂材により各通路を形成するようにしてもよい。また、吸気マニホールド5の材質としては、上記したアルミニウム材に限られず、マグネシウム材等の金属材あるいは合成樹脂材を用いてもよい。また、ブローバイガス通路21は、ヘッドカバー4に連通するものに限られず、クランクケース16に直接連通してもよい。また、上記実施例ではV型エンジンについて示したが、V型に限られるものではなく、直列型や水平対向型等の種々の形態のエンジンに適用し得る。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
5c 吸気管(吸気管部)
16 クランクケース
21 ブローバイガス通路
32a〜32c ゴムチューブ
34 サブチャンバ
35 上側部材
36 下側部材
37 拡張室(拡張通路)
37a 底面
38 ノックピン(筒状部材)
41 上側ジョイント
41a 端部
41b 開口部
42 下側ジョイント
42a 開口部

Claims (5)

  1. クランクケース内のブローバイガスを吸気管に環流させるべく当該クランクケースと当該吸気管とを連通するブローバイガス通路において、
    前記ブローバイガス通路が、前記クランクケースに連通する上流側通路と、前記吸気管に連通する下流側通路と、前記両通路間に設けられかつ前記両通路よりも拡げられた拡張通路とを有し、
    前記拡張通路において、前記下流側通路と連通する下流側接続口が前記上流側通路と連通する上流側接続口よりも高い位置に設けられ、
    前記拡張通路が、前記上流側通路及び前記下流側通路を形成する部材よりも熱伝導率の高い部材により形成されていることを特徴とするブローバイガス通路。
  2. 前記拡張通路に、前記下流側接続口の外周部から前記拡張通路内に突出する突部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のブローバイガス通路。
  3. 前記拡張通路が、それぞれ有底孔を有する2つの部材を突き合わせて形成され、
    前記各有底孔に、前記拡張通路の一部を構成する筒状部材が前記2つの部材に亘って没入されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブローバイガス通路。
  4. 前記筒状部材が、前記2つの部材よりも単位体積当たりの熱容量が大きいことを特徴とする請求項3に記載のブローバイガス通路。
  5. 前記拡張通路が、上流側部分と下流側部分との間に当該両部分よりも通路断面積が拡げられた部分を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のブローバイガス通路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103993931A (zh) * 2014-06-09 2014-08-20 广西玉柴机器股份有限公司 用于曲轴箱强制通风系统的混合器
JP2019183764A (ja) * 2018-04-12 2019-10-24 株式会社クボタ 原動機及び原動機を備えた作業機

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