JP2013146920A - 籾殻含有樹脂組成物の製造方法、籾殻含有樹脂組成物、及び成形品 - Google Patents

籾殻含有樹脂組成物の製造方法、籾殻含有樹脂組成物、及び成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】焼却時の発生熱量を低下させ、焼却炉の損傷を抑制可能な各種成形品を製造しうる、安定した成形性を有する籾殻粉体の含有割合が50質量%超の籾殻含有樹脂組成物を簡便に製造することができる籾殻含有樹脂組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】籾殻粉体及び樹脂を含む原材料を分散及び混合して混合物を得る第一の工程と、その長さが1000〜2000mmの相互にかみ合う二以上のスクリューねじを有する造粒機を用いて、前記混合物を造粒する第二の工程と、を含み、前記籾殻粉体の含有割合が50質量%超である籾殻含有樹脂組成物を得る籾殻含有樹脂組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、籾殻含有樹脂組成物の製造方法、籾殻含有樹脂組成物、及び成形品に関する。
従来、各種ポリエチレンフイルムからなる包装材料、例えば、レジ袋、ゴミ袋などが大量に製造及び使用されている。また、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂などの樹脂から各種食品容器やその他の種々の成形品が製造されている。
上記の包装材料のうちで、例えば、ゴミ袋に関しては、その内容物は、埋め立てや焼却により部分的に処理されているものの、ゴミ袋自体は、焼却処理以外の処理方法はない。しかしながら、ゴミ袋に使用されるポリエチレンなどの樹脂は、焼却時における発生熱量が高いため焼却炉が損傷する恐れがある。また、スーパーマーケットやコンビニエンスストアにおいては、食品などは簡便な食品容器(例えば、トレイ)に包装されて販売され、各家庭で消費されている。しかし、これらの食品容器は、使用後の分別回収が非常に困難であり、回収したとしても焼却以外に有効な処分の方法がない。なお、これらの食品容器も焼却時における発生熱量が高いため焼却炉が損傷する恐れがある。
上記のような問題を解決すべく、使用後に焼却処理しても、焼却時の発生熱による焼却炉の損傷を抑制することができる樹脂組成物、及びその成形品が提案されている(特許文献1参照)。具体的には、熱可塑性樹脂と、籾殻粉体と、樹脂の分解剤とを含み、分解剤が、生分解性成分と不飽和脂肪酸、又はその誘導体と遷移金属とヒンダートフェノールとからなる樹脂組成物が提案されている。また、合成樹脂、及び籾殻粉末を含む樹脂組成物を成形してなる樹脂成形物が提案されている(特許文献2、及び3参照)。これらの成形物は、籾殻粉体を樹脂よりも多く使用することで、樹脂の使用量を減らし、原材料コストを低下させることができる。また、樹脂製品としてみなされなくなるので製品回収上の義務がなくなり、回収コストを削減することができる。さらに、これらの成形物は、焼却時における発生熱量が低いので、焼却炉の損傷を抑えることができる。
特開2002−235013号公報 特開2001−270508号公報 特開平11−35689号公報
しかしながら、本発明者らが検討したところ、籾殻粉体の含有割合が、樹脂組成物に対して、50質量%超となると、籾殻粉体が安定して均一に分散した樹脂組成物を得ることが困難であることが判明した。また、籾殻粉体の含有割合が50質量%超となると、樹脂組成物の成形性が低下し、良好な品質の成形品を製造することができなかった。
従って、本発明の課題は、焼却時の発生熱量を低下させ、焼却炉の損傷を抑制可能な各種成形品を製造しうる、安定した成形性を有する籾殻粉体の含有割合が50質量%超の籾殻含有樹脂組成物を簡便に製造することができる籾殻含有樹脂組成物の製造方法を提供することにある。また、本発明の課題は、上記製造方法によって製造された籾殻含有樹脂組成物、及び成形品を提供することにある。
上記の課題は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、籾殻粉体及び樹脂を含む原材料を分散及び混合して混合物を得る第一の工程と、その長さが1000〜2000mmの相互にかみ合う二以上のスクリューねじを有する造粒機を用いて、前記混合物を造粒する第二の工程と、を含み、前記籾殻粉体の含有割合が50質量%超である籾殻含有樹脂組成物を得る籾殻含有樹脂組成物の製造方法が提供される。
本発明においては、造粒機が、スクリューねじ同士の間隙を周期的に増加及び減少させることが可能な造粒部を備えており、混合物の混練と押し潰しを同時に行うことができることが好ましい。
また、本発明においては、籾殻粉体の平均粒径が、0.3〜1.0mmであることが好ましい。さらに、本発明においては、籾殻粉体の含有割合が80質量%以下であることが好ましい。
また、本発明によれば、前述の籾殻含有樹脂組成物の製造方法によって製造された籾殻含有樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明によれば、前述の籾殻含有樹脂組成物を成形して得られた成形品が提供される。この成形品は、レジ袋、ゴミ袋、食器、食品容器、食器棚、テーブル、椅子、又は自動車用内装部材として好適である。
本発明の籾殻含有樹脂組成物の製造方法によれば、焼却時の発生熱量を低下させ、焼却炉の損傷を抑制可能な各種成形品を製造しうる、安定した成形性を有する籾殻粉体の含有割合が50質量%超の籾殻含有樹脂組成物を簡便に製造することができる。また、本発明によれば、前記製造方法によって製造された籾殻含有樹脂組成物、及び成形品を提供することができる。
本発明の成形品の一実施形態である食品容器(皿)の一例を示す斜視図である。 本発明の成形品の他の実施形態である食品容器(弁当箱)の一例を示す斜視図である。 本発明の成形品の他の実施形態である食器(スプーン)の一例を示す平面図である。 本発明の成形品の他の実施形態である食器(フォーク)の一例を示す平面図である。 本発明の成形品の他の実施形態である食器(ナイフ)の一例を示す平面図である。 本発明の成形品の他の実施形態である食器(箸)の一例を示す斜視図である。 本発明の成形品の他の実施形態である食器棚の一例を示す斜視図である。 本発明の成形品の他の実施形態であるテーブルの一例を示す斜視図である。 本発明の成形品の他の実施形態である椅子の一例を示す斜視図である。 本発明の成形品の他の実施形態であるゴミ袋の一例を示す斜視図である。 本発明の成形品の他の実施形態である自動車用内装部材の一例を示す斜視図である。
以下に、好適な実施の形態を挙げて本発明を詳細に説明する。
1.籾殻含有樹脂組成物の製造方法
本発明の籾殻含有樹脂組成物の製造方法は、籾殻粉体及び樹脂を含む原材料を分散及び混合して混合物を得る第一の工程と、その長さが1000〜2000mmの相互にかみ合う二以上のスクリューねじを有する造粒機を用いて、混合物を造粒する第二の工程を含む。
<第一の工程>
第一の工程では、籾殻粉体及び樹脂を含む原材料を分散及び混合して混合物を得る。第一の工程で使用する混合機は、籾殻粉体及び樹脂を含む原材料を分散し分散物を得る分散部と、分散物を混合し混合物を得る混合部を備えることが好ましい。分散部は、縦方向に回転する撹拌羽根を有し、籾殻粉体及び樹脂を含む原材料を分散し、分散物を得る構造であることが好ましい。混合部は、分散部で得られた分散物を混合し、混合物を得る構造であることが好ましい。
混合機は、籾殻粉体及び樹脂を含む原材料を分散及び混合することができれば特に限定されないが、特許第2904770号公報に記載の混合機を用いることが好ましい。特許第2904770号公報に記載の混合機は、分散部と混合部を有する。まず、分散部において、縦方向に回転する撹拌羽根によって原材料を分散し、得られた分散物を自重により分散部の底部から混合部に供給することができる。そして、混合部において、分散物を混合しながら混合部に設けられた排気口から水分を除去することができる。この混合機を用いることにより、籾殻粉体(粒子)が均一に分散した混合物を得ることができる。
(樹脂)
樹脂としては、天然樹脂、セルロース系樹脂、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂などの汎用樹脂を用いることができ、これらの樹脂は、新規なバージン樹脂であってもよいし、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」とも記す)ボトルのような使用済の各種成形品を粉砕、又は造粒したものであってよい。
天然樹脂としては、ダンマル、コバール、ロジン、グッタベルカなどが挙げられる。セルロース系樹脂としては、セルロースアセテート、セルロースニトレート、セルロースアセテートプチレートなどが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリエステルなどが挙げられる。
本発明においては、熱可塑性樹脂を用いることが好ましく、その中でも低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、及び高分子量ポリエチレンなどのポリエチレンを用いることがさらに好ましい。
第一の工程における樹脂の含有割合は、混合物に対して、20質量%超50質量%以下であることが好ましい。20質量%以下であると樹脂の含有割合が少なすぎ、籾殻粉体と樹脂が均一に分散した混合物を得ることができない場合がある。また、50質量%超(籾殻粉体の含有割合が50質量%以下)であると、本発明の効果が得られない。
(籾殻粉体)
籾殻粉体は、籾殻を粉砕して得られる。籾殻粉体の平均粒径は0.05〜3.0mmとすることが好ましい。籾殻粉体の平均粒径を0.05mm未満にすることは不可能ではないが、経済的には不利になる傾向にある。一方、平均粒径が3.0mmを超えると樹脂との混合が困難となる場合がある。また、平均粒径が1.0mmを超えると得られる籾殻含有樹脂組成物に籾殻粉体の凝集物が含まれる場合があり、この籾殻含有樹脂組成物を用いて成形された成形品の見た目が悪くなる場合がある。従来の混合機及び造粒機を使用して籾殻粉体と樹脂を混合及び造粒する場合には、その平均粒径が0.2mm以下の籾殻粉体を用いる必要があった。これは、造粒機の造粒部において、平均粒径が大きすぎる籾殻粉体はスクリューの先端方向に運搬されにくいので、造粒部が破損する可能性があるためである。
しかしながら、後述する特定の造粒機では、籾殻粉体を含む混合物をスクリューの先端部に運搬すると同時に押し潰しを行う。これにより、籾殻粉体は押し潰されて、その平均粒径が低下する。したがって、初期の籾殻粉体の平均粒径がある程度大きい場合であっても、造粒部が破損する可能性は大幅に低下する。籾殻粉体の平均粒径が0.3〜3.0mmであると、籾殻を粉体状に粉砕する手間が省けるので、籾殻粉体を調製する作業時間を短縮できるとともに作業を簡易化することができため好ましい。また、籾殻粉体の平均粒径が0.3〜1.0mmであると、得られた籾殻含有樹脂組成物を用いて成形した成形品の見た目も優れるためさらに好ましい。なお、籾殻の粉砕には、例えば、アロマ化学機械工業株式会社製のピーナッツミルを使用することができる。
<第二の工程>
第二の工程では、その長さが1000〜2000mmの相互にかみ合う二以上のスクリューねじを有する造粒機を用いて、混合物を造粒する。第二の工程で使用する造粒機は、スクリューねじ同士の間隙を周期的に増加及び減少させることが可能な造粒部を備えることが好ましい。また、スクリューねじは、コニカルスクリューねじ(以下、「スクリューねじ」とも記す)を用いることが好ましい。ここで、コニカルスクリューねじとは、円錐状に先細りになっているスクリューねじのことをいう。スクリューねじがコニカル形状であることにより、処理可能な混合物の量を適宜スクリュー先端方向に連続的に運搬すると同時に、混合物を造粒することができる。このため、その長さが3000〜4000mmの既存の平行スクリューねじと比較して、コニカルスクリューねじは、より短いスクリューねじ長で、混合物を均一に造粒することが可能である。そのため、スクリューねじ長が短い分、短時間で造粒ができるため、混合物が凝集体を形成する前に造粒することができる。さらに、熱をかけながら混合物を造粒する場合でも、得られた籾殻含有樹脂組成物に焼け、焦げが生じないため好適である。
また、第二の工程では、2つのスクリューねじによる混合物の混練と同時に押し潰しを行うことが好ましい。この押し潰しは、造粒機に設置され、コニカルスクリューねじに接合された変化装置により可能となる。この変化装置によりコニカルスクリューねじを軸線方向に周期的に動かすことで、スクリューねじ同士の間隙を増加及び減少させることができる。これにより、混合物の混練と同時に混合物を押し潰すことが可能である。上記のように、混合物を混練と同時に押し潰すことにより、籾殻粉体(粒子)が均一に分散した籾殻含有樹脂組成物を得ることができる。
スクリューねじ同士の間隙の増加及び減少による変化率は、スクリューねじのねじ溝のピッチに対して、40〜60%であることが好ましい。また、45〜55%であることがさらに好ましい。
相互にかみ合う2つのスクリューねじの回転方向は、同じ向きであっても、逆向きであってもよい。また、造粒部におけるスクリューねじは、混合物の混練と押し潰しを同時に行えるものであれば、2以上のスクリューねじを用いることができる。
従来の造粒機を使用して、籾殻粉体の含有割合が50質量%を超える籾殻含有樹脂組成物を造粒しようとすると、籾殻粉体の含有割合が高いため、造粒中に樹脂が凝集してしまい造粒することが困難であった。しかし、前述の特定の造粒機を使用すれば、籾殻粉体の含有割合が50質量%超、好ましくは55質量%超であっても、籾殻粉体が樹脂中に均一に分散した籾殻含有樹脂組成物を容易に製造することができる。
造粒機としては、その長さが1000〜2000mmの相互にかみ合う二以上のスクリューねじを有するものであれば、特に限定されないが、商品名で「MAS同方向回転コニカル押し出し機」(Maschinen und Anlagenbau Schulz GmbH製)を用いることが好ましい。上記の押し出し機は、その長さが1300mmの2つのスクリューねじを持ち、これらのスクリューねじが互いにかみ合うように構成されている。そして、スクリューねじの回転運動と連動してスクリューねじの間に存在する間隙が周期的に増加及び減少するので、混合物を均一に粉砕して造粒することができる。一般的に、この押し出し機は、PETのようなプラスチック材料、特に熱可塑性プラスチックのリサイクル分野において利用されている。
第二の工程では、混合物にさらに樹脂を添加することもできる。この場合、添加する樹脂は、第一の工程で添加した樹脂と同じものであってもよいし、他の樹脂であってもよい。第二の工程で添加する樹脂の量は、第一の工程及び第二の工程において添加した樹脂の合計含有割合が、籾殻含有樹脂組成物に対して、20質量%超50質量%以下となればよく、特に限定されない。第二の工程において、さらに樹脂を加えることにより、造粒し易くすることができる。
また、上記の押し出し機の電気使用量は、従来の2軸押し出し機の電気使用量が0.6〜1.20kwhであるのに対し、0.27kwhであり、電気使用量も少なく、経済的にも有利である。
(その他)
本発明で得られる籾殻含有樹脂組成物には、着色剤、酸化防止剤、帯電防止剤、他の充填剤などの他の添加剤も本発明の目的達成を妨げない範囲において含有させることができる。
2.籾殻含有樹脂組成物
本発明の籾殻含有樹脂組成物は、前述の籾殻含有樹脂組成物の製造方法によって製造されたものである。このため、本発明の籾殻含有樹脂組成物に含有される籾殻粉体の割合は50質量%超であり、好ましくは55質量%超である。籾殻粉体の含有割合を50質量%超とすることにより、樹脂の使用量を減らすことができ、原材料コストを低下させることができる。また、焼却時の発生熱量を低下させることができるため、焼却炉の損傷を抑制することができる。さらに、樹脂製品としてみなされなくなるので製品回収上の義務がなくなり、回収コストを低下させることができる。また、本発明の籾殻含有樹脂組成物は、籾殻粉体の含有割合が80質量%以下であることが好ましい。80質量%超になると籾殻含有樹脂組成物の成形性が低下する傾向にある。
3.成形品
本発明の成形品は、上記の籾殻含有樹脂組成物を成形して得られたものである。籾殻含有樹脂組成物は、従来公知の成形方法によって成形することができる。成形方法の具体例としては、射出成形法、真空成形法などを挙げることができる。このようにして得られる本発明の成形品は、レジ袋、ゴミ袋、食器、食品容器、食器棚、テーブル、椅子、又は自動車用内装部材として好適である。これらの成形品は、籾殻粉体の含有割合が高いため、籾殻の持つ抗菌作用を顕著に有する。このため、これらの成形品は、食品の鮮度の維持、防カビ・消臭等の効果も期待できる。
図1は、本発明の成形品の一実施形態である食品容器(皿)の一例を示す斜視図である。図2は、本発明の成形品の他の実施形態である食品容器(弁当箱)の一例を示す斜視図である。図3は、本発明の成形品の他の実施形態である食器(スプーン)の一例を示す平面図である。図4は、本発明の成形品の他の実施形態である食器(フォーク)の一例を示す平面図である。図5は、本発明の成形品の他の実施形態である食器(ナイフ)の一例を示す平面図である。図6は、本発明の成形品の他の実施形態である食器(箸)の一例を示す斜視図である。図7は、本発明の成形品の他の実施形態である食器棚の一例を示す斜視図である。図8は、本発明の成形品の他の実施形態であるテーブルの一例を示す斜視図である。図9は、本発明の成形品の他の実施形態である椅子の一例を示す斜視図である。図10は、本発明の成形品の他の実施形態であるゴミ袋の一例を示す斜視図である。図11は、本発明の成形品の他の実施形態である自動車用内装部材の一例を示す斜視図である。自動車用内装部材としては、ダッシュボード、ハンドル、コンソールボックスなどが挙げられる。
本発明の成形品は、籾殻粉体の含有割合が樹脂よりも多い籾殻含有樹脂組成物を用いて得られたものである。このため、樹脂量が少なくて済み、原材料コストが低減されている。さらに、本発明の成形品は樹脂製品としてみなされないので、製品回収の義務がなく、回収コストの低減を図ることができる。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中、「部」、又は「%」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
(実施例1)
ポリエチレン49.9部、籾殻粉体(平均粒径0.1mm)50.1部を特許第2904770号公報に記載の図2及び3に示される混合機と同様の混合機を用いて分散及び混合した。その後、押出機(コニカルスクリューねじ、スクリュー長:1300mm、シリンダー温度:入口180℃;出口200℃、スクリュー回転速度200rpm、商品名「MAS同方向回転コニカル押し出し機」、Maschinen und Anlagenbau Schulz GmbH製)にて造粒し、ペレット状の籾殻含有樹脂組成物(籾殻粉体の含有割合:50.1%)を得た。
(実施例2〜9)
実施例1と同様にして、複数のペレット状の籾殻含有樹脂組成物を得た。これらの籾殻含有樹脂組成物の物性を表1に示す。
(比較例1)
ポリエチレン49.9部、籾殻粉体(平均粒径0.1mm)50.1部を特許第2904770号公報に記載の図2及び3に示される混合機と同様の混合機を用いて混合した。その後、40m/m押出機(L/D=28、C.R.=3.1、ダルメージ付きスクリュー、スクリュー長:3000mm、シリンダー温度130℃、スクリュー回転速度70rpm)にて混練し、ペレット状の籾殻含有樹脂組成物(籾殻粉体の含有割合:50.1%)を得た。
(比較例2〜9)
比較例1と同様にしてペレット状の籾殻含有樹脂組成物を得た。これらの籾殻含有樹脂組成物の物性を表1に示す。
(評価)
上記で得られた籾殻含有樹脂組成物を用いて、籾殻含有樹脂組成物の粒子の均一分散性の評価を目視にて行った。結果を表1に示す。本発明においては、粒子の均一分散性の評価基準で、「○」を許容できるレベル、「△」、及び「×」を許容できないレベルとした。
○:粒子が均一に分散しており、表面が平滑であった。
△:粒子が均一に分散しているが、わずかに粗粒子が混ざっていた。
×:粗粒子が混ざっており、均一分散性に欠けていた。
Figure 2013146920
上記の結果から、実施例1〜9は、籾殻粉体の含有割合が50質量%超、さらに、籾殻粉体の平均粒径が0.1、0.3、及び1.0mmにおいても、得られた籾殻含有樹脂組成物の粒子は均一に分散していた。一方、比較例1は、粒子が均一に分散した籾殻含有樹脂組成物を得ることができたが、わずかに粗粒子が混ざっており、粒子が安定して均一に分散した籾殻含有樹脂組成物を得ることができなかった。また、比較例2〜9は、得られた籾殻含有樹脂組成物にムラが生じており、粒子が均一に分散していなかった。さらに、籾殻粉体の平均粒径が大きすぎるため、籾殻含有樹脂組成物を作製することが困難であった。また、この籾殻含有樹脂組成物を用いて成形品を製造することができなかった。
(実施例10)
実施例1で得たペレット状の籾殻含有樹脂組成物をインフレーション装置(40m/m押出機、内径50m/mインフレーションダイ、シリンダー温度140℃、スクリュー回転速度60rpm)に投入し、膜厚40μmの淡褐色のポリエチレンフイルムを得た。得られたフイルムを用いて内容量45リットルのゴミ袋を作製した。
(実施例11、及び12)
実施例10と同様にして、実施例4及び7で得た籾殻含有樹脂組成物を用いて、ゴミ袋を作製した。
(比較例19)
籾殻粉体を使用しなかったこと以外は実施例10と同様にして、ゴミ袋を作製した。これらのゴミ袋の組成、及び物性を表2に示す。
Figure 2013146920
上記の結果から、籾殻粉体を含有することにより、焼却時の発生熱量を低下させることができた。さらに、籾殻含有樹脂組成物に対する籾殻粉体の含有割合が高くなるほど、発生熱量を下げることができた。
(実施例13)
実施例1で得た籾殻含有樹脂組成物(籾殻粉体の含有割合:50.1%)をTダイにより押し出し、厚み1.0mmのシート状物を成形した。
このシート状物を真空成形機にかけて食品容器に成形した。この食品容器に新鮮なバナナを入れ、上部を薄いポリエチレンフイルムを用いてラッピングして密封した。その結果、1週間経過後にもバナナの表面は殆ど変化が見られなかった。また、この食品容器に皮をむいた林檎を入れ、上部を薄いポリ塩化ビニリデンフイルムを用いてラッピングして密封した。その結果、3週間後にも林檎の表面は殆ど変化が見られなかった。
(比較例11)
市販の発泡スチレン製の同形の食品容器を用いて、実施例13と同様に新鮮なバナナを密封した。その結果、3日後にはバナナの表面にかなりの変色が認められた。また、この食品容器に皮をむいた林檎を入れ、上部を薄いポリ塩化ビニリデンフイルムを用いてラッピングして密封した。その結果、1日後には林檎の表面にかなりの変色が認められた。
本発明の籾殻含有樹脂組成物の製造方法によって製造された籾殻含有樹脂組成物を用いれば、焼却時の発生熱量を低下させ、焼却炉の損傷を抑制可能な各種成形品を提供することができる。

Claims (7)

  1. 籾殻粉体及び樹脂を含む原材料を分散及び混合して混合物を得る第一の工程と、
    その長さが1000〜2000mmの相互にかみ合う二以上のスクリューねじを有する造粒機を用いて、前記混合物を造粒する第二の工程と、を含み、
    前記籾殻粉体の含有割合が50質量%超である籾殻含有樹脂組成物を得る籾殻含有樹脂組成物の製造方法。
  2. 前記造粒機が、前記スクリューねじ同士の間隙を周期的に増加及び減少させることが可能な造粒部を備えており、前記混合物の混練と押し潰しを同時に行う請求項1に記載の籾殻含有樹脂組成物の製造方法。
  3. 前記籾殻粉体の平均粒径が、0.3〜1.0mmである請求項1又は2に記載の籾殻含有樹脂組成物の製造方法。
  4. 前記籾殻粉体の含有割合が80質量%以下である前記籾殻含有樹脂組成物を得る請求項1〜3のいずれか一項に記載の籾殻含有樹脂組成物の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の籾殻含有樹脂組成物の製造方法によって製造された籾殻含有樹脂組成物。
  6. 請求項5に記載の籾殻含有樹脂組成物を成形して得られた成形品。
  7. レジ袋、ゴミ袋、食器、食品容器、食器棚、テーブル、椅子、又は自動車用内装部材である請求項6に記載の成形品。
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