JP2013146787A - 圧延設備および線材の圧延方法 - Google Patents

圧延設備および線材の圧延方法 Download PDF

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Abstract

【課題】線径の小さな線材の要求に際し、既存の設備を活用させて移行でき、その移行の際の期間の短縮化、その移行に係る費用の抑制が図れるようにした圧延設備の提供。
【解決手段】この発明は、被圧延材を段階的に圧延していき、最終製品である線材に仕上げる圧延設備である。そして、被圧延材は第1圧延機5で圧延され、第1圧延機5からは断面が円形の棒鋼が得られる。第2圧延機6は、その棒鋼を断面形状が長方形であって、その長方形の角が丸められた角棒に圧延する。ブロックミル8は、その角棒を予め設定した直径からなる線材に圧延する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被圧延材であるビレットを段階的に圧延していき、最終製品である線材に仕上げる圧延設備および線材の圧延方法に関する。
従来、線材を圧延により製造する場合、加熱炉で加熱されたビレット(被圧延材)を、粗圧延機、中間圧延機で圧延した後、仕上げ圧延機(ブロックミル)で圧延して所望の線径の線材に仕上げるようにしている。
また、仕上げ圧延機(ブロックミル)で圧延した後に、最終仕上げ圧延機(サイジングミル)にてさらに圧延する場合もある(例えば特許文献1参照)。
近年、線径の小さな線材の要求がある。この要求に応えるためには、ブロックミルに装入する被圧延材のサイズを小型化する必要があり、そのためには、ビレットサイズを小型化したり、若しくは、粗圧延機や中間圧延機による圧下を大きくしてブロックミルに装入する被圧延材のサイズを小型化する必要がある。また、被圧延材のサイズを小型化できない場合には、仕上げ圧延機や最終仕上げ圧延機の数を増やして、線径の小さな線材を圧延できるようにしなくてはならない。
特開2006−289436号公報
しかし、被圧延材のサイズの小型化には、そのための手間や費用がかかることになる。また、粗圧延機や中間圧延機で圧下を大きくしてブロックミルに装入する被圧延材のサイズを小型化するためには、圧延機のロール孔型の大規模な交換には、そのための準備期間や費用が無視できない。さらに、それらの準備期間が長期化すれば、生産性が大きく阻害されるおそれがある。また、仕上げ圧延機や最終仕上げ圧延機の数を増やす場合には、設備の増強費用が大きくなる。
そこで、本発明は、線径の小さな線材の要求に際し、既存の設備を活用させて移行でき、その移行の際の期間の短縮化、その移行に係る費用の抑制が図れるようにした圧延設備および線材の圧延方法を提供することにある。
上記の課題を解決し上記の目的を達成するために、本発明の一態様は、以下のような構成からなる。
すなわち、本発明の一態様の圧延設備は、被圧延材を段階的に圧延していき、最終製品である線材に仕上げる圧延設備であって、前記被圧延材を断面が円形の棒鋼に圧延する第1圧延機と、前記第1圧延機で圧延された前記棒鋼を断面形状が長方形であって、当該長方形の角が丸められた形状の角棒に圧延する第2圧延機と、前記第2圧延機で圧延された角棒を断面が円形の線材に圧延するブロックミルである第3圧延機と、を備える。
ここで、前記第2圧延機は、4ロールミルであることが好ましく、さらに、圧下率が25%以下であることが好ましい。
さらに、前記第2圧延機は、前記棒鋼が導入される4ロールの第1スタンドと、前記第1スタンドの後段に配置され4ロールの第2スタンドと、を備え、前記第2スタンドの各ロールの孔型面は平坦であり、前記第2スタンドで前記角棒に圧延する。
また、本発明の一態様の方法は、被圧延材を段階的に圧延していき、最終製品である線材に仕上げる線材の圧延方法であって、前記被圧延材を断面が円形の棒鋼に圧延する第1工程と、前記第1工程で圧延された前記棒鋼を断面形状が長方形であって、当該長方形の角が丸められた形状の角棒に圧延する第2工程と、ブロックミルを使用し、前記第2工程で圧延された角棒を断面が円形の線材に圧延する第3工程と、を含む。
ここで、前記第2工程においては、4ロールミルを用いて圧延することが好ましく、さらに、圧下率が25%以下であることが好ましい。
以上のように本発明の一態様では、断面形状が長方形であって、その長方形のそれぞれの角が丸められた形状の角棒に圧延し、これをブロックミルを用いて断面が円形の線材に圧延するようにした。
このため、本発明の一態様では、線径の小さな線材の要求に対して、被圧延材(ビレット)のサイズを小型化せず、また、第2圧延機やブロックミル以外の圧延機の孔型の変更を必要とせず、さらに、仕上げ圧延機や最終仕上げ圧延機の増強の必要もなく、線径の小さな線材の圧延が可能となる。
したがって、本発明の一態様によれば、線径の小さな線材の要求に際し、既存の設備をできるだけ活用して移行でき、その移行の際の期間の短縮化、その移行に係る費用の抑制を図ることができる。
本発明の実施形態に適用される圧延機の概略構成を示す図である。 線材中間圧延機に適用される第1スタンドおよび第2スタンドの4ロールの構成例を示す図である。 圧下率を説明するための説明図である。 本発明の実施形態の圧延の流れを説明する説明図である。 円形断面から円形断面に圧延する場合の噛み出しを説明するための説明図である。 本発明の実施形態における第2圧延機における圧延状態を示す図である。
本発明の圧延設備の実施形態について、図1を参照して説明する。
(圧延設備の構成)
本発明の実施形態が適用される圧延設備は、図1に示すように、被圧延材であるビレットを段階的に圧延していき、最終製品として棒鋼または線材に仕上げることができるものである。
このため、この実施形態に係る圧延機は、図1に示すように、被圧延材を加熱する加熱炉1を備えている。そして、被圧延材を段階的に圧延して目的の直径からなる棒鋼に仕上げるために、加熱炉1から被圧延材の第1搬送経路2が延びており、その第1搬送経路2には、粗圧延機3、中間圧延機4、4ロールミル6が順に配置されている。
また、4ロールミル6を出た被圧延材を段階的に圧延して予め設定した目標の直径(線径)からなる線材に仕上げるために、第1搬送経路2の途中に第2搬送経路7が接続されている。さらに、第2搬送経路7に、ブロックミル8と、線材4ロールミル10とが順に配置されている。
ここで、粗圧延機3、中間圧延機4が、断面が円形の棒鋼に圧延する第1圧延機5であり、4ロールミル6が第1圧延機5で圧延された棒鋼を断面が長方形であって、当該長方形の角が丸められた形状の角棒に圧延する第2圧延機6である。
加熱炉1は、被圧延材を予め設定した所定の温度まで加熱するようになっている。粗圧延機3および中間圧延機4は、加熱炉1で加熱された被圧延材を段階的に圧延して、予め設定した目標の直径の棒鋼に仕上げるようになっており、これら圧延機が第1圧延機5を形成している。
4ロールミル6は、第1圧延機5から排出される断面が円形の棒鋼を、断面形状が正方形または菱形のような長方形であって、その長方形の角が丸くなっている角棒に圧延する第2圧延機を形成している。その圧延された角棒は、第2搬送路7を通過した後、ブロックミル8に供給されるようになっている。
ブロックミル8は、供給された角棒を断面の形状が円形の線材に圧延するようになっている。ブロックミル8は、例えば2ロールの10スタンドからなる。線材4ロールミル10は、ブロックミル8で圧延された線材を予め設定した目標の直径からなる線材に圧延するようになっている。
(第2圧延機(4ロールミル)の構成)
次に、4ロールミル6の具体的な構成について、図2を参照して説明する。
4ロールミル6は、図2(A)に示すようなロール21〜24を備えた4ロールの第1スタンド20と、この第1スタンド20の後段に配置され、図2(B)に示すようなロール31〜34を備えた4ロールの第2スタンド30とを備えている。
ロール21〜24は、図2(A)に示すように、上下の一対のロール21、22と左右の一対のロール23、24のロール軸(図示せず)が同一垂直面内で直交するように配置されている。そして、ロール21〜24には、第1圧延機5で圧延された棒鋼25が導入されるようになっている。ロール21〜24の各孔型面(圧延面)は、棒鋼25の噛み込みが容易になるように湾曲に形成されている(図2(A)参照)。
ロール31〜34は、図2(B)に示すように、一対のロール31、32と一対のロール33、34のロール軸(図示せず)が同一垂直面内で直交するように配置されている。そして、ロール31〜34には、第1スタンド20から排出される棒鋼が導入され、この導入された棒鋼が、断面形状が正方形であって、その正方形の各角が丸められた角棒35に圧延されるようになっている。ロール31〜34の各孔型面は、図示のように平坦に形成され、ロール31〜34は平ロールとなっている。
ここで、ロール21〜24とロール31〜34は、ロール隙間が任意の値に調整(設定)できるようになっている
次に、このように構成される4ロールミル6の圧下率について、図2および図3を参照して説明する。
この4ロールミル6では、図2(A)に示すロール21〜24を備えた第1スタンド20と、図2(B)に示す4つのロール31〜34を備えた第2スタンド30とからなる。そして、第1スタンド20のロール21〜24には第1圧延機5で圧延された棒鋼25が導入され、第2スタンド30のロール31〜34から排出されたときには、その棒鋼25は断面形状が正方形であって、その正方形の各角が丸められた角棒35となる。
そこで、4ロールミル6の圧下率Sは以下の(1)式で求めるものとする。
S=〔(D0−D)/D0〕×100〔%〕 ・・・(1)
ここで、D0は母材である棒鋼25の直径(径)であり、Dは第2スタンド30のロール31〜34の対向するロール間の距離(隙間)である(図3参照)。
そして、4ロールミル6の第2スタンド30、すなわち、平ロールが組み込まれた4ロール圧延機の圧下率Sの範囲は、被圧延材を円形断面から正方形断面に圧延できるように設定されている。なお、4ロールミル6の第1スタンド20は、第2スタンド30への被圧延材を送り込むためのピンチロール的な役割を担わせている。
(線材の圧延方法)
次に、図1に示す圧延設備を適用し、被圧延材であるビレットを段階的に圧延していき、最終製品として予め設定した目標の直径の線材に仕上げる方法について図面を参照して説明する。
被圧延材は加熱炉1で予め設定した所定の温度まで加熱され、この加熱された被圧延材は粗圧延機2に供給される。その供給された被圧延材は、粗圧延機3および中間圧延機4からなる第1圧延機5で段階的に圧延され(第1工程)、第1圧延機5から排出されるときには図4に示すような断面が円形の棒鋼25となる。この棒鋼25は、図4のように直径がD0からなり、この直径D0は例えば17〔mm〕である。
第1圧延機5から排出された棒鋼25は、第2圧延機(4ロールミル)6に供給される。第2圧延機6では、その供給された棒鋼25は、断面形状が正方形であってその正方形の角が丸められた角棒35に圧延される(第2工程)。この角棒35の断面形状は例えば図4に示すようになり、角棒35の対向する面間の距離Lは例えば13.5〔mm〕である。
ここで、第2圧延機6では、棒鋼25を角棒35に圧延するようにしたので圧下率を大きくでき、ブロックミル8の入側の被圧延材の断面積を小さくできる。また、第2圧延機6では、棒鋼25を角棒35にするために2ロールの組み合わせではなく、第2スタンド30において4ロールを使用するようにした。このため、第2スタンド30の4ロールから排出される角棒35の断面形状は、正方形であってその正方形の4つの角はそれぞれ丸みを帯びている(図3参照)。
その圧延された角棒35は、第2搬送路7を通過して、ブロックミル8に供給される。このとき、上記のように、ブロックミル8の入側断面は通常の円形ではなく角断面形状であるが、ブロックミル8の最上流側のミルには問題なく噛み込むことができる。また、角断面形状の角部が丸みを帯びた形状としたので、ブロックミル8による圧延後の折れ込み疵の発生が防止できる。ブロックミル8では、供給された角棒35は断面の形状が円形の線材40に圧延される(図4参照)。その線材40の直径D1は、例えば5.0〔mm〕である。
その圧延された線材40は、線材4ロールミル10に供給される。線材4ロールミル10では、線材40が断面が円形の線材50に圧延される(図4参照)。線材4ロールミル10は圧下率が調整可能になっており、線材4ロールミル10の出側の線材50の直径D2は、例えば4.0〜4.5〔mm〕である。このようにして得られる線材50は、さらに冷却されて品質が確保された最終製品となる。
ここで、第2圧延機6で長方形の断面形状に圧延する理由は以下の通りである。
すなわち、ブロックミル8、線材4ロールミル10など既存の設備を使用する場合には、例えばブロックミル8の全体の圧下率を大きく変更することは困難である。このようなブロックミル8などを活用し、線径の小さな線材の製造に対処するには、ブロックミル8の入側の被圧延材の断面積を小さくする必要がある。例えば、最終線径が4.0〜4.5mmの線材に圧延するには、ブロックミル8の入側の被圧延材の断面形状が円形である場合には15mmφである必要がある場合を考える。その際、第1圧延機5で圧延可能な最小寸法が17mmφであるときは、第2圧延機6では、17mmφから15mmφへの圧延が必要となる。この場合、第2圧延機6での断面減少率は、〔π×(17/2)2 −π×(15/2)2 〕/〔π×(17/2)2 〕×100=22.1%である。
この際、断面減少率22.1%で円形断面の棒鋼25から円形断面の棒鋼350bへの圧延を行う場合、第1スタンド20と第2スタンド30とからなる4ロールミル6の場合を例にとると、第1スタンド20では、図5(A)に示すようにロール210、220で上下方向に、ロール230、240で水平方向に圧下し、それぞれのロールの幅方向中心部(図5(A)中に示した領域X)で圧下した部分が、断面視で直径15mmの円弧となるように圧延する。次いで、第2スタンド30では、図5(B)に示すように第1スタンド20の圧延で得られた棒鋼350aを、ロール310、320と、ロール330、340とでそれぞれ45度方向に圧下し、それぞれのロールの幅方向中心部(図5(B)中に示した領域Y)で、第1スタンド20で圧延後に、円弧とされていない部に対して直径15mmの円弧を形成して、最終的に15mmφの円形断面の棒鋼350bへと圧延する。しかしながら、第2スタンド30で圧延するにあたり、被圧延材に捻れ(倒れともいう)が生じると、図5(C)に示すように、被圧延材(棒鋼350a)の本来第2スタンド30の各ロールの幅方向中心部で圧延すべき部分が、各ロールの幅方向端部へとずれてしまい、この場合、隣り合うロール(ロール310とロール340、ロール340とロール320、ロール320とロール330、ロール330とロール310)の間300への被圧延材の噛み出し110が生じたり、圧延後の棒鋼350bの断面積が長手方向で変化してしまう。そして、噛み出し110や断面積の長手方向の変化が生じた被圧延材350bを、後続するブロックミル8で圧延すると、噛み出し110の部分が折れ込み疵になったり、ブロックミル8で圧延した後も断面積が長手方向で変化してしまう。
被圧延材が細径になる程、第2スタンド30の各ロールと被圧延材(棒鋼350a)との接触面積は小さくなり、さらに、被圧延材の径に対する第1スタンドと第2スタンドとのスタンド間距離(スタンド間距離/被圧延材径)が長くなるため、第1スタンド20と第2スタンド30との間での捻れは生じやすくなり、結果としてブロックミル8で圧延後に折れ込み疵や長手方向での断面積変化が発生し易くなる。
そこで、発明者は、4ロールミル6のひとつのスタンドの各ロールの孔型面を平坦として、これら孔型面により形成される孔型を長方形形状とし、このひとつのスタンドのみで円形断面から長方形断面へと圧延することにより、大きな噛み出し110を発生させることなく、大きな断面減少率を確保できることを知見した。具体的には4ロールミルの第2スタンド30の各ロールの孔型面を平坦として、この第2スタンド30にて円形断面から長方形断面へと圧延するようにした。第1スタンド20では圧延は行わず、その第1スタンド20の各ロールに対し、第2スタンド30へ被圧延材を送り込むピンチロールとしての役割を担わせた。
すなわち、4.0〜4.5mmの線材に圧延するにはブロックミル8の入側では、円形断面の場合には15mmφとする必要があり、このときの断面積は176.7mm2 である。これと同等の断面積を正方形断面とした場合、一辺の長さは13.3mmとなる。そこで、17mmφの円形断面の棒鋼を被圧延材として、上述した4ロールミル6の第2スタンド30で一辺の長さが13.3mmの正方形断面に圧延したところ、図5(C)に示した噛み出し110の発生を生じることなく圧延を行うことができた。この場合において、噛み出し110が発生しないのは、図6に示すように、角部100近傍のロール面による圧下量が非常に小さい状態か、あるいは、角部100近傍はロール面により殆ど圧下されないことによるものと考えられる。
但し、長方形断面の棒鋼をブロックミル8にて円形断面の線材に圧延する場合、長方形断面の角部がブロックミル8のロール面により圧下される際に、倒れ込むことで、折れ込み疵が発生することが懸念された。実際に、長方形断面の角部が尖った棒鋼を、ブロックミル8で円形断面の線材に圧延したところ、折れ込み疵の発生が多発した。そこで、角部を丸みを帯びた形状にしてブロックミル8で円形断面の線材に圧延したところ、折れ込み疵の発生は防止できた。そして、角部が丸みを帯びた角棒に圧延するには、第2圧延機6として4ロール圧延機を用いることが特に有効である。すなわち、4ロール圧延機では、図6に示すように、4つの角部100はいずれもロール面に接触することなく形成されるので、丸みを帯びた形状となる。したがって、上記の折れ込み疵の発生防止のために、長方形断面の角部を丸みを帯びた形状とするために、第2圧延機は4ロール圧延機を採用することとした。
ここで、圧下面が平坦なロールを組み込んだ4ロールミルを用いたとしても、上述の(1)式による圧下率Sが大きすぎると、前述した噛み出し110が生じることとなるので、噛み出しが生じない程度の圧下率を設定する必要がある。さらに、4ロールミル6から排出される角棒35のブロックミル8への噛み込み性、線材4ロールミル10の出側で得られる線材の品質などを考慮した試験を行うことにより、円形断面から長方形断面に圧延を行う4ロールミル6の圧下率は25%以下とすれば、4.0mmφまでの細径線材を問題なく製造できることが確認できた。
(実施形態の効果)
この実施形態では、被圧延材を段階的に圧延して目的の直径(線径)からなる線材に仕上げるために、中間圧延機4とブロックミル8との間に、4ロールミル6を配置するようにした。また、4ロールミル6は、断面形状が円形の棒鋼25を、断面形状が正方形であってその正方形の角が丸められた角棒35に圧延する。さらに、4ロールミル6は、4ロールの2つのスタンド20、30とを備え、スタンド20は圧延を行わずにスタンド20へ棒鋼25を送り込むためのピンチロールとして作用させ、スタンド30はその圧下率を25%以下とした。
これにより、この実施形態では、線材中間圧延機6から排出される角棒35がブロックミル8の初段のロールに噛み込まれる際にその噛み込み性が良好となる上に、線材4ロールミル10で圧延される線材50の品質が確保できることが確認された。
被圧延材(ビレット)のサイズを小型化せず、また、4ロールミルやブロックミル以外の圧延機の孔型の変更を必要とせず、さらに、仕上げ圧延機や最終仕上げ圧延機の増強の必要もなく、線径の小さな線材の圧延が可能となる。
したがって、この実施形態によれば、線径の小さな線材の要求に際し、既存の圧延機をできるだけ活用して移行でき、その移行の際の期間の短縮化、その移行に係る費用の抑制を図ることができる。
(その他の実施形態)
上記の実施形態では、第2圧延工程で用いる第2圧延機6として、4ロールミルを用いているが、第2圧延工程において、断面形状が長方形であって、その長方形の角が丸められた形状の角棒に圧延できるのであれば、必ずしも4ロール圧延機を用いる必要はなく、例えば長方形形状の孔型を有する2個一対のロールを有する2ロール圧延機であっても良い。
また、上記の実施形態では、ブロックミル(第3圧延機)にて圧延を行った後、さらに線材4ロールミルを用いて最終の仕上げ直径にまで圧延しているが、ブロックミルによる圧延で最終の仕上げ直径にまで圧延できるのであれば、線材4ロールミルは必ずしも必要はない。
1・・・加熱炉
2・・・第1搬送経路
3・・・粗圧延機
4・・・中間圧延機
5・・・第1圧延機
6・・・第2圧延機(4ロールミル)
7・・・第2搬送経路
8・・・ブロックミル
10・・・線材4ロールミル
20、30・・・スタンド
21〜24、31〜34・・・ロール
25・・・棒鋼
35・・・各棒
40、50・・・線材
100・・・角部
110・・・噛み出し

Claims (7)

  1. 被圧延材を段階的に圧延していき、最終製品である線材に仕上げる圧延設備であって、
    前記被圧延材を断面が円形の棒鋼に圧延する第1圧延機と、
    前記第1圧延機で圧延された前記棒鋼を断面形状が長方形であって、当該長方形の角が丸められた形状の角棒に圧延する第2圧延機と、
    前記第2圧延機で圧延された角棒を断面が円形の線材に圧延するブロックミルである第3圧延機と、
    を備えることを特徴とする圧延設備。
  2. 前記第2圧延機は、4ロールミルであることを特徴とする請求項1に記載の圧延設備。
  3. 前記第2圧延機は、圧下率が25%以下であることを特徴とする請求項2に記載の圧延設備。
  4. 前記第2圧延機は、
    前記棒鋼が導入される4ロールの第1スタンドと、
    前記第1スタンドの後段に配置され4ロールの第2スタンドと、を備え、
    前記第2スタンドの各ロールの孔型面は平坦であり、
    前記第2スタンドで前記角棒に圧延することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の圧延設備。
  5. 被圧延材を段階的に圧延していき、最終製品である線材に仕上げる線材の圧延方法であって、
    前記被圧延材を断面が円形の棒鋼に圧延する第1工程と、
    前記第1工程で圧延された前記棒鋼を断面形状が長方形であって、当該長方形の角が丸められた形状の角棒に圧延する第2工程と、
    ブロックミルを使用し、前記第2工程で圧延された角棒を断面が円形の線材に圧延する第3工程と、
    を含むことを特徴とする線材の圧延方法。
  6. 前記第2工程では、4ロールミルを用いて圧延することを特徴とする請求項5に記載の線材の圧延方法。
  7. 前記第2工程における圧下率を25%以下とすることを特徴とする請求項6に記載の線材の圧延方法。
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