JP2013146268A - バチルス・サブチルスを含有する繊維質担体及びこれを用いた大豆発酵食品の製造方法 - Google Patents

バチルス・サブチルスを含有する繊維質担体及びこれを用いた大豆発酵食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】納豆、チョングッチャン、味噌玉麹などの大豆発酵食品を製造することを目的とし、バチルス・サブチルス(Bacillus Subtilis)を含有する繊維質担体(carrier)及びこれを用いる大豆発酵食品の製造方法を提供する。
【解決手段】バチルス・サブチルス種菌を吸収して保有し、提供する効果のある繊維質担体(carrier)を利用し、納豆、チョングッチャン、味噌玉麹などの大豆発酵食品を製造する。この繊維質担体(carrier)は、使い捨てるか繰り返して使用することができ、通風性、加工性、取扱性、保管性に優れるため、発酵に便利に用いることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、納豆、チョングッチャン、味噌玉麹などの大豆発酵食品を製造するためのものであって、内生胞子を形成することができるバチルス・サブチルス(Bacillus Subtilis)の特性、繊維の通風性、吸水性、裁断性を利用したバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)及び前記バチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)を用いた大豆発酵食品の製造方法に関する。
バチルス・サブチルス(Bacillus Subtilis)は、納豆、チョングッチャン、味噌玉麹などの伝統的な大豆発酵食品を製造するために用いられる発酵菌である。形状は棒状であり、大きさは長さ方向に2〜3μm程度である。酸素を好む好気性であり、生長のための最適のpHは6.0〜7.5であり、37℃〜40℃の温度でよく増殖する耐熱性菌である。しかし、温度が高すぎたり紫外線が強かったり水分が不足して増殖が困難である場合には、代謝活動を中止して休眠状態の内生胞子(endospore)を形成する。内生胞子は、強い耐性を有しており、バチルス・サブチルス(Bacillus Subtilis)が熱、過乾燥、放射線、化学物質及び毒性物質などに露出された悪い環境下でも生存できるようにする。内生胞子は、水分、栄養分、温度などの環境条件が改善すると、水分を吸収して発芽し、栄養細胞(vegetative cell)に転換して代謝活動を開始する。通常、乾燥状態で90℃にて15分程度維持したり、湿気(wet)がある状態でも85℃にて30分たつと栄養細胞は死ぬが、内生胞子は80〜90%(細胞数)が生存する(韓国公開特許公報第2008−0070168号参照)。
バチルス・サブチルスの亜種(subspecies)は、バチルス・サブチルスAbs3、バチルス・サブチルスgtP20b、バチルス・サブチルスsubsp.amylosacchariticus、バチルス・サブチルスsubsp.chungkookjang、バチルス・サブチルスsubsp.lactipan、バチルス・サブチルスsubsp.nattoなど、無数の種類があり、このうち、特に納豆を製造するために用いられる発酵菌は、納豆菌(Bacillus Subtilis Subsp.Natto)であり、バチルス・ナットウ(Bacillus Natto)とも称する。
納豆又はチョングッチャンを製造するために蒸煮大豆を発酵させるためには、所定量以上のバチルス・サブチルス種菌が必要である。即ち、納豆発酵のために蒸煮大豆とともに納豆種菌を入れて約40℃を維持すると発酵が始まる。しかし、納豆種菌は繰り返して用いることができないため、一般家庭では毎回種菌を購入しなければならず、経済的に負担になっている。また、商用の納豆種菌は粉末状に提供されるため、発酵に用いる際は水に溶解しなければならないなど、使用が不便である。
一方、チョングッチャンを製造する際に稲藁を用いる場合、都心地では必要な稲藁を探すことが非常に難しく、繰り返して用いることが困難である。また、稲藁に存在する雑菌のせいでチョングッチャンが非常に臭ったり生で食べることが制限されることもある。このように、従来技術には、バチルス・サブチルス種菌を便利に用いたり繰り返して用いることができる手段がない。
繊維(fiber)は、天然繊維(natural fiber)と人造繊維とに分けられ、前記天然繊維としては綿、麻、絹、毛、パルプなどが挙げられ、人造繊維はナイロン(Nylon)、ポリエステル(polyester)、アクリロニトリル、(acrylonitrile)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride)、ポリプロピレン(polypropylene)、ポリウレタン(polyurethane)などからなることができる。また、異なる性質を有する二種類以上の繊維を混合する混紡繊維、複合繊維又は混合繊維などが挙げられる。前記繊維の形態は、紙、ペーパータオル、加工紙、織物、不織布などが挙げられ、紙は韓紙、板紙及び洋紙などに分類される。
一方、繊維は、吸水性と通風性に優れ、厚さが比較的薄い特徴を有する。従って、所望の大きさと形状に加工することができ、開いたり折ったりすることができ、様々な用途として用いられ、保管が非常に便利である。しかし、繊維に微生物菌株を付着して製造したバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)を用いて納豆、チョングッチャン、味噌玉麹などの大豆発酵食品を発酵する技術はいまだに開発されていない。
韓国公開特許公報第2008−0070168号
本発明の目的は、バチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)及びこれを製造する方法を提供することにある。より詳細には、従来の納豆、チョングッチャン又は味噌玉麹などの発酵食品を製造するためにはバチルス・サブチルス種菌を要し、商用化したバチルス・サブチルス種菌は粉末状に提供されるため、不便なだけでなく、繰り返して種菌を用いることができず、経済的な負担となっている。本発明は、このような問題点を解消するために、納豆、チョングッチャン又は味噌玉麹などを便利かつ経済的に製造することができるバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体及びこれを製造する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、バチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)を用いた納豆、チョングッチャン、味噌玉麹など大豆発酵食品の製造方法を提供することにある。
本発明は、前記の課題を解決するために、バチルス・サブチルス(Bacillus Subtilis)を含有する繊維質担体(carrier)、その製造方法及びこれを用いた大豆発酵食品の製造方法に関するものである。
本発明のバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体を構成するバチルス・サブチルスは、蒸煮大豆を発酵することができる発酵菌であれば何れも使用することができ、指定された微生物寄託センターから確保したり、商用の種菌を購入して使用することができる。本発明のバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体を構成する繊維(fiber)は特に制限されない。従って、天然繊維及び人造繊維の両方を使用することができ、前記天然繊維の好ましい例としては、綿、麻、絹、毛、パルプなどが挙げられ、人造繊維の好ましい例としては、ナイロン、ポリエステル、アクリロニトリル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリウレタンが挙げられる。また、異なる性質を有する二種類以上の繊維を混合した混紡繊維、複合繊維又は混合繊維を使用することもできる。
前記繊維の形態は、紙、ペーパータオル、加工紙、織物又は不織布などの形態であることが好ましいが、これに限定されない。即ち、本発明では、バチルス・サブチルスが付着して定着することができる空間と環境を提供する繊維(fiber)であれば制限なく使用することができる。
本発明において、バチルス・サブチルスが付着された繊維を「繊維質担体(carrier)」と称し、本発明の繊維質担体(carrier)の形状は、シート(sheet)状、褓状、中芯紙状、袋状、巾着状、かご状、はこ状、帯状又は紐状などであることが好ましく、大豆発酵食品の製造に便利な2次元乃至3次元の形状であればどのような形状であってもよい。また、さらに優れた通風性を有するために、繊維質担体(carrier)に小さい孔をあけることができ、孔径は1〜10mmであることが好ましい。前記繊維質担体は、雑菌を殺菌して大豆発酵食品の製造に用いることが好ましい。
本発明が提供するバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)の製造方法は、(a)バチルス・サブチルスを液体培地で培養して培養液を取得する段階と、(b)前記段階(a)で取得したバチルス・サブチルス培養液を繊維(fiber)に付着する段階と、(c)前記段階(b)でバチルス・サブチルスが付着された繊維を乾燥する段階と、からなる。
本発明のバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)のより具体的で詳細な製造方法は、下記のとおりである。
前記段階(a)において、液体培地は特に制限されず、バチルス・サブチルスを培養することができる炭素源、窒素源又は炭素源と窒素源を混合した通常の材料を全て用いることができ、単糖類、二糖類、多糖類、塩、アミノ酸、蒸煮大豆、蒸煮大豆の発酵生成物質から一つ又は二つ以上を選択して用いることが好ましい。培養をさらにスムーズに行うためには、これにビタミン、牛乳、酵母などを追加することもできる。
前記液体培地にバチルス・サブチルスを交ぜてから培養して残余栄養物、代謝生成物及びバチルス・サブチルスが混合されている培養液(以下、「培養液」とする)を取得する。前記培養液は35〜45℃の温度で1時間〜24時間培養することが好ましい。
前記段階(b)で用いられる繊維は、人体に無害であり、吸収力及び通風性に優れた材質であれば何れも使用することができ、特に制限されないため、天然繊維及び人造繊維から選択される一種類の繊維を一つ以上使用するか、前記天然繊維及び人造繊維から選択される二つ以上からなる混紡繊維、複合繊維及び混合繊維から選択される一つ以上の繊維を使用することができる。好ましくは、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレンとポリプロピレンとの混紡繊維、ポリエチレンとポリプロピレンとの複合繊維及びポリエチレンとポリプロピレンとの混合繊維から選択される何れか一つである。
前記繊維の形態は、紙、ペーパータオル、加工紙、織物又は不織布のうち一つ又は二つ以上を混合して使用することが好ましく、前記繊維は殺菌して使用することが好ましい。
前記段階(a)で培養したバチルス・サブチルスを前記繊維に付着するために、ローラ(roller)又は筆を用いて培養液を繊維に塗りつけたり、繊維を培養液に浸漬したり又は繊維に培養液を噴霧する。培養液が繊維に吸収される際にバチルス・サブチルスが共に吸収されて、繊維と繊維との間又は繊維の表面にバチルス・サブチルスが付着する。前記のようにバチルス・サブチルスが付着された繊維を繊維質担体(carrier)と称し、本発明の繊維質担体(carrier)の形状は、シート(sheet)状、褓状、中芯紙状、袋状、巾着状、かご状、はこ状、帯状又は紐状などであることが好ましく、大豆発酵食品の製造に便利な2次元乃至3次元の形状であればどのような形状であってもよい。
前記段階(b)で製造された繊維質担体は、好適な温度及び湿度の環境下で乾燥する。好ましい乾燥環境は、30〜50℃の温度条件下で1時間〜72時間乾燥するものである。前記の乾燥過程でバチルス・サブチルスが繊維に吸収された培養液内の栄養分を用いて追加の増殖を行い、繊維に吸収された培養液の栄養分が枯渇したり又は水分が蒸発して乾燥した環境が作られると、一部のバチルス・サブチルスは内生胞子を形成する。従って、繊維に付着したバチルス・サブチルスの栄養細胞と内生胞子が混在することになる。
また、好ましくは、前記段階(c)の後に、繊維質担体(carrier)に高温処理を施してバチルス・サブチルスの栄養細胞(vegetative cell)を除去することにより、内生胞子の形状を有するバチルス・サブチルスを含有する大豆発酵食品製造用の繊維質担体(carrier)を製造する段階(d)をさらに含むことができる。高温処理は70〜100℃の温度で1〜30分間施すことが好ましい。前記段階(d)を行うと、耐熱性に優れたバチルス・サブチルス内生胞子のほとんどが生存するが、バチルス・サブチルス栄養細胞と発酵に有害な雑菌は生存できなくなる。
本発明のバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)は、大豆発酵食品の製造において使用が便利な2次元形状乃至3次元形状に容易に製造することができ、開いたり折ったりすることができるため、取り扱い及び保管が非常に便利である。
本発明が提供するバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)を用いた納豆、チョングッチャン、味噌玉麹など大豆発酵食品の製造方法は、下記のとおりである。
前記方法は、(a)本発明による大豆発酵食品製造用の繊維質担体と、蒸煮大豆とを互いに接触又は混合して発酵させ、発酵大豆を製造する段階と、(b)前記段階(a)で製造された発酵大豆と繊維質担体とを分離する段階と、を含むことで大豆発酵食品を製造する方法である。
前記段階(a)で蒸煮大豆に炭素源又は蒸煮大豆水などを追加して混合することも可能である。また、発酵前に、バチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)に熱衝撃(Heat activation)を加えると、内生胞子の発芽及び栄養細胞への転換を促進して発酵が容易に行われ、発酵時間を短縮することができる。前記の熱衝撃は、70〜100℃の温度で1〜30分間施すことが好ましい。前記段階(a)において、繊維質担体に含有された内生胞子がバチルス・サブチルスに変換し、バチルス・サブチルスは繊維質担体(carrier)から移動して発酵対象物である蒸煮大豆の表面に接種され増殖しながら蒸煮大豆を発酵する。また、蒸煮大豆の表面に接種され増殖したバチルス・サブチルスは、発酵過程でまた繊維質担体(carrier)に吸収されて再充填する。
前記の繊維質担体は、大豆発酵食品の製造過程において一回だけ使用して廃棄する、使い捨てであってもよい。
また、前記段階(b)で分離した繊維質担体を乾燥すると、前記段階(a)で再充填したバチルス・サブチルスは内生胞子を形成して劣悪な環境でもよく耐えるようになり、再使用することができる。従って、前記のバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)は、納豆、チョングッチャン、味噌玉麹などの大豆発酵食品を製造することに半永久的に使用することができ、大豆発酵食品の製造が非常に便利なだけでなく、経済的な効果を期待することができる。
本発明のバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)は、納豆、チョングッチャン、味噌玉麹などの大豆発酵食品を製造するために必要なバチルス・サブチルス種菌を提供するため、種菌を別に接種する必要がない。前記の繊維質担体は、大豆発酵食品の製造過程において使い捨てとして使用することができる。また、大豆発酵食品の製造過程において、バチルス・サブチルスが繊維質担体(carrier)に再充填されることにより、大豆発酵食品を製造することに半永久的に使用することもできる。前記バチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)は、裁断性、加工性、取扱性及び通風性に優れ、保管及び取り扱いが容易であり、大豆発酵食品の製造において便利に用いることができる。また、バチルス・サブチルスの内生胞子は、熱衝撃によく耐えることができるため、熱衝撃を加えることで有害な雑菌を除去することだけでなく、内生胞子の発芽及び栄養細胞への転換を促進して発酵時間を短縮することができる。
前記のような特徴により、本発明のバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)は、流通、保管及び使用が非常に便利であり、本発明が経済的な効果を有しており、該分野の産業上利用可能性が高い。
実施例1のポリエチレンコーティング紙のティーバッグシート(sheet)繊維を用いた繊維質担体(carrier)と、これを用いて蒸煮大豆を発酵した納豆の写真である。 実施例1のポリエチレンポリプロピレン複合繊維シート(sheet)を用いた繊維質担体(carrier)と、これを用いて蒸煮大豆を発酵した納豆の写真である。 実施例4のポリプロピレン不織布を用いた繊維質担体(carrier)と、これを用いて蒸煮大豆を発酵した味噌玉麹の写真である。
以下、本発明を下記実施例を参照して詳細に説明する。但し、下記実施例は本発明を例示するためのものに過ぎず、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
実施例1.加工紙(ポリエチレンコーティング紙のティーバッグシート)及びポリエチレンポリプロピレン複合繊維シート(sheet)を用いたバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)の製造及びこれを用いた納豆の製造。
(1)2wt%砂糖水0.5lを液体培地として準備した。(2)バチルス・サブチルス納豆菌(Yuzo Takahashi Lab.Coが提供した商用納豆菌)で発酵させた3gの蒸煮大豆から粘液質を採取し、(3)前記(1)で準備した液体培地に(2)のバチルス・サブチルス粘液質を均一に混合して40℃程度にて3時間培養して培養液を製造した。(4)ポリエチレンコーティング紙のティーバッグ(Tea Bag)シートとポリエチレンポリプロピレン複合繊維シート(sheet)を前記培養液に浸漬した。(5)前記培養液に浸漬した繊維を乾燥器に入れて40℃にて8時間を維持し、バチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)を製造した。前記実施例1で製造された繊維質担体(carrier)の材質と形状は下記のとおりである。
A1:加工紙(ポリエチレンコーティング紙のティーバッグ)シート、145mm×40mm
A2:ポリエチレンポリプロピレン複合繊維シート、84mm×75mm
前記実施例1によって製造されたバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)を300gの蒸煮大豆の内部にそれぞれ入れ交ぜて発酵し、納豆を製造した。
比較のために同一の納豆種菌0.5gを蒸煮大豆と直接混合して納豆を発酵した(A0)。発酵を開始してから18時間後に測定したpH値を表1に示した。ポリエチレンコーティング紙のティーバッグシートとポリエチレンポリプロピレン複合繊維シートの繊維質担体(carrier)を用いて発酵した納豆をそれぞれ図1と図2に示した。
実施例2.砂糖と蒸煮大豆を混合した液体培地と韓紙、中芯紙、洋紙、ペーパータオル、織物及び不織布を用いたバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)の製造。
(1)2wt%砂糖水と蒸煮大豆粉末3gを混合して0.5lの液体培地を製造し、実施例1と同様に納豆種菌を培養した。(2)前記培養液に、韓紙、中芯紙、洋紙、ペーパータオル、織物及び不織布の繊維をそれぞれ浸漬した。前記培養液に浸漬された繊維を乾燥器に入れて40℃にて8時間を維持し、バチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)を製造した。
実施例2で製造したバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)の材質と形状は下記のとおりである。
A3:韓紙の直方体のはこ、150mm×100mm×50mm、中芯紙(120mm×90mm)を韓紙のはこの底面に付着する。
A4:洋紙の直方体のはこ、150mm×100mm×50mm
A5:木材パルプ80wt%と長繊維不織布20wt%を混用したペーパータオル、345mm×345mm
A6:麻巾着、280mm×200mm×2面
A7:ポリプロピレン不織布の巾着、280mm×200mm×2面
前記実施例2によって製造されたバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)を300〜430gの蒸煮大豆の発酵に用いた。発酵を開始してから18時間後に測定したpH値を表1に示した。
実施例3.バチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)に高温処理を施してバチルス・サブチルスの栄養細胞を除去することによる、内生胞子形態のバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)の製造。
実施例1のA1及び実施例2のA6と同じ材質と形状の繊維質担体(carrier)を使用しており、それぞれをA1−1、A6−1に表記した。他の製造方法は実施例2と同一であった。前記製造方法の段階(a)、段階(b)及び段階(c)を終了した後、製造段階(d)に従って90℃にて10分間高温処理を施して栄養細胞を除去し、内生胞子形態のバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体(carrier)を製造した。
前記の繊維質担体(carrier)A1−1とA6−1をそれぞれ80℃にて10分間熱衝撃(Heat activation)を加えてから用いて蒸煮大豆を発酵し、納豆を製造した。発酵を開始してから18時間後に測定したpH値を表1で比較した。
実施例4.繊維質担体(carrier)を用いた味噌玉麹の製造。
黄菊菌を交ぜた味噌玉麹の固まり650gを直方体状に製造した。実施例2のように製造したポリプロピレン不織布繊維質担体(carrier)をそれぞれ60mm×40mmのシートと40mmの幅を有する帯に製造し、前記シート繊維質担体(carrier)は味噌玉麹の固まりの内部に入れ、前記帯の繊維質担体(carrier)に味噌玉麹の固まりを吊り下げて1ヶ月発酵し、その結果を図3に示した。
実施例5.繊維質担体(carrier)を用いた納豆の製造。
実施例2で製造した麻織物の巾着の繊維質担体(carrier)A6を前記大豆(納豆)発酵食品の製造方法に従ってさらに3回繰り返して用いた結果、納豆の発酵状態が非常に良好であることが確認できた。

Claims (9)

  1. 大豆発酵食品製造用の、内生胞子形態のバチルス・サブチルスを含有する繊維質担体。
  2. 繊維質担体として、天然繊維及び人造繊維から選択される一種類の繊維を一つ以上使用するか、前記天然繊維及び人造繊維から選択される二つ以上からなる混紡繊維、複合繊維及び混合繊維から選択される一つ以上の繊維を使用することを特徴とする、請求項1に記載の大豆発酵食品製造用の繊維質担体。
  3. 人造繊維が、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレンとポリプロピレンとの混紡繊維、ポリエチレンとポリプロピレンとの複合繊維及びポリエチレンとポリプロピレンとの混合繊維から選択される一つ以上であることを特徴とする、請求項2に記載の大豆発酵食品製造用の繊維質担体。
  4. 繊維質担体の形状が、シート状、褓状、中芯紙状、袋状、巾着状、かご状、はこ状、帯状又は紐状から選択される何れか一つであり、紙、ペーパータオル、加工紙、織物及び不織布から選択される材質からなることを特徴とする、請求項1に記載の大豆発酵食品製造用の繊維質担体。
  5. バチルス・サブチルスが、バチルス・サブチルス納豆菌である、請求項1に記載の大豆発酵食品製造用の繊維質担体。
  6. (a)バチルス・サブチルスを液体培地で培養して培養液を取得する段階と、
    (b)前記段階(a)で取得したバチルス・サブチルス培養液を繊維に付着する段階と、
    (c)前記段階(b)でバチルス・サブチルスが付着された繊維を乾燥する段階と、を含む、大豆発酵食品製造用の繊維質担体の製造方法。
  7. 段階(c)の後に、繊維質担体を70〜100℃の温度で1〜30分間処理してバチルス・サブチルスの栄養細胞を除去し、バチルス・サブチルスを内生胞子の形態に転換させる段階をさらに含む、請求項6に記載の大豆発酵食品製造用の繊維質担体の製造方法。
  8. (a)請求項1に記載の大豆発酵食品製造用の繊維質担体と、蒸煮大豆とを互いに接触又は混合して発酵させ、発酵大豆を製造する段階と、
    (b)前記段階(a)で製造された発酵大豆と繊維質担体とを分離する段階と、を含む、大豆発酵食品の製造方法。
  9. 段階(b)の後に、繊維質担体を乾燥する段階をさらに含む、請求項8に記載の大豆発酵食品の製造方法。
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