JP2013146238A - 友釣り用ルアー - Google Patents

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Abstract

【課題】野魚が掛かった時のバラシの低減、根がかりの軽減及び友釣り用仕掛けの損傷防止を実現できる友釣り用ルアーを提供する。
【解決手段】野魚に似せた本体を有する友釣り用ルアー(10)であって、本体(11,13)が、竿側の糸(1)の下端が鼻環(2)を通じて締結することにより保持するための第1の保持部(17)を備えた前方部材(11)と、魚が掛かる針側の糸(6)の上端が逆さ針(3)を通じて締結することにより保持するための第2の保持部(15a)を備えた後方部材(13)とに分割されており、かつ、本体(11,13)に負荷される力の向きに応じて前方部材(11)と後方部材(13)が当接した第1の形態と、前方部材(11)と後方部材(13)が離間した第2の形態との間で変化させる形態変化機構を備えたことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、鮎等の友釣りの囮用疑似魚または疑似餌としてのルアーに関し、特に、魚が掛かった時の取り込み易さと仕掛けの保護を向上させた友釣り用ルアーに関する。
図6は、一般的な鮎の友釣り方法を説明するための図である。図6(A)に示す通り、竿先から延びる鮎の友釣り用仕掛けは、竿に連結された竿側の糸1、鼻環2、鼻環2と逆さ針3の間の糸(以下「中間糸」と称する)5、逆さ針3 針側の糸6及び掛け針4、並びに囮鮎Nから構成されている。通常、図6(B)に示すように、予め捕獲しておいた生きた鮎である囮鮎Nの鼻Naに鼻環2を掛け、臀鰭Nbもしくは臀鰭付近に逆さ針3を掛けることにより、囮鮎Nを仕掛けに取り付ける。このとき、鼻環2と逆さ針3の間の中間糸5の長さLが短かすぎると、中間糸5が張りすぎとなって囮鮎Nの動きを阻害する。一方、中間糸5の長さLが長すぎると、中間糸5が弛みすぎて絡まるおそれがある。よって、適度な弛みとなるように中間糸5の長さLを設定することが重要である。鮎の友釣り方法は、友釣り用仕掛けを釣り竿で操作しながら囮鮎Nを河川に泳がせることにより、鮎の縄張り本能と闘争本能を刺激して攻撃させ、掛け針4に引っ掛かったタイミングで捕らえる釣り方である。
なお、友釣り方法の典型は、鮎の友釣りであるが、縄張りの防衛行動をとる魚であれば、鮎以外の魚に対しても適用可能な方法である。このような友釣り方法において、囮魚に替えて囮魚に似せたルアーを用いる方法がある。
図7(A)は、従来技術のルアーを用いた友釣り用仕掛けの一例を示した図である。魚に似せたルアー100の本体101の鼻先付近に左右方向に貫通する貫通孔102が設けられている。貫通孔の替わりに、金属製のアイと呼ばれるリング状部材が取り付けられたものもある。貫通孔102に友釣り用仕掛けの鼻環2を掛けて保持し、さらにルアーの逆さ針保持機構103に逆さ針3を挟んで保持している。鼻環2は貫通孔102から外れない締結状態であるが、逆さ針3は逆さ針保持機構103に一時的に取り付けた仮止め状態である。本体101の鼻先の下方には、潜るための水抵抗を受けるリップ104が設けられている。
図7(B)(C)は、図7(A)の本体101の逆さ針保持機構103の位置における長手方向に垂直な縦断面の2つの状態を示す図である。(B)の逆さ針保持機構103は、一対の逆さ針保持機構部材片103a、103bの互いの内面が当接しており、(C)の状態は、一対の逆さ針保持機構部材片103a、103bが基部近傍では互いの内面が当接し先端部近傍ではやや開いている状態である。通常は(B)の状態であるが、逆さ針保持機構部材片103a、103bの弾性により(C)のように変形できる。ゆえに逆さ針保持機構103は、逆さ針3を挟み込んで仮止めする構造である(例えば特許文献1)。あるいは、図示しないが、尾鰭の下縁に設けた薄膜のゴムに逆さ針を引っ掛けて仮止めする構造もある(例えば特許文献2)。逆さ針3を仮止めする構造をもつルアー100では、野魚(以下、友釣りの標的とする魚をこのように称する)が掛かると同時にルアー100から逆さ針3が外れる。このようなルアー100は、広く販売されている。
野魚が掛かった瞬間に逆さ針3がルアー100から外れるようにした理由は、仮に逆さ針3が簡単に外れないような逆さ針保持機構を設けたならば、掛け針4に野魚が掛かったとき逆さ針保持機構と逆さ針3に野魚の負荷が全て加わり破損の原因になるからである。逆さ針保持機構と逆さ針3を強固なものとしても、今度はルアー100の本体101を介して鼻環2に全ての負荷が加わることにより、鼻環2が竿側の糸1上を下がる様に無理やり動いてしまう。もともと、鼻環2は竿側の糸1上を自由に移動できるが、鼻環2を構成している糸が竿側の糸1に巻きつかせている摩擦で留まっているだけなので、あまり不用意に鼻環2の位置を動かすと緩みすぎてしまい、友釣り用仕掛けを損傷することとなる。
以上の理由から、野魚が掛かった瞬間に逆さ針3がルアー100から外れた方がよいとされてきた。しかも、竿先から掛け針4までの間に弛みがなくなり、糸全体が一直線となるため野魚を取込み易くなるという利点もあった。
なお、ルアーを用いた友釣り用仕掛けにおいても、生きた囮魚を用いた場合と同様に、鼻環2と逆さ針3の間の中間糸5の長さLを適度な弛みをもつように設定する必要がある。
図8(A)(B)(C)は、ルアーを用いた場合の中間糸5の適度な弛みの必要性を説明する図である。(A)(B)(C)は、3通りの中間糸5の長さLとして、L1(最長で弛みがある)、L2(L1より短い長さ)、L3(L2より短い長さ)をそれぞれ有し、いずれも定点Tを竿先として仮定している。(A)の弛みのあるL1とした場合、定点Tと鼻環2の間の竿側の糸1の張力の向きが、定点Tと貫通孔102を結ぶ1つの直線上に位置することがわかる。これに対し(B)のL2、さらに(C)のL3と徐々にLを短くしていくと、竿側の糸1の張力の向きが、(A)で示した定点Tと貫通孔102を結ぶ直線(点線で示す)からずれてルアー後方に移動していくことがわかる。同様に左右方向についても、ルアー側面の中間糸5を張っている方に引っ張られ、張力の方向が変化してしまう。この結果、ルアーの姿勢が前後方向及び左右方向に傾いたり、ルアーの動きが不自然なものとなったりする。これでは、ルアーが囮魚と同様の役割を果たすことはできない。従って、中間糸5の長さLは、必ず(A)に示す長さL1程度の緩みをもつ長さでなくてはならない。
特開2004−337076号公報 特開2010−22306号公報
しかしながら、上述した逆さ針3の仮止め構造を有する従来のルアー100には、以下のような問題点がある。
図9に示すように野魚Wが掛かった瞬間にルアー100から逆さ針3が外れると、竿先から掛け針4までの竿側の糸1、中間糸5及び針側の糸6の全体に張力が掛かって直線上に張り、その途中にルアー100が鼻環2のみで不安定にぶら下がった状態となる。ここで第1の問題点として、野魚Wの振動によりルアー100が暴れて竿側の糸1や中間糸5を叩くこととなる(両矢印参照)。その結果、衝撃によって掛け針4が野魚から外れてしまう、いわゆる「バラシ」の確率が高かった。この点で、逆さ針3の仮止め構造には改善の余地があった。但し、単に逆さ針3をルアーに対して仮止めではなく締結しただけでは、上述(段落0006)したように友釣り用仕掛けを損傷する問題があるので、この問題も同時に解決しなければならない。
第2の問題点として、図10(A)に示すように野魚が掛かる前に例えば掛け針4が川底や障害物などに接触した衝撃等により、図10(B)に示すように逆さ針3が外れてしまう可能性がある。その場合、鼻環2から掛け針4までの仕掛けは、大きく垂れ下がり川底や障害物への根がかりを発生する原因となった。
本発明は、上記のような問題点に鑑み、野魚が掛かった後、野魚の振動でルアーが暴れることなく、安定した状態で野魚の取込みができ、バラシの確率を低減でき、かつ、友釣り用仕掛けを損傷することもなく、さらに野魚が掛かる前の根がかりが発生し難い友釣り用ルアーを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下の構成の友釣り用ルアーを提供する。括弧内の数字は、後述する図面中の符号を参考のために付したものであり、本発明を実施例に限定する意図ではない。
本発明による友釣り用ルアーは、野魚に似せた本体を有する友釣り用ルアー(10)であって、前記本体(11,13)が、竿側の糸(1)の下端が鼻環(2)を通じて締結することにより保持するための第1の保持部(17)を備えた前方部材(11)と、魚が掛かる針側の糸(6)の上端が逆さ針(3)を通じて締結することにより保持するための第2の保持部(15a)を備えた後方部材(13)とに分割されており、かつ、前記本体(11,13)に負荷される力の向きに応じて前記前方部材(11)と前記後方部材(13)が当接した第1の形態と、前記前方部材(11)と前記後方部材(13)が離間した第2の形態との間で変化させる形態変化機構を備えたことを特徴とする。
好適には、前記形態変化機構は、野魚が針(4)に掛かった力に応じて瞬間的に前記本体(11,13)を前記第1の形態から前記第2の形態とする。
さらに好適には、前記形態変化機構は、前記本体(11,13)を前記第1の形態に保持するべく前記前方部材(11)と前記後方部材(13)を互いに係止させるラッチ機構(16)を備え、前記ラッチ機構は前記前方部材(11)と前記後方部材(13)を離間させる向きに所定の大きさの力が負荷されたときに解除される。
本発明によるルアーは、本体が、友釣り用仕掛けの鼻環を締結することにより保持するための第1の保持部を備えた前方部材と、友釣り用仕掛けの逆さ針を締結することにより保持するための第2の保持部を備えた後方部材とに分割されている。これにより、野魚が掛け針に掛かったとき、前方部材と後方部材が離間して本体が伸びることができる。通常、第1の保持部と第2の保持部の間には中間糸が適度な弛みをもって締結されているが、本体が伸びることにより中間糸が張り、ルアーがこの中間糸に沿って安定に支持される。この結果、野魚の振動によりルアーが暴れて糸を叩くことがない。よって、バラシの確率を大幅に低減できる。
また、友釣り用仕掛けの糸が、竿先から掛け針まで直線上に位置することとなるので、仕掛けの部品に余分な負荷が掛からず、損傷を防ぎ保護することができる。
さらに、第2の保持部に逆さ針、掛け針側の糸及び掛け針を通じて、野魚以外の意図しない負荷が本体に掛かって本体が伸びた場合でも、逆さ針がルアーから外れることがない。この結果、根がかりを低減することができる。
図1は、本発明の一実施例における友釣り用ルアーの構成を示す、(A)は外観斜視図であり、(B)は展開斜視図である。 図2(A)(B)(C)は、図1のルアー10の形態変化を説明する図である。 図3は、図1に示したルアーを装着した友釣り用仕掛けを用いた友釣りにおける、水中でのルアーの通常姿勢を示した図である。 図4は、図1に示したルアーを装着した友釣り用仕掛けを用いた友釣りにおいて、掛け針に野魚が掛かったときのルアーの姿勢を示した図である。 図5は、図1に示したルアーを装着した友釣り用仕掛けを用いた友釣りにおいて、野魚が掛かる前に形態変化機構が働いて本体が伸びた状態を示した図である。 図6は、(A)(B)は、一般的な鮎の友釣りにおいて友釣り用仕掛けと囮鮎の装着方法を説明するための図である。 図7は、(A)は、従来技術のルアーを用いた友釣り方法の仕掛けを示した図であり、(B)(C)は、(A)の逆さ針保持機構の位置における長手方向に垂直な縦断面図である。 図8は、(A)(B)(C)は、ルアーを用いた場合の中間糸の適度な弛みの必要性を説明する図である。 図9は、従来技術のルアーにおいて野魚が掛かった状態の問題点を説明する図である。 図10は、(A)(B)は、従来技術のルアーにおいて野魚が掛かる前の時点の問題点を説明する図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施例における友釣り用ルアーの構成を示す、(A)は外観斜視図であり、(B)展開斜視図である。
図1(A)に示すように、友釣り用ルアー(以下単に「ルアー」と称する)10は、野魚に似せた本体を有する。野魚は、典型的には鮎であるが、縄張りを防衛する生態をもつ魚であれば適用可能であるので鮎に限られない。本体は、長手方向に垂直な1つの縦断面において、前方部材11と後方部材13に2分割されている。分割位置は、図示の例では後尾寄りであるが、この位置に限られない。後述する形態変化機構を組み込める限りにおいて、どの位置で2分割してもよい。本体の前方部材11の材料は、浮力のある材質でバルサなどの木材や発泡性の樹脂で形成されている。また、浮力を得るために中を中空にしてエンジニアリングプラスチックで形成されてもよい。更に、ルアーアクションのバランスをとるために錘などでバランスを調整してもよい。後方部材13を含むその他の部材は強度、耐衝撃性、耐熱性、硬度、耐老化性に優れた硬質のエンジニアリングプラスチックが好ましいが、これに限定しない。プラスチックは、公知の成型技術によりルアーの多様な形状に加工可能である。
前方部材11の前端近傍には、アイと同様の機能を有する貫通孔17が形成されている。貫通孔17は、友釣り用仕掛けの鼻環2を保持するための第1の保持部の役割を果たす。また、前端下部から前方に突出するリップ18が設けられている。
ここで、本明細書における「締結」とは、少なくとも野魚が掛かったときに負荷される力によっては容易に外れないようにしっかりと固定することを意味する。締結するための具体的な固定手段については、嵌合圧着や結び付け等多様であり、限定しない。
後方部材13の下部には、逆さ針保持機構15が設けられる。逆さ針保持機構15には、貫通孔15aが形成されている。逆さ針保持機構15は、本体の厚さに比べて遙かに薄いフィルム状の樹脂からなる。逆さ針保持機構15の外郭形状は、野魚の臀鰭を模した形状となっている。貫通孔15aは、友釣り用仕掛けの逆さ針3を保持するための第2の保持部の役割を果たす。この第2の保持部は、上述した従来技術とは異なり、一時的な逆さ針保持機構ではなく、野魚が掛かっても外れないように逆さ針を保持する。
貫通孔15aは、例えば、逆さ針の径より若干小さい径で予め形成しておき、逆さ針を引っ掛けたときに逆さ針により貫通孔15aの径が押し広げられるようにする。これにより、逆さ針保持機構15のフィルムが逆さ針に密着して容易に抜けないように締結することができる。また、使用していくうちに貫通孔15aが広がって逆さ針を固定できなくなった場合は、逆さ針保持機構15上の空いているスペースに針や鋲等を貫通させて当初の貫通孔15aと同様の貫通孔を新たに形成することにより、再度フィルムを逆さ針に密着させて締結するように修復できる。
図1(B)に示すように、図示の例では、前方部材11は、ほぼ左右対称関係にある前方部材右片11aと前方部材左片11bを接合して形成されている。これら左右片の接合は、一方に形成した接合凸部11a1(図示の例では2箇所)と他方に形成した対応する凹部(本図には現れない)との嵌合による。左右片の接合により、前方部材右片11aに形成した右片貫通孔17aと前方部材左片11bに形成した左片貫通孔17bが1つの貫通孔17を形成する。
前方部材右片11aと前方部材左片11bを接合する際には、前方部材右片11aの後端内面側の切欠きと、前方部材左片11bの後端内面側の同様の切欠きにラッチピン16のピン基部16aを嵌め込みながら接合する。前方部材右片11a側の切欠き内の接合凸部11a2(図示の例では2箇所)と前方部材左片11b側の接合凸部11b2は、それぞれ両側からピン基部16aの取付孔16a1に嵌合する。
ラッチピン16は、ピン基部16aから後方に向かって直線状に延びる棒状のロッド部16bと、ロッド部16bの先端に設けたロッド部16bよりも断面の大きい係止頭部16cとを具備する。係止頭部16cは、ラッチピン16の長手方向に対して垂直に突出する突起を具備する。
図示の例では、後方部材13もまた、ほぼ左右対称関係にある後方部材右片13aと後方部材左片13bを接合して形成されている。これら左右片の接合は、一方に形成した接合凸部13a1(図示の例では3箇所)と他方に形成した対応する凹部(本図には現れない)との嵌合による。
また、後方部材右片13a及び後方部材左片13bの前端内面側には、後方に向かって延在する切欠き16d1、16d2がそれぞれ形成されている。これらの左右片を接合することにより、切欠き16d1と16d2は1つの空間となり、ラッチピンスライド溝16dを形成する。接合後のラッチピンスライド溝16d内を、ラッチピン16のロッド部16b及び係止頭部16cが長手方向すなわち前後方向にスライド可能である。
さらに、ラッチピンスライド溝16dは、単なる直線状の通路ではなく、図示のような変則的な形状となっている。ラッチピンスライド溝16dの最奥近傍には上方から垂下する係止突起16eが形成されている。また、ラッチピンスライド溝16dの前端入口には上方から垂下するストッパ突起16fが形成されている。
後方部材右片13aと後方部材左片13bを接合する際には、これら左右片の間に、逆さ針保持機構15とラッチピン16のロッド部16b及び係止頭部16cとを挟み込んだ状態で接合する。これにより、ロッド部16dと係止頭部16cは、ラッチピンスライド溝16d内に収容される。
なお、左右片の間に挟み込まれる逆さ針保持機構15には、ラッチピンスライド溝16d内にフィルムが突出しないように同様の形状の切欠き15cが形成されている。さらに逆さ針保持機構15には、接合凸部13a1を貫通させる接合用貫通孔15b(図示の例では3箇所)も形成されている。
図1(B)の展開斜視図から示される本発明のルアーの作製方法は一例であって、この作製方法に限定されるものではない。
図2は、図1に示したルアー10の形態変化を説明する図である。図2(A)(B)(C)のルアーの側面図では、ルアーの後方部材13の部分の内部を示すために断面で示している。
本発明によるルアーは、分割された前方部材11と後方部材13から構成される本体に負荷される力の向きに応じて、前方部材11と後方部材13が当接した第1の形態(図2(A))と、前方部材11と後方部材13が離間した第2の形態(図2(C))との間で変化させる形態変化機構を備えている。
本実施例では、形態変化機構を、ラッチ機構により実現している。
図2(A)は、ルアーの本体の第1の形態であり、前方部材11と後方部材13が当接した形態である。第1の形態では、前方部材11と一体であるラッチピンの係止頭部16cが、後方部材13に形成されたラッチピンスライド溝16dの最奥に位置し、ラッチピンスライド溝16dの係止突起16eと係合している(ラッチ機構による係止)。すなわち、係止頭部16cは、係止突起16eにより前方への移動を阻止されている。これにより、係止頭部16cと一体である前方部材11と、係止突起16eと一体である後方部材13が互いに係止され、本体は第1の形態に保持される。係止頭部16cと係止突起16eの係合は、所定の大きさを超える力が本体に負荷されない限り保持される。
図2(B)では、前方部材11と後方部材13を離間させるような向きの力が本体に負荷され、離間し始めた状態を示している。このような力は、貫通孔17に締結している鼻環2と竿先との間の竿側の糸1の張力、さらには、逆さ針保持機構15に引っ掛け締結している逆さ針3と掛け針4との間の針側の糸6の張力が、野魚が掛かったことにより大きくなることで生じる。このような力が、所定の大きさを超えると、係止頭部16cが係止突起16eを乗り越え(ラッチ機構の解除)、ラッチピンがラッチピンスライド溝16d内を前方へ移動し始める。係止頭部16cが係止突起16eを乗り越えるとき、ロッド部16bは弾性的に反って変形する。ラッチピンスライド溝16dのこの部分は、このようなラッチピンの変形を許容できるように広がった形状となっている。このようにして、前方部材11と後方部材13が離間し始める。
図2(C)は、ルアーの本体の第2の形態であり、前方部材11と後方部材13が最大に離間した形態である。第2の形態では、ラッチピンのロッド部16bが、離間した前方部材11の後端と後方部材13の前端の間で露出しており、これらの間を連結している。係止頭部16cは、ラッチピンスライド溝16dのストッパ突起16fと係合している。これにより、ラッチピンがラッチピンスライド溝16dから脱落することを防止している。
なお、図2(A)から図2(B)を経て図2(C)となる形態変化は、野魚が掛け針に掛かったとき、野魚による衝撃が伝達されると同時にほぼ瞬間的に生じる。
ルアーの本体を第2の形態から第1の形態に戻す場合は、図2(C)の第2の形態にあるルアーの前方部材11と後方部材13を互いに近づける向きに力を負荷すればよい。例えば、前方部材11と後方部材13を両手で持って押し付ける操作を行う。この場合、図2(B)において、ラッチピンの係止頭部16cが逆方向に係止突起16eを乗り越え、図2(A)の第1の形態に復帰する。
このように、本発明によるルアーは、野魚が掛け針に掛かったとき、その衝撃によりルアーの本体の全長が、一定の長さだけ実質的に伸びることが可能な構造を有している。
図示したラッチ機構では、前方部材11にラッチピン16を、後方部材13にラッチピンスライド溝16dを設けているが、これらを逆に設けてもよい。
また、第1の形態と第2の形態の間で本体を変化させる形態変化機構は、ラッチ機構に限られない。上述したラッチピンの係止頭部16cに替えてロッド部16bの先端に磁石を取付ける一方、ラッチピンスライド溝16dの係止突起16eに替えて最奥部に磁性体を配置した脱着機構でもよい。この場合、第1の形態では磁石と磁性体が付着しており、磁力よりも強い力が負荷されると磁石と磁性体が離れて第2の形態となる。
さらに、第1の形態と第2の形態の間で本体を変化させる形態変化機構としては、例示した機構以外にも多様な構成が考えられる。同様の形態変化を生じ得る機構であれば、本発明の範囲に含まれるものとする。
図3は、図1に示したルアー10を装着した友釣り用仕掛けを用いた友釣りにおける、水中でのルアー10の通常姿勢、すなわち野魚が掛かる前の姿勢を示した図である。野魚が掛かる前は、ルアー10の本体11、13は、上述した第1の形態となっている。竿側の糸1の下端は、鼻環2を介して貫通孔7に締結されている(第1の保持部)。また、掛け針4側の糸6の上端は、逆さ針3を介して逆さ針保持機構15に締結されている(第2の保持部)。そして、第1の保持部と第2の保持部の間の中間糸5は、適度な弛みをもって両端をそれぞれ締結されている。この中間糸5の弛みによって、ルアー10は不自然に傾くことなく自然なルアーアクションが再現でき、囮魚を模することができる。
図4は、図1に示したルアー10を装着した友釣り用仕掛けを用いた友釣りにおいて、掛け針4に野魚Wが掛かったときのルアー10の姿勢を示した図である。野魚Wが掛かった衝撃により、上述した形態変化機構が働き、本体の前方部材11と後方部材13が離間する。これにより中間糸5の弛みは無くなり、中間糸5は直線状に張る。このとき、ルアー10全体が、友釣り用仕掛けの鼻環2及び逆さ針3の2点で支持され、真っ直ぐに張った中間糸5に沿った姿勢となる。従って、野魚Wが暴れてもルアー10が暴れて糸を叩くことがなく、ルアー10は安定している。これにより、糸がルアーにより叩かれる衝撃によるバラシが低減される。第1の形態における中間糸5の弛みは、第2の形態となったときに中間糸5が直線状に張るように設定する。
同時に、竿側の糸1から掛け針4までが一直線上に位置することとなるため、野鮎Wによる負荷が効率的に友釣り用仕掛けの糸全体に加わる。このことが、鼻環2、逆さ針3及び逆さ針保持機構15などの各部品に掛かる負荷を軽減し、これらの損傷を回避して保護することに寄与する。この結果、ルアー10の保護と友釣り用仕掛けの保護を同時に実現できる。
図5は、図1に示したルアー10を装着した友釣り用仕掛けを用いた友釣りにおいて、野魚が掛かる前に形態変化機構が働いて本体が伸びた状態を示した図である。意図しない衝撃等の負荷により形態変化機構が働いて本体が伸びたとしても、逆さ針3はルアー10から外れることはない。従って、ルアー10に対して友釣り用仕掛けの垂れ下がりは、第2の保持部に締結している逆さ針3から掛け針4までの仕掛けとなり、形態変化する前と同じで少ないままである。この結果、意図しない負荷により形態変化したとしても、仕掛けが根がかりすることが従来に比べて低減される。
本発明の効果は、野魚がヒットしてから釣り師自身が網に入れるか、もしくは、手元に確保するまでのバラシの確率で判断できる。通常の生きた鮎で釣る友釣りは、囮鮎が動き回るので野鮎が掛け針にヒットしたときに掛りが深く、バラシの確率は低い。一方、ルアーでの友釣りは、動きがある程度単調で制限されるために掛りが浅くなり、バラシの確率が非常に高い。従来のルアーでは、おおよそ、10回ヒットして手元に確保できるのは5〜6匹といったところである。すなわち、バラシの確率は40〜50%であった。
これに対し、本発明によるルアーを用いた友釣りでは、バラシの確率が飛躍的低下して、10回ヒットした中でバラシは1匹あるかないかであった。すなわち、バラシの確率が0〜10%程度となった。テスター5人について、ほぼ同じデータが得られた。
加えて、友釣りの途中での根がかりもほぼ発生しなかった。
1 竿側の糸
2 鼻環
3 逆さ針
4 掛け針
5 中間糸
6 針側の糸
10 ルアー
11 前方部材
11a 前方部材右片
11a1、11a2 接合凸部
11b 前方部材左片
11b2 接合凸部
13 後方部材
13a 後方部材右片
13a1 接合凸部
13b 後方部材左片
15 逆さ針保持機構
15a 貫通孔
15b 接合用貫通孔
15c 切欠き
16 ラッチピン
16a ピン基部
16a1 取付孔
16b ロッド部
16c 係止頭部
16d ラッチピンスライド溝
16d1、16d2 切欠き
16e 係止突起
16f ストッパ突起
17 貫通孔
17a 右片貫通孔
17b 左片貫通孔
18 リップ
100 ルアー
101 本体
102 貫通孔
103 逆さ針保持機構
103a、103b 逆さ針保持機構部材片
104 リップ
N 囮鮎
Na 囮鮎の鼻の孔
Nb 囮鮎の臀鰭
W 野魚

Claims (3)

  1. 野魚に似せた本体を有する友釣り用ルアー(10)であって、
    前記本体(11,13)が、竿側の糸(1)の下端が鼻環(2)を通じて締結することにより保持するための第1の保持部(17)を備えた前方部材(11)と、魚が掛かる針側の糸(6)の上端が逆さ針(3)を通じて締結することにより保持するための第2の保持部(15a)を備えた後方部材(13)とに分割されており、かつ、
    前記本体(11,13)に負荷される力の向きに応じて前記前方部材(11)と前記後方部材(13)が当接した第1の形態と、前記前方部材(11)と前記後方部材(13)が離間した第2の形態との間で変化させる形態変化機構を備えたことを特徴とする友釣り用ルアー。
  2. 前記形態変化機構は、野魚が針(4)に掛かった力に応じて瞬間的に前記本体(11,13)を前記第1の形態から前記第2の形態とすることを特徴とする請求項1に記載の友釣り用ルアー。
  3. 前記形態変化機構は、前記本体(11,13)を前記第1の形態に保持するべく前記前方部材(11)と前記後方部材(13)を互いに係止させるラッチ機構(16)を備え、前記ラッチ機構は前記前方部材(11)と前記後方部材(13)を離間させる向きに所定の大きさの力が負荷されたときに解除されることを特徴とする請求項1または2に記載の友釣り用ルアー。
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