JP2013145796A - TiSiN膜の成膜方法および記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】Si濃度の制御性が良く安定性が高いTiSiN膜を成膜すること。
【解決手段】被処理基板を処理容器内に搬入し、処理容器内を減圧状態に保持し、被処理基板を加熱しつつ、被処理基板のSiを含む部分の上に、(1)Ti含有ガスを供給するステップまたはTi含有ガスおよび窒化ガスを供給するステップ、(2)窒化ガスを供給するステップ、および(3)Clを含むSi含有ガスを供給するステップの(1)〜(3)を含む、被処理基板上にTiSiN単位膜を形成する操作を複数回繰り返して所定膜厚のTiSiN膜を成膜する際に、成膜する際の温度を、Clを含むSi含有ガスからClが脱離しない温度とする。
【選択図】図4
【解決手段】被処理基板を処理容器内に搬入し、処理容器内を減圧状態に保持し、被処理基板を加熱しつつ、被処理基板のSiを含む部分の上に、(1)Ti含有ガスを供給するステップまたはTi含有ガスおよび窒化ガスを供給するステップ、(2)窒化ガスを供給するステップ、および(3)Clを含むSi含有ガスを供給するステップの(1)〜(3)を含む、被処理基板上にTiSiN単位膜を形成する操作を複数回繰り返して所定膜厚のTiSiN膜を成膜する際に、成膜する際の温度を、Clを含むSi含有ガスからClが脱離しない温度とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、TiSiN膜の成膜方法および記憶媒体に関する。
DRAMキャパシタの下部電極として、従来からTiN膜が用いられている。TiN膜の成膜手法としては、微細な回路パターンでも良好なステップカバレッジが得られるCVD(Chemical Vapor Deposition)が採用されている(例えば特許文献1)。CVDによってTiN膜を成膜する場合には、Ti含有ガスとしてのTiCl4ガスと窒化ガスとしてのNH3ガスが用いられる。また、より低温で成膜する等の目的で、TiN膜の成膜と窒化が交互的に繰り返されるSFD(Sequential Flow Deposition)あるいは、これらガスを交互的に供給するALD(Atomic Layer Deposition)も提案されている(例えば特許文献2)。
半導体デバイスの微細化にともない、DRAMキャパシタの下部電極の薄膜化が進んでおり、インテグレーション時における耐薬品性、および耐酸化性が要求されるようになっているが、従来のTiN膜では耐薬品性および耐酸化性の要求に対して十分な性能が得られていない。
そこで、これら特性を向上させるべく、DRAMキャパシタの下部電極としてTiN膜にSiをドーピングしたTiSiN膜の適用が検討されている。CVDにより、DRAMキャパシタの下部電極等として適用可能なTiSiN膜を成膜する方法は特許文献3に開示されている。また、ALDによるTiSiN膜を成膜する方法が特許文献4に開示されている。さらに、TiN膜と同様、SFDによるTiSiN膜の成膜も検討されている。
しかしながら、SFDまたはALDによりTiSiN膜を成膜する場合、Si源としてClを含むものを用いる場合には、膜中へ取り込まれるSi濃度は成膜温度によって変化し、Si濃度の制御が難しく、安定した膜が得難いという問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、Si濃度の制御性が良く安定性が高いTiSiN膜を得ることができるTiSiN膜の成膜方法を提供することを課題とする。また、そのような方法を実行するためのプログラムを記憶した記憶媒体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、被処理基板を処理容器内に搬入し、前記処理容器内を減圧状態に保持し、被処理基板を加熱しつつ、(1)Ti含有ガスを供給するステップまたはTi含有ガスおよび窒化ガスを供給するステップ、(2)窒化ガスを供給するステップ、および(3)Clを含むSi含有ガスを供給するステップの(1)〜(3)を含む、被処理基板上にTiSiN単位膜を形成する操作を複数回繰り返して所定膜厚のTiSiN膜を成膜するTiSiN膜の成膜方法であって、成膜する際の温度を、Clを含むSi含有ガスからClが脱離しない温度とすることを特徴とするTiSiN膜の成膜方法を提供する。
本発明において、前記TiSiN単位膜を形成する操作は、前記(1)〜(3)のステップを、前記処理容器内をパージするステップを挟んで任意の順番で実施することができる。
また、前記Ti含有ガスがTiCl4ガスであり、前記窒化ガスがNH3ガスであり、前記Clを含むSi含有ガスがSiH2Cl2ガスであり、前記処理容器内で被処理基板を支持するサセプタを620℃以下にして成膜処理を行うものとすることができる。また、前記サセプタの温度を400〜620℃にして成膜処理を行うことができる。
前記Clを含むSi含有ガスを供給するステップは、被処理基板上にTiまたはTiNが存在する状態で行うことが好ましい。
前記TiSiN単位膜を形成する操作は、前記Ti含有ガスおよび窒化ガスを供給するステップ、前記窒化ガスを供給するステップ、前記Clを含むSi含有ガスを供給するステップ、および前記窒化ガスを供給するステップを、前記処理容器内をパージするステップを挟んでこの順で行うものとすることができる。また、前記TiSiN単位膜を形成する操作は、前記Ti含有ガスを供給するステップ、前記窒化ガスを供給するステップ、前記Clを含むSi含有ガスを供給するステップ、および前記窒化ガスを供給するステップを、前記処理容器内をパージするステップを挟んでこの順で行うものとすることができる。これらにおいて、2回の前記窒化ガスを供給するステップのうちいずれか一方を省略することができる。
本発明はまた、コンピュータ上で動作し、成膜装置を制御するためのプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、上記成膜方法が行われるように、コンピュータに前記成膜装置を制御させることを特徴とする記憶媒体を提供する。
本発明によれば、(1)Ti含有ガスを供給するステップまたはTi含有ガスおよび窒化ガスを供給するステップ、(2)窒化ガスを供給するステップ、および(3)Clを含むSi含有ガスを供給するステップの(1)〜(3)を含む、被処理基板上にTiSiN単位膜を形成する操作を複数回繰り返すTiSiN膜の成膜シーケンスにおいて、成膜する際の温度を、Clを含むSi含有ガスからClが脱離しない温度とするので、被処理基板の表面に到達したClを含むSi含有ガスの分解が進まず、制御性良くSiを導入することができ、Si濃度の制御性が良く安定性が高いTiSiN膜を得ることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るTiSiN膜の成膜方法の実施に用いる成膜装置の一例を示す概略断面図である。ここでは、熱CVDによりTiSiN膜を成膜する場合を例にとって説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るTiSiN膜の成膜方法の実施に用いる成膜装置の一例を示す概略断面図である。ここでは、熱CVDによりTiSiN膜を成膜する場合を例にとって説明する。
なお、以下の説明において、ガスの流量の単位はmL/minを用いているが、ガスは温度および気圧により体積が大きく変化するため、本発明では標準状態に換算した値を用いている。なお、標準状態に換算した流量は通常sccm(Standerd Cubic Centimeter per Minutes)で標記されるためsccmを併記している。ここにおける標準状態は、温度0℃(273.15K)、気圧1atm(101325Pa)の状態である。
この成膜装置100は、略円筒状のチャンバ1を有している。チャンバ1の内部には、被処理基板であるウエハWを水平に支持するためのステージとして、AlNで構成されたサセプタ2がその中央下部に設けられた円筒状の支持部材3により支持された状態で配置されている。サセプタ2の外縁部にはウエハWをガイドするためのガイドリング4が設けられている。また、サセプタ2にはモリブデン等の高融点金属で構成されたヒーター5が埋め込まれており、このヒーター5はヒーター電源6から給電されることにより被処理基板であるウエハWを所定の温度に加熱する。
チャンバ1の天壁1aには、シャワーヘッド10が設けられている。このシャワーヘッド10は、上段ブロック体10a、中段ブロック体10b、下段ブロック体10cで構成されており、全体が略円盤状をなしている。上段ブロック体10aは、中段ブロック体10bおよび下段ブロック体10cとともにシャワーヘッド本体部を構成する水平部10dとこの水平部10dの外周上方に連続する環状支持部10eとを有し、凹状に形成されている。そして、この環状支持部10eによりシャワーヘッド10全体が支持されている。そして、下段ブロック体10cにはガスを吐出する吐出孔17と18とが交互に形成されている。上段ブロック体10aの上面には、第1のガス導入口11と、第2のガス導入口12とが形成されている。上段ブロック体10aの中では、第1のガス導入口11から多数のガス通路13が分岐している。中段ブロック体10bにはガス通路15が形成されており、上記ガス通路13が水平に延びる連通路13aを介してこれらガス通路15に連通している。さらにこのガス通路15が下段ブロック体10cの吐出孔17に連通している。また、上段ブロック体10aの中では、第2のガス導入口12から多数のガス通路14が分岐している。中段ブロック体10bにはガス通路16が形成されており、上記ガス通路14がこれらガス通路16に連通している。さらにこのガス通路16が中段ブロック体10b内に水平に延びる連通路16aに接続されており、この連通路16aが下段ブロック体10cの多数の吐出孔18に連通している。そして、上記第1および第2のガス導入口11,12は、ガス供給機構20のガスラインに接続されている。
ガス供給機構20は、Ti含有ガスとしてのTiCl4ガスを供給するTiCl4ガス供給源21と、窒化ガスとしてのNH3ガスを供給するNH3ガス供給源23とを有している。TiCl4ガス供給源21にはTiCl4ガス供給ライン22が接続されており、このTiCl4ガス供給ライン22は第1のガス導入口11に接続されている。NH3ガス供給源23にはNH3ガス供給ライン24が接続されており、このNH3ガス供給ライン24は第2のガス導入口12に接続されている。
TiCl4ガス供給ライン22にはN2ガス供給ライン26が接続されており、このN2ガス供給ライン26にはN2ガス供給源25からN2ガスがキャリアガスまたはパージガスとして供給されるようになっている。
NH3ガス供給ライン24にはSi含有ガスとしてのジクロロシラン(SiH2Cl2;DCS)ガスを供給するDCSガス供給ライン28が接続されており、このDCSガス供給ライン28にはDCSガス供給源27からDCSガスが供給されるようになっている。また、NH3ガス供給ライン24にはN2ガス供給ライン30が接続されており、このN2ガス供給ライン30にはN2ガス供給源29からN2ガスがキャリアガスまたはパージガスとして供給されるようになっている。
また、ガス供給機構20は、クリーニングガスであるClF3ガスを供給するClF3ガス供給源31を有しており、ClF3ガス供給源31にはClF3ガス供給ライン32aが接続されている。このClF3ガス供給ライン32aは、TiCl4ガス供給ライン22に接続されている。また、ClF3ガス供給ライン32aから分岐して、NH3ガス供給ライン24に接続されるClF3ガス供給ライン32bが設けられている。
TiCl4ガス供給ライン22、NH3ガス供給ライン24、DCSガス供給ライン28、N2ガス供給ライン26、30、ClF3ガス供給ライン32aには、マスフローコントローラ33およびマスフローコントローラ33を挟む2つのバルブ34が設けられている。また、ClF3ガス供給ライン32bには、バルブ34が設けられている。
したがって、TiCl4ガス供給源21からのTiCl4ガスおよびN2ガス供給源25からのN2ガスは、TiCl4ガス供給ライン22を介してシャワーヘッド10の第1のガス導入口11からシャワーヘッド10内に至り、ガス通路13,15を経て吐出孔17からチャンバ1内へ吐出され、NH3ガス供給源23からのNH3ガス、DCSガス供給源27からのDCSガスおよびN2ガス供給源29からのN2ガスは、NH3ガス供給ライン24を介してシャワーヘッド10の第2のガス導入口12からシャワーヘッド10内に至り、ガス通路14,16を経て吐出孔18からチャンバ1内へ吐出される。すなわち、シャワーヘッド10は、TiCl4ガスとNH3ガスおよびDCSガスとが別個にチャンバ1内に供給されるようになっている。なお、これに限らず全てのガスがシャワーヘッド10内で同じ通路を通ってチャンバ1内に供給されるタイプであってもよい。
なお、Ti含有ガスとしては、TiCl4以外に、テトラ(イソプロポキシ)チタン(TTIP)、四臭化チタン(TiBr4)、四ヨウ化チタン(TiI4)、テトラキスエチルメチルアミノチタン(TEMAT)、テトラキスジメチルアミノチタン(TDMAT)、テトラキスジエチルアミノチタン(TDEAT)等を用いることもできる。また、窒化ガスとしては、NH3以外に、モノメチルヒドラジン(MMH)を用いることもできる。さらに、Si含有ガスとしてはDCS以外に、テトラクロロシラン(SiCl4;STC)、トリクロロシラン(SiHCl3;TCS)、モノクロロシラン(SiH3Cl;MCS)等のClを含有したものを挙げることができる。また、キャリアガスおよびパージガスとして用いるN2ガスの代わりに、Arガス等の他の不活性ガスを用いることもできる。
シャワーヘッド10の上段ブロック体10aの水平部10dには、シャワーヘッド10を加熱するためのヒーター45が設けられている。このヒーター45にはヒーター電源46が接続されており、ヒーター電源46からヒーター45に給電することによりシャワーヘッド10が所望の温度に加熱される。上段ブロック体10aの凹部にはヒーター45による加熱効率を上げるために断熱部材47が設けられている。
チャンバ1の底壁1bの中央部には円形の穴35が形成されており、底壁1bにはこの穴35を覆うように下方に向けて突出する排気室36が設けられている。排気室36の側面には排気管37が接続されており、この排気管37には排気装置38が接続されている。そしてこの排気装置38を作動させることによりチャンバ1内を所定の真空度まで減圧することが可能となっている。
サセプタ2には、ウエハWを支持して昇降させるための3本(2本のみ図示)のウエハ支持ピン39がサセプタ2の表面に対して突没可能に設けられ、これらウエハ支持ピン39は支持板40に支持されている。そして、ウエハ支持ピン39は、エアシリンダ等の駆動機構41により支持板40を介して昇降される。
チャンバ1の側壁には、チャンバ1と隣接して設けられた図示しないウエハ搬送室との間でウエハWの搬入出を行うための搬入出口42と、この搬入出口42を開閉するゲートバルブ43とが設けられている。
成膜装置100の構成部であるヒーター電源6および46、バルブ34、マスフローコントローラ33、駆動機構41等は、マイクロプロセッサ(コンピュータ)を備えた制御部50に接続されて制御される構成となっている。また、制御部50には、オペレータが成膜装置100を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、成膜装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース51が接続されている。さらに、制御部50には、成膜装置100で実行される各種処理を制御部50の制御にて実現するためのプログラムや、処理条件に応じて成膜装置100の各構成部に処理を実行させるためのプログラムすなわち処理レシピが格納された記憶部52が接続されている。処理レシピは記憶部52中の記憶媒体52aに記憶されている。記憶媒体はハードディスク等の固定的なものであってもよいし、CDROM、DVD等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介して処理レシピを適宜伝送させるようにしてもよい。そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース51からの指示等にて任意の処理レシピを記憶部52から呼び出して制御部50に実行させることで、制御部50の制御下で、成膜装置100での所望の処理が行われる。
次に、以上のような成膜装置100における本実施形態に係るTiSiN膜の成膜方法について説明する。
まず、チャンバ1内を排気装置38により真空引き状態とし、N2ガス供給源25および29からN2ガスをシャワーヘッド10を介してチャンバ1内に導入しつつ、ヒーター5によりチャンバ1内を、成膜温度に予備加熱し、温度が安定した時点で、TiCl4ガスおよびNH3ガスをシャワーヘッド10を介して所定流量でチャンバ1内に導入し、チャンバ1内壁、排気室36内壁およびシャワーヘッド10等のチャンバ内部材表面にTiN膜をプリコートする。この際、TiCl4ガス、NH3ガスおよびDCSガスを導入してチャンバ内部材表面にTiSiN膜をプリコートしてもよいし、TiN膜とTiSiN膜との積層膜をプリコートしてもよい。
プリコート処理が終了後、ゲートバルブ43を開にして、ウエハ搬送室から搬送装置により(いずれも図示せず)搬入出口42を介してウエハWをチャンバ1内へ搬入し、サセプタ2に載置する。そして、ヒーター5によりウエハWを300〜900℃に加熱し、チャンバ1内にN2ガスを供給してウエハWの予備加熱を行う。ウエハの温度がほぼ安定した時点で、TiSiN膜の成膜を開始する。
本実施形態に係るTiSiN膜の成膜方法においては、Ti含有ガス、窒化ガス、Si含有ガスを用いてSFDまたはALDの手法によりTiSiN膜を成膜する。Si含有ガスとしては、DCSに代表されるClを含むものを用いる。
すなわち、(1)Ti含有ガスを供給するステップまたはTi含有ガスおよび窒化ガスを供給するステップ、(2)窒化ガスを供給するステップ、(3)Clを含むSi含有ガスを供給するステップの(1)〜(3)のステップをパージガスの供給を挟んで任意の順序で行う操作によりTiSiN単位膜を形成し、このTiSiN単位膜を形成する操作を複数回繰り返して所定の膜厚のTiSiN膜を成膜する。一回のTiSiN単位膜を形成する操作において、上記(1)〜(3)のステップは、一回に限らない。特に(2)の窒化ステップは、(1)のステップの後および(3)のステップの後の両方に行うと、より窒化が促進されるので好ましい。一回のTiSiN単位膜を形成する操作において、(1)のTi含有ガスを供給するステップまたはTi含有ガスおよび窒化ガスを供給するステップと、(3)のClを含むSi含有ガスを供給するステップとはどちらを先に行ってもよい。
次に、具体的なシーケンスについて、図2のタイミングチャートを参照して説明する。
本シーケンスでは、図1の成膜装置に示すように、Ti含有ガスとしてTiCl4ガス、窒化ガスとしてNH3ガス、Si含有ガスとしてDCSガス、パージガスとしてN2ガスを用いる。最初に、N2ガス供給源25,29からN2ガスをキャリアガスとして流し、TiCl4ガス供給源21およびNH3ガス供給源23からTiCl4ガスおよびNH3ガスをチャンバ1内に短時間供給し、分子層レベルの薄いTiN膜をウエハW上に堆積させる(TiN成膜)(ステップS1)。次いで、TiCl4ガスおよびNH3ガスの供給を停止し、N2ガス供給源25,29から流しているN2ガスによりチャンバ1内をパージする(ステップS2)。その後、キャリアガスとしてのN2ガスとともにNH3ガスを供給し、第1の窒化処理を行う(ステップS3)。その後、NH3ガスの供給を停止し、N2ガス供給源25,29から流しているN2ガスによりチャンバ1内をパージする(ステップS4)。その後、キャリアガスとしてのN2ガスとともにDCSガス供給源27からDCSガスを供給し、ウエハW上の薄いTiN膜にSiをドープ(Si成膜)して薄いTiSiN膜を形成する(ステップS5)。その後、DCSガスの供給を停止し、N2ガス供給源25,29から流しているN2ガスによりチャンバ1内をパージする(ステップS6)。その後、キャリアガスとしてのN2ガスとともにNH3ガスを供給し、第2の窒化処理を行う(ステップS7)。その後、NH3ガスの供給を停止し、N2ガス供給源25,29から流しているN2ガスによりチャンバ1内をパージする(ステップS8)。
本シーケンスでは、図1の成膜装置に示すように、Ti含有ガスとしてTiCl4ガス、窒化ガスとしてNH3ガス、Si含有ガスとしてDCSガス、パージガスとしてN2ガスを用いる。最初に、N2ガス供給源25,29からN2ガスをキャリアガスとして流し、TiCl4ガス供給源21およびNH3ガス供給源23からTiCl4ガスおよびNH3ガスをチャンバ1内に短時間供給し、分子層レベルの薄いTiN膜をウエハW上に堆積させる(TiN成膜)(ステップS1)。次いで、TiCl4ガスおよびNH3ガスの供給を停止し、N2ガス供給源25,29から流しているN2ガスによりチャンバ1内をパージする(ステップS2)。その後、キャリアガスとしてのN2ガスとともにNH3ガスを供給し、第1の窒化処理を行う(ステップS3)。その後、NH3ガスの供給を停止し、N2ガス供給源25,29から流しているN2ガスによりチャンバ1内をパージする(ステップS4)。その後、キャリアガスとしてのN2ガスとともにDCSガス供給源27からDCSガスを供給し、ウエハW上の薄いTiN膜にSiをドープ(Si成膜)して薄いTiSiN膜を形成する(ステップS5)。その後、DCSガスの供給を停止し、N2ガス供給源25,29から流しているN2ガスによりチャンバ1内をパージする(ステップS6)。その後、キャリアガスとしてのN2ガスとともにNH3ガスを供給し、第2の窒化処理を行う(ステップS7)。その後、NH3ガスの供給を停止し、N2ガス供給源25,29から流しているN2ガスによりチャンバ1内をパージする(ステップS8)。
以上のステップS1〜S8の操作によりTiSiN単位膜が形成され、この操作を1サイクルとして所定回数繰り返し、所定厚さのTiSiN膜を成膜する。このときのサイクル数は、膜厚に応じて適宜設定される。例えば2〜60回程度である。このときのガスの切替は、制御部50からの指令によりバルブを切り替えることにより行われる。
ところで、CVDやALDによるTiSiN膜の成膜において、従来、最適成膜温度の検証がなされているとは言い難く、特に、Si源としてDCSのようなClを含むものを用いた場合には、膜中へ取り込まれるSi濃度は成膜温度によって変化し、Si濃度の制御が難しく、安定した膜が得難いという問題が生じていた。
そこで、上記シーケンスを用いた場合のSi濃度が安定した膜を得るための条件を検討した。その結果、サセプタ温度がDCSの自己分解温度以上になると、Siが過剰に取り込まれて、膜中のSi濃度が安定しなくなることが判明した。
そのことを検証した実験について説明する。
ここでは、上記シーケンスにより以下の条件でTiSiN膜を成膜し、成膜時のSi濃度の温度依存性評価を行った。
・ステップS1(TiN成膜)
チャンバ圧力:133Pa
TiCl4ガス流量:60mL/min(sccm)
NH3ガス流量:60mL/min(sccm)
N2ガス流量(2系統):各600mL/min(sccm)
時間:2sec
・ステップS3、S7(窒化)
チャンバ圧力:260Pa
NH3ガス流量:4500mL/min(sccm)
N2ガス流量(2系統):各200mL/min(sccm)
時間:5sec
・ステップS5(Si成膜)
チャンバ圧力:667Pa
DCSガス流量:100mL/min(sccm)
N2ガス流量(2系統):各500mL/min(sccm)
時間:1.5sec
・ステップS2、S4、S6、S8(パージ)
N2パージ
・繰り返し数:60回
・サセプタ温度:550〜680℃(ウエハ温度:499〜599℃に相当)
ここでは、上記シーケンスにより以下の条件でTiSiN膜を成膜し、成膜時のSi濃度の温度依存性評価を行った。
・ステップS1(TiN成膜)
チャンバ圧力:133Pa
TiCl4ガス流量:60mL/min(sccm)
NH3ガス流量:60mL/min(sccm)
N2ガス流量(2系統):各600mL/min(sccm)
時間:2sec
・ステップS3、S7(窒化)
チャンバ圧力:260Pa
NH3ガス流量:4500mL/min(sccm)
N2ガス流量(2系統):各200mL/min(sccm)
時間:5sec
・ステップS5(Si成膜)
チャンバ圧力:667Pa
DCSガス流量:100mL/min(sccm)
N2ガス流量(2系統):各500mL/min(sccm)
時間:1.5sec
・ステップS2、S4、S6、S8(パージ)
N2パージ
・繰り返し数:60回
・サセプタ温度:550〜680℃(ウエハ温度:499〜599℃に相当)
図3は、上記条件でTiSiN膜を成膜した際における、温度とSiN膜の膜厚との関係を示す図である。SiN膜の膜厚は、TiSiN膜の膜厚を透過型電子顕微鏡(TEM)で測定し、その値から蛍光X線分析(XRF)のTiカウントより算出したTiN膜の膜厚を差し引くことにより算出した。図3に示すように、SiN膜の膜厚は600℃まではほぼ一定であり、620℃以上の温度では成膜温度が上昇するにつれてSiN膜の膜厚も増加してくことがわかる。
図4は、この結果をアレニウスプロットで整理した図である。この図に示すように、620℃付近で直線の傾きが変化していることから、その温度で成膜時の活性化エネルギーが変化していることがわかる。図4のアレニウスプロットから見積もった活性化エネルギーは、620℃以上の温度領域で0.57eV、600℃以下の温度領域で0.018eVであった。
一方、量子化学計算から求めた、表面のDCSからH原子が脱離する際の乖離エネルギーおよびCl原子が脱離する際の乖離エネルギーは、それぞれ0.02〜0.04eVおよび0.54〜0.59eVであるから、620℃以上の温度領域における活性化エネルギーはDCSからClが脱離するエネルギーと一致し、620℃以下の温度領域における活性化エネルギーはDCSからHが脱離するエネルギーと一致する。つまり、620℃以上の温度では、ウエハ表面に到達したDCSからClが脱離してSiの成膜が進んでいくのに対して、620℃以下の温度ではClは脱離せずにHのみ脱離することにより、DCSの分解が進まず、表面に成膜されるSi量も制限される。したがって、Ti含有ガスとしてTiCl4を用い、窒化ガスとしてNH3ガスを用い、Clを含むSi含有ガスとしてDCSを用いた場合には、サセプタ温度が620℃以下で制御性良く、理想的にはほぼ一原子層ずつのSiを膜中に導入することができる。また、構造が安定したTiSiN膜を成膜する観点からはサセプタ温度が400℃以上であることが好ましい。サセプタ温度が400℃よりも低くなってくると、成膜時のClの脱離が困難になるため、膜中のCl濃度が高くなり、膜構造も不安定になってしまう。
DCS以外のClを含むSi含有ガスにおいても、上述したようにClを含むSi含有ガスのClが脱離しない温度域で成膜することにより、そのガスの分解が抑制され、制御性良く、理想的にはほぼ一原子層ずつのSiを膜中に導入することができるものと考えられる。
なお、成膜温度以外の好ましい条件は、以下の通りである。
・ステップS1
チャンバ内圧力:66.6〜1333Pa、より好ましくは133〜800Pa
TiCl4ガス流量:10〜200mL/min(sccm)、より好ましくは40〜100mL/min(sccm)
NH3ガス流量:10〜200mL/min(sccm)、より好ましくは40〜100mL/min(sccm)
N2ガス流量:100〜10000mL/min(sccm)、より好ましくは300〜4000mL/min(sccm)
時間T1:0.1〜30sec、より好ましくは0.5〜10sec
・ステップS3、S7
チャンバ内圧力:66.6〜1333Pa、より好ましくは133〜800Pa
NH3ガス流量:100〜10000mL/min(sccm)、より好ましくは1000〜5000mL/min(sccm)
N2ガス流量:100〜10000mL/min(sccm)、より好ましくは300〜4000mL/min(sccm)
時間T3、T7:1〜180sec、より好ましくは3〜60sec
・ステップS5
チャンバ内圧力:66.6〜1333Pa、より好ましくは133〜800Pa
DCSガス流量:1〜1000mL/min(sccm)、より好ましくは3〜200mL/min(sccm)
N2ガス流量:100〜10000mL/min(sccm)、より好ましくは300〜4000mL/min(sccm)
時間T5:0.1〜60sec、より好ましくは1〜20sec
・ステップS2、S4、S6、S8(パージ)
N2ガス流量:100〜10000mL/min(sccm)、より好ましくは300〜4000mL/min(sccm)
時間T2、T4、T6、T8:1〜60sec、より好ましくは3〜20sec
・ステップS1
チャンバ内圧力:66.6〜1333Pa、より好ましくは133〜800Pa
TiCl4ガス流量:10〜200mL/min(sccm)、より好ましくは40〜100mL/min(sccm)
NH3ガス流量:10〜200mL/min(sccm)、より好ましくは40〜100mL/min(sccm)
N2ガス流量:100〜10000mL/min(sccm)、より好ましくは300〜4000mL/min(sccm)
時間T1:0.1〜30sec、より好ましくは0.5〜10sec
・ステップS3、S7
チャンバ内圧力:66.6〜1333Pa、より好ましくは133〜800Pa
NH3ガス流量:100〜10000mL/min(sccm)、より好ましくは1000〜5000mL/min(sccm)
N2ガス流量:100〜10000mL/min(sccm)、より好ましくは300〜4000mL/min(sccm)
時間T3、T7:1〜180sec、より好ましくは3〜60sec
・ステップS5
チャンバ内圧力:66.6〜1333Pa、より好ましくは133〜800Pa
DCSガス流量:1〜1000mL/min(sccm)、より好ましくは3〜200mL/min(sccm)
N2ガス流量:100〜10000mL/min(sccm)、より好ましくは300〜4000mL/min(sccm)
時間T5:0.1〜60sec、より好ましくは1〜20sec
・ステップS2、S4、S6、S8(パージ)
N2ガス流量:100〜10000mL/min(sccm)、より好ましくは300〜4000mL/min(sccm)
時間T2、T4、T6、T8:1〜60sec、より好ましくは3〜20sec
図2のシーケンスでは、TiSiN単位膜の形成において、窒化処理を2回行って窒化を強化しているが、1回の窒化処理で十分に窒化が行える場合には、図5のシーケンスに示すように、ステップS3の第1の窒化処理を省略してもよく、また、図6のシーケンスに示すように、ステップS7の第2の窒化処理を省略してもよい。また、図7に示すように、先にDCSガスの供給(ステップS5)を行って、Siを吸着(Si成膜)するようにしてもよい。この場合には第1の窒化処理(ステップS3)は、Siが露出している表面を窒化することとなる。先にDCSガスの供給(ステップS5)を行う場合にも、第1の窒化処理(ステップS3)および第2の窒化処理(ステップS7)のいずれかを省略してもよい。
また、ステップS1において、TiCl4ガスとNH3ガスの両方を供給してTiNの骨格を形成するようにしているが、図8に示すように、ステップS1の代わりに、NH3ガスを供給せずにTiCl4ガスのみを供給してTiを吸着(Ti成膜)させるステップS1′を行って、ALD的に成膜してもよい。ステップS1′の条件としては、圧力、TiCl4流量、N2流量をステップS1と同様とすることができ、時間T1′もステップS1の時間T1と同様にすることができる。また、このようなALD的な成膜において、図9に示すように、先にDCSガスの供給(ステップS5)を行ってSiを吸着(Si成膜)するようにしてもよい。図8、図9の場合でも第1の窒化ステップS3および第2の窒化ステップS7のいずれかを省略することができる。
なお、図2、図5〜9のタイミングチャートにおける「Si成膜」および「Ti成膜」は、操作の行為を示しているに過ぎず、実際に成膜されたか否かを問題にするものではない。
次に、TiSiN膜の成膜におけるDCSガスの成膜への供給の寄与を確認した実験について説明する。
最初に、TiCl4ガスと、NH3ガスと、DCSガスの成膜への寄与を把握するため、図10に示すような比較評価を行った。ここでは、(a)のTiCl4供給ステップ→DCS供給ステップ→NH3供給ステップの順にパージを挟んで繰り返す標準シーケンスと、これらのうち(b)TiCl4供給ステップとDCS供給ステップのみを繰り返したものと、(c)TiCl4供給ステップとNH3供給ステップのみを繰り返したものと、(d)DCS供給ステップとNH3供給ステップのみを繰り返したものとにより成膜実験を行った。
最初に、TiCl4ガスと、NH3ガスと、DCSガスの成膜への寄与を把握するため、図10に示すような比較評価を行った。ここでは、(a)のTiCl4供給ステップ→DCS供給ステップ→NH3供給ステップの順にパージを挟んで繰り返す標準シーケンスと、これらのうち(b)TiCl4供給ステップとDCS供給ステップのみを繰り返したものと、(c)TiCl4供給ステップとNH3供給ステップのみを繰り返したものと、(d)DCS供給ステップとNH3供給ステップのみを繰り返したものとにより成膜実験を行った。
このときの成膜条件は以下の通りである。
・サセプタ温度:620℃(ウエハ温度:546℃に相当)
・TiCl4供給ステップ
TiCl4ガス流量:90mL/min(sccm)
N2ガス流量:合計2000mL/min(sccm)
時間:1.0sec
・DCS供給ステップ
DCSガス流量:100mL/min(sccm)
N2ガス流量:合計1000mL/min(sccm)
時間:1.0sec
・NH3供給ステップ
NH3ガス流量:4500mL/min(sccm)
N2ガス流量:合計820mL/min(sccm)
時間:1.5sec
・圧力:87〜90Pa
・繰り返し数:120回
・サセプタ温度:620℃(ウエハ温度:546℃に相当)
・TiCl4供給ステップ
TiCl4ガス流量:90mL/min(sccm)
N2ガス流量:合計2000mL/min(sccm)
時間:1.0sec
・DCS供給ステップ
DCSガス流量:100mL/min(sccm)
N2ガス流量:合計1000mL/min(sccm)
時間:1.0sec
・NH3供給ステップ
NH3ガス流量:4500mL/min(sccm)
N2ガス流量:合計820mL/min(sccm)
時間:1.5sec
・圧力:87〜90Pa
・繰り返し数:120回
これらの成膜実験を行った後、TEM観察を行った。また、XRFにより膜中のTi元素量も測定した。その結果を表1に示す。TEM観察の結果、実際に成膜が確認されたのは、TiCl4ガス、DCSガスおよびNH3ガスを用いた(a)と、TiCl4ガスおよびNH3ガスを用いた(c)のみであり、DCSガスと他の一つのガスを用いた(b)、(d)については、膜は形成されなかった。また、TiSiN膜を、TiN成分とSiN成分に分離して考えた場合に、表1に示すように、TEM膜厚とXRFのTiカウントより算出したTiN膜厚から、TiCl4ガス、DCSガスおよびNH3ガスの3種類のガスを供給した場合には、TiN膜の膜厚とほぼ同等の膜厚のSiN膜が形成されることがわかる。このことより、3種類のガスを供給した場合には、TiSiN膜におけるSiN成分の形成を促進できることがわかる。
また、上記(a)によって成膜されたTiSiN膜のX線光電子分光(XPS)分析結果に基づいてSi元素と他の元素の結合について検討した。その結果を図11に示す。この図に示すように、SiシグナルはSi3N4を中心としたピークとなっており、しっかりしたSiN結合が形成されていることがわかる。
以上のことから、ウエハ表面にTiN膜あるいはTi元素が存在しているときにDCSガスを供給することにより、これらの触媒的な効果によって、DCSガスがウエハ表面に吸着し易くなり、更には引き続いて行われるNH3ガスでの処理においてDCSのSi−Cl結合が切れやすくなり、膜中にSiが取り込まれてSi−N結合が形成しやすくなると考えられる。この効果はTiN膜やTi元素が存在する時にだけ限定されるのではなく、Ti膜やTiSiN膜などTi元素を含有する表面上に成膜する際や、Ti元素を含んだ原料ガスを用いて成膜する際にも同じ効果が得られると考えられる。
次に、図2のシーケンスにより、サセプタ温度を400〜680℃の間で変化させて成膜したTiSiN膜および400〜620℃の間で変化させたTiN膜について比抵抗を測定した。TiSiN膜の成膜の際の温度以外の条件は、上記図3の関係を求めた実験のときと同様とした。その結果を図12に示す。なお、比抵抗を求める際に用いた膜厚としては、TiN膜はXRFのTiカウントより換算した膜厚、TiSiN膜はTEM膜厚を用いている。
TiSiN膜は材料本来の抵抗値がTiN膜よりも高いが、図12に示すように、サセプタ温度が400〜620℃の広い温度領域においてTiSiN膜の比抵抗がTiN膜の比抵抗よりも700μΩ・cm以上高くなっており、400℃では1桁高くなっている。このことは、図2に示す、TiN成膜→窒化→DCSガス供給→窒化というシーケンスを用いた成膜においても、TiN膜またはTi元素の触媒的な効果が発揮されて、膜中にSi元素が取り込まれることにより高抵抗のTiSiN膜が形成されていることを意味しており、TiCl4ガス、NH3ガス、およびDCSガスの3種類のガスによるシーケンスによって、幅広い温度領域において膜中にSiを添加してTiSiN膜を形成できることが確認された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施形態で用いた図1の成膜装置は、あくまで例示であって、図1の装置に限るものではない。また、被処理基板として半導体ウエハを例示したが、本発明の原理上、これに限定されるものではなく、例えば液晶表示装置用基板に代表されるFPD用基板等の他の基板であってもよいことは言うまでもない。
1…チャンバ
2…サセプタ
5…ヒーター
10…シャワーヘッド
20…ガス供給機構
21…TiCl4ガス供給源
23…NH3ガス供給源
25,29…N2ガス供給源
50…制御部
52…記憶部
52a…記憶媒体
100…成膜装置
W……半導体ウエハ
2…サセプタ
5…ヒーター
10…シャワーヘッド
20…ガス供給機構
21…TiCl4ガス供給源
23…NH3ガス供給源
25,29…N2ガス供給源
50…制御部
52…記憶部
52a…記憶媒体
100…成膜装置
W……半導体ウエハ
Claims (9)
- 被処理基板を処理容器内に搬入し、前記処理容器内を減圧状態に保持し、被処理基板を加熱しつつ、(1)Ti含有ガスを供給するステップまたはTi含有ガスおよび窒化ガスを供給するステップ、(2)窒化ガスを供給するステップ、および(3)Clを含むSi含有ガスを供給するステップの(1)〜(3)を含む、被処理基板上にTiSiN単位膜を形成する操作を複数回繰り返して所定膜厚のTiSiN膜を成膜するTiSiN膜の成膜方法であって、
成膜する際の温度を、Clを含むSi含有ガスからClが脱離しない温度とすることを特徴とするTiSiN膜の成膜方法。 - 前記TiSiN単位膜を形成する操作は、前記(1)〜(3)のステップを、前記処理容器内をパージするステップを挟んで任意の順番で実施することを特徴とする請求項1に記載のTiSiN膜の成膜方法。
- 前記Ti含有ガスがTiCl4ガスであり、前記窒化ガスがNH3ガスであり、前記Clを含むSi含有ガスがSiH2Cl2ガスであり、前記処理容器内で被処理基板を支持するサセプタを620℃以下にして成膜処理を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のTiSiN膜の成膜方法。
- 前記サセプタの温度を400〜620℃にして成膜処理を行うことを特徴とする請求項3に記載のTiSiN膜の成膜方法。
- 前記Clを含むSi含有ガスを供給するステップは、被処理基板上にTiまたはTiNが存在する状態で行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のTiSiN膜の成膜方法。
- 前記TiSiN単位膜を形成する操作は、前記Ti含有ガスおよび窒化ガスを供給するステップ、前記窒化ガスを供給するステップ、前記Clを含むSi含有ガスを供給するステップ、および前記窒化ガスを供給するステップを、前記処理容器内をパージするステップを挟んでこの順で行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のTiSiN膜の成膜方法。
- 前記TiSiN単位膜を形成する操作は、前記Ti含有ガスを供給するステップ、前記窒化ガスを供給するステップ、前記Clを含むSi含有ガスを供給するステップ、および前記窒化ガスを供給するステップを、前記処理容器内をパージするステップを挟んでこの順で行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のTiSiN膜の成膜方法。
- 前記TiSiN単位膜を形成する操作は、2回の前記窒化ガスを供給するステップのうちいずれか一方を省略することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のTiSiN膜の成膜方法。
- コンピュータ上で動作し、成膜装置を制御するためのプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、上記請求項1から請求項8のいずれかの方法が行われるように、コンピュータに前記成膜装置を制御させることを特徴とする記憶媒体。
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TWI618810B (zh) * | 2014-03-17 | 2018-03-21 | 東京威力科創股份有限公司 | 碳氮化鈦膜形成方法及成膜裝置 |
KR20190024737A (ko) * | 2017-08-30 | 2019-03-08 | 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 | 성막 방법 및 성막 장치 |
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-
2012
- 2012-01-13 JP JP2012005310A patent/JP2013145796A/ja active Pending
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