JP2013144936A - 火花点火内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼室に連通する容積可変の副室を具備し、燃焼圧力が制御圧力に達すると副室用ピストンの移動により副室の容積を大きくして燃焼室内の圧力上昇を抑制する火花点火内燃機関において、燃焼圧力が制御圧力となったときに副室用ピストンが移動するまでにタイムラグがあっても、燃焼室内の圧力がタイムラグの間に制御圧力よりそれほど高くならないようにする。
【解決手段】副室60に加えて、燃焼室に連通する容積可変の小型副室60’を具備し、燃焼圧力が制御圧力より低い設定圧力となると小型副室用ピストン55’の移動により小型副室の容積を大きくして燃焼室内の圧力上昇速度を低下させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃焼圧力を制御するために燃焼室に連通する副室を具備する火花点火内燃機関に関する。
自着火内燃機関において、過早着火のような異常燃焼時に、燃焼圧力が異常に高まることを抑制するために、制御圧力で開弁する圧力調整弁を介して副室を燃焼室と連通させ、燃焼圧力が制御圧力を超えるときに、燃焼室内の圧力を副室へ逃がすことが提案されている(特許文献1参照)。
容積可変の副室を燃焼室へ連通させ、燃焼圧力が制御圧力に達すると副室の容積を大きくして燃焼室内の圧力上昇を抑制することは、火花点火内燃機関においても、燃焼圧力が異常に高まることを抑制するのに有効である。
特開2000−230439 特開平07−229431 特開平07−259563 特開2004−285928 特開2007−529326
一般的な容積可変の副室においては、副室用ピストンが摺動することにより副室の容積を変化させる。燃焼圧力が異常に高まることを十分に抑制するためには、副室用ピストンを大きくして副室の容積を大きく変化させることが必要である。
しかしながら、こうして、副室用ピストンを大きくすると、ピストンリングの摺動面積が大きくなって静摩擦係数が大きくなるために、燃焼圧力が制御圧力となっても副室用ピストンは直ぐには移動しない。こうして副室用ピストンが移動するまでにタイムラグが発生するために、燃焼室内の圧力がタイムラグの間において制御圧力よりかなり高くなることがある。
従って、本発明の目的は、燃焼室に連通する容積可変の副室を具備し、燃焼圧力が制御圧力に達すると副室用ピストンの移動により副室の容積を大きくして燃焼室内の圧力上昇を抑制する火花点火内燃機関において、燃焼圧力が制御圧力となったときに副室用ピストンが移動するまでにタイムラグがあっても、燃焼室内の圧力がタイムラグの間に制御圧力よりそれほど高くならないようにすることである。
本発明による請求項1に記載の火花点火内燃機関は、燃焼室に連通する容積可変の副室を具備し、燃焼圧力が制御圧力に達すると副室用ピストンの移動により前記副室の容積を大きくして燃焼室内の圧力上昇を抑制する火花点火内燃機関において、前記副室に加えて、燃焼室に連通する容積可変の小型副室を具備し、燃焼圧力が前記制御圧力より低い設定圧力となると小型副室用ピストンの移動により前記小型副室の容積を大きくして燃焼室内の圧力上昇速度を低下させることを特徴とする。
本発明による請求項2に記載の火花点火内燃機関は、請求項1に記載の火花点火内燃機関において、前記設定圧力は機関回転数及び機関負荷の少なくとも一方が高いほど低くされることを特徴とする。
本発明による請求項1に記載の火花点火内燃機関は、燃焼室に連通する容積可変の副室を具備し、燃焼圧力が制御圧力に達すると副室用ピストンの移動により副室の容積を大きくして燃焼室内の圧力上昇を抑制する火花点火内燃機関において、副室に加えて、燃焼室に連通する容積可変の小型副室を具備し、燃焼圧力が制御圧力より低い設定圧力となると小型副室用ピストンの移動により小型副室の容積を大きくして燃焼室内の圧力上昇速度を低下させるようになっている。小型副室用ピストンは、副室用ピストンより小型であるために、静摩擦係数が低く、設定圧力となると容易に移動して小型副室の容積を大きくし、設定圧力となった以降の燃焼圧力の上昇速度を低下させる。それにより、制御圧力となった以降の燃焼圧力の上昇速度も低下するために、燃焼圧力が制御圧力となったときに副室用ピストンが移動するまでにタイムラグがあっても、燃焼室内の圧力がタイムラグの間に制御圧力よりそれほど高くならないようにすることができる。
本発明による請求項2に記載の火花点火内燃機関は、請求項1に記載の火花点火内燃機関において、設定圧力は機関回転数及び機関負荷の少なくとも一方が高いほど低くされるようになっている。小型副室用ピストンにも設定圧力となってから移動するまでに僅かなタイムラグが存在し、機関回転数及び機関負荷の少なくとも一方が高いほど、点火後の燃焼圧力の上昇速度が速くなって、設定圧力を一定としていると、設定圧力から制御圧力となるまでの時間が短くなるために、制御圧力となっても小型副室用ピストンがタイムラグによって移動しておらず、燃焼圧力の上昇速度を低下させることができないことがある。それにより、機関回転数及び機関負荷の少なくとも一方が高いほど、設定圧力を低くすることにより、設定圧力から制御圧力となるまでの時間がそれほど短くならないようにし、僅かなタイムラグがあっても制御圧力となったときには小型副室用ピストンが確実に移動していて燃焼圧力の上昇速度を確実に低下させるようにし、燃焼室内の圧力が副室用ピストンのタイムラグの間に制御圧力よりそれほど高くならないようにしている。
本発明による火花点火内燃機関の実施形態を示す概略図である。 図1の火花点火内燃機関が具備する副室及び小型副室の構造を示す概略図である。 図1の火花点火内燃機関の燃焼室圧力の変化と副室内のピストンの変位の変化を示すグラフである。 図1の火花点火内燃機関の燃焼室圧力の詳細変化を示すグラフである。 機関負荷と設定圧力との関係を示すマップである。 本発明による火花点火内燃機関のもう一つの実施形態における小型副室の構造を示す図である。
図1は、本発明による火花点火内燃機関の実施形態を示す概略図である。同図において、1は機関本体である。機関本体1は、シリンダブロック2とシリンダヘッド4とを具備している。シリンダブロック2に形成されたシリンダボア内には、ピストン3が配置されている。5はシリンダボア内にピストン3により形成される燃焼室である。
シリンダヘッド4には吸気ポート7及び排気ポート9が形成され、吸気ポート7は吸気弁6を介して燃焼室5へ通じており、排気ポート9は排気弁8を介して燃焼室5へ通じている。10は燃焼室5の上部略中心に配置された点火プラグである。
各気筒の吸気ポート7は、対応する吸気枝管13を介してサージタンク14に連結されている。サージタンク14は、吸気ダクト15及びエアフローメータ16を介してエアクリーナ(図示せず)に連結されている。吸気ダクト15の内部には、ステップモータ17によって駆動されるスロットル弁18が配置されている。一方、各気筒の排気ポート9は、排気マニホルド19を介して触媒コンバータ21に連結されている。触媒コンバータ21内には三元触媒装置20が配置されている。触媒コンバータ21の下流側は、排気管22を介して大気へ通じるマフラ(図示せず)に接続されている。
燃焼室5に燃料を供給するための燃料噴射弁11は、吸気ポート7に燃料を噴射するように配置されている。燃料噴射弁11は、燃焼室5に直接的に燃料を噴射するものでも良い。
燃料噴射弁11は、電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ29を介して燃料タンク28に接続されている。燃料タンク28内に貯蔵されている燃料は、燃料ポンプ29によって燃料噴射弁11に供給される。燃料ポンプ29と各気筒の燃料噴射弁11との間に各気筒共通のコモンレールを配置することも可能である。
本火花点火内燃機関は、電子制御ユニット31を具備している。電子制御ユニット31は、デジタルコンピュータを有している。電子制御ユニット31は、双方向バス32を介して相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)33、ROM(リードオンリメモリ)34、CPU(マイクロプロセッサ)35、入力ポート36及び出力ポート37を有している。
エアフローメータ16は、燃焼室5に吸入される吸入空気量に比例した出力電圧を発生する。この出力電圧は、対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。アクセルペダル40には、負荷センサ41が接続されている。負荷センサ41は、アクセルペダル40の踏込量に比例した出力電圧を発生する。この出力電圧は、対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
クランク角センサ42は、クランクシャフトが、例えば所定の角度を回転する毎に出力パルスを発生し、この出力パルスは入力ポート36に入力される。クランク角センサ42の出力により、機関回転数を検出することができる。また、クランク角センサ42の出力により、クランク角度を検出することができる。たとえば、第1気筒の圧縮上死点を0°としたときのクランク角度を検出することができる。すなわち、クランクシャフトの回転角度を検出することができる。
電子制御ユニット31の出力ポート37は、それぞれの対応する駆動回路39を介して燃料噴射弁11及び点火プラグ10に接続されている。また、出力ポート37は、対応する駆動回路39を介して、スロットル弁18を駆動するステップモータ17及び燃料ポンプ29に接続されている。
図2は、本火花点火内燃機関の燃焼室5に連通する副室及び小型副室の構造を示す概略図である。副室60は、各気筒において、例えば二つの吸気弁の間に配置された筒状部材51内に形成される。筒状部材51は、燃焼室5に連通する筒状部を構成する。本実施形態において、筒状部材51の内部は円筒状に形成されている。筒状部材51の内部には、筒状部材51内を軸線方向(矢印201の方向)に摺動する副室用ピストン55が配置されている。55bは副室用ピストン55の周囲と筒状部材51の内面との間の気密性を提供するためのピストンリングである。
筒状部材51内の燃焼室5に連通する空間は、副室用ピストン55により区画されて容積可変の副室60を形成する。また、筒状部材51の内部において、副室用ピストン55を境界として副室60と反対側には、ガス室61が形成されている。ガス室61内の気体は、副室用ピストン55に作用する気体ばね50として機能する。ガス室61には、燃焼室5の圧力が制御圧力に到達したときに、副室60の容積を大きくする方向に副室用ピストン55が移動し始めるように、加圧された気体が封入されている。本実施形態においては、ガス室61には空気が封入されている。
筒状部材51は、燃焼室5側の端部に形成された係止部52を有する。係止部52は、副室用ピストン55を筒状部材51の端部で係止する。副室用ピストン55が係止部52に接触している状態が、副室用ピストン55が筒状部材51の内部で着底している状態である。
このように形成された副室60が燃焼室5に連通しているために、燃焼室5の圧力が制御圧力に到達したときには、副室用ピストン55がガス室61の容積を小さくするように摺動して副室60の容積が大きくなり、燃焼室6の圧力上昇を抑制する。それにより、異常燃焼が発生しても、燃焼圧力が異常に高まることを抑制し、燃焼室5のシール部材が破損しないようにすることができる。
ここで、異常燃焼とは、たとえば、点火プラグ10により混合気を点火させて、点火位置から順次燃焼が伝搬する状態以外の燃焼であり、例えば、ノッキング現象、デトネーション現象及びプレイグニッション現象が含まれる。ノッキング現象は、スパークノック現象を含む。スパークノック現象は、点火プラグ10において点火し、点火プラグ10を中心に火炎が広がっているときに、点火プラグ10から遠い位置にある未燃燃料を含む混合気が自着火する現象である。この場合において、点火プラグ10から遠い位置にある混合気は、点火プラグ10の近傍の燃焼ガスにより圧縮されて高温高圧になって自着火する。混合気が自着火するときに衝撃波が発生する。
本実施形態の火花点火内燃機関では、燃焼室5内の圧力が制御圧力となると副室60の容積が増大して燃焼室5内の圧力上昇を抑制するために、自着火が起こり難く、ノッキング現象の発生を抑制することもできる。
デトネーション現象は、高温高圧の混合気の中を衝撃波が通過することにより、混合気が着火する現象である。この衝撃波は、たとえば、スパークノック現象によって発生する。プレイグニッション現象は、早期着火現象とも言われる。プレイグニッション現象は、点火プラグ10の先端の金属または燃焼室内に堆積するカーボンスラッジ等が加熱されて、所定の温度以上を維持した状態になり、この部分を火種として点火時期の前に混合気が着火して燃焼する現象である。
図3に、本実施形態の火花点火内燃機関における燃焼室5の圧力変化のグラフを示す。横軸がクランク角度であり、縦軸が燃焼室5の圧力及び副室用ピストン55の変位である。図3には、燃焼サイクルのうち圧縮行程及び膨張行程のグラフが示されている。副室用ピストン55は、筒状部材51の底部に着底しているときの変位が零である。本実施形態において、副室用ピストン55が係止部52に着底しているときのガス室61は制御圧力に維持されているために、燃焼サイクルの圧縮行程から膨張行程の期間中に、燃焼室5の圧力が制御圧力に到達したときに、副室用ピストン55が副室60の容積を大きくすると共にガス室61の容積を小さくするように移動する。
図3に示す例では、クランク角度が0°(TDC)より僅か後に点火される。点火されることにより燃焼室5の圧力が急激に上昇する。燃焼室5の圧力が制御圧力に達したときに、副室60の容積が大きくなって、燃焼室5の圧力上昇が抑制される。図3に示す例では、燃焼室の圧力はほぼ一定に制御圧力に保たれる。なお、厳密には副室用ピストン55が移動することによりガス室61内の圧力が上昇するために、燃焼室5の圧力も僅かに上昇することとなる。
燃焼室5において、更に燃料の燃焼が進むと、副室用ピストン55の変位は最大になった後に小さくなる。ガス室61の圧力が減少して、副室用ピストン55の変位が零に戻る。すなわち、副室用ピストン55は着底する位置まで戻る。燃焼室5の圧力が制御圧力未満になった場合には、クランク角度の進行とともに燃焼室5の圧力が減少する。
このように、本実施形態における火花点火内燃機関では、燃焼室5の圧力が制御圧力に到達したときに燃焼室の圧力上昇が抑制され、燃焼室の圧力が異常に高まることを抑制することができる。
図3には、比較例1及び比較例2の燃焼室の圧力のグラフが示されている。比較例1及び比較例2は、本実施形態のような副室60を有していない内燃機関である。内燃機関は、点火時期に依存して、燃焼室の圧力が変動する。内燃機関は、熱効率が最大となる点火時期θmaxを有する。点線で示す比較例1は、点火時期をθmaxより遅角させたときのグラフである。しかしながら、比較例1では、燃焼室の圧力が異常に高くなって燃焼室5のシールを破損させることがある。それにより、一点鎖線で示す比較例2のように、燃焼圧力が異常に高まることを抑制するためには、点火時期をθmaxよりもかなり遅角させなければならず、これでは熱効率がかなり悪化してしまう。
本実施形態における内燃機関は、実線で示すように、点火時期を比較例1より進角してθmaxに近づけているが、燃焼室6内の圧力はほぼ制御圧力に維持され燃焼圧力が異常に高まることを抑制することができるために、高い熱効率を実現することが可能となる。
ところで、燃焼圧力が異常に高まることを十分に抑制するためには、副室用ピストン55の受圧面積を比較的大きくして、単位変位量に対する副室60の容積変化量を大きくすることが必要である。本実施形態では、副室用ピストン55は円形であるために、比較的大きな直径(大径)を有することとなる。しかしながら、このように副室用ピストン55を大きくすると、筒状部材51の内面に接するピストンリング55bの摺動面積が大きくなって静摩擦係数が大きくなるために、燃焼圧力が制御圧力となっても副室用ピストンは直ぐには移動せず、燃焼室5内の圧力が制御圧力となってから副室用ピストン55が実際に移動するまでにはタイムラグが発生する。
それにより、何もしなければ、燃焼室5内の圧力は、図4に点線で示すように、タイムラグの間に制御圧力P1よりかなり高くなってしまう。本実施形態の火花点火内燃機関は、図2に示すように、副室60に加えて、燃焼室5に連通する小型副室60’を具備している。小型副室60’は、基本的に副室60と同様に構成され、各気筒において、例えば二つの排気弁の間に配置された小型筒状部材51’内に形成される。小型筒状部材51’は、燃焼室5に連通する筒状部を構成する。本実施形態において、小型筒状部材51’の内部は円筒状に形成されている。小型筒状部材51’の内部には、小型筒状部材51’内を軸線方向(矢印201’の方向)に摺動する小型副室用ピストン55’が配置されている。55b’は小型副室用ピストン55’の周囲と小型筒状部材51’の内面との間の気密性を提供するためのピストンリングである。
小型筒状部材51’内の燃焼室5に連通する空間は、小型副室用ピストン55’により区画されて容積可変の小型副室60’を形成する。また、小型筒状部材51’の内部において、小型副室用ピストン55’を境界として小型副室60’と反対側には、ガス室61’が形成されている。ガス室61’内の気体は、小型副室用ピストン55’に作用する気体ばね50’として機能する。ガス室61’には、燃焼室5の圧力が設定圧力に到達したときに、小型副室60’の容積を大きくする方向に小型副室用ピストン55’が移動し始めるように、加圧された気体が封入されている。本実施形態においては、ガス室61’には空気が封入されている。
小型筒状部材51’は、燃焼室5側の端部に形成された係止部52’を有する。係止部52’は、小型副室用ピストン55’を小型筒状部材51’の端部で係止する。小型副室用ピストン55’が係止部52’に接触している状態が、小型副室用ピストン55’が小型筒状部材51’の内部で着底している状態である。
小型副室用ピストン55’の受圧面積は副室用ピストン55に比較して小さくされ、本実施形態では、小型副室用ピストン55’は円形であるために、副室用ピストン55に比較して小さな直径(小径)を有している。それにより、小型副室用ピストン55’において、副室用ピストン55に比較して、小型筒状部材51’の内面に接するピストンリング55b’の摺動面積は小さく、静摩擦係数も小さくなるために、燃焼圧力が設定圧力となって小型副室用ピストン55’が移動するまでのタイムラグは発生しても非常に短くなる。
小型副室用ピストン55’の移動を意図する設定圧力P2は、副室用ピストン55の移動を意図する制御圧力P1より低く設定されており、それにより、このような小型副室60’が設けられていると、図4に実線で示すように、燃焼室5内の圧力が設定圧力P2となれば、小型副室用ピストン55’が小型副室60’の容積を大きくするように移動するために、燃焼室5内の圧力上昇速度を低下させ、制御圧力P1となった以降の燃焼圧力の上昇速度も低下するために、燃焼圧力が制御圧力P1となったときに副室用ピストン55が移動するまでにタイムラグがあっても、燃焼室内の圧力がタイムラグの間に制御圧力P1よりそれほど高くならないようにすることができる。
ところで、図2に示すように、本実施形態において、小型副室用ピストン55’を境界として小型副室60’の反対側に位置するガス室61’には、圧力を制御する圧力制御装置が設けられている。圧力制御装置は、モータ71と、モータ71により駆動される圧縮機72とを有している。圧縮機72の吐出側は、空気供給経路75により逆止弁82を介してガス室61’に連通している。逆止弁82は、ガス室61’の気体が空気供給経路75を逆流して流出することを防止する。圧縮機72の吸入側は、逆止弁81及びフィルタ73を介して大気へ通じている。フィルタ73は、圧縮機72に吸入される空気から異物を除去する。逆止弁81は、圧縮機72から空気が逆流することを防止する。
圧縮機72の吐出側とガス室61とを連通する空気供給経路75の逆止弁82の下流側には、空気排出弁84が配置されている。また、空気供給経路75の空気排出弁84の下流側には、圧力調整弁85が配置されている。圧力調整弁85は、ガス室61’に供給する空気の圧力を調整する。また、空気供給経路75の圧力調整弁85の下流側には、圧力センサ74が配置されている。圧力センサ74は、ガス室61’内の圧力を検出するものであり、ガス室61’に直接的に配置しても良い。
本圧力制御装置は、電子制御ユニット31により制御される。具体的には、電子制御ユニット31には、圧力センサ74の出力信号が入力され、電子制御ユニット31によって、モータ71と、電磁弁である空気排出弁84及び圧力調整弁85とが制御される。
圧力調整弁85を開弁しているときに、モータ71を作動制御すると共に空気排出弁84を開閉制御することにより、ガス室61内の空気圧力を所望の制御圧力に維持することができる。このようなガス室61’内の空気圧力制御は、少なくとも燃焼圧が設定圧力P2以上となる間は禁止されるようになっており、例えば、上死点から膨張行程前半の間、又は、圧縮行程後半から膨張行程前半の間において禁止するようにすれば良い。空気圧力制御の禁止時には、圧力調整弁85を閉弁し、モータ71を作動停止すると共に吸気排出弁84を閉弁する。こうして、ガス室61’から空気が漏れても、燃焼時においては、小型副室用ピストン55’が係止部52’に着底しているときのガス室61’内を設定圧力P2とすることが可能となる。
ところで、機関負荷が高いほど、燃料噴射量が多くなり、点火後の燃焼圧力の上昇速度が速くなる。一方、小型副室用ピストン55’にも設定圧力P2となってから移動するまでに僅かなタイムラグが存在するために、設定圧力P2を一定としていると、機関負荷が高いほど燃焼圧力の上昇速度が速くなって、設定圧力P2から制御圧力P1となるまでの時間が短くなるために、制御圧力P2となっても小型副室用ピストン55’がタイムラグによって移動していない可能性があり、それにより制御圧力P2となったときに燃焼圧力の上昇速度が低下していなければ、図4に点線で示すように、副室用ピストン55のタイムラグの間に、燃焼室5内の圧力は制御圧力P1よりかなり高くなってしまう。
本実施形態では、圧力制御装置によって、図5に示すように、機関負荷Lが高いほど、設定圧力P2を低くするようにガス室61’内の圧力を制御するようになっている。それにより、機関負荷Lが高くなって燃焼圧力の上昇速度が速くなっても、設定圧力P2から制御圧力P1となるまでの時間がそれほど短くならないようにし、制御圧力P1となったときには小型副室用ピストン55’が確実に移動していて燃焼圧力の上昇速度を確実に低下させるようにすることができる。こうして、図4に実線で示すように、燃焼室5内の圧力が副室用ピストン55のタイムラグの間に制御圧力P1よりそれほど高くならないようにすることができる。また、機関回転数が高くなっても燃料噴射量が多くなり、点火後の燃焼圧力の上昇速度が速くなるために、機関回転数が高いほど、設定圧力P2を低くするようにガス室61’内の圧力を制御することが好ましい。
図6は、本発明による火花点火内燃機関のもう一つの実施形態における小型副室を示す図である。本実施形態において、図2に示す実施形態と同様に、510は、各気筒において、例えば二つの吸気弁の間に配置された筒状部材であり、550は筒状部材510内に配置されて副室を形成する副室用ピストンである。610は副室用ピストンを境界として副室の反対側に形成されるガス室であり、図6に示す副室用ピストン550の着底状態において、制御圧力P1の空気により満たされている。550bは副室用ピストン550のピストンリングである。
副室用ピストン550には、燃焼室側に開口する円筒形の凹部が形成され、この凹部内に小型副室用ピストン550’が配置されている。610’は小型副室用ピストン550’を境界として小型副室の反対側に形成されるガス室であり、図6に示す小型副室用ピストン550’の着底状態において、設定圧力P2の空気により満たされている。550b’は小型副室用ピストン550’のピストンリングである。筒状部材510の燃焼室側の端部に形成された係止部520は、副室用ピストン550と共に小型副室用ピストン550’も係止する。図6では、燃焼室内の圧力は設定圧力P2未満であり、副室用ピストン550及び小型副室用ピストン550はいずれも係止部520により係止された着底状態であり、副室及び小型副室の容積はいずれも0となっている。
このように、小型副室用ピストン550’を副室用ピストン550に形成された凹部内に配置して、副室用ピストン550の凹部内に小型副室を形成するようにすれば、図2に示す小型副室用の小型筒状部材51’などは不必要となり、その分のコストを低減することができる。もちろん、このような構成によっても、図4に実線で示すように、燃焼室内の圧力が設定圧力P2となると、小型副室用ピストン550’が小型副室の容積を大きくするように移動するために、燃焼室内の圧力上昇速度を低下させ、制御圧力P1となった以降の燃焼圧力の上昇速度も低下するために、燃焼圧力が制御圧力P1となったときに副室用ピストン550が移動するまでにタイムラグがあっても、燃焼室内の圧力がタイムラグの間に制御圧力P1よりそれほど高くならないようにすることができる。
図2に示す圧力制御装置と同様な圧力制御装置を、図2及び図6の副室用ピストン55又は550により形成されるガス室61又は610に接続して、副室用ピストン55又は550の移動が意図された制御圧力P1を変更するようにしても良い。また、図2に示す圧力制御装置と同様な圧力制御装置を、図6の小型副室用ピストン550’により形成されるガス室610’に接続して、小型副室用550’の移動が意図された設定圧力P2を、図2の実施形態と同様に、機関負荷及び機関回転数に基づき変更するようにしても良い。
1 機関本体
5 燃焼室
31 電子制御ユニット
55 副室用ピストン
55’ 小型副室用ピストン
60 副室
60’ 小型副室
61 ガス室
61’ ガス室

Claims (2)

  1. 燃焼室に連通する容積可変の副室を具備し、燃焼圧力が制御圧力に達すると副室用ピストンの移動により前記副室の容積を大きくして燃焼室内の圧力上昇を抑制する火花点火内燃機関において、前記副室に加えて、燃焼室に連通する容積可変の小型副室を具備し、燃焼圧力が前記制御圧力より低い設定圧力となると小型副室用ピストンの移動により前記小型副室の容積を大きくして燃焼室内の圧力上昇速度を低下させることを特徴とする火花点火内燃機関。
  2. 前記設定圧力は機関回転数及び機関負荷の少なくとも一方が高いほど低くされることを特徴とする請求項1に記載の火花点火内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110486142A (zh) * 2018-05-15 2019-11-22 通用汽车环球科技运作有限责任公司 用于内燃机的可变容积预燃室

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