JP2013144382A - 金属箔複合体、銅箔、並びに成形体及びその製造方法 - Google Patents

金属箔複合体、銅箔、並びに成形体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プレス加工等のような一軸曲げと異なる過酷(複雑)な変形を行っても金属箔が割れることを防止し、加工性に優れた金属箔複合体、銅箔、並びに成形体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】Ag、Sn、In、Au、Mn、Ni、及びZnの群から選ばれる1種又は2種以上を質量率で合計30ppm〜500ppm含有する銅箔、アルミニウム箔、ニッケル箔、ステンレス箔、軟鋼箔、Fe-Ni合金箔又は洋白箔からなる金属箔と、樹脂層とが積層された金属箔複合体であって、金属箔の厚みをt(mm)、引張歪4%における金属箔の応力をf(MPa)、樹脂層の厚みをt(mm)、引張歪4%における樹脂層の応力をf(MPa)としたとき、式1:(f×t)/(f×t)≧1を満たし、かつ、金属箔と樹脂層との180°剥離接着強度をf(N/mm)、金属箔複合体の引張歪30%における強度をF(MPa)、金属箔複合体の厚みをT(mm)としたとき、式2:1≦33f/(F×T)を満たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属箔と樹脂層とを積層してなる金属箔複合体、銅箔、並びに成形体及びその製造方法に関する。
金属箔と樹脂層とを積層してなる金属箔複合体は、FPC(フレキシブルプリント基板)、電磁波シールド材、RF-ID(無線ICタグ)、面状発熱体、放熱体などに応用されている。例えば、FPCの場合、ベース樹脂層の上に金属箔の回路が形成され、回路を保護するカバーレイフィルムが回路を覆っており、樹脂層/金属箔/樹脂層の積層構造となっている。
Cu箔又はAl箔と、樹脂とを積層してなる金属箔積層体は、電磁波シールド材、照明機器のリフレクタなどに応用されている。Al箔を使用した積層体は、安価な回路材として使用されることもある。
ところで、このような金属箔複合体の加工性として、MIT屈曲性に代表される折り曲げ性、IPC屈曲性に代表される高サイクル屈曲性が要求されており、折り曲げ性や屈曲性に優れる金属箔複合体が提案されている(例えば、特許文献1〜3)。例えば、FPCは携帯電話のヒンジ部などの可動部で折り曲げられたり、回路の小スペース化を図るために折り曲げて使用されるが、変形モードとしては、上記したMIT屈曲試験や、IPC屈曲試験に代表されるように一軸の曲げであり、過酷な変形モードにならないよう設計されている。
特開2010−100887号公報 特開2009−111203号公報 特開2007−207812号公報
しかしながら、上記した金属箔複合体をプレス加工等すると、MIT屈曲試験や、IPC屈曲試験と異なる過酷(複雑)な変形モードになるため、金属箔が破断するという問題がある。そして、金属箔複合体をプレス加工することができれば、回路を含む構造体を製品形状に合わせることができるようになる。
従って、本発明の目的は、プレス加工等のような一軸曲げと異なる過酷(複雑)な変形を行っても金属箔が割れることを防止し、加工性に優れた金属箔複合体、銅箔、並びに成形体及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、樹脂層の変形挙動を金属箔に伝え、樹脂層と同じように金属箔も変形させることで、金属箔のくびれを生じにくくして延性が向上し、金属箔の割れを防止できることを見出し、本発明に至った。つまり、樹脂層の変形挙動が金属箔に伝わるよう、樹脂層及び金属箔の特性を規定した。
すなわち、本発明の金属箔複合体は、Ag、Sn、In、Au、Mn、Ni、及びZnの群から選ばれる1種又は2種以上を質量率で合計30ppm〜500ppm含有する銅箔、Alを99質量%以上含むアルミニウム箔、Niを99質量%以上含むニッケル箔、ステンレス箔、軟鋼箔、Fe-Ni合金箔又は洋白箔からなる金属箔と、樹脂層とが積層された金属箔複合体であって、前記金属箔の厚みをt(mm)、引張歪4%における前記金属箔の応力をf(MPa)、前記樹脂層の厚みをt(mm)、引張歪4%における前記樹脂層の応力をf(MPa)としたとき、式1:(f×t)/(f×t)≧1を満たし、かつ、前記金属箔と前記樹脂層との180°剥離接着強度をf(N/mm)、前記金属箔複合体の引張歪30%における強度をF(MPa)、前記金属箔複合体の厚みをT(mm)としたとき、式2:1≦33f/(F×T)を満たす。
前記樹脂層のガラス転移温度未満の温度において、前記式1及び式2が成り立つことが好ましい。
前記金属箔複合体の引張破断歪lと、前記樹脂層単体の引張破断歪Lとの比l/Lが0.7〜1であることが好ましい。
本発明の銅箔は、銅箔と樹脂層とを積層してなる金属箔複合体に用いられる銅箔であって、厚み50μm以下、破断歪が4%以上、Ag、Sn、In、Au、Mn、Ni、及びZnの群から選ばれる1種又は2種以上を質量率で合計30ppm〜500ppm含有し、平均結晶粒径が10μm以上であり、さらに、結晶粒径が10μmを超える結晶粒において、(板面方位から観察した銅箔の結晶粒の最大内接円の直径の平均値)/(板面方位から観察した銅箔の結晶粒の最小外接円の直径の平均値)で表される比Rが、0.5≦R≦0.8を満たし、前記銅箔を厚み120μm以下の樹脂層と積層したときに、前記銅箔の厚みをt(mm)、引張歪4%における前記銅箔の応力をf(MPa)、前記樹脂層の厚みをt(mm)、引張歪4%における前記樹脂層の応力をf(MPa)としたとき、式1:(f×t)/(f×t)≧1を満たし、かつ、前記銅箔と前記樹脂層との180°剥離接着強度をf(N/mm)、前記銅箔複合体の引張歪30%における強度をF(MPa)、前記銅箔複合体の厚みをT(mm)としたとき、式2:1≦33f/(F×T)を満たす。
本発明の成形体は、前記金属箔複合体を加工してなる。本発明の成形体は、例えばプレス加工、上下金型を用いた張出し加工、絞り加工する他の加工等によって立体的に加工することができる。
本発明の成形体の製造方法は、前記金属箔複合体を加工する。
本発明によれば、プレス加工等のような一軸曲げと異なる過酷(複雑)な変形を行っても金属箔が割れることを防止し、加工性に優れた金属箔複合体を得ることができる。
と(F×T)の関係を実験的に示す図である。 加工性の評価を行うカップ試験装置の構成を示す図である。
本発明の金属箔複合体は、金属箔と樹脂層とが積層されて構成されている。本発明の金属箔複合体は、例えば、FPC(フレキシブルプリント基板)、電磁波シールド材、RF-ID(無線ICタグ)、面状発熱体、放熱体に適用することができるが、これらに限定される訳ではない。
<金属箔>
金属箔は、以下の組成の銅箔、アルミニウム箔、ニッケル箔、ステンレス箔、軟鋼箔、Fe-Ni合金箔又は洋白箔からなる。
銅箔は、Ag、Sn、In、Au、Mn、Ni、及びZnの群から選ばれる1種又は2種以上の添加元素を質量率で合計30ppm〜500ppm含有する組成とする。この組成とすると、銅箔の冷間圧延時や冷間圧延後に動的(または静的)に回復すること(転位密度が減少すること)を抑制することができる。そして、このため、冷間圧延後の熱処理で再結晶したときに銅箔の結晶粒径が粗大になり易くなってf、Fを小さくすることができ、(f×t)/(f×t)、33f/(F×T)を大きな値とすることができ、複合体にしたときに優れた加工性を得ることができる。
上記添加元素の合計含有量が30ppm未満であると上記した効果が小さく、合計含有量が500ppmを超えると再結晶したときにかえって結晶粒が微細化し易くなると共に、合金化による強度上昇のためfが上昇し、(f×t)/(f×t)、33f/(F×T)は小さくなる。
アルミニウム箔はAlを99質量%以上含み、具体的には、JIS H 4000に記載の合金番号1085、1080、1070、1050、1100、1200、1N00、1N30に代表される、Al:99.00質量%以上のアルミニウムが柔らかくて好ましい。
ニッケル箔はNiを99質量%以上含み、具体的には、JIS H4551に記載の合金番号NW2200、NW2201に代表される、Ni:99.0質量%以上のNi箔が柔らかくて好ましい。
ステンレス箔は、板厚を薄くすることができるSUS301、SUS 304、SUS 316、SUS 430、SUS 631(いずれもJIS規格)のいずれかからなるステンレス箔が好ましい。
軟鋼箔は、炭素が0.15質量%以下の軟らかい軟鋼が好ましく、JIS G3141に記載の鋼板をもとに作製することが好ましい。
Fe-Ni合金箔は、Niを35〜85質量%含み、残部がFe及び不可避不純物かなり、を具体的には、JIS C2531に記載のFe-Ni合金をもとに合金箔を作製することが好ましい。
洋白は、JIS H 3110に記載の合金番号C7351、C7521、C7541からなる箔が好ましい。
金属箔の厚みtは、0.004〜0.05mm(4〜50μm)であることが好ましい。tが0.004mm(4μm)未満であると金属箔の延性が著しく低下し、金属箔複合体の加工性が向上しない場合がある。金属箔は4%以上の引張破断歪があることが好ましい。tが0.05mm(50μm)を超えると、金属箔複合体にしたときに金属箔単体の特性の影響が大きく現れ、金属箔複合体の加工性が向上しない場合がある。
金属箔としては、圧延金属箔、電解金属箔、メタライズによる金属箔等を用いることができるが、再結晶により加工性に優れつつ、強度(f)を低くできる圧延金属箔が好ましい。金属箔表面に接着、防錆のための処理層が形成されている場合はそれらも金属箔に含めて考える。
<樹脂層>
樹脂層としては特に制限されず、樹脂材料を金属箔に塗布して樹脂層を形成してもよいが、金属箔に貼付可能な樹脂フィルムが好ましい。樹脂フィルムとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PI(ポリイミド)フィルム、LCP(液晶ポリマー)フィルム、PP(ポリプロピレン)フィルムが挙げられる。
樹脂フィルムと金属箔との積層方法としては、樹脂フィルムと金属箔との間に接着剤を用いてもよく、樹脂フィルムを金属箔に熱圧着してもよい。又、接着剤層の強度が低いと、金属箔複合体の加工性が向上し難いので、接着剤層の強度が樹脂層の応力(f)の1/3以上であることが好ましい。これは、本発明では、樹脂層の変形挙動を金属箔に伝え、樹脂層と同じように金属箔も変形させることで、金属箔のくびれを生じにくくして延性が向上させることを技術思想としており、接着剤層の強度が低いと接着剤層で変形が緩和してしまい、金属箔に樹脂の挙動が伝わらないからである。
なお、接着剤を用いる場合、後述する樹脂層の特性は、接着剤層と樹脂層とを合わせたものを対象とする。
樹脂層の厚みtは、0.012〜0.12mm(12〜120μm)であることが好ましい。tが0.012mm(12μm)未満であると、(f×t)/(f×t)<1となることがある。tが0.12mm(120μm)より厚いと、樹脂層の柔軟性(フレキシブル性)が低下して剛性が高くなり過ぎ、加工性が劣化する。樹脂層は40%以上の引張破断歪があることが好ましい。
<金属箔複合体>
上記した金属箔と樹脂層とを積層する金属箔複合体の組み合わせとしては、金属箔/樹脂層の2層構造や、樹脂層/金属箔/樹脂層、又は金属箔/樹脂層/金属箔の3層構造が挙げられる。金属箔の両側に樹脂層が存在する(樹脂層/金属箔/樹脂層)場合、全体の(f×t)の値は、2つの樹脂層のそれぞれについて計算した各(f×t)の値を加算したものとする。樹脂層の両側に金属箔が存在する(金属箔/樹脂層/金属箔)場合、全体の(f×t)の値は、2つの金属箔のそれぞれについて計算した各(f×t)の値を加算したものとする。
<180°剥離接着強度>
金属箔はその厚みが薄いことから厚み方向にくびれを生じやすい。くびれが生じると金属箔は破断するため、延性は低下する。一方、樹脂層は、引張り時にくびれが生じ難い特徴を持つ(均一歪の領域が広い)。そのため、金属箔と樹脂層との複合体においては、樹脂層の変形挙動を金属箔に伝え、樹脂と同じように金属箔も変形させることで、金属箔にくびれが生じ難くなり、延性が向上する。このとき、金属箔と樹脂層との接着強度が低いと、金属箔に樹脂層の変形挙動を伝えることができず、延性は向上しない(剥離して銅が割れる)。
そこで、接着強度を高くすることが必要となる。接着強度としては、せん断接着力が直接的な指標と考えられるが、接着強度を高くし、せん断接着力を金属箔複合体の強度と同等レベルにすると、接着面以外の場所が破断するため測定が難しくなる。
このようなことから、本発明では180°剥離接着強度fの値を用いる。せん断接着強度と180°剥離接着強度とは絶対値がまったく異なるが、加工性や引張伸度と、180°剥離接着強度との間に相関が見られたため、180°剥離接着強度を接着強度の指標とした。
ここで、実際には、「破断したときの強度=せん断密着力」になっていると考えられ、例えば30%以上の引張歪を必要とするような場合、「30%の流動応力≦せん断密着力」となり、50%以上の引張歪を必要とするような場合、「50%の流動応力≦せん断密着力」になると考えられる。そして、本発明者らの実験によると、引張歪が30%以上になると加工性が良好になったため、後述するように金属箔複合体の強度Fとして、引張歪30%における強度を採用することとしている。
図1は、fと(F×T)の関係を実験的に示す図であり、後述する各実施例及び比較例のfと(F×T)の値をプロットしている。(F×T)は引張歪30%で金属箔複合体に加わる力であり、これを加工性を向上するために必要な、最低限のせん断接着強度とみなすと、fと(F×T)の絶対値が同じであれば、両者は傾き1で相関が見られることになる。
但し、図1においては、すべてのデータのfと(F×T)が同じ相関とはならず、加工性の劣る各比較例は、(F×T)に対するfの相関係数(つまり、図1の原点を通り、(F×T)に対するfの傾き)が小さく、それだけ180°剥離接着強度が劣っている。一方、各実施例の傾きは各比較例の傾きより大きいが、もっとも傾きの小さい実施例22(ちょうど歪30%で破断したもの)の傾きが1/33であったため、この値を、加工性を向上するために必要な最低限のせん断接着強度と180°剥離接着強度との間の相関係数とみなした。すなわち、せん断接着力を、180°剥離接着強度fの33倍とみなした。
なお、比較例3、6、10の場合、図1の傾きが1/33を超えたが、後述する式1:(f×t)/(f×t)が1未満となったため、加工性が劣化している。
図1において、○が実施例を示し、×が比較例を示す。
180°剥離接着強度は、単位幅あたりの力(N/mm)である。
金属箔複合体が3層構造であって接着面が複数存在するときは、各接着面のうち、180°剥離接着強度が最も低い値を用いる。これは、最も弱い接着面が剥離するためである。又、銅箔の場合、通常S面、M面を有するが、S面は密着性が劣るため、銅箔のS面と樹脂との密着性が弱くなる。そのため、銅箔のS面の180°剥離接着強度を採用することが多い。
銅箔と樹脂層との接着強度を高くする方法としては、金属箔表面(樹脂層側の面)にクロメート処理等によってCr酸化物層を設けたり、金属箔表面に粗化処理を施したり、金属箔表面にNi被覆した後にCr酸化物層を設けることが挙げられる。
Cr酸化物層の厚みは、Cr重量で5〜100μg/dmとするとよい。この厚みは、湿式分析によるクロム含有量から算出する。又、Cr酸化物層の存在は、X線光電子分光(XPS)でCrが検出できるか否かで判定することができる(Crのピークが酸化によりシフトする)。
Ni被覆量は、90〜5000μg/dmとするとよい。Ni被覆の付着量が5000μg/dm(Ni厚み56nmに相当)を超えると、金属箔(及び金属箔複合体)の延性が低下することがある。
一方、Al箔、Ni箔、ステンレス箔、軟鋼箔、Fe-Ni合金箔、洋白箔は銅箔と比較すると樹脂層との密着性に勝るため、表面処理を施さなくても樹脂層との密着性が高い場合が多い。但し、これらの金属箔において樹脂層との密着性が低い場合、密着性を向上させるために金属箔表面の洗浄処理やめっき処理を施すと良い。
また、金属箔と樹脂層とを積層複合させるときの圧力や温度条件を変えて接着強度を高くすることができる。樹脂層が損傷しない範囲で、積層時の圧力、温度をともに大きくした方が良い。
<(f×t)/(f×t)>
次に、特許請求の範囲の((f×t)/(f×t))(以下、「式1」と称する)の意義について説明する。金属箔複合体は、同一の幅(寸法)の金属箔と樹脂層とが積層されているから、式1は金属箔複合体を構成する金属箔と樹脂層に加わる力の比を表している。従って、この比が1以上であることは、樹脂層側により多くの力が加わることを意味し、樹脂層側が金属箔より強度が高いことになる。そして、金属箔は破断せずに良好な加工性を示す。
一方、(f×t)/(f×t)<1になると、金属箔側により多くの力が加わってしまうので、樹脂層の変形挙動を金属箔に伝え、樹脂と同じように金属箔を変形させるという上記した作用が生じなくなる。
ここで、f及びfは、塑性変形が起きた後の同じ歪量での応力であればよいが、金属箔の引張破断歪と、樹脂層(例えばPETフィルム)の塑性変形が始まる歪とを考慮して引張歪4%の応力としている。なお、f及びf(並びにf)は、全てMD(Machine Direction)の値とする。
<33f/(F×T)>
次に、特許請求の範囲の(33f/(F×T))(以下、「式2」と称する)の意義について説明する。上記したように、加工性を向上するために必要な、最低限の金属箔と樹脂層との接着強度を直接示すせん断接着力は、180°剥離接着強度fの約33倍であるから、33fは金属箔と樹脂層との加工性を向上するために必要な、最低限の接着強度を表している。一方、(F×T)は金属箔複合体に加わる力であるから、式2は、金属箔と樹脂層との接着強度と、金属箔複合体の引張抵抗力との比になる。そして、金属箔複合体が引張られると、金属箔と樹脂層の界面で、局所変形をしようとする金属箔と引張均一歪をしようとする樹脂とによりせん断応力が掛かる。従って、このせん断応力より接着強度が低いと銅と樹脂層が剥離してしまい、金属箔に樹脂層の変形挙動を伝えることができなくなり、金属箔の延性が向上しない。
つまり、式2の比が1未満であると、接着強度が金属箔複合体に加わる力より弱くなって金属箔と樹脂が剥離し易くなり、金属箔がプレス成形等の加工によって破断する。
式2の比が1以上であれば、銅と樹脂層とが剥離せずに樹脂層の変形挙動を金属箔に伝えることができ、金属箔の延性が向上する。なお、式2の比は高いほど好ましいが、10以上の値を実現することは通常は困難であるため、式2の上限を10とするとよい。
尚、33f/(F×T)が大きいほど加工性は向上すると考えられるが、樹脂層の引張歪lと33f/(F×T)は比例しない。これは(f×t)/(f×t)の大きさ、金属箔、樹脂層単体の延性の影響によるものであるが、33f/(F×T)≧1、(f×t)/(f×t)≧1を満たす金属箔と樹脂層の組み合わせであれば、必要とする加工性を有する複合体を得ることができる。
ここで、金属箔複合体の強度Fとして、引張歪30%における強度を用いるのは、上記したように引張歪が30%以上になると加工性が良好になったためである。又、金属箔複合体の引張試験をしたところ、引張歪30%までは歪によって流動応力に大きな差が生じたが、30%以後では引張歪によっても流動応力に大きな差が生じなかった(多少加工硬化したが曲線の傾きはかなり小さくなった)からである。
なお、金属箔複合体の引張歪が30%以上でない場合、金属箔複合体の引張強度をFとする。
なお、金属箔が銅箔の場合、金属箔複合体の加工性が銅箔の結晶粒形状に大きく影響される。そして、銅箔の結晶粒が小さすぎると加工性が劣化し割れやすくなったため、平均結晶粒を10μm以上とすることが好ましい。また、結晶粒が大きい場合、圧延方向に長く伸びた大きな結晶粒の形状が等方的でないとやはり加工性が劣化し割れやすくなった。そこで、結晶粒径が10μmを超える結晶粒において、「(板面方位から観察した銅箔の結晶粒の最大内接円の直径の平均値)/(板面方位から観察した銅箔の結晶粒の最小外接円の直径の平均値)」で表される値(比)Rを0.5以上とすることが好ましい。Rが1に近い方が等方的な形状をしているが、圧延後の銅箔は圧延方向に結晶粒が伸びる傾向にあり、Rを0.8以上にすることが困難であったため、Rの上限は通常は0.8以下である。
上記した結晶粒径が10μmを超える結晶粒は、銅箔表面の0.1×0.1mmの面積について測定する。
以上のように、本発明の金属箔複合体は、プレス加工等のような一軸曲げと異なる過酷(複雑)な変形を行っても金属箔が割れることを防止し、加工性に優れる。特に本発明は、プレス加工のような立体成形に適する。金属箔複合体を立体成形することで、金属箔複合体を複雑な形状にしたり、金属箔複合体の強度を向上させることができ、例えば金属箔複合体自身を各種電源回路の筐体とすることもでき、部品点数やコストの低減を図ることができる。
<l/L>
金属箔複合体の引張破断歪lと、樹脂層単体の引張破断歪Lとの比l/Lが0.7〜1であることが好ましい。
通常、金属箔の引張破断歪より樹脂層の引張破断歪が圧倒的に高く、同様に樹脂層単体の破断歪の方が金属箔複合体の引張破断歪より圧倒的に高い。一方、上記したように本発明においては、金属箔に樹脂層の変形挙動を伝えて金属箔の延性を向上させており、それに伴って金属箔複合体の引張破断歪を樹脂層単体の引張破断歪の70〜100%まで向上させることができる。そして、比l/Lが0.7以上であると、プレス成形性がさらに向上する。
なお、金属箔複合体の引張破断歪lは、引張試験を行ったときの引張破断歪伸びであり、樹脂層と金属箔が同時に破断したときはその値とし、金属箔が先に破断したときは金属箔が破断した時点の値とする。又、樹脂層単体の引張破断歪Lは、金属箔両面に樹脂層がある場合、両方の樹脂層のそれぞれについて引張試験を行って引張破断歪を測定し、値の大きいほうの引張破断歪をLとする。金属箔両面に樹脂層がある場合、金属箔を除去して生じた2つの樹脂層のそれぞれについて測定する。
<樹脂層のTg>
通常、樹脂層は高温で強度が低下したり接着力が低下するため、高温では(f×t)/(f×t)≧1や、1≦33f/(F×T)を満たし難くなる。例えば、樹脂層のTg(ガラス転移温度)以上の温度では、樹脂層の強度や接着力を維持することが難しくなる場合があるが、Tg未満の温度であれば樹脂層の強度や接着力を維持し易くなる傾向にある。つまり、樹脂層のTg(ガラス転移温度)未満の温度(例えば5℃〜215℃)であれば、金属箔複合体が(f×t)/(f×t)≧1、及び1≦33f/(F×T)を満たし易くなる。なお、Tg未満の温度においても、温度が高いほうが樹脂層の強度や密着力が小さくなり、式1および式2を満たし難くなる傾向にあると考えられる(後述の実施例20−22参照)。
さらに、式1及び式2を満たす場合、樹脂層のTg未満の比較的高い温度(例えば40℃〜215℃)でも金属箔複合体の延性を維持できることが判明している。樹脂層のTg未満の比較的高い温度(例えば40℃〜215℃)でも金属箔複合体の延性を維持できると、温間プレスなどの工法においても優れた加工性を示す。又、樹脂層にとっては温度が高いほうが成形性がよい。また、プレス後に形状を跡付けるために(弾性変形で元に戻らないように)温間でプレスされることが行われるので、この点でも樹脂層のTg未満の比較的高い温度(例えば40℃〜215℃)でも金属箔複合体の延性を維持できると好ましい。
なお、金属箔複合体が接着剤層と樹脂層とを含む場合や、3層構造の金属箔複合体のように樹脂層が複数存在する場合、最もTg(ガラス転移温度)が低い樹脂層のTgを採用する。
<銅箔複合体の製造>
Cuを99.99質量%以上含み、残部が不可避不純物からなる電気銅に、さらに表1、表2に記載の元素を添加してインゴットを作製した後、熱間圧延し、表面切削で酸化物を取り除いた後、冷間圧延、焼鈍と酸洗を繰り返し、表1、表2の厚みt(mm)まで薄くし、最後に焼鈍を行って加工性を確保し、ベンゾトリアゾールで防錆処理して金属箔を得た。金属箔が幅方向で均一な組織となるよう、冷間圧延時のテンション及び圧延材の幅方向の圧下条件を均一にした。次の焼鈍では幅方向で均一な温度分布となるよう複数のヒータを使用して温度管理を行い、銅の温度を測定して制御した。
さらに、得られた銅箔表面に対し表1、表2に示す表面処理を行った後、銅箔の結晶粒径を制御するために100℃で2時間加熱し、次いで表1、表2に示す樹脂フィルム(樹脂層)を用い、(樹脂層のTg+50℃)以上の温度で真空プレス(プレス圧力200N/cm2)によって樹脂フィルムを積層し、表1、表2に示す層構造の金属箔複合体を作製した。但し、実施例25、26、及び比較例2、4については、上記表面処理を行った後に加熱をせず、そのまま樹脂フィルムを同様に積層した。また、実施例27〜29については上記表面処理を行った後に、実施例27については銅箔を75℃で30分間加熱し、実施例28については銅箔を150℃で30分間加熱し、実施例29については銅箔を350℃で30分間加熱した。そして、その後樹脂フィルムを同様に積層した。
銅箔の再結晶は、上記真空プレス中に起きるが、その前にあらかじめ100℃で2時間加熱しておくことで、後述する表3に示すように等方的な再結晶粒を得ることができた。なお、銅箔の両面に樹脂フィルムを積層した場合、両面のfを測定し、fが小さい方(接着強度が弱い方)の面の銅箔の表面処理を表1、表2に記載した。
なお、表1、表2中、Cuは金属箔を示し、PIはポリイミドフィルム、PETはポリエチレンテレフタレートフィルムを示す。又、PI、PETのTgは、それぞれ220℃、70℃であった。
なお、表面処理の条件は以下の通りである。
クロメート処理:クロメート浴(K2Cr2O7:0.5〜5g/L)を用い、電流密度1〜10A/dmで電解処理した。
Ni被覆+クロメート処理:Niめっき浴(Niイオン濃度:1〜30g/Lのワット浴)を用い、めっき液温度25〜60℃、電流密度0.5〜10A/dmでNiめっきを行った後、上記と同様にクロメート処理を行った。
粗化処理:処理液(Cu:10〜25g/L、H2SO4:20〜100g/L)を用い、温度20〜40℃、電流密度30〜70A/dm、電解時間1〜5秒で電解処理を行った。その後、Ni−Coめっき液(Coイオン濃度:5〜20g/L、Niイオン濃度:5〜20g/L、pH:1.0〜4.0)を用い、温度25〜60℃、電流密度:0.5〜10A/dmでNi−Coめっきを行った。
<アルミニウム箔複合体の製造>
Al箔は市販の純アルミニウム板0.1mmを元に冷間圧延により25μmした。この原箔を脱脂後、5%NaOH溶液で洗浄した後、表4に示す樹脂フィルム(樹脂層)を用い、350度で真空プレス(プレス圧力200N/cm2)によって樹脂フィルムを積層し、表4に示す層構造の金属箔複合体を作製した。
<Ni箔複合体の製造>
純度99.90質量%以上のNiインゴットを鋳造し、熱間圧延、冷間圧延、焼鈍を繰り返しJIS H4551 NW2200Niに準ずるNi箔(厚み17μm)を作製した。作製したNi箔を700℃×30分焼鈍した後、密着性を向上させるため、硫酸中で酸洗し、アルカリ洗浄した後に、スルファミン酸Niめっき(電流密度 10A/dm2、めっき厚が1μm)を施した。その後、表4に示す樹脂フィルム(樹脂層)を用い、350℃で真空プレス(プレス圧力200N/cm2)によって樹脂フィルムを積層し、表4に示す層構造の金属箔複合体を作製した。
<ステンレス箔複合体の製造>
それぞれ市販のSUS301、SUS 304、SUS 316、SUS 430、SUS 631ステンレス板を焼鈍して柔らかくした後、厚み25μmまで冷間圧延した。その後、400番のバフ研磨により表面を粗くしながら厚み18μmまで薄くした後、超音波による表面洗浄を行った。その後、1000℃で5秒間、アルゴン雰囲気中で焼鈍し、表4に示す樹脂フィルム(樹脂層)を用い、350℃で真空プレス(プレス圧力200N/cm2)によって樹脂フィルムを積層し、表4に示す層構造の金属箔複合体を作製した。
<軟鋼箔複合体の製造>
市販のJIS G3141 SPCCA 軟鋼板を冷間圧延と焼鈍を繰り返して厚み25μmまで冷間圧延した。その後、400番のバフ研磨により表面を粗くしながら厚み18μmまで薄くした後、超音波による表面洗浄を行った。その後、1000℃で5秒間、アルゴン雰囲気中で焼鈍し、表4に示す樹脂フィルム(樹脂層)を用い、350℃で真空プレス(プレス圧力200N/cm2)によって樹脂フィルムを積層し、表4に示す層構造の金属箔複合体を作製した。
<Fe-Ni合金箔複合体の製造>
それぞれFe-36質量%Ni、Fe-50質量%Ni、Fe-85質量%Niの組成となるように真空溶解で鋳造、熱間圧延、面削、冷間圧延、焼鈍を繰り返して厚み25μmまで冷間圧延した。その後、400番のバフ研磨により表面を粗くしながら厚み18μmまで薄くした後、超音波による表面洗浄を行った。その後、1000℃で5秒間、アルゴン雰囲気中で焼鈍し、表4に示す樹脂フィルム(樹脂層)を用い、350℃で真空プレス(プレス圧力200N/cm2)によって樹脂フィルムを積層し、表4に示す層構造の金属箔複合体を作製した。
<洋白箔複合体の製造>
JIS H3110 C7451に記載の成分となるようにインゴットを鋳造し、熱間圧延と冷間圧延、焼鈍を繰り返し、厚み25μmの洋白箔とした。この後、800℃で10秒間、アルゴン雰囲気で再結晶焼鈍させた後に硫酸溶液で酸洗し、アルカリ洗浄した後、スルファミン酸Niめっき(電流密度 10A/dm2、めっき厚が1μm)を施した。その後、表4に示す樹脂フィルム(樹脂層)を用い、350℃で真空プレス(プレス圧力200N/cm2)によって樹脂フィルムを積層し、表4に示す層構造の金属箔複合体を作製した。
なお、表4中、Al,Ni,SUS,洋白は金属箔を示し、PIはポリイミドフィルムを示す。又、PIのTgは220℃であった。
<引張試験>
各金属箔複合体から幅12.7mmの短冊状の引張試験片を複数作製した。金属箔、及び樹脂フィルムの引張試験については、積層前の金属箔単体及び樹脂フィルム単体を12.7mmの短冊状にした。
そして、引張試験機により、JIS−Z2241に従い、金属箔の圧延方向と平行な方向に引張試験した。引張試験時の試験温度を表1、表2に示す。
<180°ピール試験>
180°ピール試験を行って、180°剥離接着強度fを測定した。まず、金属箔複合体から幅12.7mmの短冊状のピール試験片を複数作製した。試験片の金属箔面をSUS板に固定し、樹脂層を180°方向に引き剥がした。樹脂層が金属箔の両面に存在する実施例については樹脂層+金属箔をSUS板に固定し、逆側の樹脂層を180°方向に引き剥がした。金属箔が樹脂層の両面に存在する実施例については片面の金属箔を除去した後に逆面の金属箔側をSUS板に固定し、樹脂層を180°方向に引き剥がした。そのほかの条件はJIS−C5016に従った。
尚、JISの規格では金属箔層を引き剥がすことになっているが、実施例にて樹脂層を引き剥がしたのは金属箔の厚み、剛性による影響を小さくするためである。
<銅箔の結晶粒の等方性の評価>
銅箔の結晶粒の等方性を評価するため、(板面方位から観察した銅箔の結晶粒の最大内接円の直径の平均値)/(板面方位から観察した銅箔の結晶粒の最小外接円の直径の平均値)で表される値(比)Rを求めた。具体的には、銅箔表面の0.1×0.1mmの面積を、電子顕微鏡(日本電子社製:JEOL JXA−8500F)を用いてEBSD測定し、5°以上の角度差がある部分を結晶粒界(双晶粒界は除く)として結晶粒径を測定し、平均結晶粒径を求めた。結晶粒径が10μm未満であるところを除き、ランダムに抽出した150個の結晶粒について最大内接円と最小外接円を求め、それぞれの平均値を算出した。EBSD測定は、TSLソリューションズ社製のOIM(結晶方位解析装置)を用いて行った。
<加工性の評価>
図2に示すカップ試験装置10を用いて加工性の評価を行った。カップ試験装置10は、台座4とポンチ2とを備えており、台座4は円錐台状の斜面を有し、円錐台は上から下へ向かって先細りになっていて、円錐台の斜面の角度は水平面から60°をなしている。又、円錐台の下側には、直径15mmで深さ7mmの円孔が連通している。一方、ポンチ2は先端が直径14mmの半球状の円柱をなし、円錐台の円孔へポンチ2先端の半球部を挿入可能になっている。
なお、円錐台の先細った先端と、円錐台の下側の円孔の接続部分は半径(r)=3mmの丸みを付けている。
そして、金属箔複合体を直径30mmの円板状の試験片20に打ち抜き、台座4の円錐台の斜面に金属箔複合体を載置し、試験片20の上からポンチ2を押し下げて台座4の円孔へ挿入した。これにより、試験片20がコニカルカップ状に成形された。
なお、金属箔複合体の片面にのみ樹脂層がある場合、樹脂層を上にして台座4に載置する。又、金属箔複合体の両面に樹脂層がある場合、M面と接着している樹脂層を上にして台座4に載置する。金属箔複合体の両面がCuの場合はどちらが上であってもよい。
成形後の試験片20内の金属箔の割れの有無を目視で判定し、以下の基準で加工性の評価を行った。
◎:金属箔が割れず、金属箔にシワもない
○:金属箔が割れなかったが、金属箔に若干のシワがある
×:金属箔が割れた
得られた結果を表1〜表4に示す。なお、表1、表4の試験温度は、F、f、f、f、及び加工性の評価を行った温度を示す。
Figure 2013144382
Figure 2013144382
Figure 2013144382
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表1〜表4から明らかなように、各実施例の場合、(f×t)/(f×t)≧1、及び1≦33f/(F×T)をともに満たし、加工性に優れたものとなった。
なお、同じ構成の金属箔積層体を用いた実施例13と実施例23とを比較すると、室温(約25℃)で引張試験を行ってF等を測定した実施例13の方が、実施例23より(f×t)/(f×t)の値が大きく、実施例23では試験温度上昇により樹脂層が弱く(fが小さく)なっていることが分かる。
又、表3に示すように、金属箔として銅箔を用いた場合、100℃で2時間加熱してから樹脂フィルムを積層した実施例1〜24の方が、加熱せずに樹脂フィルムを積層した実施例25、26に比べ、R値が高くなり、等方的な再結晶粒を得ることができた。尚、銅箔をそれぞれ80℃未満(実施例27、加熱75℃)、又は150〜350℃(実施例28、150℃、実施例29、350℃)で加熱した後に樹脂フィルムを積層するとR値が低くなり、銅箔を加熱した効果が生じなかった。
一方、銅箔に表面処理をせずに樹脂フィルムを積層した比較例1の場合、接着強度が低下し、33f/(F×T)の値が1未満となり、加工性が劣化した。
積層時のプレス圧力を100N/cm2に低減した比較例2、5の場合も接着強度が低下し、33f/(F×T)の値が1未満となり、加工性が劣化した。
樹脂フィルムの厚みを薄くした比較例3、6、10の場合、樹脂フィルムの強度が金属箔に比べて弱くなって(f×t)/(f×t)の値が1未満となり、加工性が劣化した。
樹脂フィルムと金属箔とを熱融着せずに接着剤で積層した比較例4の場合、接着強度が低下し、33f/(F×T)の値が1未満となり、加工性が劣化した。
銅箔中のSnの含有量が500ppmを超えた比較例7の場合、再結晶時にかえって結晶粒が微細化し易くなると共に、合金化による強度上昇のためfが上昇し、(f×t)/(f×t)、33f/(F×T)が1未満となり、加工性が劣化した。
銅箔中のAgの含有量を50ppm未満としたこと以外は実施例22と同様の条件で複合体を作製した比較例8の場合、Agによる結晶粒の粗大化効果が生じず、結晶粒が実施例22より小さかったため、F、f2、が上昇し、(f×t)/(f×t)、33f/(F×T)が1未満となり、加工性が劣化した。
それぞれ実施例30,31,33と同じ構成の金属箔積層体を用いたが、積層時のプレス圧力を100N/cm2に低減した比較例9,11,12の場合も接着強度が低下し、33f/(F×T)の値が1未満となり、加工性が劣化した。
本発明の銅箔は、銅箔と樹脂層とを積層してなる金属箔複合体に用いられる銅箔であって、厚み50μm以下、破断歪が4%以上、Ag、Sn、In、Au、Mn、Ni、及びZnの群から選ばれる1種又は2種以上を質量率で合計30ppm〜500ppm含有し、平均結晶粒径が10μm以上であり、さらに、結晶粒径が10μmを超える結晶粒において、(前記銅箔の表面から観察した銅箔の結晶粒の最大内接円の直径の平均値)/(前記銅箔の表面から観察した銅箔の結晶粒の最小外接円の直径の平均値)で表される比Rが、0.5≦R≦0.8を満たし、前記銅箔を厚み120μm以下の樹脂層と積層したときに、前記銅箔の厚みをt(mm)、引張歪4%における前記銅箔の応力をf(MPa)、前記樹脂層の厚みをt(mm)、引張歪4%における前記樹脂層の応力をf(MPa)としたとき、式1:(f×t)/(f×t)≧1を満たし、かつ、前記銅箔と前記樹脂層との180°剥離接着強度をf(N/mm)、前記銅箔複合体の引張歪30%における強度をF(MPa)、前記銅箔複合体の厚みをT(mm)としたとき、式2:1≦33f/(F×T)を満たす。

Claims (6)

  1. Ag、Sn、In、Au、Mn、Ni、及びZnの群から選ばれる1種又は2種以上を質量率で合計30ppm〜500ppm含有する銅箔、Alを99質量%以上含むアルミニウム箔、Niを99質量%以上含むニッケル箔、ステンレス箔、軟鋼箔、Fe-Ni合金箔又は洋白箔からなる金属箔と、樹脂層とが積層された金属箔複合体であって、
    前記金属箔の厚みをt(mm)、引張歪4%における前記金属箔の応力をf(MPa)、前記樹脂層の厚みをt(mm)、引張歪4%における前記樹脂層の応力をf(MPa)としたとき、式1:(f×t)/(f×t)≧1を満たし、
    かつ、前記金属箔と前記樹脂層との180°剥離接着強度をf(N/mm)、前記金属箔複合体の引張歪30%における強度をF(MPa)、前記金属箔複合体の厚みをT(mm)としたとき、式2:1≦33f/(F×T)を満たすことを特徴とする金属箔複合体。
  2. 前記樹脂層のガラス転移温度未満の温度において、前記式1及び式2が成り立つことを特徴とする請求項1記載の金属箔複合体。
  3. 前記金属箔複合体の引張破断歪lと、前記樹脂層単体の引張破断歪Lとの比l/Lが0.7〜1であることを特徴とする請求項1又は2記載の金属箔複合体。
  4. 銅箔と樹脂層とを積層してなる金属箔複合体に用いられる銅箔であって、厚み50μm以下、破断歪が4%以上、Ag、Sn、In、Au、Mn、Ni、及びZnの群から選ばれる1種又は2種以上を質量率で合計30ppm〜500ppm含有し、平均結晶粒径が10μm以上であり、
    さらに、結晶粒径が10μmを超える結晶粒において、(板面方位から観察した銅箔の結晶粒の最大内接円の直径の平均値)/(板面方位から観察した銅箔の結晶粒の最小外接円の直径の平均値)で表される比Rが、0.5≦R≦0.8を満たし、
    前記銅箔を厚み120μm以下の樹脂層と積層したときに、前記銅箔の厚みをt(mm)、引張歪4%における前記銅箔の応力をf(MPa)、前記樹脂層の厚みをt(mm)、引張歪4%における前記樹脂層の応力をf(MPa)としたとき、式1:(f×t)/(f×t)≧1を満たし、
    かつ、前記銅箔と前記樹脂層との180°剥離接着強度をf(N/mm)、前記銅箔複合体の引張歪30%における強度をF(MPa)、前記銅箔複合体の厚みをT(mm)としたとき、式2:1≦33f/(F×T)を満たすことを特徴とする銅箔。
  5. 請求項1〜3のいずれか記載の金属箔複合体を加工してなる成形体。
  6. 請求項1〜3のいずれか記載の金属箔複合体を加工する成形体の製造方法。
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