JP2013142645A - X線撮影方法およびx線撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 暗電流値を変換膜の温度に対応させて補正して正確なX線撮影画像を得ることが可能なX線撮影方法および装置を提供する。
【解決手段】 画素値測定部61は、X線が照射される照射領域の画素値をX線画像の画素値として測定するとともに、X線が照射されない非照射領域の画素値を温度測定用の画素値として測定する。画像補正部62は、第1パラメータ記憶部71に記憶した第1パラメータと画素値測定部61で測定した温度測定用の画素値とから変換膜の温度を特定する温度特定部63と、この変換膜の温度と第2パラメータ記憶部72に記憶した第2パラメータとから暗電流値記憶部73に記憶した暗電流値を補正する暗電流値補正部64と、画素値測定部61で測定したX線画像の画素値を暗電流値補正部64により補正した後の暗電流値を使用して補正する画素値補正部65とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 画素値測定部61は、X線が照射される照射領域の画素値をX線画像の画素値として測定するとともに、X線が照射されない非照射領域の画素値を温度測定用の画素値として測定する。画像補正部62は、第1パラメータ記憶部71に記憶した第1パラメータと画素値測定部61で測定した温度測定用の画素値とから変換膜の温度を特定する温度特定部63と、この変換膜の温度と第2パラメータ記憶部72に記憶した第2パラメータとから暗電流値記憶部73に記憶した暗電流値を補正する暗電流値補正部64と、画素値測定部61で測定したX線画像の画素値を暗電流値補正部64により補正した後の暗電流値を使用して補正する画素値補正部65とを備える。
【選択図】 図1
Description
この発明は、二次元アレイX線検出器を使用するX線撮影方法およびX線撮影装置に関する。
X線撮影装置に使用される二次元アレイX線検出器としては、例えば、フラットパネルディテクタ(FPD)が知られている。このフラットパネルディテクタは、TFT等のスイッチング素子が二次元アレイ(行列)状に配置された基板上に、a−Se(アモルファス・セレン)等の変換膜を蒸着した構成を有する。このフラットパネルディテクタにおいては、被検体を通過したX線像が変換膜上に投影されると、像の濃淡に比例した電荷信号が変換膜内に発生する。この電荷信号は、二次元アレイ状に配置された画素電極により収集され、静電容量(キャパシタ)に蓄積される。静電容量に蓄積された電荷は、スイッチング素子の動作に伴って読み出され、電気信号として画像処理部に送信されて画像処理が行われる。
このようなa−Se等の変換膜を使用した二次元アレイX線検出器においては、X線を照射しない場合においても、静電容量に蓄積される暗電流と呼称される微少な電流成分が存在する。このため、同一の撮影部位を同一の条件で撮影しても、暗電流の影響で正確な画像が得られないことがある。このため、従来の二次元アレイX線検出器においては、上述した暗電流に起因する画素値を暗電流値として値を予め測定しておき、被検体を測定して得たX線画像のデータから暗電流値に相当する成分を減算することによりX線画像を補正するようにしている。
特許文献1には、X線検出器における暗電流値が検出器内部の温度によって変化することをも考慮し、暗電流値が時間の経過に伴って変化してもこれを適宜補正可能とするために、暗電流の変化値が所定値を越えた時点で暗電流の補正が必要であると判断する暗電流補正判断手段を備えたX線撮影装置が開示されている。
特許文献1にも記載されたように、暗電流値は二次元アレイX線検出器の変換膜の温度変化により変化する。このため、X線画像を暗電流値により補正する場合には、変換膜の温度に基づいて暗電流値を補正することが好ましい。この場合において、温度センサを使用して変換膜の温度を測定した場合には、構造物の制限等により変換膜の温度変動を正確に測定することができないばかりではなく、X線撮影時においては変換膜の温度測定を実行することができない。このため、暗電流値を正確に補正することが困難となるという問題が生じている。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、暗電流値を変換膜の温度に対応させて正確に補正することにより、正確なX線撮影画像を得ることが可能なX線撮影方法およびX線撮影装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、X線に感応し入射X線量に対応した電荷信号を出力する変換膜と、前記変換膜の表面に画素に対応して行列状に配置された複数の画素電極と、前記各画素電極に各々接続された電荷信号を蓄積する複数の蓄積容量と、前記画素電極に接続されたスイッチング素子と、信号の読み出し時にゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次オンとするゲートドライバと、前記各蓄積容量に蓄積された電荷信号をデータバスラインを介して画素値として読み出すデータ集積部と、を備えた二次元アレイX線検出器を使用するX線撮影方法において、前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射されない非照射領域における画素について、前記スイッチング素子をオン状態としたときの前記データバスラインから読み出される画素値と、そのときの前記変換膜の温度との関係を示す第1パラメータを記憶する第1記憶工程と、前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射される照射領域における画素について、前記変換膜にX線を照射していない状態で前記スイッチング素子をオン状態としたときの前記データバスラインから読み出される画素値と、そのときの前記変換膜の温度との関係を示す第2パラメータを記憶する第2記憶工程と、前記変換膜にX線を照射していない状態で、前記スイッチング素子を順次オン状態としたときに前記データバスラインにより読み出される画素値を各画素の暗電流値として測定する暗電流値測定工程と、前記変換膜に被検体を介してX線を照射した状態で、前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射される照射領域における画素について、前記スイッチング素子を順次オン状態としたときに前記データバスラインにより読み出される画素値をX線画像の画素値として測定するとともに、前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射されない非照射領域における画素について、前記スイッチング素子をオン状態としたときに前記データバスラインにより読み出される画素値を温度測定用の画素値として測定する撮影工程と、前記第1記憶工程において記憶した第1パラメータと前記撮影工程で測定した温度測定用の画素値とから、撮影工程における前記変換膜の温度を特定する温度特定工程と、前記第2記憶工程において記憶した第2パラメータと前記温度特定工程で特定した前記変換膜の温度とから、前記暗電流値測定工程で測定した暗電流値を補正する暗電流値補正工程と、前記撮影工程で測定したX線画像の画素値を前記暗電流値補正工程で補正した暗電流値を使用して補正する画像補正工程とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、X線に感応し入射X線量に対応した電荷信号を出力する変換膜と、前記変換膜の表面に画素に対応して行列状に配置された複数の画素電極と、前記各画素電極に各々接続された電荷信号を蓄積する複数の蓄積容量と、前記画素電極に接続されたスイッチング素子と、信号の読み出し時にゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次オンとするゲートドライバと、前記各蓄積容量に蓄積された電荷信号をデータバスラインを介して画素値として読み出すデータ集積部と、を備えた二次元アレイX線検出器を使用するX線撮影装置において、前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射されない非照射領域における画素について、前記スイッチング素子をオン状態としたときの前記データバスラインから読み出される画素値と、そのときの前記変換膜の温度との関係を示す第1パラメータを記憶する第1パラメータ記憶部と、前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射される照射領域における画素について、前記変換膜にX線を照射していない状態で前記スイッチング素子をオン状態としたときの前記データバスラインから読み出される画素値と、そのときの前記変換膜の温度との関係を示す第2パラメータを記憶する第2パラメータ記憶部と、前記変換膜にX線を照射していない状態で、前記スイッチング素子を順次オン状態としたときに前記データバスラインにより読み出される画素値を各画素の暗電流値として記憶する暗電流値記憶部と、前記変換膜に被検体を介してX線を照射した状態で、前記スイッチング素子を順次オン状態として読み出される画素値のうち、X線が照射される照射領域の画素値をX線画像の画素値として測定するとともに、前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射されない非照射領域における画素の画素値を温度測定用の画素値として測定する画素値測定部と、前記第1パラメータ記憶部に記憶した第1パラメータと前記画素値測定部で測定した温度測定用の画素値とから前記変換膜の温度を特定し、この変換膜の温度と前記第2パラメータ記憶部に記憶した第2パラメータとから前記暗電流値記憶部に記憶した暗電流値を補正するとともに、前記画素値測定部で測定したX線画像の画素値を補正後の暗電流値を使用して補正する画像補正部とを備えたことを特徴とする。
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、二次元アレイX線検出器におけるX線の非照射領域の画素値を温度測定用の画素値として利用して変換膜の温度を特定し、特定された温度に基づいて補正した暗電流値を利用してX線画像の画素値を補正することから、X線撮影時における変換膜の温度を正確に測定して、正確なX線画像を得ることが可能となる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、この発明に係る二次元アレイX線検出器としてのフラットパネルディテクタ4を適用したX線撮影装置の構成について説明する。図1は、この発明に係る二次元アレイX線検出器としてのフラットパネルディテクタ4を適用したX線撮影装置の概要図である。
このX線撮影装置は、被検体である被検者1を載置するテーブル2と、X線管3と、フラットパネルディテクタ4と、A/D変換器5と、制御部6と、記憶部7と、キーボード等の入力部11と、CRT等の表示部12と、X線管3に付与する管電圧等を制御するX線管制御部8とを備える。
ここで、記憶部7は、フラットパネルディテクタ4における変換膜にX線が照射されない非照射領域における画素の画素値と、そのときのフラットパネルディテクタ4における変換膜の温度との関係を示す第1パラメータを記憶する第1パラメータ記憶部71と、フラットパネルディテクタ4におけるX線が照射される照射領域における画素におけるX線を照射していない状態での画素値と、そのときのフラットパネルディテクタ4の変換膜の温度との関係を示す第2パラメータを記憶する第2パラメータ記憶部72と、フラットパネルディテクタ4における変換膜にX線を照射していない状態での画素値を、各画素の暗電流値として記憶する暗電流値記憶部73とを備える。
一方、制御部6は、画素値測定部61と、画像補正部62とを備える。画素値測定部61は、フラットパネルディテクタ4に被検者1を介してX線を照射した状態で読み出される画素値のうち、X線が照射される照射領域の画素値をX線画像の画素値として測定するとともに、X線が照射されない非照射領域の画素値を温度測定用の画素値として測定するためのものである。また、画像補正部62は、第1パラメータ記憶部71に記憶した第1パラメータと画素値測定部61で測定した温度測定用の画素値とからフラットパネルディテクタ4における変換膜の温度を特定する温度特定部63と、この変換膜の温度と第2パラメータ記憶部72に記憶した第2パラメータとから暗電流値記憶部73に記憶した暗電流値を補正する暗電流値補正部64と、画素値測定部61で測定したX線画像の画素値を暗電流値補正部64により補正した後の暗電流値を使用して補正する画素値補正部65とを備える。
このX線撮影装置は、X線管3からテーブル2上の被検者1に向けてX線を照射し、被検者1を通過したX線をフラットパネルディテクタ4により検出し、制御部6において検出されたX線を画像処理し、画像処理されたX線による映像信号を利用して表示部12にX線像を表示する構成を有する。
次に、フラットパネルディテクタ4の構成について説明する。図2は、フラットパネルディテクタ4を側面視した等価回路である。また、図3は、フラットパネルディテクタ4を平面視した等価回路である。
これらの図に示すように、このフラットパネルディテクタ4は、ガラス基板41と、このガラス基板41上に形成されたTFT(薄膜トランジスタ)42と、このTFT42上に蒸着されたa−Se等の変換膜43と、この変換膜43上に配置された共通電極44とを備える。
TFT42には、縦横のマトリックス状、すなわち、二次元アレイ状の配置で、電荷収集電極である画素電極45が配設されている。この画素電極45は、例えば、行列方向に1024個×1024個配置されている。図2および図3においては、行列方向に3個×3個配置した場合を模式的に示している。各画素電極45には、スイッチング素子46と、静電容量(キャパシタ)47とが接続されている。
各画素電極45は、各スイッチング素子46のソースSに接続されている。図3に示すゲートドライバ51には、複数本のゲートバスライン52が接続されており、これらのゲートバスライン52はスイッチング素子46のゲートGに接続されている。一方、図3に示すように、電荷信号を収集して1つに出力するマルチプレクサ53には、増幅器54を介して複数本のデータバスライン55が接続されており、これらのデータバスライン55は、各スイッチング素子46のドレインDに接続されている。
このフラットパネルディテクタ4においては、被検者1を通過したX線が変換膜43上に投影されると、像の濃淡に比例した電荷信号(キャリア)が変換膜43内に発生する。この電荷信号は、二次元アレイ状に配置された画素電極45により収集され、静電容量47に蓄積される。そして、共通電極44にバイアス電圧を印加した状態で、ゲートドライバ51によりゲートバスライン52に電圧を印加することにより、各スイッチング素子46のゲートGがオン状態となる。これにより、静電容量47に蓄積された電荷信号は、スイッチング素子46におけるソースSとドレインDとを介して、データバスライン55に読み出される。各データバスライン55に読み出された電荷信号は、増幅器54で増幅され、マルチプレクサ53で1つの電荷信号にまとめられて出力される。この電荷信号は、A/D変換器5でディジタル化され、X線検出信号として図1に示す制御部6に出力される。
このような構成を有するフラットパネルディテクタ4においては、X線を照射しない場合においても、静電容量47に蓄積される暗電流と呼称される微少な電流成分が存在する。このため、同一の撮影部位を同一の条件で撮影しても、暗電流の影響で正確な画像が得られないことがある。このため、一般的には、暗電流値を予め測定しておき、被検体を測定して得たX線画像のデータから暗電流値に相当する成分を減算することによりX線画像を補正する構成が採用されている。そして、この発明においては、フラットパネルディテクタ4におけるX線の非照射領域の画素値を温度測定用の画素値として利用して変換膜43の温度を特定し、特定された温度に基づいて補正した暗電流値を利用してX線画像の画素値を補正する構成を採用している。
このX線撮影装置を利用してX線撮影を行う場合には、撮影に先だって、フラットパネルディテクタ4におけるX線が照射されない非照射領域E1における画素について、スイッチング素子46をオン状態としたときのデータバスライン55から読み出される画素値と、そのときの変換膜43の温度との関係を示す第1パラメータを、図1に示す第1パラメータ記憶部71に記憶する。
図4は、フラットパネルディテクタ4における非照射領域E1と照射領域E2とを示す説明図である。
フラットパネルディテクタ4における変換膜43の表面の中央部は、被検者1を介してX線が照射されることによりX線撮影に使用される照射領域E2となっている。そして、変換膜43におけるこの照射領域E2の外周部には、パネル等の構造物と対向することでX線が照射されない非照射領域E1が形成されている。このX線撮影装置においては、この非照射領域E2を利用してフラットパネルディテクタ4における変換膜43の温度を特定するようにしている。
図5は、非照射領域E1における画素について、上述したスイッチング素子46をオン状態としたときのデータバスライン55から読み出される画素値と、そのときの変換膜43の温度との関係を示すグラフである。なお、このグラフにおいては、横軸は変換膜43の温度を示し、縦軸はそのときの非照射領域E1の画素値を示している。
非照射領域E1において、スイッチング素子46をオン状態としたときに読み出される画素値は、そこにX線が照射されていないことから暗電流値に相当するものであり、図5に示すように、この画素値は、暗電流値と同様、フラットパネルディテクタ4における変換膜43の温度の影響を受ける。このため、このX線撮影装置においては、非照射領域E1の画素値と変換膜43の温度との関係を示す第1パラメータを、図1に示す第1パラメータ記憶部71に予め記憶しておく。
この場合においては、フラットパネルディテクタ4における変換膜43の温度をT1、T2、T3と順次変化させた状態で、スイッチング素子46をオン状態としたときのデータバスライン55から読み出される画素値をプロットすることにより、非照射領域E1の画素値と変換膜43の温度との関係を示すグラフを得ることができる。
このときの、非照射領域E1の画素値と変換膜43の温度との関係を示すグラフを求めるためには、非照射領域E1における画素のうち、いくつかの領域における複数の画素の平均値を利用してもよく、非照射領域E1における代表的な領域の画素の平均値を利用してもよい。さらには、非照射領域E1における全画素の平均値を利用することも可能である。
このようにして求められた非照射領域E1の画素値と変換膜43の温度との関係を示すパラメータは、第1パラメータとして図1に示す第1パラメータ記憶部71に記憶される。このとき、この第1パラメータは、図5に示すように、非照射領域E1の画素値と変換膜43の温度との関係を示す関係式として記憶してもよく、また、非照射領域E1の画素値と変換膜43の温度との関係を示すテーブルとして記憶してもよい。
また、同様に、このX線撮影装置を利用してX線撮影を行う場合には、撮影に先だって、フラットパネルディテクタ4におけるX線が照射される照射領域E2における画素について、変換膜43にX線を照射していない状態でスイッチング素子46をオン状態としたときのデータバスライン55から読み出される画素値と、そのときの変換膜43の温度との関係を示す第2パラメータを、図1に示す第2パラメータ記憶部72に記憶する。
図6は、照射領域E2における画素について、上述したスイッチング素子46をオン状態としたときのデータバスライン55から読み出される画素値、すなわち暗電流値が、そのときの変換膜43の温度によってどのように変化するかを示すグラフである。なお、このグラフにおいては、横軸は変換膜43の温度を示し、縦軸はそのときの非照射領域E1の画素値(暗電流値)の変化を表す係数を示している。
照射領域E2において、X線を照射していない状態でスイッチング素子46をオンとしたときに読み出される暗電流値は、図6に示すように、フラットパネルディテクタ4における変換膜43の温度により変化する。このため、このX線撮影装置においては、変換膜43の温度を変化させ、そのときの照射領域E2の画素値を測定することにより、非照射領域E2における画素値(暗電流値)と変換膜3の温度との関係を示す第2パラメータを求めておく。
図6に示すグラフでは、フラットパネルディテクタ4における変換膜43の温度がT5のときの暗電流値を1としたときに、変換膜43の温度がT4となれば暗電流値は0.7となり、変換膜43の温度がT6となったときには暗電流値は1.2となることを示している。このような暗電流値と変換膜43の温度との関係は、照射領域E2の全ての画素について求めてもよく、照射領域E2のいくつかの画素についてのデータを照射領域E2全体を代表するデータとして求めてもよい。
このようにして求められた暗電流値と変換膜43の温度との関係を示すパラメータは、第2パラメータとして、図1に示す第2パラメータ記憶部72に記憶される。このとき、この第1パラメータは、図6に示すように、照射領域E2の暗電流値と変換膜43の温度との関係を示す関係式として記憶してもよく、また、照射領域E2の画素値と変換膜43の温度との関係を示すテーブルとして記憶してもよい。
次に、X線撮影画像から暗電流値による成分を除去するために使用される暗電流値の測定を行う。この場合においては、フラットパネルディテクタ4における変換膜43にX線を照射していない状態で、スイッチング素子46を順次オン状態としたときにデータバスライン55により読み出される画素値を各画素の暗電流値として測定する。このときの各画素の画素値は、暗電流値として、図1に示す暗電流値記憶部73に記憶される。
以上の準備工程が終了すれば、X線撮影を実行する。この場合においては、X線管3からテーブル2上の被検者1に向けてX線を照射し、被検者1を通過したX線をフラットパネルディテクタ4により検出する。
このときには、フラットパネルディテクタ4における照射領域E2に対しては、被検者1を介してX線が照射される。そして、スイッチング素子46が順次オンとなって、照射領域E2の各画素の画素値が、図1に示す画素値測定部61により、データバスライン55を介してX線画像の画素値として読み出される。また、このときには、フラットパネルディテクタ4における非照射領域E1の各画素の画素値も、図1に示す画素値測定部61により、データバスライン55を介して温度測定用のX線画像の画素値として読み出される。
X線の照射が完了すれば、図1に示す画像補正部62によりX線画像の補正を実行する。
X線画像の補正を実行するときには、最初に、温度特定部63においてフラットパネルディテクタ4における変換膜3の温度を特定する。この場合には、第1パラメータ記憶部71に記憶した非照射領域E1の画素値と変換膜43の温度との関係を示す第1パラメータと、画素値測定部61において測定した温度測定用の非照射領域E1における画素値とから、撮影実行時の変換膜43の温度を特定する。なお、この温度の特定時においても、変換膜43の温度はフラットパネルディテクタ4の全域において略均一であると推定しうることから、非照射領域E1における画素値の平均値を利用して撮影実行時の変換膜43の温度を特定するようにすればよい。
次に、暗電流値補正部64により、先に測定した暗電流値を補正する。この場合には、第2パラメータ記憶部72に記憶した暗電流値と変換膜43の温度との関係を示す第2パラメータと、温度特定部63において特定した変換膜43の温度とから、先に測定した暗電流値を補正する。これにより、照射領域E2の各画素に対して、実際のX線撮影時における変換膜3の温度に対応した暗電流値が得られることになる。
しかる後、画素値補正部65において、画素値測定部61において測定したX線画像の画素値を、変換膜43の温度に対応させて補正した暗電流値を使用して補正する。この場合には、被検者1を撮影して得た照射領域E2のX線画像から、変換膜43の温度に対応させて補正した暗電流値を減算する。これにより、X線撮影時における変換膜43の温度に対応した正確なX線撮影画像を得ることが可能となる。
1 被検者
2 テーブル
3 X線管
4 フラットパネルディテクタ
6 制御部
7 記憶部
8 X線管制御部
11 入力部
12 表示部
41 ガラス基板
42 TFT
43 変換膜
44 共通電極
45 画素電極
46 スイッチング素子
47 静電容量
51 ゲートドライバ
52 ゲートバスライン
53 マルチプレクサ
54 増幅器
55 データバスライン
61 画像測定部
62 画像補正部
63 温度特定部
64 暗電流値補正部
65 画素値補正部
71 第1パラメータ記憶部
72 第2パラメータ記憶部
73 暗電流値記憶部
E1 非照射領域
E2 照射領域
2 テーブル
3 X線管
4 フラットパネルディテクタ
6 制御部
7 記憶部
8 X線管制御部
11 入力部
12 表示部
41 ガラス基板
42 TFT
43 変換膜
44 共通電極
45 画素電極
46 スイッチング素子
47 静電容量
51 ゲートドライバ
52 ゲートバスライン
53 マルチプレクサ
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61 画像測定部
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64 暗電流値補正部
65 画素値補正部
71 第1パラメータ記憶部
72 第2パラメータ記憶部
73 暗電流値記憶部
E1 非照射領域
E2 照射領域
Claims (2)
- X線に感応し入射X線量に対応した電荷信号を出力する変換膜と、前記変換膜の表面に画素に対応して行列状に配置された複数の画素電極と、前記各画素電極に各々接続された電荷信号を蓄積する複数の蓄積容量と、前記画素電極に接続されたスイッチング素子と、信号の読み出し時にゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次オンとするゲートドライバと、前記各蓄積容量に蓄積された電荷信号をデータバスラインを介して画素値として読み出すデータ集積部と、を備えた二次元アレイX線検出器を使用するX線撮影方法において、
前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射されない非照射領域における画素について、前記スイッチング素子をオン状態としたときの前記データバスラインから読み出される画素値と、そのときの前記変換膜の温度との関係を示す第1パラメータを記憶する第1記憶工程と、
前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射される照射領域における画素について、前記変換膜にX線を照射していない状態で前記スイッチング素子をオン状態としたときの前記データバスラインから読み出される画素値と、そのときの前記変換膜の温度との関係を示す第2パラメータを記憶する第2記憶工程と、
前記変換膜にX線を照射していない状態で、前記スイッチング素子を順次オン状態としたときに前記データバスラインにより読み出される画素値を各画素の暗電流値として測定する暗電流値測定工程と、
前記変換膜に被検体を介してX線を照射した状態で、前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射される照射領域における画素について、前記スイッチング素子を順次オン状態としたときに前記データバスラインにより読み出される画素値をX線画像の画素値として測定するとともに、前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射されない非照射領域における画素について、前記スイッチング素子をオン状態としたときに前記データバスラインにより読み出される画素値を温度測定用の画素値として測定する撮影工程と、
前記第1記憶工程において記憶した第1パラメータと前記撮影工程で測定した温度測定用の画素値とから、撮影工程における前記変換膜の温度を特定する温度特定工程と、
前記第2記憶工程において記憶した第2パラメータと前記温度特定工程で特定した前記変換膜の温度とから、前記暗電流値測定工程で測定した暗電流値を補正する暗電流値補正工程と、
前記撮影工程で測定したX線画像の画素値を前記暗電流値補正工程で補正した暗電流値を使用して補正する画像補正工程と、
を備えたことを特徴とするX線撮影方法。 - X線に感応し入射X線量に対応した電荷信号を出力する変換膜と、前記変換膜の表面に画素に対応して行列状に配置された複数の画素電極と、前記各画素電極に各々接続された電荷信号を蓄積する複数の蓄積容量と、前記画素電極に接続されたスイッチング素子と、信号の読み出し時にゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次オンとするゲートドライバと、前記各蓄積容量に蓄積された電荷信号をデータバスラインを介して画素値として読み出すデータ集積部と、を備えた二次元アレイX線検出器を使用するX線撮影装置において、
前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射されない非照射領域における画素について、前記スイッチング素子をオン状態としたときの前記データバスラインから読み出される画素値と、そのときの前記変換膜の温度との関係を示す第1パラメータを記憶する第1パラメータ記憶部と、
前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射される照射領域における画素について、前記変換膜にX線を照射していない状態で前記スイッチング素子をオン状態としたときの前記データバスラインから読み出される画素値と、そのときの前記変換膜の温度との関係を示す第2パラメータを記憶する第2パラメータ記憶部と、
前記変換膜にX線を照射していない状態で、前記スイッチング素子を順次オン状態としたときに前記データバスラインにより読み出される画素値を各画素の暗電流値として記憶する暗電流値記憶部と、
前記変換膜に被検体を介してX線を照射した状態で、前記スイッチング素子を順次オン状態として読み出される画素値のうち、X線が照射される照射領域の画素値をX線画像の画素値として測定するとともに、前記二次元アレイX線検出器におけるX線が照射されない非照射領域における画素の画素値を温度測定用の画素値として測定する画素値測定部と、
前記第1パラメータ記憶部に記憶した第1パラメータと前記画素値測定部で測定した温度測定用の画素値とから前記変換膜の温度を特定し、この変換膜の温度と前記第2パラメータ記憶部に記憶した第2パラメータとから前記暗電流値記憶部に記憶した暗電流値を補正するとともに、前記画素値測定部で測定したX線画像の画素値を補正後の暗電流値を使用して補正する画像補正部と、
を備えたことを特徴とするX線撮影装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012003706A JP2013142645A (ja) | 2012-01-12 | 2012-01-12 | X線撮影方法およびx線撮影装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012003706A JP2013142645A (ja) | 2012-01-12 | 2012-01-12 | X線撮影方法およびx線撮影装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013142645A true JP2013142645A (ja) | 2013-07-22 |
Family
ID=49039270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012003706A Pending JP2013142645A (ja) | 2012-01-12 | 2012-01-12 | X線撮影方法およびx線撮影装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013142645A (ja) |
-
2012
- 2012-01-12 JP JP2012003706A patent/JP2013142645A/ja active Pending
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