JP2017220403A - 放射線撮影システム、制御装置及びその制御方法、並びに、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】AEC(自動露光制御)に用いる線量測定領域の設定を短時間で行える仕組みを提供する。【解決手段】到達した放射線131の線量を検知するための線量検知用画素が配置された検出領域を有する放射線検出器を具備する放射線撮影装置140と、被検体Hの撮影部位に応じて、前記検出領域から放射線131の線量を測定する線量測定領域の候補となる候補領域を設定する第1の設定部151と、第1の設定部151で設定した候補領域及びその近傍領域に設けられている線量検知用画素で検知された線量に基づいて、前記線量測定領域を設定する第2の設定部152を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出器を用いて放射線撮影を行う放射線撮影システム、当該放射線撮影システムに含まれる制御装置及びその制御方法、並びに、当該制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
現在、X線等の放射線による医療画像診断や非破壊検査に用いる放射線撮影装置として、半導体材料によって形成された放射線検出器を用いたフラットパネルディテクタ(Flat Panel Detector:FPD)が普及している。このような放射線撮影装置は、例えば医療画像診断においては、一般撮影のような静止画撮影や透視撮影のような動画撮影におけるデジタル撮影装置として用いられている。
また、このような放射線撮影装置の中には、放射線の照射線量をモニタして当該照射線量が適切な線量に達した場合に放射線の照射を終了させる(例えば、放射線の照射を停止させるための照射停止信号を放射線源に対して出力する)ものがある。この動作は、自動露光制御(Automatic Exposure Control:以下、「AEC」と称する)と称され、これによって放射線の過剰照射を防ぐことができる。
このAECを行う際に、放射線検出器においてAECに用いる線量測定領域が予め固定されていると、被検体の撮影部位を当該線量測定領域に厳密に配置しなければならないという煩わしさがある。
そこで、近年では、この煩わしさを解消する等のため、例えば特許文献1には、放射線検出器の全面に散らばるように設けられた複数の線量検知用画素の線量データを用いて、AECに用いる線量測定領域を自動設定する自動ROI(Region Of Interest)設定技術が提案されている。この技術によって、撮影時に患者等の被検体の詳細な配置に気を配る必要性が低減された。
しかしながら、特許文献1に記載の自動ROI設定技術では、放射線検出器の全領域に設けられた線量検知用画素の線量データを解析するものであるため、その解析に多くの時間を要し、AECに用いる線量測定領域の設定に時間がかかるという問題があった。そして、AECに用いる線量測定領域の設定に時間がかかると、例えば、その間に被検体に過剰な放射線被爆を与えてしまう可能性や、被検体の体動等に伴う放射線画像の画質低下の可能性が高まるおそれが生じる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、AECに用いる線量測定領域の設定を短時間で行える仕組みを提供することを目的とする。
本発明の放射線撮影システムは、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出器を用いて放射線撮影を行う放射線撮影システムであって、前記放射線検出器は、到達した前記放射線の線量を検知するための線量検知用画素が配置された検出領域を有し、前記被検体の撮影部位に応じて、前記検出領域から前記放射線の線量を測定する線量測定領域の候補となる候補領域を設定する第1の設定手段と、前記第1の設定手段で設定された候補領域および当該候補領域の近傍の近傍領域に設けられている前記線量検知用画素で検知された線量に基づいて、前記線量測定領域を設定する第2の設定手段とを有する。
本発明の制御装置は、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出器を用いた放射線撮影を制御する制御装置であって、前記放射線検出器は、到達した前記放射線の線量を検知するための線量検知用画素が配置された検出領域を有し、前記被検体の撮影部位に応じて、前記検出領域から前記放射線の線量を測定する線量測定領域の候補となる候補領域を設定する第1の設定手段と、前記第1の設定手段で設定された候補領域および当該候補領域の近傍の近傍領域に設けられている前記線量検知用画素で検知された線量に基づいて、前記線量測定領域を設定する第2の設定手段とを有する。
また、本発明は、上述した制御装置の制御方法、並びに、当該制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを含む。
本発明の制御装置は、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出器を用いた放射線撮影を制御する制御装置であって、前記放射線検出器は、到達した前記放射線の線量を検知するための線量検知用画素が配置された検出領域を有し、前記被検体の撮影部位に応じて、前記検出領域から前記放射線の線量を測定する線量測定領域の候補となる候補領域を設定する第1の設定手段と、前記第1の設定手段で設定された候補領域および当該候補領域の近傍の近傍領域に設けられている前記線量検知用画素で検知された線量に基づいて、前記線量測定領域を設定する第2の設定手段とを有する。
また、本発明は、上述した制御装置の制御方法、並びに、当該制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを含む。
本発明によれば、AECに用いる線量測定領域の設定を短時間で行うことができる。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。なお、以下に示す本発明の実施形態において、放射線としては、X線を用いることが好適であるが、このX線に限らず、例えばα線やβ線、γ線等の他の放射線も適用可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る放射線撮影システム100の概略構成の一例を示す図である。この放射線撮影システム100は、上述したAECの動作を行いながら放射線を用いて被検体Hの撮影を行うものである。
放射線撮影システム100は、図1に示すように、照射スイッチ110、放射線発生装置120、放射線源130、放射線撮影装置140、制御装置150、情報入力装置160、及び、表示装置170を有して構成されている。
照射スイッチ110は、放射線発生装置120と通信可能に接続されており、医師や技師等の検者がオン/オフの操作をすることにより患者等の被検体Hに対して放射線の照射を開始/停止するためのものである。
放射線発生装置120は、照射スイッチ110、放射線源130及び制御装置150と通信可能に接続されており、制御装置150の制御に基づいて、放射線源130から放射線を発生させる。
放射線源130は、放射線発生装置120と通信可能に接続されており、被検体Hに向けて放射線131を照射するものである。
放射線撮影装置140は、制御装置150と通信可能に接続されており、制御装置150の制御に基づいて、放射線源130から照射され、被検体Hを透過した放射線131に応じた放射線画像を生成する。この放射線撮影装置140は、例えば、可搬型のカセッテ式のFPDである。この放射線撮影装置140の内部の詳細な構成について、図2を用いて以下に説明する。
図2は、図1に示す放射線撮影装置140の内部構成の一例を示す図である。
放射線撮影装置140は、図2に示すように、放射線検出器210、駆動用回路220及び230、読出し用回路240及び250、電源回路260、信号処理部270、制御用回路280、並びに、通信部290を有して構成されている。この放射線撮影装置140は、被検体Hを透過した放射線131を検出する放射線検出器210を用いて放射線撮影を行うものである。
放射線撮影装置140は、図2に示すように、放射線検出器210、駆動用回路220及び230、読出し用回路240及び250、電源回路260、信号処理部270、制御用回路280、並びに、通信部290を有して構成されている。この放射線撮影装置140は、被検体Hを透過した放射線131を検出する放射線検出器210を用いて放射線撮影を行うものである。
放射線検出器210は、複数の行及び複数の列を構成するようにマトリクス状に配置された複数の画素を有して構成されている。これらの複数の画素は、放射線画像を取得するための複数の撮像用画素211と、放射線の線量を検知するための複数の線量検知用画素212とを含む。撮像用画素211は、放射線を電気信号に変換する第1変換素子2111と、列信号線202と第1変換素子2111との間に配置された第1スイッチ2112とを含む。線量検知用画素212は、放射線を電気信号に変換する第2変換素子2121と、検知信号線205と第2変換素子2121との間に配置された第2スイッチ2122とを含む。
本実施形態においては、第1変換素子2111及び第2変換素子2121は、放射線を光に変換するシンチレータと、シンチレータから出力された光を電気信号に変換する光電変換素子とを含み形成されている。なお、第1変換素子2111及び第2変換素子2121は、上述したシンチレータ及び光電変換素子により形成される形態に限らず、例えば放射線を直接光に変換する変換素子で形成してもよい。また、第1スイッチ2112及び第2スイッチ2122は、例えば薄膜トランジスタ(TFT)で形成されている。
放射線撮影装置140は、複数の駆動線201及び複数の列信号線202を有する。複数の駆動線201は、それぞれ、放射線検出器210における複数の行のうちの1つに対応する。この複数の駆動線201は、それぞれ、駆動用回路220によって駆動される。また、複数の列信号線202は、それぞれ、放射線検出器210における複数の列のうちの1つに対応する。
第1変換素子2111の第1電極は、第1スイッチ2112の第1主電極に接続され、第1変換素子2111の第2電極は、バイアス線203に接続される。ここで、1つのバイアス線203は、列方向に延びていて、列方向に配列された複数の第1変換素子2111の第2電極に共通に接続される。バイアス線203は、電源回路260からバイアス電圧Vsを受ける。1つの列を構成する複数の撮像用画素211の第1スイッチ2112の第2主電極は、1つの列信号線202に接続される。1つの行を構成する複数の撮像用画素211の第1スイッチ2112の制御電極は、複数の駆動線201のうちの1つに接続される。
複数の列信号線202は、読出し用回路240に接続される。ここで、読出し用回路240は、複数の検知部241、マルチプレクサ242、及び、AD変換器243を有して構成されている。複数の列信号線202のそれぞれは、読出し用回路240の複数の検知部241のうち対応する検知部に接続される。ここで、1つの列信号線202は、1つの検知部241に対応する。検知部241は、例えば、差動増幅器を含む。マルチプレクサ242は、複数の検知部241を所定の順番で選択し、選択した検知部241からの信号をAD変換器243に供給する。AD変換器243は、供給された信号をデジタル信号に変換して出力する。
第2変換素子2121の第1電極は、第2スイッチ2122の第1主電極に接続され、第2変換素子2121の第2電極は、バイアス線203に接続される。第2スイッチ2122の第2主電極は、検知信号線205に電気的に接続される。第2スイッチ2122の制御電極は、駆動線204に電気的に接続される。放射線撮影装置140は、複数の検知信号線205を有している。1つの検知信号線205には、1つ以上の線量検知用画素212が接続されうる。駆動線204は、駆動用回路230によって駆動される。1つの駆動線204には、1つ以上の駆動線204には、1つ以上の線量検知用画素212が接続されうる。
検知信号線205は、読出し用回路250に接続される。ここで、読出し用回路250は、複数の検知部251、マルチプレクサ252、及び、AD変換器253を有して構成されている。複数の検知信号線205のそれぞれは、読出し用回路250の複数の検知部251のうち対応する検知部に接続される。ここで、1つの検知信号線205は、1つの検知部251に対応する。検知部251は、例えば、差動増幅器を含む。マルチプレクサ252は、複数の検知部251を所定の順番で選択し、選択した検知部251からの信号をAD変換器253に供給する。AD変換器253は、供給された信号をデジタル信号に変換して出力する。
読出し用回路250(AD変換器253)の出力は、信号処理部270に供給され、信号処理部270によって処理される。信号処理部270は、読出し用回路250(AD変換器253)の出力に基づいて、放射線撮影装置140に対する放射線の照射を示す情報等を出力する。制御用回路280は、信号処理部270からの情報等に基づいて、放射線撮影装置140の各構成部の動作を制御する。通信部290は、制御装置150との通信を担う。
この図2を用いて説明したように、放射線撮影装置140は、放射線源130から照射された放射線131を検出する放射線検出器210を含み構成されている。そして、本実施形態においては、放射線検出器210における複数の領域に、当該領域に到達した放射線131の線量を検知するための線量検知用画素212が設けられているものとする。また、本実施形態においては、この線量検知用画素212が配置された複数の領域を、検出領域とする。
ここで、再び、図1の説明に戻る。
制御装置150は、放射線発生装置120、放射線撮影装置140、情報入力装置160及び表示装置170と通信可能に接続されている。制御装置150は、例えば情報入力装置160や照射スイッチ110から入力された入力情報に基づいて、放射線撮影システム100の動作を統括的に制御したり、各種の処理を行ったりする。この制御装置150は、図1に示すように、第1の設定部151、第2の設定部152、撮影制御部153、及び、記憶部154を有して構成されている。この制御装置150の各構成部について、以下に説明する。
制御装置150は、放射線発生装置120、放射線撮影装置140、情報入力装置160及び表示装置170と通信可能に接続されている。制御装置150は、例えば情報入力装置160や照射スイッチ110から入力された入力情報に基づいて、放射線撮影システム100の動作を統括的に制御したり、各種の処理を行ったりする。この制御装置150は、図1に示すように、第1の設定部151、第2の設定部152、撮影制御部153、及び、記憶部154を有して構成されている。この制御装置150の各構成部について、以下に説明する。
第1の設定部151は、例えば情報入力装置160から入力された被検体Hの撮影部位の情報に応じて、図2に示す放射線検出器210における検出領域(即ち、線量検知用画素212が配置された複数の領域の中)から、当該撮影部位を撮影する際に放射線131の線量を測定する線量測定領域の候補となる候補領域を設定する処理を行う。
第2の設定部152は、第1の設定部151で設定された候補領域及び当該候補領域の近傍の近傍領域に設けられている線量検知用画素212で検知された線量に基づいて、線量測定領域を設定する処理を行う。
撮影制御部153は、第2の設定部152で設定された線量測定領域に設けられている線量検知用画素212で検知された線量に基づいて、被検体Hの撮影部位の撮影を制御する処理を行う。具体的に、撮影制御部153は、第2の設定部152で設定された線量測定領域に設けられている線量検知用画素212で検知された線量における積算値が所定の閾値を超えたことに応じて、放射線131の発生を停止させるように制御する。
記憶部154は、制御装置150で用いるプログラムや各種の情報等、更には、制御装置150の処理で得られた各種の情報等を記憶する。
情報入力装置160は、制御装置150と通信可能に接続されており、例えば、検者により操作入力された入力情報や、通信回線を介して外部装置から入力された入力情報を制御装置150に入力する。
表示装置170は、制御装置150と通信可能に接続されており、制御装置150の制御に基づいて、各種の情報(画像を含む)を表示する。
次に、本実施形態に係る放射線撮影システム100の制御方法における処理手順について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る放射線撮影システム100の制御方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。具体的に、図3に示すフローチャートの処理は、主として、制御装置150で行われる。
まず、ステップS101において、制御装置150の第1の設定部151は、例えば情報入力装置160から入力された被検体Hの撮影部位の情報に応じて、図2に示す放射線検出器210における検出領域(即ち、線量検知用画素212が配置された複数の領域の中)から、当該撮影部位を撮影する際に放射線131の線量を測定する線量測定領域(以下、「AECROI」と称する)の候補となる候補領域(以下、「AEC候補ROI」と称する)を設定する処理を行う。そして、第1の設定部151は、設定したAEC候補ROIの情報を記憶部154に記憶する。
その後、照射スイッチ110がオン操作されると、続いて、ステップS102において、制御装置150は、まず、放射線発生装置120を介して放射線源130から放射線131の照射を開始する制御を行う。次いで、制御装置150は、図2に示す撮像用画素211の信号電荷の蓄積、及び、線量検知用画素(以下、「AEC画素」と称する)212の信号電荷の蓄積と線量検出動作を開始する制御を行う。
続いて、ステップS103において、例えば制御装置150の第2の設定部152は、AEC画素212に蓄積された信号電荷に基づく線量データを、放射線撮影装置140からAEC画素212ごとに所定サンプリング周期で読み出し、積算していく処理を行う。なお、ここでは、このステップS103の処理を制御装置150側で行う例について説明を行っているが、本実施形態においてはこの態様に限定されるものではなく、放射線撮影装置140側で行う態様であってもよい。
続いて、ステップS104において、制御装置150の第2の設定部152は、ステップS101で設定されたAEC候補ROIとその近傍領域に設けられているAEC画素212の線量データを用いて、AECROIを設定する処理を行う。具体的に、本実施形態では、第2の設定部152は、AEC候補ROIをその近傍領域にシフトさせて、当該シフトさせたAEC候補ROI内に設けられているAEC画素212の線量データにおける標準偏差が最も小さくなる領域をAECROIとして設定する。また、図3に示すフローチャートの例では、第2の設定部152は、AEC候補ROI及びその近傍領域に設けられているAEC画素212において所定の周期で複数回に亘り検知された線量データに基づいてAECROIを設定する形態となる。なお、ここでは、例えば、ステップS101で設定されたAEC候補ROI及びその近傍領域を含む領域の範囲内であって当該AEC候補ROIと同じ大きさの領域をAECROIとして設定しうる。この場合、上述した標準偏差に基づく位置調整により、基本的には、AEC候補ROIと異なる位置にAECROIが設定される。
続いて、ステップS105において、例えば制御装置150の撮影制御部153は、ステップS104で設定されたAECROIに設けられているAEC画素212の線量データを取得する処理を行う。
続いて、ステップS106において、制御装置150の撮影制御部153は、ステップS105で取得した線量データに基づいて、ステップS104で設定されたAECROIに到達した放射線131の線量(積算値)が所定の閾値を超えたか否かを判断する。この判断の結果、AECROIに到達した放射線131の線量(積算値)が所定の閾値を超えていない場合には(S106/NO)、ステップS105に戻る。
一方、ステップS106の判断の結果、AECROIに到達した放射線131の線量(積算値)が所定の閾値を超えた場合には(S106/YES)、ステップS107に進む。
ステップS107に進むと、制御装置150の撮影制御部153は、放射線131の照射停止信号を生成し、これを放射線発生装置120に送信して放射線源130からの放射線131の発生を停止させる制御を行う。このステップS107の処理により、照射スイッチがオンの状態であっても、AECによる放射線131の照射停止制御を行えるため、被検体Hに過剰な放射線被爆を与えてしまうことを回避することができる。
ステップS107の処理が終了すると、図3に示すフローチャートの処理が終了する。
[実施例]
次に、本発明の実施形態における実施例について説明する。
AECは、主に、体幹部である肺野や腹部などの人によって体厚の変化が大きく適切な照射線量が決め難い領域の撮影に用いられる。そこで、被検体Hの撮影部位として肺野を撮影する場合の例を実施例1とし、被検体Hの撮影部位として腹部を撮影する場合の例を実施例2として、以下に説明する。
次に、本発明の実施形態における実施例について説明する。
AECは、主に、体幹部である肺野や腹部などの人によって体厚の変化が大きく適切な照射線量が決め難い領域の撮影に用いられる。そこで、被検体Hの撮影部位として肺野を撮影する場合の例を実施例1とし、被検体Hの撮影部位として腹部を撮影する場合の例を実施例2として、以下に説明する。
−実施例1−
図4は、本発明の実施形態における実施例1を示し、図1に示す制御装置150の第1の設定部151においてAEC候補ROIを設定する際の処理の一例を示す図である。
上述したように、実施例1は、被検体Hの撮影部位として肺野を撮影する場合を示しており、この肺野を撮影した際に想定される取得画像(放射線検出器210の撮像用画素211から得られる放射線画像)を図4(a)に画像400として示している。
図4は、本発明の実施形態における実施例1を示し、図1に示す制御装置150の第1の設定部151においてAEC候補ROIを設定する際の処理の一例を示す図である。
上述したように、実施例1は、被検体Hの撮影部位として肺野を撮影する場合を示しており、この肺野を撮影した際に想定される取得画像(放射線検出器210の撮像用画素211から得られる放射線画像)を図4(a)に画像400として示している。
図4(b)では、制御装置150の第1の設定部151は、例えば情報入力装置160から入力された被検体Hの撮影部位が肺野であることを示す情報に応じて、AEC候補ROI410〜440を設定する例を示している。具体的に、AEC候補ROI410は、放射線検出器210を縦置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの2つの肺野を正位置の向きに配置した場合に好適な2つのAEC候補ROI411及び412を示している。また、AEC候補ROI420は、放射線検出器210を縦置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの2つの肺野を上下逆の向きに配置した場合に好適な2つのAEC候補ROI421及び422を示している。また、AEC候補ROI430は、放射線検出器210を横置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの2つの肺野を一方の向き(例えば正位置の向き)に配置した場合に好適な2つのAEC候補ROI431及び432を示している。また、AEC候補ROI440は、放射線検出器210を横置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの2つの肺野を他方の向き(例えば上下逆の向き)に配置した場合に好適な2つのAEC候補ROI441及び442を示している。即ち、図4(b)では、放射線検出器210に対する撮影部位の肺野における複数の向きに対応した複数のAEC候補ROIを設定する例を示している。
具体的に、この図4(b)では、例えば放射線撮影装置140が可搬型のカセッテ式のFPDである場合、放射線検出器210と被検体Hの肺野との位置関係が一定に定めらないため、想定される向きに応じて90回転させた4種類のAEC候補ROI410〜440を設定する例を示している。なお、放射線撮影装置140の一例であるFPDの取り付け環境により、例えば放射線検出器210が縦置きで且つ被検体Hの2つの肺野が正位置の向きに限定して配置される場合には、1種類のAEC候補ROI410のみを設定するようにしてもよい。この場合には、AEC候補ROIの数が減るためにその線量データの解析量が減少し、その結果、AECROIの設定をより短時間で行うことができる。
図5は、本発明の実施形態における実施例1を示し、図1に示す制御装置150の第1の設定部151においてAEC候補ROIを設定する際の処理の一例を示す図である。この図5も、上述した図4と同様の内容を示している。
この図5においても、制御装置150の第1の設定部151は、例えば情報入力装置160から入力された被検体Hの撮影部位が肺野であることを示す情報に応じて、図5(a)〜図5(d)に示すAEC候補ROI510〜540を設定する例を示している。ここで、図5(a)〜図5(d)のAEC候補ROI510〜540は、それぞれ、図4(b)のAEC候補ROI410〜440に対応している。具体的に、図5(a)に示すAEC候補ROI([縦置き(正位置)])510は、放射線検出器210を縦置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの2つの肺野(肺野位置)502を正位置の向きに配置した場合に好適な肺野用AEC候補ROI501である2つのAEC候補ROI511及び512を示している。また、図5(b)に示すAEC候補ROI([縦置き(上下逆)])520は、放射線検出器210を縦置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの2つの肺野を上下逆の向きに配置した場合に好適な2つのAEC候補ROI521及び522を示している。また、図5(c)に示すAEC候補ROI([横置き(一方の向き)])530は、放射線検出器210を横置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの2つの肺野を一方の向き(例えば正位置の向き)に配置した場合に好適な2つのAEC候補ROI531及び532を示している。また、図5(d)に示すAEC候補ROI([横置き(他方の向き)])540は、放射線検出器210を横置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの2つの肺野を他方の向き(例えば上下逆の向き)に配置した場合に好適な2つのAEC候補ROI541及び542を示している。
なお、図4での説明と同様に、放射線撮影装置140の取り付け環境により、例えば放射線検出器210が縦置きで且つ被検体Hの2つの肺野が正位置の向きに限定して配置される場合には、図5(e)に示す1種類のAEC候補ROI([縦置き(正位置)])510のみを設定するようにしてもよい。この場合のイメージを図5において矢印で示し、図5(e)に示すAEC候補ROI([縦置き(正位置)])510のみを設定することを示している。
次に、実施例1において、制御装置150の第2の設定部152でAECROIを設定する際の処理例について説明する。
図6は、本発明の実施形態における実施例1を示し、図1に示す制御装置150の第2の設定部152においてAECROIを設定する際の処理の一例を示す図である。この図6では、説明を簡単にするために、制御装置150の第1の設定部151において、図5に示すAEC候補ROI510のみが設定された場合について示している。
制御装置150の第1の設定部151においてAEC候補ROI510(具体的には、AEC候補ROI511及び512)が設定されると、制御装置150の第2の設定部152は、AEC候補ROI511及び512をそれぞれその近傍領域にシフトさせて、それぞれのAEC候補ROI511及び512ごとに、当該シフトさせたAEC候補ROI内に設けられているAEC画素212の線量データにおける標準偏差が最も小さくなる領域をAECROIとして設定する。ここで、AEC画素212の線量データにおける標準偏差が最も小さくなる領域をAECROIとして設定するのは、撮影部位である肺野と肺野以外の他の部位とでは、AEC画素212で検知される線量データに大きな違いが生じることが想定され、肺野以外の他の部位が含まれると標準偏差が大きくなると考えられることから、肺野以外の他の部位を含まない位置にAECROIを設定するためである。
なお、ここでは、標準偏差を用いてAECROIを設定する例を示したが、本発明においてはこの手法に限定されるものでなく、撮影部位以外の他の部位を含まない位置にAECROIを設定できるものであれば他の手法を用いることも可能である。
また、図6では、説明を簡単にするために、図5に示すAEC候補ROI510のみが設定された場合について示したが、図5に示す複数のAEC候補ROI510〜540が設定された場合であっても、上述した図6の説明を適用可能である。この場合、例えば、第2の設定部152は、まず、複数のAEC候補ROI510〜540の中から、AEC画素212の線量データにおける標準偏差が最も小さくなるAEC候補ROIを選択する。そして、第2の設定部152は、当該選択したAEC候補ROIについて上述した図6に示す処理を行って、AECROIを設定する態様をとりうる。
−実施例2−
図7は、本発明の実施形態における実施例2を示し、図1に示す制御装置150の第1の設定部151においてAEC候補ROIを設定する際の処理の一例を示す図である。
上述したように、実施例2は、被検体Hの撮影部位として腹部を撮影する場合を示しており、この腹部を撮影した際に想定される取得画像(放射線検出器210の撮像用画素211から得られる放射線画像)を図7(a)に画像700として示している。
図7は、本発明の実施形態における実施例2を示し、図1に示す制御装置150の第1の設定部151においてAEC候補ROIを設定する際の処理の一例を示す図である。
上述したように、実施例2は、被検体Hの撮影部位として腹部を撮影する場合を示しており、この腹部を撮影した際に想定される取得画像(放射線検出器210の撮像用画素211から得られる放射線画像)を図7(a)に画像700として示している。
図7(b)では、制御装置150の第1の設定部151は、例えば情報入力装置160から入力された被検体Hの撮影部位が腹部であることを示す情報に応じて、AEC候補ROI710〜740を設定する例を示している。具体的に、AEC候補ROI710は、放射線検出器210を縦置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの腹部を正位置の向きに配置した場合に好適なAEC候補ROI711を示している。また、AEC候補ROI720は、放射線検出器210を縦置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの腹部を上下逆の向きに配置した場合に好適なAEC候補ROI721を示している。また、AEC候補ROI730は、放射線検出器210を横置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの腹部を一方の向き(例えば正位置の向き)に配置した場合に好適なAEC候補ROI731を示している。また、AEC候補ROI740は、放射線検出器210を横置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの腹部を他方の向き(例えば上下逆の向き)に配置した場合に好適なAEC候補ROI741を示している。即ち、図7(b)では、放射線検出器210に対する撮影部位の腹部における複数の向きに対応した複数のAEC候補ROIを設定する例を示している。
具体的に、この図7(b)では、例えば放射線撮影装置140が可搬型のカセッテ式のFPDである場合、放射線検出器210と被検体Hの腹部との位置関係が一定に定めらないため、想定される向きに応じて90回転させた4種類のAEC候補ROI710〜740を設定する例を示している。なお、放射線撮影装置140の一例であるFPDの取り付け環境により、例えば放射線検出器210が縦置きで且つ被検体Hの腹部が正位置の向きに限定して配置される場合には、1種類のAEC候補ROI710のみを設定するようにしてもよい。この場合には、AEC候補ROIの数が減るためにその線量データの解析量が減少し、その結果、AECROIの設定をより短時間で行うことができる。
図8は、本発明の実施形態における実施例2を示し、図1に示す制御装置150の第1の設定部151においてAEC候補ROIを設定する際の処理の一例を示す図である。この図8も、上述した図7と同様の内容を示している。
この図8においても、制御装置150の第1の設定部151は、例えば情報入力装置160から入力された被検体Hの撮影部位が腹部であることを示す情報に応じて、図8(a)〜図8(d)に示すAEC候補ROI810〜840を設定する例を示している。ここで、図8(a)〜図8(d)のAEC候補ROI810〜840は、それぞれ、図7のAEC候補ROI710〜740に対応している。具体的に、図8(a)に示すAEC候補ROI([縦置き(正位置)])810は、放射線検出器210を縦置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの腹部を正位置の向きに配置した場合に好適な腹部用AEC候補ROI801であるAEC候補ROI811を示している。また、図8(b)に示すAEC候補ROI([縦置き(上下逆)])820は、放射線検出器210を縦置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの腹部を上下逆の向きに配置した場合に好適なAEC候補ROI821を示している。また、図8(c)に示すAEC候補ROI([横置き(一方の向き)])830は、放射線検出器210を横置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの腹部を一方の向き(例えば正位置の向き)に配置した場合に好適なAEC候補ROI831を示している。また、図8(d)に示すAEC候補ROI([横置き(他方の向き)])840は、放射線検出器210を横置きした際に当該放射線検出器210に対して被検体Hの腹部を他方の向き(例えば上下逆の向き)に配置した場合に好適なAEC候補ROI841を示している。なお、図8に示す例では、図8(b)に示すAEC候補ROI821は、肺野等の他の部位が含まれる領域を示している。また、図8に示す例では、図8(c)に示すAEC候補ROI831及び図8(d)に示すAEC候補ROI841は、体の中心から外れるとシェーディングが大きく、また、素抜けが含まれる可能性がある領域を示している。
なお、図7での説明と同様に、放射線撮影装置140の取り付け環境により、例えば放射線検出器210が縦置きで且つ被検体Hの腹部が正位置の向きに限定して配置される場合には、図8(e)に示す1種類のAEC候補ROI([縦置き(正位置)])810のみを設定するようにしてもよい。この場合のイメージを図8において矢印で示し、図8(e)に示すAEC候補ROI([縦置き(正位置)])810のみを設定することを示している。
次に、実施例2において、制御装置150の第2の設定部152でAECROIを設定する際の処理例について説明する。
図9は、本発明の実施形態における実施例2を示し、図1に示す制御装置150の第2の設定部152においてAECROIを設定する際の処理の一例を示す図である。この図9では、説明を簡単にするために、制御装置150の第1の設定部151において、図8に示すAEC候補ROI810のみが設定された場合について示している。
制御装置150の第1の設定部151においてAEC候補ROI810(具体的には、AEC候補ROI811)が設定されると、制御装置150の第2の設定部152は、AEC候補ROI811をその近傍領域にシフトさせて、当該シフトさせたAEC候補ROI内に設けられているAEC画素212の線量データにおける標準偏差が最も小さくなる領域をAECROIとして設定する。ここで、AEC画素212の線量データにおける標準偏差が最も小さくなる領域をAECROIとして設定するのは、上述した図6の説明と同様の理由により、腹部以外の他の部位を含まない位置にAECROIを設定するためである。
なお、ここでは、標準偏差を用いてAECROIを設定する例を示したが、本発明においてはこの手法に限定されるものでなく、撮影部位以外の他の部位を含まない位置にAECROIを設定できるものであれば他の手法を用いることも可能である。
また、図9では、説明を簡単にするために、図8に示すAEC候補ROI810のみが設定された場合について示したが、図8に示す複数のAEC候補ROI810〜840が設定された場合であっても、上述した図9の説明を適用可能である。この場合、例えば、第2の設定部152は、まず、複数のAEC候補ROI810〜840の中から、AEC画素212の線量データにおける標準偏差が最も小さくなるAEC候補ROIを選択する(図8の場合には、AEC候補ROI810が選択されることになる)。そして、第2の設定部152は、当該選択したAEC候補ROIについて上述した図9に示す処理を行って、AECROIを設定する態様をとりうる。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る放射線撮影システム100は、被検体Hの撮影部位に応じて、放射線検出器210における検出領域(即ち、線量検知用画素(AEC画素)212が配置された複数の領域の中)から、当該撮影部位を撮影する際に放射線131の線量を測定する線量測定領域(AECROI)の候補となる候補領域(AEC候補ROI)を設定する第1の設定部151と、第1の設定部151で設定したAEC候補ROI及びその近傍領域に設けられている線量検知用画素(AEC画素)212で検知された線量データに基づいてAECROIを設定する第2の設定部152を備えている。
かかる構成によれば、設定したAEC候補ROI及びその近傍領域のみに設けられている線量検知用画素212で検知された線量データを用いて線量測定領域を設定しているため、例えば特許文献1に記載のように放射線検出器の全領域に設けられている線量検知用画素で検知された線量データを用いて線量測定領域を設定する場合と比較して、線量データの解析量を低減させることができるため、その結果、AECに用いる線量測定領域の設定を短時間で行うことができる。これにより、被検体Hに過剰な放射線被爆を与えてしまうことを回避することが可能となるとともに、被検体Hの体動等に伴う放射線画像の画質低下を防止することが可能となる。
かかる構成によれば、設定したAEC候補ROI及びその近傍領域のみに設けられている線量検知用画素212で検知された線量データを用いて線量測定領域を設定しているため、例えば特許文献1に記載のように放射線検出器の全領域に設けられている線量検知用画素で検知された線量データを用いて線量測定領域を設定する場合と比較して、線量データの解析量を低減させることができるため、その結果、AECに用いる線量測定領域の設定を短時間で行うことができる。これにより、被検体Hに過剰な放射線被爆を与えてしまうことを回避することが可能となるとともに、被検体Hの体動等に伴う放射線画像の画質低下を防止することが可能となる。
(その他の実施形態)
上述した本発明の実施形態では、図3のステップS104の説明において記載したように、AEC候補ROIと同じ大きさの領域をAECROIとして設定することを想定したものであった。しかしながら、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、第2の設定部152は、AEC候補ROIとその近傍領域に設けられているAEC画素212の線量データを用いて、AEC候補ROIの大きさに対して撮影部位の範囲内で拡縮を行ってAECROIを設定する形態も、本発明に適用可能である。即ち、この場合、第2の設定部152は、AEC候補ROI及びその近傍領域を含む領域の範囲内であってAEC候補ROIと異なる大きさの領域をAECROIとして設定する形態となる。
上述した本発明の実施形態では、図3のステップS104の説明において記載したように、AEC候補ROIと同じ大きさの領域をAECROIとして設定することを想定したものであった。しかしながら、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、第2の設定部152は、AEC候補ROIとその近傍領域に設けられているAEC画素212の線量データを用いて、AEC候補ROIの大きさに対して撮影部位の範囲内で拡縮を行ってAECROIを設定する形態も、本発明に適用可能である。即ち、この場合、第2の設定部152は、AEC候補ROI及びその近傍領域を含む領域の範囲内であってAEC候補ROIと異なる大きさの領域をAECROIとして設定する形態となる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、本発明に含まれる。
このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、本発明に含まれる。
なお、上述した本発明の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、または、その主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100 放射線撮影システム、110 照射スイッチ、120 放射線発生装置、130 放射線源、140 放射線撮影装置、150 制御装置、151 第1の設定部、152 第2の設定部、153 撮影制御部、154 記憶部、160 情報入力装置、160 表示装置、H 被検体
Claims (11)
- 被検体を透過した放射線を検出する放射線検出器を用いて放射線撮影を行う放射線撮影システムであって、
前記放射線検出器は、到達した前記放射線の線量を検知するための線量検知用画素が配置された検出領域を有し、
前記被検体の撮影部位に応じて、前記検出領域から前記放射線の線量を測定する線量測定領域の候補となる候補領域を設定する第1の設定手段と、
前記第1の設定手段で設定された候補領域および当該候補領域の近傍の近傍領域に設けられている前記線量検知用画素で検知された線量に基づいて、前記線量測定領域を設定する第2の設定手段と
を有することを特徴とする放射線撮影システム。 - 前記第1の設定手段は、前記放射線検出器に対する前記撮影部位の複数の向きに対応した複数の前記候補領域を設定するものであり、
前記第2の設定手段は、前記第1の設定手段で設定された複数の候補領域および当該複数の候補領域の近傍の近傍領域に設けられている前記線量検知用画素で検知された線量に基づいて、前記線量測定領域を設定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影システム。 - 前記第2の設定手段は、前記候補領域および前記近傍領域を含む領域の範囲内であって前記候補領域と同じ大きさの領域を前記線量測定領域として設定することを特徴とする請求項1または2に記載の放射線撮影システム。
- 前記第2の設定手段は、前記候補領域と異なる位置に前記線量測定領域を設定することを特徴とする請求項3に記載の放射線撮影システム。
- 前記第2の設定手段は、前記候補領域および前記近傍領域を含む領域の範囲内であって前記候補領域と異なる大きさの領域を前記線量測定領域として設定することを特徴とする請求項1または2に記載の放射線撮影システム。
- 前記第2の設定手段は、前記候補領域および前記近傍領域に設けられている前記線量検知用画素において所定の周期で複数回に亘り検知された線量に基づいて前記線量測定領域を設定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
- 前記第2の設定手段で設定された線量測定領域に設けられている前記線量検知用画素で検知された線量に基づいて、前記撮影部位の撮影を制御する撮影制御手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
- 前記撮影制御手段は、前記線量測定領域に設けられている前記線量検知用画素で検知された線量における積算値が所定の閾値を超えたことに応じて、前記放射線の発生を停止させるように制御することを特徴とする請求項7に記載の放射線撮影システム。
- 被検体を透過した放射線を検出する放射線検出器を用いた放射線撮影を制御する制御装置であって、
前記放射線検出器は、到達した前記放射線の線量を検知するための線量検知用画素が配置された検出領域を有し、
前記被検体の撮影部位に応じて、前記検出領域から前記放射線の線量を測定する線量測定領域の候補となる候補領域を設定する第1の設定手段と、
前記第1の設定手段で設定された候補領域および当該候補領域の近傍の近傍領域に設けられている前記線量検知用画素で検知された線量に基づいて、前記線量測定領域を設定する第2の設定手段と
を有することを特徴とする制御装置。 - 被検体を透過した放射線を検出する放射線検出器を用いた放射線撮影を制御する制御装置の制御方法であって、
前記放射線検出器は、到達した前記放射線の線量を検知するための線量検知用画素が配置された検出領域を有し、
前記被検体の撮影部位に応じて、前記検出領域から前記放射線の線量を測定する線量測定領域の候補となる候補領域を設定する第1の設定ステップと、
前記第1の設定ステップで設定された候補領域および当該候補領域の近傍の近傍領域に設けられている前記線量検知用画素で検知された線量に基づいて、前記線量測定領域を設定する第2の設定ステップと
を有することを特徴とする制御装置の制御方法。 - 請求項10に記載の制御装置の制御方法における各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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- 2016-06-09 JP JP2016115703A patent/JP2017220403A/ja active Pending
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