JP2013128698A - 二次元アレイx線検出器におけるゲイン補正方法およびx線撮影装置 - Google Patents

二次元アレイx線検出器におけるゲイン補正方法およびx線撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 X線照射を実行することなく、高精度にゲイン補正を実行することが可能な二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法およびX線撮影装置を提供する。
【解決手段】 フラットパネルディテクタ4に第1の電圧を第1の時間だけ印加して各画素の画素値を取得する第1画素値取得部61と、フラットパネルディテクタ4に第1の電圧より高い第2の電圧を第1の時間より短い第2の時間だけ印加して各画素の画素値を取得する第2画素値取得部62と、第2画素値取得部62により得られた画素値から第1画素値取得部61により得られた画素値を減して画素値の差を演算する演算部63と、演算部63により得られた各画像における画素値の差から各画素のゲイン補正式を求める補正式特定部66と、この補正式特定部66で得たゲイン補正式により各画素における画素値を補正する補正部67と、を有する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、X線に感応する変換膜と、この変換膜に対して画素を区画する二次元アレイ状に配置され、各々がスイッチング素子を有する複数の検出素子とを備えた二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法およびこの二次元アレイX線検出器を使用するX線撮影装置に関する。
X線撮影装置に使用される二次元アレイX線検出器としては、例えば、フラットパネルディテクタ(FPD)が知られている。このフラットパネルディテクタは、TFT等のスイッチング素子が二次元アレイ(行列)状に配置された基板上に、a−Se(アモルファス・セレン)等の変換膜を蒸着した構成を有する。このフラットパネルディテクタにおいては、被検体を通過したX線像が変換膜上に投影されると、像の濃淡に比例した電荷信号が変換膜内に発生する。この電荷信号は、二次元アレイ状に配置された画素電極により収集され、静電容量(キャパシタ)に蓄積される。静電容量に蓄積された電荷は、スイッチング素子の動作に伴って読み出され、電気信号として画像処理部に送信されて画像処理が行われる。
このような二次元アレイX線検出器においては、同一のX線が照射されたときの各画素の画素値が一定となるように、ゲイン補正を行う必要がある。このゲイン補正を行うためには、従来、二次元アレイX線検出器の変換膜に対して一定の強度のX線を照射する一様照射を行ったときの画素値を検出し、この画素値が一定となるような補正式を求め、この補正式に基づいてゲイン補正を実行するようにしている(特許文献1参照)。
特開平07−72256号公報
上述した従来のゲイン補正方法においては、二次元アレイX線検出器に対してX線を照射する必要がある。このため、ゲイン補正を実行するときに、オペレータ等がX線を被曝することを防止するための措置をとる必要があることから、作業効率が悪化する。また、X線管等のX線発生源が設置されていない場所では、ゲイン補正を実行できないことから、X線発生源の準備に手間がかかるという問題が生ずるケースもある。
さらに、上述した従来のゲイン補正方法においては、二次元アレイX線検出器の全域に対してX線を一様に照射する必要があるが、放射線物理の性質上、二次元アレイX線検出器により測定した各画素の画素値は、同条件下で取得したものであったとしても、量子ノイズ等によるX線のゆらぎの影響を受けることになる。このため、ゲイン補正を行うための補正式も、量子ノイズ等によるX線のゆらぎの影響により精度が劣化するという問題が生ずることになる。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、X線照射を実行することなく、高精度にゲイン補正を実行することが可能な二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法およびX線撮影装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、X線に感応し入射X線量に対応した電荷信号を出力する変換膜と、前記変換膜の表面に画素に対応して行列状に配置された複数の画素電極と、前記変換膜の裏面に配置された共通電極と、前記各画素電極に各々接続された電荷信号を蓄積する複数の蓄積容量と、前記画素電極に接続されたスイッチング素子と、信号の読み出し時にゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次オンとするゲートドライバと、前記各蓄積容量に蓄積された電荷信号を画素値としてデータバスラインを介して読み出すデータ集積部と、を有する二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法において、前記変換膜にX線を照射していない状態で、前記画素電極と前記共通電極との間に第1の電圧を第1の時間だけ印加するとともに、前記スイッチング素子を順次オンとすることにより、前記各画素の画素値を取得する第1画素値取得工程と、前記変換膜にX線を照射していない状態で、前記画素電極と前記共通電極との間に前記第1の電圧より高い第2の電圧を前記第1の時間より短い第2の時間だけ印加するとともに、前記スイッチング素子を順次オンとすることにより、前記各画素の画素値を取得する第2画素値取得工程と、前記第2画素値取得工程により得られた画素値から前記第1画素値取得工程により得られた画素値を減算することにより各画素における画素値の差を演算する演算工程と、前記演算工程により得られた各画素における画素値の差から、各画素のゲイン補正式を求める補正式特定工程と、前記補正式特定工程で得たゲイン補正式により、各画素における画素値を補正する補正工程とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1の電圧は2乃至5キロボルトであり、前記第2の電圧は10乃至15キロボルトである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第1の時間は20乃至30秒であり、前記第2の時間は400ミリ秒乃至3秒である。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明において、前記補正式特定工程においては、前記演算工程により得られた各画素における画素値の差と各画素における画素値の差の平均値との比を利用して前記ゲイン補正式を求める。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明において、nを2以上の整数としたときに、前記第2画素値取得工程と前記演算工程を、前記第2の電圧を変化させてn+1回繰り返すとともに、前記補正式特定工程においては、前記演算工程により得られた各画素における画素値の差と各画素における画素値の差の平均値との関係を示すn次の多項式として前記ゲイン補正式を求める。
請求項6に記載の発明は、X線に感応し入射X線量に対応した電荷信号を出力する変換膜と、前記変換膜の表面に画素に対応して行列状に配置された複数の画素電極と、前記変換膜の裏面に配置された共通電極と、前記各画素電極に各々接続された電荷信号を蓄積する複数の蓄積容量と、前記画素電極に接続されたスイッチング素子と、信号の読み出し時にゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次オンとするゲートドライバと、前記各蓄積容量に蓄積された電荷信号を画素値としてデータバスラインを介して読み出すデータ集積部と、を有する二次元アレイX線検出器と、前記二次元アレイX線検出器に向けてX線を照射するX線管と、前記X線管からX線を照射していない状態で、前記画素電極と前記共通電極との間に第1の電圧を第1の時間だけ印加するとともに、前記スイッチング素子を順次オンとすることにより、前記各画素の画素値を取得する第1画素値取得手段と、前記X線管からX線を照射していない状態で、前記画素電極と前記共通電極との間に前記第1の電圧より高い第2の電圧を前記第1の時間より短い第2の時間だけ印加するとともに、前記スイッチング素子を順次オンとすることにより、前記各画素の画素値を取得する第2画素値取得手段と、前記第2画素値取得手段により得られた画素値から前記第1画素値取得手段により得られた画素値を減算することにより各画素における画素値の差を演算する演算手段と、前記演算手段により得られた各画素における画素値の差から、各画素のゲイン補正式を求める補正式特定手段と、前記補正式特定手段で得たゲイン補正式により、各画素における画素値を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする。
請求項1から請求項6に記載の発明によれば、ゲイン補正を行うためにX線照射を実行する必要がないことから、被曝の危険を防止することができるとともに、X線発生源がない場合においてもゲイン補正を実行することが可能となる。そして、量子ノイズ等によるX線のゆらぎの影響を受けることなく、高精度にゲイン補正を実行することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、各画素における画素値の差と各画素における画素値の差の平均値との比を利用して、ゲイン補正式を容易に求めることが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、各画素における画素値の差と各画素における画素値の差の平均値との関係を示すn次の多項式を利用して、ゲイン補正式をより高精度に求めることが可能となる。
この発明を適用するX線撮影装置の概要図である。 フラットパネルディテクタ4を側面視した等価回路である。 フラットパネルディテクタ4を平面視した等価回路である。 この発明の第1実施形態に係るゲイン補正方法を示すフローチャートである。 フラットパネルディテクタ4に印加する電圧を経時的に示す説明図である。 この発明の第2実施形態に係るゲイン補正方法を示すフローチャートである。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、この発明に係る二次元アレイX線検出器としてのフラットパネルディテクタ4を適用したX線撮影装置の構成について説明する。図1は、この発明に係る二次元アレイX線検出器としてのフラットパネルディテクタ4を適用したX線撮影装置の概要図である。
このX線撮影装置は、被検体である被検者1を載置するテーブル2と、X線管3と、フラットパネルディテクタ4と、A/D変換器5と、制御部6と、キーボード等の入力部11と、CRT等の表示部12と、X線管3に印加する管電圧等を制御するX線管制御部8とを備える。
また、制御部6は、X線管3からX線を照射していない状態で、フラットパネルディテクタ4に第1の電圧を第1の時間だけ印加して各画素の画素値を取得する第1画素値取得部61と、同じくX線管3からX線を照射していない状態で、フラットパネルディテクタ4に第1の電圧より高い第2の電圧を第1の時間より短い第2の時間だけ印加して各画素の画素値を取得する第2画素値取得部62と、第2画素値取得部62により得られた画素値から第1画素値取得部61により得られた画素値を減して画素値の差を演算する演算部63と、画素値の差の平均値を演算する平均画素演算部64と、その平均値と既定値とを比較する比較部65と、演算部63により得られた各画像における画素値の差から各画素のゲイン補正式を求める補正式特定部66と、この補正式特定部66で得たゲイン補正式により各画素における画素値を補正する補正部67とを有している。
このX線撮影装置によりX線撮影を行う場合においては、X線管3からテーブル2上の被検者1に向けてX線を照射し、被検者1を通過したX線をフラットパネルディテクタ4により検出し、制御部6において検出されたX線を画像処理し、画像処理されたX線による映像信号を利用して表示部12にX線像を表示する。このX線撮影の前には、フラットパネルディテクタ4における各画素のゲインを補正するためのゲイン補正式が求められ、X線像を表示するときには、このゲイン補正式を利用して画素値が補正される。
次に、フラットパネルディテクタ4の構成について説明する。図2は、フラットパネルディテクタ4を側面視した等価回路である。また、図3は、フラットパネルディテクタ4を平面視した等価回路である。
これらの図に示すように、このフラットパネルディテクタ4は、ガラス基板41と、このガラス基板41上に形成されたTFT(薄膜トランジスタ)42と、このTFT42上に蒸着されたa−Se等の変換膜43と、この変換膜43上に配置された共通電極44とを備える。
TFT42には、縦横のマトリックス状、すなわち、二次元アレイ状の配置で、電荷収集電極である画素電極45が配設されている。この画素電極45は、例えば、行列方向に1024個×1024個配置されている。図2および図3においては、行列方向に3個×3個配置した場合を模式的に示している。各画素電極45には、スイッチング素子46と、静電容量(キャパシタ)47とが接続されている。
また、共通電極44には、各画素電極45と共通電極44との間に電圧を印加するための電圧印加部50が配設されている。この電圧印加部50は、上述した制御部6の制御により、各画素電極45と共通電極44との間に所定の時間だけ、所定の大きさの電圧を印加するように構成されている。
各画素電極45は、各スイッチング素子46のソースSに接続されている。図3に示すゲートドライバ51には、複数本のゲートバスライン52が接続されており、これらのゲートバスライン52はスイッチング素子46のゲートGに接続されている。一方、図3に示すように、電荷信号を収集して1つに出力するマルチプレクサ53には、増幅器54を介して複数本のデータバスライン55が接続されており、これらのデータバスライン55は、各スイッチング素子46のドレインDに接続されている。
このフラットパネルディテクタ4においては、被検者1を通過したX線像が変換膜43上に投影されると、像の濃淡に比例した電荷信号(キャリア)が変換膜43内に発生する。この電荷信号は、二次元アレイ状に配置された画素電極45により収集され、静電容量47に蓄積される。そして、共通電極44にバイアス電圧を印加した状態で、ゲートドライバ51によりゲートバスライン52に電圧を印加することにより、各スイッチング素子46のゲートGがオン状態となる。これにより、静電容量47に蓄積された電荷信号は、スイッチング素子46におけるソースSとドレインDとを介して、データバスライン55に読み出される。各データバスライン55に読み出された電荷信号は、増幅器54で増幅され、マルチプレクサ53で1つの電荷信号にまとめられて出力される。この電荷信号は、A/D変換器5でディジタル化され、X線検出信号として図1に示す制御部6に出力される。
このようなフラットパネルディテクタ4においては、同一のX線が照射されたときの各画素の画素値が一定となるように、ゲイン補正を行う必要がある。以下、この発明に係るフラットパネルディテクタ4におけるゲイン補正方法について説明する。
図4は、この発明の第1実施形態に係るゲイン補正方法を示すフローチャートである。また、図5は、フラットパネルディテクタ4に印加する電圧を経時的に示す説明図である。
ゲイン補正を実行するときには、最初に、X線管3を消灯状態としてフラットパネルディテクタ4における変換膜43にX線を照射していない状態で、各画素電極45と共通電極44との間に第1の電圧aを印加する(ステップS11)。この第1の電圧aの印加時間は、第1の時間であるt1とする。そして、図1に示す第1画素値取得部61により、フラットパネルディテクタ4におけるスイッチング素子46を順次オンとして、各画素の画素値を取得することにより、フラットパネルディテクタ4により検出されたダーク画像Aを得る(ステップS12)。
次に、X線管3を消灯状態としてフラットパネルディテクタ4における変換膜43にX線を照射していない状態で、各画素電極45と共通電極44との間に第1の電圧aより高い第2の電圧bを印加する(ステップS13)。この第2の電圧bの印加時間は、第1の時間t1より短い第2の時間t2とする。そして、図1に示す第2画素値取得部62により、フラットパネルディテクタ4におけるスイッチング素子46を順次オンとして、各画素の画素値を取得することにより、フラットパネルディテクタ4により検出されたダーク画像Bを得る(ステップS14)。
ここで、上述した第1の電圧aは、2乃至5キロボルト程度の電圧であり、第1の時間t1は20乃至30秒程度の時間である。画素値が安定するためには、少なくとも20秒程度の時間が必要となる。また、30秒程度の時間が経過すれば画素値は安定することから、第1の時間をこれ以上長い時間とする必要はない。また、上述した第2の電圧bは、10乃至15キロ程度の電圧であり、第2の時間t2は400ミリ秒乃至3秒程度の時間である。第1の電圧aから第2の電圧bへの急激な印加電圧の変化により動き出す電荷を測定するためには400ミリ秒乃至3秒程度の時間が必要となるためである。
次に、図1に示す演算部63により、ダーク画像Bからダーク画像Aを減算することにより、画像Cを得る(ステップS15)。この時には、第2画素値取得部62により得られた各画素の画素値から第1画素値取得部61により得られた各画素の画素値を各々減算して、各画素における画素値の差を演算することにより、画像Cを得ることができる。
次に、図1に示す平均画素演算部64により、画像Cにおける平均画素値を演算する(ステップS16)。そして、図1に示す比較部65により、画像Cにおける平均画素値が予め設定した既定値以上であるか否かを判断する(ステップS17)。画像Cにおける平均画素値が予め設定した既定値以上となっていない場合には、後述する補正式を正確に特定することができないことから、再度、ステップS11に戻って、電圧bをより大きな値として処理を繰り返す。
一方、画像Cにおける平均画素値が既定値以上となっていた場合には、図1に示す補正式特定部66により、演算部63により得られた各画素における画素値の差を利用して、各画素のゲイン補正式を求める(ステップS18)。この補正式は、「xgi」を画像Cにおけるi番目の画素の画素値とし、「xgave」を画像Cにおける平均画素値とし、「yi」をゲイン補正後のフラットパネルディテクタ4におけるi番目の画素の画素値とし、「xi」をフラットパネルディテクタ4におけるi番目の画素の画素値としたときに、下記の式により表される。
yi=(xgave/xgi)*xi
以上の工程により、フラットパネルディテクタ4を構成する各画素におけるゲインを補正するためのゲイン補正式が得られたことになる。そして、X線撮影時においては、図1に示す補正部67により、予め得られたゲイン補正式を利用して画素値を補正する(ステップS19)。これにより、撮影画像に対応した正しい画素値を得ることが可能となる。
次に、この発明に係るフラットパネルディテクタ4におけるゲイン補正方法の他の実施形態について説明する。図6は、この発明の第2実施形態に係るゲイン補正方法を示すフローチャートである。
なお、上述した実施形態においては、各画素における画素値の差と各画素における画素値の差の平均値との比を利用して前記ゲイン補正式を求めている。これに対して、この第2実施形態においては、各画素における画素値の差と各画素における画素値の差の平均値との関係を示すn次(以下の実施形態では5次)の多項式としてゲイン補正式を求めている。
この第2実施形態に係るゲイン補正方法によりゲイン補正を実行するときには、最初に、nに1をセットする(ステップS21)。しかる後、第1実施形態と同様、X線管3を消灯状態としてフラットパネルディテクタ4における変換膜43にX線を照射していない状態で、各画素電極45と共通電極44との間に第1の電圧aを印加する(ステップS22)。この第1の電圧aの印加時間は、第1の時間であるt1とする。そして、図1に示す第1画素値取得部61により、フラットパネルディテクタ4におけるスイッチング素子46を順次オンとして、各画素の画素値を取得することにより、フラットパネルディテクタ4により検出されたダーク画像Aを得る(ステップS23)。
次に、X線管3を消灯状態としてフラットパネルディテクタ4における変換膜43にX線を照射していない状態で、各画素電極45と共通電極44との間に第1の電圧aより高い第2の電圧をbnを印加する(ステップS24)。この第2の電圧bの印加時間は、第1の時間t1より短い第2の時間t2とする。そして、図1に示す第2画素値取得部62により、フラットパネルディテクタ4におけるスイッチング素子46を順次オンとして、各画素の画素値を取得することにより、フラットパネルディテクタ4により検出されたダーク画像Bnを得る(ステップS25)。
ここで、上述した第1実施形態と同様、上述した第1の電圧aは、2乃至5キロボルト程度の電圧であり、第1の時間t1は20乃至30秒程度の時間である。また、上述した第2の電圧bnは、10乃至15キロ程度の電圧であり、第2の時間t2は400ミリ秒乃至3秒程度の時間である。なお、後述するように、この第2実施形態においては、第2の電圧bnを順次異ならせてフラットパネルディテクタ4に印加している。
次に、図1に示す演算部63により、ダーク画像Bnからダーク画像Aを減算することにより、画像Cnを得る(ステップS26)。この時には、第2画素値取得部62により得られた各画素の画素値から第1画素値取得部61により得られた各画素の画素値を各々減算して、各画素における画素値の差を演算することにより、画像Cnを得ることができる。
次に、図1に示す演算部63により、画像Cnにおける平均画素値を演算する(ステップS27)。そして、図1に示す比較部65により、画像Cnにおける平均画素値が予め設定した既定値以上であるか否かを判断する(ステップS28)。画像Cnにおける平均画素値が予め設定した既定値以上となっていない場合には、後述する補正式を正確に特定することができないことから、再度、ステップS22に戻って、電圧bnをより大きな値として処理を繰り返す。
一方、画像Cnにおける平均画素値が既定値以上となっていた場合には、nに1を加算する(ステップS29)。そして、nが6以上か否かを判断する(ステップS30)。nが6より小さいときには、再度、ステップS22に戻り、ステップS22からステップS29を繰り返す。この時には、第2の電圧bnを順次変化させることにより、互いに異なる電圧の下で得られたダーク画像Bnを取得する。なお、ステップS22およびステップS23を再度繰り返すかわりに、先に得られたダーク画像Aをそのまま使用するようにしてもよい。
以上の工程が終了し、6個(n+1個)の画像Cnが得られたら、図1に示す補正式特定部67により、演算部63により得られた各画素における画素値の差を利用して、各画素のゲイン補正式を求める(ステップS31)。このときには、「xgi」を画像Cnにおけるi番目の画素の画素値とし、「xgave」を画像Cnにおける平均画素値とし、「yi」をゲイン補正後のフラットパネルディテクタ4におけるi番目の画素の画素値とし、「xi」をフラットパネルディテクタ4におけるi番目の画素の画素値としたときに、下記の関係式で表されるような係数Ai、Bi、Ci、Di、Eiを求める。
xgave=Ai*xgi+Bi*xgi+Ci*xgi+Di*xgi+Ei*xgi
この時には、画像Cnが6個(n+1個)存在することから、上記の式に最小二乗法を適用することにより、係数Ai、Bi、Ci、Di、Eiを求める。この場合における補正式は、下記の通りとなる。
yi=Ai*xi+Bi*xi+Ci*xi+Di*xi+Ei*xi
以上の工程により、フラットパネルディテクタ4を構成する各画素におけるゲインを補正するためのゲイン補正式が得られたことになる。そして、X線撮影時においては、図1に示す補正部67により、予め得られたゲイン補正式を利用して画素値を補正する(ステップS32)。これにより、撮影画像に対応した正しい画素値を得ることが可能となる。
1 被検者
2 テーブル
3 X線管
4 フラットパネルディテクタ
6 制御部
8 X線管制御部
11 入力部
12 表示部
41 ガラス基板
42 TFT
43 変換膜
44 共通電極
45 画素電極
46 スイッチング素子
47 静電容量
50 電圧印加部
51 ゲートドライバ
52 ゲートバスライン
53 マルチプレクサ
54 増幅器
55 データバスライン
61 第1画素値取得部
62 第2画素値取得部
63 演算部
64 平均画素演算部
65 比較部
66 補正式特定部
67 補正部

Claims (6)

  1. X線に感応し入射X線量に対応した電荷信号を出力する変換膜と、前記変換膜の表面に画素に対応して行列状に配置された複数の画素電極と、前記変換膜の裏面に配置された共通電極と、前記各画素電極に各々接続された電荷信号を蓄積する複数の蓄積容量と、前記画素電極に接続されたスイッチング素子と、信号の読み出し時にゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次オンとするゲートドライバと、前記各蓄積容量に蓄積された電荷信号を画素値としてデータバスラインを介して読み出すデータ集積部と、を有する二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法において、
    前記変換膜にX線を照射していない状態で、前記画素電極と前記共通電極との間に第1の電圧を第1の時間だけ印加するとともに、前記スイッチング素子を順次オンとすることにより、前記各画素の画素値を取得する第1画素値取得工程と、
    前記変換膜にX線を照射していない状態で、前記画素電極と前記共通電極との間に前記第1の電圧より高い第2の電圧を前記第1の時間より短い第2の時間だけ印加するとともに、前記スイッチング素子を順次オンとすることにより、前記各画素の画素値を取得する第2画素値取得工程と、
    前記第2画素値取得工程により得られた画素値から前記第1画素値取得工程により得られた画素値を減算することにより各画素における画素値の差を演算する演算工程と、
    前記演算工程により得られた各画素における画素値の差から、各画素のゲイン補正式を求める補正式特定工程と、
    前記補正式特定工程で得たゲイン補正式により、各画素における画素値を補正する補正工程と、
    を備えたことを特徴とする二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法。
  2. 請求項1に記載の二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法において、
    前記第1の電圧は2乃至5キロボルトであり、前記第2の電圧は10乃至15キロボルトである二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法において、
    前記第1の時間は20乃至30秒であり、前記第2の時間は400ミリ秒乃至3秒である二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法において、
    前記補正式特定工程においては、前記演算工程により得られた各画素における画素値の差と各画素における画素値の差の平均値との比を利用して前記ゲイン補正式を求める二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法において、
    nを2以上の整数としたときに、
    前記第2画素値取得工程と前記演算工程を、前記第2の電圧を変化させてn+1回繰り返すとともに、
    前記補正式特定工程においては、前記演算工程により得られた各画素における画素値の差と各画素における画素値の差の平均値との関係を示すn次の多項式として前記ゲイン補正式を求める二次元アレイX線検出器におけるゲイン補正方法。
  6. X線に感応し入射X線量に対応した電荷信号を出力する変換膜と、前記変換膜の表面に画素に対応して行列状に配置された複数の画素電極と、前記変換膜の裏面に配置された共通電極と、前記各画素電極に各々接続された電荷信号を蓄積する複数の蓄積容量と、前記画素電極に接続されたスイッチング素子と、信号の読み出し時にゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次オンとするゲートドライバと、前記各蓄積容量に蓄積された電荷信号を画素値としてデータバスラインを介して読み出すデータ集積部と、を有する二次元アレイX線検出器と、
    前記二次元アレイX線検出器に向けてX線を照射するX線管と、
    前記X線管からX線を照射していない状態で、前記画素電極と前記共通電極との間に第1の電圧を第1の時間だけ印加するとともに、前記スイッチング素子を順次オンとすることにより、前記各画素の画素値を取得する第1画素値取得手段と、
    前記X線管からX線を照射していない状態で、前記画素電極と前記共通電極との間に前記第1の電圧より高い第2の電圧を前記第1の時間より短い第2の時間だけ印加するとともに、前記スイッチング素子を順次オンとすることにより、前記各画素の画素値を取得する第2画素値取得手段と、
    前記第2画素値取得手段により得られた画素値から前記第1画素値取得手段により得られた画素値を減算することにより各画素における画素値の差を演算する演算手段と、
    前記演算手段により得られた各画素における画素値の差から、各画素のゲイン補正式を求める補正式特定手段と、
    前記補正式特定手段で得たゲイン補正式により、各画素における画素値を補正する補正手段と、
    を備えたことを特徴とするX線撮影装置。
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JP2016540208A (ja) * 2013-11-27 2016-12-22 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 光子を検出する検出デバイス及びそのための方法

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