JP2013142146A - 発泡剤マスターバッチ、およびそれを使用した発泡成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種の発泡成形において問題となる気泡の均一性、微細化、外観の平滑性に優れた、ポリプロピレン系樹脂発泡成形体を製造するのに好適な発泡剤マスターバッチを提供すること。
【解決手段】ASTM 1238に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが10g/10分以上50g/10分未満、160℃における溶融張力が20mN以上、歪硬化性を有し、JIS K6760に準拠した密度が915〜935kg/m、JIS K6922−2に準拠して測定された溶融温度が100℃以上130℃以下のエチレン・α−オレフィン共重合体および熱分解型発泡剤を主成分とし、該エチレン・α−オレフィン共重合体を熱分解型発泡剤のバインダーとした発泡剤マスターバッチ。
【選択図】なし

Description

本発明は、各種の発泡成形において問題となる気泡の均一性、微細化、外観の平滑性に優れた、ポリプロピレン系樹脂発泡成形体を製造するのに好適な、発泡剤マスターバッチおよび、それからなる発泡体に関する。
従来、ポリオレフィン系樹脂を使用した押出発泡、押出発泡、射出発泡、ブロー発泡などの成形法で各種発泡体の成形を行う場合、ポリプロピレン系樹脂ペレットに適当な発泡剤を混合して成形が行われている。しかしながら、ここで使用する発泡剤粉末は、飛散しやすく、ポリプロピレン系樹脂ペレットと混合しても、各種成形機に供給する間に、ポリプロピレン系樹脂ペレットと発泡剤粉末とが分離しやすいため、混合物中における発泡剤の分散性が悪く、発泡成形体においては、発泡ムラなどを引き起こしやすい傾向がある。同様に、架橋を伴う常圧発泡、加圧発泡、型発泡なども、粉末の飛散や分散性から発泡ムラなどを引き起こしやすい傾向がある。
そこで、発泡剤を均一に混合するための一般的な手段として、予め、流動性に優れ、低温加工可能な高圧ラジカル重合法で製造される低密度ポリエチレン(LDPE)をバインダーとして使用し、発泡剤粉末とを発泡剤の分解開始温度を下回る加工温度で混練し、ペレット化した発泡剤マスターバッチを作成する方法が行われている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記マスターバッチのバインダーに使用される低密度ポリエチレン(LDPE)は、発泡剤との混合物を混練する際に、発泡剤の分解開始温度を下回る温度で混合物を混練、発泡剤マスターバッチの作成が可能である。一方、発泡剤マスターバッチのバインダーとして使用したLDPEは、ポリプロピレン系樹脂など熱可塑性樹脂の種類によっては相溶性に乏しいことから、微細で均一な気泡が得にくく、射出発泡成形を行った場合には流動ムラが発生しやすいという課題があった。
特開昭60−94431号公報
本発明は、各種の発泡成形において問題となる気泡の均一性、微細化、外観の平滑性に優れた、ポリプロピレン系樹脂発泡成形体を製造するのに好適な発泡剤マスターバッチを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体をバインダーとした発泡剤マスターバッチを用いることで、気泡が均一微細となり、高発泡倍率で軽量化が可能で、外観も良好な射出発泡成形体が得られることを見出し、本発明の完成するに至った。
すなわち、本発明は、ASTM D1238に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレート(MFR)が10g/10分以上50g/10分未満、160℃における溶融張力が20mN以上、歪硬化性を有し、JIS K6760に準拠した密度が915〜935kg/m、JIS K6922−2に準拠して測定された溶融温度が100℃以上130℃以下のエチレン・α−オレフィン共重合体および熱分解型発泡剤を主成分とし、該エチレン・α−オレフィン共重合体を熱分解型発泡剤のバインダーとした発泡剤マスターバッチに関する。
本発明によれば、熱可塑性樹脂を使用したフィルム、シート、射出成形体などの各種発泡体の成形を行う場合、熱可塑性樹脂ペレットと発泡剤との混合時に発泡剤粉末の飛散性が解消され、取り扱い性が良くなり、該マスターバッチを使用することにより、成形物への発泡剤の分散性が向上し、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂との相溶性に優れ、発泡の際に溶融張力も高いエチレン・α−オレフィン共重合体が存在するためガス抜けが押さえられ、気泡が均一微細で高倍率、外観が良好な押出発泡フィルム、押出発泡シート、射出発泡成形体などの各種発泡成形体を提供することができる。
<エチレン・α−オレフィン共重合体>
本発明に用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、ASTM 1238に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したMFRが10g/10分以上50g/10分未満、160℃における溶融張力が20mN以上、歪硬化性を有し、JIS K6760に準拠した密度が915kg/m以上935kg/m以下、JIS K6922−2に準拠して測定された溶融温度が100℃以上130℃以下のエチレン・α−オレフィン共重合体であり、該範疇に属するものであれば如何なるエチレン・α−オレフィン共重合体であってもよい。
ここで、MFRが10g/10分未満のエチレン・α−オレフィン共重合体である場合、マスターバッチを熱可塑性樹脂に加えたとき、熱可塑性樹脂への分散性に劣り、流動性も悪化することから、射出発泡成形体とした際の成形体表面が悪化したものとなる。一方、MFRが50g/10分以上のエチレン・α−オレフィン共重合体である場合、マスターバッチを熱可塑性樹脂に加え、射出発泡成形体とした際の強度等の機械的物性が劣るものとなることに加えて、溶融張力が20mNに到達せず、組成物は発泡成形性にも劣るものとなる。また、溶融張力が20mN未満のエチレン・α−オレフィン共重合体である場合、発泡成形倍率の改善効果が不十分であり、高発泡倍率を有する射出発泡成形体とすることができない。さらに、歪硬化性を示さないエチレン・α−オレフィン共重合体である場合、射出発泡成形体とした際に、気泡が合一したものとなり、均一で微細な気泡を有する射出成形発泡体とはならない。
ここで、上記MFRは、好ましくは14〜28g/10分である。このMFRは、重合反応ガス中に水素または不活性ガスを導入することにより調整することができる。
また、溶融張力の上限値は、好ましくは200mN、さらに好ましくは150mNである。溶融張力は、遷移金属化合物の選択、重合温度、重合圧力により調整することができる。
さらに、本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体に歪硬化性を付与することについても、遷移金属化合物の選択、重合温度、重合圧力により調整することができる。
さらに、本発明では、密度が915kg/m未満のエチレン・α−オレフィン共重合体である場合、得られる射出発泡成形体は、耐熱性に劣るものとなり、一方密度935kg/mを超えるエチレン・α−オレフィン共重合体である場合、発泡剤の混練時の温度が高いため、発泡剤の分解が発生することから、好ましくない。ここで、エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、好ましくは915〜925kg/mである。この密度は、エチレンと共重合させるα−オレフィンの量により調整することができる。
さらに、本発明に用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、溶融温度が100〜130℃、好ましくは100〜115℃である。100℃未満では、製品の耐熱性が低下するため好ましくいない。一方、130℃を超えると、発泡剤を溶融混練する際の温度が上昇するため発泡剤の分解が生じてしまう。
この溶融温度は、密度と同様にエチレンと共重合させるα−オレフィンの量により調整することができる。
なお、本発明におけるMFRは、ASTM 1238に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgで測定することがきる。
また、溶融張力は、(商品名)キャピログラフ(東洋精機製作所製)を用い、190℃で長さ(L)が8mm,直径(D)が2.095mmのダイから、ピストン降下速度10mm/分で降下させたストランドを10m/分で引き取り、引き取り荷重を溶融張力として測定することができる。
さらに、歪硬化性は、マイスナー型一軸伸長粘度計を用いて、160℃で、ひずみ速度0.07〜0.1s−1の条件で測定した伸長粘度の最大値を、その時間の線形領域の伸長粘度で除した値を非線形パラメーターλと定義し、λが1を超えること歪硬化性があると確認できる。なお、M. Yamaguchi et al.Polymer Journal 32,164(2000)に記載のように、線形領域の伸長粘度は動的粘弾性より計算できる。λが1の場合、歪硬化性がないと判断できる。
さらに、密度は、JIS K6760に準拠して測定することができる。
さらに、溶融温度は、JIS K6922−2に準拠して測定することができる。
本発明に用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、市販品として入手したものであってもよく、例えば(商品名)TOSOH−HMS JK25(東ソー(株)製)を市販品として挙げることができる。
また、以下の方法により製造することができる。例えば、特開2004−346304号公報、特開2005−248013号公報、特開2006−2057号公報、特開2006−321991号公報、特開2007−169341号公報、特開2010−43152号公報、特開2011−89019号公報、特開2011−89020号公報に記載の重合触媒の存在下に、エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンを共重合する方法を用いることができる。
より具体的には、例えばメタロセン化合物として、2つの置換または非置換シクロペンタジエニル基が架橋基で架橋されている架橋型ビス(置換または非置換シクロペンタジエニル)ジルコニウム錯体および/または架橋型(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウム錯体(以下、成分(a)と記す。)と、架橋型(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウム錯体および/または架橋型(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウム錯体(以下、成分(b)と記す。)を用いたメタロセン触媒の存在下に、エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンを共重合する方法を用いることができる。
ここで、成分(a)の具体例としては、ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1,3−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、プロパン−1,3−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ブタン−1,4−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、シス−2−ブテン−1,4−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド等のジクロライドおよび上記遷移金属化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体を例示することができる。また上記遷移金属化合物のシクロペンタジエニル誘導体の水素が炭化水素基で置換されたもの、中心金属のジルコニウム原子をチタン原子またはハフニウム原子に置換した化合物も例示することもできる。
また、成分(b)の具体例としては、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−フェニル−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド等のジクロライドおよび上記遷移金属化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体を例示することができる。また上記遷移金属化合物のシクロペンタジエニル誘導体の水素が炭化水素基で置換されたもの、中心金属のジルコニウム原子をチタン原子またはハフニウム原子に置換した化合物も例示することもできる。
また、成分(a)に対する成分(b)の量は、特に制限はなく、0.0001〜100倍モルであることが好ましく、特に好ましくは0.001〜10倍モルである。
そして、成分(a)と成分(b)を用いたメタロセン触媒としては、例えば成分(a)と成分(b)と有機アルミニウム化合物(以下、成分(c)と記す。)からなる触媒;成分(a)と成分(b)とアルミノオキサン(以下、成分(d)と記す。)からなる触媒;さらに成分(c)を含んでなる触媒;成分(a)と成分(b)とプロトン酸塩(以下、成分(e)と記す。)、ルイス酸塩(以下、成分(f)と記す。)または金属塩(以下、成分(g)と記す。)から選ばれる少なくとも1種類の塩からなる触媒;さらに成分(c)を含んでなる触媒;、成分(a)と成分(b)と成分(d)と無機酸化物(以下、成分(h)と記す。)からなる触媒;成分(a)と成分(b)と成分(h)と成分(e)、成分(f)、成分(g)から選ばれる少なくとも1種類の塩からなる触媒;さらに成分(c)を含んでなる触媒;成分(a)と成分(b)と粘土鉱物(以下、成分(i)と記す。)と成分(c)からなる触媒;成分(a)と成分(b)と有機化合物で処理された粘土鉱物(以下、成分(j)と記す。)からなる触媒を例示することができ、好ましくは成分(a)と成分(b)と成分(j)からなる触媒を用いることができる。
ここで、成分(i)および成分(j)として用いることが可能な粘土鉱物としては、微結晶状のケイ酸塩を主成分とする微粒子を挙げることができ、粘土鉱物の大部分は、その構造上の特色として層状構造を成しており、層の中に種々の大きさの負電荷を有することが挙げられる。この点で、シリカやアルミナのような三次元構造を持つ金属酸化物と大きく異なる。これらの粘土鉱物は、一般に層電荷の大きさで、パイロフィライト、カオリナイト、ディッカイトおよびタルク群(化学式当たりの負電荷がおよそ0)、スメクタイト群(化学式当たりの負電荷がおよそ0.25から0.6)、バーミキュライト群(化学式当たりの負電荷がおよそ0.6から0.9)、雲母群(化学式当たりの負電荷がおよそ1)、脆雲母群(化学式当たりの負電荷がおよそ2)に分類されている。ここで示した各群には、それぞれ種々の粘土鉱物が含まれるが、スメクタイト群に属する粘土鉱物としては、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト等が挙げられる。また、上記粘土鉱物は複数混合して用いることもできる。
成分(j)における有機化合物処理とは、粘土鉱物層間に有機イオンを導入し、イオン複合体を形成することをいう。有機化合物処理で用いられる有機化合物としては、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−エイコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−ドコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルオレイルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−ビス(n−オクタデシル)アミン塩酸塩、N−メチル−ビス(n−エイコシル)アミン塩酸塩、N−メチル−ジオレイルアミン塩酸塩、N−メチル−ジベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルアニリン塩酸塩を例示することができる。
成分(a)と成分(b)と成分(j)からなる触媒は、有機溶媒中、成分(a)と成分(b)と成分(j)を接触させることによって得ることが可能であり、成分(a)と成分(j)の接触生成物に成分(b)を添加する方法;成分(b)と成分(j)の接触生成物に成分(a)を添加する方法;成分(a)と成分(b)の接触生成物に成分(j)を添加する方法;成分(j)に成分(a)と成分(b)の接触生成物を添加する方法を例示することができる。
接触溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロペンタンもしくはシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエンもしくはキシレン等の芳香族炭化水素類、エチルエーテルもしくはn−ブチルエーテル等のエーテル類;塩化メチレンもしくはクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、1,4−ジオキサン、アセトニトリルまたはテトラヒドロフランを例示することができる。
接触温度については、0〜200℃の間で選択して処理を行うことが好ましい。
各成分の使用量は、成分(j)1gあたり成分(a)が、0.0001〜100mmol、好ましくは0.001〜10mmolである。
このようにして調製された成分(a)と成分(b)と成分(j)の接触生成物は、洗浄せずに用いても良く、また洗浄した後に用いても良い。また、成分(a)または成分(b)がジハロゲン体の時、さらに成分(c)を添加することが好ましい。また、成分(j)、重合溶媒およびオレフィン中の不純物を除去することを目的に成分(c)を添加することができる。
上記エチレン・α−オレフィン共重合体を製造する際には、重合温度−100〜120℃で行うことが好ましく、特に生産性を考慮すると20〜120℃が好ましく、さらには60〜120℃の範囲で行うことが好ましい。また、重合時間は10秒〜20時間の範囲が好ましく、重合圧力は常圧〜300MPaの範囲で行うことが好ましい。重合性単量体としては、エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンであり、エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンの供給割合として、エチレン/炭素数3〜8のα−オレフィン(モル比)が、1〜200、好ましくは3〜100、さらに好ましくは5〜50の供給割合を用いることができる。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて2段階以上に分けて行うことも可能である。また、エチレン・α−オレフィン共重合体は、重合終了後に従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥して得ることができる。
重合はスラリー状態、溶液状態または気相状態で実施することができ、特に、重合をスラリー状態で行う場合にはパウダー粒子形状の整ったエチレン系共重合体を効率よく、安定的に生産することができる。また、重合に用いる溶媒は一般に用いられる有機溶媒であればいずれでもよく、具体的には例えばベンゼン、トルエン、キシレン、プロパン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ガソリン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のオレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
<熱分解型発泡剤>
本発明で使用する熱分解型発泡剤としては、無機系化学発泡剤、有機系化学発泡剤または熱膨張性マイクロカプセルが挙げられる。無機系化学発泡剤としては、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、アジド化合物、ホウ水素化ナトリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウムなどが挙げられ、有機系化学発泡剤としては、例えば、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、ベンゼンスルフォニルヒドラジド、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルフォニルヒドラジド)、p−トルエンスルホニルヒドラジド、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム、アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられる。また、これらの発泡剤とともに、尿素系、有機酸塩系、金属塩系などの発泡助剤を併用してもよい。これらの発泡剤、発泡助剤は、それぞれ単独で又は二種以上を混合して使用することができる。熱膨張性マイクロカプセルとしてはコアに液体炭化水素、シェルに塩化ビニリデン、アクリロニトリルコポリマーなどを使用したものが挙げられる。
また、好ましい発泡剤として、無機系化学発泡剤としては炭酸水素ナトリウム単独または有機酸塩との併用、有機系化学発泡剤としてはアゾジカルボンアミド、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルフォニルヒドラジド)が挙げられる。
これらの中で、特にメジアン径が5〜40μm(さらに好ましくは10〜30μm)に粒度調整された炭酸水素ナトリウム、メジアン径が5〜35μm(さらに好ましくは10〜25μm)に粒度調整され、分解温度が170〜220℃(さらに好ましくは180〜205℃)に調整されたアゾジカルボンアミドが好ましい。発泡剤の粒度測定は、レーザ回折式粒度分布計を用いて湿式法で測定する。測定の際、炭酸水素ナトリウムなど水溶性物質はエタノールを使用し、アゾジカルボンアミドは水を使用する。
メジアン径の測定は、さらに具体的には、レーザー回折散乱測定装置(Beckman Counter社製ls−13320)を用いて測定することができる。
また、熱分解型発泡剤の熱分解温度は、熱分析装置を用いて30℃から300℃まで、10℃/分で昇温させ、その際の示差熱(DTA)のピーク頂点を分解温度とする。
炭酸水素ナトリウムおよびアゾジカルボンアミドは、機械式及びジェットミルなどの粉砕機、機械式、風力式など分級機、振動篩機などを用いて、粒度を調整したものを使用することが好ましい。また、その際に分散性をよくするためにシラン系などのカップリング剤による表面処理や、脂肪酸やその塩類、タルクや二酸化ケイ索などの無機物などを事前に炭酸水素ナトリウムと混合してから行うと、発泡剤の分散性が向上し、良好なマスターパッチが得られる。炭酸水素ナトリウムの粒子が5〜40μm、アゾジカルボンアミドの粒子が5〜35μmに粒度調整された範囲であると、発泡剤粒子が凝集することなく樹脂中に均一に分散可能であり、得られる発泡体中の気泡径も100μm程度と均一なものとなる。一方、粒子が大きすぎると発泡した成型品の気泡が粗く、不揃いになる。また、細かすぎるとマスターバッチ製造工程で凝集し、そのマスターバッチを用いて発泡した成型品にボイドなどの発泡不良が発生する。
アゾジカルボンアミドの分解温度はアゾジカルボンアミド単独、尿素系助剤、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化カドミニウムなどの金属酸化物、クエン酸、シュウ験、乳酸、コハク酸などの有機酸およびその塩類、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛などの脂肪酸塩類などで調整する。発泡剤の分解温度を成形温度と同等に設定することで、成形と同時に気泡が成長し、均一な気泡となる。分解温度が高すぎると発泡剤が充分に分解せず、発生ガス量が不足し、目標とする発泡倍率が得られない。また、低すぎると射出や押出では混練機部分の原料供給側に発生したガスが流れてしまい、結果的に目標とする倍率が得られない。
<発泡剤マスターバッチ>
本発明の発泡剤マスターバッチは、上記のエチレン・α−オレフィン共重合体と熱分解型発泡剤とを押出機、ロールなどの混練機により混練して得られる。なお、上記2種の材料を同時に混練してもよい。その際の混練温度は、通常、80〜140℃、好ましくは90〜110℃であり、混練時間は、通常、1〜10分、好ましくは2〜5分である。
上記発泡剤マスターバッチについては、混練のし易さの点から、エチレン・α−オレフィン共重合体の比率が、20wt%以上95wt%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、30〜60wt%である。エチレン・α−オレフィン共重合体の比率が20wt%未満では、発泡剤の分散性が悪く、気泡が不均一となってしまう。一方95wt%を超えると、発泡剤マスターバッチを大量に添加しなければ所望の発泡倍率とならず、製品物性を悪化させてしまう。
以上の如くして得られる本発明の発泡剤マスターバッチの形状は、粉末、フレーク、ペレット、シートなどのいずれの形状でもよいが、取扱上はペレット形状、特に大きさが5mm以下であることが好ましい。さらに好ましくは、1.5〜3.0mmである。5mmを超えると、他の樹脂とブレンドした際に分離してしまう。
なお、本発明の発泡剤マスターバッチの製造にあたっては、上記必須成分に加えて、酸化防止剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、離型剤、染料や顔料などの着色剤、潤滑剤、可塑剤、結晶化促進剤、耐熱安定剤、耐候性安定剤、紫外線吸収剤、防錆剤、充填剤,LDPE,EVAなどの熱可塑性樹脂など各種添加剤を加えることができる。これらの各種添加剤の配合量は、本発明の発泡剤マスターバッチ中に、20重量%以下程度である。
上記本発明の発泡剤マスターバッチは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリルスチレン共重合体、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、メタクリル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン、アイオノマーなどの熱可塑性樹脂に加え、発泡成形に使用される。発泡剤マスターバッチと上記熱可塑性樹脂との配合割合は最終的に得られる製品の発泡倍率によって異なるが、一般的には2〜25wt%の範囲である。
次に、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。ここで、実施例・比較例における各種の測定は、下記のようにして行った。
<発泡倍率の測定>
射出発泡成形体からは表面の非発泡層も含めた試片と、コアバック前の金型クリアランスとの比を発泡倍率とした。
押出発泡成形体からは非発泡の比重を発泡後の比重で除算し発泡倍率とした。
<外観(発泡)>
射出成形用樹脂組成物を、温度210℃で射出成形(直径10cm×厚さ2mm)し、外観を評価した。
円板表面外観(フローマーク)の良し悪しを目視により判断した。
◎:フローマークなしあるいは極めて目立ちにくい。
○:フローマークが目立ちにくい。
△:フローマークが目立つ。
×:フローマークが非常に目立つ。
<気泡径の測定>
発泡後の成形体をマイクロスコープで観察し、無作為に10コの気泡を選択し、その直径の平均値を気泡径とした。
<内部ボイドの評価>
射出発泡成形体を厚み方向に切断した断面を観察し、発泡層中の大きさ1mm以上のボイドの有無をしらべた。
○:内部ボイドがないもの
×:内部ボイドがあるもの
実施例1
炭酸水素ナトリウム100重量部対して、ステアリン酸カルシウム5重量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後に機械式粉砕、分級機で粒度を調整し、メジアン径が15μmの発泡剤組成物Aを得た。その発泡剤組成物にクエン酸モノナトリウムを100重量部加えヘンシェルミキサーで混合し主成分が炭酸水素ナトリウムである発泡剤組成物Bを得た。
エチレン・α−オレフィン共重合体(商品名「TOSOH−HMS JK25」、MFR=15g/10分、密度=923kg/m、溶融張力40mN、非線型パラメータ(λ)は7で、歪硬化性あり、溶融温度=125℃、東ソー(株)製)90wt%に対して、発泡剤として、発泡剤組成物B 10wt%とをシリンダー口径65mmの単軸押出機に供給して混練温度110℃で押出し造粒してペレット化して(ペレットのサイズ=3.0mm×3.0mm)、本発明の発泡剤マスターバッチを得た。
上記発泡剤マスターバッチ10重量部と黒顔料マスターバッチ(大日精化社製 PE−M AZ 90086(KE)40)3重量部、ポリプロピレン樹脂(住友化学社製、(商品名)住友ノーブレンAZ564(プロピレン・エチレン・ブロックコポリマー、MFR30g/10分、溶融張力5mN)87重量部とを混合した。
前記樹脂混合物をシリンダー設定温度210℃、金型温度40℃に調整し、縦100mm×横200mmの厚さ可変の平板形状のキャビティを有する内面鏡面光沢仕上げ、バルブゲートの金型を装着した射出成形機(宇部興産機械(株)製、商品名MD100S型)に供給し、射出発泡成形を行い射出発泡成形体を得た。その際の樹脂溶融工程の熱により化学発泡剤が分解し、発泡剤としての二酸化炭素が発生し、発泡成形が行われた。
また、その際の射出発泡成形方法としてはコアバック法を用いた。すなわち、初期キャビティクリアランス1.5mmを有するキャビティ中に溶融状態の二酸化炭素を含有した樹脂混合物の射出を開始し、射出完了後、可動型を後退させて成形体肉厚が3.3mmになるように最終型内クリアランスを調整して発泡させた。発泡完了後60秒間冷却してから射出発泡成形体を取り出した。
上記製造法にて作成したポリプロピレン系樹脂の射出発泡成形体について、発泡倍率、発泡体形状、気泡形状、および外観を評価した。評価結果を表1に示す。
実施例2
シラン系カップリング剤で表面処理したメジアン径が20μmのアゾジカルボンアミド100重量部と酸化亜鉛0.1重量部をヘンシェルミキサーで混合し、分解温度200℃に調整した主成分がアゾジカルボンアミドである発泡剤組成物Cを得た。
エチレン・α−オレフィン共重合体(商品名「TOSOH−HMS JK25」、東ソー(株)製)85wt%に対して、発泡剤として、発泡剤組成物C 15wt%と130℃に加温されたロールで混練し、シート化。冷却後にペレタイーザーで5mm角のペレットを得た。そのペレットをシリンダー口径65mmの単軸押出機に供給して混練温度130℃で押出し造粒してペレット化して(ペレットのサイズ=3.0mm×3.0mm)、本発明の発泡剤マスターバッチを得た。
上記発泡剤マスターバッチ2重量部と黒顔料マスターバッチ3重量部、ポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ(株)製、(商品名)ノバテックPP BC03B(MFR30g/10分)95重量部とを混合した。
前記樹脂混合物をシリンダー設定温度230℃、金型温度40℃に調整し、縦100mm×横200mmの厚さ可変の平板形状のキャビティを有する内面鏡面光沢仕上げ、バルブゲートの金型を装着した射出成形機(宇部興産機械(株)製、商品名MD100S型)に供給し、射出発泡成形を行い射出発泡成形体を得た。その際の樹脂溶融工程の熱により化学発泡剤が分解し、発泡剤としての窒素と二酸化炭素が発生し、発泡成形が行われた。
また、その際の射出発泡成形方法としてはコアバック法を用いた。すなわち、初期キャビティクリアランス1.5mmを有するキャビティ中に溶融状態の窒素と二酸化炭素を含有した樹脂混合物の射出を開始し、射出完了後、可動型を後退させて成形体肉厚が3.3mmになるように最終型内クリアランスを調整して発泡させた。発泡完了後60秒間冷却してから射出発泡成形体を取り出した。
上記製造法にて作成したポリプロピレン系樹脂の射出発泡成形体について、発泡倍率、発泡体形状、気泡形状、および外観を評価した。評価結果を表1に示す。
比較例1
エチレン・α−オレフィン共重合体の代わりに、高圧法LDPE(東ソー製、(商品名)ペトロセン203;MFR=8g/10分、密度=919kg/m、溶融張力115mN、非線型パラメータ(λ)は18で、歪硬化性あり、溶融温度=107℃)を使用した以外は、実施例2と同様にして、射出成形評価を行った。評価結果を表1に示す。
比較例2
エチレン・α−オレフィン共重合体の代わりに、高圧法LDPE(東ソー製、(商品名)ペトロセン203;MFR=8g/10分、密度=919kg/m、溶融張力115mN、非線型パラメータ(λ)は18で、歪硬化性あり、溶融温度=107℃)を使用した以外は、実施例2と同様にして、射出成形評価を行った。評価結果を表1に示す。
実施例3
炭酸水素ナトリウム100重量部にステアリン酸リチウム5重量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、ジェットミルで粉砕、目聞き100μmの振動篩機で篩い、メジアン径6μmの主成分が炭酸水素ナトリウムである発泡剤組成物Dを得た。この発泡剤組成物に、P,P’ーオキシビス(ベンゼンスルフォニルヒドラジド〉を50重量部加え、主成分が炭酸水素ナトリウムである発泡剤組成物Eを得た。
エチレン・α−オレフィン共重合体(商品名「TOSOH−HMS JK25」、東ソー(株)製)95wt%に対して、発泡剤として、発泡剤組成物E 5wt%とをシリンダー口径65mmの単軸押出機に供給して混練温度120℃で押出し造粒してペレット化して(ペレットのサイズ=3.0mm×3.0mm)、本発明の発泡剤マスターバッチを得た。
上記発泡剤マスターバッチ25重量部とポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ(株)製、商品名 ノバテックPP MA3 MFR11g/10分)75重量部とを混合した。
前記樹脂混合物をシリンダー設定温度200℃、ダイス温度170℃に調整し、押出成形機(タナベプラスチック(株)製、50mmφ単軸押出シート成形機に供給して発泡シート成形を行い、厚み1mmの発泡シートを得た。その際の樹脂溶融工程の熱により化学発泡剤が分解し、発泡剤としての二酸化炭素が発生し、発泡成形が行われた。
上記製造法にて作成したポリプロピレン系樹脂の発泡シートについて、発泡倍率、発泡径を評価した。評価結果を表2に示す。
実施例4
メジアン径30μmのアゾジカルボンアミド100重量部にシリカ2重量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、発泡剤組成物Fを得た。この発泡剤組成物をジェットミルで粉砕し、目開き100μmの振動篩機で篩い粒度を調整し、メジアン径9μmとした。更に炭酸カルシウム10重量部と酸化亜鉛5重量部を加えてヘンシェルミキサーで混合し、分解温度が183℃の発泡剤組成物Gを得た。
エチレン・α−オレフィン共重合体(商品名「TOSOH−HMS JK25」、東ソー(株)製)50wt%に対して、発泡剤として、発泡剤組成物G 50wt%と130℃に加温されたロールで混練し、シート化。冷却後にペレタイーザーで5mm角のペレットを得た。そのペレットをシリンダー口径65mmの単軸押出機に供給して混練温度130℃で押出し造粒してペレット化して(ペレットのサイズ=3.0mm×3.0mm)、本発明の発泡剤マスターバッチを得た。そのペレットをシリンダー口径65mmの単軸押出機に供給して混練温度130℃で押出し造粒してペレット化して、本発明の発泡剤マスターバッチを得た。
上記発泡剤マスターバッチ2重量部とポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ(株)製、商品名 ノバテックPP MA3、MFR11g/10分)98重量部とを混合した。
前記樹脂混合物をシリンダー設定温度220℃、ダイス温度170℃に調整し、押出成形機(タナベプラスチック(株)製、50mmφ単軸押出シート成形機に供給して発泡シート成形を行い、厚み1mmの発泡シートを得た。その際の樹脂溶融工程の熱により化学発泡剤が分解し、発泡剤としての窒素と二酸化炭素が発生し、発泡成形が行われた。
上記製造法にて作成したポリプロピレン系樹脂の発泡シートについて、発泡倍率、気泡径を評価した。評価結果を表2に示す。
実施例5
エチレン・α−オレフィン共重合体(商品名「TOSOH−HMS JK24」、MFR=20g/10分、密度=922kg/m、溶融張力25mN、非線型パラメータ(λ)は7で、歪硬化性あり、溶融温度=125℃、東ソー(株)製)95wt%に対して、発泡剤として、発泡剤組成物E 5wt%とをシリンダー口径65mmの単軸押出機に供給して混練温度120℃で押出し造粒してペレット化して(ペレットのサイズ=3.0mm×3.0mm)、本発明の発泡剤マスターバッチを得た。
上記発泡剤マスターバッチ25重量部とポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ(株)製、商品名 ノバテックPP MA3 MFR11g/10分)75重量部とを混合した。
前記樹脂混合物をシリンダー設定温度200℃、ダイス温度170℃に調整し、押出成形機(タナベプラスチック(株)製、50mmφ単軸押出シート成形機に供給して発泡シート成形を行い、厚み1mmの発泡シートを得た。その際の樹脂溶融工程の熱により化学発泡剤が分解し、発泡剤としての二酸化炭素が発生し、発泡成形が行われた。
上記製造法にて作成したポリプロピレン系樹脂の発泡シートについて、発泡倍率、発泡径を評価した。評価結果を表2に示す。
比較例3
エチレン・α−オレフィン共重合体の代わりに、高圧法LDPE(東ソー製、(商品名)ペトロセン203;MFR=8g/10分、密度=919kg/m、溶融張力115mN、非線型パラメータ(λ)は18で、歪硬化性あり、溶融温度=107℃)を使用した以外は、実施例3と同様にして、押出発泡シート成形評価を行った。評価結果を表3に示す。
比較例4
エチレン・α−オレフィン共重合体の代わりに、高圧法LDPE(東ソー製、(商品名)ペトロセン203;MFR=8g/10分、密度=919kg/m、溶融張力115mN、非線型パラメータ(λ)は18で、歪硬化性あり、溶融温度=107℃)を使用した以外は、実施例4と同様にして、押出発泡シート成形評価を行った。評価結果を表3に示す。
比較例5
エチレン・α−オレフィン共重合体(商品名「TOSOH−HMS CK27」、MFR=2.5g/10分、密度=927kg/m、溶融張力67mN、非線型パラメータ(λ)は4で、歪硬化性あり、溶融温度=125℃、東ソー(株)製)を使用した以外は、実施例4と同様にして、押出発泡シート成形評価を行った。評価結果を表3に示す。
比較例6
エチレン・α−オレフィン共重合体の代わりに、高圧法LDPE(東ソー製、(商品名)ペトロセン350;MFR=16g/10分、密度=920kg/m、溶融張力20mN、非線型パラメータ(λ)は11で、歪硬化性あり、溶融温度=107℃)を使用した以外は、実施例4と同様にして、押出発泡シート成形評価を行った。評価結果を表3に示す。
比較例7
エチレン・α−オレフィン共重合体(商品名「TOSOH−HMS CK56」、MFR=8.5g/10分、密度=950kg/m、溶融張力40mN、非線型パラメータ(λ)は4で、歪硬化性あり、溶融温度=130℃、東ソー(株)製)を使用した以外は、実施例4と同様にして、押出発泡シート成形評価を行った。評価結果を表3に示す。
本発明の発泡剤マスターバッチは、押出発泡、射出発泡、ブロー発泡などの他に、架橋を伴う常圧発泡、加圧発泡、型発泡などにも使用できる。また、各種発泡成形のガス発泡の気泡核材としても使用できる。
また、以上の如くして得られる発泡成形体は、雑貨、車両内装材、天井、ドア、インスツルメントパネルなどの断熱材、緩衝材などとして有用である。

Claims (8)

  1. ASTM 1238に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが10g/10分以上50g/10分未満、160℃における溶融張力が20mN以上、歪硬化性を有し、JIS K6760に準拠した密度が915〜935kg/m、JIS K6922−2に準拠して測定された溶融温度が100℃以上130℃以下のエチレン・α−オレフィン共重合体および熱分解型発泡剤を主成分とし、該エチレン・α−オレフィン共重合体を熱分解型発泡剤のバインダーとしたことを特徴とする発泡剤マスターバッチ。
  2. 熱分解型発泡剤がメジアン径5〜40μmに粒度調整された炭酸水素ナトリウムを含む無機系化学発泡剤である請求項1に記載の発泡剤マスターバッチ。
  3. 熱分解型発泡剤がメジアン径5〜35μmに粒度調整され、分解温度が170〜220℃に調整されたアゾジカルボンアミドを含む有機系化学発泡剤である請求項1に記載の発泡剤マスターバッチ。
  4. エチレン・α−オレフィン共重合体の比率が、20wt%以上95wt%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の発泡剤マスターバッチ。
  5. 発泡剤マスターバッチの大きさが5mm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の発泡剤マスターバッチ。
  6. ポリプロピレン系樹脂に請求項1〜5のいずれかに記載の発泡剤マスターバッチを、2wt%以上25wt%以下で混合し、熱により発泡剤を分解、発泡させた発泡成形体。
  7. 発泡成形法が射出成形法である請求項6の発泡成形体。
  8. 発泡成形法が押出成形法である請求項67の発泡成形体。
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