JP2013142143A - コークスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】石炭の粉砕強化によってコークスの強度が向上する石炭銘柄を容易かつ簡便に峻別でき、これにより、高強度のコークスを大幅なコスト増加なく製造する方法を提供する。
【解決手段】複数種の石炭を複数の系列に分け、粉砕される前の複数の系列のうち、10mm以上の粒度区分において灰分が13.0%以上である石炭の存在割合が配合炭における10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上である石炭の存在割合以上である系列に属する石炭を、配合炭の粒度よりも細かく粉砕するとともに、粉砕される前の複数の系列のうち、10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%未満である石炭の存在割合が配合炭における10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上である石炭の存在割合以上である系列に属する石炭を、配合炭の粒度よりも粗く粉砕し、さらに、配合炭の3mm以下の粒子割合が70%超85%未満となるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、コークスの製造方法に関し、具体的には、製鉄原料として用いるコークスの製造方法に関する。
製鉄原料として用いられるコークスは、高炉内で細かい粉が多くなると、高炉操業において重要な通気性が悪化して、コークス使用量が増加する。そこで、高炉内へは一定粒径以上のコークス(塊コークス)を装入して、装入した塊コークスの高炉内での粉化を抑制することが求められる。
すなわち、高強度なコークスは、塊コークスの生産歩留を向上するとともに、高炉でのコークス使用量を低減することとなり、望ましい。また、二酸化炭素の排出問題を背景に、高炉での炭素使用量の削減が求められており、その面からも要求されるコークスの品質レベルは高まっている。高強度のコークスを製造するためには、高品質な石炭をより多く使用する方法が簡便であるが、製造コストの増大や高品質な石炭の枯渇等の問題を生じるため、この方法によってはコークスの強度の向上に限界がある。このため、良質な石炭に頼らずに高品位のコークスを製造する方法を確立することが重要である。
また、良質な石炭に頼らずに高品位なコークスを製造でき、その品位が高炉での要求品位を満足すれば、その分だけコストの安い劣質な石炭を配合して用いることが可能になるため、上述の良質な石炭の枯渇や寡占化に伴う価格高騰による製造コストの上昇にも対処できる。このように、コークスの製造コストの抑制の観点からも、良質な石炭に頼らずに高品位のコークスを製造する方法の確立が望まれている。
コークスの製造原料として用いる石炭は、粒度調整、混合、湿分調整等の事前処理工程を経て、コークス炉へと装入されて乾留される。このうち粒度調整においては、一般に石炭をコークス炉へ装入した際の充填密度(通常乾炭基準で示す。以後、「嵩密度」という)が一定であれば、同一配合においても細かく石炭を粉砕するほど均質性が増加し、乾留して得られるコークスの強度が高まると言われている。したがって、この方法を用いることができれば、高品質な石炭を多量に用いることなく、高強度のコークスを製造することが可能になる。
しかし、過度に石炭を粉砕すると、石炭の嵩密度の低下によるコークスの強度の低下、搬送や装入時の発塵量の増大、さらには微粉の増加に伴うコークス炉内の付着カーボンの増加に起因したコークスの押出性の悪化等といった、コークス炉の操業に対する悪影響が生じることとなる。このため、コークス炉へ装入される石炭は、一般に3mm以下の粒子割合が70〜90%程度となるように、粉砕される。
また、配合される石炭銘柄によって細粒化時のコークスの強度の向上効果が異なるため、コークス炉へ供する石炭を一律に強化して粉砕してしまうと、コークスの望まれる強度向上を得られないばかりか、上述のコークス炉の操業に対する悪影響を被ることになる。
石炭の粉砕粒度は、得られるコークスの品質に影響を及ぼす非常に重要な管理因子であり、コークス品質の改善を意図した石炭の粉砕方法やコークスの製造方法がこれまでにも提案されている。
特許文献1には、2種類以上の石炭をそれぞれの石炭性状に応じて別々に粉砕して、石炭性状毎に粒度分布を調整する冶金用コークスの製造方法が開示されている。特許文献1により開示された方法によれば、石炭が軟化溶融した後の固化時の気孔を制御することが可能になると解される。しかし、この方法によっても、コークスの強度により強く影響する、固化後の収縮現象に伴って発生する亀裂を抑制することは難しいため、粉砕による粒度調整によって高強度のコークスを製造することは困難である。
特許文献2には、2種類以上の石炭を配合する際に、石炭中の絶対最大長さが1.0mm以上の粗大イナート組織を基準値以上含む石炭を配合炭全体より細かく粉砕し、基準値未満の石炭を配合炭全体より粗く粉砕することによって、高強度のコークスを製造する方法が開示され、また、特許文献3には、2種類以上の石炭を配合する際に、存在する無機成分の存在割合が高い石炭の粉砕粒度が無機成分の存在割合の低い石炭の粉砕粒度よりも細かくなるように2種類以上の石炭を粉砕し、無機成分の存在割合が高い石炭粒子と無機成分の存在割合が低い石炭粒子とを混合してコークス炉へ装入して乾留することによって、高強度のコークスを製造する方法が開示されている。
特開平11−181441公報 特開2004−83849号公報 特開2008−133384公報
特許文献2、3により開示された方法は、いずれも、特許文献1により開示された方法をより細分化もしくは複雑化したものであるため、必ずしも期待される強度向上効果を得られない可能性がある。また、石炭を分類するための指標そのものを求めることに非常に手間がかかるため、これらの方法は現実的な方法であるとは言い難い。
このように従来の技術では、コークスの品質に対して必ずしも期待される改善効果を得られない可能性があり、また選択して粉砕する石炭銘柄の指標を定量的に把握することに非常な手間を要するため、多大な時間と費用が必要になる。
本発明は、従来の技術が有するこのような課題に鑑みてなされたものであり、複数種の石炭を粉砕および混合して配合炭とし、この配合炭をコークス炉へ装入してコークスを製造する際に、粉砕する石炭の粒度を調整して高強度のコークスを製造すること、具体的には、粉砕の程度を強化することによってコークスの強度を高めることができる石炭を容易かつ簡便に峻別または選択でき、これにより、高強度のコークスを大幅なコスト増加なく製造する方法を提供することを目的とする。
なお、本明細書において「コークスの強度」とは、JIS K 2151に規定されるドラム法による回転強度指数であって、現状、最も普通に使用される150回転後の15mm以上の存在率(DI15015と略称される)を意味する。本発明が目的とする強度は、配合炭の粒度が3mm以下の粒子割合で70%超85%未満である場合に83.5DI15015以上であることが例示される。コークスの強度をDI15015で1ポイント上昇させると、高炉用となる製品コークスの割合も同程度上昇するため、粗鋼日産1万トンクラスの大型製鉄所においては、日産100トン程度のコークス増産効果に繋がると言える。
本発明は、複数種の石炭を複数の系列に分け、各系列に属する石炭を各系列毎に粉砕した後に、粉砕した各系列の石炭を混合することによって配合炭とし、該配合炭をコークス炉へ装入してコークスを製造する方法において、粉砕される前の複数の系列のうち、10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上(本明細書において特に断りがない限り「%」は「質量%」を意味する)である石炭の存在割合が、配合炭における10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上である石炭の存在割合以上である系列に属する石炭を、配合炭の粒度よりも細かく粉砕すること、粉砕される前の複数の系列のうち、10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%未満である石炭の存在割合が、配合炭における10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上である石炭の存在割合以上である系列に属する石炭を、配合炭の粒度よりも粗く粉砕すること、および、配合炭は、3mm以下の粒子割合が70%超85%未満となる粒度を有することを特徴とするコークスの製造方法である。
本発明において「灰分」とは、JIS M 8812に規定される条件で石炭の試料1gを空気中で815℃に加熱して灰化した場合に残留する灰の量の試料に対する百分率を意味する。
この本発明では、粉砕される前の複数の系列のうち、10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上である石炭の存在割合が、配合炭における10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上である石炭の存在割合以上である系列の少なくとも一つの系列である第1の系列の石炭を、配合炭の粒度よりも細かく粉砕すること、および、粉砕される前の複数の系列のうち、10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上である石炭の存在割合が、配合炭における10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上である石炭の存在割合未満である系列の少なくとも一つの系列である第2の系列の石炭を、配合炭の粒度よりも粗く粉砕することが好ましい。
この場合、粉砕される前の複数の系列のうち、10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上の石炭の存在割合が配合炭における10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上の石炭の存在割合以上である系列であって、かつ第1の系列を除いた第3の系列の石炭を、配合炭の粒度と同じに、または配合炭の粒度よりも細かく、粉砕すること、および、粉砕される前の複数の系列のうち、10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上の石炭の存在割合が配合炭における10mm以上の粒度区分における灰分が13.0%以上の石炭の存在割合未満である系列であって、かつ第2の系列を除いた第4の系列の石炭を、配合炭の粒度と同じに、または配合炭の粒度よりも粗く、粉砕することがさらに好ましい。
本発明により、複数種の石炭を複数の系列に分け、各系列に属する石炭を各系列毎に粉砕した後に、粉砕した各系列の石炭を混合することによって配合炭とし、この配合炭をコークス炉へ装入してコークスを製造する際に、粉砕する石炭の粒度を調整して高強度のコークスを製造すること、具体的には、粉砕の程度を強化することによってコークスの強度を高めることができる石炭を容易かつ簡便に峻別して選択することができるので、高強度のコークスを大幅なコスト増加なく製造することが可能になる。
図1は、原炭粗粒部(+10mm)の灰分とΔDIとの関係を示すグラフである。 図2は、各水準のコークスの強度を比較して示すグラフである。 図3は、各水準のコークスの強度を比較して示すグラフである。 図4は、各水準のコークスの強度を比較して示すグラフである。
添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態を説明する。
多孔質脆性材料であるコークスの強度に影響する因子として、乾留時の石炭の嵩密度と、石炭の基質部分の強度と、基質に囲まれた空間部分である気孔の体積割合である気孔率とが挙げられる。
一般に、乾留時の石炭の嵩密度が高いほど、得られるコークスの強度も高い。また、基質部分の強度に関しては、通常、高炉へと装入されるコークスでは大きな差異はなく、得られるコークスの強度の支配因子ではないと言われている。
これに対して、石炭の気孔率は、球形の気孔から亀裂のような材料欠陥までを含んで算出されるものであり、配合炭の揮発分率等に影響される。コークスの強度に関しては、気孔のうち、亀裂のような材料欠陥の支配的影響を受けると考えられる。
本発明者らは、コークスの強度の向上に関してこれまでにも多く検討されている石炭性状ではなく、新たな視点として石炭質でない灰分に着目して、コークスの強度との関係を詳細に検討した。灰分とは、上述したように、石炭を加熱して灰化した際に残留する物質である。
石炭は、通常、乾留されて温度が上昇すると、ガスを発生しながら軟化溶融現象を示し、石炭粒子同士が融着しあってアメーバ状にネットワークを形成し、さらなる温度上昇に伴って固化することにより収縮現象を示す。
本発明者らが着目した灰分は、石炭質ではないため、こういった軟化溶融や固化現象を示さない。灰分は、石炭中に単独で存在するのではなく、石炭質に分散して取り込まれており、石炭のコークス化を阻害する。
そのため、灰分の高い銘柄の石炭は、乾留過程において周囲に存在する灰分の低い銘柄の石炭粒子との収縮率に差を生じるため、石炭粒子の界面に収縮率の差に起因した亀裂を発生し、コークスの強度の低下をもたらす。
また、その粒子径が大きいほど、周囲との収縮の絶対差が大きく、より悪影響を及ぼす。
こういった収縮率の差に起因して発生する亀裂を抑制するには、この石炭粒子の粒子径をより細かく調整することが有効である。粒子径の低減によって、収縮率の差は変わらないものの、収縮の絶対量を小さく抑制することができるため、亀裂の要因となる応力を緩和でき、これにより亀裂の発生を抑制できるからである。
つまり、コークスの製造過程における石炭の粉砕工程において石炭をより細かく粉砕することにより、石炭粒子の収縮率の差に起因する亀裂の発生を抑制でき、これによりコークスの強度を高めることが可能になる。
しかし、コークスの原料として用いる複数種の石炭全てを細かく粉砕してしまうと、上述したように、発塵性の増大や、コークス炉の装入時における石炭の嵩密度の低下に起因したコークスの強度の低下といった問題を生じる。
そこで、本発明者らは検討を重ねた結果、石炭銘柄によっては同一銘柄内においても粒度区分ごとに灰分が異なり、粗粒部ほど灰分が高い分布を有する銘柄が存在することを知見した。また、そういった銘柄の中において、10mm以上の粒度区分(本明細書では「粗粒部」と称する)の灰分が高い石炭銘柄を細かく粉砕することによって、高いコークス強度向上効果が得られることを、実験的に検証するに至った。
ここで、上記「10mm以上の粒度区分」について説明する。コークスの製造においては、採掘場所より出荷された石炭を製造所の敷地に保管し、粉砕処理した後に適宜水分調整などを行ってから、コークス炉へと搬送してコークスを製造する。上記「10mm以上の粒度区分」とは、石炭採掘場所より出荷された以降で未粉砕の状態(粉砕される前)の石炭における10mm以上の粒度区分を意味する。
本発明者らは、12種の石炭1〜12を対象とし、3mm以下の粒子割合が75%、85%となるように粒度を変更して石炭1〜12をそれぞれ粉砕し、それぞれを別々に配合炭へ20%添加することによって配合炭とした。そして、これらの配合炭をコークス炉へ装入してコークスを製造し、得られたコークスの強度を測定した。
この際の石炭の嵩密度は760kg/mで一定とした。石炭1〜12の粒度が細かくなる方向のコークスの強度指数差分をΔDIとし、細粒化時の効果指標とした。用いた石炭の性状として、入荷炭の粉砕前の10mm以上の粒度区分の灰分Ash、JIS M 8801に規定される流動性試験法により求まる石炭の最高流動度の対数値であるMF、JIS M 8816に規定される石炭組織の反射率測定方法により求まる平均最大反射率であるRo、および、得られた強度指数差分ΔDIを表1にまとめて示す。
Figure 2013142143
また、用いた石炭1〜12の粗粒部の灰分を横軸に、強度指数差分ΔDIを縦軸にプロットした結果を図1にグラフで示す。
図1および表1に示す結果から、粉砕される前の複数の系列の石炭のうち、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%を超える石炭を細かく粉砕することによって、コークスの強度改善効果が高いことがわかる。
石炭を細かく粉砕することによってコークスの均質性が増し、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭においても、コークス強度は若干ではあるが上昇する。しかし、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭においては、均質性の増大だけでなく、前記周囲との収縮差の緩和による効果が加わり、細かく粉砕することによる強度向上効果がより大きい。
一般的に、コークスを製造する際の石炭の粒径は、石炭装入時の嵩密度や発塵性の観点から、所定の粒度となるよう粉砕される。10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭を優先的に細かくなるよう粉砕し、配合炭全体としての粒度が所定範囲となるよう、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭を粗く粉砕すれば、操業上のデメリットを最小限に抑制しながら、コークス強度を効果的に向上できる。
表2に示す石炭性状(10mm以上の粒度区分のAsh、MF、Ro、およびJIS M 8816に規定される石炭の微細組織成分測定方法にて求まるイナーチニットの微細組織成分群に含まれる微細組織成分の割合のうち、セミフジニットの存在割合の1/3を除いたものに、鉱物質の存在割合を加えた値で表されるトータルイナートであるTI)を有する4銘柄の石炭A、B、C、Dを用いて粉砕条件を種々変更してコークスを製造した。製造に当っての石炭の事前処理として、4銘柄の石炭A〜Dを2銘柄ずつ別々の粉砕系列で粉砕した後、混合した。混合後の石炭粒度を測定し、事前に求めた粒度と嵩密度の関係に基づいて、石炭を充填する嵩密度を決定した。
Figure 2013142143
乾留には50kg規模の試験乾留炉を用い、所定の嵩密度で鉄製の乾留容器に充填した石炭を試験乾留炉内に装入して、1080℃で18時間乾留した。コークスを赤熱状態のまま排出した後に窒素雰囲気下で冷却し、JIS K 2151に規定された方法に基づいて、コークスの回転強度指数を求めた。
本実施例では、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bをそれぞれ30%、20%配合するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭C、Dをそれぞれ30%、20%配合し、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bが全体の50%を占める配合構成として、コークスを製造した。
表3には、試験毎の、各石炭A〜Dの配合割合、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの配合炭全体に対する存在比率、一緒に粉砕した系列1、2内における石炭A、Bの存在比率、系列1、2の粉砕粒度、配合炭全体の粒度、石炭充填時の嵩密度、および得られたコークスの強度をまとめて示す。
また、図2には、本発明の範囲を満足する本発明例1〜4、および本発明の範囲を満足しない比較例1〜3により得られたコークスの強度をグラフで示す。
Figure 2013142143
表3および図2における本発明例1〜4、および比較例1〜3を簡単に説明する。
(本発明例1)
本発明例1は、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭C、Dを同一の系列で3mm以下の割合が75%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、本発明例1は、石炭A、Bを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭C、Dを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である50%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bがその系列内において100%と高い系列1を配合炭の粒度より細かく粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bがその系列内において0%と低い系列2を配合炭の粒度より粗く粉砕して、乾留した本発明例である。
(本発明例2)
本発明例2は、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bを同一の系列で3mm以下の割合が76%となるように粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭C、Dを同一の系列で3mm以下の割合が66%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で71%、嵩密度が776kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、本発明例2は、石炭A、Bを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭C,Dを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である50%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bが系列内において100%と高い系列1を配合炭の粒度より細かく粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bがその系列内において0%と低い系列2を配合炭の粒度より粗く粉砕して、乾留した本発明例である。
(本発明例3)
本発明例3は、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bを同一の系列で3mm以下の割合が88%となるように粉砕するとともに10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭C、Dを同一の系列で3mm以下の割合が80%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で84%、嵩密度が751kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、本発明例3は、石炭A、Bを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭C、Dを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である50%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bが系列内において100%と高い系列1を配合炭の粒度より細かく粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bがその系列内において0%と低い系列2を配合炭の粒度より粗く粉砕して、乾留した本発明例である。
(本発明例4)
本発明例4は、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Aと10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭Dを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるよう粉砕するとともに10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Bと10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭Cを同一の系列で3mm以下の割合が75%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、本発明例4は、石炭A、Dを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭B、Cを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である50%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Aが系列内において60%と高い系列1を配合炭の粒度より細かく粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Bがその系列内において40%と低い系列2を配合炭の粒度より粗く粉砕して、乾留した本発明例である。
(比較例1)
比較例1は、石炭A、Bと石炭C、Dをそれぞれ別々の系列で粉砕したが、粉砕後の粒度は両系列とも3mm以下の割合が80%と同一となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度も3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、比較例1は、石炭A、Bを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭C、Dを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である50%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bが系列内において100%と高い系列1も、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bがその系列内において0%と低い系列2も、配合炭と同じ粒度となるように粉砕して、乾留した比較例である。
(比較例2)
比較例2は、石炭A、Bと石炭C、Dをそれぞれ別々の系列で粉砕したが、粉砕後の粒度は両系列とも3mm以下の割合が71%と同一となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度も3mm以下の割合で71%、嵩密度が776kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、比較例2は、石炭A、Bを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭C、Dを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である50%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bが系列内において100%と高い系列1も、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bがその系列内において0%と低い系列2も、配合炭と同じ粒度となるように粉砕して、乾留した比較例である。
(比較例3)
比較例3は、石炭A、Bと石炭C、Dをそれぞれ別々の系列で粉砕したが、粉砕後の粒度は両系列とも3mm以下の割合が84%と同一となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度も3mm以下の割合で84%、嵩密度が751kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、比較例3は、石炭A、Bを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭C、Dを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である50%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bが系列内において100%と高い系列1も、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bがその系列内において0%と低い系列2も、配合炭と同じ粒度となるよう粉砕して、乾留した比較例である。
図2にグラフで示すように、配合炭の粒度が同じである、本発明例2と比較例2、本発明例1、4と比較例1、本発明例3と比較例3のいずれの粒度においても、本発明例のコークスの強度が比較例のコークスの強度を0.2〜1.2ポイント上回っていることから、本発明によって明確な効果があることが確認された。
実施例1と同様にして、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭AおよびBと、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭CおよびDとを、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭AおよびBが全体の55%を占めるように配合して配合炭として、コークスを製造した。
表4には、試験毎の、各銘柄の石炭A〜Dの配合割合、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの配合炭全体に対する存在比率、一緒に粉砕した系列1、2における石炭の存在比率、各系列1、2の粉砕粒度、配合炭全体の粒度、石炭充填時の嵩密度、および得られたコークスの強度を、まとめて示す。
また、図3には、本発明の範囲を満足する本発明例5、6、および本発明の範囲を満足しない比較例4、5で得られたコークスの強度を示す。
Figure 2013142143
以下に、表4および図3における本発明例5、6、および比較例4、5を簡単に説明する。
(本発明例5)
本発明例5は、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕するとともに10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭C、Dを同一の系列で3mm以下の割合が74%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、本発明例5は、石炭A、Bを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭C、Dを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である55%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bが系列内において100%と高い系列1を配合炭の粒度より細かく粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bがその系列内において0%と低い系列2を配合炭の粒度より粗く粉砕して、乾留した本発明例である。
(本発明例6)
本発明例6では、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Aと10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭Dを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕するとともに10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Bと10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭Cを同一の系列で3mm以下の割合が76%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、本発明例6は、石炭A、Dを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭B、Cを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である55%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Aが系列内において77.8%と高い系列1を配合炭の粒度より細かく粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Bがその系列内において36.4%と低い系列2を配合炭の粒度より粗く粉砕して、乾留した本発明例である。
(比較例4)
比較例4は、石炭A、Bと石炭C、Dをそれぞれ別々の系列で粉砕したが、粉砕後の粒度は両系列と3mm以下の割合が80%と同一となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度も3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、比較例4は、石炭A、Bを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭C、Dを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である55%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bが系列内において100%と高い系列1も、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bがその系列内において0%と低い系列2も、配合炭と同じ粒度となるように粉砕して、乾留した比較例である。
(比較例5)
比較例5は、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Aと10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭Dを同一の系列で3mm以下の割合が74%となるように粉砕し、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Bと10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭Cを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、比較例5は、石炭A、Dを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭B、Cを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である55%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Aが系列内において77.8%と高い系列1を配合炭の粒度より粗く粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Bがその系列内において36.4%と低い系列2を配合炭の粒度より細かく粉砕して、乾留した比較例である。
図3にグラフで示すように、配合炭の粒度が同じである本発明例5、6および比較例4、5において、本発明例のコークスの強度が比較例のコークス強度0.3〜1.4ポイント上回っていることから、本発明によって明確な効果があることが確認された。
実施例1、2と同様にして、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bをそれぞれ25%、15%配合するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭C、Dをそれぞれ35%、25%配合し、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭が全体の40%を占める配合構成で、コークスを製造した。
表5には、試験毎の、各石炭A〜Dの配合割合、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの配合炭全体に対する存在比率、一緒に粉砕した系列1、2内における石炭A、Bの存在比率、各系列1、2の粉砕粒度、配合炭全体の粒度、石炭充填時の嵩密度、および得られたコークスの強度をまとめて示す。
また、図4には、本発明の範囲を満足する本発明例7、8および本発明の範囲を満足しない比較例6、7で得られたコークスの強度を、グラフで示す。
Figure 2013142143
以下に、表5および図4における本発明例7、8および比較例6、7を簡単に説明する。
(本発明例7)
本発明例7は、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕するとともに10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭C、Dを同一の系列で3mm以下の割合が77%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、本発明例7は、石炭A、Bを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭C、Dを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である40%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Aが系列内において100%と高い系列1を配合炭の粒度より細かく粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Bがその系列内において0%と低い系列2を配合炭の粒度より粗く粉砕して、乾留した本発明例である。
(本発明例8)
本発明例8は、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Aと10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭Dを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕するとともに10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Bと10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭Cを同一の系列で3mm以下の割合が75%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、本発明例8は、石炭A、Dを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭B、Cを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である55%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Aが系列内において50%と高い系列1を配合炭の粒度より細かく粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Bがその系列内において30%と低い系列2を配合炭の粒度より粗く粉砕して、乾留した本発明例である。
(比較例6)
比較例6は、石炭A、Bと石炭C、Dをそれぞれ別々の系列で粉砕したが、粉砕後の粒度は両系列と3mm以下の割合が80%と同一となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度も3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、比較例6は、石炭A、Bを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭C、Dを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である40%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bが系列内において100%と高い系列1も、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bがその系列内において0%と低い系列2も、配合炭と同じ粒度となるように粉砕して、乾留した比較例である。
(比較例7)
比較例7では、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Aと10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭Dを同一の系列で3mm以下の割合が75%となるように粉砕するとともに10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Bと10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%未満の石炭Cを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/mの条件で充填して乾留した。
つまり、比較例7は、石炭A、Dを粉砕した系列を系列1とするとともに石炭B、Cを粉砕した系列を系列2とすると、配合炭全体に対する10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭A、Bの割合である40%に対して、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Aが系列内において50%と高い系列1を配合炭の粒度より細かく粉砕するとともに、10mm以上の粒度区分の灰分が13.0%以上の石炭Bがその系列内において30%と低い系列2を配合炭の粒度より粗く粉砕して、乾留した比較例である。
図4にグラフで示すように、配合炭の粒度が同じである実施例7、8および比較例6、7においても、本発明例のコークスの強度が比較例のコークスの強度を0.2〜0.9ポイント上回っていることから、本発明によって明確な効果があることが確認された。

Claims (3)

  1. 複数種の石炭を複数の系列に分け、各系列に属する石炭を各系列毎に粉砕した後に、粉砕した各系列の石炭を混合することによって配合炭とし、該配合炭をコークス炉へ装入してコークスを製造する方法において、
    粉砕される前の前記複数の系列のうち、10mm以上の粒度区分において、JIS M 8812に規定される条件で石炭の試料1gを空気中で815℃に加熱して灰化した場合に残留する灰の量の試料に対する百分率として規定される灰分が13.0質量%以上である石炭の存在割合が、前記配合炭における前記10mm以上の粒度区分における灰分が13.0質量%以上である石炭の存在割合以上である系列に属する石炭を、前記配合炭の粒度よりも細かく粉砕すること、
    粉砕される前の前記複数の系列のうち、前記10mm以上の粒度区分における前記灰分が13.0質量%未満である石炭の存在割合が、前記配合炭における前記10mm以上の粒度区分における灰分が13.0質量%以上である石炭の存在割合以上である系列に属する石炭を、前記配合炭の粒度よりも粗く粉砕すること、および
    前記配合炭は、3mm以下の粒子割合が70質量%超85質量%未満となる粒度を有すること
    を特徴とするコークスの製造方法。
  2. 粉砕される前の複数の系列のうち、10mm以上の粒度区分における前記灰分が13.0質量%以上である石炭の存在割合が、前記配合炭における前記10mm以上の粒度区分における前記灰分が13.0質量%以上である石炭の存在割合以上である系列の少なくとも一つの系列である第1の系列の石炭を、前記配合炭の粒度よりも細かく粉砕すること、および
    粉砕される前の複数の系列のうち、前記10mm以上の粒度区分における前記灰分が13.0質量%以上である石炭の存在割合が、前記配合炭における前記10mm以上の粒度区分における前記灰分が13.0質量%以上である石炭の存在割合未満である系列の少なくとも一つの系列である第2の系列の石炭を、前記配合炭の粒度よりも粗く粉砕すること
    を特徴とする請求項1に記載されたコークスの製造方法。
  3. 粉砕される前の複数の系列のうち、前記10mm以上の粒度区分における前記灰分が13.0質量%以上の石炭の存在割合が前記配合炭における前記10mm以上の粒度区分における前記灰分が13.0質量%以上の石炭の存在割合以上である系列であって、かつ前記第1の系列を除いた第3の系列の石炭を、前記配合炭の粒度と同じに、または該配合炭の粒度よりも細かく、粉砕すること、および
    粉砕される前の複数の系列のうち、前記10mm以上の粒度区分における前記灰分が13.0質量%以上の石炭の存在割合が前記配合炭における前記10mm以上の粒度区分における前記灰分が13.0質量%以上の石炭の存在割合未満である系列であって、かつ前記第2の系列を除いた第4の系列の石炭を、前記配合炭の粒度と同じに、または該配合炭の粒度よりも粗く、粉砕すること
    を特徴とする請求項2に記載されたコークスの製造方法。
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