JP2013141620A - ろ過膜 - Google Patents

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昭彦 寺田
Masaaki Hosomi
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Abstract

【課題】本発明は、親水性及び透水性を有し、バイオフィルムの形成が抑制されたろ過膜の提供を課題とする。
【解決手段】高分子材料の多孔基材と、前記基材の表面を修飾する、分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造、及び前記構造に結合したN,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造と、を有するろ過膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、ろ過膜に関する。
上下水道の処理に用いられるろ過膜は、固液分離の際に膜から水を吸引する。そのため、水中に懸濁している微生物は、必然的にろ過膜表面に高密度に付着する。微生物が高密度に存在すると、微生物内で産生され、微生物から分泌されるバイオフィルムの形成を惹起するシグナル化合物が閾値濃度以上になり、クオラムセンシングが働く。これにより、バイオフィルムの形成が促進し、ろ過膜のバイオファウリングが生じる。
バイオファウリング抑制の技術として、様々な手法が検討されている。
非特許文献1には、アシラーゼをキトサンで包理して、ろ過膜の表面改質を行う方法が開示されている。
非特許文献2には、アシラーゼを固定化する技術として、多孔性中空糸膜の孔表面に、アニオン交換基をグラフトした高分子膜を作成し、その高分子膜の表面にアシラーゼを固定化する技術が開示されている。
また、特許文献1には、高分子表面の親水性を改善する技術として、ベタイン化合物を含有する単量体をグラフト重合する技術が開示されている。
特開平7−300513号公報
Kim et al. (2011) Environ. Sci. Technol. 45, 1601−1607 中村昌則ら、(1998) 膜 23, 316−321
しかしながら、非特許文献1は、アシラーゼを包埋したキトサンで、ろ過膜を表面被覆するため、水の透水性が減少し、ろ過する際により大きなエネルギー及びコストを必要とするという問題がある。
非特許文献2には、放射線グラフト重合法により酵素固定用の高分子鎖を作製する技術が開示されているものの、当該方法により作製されたアシラーゼ固定化膜は、親水性を保つことができないため、非特許文献2に記載の技術をろ過膜に適用することはできない。
特許文献1に記載の表面グラフト化材料は、親水性を示すものの、ろ過膜として使用する際に重要となる透水性を付与しうる技術は開示されていない。
このような状況において、親水性及び透水性を保持しつつも、バイオフィルムの形成抑制をも実現し得るようなろ過膜の開発が待ち望まれていた。
本発明は、親水性及び透水性を有し、バイオフィルムの形成が抑制されたろ過膜の提供を課題とする。
本発明者らは、詳細な検討をおこなった結果、高分子材料の多孔基材(以下、単に「基材」ともいう。)の表面を、分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造で修飾し、前記構造にN,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造を結合させると、従来のろ過膜に比べ、親水性及び透水性を低下させずに、バイオフィルムの形成も抑制されるとの知見を得た。本発明は、かかる知見に基づいて達成されたものである。
前記の課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 高分子材料の多孔基材と、前記多孔基材の表面を修飾する、分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造、及び前記構造に結合したN,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造と、を有するろ過膜。
<2> 前記N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造が、酵素との複合体を形成している<1>に記載のろ過膜。
<3> 前記N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造が、酵素との複合体を形成しており、前記酵素が、バイオフィルムの形成を惹起するシグナル化合物の分解酵素及びバイオフィルム分解酵素からなる群より選ばれる少なくとも一種である<1>又は<2>に記載のろ過膜。
<4> 前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造と、前記N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造と、前記酵素とが、架橋剤で架橋された架橋構造を有する<2>又は<3>のいずれかに記載のろ過膜。
<5> 前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体が、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ビニルシクロヘキセン−1,2−エポキシド、4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート及び4−ビニルベンジルグリシジルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも一種である<1>〜<4>のいずれかに記載のろ過膜。
<6> 前記多孔基材が、多孔性プラスチックフィルム又は多孔性プラスチックシートである<1>〜<5>のいずれかに記載のろ過膜。
<7> 前記多孔基材が、オレフィン系繊維、フッ素樹脂系繊維及びセルロース系繊維からなる群より選ばれる少なくとも一種の繊維材料の集合体である<1>〜<6>のいずれかに記載のろ過膜。
<8> 前記バイオフィルムの形成を惹起するシグナル化合物の分解酵素が、アシラーゼ、アルドノラクトナーゼ、グルコノラクトナーゼ、ラクトナーゼ及びオートインデューサー2キナーゼからなる群より選ばれる少なくとも一種である<3>〜<7>のいずれかに記載のろ過膜。
<9> 前記バイオフィルム分解酵素が、デオキシリボヌクレアーゼI及びディスパーシンからなる群より選ばれる少なくとも一種である<3>〜<8>のいずれかに記載のろ過膜。
本発明は、親水性及び透水性を有し、バイオフィルムの形成が抑制されたろ過膜を提供することができる。
本発明の実施例1にかかるろ過膜の作製方法の概略を示す図である。 本発明の実施例1にかかるろ過膜の静的接触角の測定結果を表す図である。 本発明の実施例1にかかるろ過膜の透水性の評価を行った装置の概略を示す図である。 本発明の実施例1にかかるろ過膜の透水性の評価結果を示す図である。 本発明の実施例2にかかるシグナル化合物分解能の評価結果を表す図である。 本発明の実施例2にかかるシグナル化合物分解能の評価結果を表す図である。 本発明の実施例3にかかるバイオフィルム形成試験の結果を示す写真である。 本発明の本発明の実施例3にかかるバイオフィルム形成試験の結果(生菌率及び被覆率)を表す図である。 本発明の本発明の実施例3にかかるバイオフィルム形成試験の結果(細菌量)を表す図である。
以下、本発明にかかるろ過膜について詳述する。本発明は、水を吸引する高分子の表面にエポキシ基を有するビニルモノマーをグラフトさせて、ビニルモノマーのポリマー鎖を形成させ、そのポリマー鎖に親水性を有する両性イオンを有する官能基を導入したことにより、親水性及び透水性の向上とバイオフィルムの形成の抑制が可能な材料に関するものである。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
また、本明細書において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタクリレートの双方、又は、いずれかを表し、“(メタ)アクリル”はアクリルおよびメタクリルの双方、又は、いずれかを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイルおよびメタクリロイルの双方、又は、いずれかを表す。
本発明のろ過膜は、高分子材料の多孔基材と、前記基材の表面を修飾する、分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造、及び前記構造に結合したN,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造と、を設けて構成されている。
本発明にかかるろ過膜は、N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸(以下「DMGABA」とも言う。)由来の構造を有するものである。DMGABA由来の構造は、カルボキシ基とアミノ基を有し、陽イオンおよび陰イオン交換能を有しているである点から、従来のろ過膜に比べ、ろ過膜としたときの親水性及び透水性高め、バイオフィルムの形成を抑制しうると推測される。
<基材>
本発明にかかるろ過膜は、高分子材料の多孔基材を有する。
基材が高分子材料の多孔基材であるため、透水性を示し、この基材表面に分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造を介して、N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造を付与することで透水性がより向上する。
前記基材は、高分子材料の多孔基材であれば、特に限定されず公知のものを使用することができる。
前記高分子材料の多孔基材としては、繊維材料の集合体、多孔性プラスチックフィルム又は多孔性プラスチックシート等が挙げられる。
前記高分子材料の多孔基材としては、繊維材料の集合体が好ましく、透水性の観点から、不織布又は織布がより好ましく、ろ過膜としての適応性の観点より、織布であることがさらに好ましい。
ここで、本明細書において不織布とは、繊維材料同士を摩擦、粘着又は接着等の様々な方法で結合させたシートを意味する。
前記繊維材料の集合体としては、低吸収性の繊維材料の織布又は不織布が好ましく、例えばオレフィン系繊維、フッ素樹脂系繊維、セルロース系繊維、ビニル系繊維、ポリスルホン系繊維、ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリアクリロニトリルなどの織布又は不織布が挙げられる。
本発明においては、汎用性、親水性、耐薬品性の観点より、織布又は不織布は、オレフィン系繊維、フッ素樹脂系繊維及びセルロース系繊維からなる群より選ばれる少なくとも一種の織布又は不織布であることが好ましい。
前記オレフィン系繊維としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等の繊維が挙げられる。透水性、耐薬品性の観点より、前記オレフィン系繊維は、ポリエチレン繊維又はポリプロピレン繊維であることが好ましい。
前記フッ素樹脂系繊維としては、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等の繊維が挙げられる。汎用性の観点より、前記フッ素樹脂系繊維としては、ポリテトラフルオロエチレン繊維であることが好ましい。
前記セルロース系繊維としては、例えばトリ酢酸セルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース等の繊維が挙げられる。汎用性の観点より、前記セルロース系繊維は、トリ酢酸セルロース繊維であることが好ましい。
前記繊維材料の集合体における繊維密度は、0.8g/cm〜1.6g/cmであることが好ましく、汎用性の点から、0.85g/cm〜1.3g/cmであることがより好ましく、汎用性の他、バイオフィルム形成抑制効果が顕著に現れるという観点より、0.9g/cm〜1.1g/cmであることがさらに好ましい。
前記繊維は、反応槽の容積を占める表面積の点で、中空状の繊維(中空糸)が好ましい。
前記中空糸を用いる場合、孔径は10nm〜10μmであることが好ましく、本発明で利用する用途の点で、50nm〜1μmであることがより好ましく、100nm〜200nmであることがさらに好ましい。
前記多孔性プラスチックフィルム又は前記多孔性プラスチックシートとしては、熱硬化性樹脂を用いて形成されたものでも、熱可塑性樹脂を用いて形成されたものでもよい。前記多孔性プラスチックフィルム又は前記多孔性プラスチックシートとしては、例えば、ポリオレフィン、熱可塑性エラストマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコ−ル共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等の周知の熱可塑性樹脂を用いて成形されたプラスチックフィルム又はプラスチックシートを材料として用いたものが挙げられる。
前記プラスチックフィルムの膜厚としては、例えば100μm〜500μmであることが好ましく、50μm〜200μmであることがより好ましく、20μm〜100μmであることがさらに好ましい。
前記プラスチックシート又は前記プラスチックフィルムの膜厚としては、例えば200μm〜10000μmであることが好ましく、200μm〜5000μmであることがより好ましく、200μm〜2000μmであることがさらに好ましい。
前記多孔性プラスチックフィルム又は前記多孔性プラスチックシートとしては、孔径が0.01μm〜0.4μmの範囲の細孔を有するものであれば、公知のものを用いることができる。
また、本発明における基材は、中空糸膜又は平膜いずれの形状を示してもよいが、ろ過膜としての適用性の観点より、前記基材は中空糸膜の形状を示すことがより好ましい。
<分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体>
本発明に係るろ過膜は、前記基材の表面を修飾する、分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造を有する。
本発明に係るろ過膜は、前記基材の表面が、分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造で修飾されている。これにより、本発明に係るろ過膜は、分子内のエポキシ基との間で、後述するN,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸を結合させて付与することができる。また、分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造及び前記構造に結合したN,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造以外の構造を、さらに導入することが可能となる。
前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体としては、公知のものを使用することができる。前記単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ビニルシクロヘキセン−1,2−エポキシド、4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート、4−ビニルベンジルグリシジルエーテル等が挙げられる。表面改質の簡易性の観点より、前記単量体は、グリシジル(メタ)アクリレートであることが好ましい。
前記基材の表面への修飾は、前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造をグラフト重合させることにより行うことができる。
前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体を、前記基材にグラフト重合する方法としては、特に限定されるものではない。例えば、放射線グラフト重合方法としては、前記基材に電子線を照射し、ラジカルを生成させ、グラフト重合を行う方法等が挙げられる。
前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体は、前記基材の質量に対して、10質量%〜400質量%グラフト重合させることができる。機能性、強度の観点から、50質量%〜200質量%グラフト重合させることが好ましく、70質量%〜150質量%グラフト重合させることがより好ましい。
<N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸>
本発明に係るろ過膜は、分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造に結合したN,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造を有する。
本発明に係るろ過膜は、N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造が、前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造に結合したものである。これにより、本発明に係るろ過膜は、親水性及び透水性を向上しうるとともに、バイオフィルムの形成を抑制しうる。
前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造と、N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造との結合は、N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸のアミノ基がエポキシ基を開環することによって、形成することができる。
本発明に係るろ過膜における、前記N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造単位の組成比は、前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造単位に対して、0.1モル〜1モルであることが好ましく、0.5モル〜1モルであることがより好ましく、0.8モル〜1モルであることがさらに好ましい。
<酵素>
本発明に係るろ過膜は、N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸の構造が、酵素との複合体を形成していることが好ましい。
本発明に係るろ過膜において、N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸の構造が、酵素との複合体を形成することにより、本発明に係るろ過膜の抗菌性はより向上し、バイオフィルム形成抑制率が向上する。さらに、前記複合体の形成により、本発明にかかるろ過膜は、ろ過膜上に形成されるバイオフィルムのクオラムセンシングをin situで遮断できる。
前記酵素としては、ろ過膜の抗菌性を向上しうる酵素であれば、特に限定されず公知の酵素を使用することができる。バイオフィルム形成抑制率向上の観点から、酵素としては、例えば、バイオフィルムの形成を惹起するシグナル化合物の分解酵素又はバイオフィルム分解酵素等が挙げられる。
前記バイオフィルムの形成を惹起するシグナル化合物の分解酵素としては、例えばアシラーゼ、アルドノラクトナーゼ、グルコノラクトナーゼ、ラクトナーゼ又はオートインデューサー2キナーゼ等が挙げられる。中でも、シグナル化合物の分解速度の観点より、アシラーゼ、ラクトナーゼが好ましい。
前記バイオフィルム分解酵素としては、例えばデオキシリボヌクレアーゼI又はディスパーシン等が挙げられる。
前記酵素は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
本発明に係るろ過膜における、前記酵素の組成比は、前記N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造単位に対して、5mg−酵素/g−ろ過膜モル〜500mg−酵素/g−ろ過膜モルであることが好ましく、10mg−酵素/g−ろ過膜モル〜300mg−酵素/g−ろ過膜であることがより好ましく、20mg−酵素/g−ろ過膜モル〜150mg−酵素/g−ろ過膜であることがさらに好ましい。
<架橋剤>
本発明に係るろ過膜は、前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造と、前記N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造と、前記酵素とを、架橋剤で架橋した架橋構造を有するものでもよい。
本発明に係るろ過膜において、架橋剤で架橋された架橋構造を有することにより、本発明に係るろ過膜は、前記酵素が強固にろ過膜に固定化される。そのため、本発明に係るろ過膜は、継続的に下水道処理を行ったとしても、ろ過膜からの酵素の離脱による抗菌性の低下を防ぐことができ、長期にわたりバイオフィルムの形成を防ぐことができる。
前記架橋剤としては、ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒド、トランスグルタミナーゼ等が挙げられる。酵素の失活を低減させる観点より、架橋剤としては、トランスグルタミナーゼが好ましい。
本発明に係るろ過膜は、高分子材料の多孔基材と、前記基材の表面を修飾する、分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造、及び前記構造に結合したN,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造とを有するものであればよく、公知の方法に従い作製することができる。
本発明に係るろ過膜は、目詰まりが少なく、メンテナンスが煩雑でなく、且つろ過のために大きなエネルギーを必要としないため、上水及び排水処理施設のろ過膜として非常に有用である。また、上水道処理の分野では逆浸透膜への適応が可能であり、下水道処理の分野では膜分離活性汚泥法(MBR)に適用することが可能である。また、医療分野におけるカテーテル、偽足、歯科用インプラント材料や、熱交換器、船の底面又は台所用品などへも応用可能である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は質量基準である。
<実施例1;ろ過膜の作製方法とろ過膜のキャラクタリゼーション>
ポリエチレン製中空糸状精密ろ過膜(膜内径0.7mm、孔径0.25μm、Asahi Kasei Chemicals,Japan社)に、放射線グラフト重合(RIGP)法を用いて、表面修飾を施した。
具体的には、前記中空糸膜に線量200kGyの電子線を照射し、ラジカルを付着させた。その後、グリシジルメタクリレート(GMA)(5wt% in methanol)に窒素ガスを供給して、酸素ガスを置換し、無酸素条件下でグラフト重合を行った。GMAのグラフト重合率(d.g.)は、以下に示す式(1)に基づいて重量換算で算出した。
本実施例では、d.g.が150%になるように反応時間を調整してGMAのポリエチレン製中空糸膜へのグラフト重合を行い、GMA中空糸膜を得た。
式(1)中、Wは、グラフト重合処理前の中空糸膜の質量(g)を示し、Wは、グラフト重合処理後の中空糸膜の質量(g)を示す。
GMA中空糸膜を、0.4MのN,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸塩(DMGABA)水溶液(pH11)に、59.85℃(333K)で72時間浸漬させて、DMGABA中空糸膜を作製した。GMAからDMGABAへの約72時間後の転換率は、約33%であった。
次に、作製したDMGABA中空糸膜を、1mg/mLのアシラーゼ(EC−number 3.5.1.14、シグマアルドリッチ社)溶液に5時間浸漬させて、アシラーゼを固定化し、DMGABA−アシラーゼ中空糸膜を得た。
さらに、その後、0.05wt%のグルタールアルデヒドを用いて、DMGABA中空糸膜と、アシラーゼとを架橋し、アシラーゼのDMGABA中空糸膜への固定化を強固にして、DMGABA−アシラーゼ固定化中空糸膜を得た。
ろ過膜の作製方法の概略を図1に示す。なお、図1では、実施例1におけるGMA中空糸膜が、図1におけるGMAシートに対応するものであり、実施例1におけるDMGABA中空糸膜が、図1におけるDMGABAシートに対応するものであり、実施例1におけるDMGABA−アシラーゼ中空糸膜が、図1におけるDMGABA−アシラーゼシートに対応するものであり、実施例1におけるDMGABA−アシラーゼ固定化中空糸膜が、図1におけるDMGABA−アシラーゼ固定化シートに対応するものである。
(比較用ろ過膜の作製方法)
実施例1のDMGABA中空糸膜の作製の際に、N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸塩(DMGABA)を、ジエチルアミン(DEA)に変更した以外は、実施例1に記載の方法と同様にして、DEA中空糸膜を得た。
また、実施例1のDMGABA中空糸膜の作製の際に、N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸塩(DMGABA)を、亜硫酸ナトリウム(SS)に変更した以外は、実施例1に記載の方法と同様にして、SS中空糸膜を得た。
次に、上述のようにして得たろ過膜のキャラクタリゼーションとして、ろ過膜の静的接触角の測定及び透水性の評価を行った。
(ろ過膜の静的接触角の測定)
静的接触角は、JIS R 3257(基板ガラス表面のぬれ性試験方法)に基づいて測定した。結果を図2に示す。図2中、PEはグラフト重合処理前のポリエチレン製中空糸膜を示し、GMAはGMA中空糸膜を示し、DMGABAはDMGABA中空糸膜を示し、DEAは比較用のろ過膜であるDEA中空糸膜を示し、SSは比較用のろ過膜であるSS中空糸膜を示す。
この結果より、DMGABAを導入した中空糸膜は、SS中空糸膜と同様に静的接触角を大幅に減少させることが明らかとなった。
すなわち、DMGABAを有するろ過膜は、親水性が向上し、グラフト重合のような表面改質を行っても、高い親水性を保つことができると考えられる。
(透水性の評価)
図3に示す装置を用いて、透水性について評価を行った。
作製した中空糸膜をデッドエンドにし、該中空糸膜の片側をシリンジポンプに設置したシリンジと接続させた。シリンジと中空糸膜との間に圧力計を設置し、水を透過させた際の圧力を計測し、ろ過性能を評価した。ろ過性能は以下に示す式(2)から算出し、透過圧力及び時間当たりの水の透過量をろ過性能と定義した。
得られた結果を図4に示す。縦軸はポリエチレン中空糸膜の透過性能を100%としたときの相対値として示す。
得られた結果より、グラフト重合をおこなうことにより、材料表面にブラシのようなポリマーの鎖が生成されるため、ろ過膜の孔が塞がり、GMA中空糸膜等ではろ過性能の低下がみられた。
しかしながら、GMA中空糸膜にDMGABAを導入したDMGABA中空糸膜の透水性の低下割合は、1割であった。
また、アシラーゼを固定化したDMGABA−アシラーゼ固定化中空糸膜においても2割程度しか、透過性能が低下しなかった。
一方で、DEA中空糸膜およびSS中空糸膜に関しては、大幅なろ過性能の低下が確認された。特にSS中空糸膜に至ってはほとんど透過能を示さず、ろ過膜としての使用は困難である。
以上の結果より、DMGABAを用いることでろ過膜の透過性能の低下を大幅に抑制可能であることが確認された。また、親水性を向上させただけでは、透水性が向上しないことも明らかになった。
<実施例2;DMGABA−アシラーゼ固定化シートのシグナル化合物分解能評価>
アシラーゼはグラム陰性菌の細胞間のシグナル伝達物質であるアシルホモセリンラクトン(AHL)を分解することが知られている。そこで、中空糸膜に固定化された酵素(アシラーゼ)が活性を有していることを確認するために、N−アセチル‐L−メチオニンを投入し、分解実験を行った。
ここでは、実験及び結果の解析を容易にするために、実施例1で使用したポリエチレン製中空糸膜(以下「PE中空糸膜」ともいう)に代えて、ポリエチレン製シート(以下「PEシート」ともいう)を用いて、実施例1と同様にして、DMGABAシート、DMGABA−アシラーゼ固定化シートを作製し、以下の実験を行った。
具体的には、1mMのN−アセチル−L−メチオニン溶液3mLに、1mg/mLのアシラーゼ酵素液0.1mLを混合し、DMGABAシート及びDMGABA−アシラーゼ固定化シートを浸漬させ、経時(0時間、0.5時間、1時間及び2時間後)でのN−アセチル−L−メチオニンの濃度を追跡した。
アシラーゼが存在する場合、基質となるN−アセチル−L−メチオニンは加水分解され、L−メチオニンが生成する。
N−アセチル−L−メチオニンの吸光度の増加傾向を図5に示す。
アシラーゼを添加しなかった添加なし(対照系)、及びDMGABAシートの吸光度の変化はあまり見られなかったのに対し、酵素液およびDMGABA−アシラーゼ固定化シートに関しては大幅な変化が見られた。
この結果はアシラーゼ酵素液およびアシラーゼを固定化したDMGABA−アシラーゼ固定化シートにおいて酵素活性が維持されていることを示唆するものである。
さらにアシラーゼの浮遊及び固定化状態における活性の比較を行うために、アシラーゼ酵素液とDMGABA−アシラーゼ固定化シートとを用いて実験を行った。
酵素液および固定化酵素の活性を以下の式(3)により算出した。酵素活性の結果を図6に示す。
式(3)中、「60」は、Absorbance/minから、ΔAbsorbance/hへの換算係数を表し、「0.018」は、N−アセチル−L−メチオニンのmmol吸光係数を表し、「V」は酵素懸濁液の総液量(mL)を表し、「E」は酵素懸濁液濃度(mg)を表す。ΔAbsorbanceおよびΔcontrolは、図5からそれぞれの近似直線を引くことにより算出した。
図6の結果より、DMGABA−アシラーゼ固定化シート中に固定化した酵素であるアシラーゼの活性は1.32mmol/mg−enzyme/minであり、DMGABA−アシラーゼ固定化シート中のアシラーゼは活性を有することが明らかになった。すなわち、バイオフィルム形成の引き金になる微生物間シグナル伝達物質を分解可能な酵素であるアシラーゼをDMGABAシートに固定化することに成功した。
<実施例3;バイオフィルム形成抑制効果>
各中空糸膜におけるバイオフィルム形成抑制効果を確認するために、実施例1で使用したPE中空糸膜に代えて、PEシートを用いて、実施例1と同様の方法により、GMAシート、GMGABAシート及びDMGABA−アシラーゼ固定化シートを作製した。これらのシートを用いて顕微鏡によるバイオフィルム形成試験を行った。また、比較実験用に、PE中空糸膜をPEシートに変え、DMGABAをDEAに変更した以外は、実施例1と同様にして、DEA−アシラーゼ固定化を作製した。
グラム陰性細菌Agrobacterium tumfaciensisを懸濁した細菌懸濁溶液に、GMAシート、DMGABAシート、DMGABA−アシラーゼ固定化シート及びDEA−アシラーゼ固定化シートを投入し、72時間培養し、各シート状に形成されたバイオフィルムを、共焦点レーザー顕微鏡(CLSM)を用いて三次元的に観察し、画像解析(画像解析ソフト Daime、フリーソフトウェア)を行い、バイオフィルムの表面被覆率(Surface coverage)及び各シートに付着したA.tumfaciensisの生菌率(Viability)を算出した。
具体的には、表面被覆率は、各シート表面に対して、A.tumfaciensisの細胞が占める割合を算出した。生菌率は、各シートに付着した細胞の数に対して、生存している細菌数の割合をDaimeにより算出した。
観察写真を図7に示す。図7中、白い像が付着した細菌を表す。なお、DMGABAシート及びDMGABA−アシラーゼ固定化シート上の像は、そのほとんどが死菌であり、GMAシートとDEA−アシラーゼ固定化シート上の像は、そのほとんどが生菌である。
表面被覆率と生菌率とを算出した結果を図8に示す。生菌率が高いほど、付着した細菌の活性が高く、表面被覆率が高いほど、密なバイオフィルムが形成されていることを示している。
図7の結果より、DMGABA−アシラーゼ固定化シートでは、バイオフィルムの抑制が顕著であった。また、アシラーゼを固定化したDMGABA−アシラーゼ固定化シートだけではなく、DMGABAシートもバイオフィルムの形成を抑制しうることが明らかになった。さらに、アシラーゼを固定化したDEA−アシラーゼ固定化シートでは、バイオフィルムの形成は抑制できず、DMGABAと酵素とのコンビネーションにより、バイオフィルムの形成を抑制できることが明らかとなった。
図8の結果より、DMGABA−アシラーゼ固定化シートを用いた場合には、付着した細菌の生菌率が著しく低いことが明らかになった。また、DMGABA−アシラーゼ固定化シートを用いれば、バイオフィルム形成が抑制されることも明らかになった。
具体的には、DMGABAシートは対照系であるGMAシートと比較してバイオフィルム形成を約半分に抑えることができることができた。また、DMGABA−アシラーゼ固定化シートへのバイオフィルムの形成は大幅に削減され、バイオフィルムの表面被覆率は対照系であるGMAシートの1/14、DMGABAシートの1/7になることが確認された。
また、DMGABA−アシラーゼ固定化シート上に形成されたA.tumefaciensの約50%は何らかの形で細胞膜が損傷し、活性を失っている可能性が示唆された。一方で、DMGABAシートおよびGMAシートへのA.tumefaciensの生菌率は80%以上であり、DMGABA−アシラーゼ固定化シートの抗菌性の高さが明らかになった。
各シートに付着した細菌の量を、得られた顕微鏡写真の画像解析(画像解析ソフト Daime、フリーソフトウェア)により測定した。
結果を図9に示す。図9中、Eは、酵素(アシラーゼ)を固定化したものであることを意味する。また、diolは、GMAシートのエポキシ基を、水酸基に置換したシートを意味する。
図9の結果より、DMGABA由来の構造を有することにより、バイオフィルム形成が抑制されることが明らかとなった。
また、DEA−アシラーゼ固定化シートと、DMGABAシート及びDMGABA−アシラーゼ固定化シートとの比較により、バイオフィルム形成の抑制効果が、アシラーゼの固定化にのみ起因するものではないことが明らかになった。

Claims (9)

  1. 高分子材料の多孔基材と、
    前記多孔基材の表面を修飾する、分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造、及び前記構造に結合したN,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造と、
    を有するろ過膜。
  2. 前記N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造が、酵素との複合体を形成している請求項1に記載のろ過膜。
  3. 前記N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造が、酵素との複合体を形成しており、前記酵素が、バイオフィルムの形成を惹起するシグナル化合物の分解酵素及びバイオフィルム分解酵素からなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項1又は請求項2に記載のろ過膜。
  4. 前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体由来の構造と、前記N,N−ジメチル−γ−アミノブチル酸由来の構造と、前記酵素とが、架橋剤で架橋された架橋構造を有する請求項2又は請求項3に記載のろ過膜。
  5. 前記分子内にエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有する単量体が、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ビニルシクロヘキセン−1,2−エポキシド、4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート及び4−ビニルベンジルグリシジルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のろ過膜。
  6. 前記多孔基材が、多孔性プラスチックフィルム又は多孔性プラスチックシートである請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のろ過膜。
  7. 前記多孔基材が、オレフィン系繊維、フッ素樹脂系繊維及びセルロース系繊維からなる群より選ばれる少なくとも一種の繊維材料の集合体である請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のろ過膜。
  8. 前記バイオフィルムの形成を惹起するシグナル化合物の分解酵素が、アシラーゼ、アルドノラクトナーゼ、グルコノラクトナーゼ、ラクトナーゼ及びオートインデューサー2キナーゼからなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項3〜請求項7のいずれか一項に記載のろ過膜。
  9. 前記バイオフィルム分解酵素が、デオキシリボヌクレアーゼI及びディスパーシンからなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項3〜請求項8のいずれか一項に記載のろ過膜。
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