JP2013137279A - 水質評価方法、水処理システムの制御方法、および、水処理システム - Google Patents

水質評価方法、水処理システムの制御方法、および、水処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】ファウリングの原因物質の分離膜への吸着量を、少なくとも微生物由来とそのほかの有機物由来とで区分することによって原水の水質を評価できる水質評価方法、その水質評価法を用いる水処理システムの制御方法、および、水処理システムを提供することを課題とする。
【解決手段】被分離物質を原水から分離するRO膜モジュールのRO膜に吸着する被分離物質の吸着量を測定して原水の水質を評価する水質評価方法とする。そして、RO膜より上流に配置される主吸着量測定センサ25aおよび副吸着量測定センサ25bの測定部に備わる、RO膜と同質の薄膜のそれぞれに吸着する被分離物質の質量の差から、RO膜モジュールのRO膜に吸着する被分離物質の吸着量を、生きている微生物と他の有機物とに区分して測定することを特徴とする。また、その水質評価方法を利用して水処理システムを制御する制御方法、および、水処理システムとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、水を浄化する水処理システムにおける水質評価方法、当該水処理システムの制御方法、および、水処理システムに関する。
海水や排水などの原水を浄化する水処理システムに関する技術として、特許文献1や特許文献2に開示される技術が知られている。特許文献1には、分離膜材料に類似する材料を表面に成膜したセンサを用い、センサ表面への被分離物質の吸着量の変化や、センサ前後の有機物濃度変化から供給水(原水)の水質がファウリングに及ぼす影響を評価する技術が開示されている。
また、特許文献2には、逆浸透膜システム内にバイオフィルム形成基材を配し、バイオフィルム量を測定してシステムの運転を制御する制御方法が開示されている。
特開2011−002397号公報 WO2008/038575号公報
特許文献1、2に記載されるように、水処理システムには原水から被分離物質を除去するために分離膜が使われる場合が多い。このような分離膜は、ミクロの孔(微孔)が形成されてその微孔より大きな被分離物質の粒子を物理的に排除する精密ろ過膜や限外ろ過膜と、分離膜の中の分子の拡散速度と透過速度の差や分離膜と分子との親和性を利用して被分離物質を除去する、逆浸透膜(RO膜)、ナノフィルタ膜(NF膜)、イオン交換膜などがある。
いずれのタイプの分離膜でも目詰まり(ファウリング)が発生すると被分離物質を原水から分離する分離性能が低下する。例えば、精密ろ過膜や限外ろ過膜ではミクロの微孔の中に微小物質が入り込んで微孔が閉塞し目詰まりが発生する。また、RO膜、NF膜、イオン交換膜などでは、分離膜の表面に分子が吸着したり、その分子を培地として微生物が増殖したりして目詰まりが発生する。
したがって、水処理システムには、これら分離膜の目詰まりを防止するための前処理が必要になり、ファウリングの原因物質となりうる被分離物質を可能な限り除去する工程が組み込まれている。
水処理システムに使用される分離膜の微孔の物理的な閉塞に関する評価法として、JIS規格であるFI法(Fouling Index)などがある。FI法は主に1μm前後の粒子を分離する精密ろ過膜を対象とする評価法であるため、精密ろ過膜よりも細かい粒子や分子を分離するRO膜、NF膜、イオン交換膜等に発生するファウリングの評価法として適切ではない。このため、FI法には、より緻密な分離膜に対応するための改良方法も提案されている。
また、分離膜の表面への分子の吸着に関する評価方法もいくつか提案されており、水処理システムではこのような評価方法に基づいて前処理の工程を実行するように構成されるが、例えば、従来の評価方法では、分離膜の表面に吸着した被分離物質を培地として増殖する微生物によるファウリングを評価できないなどの課題もある。
特許文献1には、分離膜材料と類似する材料が成膜されたセンサの表面への有機物の吸着量を測定する方法およびその方法を用いて水処理システムの前処理を実行する方法が開示されている。この方法では、分離膜の目詰まりと同じ現象を再現することは可能であるが、吸着した被分離物質の性質や由来の判別が不可能である。
また特許文献2には、分離膜そのものをシステム内に配置して適宜切り出し、生物が持つエネルギ物質であるATP(アデノシン三りん酸)の量で表面に付着したバイオフィルム量を評価する技術が開示されている。この技術では、細胞として存在する被分離物質(生物由来の物質)は検出可能であるが、バイオフィルムの増殖培地となりうる非生物由来の被分離物質(有機物由来の物質)は検出できない。また、システム内からバイオフィルム形成基材を切り出して分析するため、システム内の水質変化を連続的にインラインで監視できない。
一般に、水処理システムの前処理には、被分離物質となる微生物を殺菌する工程と、被分離物質となる有機物の微粒子を物理的に取り除く工程が含まれるが、この2つの工程は制御方法が異なっている。
前記したように、従来、分離膜に吸着する被分離物質の吸着量は、生きている微生物とそれ以外の有機物とに区分してインラインで評価できない。このため、原水の水質が低下したときには、前処理において、微生物を殺菌する殺菌剤および有機物を取り除くためのpH調整剤や凝集剤の注入量を増やすことになりコストが増大するという課題があった。
例えば、生きている微生物量が増加しているにもかかわらず、pH調整剤や凝集剤の注入量も増やすことになってコストが増大する。
この課題を解決するために、複数の評価方法を組み合わせる構成も考えられるが、この場合は前処理の制御ロジックが複雑になるという問題がある。
そこで本発明は、ファウリングの原因物質の分離膜への吸着量を、少なくとも微生物由来とそのほかの有機物由来とで区分することによって原水の水質を評価できる水質評価方法、水処理システムの制御方法、および、水処理システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、被分離物質を原水から分離する分離膜に吸着する当該被分離物質の吸着量を測定して前記原水の水質を評価する水質評価方法とする。そして、前記分離膜より上流に配置される2つの重量計測センサの測定部に備わる、前記分離膜と同質の薄膜のそれぞれに吸着する前記被分離物質の質量の差から、前記分離膜に吸着する前記被分離物質の吸着量を、生きている微生物と他の有機物とに区分して測定することを特徴とする。また、その水質評価方法を利用して水処理システムを制御する制御方法、および、水処理システムとする。
本発明によると、ファウリングの原因物質の分離膜への吸着量を、少なくとも微生物由来とそのほかの有機物由来とで区分することによって原水の水質を評価できる水質評価方法、水処理システムの制御方法、および、水処理システムを提供できる。
本実施形態に係る海水淡水化システムの構成例を示す図である。 吸着量測定部の構成例を示す図である。 主吸着量測定センサの構造を示す断面図である。 センサチップの測定面に芳香族ポリアミド膜を成膜する工程を示す図である。 (a)、(b)はセンサチップの測定面に成膜される芳香族ポリアミド膜の化学構造式である。 (a)は主吸着量測定センサの取り付け構造の断面図、(b)は主吸着量測定センサの取り付け構造の斜視図である。 主吸着量測定センサの測定値と副吸着量測定センサの測定値を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。
本実施形態ではRO膜を用いて海水を淡水化する海水淡水化システムを水処理システムの例とするが、本発明は、RO膜のほかNF膜、イオン交換膜などを用いた海水淡水化システム、排水を浄化して再利用水を生成する再利用水製造システム、純水や超純水を生成する純水・超純水製造システム等にも適用できる。
図1に示すように、本実施形態に係る海水淡水化システム1は、海水に含まれる、塩分、有機物、微生物、菌類、ホウ素、懸濁物質となる固形浮遊物などを被分離物質として除去して淡水化する水処理システムであって、上流側から海水取水部10、前処理部20、脱塩部30、の順に、主に3つの部分を含んで構成される。なお、以下、菌類も含めて微生物と称する。
海水取水部10は、取水管11、取水ポンプ12、原水タンク13を含んで構成される。取水管11は海中に設置されて原水となる海水を吸い上げる構成のほか、沖まで伸ばして深層水を原水として吸い上げる構成であってもよいし、海底に埋設して海底砂でろ過した後に海水(原水)を吸い上げる構成であってもよい。また、取水ポンプ12は陸上に設置される構成のほか、海中に設置される構成であってもよい。
なお、取水管11内で微生物、藻類、貝類等が増殖して取水管11が閉塞することを防止するため、これらの生物の増殖を防止する薬品(殺菌剤等)が取水管11内に注入される構成としてもよい。
前処理部20は、砂ろ過槽21、限外ろ過膜モジュール22、送水ポンプ22a、RO膜供給水タンク23を含んで構成され、生きている微生物の殺菌やその他の有機物を除去する前処理工程を実行する。さらに、前処理部20には複数種類の薬品を原水に注入する薬注システム24が備わっている。薬注システム24は原水に注入する薬品の種類に応じて構成され、図1には、微生物を殺菌する殺菌剤を注入する殺菌剤注入部24a、多価イオンによるスケール防止や凝集の効率向上のためのpH調整剤を注入するpH調整剤注入部24b、砂ろ過槽21で効率よく被分離物質となる懸濁成分(有機物)を取り除くための凝集剤を注入する凝集剤注入部24c、中和剤や還元剤を注入する中和還元剤注入部24d、が図示されている。なお、符号25は後記する吸着量測定部である。
殺菌剤注入部24aからは微生物を殺菌する殺菌剤として、次亜塩素酸や塩素などが原水に注入される。殺菌剤注入部24aから注入される殺菌剤の間歇注入の間隔や濃度によって原水における微生物の死滅率や生存率が変化する。
なお、殺菌剤として注入される次亜塩素酸や塩素は、脱塩部30のRO膜モジュール32に備わるRO膜の膜機能を低下させるため、原水がRO膜モジュール32に送水される前に還元される構成が好ましい。そのため、殺菌剤の過剰な注入は回避されることが好ましく、殺菌剤注入部24aには殺菌剤の注入量を調節する調節バルブVL1が備わっている。
また、殺菌剤注入部24aから取水管11に殺菌剤が注入される構成であってもよい。この場合、取水管11に殺菌剤を注入する管路にも注入量を調節する調節バルブVL1が備わる構成が好ましい。
また、多価イオンによるスケールの発生を防止し、かつ、凝集効率を向上させるため、海水淡水化システム1で処理される原水は酸性(pH3〜5)に調整されることが好ましい。そこで、pH調整剤注入部24bから硫酸などのpH調整剤が原水に注入されて好適にpHが調整される。符号VL2は、pH調整剤の注入量を調節する調節バルブである。
また、凝集剤注入部24cからポリ塩化アルミニウム、塩化第2鉄などの凝集剤が原水に注入される。原水に含まれる懸濁成分(有機物)のフロックは凝集剤によって成長が促進されるため、凝集剤の注入によって懸濁成分の0.1μm以上の微粒子が1μm以上のフロックに成長しやすくなり、砂ろ過槽21における懸濁成分除去の効率が向上する。凝集剤の注入量が過少の場合はフロックが好適に成長せず被分離物質である懸濁成分(有機物)が砂ろ過槽21を通り抜ける場合がある。また、凝集剤の注入量が過剰の場合はフロックの成長に使用されない余剰分が、脱塩部30のRO膜モジュール32に備わるRO膜に負荷を与える。したがって、凝集剤注入部24cには凝集剤の注入量を調節する調節バルブVL3が備わっている。
中和還元剤注入部24dからは、pH3〜5の酸性に調整されている原水を中和するための中和剤や、主に殺菌剤を還元するための還元剤が原水に注入される。符号VL4は、中和剤や還元剤の注入量を調節する調節バルブである。
以上のように、前処理部20における前処理工程では、殺菌剤の注入によって微生物を殺菌する工程と、凝集剤を注入して有機物のフロックを成長させ、砂ろ過槽21で有機物を除去する工程と、が実行される。
脱塩部30は、高圧ポンプ31、RO膜モジュール32および淡水タンク33を含んで構成される主ラインLMと、RO膜モジュール32、エネルギ回収装置34および濃縮水タンク35を含んで構成される副ラインLSと、を備える。
RO膜モジュール32に備わるRO膜の表面(RO膜表面)には半透膜が用いられている。半透膜は、水分子および被分離物質と膜の相互作用の違いによって水分子のみを透過させる膜であり、酢酸セルロース系のものと芳香族ポリアミド系のものがある。このうち、芳香族ポリアミド系のRO膜は水分子の透過性や電解質除去性能が高いため工業用の半透膜として広く用いられている。本実施形態は、芳香族ポリアミド系のRO膜を使用する構成とするが、酢酸セルロース系のRO膜を使用する構成としてもよい。
RO膜モジュール32の構成は限定するものではない。例えば、いずれも図示しないが、厚さ数100μmの微孔多孔質支持体に厚さ0.1μm以下のポリアミド膜を形成した複合膜(RO膜)をスパイラルと呼ばれる形状に折り畳んだエレメントや、中空糸状膜を束ねたエレメントで構成されるRO膜モジュール32とすればよい。この場合のエレメントは直径が4インチ(約10cm)、8インチ(約20cm)、16インチ(約40cm)で長さが1m程度の円筒形のものが多く、このようなエレメントをベッセルという耐圧容器内に直列に並べたRO膜モジュール32が用いられる。
例えば複合膜をスパイラル状に折り畳んだ形状のエレメントでは、膜同士の密着を防止するため膜間にポリエチレン製のスペーサが挟み込まれるが、スペーサと複合膜の間隙は0.5μm程度となって狭くなる。そこで、RO膜モジュール32の上流側には数μmの被分離物質を除去する保安フィルタが取り付けられる構成としてもよい。
1μm以上の大きな被分離物質は前処理部20で取り除かれるが、原水がRO膜モジュール32に到達するまでに、前処理部20で取り除かれなかった微小な有機物(被分離物質)が再凝集したり、配管から被分離物質となる有機物等が剥離したりして数μmの被分離物質が発生する場合がある。RO膜モジュール32の保安フィルタは、このような被分離物質がRO膜モジュール32内に流れ込んでエレメントにおける原水の流路を閉塞すること、を防止するために取り付けられる。
以上、図1に示すように構成される海水淡水化システム1においては、海水取水部10の取水ポンプ12によって取水管11を介して海から取水された海水(原水)は原水タンク13に一時貯水され、原水に含まれる被分離物質の一部が沈殿除去された後に前処理部20に送水される。
前処理部20では、殺菌剤注入部24aからの殺菌剤注入と、pH調整剤注入部24bからのpH調整剤注入と、凝集剤注入部24cからの凝集剤注入と、がなされた原水が砂ろ過槽21に流れ込む。砂ろ過槽21では、主に凝集剤によって1μm以上に成長した被分離物質(有機物)のフロックがろ過されて除去され、砂ろ過槽21を透過した原水は送水ポンプ22aによって限外ろ過膜モジュール22に送水される。限外ろ過膜モジュール22では、さらに細かい0.1μm以上の粒子状の被分離物質や、分子量が数千の高分子、細菌などが原水から分離除去される。原水に含まれる細菌などの微生物は限外ろ過膜モジュール22によってほぼ100%除去される。
原水は、例えば送水ポンプ22aなどの加圧手段によって0.1〜0.5MPa程度まで加圧されて限外ろ過膜モジュール22に送水(圧送)される。限外ろ過膜モジュール22に送水される原水は高圧であるほど限外ろ過膜モジュール22を透過する速度が高くなるが、被分離物質を原水から分離する性能(分離性能)は低下する。
限外ろ過膜モジュール22を透過した原水には中和還元剤注入部24dから中和剤と還元剤が注入され、pH調整剤で酸性に調整されている原水が中和されるとともに、注入されている殺菌剤が還元される。そして原水はRO膜供給水タンク23に貯水される。
RO膜供給水タンク23に貯水された原水は、脱塩部30の高圧ポンプ31で加圧され、RO膜モジュール32に送水(圧送)されてろ過される。そしてRO膜モジュール32で被分離物質が除去された原水は淡水として淡水タンク33に貯水される。一方、RO膜モジュール32のRO膜を透過しない原水は、高圧ポンプ31で加圧された状態で被分離物質を含む濃縮水となって濃縮水タンク35に貯水される。
なお、濃縮水タンク35に貯水された濃縮水を例えば海に戻す排水系(図示せず)が備わる場合もある。この場合、排水系では、塩分濃度を低下させる処理や、塩分および化学薬品の原料となりうる物質を取り出す処理が実施されるように構成される。
また、脱塩部30に備わるエネルギ回収装置34は、例えば、濃縮水タンク35に貯水された高圧の濃縮水(高圧水)が排水されるときのエネルギで回転するタービンとそのタービンの回転で発電する発電機であり、発電した電力を高圧ポンプ31等の駆動電力として利用可能に構成される。
以上のように、原水である海水を淡水化する海水淡水化システム1において、RO膜モジュール32には分離膜としてRO膜が備わっている。このような分離膜で原水をろ過するろ過方式には下記の2つの方式が知られている。
ろ過方式の1つは「全量ろ過方式」であり、原水の全量を分離膜に通す方式である。この方式では分離膜を透過しない被分離物質は分離膜の膜面に堆積する。そして、被分離物質の堆積によって分離膜の微孔が閉塞するため、透過水量が運転時間とともに低下する現象(ファウリング)が発生する。
ろ過方式の他の1つは「クロスフローろ過方式」であり、分離膜の膜面に沿うように原水を流し、その一部が分離膜を透過するように構成される。クロスフローろ過方式では、分離膜を透過しない被分離物質は原水とともに排出されて膜面等に堆積しない。したがって、理想的なクロスフローろ過方式では、分離膜を透過する水量は原水の流速によって決定される一定値となって運転時間によらない。
精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、RO膜を用いたモジュールでは、クロスフローろ過方式が用いられる場合がある。
しかしながら、クロスフローろ過方式でも長時間の運転によって原水に含まれる有機物(被分離物質)が分離膜に少しずつ吸着して微孔が閉塞し、分離膜の透過水量が次第に低下する現象(これもファウリングと称する)が発生する。
クロスフローろ過方式の分離膜に吸着する有機物としては、膜面付近で電解質の濃度が高くなって析出するスケール、原水に含まれる微生物が膜面で増殖することによるバイオファウリングのほか、原水に含まれる有機物が吸着する有機物スケールなどがある。
例えば、電解質濃度が高くなって析出するスケールについては、スケール防止剤やpH調整剤の注入によって電解質濃度が高くなってもスケールが析出しにくい条件に調整することや、定期的に膜面に清浄水を流してせん断力で除去すること、によって対応可能である。
しかしながら、有機物スケールはせん断力で完全に除去することができず、長時間の運転によって次第に蓄積する。例えば、図1に示す海水淡水化システム1の場合、前処理部20の構成や性能、海水(原水)の水質、薬注システム24で注入される薬品の種類等による変動はあるが、TOC(Total Organic Carbon:全有機炭素量)換算で、0.1〜10mg/L程度の有機物が脱塩部30に送水される原水に含まれる。
また、有機物スケールが分離膜に吸着して蓄積すると、その有機物を培地として微生物が増殖しバイオフィルムを形成してバイオファウリングの要因となる。
図1に示す海水淡水化システム1の場合、海水(原水)に含まれる微生物は、殺菌剤注入部24aから注入される殺菌剤によって死滅する。しかしながら、前記したようにRO膜(特に、芳香族ポリアミド系)は殺菌剤である次亜塩素酸や塩素に弱いため、殺菌剤が還元剤によって還元されて殺菌成分が含まれない状態の原水が脱塩部30に送水される。
脱塩部30を構成する配管等の部材は施工後に充分洗浄され、さらに、使用開始後も定期的に薬品によって洗浄されるが、配管等の部材から完全に微生物を排除することは不可能である。
また、殺菌剤注入部24aから注入される殺菌剤で殺菌しきれない微生物が脱塩部30に流れ込むこともあり、脱塩部30(より詳細には、RO膜供給水タンク23の下流)に微生物が存在する場合がある。そしてこの場合、脱塩部30に送水される原水には殺菌成分(殺菌力のある殺菌剤)が含まれていないため、脱塩部30に存在する微生物を除去できず、このように脱塩部30に存在する微生物によってバイオフィルムが形成される。
このようにRO膜モジュール32に、有機物スケールによるファウリング(有機物ファウリング)やバイオフィルムによるバイオファウリングが発生すると、RO膜における原水のろ過能力が低下するためRO膜の交換が必要になる。図1に示す海水淡水化システム1においてはRO膜モジュール32のエレメントの交換となる。
このようなエレメントの交換時は、海水淡水化システム1を長時間停止するため稼動率が低下する。また、エレメントの部品代や交換の作業費用がランニングコストに加算されるため、海水淡水化システム1のランニングコストが上昇する。
海水淡水化システム1で淡水化する海水(原水)には多種類の被分離物質(有機物および微生物)が含まれるが、有機物ファウリングおよびバイオファウリングの原因となる有機物や微生物はその種類が限られている。
例えば、有機物についてはRO膜との親和性の違い等、微生物については増殖力やバイオフィルムの特性(粘性や代謝物の分子量など)の違い等、によってファウリング発生に対する影響度が異なる。したがって、原水の全有機炭素量および微生物量(ATP(アデノシン三りん酸)量)と、RO膜でのファウリング発生と、の相関が必ずしも高いとはいえない。換言すると、全有機炭素量や微生物量に基づいてRO膜の交換時期を判定すると、本来は交換する必要のないときに交換する場合もある。
したがって、ファウリングが実際に発生しているか否かを測定して、その測定結果に基づいてRO膜の交換時期を判定する構成が好ましい。そのため、図2に示すように、本実施形態に係る海水淡水化システム1の前処理部20(図1参照)には、有機物の吸着量および微生物の吸着量を検出可能に構成される吸着量測定部25が備わる。
図2に示すように、吸着量測定部25は、RO膜供給水タンク23より下流(つまり、RO膜供給水タンク23より脱塩部30(図1参照)の側)に配置され、2つの重量計測センサ(主吸着量測定センサ25a、副吸着量測定センサ25b)を有してなる。
主吸着量測定センサ25aは、RO膜供給水タンク23と脱塩部30(図1参照)のRO膜モジュール32を接続(より詳しくは、RO膜供給水タンク23と高圧ポンプ31を接続)して前処理部20からRO膜モジュール32まで原水を流す主配管PMに備わり、副吸着量測定センサ25bは、主吸着量測定センサ25aをバイパスするように主配管PMから分岐して配管される分岐配管PBに備わる。さらに、分岐配管PBには、副吸着量測定センサ25bの上流側(RO膜供給水タンク23側)に殺菌装置25cが備わる。
殺菌装置25cの構成は限定されるものではなく、本実施形態においては紫外線を原水に照射して微生物を殺菌する構成とする。
主吸着量測定センサ25aおよび副吸着量測定センサ25bは同等の構成であればよく、本実施形態においては水晶振動子マイクロバランス法によってセンサの測定面(測定部)に吸着する吸着物の質量を測定する重量計測センサとした。以下、主吸着量測定センサ25aを例として、その具体的な構成を説明する。
図3に示すように、主吸着量測定センサ25aは、例えば、厚さ約0.3mm、直径約14mmの薄い円板形状を呈する水晶振動子(ATカット水晶板250a)の両面に厚さ約300nmの金電極250bが形成され、さらに、測定面F1には厚さ約100nmのSiO(250c)がスパッタ成膜されているセンサチップ250(例えば、Q−Sense社製の市販品)の測定面F1に、芳香族ポリアミド膜251が成膜された構成とする。
センサチップ250の測定面F1に芳香族ポリアミド膜251を成膜する工程の一例を、図4を参照して説明する(適宜図3参照)。
なお、SiO(250c)がスパッタ成膜されている測定面F1と反対側の面を裏面F2と称する。
ステップS1(裏面保護):裏面F2にマスキングフィルム等を貼り付けて覆い、裏面F2を被覆保護する。
ステップS2(ドライ洗浄):測定面F1にエキシマUV(波長192nm)を照射し、表面を親水化するとともに油脂分などを除去する。
ステップS3(シランカップリング処理):シランカップリング剤(3−アミノプロピルトリメトキシシラン)の1%水溶液にセンサチップ250を2分間浸した後、取り出したセンサチップ250を流水ですすいで窒素ブローで液切りする。
ステップS4(加熱):センサチップ250を80℃で10分間加熱し、カップリング反応させる。
ステップS5(ジアミン水溶液中に浸漬):センサチップ250を、測定面F1を上方に向けてシャーレ等の容器に入れ、0.04wt%のm−フェニレンジアミン水溶液を、センサチップ250の全体が浸漬するように注ぎ入れる。
ステップS6(ジカルボン酸ヘキサン溶液滴下):m−フェニレンジアミン水溶液の表面に、約1mmの厚みで積層されるように0.04wt%のテレフタル酸クロリドのヘキサン溶液を注入する。
ステップS7(ポリアミド薄膜形成):20〜30秒間静置して界面にポリアミド薄膜を形成させる。
ステップS8(転写):センサチップ250を斜めに引き上げて界面に形成されたポリアミド薄膜をセンサチップ250の測定面F1に転写する。
ステップS9(加熱):センサチップ250を、80℃のホットプレートで5分間加熱してセンサチップ250に残存している水溶液を蒸発させる。
ステップS10(洗浄):センサチップ250を純水で洗浄して、余剰のm−フェニレンジアミン水溶液を除去し、窒素ブローで液切りする。
ステップS11(保護材除去):裏面F2に貼り付けたマスキングフィルムを剥がす。
以上、ステップS1〜S11の工程によって、センサチップ250の測定面(SiO(250c)が成膜されている面)に均一の膜厚(本実施形態においては70nm)で芳香族ポリアミド膜251が形成される。
センサチップ250に形成される芳香族ポリアミド膜251の分子構造は、図5の(a)に示す化学構造式を有する。赤外吸収スペクトルによって、図5の(a)に示す化学構造式を有する芳香族ポリアミド膜251がセンサチップ250の測定面F1に形成されたことが確認できた。
本実施形態においては、芳香族ポリアミドのモノマを界面重合して高分子の膜を界面に形成した後にこの膜をセンサチップ250の測定面F1に転写した。このときモノマは前記した組み合わせに限らず、芳香族ジカルボン酸クロリドや芳香族トリカルボン酸クロリドと、芳香族ジアミンや芳香族トリアミンの組み合わせを用いることも可能である。また、本実施形態においては、芳香族ポリアミド膜251とセンサチップ250の測定面F1の密着性向上のためにシランカップリング剤を用いたが、密着性向上の方法としてはモノマにシリコーン構造を持つものを加えることや、他の密着性向上剤を用いることも可能である。
その他の成膜方法としては、溶剤に可溶性の芳香族ポリアミド、例えば、4,4’−オキシジアニリンとイソフタル酸クロリドを重合して図5の(b)に示す化学構造式を有するポリアミドを合成し、沈殿させて固形物とした後に良溶媒(例えば、N−メチルピロリドン)に溶解してスピン塗布後に溶媒を乾燥する方法で形成してもよい。
また、可溶性芳香族ポリアミドでの成膜の場合は、多孔質のポリアミドをセンサチップ250の測定面F1(図3参照)に形成することも可能である。このような多孔質のポリアミドは相分離法などで形成可能である。
良溶媒で水とも相溶性のあるN−メチルピロリドンでポリアミド溶液を調製し、この溶液をセンサチップ250の測定面F1にスピン塗布して液膜を生成後、高湿度の水蒸気内に入れることによって、N−メチルピロリドンの一部と水蒸気中の水とが置換し液膜中で相分離が生じる。この際、水に溶解しないポリアミドは水の部分に存在しない。この状態で150℃以上に加熱すると溶媒(N−メチルピロリドン、水)が除去され、水の存在していた部分が空孔となって多孔質膜が形成される。
このように多孔質のポリアミドとすると、センサチップ250の測定面F1に形成される薄膜の表面積が大きくなって測定の感度が向上する。
図6の(a)、(b)に、主吸着量測定センサ25a(副吸着量測定センサ25b)の取り付け構造の一例を示す。水晶振動子マイクロバランス法は、例えば、主吸着量測定センサ25aのATカット水晶板250a(図3参照)に発生するずり振動の共振周波数がATカット水晶板250aの質量に比例する原理を用いた測定方法であり、測定面F1(SiO(250c)が成膜されている面)に吸着物(被分離物質)が付着したときの質量変化を共振周波数の変化として検出する。つまり、共振周波数の変化が吸着物(被分離物質)の質量の変化となる。
例えば、吸着量測定部25(図2参照)の主配管PMを流れる原水に含まれる被分離物質を測定面F1(図3参照)に吸着させて、吸着した被分離物質の質量の変化を主吸着量測定センサ25aで測定するためには、測定面F1が主配管PM内で原水に接し、裏面F2(図3参照)が原水に接触しない構成が必要となる。また、センサチップ250(図3参照)の共振周波数は周囲温度の変化によっても大きく変化するため、主吸着量測定センサ25a(副吸着量測定センサ25b)の周囲の温度変化が0.1℃以下に抑え込まれることが好ましい。
例えば、図6の(a)、(b)に示すように、主配管PMの配管壁面PMfを貫通するねじ孔にねじ込まれて、配管壁面PMfを貫通した状態で固定される有底筒状の外部リング260の内側に略円柱状のインサート261が嵌合する取り付け構造とする。
有底の外部リング260は底部260aが主配管PMの配管内部側、すなわち、原水側となるように主配管PMに取り付けられ、底部260aの例えば中央には貫通孔260bが開口している構成が好ましい。
また、外部リング260の内側に嵌合したインサート261の、外部リング260の底部260aの下側と対向する上面261aには、例えば弾性部材からなるOリング262aが円環状に形成され、外部リング260の底部260aにおいてインサート261の上面261aと対面する側には、インサート261のOリング262aと対向するように弾性部材からなるOリング262bが円環状に形成される。
そして、外部リング260のOリング262bと、インサート261のOリング262aとで、主吸着量測定センサ25aを挟持する構成とする。したがって、円環状のOリング262a、262bの直径は、主吸着量測定センサ25aを構成するセンサチップ250(図3参照)の直径(例えば、約14mm)と等しいことが好ましい。
また、主吸着量測定センサ25aは測定面F1が外部リング260の底部260a側となるように挟持される構成とする。この構成によると、主吸着量測定センサ25aの測定面F1は底部260aに開口する貫通孔260bを介して、主配管PMを流通する原水と接触する。また、Oリング262a、262bと主吸着量測定センサ25aとが液密の状態を維持できる好適な押圧力で、主吸着量測定センサ25aが挟持される構成が好ましい。この構成によって、主吸着量測定センサ25aの裏面F2が主配管PMを流れる原水と接触することを回避できる。
インサート261は、例えば、樹脂や金属等で形成される中実の円柱形であって、上面261a側の表面近くに温度調節素子としてのペルチェ素子264と、ペルチェ素子264の近傍の温度を測定する温度センサ264aと、が埋設される構成が好ましい。ペルチェ素子264は温度センサ264aが測定する温度が予め設定される温度を維持するように(例えば、予め設定される温度を0.1℃の誤差範囲で維持するように)、図示しない制御装置によって制御される構成が好ましい。
この構成によって、主吸着量測定センサ25aの周囲温度を一定に維持することができ、センサチップ250(図3参照)の共振周波数の温度変化を抑制できる。
なお、温度センサ264aは、インサート261に埋設される構成に限定されない。例えば、主吸着量測定センサ25aの近傍に配置されて主吸着量測定センサ25aの近傍の温度を計測する構成としてもよい。
また、インサート261の上面261aに形成されるOリング262aには、主吸着量測定センサ25aのセンサチップ250に形成される金電極250b(図3参照)との接点262a1が円環状のOリング262aの一部を覆うように備わる。接点262a1は、例えば、インサート261内に配線される導線263と電気的に接続され、センサチップ250に所定の電圧が印加されるように構成される。また、主吸着量測定センサ25aの共振周波数が接点262a1および導線263を介して測定されるように構成される。
なお、インサート261は、外部リング260の内側に嵌合し、さらに、図6の(a)に示すように、主配管PMの外側からねじ部材265bで外部リング260に固定される抜け止め板265aで抜け止めされる構成とすればよい。または、インサート261が所定の押圧力で外部リング260の内側に圧入される構成(図示せず)であってもよい。
また、図6の(a)、(b)には、主吸着量測定センサ25aを主配管PMに取り付ける取り付け構造の一例を示したが、副吸着量測定センサ25b(図2参照)は、同じ取り付け構造で分岐配管PB(図2参照)に取り付けられる構成とすればよい。
なお、主吸着量測定センサ25aおよび副吸着量測定センサ25bの構造、主吸着量測定センサ25aおよび副吸着量測定センサ25bによる質量の計測方法の詳細は、前記した特許文献1に記載されている。
本実施形態に係る海水淡水化システム1(図1参照)は、図2に示すように、主吸着量測定センサ25aと副吸着量測定センサ25bの2つの重量計測センサを備える吸着量測定部25を有し、ファウリングの原因物質となる被分離物質(有機物、微生物)のRO膜への吸着量を、微生物由来とそのほかの有機物由来とに区分して評価することによって原水の水質を評価できる。
主配管PMと分岐配管PBには同じ被分離物質を含む原水が流れ込む。しかしながら、分岐配管PBに備わる副吸着量測定センサ25bの上流には殺菌装置25cが備わって微生物を殺菌できる。したがって、副吸着量測定センサ25bの測定面F1(図3参照)には、殺菌された微生物と有機物が吸着する。また、副吸着量測定センサ25bの測定面F1には、RO膜モジュール32(図1参照)に備わるRO膜と同等の芳香族ポリアミド膜251(図3参照)が成膜されているため、副吸着量測定センサ25bの測定面F1に吸着する有機物や微生物はRO膜モジュール32に吸着する被分離物質である。つまり、副吸着量測定センサ25bの測定面F1にはRO膜モジュール32で除去する被分離物質となる物質が吸着する。このような被分離物質の吸着によってRO膜モジュール32にファウリングが発生することから被分離物質はファウリングの原因物質であり、副吸着量測定センサ25bの測定値は、RO膜モジュール32のRO膜に吸着するファウリングの原因物質のうち、有機物(殺菌された微生物を含む)由来の原因物質の吸着量(質量)を測定した値となる。
一方、主吸着量測定センサ25aの測定面F1(図3参照)にもRO膜モジュール32(図1参照)に備わるRO膜と同等の芳香族ポリアミド膜251(図3参照)が成膜されているため、主吸着量測定センサ25a(図3参照)の測定面F1に吸着する有機物や微生物もRO膜モジュール32で除去すべき被分離物質となる物質(ファウリングの原因物質)である。
そして、主配管PMには殺菌装置25cが備わらないため、主吸着量測定センサ25aの測定面F1には、生きている微生物とその他の有機物が吸着する。つまり、主吸着量測定センサ25aの測定値は、RO膜モジュール32のRO膜に吸着するファウリングの原因物質のうち、微生物由来の原因物質の吸着量と有機物由来の原因物質の吸着量(質量)を測定した値となる。
さらに、海水淡水化システム1(図1参照)の運転によって主吸着量測定センサ25aおよび副吸着量測定センサ25bへの被分離物質の吸着量が増えると、主吸着量測定センサ25aの測定面F1(図3参照)では微生物が増殖し、主吸着量測定センサ25aの測定値には増殖で増えた微生物の質量が含まれる。一方、副吸着量測定センサ25bの測定面F1では微生物が増殖しないため、副吸着量測定センサ25bの測定値には増殖で増えた微生物の質量は含まれない。
したがって、主吸着量測定センサ25aの測定値(質量)は、副吸着量測定センサ25bの測定値(質量)よりも重くなる。
例えば、図7に示すように、主吸着量測定センサ25aの測定値WA(破線)は、副吸着量測定センサ25bの測定値WB(実線)よりも重くなる。そして、主吸着量測定センサ25aの測定値WAと副吸着量測定センサ25bの測定値WBの差ΔW(WA−WB)は微生物の増殖による増加量(増殖量)を示す。また、副吸着量測定センサ25bの測定値WBは有機物(殺菌された微生物を含む)由来の被分離物質の吸着量を示す。
図1に示すように、前処理部20の吸着量測定部25と脱塩部30のRO膜モジュール32の間には原水を処理する工程(被分離物質を除去する工程)がなく、吸着量測定部25とRO膜モジュール32には同じ処理レベルの原水が流れる。また、前記したように主吸着量測定センサ25aおよび副吸着量測定センサ25b(図2参照)の測定面F1(図3参照)にはRO膜モジュール32のRO膜で原水から分離する被分離物質である物質が吸着する。
このことから、主吸着量測定センサ25aおよび副吸着量測定センサ25bの測定面F1に吸着する被分離物質の吸着量は、RO膜モジュール32のRO膜に吸着する被分離物質の吸着量を模擬しているといえる。
さらに、副吸着量測定センサ25bの測定面F1に吸着する被分離物質の吸着量は、被分離物質のうち、有機物由来の被分離物質のみの吸着量を模擬しているといえる。
したがって、主吸着量測定センサ25aの測定値WAと副吸着量測定センサ25bの測定値WBから、RO膜モジュール32のRO膜へのファウリングの原因物質の吸着量を、少なくとも微生物由来とそのほかの有機物由来とで区分して測定できる。ひいては、海水淡水化システム1(図1参照)で処理する原水の水質を評価できる。
また、以上のように測定される、RO膜モジュール32のRO膜における有機物由来の被分離物質(ファウリングの原因物質)の吸着量と、微生物由来の被分離物質(ファウリングの原因物質)の吸着量と、の差を利用して、効率よく海水を淡水化するように海水淡水化システム1(図1参照)を運転できる。例えば、下記の3つの方法で、効率よく海水を淡水化するように海水淡水化システム1を運転できる。
《有機物由来の被分離物質のRO膜への吸着量を抑える》
前記したように、分岐配管PBに備わる副吸着量測定センサ25b(図2参照)の測定値WBは有機物由来の被分離物質の質量を示す値であって物理的に分離可能な被分離物質のRO膜への吸着量を示す。そこで、例えば、副吸着量測定センサ25bの測定値WBが所定の増加量を超えないように、pH調整剤の濃度、凝集剤の注入量、限外ろ過膜モジュール22(図1参照)における加圧圧力、が制御される構成とする。
つまり、RO膜モジュール23(図1参照)のRO膜への有機物の吸着が所定値を超えて増える場合は、前処理部20(図1参照)での前処理工程における有機物の除去を強化する構成とする。
例えば、副吸着量測定センサ25bの測定値WBの単位時間当たりの増加量が予め設定される所定値を超えないように凝集剤の注入量を調節する構成とする。この場合、凝集剤の注入量を必要最低限とするため、測定値WBの単位時間当たりの増加量が所定量以下のときは凝集剤の注入量を段階的に減らす構成が好ましい。
《微生物の増殖を抑制する》
前記したように主吸着量測定センサ25aの測定値WAと副吸着量測定センサ25bの測定値WBの差ΔWは、前処理部20(図1参照)で殺菌されない微生物がRO膜モジュール32(図1参照)のRO膜で増殖する増殖量を示す。そこで、微生物の増殖を抑制する(増殖量ΔWの増加を抑える)ように前処理部20における殺菌処理を調節する構成とする。
例えば、微生物の増殖量ΔWが副吸着量測定センサ25bの測定値WBの20%以下を維持するように前処理部20における殺菌剤の濃度や間歇注入の間隔を調節し、さらに、還元剤の濃度や注入量を調節する構成とする。
つまり、RO膜モジュール32のRO膜において、微生物が予め決定される所定の増殖量ΔWを超えて増殖するときには、前処理部20での前処理工程における微生物の殺菌を強化する構成とする。
しかしながら、RO膜モジュール32における微生物の増殖が増加すると、前処理部20での殺菌を強化しても増殖を抑制できない。したがって、例えば、バイオファウリング量(微生物の増殖量ΔW)が予め設定される所定値を超えた場合は、そのときの殺菌剤の濃度や間歇注入の間隔を維持するように構成する。このことによって、前処理部20の原水における殺菌剤の濃度を必要最低限とすることができる。
《RO膜の洗浄時期を決定する》
主配管PMに備わる主吸着量測定センサ25a(図2参照)の測定値WAは、RO膜モジュール32(図1参照)のRO膜のエレメント、特に、RO膜モジュール32で最も上流に配置されるエレメントへの被分離物質の吸着量を示す。そこで、例えば、主吸着量測定センサ25aの測定値WAが所定値を超えたときに、RO膜モジュール32に洗浄剤を流して洗浄する構成とする。
また、主吸着量測定センサ25aの測定値WAと副吸着量測定センサ25b(図2参照)の測定値WBから、RO膜に吸着している微生物由来の被分離物質と、有機物由来の被分離物質の存在比率が明らかになるので洗浄剤の濃度や流量を調節できる。
例えば、微生物由来の被分離物質の存在比率が高いときに、微生物の洗浄に有効な洗浄剤の濃度を高めたり流量を増やしたりできる。
なお、RO膜モジュール32(図1参照)を洗浄するときに、吸着量測定部25の主配管PM(図2参照)および分岐配管PB(図2参照)にも洗浄剤を流し込んで主吸着量測定センサ25aおよび副吸着量測定センサ25bの測定面F1(図3参照)を、RO膜と同じ条件で洗浄する構成が好ましい。
この構成によって、RO膜モジュール32のRO膜と、主吸着量測定センサ25aの測定面F1と、副吸着量測定センサ25bの測定面F1の全てを、洗浄後に同じ状態にすることができる。なお、洗浄後に主配管PMおよび分岐配管PBに原水(海水)を流すと、微生物由来の被分離物質および有機物由来の被分離物質が洗浄された分だけ主吸着量測定センサ25aおよび副吸着量測定センサ25bの測定値が減少するため、それぞれの測定値WA、WBによって洗浄の効果を確認できる。
以上のように、本実施形態に係る海水淡水化システム1(図1参照)は、RO膜モジュール32(図1参照)の上流に配置され、殺菌装置25c(図2参照)が備わる分岐配管PB(図2参照)に備わる副吸着量測定センサ25bと、殺菌装置25cが備わらない主配管PM(図2参照)に備わる主吸着量測定センサ25aの測定値(WA、WB)に基づいて、RO膜モジュール32(図1参照)のRO膜への被分離物質の吸着量(質量)を、微生物由来と有機物由来に区分して測定できる。
そして、微生物由来の被分離物質のRO膜への吸着量と、有機物由来の被分離物質のRO膜への吸着量と、に応じて好適に海水淡水化システム1を運転して、効率よく海水を淡水化できる。
なお、本発明は、発明の趣旨を変更しない範囲において適宜設計変更可能である。
例えば図2に示す殺菌装置25cは紫外線を原水に照射する構成のほか、殺菌剤を原水に注入して微生物を殺菌する構成としてもよい。この場合、副吸着量測定センサ25bの測定面F1(図3参照)に成膜される芳香族ポリアミド膜251(図3参照)が次亜塩素酸や塩素などの殺菌剤で劣化することを防止するため、殺菌装置25cは、殺菌剤が注入された原水が副吸着量測定センサ25bに到達する前に、殺菌剤を還元する還元剤を原水に注入する構成であることが好ましい。
また、図2に示すように、副吸着量測定センサ25bは主吸着量測定センサ25aをバイパスする分岐配管PBに備わる構成としたが、分岐配管PBが副吸着量測定センサ25bの下流で主配管PMに合流しない構成であってもよい。この場合、主吸着量測定センサ25aと副吸着量測定センサ25bの測定面F1(図3参照)における面流速を一致させるため、分岐配管PBには原水の流速(流量)を調節する流量調節弁が備わる構成が好ましい。
また、分岐配管PBを流れた原水を溜める貯水槽(図示せず)が備わる構成であってもよい。
また、主吸着量測定センサ25a(図2参照)および副吸着量測定センサ25b(図2参照)における被分離物質の吸着量(質量)の測定方法は、水晶振動子マイクロバランス法に限定されない。水晶振動子マイクロバランス法の他の測定方法として、表面プラズモン共鳴法、全反射フーリエ変換赤外吸収法、エリプソメトリ法などがある。また、表面反射率測定を実施する測定機器の測定面にファウリングを評価する分離膜と同等の薄膜を成幕して被分離物質の吸着量(質量)を測定する方法もある。
1 海水淡水化システム(水処理システム)
10 海水取水部
20 前処理部
30 脱塩部
25a 主吸着量測定センサ(重量計測センサ)
25b 副吸着量測定センサ(重量計測センサ)
25c 殺菌装置
32 RO膜モジュール(RO膜、分離膜)
250 ATカット水晶板(水晶振動子)
F1 測定面(測定部)
PM 主配管
PB 分岐配管

Claims (10)

  1. 被分離物質を原水から分離する分離膜に吸着する当該被分離物質の吸着量を測定して前記原水の水質を評価する水質評価方法において、
    前記分離膜より上流に配置される2つの重量計測センサの測定部に備わる、前記分離膜と同質の薄膜のそれぞれに吸着する前記被分離物質の質量の差から、前記分離膜に吸着する前記被分離物質の吸着量を、生きている微生物と他の有機物とに区分して測定することを特徴とする水質評価方法。
  2. 2つの前記重量計測センサのうちの1つの上流で、前記原水に含まれる微生物を殺菌することを特徴とする請求項1に記載の水質評価方法。
  3. 前記分離膜の上流で前記原水の流れを2つに分岐し、
    分岐した1方では、微生物を殺菌した下流で1つの前記重量計測センサの前記測定部に吸着した前記被分離物質の質量を測定し、
    分岐した他方では、微生物を殺菌することなく他の1つの前記重量計測センサの前記測定部に吸着した前記被分離物質の質量を測定すること、を特徴とする請求項2に記載の水質評価方法。
  4. 前記原水に紫外線を照射して微生物を殺菌することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の水質評価方法。
  5. 前記原水に殺菌剤を注入して微生物を殺菌し、
    その後、前記原水に前記殺菌剤を還元する還元剤を注入することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の水質評価方法。
  6. 前記分離膜が逆浸透膜であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の水質評価方法。
  7. 水晶振動子の1つの面に前記薄膜が成膜されてなる前記測定部を備える前記重量計測センサを用いた水晶振動子マイクロバランス法によって、前記分離膜に吸着する前記被分離物質の質量を測定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の水質評価方法。
  8. 被分離物質を原水から分離する分離膜を備え、
    前記分離膜の上流での前処理工程で、前記原水に含まれる微生物を殺菌する工程と、前記原水に含まれる有機物を除去する工程と、を実行する水処理システムの制御方法であって、
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の水質評価方法で前記前処理工程後の前記原水の水質を評価し、前記分離膜への有機物の吸着が所定値を超えて増える場合は前記有機物を除去する工程での有機物除去を強化し、
    前記分離膜で生きている微生物が所定値を超えて増殖する場合は、前記微生物を殺菌する工程での殺菌を強化することを特徴とする水処理システムの制御方法。
  9. 原水に含まれる微生物を殺菌する工程と、前記原水に含まれる有機物を除去する工程と、を有する前処理工程を実行する前処理部の下流に分離膜を備え、前記前処理工程後の前記原水に含まれる被分離物質を前記分離膜で分離する水処理システムであって、
    前記前処理工程後の前記原水に含まれる前記被分離物質を、前記分離膜と同質の薄膜が成膜された測定部に吸着させて当該被分離物質の吸着量を測定する、2つの重量計測センサが前記分離膜の上流に備わり、
    2つの前記重量計測センサの1方の上流には前記原水に含まれる微生物を殺菌する殺菌装置が備わり、
    2つの前記重量計測センサの他方の上流には前記殺菌装置が備わらないことを特徴とする水処理システム。
  10. 前記前処理部から前記分離膜まで前記原水を流すための主配管に前記重量計測センサの1つが備わり、
    前記主配管に備わる前記重量計測センサをバイパスするように前記主配管から分岐して配管される分岐配管に前記殺菌装置と前記重量計測センサの1つが備わること、を特徴とする請求項9に記載の水処理システム。
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