JP2013136797A - 大口径の金属管のクリープ部の再生装置及び該再生装置を用いた再生方法 - Google Patents

大口径の金属管のクリープ部の再生装置及び該再生装置を用いた再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄肉の配管を再生する際にも十分に圧縮応力をクリープ部に作用することが可能なクリープ部の再生装置及びこの装置を用いた再生方法を提供する。
【解決手段】再生装置10は、複数の拘束治具12と、高周波加熱コイル16とを備えている。各拘束治具12は再生しようとクリープ部4である溶接部2を有する配管1に脱着可能に取り付けられている。各拘束治具12は、配管1の軸方向と直交する金属管周方向に沿って、クリープ部4を跨ぐように設けられている。各拘束治具12は、配管1の外周を囲うように取り付けられた一対の締結体から構成されている。一方の締結体13は略円弧形状を有しており、当該円弧形状の中央部13aには、クリープ部4の外周面と一方の締結体13の内周面との間に高周波加熱コイル16が内装される空間を形成するように凸部空間が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、火力・原子力発電プラントや化学プラント等におけるボイラやタービンの高温配管などのように、例えば鋼板をロールで巻回してその巻回端同士を溶接して、軸方向に沿って延在する溶接部を具えた大口径(例えば口径400〜1000mm程度)の金属管におけるクリープ等によって劣化したクリープ部を再生する再生装置及び当該再生装置を用いた再生方法に関する。
近年、火力・原子力発電プラントや化学プラント等におけるボイラやタービンの高温配管においては、運転時間が長時間に及ぶに従い、経時的な設備の劣化、頻繁な起動停止や急速な負荷変動等による熱疲労等を十分に考慮した保守管理が重要になってきている。例えば、金属管及びその溶接部における劣化を早期に発見するため、定期的に組織検査、超音波検査等の非破壊検査を行い、その結果に基づいて、劣化部分の補修を行っている。
軸方向に沿って延在する溶接部を具えた大口径の金属管を補修する技術としては、高周波加熱コイルにより、クリープボイドや亀裂を生じたクリープ部に対して局部的に熱処理を行うことにより、熱膨張の内圧力によりクリープボイドや亀裂を圧接して再生する再生装置が、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1の再生装置では、図6に示すように、高周波加熱コイル16によって大口径厚肉(例えば、肉厚が50mm以上)の金属管50のクリープ部4を含む領域を加熱する。この加熱によって変態点以上となる領域を加熱領域3とする。加熱領域3の深さは、例えば、肉厚の半分程度の位置まで到達する。このとき、加熱領域3の周囲(以下、非加熱領域という)は温度上昇がなされないため、加熱領域3は非加熱領域によって、その熱膨張が妨げられる結果、圧縮応力が生じる。圧縮応力は、図6中の加熱領域3の左右両側及び下側の非加熱領域からの拘束によって生じる。加熱領域3内に存在するクリープボイド6等は、この圧縮応力によって圧接されることにより消滅する。
更に特許文献2において、高温配管、管寄せ、管台等の母材のクリープ劣化部を再生する技術としてクリープボイド・亀裂を圧接、補修して容易に寿命を延ばすことができるクリープ劣化部の再生する技術が開示されている。
かかる技術によれば、前記加熱領域の加熱時に生じる前記クリープ劣化部の熱膨張を加熱前に例えば配管同士を接合する場合に、管端の溶接部を挟んでその配管周方向の溶接位置を挟んで管軸方向を拘束した後に、該クリープ劣化部を加熱することにより発生する熱膨張の内圧力を利用して、クリープボイド・亀裂を圧接、補修して延命化を図ることができると記載されている。
特開2008−132511号公報 特許4176412号公報
しかしながら、特許文献1に記載の再生装置で、薄肉(例えば、肉厚が20mm〜40mm程度)の金属管を加熱すると、金属管の内周面まで変態点以上に加熱される。このとき、圧縮応力は、加熱領域の左右両側の非加熱領域からは作用するが、加熱領域の下側の非加熱領域からは作用しない。このため、非加熱領域からの拘束が小さくなって十分な圧縮応力が作用せず、クリープボイド、亀裂等の圧接効果が不十分となるおそれがあった。
また特許文献2に示す技術は、小口径の高温配管同士の環状溶接、管寄せ、管台等の母材のクリープ劣化部を再生する技術であって、軸方向に沿って延在する溶接部を具えた大口径(口径400〜1000mm程度)の金属管を再生する技術ではない。
即ち特許文献2では、例えば同公報図1に示すように、高温配管同士の環状溶接部のクリープボイドを再生する技術であって、そのことは同公報の段落0031に「高周波加熱コイルは、配管の溶接部に臨んで位置されている。高周波加熱コイルは配管を取り囲む環状となっている」と記載されているように、特許文献2は、環状部位の溶接技術におけるクリープボイド再生技術であって、管軸方向に沿って延在する溶接部を具えた大口径の金属管のクリープボイドを再生する技術ではない。
そこで、本発明は係る従来技術の問題点に鑑み、管軸方向に沿って延在する溶接部を具えた大口径の金属管のクリープボイドを有効に再生する技術を提供するものであり、特に十分に圧縮応力をクリープ部に作用することが可能なクリープ部の再生装置及びこの装置を用いた再生方法を提供することにある。
上述した問題を解決する本発明に係るクリープ部の再生装置は、大口径の金属管の軸方向に沿って延在する溶接部に隣接するクリープ部を変態点以上に加熱する加熱部を具えたクリープ部の再生装置において、
前記金属管軸方向に延在するクリープ部を跨いで前記金属管の外周面に接触させながら該外周面周方向に円弧状に配置された管外周面接触部と、該管外周面接触部の周方向両端側を、対面する金属管の外周面と一体的に固定して、該固定部位における金属管周方向の熱膨張を拘束する拘束部と、よりなる熱拘束治具と、前記加熱部とを備え、
該加熱部による加熱によって生じる前記クリープ部の周方向の熱膨張を前記熱拘束治具で拘束することを特徴とする。
厚肉の金属管のクリープ部を加熱する場合、変態点以上に加熱される加熱領域の深さは、例えば、肉厚の半分程度である。このため、加熱領域は、当該加熱領域の左右両側及び下側の非加熱領域からの拘束によって生じる圧縮応力を受けることができる。一方、薄肉の金属管を加熱すると、内周面付近まで変態点以上に加熱されるため、下側の非加熱領域からの拘束がなくなってしまう。しかしながら、上記再生装置によれば、再生しようとするクリープ部を跨ぐように設けられた拘束治具を備えているため、薄肉の金属管のクリープ部を加熱した際に、加熱領域の左右両側の非加熱領域からの拘束によって生じる圧縮応力に加えて、拘束治具の拘束によって生じる圧縮応力によって、クリープ部を圧接することができる。
これにより、薄肉の金属管のクリープ部に生じていたクリープボイド、亀裂を圧接、補修して金属管の延命化を図ることができる。その結果、大口径金属管の寿命を延ばすことができる部位では、定期検査周期を2年から4年に延長することができ、保守費用を大幅に削減することができる。
そして前記発明は、具体的には図1〜図3に示すように、前記管外周面接触部は、前記クリープ部と対面する内周面側に前記加熱部を内装する空間を形成するとともに、前記クリープ部両側に位置する前記金属管の外周面の円弧部を覆う第1の円弧状締結体であるとともに、前記空間は前記クリープ部と対向する位置に配置され、
一方前記拘束部は、該第1の管外周面接触部の残部の金属管外周面を円弧部を覆う第2の円弧状締結体と、該第1及び第2の円弧状の締結体により金属管外周面を囲うように構成された円弧状の締結体の端部同士を夫々締結する締結具とからなり、
前記締結具の締め付けにより前記第1及び第2の円弧状の締結体の内周面が、前記金属管外周面を挟着し、前記クリープ部の周方向の熱膨張を拘束するように構成してもよい。
このように、第1の円弧状締結体には前記加熱部を内装する空間が形成されているため、この凹部をクリープ部と対向する位置に配置することにより、クリープ部を跨るように拘束治具を配置することができる。また、この前記加熱部を内装する空間に、クリープ部を加熱する高周波加熱コイル等のヒーターを配置することが可能となる。
また、金属管が断熱材等で覆われている場合、再生作業時には断熱材等を一旦除去する必要がある。そして、断熱材等を除去した個所に上記拘束治具を取り付けて再生作業を行うこととなる。上記一対の締結体からなる拘束治具は脱着自在なので、再生作業後、拘束治具を取り外して、再び金属管を断熱材等で覆うことができる。
尚、特許文献2においても、同公報段落0026に「クリープ劣化部の膨張をクランプによって拘束した状態で、該クリープ劣化部を加熱することにより発生する熱膨張の内圧力を利用して、クリープボイド・亀裂を圧接、補修して延命化を図ることができる。」と本発明と同種の技術思想が開示されているが、同公報は前記したように、環状部位の溶接技術におけるクリープボイド再生技術であって、管軸方向に沿って延在する溶接部を具えた大口径の金属管のクリープボイドを再生する技術ではない。このため同公報の段落0031に「再生装置1は、(2つの管軸端を接合する環状溶接部位を挟んでその)左右にクランプ5,6を備えている。…配管2を加圧する必要は必ずしもなく、単に把持するだけでもよい。」と記載されているように大口径管周面を周方向に挟圧してその管周面を拘束しようとする発想はない。
また本発明は、図5に示すように、前記管外周面接触部は、前記クリープ部と対面する内周面側に前記加熱部を内装する空間を形成するとともに、前記クリープ部両側に位置する前記金属管の外周面の円弧部を覆う円弧状締結体であるとともに、前記空間が前記クリープ部と対向する位置に配置され且つ前記金属管外周面と接触する周方向両端側をそれぞれ前記クリープ部に隣接して形成し、
一方前記拘束部は、前記円弧状締結体両端側を溶接又は接合して円弧状締結体の周方向両端側を、対面する金属管の外周面と一体的に固着してなる溶接又は接合部位であるように構成してもよい。
このように、拘束治具の両端はそれぞれ溶接又は接合されているため、拘束治具で確実に加熱箇所を拘束することができる。また、再生作業後に拘束治具をそのまま金属管に残置することにより、金属管の肉厚を厚くした場合と同等の強度を生じさせることができる。
また、前記クリープ部を加熱することにより加熱領域が形成され、
前記軸方向の前記加熱領域の2/3以上の領域が前記拘束治具で拘束されていてもよい。
このように、軸方向の加熱領域の2/3以上の領域を拘束治具で拘束するため、加熱領域の膨張を確実に拘束することができる。
また、前記クリープ部を加熱することにより加熱領域が形成され、
前記拘束治具は前記軸方向に所定間隔で複数配置され、当該所定間隔は前記軸方向の前記加熱領域の長さの1/2以上としてもよい。
このように、複数の拘束治具を用いた場合に、軸方向の加熱領域の長さの1/2以上の間隔で複数の拘束治具を配置することで、加熱領域の膨張を確実に拘束することができる。
また、前記拘束治具の熱膨張率は、前記金属管の熱膨張率以下であり、
前記金属管の肉厚をt1とし、前記拘束治具の板厚をt2とし、前記クリープ部を加熱する深さをthとしたとき、t1+t2<(5×th)の関係が成立することとしてもよい。
このように、拘束治具は金属管よりも熱膨張率の小さい材料からなるため、金属管の肉厚と拘束治具の板厚とを加算した値が、クリープ部を加熱する深さの5倍未満としても十分に加熱領域を拘束することができる。
また、本発明は、上述したクリープ部の再生装置を用いたクリープ部の再生方法であって、
金属管の軸方向に沿って延在する溶接部に隣接する前記クリープ部を跨ぐように、前記金属管の周方向に沿って拘束治具を前記金属管の外周面に固定した後に、前記クリープ部を変態点以上に加熱して加熱領域を形成し、当該加熱領域の熱膨張に対する前記拘束治具の拘束によって生じる圧縮応力により前記クリープ部を圧接することを特徴とする。
このように、クリープ部を跨ぐように拘束治具を金属管の外周面に固定した後、クリープ部を加熱すると、拘束治具の拘束によって生じる圧縮応力によりクリープ部を圧接することができる。これにより、肉厚の薄い金属管のクリープ部に生じていたクリープボイド、亀裂を圧接、補修して金属管の延命化を図ることができる。
本発明によれば、軸方向に沿って延在する溶接部を具えた大口径の薄肉金属管を再生する際にも十分に圧縮応力をクリープ部に作用することが可能なクリープ部の再生装置及びこの装置を用いた再生方法を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係るクリープ部の再生装置を配管に取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るクリープ部の再生装置を配管に取り付けた状態を示す側面図である。 本発明の第一実施形態に係るクリープ部の再生装置を配管に取り付けた状態を示す平面図である。 配管のクリープ部周辺を示す断面図である。 本発明の第二実施形態に係るクリープ部の再生装置を配管に取り付けた状態を示す平面図である。 大口径厚肉配管のクリープ部周辺を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。なお、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1〜図3は、それぞれ本発明の第一実施形態に係るクリープ部の再生装置を配管に取り付けた状態を示す斜視図、側面図及び平面図である。
図1〜図3に示すように、再生装置10は、複数の拘束治具12と、高周波加熱コイル16とを備えている。各拘束治具12は再生しようとする、金属管軸方向に沿って延在する溶接部に隣接する位置に、管軸方向に延在するクリープ部4を有する大口径(例えば400〜1000mm程度)の配管1に脱着可能に取り付けられている。大口径の配管1は、薄肉のクロムモリブデン鋼鋼管(例えば、STPA24)であり、溶接部2が配管1の軸方向に沿って形成されている。なお、本明細書では、薄肉の配管1とは肉厚が20mm〜40mm程度のものとする。
各拘束治具12は、配管1の軸方向と直交する方向に沿って、クリープ部4を跨ぐように設けられている。各拘束治具12は、配管1の外周を囲うように取り付けられた一対の締結体13、14から構成されている。
一方の締結体13は略円弧形状を有している。締結体13の中央部13aの内周面側には、クリープ部4の表面と締結体13の内周面との間に隙間を形成するための凹部が形成されている。また、中央部13aの外周面側には、径外方向に向かって突出した凸部が形成されている。凸部の突出長さは、凹部の深さと同程度となるように形成されている。また、締結体13の中央部13aを除く曲線部13bの内径は、配管1の外径と同一に形成されている。詳細は後述するが、凹部には、高周波加熱コイル16が挿入される。
さらに、他方の締結体14は略円弧形状を有している。締結体14の両端部はそれぞれ締結体13の両端部に連結されている。締結体13と締結体14は、ボルト18及びナット19にて脱着可能に連結されている。また、締結体14の内径は、配管1の外径と同一に形成されている。各拘束治具12は単に配管1を把持するだけであり、各拘束治具12を配管1に取り付けただけでは拘束圧力は生じない。
各拘束治具12は、軸方向に所定間隔Sで配置されている。高周波加熱コイル16でクリープ部4を加熱することによって変態点以上となる加熱領域3の軸方向の長さをAとすると、所定間隔Sは、軸方向の加熱領域3の長さAの1/2以上となるように設定される。
また、拘束治具12の板厚は、配管1の板厚及び加熱領域3の深さ(以下、加熱深さという。詳細は後述する)に基づいて決定される。具体的には、配管1の板厚をt1とし、拘束治具12の板厚をt2とし、加熱深さをthとしたとき、t1+t2<(5×th)の関係が成立する。
また、拘束治具12の材質は、配管1と同じ材質とした。なお、拘束治具12の材質は、配管1と同じ材質に限定されるものではなく、配管1よりも耐熱性を有し、配管1の熱膨張率以下のものであればよい。
高周波加熱コイル16は、配管1の軸方向に沿って、溶接部2に隣接するクリープ部4を覆うように配置されている。また、高周波加熱コイル16は、締結体13の凹部内を挿通するように配置されている。高周波加熱コイル16には、コイル冷却用の水冷管20と、配管1の温度を検出する温度計(図示しない)と、パワーケーブル22等が接続されている。
図4は、配管1のクリープ部4周辺を示す断面図である。
図4に示すように、配管1の溶接部2に隣接するクリープ部4では、長期の使用により多くのクリープボイド6が生じることがある。このため、クリープ部4の強度が低下し、溶接部2における破断等の要因となる。そこで、本実施形態では、拘束治具12を配管1に取り付けて、クリープボイド6が生じたクリープ部4を再生する場合について説明する。
配管1を拘束治具12(図4には記載していない)で拘束し、高周波加熱コイル16によって配管1のクリープ部4を加熱する。高周波加熱コイル16でクリープ部4を加熱することにより加熱領域3が形成される。このとき、加熱領域3の深さthは配管1の内周面まで到達している。加熱温度は材料の変態点(例えば、STPA24の場合、約880℃)以上とする。
配管1のクリープ部4を加熱すると加熱領域3が膨張する。このとき、加熱領域3の左右両側の非加熱領域の拘束によって生じる圧縮応力に加えて、拘束治具12の拘束によって生じる圧縮応力がクリープ部4に作用する。これによって、クリープ部4のクリープボイド6が圧接される。また、急速に加熱することができることから、熱の拡散を防いで効果的に熱膨張力を加熱領域3に作用させることができる。
上述したように、本実施形態に係るクリープ部4の再生装置10によれば、再生しようとするクリープ部4を跨ぐように設けられた拘束治具12を備えているため、クリープ部4を加熱した際に、クリープ部4の熱膨張に対する拘束治具12の拘束によって生じる圧縮応力によりクリープボイド6を圧接することができる。これにより、薄肉の配管1のクリープ部4に生じていたクリープボイド6等を圧接、補修して金属管の延命化を図ることができる。さらに、加熱領域3が配管1の内周面まで到達するため、クリープ部4に存在する全てのクリープボイド6等を圧接することができる。
また、加熱領域3の長さAの1/2以上の間隔で拘束治具12を複数配置することで、加熱領域3の膨張を確実に拘束することができる。
さらに、配管1の板厚t1と拘束治具12の板厚t2とを加算した値を、加熱深さthの5倍未満としても、十分に加熱領域3を拘束することができる。
また、配管1が断熱材等で覆われている場合、再生作業時には断熱材等を一旦除去する必要がある。そして、断熱材等を除去した個所に一対の締結体13、14を取り付けて再生作業を行うこととなる。本発明に係る一対の締結体13、14は、脱着可能なので、再生作業後、一対の締結体13、14を撤去することができる。これにより、再生作業後、再び配管1を断熱材等で覆うことができる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。以下の説明において、上述した実施形態に対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図5は、本発明の第二実施形態に係るクリープ部4の再生装置を配管1に取り付けた状態を示す平面図である。
図5に示すように、本実施形態に係る再生装置30は、複数の拘束治具32と、高周波加熱コイル16とを備えている。各拘束治具32は、クリープ部4を跨ぐように配管1に取り付けられている。各拘束治具32は略U字形状を有しており、当該U字形状の窪み部がクリープ部4と対向する位置に配置されており、当該U字形状の両端がそれぞれ配管1の外周面に溶接にて接続されている。高周波加熱コイル16は、拘束治具32の窪み部内を挿通するように配置されている。
上述したように、本実施形態に係るクリープ部4の再生装置30によれば、拘束治具32の両端はそれぞれ配管1に溶接で接続されているため、確実に加熱領域3を拘束することができる。また、再生作業後に拘束治具32をそのまま配管1に残置することにより、配管1の肉厚を厚くした場合と同等の強度を生じさせることができる。なお、拘束治具32の接続方法は溶接に限定されるものでなく、接着剤で接合してもよい。
なお、上述した各実施形態では、加熱手段として高周波加熱コイル16を挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、局所的に急速に加熱することができる加熱手段であれば、高周波加熱コイル16に限定されないのは言うまでもない。
また、上述した各実施形態では、複数の拘束治具12、32を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、1台の拘束治具で拘束してもよい。係る場合には、拘束治具の軸方向の長さを、加熱領域3の長さAの2/3以上にする。これにより、加熱領域3の膨張を確実に拘束することができる。
また、上述した各実施形態では、配管1としてクロムモリブデン鋼鋼管を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、一般的な金属管に適用可能である。
1 配管
2 溶接部
3 加熱領域
4 クリープ部
6 クリープボイド
10 再生装置
12 拘束治具
13 一方の締結体
13a 中央部
13b 曲線部
14 他方の締結体
16 高周波加熱コイル
18 ボルト
19 ナット
20 水冷管
22 パワーケーブル
30 再生装置
32 拘束治具
50 金属管

Claims (4)

  1. 大口径の金属管の軸方向に沿って延在する溶接部に隣接するクリープ部を変態点以上に加熱する加熱部を具えたクリープ部の再生装置において、
    前記金属管軸方向に延在するクリープ部を跨いで前記金属管の外周面に接触させながら該外周面周方向に円弧状に配置された管外周面接触部と、該管外周面接触部の周方向両端側を、対面する金属管の外周面と一体的に固定して、該固定部位における金属管周方向の熱膨張を拘束する拘束部と、よりなる熱拘束治具と、前記加熱部とを備え、
    該加熱部による加熱によって生じる前記クリープ部の周方向の熱膨張を前記熱拘束治具で拘束することを特徴とするクリープ部の再生装置。
  2. 前記管外周面接触部は、前記クリープ部と対面する内周面側に前記加熱部を内装する空間を形成するとともに、前記クリープ部両側に位置する前記金属管の外周面の円弧部を覆う第1の円弧状締結体であるとともに、前記空間は前記クリープ部と対向する位置に配置され、
    一方前記拘束部は、該第1の管外周面接触部の残部の金属管外周面を円弧部を覆う第2の円弧状締結体と、該第1及び第2の円弧状の締結体により金属管外周面を囲うように構成された円弧状の締結体の端部同士を夫々締結する締結具とからなり、
    前記締結具の締め付けにより前記第1及び第2の円弧状の締結体の内周面が、前記金属管外周面を挟着し、前記クリープ部の周方向の熱膨張を拘束することを特徴とする請求項1記載のクリープ部の再生装置。
  3. 前記管外周面接触部は、前記クリープ部と対面する内周面側に前記加熱部を内装する空間を形成するとともに、前記クリープ部両側に位置する前記金属管の外周面の円弧部を覆う円弧状締結体であるとともに、前記空間が前記クリープ部と対向する位置に配置され且つ前記金属管外周面と接触する周方向両端側をそれぞれ前記クリープ部に隣接して形成し、
    一方前記拘束部は、前記円弧状締結体両端側を溶接又は接合して円弧状締結体の周方向両端側を、対面する金属管の外周面と一体的に固着してなる溶接又は接合部位であることを特徴とする請求項1記載のクリープ部の再生装置。
  4. 請求項1〜3のうち何れか一項に記載のクリープ部の再生装置を用いたクリープ部の再生方法であって、
    金属管の軸方向に沿って延在する溶接部に隣接する前記クリープ部を跨ぐように、前記金属管の周方向に沿って拘束治具を前記金属管の外周面に固定した後に、前記クリープ部を変態点以上に加熱して加熱領域を形成し、当該加熱領域の熱膨張に対する前記拘束治具の拘束によって生じる圧縮応力により前記クリープ部を圧接することを特徴とするクリープ部の再生方法。
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