JP2009128171A - 耐熱材試験装置、耐熱材試験方法およびテストピース - Google Patents

耐熱材試験装置、耐熱材試験方法およびテストピース Download PDF

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Abstract

【課題】高周波誘導加熱されても、局所的な急勾配の温度分布による変形や亀裂を防止することができ、適正に熱疲労強度評価できる試験装置、方法およびテストピースを提供する。
【解決手段】耐熱性が評価される被評価材17を高周波誘導コイルによって加熱する熱疲労試験装置において、被評価材17より高い耐熱性を有し、上部高周波誘導コイル31および下部高周波誘導コイル32により加熱されて被評価材17を加熱する第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、耐熱材の耐熱性試験、特に被評価材に繰り返しの温度変化と機械的な応力変化とを生じさせて熱疲労試験を行うのに好適な耐熱材試験装置、耐熱材試験方法およびテストピースに関する。
一般に、繰り返しの急激な温度変化を受ける部材がその周囲からの拘束力によって繰り返し応力や歪みを生じる場合、例えば、内燃エンジンへの締結部と排気管集合部とで拘束されながら急激な温度変化を受けるエキゾーストマニホールドのような部材では、要求される熱サイクル数に対してその部材に許容される歪みの限界を適正に設定可能にするため、その部材の材料から作製したテストピースに繰り返しの温度変化と機械的な応力変化とを生じさせる熱疲労試験がなされている。
従来、この種の熱疲労試験を行う耐熱材試験装置として、加熱および冷却がされ被評価材からなる2標点間の部分と、この2標点間以外であって、つかみ具で保持される部分とを有するテストピースを用いるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この熱疲労試験装置においては、内部の温度分布を少なくし適正な耐熱性の評価を行うため2標点間の部分および2標点間以外であって、つかみ具で保持される部分を中空にしてテストピースの厚みを小さくしている。また、冷却効果を促進するため、中空の内部に冷却水を流通させるとともに、2標点間の部分に対して冷却ガスを吹き付けている。また、繰り返し周期が短く、被評価材の外部観察も容易である高周波誘導加熱により被評価材を加熱するようになっている。
さらに、誘導加熱コイルによって急速な加熱がされる2標点間の部分とそれら2標点間以外の部分との間に局所的な高応力が生じてバルジングによる亀裂や膨張が生じ、正常な熱疲労の評価ができないということを防止すべく、この熱疲労試験装置では、2標点間以外の部分に対する冷却装置を設け、多数の吐出孔を有するリング状冷却ノズルから冷却ガスにより外側から冷却することで2標点間以外の部分と2標点間の部分との温度分布の差を小さくするようにしている。
実開平5−71754号公報
しかしながら、上述のような従来の耐熱材試験装置および耐熱材試験方法では、誘導加熱コイルによってテストピースの被評価部分を直接加熱するようにしていたので、局所的に発生する急勾配の温度分布により、テストピースにバルジングやネッキングといった変形が起こることを確実に防止することができず、温度勾配が急になる部位で、被評価材に本来評価すべき熱疲労による亀裂でなく他要因による亀裂が発生し易かった。そのため、適正な熱疲労強度の評価ができないという問題があった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、被評価材に熱疲労以外の要因で変形や亀裂が発生するのを防止することができ、適正に熱疲労強度の評価をすることができる耐熱材試験装置、耐熱材試験方法およびテストピースを提供することを目的とする。
本発明に係る耐熱材試験装置は、上記目的達成のため、(1)耐熱性が試験評価される被評価材を誘導加熱コイルによって加熱する耐熱材試験装置において、前記被評価材より高い耐熱性を有し、前記誘導加熱コイルにより加熱されて前記被評価材を加熱する耐熱部材を備えたことを特徴とする。
この構成により、誘導加熱コイルによって加熱される耐熱部材から被評価材に熱が伝達される。したがって、誘導加熱コイルにより耐熱部材が直接加熱され、被評価材は誘導加熱コイルにより直接加熱されないので、被評価材に、局所的な急勾配の温度分布の発生による局所的な熱膨張(バルジングやネッキング)や亀裂が発生することはない。他方、誘導加熱コイルにより耐熱部材が直接加熱されても、耐熱部材が被評価材より高い耐熱性を有しているので、耐熱部材に、局所的な急勾配の温度分布の発生による局所的な熱膨張(バルジングやネッキング)や亀裂が発生することはない。その結果、被評価材に本来の熱疲労強度による亀裂が発生するまでに予期しない異常な亀裂が生ずることはなく、適正な熱疲労強度の評価がなされる。
上記(1)に記載の耐熱材試験装置は、好ましくは(2)前記耐熱部材が、前記誘導加熱コイルにより囲まれるよう前記誘導加熱コイルの放射内方に設けられるよう構成される。
この構成により、誘導加熱コイルの放射内方に設けられた耐熱部材が、誘導加熱コイルにより囲まれているので、誘導加熱コイルに所定周波数の交流電流が流されると、誘導加熱コイルに磁界が発生した際、耐熱部材が均一に加熱され、耐熱部材を介して被評価材が加熱される。
上記(1)または(2)に記載の耐熱材試験装置においては、(3)前記被評価材が棒状の部材によって形成され、前記耐熱部材が前記被評価材の軸方向の両端部に接合されるようにしてもよい。
この構成により、各耐熱部材が誘導加熱コイルにより加熱されると、各耐熱部材から被評価材の両端部を介して均等に被評価材に熱が伝達される。
上記(1)または(2)に記載の耐熱材試験装置においては、(4)前記被評価材が棒状の部材によって形成され、前記耐熱部材が前記被評価材に近接して前記被評価材を囲むよう構成してもよい。
この構成により、被評価材に近接して被評価材を囲む耐熱部材が誘導加熱コイルにより加熱されると、耐熱部材から被評価材を介して均等に被評価材に熱が伝達される。ここで、近接とは、被評価材と耐熱部材の間に僅かの隙間を有することを意味し、被評価材と耐熱部材との間に生ずる押圧力が著しく小さい状態で、被評価材と耐熱部材とが接触する場合を含む。このように、被評価材と耐熱部材とが近接していると、被評価材に加熱による熱応力がその内部に発生し、被評価材がその軸方向に伸張する際に、耐熱部材がその伸張を妨げることはなく、適正な熱疲労強度の評価がなされる。
本発明に係る耐熱材試験方法は、上記目的達成のため、(5)耐熱性が評価される被評価材を誘導加熱コイルによって加熱する耐熱材試験方法において、前記誘導加熱コイルが前記被評価材より高い耐熱性を有する耐熱部材を直接加熱する加熱ステップと、前記加熱ステップにおいて前記誘導加熱コイルにより加熱された前記耐熱部材の熱を前記被評価材に伝達する熱伝達ステップと、を含むことを特徴とする。
この構成により、加熱ステップにおいて誘導加熱コイルにより耐熱部材が直接加熱され、被評価材は誘導加熱コイルにより直接加熱されないので、被評価材に、局所的な急勾配の温度分布の発生による局所的な熱膨張(バルジングやネッキング)や亀裂が発生することはない。他方、誘導加熱コイルにより耐熱部材が直接加熱されても、耐熱部材が被評価材より高い耐熱性を有しているので、耐熱部材に、局所的な急勾配の温度分布の発生による局所的な熱膨張(バルジングやネッキング)や亀裂が発生することはない。熱伝達ステップにおいて、誘導加熱コイルにより加熱された耐熱部材の熱が被評価材に伝達されるので、被評価材に適正な加熱がなされる。その結果、被評価材に本来の熱疲労強度による亀裂が発生するまでに予期しない異常な亀裂が生ずることはなく、適正な熱疲労強度の評価がなされる。
本発明に係るテストピースは、上記目的達成のため、(6)耐熱性が評価される被評価材と、前記被評価材の一端部側に連結された第1の保持部材と、前記被評価材の他端部側に連結された第2の保持部材とを有し、前記被評価材が誘導加熱コイルによって加熱されるテストピースにおいて、前記被評価材の一端部と前記第1の保持部材との間に前記被評価材より高い耐熱性を有する第1の耐熱部材が介在し、前記第1の耐熱部材が前記第1の保持部材と前記被評価材とに接合されるとともに、前記被評価材の他端部と前記第2の保持部材との間に前記被評価材より高い耐熱性を有する第2の耐熱部材が介在し、前記第2の耐熱部材が前記第2の保持部材と前記被評価材とに接合されたことを特徴とする。
この構成により、第1の耐熱部材および第2の耐熱部材が誘導加熱コイルにより直接加熱されると、それぞれの耐熱部材と被評価材の接合部分から被評価材に均等に熱が伝達される。被評価材が誘導加熱コイルにより直接加熱されることはない。
本発明に係るテストピースは、上記目的達成のため、(7)耐熱性が評価される被評価材と、前記被評価材の一端部側に連結された第1の保持部材と、前記被評価材の他端部側に連結された第2の保持部材とを有し、前記被評価材が誘導加熱コイルによって加熱されるテストピースにおいて、前記被評価材より高い耐熱性を有し、前記被評価材に近接して前記被評価材を囲む耐熱部材が配置されるよう構成する。
この構成により、被評価材に近接して被評価材を囲む耐熱部材が誘導加熱コイルにより加熱されると、耐熱部材から被評価材を介して均等に被評価材に熱が伝達される。
上記(6)または(7)に記載のテストピースは、好ましくは、(8)前記被評価材と前記第1の保持部材と前記第2の保持部材とが、中空のパイプで形成される。
この構成により、前記被評価材と前記第1の保持部材と前記第2の保持部材との内部に中空の通路が画成されるので、この通路内に圧縮ガスや冷却水などの冷媒を流通させ、温度サイクルにおける冷却が速まる。また、被評価材が中空のパイプで形成されると、被評価材の厚みを小さくすることができ、被評価材においてその表面部と内部との温度分布の差が少なくなり、適正な熱疲労強度の評価がなされる。
また、上記(6)ないし(8)のいずれかに記載のテストピースは、好ましくは、(9)前記耐熱部材が前記被評価材より熱伝導率が高い高熱伝導材料で形成される。
この構成により、耐熱部材が高熱伝導材料で形成されていると、誘導加熱コイルにより加熱する際、耐熱部材から被評価材に効率よく熱伝導できる。
本発明によれば、誘導加熱コイルにより耐熱部材が直接加熱され、被評価材は誘導加熱コイルにより直接加熱されないので、被評価材に、局所的な急勾配の温度分布の発生による局所的な熱膨張や亀裂が発生することはない。耐熱部材が被評価材より高い耐熱性を有しているので、耐熱部材においても、局所的な急勾配の温度分布の発生による局所的な熱膨張や亀裂が発生することはない。誘導加熱コイルにより加熱された耐熱部材の熱が被評価材に伝達され、被評価材が適正に加熱される。その結果、被評価材に本来の熱疲労強度による亀裂が発生するまでに予期しない異常な亀裂が生ずることはなく、適正な熱疲労強度の評価をすることができる耐熱材試験装置、耐熱材試験方法およびテストピースを提供することができる。
以下、本発明の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るテストピースを装着した耐熱材試験装置の構成の概略を示す構成図であり、図2は、本発明の第1の実施の形態に係るテストピースの図1のA−A断面を示す断面図であり、図3は、本発明の第1の実施の形態に係るテストピースに熱を加える際の温度と時間の関係を示すグラフであり、図4は、本発明の第1の実施の形態に係るテストピースの端部を拘束する際の拘束率と亀裂が生ずるときの熱サイクル数を示すグラフである。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る耐熱材試験装置の構成および耐熱材試験方法について説明する。
なお、本発明に係る耐熱材試験方法は、本発明に係る耐熱材試験装置およびテストピースにより実施することができ、耐熱材試験装置およびテストピースの説明を通じてその耐熱材試験方法の詳細をも明らかにすることとする。具体的には、本発明に係る耐熱材試験方法における加熱ステップは、本発明に係る耐熱材試験装置における、制御部、高周波電源および出力整合部により実施することができ、本発明に係る耐熱材試験方法における熱伝達ステップは、本発明に係る耐熱材試験装置におけるテストピースへの誘導加熱コイルによる加熱により実施することができる。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る耐熱材試験装置は、装置本体部11と、制御部12と、高周波電源部13と、出力整合部14と、圧縮ガス供給部15とを含むCoffin型の熱疲労試験装置1で構成されている。この熱疲労試験装置1においては、装置本体部11内に保持したテストピース16に対して加熱および冷却の熱サイクルを繰り返し加え、このテストピース16の一部を構成する被評価材(後述する)に亀裂が生ずるまでの熱サイクル数を測定し熱疲労強度の評価を行うようになっている。テストピース16における亀裂の有無は、例えば、シリコンなどのスプレーを表面に吹き付け、目視で確認することができる。また、歪ゲージなどの変形量を測定する測定器によりテストピース16の歪みが大きく変化した時点で外観検査を行い確認することもできる。
装置本体部11は、上側固定板21と、下側固定板22と、この上側固定板21および下側固定板22を支持する支柱23、24と、テストピース16の上端部を保持する上端保持機構部25と、テストピース16の下端部を保持する下端保持機構部26と、テストピース16の軸方向の変形量を測定する歪センサ27と、テストピース16の温度を測定するようテストピース16に設けられた熱電対28と、テストピース16の上部を加熱する上部高周波誘導コイル31(誘導加熱コイル)と、テストピース16の下部を加熱する下部高周波誘導コイル32(誘導加熱コイル)とを含んで構成されている。
上端保持機構部25は、ばねなどの弾性体の上側を固定し下側でテストピース16を保持するよう構成されたプルロッドからなり、テストピース16の軸方向の変形量を吸収できるようになっている。上端保持機構部25は、油圧により変形量を吸収できる油圧サーボ機構であってもよい。上端保持機構部25で吸収される変形量は制御部12により制御されるようになっており、テストピース16の軸方向の拘束の度合いを表すいわゆる拘束率(%)が制御されるようになっている。拘束率は、例えば、100%であれば、テストピース16の軸方向の変形量を全く吸収しない完全固定保持を意味し、0%であれば、保持されない完全な開放状態を意味し、80%であれば、やや変形量を吸収できる状態を意味している。また、この拘束率は、熱疲労試験により評価される材料が使用される部品の設計条件などを考慮し、実際の取付状態に近似した拘束状態になるよう設定されることが好ましい。また、上端保持機構部25の内部は、上下方向に貫通した通路を有しており、圧縮ガス供給部15から供給される圧縮ガスなどの冷媒を流通させるようになっている。
下端保持機構部26は、テストピース16を保持するチャック機構などの保持機構で構成されており、テストピース16が軸方向に動かないよう保持されるようになっている。
この下端保持機構部26も、上端保持機構部25と同様に、内部は上下方向に貫通した通路を有しており、圧縮ガス供給部15から供給される圧縮ガスなどの冷媒を流通させるようになっている。
歪センサ27は、図2に示すように、テストピース16の中央部上側に接触させた上側押し当て棒27aと、テストピース16の中央部下側に接触させた下側押し当て棒27bの2本のセンサ部分で構成されており、テストピース16の軸方向の変形量を測定し、変形量に応じた検出信号を制御部12に出力するようになっている。
熱電対28は、例えば、ニッケル、クロムなどの異種金属を接合した接点およびこの接点と接続された電圧計からなり、接点に生ずる熱起電力を電圧計により測定し温度に応じた信号を制御部12に出力するようになっている。この熱電対28は、テストピース16の表面部の温度を正確に測定するようテストピース16の表面部に、例えば、スポット溶接などにより接合されている。この熱電対28は、テストピース16の表面部の温度をより正確に測定できるよう、複数箇所に設置してもよい。
上部高周波誘導コイル31は、例えば、銅チューブなどの金属管からなり、熱疲労試験条件やテストピース16の形状、大きさなどに応じて、形状や巻数などが決定される。
図1および図2に示すように、上部高周波誘導コイル31は、テストピース16の外径よりも大きな内径と、軸方向にL1の長さを有し、巻数が3のコイルで形成されており、その両端部31a、31bで出力整合部14に接続され、所定周波数の交流電流が流れるよう構成されている。上部高周波誘導コイル31は、テストピース16を囲みその放射外方になるよう配置されており、交流電流が流されると、磁界が発生してテストピース16に渦電流が発生し、この渦電流によりテストピース16の表面部が加熱されるようになっている。また、上部高周波誘導コイル31で発生した磁界の急峻な変化に対する抵抗が生じ、その抵抗によってもテストピース16が加熱されるようになっている。
下部高周波誘導コイル32は、上部高周波誘導コイル31と同様に構成され、図2に示すように上部高周波誘導コイル31と距離L2だけ離隔して配置されている。これによって、テストピース16の軸方向中央に位置する管状の被評価材17の部分が上部高周波誘導コイル31および下部高周波誘導コイル32から直接加熱されないようになっている。
下部高周波誘導コイル32は、その両端部32a、32bで出力整合部14に接続され、所定周波数の交流電流が流れるよう構成されている。
制御部12は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、処理プログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)、一時的にデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、書換え可能な不揮発性のメモリからなるEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)、A/D変換器やバッファなどを含む入力インターフェース回路、および、駆動回路などを含む出力インターフェース回路を含んで構成されている。
制御部12の入力インターフェース回路には、歪センサ27、熱電対28、上端保持機構部25がそれぞれ接続されており、これら歪センサ27、熱電対28から出力される情報は、入力インターフェース回路を介して制御部12に取り込まれるようになっている。
また、制御部12は、歪センサ27により検出されたテストピース16の歪みに基づいて、前述のテストピース16に対する拘束率(%)が、例えば、試験条件により設定された80%で一定に維持するよう、上端保持機構部25におけるテストピース16の歪みを吸収する度合いをフィードバック制御するようになっている。
CPUは、集積回路などの電子回路からなり、ROMおよびRAMなどとともに出力整合部14における上部高周波誘導コイル31および下部高周波誘導コイル32の電圧、電流を整合する制御、圧縮ガス供給部15における圧縮空気の供給量の制御および上端保持機構部25におけるフィードバック制御などを実行するよう構成されている。
高周波電源部13は、例えば、サイリスタ、MOSFETおよびIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistors)などからなるスイッチング素子で構成されており、三相交流電源をいったん直流に変換し、数100Hzないし数Mhzの高周波エネルギーを発生させるようになっている。
高周波電源部13においては、テストピース16の試験条件に基づいて、出力電力、周波数などの最適な高周波電源が選定されるようになっている。
出力整合部14は、高周波電源部13で発生した高周波エネルギーを負荷である上部高周波誘導コイル31および下部高周波誘導コイル32に必要な電圧、電源に合わせる出力の整合を行うよう構成されている。
圧縮ガス供給部15は、エアポンプなどからなり、圧縮した空気を上端保持機構部25を介してテストピース16に供給するよう構成されている。
図2に示すように、テストピース16は、熱疲労強度などの耐熱性が評価される被評価材17と、上部高周波誘導コイル31により直接加熱される第1の耐熱部材18と、下部高周波誘導コイル32により直接加熱される第2の耐熱部材19と、第1の保持部材35と、第2の保持部材36とにより構成されている。
また、第1の保持部材35と第1の耐熱部材18の一端部とが連結され、第1の耐熱部材18の他端部と被評価材17の一端部とが連結され、被評価材17の他端部と第2の耐熱部材19の一端部とが連結され、第2の耐熱部材19の他端部と第2の保持部材36とが連結されて、これらが一体的になった複合型のテストピース16が構成されている。
テストピース16における各連結部分は、例えば、レーザ溶接などによるすみ肉溶接により接合され、接合された部分の表面が滑らかになるよう研磨加工が施されており、熱応力がテストピース16に生じた際、テストピース16に生ずる歪みが均一になるようにしている。
一体的に形成された被評価材17、第1の耐熱部材18、第2の耐熱部材19、第1の保持部材35、第2の保持部材36の内部は中空となっており、内部通路47(冷却流体通路)が形成されている。内部通路47には、圧縮ガス供給部15から圧縮空気が供給されテストピース16の内部から冷却するようになっている。
また、被評価材17の軸方向中央の表面部には熱電対28が、スポット溶接などにより接合され、被評価材17の表面部の温度が検出されるようになっている。この熱電対28は、被評価材17の軸方向中央の円周方向に等間隔で複数箇所設けてもよい。
また、被評価材17の軸方向中央の表面部には、上側押し当て棒27aおよび下側押し当て棒27bが被評価材17の軸方向中央の表面部に当接して配置されており、被評価材17が加熱により生ずる熱応力で伸長する変形量を検出するようにしている。
被評価材17は、例えば、自動車の排気マニホールドに使用される高い耐熱亀裂性や耐熱変形性等の耐熱疲労性を有する耐熱材としてのステンレスからなり、外径D、内径Dであって所定の厚みを有するパイプ状に形成されている。この被評価材17の厚み(肉厚)は使用される排気マニホールドなどの部品の厚みと近似していることが好ましいが、試験条件や部品の設計条件などにより適宜選択される。
また、被評価材17は、上部高周波誘導コイル31により直接加熱される第1の耐熱部材18からの熱伝導および下部高周波誘導コイル32により直接加熱される第2の耐熱部材19からの熱伝導を主とする熱の伝達によって間接的に加熱されるようになっている。
ここで、第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19は、加熱し易くかつ熱が伝達され易い高熱伝導材料で、しかも、高温でも亀裂や変形の生じ難い高い耐熱亀裂性や耐熱変形性といった耐熱性を持つ高熱疲労強度の材料、例えば、SUH446などのフェライト系の耐熱鋼で形成されている。また、被評価材17は、例えば、SUS444などのフェライト系のステンレスからなる鋼管を特定の試験長に切断したものである。
第1の保持部材35および第2の保持部材36は、例えば、高い機械的強度を有する金属からなり、外径Dで形成され、上端保持機構部25および下端保持機構部26に保持されるようになっている。
以下、被評価材17に加えられる熱サイクルの試験条件の具体例について説明する。
このような試験条件は、評価の対象となる実際の部品に加わる環境と同様な環境条件を負荷することにより実施することが適正な評価が得られ易いと考えられるが、長期間を要するので現実的ではない。試験条件は一種の加速試験であり、実際の環境を想定した熱サイクルの負荷を加えて耐熱強度を評価するようにしたものである。
具体的には、図3に示すように、被評価材17に対して、低温時200℃からa秒間の間にで900℃まで上昇させ、高温時の900℃で、b秒間維持し、もとの低温200℃までc秒間かけて温度を下降させるという加熱および冷却の熱サイクルを1サイクルとして複数サイクルの試験を行うようになっている。ここでの1サイクルは、被評価材料の材質や大きさなど種々の条件により異なるが、例えば、4分ないし5分程度で実施される。そして、この熱サイクルを被評価材17に亀裂が生ずるまで繰り返し被評価材17に負荷して、亀裂が生じるまでの熱サイクル数を測定することにより熱疲労強度を評価するようにしている。目標とする熱サイクル数は、被評価材料の材質や大きさなど種々の条件により異なるが、本実施形態では、例えば、少なくとも2,000回を超え、さらに5,000回を超えるものである。
また、テストピース16の上端保持機構部25で保持される拘束率(%)は、熱サイクルが負荷される間、フィードバック制御により一定に維持されており、例えば、80%、70%などで設定される。一般に、この拘束率が高くなるほど、評価されるテストピースに亀裂が生ずるまでの熱サイクル数は少なくなり、拘束率が低くなるほど、亀裂が生ずるまでの熱サイクル数は大きくなる。被評価材料の材質や大きさなど種々の条件により適宜選定され、少なくとも3種類の拘束率で熱疲労試験を実施することにより、図4に示すような熱サイクル数(回)と拘束率(%)の曲線グラフを作成することができ、被評価材を評価することができる。
次いで、本発明の第1の実施の形態に係る熱疲労試験装置1の動作について説明する。
まず、テストピース16を作製し、図2に示すように、テストピース16を第1の耐熱部材18が上部高周波誘導コイル31に囲まれて対向する位置および第2の耐熱部材19が下部高周波誘導コイル32に囲まれて対向する位置になるよう配置する。次いで、テストピース16の第2の保持部材36が下端保持機構部26に動かないよう保持され、第1の保持部材35が上端保持機構部25に移動可能に保持される。
テストピース16が熱疲労試験装置1にセットされると、上部高周波誘導コイル31および下部高周波誘導コイル32に出力整合部14により交流電流が負荷され、第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19が低温状態から高温状態になるまで直接加熱される。
すなわち、上部高周波誘導コイル31および下部高周波誘導コイル32に交流電流が負荷されると、上部高周波誘導コイル31および下部高周波誘導コイル32の近傍でそれぞれ生じる磁束変化を打ち消す方向にテストピース16の第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19内に誘導電流(渦電流)が流れて電気抵抗による熱が発生する。
このとき、被評価材17は、全体的に誘導加熱されるのではなく、第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19からの熱伝導により加熱され、図3に示すようにa秒間で予め設定された高温に達する。
この状態で、逐次、被評価材17に設けられた熱電対28によりその温度がモニターされ、制御部12に出力される。同時に、歪センサ27が動作し、テストピース16の歪が逐次検出され、テストピース16が設定された一定の拘束率になるよう、制御部12によりフィードバック制御が実行される。
このように被評価材17が間接的に加熱されながら、図3に示すようにb秒間だけ高温が維持されると、次いで、圧縮ガス供給部15により圧縮空気がテストピース16の内部通路47に供給され、テストピース16が冷却される。これによりテストピース16はc秒間かけて低い温度に到達する。
このような1サイクルが繰り返し制御部12の指令に基づいて実行され、被評価材17に亀裂が生ずるまで、継続される。例えば、被評価材17に亀裂が生じたことがオペレータにより目視で観察されたとき、熱疲労試験は停止し、開始から停止までの熱サイクル数が測定される。次いで、拘束率を代えて、同様に熱疲労試験を実施し、同様に、開始から停止までの熱サイクル数が測定される。少なくとも、異なる3種の拘束率によりそれぞれの拘束率で熱疲労試験を実施する。
ところで、本実施の形態に係る熱疲労試験装置1においては、テストピース16が、評価される被評価材17と、被評価材17の一端部側の第1の保持部材35と、被評価材17の他端部側の第2の保持部材36とを有し、さらに、被評価材17の一端部と第1の保持部材35との間には被評価材17より高い耐熱性を有する第1の耐熱部材18を、被評価材17の他端部と第2の保持部材36との間には被評価材17より高い耐熱性を有する第2の耐熱部材19を、それぞれ有している。そして、第1の耐熱部材18が第1の保持部材35と被評価材17とに一体に接合されるとともに、第2の耐熱部材19が第2の保持部材36と被評価材17とに一体に接合されている。
このテストピース16においては、被評価材17より高い耐熱性を有し、上部高周波誘導コイル31により高周波誘導加熱されるとき熱伝導により被評価材17を加熱する第1の耐熱部材18と、被評価材17より高い耐熱性を有し、下部高周波誘導コイル32により高周波誘導加熱されるとき熱伝導により被評価材17を加熱する第2の耐熱部材19とを含んで構成されている。
したがって、熱疲労試験装置1の上部高周波誘導コイル31および下部高周波誘導コイル32に所定周波数の交流電流が流されると、上部高周波誘導コイル31および下部高周波誘導コイル32により励起される交番磁束を打ち消す方向で第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19に渦電流が生じてジュール熱が発生し、あるいは更にヒステリシス加熱による熱が生じて、第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19が直接加熱される。このとき、被評価材17は第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19からの熱伝導により間接的に加熱されるので、被評価材17に局所的な急勾配の温度分布に起因するバルジングやネッキング、亀裂等の不具合が発生することはない。また、第1の耐熱部材18が上部高周波誘導コイル31に離隔して対向するよう配置されるとともに、第2の耐熱部材19が下部高周波誘導コイル32に離隔して対向するよう配置されているので、テストピース16の着脱も容易である。
他方、上部高周波誘導コイル31および下部高周波誘導コイル32により第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19が直接加熱されても、第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19が被評価材17より高い耐熱性を有しているので、第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19に、局所的な急勾配の温度分布によるバルジングやネッキング、亀裂等が発生することはない。その結果、被評価材17に本来の熱疲労強度による亀裂が発生するまでに他要因による予期しない異常な亀裂が生ずることはなく、適正な熱疲労強度の評価がなされる。
また、テストピース16は、内部通路47を有しており、圧縮空気を供給し効果的にテストピース16を冷却することができるので、熱サイクルを効率よく実施することができる。また、被評価材17が中空のパイプで形成されると、被評価材17の厚みを小さくすることができ、被評価材17においてその表面部と内部との温度分布の差が少なくなり、適正な熱疲労強度の評価をすることができる。
また、第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19が高熱伝導材料で形成されているので、上部高周波誘導コイル31および下部高周波誘導コイル32により加熱される際、加熱効果が高まる。
本実施の形態に係る熱疲労試験装置におけるテストピース16は、被評価材17の両端部に第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19を連結し間接的に被評価材が加熱されるよう構成された場合について説明したが、本発明に係る熱疲労試験装置におけるテストピースは、被評価材17に近接して被評価材17を囲む耐熱部材が配置されるよう構成してもよい。以下、そのような外側の耐熱部材を備えたテストピースとする第2の実施の形態について説明する。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態に係るテストピースを装着した熱疲労試験装置の構成の概略を示す構成図であり、図6は、本発明の第2の実施の形態に係るテストピースの図5のB−B断面を示す断面図である。
なお、第2の実施の形態に係る熱疲労試験装置10においては、第1の実施の形態に係るテストピースを装着した熱疲労試験装置1におけるテストピースが異なっているが、他の構成は同様に構成されている。したがって、同一の構成については、図1から図4に示した第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明し、相違点についてのみ詳述する。
まず、本発明の第2の実施の形態に係る熱疲労試験装置10の構成について説明する。
図5に示すように、本第2の実施の形態に係る熱疲労試験装置10は、装置本体部51と、制御部12と、高周波電源部13と、出力整合部14と、圧縮ガス供給部15とを含むCoffin型熱疲労試験装置で構成されている。この熱疲労試験装置10においては、装置本体部51内に保持したテストピース46に対して加熱および冷却の熱サイクルを繰り返し加え、このテストピース16に亀裂が生ずるまでの熱サイクル数を測定し熱疲労強度の評価を行うようになっている。
装置本体部51は、上側固定板21と、下側固定板22と、この上側固定板21および下側固定板22を支持する支柱23、24と、テストピース16の上端部を保持する上端保持機構部25と、テストピース16の下端部を保持する下端保持機構部26と、テストピース16の軸方向の変形量を測定する歪センサ27と、テストピース16の温度を測定するようテストピース16に設けられた熱電対28と、テストピース16の加熱する高周波誘導コイル41(誘導加熱コイル)とを含んで構成されている。
高周波誘導コイル41は、上部高周波誘導コイル31と同様に、チューブなどの金属管からなり、熱疲労試験条件やテストピース46の形状、大きさなどに応じて、形状や巻数などが決定される。
図6に示すように、高周波誘導コイル41は、テストピース46の外径Dよりも大きな内径と、軸方向にL3の長さを有し、巻数が6回のコイルで形成されており、その両端部41a、41bで出力整合部14に接続され、所定周波数の交流電流が流れるよう構成されている。高周波誘導コイル41は、テストピース46を囲みその放射外方になるよう配置されており、交流電流が流されると、磁界が発生してテストピース16に渦電流が発生し、この渦電流によりテストピース46の表面部が加熱されるようになっている。また、高周波誘導コイル41で発生した磁界の急峻な変化に対する抵抗が生じ、その抵抗によってもテストピース16が加熱されるようになっている。
図6に示すように、テストピース46は、熱疲労強度などの耐熱性が評価される被評価材52と、高周波誘導コイル41により直接加熱される外側の耐熱部材53と、第1の保持部材55と、第2の保持部材56とにより構成されている。
第1の保持部材55の端部と被評価材52の一端部とが連結され、被評価材52の他端部と第2の保持部材56の端部とが連結されてこれらが一体的に形成されている。
各連結部分は、例えば、レーザ溶接などによるすみ肉溶接により接合され、接合された部分の表面が滑らかになるよう研磨加工が施されており、熱応力がテストピース46に生じた際、テストピース46に生ずる歪みが均一になるようにしている。
外側の耐熱部材53は、近接して被評価材52を囲むよう配置されており、被評価材52、第1の保持部材55および第2の保持部材56と一体的に形成されており、軸方向中央部分に、歪センサ27の上側押し当て棒27aと下側押し当て棒27bを通し、熱電対28の接続線を通すためのスリット孔53aが形成されている。また、外側の耐熱部材53は、装置本体部51の図示しない静止部材に固定されており、テストピース46内で移動しないようになっている。一体的に形成された被評価材52、第1の保持部材55および第2の保持部材56の内部は中空となっており、内部通路57(冷却流体通路)が形成されている。内部通路57には、圧縮ガス供給部15から圧縮空気が供給されテストピース46の内部から冷却するようになっている。
また、被評価材52の軸方向中央の表面部には熱電対28が、スポット溶接などにより接合され、被評価材52の表面部の温度が検出されるようになっている。この熱電対28は、被評価材52の軸方向中央の円周方向に等間隔で複数箇所設けてもよい。
また、被評価材52の軸方向中央の表面部には、上側押し当て棒27aおよび下側押し当て棒27bが被評価材17の軸方向中央の表面部に当接して配置されており、被評価材52が加熱により生ずる熱応力で伸長する変形量を検出するようにしている。
被評価材52は、被評価材17と同様、例えば、自動車の排気マニホールドに使用される高い耐熱性を有するステンレスなどからなり、外径D、内径Dであって所定の厚みを有するパイプ状に形成されている。この厚みは使用される排気マニホールドなどの部品の厚みと近似していることが好ましいが、試験条件や部品の設計条件などにより適宜選択される。
また、被評価材52は、高周波誘導コイル41により直接加熱された外側の耐熱部材53に生ずる熱から伝達された熱により加熱されるようになっている。
外側の耐熱部材53は、例えば、超伝導材料などの、加熱がされ易く、熱が伝達され易く高い耐熱性のある材料で形成されている。
第1の保持部材55および第2の保持部材56は、例えば、高い機械的強度を有する金属からなり、外径Dで形成され、上端保持機構部25および下端保持機構部26に保持されるようになっている。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る熱疲労試験装置10の動作について説明する。
まず、第1の実施の形態と同様に、テストピース46を作製し、図6に示すように、テストピース46を外側の耐熱部材53が高周波誘導コイル41に囲まれて対向する位置になるよう配置する。次いで、テストピース46の第2の保持部材56が下端保持機構部26に動かないよう保持され、第1の保持部材55が上端保持機構部25に移動可能に保持される。テストピース46が熱疲労試験装置10にセットされると、高周波誘導コイル41に出力整合部14により交流電流が負荷され、外側の耐熱部材53が低温状態から高温状態になるまで直接加熱される。
また、逐次、被評価材52に設けられた熱電対28によりその温度がモニターされ、制御部12に出力される。同時に、歪センサ27が動作し、テストピース46の歪が逐次検出され、テストピース46が設定された一定の拘束率になるよう、制御部12によりフィードバック制御が実行される。
次いで、加熱されて外側の耐熱部材53に生じた熱が被評価材52に均一に伝達され、被評価材52が間接的に均一に加熱される。加熱により被評価材52が高温で維持されたのち、圧縮ガス供給部15により圧縮空気が、テストピース46の内部通路57に供給され、テストピース46が冷却され低温に到達する。
このような1サイクルが繰り返し制御部12の指令に基づいて実行され、テストピース46に亀裂が生ずるまで、継続される。テストピース46に亀裂が生じたことがオペレータにより目視で観察されたとき、熱疲労試験は停止し、開始から停止までの熱サイクル数が測定される。次いで、拘束率を代えて、同様に熱疲労試験を実施し、同様に、開始から停止までの熱サイクル数が測定される。少なくとも、異なる3種の拘束率によりそれぞれ熱疲労試験を実施する。
本実施の形態に係る熱疲労試験装置10においては、テストピース46が、評価される被評価材52と、被評価材52の一端部で連結された第1の保持部材55と、被評価材52の他端部で連結された第2の保持部材56とを有し、被評価材52を近接して囲むよう被評価材52より高い耐熱性を有する外側の耐熱部材53が設けられている。また、このテストピース46の外側の耐熱部材53が高周波誘導コイル41に離隔して対向するよう配置されている。
したがって、熱疲労試験装置10の高周波誘導コイル41に所定周波数の交流電流が流されると、外側の耐熱部材53に渦電流あるいは更にヒステリシス加熱による熱が発生し、外側の耐熱部材53が直接加熱される。
このとき、外側の耐熱部材53に発生した熱は、被評価材52に熱伝導、熱伝達あるいは熱放射のいずれかによって伝達されることから、被評価材52に、局所的な急勾配の温度分布が生じることはなく、バルジングやネッキング、亀裂等が発生することはない。
また、高周波誘導コイル41により外側の耐熱部材53が直接加熱されても、外側の耐熱部材53が被評価材52より高い耐熱性(高い耐熱疲労強度)を有しているので、外側の耐熱部材53にも、バルジングやネッキング、亀裂等が発生することはない。その結果、被評価材52に本来の熱疲労強度による亀裂が発生するまでに他要因による予期しない異常な亀裂が生ずることはなく、適正な熱疲労強度の評価ができることになる。
また、テストピース46は、内部通路57を有しており、圧縮空気を供給し効果的にテストピース46を冷却することができるので、熱サイクルを効率よく実施することができる。また、被評価材52が中空のパイプで形成されると、被評価材52の厚みを小さくすることができ、被評価材52においてその表面部と内部との温度分布の差が少なくなり、適正な熱疲労強度の評価をすることができる。
また、外側の耐熱部材53が高熱伝導材料で形成されているので、高周波誘導コイル41により加熱される際、加熱効果が高まる。
図7は、本発明に係るテストピースの他の実施の形態を示し、(a)は、断面が円形の中実のテストピースを示し、(b)は、断面が長方形のテストピースを示し、(c)は、断面が円形の丸棒評価材を囲んで高熱伝導部材を設けたテストピースを示し、(d)は、断面が長方形の角材を囲んで高熱伝導部材を設けたテストピースを示す。
本実施の形態に係る熱疲労試験装置1および熱疲労試験装置10においては、テストピース16およびテストピース46を中空のパイプ状のもので形成した場合について説明したが、本発明に係る熱疲労試験装置およびテストピースにおいては、他の形状で構成してもよい。例えば、図7(a)に示すように、テストピース81を丸棒で形成し、被評価材86と、高周波誘導コイルにより直接加熱される耐熱部材84、85と、第1の保持部材82と、第2の保持部材83とにより構成してもよい。この場合には、圧縮ガス供給部15により供給される圧縮ガスをテストピース81の外部から吹き付けて冷却するようにしてもよい。
また、図7(b)に示すように、テストピース91を板材で形成し、被評価材94と、高周波誘導コイルにより直接加熱される耐熱部材93、95と、第1の保持部材92と、第2の保持部材96とにより構成してもよい。この場合にも、圧縮ガス供給部15により供給される圧縮ガスをテストピース91の外部から吹き付けて冷却するようにしてもよい。
また、図7(c)に示すように、テストピース101を丸棒で形成し、被評価材105と、高周波誘導コイルにより直接加熱される外側の耐熱部材104と、第1の保持部材102と、第2の保持部材106とにより構成してもよい。この場合にも、圧縮ガス供給部15により供給される圧縮ガスをテストピース101の外部から吹き付けて冷却するようにしてもよい。
また、図7(d)に示すように、テストピース111を板材で形成し、被評価材115と、高周波誘導コイルにより直接加熱される外側の耐熱部材114と、第1の保持部材112と、第2の保持部材116とにより構成してもよい。この場合にも、圧縮ガス供給部15により供給される圧縮ガスをテストピース111の外部から吹き付けて冷却するようにしてもよい
また、本実施の形態に係る熱疲労試験装置1および熱疲労試験装置10においては、テストピース16の第1の耐熱部材18および第2の耐熱部材19を高熱伝導材料で構成し、テストピース46の外側の耐熱部材53を高熱伝導材料で形成した場合について説明したが、本発明に係る熱疲労試験装置およびテストピースにおいては、他の材料で構成してもよい。例えば、高い耐熱性を有するステンレスや熱伝導性の高い金属材料で形成し、その厚みを高熱伝導材料で形成した厚みよりも厚みの大きいもので形成してもよい。
以上説明したように、本発明は、高周波誘導コイルにより耐熱部材を直接加熱し、被評価材を間接的に加熱するようにしているので、被評価材に、局所的な急勾配の温度分布による熱膨張や亀裂が発生するのを防止することができ、被評価材に本来の熱疲労強度による亀裂が発生するまでに予期しない異常な亀裂が生ずるのを防止し、適正な熱疲労強度試験を行うことができるという効果を奏するものであり、耐熱材の耐熱性試験、特に被評価材に繰り返しの温度変化と機械的な応力変化とを生じさせて熱疲労試験を行うのに好適な耐熱材試験装置、耐熱材試験方法およびテストピース全般に有用である。
本発明の第1の実施の形態に係るテストピースを装着した熱疲労試験装置の構成の概略を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係るテストピースの図1のA−A断面を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るテストピースに熱を加える際の温度と時間の関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係るテストピースの端部を拘束する際の拘束率と亀裂が生ずるときの熱サイクル数を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係るテストピースを装着した熱疲労試験装置の構成の概略を示す構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係るテストピースの図5のB−B断面を示す断面図である。 本発明に係るテストピースの他の実施の形態を示し、(a)は、断面が円形の中実のテストピースを示し、(b)は、断面が長方形のテストピースを示し、(c)は、断面が円形の丸棒評価材を囲んで高熱伝導部材を設けたテストピースを示し、(d)は、断面が長方形の角材を囲んで高熱伝導部材を設けたテストピースを示す。
符号の説明
1、10 熱疲労試験装置(耐熱材紙面装置)
11、51 装置本体部
12 制御部
13 高周波電源部
14 出力整合部
15 圧縮ガス供給部
16、46、81、91、101、111 テストピース
17、52、86、94、105、115 被評価材
18 第1の耐熱部材(耐熱部材、耐熱疲労強度部材)
19 第2の耐熱部材(耐熱部材、耐熱疲労強度部材)
21 上側固定板
22 下側固定板
23、24 支柱
25 上端保持機構部
26 下端保持機構部
27 歪センサ
28 熱電対
31 上部高周波誘導コイル(誘導加熱コイル)
32 下部高周波誘導コイル(誘導加熱コイル)
35、55、82、92、102、112 第1の保持部材
36、56、83、96、106、116 第2の保持部材
41 高周波誘導コイル(誘導加熱コイル)
47、57 内部通路(冷却流体通路)
53、104、114 外側の耐熱部材(耐熱部材)
84、85、93、95 耐熱部材

Claims (9)

  1. 耐熱性が試験評価される被評価材を誘導加熱コイルによって加熱する耐熱材試験装置において、
    前記被評価材より高い耐熱性を有し、前記誘導加熱コイルにより加熱されて前記被評価材を加熱する耐熱部材を備えたことを特徴とする耐熱材試験装置。
  2. 前記耐熱部材が、前記誘導加熱コイルにより囲まれるよう前記誘導加熱コイルの放射内方に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の耐熱材試験装置。
  3. 前記被評価材が棒状の部材によって形成され、前記耐熱部材が前記被評価材の軸方向の両端部に接合されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐熱材試験装置。
  4. 前記被評価材が棒状の部材によって形成され、前記耐熱部材が前記被評価材に近接して前記被評価材を囲むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐熱材試験装置。
  5. 耐熱性が評価される被評価材を誘導加熱コイルによって加熱する耐熱材試験方法において、
    前記誘導加熱コイルが前記被評価材より高い耐熱性を有する耐熱部材を直接加熱する加熱ステップと、
    前記加熱ステップにおいて前記誘導加熱コイルにより加熱された前記耐熱部材の熱を前記被評価材に伝達する熱伝達ステップと、
    を含むことを特徴とする耐熱材試験方法。
  6. 耐熱性が評価される被評価材と、前記被評価材の一端部側に連結された第1の保持部材と、前記被評価材の他端部側に連結された第2の保持部材とを有し、前記被評価材が誘導加熱コイルによって加熱されるテストピースにおいて、
    前記被評価材の一端部と前記第1の保持部材との間に前記被評価材より高い耐熱性を有する第1の耐熱部材が介在し、前記第1の耐熱部材が前記第1の保持部材と前記被評価材とに接合されるとともに、
    前記被評価材の他端部と前記第2の保持部材との間に前記被評価材より高い耐熱性を有する第2の耐熱部材が介在し、前記第2の耐熱部材が前記第2の保持部材と前記被評価材とに接合されたことを特徴とするテストピース。
  7. 耐熱性が評価される被評価材と、前記被評価材の一端部側に連結された第1の保持部材と、前記被評価材の他端部側に連結された第2の保持部材とを有するテストピースにおいて、
    前記被評価材より高い耐熱性を有し、前記被評価材に近接して前記被評価材を囲む耐熱部材が配置されたことを特徴とするテストピース。
  8. 前記被評価材と前記第1の保持部材と前記第2の保持部材とが、中空のパイプで形成されたことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のテストピース。
  9. 前記耐熱部材が前記被評価材より熱伝導率が高い高熱伝導材料で形成されたことを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1の請求項に記載のテストピース。
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