JP2013135663A - フラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法 - Google Patents

フラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013135663A
JP2013135663A JP2012255852A JP2012255852A JP2013135663A JP 2013135663 A JP2013135663 A JP 2013135663A JP 2012255852 A JP2012255852 A JP 2012255852A JP 2012255852 A JP2012255852 A JP 2012255852A JP 2013135663 A JP2013135663 A JP 2013135663A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gdh
fad
seq
cryptococcus
enzyme
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012255852A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5277482B2 (ja
Inventor
Yu Utashima
悠 歌島
Takahide Kishimoto
高英 岸本
Shusaku Yanagiya
周作 柳谷
Kazuo Masaki
和夫 正木
Haruyuki Iefuji
治幸 家藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Research Institute of Brewing
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
National Research Institute of Brewing
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Research Institute of Brewing, Toyobo Co Ltd filed Critical National Research Institute of Brewing
Priority to JP2012255852A priority Critical patent/JP5277482B2/ja
Publication of JP2013135663A publication Critical patent/JP2013135663A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5277482B2 publication Critical patent/JP5277482B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12YENZYMES
    • C12Y101/00Oxidoreductases acting on the CH-OH group of donors (1.1)
    • C12Y101/99Oxidoreductases acting on the CH-OH group of donors (1.1) with other acceptors (1.1.99)
    • C12Y101/9901Glucose dehydrogenase (acceptor) (1.1.99.10)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/0004Oxidoreductases (1.)
    • C12N9/0006Oxidoreductases (1.) acting on CH-OH groups as donors (1.1)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/01Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif
    • C07K2319/02Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif containing a signal sequence

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

【課題】糖鎖結合量が少なくかつ均一であるFAD−GDHの生産方法を提供する。
【解決手段】クリプトコッカス属の微生物中で、特定の塩基配列またはそれと均等の範囲の塩基配列で表わされるFAD−GDH遺伝子の5′側に、特定の分泌シグナルペプチド配列が結合された融合DNAを発現させる工程を含むことを特徴とする、糖鎖結合量が少なくかつ均一であるFAD−GDHの生産方法。本発明の方法によれば、糖鎖を含んだ状態で75〜90kDaの分子量を有するFAD−GDHが得られる。
【選択図】図5

Description

本発明は、特定の微生物を利用した、糖鎖結合量が少なくかつ均一であるフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼ(以下、FAD−GDHとも記載する)の生産方法に関し、特に、血糖自己測定用のバイオセンサに使用するのに好適なFAD−GDHの生産方法に関する。
血糖自己測定は、糖尿病患者が通常の自分の血糖値を把握して治療に生かすために重要である。血糖自己測定に用いられるバイオセンサは、一般的に、絶縁体基板上に、測定電極、対電極及び検知電極からなる電極層を形成し、これらの電極基板上に、グルコースを基質とする酵素と電子受容体を含む試薬層を形成してなる。このバイオセンサの血糖値の測定は、バイオセンサに血液を添加して、試薬層中のグルコースを基質とする酵素を血液中のグルコースと反応させて、電子を生成させ、この電子による電子受容体の還元及び酸化から生じる電流値に基づいて血液中のグルコース濃度(血糖値)を求めることによって行われる。
このバイオセンサで使用されるグルコースを基質とする酵素の例としては、グルコースオキシダーゼ(EC 1.1.3.4)が挙げられる。グルコースオキシダーゼは、グルコースに対する特異性が高く、熱安定性に優れているという利点を有していることから、血糖自己測定用のバイオセンサにおいて古くから利用されている。グルコースオキシダーゼを利用した血糖自己測定用のバイオセンサにおいては、グルコースを酸化してD−グルコノ−δ−ラクトンに変換する過程で生じる電子がメディエーターを介して電極に渡されることで血液中のグルコース濃度の測定がなされるが、グルコースオキシダーゼは反応で生じたプロトンを酸素に渡しやすいため、溶存酸素が測定値に影響してしまうという問題があった。
このような問題を回避するために、例えばNAD(P)依存型グルコースデヒドロゲナーゼ(EC1.1.1.47)あるいはピロロキノリンキノン依存型グルコースデヒドロゲナーゼ(EC1.1.5.2(旧EC1.1.99.17))といったグルコースデヒドロゲナーゼの使用が提案されている。これらの酵素は溶存酸素の影響を受けない点で優位であるが、前者のNAD(P)依存型グルコースデヒドロゲナーゼは、安定性が乏しいという欠点や補酵素の添加が必要で測定が煩雑になるという欠点がある。一方、後者のピロロキノリンキノン依存型グルコースデヒドロゲナーゼは、基質特異性に乏しく、マルトースやラクトースといったグルコース以外の糖類にも作用するため、測定値の正確性を損ねてしまうという欠点がある。
これらの欠点を有さないグルコースデヒドロゲナーゼとして、特許文献1には、アスペルギルス属由来のフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼ(FAD−GDH)の使用が提案されている。この酵素は、基質特異性に優れかつ溶存酸素の影響を受けない点で上述のグルコースデヒドロゲナーゼより優位である。また、この酵素は、50℃、15分処理で89%程度の活性残存率を示し、熱安定性についても優れている。特許文献2には、アスペルギルス・オリゼ由来のFAD−GDHをコードするDNA配列が開示されており、特許文献3には、アスペルギルス属由来のFAD−GDHのアミノ酸配列に改変を加えて熱安定性を向上させたFAD−GDHが開示されている。この特許文献3のFAD−GDHは、アスペルギルス属にセルフクローニングして糖鎖結合型にすることによって、熱安定性をさらに高めることができることが本発明者らによって判明している。
しかしながら、この糖鎖結合型FAD−GDHを血糖自己測定用のバイオセンサに使用すると、正常に作動しない場合があった。そこで本発明者らがその原因を追求したところ、このFAD−GDHには多数の糖鎖が結合しており、この糖鎖が試薬溶液の粘度を著しく増加させ、溶解を妨げるため、バイオセンサが正常に作動しなくなることが判明した。実際、本発明者らの調査によれば、特許文献3のFAD−GDHをアスペルギルス属にセルフクローニングして糖鎖結合型とした場合、酵素粉末あたりの糖鎖結合量は約40%程度であり、SDS−PAGEによる分子量は約80kDaから120kDaであり、糖鎖結合量が多い上に変動が大きかった。
従って、血糖自己測定用のバイオセンサに使用する糖鎖結合型FAD−GDHとしては、糖鎖結合量が少なくかつ均一であるものが望まれていた。
国際公開2004/058958号公報 特開2008−237210号公報 特開2008−178380号公報
本発明は、かかる従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は、血糖自己測定用のバイオセンサに好適な、糖鎖結合量が少なくかつ均一であるFAD−GDHの生産方法を提供することにある。
本発明者らは、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、担子菌酵母の一種であるクリプトコッカス属に分類される微生物を宿主として使用し、この微生物に、特許文献3に記載されている改変型アスペルギルス・オリゼ由来FAD−GDH遺伝子を導入してこの微生物中でこの遺伝子を発現させると、糖鎖結合量が少なくかつ均一であるFAD−GDHが生産されることを見出した。
また、本発明者らは、この微生物を宿主としてアスペルギルス・オリゼ由来のFAD−GDH遺伝子を発現させる場合、遺伝子のコドンユーセージをこの微生物に合わせて最適化することが、封入体を形成せずに酵素活性を維持したままのFAD−GDHを培養液中に高レベルで分泌生産させるために必要であることを見出した。また、遺伝子配列本体に付加される分泌シグナルペプチド配列を最適化することにより、宿主細胞外へのFAD−GDHの分泌生産性がさらに飛躍的に向上されることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものであり、以下の(1)〜(4)から構成されるものである。
(1)糖鎖結合量が少なくかつ均一であるフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法であって、クリプトコッカス(Cryptococcus)属の微生物中で、以下の(A)または(B)の塩基配列で表わされるフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼ遺伝子の5′側に以下の(C)〜(H)からなる群より選択されるいずれかのアミノ酸配列をコードする塩基配列が結合された融合DNAを発現させる工程を含むことを特徴とする方法:
(A)配列番号8で示される塩基配列;
(B)配列番号8で示される塩基配列に対して90%以上相同な塩基配列であって、フラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼ酵素活性を持つタンパク質をコードする塩基配列;
(C)配列番号9で示されるアミノ酸配列;
(D)配列番号10で示されるアミノ酸配列;
(E)配列番号11で示されるアミノ酸配列;
(F)配列番号12で示されるアミノ酸配列;
(G)配列番号13で示されるアミノ酸配列;
(H)配列番号14で示されるアミノ酸配列。
(2)微生物が、クリプトコッカスsp.S−2(Cryptococcus sp.S−2)(受託番号FERM BP−10961)であることを特徴とする(1)に記載の方法。
(3)(1)または(2)に記載の方法によって生産されるフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼ酵素タンパク質であって、糖鎖を含んだ状態で75〜90kDaの分子量を有することを特徴とするタンパク質。
(4)グルコースを基質とする酵素として、(3)に記載のフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼ酵素タンパク質を使用することを特徴とする血糖自己測定用バイオセンサ。
本発明の方法は、アスペルギルス属の微生物由来の糖鎖結合型FAD−GDH遺伝子のコドンユーセージを最適化し、この微生物とは全く異なる特定の微生物中で、特定の分泌シグナルペプチドと結合された状態で発現させるので、糖鎖結合量が少なくかつ均一であるFAD−GDHを宿主細胞外へ効率的に分泌生産することができる。かかるFAD−GDHは、熱安定性に優れかつ試薬溶液に容易に溶解するため、血糖自己測定用のバイオセンサに使用するのに好適である。
図1は、クリプトコッカスsp.S−2用の発現ベクターpCsUXの模式図である。 図2は、各FAD−GDH遺伝子発現コントラクト導入形質転換体のFAD−GDH生産性を示す。 図3は、組換えFAD−GDHの耐熱性試験の結果を示す。 図4は、組換えFAD−GDHのpH安定性試験の結果を示す。 図5は、組換えFAD−GDHの分子量試験の結果を示す。 図6は、組換えFAD−GDHの糖鎖分解試験の結果を示す。
本発明は、アスペルギルス属の微生物由来の糖鎖結合型FAD−GDH遺伝子のコドンユーセージを最適化し、この微生物とは全く異なる特定の微生物中で、特定の分泌シグナルペプチドと結合された状態で発現させることにより、本来の宿主微生物中で発現させたFAD−GDHと比べて糖鎖結合量が少なくかつ均一であるFAD−GDHを効率的に得ることを特徴とするものである。
具体的には、本発明の方法では、遺伝子発現の宿主微生物として、担子菌酵母の一種であるクリプトコッカス属の微生物を使用する。好ましくは、クリプトコッカス属の微生物の中でも、クリプトコッカスsp.S−2株という特定の菌株を使用する。この菌株は、独立行政法人酒類総合研究所において単離された酵母であり、αアミラーゼ、酸性キシラナーゼ、クチナーゼなどの酵素を大量に生産することが確認されている。なお、この菌株は、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6の独立行政法人産業技術総合研究所(現在の名称は、製品評価技術基盤機構) 特許生物寄託センターに1995年9月5日にFERM P−15155として国内寄託し、2008年4月25日にFERM BP−10961として国際寄託に移管済である。
本発明の方法において、クリプトコッカス属の微生物を遺伝子発現の宿主微生物として使用することにより糖鎖結合量が少なくかつ均一であるFAD−GDHが得られる理由は未だ明確ではないが、クリプトコッカス属の微生物に特有の糖鎖合成及び結合システムが存在するためであると考えられる。
本発明の方法では、宿主微生物中で発現させる糖鎖結合型FAD−GDH遺伝子は、(A)配列番号8の塩基配列で表わされるものである。この塩基配列は、特許文献3に記載のアスペルギルス属由来の改変型遺伝子の塩基配列そのものではなく、宿主のクリプトコッカス属の微生物中での発現に適するようにそのコドンユーセージが最適化されている。改変型遺伝子の塩基配列をクリプトコッカス属の微生物中にそのまま導入して発現させても、発現産物は封入体を形成してしまい、不活性なFAD−GDHしか得られない。本発明の方法によれば、発現させる遺伝子のコドンユーセージを宿主微生物のコドンユーセージに合わせて最適化することにより、封入体を形成させずに酵素活性を維持したままFAD−GDHを分泌生産させることができる。
配列番号8のコドンユーセージは、クリプトコッカスsp.S−2の発現に最適化されたものであり、その塩基配列のコドンの3文字目の塩基がGもしくはCである比率は92.6%である。一方、クリプトコッカスsp.S−2で発現が確認されている、αアミラーゼ、クチナーゼ、キシラナーゼの塩基配列のコドンの3文字目の塩基がGもしくはCである比率はそれぞれ、81.5%、81.3%、80.0%であり、コドンの3文字目の塩基がGもしくはCである比率は非常に高い傾向がある。これらのことから、配列番号8はクリプトコッカスsp.S−2中での発現に適するだけでなく、クリプトコッカスsp.S−2と類似のコドンユーセージを有する他のクリプトコッカス属の微生物(Cryptococcus liquefaciens, Cryptococcus flavus, Cryptococcus curvatusなど)中での発現にも適すると予測される。なお、宿主微生物のコドンユーセージは、Codon Usage Database(http://www.kazusa.or.jp/codon/)から提供される情報を用いることで予測することが可能である。
また、本発明の方法では、(A)配列番号8で示される塩基配列の代わりに、(B)配列番号8で示される塩基配列に対して90%以上相同な塩基配列であって、FAD−GDH酵素活性を持つタンパク質をコードする塩基配列も使用できる。この(B)の塩基配列は、(A)の塩基配列の均等の範囲の塩基配列である。これは、酵素タンパク質をコードする遺伝子の塩基配列の一部に変異が生じたり、またその結果として酵素タンパク質のアミノ酸配列の一部に変異が生じても、機能的には同等の酵素タンパク質であることが多いからである。(B)の塩基配列は、例えばTransformerMutagenesis Kit;Clonetech製、EXOIII/Mung Bean Deletion Kit;Stratagene製、QuickChange Site Directed Mutagenesis Kit;Stratagene製、KOD−Plus−Mutagenesis Kit;東洋紡製などの市販のキットやPCR法を利用して配列番号8に記載の塩基配列を改変することによって得ることができる。得られた遺伝子によってコードされるタンパク質の活性は、後述の実施例に記載の方法によって確認することができる。
本発明の方法では、(A)または(B)の塩基配列で表されるFAD−GDH遺伝子は、タンパク質の発現効率及び発現成功率を高めるため、タンパク質のN末満に分泌シグナルペプチドを結合させた状態で発現させる。一般的に、分泌タンパク質のN末端には、分泌シグナルペプチドが存在しており、この既存の分泌シグナルペプチドを高効率な分泌シグナルペプチドと置換することで、これら分泌タンパク質の発現効率及び発現成功率を上げることができることが報告されているからである。
本発明の方法で使用できる分泌シグナルペプチドとして、配列番号9〜14のいずれかで示されるアミノ酸配列(C)〜(H)を挙げることができる。これらのアミノ酸配列のうち、配列番号9で示される(C)のアミノ酸配列は、アスペルギルス・オリゼが生産するFAD−GDHに由来する分泌シグナルペプチド配列である。配列番号10〜12で示される(D)〜(F)のアミノ酸配列は、いずれもクリプトコッカスsp.S−2が生産する酸性キシラナーゼに由来する分泌シグナルペプチド配列であり、配列番号10は分泌シグナルペプチド配列を開始コドンから37番目のアミノ酸までとした配列(Xs1)であり、配列番号11は分泌シグナルペプチド配列を開始コドンから23番目のアミノ酸までとした配列(Xs2)であり、配列番号12は分泌シグナルペプチド配列を開始コドンから17アミノ酸までとした配列(Xs3)である。配列番号13で示される(G)のアミノ酸配列は、クリプトコッカスsp.S−2が生産するα―アミラーゼに由来する分泌シグナルペプチド配列(As)である。配列番号14で示される(H)のアミノ酸配列は、クリプトコッカスsp.S−2が生産するクチナーゼに由来する分泌シグナルペプチド配列(Cs)である。
以下の実施例で示すように、これらの分泌シグナルペプチド配列はいずれも、極めて高効率であり、これらを用いることにより、クリプトコッカス属の微生物の細胞外へのFAD−GDHの分泌生産効率を飛躍的に増大させることができる。
これらの分泌シグナルペプチドをタンパク質のN末端に結合された状態で発現させるためには、上述の(A)または(B)の塩基配列の5′側にこれらの分泌シグナルペプチドのアミノ酸配列((C)〜(H)のアミノ酸配列)のいずれかをコードする塩基配列が結合された融合DNAを宿主微生物中で発現させればよい。
本発明の方法において宿主として使用することができる微生物であるクリプトコッカスsp.S−2は、各種難分解性酵素を分泌生産することが確認されており、生でんぷん分解性のα―アミラーゼや酸性キシラナーゼ、生分解性プラスチックを分解するクチナーゼなどの酵素を分泌生産する。しかしながら、これらの分泌タンパク質の有する分泌シグナルペプチドは、従来から分泌タンパク質に見出されており、最も高効率な分泌シグナルペプチドかどうかは不明であった。また、分泌シグナルペプチドの配列を予測するコンピュータプログラムが提供されており、これらのコンピュータプログラムを用いることで、アミノ酸配列情報から分泌タンパク質に含まれる分泌シグナルペプチドの配列の存在を予測することが可能であるが、これらのコンピュータプログラムにより各分泌シグナルペプチドの能力を推測することは現在のところ困難である。すなわち、予測された分泌シグナルペプチドが、実際に、分泌タンパク質等のタンパク質の発現に利用可能であるか否か、さらにこれらタンパク質の大量生産に利用できる、より高効率なものであるか否かは予測することができない。さらに、予測される分泌シグナルペプチドの種類によっては、切断部位が数箇所に及ぶ場合もあり、分泌シグナル配列の最適な長さに関しても、予測することは困難である。本発明の方法で使用する上述の分泌シグナルペプチドは、単にコンピュータプログラムによって予測されたものではなく、本発明者らの繰り返しの実験によってその有効性を認められたものである。
次に、本発明の方法の具体的な工程について説明する。本発明の方法は、クリプトコッカス属の微生物中で、上記融合DNA(FAD−GDH遺伝子+分泌シグナルペプチド配列)を発現させる工程を含む。この工程は、具体的には、常法に従って融合DNAを適当な発現ベクターに挿入して組換えベクターを作成し、次にこの組換え発現ベクターをクリプトコッカス属の微生物に導入して形質転換体を作成し、この形質転換体を適当な条件下で培養することによって行うことができる。
本発明の方法で使用する発現ベクターとしては、特に限定するものではないが、従来公知のベクター、例えば大腸菌のベクターが挙げられる。大腸菌のベクターとしては、具体的にはpBR322、pUC19、pGEM−T、pCR−Blunt、pTA2、pETなどが挙げられる。好ましくは、ベクターDNAは、栄養要求性マーカー、薬剤耐性マーカー、発現プロモーターDNA配列、発現ターミネーターDNA配列を含み、より好ましくは、クリプトコッカスsp.S−2由来のorotate phosphoribosyl transferase遺伝子、キシラナーゼプロモーター、キシラナーゼターミネーターを含む。
発現ベクターと宿主微生物の組み合わせとしては、特に限定するものではないが、例えば遺伝子を組み込む宿主由来の栄養要求性マーカー遺伝子または薬剤耐性マーカー遺伝子と、遺伝子を組み込む宿主由来の発現プロモーターDNA配列と、遺伝子を組み込む宿主由来のターミネーターDNA配列とを含む発現ベクターと、栄養要求性変異宿主または薬剤感受性宿主との組み合わせが挙げられる。最も好ましくは、クリプトコッカスsp.S−2由来のorotate phosphoribosyl transferase遺伝子と、キシラナーゼプロモーターDNA配列と、キシラナーゼターミネーターDNA配列とを含む発現ベクターと、クリプトコッカスsp.S−2との組み合わせが挙げられる。
宿主微生物の細胞に組換え発現ベクターを導入する方法としては、特に限定するものではないが、エレクトロポレーションなどの方法が挙げられる。
形質転換体の培養形態は、宿主の栄養生理的性質を考慮して適宜選択すればよく、通常多くの場合は液体培養で行うが、工業的には通気攪拌培養を行うのが有利である。なお、培養に先立って、高FAD−GDH生産細胞株を予め選抜しておくことが有利である。
培養に用いる窒素源は、特定のアミノ酸成分に欠失があるなど特殊なN源を除いて、宿主微生物が利用可能な窒素化合物であればどんなものでも良い。これらは主として有機窒素源であり、例えばペプトン、肉エキス、酵母エキス、カゼイン加水分解物、大豆粕アルカリ分解物などが使用される。特に、酵母エキスや大豆蛋白質が好ましいが、これに限定されるものではなく、カゼインポリペプトン、発酵麹エキス、麦芽抽出物などを用いることによっても、形質転換体を培養することができる。
その他の栄養源としては、微生物の培養に通常用いられるものが広く使用される。炭素源としては、資化可能な炭素化合物であればよく、例えば、グルコース、シュークロース、ラクトース、マルトース、キシロース、糖蜜、ピルビン酸などが使用される。その他、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、マグネシウム、カルシウム、カリウム、鉄、マンガン、亜鉛などの塩類、特定のアミノ酸、特定のビタミンなどが必要に応じて使用される。
培養温度は、菌が発育してFAD−GDH酵素タンパク質を生産する範囲で適宜変更しうるが、クリプトコッカスsp.S−2の場合、通常は20〜25℃程度である。培養時間は、条件によって多少異なるが、FAD−GDH酵素タンパク質が最高収量に達する時期を見計らって適当な時期に培養を終了すればよく、通常は60〜120時間程度である。培地pHは、菌が発育してFAD−GDH酵素タンパク質を生産する範囲で適宜変更しうるが、通常はpH3.0〜9.0程度である。
本発明のFAD−GDH酵素タンパク質は、上記形質転換体を培養して得られる菌体を含む培養液をそのまま採取し利用することもできるが、一般には、常法に従って、予め、濾過、遠心分離などにより、FAD−GDH酵素タンパク質含有溶液と菌体とを分離した後に利用することもできる。
あるいは、このようにして得られたFAD−GDH酵素タンパク質含有溶液からFAD−GDH酵素タンパク質を精製して利用してもよい。精製方法としては、例えば、減圧濃縮、膜濃縮、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムなどの塩析処理、親水性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトンなどによる分別沈殿、加温処理や等電点処理、吸着剤或いはゲル濾過剤などによるゲル濾過、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー等の処理を挙げることができる。
本発明の方法により得られるFAD−GDH酵素タンパク質は、以下の(i)〜(iv)の性質を有する。
(i)作用:電子受容体存在下でグルコースデヒドロゲナーゼ酵素活性を示す。
(ii)分子量:糖鎖を含んだ状態で75〜90kDaである。
(iii)安定pH範囲:pH3.5〜7.5である。
(iv)熱安定性:50℃15分間の熱処理後に90%以上の残存活性を有する。
このうち、特に注目すべきは、その分子量である。従来の特許文献3のアスペルギルス属の微生物中で発現されたFAD−GDHの分子量は、糖鎖を含んだ状態で約80〜120kDaであるので、本発明の方法により得られるFAD−GDH酵素タンパク質は、従来のものと比べて糖鎖結合量が著しく少なくかつ均一である。従って、本発明の方法により得られるFAD−GDH酵素タンパク質は、このような酵素化学的特徴を活かして、血糖自己測定用バイオセンサに好適に使用することができる。
上記の各種の酵素化学的性質は、酵素の諸性質を特定するための公知の手法、例えば、以下の実施例に記載の方法を用いて調べることができる。酵素の諸性質は、本発明のFAD−GDHを生産する形質転換体の培養液や、精製工程の途中段階において、ある程度調べることもでき、より詳細には、精製酵素を用いて調べることができる。
精製酵素とは、当該酵素以外の成分、特に当該酵素以外のタンパク質(夾雑タンパク質)を実質的に含まない状態に分離された酵素を指す。具体的には、例えば、夾雑タンパク質の含有量が重量換算で全体の約20%未満、好ましくは約10%未満、更に好ましくは約5%未満、より一層好ましくは約1%未満の酵素を指す。
本発明において、FAD−GDHの活性測定は以下の条件で行う。
FAD−GDHの活性測定法
<反応試薬>
下記のPIPES緩衝液15.6ml、DCPIP溶液0.2ml、D―グルコース溶液4mlを混合して反応試薬とする。
・ 50mM PIPES緩衝液pH6.5(0.1%TritonX−100を含む)
・ 6.8mM 2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(DCPIP)溶液
・ 1M D−グルコース溶液
<測定条件>
反応試薬3mlを37℃で5分間予備加温する。FAD−GDH溶液0.1mlを添加し、ゆるやかに混和後、水を対照にして37℃に制御された分光光度計で、600nmの吸光度変化を5分間記録し、直線部分から1分間あたりの吸光度変化(ΔOD TEST)を測定する。盲検はFAD−GDH溶液の代わりにFAD−GDHを溶解する溶媒を反応試薬に加えて同様に1分間あたりの吸光度変化(ΔOD BLANK)を測定する。これらの値から以下の式(I)に従ってGDH活性を求める。ここでGDH活性における1単位(U)とは、濃度200mMのD−グルコース存在下で1分間に1マイクロモルのDCPIPを還元する酵素量として定義される。
FAD−GDHの活性(U/ml)={−(ΔOD TEST−ΔOD BLANK)×3.1×希釈倍率}/{16.3×0.1×1.0}・・・(I)
なお、式(I)中の3.1は反応試薬+酵素溶液の液量(ml)、16.3は本活性測定条件におけるミリモル分子吸光係数(cm/マイクロモル)、0.1は酵素溶液の液量(ml)、1.0はセルの光路長(cm)を示す。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
1.FAD−GDH遺伝子の発現
特許文献3に記載のアスペルギルス属由来の改変型遺伝子のコドンユーセージの最適化は、クリプトコッカスsp−S−2.の既知の遺伝子であるαアミラーゼ遺伝子、クチナーゼ遺伝子、キシラナーゼ遺伝子のコドンユーセージを参考に行った。最適化された遺伝子配列を配列番号1に示す。
配列番号1に示される7番目から72番目の塩基配列は、アスペルギルス属由来の改変型FAD−GDH遺伝子の分泌シグナル配列をコードする塩基配列であると予測される。クリプトコッカスsp−S−2.において組換え生産されたアスペルギルス属由来の改変型FAD−GDHタンパク質は、本分泌シグナル配列が除去された成熟型の配列と予測される。成熟型として分泌されるアスペルギルス属由来の改変型FAD−GDHタンパク質をコードする塩基配列を配列番号8に示す。
次に、配列番号2のrcAOFADGDH(opt)MulI_F及び配列番号3のrcAOFADGDH(opt)MulI_Rをプライマーとして用いて、配列番号1のFAD−GDH遺伝子全長配列をPCRにより増幅し、増幅された配列(AOFADGDH(opt))をMluI処理した。
一方、Xylプロモーター、Xylターミネーター、及びURA5遺伝子を含むpCsUXプラスミド(5.9kbp)をMluI処理し、Xylプロモーターの直ぐ下流を一箇所切断したのち、脱リン酸化処理した。処理後のプラスミドにAOFADGLD(opt)のFAD−GDH遺伝子断片を連結し、組換えプラスミド(pCsUXAOFADGLD(opt))を構築した。
次に、KOD−plus Mutagenesis kit(東洋紡績社製)を用いて、InversePCRを行い、遺伝子配列に変異を加えた。具体的には、組換えプラスミドpCsUXAOFADGLD(opt)において、配列番号4のrcAOFADGDH_G163R_Fと配列番号5のrcAOFADGDH_G163R_Rをプライマーとして用いて、163位のアミノ酸をGからRに置換し、次に、配列番号6のrcAOFADGDH_V551C_Fと配列番号7のrcAOFADGDH_V551C_Rをプライマーとして用いて、551位のVをCに置換することにより、組換えプラスミド(pCsUXAOmFADGLD(opt))を構築した。なお、ここで増幅された配列は、配列番号8の配列の5´側に、配列番号9に示す分泌シグナルペプチド配列が付与されたものに相当する。
なお、図1に示すpCsUXプラスミドはクリプトコッカスsp.S−2に由来する酸性キシラナーゼプロモーター(Xyl−pro)、酸性キシラナーゼターミネーター(Xyl−ter)、及びorotate phosphoribosyl transferase遺伝子(URA5)を市販のpUC19ベクターに常法により連結して組換え体DNAを作製し、この組換え体DNAを用いてE.coli DH5αを常法に従い形質転換することで取得することができる。形質転換体はアンピシリン耐性により選択できる。
次に、KOD−plus Mutagenesis kit(東洋紡績社製)を用いて、InversePCRを行い、分泌シグナルペプチド配列を配列番号9以外のものに置換した。具体的には、組換えプラスミドpCsUXAOmFADGLD(opt)において、配列番号15のAOFADGLD(opt―sp)F及び配列番号16のXylanase(ss)−Xyl−pro−compをプライマーとして用いて、分泌シグナルペプチド配列を、配列番号10に示す「Xylanase分泌シグナルペプチド配列1」に置換したもの(pCsUXXsAOmFADGLD(opt));組換えプラスミドpCsUXAOmFADGLD(opt)において、配列番号15のAOFADGLD(opt―sp)F及び配列番号17のXylanase2(ss)−Xyl2−pro−compをプライマーとして用いて、分泌シグナルペプチド配列を、配列番号11に示す「Xylanase分泌シグナルペプチド配列2」に置換したもの(pCsUX2AOmFADGLD(opt));組換えプラスミドpCsUXAOmFADGLD(opt)において、配列番号15のAOFADGLD(opt―sp)F及び配列番号18のXylanase2(ss)−Xyl3−pro−compをプライマーとして用いて、分泌シグナルペプチド配列を、配列番号12に示す「Xylanase分泌シグナルペプチド配列3」に置換したもの(pCsUX2Xs3AOmFADGLD(opt);組換えプラスミドpCsUXAOmFADGLD(opt)において、配配列番号15のAOFADGLD(opt―sp)F及び配列番号19のAmylase(ss)−Xyl2−pro−compをプライマーとして用いて、分泌シグナルペプチド配列を、配列番号13に示す「Amylase分泌シグナルペプチド配列」に置換したもの(pCsUX2AsAOmFADGLD(opt));及び組換えプラスミドpCsUXAOmFADGLD(opt)において、配列番号15のAOFADGLD(opt―sp)F及び配列番号20のCutinase(ss)−Xyl2−pro−compをプライマーとして用いて、分泌シグナルペプチド配列を、配列番号14に示す「Cutinase分泌シグナルペプチド配列」に置換したもの(pCsUX2CsAOmFADGLD(opt))をそれぞれ作製した。
2.クリプトコッカスsp.S−2への形質転換
組換え宿主にはクリプトコッカスsp.S−2. U−5株を使用した。本菌株は、形質転換体の選択のために、クリプトコッカスsp.S−2を自然変異によりウラシル要求性にしたものであり、pCsUX2プラスミドと共に独立行政法人酒類総合研究所において取得されたものである。なお、クリプトコッカスsp.S−2からのウラシル要求性株の取得は、クリプトコッカスsp.S−2にUVを照射し、5−フルオロオロト酸を含む培地で培養し、生き残った株を選抜することにより容易に行うことができる。
形質転換は、Infect Immun. 1992 Mar;60(3):1101−8.(Varmaら)に記載の方法で実施した。クリプトコッカスsp.S−2. U−5株を20mlYM培地(酵母エキス0.3%、麦芽エキス0.3%、ポリペプトン0.5%、グルコース1.0%)で25℃、48時間培養した。得られた培養液の吸光度(OD660nm)を測定したところ、2.96Absであった。次に、この培養液6.75mlを200ml液体培地(酵母エキス0.3%、麦芽エキス0.3%、ポリペプトン0.5%、グルコース1.0%)に植菌し、25℃、18時間培養した。得られた培養液の吸光度(OD660nm)を測定したところ、0.94Absであった。次に、この培養液を遠心分離して菌体を回収し、Wash buffuer(270mMシュークロース、1mM塩化マグネシウム、4mM DTT、10mM Tris−HCl pH7.6)で菌体を2回洗浄し、Electroporation buffer(270mMシュークロース、1mM塩化マグネシウム、10mM Tris−HCl pH7.6)に吸光度OD660=50Absとなるように懸濁した。得られた懸濁液100μlに、予めSbfIによって制限酵素処理し、直鎖化したプラスミド10μg(〜5μl)を添加し、エレクトロポレーション用のキュベットに移した後、Gene Pulser Xcell (BIO−RAD社)を用いて通電した。通電条件は、C=25μF; V=0.47kVで行った。通電後の液中に600μl Electroporation buffer(270mMシュークロース、1mM塩化マグネシウム、10mM Tris−HCl pH7.6)を加え、選択プレート上に塗り広げた。選択プレートはYNB−ura寒天培地(0.67%Yeast Nitrogen Base W/O amino acid、0.078% −ura DO supplement、2%グルコース、1%寒天粉末)を用いた。植菌したプレートを25℃で1週間静置培養し、生育コロニーを選抜した。
形質転換で得られた形質転換体については、配列番号15のAOFADGLD(opt―sp)F及び配列番号3のrcAOFADGDH(opt)MulI_Rをプライマーとして用いてKOD−Fx(東洋紡績社製)によるコロニーPCRを行うことにより遺伝子の導入を確認し、遺伝子が導入された菌株に関して、次の3.で培養を行った。
3.FAD−GDH活性の確認
2.で取得した形質転換体を、3ml液体培地(0.3%酵母エキス、0.3%麦芽エキス、0.5%ペプトン、1.0%グルコース)で25℃、230rpm、48時間培養し、前培養液とした。前培養液0.03mlを3ml液体培地(酵母エキス2%、キシロース5%)に植え継ぎ、25℃、230rpm、72時間培養し、FAD−GDH活性を確認した。
数個の菌株に関して培養液上清中のFAD−GDH活性を測定した結果を、図2に示す。図2には、得られた数個の形質転換体のうち、最も生産性の高かった菌株のFAD−GDH活性測定値を示している。
図2に示すとおり、コドンユーセージを最適化した遺伝子を導入し、分泌シグナルペプチド配列としてアスペルギルス・オリゼのFAD−GDHの分泌シグナルペプチド配列(配列番号9)を使用した菌株(図2のUXAOm)では、約34.6U/mLのFAD−GDH活性が検出された。本結果から、アスペルギルス・オリゼのFAD−GDHの分泌シグナルペプチド配列は、クリプトコッカスsp.S−2においても有効に機能することが確認された。
さらに、分泌シグナルペプチド配列をクリプトコッカスsp.S−2のXylanase分泌シグナルペプチド配列1(配列番号10)に変更したもの(図2のUXXs1AOm)では、最大約42.0U/mLのFAD−GDH活性が検出され、分泌シグナルペプチド配列をクリプトコッカスsp.S−2のXylanase分泌シグナルペプチド配列2(配列番号11)に変更したもの(図2のUXXs2AOm)では、最大約85.7U/mLのFAD−GDH活性が検出され、分泌シグナルペプチド配列をクリプトコッカスsp.S−2のXylanase分泌シグナルペプチド配列3(配列番号12)に変更したもの(図2のUXXs3AOm)では、最大約44.5U/mLのFAD−GDH活性が検出され、分泌シグナルペプチド配列をクリプトコッカスsp.S−2のAmylase分泌シグナルペプチド配列(配列番号13)に変更したもの(図2のUXAsAOm)では、最大約21.2U/mLのFAD−GDH活性が検出され、分泌シグナルペプチド配列をクリプトコッカスsp.S−2のCutinase分泌シグナルペプチド配列(配列番号14)に変更したもの(図2のUXCsAOm)では、最大約36.0U/mLのFAD−GDH活性が検出された。
以上の結果から、上述する6つの分泌シグナルペプチド配列を用いることにより、FAD−GDHをクリプトコッカス属の微生物の細胞外に効率的に分泌生産することが可能である。
4.FAD−GDH酵素タンパク質の取得
3.でFAD−GDH活性が最も高かったUXXs2AOm株形質転換体を、10L容ジャーファーメンターを用いて、培地(5%酵母エキス、5%キシロース、)で25℃、68時間培養した。培養菌体をろ過した後、培養上清を採取し、以下の実験で粗酵素溶液として用いた。
5.酵素の精製
上記の粗酵素溶液から、以下のステップ(1)〜(3)により、FAD−GDH酵素タンパク質を単離精製した。
(1)濃縮・脱塩
粗酵素溶液を分画分子量30000の限界濾過膜で濃縮し、20mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)に置換して、粗酵素濃縮液を得た。
(2)Phenyl−sepharose FastFlow(GEヘルスケア社製)による精製
活性画分を、60%硫酸アンモニウム飽和(pH6.0)になるように調整後、遠心分離し、上清を得た。60%飽和硫酸アンモニウムを含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)で予め平衡化させたPhenyl−sepharose FastFlowカラムにこの上清を通液して、酵素を吸着させた。カラムを同緩衝液で洗浄したのち、同緩衝液から50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)へのグラジエント溶出法で酵素を溶出させて、活性画分を回収した。活性画分を分画分子量10000の限界濾過膜で濃縮し、50mMリン酸カリウム緩衝液に置換した。
(3)DEAEセファロース(GEヘルスケア社製)による精製
50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)で予め平衡化させたDEAE−sepharose FastFlowカラムに粗酵素濃縮液を通液して、透過活性画分を回収した。精製酵素の比活性は、約400U/mgであり、酵素の精製倍率は、粗精製酵素の約20倍であった。
6.FAD−GDH酵素タンパク質の特性評価
上記5.で単離した、クリプトコッカスを宿主として組換え生産したアスペルギルス・オリゼ由来の改変型FAD−GDH(以下、クリプトコッカス組換え改変型FAD−GDHと称する)の精製酵素の特性を評価した。また、対照として、アスペルギルス・オリゼを宿主として組換え生産した、特許文献3に記載のアスペルギルス・オリゼ由来の改変型FAD−GDH(以下、アスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDHと称する)の精製酵素についても同様に特性を評価した。
(1)熱安定性
各精製酵素を、50mMリン酸緩衝液(pH6.0)で100U/ml濃度に調製し、20℃〜65℃の温度で15分間処理し、残存活性を算出した。その結果を図3に示す。図3から明らかなように、アスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDH及びクリプトコッカス組換え改変型FAD−GDHはいずれも50℃まで90%以上の活性を維持していた。
(2)pH安定性
各精製酵素を、100mM酢酸緩衝液(pH3.5〜5.5)、100mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0〜8.0)、100mMPIPES―NaOH緩衝液(pH6.5−7.5)、100mMTris−HCl緩衝液(pH7.5〜9.0)、で20U/ml濃度に調製し、25℃で16時間処理し、残存活性を算出した。その結果を図4に示す。図4から明らかなように、アスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDH及びクリプトコッカス組換え改変型FAD−GDHはいずれもpH3.5〜7.5の範囲で90%以上の活性を維持していた。
(3)分子量
Nu−PAGE 4−12% Bis−Tris Gel(Invitrogen社製)を用いたSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により、各精製酵素の分子量を求めた。結果を図5に示す。泳動サンプルは以下の通りである。
レーン1:分子量マーカー(Invitrogen社製、Novex(登録商標) Sharp Unstained Protein Standard)
レーン2:分子量マーカー(Invitrogen社製、Benchmark Protein ladder)
レーン3:クリプトコッカス組換え改変型FAD−GDH精製酵素。
レーン4:アスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDH精製酵素。
レーン5:分子量マーカー(Invitrogen社製、Benchmark Protein ladder)
レーン6:分子量マーカー(Invitrogen社製、Novex(登録商標) Sharp Unstained Protein Standard)
また、脱糖鎖酵素(Roche社製、endoglycosidase H)を用いて各精製酵素を脱糖鎖処理し、同様に電気泳動により、糖鎖除去後の分子量を求めた。結果を図6に示す。泳動サンプルは以下の通りである。
レーン1:分子量マーカー(Invitrogen社製、Mark12)
レーン2:クリプトコッカス組換え改変型FAD−GDH精製酵素。
レーン3:脱糖鎖処理後のクリプトコッカス組換え改変型FAD−GDH精製酵素。
レーン4:アスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDH精製酵素。
レーン5:脱糖鎖処理後のアスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDH精製酵素。
図5からわかるように、クリプトコッカス組換え改変型FAD−GDHの分子量は、75kDa〜90kDaであり、アスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDHの分子量(80kDa〜120kDa)と比較して均一である。
さらに図6のレーン2と3の対比からわかるように、クリプトコッカス組換え改変型FAD−GDHを脱糖鎖処理することによりその分子量は60kDaになったことから、クリプトコッカス組換え改変型FAD−GDHの糖鎖は15kDa〜30kDaと均一であることが予測され、タンパク質あたりの糖鎖結合量は平均して20%程度であると推定される。また、図6のレーン4と5の対比からわかるように、アスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDHを脱糖鎖処理することによりその分子量は同じく60kDaになったことから、アスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDHの糖鎖は約20kDa〜60kDaと不均一であることが予測され、タンパク質あたりの糖鎖結合量は平均して40%程度であると推定される。
(4)糖鎖結合量
凍結乾燥されたアスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDH及びクリプトコッカス組換え改変型FAD−GDHを使用して、フェノール硫酸法により、酵素タンパク質あたりの糖鎖結合量を測定した。凍結乾燥したFAD―GDH粉末をイオン交換水で0.2g/Lに溶解し、FAD−GDH溶液を調製した。次に、このFAD−GDH溶液0.5mlと、5%(w/v)フェノール溶液0.5mlと、97%硫酸2.5mlを混合し、室温に冷却した後、490nmの吸光度を測定した。0−200mg/LのD−マンノース標準液で検量線を作成し、酵素粉末重量あたりの糖鎖結合量を測定した。その結果、アスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDHの糖鎖結合量は40%であるのに対し、クリプトコッカス組換え改変型FAD−GDHの糖鎖結合量は18%であった。
以上の結果から、本実施例により得られたクリプトコッカス組換え改変型FAD−GDHは、アスペルギルス・オリゼ組換え改変型FAD−GDHとほぼ同等の特性を有し、しかも糖鎖結合量が少なくかつ均一であることが判明した。
なお、本実施例では分泌シグナルペプチドとして配列番号11のものを使用しているが、分泌シグナルペプチドはFAD−GDHのタンパク質発現効率及び発現成功率に関与し、発現されたタンパク質への糖鎖結合には関与しないので、分泌シグナルペプチドを配列番号11以外のものに置換しても、クリプトコッカス属の微生物を宿主として使用する限り、本実施例と同様に糖鎖結合量が少なくかつ均一であるFAD−GDHが得られると考えられる。
本発明によれば、アスペルギルス・オリゼ由来の改変型FAD−GDHと同等の特性を有し、しかも糖鎖結合量が少なくかつ均一であるFAD−GDHを効率的に組換え生産することができる。従って、本発明は、血糖自己測定バイオセンサ用の試薬として好適なFAD−GDHを生産するために極めて有用である。

Claims (4)

  1. 糖鎖結合量が少なくかつ均一であるフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法であって、クリプトコッカス(Cryptococcus)属の微生物中で、以下の(A)または(B)の塩基配列で表わされるフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼ遺伝子の5′側に以下の(C)〜(H)からなる群より選択されるいずれかのアミノ酸配列をコードする塩基配列が結合された融合DNAを発現させる工程を含むことを特徴とする方法:
    (A)配列番号8で示される塩基配列;
    (B)配列番号8で示される塩基配列に対して90%以上相同な塩基配列であって、フラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼ酵素活性を持つタンパク質をコードする塩基配列;
    (C)配列番号9で示されるアミノ酸配列;
    (D)配列番号10で示されるアミノ酸配列;
    (E)配列番号11で示されるアミノ酸配列;
    (F)配列番号12で示されるアミノ酸配列;
    (G)配列番号13で示されるアミノ酸配列;
    (H)配列番号14で示されるアミノ酸配列。
  2. 微生物が、クリプトコッカスsp.S−2(Cryptococcus sp.S−2)(受託番号FERM BP−10961)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法によって生産されるフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼ酵素タンパク質であって、糖鎖を含んだ状態で75〜90kDaの分子量を有することを特徴とするタンパク質。
  4. グルコースを基質とする酵素として、請求項3に記載のフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼ酵素タンパク質を使用することを特徴とする血糖自己測定用バイオセンサ。
JP2012255852A 2011-12-02 2012-11-22 フラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法 Active JP5277482B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012255852A JP5277482B2 (ja) 2011-12-02 2012-11-22 フラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011264406 2011-12-02
JP2011264406 2011-12-02
JP2012255852A JP5277482B2 (ja) 2011-12-02 2012-11-22 フラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013135663A true JP2013135663A (ja) 2013-07-11
JP5277482B2 JP5277482B2 (ja) 2013-08-28

Family

ID=48535340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012255852A Active JP5277482B2 (ja) 2011-12-02 2012-11-22 フラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5277482B2 (ja)
WO (1) WO2013080881A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015019674A1 (ja) * 2013-08-07 2015-02-12 東洋紡株式会社 ムコール属由来のフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法
WO2016114334A1 (ja) * 2015-01-16 2016-07-21 東洋紡株式会社 Fad依存型グルコースデヒドロゲナーゼ
JPWO2016163448A1 (ja) * 2015-04-09 2018-02-08 東洋紡株式会社 グルコース測定用酵素製剤

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006101239A1 (ja) * 2005-03-25 2006-09-28 Ikeda Food Research Co., Ltd. 補酵素結合型グルコース脱水素酵素及びこれをコードするポリヌクレオチド
WO2009119728A1 (ja) * 2008-03-27 2009-10-01 東洋紡績株式会社 糸状菌由来フラビンアデニンジヌクレオチド依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(fadgdh)

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006101239A1 (ja) * 2005-03-25 2006-09-28 Ikeda Food Research Co., Ltd. 補酵素結合型グルコース脱水素酵素及びこれをコードするポリヌクレオチド
WO2009119728A1 (ja) * 2008-03-27 2009-10-01 東洋紡績株式会社 糸状菌由来フラビンアデニンジヌクレオチド依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(fadgdh)

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6013004407; 日本農芸化学会大会講演要旨集 , 2009, p. SHI18 *

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015019674A1 (ja) * 2013-08-07 2015-02-12 東洋紡株式会社 ムコール属由来のフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法
JPWO2015019674A1 (ja) * 2013-08-07 2017-03-02 東洋紡株式会社 ムコール属由来のフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法
WO2016114334A1 (ja) * 2015-01-16 2016-07-21 東洋紡株式会社 Fad依存型グルコースデヒドロゲナーゼ
JPWO2016114334A1 (ja) * 2015-01-16 2017-10-26 東洋紡株式会社 Fad依存型グルコースデヒドロゲナーゼ
US11072809B2 (en) 2015-01-16 2021-07-27 Toyobo Co., Ltd. FAD-dependent glucose dehydrogenase
JPWO2016163448A1 (ja) * 2015-04-09 2018-02-08 東洋紡株式会社 グルコース測定用酵素製剤
US10913971B2 (en) 2015-04-09 2021-02-09 Toyobo Co., Ltd. Enzyme preparation for use in measurement of glucose

Also Published As

Publication number Publication date
JP5277482B2 (ja) 2013-08-28
WO2013080881A1 (ja) 2013-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7741100B2 (en) Method for highly expressing recombinant glucose dehydrogenase derived from filamentous fungi
JP4836017B2 (ja) 糸状菌由来グルコースデヒドロゲナーゼを組換え体で高発現するための方法
JP6342326B2 (ja) D−グルカル酸生産菌およびd−グルカル酸の製造方法
JP2007289148A (ja) アスペルギルス・オリゼ由来グルコースデヒドロゲナーゼの製造方法
JPWO2009069381A1 (ja) フラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコース脱水素酵素遺伝子が導入された形質転換体、及び該形質転換体を用いたフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコース脱水素酵素の製造法
JP5408125B2 (ja) 糸状菌由来フラビンアデニンジヌクレオチド依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(fadgdh)
JP2010035448A (ja) 基質特異性が向上したフラビンアデニン依存性グルコースデヒドロゲナーゼ改変体
JP6783658B2 (ja) 組換え微生物及びその使用方法
JP5245060B2 (ja) 改善された発現特性を示す改変型ペルオキシダーゼ酵素遺伝子、及びそれを使用したペルオキシダーゼの生産方法
JP5277482B2 (ja) フラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法
JP6461793B2 (ja) ムコール属由来のフラビンアデニンジヌクレオチド結合型グルコースデヒドロゲナーゼの生産方法
JPWO2003091430A1 (ja) グルコース脱水素酵素βサブユニット及びそれをコードするDNA
JP4216719B2 (ja) ハロゲン化合物耐性新規ギ酸脱水素酵素及びその製造方法
JP2016208916A (ja) フラビンアデニンジヌクレオチド依存型グルコース脱水素酵素活性を有する変異型タンパク質
US20090087874A1 (en) Glucose dehydrogenase and production thereof
KR101228974B1 (ko) 락토바실러스 람노수스 유래 내열성물 생성 nadh 산화효소 및 그 생산 방법
JP5115708B2 (ja) 新規過酸化水素生成型nadhオキシダーゼ及びそれをコードするdna
JP2006230329A (ja) 酢酸発酵能が増強された酢酸菌、及び該酢酸菌を用いた食酢の製造方法
JP4312608B2 (ja) 酢酸菌のスクアレン−ホペンサイクラーゼ遺伝子、該遺伝子を用いて育種された酢酸菌、及び該酢酸菌を用いた食酢の製造方法
JP2006246701A (ja) 中央代謝系の酵素活性が増強された酢酸菌、及び該酢酸菌を用いた食酢の製造方法
JP4415247B2 (ja) 新規なグリセロールキナーゼ、該遺伝子及び該遺伝子を用いたグリセロールキナーゼの製造法
JP6952296B2 (ja) エンハンサー
WO2003095635A2 (de) Für eine mannitol-2-dehydrogenase codierende nukleotidsequenz sowie verfahren zur herstellung von d-mannitol
JP6619152B2 (ja) フラビンアデニンジヌクレオチド依存型グルコース脱水素酵素活性を有するキメラタンパク質
KR20220052762A (ko) 슈도모나스 속 미생물로부터 유래한 락토오스 옥시데이즈 효소 및 이를 이용한 락토비온산 생산방법

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130430

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130430

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5277482

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250