JP2013135625A - 温室の暖房設備 - Google Patents

温室の暖房設備 Download PDF

Info

Publication number
JP2013135625A
JP2013135625A JP2011287723A JP2011287723A JP2013135625A JP 2013135625 A JP2013135625 A JP 2013135625A JP 2011287723 A JP2011287723 A JP 2011287723A JP 2011287723 A JP2011287723 A JP 2011287723A JP 2013135625 A JP2013135625 A JP 2013135625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
greenhouse
air
cultivation
hot air
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011287723A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5974481B2 (ja
Inventor
Jiro Nakada
次郎 中田
Yoshiaki Sakai
義明 坂井
Masato Tada
誠人 多田
Hiroichi Muta
博一 牟田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2011287723A priority Critical patent/JP5974481B2/ja
Publication of JP2013135625A publication Critical patent/JP2013135625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5974481B2 publication Critical patent/JP5974481B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Abstract

【課題】 本発明は、温風を吹き出して暖房する暖房設備において、温室内での温度むらを抑え、最適で良好な栽培を維持することを課題とする。
【解決手段】 温風を吹き出して加温する第一加温装置(31)及び第二加温装置(32)を設け、第一加温装置(31)は、燃料を燃焼させる燃焼炉(23)と、燃焼炉(23)で加熱された空気を送る温風管(25)と、温風管(25)で送られる温風を温室の内方へ向けて吹き出す複数の第一温風吹出口(33)を備えると共に、燃焼炉(23)及び温風管(25)を温室外に配置し、第二加温装置(32)は、電力により空気を加熱し、温風を温室の内方へ向けて吹き出す第二温風吹出口を備えると共に、温室内に配置され、複数の第一温風吹出口(33)の間に、第二加温装置(32)及び第二温風吹出口を配置した温室の暖房設備とした。
また、上記温室の暖房設備において、温風管(25)を地下に埋設した。
【選択図】図1

Description

この発明は、温室の暖房設備に関し、植物の栽培の技術分野に属する。
化石燃料を燃焼させた熱を利用して温水を加温するボイラーである第一加温装置と、化石燃料以外から発生する熱を利用して温水を加温する太陽熱温水器である第二加温装置と、第一加温装置及び第二加温装置に温水を供給する加温管と、加温管により加温された温水をポンプへ供給するための第一供給管と、ポンプからの温水を温室内の暖房用管へ供給するための第二供給管と、暖房用管から加温管へ温水を戻すための戻り管を設け、加温管、第一供給管、第二供給管、暖房用管及び戻り管を経由する温水の循環経路を構成した温室の暖房設備が知られている(特許文献1参照)。
この温室の暖房設備は、温室を温室内で循環させて暖房する構成であるので、空気を加温し温風を吹き出して暖房する暖房設備と比較して、温室内での温度むらが少なく、温室内での暖房を均一に行える利点があるが、加温において熱量及び加温時間を要し、速やかに暖房が行えなかったり、加温に要する熱量が大きいのでランニングコストを要したり、という短所もある。
特開2008−220217号公報
本発明は、温風を吹き出して暖房する暖房設備において、温室内での温度むらを抑え、最適で良好な栽培を維持することを課題とする。
上記課題を解決するために、次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に係る発明は、温風を吹き出して加温する第一加温装置(31)及び第二加温装置(32)を設け、第一加温装置(31)は、燃料を燃焼させる燃焼炉(23)と、燃焼炉(23)で加熱された空気を送る温風管(25)と、温風管(25)で送られる温風を温室の内方へ向けて吹き出す複数の第一温風吹出口(33)を備えると共に、燃焼炉(23)及び温風管(25)を温室外に配置し、第二加温装置(32)は、電力により空気を加熱し、温風を温室の内方へ向けて吹き出す第二温風吹出口を備えると共に、温室内に配置され、複数の第一温風吹出口(33)の間に、第二加温装置(32)及び第二温風吹出口を配置した温室の暖房設備とした。
請求項2に係る発明は、温風管(25)を地下に埋設した請求項1に記載の温室の暖房設備とした。
請求項1に係る発明によると、温風を吹き出して加温する第一加温装置31及び第二加温装置32により、速やかに暖房が行える。また、燃料を燃焼させて熱量を得る第一加温装置31と、電力により熱量を得る第二加温装置32の併用により、例えば、燃料が安価であるときは第一加温装置31を優先的に運転させ、電力料金が安価であるときは第二加温装置32を優先的に運転させる等、ランニングコストの低減を図ることができる。更に、第一加温装置31の燃焼炉23及び温風管25を温室外に配置し、第二加温装置32を温室内に配置したので、栽培施設において第一加温装置31と第二加温装置32を交錯させずに合理的に配置することができる。しかも、複数の第一温風吹出口33の間に、第二加温装置32及び第二温風吹出口を配置したので、温室内での暖房の均一化を図ることができる。
請求項2に係る発明によると、請求項1に係る発明の効果に加えて、温風管25を地下に埋設したので、温風管25により温室内への太陽光を遮ることを抑え、植物の生育を促進できる。
栽培施設を判り易く示す平面図 移動用帯体を示す正面図 移動用帯体を示す平面図 エアダクトを示す正面図 異なる形態のエアダクトを示す正面図 栽培ベッドの下方の構造を示す側面図 栽培ベッドの下方の構造を示す正面図 水路及びダクトを示す側面図 水路及びダクトを示す正面図 栽培ベッドの上方にダクトを配置した形態を示す側面図 栽培ベッドの上方にダクトを配置した形態を示す正面図 養液供給装置の養液移送系統を判り易く示す図 土壌の放射能の濃度を測定する放射能センサを設けた形態を判り易く示す図 栽培植物の上部領域、上下中間領域及び下部領域を示す図 各モードと栽培条件の関係を示す図表 1年間における市場価格の変遷と年間生産計画を示すグラフ 反射板を示す正面図(a:通常の栽培状態、b:折りたたみ状態) 異なる形態の反射板を示す正面図 異なる形態の反射板を示す正面図 異なる形態の反射板を収納する状態を示す側面図 エア供給回路を判り易く示す図
この発明の実施の一形態を、以下に説明する。尚、以下の実施の形態は、あくまで実施の一形態であって、特許請求の範囲を拘束するものではない。
栽培施設は、暖房機や加湿機等により温度及び湿度等の室内環境が管理される温室である栽培室1と、該栽培室1に隣接する作業室2を備えている。前記栽培室1内の中央には作業者又は作業移動車(作業台車)あるいは防除作業車等が通過できるメイン通路4を設けており、このメイン通路4は、路面がコンクリートで構成されたコンクリート通路である。メイン通路4の両側の側方位置には、栽培条となる栽培ベッド5を多数列配置した作物を栽培するための栽培スペース6を構成している。尚、前記栽培ベッド5はロックウールで形成され、作業室2内の養液供給装置7から各栽培ベッド5へ養液が供給される構成となっている。また、メイン通路4の作業室2側の端には開閉扉を備える栽培室1への出入り口8を設け、出入り口8を介して隣接する作業室2へ行き来できる構成となっている。そして、作業移動車をメイン通路4から各栽培条(各栽培ベッド5)の間のサブ通路9に移動させ、該サブ通路9で栽培条(栽培ベッド5)に沿って作業移動車3を移動させながら栽培条に対する各種作業を行うことができる。尚、作業室2内には、前述した養液供給装置7と、収穫されたトマト等の収穫物(果実)を重量や大きさあるいは等級別に選別する選別装置を備えている。
栽培条(栽培ベッド5)の上側には、該栽培条に沿う誘引ワイヤ80を各栽培条ごとに左右に2本設けている。栽培条に一列に並ぶ栽培植物(栽培株)は、左右の誘引ワイヤ80により交互に振り分けて誘引される構成となっており、誘引ワイヤ80から垂れ下がる誘引紐81により誘引される。従って、例えばトマトを栽培する場合、トマトの茎が栽培ベッド5から誘引紐81を伝って伸長することになる。
従来から、各栽培植物(栽培株)が効率良く受光するためには各栽培植物(栽培株)の間隔が栽培室1内全体にわたって略同等となるのが理想であり、そのために、誘引ワイヤ80はサブ通路9の上方に位置しており、栽培植物がサブ通路9上にはみ出るようにしている。ところが、サブ通路9で作業移動車3を移動させながら栽培条に対する各種作業を行うとき、栽培植物がサブ通路9上にはみ出ていると、作業移動車3の移動の邪魔になり、作業が行いにくいおそれがある。そこで、誘引ワイヤ80よりも低位で栽培ベッド5よりも上位で作業移動車3と同じ高さとなる位置には、各栽培条ごとに左右に振り分けられた栽培植物を栽培ベッド5側へ移動させる移動用帯体82を設けている。この移動用帯体82は、栽培植物の側方で該栽培植物に対してサブ通路9側に栽培条に沿って延設され、一端が栽培条の端部に固定され、他端は帯体巻取りモータ83で駆動する帯体巻取り装置84により巻き取りあるいは繰り出しできる構成となっており、帯体巻取りモータ83で巻き取りあるいは繰り出しすることにより、栽培条に沿う帯体の長さを変更できる。これにより、通常栽培時には、帯体巻取り装置84により帯体を繰り出して栽培条に沿う帯体を長くすることにより、栽培植物は移動用帯体82にあまり規制されずにサブ通路9上にはみ出る位置となる。作業移動車3による作業時には、作業移動車3がサブ通路9に進入してきたことを移動用帯体82に設けた進入検出センサ85により検出すると、帯体巻取り装置84により帯体を巻き取って栽培条に沿う帯体を短くすることにより、栽培植物は移動用帯体82により栽培ベッド5側に寄せられ、作業移動車3の移動スペースを確保する。これにより、作業移動車3がサブ通路9に進入するのに連動して移動用帯体82が自動的に作動し、栽培植物が作業移動車3の移動の邪魔になるのを防止するため、作業移動車3の移動スペースの確保に作業者の手を煩わせることを抑え、作業性が向上する。尚、移動用帯体82は、内部に進入検出センサ85の検出子となるワイヤを備えている。尚、進入検出センサ85は防除作業車がサブ通路9に進入してきた場合も同様に検出でき、移動用帯体82は、作業移動車3だけでなく、防除作業車がサブ通路9に進入するのに連動して作動する。
上述の形態とは別の形態として、逆に、栽培条ごとの左右の誘引ワイヤ80を互いに近づけて配置し、誘引紐81により誘引される栽培植物を、サブ通路9上の作業空間(作業移動車3の移動スペース)を確保できる位置に配置し、左右に振り分けられた栽培植物の間に、左右幅を拡大させることができる左右幅変更部材となる膨張可能なエアダクト10を設け、エアダクト10を膨張(左右幅変更部材の左右幅を拡大)させることにより、左右に振り分けられた栽培植物の互いの間隔を広くとり、各々の栽培植物が太陽光を良好に受けることができる構成としてもよい。エアダクト10は、栽培条の方向に長く構成され、エアダクト10の断面形状は、左右幅が小さく、上下に延びる栽培植物に的確に作用するべく、断面の上下幅が大きい楕円形状になっている。従って、通常の栽培時は、エアダクト10にエアを供給してエアダクト10を左右方向に膨張させ、膨張したエアダクト10に栽培植物が押され、左右に振り分けられた栽培植物が互いに反対側に移動して互いの間隔を広げる。一方、サブ通路9上から作業するときは、エアダクト10にエアを供給せずにエアダクト10を萎ませ、栽培植物は重力により誘引ワイヤ80の真下で鉛直方向に延びる状態となり、左右に振り分けられた栽培植物の互いの間隔を狭める。尚、エアダクト10は、透明又は半透明であり、太陽光が透光される構成としている。そして、太陽光がエアダクト10内を通過することにより散乱し、エアダクト10から植物へ上下方向で均一に光を供給することができる。尚、エアダクト10を、散乱性フィルム等の散乱効果のある素材で形成することが望ましい。また、後述する第一加温装置31や第二加温装置32等の温風暖房機からの温風をエアダクト10内に供給する構成とすれば、エアダクト10が加温されて近接する栽培植物への加温を良好に行うことができる。
更に、上述のエアダクト10は断面を楕円形状としたが、エアダクト10の断面を四角形状に構成してもよい。このエアダクト10は、上下の固定フレーム11の間で左右のフィルム12を繋げて構成されている。複数(2個)のエアダクト10を上下に連ねて設け、上下のエアダクト10間の固定フレーム11は上下のエアダクト10で兼用している。尚、固定フレーム11及びフィルム12は、共に透明又は半透明であり、太陽光が透光される構成としている。このエアダクト10は、エアを供給しても膨張せず、単に栽培植物間の空間を確保する構成となっている。栽培植物間の空間を確保することで、前記空間から左右の栽培植物が太陽光を良好に受けることができる。
尚、エアダクト10内に照明装置13を設けることにより、左右の栽培植物が照明装置13からの光を効率良く受光できる。照明装置13は、必要に応じて入切する構成とすればよい。
栽培ベッド5を支持する架台14は、パイプ材を折り曲げて構成され、栽培条方向に延び栽培ベッド5を載置する上部と、該上部の両端を各々下方に屈曲させて形成された上下方向に延びる端部を備え、端部の下端を地面に打ち込んで固定される。パイプ材で構成される架台14は、パイプ材の一端から暖房用の温水又は冷却用の冷却水を流水できる構成となっており、栽培ベッド5を暖房又は冷却して栽培植物の根圏部を冷暖房する構成となっている。冷却用の冷却水として、18〜20℃程度の低温である地下水を使用する。架台14の上部を下側から受けて支持する正面視門型の支持フレーム15を栽培条方向の適宜位置に複数(2個)設けており、該支持フレーム15もパイプ材で構成されている。また、栽培ベッド5の下方には、除湿用パイプ16を設けている。この除湿用パイプ16は、地下水である冷水を流水して低温となることにより、表面に空気中の水分を結露させて除湿する構成であり、栽培条方向(前後方向)に延びる複数本の水平部と、複数本の水平部の両端の各々を接続して上下方向に延びる端部を備え、端部の下端を地面に打ち込んで固定される。栽培ベッド5から下方の架台14、支持フレーム15及び除湿用パイプ16を覆う断熱用の発泡スチロールで形成された断熱カバー17を設けている。そして、断熱カバー17内には除湿用パイプ16へ向けて前後方向に送風する循環用ファン18を設けており、循環用ファン18により断熱カバー17内の空気を循環して冷暖房効果及び除湿効果を高める構成としている。これにより、冷暖房用の配管を架台14で兼用できると共に、断熱カバー17により栽培植物の根圏部の冷暖房の効率を高めることができ、コストダウンが図れる。しかも、冷暖房の効率を高めることにより発生しやすくなる断熱カバー17内の湿度過多を、断熱カバー17内の除湿用パイプ16で除湿して防止できる。尚、冷却水として、栽培室1の外部に配置した養液供給装置7の原水タンク44内の水を使用してもよい。
また、別の形態として、異なる冷却装置を構成することができる。この冷却装置は、栽培ベッド5の下方に水を貯留する水路19を栽培条方向に延ばして設け、不織布で形成したダクト20の下部を水路19の水に接触させ、水路19の水を吸水させることによりダクト20を湿らせ、湿らせたダクト20内に冷却用ファン21が送風することにより、ダクト20から気化冷却された空気を上方の栽培ベッド5へ供給する構成となっている。尚、水路19の水は、地下水を利用してもよく、栽培ベッド5からの排液を利用してもよい。図例では、架台14を構成するパイプに地下水を流水し、該パイプから水路19に地下水が供給される構成としている。これにより、従来の吸水した板状のパットと送風ファンを使用するパットアンドファンの冷却装置と比較して、効率良く冷却できる。
また、前記ダクト20を、栽培ベッド5の上方で且つ左右に振り分けた栽培植物の間に配置する構成としてもよい。これにより、栽培植物の近傍を冷却でき、更なる冷却効果の向上が図れると共に、植物の生長点や果実等の局所の冷却も可能になる。
ところで、養液供給装置7は、養液を貯留する第一タンク41並びに第二タンク42、硝酸を貯留する酸タンク43及び原水を貯留する原水タンク44を備え、これらのタンク41,42,43,44内に貯留する液が各主開閉バルブ45,46,47,48を介して混合装置49に供給され、該混合装置49で混合される構成となっている。尚、前記第一タンク41と第二タンク42とは、互いに肥料成分の異なる養液を貯留している。第一タンク41、第二タンク42並びに酸タンク43から混合装置49への供給経路(供給パイプ50,51,52)において、前記各主開閉バルブ45,46,47の供給上手側には、各々混合前のフィルター53,54,55を設けている。更に、該混合前フィルター53,54,55の供給上手側には、各々副開閉バルブ56,57,58を設けている。混合装置49で混合された養液は、養液ポンプ59及び混合後のフィルター60を介して給液パイプ61により栽培室1内の各栽培ベッド5へ供給される。
そして、酸タンク43からの供給経路(供給パイプ52)において、副開閉バルブ58及び混合前フィルター55より供給下手側で主開閉バルブ47より供給上手側には、分岐パイプ62(分岐経路)を接続している。この分岐パイプ62(分岐経路)は、第一タンク41及び第二タンク42からの供給経路(供給パイプ50,51)における副開閉バルブ56,57及び混合前フィルター53,54より供給下手側で主開閉バルブ45,46より供給上手側の各々の位置に接続され、酸タンク43内の硝酸を第一タンク41及び第二タンク42からの供給経路(供給パイプ50,51)へ供給可能に構成している。尚、前記分岐パイプ62の中途部には、電磁式の分岐用の開閉バルブ63を設けている。第一タンク41及び第二タンク42からの供給パイプ50,51において、分岐パイプ62の接続部より供給下手側で主開閉バルブ45,46より供給上手側には、供給パイプ50,51内の流量を検出する流量センサ64,65を各々設けている。また、養液ポンプ59及び混合後のフィルター60より供給下手側には栽培室1内の各栽培ベッド5すなわち給液パイプ61へ液を供給せずに排出するための排出パイプ66を接続しており、該排出パイプ66に設けた電磁式の排出用の開閉バルブ67により、養液ポンプ59から吐出する液を給液パイプ61へ供給する給液状態と排出パイプ66を介して外部に排出する排出状態に切替可能に構成している。
従って、栽培室1内の各栽培ベッド5へ養液を供給する通常状態では、分岐用開閉バルブ63及び排出用開閉バルブ67を閉じ、混合装置49で混合された養液を給液パイプ61へ供給する。この養液供給時に、各々の流量センサ64,65により第一タンク41及び第二タンク42からの供給パイプ50,51内の流量を逐次検出する。そして、養液供給時の供給パイプ50,51内の流量が所定値以下になった場合は、栽培室1内の各栽培ベッド5への養液供給を停止しているときに、制御装置により自動的に分岐用開閉バルブ63及び排出用開閉バルブ67を開いて養液ポンプ59を駆動し、酸タンク43内の硝酸を分岐パイプ62を介して第一タンク41及び第二タンク42からの供給パイプ50,51へ供給し、該硝酸を排出パイプ66を介して外部に排出する。このとき、第一タンク41及び第二タンク42からの供給パイプ50,51において各々の副開閉バルブ56,57を自動的に閉じ、前記供給パイプ50,51に供給される硝酸が該供給パイプ50,51を逆流して第一タンク41及び第二タンク42へ供給されない。
また、養液ポンプ59の供給下手側で混合後のフィルター60の供給上手側には、養液ポンプ59から吐出される養液を分岐して養液ポンプ59の供給上手側で混合装置49の供給下手側に戻す循環経路(循環パイプ68)を接続している。この循環経路(循環パイプ68)には電磁式の戻り用の開閉バルブ69を設けており、混合後フィルター60の供給下手側に設けた圧力センサ70により給液パイプ61への養液供給における圧力変動が大きいことを検出すると、制御装置により自動的に前記戻り用の開閉バルブ69を開いて養液を循環経路(循環パイプ68)を介して循環させ、給液パイプ61内の圧力を安定させる構成となっている。また、前記循環経路(循環パイプ68)には循環される養液の温度を検出する温度センサ71を設けており、該温度センサ71により養液の温度が所定値以上に上昇したことを検出すると、制御装置により強制的に養液ポンプ59を停止させて循環パイプ68で養液を循環させないようにして養液の温度低下を促すように構成している。
原水タンク44には、養液の肥料濃度を検出するECセンサ86と、養液のペーハー値を検出するPHセンサ87とを備えている。このECセンサ86及びPHセンサ87の検出値に基づき、混合装置49で混合される養液が所望の肥料濃度及びペーハー値となるよう、制御装置のメインの養液供給コントローラ88により各主開閉バルブ45,46,47,48を制御する構成となっている。制御装置には予備制御盤89を設けており、メインの養液供給コントローラ88が故障したときには、各主開閉バルブ45,46,47,48の制御を前記予備制御盤89により行える構成とし、該予備制御盤89の制御に切り替えると、各主開閉バルブ45,46,47,48を予め設定した時間のみ開いて養液を作成し、養液を各栽培ベッド5へ簡易的に供給できる。
この栽培室1の暖房設備は、燃料である籾殻を燃焼させた熱を利用して温風を吹き出す第一加温装置31と、電力により加熱した空気を温風として吹き出す第二加温装置(ヒートポンプ)32を備えている。第一加温装置31には、籾殻を貯留する籾殻タンク22と、籾殻タンク22から供給される籾殻を燃焼させる燃焼炉23と、燃焼炉23で籾殻を燃焼して生成される灰を貯留する灰タンク24と、燃焼炉23で加熱された空気を温風管25へ送る送風ファン26を備える籾殻燃焼ユニット27を設けている。籾殻燃焼ユニット27は、作業室2とは反対側の位置で栽培室1に隣接して栽培室1の外側に配置されている。尚、平面視で長方形状の栽培室1の対向する一方の短辺部28に隣接して作業室2を配置し、他方の短辺部28に隣接して籾殻燃焼ユニット27を配置している。温風管25は、籾殻燃焼ユニット27に配置した吸気口29から栽培室1内に配置した複数の吹出口となる第一温風吹出口33へ温風を分岐して供給する構成となっており、籾殻燃焼ユニット27から栽培室1の前記他方の短辺部28の外側に沿い、更に栽培室1の対向する各々の長辺部34の外側に沿って配管され、各々の長辺部34ごとに計2本設けられている。尚、送風ファン26の送風作用により、温風管25内で温風が移送され、第一温風吹出口33から温風が吹き出される。複数の第一温風吹出口33は、栽培室1の長辺部34の栽培室1内と外部を仕切る壁部近くの栽培室1内で、且つ各々の長辺部34において所定間隔おきに4個ずつ計8個配置され、該壁部とは反対側すなわち栽培室1の内方へ向けて設けられている。尚、長辺部34に沿う4個の第一温風吹出口33間を構成する3箇所の間隔は、作業室2側の1箇所のみが小さく、残りの2箇所の間隔が前記1箇所よりも大きい同じ間隔に設定されている。従って、燃焼炉23及び温風管25を、栽培室1外に配置している。
第二加温装置32は、栽培室1内の長辺部34の壁部近くで、且つ、長辺部34に沿って配置される第一温風吹出口33の間と、栽培室1内の四隅部に配置されている。前記第一温風吹出口33の間である前記残りの2箇所の中央位置に計2個の第二加温装置32を並べて各々配置し、前記第一温風吹出口33の間である前記作業室2側の1箇所において作業室2側に偏った位置に1個の第二加温装置32を配置し、栽培室1内の四隅部に各々1個の第二加温装置32を配置し、栽培室1内には計14個の第二加温装置32を配置している。各々の第二加温装置32には、温風を吹き出す吹出口となる第二温風吹出口を備えている。各々の第二温風吹出口は、栽培室1の長辺部34の壁部近くの栽培室1内で、且つ該壁部とは反対側すなわち栽培室1の内方へ向けて設けられている。従って、複数の第一温風吹出口33の間に、第二加温装置32及び第二温風吹出口を配置している。
第一温風吹出口33及び第二温風吹出口は、栽培室1内のサブ通路9の方向(短辺部28の方向)へ向けて温風を吹き出すので、温風をサブ通路9上の空間を通って栽培室1内全域にいきわたらせることができ、温室内での暖房の均一化を図ることができる。
一方、栽培室1には、栽培室1内の室温を検出する室温センサ74を設けている。そして、制御部(コントローラ)38が、第一の設定室温よりも室温センサ74で検出される検出室温が低いとき、第一加温装置31を運転する。更に、第二の設定室温よりも室温センサ74で検出される検出室温が低いとき、第一加温装置31及び第二加温装置32を運転する。尚、第二の設定室温は、第一の設定室温よりも低温に設定されている。
また、第一加温装置31は、燃焼炉23の清掃や灰タンク24内の灰の除去等、週一回程度の清掃を行わなければならない。その清掃時に第一加温装置31の運転を停止したときには、第一の設定室温よりも検出室温が低くなれば、第二加温装置32を運転する制御に自動的に切り替える構成としている。尚、第一加温装置31の運転を停止したときは、第二加温装置32でのみ暖房しなければならず、暖房効果が低下するので、第一の設定室温よりも高い第三の設定室温を設定し、第三の設定室温よりも検出室温が低くなれば、第二加温装置32を運転する制御に自動的に切り替える構成としてもよい。よって、第二加温装置32により、継続的に暖房運転ができる。
また、上述では、温風管25を、籾殻燃焼ユニット27から栽培室1の外側に壁部に沿って配管したので、壁部が透明又は半透明で太陽光を栽培室1内に取り込む構成としたとき、温風管25により栽培室1内へ供給される太陽光を遮ることになってしまう。そこで、温風管25の栽培室1の短辺部28から長辺部34に沿う横方向に延びる部分を地下に埋設すれば、栽培室1内へ供給される太陽光を遮ることが抑えられ、栽培室1内へ太陽光を十分に取り込むことで栽培室1内の室温上昇効果が図れ、暖房設備による暖房のランニングコストの低減が図れると共に、植物の光合成を促進でき、植物の生育を促進できる。
栽培室1内には、前記室温センサ74の他に、日射量を測定する日射量センサと、上方から栽培植物の葉を撮影する撮影装置と、炭酸ガスを供給する炭酸ガス施肥装置を設けている。室温センサ74で検出される室温と、日射量センサで測定される日射量と、撮影装置で撮影したデータから割り出される栽培植物の葉の面積から、制御部(コントローラ)38により必要な炭酸ガス供給量を演算し、該炭酸ガス供給量に基づいて炭酸ガス施肥装置を吐出する。具体的には、室温が高いほど炭酸ガス供給量を大きく設定し、日射量が高いほど炭酸ガス供給量を大きく設定し、栽培植物の葉の面積が大きいほど炭酸ガス供給量を大きく設定し、炭酸ガスを必要とする植物の光合成が活発になる状況であるほど炭酸ガスを多く供給する。これにより、無駄なく必要に応じて炭酸ガスを供給でき、植物の生育を促進すると共に、ランニングコストの低減が図れる。従来は、栽培室1内に設けた炭酸ガス濃度センサの検出による炭酸ガス濃度に基づいて、所望の濃度にするべく炭酸ガスを供給していたので、植物の光合成があまり活発でない状況でも炭酸ガスを供給してしまい、無駄に炭酸ガスを供給する可能性がある。尚、栽培室1内に炭酸ガス濃度センサを設け、室温、日射量及び葉の面積に拘らず、炭酸ガス濃度が所定値以上であれば炭酸ガスの供給を停止する構成とすれば、更に炭酸ガスの無駄を抑えることができ、更なるランニングコストの低減が図れる。
また、栽培室1外に放射能の濃度を測定する放射能センサを設け、放射能センサで測定される放射能の濃度が高ければ、自動的に栽培室1の天窓を閉じる等の栽培室1の換気(外気の導入)を規制する制御を実行する。これにより、栽培室1内の作物が放射能に汚染されることを防止でき、安全で安心な収穫物を消費者に提供することができる。また、上述と同じ目的で、栽培室1外の土壌の放射能の濃度を測定する放射能センサ37を設け、放射能センサで測定される放射能の濃度が高ければ、養液供給装置7の原水タンク44へ井戸水を供給する井戸水用開閉バルブ35を閉じ、原水タンク44への井戸水の供給を規制する制御を実行する。尚、井戸水の他に、原水タンク44へは水道水用開閉バルブ36を介して水道水を供給できる構成となっており、井戸水を供給できないときは水道水を供給する。また、原水タンク44内の水の放射能の濃度を測定する放射能センサ37も設けており、原水タンク44内の水が既に放射能に汚染されていると判断されるときは、養液供給装置7による養液供給を停止する制御を実行する。また、作物の栽培過程において、栽培室1内の室温及び栽培室1外の外気温等の変遷に基づく環境履歴、防除作業の履歴、栽培作物の糖度の変遷等の作物品質履歴並びに作物を撮影した画像に伴う撮影履歴と共に、前述した放射能の濃度の変遷に基づく放射能濃度履歴をまとめて栽培履歴として残し、作物の出荷先や消費者に開示し、作物の安全性をアピールすることができる。
また、栽培植物を撮影する撮影装置を搭載した撮影作業車を、サブ通路9上で走行させることができる。撮影作業車は、上下に延びる栽培植物を撮影するべく撮影装置を昇降可能に設けている。撮影装置の昇降位置に基づいて、上部領域91を撮影しているときは画像解析により栽培植物の葉の面積を判断し、上下中間領域92を撮影しているときは画像解析により収穫可能な果房の数を判断し、下部領域93を撮影しているときは画像解析により栽培植物の葉の面積を判断する。そして、上部領域91の葉の面積から誘引紐81の繰出作業が必要か否かを判断する。つまり、葉の面積が小さければ栽培植物が未だ誘引ワイヤ80に近いところまであまり伸長していないと判断して繰出作業が不要と判断し、葉の面積が大きければ栽培植物が誘引ワイヤ80に近いところまで伸長している判断して繰出作業が必要と判断し、予め設定した繰出作業時間を考慮する。また、上下中間領域92の収穫可能な果房の数から収穫作業時間を判断する。つまり、収穫可能な果房の数に対応して、数が多いほど収穫作業時間が長いと判断し、数が少ないほど収穫作業時間が短いと判断する。また、下部領域93の葉の面積から葉欠き作業時間を判断する。つまり。葉の面積が小さければ葉欠き作業時間が短いと判断し、葉の面積が大きければ葉欠き作業時間が長いと判断する。これらの作業時間を作業をするサブ通路9ごとに合算し、各々のサブ通路9で作業者が要する作業時間を推測する。この作業時間の推測により、作業者の人員や割り振り、一日で作業をする領域の設定、作業者の賃金の設定等を行うことができ、栽培管理を適正に且つ容易に行える。
ところで、収穫物の出荷においては、収益性の向上を目的として、収穫物の価格が高くなる時期には出荷量を多くし、収穫物の価格が低くなる時期には出荷量を抑えることが望ましい。そこで、収穫物の市場価格の推移を分析し、市場価格が高いときには栽培植物を促成させる促成モードを設定し、市場価格が低いときには栽培植物の生育を抑制させる抑制モードを設定し、市場価格が標準的であるときには標準モードを設定する。促成モードでは、栽培室1内の目標室温を適温に設定して暖房設備を制御し、栽培室1内の目標炭酸ガス濃度を高めに設定して炭酸ガス施肥装置を制御し、養液の目標肥料濃度を高めに設定して養液供給装置7を制御し、目標日射量を高めに設定して照明装置13等の栽培光を補う補光装置を制御する。抑制モードでは、栽培室1内の目標室温をかなり低めに設定して暖房設備を制御し、栽培室1内の目標炭酸ガス濃度を低めに設定して炭酸ガス施肥装置を制御し、養液の目標肥料濃度を低めに設定して養液供給装置7を制御し、目標日射量を低めに設定して遮光カーテン等の遮光装置を制御する。標準モードでは、栽培室1内の目標室温をやや低めに設定して暖房設備を制御し、栽培室1内の目標炭酸ガス濃度を標準に設定して炭酸ガス施肥装置を制御し、養液の目標肥料濃度を標準に設定して養液供給装置7を制御し、目標日射量を標準に設定して補光装置及び遮光装置を作動させない制御をする。つまり、各モードに対応して、室温、炭酸ガス濃度、養液の肥料濃度及び日射量を変更して制御する。これにより、市場で同種の商品が多く市場価格が低いときには出荷を抑え、逆に市場で同種の商品が少なく市場価格が高いときには出荷を促進でき、収益の向上が図れる。尚、上述では各モードを市場価格により設定する方法について説明したが、過去の実績から予測される1年間の各時期における市場価格に基づいて年間生産計画を策定し、年間生産計画に基づいて各々の時期において各モードを設定してもよい。尚、上述の各モードの設定や年間生産計画の策定等は、制御装置により自動的に実行される構成とすればよい。
前述の栽培ベッド5は架台14により地面に支持される構成であるが、栽培室1内の上方から吊下支持部材114を介して栽培ベッド5を吊り下げて支持する構成としてもよい。このとき、架台がないので、栽培ベッド5の下方はメイン通路4上及びサブ通路9上と連通する空間が形成されるが、該空間と通路上(サブ通路9上)にわたる反射板115を設けることができる。該反射板115は、栽培ベッド5に対して左右に設けられ、サブ通路9上等に照射される太陽光を上側の栽培ベッド5上に反射させるべく、サブ通路9側よりも栽培ベッド5側が低位となる傾斜姿勢で配置される。そして、サブ通路9側となる反射板115の外側部116は、反射板115の内側部117に反射板回動軸118回りに左右方向に回動可能に取り付けられている。従って、反射板115の外側部116を左右内側(栽培ベッド5側)に回動させて折りたためば、サブ通路9上で作業移動車3又は防除作業車を走行させる等して作業を行うことができる。反射板115により、直射日光を受けにくい植物の下部の葉へ反射光を供給でき、植物の光合成を促進させて収穫物の収量増加を図ることができる。尚、反射板115は、表面に反射性フィルムを貼り付けた構成としてもよい。
尚、栽培ベッド5の側方に該栽培ベッド5と一体の茎受け部材119を設け、茎受け部材119により誘引ワイヤ80(栽培ベッド5)と同じ方向に延びる植物の茎を受けることができるが、前述の栽培ベッド5の下方に反射板115を設ける構成に代えて、栽培ベッド5の側方に茎受け部材119と一体で反射板115を設ける構成とすることができる。反射板115の外側部116を水平にすれば、反射光が栽培ベッド5上に供給されにくくなり、夏場等の植物の高温化を避けることができる。また、栽培ベッド5の下方の空間に、細霧冷房装置や暖房装置等を配置でき、前記空間の有効利用が図れる。
また、反射板115を栽培ベッド5とは格別に反射板用吊下支持部材94で吊り下げる構成とすることができる。この反射板115は、可撓性のあるフィルムで曲面状に形成されている。一方、栽培室1の天井部に栽培条方向に延びるレール95を設け、十分に受光できて反射光が不要なときは、レール95に沿って反射板用吊下支持部材94を移動させることにより、反射板115を栽培条方向に折りたたみながら栽培条の端部に収納することができる。これにより、反射板115を栽培植物に干渉させずに収納できると共に、仮に反射板115が栽培植物に干渉しても、反射板115が可撓性のあるフィルムで形成されているから、栽培植物に傷を付けることを防止できる。
尚、例えば栽培ベッド5の側方に伸長する苺の栽培にあたっては、夏季の暑気払いやアザミウマ等の害虫の防除が必要となる。そこで、栽培ベッド5の左右両側にエア配管96を設け、エア配管96の上部の適宜位置に複数のエアノズル97を上向きに設け、エアノズル97からのエアの吹出により暑気払いを行い、エアノズル97へのエアの吸引により害虫を吸引して防除することができる。エア吹出用ファン98とエア吸引用ファン99を設け、エア吹出用ファン98から送風されるエアがエア切替弁100を介してエア配管96へ供給され、エア配管96から吸引されるエアがエア切替弁100を介してエア吸引用ファン99へ到達するべく、エア供給回路を構成する。従って、エア吹出時とエア吸引時でエア切替弁100によりエア流路を切り替える構成となっている。エア供給回路においてエア切替弁100とエア吸引用ファン99の間には害虫を受け止めるフィルタ101を設け、害虫がエア吸引用ファン99に到達してエア吸引用ファン99が詰まる等の故障の発生を防止している。よって、エア配管96及びエアノズル97等のエア供給回路の一部を共用してエア吹出とエア吸引の両方を行え、装置のコンパクト化及びコストダウンが図れると共に、格別の防除作業や防除用の薬剤が不要となり、低コストで栽培できる。
以上により、温室の暖房設備は、温風を吹き出して加温する第一加温装置31及び第二加温装置32を設け、第一加温装置31は、燃料を燃焼させる燃焼炉23と、燃焼炉23で加熱された空気を送る温風管25と、温風管25で送られる温風を温室の内方へ向けて吹き出す複数の第一温風吹出口33を備えると共に、燃焼炉23及び温風管25を温室外に配置し、第二加温装置32は、電力により空気を加熱し、温風を温室の内方へ向けて吹き出す第二温風吹出口を備えると共に、温室内に配置され、複数の第一温風吹出口33の間に、第二加温装置32及び第二温風吹出口を配置している。
よって、温風を吹き出して加温する第一加温装置31及び第二加温装置32により、速やかに暖房が行える。また、燃料を燃焼させて熱量を得る第一加温装置31と、電力により熱量を得る第二加温装置32の併用により、例えば、燃料が安価であるときは第一加温装置31を優先的に運転させ、電力料金が安価であるときは第二加温装置32を優先的に運転させる等、ランニングコストの低減を図ることができる。更に、第一加温装置31の燃焼炉23及び温風管25を温室外に配置し、第二加温装置32を温室内に配置したので、栽培施設において第一加温装置31と第二加温装置32を交錯させずに合理的に配置することができる。しかも、複数の第一温風吹出口33の間に、第二加温装置32及び第二温風吹出口を配置したので、温室内での暖房の均一化を図ることができる。
また、温風管25を地下に埋設したので、温風管25により温室内への太陽光を遮ることを抑え、植物の生育を促進できる。
尚、温室の暖房設備として、第一加温装置31及び第二加温装置32からなる温風暖房機のみを使用する形態について説明したが、これとは別に温水を流水させて暖房する暖房機を設けた構成としてもよい。

Claims (2)

  1. 温風を吹き出して加温する第一加温装置(31)及び第二加温装置(32)を設け、第一加温装置(31)は、燃料を燃焼させる燃焼炉(23)と、燃焼炉(23)で加熱された空気を送る温風管(25)と、温風管(25)で送られる温風を温室の内方へ向けて吹き出す複数の第一温風吹出口(33)を備えると共に、燃焼炉(23)及び温風管(25)を温室外に配置し、第二加温装置(32)は、電力により空気を加熱し、温風を温室の内方へ向けて吹き出す第二温風吹出口を備えると共に、温室内に配置され、複数の第一温風吹出口(33)の間に、第二加温装置(32)及び第二温風吹出口を配置した温室の暖房設備。
  2. 温風管(25)を地下に埋設した請求項1に記載の温室の暖房設備。
JP2011287723A 2011-12-28 2011-12-28 栽培施設 Expired - Fee Related JP5974481B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011287723A JP5974481B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 栽培施設

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011287723A JP5974481B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 栽培施設

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013135625A true JP2013135625A (ja) 2013-07-11
JP5974481B2 JP5974481B2 (ja) 2016-08-23

Family

ID=48911953

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011287723A Expired - Fee Related JP5974481B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 栽培施設

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5974481B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014008015A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Iseki & Co Ltd 栽培施設
JP2021073762A (ja) * 2021-01-06 2021-05-13 株式会社ユピテル システムおよびプログラム
RU2790502C1 (ru) * 2022-01-13 2023-02-21 Юрий Валериевич Ершов Способ лучистого обогрева теплицы с одноуровневыми и многоуровневыми стеллажами

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6181512U (ja) * 1984-11-02 1986-05-30
JP2009240303A (ja) * 2008-03-14 2009-10-22 Osaka Gas Co Ltd 栽培施設用暖房装置
JP2009296913A (ja) * 2008-06-11 2009-12-24 Sunao Denki Kk 温室の暖房方法及び装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6181512U (ja) * 1984-11-02 1986-05-30
JP2009240303A (ja) * 2008-03-14 2009-10-22 Osaka Gas Co Ltd 栽培施設用暖房装置
JP2009296913A (ja) * 2008-06-11 2009-12-24 Sunao Denki Kk 温室の暖房方法及び装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014008015A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Iseki & Co Ltd 栽培施設
JP2021073762A (ja) * 2021-01-06 2021-05-13 株式会社ユピテル システムおよびプログラム
JP7250364B2 (ja) 2021-01-06 2023-04-03 株式会社ユピテル システムおよびプログラム
RU2790502C1 (ru) * 2022-01-13 2023-02-21 Юрий Валериевич Ершов Способ лучистого обогрева теплицы с одноуровневыми и многоуровневыми стеллажами

Also Published As

Publication number Publication date
JP5974481B2 (ja) 2016-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2436111T5 (es) Invernadero y sistema y procedimiento de control de clima en invernaderos
JP5603658B2 (ja) 植物環境管理システム
JP6256821B2 (ja) 農業用ハウス
JP5515118B2 (ja) 植物育成用施設
US20220361437A1 (en) Evaporative cooling system for an animal barn
EP3986116B1 (en) Greenhouse
JP5974481B2 (ja) 栽培施設
JP2014124167A (ja) 栽培施設
KR102151951B1 (ko) 버섯 재배용 수분 공급 장치
KR102039879B1 (ko) 자연 환기 구조를 갖는 비가림 하우스
JP6657777B2 (ja) 栽培施設
KR101185628B1 (ko) 폐열을 회수하는 축사의 환기장치 및 이를 이용한 환기 방법
CN109788734B (zh) 农业用大棚
IL39086A (en) Apparatus and method for growing plants hydroponically
KR200487259Y1 (ko) 자동 습도 조절기능을 갖는 온실 하우스
KR20160115271A (ko) 에어 하우스
KR20150137567A (ko) 축열식 공기소독 냉열 교환기
JP2015198618A (ja) 鶏舎の換気構造及び鶏舎の換気方法
KR101522548B1 (ko) 온실 히트펌프시스템용으로 냉난방 및 제습이 가능한 팬코일 유니트장치
KR102147546B1 (ko) 에너지 절감형 재배챔버
JP6435664B2 (ja) 養液供給装置
KR102646214B1 (ko) 콘테이너형 밀폐식 육계사육 시스템
JP2006204161A (ja) 栽培施設の暖房装置
JP2017158482A (ja) 農業用温調システム、農業用ハウス
KR102454952B1 (ko) 축사 상부 냉각시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160621

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160704

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5974481

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees