JP2013133806A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】添加剤の供給を適正に行うことによって排気浄化部材の浄化能力を好適に発揮させることのできる内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気通路には、排気を浄化する排気浄化部材18と、同排気浄化部材より排気流れ方向上流側の位置において排気通路内に添加剤を噴射供給する供給機構30とが取り付けられる。排気浄化部材の浄化能力を発揮させるべく供給機構からの添加剤の噴射供給が行われる。供給機構からの添加剤の噴射供給を、同添加剤が噴射供給される部分における排気圧力PEの脈動と同期する態様で間欠的に行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関するものである。
内燃機関の排気通路に、排気中のNOx(窒素酸化物)を浄化するためのNOx浄化触媒を取り付けることが多用されている。また、排気通路における上記NOx浄化触媒より排気流れ方向上流側の部分に、NOxの還元に用いられる還元剤をNOx浄化触媒に供給するための供給機構を設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の装置では、供給機構から排気通路内に尿素水が噴射供給される。この尿素水が排気通路中において霧化するとともに排気熱による加水分解によってアンモニアになる。そして、このアンモニアが還元剤としてNOx浄化触媒に供給されるようになる。
こうした排気浄化装置では、尿素水の供給量が不足すると、NOx浄化触媒へのアンモニアの供給不足を招くためにNOxの低減効果を十分に得られなくなる。その一方で、尿素水の供給量が過剰になると、NOx浄化触媒へのアンモニアの供給量が過剰になるために、アンモニアが大気中に放出されてしまう。そのため特許文献1に記載の装置では、尿素水の供給不足や供給過多を抑えるべく、排気温度や排気流量、機関トルクに基づいてNOxの生成量を算出するとともに、同生成量に応じて尿素水の供給量を調節するようにしている。
特開2009−209896号公報
ところで、内燃機関の運転状態が安定しているときであっても、気筒からの燃焼ガスの排出が間欠的に行われるために、排気通路内の圧力は脈動している。そのため排気通路内の各部における排気の圧力や流速は一定ではなく常に変動している。
そうした排気通路の各部における状態の相異を考慮することなく供給機構からの尿素水の供給を行うと、排気通路内において尿素水が霧化および分散する度合いや加水分解する度合いにばらつきが生じるために、NOx浄化触媒へのアンモニアの供給量にもばらつきが生じるおそれがある。こうしたアンモニアの供給量のばらつきは、同アンモニアの供給不足や供給過多を招く一因となるために好ましくない。
なお、排気通路に設けられた排気浄化部材(NOx浄化触媒やフィルタ)の機能を回復させるべく、排気通路内に燃料を噴射供給する供給機構が設けられた排気浄化装置もある。この装置では、排気通路内に噴射された燃料が霧化した状態で排気浄化部材に供給されて同排気浄化部材の機能回復に用いられる。こうした装置では、排気圧力の脈動に起因して、燃料が排気浄化部材に到達する過程において霧化および分散する度合いにばらつきが生じてしまう。こうした排気通路内における燃料の霧化度合いや分散度合いのばらつきは、同燃料についての排気浄化部材の機能回復に適した状態(詳しくは、十分に霧化および分散した状態)での供給量の不足を招いたり、余剰分の発生を招いたりする一因になってしまう。
このように、排気通路に設けられた排気浄化部材(NOx浄化触媒やフィルタなど)と同排気浄化部材に浄化能力を発揮させるべく添加剤(尿素水や燃料など)を供給する供給機構とを有する排気浄化装置であれば、排気圧力の脈動に起因して、浄化能力を発揮させるのに適した状態での添加剤の供給量の調節についての精度低下を招くといった実情は概ね供給している。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、添加剤の供給を適正に行うことによって排気浄化部材の浄化能力を好適に発揮させることのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の装置では、排気を浄化する排気浄化部材が排気通路に取り付けられるとともに、排気通路内に添加剤を噴射供給する供給機構が同排気通路における排気浄化部材より排気流れ方向上流側の位置に取り付けられる。この供給機構からの添加剤の噴射供給は排気浄化部材の浄化能力を発揮させるために行われる。
そして上記装置では、供給機構からの添加剤の噴射供給が、同添加剤が噴射供給される部分(特定部分)における排気圧力の脈動と同期する態様で間欠的に行われる。これにより、排気圧力の脈動態様が同一になる機関運転状態であれば、排気通路内の特定部分における排気圧力や排気流速がほぼ等しい状況において上記供給機構からの添加剤の噴射供給を実行することが可能になる。そのため、排気浄化部材への添加剤の供給に対する排気圧力の脈動による影響を排除することができる。したがって、排気圧力の脈動によることなく排気浄化部材への添加剤の供給を安定した量および状態で適正に行うことができ、同添加剤によって排気浄化部材の浄化能力を好適に発揮させることができる。
請求項2に記載の装置では、前記排気浄化部材としてNOx浄化触媒が取り付けられるとともに、前記添加剤として尿素水が供給機構から噴射供給される。この装置では、供給機構から噴射供給された尿素水が排気通路内において霧化および分散するとともに排気熱による加水分解によってアンモニアになり、そのアンモニアが還元剤としてNOx浄化触媒に供給される。こうした装置においてNOxの浄化能力を好適に発揮させるためには、供給機構から噴射されてからNOx浄化触媒に到達するまでの間に、尿素水の排気通路内における霧化および分散や排気熱による加水分解が安定した状態で行われることが要求される。請求項2に記載の装置によれば、そうした装置において、尿素水の霧化や分散、加水分解が安定した状態で行われる状況で尿素水の噴射供給を実行することができるため、NOx排気触媒へのアンモニアの供給を適正に行うことができる。そのため、アンモニアによるNOxの還元を適切に行うことができる。
請求項3に記載の装置では、機関回転速度に基づいて判定圧力が設定されるとともに、排気通路における供給機構から添加剤が噴射供給される特定部分の圧力が検出される。そして、その検出された排気圧力が上記判定圧力より低いときに、供給機構からの添加剤の噴射供給が許可される。
排気通路内における排気圧力の脈動の周期はそのときどきの機関回転速度をもとに推定することができる。請求項3に記載の装置によれば、そうした機関回転速度に基づき上記特定部分における排気圧力の脈動態様を把握したうえで、同排気圧力が判定圧力を下回ることを条件に供給機構からの添加剤の噴射供給を行うことができる。そのため、供給機構からの添加剤の間欠的な噴射供給に際して、各噴射供給が行われる状況(排気圧力や排気流速)のばらつきを抑えることができる。
また、排気通路内の上記特定部分における排気圧力が低いときほど同特定部分における排気流速が遅いために、添加剤が排気浄化部材に到達するまでの時間が長くなる。この点、請求項3に記載の装置によれば、特定部分の排気圧力が低いとき、すなわち排気流速が遅いときに限って同添加剤の噴射供給を行うことが可能になる。そのため、排気浄化部材に到達する前に排気中において添加剤を十分に霧化および分散させることができ、排気浄化部材の浄化能力を好適に発揮させることができる。
請求項4に記載の装置によれば、前記判定圧力が機関負荷に基づき設定されるため、機関負荷が大きいときほど排気圧力が高くなるといった傾向に合わせて判定圧力を適切に設定することができる。
請求項5に記載の装置では、機関回転速度に基づいて前記供給機構からの添加剤の噴射供給を実行する実行タイミングが設定される。同装置によれば、排気圧力の脈動の周期と相関の高い機関回転速度をもとに供給機構から添加剤が噴射供給される特定部分における排気圧力の脈動態様を的確に把握することができる。そして、その上で、添加剤の間欠的な噴射供給に際して各噴射供給が行われる状況(排気圧力や排気流速)のばらつきが的確に抑えられるタイミングを上記実行タイミングとして設定することができる。
請求項6に記載の装置では、機関負荷に基づいて前記供給機構から添加剤の噴射供給を実行する実行タイミングが設定される。同装置によれば、排気圧力の脈動の周期と相関の高い機関回転速度に加えて排気圧力の絶対値と相関の高い機関負荷を用いることにより、供給機構から添加剤が噴射供給される部分における排気圧力の脈動態様をより的確に把握することができる。そのため上記実行タイミングとして、各噴射供給が行われる状況のばらつきを的確に抑えることの可能なタイミングを設定することができる。
本発明を具体化した一実施の形態にかかる内燃機関の排気浄化装置の概略構成を示す略図。 第1浄化部材およびその周辺の断面構造を示す断面図。 実行許可処理の実行手順を示すフローチャート。 特定部分における排気圧力の推移と尿素添加弁の駆動態様との関係の一例を示すタイミングチャート。 他の実施の形態における特定部分の排気圧力の推移と尿素添加弁の駆動態様との関係の一例を示すタイミングチャート。 その他の実施の形態における特定部分の排気圧力の推移と尿素添加弁の駆動態様との関係の一例を示すタイミングチャート。
以下、本発明を具体化した一実施の形態にかかる内燃機関の排気浄化装置について説明する。
図1に示すように、内燃機関10は複数(本実施の形態では4つ)の気筒10aを備えている。また内燃機関10の各気筒10aにはそれぞれ燃料噴射弁11が取り付けられている。それら燃料噴射弁11は気筒10aの内部に燃料を噴射する。
内燃機関10(詳しくは、その吸気ポート)にはインテークマニホールド12が接続されている。このインテークマニホールド12は吸気通路13に接続されている。吸気通路13内には吸入空気量を調整するための吸気絞り弁14が設けられている。
また内燃機関10(詳しくは、その排気ポート)にはエキゾーストマニホールド15が接続されている。このエキゾーストマニホールド15は排気通路16に接続されている。排気通路16には、排気を浄化する第1浄化部材17が設けられている。第1浄化部材17の内部には、還元剤を利用して排気中のNOx(窒素酸化物)を浄化するNOx浄化触媒として、選択還元型NOx触媒(以下、SCR触媒という)18が配設されている。また排気通路16における第1浄化部材17より排気流れ方向下流側(以下、単に「下流側」)の位置には、排気を浄化する第2浄化部材19が設けられている。この第2浄化部材19の内部には、排気中のアンモニアを浄化するアンモニア酸化触媒20が配設されている。
内燃機関10には、排気に添加する添加剤としての尿素水を排気通路16内に噴射供給する供給機構としての尿素水供給機構30が設けられている。尿素水供給機構30は、尿素水を貯留するタンク31、排気通路16内に尿素水を噴射供給する尿素添加弁32、尿素添加弁32とタンク31とを接続する供給通路33、供給通路33の途中に設けられた電動式のポンプ34にて構成されている。
図2に、第1浄化部材17およびその周辺の断面構造を示す。
図2に示すように、尿素添加弁32は、排気通路16における第1浄化部材17より排気流れ方向上流側(以下、単に「上流側」)の位置に取り付けられている。尿素添加弁32の噴射孔はSCR触媒18に向けられている。この尿素添加弁32が開弁されると、供給通路33を介して排気通路16内に尿素水が噴射供給される。
また、排気通路16内における尿素添加弁32とSCR触媒18との間の位置には、尿素添加弁32から噴射された尿素水をSCR触媒18の上流で分散させることにより同尿素水の霧化を促進する分散板35が設けられている。
尿素添加弁32から噴射された尿素水は、排気中において霧化および分散するとともに排気の熱によって加水分解されてアンモニアとなる。そして、このアンモニアがNOxの還元剤としてSCR触媒18に供給される。SCR触媒18に供給されたアンモニアは、同SCR触媒18に吸蔵されてNOxの還元に利用される。なお、加水分解されたアンモニアの一部は、SCR触媒18に吸蔵される前に直接NOxの還元に利用される。このように本実施の形態の装置では、SCR触媒18の浄化能力を発揮させるべく、尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給が行われる。なお図2中の一点鎖線は尿素水の分散範囲の一例を示している。
図1に示すように、本実施の形態の装置には、内燃機関10の運転状態を検出するための各種センサが取り付けられている。例えば、エアフロメータ41は吸気通路13を通過する吸入空気の量(吸入空気量GA)を検出する。機関回転速度センサ42は内燃機関10の出力軸の回転速度(機関回転速度NE)を検出する。排気通路16における第1浄化部材17より上流側の位置には、排気温度センサ43とNOxセンサ44とが設けられている。排気温度センサ43は、SCR触媒18に流入する前の排気温度である排気温度THEを検出する。NOxセンサ44は、SCR触媒18に流入する前の排気中のNOx濃度、つまりSCR触媒18で浄化される前の排気中のNOx濃度であるNOx濃度N1を検出する。その他、排気通路16における上記尿素添加弁32より上流側の位置には、同尿素添加弁32と分散板35との間の部分であって同尿素添加弁32から尿素水が噴射供給される部分(特定部分)の排気圧力PEを検出するための排気圧力センサ45が取り付けられている。
これらセンサの出力は電子制御装置40に入力される。この電子制御装置40は、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、タイマカウンタ、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成されている。この電子制御装置40により、各燃料噴射弁11の駆動制御や吸気絞り弁14の駆動制御等、内燃機関10の各種制御が実行される。
また電子制御装置40は、上記尿素添加弁32による尿素水の添加制御を実行する。この添加制御は、内燃機関10から排出されるNOxを還元処理するために過不足の無い量の尿素水を排気通路16内に噴射供給するべく、内燃機関10の運転状態に応じたかたちで実行される。詳しくは、先ずNOx濃度N1、機関回転速度NE、吸入空気量GA、および排気温度THEに基づいて、所定期間T1(排気圧力PEが判定圧力Pt未満になる期間)における尿素添加弁32の開弁時間についての制御目標値(目標開弁時間To)と開弁回数についての制御目標値(目標開弁回数TN)とが算出される。そして、所定期間T1において、目標開弁時間Toにわたる尿素添加弁32の開弁駆動を目標開弁回数TNだけ実行することにより、尿素水が排気通路16内に噴射供給される。こうした尿素水の噴射供給は、内燃機関10の運転中において継続して行われ、同内燃機関10の運転が停止されると停止される。なお、上記判定圧力Ptについては後に詳述する。
ところで、内燃機関10の運転状態が安定しているときであっても、各気筒10aからの燃焼ガスの排出が間欠的に行われるために排気通路16内の圧力は脈動している。そのため排気通路16内の各部における排気の圧力や流速は一定ではなく常に変動している。そうした排気通路16の各部における状態の相異を考慮することなく尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を行うと、排気通路16内において尿素水が霧化および分散する度合いや加水分解する度合いにばらつきが生じるために、SCR触媒18へのアンモニアの供給量にもばらつきが生じるおそれがある。こうしたアンモニア供給量のばらつきは、アンモニアの供給不足や供給過多を招く一因となるために好ましくない。
そのため本実施の形態の装置では、尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を、排気通路16内において尿素水が噴射供給される上記特定部分における排気圧力の脈動と同期する態様で間欠的に行うようにしている。
具体的には、尿素水供給機構30による尿素水の噴射供給の実行を許可する処理(実行許可処理)が、次のように実行される。図3は、上記実行許可処理の実行手順を示すフローチャートであり、同フローチャートに示す一連の処理は所定周期毎の割り込み処理として電子制御装置40により実行される。
図3に示すように、この処理では先ず、そのときどきの機関回転速度NEおよび機関負荷KLに基づいて判定圧力Ptが設定される(ステップS101)。本実施の形態の装置では、機関回転速度NEおよび機関負荷KLにより定まる機関運転状態と尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を開始するのに適した判定圧力Ptとの関係が実験やシミュレーションの結果をもとに予め求められて電子制御装置40に記憶されている。ステップS101の処理では、この関係をもとに判定圧力Ptが設定される。なお本実施の形態では、機関負荷KLとして、吸入空気量GAを機関回転速度NEで除した値が算出されて用いられる。機関負荷KLとしては、他に、吸入空気量GAや吸気絞り弁14の開度、アクセル操作部材の操作量などを用いることができる。
その後、実行開始条件が成立しているか否かが判断される(ステップS102)。ここでは、以下の[条件イ]および[条件ロ]が共に満たされていることをもって実行開始条件が成立していると判断される。
[条件イ]尿素添加弁32が開弁駆動されていないこと。
[条件ロ]尿素添加弁32の閉弁駆動後において排気圧力PEが判定圧力Ptを一旦上回った履歴があること。
実行開始条件が成立している場合には(ステップS102:YES)、排気通路16内の上記特定部分における圧力(排気圧力PE)が判定圧力Ptを下回ったか否かが判断される(ステップS103)。詳しくは、本処理の前回実行時における排気圧力PEが判定圧力Pt以上であり且つ本処理の今回実行時における排気圧力PEが判定圧力Pt未満であることをもって、上記特定部分の排気圧力PEが判定圧力Ptを下回ったと判断される。
そして、特定部分の排気圧力PEが判定圧力Ptを下回ったと判断されると(ステップS103:YES)、尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給が開始される(ステップS104)。
なお、実行開始条件が成立していない場合(ステップS102:NO)、あるいは排気圧力PEが判定圧力Pt以上である場合には(ステップS103:NO)、尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を開始する処理は実行されない(ステップS104の処理がジャンプされる)。
このように本実施の形態の装置では、排気通路16の上記特定部分における排気圧力PEが判定圧力Ptを下回ったタイミングで尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給が開始される。
以下、本実施の形態の作用について説明する。
排気通路16内における排気圧力の脈動の周期は機関回転速度NEが高いときほど短くなる。また、排気通路16内における排気圧力の絶対値は機関負荷KLが大きいときほど高くなる。そして、それら機関回転速度NEおよび機関負荷KLにより定まる機関運転状態と排気通路16内の各部における排気圧力の脈動態様との関係は、排気通路16や第1浄化部材17、第2浄化部材19などにより構成される排気系の構造をもとに実験やシミュレーションを行うことにより精度良く把握することができる。こうしたことから、排気通路16において尿素水供給機構30から尿素水が噴射供給される上記特定部分における排気圧力の脈動態様(周期や振幅、同振幅の中心)は、機関回転速度NEおよび機関負荷KLに基づいて精度良く推定することができると云える。
本実施の形態の装置によれば、そうした機関回転速度NEおよび機関負荷KLに基づいて上記特定部分における排気圧力PEの脈動態様を把握したうえで、それら機関回転速度NEおよび機関負荷KLに基づき設定される判定圧力Ptを同排気圧力PEが下回ることを条件に尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を行うことができる。
なお、上記判定圧力Ptは次のような考えのもとに設定される。すなわち先ず、機関回転速度NEが高いときほど排気圧力PEの脈動の周期が短くなるために、同排気圧力PEが判定圧力Ptを下回ることを条件に尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を行う装置では、必要量の尿素水を噴射供給するための尿素添加弁32の開弁時間を確保することが難しくなる。そのため本実施の形態では、尿素添加弁32の開弁時間を確保するべく、機関回転速度NEが高いときほど判定圧力Ptとして高い圧力が設定される。また本実施の形態では、機関負荷KLが大きいときほど排気圧力PEの絶対値が高くなるといった傾向に合わせて、機関負荷KLが大きいときほど判定圧力Ptとして高い圧力が設定される。
図4に、排気通路16内の特定部分における排気圧力PEの推移と尿素添加弁32の駆動態様との関係の一例を示す。
図4に示すように、尿素水供給機構30からの尿素水の供給を行う際には、機関回転速度NEおよび機関負荷KLに基づき設定される判定圧力Ptを上記特定部分の排気圧力PEが下回る度に(時刻t1,t4,t7,t10)、尿素添加弁32の開弁駆動が開始される。そして、このとき設定されている目標開弁時間Toと目標開弁回数TNとに基づいて尿素添加弁32の開弁駆動が実行されて、排気通路16における特定部分に尿素水が噴射供給される(t1〜t2,t4〜t5,t7〜t8,t10〜t11)。詳しくは、排気圧力PEが判定圧力Ptより低くなる所定期間T1(t1〜t3,t4〜t6,t7〜t9,t10〜t12)において、目標開弁時間Toにわたる尿素添加弁32の開弁駆動が目標開弁回数TN(本例では一回)だけ実行される。
本実施の形態の装置では、図4に示す例から明らかなように、排気通路16内の上記特定部分における排気圧力PEの脈動態様が同一になる機関運転状態であれば、排気圧力や排気流速がほぼ等しい状況において尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を実行することができる。そのため、SCR触媒18へのアンモニアの供給に対する排気圧力の脈動による影響を排除することができ、尿素水供給機構30から尿素水を間欠的に噴射供給する際に、それぞれの噴射供給が行われる状況(排気圧力や排気流速)にばらつきが生じることを抑えることができる。したがって、排気通路16内における排気圧力の脈動によることなくSCR触媒18へのアンモニアの供給を安定した量および状態で適正に行うことができ、同アンモニアによってSCR触媒18のNOx浄化能力を好適に発揮させることができる。
SCR触媒18にNOx浄化能力を十分に発揮させるためには、尿素水供給機構30から噴射されてからSCR触媒18に到達するまでの間に、尿素水が排気通路16内において十分に霧化および分散されるとともに排気の熱によって十分に加水分解されることが要求される。ここで排気通路16内における上記特定部分の排気圧力PEが低いときほど同特定部分における排気流速が遅いために、特定部分において噴射される尿素水(詳しくは、加水分解されたアンモニア)がSCR触媒18に到達するまでの時間が長くなる。この点、本実施の形態の装置では、排気通路16内における特定部分の排気圧力PEが低いとき(詳しくは、排気圧力PEが判定圧力Ptより低いとき)に限って尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給が行われる。そのため、特定部分の排気圧力PEが高いときに尿素水が噴射供給される場合と比較して、流速の低い排気中に尿素水を噴射供給することができ、同尿素水がアンモニアになってSCR触媒18に到達するまでの時間を長くすることができる。これにより、SCR触媒18に到達する前に排気中において尿素水を十分に霧化および分散させるとともに加水分解させることができるために、SCR触媒18へのアンモニアの供給を適正に行うことができる。そのため、SCR触媒18におけるアンモニアによるNOxの還元を適切に行うことができ、同SCR触媒18のNOx浄化能力を好適に発揮させることができる。
近年、SCR触媒を早期に昇温させて活性化させたり高温環境下において効率よく浄化能力を発揮させたりすることを目的として、SCR触媒の取り付け位置が内燃機関に近い位置に設定されることが多い。こうした装置では、尿素添加弁とSCR触媒との距離が近くなるために、尿素添加弁から排気通路内に噴射供給された尿素水の霧化や分散、並びに加水分解が不十分になり易い。本実施の形態によれば、そうした装置において、尿素添加弁32から噴射された尿素水がアンモニアになってSCR触媒18に到達するまでの時間を長くすることができ、SCR触媒18に到達する前に排気中において尿素水を十分に霧化および分散させるとともに加水分解させることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を、同尿素水が噴射供給される特定部分における排気圧力の脈動と同期する態様で間欠的に行うようにした。そのため、排気通路16内における排気圧力の脈動によることなくSCR触媒18へのアンモニアの供給を安定した量および状態で適正に行うことができ、同アンモニアによってSCR触媒18のNOx浄化能力を好適に発揮させることができる。
(2)機関回転速度NEに基づいて判定圧力Ptを設定するとともに排気通路16の上記特定部分における排気圧力PEを検出し、その排気圧力PEが判定圧力Ptより低いときに尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を許可するようにした。そのため、尿素水供給機構30から尿素水を間欠的に噴射供給する際に、それぞれの噴射供給が行われる状況にばらつきが生じることを抑えることができる。また、排気通路16内における特定部分の排気圧力PEが低いときに限って尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給が行われるために、SCR触媒18に到達する前に排気中において尿素水を十分に霧化および分散させるとともに加水分解させることができる。そのため、SCR触媒18へのアンモニアの供給を適正に行って同SCR触媒18におけるNOxの還元を適切に行うことができる。
(3)機関負荷KLに基づいて判定圧力Ptを設定するようにしたために、機関負荷KLが大きいときほど排気圧力が高くなるといった傾向に合わせて判定圧力Ptを適切に設定することができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・添加制御の実行態様は、例えば以下の[態様1]や[態様2]に記載する実行態様を採用するなど、任意に変更することができる。
[態様1]目標開弁回数TNおよび目標開弁時間Toのうちの同目標開弁時間Toのみを算出するとともに、所定期間T1において目標開弁時間Toに見合う時間にわたり一回のみ尿素添加弁32を開弁駆動する。
[態様2]目標開弁回数TNおよび目標開弁時間Toのうちの同目標開弁回数TNのみを算出するとともに、所定期間T1において、予め定めた開弁時間での尿素添加弁32の開弁駆動を目標開弁回数TNだけ実行する。
・尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を、排気圧力PEが判定圧力Ptを下回る度に行うことに限らず、図5に一例を示すように、排気圧力PEが判定圧力Ptを下回った回数が所定回数(同図に示す例では2回)に達する度に行うようにしてもよい(時刻t21,t22,t23)。
・機関回転速度NEのみに基づいて判定圧力Ptを設定するようにするなど、機関負荷KLを用いることなく判定圧力Ptを設定するようにしてもよい。
・尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を、図6に一例を示すような実行態様で実行するようにしてもよい。すなわち先ず、機関回転速度NEおよび機関負荷KLに基づいて開始判定圧力Ptsおよび停止判定圧力Pte(ただし、停止判定圧力Pte<開始判定圧力Pts)を設定する。そして、排気通路16内の特定部分における排気圧力PEが上記開始判定圧力Ptsを下回ったときに尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給を開始する(時刻t31,t33,t35,t37)。また、排気圧力PEが停止判定圧力Pteを上回ったときに(時刻t32,t34,t36,t38)、尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給が継続されている場合(同図中に一点鎖線で示す場合)には、同噴射供給を強制的に停止する(一点鎖線で示す例における時刻t32)。
こうした装置によれば、排気圧力PEが開始判定圧力Ptsを下回ったとき、すなわち以後において排気圧力PEの低い状態が継続されるときに、尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給が開始される。そのため、排気圧力PEが低いときにおいて排気通路16内に尿素水を噴射供給することができる。しかも、排気圧力PEが停止判定圧力Pteを上回ったとき、すなわち排気圧力PEが若干上昇しているとはいえ上記開始判定圧力Ptsより低いときに、尿素水供給機構30からの尿素水の噴射供給が強制的に停止される。そのため、仮に尿素水供給機構30からの尿素水の供給が停止された直後のごく短い期間において尿素添加弁32付近で尿素水の一部が滞留する場合であっても、圧力が高く且つ流速が速い排気によって同尿素水がSCR触媒18に運ばれるといった状況になることを抑えることができる。
・排気通路16内に噴射供給する添加剤として尿素水を使用するようにしたが、他の添加剤を使用するようにしてもよい。
・第1浄化部材17の内部に配設するNOx浄化触媒として、SCR触媒18(具体的には、選択還元型NOx触媒)と異なる触媒を用いるようにしてもよい。
・SCR触媒に還元剤としてのアンモニアを供給するべく排気通路内に尿素水を噴射供給する装置に限らず、排気通路に設けられた排気浄化部材と同排気浄化部材に浄化能力を発揮させるべく添加剤を供給する供給機構とを有する排気浄化装置であれば、本発明にかかる排気浄化装置は適用することができる。こうした装置によれば、排気圧力の脈動に起因して、排気に添加される添加剤としての燃料が排気浄化部材に到達する過程において霧化および分散する度合いにばらつきが生じることを好適に抑えることができる。上記装置としては具体的には、硫黄被毒したNOx浄化触媒の機能回復を図るべく排気通路内に添加剤としての燃料を添加する装置や、排気浄化部材としての排気浄化フィルタに捕集された煤を酸化させて除去するべく排気通路内に添加剤としての燃料を添加する装置などを挙げることができる。
10…内燃機関、10a…気筒、11…燃料噴射弁、12…インテークマニホールド、13…吸気通路、14…吸気絞り弁、15…エキゾーストマニホールド、16…排気通路、17…第1浄化部材、18…排気浄化部材としてのSCR触媒、19…第2浄化部材、20…アンモニア酸化触媒、30…尿素水供給機構、31…タンク、32…尿素添加弁、33…供給通路、34…ポンプ、35…分散板、40…電子制御装置、41…エアフロメータ、42…機関回転速度センサ、43…排気温度センサ、44…NOxセンサ、45…排気圧力センサ。

Claims (6)

  1. 排気通路に取り付けられて排気を浄化する排気浄化部材と前記排気通路における前記排気浄化部材より排気流れ方向上流側の位置に取り付けられて前記排気通路内に添加剤を噴射供給する供給機構とを有し、前記排気浄化部材の浄化能力を発揮させるべく前記供給機構からの添加剤の噴射供給を行う内燃機関の排気浄化装置において、
    前記供給機構からの添加剤の噴射供給を、同添加剤が噴射供給される部分における排気圧力の脈動と同期する態様で間欠的に行う
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記排気浄化部材はNOx浄化触媒であり、前記添加剤は尿素水である
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    当該装置は、機関回転速度に基づいて判定圧力を設定するとともに前記部分の排気圧力を検出し、その検出した排気圧力が前記判定圧力より低いときに前記供給機構からの添加剤の噴射供給を許可する
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    当該装置は、前記判定圧力を機関負荷に基づき設定する
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  5. 請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    当該装置は、機関回転速度に基づいて前記供給機構からの添加剤の噴射供給を実行する実行タイミングを設定する
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    当該装置は、前記実行タイミングを機関負荷に基づき設定する
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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