JP2013142309A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】NOxの浄化に適した量と分散性をもって還元剤をNOx浄化触媒に供給することができ、還元剤の温度が低い場合であっても、NOx浄化触媒における適切なNOx還元性能を維持することのできる排気浄化装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に設けられて還元剤の添加によりNOxを浄化するNOx浄化触媒と、NOx浄化触媒に尿素水を噴射供給する尿素水添加弁と、尿素水添加弁に供給される尿素水を加圧して供給する尿素水ポンプと、尿素水タンク内の尿素水の温度Tureaを検出する尿素水温センサを備える。制御装置は、尿素水温センサによって検出される尿素水の温度Tureaが低いほど、尿素水添加弁から噴射される尿素水の噴射圧力が高くなるように、尿素水ポンプを制御する。
【選択図】図6
【解決手段】内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に設けられて還元剤の添加によりNOxを浄化するNOx浄化触媒と、NOx浄化触媒に尿素水を噴射供給する尿素水添加弁と、尿素水添加弁に供給される尿素水を加圧して供給する尿素水ポンプと、尿素水タンク内の尿素水の温度Tureaを検出する尿素水温センサを備える。制御装置は、尿素水温センサによって検出される尿素水の温度Tureaが低いほど、尿素水添加弁から噴射される尿素水の噴射圧力が高くなるように、尿素水ポンプを制御する。
【選択図】図6
Description
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来から、内燃機関の排気浄化装置として、還元剤が供給されることによって排気中のNOxを選択的に浄化する選択還元型NOx浄化触媒を備える排気浄化装置が知られている。
特許文献1の排気浄化装置では、尿素水タンクに貯留された尿素水を、添加弁を通じてNOx浄化触媒に向けて噴射供給している。そして、排気中に噴射された尿素水が排気熱によって加水分解されてアンモニアとなり、このアンモニアが排気通路を流れてNOx浄化触媒に供給されることで、NOx浄化触媒に吸蔵されているNOxをH2OとN2とに還元するようにしている。
ところで、例えば冷間始動時などにおいては、尿素水タンクに貯留された尿素水の温度が低くなっているため、尿素水の粘度が高くなる。そのため、添加弁によって尿素水を排気中に供給しても、排気中に供給される尿素水の量が、NOxの浄化に適した量よりも少なくなるおそれがある。また、尿素水の粘度が高い場合には、排気中に噴射された際に尿素水が微粒化されにくくなるためその分散性が低下し、尿素水の加水分解反応も進行しにくくなる。このように尿素水の供給量が少なくなったり、分散性が低下したりすると、NOx浄化触媒の還元性能が低下するといった事態が生じうる。なお、こうした問題は、尿素水以外にも、温度が低下するほど粘度が増大する還元剤をNOx浄化触媒に供給する場合にも起こりうる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、NOxの浄化に適した量と分散性をもって還元剤をNOx浄化触媒に供給することができ、還元剤の温度が低い場合であっても、NOx浄化触媒における適切なNOx還元性能を維持することのできる排気浄化装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気通路に設けられて還元剤の添加によりNOxを浄化するNOx浄化触媒と、前記排気通路において前記NOx浄化触媒の上流側に設けられて同NOx浄化触媒に還元剤を噴射供給する添加弁と、前記添加弁に還元剤を加圧して供給する加圧機構と、還元剤の温度を検出する検出機構とを備え、前記加圧機構は、前記検出機構によって検出される還元剤の温度が低いほど、前記添加弁に供給される還元剤の圧力が高くなるようにこれを加圧することを要旨とする。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気通路に設けられて還元剤の添加によりNOxを浄化するNOx浄化触媒と、前記排気通路において前記NOx浄化触媒の上流側に設けられて同NOx浄化触媒に還元剤を噴射供給する添加弁と、前記添加弁に還元剤を加圧して供給する加圧機構と、還元剤の温度を検出する検出機構とを備え、前記加圧機構は、前記検出機構によって検出される還元剤の温度が低いほど、前記添加弁に供給される還元剤の圧力が高くなるようにこれを加圧することを要旨とする。
上記構成によれば、還元剤の温度が低く、その粘度が高いときほど、添加弁に供給される還元剤の圧力が高くなるように、同還元剤が加圧機構により加圧される。これにより、還元剤の供給量や分散性が低下しやすい状況にあるときほど、還元剤の噴射圧力を高くすることができるため、還元剤の供給量や分散性が低下することを抑制することができる。したがって、NOxの浄化に適した量と分散性をもって還元剤をNOx浄化触媒に供給することができ、還元剤の温度が低い場合であっても、NOx浄化触媒における適切なNOx還元性能を維持することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記検出機構によって検出される前記還元剤の温度が低い領域ほど、前記還元剤の温度変化に対する前記還元剤添加弁に供給される前記還元剤の圧力変化が大きくなるように前記加圧機構を制御することを要旨とする。
還元剤の温度とその粘度との関係は厳密には線形ではなく、両者の間には、還元剤の温度が低い領域ほど、その温度変化に対する粘度変化が大きくなる関係がある。上記構成では、加圧機構を通じて還元剤の温度に応じてこれを加圧するに際して、還元剤の温度が低い領域では、還元剤の温度変化に対して還元剤の噴射圧力を大きく変化させ、還元剤の温度が比較的高い領域では、還元剤の温度変化に対して還元剤の噴射圧力を小さく変化させるようにしている。このため、上述したような還元剤の温度とその粘度との関係に即したかたちで還元剤の噴射圧力を適切に制御することができる。したがって、NOx浄化触媒における適切なNOx還元性能を一層効果的に維持することができるようになる。
以下、この発明にかかる内燃機関の排気浄化装置を具体化した一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1に、本実施形態にかかる排気浄化装置が適用された内燃機関であるディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」という)、並びにそれらの周辺構成を示す概略構成図を示す。
図1に、本実施形態にかかる排気浄化装置が適用された内燃機関であるディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」という)、並びにそれらの周辺構成を示す概略構成図を示す。
エンジン1には複数の気筒#1〜#4が設けられている。シリンダヘッド2には複数の燃料噴射弁4a〜4dが取り付けられている。これら燃料噴射弁4a〜4dは各気筒#1〜#4の燃焼室に燃料を噴射する。また、シリンダヘッド2には新気を気筒内に導入するための吸気ポートと、燃焼ガスを気筒外へ排出するための排気ポート6a〜6dとが各気筒#1〜#4に対応して設けられている。
燃料噴射弁4a〜4dは、高圧燃料を蓄圧するコモンレール9に接続されている。コモンレール9はサプライポンプ10に接続されている。サプライポンプ10は燃料タンク内の燃料を吸入するとともにコモンレール9に高圧燃料を供給する。コモンレール9に供給された高圧燃料は、各燃料噴射弁4a〜4dの開弁時に同燃料噴射弁4a〜4dから気筒内に噴射される。
吸気ポートにはインテークマニホールド7が接続されている。インテークマニホールド7は吸気通路3に接続されている。この吸気通路3内には吸入空気量を調整するための吸気絞り弁16が設けられている。
排気ポート6a〜6dにはエキゾーストマニホールド8が接続されている。エキゾーストマニホールド8は排気通路26に接続されている。
排気通路26の途中には、排気圧を利用して気筒に導入される吸入空気を過給するターボチャージャ11が設けられている。同ターボチャージャ11の吸気側コンプレッサと吸気絞り弁16との間の吸気通路3にはインタークーラ18が設けられている。このインタークーラ18によって、ターボチャージャ11の過給により温度上昇した吸入空気の冷却が図られる。
排気通路26の途中には、排気圧を利用して気筒に導入される吸入空気を過給するターボチャージャ11が設けられている。同ターボチャージャ11の吸気側コンプレッサと吸気絞り弁16との間の吸気通路3にはインタークーラ18が設けられている。このインタークーラ18によって、ターボチャージャ11の過給により温度上昇した吸入空気の冷却が図られる。
また、排気通路26の途中にあって、ターボチャージャ11の排気側タービンの下流には、排気を浄化する第1浄化部材30が設けられている。この第1浄化部材30の内部には、排気の流れ方向に対して直列に酸化触媒31及びフィルタ32が配設されている。
酸化触媒31には、排気中のHCを酸化処理する触媒が担持されている。また、フィルタ32は、排気中のPM(粒子状物質)を捕集する部材であって、多孔質のセラミックで構成されている。このフィルタ32には、PMの酸化を促進させるための触媒が担持されており、排気中のPMは、フィルタ32の多孔質の壁を通過する際に捕集される。
また、エキゾーストマニホールド8の集合部近傍には、酸化触媒31やフィルタ32に燃料を供給するための燃料添加弁5が設けられている。この燃料添加弁5は、燃料供給管27を介して前記サプライポンプ10に接続されている。
フィルタ32に捕集されたPMの量が所定値を超えると、フィルタ32の再生処理が開始されて燃料添加弁5からはエキゾーストマニホールド8内に向けて燃料が噴射される。この燃料添加弁5から噴射された燃料は、酸化触媒31に達すると燃焼され、これにより排気温度の上昇が図られる。そして、酸化触媒31にて昇温された排気がフィルタ32に流入することにより、同フィルタ32は昇温され、これによりフィルタ32に堆積したPMが酸化処理されてフィルタ32の再生が図られる。
また、排気通路26の途中にあって、第1浄化部材30の下流には、排気を浄化する第2浄化部材40が設けられている。第2浄化部材40の内部には、還元剤を利用して排気中のNOxを浄化するNOx浄化触媒として、選択還元型NOx触媒(以下、SCR触媒という)41が配設されている。
さらに、排気通路26の途中にあって、第2浄化部材40の下流には、排気を浄化する第3浄化部材50が設けられている。第3浄化部材50の内部には、排気中のアンモニアを浄化するアンモニア酸化触媒51が配設されている。
エンジン1には、上記SCR触媒41に還元剤である尿素水を供給する尿素水供給機構200が設けられている。尿素水供給機構200は、尿素水を貯留する尿素水タンク210、排気通路26内に尿素水を噴射供給する尿素水添加弁230、尿素水添加弁230と尿素水タンク210とを接続する供給通路240、供給通路240の途中に設けられた尿素水ポンプ220にて構成されている。なお、尿素水添加弁230が還元剤を噴射供給する添加弁に相当し、この尿素水ポンプ220と後述する制御装置80が、還元剤を加圧する加圧機構に相当する。
尿素水添加弁230は、第1浄化部材30と第2浄化部材40との間の排気通路26に設けられており、その噴射孔はSCR触媒41に向けられている。この尿素水添加弁230が開弁されると、供給通路240を通じて排気通路26内に尿素水が噴射供給される。
尿素水ポンプ220は電動式のポンプであり、正回転時には、供給通路240を通じて尿素水タンク210から尿素水添加弁230に向けて尿素水を送液することで、尿素水を加圧する。一方、逆回転時には、尿素水添加弁230から尿素水タンク210に向けて尿素水を送液する。つまり、尿素水ポンプ220の逆回転時には、尿素水添加弁230及び供給通路240から尿素水が回収されて尿素水タンク210に戻される。
また、尿素水添加弁230とSCR触媒41との間の排気通路26内には、尿素水添加弁230から噴射された尿素水をSCR触媒41の上流で分散させることにより同尿素水の霧化を促進する分散板60が設けられている。
尿素水添加弁230から噴射された尿素水は、排気の熱によって加水分解されてアンモニアとなる。そしてこのアンモニアがSCR触媒41に供給される。SCR触媒41に供給されたアンモニアは、同SCR触媒41に吸蔵されているNOxの還元に利用される。なお、加水分解されたアンモニアの一部は、SCR触媒41に吸蔵される前に直接NOxの還元に利用される。
この他、エンジン1には排気再循環装置(以下、EGR装置という)が設けられている。このEGR装置は、排気の一部を吸入空気に導入することで気筒内の燃焼温度を低下させ、NOxの発生量を低減させる装置である。この排気再循環装置は、吸気通路3とエキゾーストマニホールド8とを連通するEGR通路13、同EGR通路13に設けられたEGR弁15、及びEGRクーラ14等により構成されている。EGR弁15の開度が調整されることにより排気通路26から吸気通路3に導入される排気再循環量、すなわちEGR量が調量される。また、EGRクーラ14によってEGR通路13内を流れる排気の温度が低下される。
エンジン1には、機関運転状態を検出するための各種センサが取り付けられている。例えば、エアフロメータ19は吸気通路3内の吸入空気量GAを検出する。絞り弁開度センサ20は吸気絞り弁16の開度を検出する。機関回転速度センサ21はクランクシャフトの回転速度、すなわち機関回転速度NEを検出する。アクセルセンサ22はアクセルペダルの踏み込み量、すなわちアクセル操作量ACCPを検出する。外気温センサ23は、外気温THoutを検出する。車速センサ24はエンジン1が搭載された車両の車速SPDを検出する。イグニッションスイッチ25は、車両の運転者によるエンジン1の始動操作及び停止操作を検出する。
また、酸化触媒31の上流に設けられた第1排気温度センサ100は、酸化触媒31に流入する前の排気温度である第1排気温度TH1を検出する。差圧センサ110は、フィルタ32の上流及び下流の排気圧の圧力差である差圧ΔPを検出する。第1浄化部材30と第2浄化部材40との間の排気通路26にあって、尿素水添加弁230の上流には、第2排気温度センサ120及び第1NOxセンサ130が設けられている。第2排気温度センサ120は、SCR触媒41に流入する前の排気温度である第2排気温度TH2を検出する。第1NOxセンサ130は、SCR触媒41に流入する前の排気中のNOx濃度、つまりSCR触媒41で浄化される前の排気中のNOx濃度である第1NOx濃度N1を検出する。第3浄化部材50の下流の排気通路26には、SCR触媒41で浄化された排気のNOx濃度である第2NOx濃度N2を検出する第2NOxセンサ140が設けられている。また、尿素水タンク210には、尿素水の温度を検出する検出機構としての尿素水温センサ250が設けられており、尿素水の供給通路240には、尿素水ポンプ220と尿素水添加弁230との間に供給通路240内の尿素水の圧力を検出する尿素水圧センサ260が設けられている。
これら各種センサ等の出力は制御装置80に入力される。この制御装置80は、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、タイマカウンタ、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成されている。
そして、この制御装置80により、例えば燃料噴射弁4a〜4dや燃料添加弁5の燃料噴射量制御・燃料噴射時期制御、サプライポンプ10の吐出圧力制御、吸気絞り弁16を開閉するアクチュエータ17の駆動量制御、EGR弁15の開度制御等、エンジン1の各種制御が行われる。また、上記フィルタ32に捕集されたPMを燃焼させる上記再生処理等といった各種の排気浄化制御も同制御装置80によって行われる。
また、制御装置80は、排気浄化制御の一つとして、上記尿素水添加弁230による尿素水の添加制御を行う。この添加制御では、制御装置80が、エンジン1から排出されるNOxを還元処理するために過不足の無い尿素水添加量NTを機関運転状態等に基づいて算出する。以下では、NOxを還元処理するために必要な過不足の無い尿素水添加量を「当量比1」という。そして、算出された当量比1に相当する尿素水添加量NTの尿素水が尿素水添加弁230から噴射されるように、同尿素水添加弁230の開弁状態が制御される。
制御装置80は、より詳細には、尿素水添加弁230を繰り返し開閉させるように制御することで、尿素水を排気通路26に間欠供給する。この間欠供給に際しては、予め定められた所定期間ST内に必要とされる尿素水添加量NTが、第1NOx濃度N1、機関回転速度NE、吸入空気量GA、及び第2排気温度TH2に基づいて算出される。そして、所定期間ST内に尿素水添加弁230から尿素水添加量NTの尿素水が噴射されるように、尿素水の開弁周期Cが設定される。具体的には、尿素水添加量NTが多いほど、尿素水を頻繁に噴射供給する必要があるため、開弁周期Cが短く設定される。なお、本実施形態では、尿素水添加量NTが所定量未満のときは第1開弁周期C1が選択され、尿素水添加量NTが所定量以上のときは第1開弁周期C1よりも短い周期の第2開弁周期C2が選択されるといった態様で、開弁周期Cは、2つの開弁周期C1,C2から選択される。
また、尿素水添加量NTが多いほど、1回の開弁周期Cに噴射する尿素水の量が多くなるため、開弁期間Tが長く設定される。なお、開弁期間Tは詳細には、以下のようにして設定される。まず、開弁周期Cにて所定期間STを除する(ST/C)ことにより、所定期間ST内での添加回数Nが算出される。そして、上記尿素水添加量NTを添加回数Nにて除する(NT/N)ことにより、添加1回当たりの尿素水添加量である単位尿素水添加量NTAが算出される。そして、この単位尿素水添加量NTAが供給できるように尿素水添加弁230の開弁期間Tが設定される。
以上のようにして、開弁周期C毎に開弁期間Tの間だけ尿素水添加弁230が開弁され、尿素水の間欠供給が行われることにより、当量比1に相当する尿素水添加量NTを尿素水添加弁230から噴射供給することができる。なお、上記尿素水の間欠供給は、機関運転中は継続して行われ、機関運転が停止されると停止される。
ところで、冷間始動時などにおいては、尿素水タンク210に貯留される尿素水の温度が低くなっている。このように尿素水の温度が低い場合には、上記尿素水の間欠供給を行う場合に、以下のような問題が生じる。
すなわち、図2に示すように、尿素水の粘度は温度が低いほど高くなる。そして、図3に示すように、尿素水の粘度が高くなると、尿素水添加弁230を一定期間開弁した場合であっても、尿素水添加弁230によって排気中に噴射供給される尿素水の量が少なくなる。そのため、上記した尿素水の間欠供給において、尿素水添加弁230を設定された開弁期間Tだけ開弁したとしても、尿素水の温度が低い場合には、算出された単位尿素水添加量NTAを噴射供給することができない場合がある。また、尿素水の温度が低いことによって粘度が高い場合には、図4に示すように、尿素水添加弁230によって尿素水が排気中に噴射された際に尿素水が微粒化されにくくなる。そのため、尿素水の分散性が低下し、尿素水からアンモニアへの加水分解反応も進行しにくくなる。このように、尿素水の温度が低いことによって、算出された単位尿素水添加量NTAの尿素を添加できなかったり、分散性が低下したりすると、SCR触媒41によるNOxの還元性が低下するといった事態が生じうる。
そこで、本実施形態では、制御装置80が、尿素水タンク210内の尿素水の温度が低いほど尿素水添加弁230による尿素水の噴射圧力が高くなるように制御した上で、上記した尿素水の間欠供給を実行することで、尿素水の温度が低い場合であっても、SCR触媒41に供給される尿素水の量及び分散性が低下することを抑制するようにしている。制御装置80は、具体的には、図5のフローチャートに示す処理手順に従って、尿素水添加制御を実行する。図5に示す一連の処理は、所定周期毎の割り込み処理として実行される。以下、制御装置80によって実行される尿素水添加制御について、図5を参照して説明する。
図5に示すように、尿素水添加制御がスタートすると、まずステップS11において尿素水タンク210内の尿素水の温度Tureaが検出される。制御装置80は、尿素水温センサ250による入力信号により尿素水タンク210内の尿素水の温度Tureaを把握することで、尿素水温度を検出する。
次に、ステップS12に移り、尿素水タンク210内の尿素水が解凍しているか否かが判定される。具体的には、検出される尿素水の温度Tureaが、尿素水の解凍判定温度Tdef(例えば−11℃)を超えているか否かを判定する。尿素水の温度Tureaが解凍判定温度Tdefを超えていない場合には(ステップS12:NO)、尿素水タンク210内の尿素水が凍結しており、尿素水添加弁230により尿素水を添加できる状況ではないため、エンドに移り、制御装置80は本処理を一旦終了する。
ステップS12において、尿素水の温度Tureaが、尿素水の解凍判定温度Tdef(例えば−11℃)を超えていると判定された場合には(ステップS12:YES)、ステップS13に移り、図6に示す尿素水の温度Tureaと目標噴射圧力Pmapとの関係を設定したマップを参照することで、尿素水の目標噴射圧力Pmapを設定する。
目標噴射圧力Pmapは、尿素水添加弁230から尿素水をこの目標噴射圧力Pmapで噴射供給することによって、尿素水添加弁230を上記した開弁期間Tだけ開弁した場合に単位尿素水添加量NTAの尿素水が排気通路26に供給されるように設定された圧力値である。また、目標噴射圧力Pmapは、尿素水添加弁230から尿素水を排気中にこの目標噴射圧力Pmapで噴射供給することによって、尿素水の微粒化が促進されて分散性を確保することができる圧力値である。この目標噴射圧力Pmapは、図6に示すように、尿素水の温度Tureaが低いほど高い値に設定される。さらに、図2に示すように、尿素水は、温度が低い領域ほど、温度変化に対する粘度変化の度合いが大きくなる。したがって、図6に示すように、尿素水の温度Tureaが低い領域ほど、目標噴射圧力Pmapも大きく変化するように設定されている。
ステップS13で、目標噴射圧力Pmapを設定した後には、ステップS14に移り、目標噴射圧力Pmapに基づいて尿素水ポンプ220を駆動する。具体的には、尿素水の供給通路240における尿素水の圧力がこの目標噴射圧力Pmapとなるように制御する。そして、ステップS15に移り、尿素水圧センサ260によって尿素水の供給通路240の圧力Pureaを検出した後に、ステップS16に移り、供給通路の圧力Pureaが目標噴射圧力Pmapに一致しているか否かを判定する。
ステップS16において、供給通路240内の圧力Pureaが目標噴射圧力Pmapに一致していないと判定されると(ステップS16:NO)、エンドに移る。すなわち、供給通路240内の圧力Pureaが目標噴射圧力Pmapに一致していない場合には、尿素水の粘度に対応した目標噴射圧力Pmapで尿素水を噴射することができない。したがって、後のステップS17で単位尿素水添加量NTAを供給するための尿素水添加弁230の開弁期間Tを設定しても、尿素水添加弁230を開弁期間Tだけ開弁した場合に単位尿素水添加量NTAを添加することはできないと推定されるとともに、尿素水添加弁230によって尿素水を噴射供給しても尿素水の分散性も低下すると推定される。したがって、この場合には、エンドに移り、制御装置80は本処理を一旦終了する。
図5に示す処理が実行され、ステップS14で尿素水ポンプ220の駆動制御が実行されるたびに、尿素水タンク210内の尿素水が供給通路240を通じて尿素水添加弁230に送液され、尿素水添加弁230に供給される尿素水が加圧されるため、供給通路240内の尿素水の圧力が上昇する。そして、こうした制御によってステップS15において検出される尿素水の圧力Pureaが、ステップ16において、目標噴射圧力Pmapに一致していると判定されると(ステップS16:YES)、ステップS17に移る。
ステップS17では、尿素水添加弁230の開弁周期Cと開弁期間Tとが設定される。すなわち、上記のように、第1NOx濃度N1、機関回転速度NE、吸入空気量GA、及び第2排気温度TH2に基づいて、尿素水添加量NTを算出する。そして、所定期間ST内に尿素水添加弁230から排気中に尿素水添加量NTの尿素水が添加されるように、開弁周期Cが設定された後に、単位尿素水添加量NTAを添加するための開弁期間Tが設定される。ステップS17で、このように開弁周期Cと開弁期間Tとが決定された後に、ステップS18に移り、制御装置80は尿素水の添加制御を実行する。そして、ステップS18の処理後、制御装置80は本処理を一旦終了する。
なお、この尿素水の添加制御は、上記したように機関運転中は継続して行われる。したがって、ステップS18の処理後、本処理は一旦終了されるものの、機関運転中は尿素水の添加制御が継続される。すなわち、機関運転中は、図5に示す処理が実行される度に、目標噴射圧力Pmapと、開弁周期Cと開弁期間Tとが設定され、尿素水の間欠供給が継続して実行されることとなる。
以上説明した上記実施形態では、以下の作用が得られる。
制御装置80は、図6に示す尿素水の温度Tureaが低いほど目標噴射圧力Pmapが高い値に設定されるマップを参照し、このマップに基づいて供給通路240における尿素水の圧力Pureaが目標噴射圧力Pmapに一致するように尿素水ポンプ220を駆動している。したがって、尿素水の温度Tureaが低いほど、尿素水添加弁230による尿素水の噴射圧力が高くなり、尿素水添加弁230の開弁期間Tにおいて、単位尿素水添加量NTAの尿素水が排気通路26に供給される。これにより、所定期間STにおいて、当量比1に相当する尿素水添加量NTを尿素水添加弁230から噴射することができる。また、尿素水の温度Tureaが低いほど、尿素水添加弁230による尿素水の噴射圧力が高くなるため、尿素水の温度Tureaが低く粘度が高くなることに起因して分散性が低下しやすい場合において、尿素水の分散性が低下することを抑制することができる。
制御装置80は、図6に示す尿素水の温度Tureaが低いほど目標噴射圧力Pmapが高い値に設定されるマップを参照し、このマップに基づいて供給通路240における尿素水の圧力Pureaが目標噴射圧力Pmapに一致するように尿素水ポンプ220を駆動している。したがって、尿素水の温度Tureaが低いほど、尿素水添加弁230による尿素水の噴射圧力が高くなり、尿素水添加弁230の開弁期間Tにおいて、単位尿素水添加量NTAの尿素水が排気通路26に供給される。これにより、所定期間STにおいて、当量比1に相当する尿素水添加量NTを尿素水添加弁230から噴射することができる。また、尿素水の温度Tureaが低いほど、尿素水添加弁230による尿素水の噴射圧力が高くなるため、尿素水の温度Tureaが低く粘度が高くなることに起因して分散性が低下しやすい場合において、尿素水の分散性が低下することを抑制することができる。
以上詳述したように、上記実施形態では、以下の効果を奏することができる。
(1)ディーゼルエンジンの排気浄化装置は、排気通路26に設けられて尿素水の添加によりNOxを浄化するSCR触媒41と、SCR触媒41に尿素水を噴射供給する尿素水添加弁230と、尿素水添加弁230に尿素水を送液する尿素水ポンプ220と、尿素水の温度Tureaを検出する尿素水温センサ250とを備えている。そして、制御装置80が、尿素水温センサ250によって検出される尿素水の温度Tureaが低いほど、尿素水添加弁230に供給される尿素水の圧力が高くなるように尿素水ポンプ220を制御することで、尿素水添加弁230に供給される尿素水が加圧される。したがって、尿素水の温度Tureaが低いことによって尿素水の粘度が低下するほど、尿素水添加弁230に供給される尿素水の圧力が高くなる。これにより、尿素水の粘度が高くなり尿素水の供給量や分散性が低下しやすい状況となるほど、尿素水の噴射圧力を高くすることができるため、尿素水の温度Tureaが低く粘度が高い場合であっても、尿素水の供給量や分散性が低下することを抑制することができる。したがって、尿素水の温度Tureaに関わらず、NOxの浄化に適した量と分散性をもって尿素水をSCR触媒41に供給することができ、尿素水の温度が低い場合であっても、SCR触媒41における適切なNOx還元性能を維持することができるようになる。
(1)ディーゼルエンジンの排気浄化装置は、排気通路26に設けられて尿素水の添加によりNOxを浄化するSCR触媒41と、SCR触媒41に尿素水を噴射供給する尿素水添加弁230と、尿素水添加弁230に尿素水を送液する尿素水ポンプ220と、尿素水の温度Tureaを検出する尿素水温センサ250とを備えている。そして、制御装置80が、尿素水温センサ250によって検出される尿素水の温度Tureaが低いほど、尿素水添加弁230に供給される尿素水の圧力が高くなるように尿素水ポンプ220を制御することで、尿素水添加弁230に供給される尿素水が加圧される。したがって、尿素水の温度Tureaが低いことによって尿素水の粘度が低下するほど、尿素水添加弁230に供給される尿素水の圧力が高くなる。これにより、尿素水の粘度が高くなり尿素水の供給量や分散性が低下しやすい状況となるほど、尿素水の噴射圧力を高くすることができるため、尿素水の温度Tureaが低く粘度が高い場合であっても、尿素水の供給量や分散性が低下することを抑制することができる。したがって、尿素水の温度Tureaに関わらず、NOxの浄化に適した量と分散性をもって尿素水をSCR触媒41に供給することができ、尿素水の温度が低い場合であっても、SCR触媒41における適切なNOx還元性能を維持することができるようになる。
(2)尿素水は、図2に示すように、温度とその粘度との関係が厳密には線形ではなく低い領域ほど、その温度変化に対する粘度変化が大きくなる関係がある。この点、ディーゼルエンジンの排気浄化装置では、制御装置80が、尿素水温センサ250によって検出される尿素水の温度Tureaが低い領域ほど、尿素水の温度変化に対して尿素水添加弁230に供給される尿素水の圧力変化量が大きくなるように尿素水ポンプ220を駆動制御するようにしている。したがって、尿素水の温度Tureaが低い領域では、尿素水の温度Tureaの変化に対して尿素水添加弁230による噴射圧力を大きく変化させ、温度Tureaが比較的高い領域では、尿素水の温度変化に対して噴射圧力を小さく変化させるため、尿素水の粘度変化に対して噴射圧力を適切に制御することができる。このため、上述したような尿素水の温度とその粘度との関係に即したかたちで尿素水の噴射圧力を適切に制御することができる。したがって、SCR触媒41における適切なNOx還元性能を一層効果的に維持することができるようになる。
(3)ディーゼルエンジンの排気浄化装置では、制御装置80が、所定期間STに尿素水添加量NTの尿素水が尿素水添加弁230から噴射供給されるように、開弁周期C及び単位尿素水添加量NTAを供給するための尿素水添加弁230の開弁期間Tを設定している。そして、目標噴射圧力Pmapは、尿素水添加弁230から尿素水をこの目標噴射圧力Pmapで噴射することによって、尿素水添加弁230を開弁期間Tだけ開弁した場合に単位尿素水添加量NTAの尿素水が排気通路26に供給されるように、尿素水の温度Tureaに基づいて設定されている。これにより、尿素水の温度Tureaに関わらず、尿素水添加弁230を開弁期間Tだけ開弁することによって、単位尿素水添加量NTAの尿素水を排気通路26に供給することができるため、所定期間ST内において、NOxを還元処理するために必要な過不足の無い「当量比1」の尿素水を排気通路26に供給することができる。
また、本実施形態では、尿素水の温度Tureaに関わらず、尿素水添加弁230を開弁期間Tだけ開弁した場合に単位尿素水添加量NTAの尿素水が排気通路26に供給されるように、尿素水の目標噴射圧力Pmapが設定される。したがって、尿素水の温度Tureaが変化した場合でも、開弁期間T等を変更する必要がなく、尿素水ポンプ220によって尿素水添加弁230に供給される尿素水の圧力のみが変更されるように制御すればよい。したがって、尿素水の温度Tureaに応じて、尿素水ポンプ220による尿素水の加圧状態を変更するのに加えて開弁期間T等の設定態様を変更する場合に比べて、尿素水の間欠供給を容易に行うことができる。
(4)ディーゼルエンジンの排気浄化装置では、尿素水温センサ250によって検出される尿素水の温度Tureaが低いほど、尿素水添加弁230に供給される尿素水の圧力が高くなるように尿素水ポンプ220を制御することで、尿素水の温度Tureaが低く粘度が高い場合の尿素水の供給量及び分散性の確保を図るようにしている。ここで、例えば、尿素水の温度Tureaが低く粘度が高い場合には、尿素水をヒータ等で加熱することによっても、尿素水の供給量及び分散性の確保を図ることはできる。しかしながら、この方法では、加熱により尿素水に劣化が生じるおそれがある。また、ヒータによる加熱によって尿素水の供給量及び分散性を向上させる場合には、尿素水ポンプ220によって尿素水を加圧する場合よりも、消費されるエンジンのエネルギーが大きい。したがって、本実施形態では、尿素水の温度Tureaが低い場合に尿素水の供給量及び分散性の確保するにあたって、尿素水をヒータによって加熱する場合に比べて、尿素水の劣化を抑制することができるとともに、消費されるエネルギーを低減することができる。
尚、本発明にかかる排気浄化装置は、上記実施形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施形態では、尿素水の温度Tureaが低いほど、尿素水添加弁230に供給される尿素水の圧力が高くなるように尿素水ポンプ220を制御し、尿素水の温度Tureaに応じて開弁期間T等は変更していない。しかしながら、尿素水の温度が低いほど、尿素水添加弁に供給される尿素水の圧力が高くなるように尿素水ポンプを制御するとともに、開弁期間Tが長くなるように制御したり、開弁周期Cが短くなるように制御したりするようにしてもよい。このように、尿素水の温度が低いほど、開弁期間Tが長くなるように制御したり、開弁周期Cが短くなるように制御したりすれば、尿素水の温度が低いほど尿素水添加弁に供給される尿素水の圧力が高くする度合いをさほど大きくすることなく、NOxの浄化に適した量の尿素水を排気中に供給することができる。
・上記実施形態では、尿素水の温度Tureaが低いほど、尿素水添加弁230に供給される尿素水の圧力が高くなるように尿素水ポンプ220を制御し、尿素水の温度Tureaに応じて開弁期間T等は変更していない。しかしながら、尿素水の温度が低いほど、尿素水添加弁に供給される尿素水の圧力が高くなるように尿素水ポンプを制御するとともに、開弁期間Tが長くなるように制御したり、開弁周期Cが短くなるように制御したりするようにしてもよい。このように、尿素水の温度が低いほど、開弁期間Tが長くなるように制御したり、開弁周期Cが短くなるように制御したりすれば、尿素水の温度が低いほど尿素水添加弁に供給される尿素水の圧力が高くする度合いをさほど大きくすることなく、NOxの浄化に適した量の尿素水を排気中に供給することができる。
なお、尿素水の温度が低いほど尿素水添加弁に供給される尿素水の圧力を高くするように尿素水ポンプを駆動制御すれば、その圧力を高くする度合いに関わらず、尿素水の温度が低い場合に、尿素水の供給量及び分散性が低下することを抑制することはできる。したがって、尿素水の温度が低いほど尿素水添加弁に供給される尿素水の圧力を高くするように尿素水ポンプを駆動制御すれば、その圧力を高くする度合いがさほど大きくない場合でも、開弁期間Tが長くなるように制御したり、開弁周期Cが短くなるように制御したりする必要はない。
また、尿素水温センサによって検出される尿素水の温度が低い領域ほど、尿素水の温度変化に対して尿素水添加弁に供給される尿素水の圧力変化を大きくする必要はなく、例えば、尿素水の温度と尿素水添加弁に供給される尿素水の圧力とが線形的な関係を示すように尿素水ポンプを制御してもよい。また、図2に示すように、尿素水の温度が高い領域では、尿素水の粘度は比較的低く、粘度変化も小さい。したがって、尿素水の温度が所定温度以下である場合には、尿素水の温度変化に対して尿素水添加弁に供給される尿素水の圧力変化が大きくなるように尿素水ポンプを駆動制御し、尿素水の温度が所定温度を超える場合には、尿素水添加弁に供給される尿素水の圧力を、尿素水の温度が所定温度以下である場合よりも低い一定の圧力となるように尿素水ポンプを駆動制御してもよい。
・上記各実施形態では、尿素水温センサによって尿素水タンク内の尿素水の温度を検出することで、尿素水の温度を検出するようにしている。しかしながら、尿素水温センサは、尿素水タンク内の尿素水の温度ではなく、供給通路内の尿素水の温度や添加弁内の温度を検出してもよい。また、尿素水の温度は、機関冷却水温や外気温などを検出し、これらに基づいて推定することで検出するようしてもよい。
・上記各実施形態では、尿素水圧センサが尿素水の供給通路内の圧力を検出するようにしている。しかしながら、尿素水圧センサが尿素水添加弁内の圧力を検出するようにしてもよい。また、制御装置に、尿素水ポンプの駆動態様と尿素水添加弁による尿素水の噴射圧力との関係を示す情報が予め記憶されていれば、尿素水の圧力を検出することなく、検出される尿素水の温度に基づいて、尿素水ポンプを記憶された駆動態様に基づいて制御することで、尿素水添加弁による尿素水の噴射圧力が尿素水の温度が低いほど高くなるように制御してもよい。
・上記各実施形態では、尿素水の温度が低い場合に、供給量及び分散性を確保するための方法として、ヒータ等による加熱を行わないようにしたが、尿素水の温度が低いほど噴射圧を高くするように尿素水ポンプで加圧することに加え、尿素水をヒータ等により加熱するようにしてもよい。なお、この場合は、尿素水の劣化を抑制でき、且つヒータ等の加熱によるエネルギー消費を抑えられる程度に尿素水を加熱し、ポンプによる加圧を併用することが好ましい。
・上記各実施形態では、還元剤として尿素水を使用したが、他に、燃料、ジメチルエーテル、メチルエーテルなども還元剤として用いることができる。
・上記各実施形態では、ディーゼルエンジンの排気浄化装置に本発明を適用したが、ガソリンエンジンの排気浄化装置に本発明を適用してもよい。
・上記各実施形態では、ディーゼルエンジンの排気浄化装置に本発明を適用したが、ガソリンエンジンの排気浄化装置に本発明を適用してもよい。
1…エンジン、2…シリンダヘッド、3…吸気通路、♯1〜♯4…気筒、4a〜4d…燃料噴射弁、5…燃料添加弁、6a〜6d…排気ポート、7…インテークマニホールド、8…エキゾーストマニホールド、9…コモンレール、10…サプライポンプ、11…ターボチャージャ、13…EGR通路、14…EGRクーラ、15…EGR弁、16…吸気絞り弁、17…アクチュエータ、18…インタークーラ、19…エアフロメータ、20…絞り弁開度センサ、21…機関回転速度センサ、22…アクセルセンサ、23…外気温センサ、24…車速センサ、25…イグニッションスイッチ、26…排気通路、27…燃料供給管、30…第1浄化部材、31…酸化触媒、32…フィルタ、40…第2浄化部材、41…選択還元型NOx触媒(SCR触媒)、50…第3浄化部材、51…アンモニア酸化触媒、60…分散板、80…制御装置、100…第1排気温度センサ、110…差圧センサ、120…第2排気温度センサ、130…第1NOxセンサ、140…第2NOxセンサ、200…尿素水供給機構、210…尿素水タンク、220…尿素水ポンプ、230…尿素水添加弁、240…供給通路、250…尿素水温センサ、260…尿素水圧センサ。
Claims (2)
- 内燃機関の排気通路に設けられて還元剤の添加によりNOxを浄化するNOx浄化触媒と、
前記排気通路において前記NOx浄化触媒の上流側に設けられて同NOx浄化触媒に還元剤を噴射供給する添加弁と、
前記添加弁に還元剤を加圧して供給する加圧機構と、
還元剤の温度を検出する検出機構とを備え、
前記加圧機構は、前記検出機構によって検出される還元剤の温度が低いほど、前記添加弁に供給される還元剤の圧力が高くなるようにこれを加圧する
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記加圧機構は、還元剤の温度に応じて同還元剤を加圧するに際して、前記検出機構によって検出される還元剤の温度が低い領域ほど、還元剤の温度変化に対する前記添加弁に供給される還元剤の圧力変化量を大きく設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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- 2012-01-10 JP JP2012002255A patent/JP2013142309A/ja active Pending
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