JP2007239507A - 排ガス浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気通路中に設置された触媒装置に向けて液相の還元剤を供給する排ガス浄化装置において、液滴の気化を促進するための消費エネルギを抑制する。
【解決手段】還元剤である燃料の所定質量以上の液相粒子を捕集する捕集手段であるサイクロン捕集器16を、供給手段である添加インジェクタ14よりも下流側であって触媒装置30よりも上流側の排気通路12中に配置する。捕集手段であるサイクロン捕集器16を排気通路12中に配置したので、排ガスの熱によって還元剤の気化が促進され、液滴の気化を促進するための消費エネルギを抑制することが可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気系に用いられる排ガス浄化装置に関する。
内燃機関の排ガスを浄化するための触媒装置に、温度制御やNOx浄化などの目的から、燃料などの液相の還元剤を添加する技術が実用化されている。しかし、液相の還元剤を排気通路に添加すると、還元剤の液滴のうち粒径の小さいものは容易に気化するが、粒径の大きいものは、触媒物質を担持するハニカム構造体の上流端面などに液相のまま付着し、目詰まりを促進してしまう可能性がある。また、微粒化を促進するために還元剤の噴射圧力を高めたとしても、粒径の大きい液滴を全く生成しないようにすることは困難と考えられる。
他方、特許文献1は、燃料の改質を目的として、ヒータにより燃料を加熱し、加熱された燃料を気液分離器を通じて排気通路を添加する構成を開示している。この構成によれば、燃料の液滴のうち粒径の大きいものは気液分離器によって捕集されるものと考えられる。
特開平6‐137137号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、ヒータによる加熱が必要であるため、消費エネルギをさらに抑制することが望ましい。
そこで本発明の目的は、排気通路中に設置された触媒装置に向けて液相の還元剤を供給する排ガス浄化装置において、液滴の気化を促進するための消費エネルギを抑制することにある。
本発明の第1の態様は、エンジンの排気通路中に設置された触媒装置に向けて液相の還元剤を供給する供給手段を備えた排ガス浄化装置であって、前記供給手段よりも下流側であって前記触媒装置よりも上流側の前記排気通路中に、還元剤の所定質量以上の液相粒子を捕集する捕集手段を更に備えたことを特徴とする排ガス浄化装置である。
本発明では、還元剤の所定質量以上の液相粒子を捕集する捕集手段を、供給手段よりも下流側であって触媒装置よりも上流側の排気通路中に配置したので、排ガスの熱によって還元剤の気化が促進され、消費エネルギを抑制することが可能になる。
本発明の一態様は、供給手段は排気通路中に設置され、当該供給手段の設置点よりも上流側で前記排気通路から分岐し、前記捕集手段と前記触媒装置との間で前記排気通路に合流するバイパス通路と、前記排気通路と前記バイパス通路との流量割合を制御する流路制御弁と、を更に備えたことを特徴とする。この場合には、バイパス通路を利用することで排気抵抗を抑制することができる。
本発明の別の一態様は、前記流路制御弁を制御するバルブ制御手段を更に備え、前記バルブ制御手段は、排ガスの流量と排ガスの温度とのうち少なくともいずれかに基づいて、前記流路制御弁を制御することを特徴とする。この場合には、流路制御弁を運転状態に応じて適切に制御することが可能になる。
本発明の別の一態様は、前記供給手段を制御する供給制御手段を更に備え、前記供給制御手段は、排ガスの流量と排ガスの温度とのうち少なくともいずれかに基づいて、前記供給手段を制御することを特徴とする。この場合には、供給手段を運転状態に応じて適切に制御することが可能になる。
本発明における捕集手段としては各種の構成を採用できるが、サイクロン捕集器を用いるのが特に好適である。
捕集手段としてサイクロン捕集器を用いる場合には、前記還元剤を燃料とし、前記捕集手段による液滴の捕集量に基づいて燃料の性状を判別する燃料性状判別手段を更に備えるのが好適である。本発明の構成では、液滴の捕集量は燃料の性状に応じて異なることになるため、液滴の捕集量によって燃料の性状を判別することができる。
本発明ではまた、前記還元剤を燃料とし、前記捕集手段による液滴の捕集量に基づいて燃料の粘度を判別する燃料粘度判別手段を更に備えるのが好適である。本発明の構成では、液滴の捕集量は燃料の粘度に応じて異なることになるため、液滴の捕集量によって燃料の粘度を判別することができる。
本発明の実施形態につき、以下に図面に従って説明する。図1において、本発明が適用される車両1は、ディーゼルエンジンであるエンジン10と、エンジン10からの排気通路12に設置された触媒装置30を含んでいる。エンジン10の気筒ごとに設置されたインジェクタ2は共通のコモンレール3に接続され、燃料タンク4とコモンレール3とを接続する燃料ライン5には、高圧ポンプ6および低圧用のフィードポンプ7が設置されている。
触媒装置30は触媒物質として吸蔵型リーンNOx触媒を用いる。吸蔵型リーンNOx触媒は、NOxを触媒上に吸着することにより排ガス中のNOxを浄化するものであり、例えばアルミナAlでコートされたモノリス基材上に、白金・ロジウム系の触媒物質と、アルカリ、アルカリ土類、希土類酸化物からなる吸蔵材とが担持されて構成される。この吸蔵型リーンNOx触媒では、酸素過剰雰囲気(リーン雰囲気)下ではNOxが酸化されて硝酸塩として吸蔵され、リッチ時には吸蔵されたNOxがHCやCOとの反応により還元浄化されることによって、NOxが浄化される。
なお触媒物質としては酸化ガリウム−アルミナ触媒などの選択還元触媒(SCR)を用いてもよい。選択還元触媒は、排ガス中のNOに対して還元剤を添加してガス混合物を形成し、このガス混合物によりNOxをNに転化させるものである。
排気通路12には、添加インジェクタ14と、サイクロン捕集器16が設置されている。添加インジェクタ14は、HCを含んだ走行用の燃料(軽油)を、還元剤として排ガス中に添加するために用いられる。添加インジェクタ14は、フィードポンプ7よりも下流側であって高圧ポンプ6よりも上流側の燃料来5に接続されている。なお、添加インジェクタ14は高圧ポンプ6よりも下流側の燃料ライン5に接続されていてもよいし、燃料ライン5とは別途の燃料供給経路によって燃料タンク4に接続されていてもよい。
図2に示されるように、サイクロン捕集器16は、流入する気体によって渦状の流れを生成させ、この渦状の流れに伴って生じる遠心力によって気体中の粒子を捕集する装置であり、上面が閉鎖され下方に向かって縮径すると共に下端部が開口した分離筒32を有する。分離筒32の上端部分には、外周面の接線方向に向けて設置された筒状の入口管12aが接続されている。また分離筒32の上面の中央には、出口管12bが上向きに設置されている。入口管12aは排気通路12の上流側に、また出口管12bは排気通路12の下流側にそれぞれ直結されている。
分離筒32の下方には残液タンク34が設置されている。残液タンク34には、残液タンク34内の燃料の捕集量を検出する残量センサ36が設置されている。残液タンク34の底部には、捕集された燃料をリターンライン39を通じて任意のタイミングで排出する手段として電磁弁38が設置されている。
排気通路12には、添加インジェクタ14およびサイクロン捕集器16をバイパス(迂回)するバイパス通路20が設けられている。バイパス通路20は、添加インジェクタ14の上流側において排気通路12から分岐し、サイクロン捕集器16と触媒装置30との間において排気通路12に合流する。バイパス通路20には、バイパス通路20における排ガスの流量を制御する流路制御弁22が設置されている。流路制御弁22は、バタフライ弁を用いるのが好適であり、全閉状態と全開状態との間でその開度を連続的に変更することが可能である。
排気通路12において、バイパス通路20によって迂回される部分(添加インジェクタ14およびサイクロン捕集器16を含む部分)を主排気通路18と称する。流路制御弁22がバイパス通路20を閉塞すると、エンジン10からの排ガスは主排気通路18に流れることになる。また、流路制御弁22がバイパス通路20を開放すると、排ガスは流路制御弁22の開度、およびバイパス通路20と主排気通路18との流体抵抗によって規定される比率で流れることになる。なお、本実施形態ではバイパス通路20のみに流路制御弁を設置したが、流路制御弁は主排気通路18とバイパス通路20との流量割合を制御可能なものであればよく、例えば流路制御弁をバイパス通路20と主排気通路18との両者に設置し、それらの一方が開くときに他方が閉じるように両者を制御してもよい。また、流路制御弁はバイパス通路と主排気通路との分岐点に一つ設置して両通路の流量割合を制御するようにしてもよい。
装置全体を制御する電子制御ユニット(以下ECUという)40は、図示されないCPU、ROM、RAM、入出力ポートおよび不揮発性メモリ等を含むものである。ECU40の入力ポートには、上述した残量センサ36のほか、吸気通路42に設置されたエアフローメータ44、排気通路12に設置された排気温センサ46、エンジン10のクランク軸の近傍に設けられたクランク角センサ48、エンジン10のシリンダブロックに設けられ冷却水温を検出する水温センサ50等の各種センサ類が、A/D変換器を介して接続されている。ECU40では、エンジン10の状態を示すこれらの検出信号に基づいて夫々の値が算出され、後述のとおり処理される。
ECU40の出力ポートには、上述した添加インジェクタ14、電磁弁38に加え、流路制御弁22を駆動するためのアクチュエータ24が、D/A変換器を介して接続されている。アクチュエータ24としてはステップモータが好適に用いられる。
ECU40のROMには、エンジン10の燃料噴射量やバルブタイミング等を制御するための各種の制御プログラムと共に、各種の関数や基準値が予め格納されている。
ECU40はまた、本発明に係る制御処理とは別途に、排気燃料添加時期判定処理を実行する。この処理は、燃料噴射量や触媒温度などから推定した吸蔵NOx量の積算値が、その時点での最大容量に対して所定の比率を上回った場合に、排気燃料添加要求を出力するものである。
以上のとおり構成された本実施形態の動作について、以下に説明する。図3に示される処理は、エンジン10の運転中に所定時間おきに繰返し実行される。このルーチンでは、まずECU40は、クランク角センサ48、エアフローメータ44、水温センサ50等の検出値を読み込む(S10)。次にECU40は、クランク角センサ48によって検出されるエンジン回転数、エアフローメータ44によって検出される吸入空気量、および水温センサ50によって検出されるエンジン水温と、これらの値に基づき別途の燃料噴射量制御において算出される燃料噴射量とに基づいて、全排気流量Gexを算出する(S20)。さらにECU40は、排気温センサ46によって検出される排気温度Texを読み込む(S30)。
そしてECU40は、算出された全排気流量Gexおよび検出された排気温度Texに応じて、所定の関数を用いた演算により、目標流路制御弁開度ANGtrg_Vexを算出する(S40)。この関数によれば目標流路制御弁開度ANGtrg_Vexは、概ね図4に示されるとおり、排気温度Texが高いときほど漸増するように(すなわち、バイパス通路20の利用度が高まるように)設定される。これは、排気温度が高いほど燃料が良く気化され、サイクロン捕集器側の排ガス量が少なくても気化が良く行われるため、できるだけバイパス通路20を利用することで排気圧力損失を抑制することを意図したものである。また、この関数によれば目標流路制御弁開度ANGtrg_Vexは、排気流量が大きいときほど漸増するように(すなわち、バイパス通路20の利用度が高まるように)設定される。これは、排気流量が大きいほど排気圧力損失が高まるため、これを抑制することを意図したものである。
またECU40は、同じく全排気流量Gexおよび排気温度Texに応じて、所定の関数を用いた演算により、目標燃料噴射量Qadを算出する(S50)。この目標燃料噴射量Qadは、サイクロン捕集器16による捕集量を考慮し、捕集によって排ガスから除去される量の燃料を補償するように定められる。具体的には、触媒装置30のNOx触媒が必要とする燃料量に、サイクロン捕集器16による捕集量に相当する噴射増大量ΔQを加算した量に決定される。この関数によれば噴射増大量ΔQは、概ね図5に示されるとおり、排気温度Texが高いときほど漸減するように設定される。これは、排気温度が高いほど燃料が良く気化され、サイクロン捕集器16による捕集量が小さくなることを考慮したものである。また、この関数によれば噴射増大量ΔQは、排気流量が大きいときほど漸増するように設定される。これは、排気流量が大きいほどサイクロン捕集器16内の遠心力が高まり、小質量の粒子まで捕集されて捕集量が大きくなることを考慮したものである。なお本発明における目標開度・目標噴射量の算出は、関数でなくマップの参照によって行ってもよい。
次にECU40は、別途に行われる排気燃料添加時期判定処理によって排気燃料添加要求がされているかを判定し(S60)、同要求がされていない場合には本ルーチンを終了する。同要求がされている場合には、ECU40は、現在の流路制御弁開度ANG_Vexが目標流路制御弁開度ANGtrg_Vexと一致するように、アクチュエータ24に対して制御出力を行う(S70)。またECU40は添加インジェクタ14に対して制御出力を行い、目標燃料噴射量Qadの燃料噴射を行わせる(S80)。
残液タンク34に捕集された燃料は、適宜のタイミングで電磁弁38を開操作することにより、リターンライン39を通じて燃料タンク4に回収される。
以上の処理の結果、本実施形態では、現在の全排気流量Gexおよび排気温度Texに応じて、流路制御弁22の開度および添加インジェクタ14からの燃料噴射量が制御されることになる。そして噴射された燃料は排ガスと共にサイクロン捕集器16に導入され、サイクロン捕集器16では気体の渦状の流れに伴って生じる遠心力によって、排ガス中に含まれる未燃燃料のうち所定質量以上の液相粒子が、残液タンク34に捕集される。その結果、触媒装置30にはガス化された未燃燃料およびサイクロン捕集器16で捕集されなかった所定質量未満の液相粒子が供給されることになり、触媒物質を担持するハニカム構造体の上流端面などへの液相燃料の付着およびこれに起因する目詰まりが抑制されることになる。
以上のとおり、本実施形態では、還元剤である燃料の所定質量以上の液相粒子を捕集するサイクロン捕集器16を、添加インジェクタ14よりも下流側であって触媒装置30よりも上流側の排気通路12中に配置したので、排ガスの熱によって還元剤の気化が促進され、還元剤を気化するための消費エネルギを抑制することが可能になる。
また、本発明による改良前の構成、すなわち質量に基づく液相還元剤の選別と捕集とを行わない構成では、図6において実線で示すように、添加された燃料(還元剤)が触媒物質を担持するハニカム構造体に液相で付着した時点t0から、この液相の燃料が全て気化する時点t3までの間、触媒装置30における空燃比(A/F)は徐々に上昇(リーン化)することになるが、理想空燃比(ストイキ)よりもリーン側の領域では、燃料はNOxの還元に寄与しないため、時点t1からt3までの間に気化する燃料はNOxの還元に寄与せず、無駄に消費されることになる。これに対して、本実施形態では、質量に基づく液相還元剤の選別と捕集を行うため、液相の燃料の触媒装置30への到達を抑制でき、しかも捕集した燃料を燃料タンク4に回収するため、上記改良前におけるような燃料の無駄な消費を抑制することができる。
また、本実施形態では、添加インジェクタ14の設置点よりも上流側で排気通路12から分岐し、サイクロン捕集器16と触媒装置30との間で排気通路12に合流するバイパス通路20と、排気通路12とバイパス通路20との流量割合を制御する流路制御弁22と、を更に備えたので、バイパス通路20を利用することで排気抵抗を抑制することができる。
また本実施形態では、ECU40は、排ガスの流量と排ガスの温度とに基づいて、流路制御弁22および添加インジェクタ14を制御するので、流路制御弁22および添加インジェクタ14を運転状態に応じて適切に制御することが可能になる。
なお、本実施形態では、ECU40が排ガスの流量と排ガスの温度との両者に基づいて、流路制御弁22の開度と添加インジェクタ14からの噴射量とを決定することとしたが、これらの制御は、排ガスの流量と排ガスの温度とのうちいずれかによるものであってもよい。また、本実施形態では目標開度・目標噴射量を算出してから添加要求の有無を判別するが、添加要求があってから目標開度・目標噴射量を算出してもよい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、上記第1実施形態における流路制御弁の開度および燃料噴射量の補正に関するものである。還元剤の所定質量(または所定粒径)以上の液相粒子を捕集するようにした場合、捕集される液相粒子の量からは、還元剤または燃料の状態を含むエンジンの運転状態に関する種々の情報を得ることができる。第2実施形態は、捕集される液相粒子の量に基づいて、添加インジェクタ14および流路制御弁22の動作状態を較正するものである。なお第2実施形態の機械的構成は上記第1実施形態と同様であるため、その詳細の説明は省略する。
第2実施形態の動作について説明する。図7において、ステップS110からステップS150までの処理は、上記第1実施形態の処理ルーチン(図3)におけるステップS10からステップS50までの処理と同様である。ステップS155では、添加インジェクタ14の噴射量および流路制御弁22の開度に補正量がそれぞれ加算されるが、ここでは補正量の初期値がいずれもゼロに設定されているため、噴射量および流路制御弁開度の値は変化しない。次に、ECU40は、別途に行われる排気燃料添加時期判定処理によって排気燃料添加要求がされているかを判定し(S160)、同要求がされていない場合には流路制御弁22を全開させて(S240)、本ルーチンを終了する。同要求がされている場合には、ECU40は、現在の流路制御弁開度ANG_Vexが目標流路制御弁開度ANGtrg_Vexと一致するように、アクチュエータ24に対して制御出力を行う(S170)。またECU40は添加インジェクタ14に対して制御出力を行い、目標燃料噴射量Qadの燃料噴射を行わせる(S180)。
次にECU40は、燃料添加後の空燃比(A/F)を、所定の基準値と比較する(S190)。ここでの空燃比はエアフローメータ44によって検出される吸入空気量と、インジェクタ2への燃料噴射量の司令値に基づいて推定してもよいし、排気通路12中に設置されたA/Fセンサの出力によって検出してもよい。
空燃比がリッチ、すなわちA/F値が所定値未満の場合には、次にECU40は、残量センサ36によって検出される残燃料量(捕集量)が所定値以上であるかを判定する(S200)。残燃料量が所定値以上の場合は、リッチとなっている原因が噴射量の過剰にあると考えられる。このため、次にECU40は、このことを考慮して排気噴射補正量Qad_0を算出する(S210)。この場合には、補正によって排気噴射量が減少するように、排気噴射補正量Qad_0は負の値をとるようにされる。
ステップS200で残燃料量が所定値未満の場合には、リッチとなっている原因がサイクロン捕集器16における粒子質量または粒径の分離しきい値の過大(すなわち、分離の不足)にあると考えられる。このため、次にECU40は、このことを考慮して流路制御弁開度の補正量ANG_Vex_0を算出する(S230)。この場合には、補正によって流路制御弁22の開度が減少することで主排気通路18の流量割合が増大するように、流路制御弁開度の補正量ANG_Vex_0は負の値をとるようにされる。
ステップS190で空燃比がリーン、すなわちA/F値が所定値以上であった場合には、次にECU40は、残量センサ36によって検出される残燃料量(捕集量)が所定値以上であるかを判定する(S220)。残燃料量が所定値以上の場合は、リーンとなっている原因がサイクロン捕集器16における粒子質量または粒径の分離しきい値の過小(すなわち、分離の過剰)にあると考えられる。このため、次にECU40は、このことを考慮して流路制御弁開度の補正量ANG_Vex_0を算出する(S230)。この場合には、補正によって流路制御弁22の開度が増大することで主排気通路18の流量割合が減少するように、流路制御弁開度の補正量ANG_Vex_0は正の値をとるようにされる。
ステップS200で残燃料量が所定値未満の場合には、リーンとなっている原因が噴射量の不足にあると考えられる。このため、次にECU40は、このことを考慮して排気噴射補正量Qad_0を算出する(S210)。この場合には、補正によって排気噴射量が増大するように、排気噴射補正量Qad_0は正の値をとるようにされる。
このようにして算出された流路制御弁開度の補正量ANG_Vex_0および排気噴射補正量Qad_0は、本ルーチンの次回の処理サイクルにおいて、ステップS155で添加インジェクタ14の噴射量および流路制御弁22の開度にそれぞれ加算されることになる。
以上のとおり、本実施形態では、サイクロン捕集器16によって残量タンク34に捕集される液相粒子の量に基づいて、添加インジェクタ14および流路制御弁22の動作状態が較正される。したがって本実施形態では、捕集手段を有する機械的構成を利用して、添加インジェクタ14および流路制御弁22の動作状態を更に適正にすることができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態は、上記第1実施形態の機械的構成を利用した燃料性状の判別に関するものである。サイクロン捕集器によって捕集される捕集量は、還元剤の性状(とくに蒸発性)によっても異なり、還元剤が重質(すなわち、蒸発性が低い)の場合には蒸発の遅れから粒径および質量が大きくなるため、捕集量が増大する。第3実施形態は、この性質を利用し、捕集される液相粒子の量に基づいて、燃料性状を判別するものである。なお第3実施形態の機械的構成は上記第1実施形態と同様であるため、その詳細の説明は省略する。
第3実施形態の動作について説明する。図8において、ステップS310からステップS330までの処理は、上記第1実施形態の処理ルーチン(図3)におけるステップS10からステップS30までの処理と同様である。ステップS340では、ECU40は、算出された全排気流量Gexおよび検出された排気温度Texに応じて、所定の関数を用いた演算により、目標流路制御弁開度ANGtrg_Vexを算出する。またECU40は、全排気流量Gexおよび排気温度Texに応じて、所定の関数を用いた演算により、目標燃料噴射量Qadを算出する(S350)。
次にECU40は、算出された目標流路制御弁開度ANGtrg_Vexおよび目標燃料噴射量Qadに応じて、所定の関数を用いた演算により、基準分離残液量Qsl_Bを算出する(S350)。この基準分離残液量Qsl_Bは、流路制御弁22の開度および添加インジェクタ14の燃料噴射量に応じて定められる残量タンク34の捕集量であって、燃料性状すなわち蒸発性または蒸留性状が重質であるか軽質であるかを判定するための基準値である。基準分離残液量Qsl_Bは、様々な流路制御弁22の開度および添加インジェクタ14の燃料噴射量について、予めシミュレーションまたは実験によって定める。
次にECU40は、別途に行われる排気燃料添加時期判定処理によって排気燃料添加要求がされているかを判定し(S370)、同要求がされていない場合には本ルーチンを終了する。同要求がされている場合には、ECU40は、現在の流路制御弁開度ANG_Vexが目標流路制御弁開度ANGtrg_Vexと一致するように、アクチュエータ24に対して制御出力を行う(S380)。またECU40は添加インジェクタ14に対して制御出力を行い、目標燃料噴射量Qadの燃料噴射を行わせる(S390)。
次にECU40は、残量センサ36により残液タンク34の捕集量、すなわち分離残液量Qslを検出する(S400)。そしてECU40は、検出した分離残液量Qslが、先に算出された基準分離残液量Qsl_Bよりも大であるかを判定する(S410)。
検出した分離残液量Qslが、先に算出された基準分離残液量Qsl_Bよりも大である場合には、燃料の蒸発性が通常より低い場合であるから、ECU40は重質燃料と判定して、所定のフラグをオンする(S420)。また、検出した分離残液量Qslが、先に算出された基準分離残液量Qsl_B以下である場合には、燃料の蒸発性が通常以上の場合であるから、ECU40は軽質燃料と判定して、所定のフラグをリセットする(S430)。
このようにして行われた燃料性状の判別の結果は、エンジンおよび触媒の制御に反映される(S440)。具体的には、燃料として軽質燃料を用いているとみなされた場合には、点火時期が通常時よりも遅角させられる一方、燃料として重質燃料を用いているとみなされた場合には、点火時期が進角させられる。また、燃料性状の判別の結果は、他の制御、例えばEGR(排気還流)量の制御、燃料噴射量または噴射圧の制御、触媒再生インタバルの制御に反映させてもよい。
以上のとおり、第3実施形態では、本発明の機械的構成において、液滴の捕集量が燃料の性状に応じて異なることを利用し、液滴の捕集量すなわち捕集される液相粒子の量によって燃料の性状を判別することができる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態は、上記第1実施形態の機械的構成を利用した燃料粘度の判別に関するものである。サイクロン捕集器によって捕集される捕集量は、還元剤の粘度によっても異なり、粘度が大である場合には凝集性が高いことから粒径および質量が大きくなるため、捕集量が増大する。第4実施形態は、この性質を利用し、捕集される液相粒子の量に基づいて、燃料粘度を判別するものである。なお第4実施形態の機械的構成は上記第1実施形態と同様であるため、その詳細の説明は省略する。
第4実施形態の動作について説明する。図9において、ステップS510からS610までの処理は、上記第3実施形態におけるステップS310からステップS410までの処理と同様である。ただし、ステップS560において算出される基準分離残液量Qsl_Bは、流路制御弁22の開度および添加インジェクタ14の燃料噴射量に応じて定められる残量タンク34の捕集量であって、燃料の動粘度が大であるか小であるかを判定するための基準値として、予めシミュレーションまたは実験によって定められる。
そしてステップS610において、ECU40は、検出した分離残液量Qslが、先に算出された基準分離残液量Qsl_Bよりも大であるかを判定する。検出した分離残液量Qslが、先に算出された基準分離残液量Qsl_Bよりも大である場合には、燃料の動粘度が通常より大である場合であるから、ECU40は動粘度大と判定して、所定のフラグをオンする(S620)。また、検出した分離残液量Qslが、先に算出された基準分離残液量Qsl_B以下である場合には、燃料の動粘度が通常以下の場合であるから、ECU40は動粘度小と判定して、所定のフラグをリセットする(S630)。
このようにして行われた燃料粘度の判別の結果は、エンジンおよび触媒の制御に反映される(S640)。具体的には、燃料粘度が大であると判定された場合には、噴霧の粒径を小さくするために燃料噴射圧が高く設定される一方、燃料粘度が小であると判定された場合には、噴霧の粒径を適正にするために燃料噴射圧が低く設定される。また、燃料粘度の判別の結果は、他の制御、例えば点火時期の制御、EGR(排気還流)量の制御、燃料噴射量の制御、触媒再生インタバルの制御に反映させてもよい。
以上のとおり、第4実施形態では、本発明の機械的構成において、液滴の捕集量が燃料の動粘度に応じて異なることを利用し、液滴の捕集量すなわち捕集される液相粒子の量によって燃料の動粘度を判別することができる。
なお、上記各実施形態では、本発明をある程度の具体性をもって説明したが、本発明については、特許請求の範囲に記載された発明の精神や範囲から離れることなしに、さまざまな改変や変更が可能であることは理解されなければならない。すなわち、本発明は特許請求の範囲およびその等価物の範囲および趣旨に含まれる修正および変更を包含するものである。例えば、上記各実施形態では還元剤として走行用の燃料を使用したが、還元剤はアンモニアや尿素など、燃料以外の物質でもよい。
また、上記各実施形態では還元剤を、排気通路に設置した専用の添加インジェクタによって供給することとしたが、還元剤は吸気ポートまたは燃焼室に対する走行用のインジェクタからの燃料噴射によって供給してもよい。この場合には、未燃燃料は既燃焼ガスとの混合物として排気通路に供給され、未燃燃料の濃度またはHC濃度は燃料噴射量のリッチ化によって制御することができる。
また、上記実施形態では、所定質量以上の液相粒子を捕集する捕集手段としてサイクロン捕集器を使用したが、本発明における捕集手段は他のものであってもよい。例えば、捕集手段は慣性によって所定質量以上の液相粒子を捕集する他の種類のものであってもよい。そのような捕集手段は、例えばヘリコプタの吸気通路に用いられる粒子分離装置(パーティクルセパレータ)と同様に、排気通路を分岐させ、その分岐の一方を排気通路の上流側の延長上に配置してキャッチャタンクに接続すると共に、他方をガスの供給先である触媒装置に接続するものであってもよく、そのような変形も本発明の範疇に属するものである。
本発明の実施形態の排ガス浄化装置を示す概略構成図である。 サイクロン捕集器の原理を示す概念図である。 第1実施形態における制御処理の一例を示すフロー図である。 流路制御弁開度の設定例を示すグラフである。 噴射増大量の設定例を示すグラフである。 第1実施形態の作用効果を示すグラフである。 第2実施形態における制御処理の一例を示すフロー図である。 第3実施形態における制御処理の一例を示すフロー図である。 第4実施形態における制御処理の一例を示すフロー図である。
符号の説明
4 燃料タンク
10 エンジン
12 排気通路
14 添加インジェクタ
16 サイクロン捕集器
18 主排気通路
20 バイパス通路
22 流路制御弁
24 アクチュエータ
30 触媒装置
34 残液タンク
36 残量センサ
46 排気温センサ

Claims (7)

  1. エンジンの排気通路中に設置された触媒装置に向けて液相の還元剤を供給する供給手段を備えた排ガス浄化装置であって、
    前記供給手段よりも下流側であって前記触媒装置よりも上流側の前記排気通路中に、還元剤の所定質量以上の液相粒子を捕集する捕集手段を更に備えたことを特徴とする排ガス浄化装置。
  2. 請求項1に記載の排ガス浄化装置であって、
    前記供給手段は前記排気通路中に設置され、
    当該供給手段の設置点よりも上流側で前記排気通路から分岐し、前記捕集手段と前記触媒装置との間で前記排気通路に合流するバイパス通路と、
    前記排気通路と前記バイパス通路との流量割合を制御する流路制御弁と、
    を更に備えたことを特徴とする排ガス浄化装置。
  3. 請求項1または2に記載の排ガス浄化装置であって、
    前記捕集手段はサイクロン捕集器であることを特徴とする排ガス浄化装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の排ガス浄化装置であって、
    前記流路制御弁を制御するバルブ制御手段を更に備え、
    前記バルブ制御手段は、排ガスの流量と排ガスの温度とのうち少なくともいずれかに基づいて、前記流路制御弁を制御することを特徴とする排ガス浄化装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の排ガス浄化装置であって、
    前記供給手段を制御する供給制御手段を更に備え、
    前記供給制御手段は、排ガスの流量と排ガスの温度とのうち少なくともいずれかに基づいて、前記供給手段を制御することを特徴とする排ガス浄化装置。
  6. 請求項3に記載の排ガス浄化装置であって、
    前記還元剤は燃料であり、
    前記捕集手段による液滴の捕集量に基づいて燃料の性状を判別する燃料性状判別手段を更に備えたことを特徴とする排ガス浄化装置。
  7. 請求項3に記載の排ガス浄化装置であって、
    前記還元剤は燃料であり、
    前記捕集手段による液滴の捕集量に基づいて燃料の粘度を判別する燃料粘度判別手段を更に備えたことを特徴とする排ガス浄化装置。
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JP2013007267A (ja) * 2011-06-22 2013-01-10 Ihi Corp 排ガスのダスト除去装置及び方法
JP2013142309A (ja) * 2012-01-10 2013-07-22 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置

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