JP2013133785A - 内燃機関の吸気制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】開弁特性制御デバイスと吸気圧制御デバイスとの協調操作によって筒内への吸気量を制御する内燃機関の吸気制御装置において、吸気量をより適切に制御できるようにする。
【解決手段】仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧を与える動作点KPが実現可能範囲Axにない場合、開弁特性と吸気圧とを軸とする二次元直交座標系において、現在の開弁特性及び吸気圧で定まる動作点GPを通る等吸気量曲線或いはその近似直線を仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧で定まる動作点KPに平行移動して得られる曲線FQ或いは直線MQを特定し、その曲線FQ或いは直線MQに最も近い実現可能範囲Ax内の動作点OPを目標開弁特性及び目標吸気圧を与える動作点として決定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、開弁特性制御デバイスと吸気圧制御デバイスとの協調操作によって筒内への吸気量を制御する内燃機関の吸気制御装置に関し、特に、ターボ過給機付き内燃機関に用いて好適な内燃機関の吸気制御装置に関する。
特開2004−245082号公報には、吸気弁或いは排気弁の開弁特性と吸気圧との協調制御によって吸気量を制御する吸気制御装置に関する発明が開示されている。同公報に記載の発明によれば、1制御周期後の目標吸気量を達成するための開弁特性及び吸気圧が仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧として決定されるとともに、1制御周期内で実現可能な開弁特性及び吸気圧の範囲がそれぞれ決定される。そして、同公報の図9に示すように仮想目標開弁特性Sak及び仮想目標吸気圧Pmkで定まる仮想目標動作点KPが実現可能範囲Ax内にある場合には、仮想目標開弁特性Sak及び仮想目標吸気圧Sakが最終的な目標開弁特性Sao及び目標吸気圧Pmoとして確定される。一方、同公報の図10及び図11に示すように仮想目標動作点KPが実現可能範囲Ax内にない場合には、仮想目標動作点KPを通る等吸気量曲線EQの近似直線LQに最も近い実現可能範囲Ax内の開弁特性及び吸気圧が特定され、それらが目標開弁特性Sao及び目標吸気圧Pmoとして決定される。
上記公報に記載の発明によれば、目標開弁特性及び目標吸気圧が適切に設定されるので、制御周期内に実現できる範囲において最適な吸気量となる制御を確実に実施することができる。これにより、目標開弁特性及び目標吸気圧が実現できずに吸気量が意図しない吸気量となってしまうことは防止される。
特開2004−245082号公報
上記公報に記載の発明は、同公報に記載の発明の実施形態で適用されている自然吸気型の内燃機関だけでなく、過給機付きの内燃機関にも適用することは可能である。しかしながら、上記公報に記載の発明を過給機、特にターボ過給機付きの内燃機関に適用する場合には、以下に述べる理由により満足のいく吸気量の制御精度を得られない場合がある。
図4は、上記公報に記載の発明をターボ過給機付きの内燃機関に適用した場合の問題を示す説明図である。図4において横軸は吸気弁の作用角Saを表し、縦軸は吸気圧Pmを表している。点GPは現在の作用角及び吸気圧で定まる動作点であり、点KPは現在より1制御周期後の仮想目標動作点である。この仮想目標動作点KPは、目標吸気量を与える等吸気量曲線EQと現在の運転条件における最適動作線OMとの交点である。直線LQは仮想目標動作点KPにおいて等吸気量曲線EQに接する接線であり、等吸気量曲線EQの近似直線としての意味を有している。そして、一点鎖線で示された四角形の範囲Axが、1制御周期内での作用角及び吸気圧の実現可能範囲である。
実現可能範囲Axの吸気圧の上限PmMAXは、スロットル弁の上流の圧力によって決まる。ターボ過給機付き内燃機関の場合、スロットル弁の上流の圧力は過給圧であり、それはターボ過給機の作用によって吸気量に応じて変化する。しかし、ターボ過給機には過給遅れがあるため、目標吸気量が増加してから過給圧が上昇するまでには応答遅れが生じ、結果、吸気圧の上昇にも遅れが生じる。このため、目標吸気量を与える等吸気量曲線EQに対し、実現可能範囲Axの上限吸気圧PmMAXがかなり小さくなる状況が発生しうる。
上記公報に記載の発明によれば、仮想目標動作点KPが実現可能範囲Ax内にない場合、等吸気量曲線EQの近似直線LQに最も近い実現可能範囲Ax内の動作点が目標動作点として決定される。この場合、吸気量の制御精度の観点からは、上限吸気圧PmMAXの線上において吸気量を最大にする動作点(図4中に星印で示す点)に最も近い実現可能範囲Ax内の動作点(図4中に白丸で示す点)が目標動作点として決定されることが望ましい。ところが、等吸気量曲線EQと実現可能範囲Axとの乖離が大きい場合は、近似直線LQに最も近くなる実現可能範囲Ax内の動作点(図4中に二重丸で示す点)、すなわち、目標動作点OPは、白丸で示す望ましい動作点とは現在の動作点GPから見て逆方向に算出されることになる。
上限吸気圧PmMAXは過給圧が高まるに連れて徐々に上昇していく。それに伴い、上述のように算出される目標動作点OPは、図4中に太線で示す軌跡を描きながら、最終的な目標動作点である仮想目標動作点KPへと近づいていく。しかし、目標動作点OPの軌跡と等吸気量曲線との関係から分かるように、現在の動作点GPから仮想目標動作点KPへ至るまでの目標動作点OPの変化は、吸気量の制御精度の観点から望まれる目標動作点の変化とはかけ離れたものになってしまう。つまり、図4に示すような軌跡を描いて目標動作点OPが変化するのでは、精度良く且つ速やかに目標吸気量を達成することができない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、開弁特性制御デバイスと吸気圧制御デバイスとの協調操作によって筒内への吸気量を制御する内燃機関の吸気制御装置において、目標空気量を与える動作点と現在の動作点との間に距離がある場合であっても、吸気量が適切に制御されるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る内燃機関の吸気制御装置は、以下の動作を行うように構成される。
本発明の1つの形態によれば、本吸気制御装置は、現在より所定時間経過後、例えば1制御周期後の目標吸気量を決定し、予め定められた規則に従って目標吸気量を達成するための開弁特性及び吸気圧を算出する。こうして得られた開弁特性及び吸気圧は、仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧として決定される。また、本吸気制御装置は、開弁特性制御デバイスによって前記所定時間内に実現可能な開弁特性の範囲を決定するとともに、吸気圧制御デバイスによって同時間内に実現可能な吸気圧の範囲を決定する。
仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧が共に各々の実現可能範囲内にある場合、本吸気制御装置は、仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧を最終的な目標開弁特性及び目標吸気圧として確定する。
一方、仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧が共に各々の前記実現可能範囲内にない場合、本吸気制御装置は、開弁特性と吸気圧とを軸とする二次元直交座標系において、現在の開弁特性及び吸気圧で定まる動作点を通る等吸気量曲線或いはその近似直線を特定する。そして、特定した等吸気量曲線或いはその近似直線を仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧で定まる仮想目標動作点に平行移動し、それにより得られる曲線或いは直線に最も近い実現可能範囲内の開弁特性及び吸気圧を目標開弁特性及び目標吸気圧として決定する。
このような動作を行うことで、目標吸気量を与える仮想目標動作点と現在の動作点との間に距離がある場合であっても、前記所定時間内での実現可能範囲において吸気量の制御精度の観点から最適な動作点に現在の動作点を移行させ、仮想目標動作点に向けて現在の動作点を確実に近づけていくことができる。
本発明のより好ましい形態によれば、本吸気制御装置は、仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧が共に各々の実現可能範囲内にはない場合、それらが各々の実現可能範囲よりも広く設定されている判定範囲内にあるかどうか判定する。そして、判定範囲内にない場合には、本吸気制御装置は、上述のとおり平行移動曲線或いはその近似直線に最も近い実現可能範囲内の開弁特性及び吸気圧を目標開弁特性及び目標吸気圧として決定する。しかし、仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧が判定範囲内にある場合には、開弁特性と吸気圧とを軸とする二次元直交座標系において、仮想目標動作点を通る等吸気量曲線或いはその近似直線に最も近い実現可能範囲内の開弁特性及び吸気圧を目標開弁特性及び目標吸気圧として決定する。
このような動作を行うことで、目標吸気量を与える仮想目標動作点に現在の動作点を正確に到達させることができる。
本発明によれば、所定時間内で実現できる範囲において最適な吸気量となるように吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開弁特性と吸気圧とを制御することができるので、結果として吸気量をより適切に制御することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態の吸気制御装置が適用されたエンジンシステムの概略図である。 本発明の実施の形態の吸気制御装置における吸気量制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の吸気制御装置における吸気量制御の内容をグラフで表した説明図である。 従来の吸気制御装置の課題について示した説明図である。
以下、本発明の実施の形態の一例について図を用いて説明する。
図1は、本実施の形態の吸気制御装置が適用されたエンジンシステムの概略図である。本実施の形態の吸気制御装置の適用対象となる内燃機関は、自動車用のターボ過給機付き内燃機関(以下、ターボエンジンと表記する)10である。本実施の形態では、ターボエンジン10は、電子制御式のスロットル弁12、及び、吸気弁用の可変動弁機構14を含む種々のアクチュエータを備えている。また、ターボエンジン10には、吸気弁の現在の開弁特性を計測する開弁特性センサ16、エンジン回転数を計測する回転数センサ18、吸気圧を計測する吸気圧センサ20、吸気通路に吸入された空気の流量を計測するエアフローメータ22、及び、冷却水の温度を計測する冷却水温センサ24を含む種々のセンサが取り付けられている。
本実施の形態の吸気制御装置は、ターボエンジン10を制御するECU2の一機能として実現される。詳しくは、メモリに記憶されたプログラムがCPUによって実行されることで、ECU2は吸気制御装置として機能する。ECU2が吸気制御装置として機能する場合、ECU2は、プログラムされている吸気量制御ロジックに従ってスロットル弁12と可変動弁機構14の動作を制御する。スロットル弁12は、吸気圧を制御することができる吸気圧制御デバイスである。また、可変動弁機構14は、吸気弁の開弁特性、すなわち、バルブリフト量及び作用角並びにバルブタイミングを制御することができる開弁特性制御デバイスである。なお、可変動弁機構14の具体的な仕組みには限定はなく、特開2004−245082号公報に記載されているようなカム移動装置及び開閉タイミングシフト装置を可変動弁機構14として用いてもよい。吸気制御装置としてのECU2によれば、スロットル弁12と可変動弁機構14の操作による開弁特性と吸気圧との協調制御によって筒内に吸入される空気量、すなわち、吸気量が制御される。以下では、その具体的な方法について図2のフローチャートを参照しつつ説明する。
図2は、本実施形態の吸気制御装置における吸気量制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンはECU2により1制御周期Ts毎の割込みによって実施される。
本制御ルーチンがスタートすると、まずステップS2において、1制御周期Tsに相当する時間経過後に実現すべき目標吸気量Qaoが決定される。この目標吸気量Qaoは、ターボエンジン10の運転状態、より詳細には現在のエンジン回転数及びアクセル踏込み量から求められる要求トルクに基づいて、1制御周期Tsに相当する時間経過後に供給する燃料量と共に決定される。
ステップS2で目標吸気量Qaoが決定されると、続くステップS4において、吸気弁2の仮想目標作用角Sakが決定される。より詳細には、仮想目標作用角Sakは、機関回転数NE、目標吸気量Qao、吸気弁2のバルブタイミングに対して、燃費、エミッション、トルク変動等の条件が複合的に最適となる作用角Saが得られるように作成されたマップに基づいて決定される。なお、可変動弁機構14によれば、吸気弁の作用角の変更に連動してリフト量も変更される。
ステップS4で仮想目標作用角Sakが決定されると、続くステップS6において、仮想目標作用角Sakとの組合せによって目標吸気量Qaoを実現できる仮想目標吸気圧Pmkが決定される。より詳細には、仮想目標吸気圧Pmkは、目標吸気量Qaoを実現する吸気圧Pmをエンジン回転数、作用角Sa、目標吸気量Qao等に関連付けたマップに基づいて求められる。
以上説明したステップS4及びステップS6における工程は、予め定めた方法によって目標吸気量Qaoを実現する開弁特性及び吸気圧を推定するプロセスである。続くステップS8及びS10においては、1制御周期Ts内に実現が可能な作用角Sa及び吸気圧Pmの範囲が決定される。
まず、ステップS8においては1制御周期Ts内に実現可能な作用角Saの範囲Asが決定される。ただし、本明細書においては、1制御周期Ts内に実現可能な作用角Saの範囲Asとは、可変動弁機構14の作動性能上、1制御周期Ts内に到達可能な作用角Saの上限値及び下限値のみではなく、可変動弁機構14の機構上の作用角Saの上限値及び下限値をも考慮した範囲を意味する。
ステップS8において1制御周期Ts内に実現可能な作用角Saの範囲Asが決定されると、続くステップS10において1制御周期Ts内に実現が可能な吸気圧Pmの範囲Apが決定される。ただし、本明細書においては、1制御周期Ts内に実現可能な吸気圧Pmの範囲Apは、スロットル弁12の作動性能上の吸気圧Pmの上限値及び下限値のみではなく、機構上もしくは物理的な吸気圧Pmの上限値及び下限値をも考慮した範囲を意味するものとする。なお、本実施の形態の吸気制御装置が適用されているターボエンジン10では、吸気圧Pmの上限値PmMAXは過給状態によって変化する。ターボ過給機の過給遅れによって過給圧が立ち上がっていない状態では吸気圧上限値PmMAXは低く、過給圧が上昇するに連れて吸気圧上限値PmMAXも上昇していく。
ステップS10において1制御周期Ts内に実現可能な吸気圧Pmの範囲Apが決定されると、続くステップS12において、ステップS4で決定された仮想目標作用角SakとステップS6で決定された仮想目標吸気圧Pmkとで定まる仮想目標動作点KP(Sak,Pmk)が、ステップS8で決定された範囲AsとステップS12で決定された範囲Apとで定まる実現可能範囲Ax(As,Ap)内に含まれるか否かが判定される。
ステップS12において、仮想目標動作点KPが実現可能範囲Ax内に含まれると判定された場合には、ステップS14に進み仮想目標動作点KPが最終的な目標動作点OPとして確定される。すなわち、仮想目標作用角Sakが目標作用角Saoとされると共に仮想目標吸気圧Pmkが目標吸気圧Pmoとされる。そして、ステップS16において、作用角Sa及び吸気圧Pmが目標作用角Sao及び目標吸気圧Pmoになるように可変動弁機構14及びスロットル弁12が操作されて制御ルーチンが終了する。
一方、ステップS12において、仮想目標動作点KPが実現可能範囲Ax内に含まれていないと判定された場合には、ステップS18に進む。ステップS18においては、実現可能範囲Axよりも広い範囲に設定された判定範囲Bx内に仮想目標動作点KPが存在するか否かが判定される。判定範囲Bxの位置及び大きさは、実現可能範囲Axの位置及び大きさに応じて変更される。
ここで、図3は、本実施形態の吸気制御装置における吸気量制御の内容をグラフで表した説明図である。図3において横軸は吸気弁の作用角Saを表し、縦軸は吸気圧Pmを表している。点GPは現在の作用角及び吸気圧で定まる動作点であり、点KPは現在より1制御周期Ts後の仮想目標動作点である。この仮想目標動作点KPは、目標吸気量を与える等吸気量曲線EQと現在の運転条件における最適動作線OMとの交点である。直線LQは仮想目標動作点KPにおいて等吸気量曲線EQに接する接線であり、等吸気量曲線EQの近似直線としての意味を有している。一方、仮想目標動作点KPを通る曲線FQは、現在の動作点GPを通る等吸気量曲線を仮想目標動作点KPに平行移動して得られた曲線である。直線MQは仮想目標動作点KPにおいて曲線FQに接する接線であり、曲線FQの近似直線としての意味を有している。そして、一点鎖線で示された四角形の範囲Axが、1制御周期Ts内での作用角及び吸気圧の実現可能範囲であり、実現可能範囲Axを囲む二点鎖線で示された四角形の範囲Bxが判定範囲である。
ステップS18において、仮想目標動作点KPが判定範囲Bx内に入っていない場合には、ステップS26に進む。ステップS26においては、実現可能範囲Ax内において直線MQに最も近い動作点(或いは曲線FQに最も近い動作点)を与える作用角Saと吸気圧Pmとの組合せが選択され、最終的な目標動作点OP(Sao,Pmo)とされる。その後、制御はステップS16へと進み作用角Sa及び吸気圧Pmが目標作用角Sao及び目標吸気圧Pmoになるように可変動弁機構14及びスロットル弁12が操作されて制御ルーチンが終了する。
図3には、制御ルーチンがステップS18からステップS26へ進む場合の制御の一例が示されている。この場合、実現可能範囲Ax内において、曲線FQ或いはその近似直線MQに最も近い動作点を与える作用角Saと吸気圧Pmとの組合せが選択され、最終的な目標動作点OP(Sao,Pmo)とされる。図3に示した例では、実現可能範囲Axの周縁部を表す上限吸気圧PmMAXの線上において吸気量を最大にする動作点(図3中に星印で示す点)に最も近い実現可能範囲Ax内の動作点(図3中に白丸で示す点)が目標動作点OPとして設定される。つまり、図4を用いて説明した従来の吸気制御装置の場合とは異なり、近似直線LQに最も近くなる実現可能範囲Ax内の動作点(図3中に二重丸で示す点)が選択されてしまうことはない。このように目標動作点OPの設定がなされると、図3中に矢印で示したように、動作点GPの状態にあった作用角Saと吸気圧Pmが目標動作点OPの状態になるように可変動弁機構14及びスロットル弁12が操作され、1制御周期Ts内に実現可能な範囲において目標吸気量Qaoに最も近い吸気量が実現されて制御ルーチンが終了する。
図3において、上限吸気圧PmMAXは過給圧が高まるに連れて徐々に上昇していく。それに伴い、ステップS26で設定される目標動作点OPは、図3中に太線で示す軌跡を描きながら、最終的な目標動作点である仮想目標動作点KPへと確実に近づいていく。図4に示す従来の吸気制御装置における目標動作点OPの軌跡との比較から明らかなように、本吸気制御装置によって目標動作点OPが描く軌跡は、吸気量の制御精度の観点からは望ましい軌跡となっている。つまり、ステップS26で行う目標動作点OPの設定によれば、目標吸気量Qaoを与える仮想目標動作点KPと現在の動作点GPとの間に距離がある場合であっても、吸気量の制御精度の観点から最適な動作点を確実に目標動作点OPとして選択することができる。
そして、ステップS18において、仮想目標動作点KPが判定範囲Bx内に入った場合には、ステップS20に進む。ステップS20に進んだ場合の処理は、特開2004−245082号公報に記載の吸気制御装置による処理と同様である。すなわち、ステップS20では、実現可能領域Ax内において目標吸気量Qaoを実現することが可能か否か、すなわち実現可能領域Ax内に目標吸気量Qaoを実現することができる作用角Saと吸気圧Pmとの組合せが存在するか否かが判定される。
そして、ステップS20において実現可能範囲Ax内に目標吸気量Qaoを実現することができる作用角Saと吸気圧Pmとの組合せが存在すると判定された場合には、ステップS22に進むことになる。ステップS22においては、実現可能範囲Ax内において目標吸気量Qaoを実現する作用角Saと吸気圧Pmとの組合せのうち最も仮想目標動作点KPに近い組合せが選択され、最終的な目標動作点OP(Sao,Pmo)とされる。次いで、制御はステップS16へと進み作用角Sa及び吸気圧Pmが目標作用角Sao及び目標吸気圧Pmoになるように可変動弁機構14及びスロットル弁12が操作されて制御ルーチンが終了する。
一方、ステップS20において、仮想目標動作点KPが実現可能範囲Ax内に含まれていないと判定された場合には、ステップS24に進む。ステップS24においては、実現可能領域Ax内において等吸気量曲線EQ或いはその近似直線LQに最も近い動作点を与える作用角Saと吸気圧Pmとの組合せが選択され、最終的な目標動作点OP(Sao,Pmo)とされる。その後、制御はステップS16へと進み作用角Sa及び吸気圧Pmが目標作用角Sao及び目標吸気圧Pmoになるように可変動弁機構14及びスロットル弁12が操作されて制御ルーチンが終了する。
このように、仮想目標動作点KPが判定範囲Bx内に入り、実現可能範囲Axが仮想目標動作点KPに近づいたら目標動作点OPの計算方法を特開2004−245082号公報に記載の方法に切り替えることで、目標吸気量Qaoを与える仮想目標動作点KPに目標動作点OPを正確に到達させ、ひいては、現在の動作点を正確に到達させることができる。
以上説明したように、本実施形態の吸気制御装置によれば、目標吸気量Qaoを与える仮想目標動作点KPと現在の動作点GPとの間に距離がある場合であっても、1制御周期Ts内で実現できる範囲Axにおいて最適な吸気量となるように吸気弁の開弁特性と吸気圧とを制御することができるので、結果として吸気量はより適切に制御される。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、上述の実施の形態で設定している判定範囲Bxは省略することもできる。この場合、図2に示す制御ルーチンにおいてステップS18の工程とステップS26の工程を削除し、ステップS24の工程をステップS26の工程に置き換えればよい。つまり、ステップS12の判定結果が否定であれば、ステップS20の判定を実施し、ステップS20の判定結果が否定であれば、実現可能範囲Ax内において曲線FQ或いは近似直線MQに最も近い動作点を目標動作点OP(Sao,Pmo)として選択すればよい。
また、上述の実施の形態では吸気弁に可変動弁機構を設けているが、排気弁に、或いは、吸気弁と排気弁の両方に可変動弁機構を設けてもよい。
また、上述の実施の形態では本発明をターボエンジンに適用しているが、本発明は機械式過給機を備えるエンジンや、過給機を備えない自然吸気型のエンジンにも適用可能である。
2 ECU
10 過給エンジン
12 スロットル弁
14 可変動弁機構
16 開弁特性センサ
18 回転数センサ
20 吸気圧センサ
22 エアフローメータ

Claims (2)

  1. 吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開弁特性を制御する開弁特性制御デバイスと吸気圧を制御する吸気圧制御デバイスとを有し、前記開弁特性制御デバイスと前記吸気圧制御デバイスとの協調操作によって筒内への吸気量を制御する内燃機関の吸気制御装置において、
    現在より所定時間経過後の目標吸気量を決定する手段と、
    予め定められた規則に従って前記目標吸気量を達成するための開弁特性及び吸気圧を算出し、それらを仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧として決定する手段と、
    前記開弁特性制御デバイスによって前記所定時間内に実現可能な開弁特性の範囲を決定する手段と、
    前記吸気圧制御デバイスによって前記所定時間内に実現可能な吸気圧の範囲を決定する手段と、
    前記仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧が共に各々の前記実現可能範囲内にある場合、前記仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧を目標開弁特性及び目標吸気圧として確定する手段と、
    前記仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧が共に各々の前記実現可能範囲内にない場合、開弁特性と吸気圧とを軸とする二次元直交座標系において現在の開弁特性及び吸気圧で定まる動作点を通る等吸気量曲線或いはその近似直線を前記仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧で定まる動作点に平行移動して得られる曲線或いは直線を特定し、その曲線或いは直線に最も近い前記実現可能範囲内の開弁特性及び吸気圧を目標開弁特性及び目標吸気圧として決定する手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  2. 前記仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧が共に各々の前記実現可能範囲内にはないが、各々の前記実現可能範囲よりも広く設定されている判定範囲内にある場合、開弁特性と吸気圧とを軸とする二次元直交座標系において前記仮想目標開弁特性及び仮想目標吸気圧で定まる動作点を通る等吸気量曲線或いはその近似直線に最も近い前記実現可能範囲内の開弁特性及び吸気圧を目標開弁特性及び目標吸気圧として決定する手段、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気制御装置。
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