JP2013133361A - 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観に優れ、耐衝撃性と硬度、セルフタッピング性にも優れたポリカーボネート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体単位、(b)シアン化ビニル系単量体単位、(c)共役ジエン系単量体単位及び(d)芳香族ビニル系単量体単位からなる樹脂(B)を5〜200質量部、鉛筆硬度がFより高いポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)を5〜70質量部含有することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および成形品に関し、詳しくは、外観に優れ、耐衝撃性と硬度にも優れた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品に関する。
従来より、芳香族ポリカーボネート樹脂は、透明性、耐衝撃性、耐熱性などに優れ、しかも、得られる成形品は寸法安定性などにも優れることから、電気・電子機器のハウジング(筐体)や自動車内装用部品としても広く使用されている。
しかし、芳香族ポリカーボネート樹脂単独の成形品は、金属製やガラス製などの製品類に比べると表面硬度が低いため、耐擦傷性に劣り、布で拭いたり、手荒に扱った場合は、表面に傷が付き易い欠点を有しており、例えば家電機器、携帯端末機器の筐体や自動車内装部品などの高級感が求められる用途においては特に問題となる。
これに対し、芳香族ポリカーボネート樹脂を使用した製品の表面に、表面硬度の高い塗膜を形成する方法が提案され、膜材料としては、例えば、シリコーン系樹脂やアクリル系樹脂のコーティング剤が知られているが、これらは、コーティング膜の密着性に問題があり、複雑な形状の製品にはコーティングが難しく、価格も高価であり、工業的な使用には制限がある。また、製品表面を塗装する方法も知られているが、この方法は、コーティングと同様に、製品形状によっては均一な塗膜を得ることが難しく、有機溶剤を使用するために、ポリカーボネート樹脂の溶剤劣化を招き易く、しかも、塗装膜厚が厚くないと、表面硬度の改良効果が低い。さらには、コーティング面や塗膜面の剥がれにより、外観を損なう欠点がある。
ポリカーボネート樹脂に硬度の高い無機化合物を配合する方法も知られているが、無機化合物添加によるポリカーボネート樹脂の分子量低下、分散不良や表面析出による外観不良を引き起こす懸念がある。
一方、透明性および剛性に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂を得るため、芳香族ポリカーボネート樹脂に、ビフェニル化合物、ターフェニル化合物、ポリカプロラクトンの群から選ばれる化合物を添加する方法が提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。しかし、この方法は、本発明者らの検討の結果によれば、高い耐擦傷性の要求を満足することが困難で、上述のような製品に利用するには未だ不十分である。
また、芳香族ポリカーボネート樹脂に、メチルメタアクリレート等のアクリレートやABS樹脂を配合した耐擦傷性の組成物も多数提案されている。
例えば、特許文献4では、シアン化ビニル化合物−芳香族ビニル化合物共重合体とメチルメタアクリレート樹脂を配合することが記載されている。また、特許文献5には、ポリエステル樹脂とABS樹脂、ポリカーボネート樹脂およびポリメチルメタアクリレート樹脂からなる樹脂組成物が記載されている。さらに、特許文献6には、(メタ)アルキルアクリレート−芳香族ビニル−ポリカーボネート樹脂と反応性のあるビニルモノマーからなる共重合体を配合することが記載されている。
しかしながら、これらの樹脂組成物は、成形品の外観性が十分ではなく、また硬度と耐衝撃性の点でも優れた樹脂組成物とはいいがたいものであった。
特開平03−143950号公報 特開平05−257002号公報 特開2000−169695号公報 特開2001−49072号公報 特開2001−234040号公報 特開2008−56798号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、外観に優れ、耐衝撃性と硬度、セルフタッピング性にも優れた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物およびその成形品を提供することにある。
本発明者は、上記課題を達成すべく、鋭意検討を重ねた結果、(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体単位、(b)シアン化ビニル系単量体単位、(c)共役ジエン系単量体単位及び(d)芳香族ビニル系単量体単位からなる樹脂と、特定の硬度を有するポリメチルメタアクリレート系(共)重合体を、芳香族ポリカーボネート樹脂にそれぞれ特定量配合すると、外観に優れ、耐衝撃性と硬度にも優れた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、以下の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および成形品が提供される。
[1]芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体単位、(b)シアン化ビニル系単量体単位、(c)共役ジエン系単量体単位及び(d)芳香族ビニル系単量体単位からなる樹脂(B)を5〜200質量部、鉛筆硬度がFより高いポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)を5〜70質量部含有することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
[2]ポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)の含有量が、前記樹脂(B)の含有量と同じかそれ以上である上記[1]に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
[3]前記樹脂(B)が、アルキルメタアクリレート、ブタジエン、アクリロニトリル及びスチレン単位からなる樹脂である上記[1]又は[2]に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
[4]さらに、コア/シェル型グラフト共重合体系エラストマー(D)を、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、2〜40質量部含有する上記[1]〜[3]のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物から得られた成形品。
[6]成形品が、携帯端末用又はカーナビゲーション用の筐体である上記[5]に記載の成形品。
[7]成形品が、自動車内装用インストルメントパネル用部品又はコンソールボックス用部品である上記[5]に記載の成形品。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物、それからなる成形品およびその製造方法によれば、外観に優れ、耐衝撃性と硬度、そしてセルフタッピング性にも優れた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及びそれからなる成形品を得ることができる。
以下、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定して解釈されるものではない。
また、本願明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
[1.概要]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体単位、(b)シアン化ビニル系単量体単位、(c)共役ジエン系単量体単位及び(d)芳香族ビニル系単量体単位からなる樹脂(B)を5〜200質量部、鉛筆硬度がFより高いポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)を5〜70質量部含有することを特徴とする。
[2.芳香族ポリカーボネート樹脂(A)]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物に用いる芳香族ポリカーボネート樹脂は、その種類に制限は無く、また、1種のみを用いてもよく、2種以上を、任意の組み合わせ及び任意の比率で、併用してもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂は、一般式−(−O−X−O−C(=O)−)−で示される炭酸結合を有する基本構造の重合体である。式中、Xは、一般には炭化水素であるが、種々の特性付与のためヘテロ原子、ヘテロ結合の導入されたXを用いてもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂とは、炭酸結合に直接結合する炭素がそれぞれ芳香族炭素であるポリカーボネート樹脂をいう。芳香族ポリカーボネートは、各種ポリカーボネートのなかでも、耐熱性、機械的物性、電気的特性等の観点から、優れている。
芳香族ポリカーボネート樹脂の具体的な種類に制限は無いが、例えば、ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体とを反応させてなる芳香族ポリカーボネート重合体が挙げられる。この際、ジヒドロキシ化合物及びカーボネート前駆体に加えて、ポリヒドロキシ化合物等を反応させるようにしても良い。また、二酸化炭素をカーボネート前駆体として、環状エーテルと反応させる方法も用いても良い。また芳香族ポリカーボネート重合体は、直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。さらに、芳香族ポリカーボネート重合体は1種の繰り返し単位からなる単独重合体であってもよく、2種以上の繰り返し単位を有する共重合体であってもよい。このとき共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体等、種々の共重合形態を選択することができる。なお、通常、このような芳香族ポリカーボネート重合体は、熱可塑性の樹脂となる。
芳香族ポリカーボネート樹脂の原料となるモノマーのうち、芳香族ジヒドロキシ化合物の例を挙げると、以下のとおりである。
1,2−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン(即ち、レゾルシノール)、1,4−ジヒドロキシベンゼン等のジヒドロキシベンゼン類;
2,5−ジヒドロキシビフェニル、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニル等のジヒドロキシビフェニル類;
2,2’−ジヒドロキシ−1,1’−ビナフチル、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のジヒドロキシナフタレン類;
2,2’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテル、1,4−ビス(3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン等のジヒドロキシジアリールエーテル類;
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(即ち、ビスフェノールA)、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、
1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシルメタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)(4−プロペニルフェニル)メタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ナフチルメタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ナフチルエタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、
4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノナン、
1,10−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ドデカン、
等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,5−ジメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−プロピル−5−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−tert−ブチル−シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−tert−ブチル−シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン、
等のビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン等のカルド構造含有ビスフェノール類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド等のジヒドロキシジアリールスルフィド類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド等のジヒドロキシジアリールスルホキシド類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキシジアリールスルホン類;等が挙げられる。
これらのなかでもビス(ヒドロキシアリール)アルカン類が好ましく、なかでもビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン類が好ましく、特に耐衝撃性、耐熱性の点から2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(即ち、ビスフェノールA)が好ましい。
なお、芳香族ジヒドロキシ化合物は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂の原料となるモノマーのうち、カーボネート前駆体の例を挙げると、カルボニルハライド、カーボネートエステル等が使用される。なお、カーボネート前駆体は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
カルボニルハライドとしては、具体的には例えば、ホスゲン;ジヒドロキシ化合物のビスクロロホルメート体、ジヒドロキシ化合物のモノクロロホルメート体等のハロホルメート等が挙げられる。
カーボネートエステルとしては、具体的には例えば、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等のジアリールカーボネート類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類;ジヒドロキシ化合物のビスカーボネート体、ジヒドロキシ化合物のモノカーボネート体、環状カーボネート等のジヒドロキシ化合物のカーボネート体等が挙げられる。
・芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法
芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、任意の方法を採用できる。その例を挙げると、界面重合法、溶融エステル交換法、ピリジン法、環状カーボネート化合物の開環重合法、プレポリマーの固相エステル交換法などを挙げることができる。以下、これらの方法のうち特に好適なものについて、具体的に説明する。
・・界面重合法
まず、芳香族ポリカーボネート樹脂を界面重合法で製造する場合について説明する。界面重合法では、反応に不活性な有機溶媒及びアルカリ水溶液の存在下で、通常pHを9以上に保ち、ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体(好ましくは、ホスゲン)とを反応させた後、重合触媒の存在下で界面重合を行うことによって芳香族ポリカーボネート樹脂を得る。なお、反応系には、必要に応じて分子量調整剤(末端停止剤)を存在させるようにしてもよく、ジヒドロキシ化合物の酸化防止のために酸化防止剤を存在させるようにしてもよい。
ジヒドロキシ化合物及びカーボネート前駆体は、前述のとおりである。なお、カーボネート前駆体のなかでもホスゲンを用いることが好ましく、ホスゲンを用いた場合の方法は特にホスゲン法と呼ばれる。
反応に不活性な有機溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素化炭化水素等;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;などが挙げられる。なお、有機溶媒は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
アルカリ水溶液に含有されるアルカリ化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物が挙げられるが、なかでも水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが好ましい。なお、アルカリ化合物は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
アルカリ水溶液中のアルカリ化合物の濃度に制限は無いが、通常、反応のアルカリ水溶液中のpHを10〜12にコントロールするために、5〜10質量%で使用される。また、例えばホスゲンを吹き込むに際しては、水相のpHが10〜12、好ましくは10〜11になるようにコントロールするために、ビスフェノール化合物とアルカリ化合物とのモル比を、通常1:1.9以上、なかでも1:2.0以上、また、通常1:3.2以下、なかでも1:2.5以下とすることが好ましい。
重合触媒としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリプロピルアミン、トリヘキシルアミン等の脂肪族三級アミン;N,N’−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N’−ジエチルシクロヘキシルアミン等の脂環式三級アミン;N,N’−ジメチルアニリン、N,N’−ジエチルアニリン等の芳香族三級アミン;トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩等;ピリジン;グアニン;グアニジンの塩;等が挙げられる。なお、重合触媒は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
分子量調節剤としては、例えば、一価のフェノール性水酸基を有する芳香族フェノール;メタノール、ブタノールなどの脂肪族アルコール;メルカプタン;フタル酸イミド等が挙げられるが、なかでも芳香族フェノールが好ましい。このような芳香族フェノールとしては、具体的に、m−メチルフェノール、p−メチルフェノール、m−プロピルフェノール、p−プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−長鎖アルキル置換フェノール等のアルキル基置換フェノール;イソプロパニルフェノール等のビニル基含有フェノール;エポキシ基含有フェノール;o−オキシン安息香酸、2−メチル−6−ヒドロキシフェニル酢酸等のカルボキシル基含有フェノール;等が挙げられる。なお、分子量調整剤は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
分子量調節剤の使用量は、ジヒドロキシ化合物100モルに対して、通常0.5モル以上、好ましくは1モル以上であり、また、通常50モル以下、好ましくは30モル以下である。分子量調整剤の使用量をこの範囲とすることで、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の熱安定性及び耐加水分解性を向上させることができる。
反応の際に、反応基質、反応媒、触媒、添加剤等を混合する順番は、所望の芳香族ポリカーボネート樹脂が得られる限り任意であり、適切な順番を任意に設定すればよい。例えば、カーボネート前駆体としてホスゲンを用いた場合には、分子量調節剤はジヒドロキシ化合物とホスゲンとの反応(ホスゲン化)の時から重合反応開始時までの間であれば任意の時期に混合できる。
なお、反応温度は通常0〜40℃であり、反応時間は通常は数分(例えば、10分)〜数時間(例えば、6時間)である。
・・溶融エステル交換法
次に、芳香族ポリカーボネート樹脂を溶融エステル交換法で製造する場合について説明する。溶融エステル交換法では、例えば、炭酸ジエステルとジヒドロキシ化合物とのエステル交換反応を行う。
ジヒドロキシ化合物は、前述の通りである。
一方、炭酸ジエステルとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−tert−ブチルカーボネート等の炭酸ジアルキル化合物;ジフェニルカーボネート;ジトリルカーボネート等の置換ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。なかでも、ジフェニルカーボネート及び置換ジフェニルカーボネートが好ましく、ジフェニルカーボネートが特に好ましい。なお、炭酸ジエステルは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの比率は所望の芳香族ポリカーボネート樹脂が得られる限り任意であるが、ジヒドロキシ化合物1モルに対して、炭酸ジエステルを等モル量以上用いることが好ましく、なかでも1.01モル以上用いることがより好ましい。なお、上限は通常1.30モル以下である。このような範囲にすることで、末端水酸基量を好適な範囲に調整できる。
芳香族ポリカーボネート樹脂では、その末端水酸基量が、熱安定性、加水分解安定性、色調等に大きな影響を及ぼす傾向がある。このため、公知の任意の方法によって末端水酸基量を必要に応じて調整してもよい。エステル交換反応においては、通常、炭酸ジエステルと芳香族ジヒドロキシ化合物との混合比率、エステル交換反応時の減圧度などを調整することにより、末端水酸基量を調整した芳香族ポリカーボネート樹脂を得ることができる。なお、この操作により、得られる芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量を調整することもできる。
炭酸ジエステルとジヒドロキシ化合物との混合比率を調整して末端水酸基量を調整する場合、その混合比率は前記の通りである。
また、より積極的な調整方法としては、反応時に別途、末端停止剤を混合する方法が挙げられる。この際の末端停止剤としては、例えば、一価フェノール類、一価カルボン酸類、炭酸ジエステル類などが挙げられる。なお、末端停止剤は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
溶融エステル交換法により芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する際には、通常、エステル交換触媒が使用される。エステル交換触媒は任意のものを使用できる。なかでも、例えばアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を用いることが好ましい。また補助的に、例えば塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、アミン系化合物などの塩基性化合物を併用してもよい。なお、エステル交換触媒は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
溶融エステル交換法において、反応温度は通常100〜320℃である。また、反応時の圧力は通常2mmHg以下の減圧条件である。具体的操作としては、前記の条件で、芳香族ヒドロキシ化合物等の副生成物を除去しながら、溶融重縮合反応を行えばよい。
溶融重縮合反応は、バッチ式、連続式の何れの方法でも行うことができる。バッチ式で行う場合、反応基質、反応媒、触媒、添加剤等を混合する順番は、所望の芳香族ポリカーボネート樹脂が得られる限り任意であり、適切な順番を任意に設定すればよい。ただし、芳香族ポリカーボネート樹脂及び芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の安定性等を考慮すると、溶融重縮合反応は連続式で行うことが好ましい。
溶融エステル交換法においては、必要に応じて、触媒失活剤を用いても良い。触媒失活剤としてはエステル交換触媒を中和する化合物を任意に用いることができる。その例を挙げると、イオウ含有酸性化合物及びその誘導体などが挙げられる。なお、触媒失活剤は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
触媒失活剤の使用量は、前記のエステル交換触媒が含有するアルカリ金属又はアルカリ土類金属に対して、通常0.5当量以上、好ましくは1当量以上であり、また、通常10当量以下、好ましくは5当量以下である。更には、芳香族ポリカーボネート樹脂に対して、通常1ppm以上であり、また、通常100ppm以下、好ましくは20ppm以下である。
本発明に用いる芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の分子量は任意であり、適宜選択して決定すればよいが、粘度平均分子量[Mv]で10,000〜40,000であることが好ましい。粘度平均分子量が10,000未満では、機械的強度が十分ではなくなる傾向があり、粘度平均分子量が40,000を超えると、流動性が悪く成形性が悪くなる傾向にある。粘度平均分子量は、より好ましくは16,000〜40,000であり、さらに好ましくは18,000〜30,000である。分子量をこのような範囲に調節するには、後記するような分子量調節剤の量を制御する等の公知の方法で可能である。
ここで、粘度平均分子量[Mv]とは、溶媒としてメチレンクロライドを使用し、ウベローデ粘度計を用いて温度20℃での極限粘度[η](単位dl/g)を求め、Schnellの粘度式、すなわち、η=1.23×10−4Mv0.83から算出される値を意味する。また極限粘度[η]とは、各溶液濃度[C](g/dl)での比粘度[ηsp]を測定し、下記式により算出した値である。
Figure 2013133361
・芳香族ポリカーボネート樹脂に関するその他の事項
芳香族ポリカーボネート樹脂の末端水酸基濃度は任意であり、適宜選択して決定すればよいが、通常1,000ppm以下、好ましくは800ppm以下、より好ましくは600ppm以下である。これにより本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の滞留熱安定性及び色調をより向上させることができる。また、その下限は、特に溶融エステル交換法で製造された芳香族ポリカーボネート樹脂では、通常10ppm以上、好ましくは30ppm以上、より好ましくは40ppm以上である。これにより、分子量の低下を抑制し、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の機械的特性をより向上させることができる。
なお、末端水酸基濃度の単位は、芳香族ポリカーボネート樹脂の重量に対する、末端水酸基の重量をppmで表示したものである。その測定方法は、四塩化チタン/酢酸法による比色定量(Macromol.Chem.88 215(1965)に記載の方法)にて行われる。
なお、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は、芳香族ポリカーボネート樹脂の1種のみを含む態様に限定されず、モノマー組成、分子量、末端水酸基濃度等が異なる芳香族ポリカーボネート樹脂の2種以上を混合して使用してもよい。また、芳香族ポリカーボネート樹脂に他の熱可塑性樹脂を混合したアロイ(混合物)として組み合わせて用いてもよい。
さらに、例えば、難燃性や耐衝撃性をさらに高める目的で、芳香族ポリカーボネート樹脂を、シロキサン構造を有するオリゴマーまたはポリマーとの共重合体;熱酸化安定性や難燃性をさらに向上させる目的でリン原子を有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーとの共重合体;熱酸化安定性を向上させる目的で、ジヒドロキシアントラキノン構造を有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーとの共重合体;光学的性質を改良するためにポリスチレン等のオレフィン系構造を有するオリゴマーまたはポリマーとの共重合体;耐薬品性を向上させる目的でポリエステル樹脂オリゴマーまたはポリマーとの共重合体;等の、ポリカーボネート樹脂を主体とする共重合体として構成してもよい。
また、成形品の外観の向上や流動性の向上を図るため、ポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネートオリゴマーを含有していてもよい。このポリカーボネートオリゴマーの粘度平均分子量[Mv]は、通常1,500以上、好ましくは2,000以上であり、また、通常9,500以下、好ましくは9,000以下である。さらに、含有されるポリカーボネートリゴマーは、ポリカーボネート樹脂(ポリカーボネートオリゴマーを含む)の30質量%以下とすることが好ましい。
さらにポリカーボネート樹脂は、バージン原料だけでなく、使用済みの製品から再生されたポリカーボネート樹脂(いわゆるマテリアルリサイクルされたポリカーボネート樹脂)であってもよい。前記の使用済みの製品としては、例えば、光学ディスク等の光記録媒体;導光板;自動車窓ガラス、自動車ヘッドランプレンズ、風防等の車両透明部材;水ボトル等の容器;メガネレンズ;防音壁、ガラス窓、波板等の建築部材などが挙げられる。また、製品の不適合品、スプルー、ランナー等から得られた粉砕品またはそれらを溶融して得たペレット等も使用可能である。
ただし、再生されたポリカーボネート樹脂は、本発明のポリカーボネート樹脂組成物に含まれるポリカーボネート樹脂のうち、80質量%以下であることが好ましく、中でも50質量%以下であることがより好ましい。再生されたポリカーボネート樹脂は、熱劣化や経年劣化等の劣化を受けている可能性が高いため、このようなポリカーボネート樹脂を前記の範囲よりも多く用いた場合、色相や機械的物性を低下させる可能性があるためである。
[3.樹脂(B)]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体単位、(b)シアン化ビニル系単量体単位、(c)共役ジエン系単量体単位及び(d)芳香族ビニル系単量体単位からなる樹脂(B)(以下、樹脂(B)ということがある。)を、上記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、5〜200質量部含有する。
樹脂(B)における(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体単位のためのアルキル(メタ)アクリレート系単量体としては、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、プロピルメタアクリレート、ブチルメタアクリレート、アミルメタアクリレート、へキシルメタアクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレート、オクチルメタアクリレート、ドデシルメタアクリレート、オクタデシルメタアクリレート、ラウリルメタアクリレート、ステアリルメタアクリレート、グリシジルメタアクリレート等のアルキルメタアクリレート類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、へキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、グリシジルアクリレート等のアルキルアクリレート類、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタアクリレート等の環状アルキル(メタ)アクリレート類が挙げられ、好ましくはアルキル(メタ)アクリレートのアルコール残基部の炭素数が1〜12、さらには1〜8のものが好ましく、特にはメチルメタアクリレートが好ましい。
これらの単量体は単独で用いるだけでなく、2種以上を併用して用いることができる。
また、樹脂(B)における(b)シアン化ビニル系単量体単位のためのシアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等が挙げられ、好ましくはアクリロニトリルである。
また、(c)共役ジエン系単量体単位のための共役ジエン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン等が挙げられ、好ましくはブタジエンである。
これらの単量体は単独で用いるだけでなく、2種以上を併用して用いることができる。
さらに、樹脂(B)における(d)芳香族ビニル系単量体単位のための芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、o−エチルスチレン及びo,p−ジクロロスチレン等が挙げられ、剛性や耐衝撃性の面からスチレン及びα−メチルスチレン、特にはスチレンが好ましい。また、これらの単量体は単独で用いるだけでなく、2種以上を併用して用いることができる。
樹脂(B)における(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体単位、(b)シアン化ビニル系単量体単位、(c)共役ジエン系単量体単位、(d)芳香族ビニル系単量体単位の割合としては、これら単量体単位(a)〜(d)の合計を100質量部として、(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体単位が10〜65質量部、(b)シアン化ビニル系単量体単位が1〜45質量部、(c)共役ジエン系単量体単位が5〜25質量部、(d)芳香族ビニル系単量体単位が15〜65質量部であることが好ましい。この範囲外では、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)と後述のポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)の相溶性に劣るため外観が損われたり、流動性と耐衝撃性、鉛筆硬度のバランスに欠ける傾向がある。
(a)〜(d)のより好ましい割合は、(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体単位が10〜30質量部、特には10〜20質量部、(b)シアン化ビニル系単量体単位が10〜40質量部、特には15〜35質量部、(c)共役ジエン系単量体単位が5〜20質量部、特には5〜15質量部、(d)芳香族ビニル系単量体単位が30〜60質量部、特には35〜55質量部である。
なお、樹脂(B)は、上記(a)〜(d)の単量体単位以外に、これら以外の他の共重合可能な単量体単位を含んでいてもよい。そのような他の単量体のとしては、例えば、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミド、N−フェニルマレイミド及びN−シクロヘキシルマレイミド等のα−またはβ−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物、アクリルアミド及びメタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、アリルメタクリレート等の二官能性単量体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの単量体は単独で用いるだけでなく、2種以上を併用して用いることができる。
このような他の共重合可能な単量体単位は、上記した単量体単位(a)〜(d)の合計100質量部に対し、通常20質量部以下、好ましくは10質量部以下、特には10質量部以下である。
また、樹脂(B)は、上記(a)〜(d)の単量体がランダムに共重合したランダム共重合体であっても、(a)〜(d)の単量体のうちの複数種の共重合体とその他の(a)〜(d)の単量体の共重合体の混合物の状態で存在していてもよく、また、(a)〜(d)の単量体単位の一部がブロック状となった共重合体であってもよく、(a)〜(d)の単量体から選ばれる少なくとも1種の(共)重合体に(a)〜(d)の単量体の少なくとも一種がグラフトしたようなグラフト共重合体であってもよく、またさらに、これらの混合物であってもよい。
ここで共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体とは、当業界で汎用される意味での共重合体、ブロック共重合体あるいはグラフト共重合体であって、高分子化合物としての厳密な意味でのリアルな共重合体、リアルブロック共重合体、リアルグラフト共重合体を意味するものではなく、(a)〜(d)の単量体から選ばれる少なくとも1種又は複数種の(共)重合体が、重合または混合により形成された(a)〜(d)の単量体単位から構成される樹脂組成物も含まれる。
樹脂(B)は、特に好ましい樹脂として、(c)共役ジエン系ゴム質重合体の存在下に、(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体、(b)シアン化ビニル系単量体及び(d)芳香族ビニル系単量体から選ばれる2種以上を重合した樹脂成分(B1)と、(d−i)スチレン系単量体、(b−i)アクリロニトリル及び(a−i)アクリル酸エステルからなる樹脂成分(B2)からなる樹脂が挙げられる。
樹脂成分(B1)と樹脂成分(B2)の割合は、成分(B1)と(B2)の合計100質量%基準で、成分(B1)が95〜5質量%、成分(B2)が5〜95質量%、であることが好ましく、より好ましくは成分(B1)が80〜5質量%、成分(B2)が20〜95質量%、さらには成分(B1)が60〜10質量%、成分(B2)が40〜90質量であることが好ましい。
(c)共役ジエン系ゴム質重合体の存在下に、(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体、(b)シアン化ビニル系単量体及び(d)芳香族ビニル系単量体から選ばれる2種以上を重合した樹脂成分(B1)は、公知の重合方法、例えば乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法等により得ることができる。
また、(d−i)スチレン系単量体、(b−i)アクリロニトリル及び(a−i)アクリル酸エステルからなる樹脂成分(B2)は、例えば、これらの単量体をラジカル性開始剤及び必要に応じて重合度調節剤の存在下に、塊状重合、乳化重合法、溶液重合法又は懸濁重合法等によって製造することができる。
ラジカル開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムやキュメンハイドロパーオキサイドのレドックス系開始剤等が例示され、いずれの開始剤を用いてもよい。
本発明では、樹脂(B)を使用することにより、外観に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物とすることができ、耐衝撃性と硬度にも優れた樹脂組成物とすることが可能になる。後記するポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)と芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との組み合わせだけでは、成形品の外観がパール色となりやすく、外観不良を起こしやすいが、樹脂(B)はポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)と芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の相溶化剤として機能することで外観性が極めて向上し、硬度と対衝撃性にも優れる組成物とすることができる。
樹脂(B)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、5〜200質量部であり、好ましくは5〜100質量部、特には5〜50質量部である。含有量が5質量部未満の場合は、ポリカーボネート樹脂の外観改良効果と耐衝撃性効果が充分に得られず、使用割合が200質量部を超える場合は、ポリカーボネート樹脂の硬度が低下する。
[4.ポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、鉛筆硬度がFより高いポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)を5〜70質量部含有する。
ポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(以下、重合体(C)ということがある。)としては、メチルメタアクリレートモノマーを使用した重合体または共重合体であって、上記した樹脂(B)は除外され、鉛筆硬度がFより高いものであれば、いずれも使用できる。
重合体(C)は、メチルメタアクリレート系単量体単位を主な構成単位として有するものであり、具体的には、アルキル基の炭素数が通常1〜18のメタアクリル酸アルキルの単独重合体、メタアクリル酸アルキルと共重合可能なビニル系単量体とを共重合してなるものが好ましい。アルキル基の炭素数が19以上であると、共重合反応が難しくなる。
このようなメタアクリル酸アルキルとしては、例えば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル、メタアクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。
また、これらと共重合可能なビニル系単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸アルキルエステル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられる。メタアクリル酸アルキルと、それと共重合可能なビニル系単量体との好ましい混合割合は、メタアクリル酸アルキルを70〜100質量%と共重合可能な他の単量体0〜30質量%である。
特に、本発明に使用される重合体(C)として好ましいのは、アルキル基の炭素数が1〜18、特には1〜8の、メタクリル酸アルキル重合体、また特にメタクリル酸メチル−アクリル酸メチル系共重合体である。
また、ポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)としては、メタクリル酸アルキルエステルと共重合し得る1分子当たり2個以上の非共役2重結合を有する多官能性単量体を、好ましくは0.1〜20重量%程度加えて、共重合させて製造した架橋タイプのものであってもよい。
2個以上の非共役2重結合を有する多官能性単量体は、主として弾性体成分を架橋させ、架橋弾性体とするために用いられるものである。その具体例としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアネート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアリルエーテル、ジビニルベンゼン、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタアクリレート等が挙げられる。なかでも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が、好ましく挙げられる。
ポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)は、上記した単量体を懸濁重合させることにより製造できる。例えば、ポリビニルアルコールを分散剤として懸濁させて重合を行い、ろ過、洗浄、篩がけ、乾燥することにより得られる。
本発明において、ポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)としては、その表面硬度が鉛筆硬度で「F」より高いものを使用する。重合体(C)がFより高い鉛筆硬度を有することで、本発明の樹脂組成物を成形品とした場合に擦過しても擦過痕が残らず、成形品は耐擦傷性に優れる。ここで鉛筆硬度は、前記したとおりである。
重合体(C)の鉛筆硬度は、好ましくはF以上であり、H以上であることがより好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが特に好ましい。
このような硬度の重合体(C)は、使用する単量体の種類、その使用割合、分子量等を適宜調整することにより可能であり、また市販品の中から選定することも可能である。
ポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、5〜70質量部であり、好ましくは20〜65質量部である。重合体(C)の使用割合が5質量部未満の場合は、ポリカーボネート樹脂の硬度および光沢を向上させる効果が充分に得られず、使用割合が70質量部を超える場合は、ポリカーボネート樹脂の耐衝撃性等が低下する傾向にあり、また、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)と重合体(C)が層状に剥離しやすくなるため好ましくない。
また、ポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)の含有量は、前記樹脂(B)の含有量と同じまたはそれ以上であることが好ましい。
[5.コア/シェル型グラフト共重合体系エラストマー(D)]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、コア/シェル型グラフト共重合体系エラストマー(D)を含有することが好ましい。
従来、エラストマーとしては、ジエン系ゴムが使用されることが多かったが、ジエン系ゴムは酸化劣化あるいは成形時に変色しやすく、本発明では、このようなコア/シェル型のエラストマー(D)を、前記樹脂(B)及び重合体(C)と組み合わせて使用することにより、外観不良を防止しながら耐衝撃性に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物とすることができる。
コア/シェル型グラフト共重合系エラストマーとしては、とりわけブタジエン含有ゴム、ブチルアクリレ−ト含有ゴム、2−エチルヘキシルアクリレ−ト含有ゴム、シリコ−ン系ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム性重合体をコア層とし、その周囲に、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、及び芳香族ビニル化合物から選ばれる少なくとも1種の単量体成分を共重合して形成されたシェル層からなるコア/シェル型グラフト共重合体が特に好ましい。上記コア/シェル型グラフト共重合体において、ゴム成分を40質量%以上含有するものが好ましく、60質量%以上含有するものがさらに好ましい。また、(メタ)アクリル酸は、10質量%以上含有するものが好ましい。
これらコア/シェル型グラフト共重合体系エラストマーの好ましい具体例としては、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体(MB)、メチルメタクリレート−アクリルゴム共重合体(MA)、メチルメタクリレート−アクリルゴム−スチレン共重合体(MAS)、メチルメタクリレート−アクリル・ブタジエンゴム共重合体、メチルメタクリレート−アクリル・ブタジエンゴム−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−(アクリル・シリコーンIPNゴム)共重合体等が挙げられる。このようなゴム性重合体は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
このようなコア/シェル型グラフト共重合体系エラストマーとしては、例えば、ローム・アンド・ハース・ジャパン社製の「パラロイド(登録商標、以下同じ)EXL2602」、「パラロイドEXL2603」、「パラロイドEXL2633」、「パラロイドEXL2655」、「パラロイドEXL2311」、「パラロイドEXL2313」、「パラロイドEXL2315」、「パラロイドKM330」、「パラロイドKM336P」、「パラロイドKCZ201」、三菱レイヨン社製の「メタブレン(登録商標、以下同じ)C−223A」、「メタブレンE−901」、「メタブレンS−2001」、「メタブレンSRK−200」、カネカ社製の「カネエース(登録商標、以下同じ)M−511」、「カネエースM−600」、「カネエースM−400」、「カネエースM−580」、「カネエースMR−01」等が挙げられる。
コア/シェル型エラストマー(D)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは2質量部以上であり、より好ましくは3質量部以上であり、さらに好ましくは4質量部以上である。また、その上限は好ましくは40質量部以下であって、より好ましくは35質量部以下、さらに好ましくは30質量部以下、特には20質量部以下である。コア/シェル型エラストマー(D)の含有量が、前記範囲の下限値より小さい場合は、耐衝撃性向上効果は不十分であり、含有量が前記範囲の上限値を超える場合は、ポリカーボネート樹脂組成物を成形した成形品の外観不良や耐熱性の低下が生じる。
[6.紫外線吸収剤(E)]
本発明の組成物には、紫外線吸収剤(E)を配合するのが好ましい。紫外線吸収剤としては、例えば、酸化セリウム、酸化亜鉛などの無機紫外線吸収剤;ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、サリシレート化合物、シアノアクリレート化合物、トリアジン化合物、オギザニリド化合物、マロン酸エステル化合物、ヒンダードアミン化合物などの有機紫外線吸収剤などが挙げられる。これらのうち、有機紫外線吸収剤が好ましく、中でもベンゾトリアゾール化合物がより好ましい。有機紫外線吸収剤を選択することで、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の透明性や機械物性が良好なものになる。
ベンゾトリアゾール化合物の具体例としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール)、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2N−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]等が挙げられ、なかでも2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2N−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]が好ましく、特に2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールが好ましい。
このようなベンゾトリアゾール化合物としては、具体的には例えば、シプロ化成社製(商品名、以下同じ)「シーソーブ701」、「シーソーブ702」、「シーソーブ703」、「シーソーブ704」、「シーソーブ705」、「シーソーブ709」、共同薬品社製「バイオソーブ520」、「バイオソーブ580」、「バイオソーブ582」、「バイオソーブ583」、ケミプロ化成社製「ケミソーブ71」、「ケミソーブ72」、サイテックインダストリーズ社製「サイアソーブUV5411」、アデカ社製「LA−32」、「LA−38」、「LA−36」、「LA−34」、「LA−31」、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「チヌビンP」、「チヌビン234」、「チヌビン326」、「チヌビン327」、「チヌビン328」等が挙げられる。
紫外線吸収剤(E)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上であり、また、その上限は好ましくは1質量部以下、より好ましくは0.5質量部以下である。
紫外線吸収剤の含有量が前記範囲の下限値以下の場合は、耐候性の改良効果が不十分となる可能性があり、紫外線吸収剤の含有量が前記範囲の上限値を超える場合は、モールドデボジット等が生じ、金型汚染を引き起こす可能性がある。なお、紫外線吸収剤は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
[7.その他の添加剤]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、更に種々の添加剤を含有していても良い。このような添加剤としては、安定剤、酸化防止剤、離型剤、染顔料、蛍光増白剤、滴下防止剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤、難燃剤などが挙げられる。
・安定剤
安定剤としては、例えばリン系化合物が挙げられる。リン系化合物としては、公知の任意のものを使用できる。具体例を挙げると、リン酸、ホスホン酸、亜燐酸、ホスフィン酸、ポリリン酸などのリンのオキソ酸;酸性ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、酸性ピロリン酸カルシウムなどの酸性ピロリン酸金属塩;リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸セシウム、リン酸亜鉛など第1族または第10族金属のリン酸塩;有機ホスフェート化合物、有機ホスファイト化合物、有機ホスホナイト化合物などが挙げられる。
なかでも、トリフェニルホスファイト、トリス(モノノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノノニル/ジノニル・フェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリステアリルホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等の有機ホスファイトが好ましい。
安定剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、通常0.001質量部以上、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.03質量部以上であり、また、通常1質量部以下、好ましくは0.7質量部以下、より好ましくは0.5質量部以下である。安定剤が少なすぎると熱安定効果が不十分となる可能性があり、安定剤が多すぎると効果が頭打ちとなり経済的でなくなる可能性がある。
・酸化防止剤
酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール系酸化防止剤が挙げられる。その具体例としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド)、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォエート、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン,2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール等が挙げられる。
なかでも、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが好ましい。
酸化防止剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、通常0.001質量部以上、好ましくは0.01質量部以上であり、また、通常1質量部以下、好ましくは0.5質量部以下である。酸化防止剤の含有量が前記範囲の下限値以下の場合は、酸化防止剤としての効果が不十分となる可能性があり、酸化防止剤の含有量が前記範囲の上限値を超える場合は、効果が頭打ちとなり経済的でなくなる可能性がある。
・離型剤
離型剤としては、例えば、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステル、数平均分子量200〜15,000の脂肪族炭化水素化合物、ポリシロキサン系シリコーンオイルなどが挙げられる。
脂肪族カルボン酸としては、例えば、飽和または不飽和の脂肪族一価、二価または三価カルボン酸を挙げることができる。ここで脂肪族カルボン酸とは、脂環式のカルボン酸も包含する。これらの中で好ましい脂肪族カルボン酸は炭素数6〜36の一価または二価カルボン酸であり、炭素数6〜36の脂肪族飽和一価カルボン酸がさらに好ましい。かかる脂肪族カルボン酸の具体例としては、パルミチン酸、ステアリン酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、テトラリアコンタン酸、モンタン酸、アジピン酸、アゼライン酸などが挙げられる。
脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルにおける脂肪族カルボン酸としては、例えば、前記脂肪族カルボン酸と同じものが使用できる。一方、アルコールとしては、例えば、飽和または不飽和の一価または多価アルコールが挙げられる。これらのアルコールは、フッ素原子、アリール基などの置換基を有していてもよい。これらの中では、炭素数30以下の一価または多価の飽和アルコールが好ましく、炭素数30以下の脂肪族又は脂環式飽和一価アルコールまたは脂肪族飽和多価アルコールがさらに好ましい。
かかるアルコールの具体例としては、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、2,2−ジヒドロキシペルフルオロプロパノール、ネオペンチレングリコール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルの具体例としては、蜜ロウ(ミリシルパルミテートを主成分とする混合物)、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸ステアリル、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等が挙げられる。
数平均分子量200〜15,000の脂肪族炭化水素としては、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャ−トロプシュワックス、炭素数3〜12のα−オレフィンオリゴマー等が挙げられる。なお、ここで脂肪族炭化水素としては、脂環式炭化水素も含まれる。
これらの中では、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスまたはポリエチレンワックスの部分酸化物が好ましく、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスがさらに好ましい。
また、前記の脂肪族炭化水素の数平均分子量は、好ましくは5,000以下である。
離型剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、通常0.001質量部以上、好ましくは0.01質量部以上であり、また、通常2質量部以下、好ましくは1質量部以下である。離型剤の含有量が前記範囲の下限値以下の場合は、離型性の効果が十分でない場合があり、離型剤の含有量が前記範囲の上限値を超える場合は、耐加水分解性の低下、射出成形時の金型汚染などが生じる可能性がある。
・染顔料
染顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料、有機染料などが挙げられる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、カドミウムイエロー等の硫化物系顔料;群青などの珪酸塩系顔料;酸化チタン、亜鉛華、弁柄、酸化クロム、鉄黒、チタンイエロー、亜鉛−鉄系ブラウン、チタンコバルト系グリーン、コバルトグリーン、コバルトブルー、銅−クロム系ブラック、銅−鉄系ブラック等の酸化物系顔料;黄鉛、モリブデートオレンジ等のクロム酸系顔料;紺青などのフェロシアン系顔料などが挙げられる。
有機顔料および有機染料としては、例えば、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系染顔料;ニッケルアゾイエロー等のアゾ系染顔料;チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系などの縮合多環染顔料;キノリン系、アンスラキノン系、複素環系、メチル系の染顔料などが挙げられる。
これらの中では、熱安定性の点から、酸化チタン、カーボンブラック、シアニン系、キノリン系、アンスラキノン系、フタロシアニン系染顔料などが好ましい。
なお、染顔料は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。また、染顔料は、押出時のハンドリング性改良、樹脂組成物中への分散性改良の目的のために、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂とマスターバッチ化されたものも用いてもよい。
染顔料の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、通常5質量部以下、好ましくは3質量部以下、より好ましくは2質量部以下である。染顔料の含有量が多すぎると耐衝撃性が十分でなくなる可能性がある。
[8.ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法に制限はなく、公知のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法を広く採用でき、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、樹脂(B)及びポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)、並びに、必要に応じて配合される上記したその他の成分を、例えばタンブラーやヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、リボンブレンダーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどの混合機で溶融混練する方法が挙げられる。なお、溶融混練の温度は特に制限されないが、通常240〜320℃の範囲である。
[9.成形方法]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、ペレタイズしたペレットを各種の成形法で成形して成形品を製造することができる。またペレットを経由せずに、押出機で溶融混練された樹脂を直接、シートやフィルム、異型押出成形品、ブロー成形品あるいは射出成形品等にすることもできる。
成形方法の例を挙げると、射出成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、二色成形法、ガスアシスト等の中空成形法、断熱金型を使用した成形法、急速加熱金型を使用した成形法、発泡成形(超臨界流体も含む)、インサート成形、IMC(インモールドコーティング成形)成形法、押出成形法、シート成形法、熱成形法、回転成形法、積層成形法、プレス成形法などが挙げられる。また、ホットランナー方式を使用した成形法を用いることも出来る。成形品の形状、模様、色彩、寸法などに制限はなく、その成形品の用途に応じて任意に設定すればよい。
[10.成形品]
本発明の組成物を成形した好ましい成形品は、外観に優れ、耐衝撃性と硬度にも優れるので、携帯端末やカーナビゲーションやカーオディオの筐体、インストルメントパネル用部品、コンソールボックス用部品(ノブボリューム等も含む)、センタークラスター、メータークラスターなどの自動車内装部品、フラットディプレイパネル、パソコン、PDA、テレビ、ビデオ、カメラ、プリンター、FAX等の電気・電子・OA機器筐体として好適に使用することができる。
以下、実施例を示して本発明について更に具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
[使用材料]
実施例及び比較例で使用した材料は、以下のとおりである。
なお、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)及びアクリル系共重合体(C)として使用した各材料の鉛筆硬度は、後記した[3.表面硬度評価]と同様にして測定した。
・芳香族ポリカーボネート樹脂(A):
三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製
商品名「ユーピロン(登録商標)S−3000」
粘度平均分子量 22,000、鉛筆硬度 2B
・樹脂(B):
メタアクリル酸メチル−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンからなる樹脂組成物
それぞれの比率は、15:28:10:47(質量%)(以下「B−1」という。)
メタアクリル酸メチル−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンからなる樹脂組成物
それぞれの比率は、58:4:15:23(質量%)、(以下「B−2」という。)
・ポリメチルメタアクリレート系共重合体(C):
メタアクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体:
三菱レイヨン(株)製商品名「アクリペットVH001」
鉛筆硬度 2H
・コア/シェル型グラフト共重合体系エラストマー(D):
アクリル酸アルキル重合体(コア)/メタクリル酸アルキル重合体(シェル)から成るコア/シェル型共重合体:
ローム・アンド・ハース(株)製商品名「パラロイドEXL−2315」
(E)リン系熱安定剤:
トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト
旭電化工業(株)製商品名「アデカスタブ2112」
(F)フェノール系酸化防止剤:
ペンタエリスリト−ルテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、「商品名:イルガノックス1010」
(G)離型剤:
ペンタエリスリトールテトラステアレート
コグニスジャパン(株)商品名「ロキシオールVPG861」
(H)着色剤:カーボンブラック
三菱化学(株)製商品名「#900」
また、本発明の樹脂(B)の規定を満たさない樹脂として、以下のアクリロニトリル−エチレンプロピレン−スチレン共重合体(AES)を比較例において使用した。
・アクリロニトリル−エチレンプロピレン−スチレン共重合体(I):
ユーエムジー・エービーエス(株)製商品名「E700N」
[測定・評価法]
また、実施例及び比較例で用いた測定・評価法は、以下のとおりである。
[1.外観評価]
表面外観:
後述の方法で成形した3mm厚の平板試験片を、目視にて以下の基準で判定し、外観の評価を行った。
○:成形品表面が剥離(デラミネーション、いわゆる「デラミ」)の発生がなく良好。
△:デラミの発生がやや目立つ。
×:デラミの発生が非常に目立つ。
[2.耐衝撃性評価]
耐衝撃性(シャルピー衝撃強度)(単位:kJ/m
ISO179−1及び179−2に準拠して、後述の方法で成形した厚さ3mmのノッチ付き及びノッチ無し試験片について、23℃の温度でシャルピー衝撃強度(kJ/m)を測定した。数値が大きいほど、耐衝撃性が優れていることを意味する。なお、表中、「シャルピー衝撃強さ」と表記する。また、表中、「NB」は試験機のハンマーの秤量15Jで破壊しなかったことを示す。
[3.表面硬度評価]
鉛筆硬度:
後述の方法で成形した3mm厚の平板試験片に、JIS K5400に準じ、5回の引掻き試験を行い硬度の評価を行った。なお、表中、「鉛筆硬度」と表記する。
[4.セルフタッピング性評価]
ネジ山径3.02mm、ネジ谷径2.17mmのタップネジ(規格 P M3×6)を、後述の方法で成形した、ボス内径2.44mmφ、ボス穴外径7.27〜7.52mmφのボスにねじ込み(引掛り率約68%)、ボス割れの有無を確認した。
(実施例1〜8、比較例1〜4)
後記表1及び表2に記載の各材料を各表に記載の含有量(全て質量部)で、タンブラーにて20分混合した後、1ベントを備えた日本製鋼所社製二軸押出機(TEX30HSST)に供給し、スクリュー回転数200rpm、吐出量20kg/時間、バレル温度260℃の条件で混練し、ストランド状に押出された溶融樹脂組成物を水槽にて急冷し、ペレタイザーを用いてペレット化し、ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。
[試験片の成形]
得られたペレットを、80℃で5時間乾燥後、射出成形機(日本製鋼所製「J50EP」)にて、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、成形サイクル50秒の条件で射出成形を行い、50×90×3mm厚の平板試験片及びセルフタッピング試験用ボスを作製した。また、射出成形機(住友重機械工業社製「SG75MII」)にて、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、成形サイクル45秒の条件で、ISO179−1、2に基づく3mm厚の耐衝撃性試験片を作製した。
これら試験片に対する測定結果を、後記表1〜2に示した。
Figure 2013133361
Figure 2013133361
上記実施例と比較例の結果から、以下のことが分かる。
実施例1〜8(表1)は、(B)成分から(H)成分の配合比率を本発明の規定の範囲内で変更したものであるが、(B)成分を処方していない比較例2(表2)、或いは本発明の(B)成分でない(I)成分を使用した比較例1に比べ、いずれも成形品の外観は優れ、また衝撃強度も格段に優れ、セルフタッピング性にも優れていることが分かる。また、本発明の(C)成分を使用しなかった比較例3では、表面硬度がBと悪いことが分かる。
したがって、上記の実施例及び比較例から外観に優れ、耐衝撃性、硬度、セルフタッピング性にも優れた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品は、本発明の構成によりはじめて得られるものであることが確認された。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、外観に優れ、耐衝撃性と硬度にも優れ、またセルフタッピング性に優れることから、ネジ挿入部を有する成形品にも好適であり、これを成形した製品は、カーナビゲーションやカーオディオの筐体、フロントパネルやノブボリューム等を含む、インストルメントパネル用部品やコンソールボックス用部品、ドアトリム、センタークラスター、メータークラスターなどの自動車内装部品、フラットディプレイパネル、パソコン、PDA、テレビ、ビデオ、カメラ、プリンター、FAX等の電気・電子・OA機器筐体などの広範囲の分野に利用でき、産業上の利用性は非常に高い。

Claims (7)

  1. 芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、(a)アルキル(メタ)アクリレート系単量体単位、(b)シアン化ビニル系単量体単位、(c)共役ジエン系単量体単位及び(d)芳香族ビニル系単量体単位からなる樹脂(B)を5〜200質量部、鉛筆硬度がFより高いポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)を5〜70質量部含有することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
  2. ポリメチルメタアクリレート系(共)重合体(C)の含有量が、前記樹脂(B)の含有量と同じかそれ以上である請求項1に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 前記樹脂(B)が、アルキルメタアクリレート、ブタジエン、アクリロニトリル及びスチレン単位からなる樹脂である請求項1又は2に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
  4. さらに、コア/シェル型グラフト共重合体系エラストマー(D)を、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、2〜40質量部含有する請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物から得られた成形品。
  6. 成形品が、携帯端末用又はカーナビゲーション用の筐体である請求項5に記載の成形品。
  7. 成形品が、自動車内装用インストルメントパネル用部品又はコンソールボックス用部品である請求項5に記載の成形品。
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CN112271702A (zh) * 2020-11-24 2021-01-26 重庆辉腾能源股份有限公司 一种级联电池保护电路的智能工作方法

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