JP2013133231A - 金属酸化物粒子の製造方法および金属酸化物粒子、該粒子の用途 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外殻内部に空洞を有する金属酸化物粒子の製造方法であって、次の(a)および(b)工程からなる。(a)特定の加水分解性金属化合物の加水分解縮重合物分散液であって、加水分解縮重合物の分子量が500〜100,000の範囲にあり、固形分濃度が5〜100重量%の範囲にある加水分解縮重合物分散液を熱風気流中に噴霧乾燥して金属酸化物粒子前駆体粒子を調製する工程(b)金属酸化物粒子前駆体粒子を乾燥・加熱処理する工程
【選択図】なし
Description
例えば、平均粒子径がナノオーダーのシリカ微粒子、シリカコロイド微粒子は各種フィラーとして用いられ、また、本願出願人は、内部に空洞を有するシリカ系微粒子は屈折率が低く反射防止膜のフィラーとして好適に用いられることを開示している(特開2001−233611号公報:特許文献1)。
しかしながら、前記球状の多孔質粒子、無孔質粒子の屈折率は必ずしも高くなく、屈折率を低くした場合は粒子の強度が低下し、用途に制限があった。また、これらの粒子は、先ず、粒子径がnmオーダーのシリカゾルを調製し、これを噴霧乾燥して平均粒子径が1〜100μmである無機酸化物微粒子集合体を調製し、ついで、シリカ被覆層を形成するために経済性が低く、この点でも化粧料その他の用途に制限があった。
しかしながら、前記非晶質球状シリカ中空粉体は、比表面積が40m2/g以上、平均粒子径が10μm以下のシリカ原料粉末を高温火炎中に供給して球状化・中空化させて得られるが、平均粒子径の約5倍の粒子径を有する粒子が存在し、粒子径分布が不均一で、用途に制限があり、粒子径をより均一にするにはシリカ原料粉末の粒子径分布をより均一にする必要があり、また、粒子表面に微細粒子が融着した粒子が選られやすく、表面の滑らかさを要求される用途には不向きであった。
しかしながら、本願出願人は、この方法について試験した結果、脱アルカリが困難で、できたとしても再現性がなく、ついで、炭化水素を加えることなく1300℃以上の高温に曝すと粒子が融着すると云う問題があった。
しかしながら、本願出願人が噴霧乾燥法に準拠して試験をした結果、アルカリ金属の除去工程でガラスバルーンが一部溶解し、所望のシリカバルーンを効率よく得ることが困難であった。
また、得られるシリカバルーンは細孔を有する多孔質のシリカバルーンのみであり、内部に空洞を有する非孔質の粒子は得ることができなかった。
さらに、従来の粒子は主に中空シリカ粉体に関するもので、シリカ以外の中空金属酸化物粒子粉体を得ることは困難なためか殆ど知られていないのが現状である。
(a)下記式(1)で表される加水分解性金属化合物の加水分解縮重合物分散液であって、加水分解縮重合物の分子量が500〜100,000の範囲にあり、固形分濃度が5〜100重量%の範囲にある加水分解縮重合物分散液を熱風気流中に噴霧乾燥して金属酸化物粒子前駆体粒子を調製する工程
Rn-MXm−n ・・・・・(1)
(但し、式中、MはSi、Ti、Zr、Alから撰ばれる少なくとも1種の金属元素、Rは炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、互いに同一であっても異なっていてもよい。X:炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン、水素、m:元素Mの価数であって3または4、n:0〜2の整数であってm−nが2または3)
(b)金属酸化物粒子前駆体粒子を乾燥・加熱処理する工程
本発明の第1の態様の金属酸化物粒子の製造方法では、前記工程(b)における乾燥・加熱処理温度が30〜120℃の範囲にあり、得られる金属酸化物粒子の外殻金属酸化物層が多孔質であることが好ましい。
また、本発明の第3の態様の金属酸化物粒子の製造方法では、前記工程(b)における乾燥・加熱処理を減圧下で行い、得られる金属酸化物粒子の外殻層内部が負圧であることが好ましい。
前記金属酸化物粒子は、平均粒子径が0.1〜200μmの範囲にあることが好ましい。
本発明の第2の態様の金属酸化物粒子は、前記外殻金属酸化物層が非孔質であることが好ましい。
本発明の第3の態様の金属酸化物粒子は、前記外殻層内部が負圧であることが好ましい。
前記金属酸化物粒子は、平均粒子径が0.1〜200μmの範囲にあることが好ましい。
前記金属酸化物粒子の配合量が0.1〜30重量%の範囲にあることが好ましい。
本発明に係る断熱材は、前記いずれかの製造方法で得られた金属酸化物粒子、または、前記いずれかの金属酸化物粒子を配合してなることを特徴としている。
以下に、まず、本発明に係る金属酸化物粒子の製造方法について説明する。
本発明の金属酸化物粒子の製造方法は、下記の工程(a)および(b)からなり、内部に空洞を有することを特徴としている。
(a)下記式(1)で表される加水分解性金属化合物の加水分解縮重合物分散液であって、加水分解縮重合物の分子量が500〜100,000の範囲にあり、固形分濃度が5〜100重量%の範囲にある加水分解縮重合物分散液を熱風気流中に噴霧乾燥して金属酸化物粒子前駆体粒子を調製する工程
Rn-MXm−n ・・・・・(1)
(但し、式中、MはSi、Ti、Zr、Alから撰ばれる少なくとも1種の金属元素、Rは炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、互いに同一であっても異なっていてもよい。X:炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン、水素、m:元素Mの価数であって3または4、n:0〜2の整数であってm−nが2または3)
(b)金属酸化物粒子前駆体粒子を乾燥・加熱処理する工程
前記式(1)で表される加水分解性金属化合物の加水分解縮重合物分散液を熱風気流中に噴霧乾燥して金属酸化物粒子前駆体粒子を調製する。
本発明に用いる式(1)で表される加水分解性金属化合物としては、具体的に金属が珪素である場合、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル-3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシシラン、β−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシメチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシメチルトリエキシシラン、γ-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシエチルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(β−グリシドキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリエキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラオクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、3-ウレイドイソプロピルプロピルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリメトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン、等が挙げられる。また、四塩化珪素、三塩化シラン、六塩化二珪素等も好適に用いることができる。
また、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム等も好適に用いることができる。
加水分解縮重合物の分子量が500未満の場合、加水分解性金属化合物の種類によっては噴霧乾燥する際に加水分解性金属化合物が揮発して、金属酸化物粒子前駆体粒子が得られない場合があり、得られたとしても内部に空洞を有する粒子が得られない場合がある。
加水分解縮重合物の分子量が100,000を越えると、金属酸化物粒子前駆体粒子は得られるものの内部に空洞を有する金属酸化物粒子が得られない場合がある。
すなわち、試料としての塗布液1mLを溶離液に乗せて、ゲルカラム(東ソー社製:TSKgel、東ソー社製:G5000Hxl、TSKgel G3000Hxlを連結)に通すことで、該試料中の分子成分を流体力学的体積の大きさに従って分離し、時間毎のリファレンスとの屈折率差により分子量分布を測定する。次いで、測定した分子量分布を予め測定した既知の分子量を持つポリスチレンの分布と比較して換算することにより、ポリスチレン換算の重量平均分子量を算出する。
加水分解縮重合物の分散液中の濃度が固形分として5重量%未満の場合は、内部に空洞を有する金属酸化物粒子が得られない場合がある。
なお、加水分解縮重合物の分散液中の濃度が固形分100重量%とは、分散媒が実質的に無く、加水分解縮重合物だけであることを意味しているが、加水分解縮重合物の種類によっては内部に空洞を有する金属酸化物粒子の製造に好適に用いることができる。
さらに、必要に応じて、エステル類、グリコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類を混合して用いることもできる。
また、加水分解性金属化合物が金属塩の場合、金属塩の種類によっても異なるが、金属塩水溶液にアルカリ金属水酸化物、アンモニア等のアルカリを添加することによって調製することができる。
また、調製した加水分解縮重合物分散液は、必要に応じて、イオン交換樹脂等で狭雑イオンを除去して用いることができ、さらに限外濾過膜等により濃縮、或いは水を加えて前記範囲に濃度調整して用いることができる。
この時、噴霧乾燥における入口温度が300℃未満の場合は、出口温度によっても異なるが、内部に空洞を有する金属酸化物粒子が得られない場合がある。
噴霧乾燥における入口温度が600℃を越えると、破裂状態の金属酸化物粒子前駆体粒子が形成されるようになり、内部に空洞有する金属酸化物粒子を得ることが困難となる場合があり、得られたとしても外殻の厚みが薄くなり、得られる金属酸化物粒子の強度が不充分となる場合がある。
熱風の出口温度が300℃を越えると、破裂状態の金属酸化物粒子前駆体粒子が形成されるようになり、内部に空洞有する金属酸化物粒子を得ることが困難となる場合があり、得られたとしても外殻の厚みが薄くなり、得られる金属酸化物粒子の強度が不充分となる場合がある。
ついで、金属酸化物粒子前駆体粒子を乾燥・加熱処理する。
乾燥・加熱処理温度は30〜1200℃の範囲にあることが好ましい。
本発明に係る多孔質な金属酸化物粒子(第1の態様:多孔質)を製造する場合は、乾燥・加熱処理温度が30〜120℃、さらには40〜100℃の範囲にあることが好ましい。
乾燥・加熱処理温度が120℃を越えると、外殻層にできる細孔が消滅して多孔質金属酸化物粒子が得られない場合がある。
なお、例えば、乾燥・加熱処理を120℃で実施し、ついで、さらに高温で第2回目の乾燥・加熱処理を行っても細孔が消滅することなく、多孔質金属酸化物粒子が得られる場合がある。
本発明で多孔質金属酸化物粒子とは平均粒子径によっても異なるが、粒子のBET法で測定した比表面積(SA)が概ね27m2/gを越える粒子をいう。
乾燥・加熱処理温度が90℃未満の場合は、細孔が消失しない場合があり、非孔質金属酸化物粒子が得られない場合がある。
乾燥・加熱処理温度が1200℃を越えても、さらに非孔質化することもなく、また、さらに粒子強度が向上することもなく、温度、粒子径によっては分散し難い凝集体粒子となる場合がある。
比表面積が概ね27m2/g以下であると、金属酸化物粒子はSAに寄与する微細孔を実質的に有してなく、すなわち非孔質である。
この様にして得られる金属酸化物粒子は外殻金属酸化物層の内部に空洞を有し、空洞の空隙率が5〜95体積%、さらには20〜90体積%の範囲にあることが好ましい。
本発明に係る金属酸化物粒子は、内部に空洞を有し、空洞の空隙率が5〜95体積%、さらには20〜90体積%の範囲にあることが好ましい。
ここで、空隙率は、粒子のTEM写真を測定し、50個の粒子について粒子径を測定し、その平均値として平均粒子径を測定し、次に、粒子を1/2に破断し、50個の破断切片について空洞部の直径を測定して空洞部の平均直径を求め、計算により空洞部の平均空洞体積率を求める。なお、空洞部は球状である。さらに、空隙率には多孔質部分の細孔容積は含まない。
前記金属酸化物粒子の空隙率が95体積%を越えるものは得ることが困難であり、得られたとしても粒子径によっては殻が薄くなり、粒子強度が不充分となる場合がある。
この時得られる球状の金属酸化物粒子は、屈折率、粒子密度が低く、化粧料に配合して用いると、滑性、皮膚の欠点を暈かす効果や透明感など金属酸化物粒子の配合効果が得られる。また、断熱材として用いると断熱効果に優れている。
前記空洞内部の負圧は133hPa以下あることが好ましい。
空洞内部が負圧である金属酸化物粒子は、粒子密度、屈折率が低く、断熱性に優れている。
本発明に係る化粧料は、前記した金属酸化物粒子を配合してなることを特徴としている。
本発明に係る化粧料は、前記金属酸化物粒子の配合量が0.1〜30重量%の範囲にあり、特に1〜20重量%の範囲にあることが好ましい。金属酸化物粒子の配合量が0.1重量%未満では、金属酸化物粒子の種類によってもことなるが、滑性、皮膚の欠点を暈かす効果や透明感など金属酸化物粒子の配合効果が得られず、30重量%を越えると本来化粧料に求められる着色性、油分感等が損なわれることがある。
本発明の化粧料は、前記金属酸化物粒子と、通常、化粧料に配合されることのある成分、例えば、オリーブ油、ナタネ油、牛脂等の油脂類、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ等のロウ類、パラフィン、スクワラン、合成及び植物性スクワラン、α−オレフィンオリゴマー、マイクロクリスタリンワックス、ペンタン、ヘキサン等の炭化水素類、ステアリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、α−ヒドロキシ酸等の脂肪酸類、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、エタノール、イソプロパノール、ブチルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等のアルコール類、アルキルグリセリルエーテル類、ミリスチン酸イソプロピル、パルチミン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、オレイン酸エチル、ラウリル酸セチル、オレイン酸デシル等のエステル類、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン等の多価アルコール類、ソルビトール、ブドウ糖、ショ糖、トレハロース等の糖類、メチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルシリコーン油、各種変性シリコーン油、環状ジメチルシリコン油等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル等のフッ素油、アラビアガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、ゼラチン、アルギン酸、グアーガム、アルブミン、プルラン、カルボキシビニルポリマー、セルロース及びその誘導体、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール等の各種高分子、アニオン、カチオン、ノニアオン系各種界面活性剤類、動植物抽出物、アミノ酸及びペプチド類、ビタミン類、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系、サリチル酸系、安息香酸エステル系、ウロカニン酸系、ベンゾフェノン系をはじめとした紫外線防御剤、殺菌・防腐剤、酸化防止剤、変性又は未変性の粘土鉱物、酢酸ブチル、アセトン、トルエンなどの溶剤、各種粒子径、粒子径分布及び形状の酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、シリカ、マイカ、タルク、セリサイト、窒化ホウ素、硫酸バリウム、パール光沢を有する雲母チタン、及びそれらの複合物、各種有機顔染料、水、香料などの少なくとも1 種を含んでいる。ここで、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機化合物はシリコン処理、フッ素処理、金属石鹸処理等の表面処理をして用いてもよい。
さらに、美白効果を有する有効成分としてアルブチン、コウジ酸、ビタミンC 、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、ジ−パルチミン酸アスコルビル、アスコルビン酸グルコシド、その他のアスコルビン酸誘導体、プラセンタエキス、イオウ、油溶性甘草エキス、クワエキス等の植物抽出液、リノール酸、リノレイン酸、乳酸、トラネキサム酸等を含むことができる。
肌荒れ改善効果を有する有効成分としてビタミンC 、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、カフェー誘導体、リグナン、サポニン、レチノイン酸及びレチノイン酸構造類縁体、N − アセチルグルコサミン、α − ヒドロキシ酸等の抗老化効果を有する有効成分、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール類、混合異性化糖、トレハロース、プルラン等の糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン・キトサン、コンドロイチン硫酸ナトリウム等の生体高分子類、アミノ酸、ベタイン、セラミド、スフィンゴ脂質、コレステロール及びその誘導体、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、各種ビタミン類等を含むことができる。
本発明による化粧料は、従来公知の一般的な方法で製造することができる。
本発明の製造方法で得られた金属酸化物粒子は断熱材として好適に用いることができる。
断熱材に用いる金属酸化物粒子としては、外殻が非孔質な金属酸化物粒子(第2の態様)が好ましく、さらには、空洞内部が負圧である金属酸化物粒子(第3の態様)が好ましく、特に負圧が133hPa(100mmHg)以下のシリカ系粒子が好ましい。
断熱材に用いる用法としては、従来公知の方法に準拠して用いることができ、例えば、断熱用の隔壁に充填して使用することができ、さらには住宅建材(壁材、窓材等)に配合して用いたり、断熱フィラーとして含むシートとして用いる等種々の用途が提案されている。
本発明の製造方法で得られた金属酸化物粒子は樹脂組成物に配合することができる。配合量は用途によって異なるが、1〜90重量%の範囲にあることが好ましい。
樹脂組成物がフィルムであれば、前記シート状断熱材として使用することができ、空隙率の大きい粒子、特に殻が非孔質で空隙内部が負圧のシリカ系粒子は吸湿性が無く、低誘電率を長期にわたって保持することができ、低誘電率膜として好適に用いることができる。
また、多層プリント基板や半導体封止材料としても好適に用いることができる。
さらに、樹脂を硬化させるに硬化剤が必要な場合には硬化剤、硬化促進剤を用いることができ、さらに必要に応じて各種添加剤を用いることもできる。
金属酸化物粒子(1)の調製
変性アルコール(日本アルコール販売(株)製:エキネンF1)58.8kgにテトラメトキシシランの加水分解縮重合物であるメチルシリケート(多摩化学(株)製:メチルシリケート51、SiO2濃度51重量%、分子量:400)17.6kg溶解して固形分濃度23重量%のテトラメトキシシランの加水分解縮重合物アルコール溶液を調製した。
別途、超純水13.5kgに濃度36重量%塩酸を0.045kg加え、濃度0.1重量%の塩酸水溶液を調製した。
次いで、テトラメトキシシランの加水分解縮重合物アルコール溶液を撹拌しながら、これに塩酸水溶液を5分間で添加し、ついで、100℃に昇温して75分間熟成した後、冷却した。
このときの固形分は10重量%であった。ついで、ロータリーエバポレータを用いて、固形分濃度30重量%まで濃縮して加水分解縮重合物(1)(水/変性アルコール)分散液を得た。この時の加水分解縮重合物(1)の分子量を測定し、結果を表に示す。
得られた金属酸化物粒子 (1)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を以下の方法、基準で評価し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子 (1)3ccをレーザー回折散乱式粒度分布測定器(セイシン企業社製:LMS−30)により粒度分布を測定し、算出されたメジアン径を平均粒子径とした。
比表面積
金属酸化物粒子 (1)を磁性ルツボ(B−2型)に約30ml採取し、300℃で2時間乾燥後、デシケータに入れて室温まで冷却する。次に、サンプルを1g採取し、BET法比表面積測定装置(マウンテック社製:M−1220型)を用いて比表面積(m2/g)を測定した。
金属酸化物粒子 (1)を磁性ルツボ(B−2型)に約30ml採取し、300℃で2時間乾燥後、デシケータに入れて室温まで冷却する。次に、サンプルを15ml採取し、全自動ピクノメーター(QUANTACHROME社製:Ultrapyc1200e)を用いて真比重を測定し粒子密度とした。
空隙率
金属酸化物粒子 (1)のTEM写真を測定し、50個の粒子について粒子径を測定し、その平均値として平均粒子径を測定し、次に、粒子を1/2に破断し、50個の破断切片について空洞部の直径を測定して空洞部の平均直径を求め、計算により空洞部の平均空洞体積率を求めた。
金属酸化物粒子(1)を原子吸光法(日立製作所社製、原子吸光光度計Z−2310型)を用いてNa含有量を測定し、Na2Oに換算してアルカリ残存量とした。
吸油量
顔料試験方法JIS−K5101に準拠して測定した。概略は、一定の条件下で金属酸化物粒子(1)に吸収される煮あまに油の量を測定し、吸油量を金属酸化物粒子(1)の重量で除して求める。本発明においては、吸油量をml/100gで表示してある。
金属酸化物粒子(1)の粉体について、20名の専門パネラーによる官能テストを行い、(1)さらさら感、(2)しっとり感、(3)転がり感、(4)均一な延び広がり性、(5)肌への付着性、(6)転がり感の持続性、および(7)金属酸化物粒子(1)のシャリシャリ感の低さの7つの評価項目に関して聞き取り調査を行う。その結果を以下の評価点基準(a)に基づき評価する。次いで、各人がつけた評価点を合計し、以下の評価基準(b)に基づき多孔質シリカ系粒子の感触に関する評価を行う。
5点:非常に優れている。
4点:優れている。
3点:普通。
2点:劣る。
1点:非常に劣る。
評価基準(b)
◎:合計点が80点以上
○:合計点が60点以上80点未満
△:合計点が40点以上60点未満
▲:合計点が20点以上40点未満
×:合計点が20点未満
金属酸化物粒子(2)の調製
実施例1と同様にして調製した加水分解縮重合物(1)分散液を、入口温度350℃の熱風に噴霧して金属酸化物粒子前駆体粒子(2)を得た。この時、出口温度は150℃であった。(工程(a))
ついで、金属酸化物粒子前駆体粒子(2)を600℃で3時間焼成して金属酸化物粒子(2)を調製した。(工程(b))
得られた金属酸化物粒子(2)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子(3)の調製
実施例1と同様にして調製した加水分解縮重合物(1)分散液を、入口温度500℃の熱風に噴霧して金属酸化物粒子前駆体粒子(3)を得た。この時、出口温度は230℃であった。(工程(a))
ついで、金属酸化物粒子前駆体粒子(3)を600℃で3時間焼成して金属酸化物粒子(2)を調製した。(工程(b))
得られた金属酸化物粒子(3)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子(4)の調製
実施例1において、ロータリーエバポレータによる濃縮まえの固形分濃度10重量%の加水分解縮重合物(1)(水/変性アルコール)分散液を加水分解縮重合物(4)分散液として用いた。この時の加水分解縮重合物(4)の分子量を測定し、結果を表に示す。
ついで、金属酸化物粒子前駆体粒子(4)を600℃で3時間焼成して金属酸化物粒子(4)を調製した。(工程(b))
得られた金属酸化物粒子(4)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子(5)の調製
実施例において、ロータリーエバポレータを用いて、固形分濃度35重量%まで濃縮した加水分解縮重合物(5)分散液を得た。
この時の加水分解縮重合物(5)の重合度を測定し、結果を表に示す。
ついで、加水分解縮重合物(5)分散液を、2流体ノズルの一方に0.62kg/hrの流量で、他方のノズルに空気を31800L/hr(空/液体積比63600)の流量で、入口温度400℃の熱風に噴霧して金属酸化物粒子前駆体粒子(5)を得た。この時、出口温度は195℃であった。(工程(a))
得られた金属酸化物粒子(5)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子(6)の調製
実施例1と同様にして、テトラメトキシシランの加水分解縮重合物アルコール溶液を撹拌しながら、これに塩酸水溶液を5分間で添加し、ついで、室温で75分間熟成した後、冷却した。
このときの固形分は10重量%であった。ついで、ロータリーエバポレータを用いて、固形分濃度30重量%まで濃縮して加水分解縮重合物(6)分散液を得た。
この時の加水分解縮重合物(6)の分子量を測定し、結果を表に示す。
ついで、金属酸化物粒子前駆体粒子(6)を600℃で3時間焼成して金属酸化物粒子(6)を調製した。(工程(b))
得られた金属酸化物粒子(6)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子(7)の調製
実施例1と同様にして、テトラメトキシシランの加水分解縮重合物アルコール溶液を撹拌しながら、これに塩酸水溶液を5分間で添加し、100℃に昇温して、24時間熟成した後、冷却した。
このときの固形分は10重量%であった。ついで、ロータリーエバポレータを用いて、固形分濃度30重量%まで濃縮して加水分解縮重合物(7)分散液を得た。
この時の加水分解縮重合物(7)の重合度を測定し、結果を表に示す。
ついで、金属酸化物粒子前駆体粒子(7)を600℃で3時間焼成して金属酸化物粒子(7)を調製した。(工程(b))
得られた金属酸化物粒子 (7)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子(8)の調製
変性アルコール(日本アルコール販売(株)製:エキネンF1)58.8kgに加水分解性金属化合物としてメチルトリメチルシリケート(信越化学(株)製:KBM−13)20.4kg溶解して固形分濃度10重量%のメチルトリメチルシリケートアルコール溶液を調製した。
別途、超純水13.5kgに濃度36重量%塩酸を0.045kg加え、濃度0.1、重量%の塩酸水溶液を調製した。
次いで、メチルトリメチルシリケートアルコール溶液を撹拌しながら、これに塩酸水溶液を5分間で添加し、ついで、100℃に昇温して75分間熟成した後、冷却した。
このときの固形分は10重量%であった。ついで、ロータリーエバポレータを用いて、固形分濃度30重量%まで濃縮して加水分解縮重合物(8)分散液を得た。この時の加水分解縮重合物(8)の分子量を測定し、結果を表に示す。
ついで、金属酸化物粒子前駆体粒子(8)を600℃で3時間焼成して金属酸化物粒子(8)を調製した。(工程(b))
得られた金属酸化物粒子(8)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を以下の方法、基準で評価し、結果を表に示した。
吸油量は以下の方法で測定し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子(9)の調製
ブチルチタネート重合体(日本曹達(株)製:B−10、TiO2濃度35重量%)を加水分解縮重合物(9)分散液として用いた。加水分解縮重合物(9)の分子量を測定し、結果を表に示す。
加水分解縮重合物(9)分散液を2流体ノズルの一方に0.62kg/hrの流量で、他方のノズルに空気を31800L/hr(空/液体積比63600)の流量で、入口温度400℃の熱風に噴霧して金属酸化物粒子前駆体粒子(9)を得た。この時、出口温度は180℃であった。(工程(a))
得られた金属酸化物粒子(9)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子(10)の調製
ポリ塩化アルミニウム(多木化学(株)製:PAC、Al2O3濃度23重量%、分散媒:水)を加水分解縮重合物(10)分散液として用いた。加水分解縮重合物(10)の分子量を測定し、結果を表に示す。
加水分解縮重合物(10)分散液を、2流体ノズルの一方に0.62kg/hrの流量で、他方のノズルに空気を31800L/hr(空/液体積比63600)の流量で、入口温度400℃の熱風に噴霧して金属酸化物粒子前駆体粒子(10)を得た。この時、出口温度は170℃であった。(工程(a))
得られた金属酸化物粒子(10)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子(11)の調製
実施例1と同様にして金属酸化物粒子前駆体粒子(1)を調製し、ついで、真空ポンプにて、減圧度1hPaで排気しながら、乾燥・加熱処理を120℃で24時間行った後、600℃で3時間焼成して金属酸化物粒子(11)を調製した。(工程(b))
得られた金属酸化物粒子(11)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
U字管マノメータの一方に接続した100ccガラス瓶に、金属酸化物粒子(11)を粒子密度で換算した40cc相当の重量を投入し、次に濃度48重量%の水酸化ナトリウム水溶液50cc投入し、直ちに圧抜き弁を閉じて密閉状態にした。このときのガラス瓶内部の空気層の空間は10ccであった。次に、マグネットスターラーを用いて攪拌しながら、オイルバスにて80℃で15時間加熱して金属酸化物粒子(11)を溶解させ、ついで、室温まで冷却した。この時の空気層の空間は25cc(ガラス瓶内部の空気層の体積:10ccと金属酸化物粒子(11)の内部空隙体積:16ccの和と凡そ等しい)となった。これにより、金属酸化物粒子(11)の内部空隙が金属酸化物の溶解により開放されたことが分かった。次に、U字管マノメータの他方には48%水酸化ナトリウム水溶液のみを90cc投入した100ccガラス瓶を接続し、双方のガラス瓶内部の蒸気圧を等しくした。これにより、マノメータで測定した差圧を元に、ボイルの法則から金属酸化物粒子(11)の内部圧力を算出できる。このときのU字管マノメータの差圧を読み取って、空隙内部圧を算出した。
この結果、金属酸化物粒子(11)の空隙内部圧は◎であった。
差圧が133hPa以下 : ◎
差圧が133hPa超〜500hPa : ○
差圧が500hPa超〜1013hPa未満 : △
差圧が1013hPa : ×
金属酸化物粒子(12)の調製
実施例1と同様にして調製した加水分解縮重合物(1)分散液を、2流体ノズルの一方に0.62kg/hrの流量で、他方のノズルに空気を31800L/hr(空/液体積比63600)の流量で、入口温度400℃の熱風に噴霧して金属酸化物粒子前駆体粒子(12)を得た。この時、出口温度は180℃であった。(工程(a))
ついで、金属酸化物粒子前駆体粒子(12)を120℃で3時間加熱処理して金属酸化物粒子(12)を調製した。(工程(b))
得られた金属酸化物粒子(12)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子(R1)の調製
実施例1と同様にして調製した加水分解縮重合物(1)分散液を、2流体ノズルの一方に0.62kg/hrの流量で、他方のノズルに空気を31800L/hr(空/液体積比63600)の流量で、入口温度180℃の熱風に噴霧して金属酸化物粒子前駆体粒子(R1)を得た。この時、出口温度は50℃であった。(工程(a))
ついで、金属酸化物粒子前駆体粒子(R1)を600℃で3時間加熱処理して金属酸化物粒子(R1)を調製した。(工程(b))
得られた金属酸化物粒子(R1)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物粒子(R2)の調製
実施例1と同様にして調製した加水分解縮重合物(1)分散液を、2流体ノズルの一方に0.62kg/hrの流量で、他方のノズルに空気を31800L/hr(空/液体積比63600)の流量で、入口温度650℃の熱風に噴霧して金属酸化物粒子前駆体粒子(R2)を得た。この時、出口温度は300℃であった。(工程(a))
ついで、金属酸化物粒子前駆体粒子(R2)を600℃で3時間加熱処理して金属酸化物粒子(R2)を調製した。(工程(b))
粒子密度、空隙率の結果から、内部が空洞の粒子でないことが示唆された。また、SEMによる外観観察の結果から、金属酸化物粒子(R2)はほとんどの粒子が割れており、内部が空洞の球状粒子が得られないことが分かった。
金属酸化物粒子(R3)の調製
変性アルコール(日本アルコール販売(株)製:エキネンF1)58.8kgにテトラメトキシシランの加水分解縮重合物であるメチルシリケート(多摩化学(株)製:メチルシリケート51、SiO2濃度51重量%、分子量:400)17.6kg溶解して固形分濃度23重量%のテトラメトキシシランの加水分解縮重合物アルコール溶液を調製した。
ついで、固形分濃度23重量%のテトラメトキシシランの加水分解縮重合物アルコール溶液を、2流体ノズルの一方に0.62kg/hrの流量で、他方のノズルに空気を31800L/hr(空/液体積比63600)の流量で、入口温度400℃の熱風に噴霧した。この時、出口温度は180℃であった。(工程(a))
しかしながら、金属酸化物粒子前駆体粒子を得ることができなかった。これは、メチルシリケートの分子量(重合度)が低すぎるために、噴霧した際に加水分解縮重合物が金属酸化物粒子前駆体粒子を形成することなく蒸散したものと考えられる。
金属酸化物粒子(R4)の調製
変性アルコール(日本アルコール販売(株)製:エキネンF1)58.8kgにテトラメトキシシランの加水分解縮重合物であるメチルシリケート(多摩化学(株)製:メチルシリケート51、SiO2濃度51重量%、分子量:400)17.6kg溶解して固形分濃度23重量%のテトラメトキシシランの加水分解縮重合物アルコール溶液を調製した。
別途、超純水13.5kgに濃度36重量%塩酸を0.45kg加え、濃度3重量%の塩酸水溶液を調製した。
次いで、固形分濃度23重量%のテトラメトキシシランの加水分解縮重合物アルコール溶液を撹拌しながら、これに塩酸水溶液を5分間で添加し、ついで、100℃に昇温して75分間熟成した後、冷却した。
このときの固形分は10重量%であった。ついで、ロータリーエバポレータを用いて、固形分濃度30重量%まで濃縮して加水分解縮重合物(R4)(水/変性アルコール)分散液を得た。この時の加水分解縮重合物(R4)の分子量を測定し、結果を表に示す。
ついで、金属酸化物粒子前駆体粒子(R4)を600℃で3時間焼成して金属酸化物粒子(R4)を調製した。(工程(b))
得られた金属酸化物粒子(R4)の平均粒子径、比表面積、粒子密度、空隙率、アルカリ残存量、および吸油量、感触特性を測定し、結果を表に示した。
パウダーファンデーションの調製
下記表3に示す配合比率(重量%)となるように、実施例1〜12および比較例1、2で得られた染料および/または顔料内包金属酸化物粒子成分(1)および(2)〜(9)をそれぞれミキサーに入れて撹拌し、均一に混合した。次に、下記化粧料成分(10)〜(12)をこのミキサーに入れて撹拌し、さらに均一に混合した。次いで、得られたケーキ状物質を解砕処理した後、その中から約12gを取り出し、46mm×54mm×4mmの角金皿に入れてプレス成型した。
これにより、金属酸化物粒子を配合した実施例化粧料P1〜P12、比較例化粧料PR1、PR2を得た。
金属酸化物粒子の粉体を配合したパウダーファンデーションについて、20名の専門パネラーによる官能テストを行い、(1)肌への塗布中の均一な延び、(2)しっとり感、(3)滑らかさ、および(4)肌に塗布後の化粧膜の均一性、(5)しっとり感、(6)やわらかさの6つの評価項目に関して聞き取り調査を行う。その結果を以下の評価点基準(a)に基づき評価する。次いで、各人がつけた評価点を合計し、以下の評価基準(b)に基づきファンデーションの使用感に関する評価を行う。
5点:非常に優れている。
4点:優れている。
3点:普通。
2点:劣る。
1点:非常に劣る。
◎:合計点が80点以上
○:合計点が60点以上80点未満
△:合計点が40点以上60点未満
▲:合計点が20点以上40点未満
×:合計点が20点未満
その結果、前記実施例化粧料は、その使用感が塗布中および塗布後においても非常に優れていることが分かった。
ローションの調製
下記表5に示す配合比率(重量%)となるように、80℃に加温し均一に混合した成分(1)〜(3)に、80℃に加温し均一に混合した実施例1〜12および比較例1、2で得られた金属酸化物粒子成分(4)および(5)〜(8)を加え撹拌し、均一に混合した。次に、50℃まで冷却し、成分(9)〜(11)を加えて撹拌し、さらに均一に混合した。次いで、室温まで冷却し、金属酸化物粒子を配合した実施例化粧料L1〜L12、比較例化粧料LR1、LR2を得た。
金属酸化物粒子の粉体を配合したローションについて、20名の専門パネラーによる官能テストを行い、1)使用前の金属酸化物粒子の再分散性、2)肌への塗布中の均一な延び、および3)肌に塗布後の化粧膜のソフトフォーカス性の3つの評価項目に関して聞き取り調査を行う。その結果を以下の評価点基準(a)に基づき評価する。次いで、各人がつけた評価点を合計し、以下の評価基準(b)に基づきローションの使用感に関する評価を行う。
5点:非常に優れている。
4点:優れている。
3点:普通。
2点:劣る。
1点:非常に劣る。
◎:合計点が80点以上
○:合計点が60点以上80点未満
△:合計点が40点以上60点未満
▲:合計点が20点以上40点未満
×:合計点が20点未満
その結果、前記実施例化粧料は、その使用感が塗布中および塗布後においても非常に優れていることが分かった。
断熱材の調製
ジペンタエリスルトールヘキサアクリレート(共栄社化学社製:ライトアクリレートDPE-6A)4.4g、および1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(共栄社化学社製、ライトアクリレート1,6HX−A)4.4gを混合し、これに光開始剤2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(チバ・ジャパン社製、DAROCUR TPO)0.7gを混合した。これをポリエチレングリコールモノメチルエーテル(日本乳化剤社製、MFG)2.3gに溶解させて、混合樹脂溶液を調製した。
また、金属酸化物粒子を配合しない以外は同様にして調製した樹脂溶液を、同様に塗布し、乾燥し、硬化させて比較例断熱性薄膜付基材RH2を得た。
得られた各断熱性薄膜付基材について、以下のようにして断熱性を評価し、結果を表7に示す。
薄膜付基材を専用冶具に設置し、薄膜(付き基材)表面から30cm離れた真上から赤外線ランプ(185W)を用いて30分間照射し、薄膜の反対側で、基材から8cm離れた真下に温度センサーを設置して温度を測定した。その際、赤外線照射前の温度は、24.0〜24.5℃の範囲であった。結果を表8に示す。
Claims (15)
- 下記の工程(a)および(b)からなり、内部に空洞を有することを特徴とする金属酸化物粒子の製造方法。
(a)下記式(1)で表される加水分解性金属化合物の加水分解縮重合物分散液であって、加水分解縮重合物の分子量が500〜100,000の範囲にあり、固形分濃度が5〜100重量%の範囲にある加水分解縮重合物分散液を熱風気流中に噴霧乾燥して金属酸化物粒子前駆体粒子を調製する工程
Rn-MXm−n ・・・・・(1)
(但し、式中、MはSi、Ti、Zr、Alから撰ばれる少なくとも1種の金属元素、Rは炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、互いに同一であっても異なっていてもよい。X:炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン、水素、m:元素Mの価数であって3または4、n:0〜2の整数であってm−nが2または3)
(b)金属酸化物粒子前駆体粒子を乾燥・加熱処理する工程 - 前記噴霧乾燥における入口温度が300〜600℃の範囲にあり、出口温度が120〜300℃の範囲にあり、得られる金属酸化物粒子が外殻金属酸化物層の内部に空洞を有し、該空洞の空隙率が5〜95体積%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の金属酸化物粒子の製造方法。
- 前記工程(b)における乾燥・加熱処理温度が30〜120℃の範囲にあり、得られる金属酸化物粒子の外殻金属酸化物層が多孔質であることを特徴とする請求項2に記載の金属酸化物粒子の製造方法。
- 前記工程(b)における乾燥・加熱処理温度が90〜1200℃の範囲にあり、得られる金属酸化物粒子の外殻金属酸化物層が非孔質であることを特徴とする請求項2に記載の金属酸化物粒子の製造方法。
- 前記工程(b)における乾燥・加熱処理を減圧下で行い、得られる金属酸化物粒子の外殻層内部が負圧であることを特徴とする請求項4に記載の金属酸化物粒子の製造方法。
- 平均粒子径が0.1〜200μmの範囲にあることを特徴とするとする請求項1〜5のいずれかに記載の金属酸化物粒子の製造方法。
- 外殻金属酸化物層を有し、外殻金属酸化物層の内部に空洞を有し、該空洞の空隙率が5〜95体積%の範囲にあり、金属酸化物がSi、Ti、Zr、Alから撰ばれる少なくとも1種の金属元素の酸化物であることを特徴とする金属酸化物粒子。
- 前記外殻金属酸化物層が多孔質であることを特徴とする請求項7に記載の金属酸化物粒子。
- 前記外殻金属酸化物層が非孔質であることを特徴とする請求項7に記載の金属酸化物粒子。
- 前記外殻層内部が負圧であることを特徴とする請求項9に記載の金属酸化物粒子。
- 平均粒子径が0.1〜200μmの範囲にあることを特徴とするとする請求項7〜10のいずれかに記載の金属酸化物粒子。
- 請求項1〜6のいずれかに記載した製造方法で得られた金属酸化物粒子、または、請求項7〜11のいずれかに記載した金属酸化物粒子を配合してなる化粧料。
- 前記金属酸化物粒子の配合量が0.1〜30重量%の範囲にあることを特徴とする請求項12に記載の化粧料。
- 請求項1〜6のいずれかに記載した製造方法で得られた金属酸化物粒子、または、請求項7〜11のいずれかに記載した金属酸化物粒子を1〜90重量%の範囲で配合してなる樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載した製造方法で得られた金属酸化物粒子、または、請求項7〜11のいずれかに記載した金属酸化物粒子を配合してなる断熱材。
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