JP2013133006A - 車両のブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキ操作中、ストロークセンサが上限値に固着し、かつ、踏み増す意思が無いとき、減速度増大による車両挙動の違和感を低減すること。
【解決手段】ハイブリッド車のブレーキ制御装置は、マスタシリンダ13と、ホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRと、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2と、ストロークセンサ3と、走行用電動モータ5と、フェイル対応ブレーキ制御部9b(図4)と、を備える。フェイル対応ブレーキ制御部9bは、ストロークセンサ3が上限値に固着したことを検出すると、ドライバーが踏み増す意思が有るか否かを判定し、踏み増す意思が無いと判定されると、上限値に固着する前に生成された目標減速度の値を、フェイル対応目標減速度として生成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、マスタシリンダのロスストローク領域以内でも、ストロークセンサからのセンサ検出値に応じて生成された目標減速度に応じて実減速度を発生する車両のブレーキ制御装置に関する。
従来、ストロークセンサなどを用いてドライバーのブレーキペダルの操作量を検知して目標減速度を算出し、その目標減速度を満足すべくブレーキアクチュエータ出力を発生する車両制動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−47085号公報
しかしながら、従来の車両制動装置において、例えば、ロスストローク領域を有するマスタシリンダを用いる場合、ロスストローク領域以内でもブレーキペダル操作量をストロークセンサにより検出すると、センサ検出値に応じて減速度を発生する構成になる。このため、ブレーキ操作中、ストロークセンサが上限値に固着すると、ドライバーによるペダル操作量以上に減速度が発生することで、ドライバーに違和感を与える可能性がある、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、ブレーキ操作中、ストロークセンサが上限値に固着し、かつ、踏み増す意思が無いとき、減速度増大による車両挙動の違和感を低減することができる車両のブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両のブレーキ制御装置は、マスタシリンダと、ホイルシリンダと、ブレーキ液圧アクチュエータと、ストロークセンサと、目標減速度生成手段と、実減速度発生手段と、フェイル対応ブレーキ制御手段と、を備える。
前記マスタシリンダは、ブレーキ操作を行っても静的にマスタシリンダ圧が発生しないロスストローク領域を有する。
前記ホイルシリンダは、前後輪の各輪に設けられ、ホイルシリンダ圧に応じて各輪に液圧制動力を与える。
前記ブレーキ液圧アクチュエータは、前記マスタシリンダと前記ホイルシリンダとの間に介装され、ポンプモータにより駆動する液圧ポンプと、ホイルシリンダ圧とマスタシリンダ圧の差圧を制御する差圧弁と、を有する。
前記ストロークセンサは、ブレーキ操作によるストロークを検出する。
前記目標減速度生成手段は、前記ストロークセンサからのセンサ検出値に応じて目標減速度を生成する。
前記実減速度発生手段は、前記目標減速度を、少なくとも、前記ブレーキ液圧アクチュエータによる昇圧分と、前記マスタシリンダ圧による基本液圧分と、を用いて分担し、車両の実減速度を発生させる。
前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、前記ストロークセンサが上限値に固着したことを検出すると、ドライバーが踏み増す意思が有るか否かを判定し、踏み増す意思が無いと判定されると、上限値に固着する前に生成された前記目標減速度の値を、フェイル対応目標減速度として生成する。
例えば、ブレーキ操作中、ストロークが上限域に達する前にストロークセンサが上限値に固着すると、ストロークセンサからのセンサ検出値に応じて生成される目標減速度が上昇する。したがって、踏み増す意思が無いときであっても、生成された目標減速度を実現するようにドライバーの意図に反して車両の実減速度が増大する。
これに対し、フェイル対応ブレーキ制御では、ストロークセンサが上限値に固着したことを検出すると、ドライバーが踏み増す意思が有るか否かが判定される。そして、踏み増す意思が無いと判定されると、上限値に固着する前に生成された目標減速度の値が、フェイル対応目標減速度として生成される。つまり、ストロークセンサが正常にセンサ検出値を出力しているときに生成された目標減速度が、フェイル対応目標減速度として固定されることで、車両の実減速度が増大しない。
この結果、ブレーキ操作中、ストロークセンサが上限値に固着し、かつ、踏み増す意思が無いとき、減速度増大による車両挙動の違和感を低減することができる。
実施例1のブレーキ制御装置を適用した前輪駆動によるハイブリッド車の構成を示すブレーキシステム図である。 実施例1のブレーキ制御装置におけるVDCブレーキ液圧アクチュエータを示すブレーキ液圧回路図である。 実施例1のブレーキ制御装置におけるブレーキ制御系構成を示す制御ブロック図である。 実施例1のブレーキ制御装置における統合コントローラのフェイル対応ブレーキ制御部で実行されるフェイル対応ブレーキ制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のフェイル対応ブレーキ制御において目標減速度の生成に用いられるブレーキストロークSに対する目標減速度Gの関係をあらわす目標減速度特性マップの一例を示すS−Gマップ図である。 実施例1のフェイル対応ブレーキ制御においてストロークセンサの上限固着異常時にドライバーがペダルを踏み増す意図が無いときのブレーキスイッチ・ストロークセンサ値・M/C圧センサ値・異常フラグ・目標減速度の各特性を示すタイムチャートである。 実施例1のフェイル対応ブレーキ制御においてストロークセンサの上限固着異常時にドライバーがペダルを踏み増す意図が有るときのブレーキスイッチ・ストロークセンサ値・M/C圧センサ値・目標減速度の各特性を示すタイムチャートである。 実施例1のフェイル対応ブレーキ制御においてストロークセンサの上限固着異常時にドライバーがペダルを踏み増す意図が有るか否かの判定手法を説明するためのペダルストロークセンサ値・マスタシリンダ圧センサ値の各特性を示すタイムチャートである。 実施例1のフェイル対応ブレーキ制御においてストロークセンサの上限固着異常の発生前後で目標減速度の分担を変化させる様子を示すタイムチャートである。
以下、本発明の車両のブレーキ制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1の車両のブレーキ制御装置の構成を、「全体システム構成」、「ブレーキ制御系構成」、「フェイル対応ブレーキ制御構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1のブレーキ制御装置を適用した前輪駆動による電動車両の一例であるハイブリッド車の構成を示し、図2は、ブレーキ液圧アクチュエータの一例であるVDCブレーキ液圧アクチュエータを示す。以下、図1及び図2に基づき、VDCを利用した回生協調ブレーキシステムの全体システム構成を説明する。
実施例1のブレーキ制御装置のブレーキ減速度発生系は、図1に示すように、ブレーキ液圧発生装置1と、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2(ブレーキ液圧アクチュエータ)と、ストロークセンサ3と、左前輪ホイルシリンダ4FLと、右前輪ホイルシリンダ4FRと、左後輪ホイルシリンダ4RLと、右後輪ホイルシリンダ4RRと、走行用電動モータ5と、を備えている。
すなわち、既存のVDCシステム(VDCは、「Vehicle Dynamics Control」の略)を利用した回生協調ブレーキシステムによる構成としている。VDCシステムとは、高速でのコーナー進入や急激なハンドル操作などによって車両姿勢が乱れた際、横滑りを防いで走行安定性を発揮する車両挙動制御(=VDC制御)を行うシステムである。VDC制御では、例えば、旋回挙動がオーバーステア側であると感知すると、コーナー外側の前輪にブレーキをかけ、逆に、旋回挙動がアンダーステア側であると感知すると、駆動パワーを落とすとともに後輪のコーナー内側のタイヤにブレーキをかける。
前記ブレーキ液圧発生装置1は、ドライバーによるブレーキ操作に応じた基本液圧分を発生する基本液圧発生手段である。このブレーキ液圧発生装置1は、図1及び図2に示すように、ブレーキペダル11と、負圧ブースタ12と、マスタシリンダ13と、リザーバ14と、を有する。つまり、ブレーキペダル11に加えられたドライバーのブレーキ踏力を、負圧ブースタ12により倍力し、マスタシリンダ13においてマスタシリンダ圧(プライマリ液圧とセカンダリ液圧の2系統)を作り出す。このとき、マスタシリンダ圧で発生する減速度が、目標減速度(=ドライバー要求減速度)より小さくなるように、ブレーキ液圧発生装置1は、ドライバーによるペダル踏み込み操作にかかわらず静的にマスタシリンダ圧が発生しないロスストローク領域を有する。つまり、マスタシリンダ13は、ロスストローク領域を予め拡大した設計とする。
前記VDCブレーキ液圧アクチュエータ2は、ブレーキ液圧発生装置1と各輪のホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRとの間に介装され、マスタシリンダ圧の増圧・保持・減圧を制御する。このVDCブレーキ液圧アクチュエータ2とブレーキ液圧発生装置1とは、プライマリ液圧管61とセカンダリ液圧管62により接続されている。VDCブレーキ液圧アクチュエータ2と各輪のホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRとは、左前輪液圧管63と右前輪液圧管64と左後輪液圧管65と右後輪液圧管66により接続されている。つまり、ブレーキ操作時には、ブレーキ液圧発生装置1により発生したマスタシリンダ圧を、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2により制御し、各輪のホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRに加えることで液圧制動力を得るようにしている。
前記VDCブレーキ液圧アクチュエータ2の具体的構成は、図2に示すように、VDCモータ21と、VDCモータ21(ポンプモータ)により駆動する液圧ポンプ22,22と、リザーバ23,23と、マスタシリンダ圧センサ24と、を有する。ソレノイドバルブ類として、第1M/Cカットソレノイドバルブ25(差圧弁)と、第2M/Cカットソレノイドバルブ26(差圧弁)と、保持ソレノイドバルブ27,27,27,27と、減圧ソレノイドバルブ28,28,28,28と、を有する。第1M/Cカットソレノイドバルブ25と第2M/Cカットソレノイドバルブ26は、ホイルシリンダ圧(下流圧)とマスタシリンダ圧(上流圧)の差圧を制御する。
前記ストロークセンサ3は、ドライバーによるブレーキペダル操作量をポテンショメータなどにより検出する手段である。このストロークセンサ3は、回生協調ブレーキ制御での必要情報である目標減速度(=ドライバー要求減速度)を生成する構成として、既存のVDCシステムに対して追加された部品である。
前記各ホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRは、前後各輪のブレーキディスクに設定され、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2からの液圧が印加される。そして、各ホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRへの液圧印加時、ブレーキパットによりブレーキディスクを挟圧することにより、前後輪に液圧制動力を付与する。
前記走行用電動モータ5は、左右前輪(駆動輪)の走行用駆動源として設けられ、駆動モータ機能と発電ジェネレータ機能を持つ。この走行用電動モータ5は、力行時、バッテリ電力を消費しながらのモータ駆動により、左右前輪へ駆動力を伝達する。そして、回生時、左右前輪の回転駆動に負荷を与えることで減速エネルギーを電気エネルギーに変換しつつ減速させ、発電分をバッテリへ充電する。つまり、左右前輪の回転駆動に与える負荷が、回生制動力となる。この走行用電動モータ5が設けられる左右前輪(駆動輪)の駆動系には、走行用電動モータ5以外に、走行用駆動源としてエンジン10が設けられ、変速機11を介して左右前輪へ駆動力を伝達する。
実施例1のブレーキ制御装置のブレーキ減速度制御系は、図1に示すように、ブレーキコントローラ7と、モータコントローラ8と、統合コントローラ9と、エンジンコントローラ12と、を備えている。
前記ブレーキコントローラ7は、統合コントローラ9からの指令とVDCブレーキ液圧アクチュエータ2のマスタシリンダ圧センサ24からの圧力情報を入力する。そして、所定の制御則にしたがって、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2のVDCモータ21とソレノイドバルブ類25,26,27,28に対し駆動指令を出力する。このブレーキコントローラ7では、回生協調ブレーキ制御時、統合コントローラ9から昇圧分指令を入力すると、ホイルシリンダ圧(下流圧)とマスタシリンダ圧(上流圧)の差圧を制御する。差圧制御は、目標差圧に対する第1M/Cカットソレノイドバルブ25と第2M/Cカットソレノイドバルブ26への作動電流値による差圧コントロールにより行われる。ここで、VDCモータ21の作動時には、VDCモータ21によるポンプアップ昇圧と併用して差圧制御を行う。なお、ブレーキコントローラ7では、回生協調ブレーキ制御以外に、上記VDC制御やTCS制御やABS制御、などを行う。
前記モータコントローラ8は、駆動輪である左右前輪に連結された走行用電動モータ5にインバータ13を介して接続される。そして、回生協調ブレーキ制御時、統合コントローラ9から回生分指令を入力すると、走行用電動モータ5により発生する回生制動力を入力された回生分指令に応じて制御する回生制動手段である。このモータコントローラ8は、走行時、走行状態や車両状態に応じて走行用電動モータ5により発生するモータトルクやモータ回転数を制御する機能も併せ持つ。
前記統合コントローラ9は、ブレーキ操作時、回生制動力による回生分による目標減速度の分担を優先し、車両の実減速度を発生する回生協調ブレーキ制御を行う。このとき、目標減速度は、ストロークセンサ3からのペダルストロークセンサ値と、設定されている目標減速度特性マップと、に基づいて決める。この統合コントローラ9には、バッテリコントローラ91からのバッテリ充電容量情報、車輪速センサ92からの車輪速情報、ブレーキスイッチ93からのブレーキ操作情報、ストロークセンサ3からのブレーキペダルストローク情報、マスタシリンダ圧センサ24からのマスタシリンダ圧情報、などが入力される。
[ブレーキ制御系構成]
図3は、実施例1のブレーキ制御装置におけるブレーキ制御系のブロック構成を示す。以下、図3に基づいて、ブレーキ制御系構成を説明する。
実施例1のブレーキ制御系は、図3に示すように、ブレーキコントローラ7と、モータコントローラ8と、統合コントローラ9と、を備えている。
前記ブレーキコントローラ7は、統合コントローラ9から昇圧分指令を入力し、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2のVDCモータ21と両カットソレノイドバルブ25,26と、各ソレノイドバルブ27,28に対し駆動指令を出力する。
前記モータコントローラ8は、統合コントローラ9から回生分指令を入力し、走行用電動モータ5を制御するインバータ13に回生指令を出力する。
前記統合コントローラ9は、ストロークセンサ3からのペダルストロークセンサ値、マスタシリンダ圧センサ24からのMC圧センサ値、車輪速センサ92からの車輪速センサ値を入力する。加えて、ブレーキスイッチ93からのスイッチ信号、シフト位置センサ95から選択されているレンジ位置(Dレンジ、Nレンジ、Rレンジ、Pレンジなど)を示すシフト情報、ホイルシリンダ圧センサ96からのWC圧センサ値、などを入力する。そして、これらの情報に基づく演算処理部として、回生協調ブレーキ制御部9aと、フェイル対応ブレーキ制御部9b(フェイル対応ブレーキ制御手段)と、を有する。
前記回生協調ブレーキ制御部9aは、ストロークセンサ3からのペダルストロークセンサ値と、目標減速度特性マップ(S−Gマップ:図5を参照)による目標減速度特性と、に基づき、目標減速度(=ドライバー要求減速度)を生成する。マスタシリンダ圧センサ24からのMC圧センサ値と、車輪速センサ92からの車輪速センサ値を入力する。そして、MC圧センサ値に基づいて「基本液圧分」を決め、車輪速センサ値に基づいて「回生分」を決め、生成された目標減速度を可能な限り「基本液圧分」+「回生分」の総和で達成するようにし、不足分を「昇圧分」により補償する演算を行う。なお、バッテリフル充電などで「回生分」が見込めないときは、生成された目標減速度を、「昇圧分」のみ、又は、「基本液圧分」+「昇圧分」で達成する。この回生協調ブレーキ制御演算結果にしたがって、回生分に対応する回生分指令を、モータコントローラ8に出力し、昇圧分に対応する昇圧分指令を、ブレーキコントローラ7に出力する。
前記フェイル対応ブレーキ制御部9bは、ストロークセンサ3が上限値に固着したことを検出すると、ドライバーが踏み増す意思が有るか否かを判定し、踏み増す意思が無いと判定されると、上限値に固着する前に生成された目標減速度の値を、フェイル対応目標減速度として生成する。つまり、フェイル対応ブレーキ制御では、ブレーキ操作中にストロークセンサ3が上限値に固着すると、踏み増す意思が無いとの判定に基づき、上限固着異常前のストロークセンサ3が正常である時点の目標減速度(=フェイル対応目標減速度)に固定したままとする制御を行う。
[フェイル対応ブレーキ制御構成]
図4は、実施例1のブレーキ制御装置における統合コントローラ8のフェイル対応ブレーキ制御部9bで実行されるフェイル対応ブレーキ制御処理の流れを示す(フェイル対応ブレーキ制御手段)。以下、図4に基づいて、フェイル対応ブレーキ制御構成の詳細をあらわす各ステップを説明する。
ステップS1では、ストロークセンサ3からのストロークセンサ値を取得し、ステップS2へ進む。
ステップS2では、ステップS1でのストロークセンサ値の取得に続き、ストロークセンサ3からのストロークセンサ値が、上限値への固着異常であるか否かを判断する。YES(上限固着異常)の場合はステップS4へ進み、NO(センサ正常)の場合はステップS3へ進む。なお、詳しい上限固着異常の検出については後述する。
ステップS3では、ステップS2でのセンサ正常であるとの判断に続き、ストロークセンサ3からのストロークセンサ値と、S−Gマップ(図5参照)と、を用いて目標減速度を生成し、リターンへ進む(目標減速度生成手段)。
ここで、目標減速度は、図5に示すように、ストロークセンサ3からのストロークセンサ値がロスストローク領域内にあるときも生成される。そして、生成された目標減速度を、可能な限り「基本液圧分」+「回生分」の総和で達成するようにし、不足分を「昇圧分」により補償するという分担による回生協調ブレーキ制御を行い、車両の実減速度を発生させる(実減速度発生手段)。
ステップS4では、ステップS2での上限固着異常であるとの判断に続き、固着したと判断された時点から所定時間前にステップS3にて生成された目標減速度を、目標減速度1Aとして記憶し、ステップS5へ進む。
ここで、目標減速度1Aを記憶する所定時間前は、上限固着異常になってから上限固着異常が検出されるまでに要する所要時間を予め実験などにより求めておき、この所要時間以上の時間に設定する。つまり、ストロークセンサ3が上限固着異常になる直前の正常なときに生成された目標減速度を、目標減速度1Aとして記憶するようにする。
ステップS5では、ステップS4での目標減速度1Aの記憶に続き、マスタシリンダ圧の過渡的な圧力変化を時系列で記憶し、ステップS6へ進む。
ここで、マスタシリンダ圧(M/C圧)は、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2の油圧回路の一部に設置したマスタシリンダ圧センサ24で検出し続け、上限固着異常判断の有無にかかわらず、M/C圧センサ値を時系列で記憶しておけば良い。なお、マスタシリンダ圧センサ24は、マスタシリンダ13側に設置しても良い。
ステップS6では、ステップS5でのM/C圧の時系列での記憶に続き、M/C圧の過渡的な圧力変化を監視することにより、ドライバーがペダルを踏み増す意図があるか否かを判定する。YES(ペダル踏み増し意図有り)の場合はステップS8へ進み、NO(ペダル踏み増し意図無し)の場合はステップS7へ進む。なお、詳しいペダルを踏み増す意図の有無判定については後述する。
ステップS7では、ステップS6でのペダル踏み増し意図無しであるとの判断に続き、ステップS4にて記憶された目標減速度1Aの値を、フェイル対応目標減速度として生成し、ステップS9へ進む。
ここで、ステップS7でフェイル対応目標減速度が生成された場合、フェイル対応目標減速度が生成される前の「回生分」による分担をゼロとする。そして、ロスストローク領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」のみにより分担し、ロスストローク領域を超える領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」と「基本液圧分」の総和により分担することで、車両の減速度を発生する。
ステップS8では、ステップS6でのペダル踏み増し意図有りであるとの判断に続き、ステップS4にて記憶された目標減速度1Aから増加させた値を、フェイル対応目標減速度として生成し、ステップS9へ進む。
ここで、ステップS8でフェイル対応目標減速度が生成された場合、ステップS7と同様に、フェイル対応目標減速度が生成される前の「回生分」による分担をゼロとする。そして、ロスストローク領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」のみにより分担し、ロスストローク領域を超える領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」と「基本液圧分」の総和により分担することで、車両の減速度を発生する。
ステップS9では、ステップS7またはステップS8でのフェイル対応目標減速度の生成に続き、ブレーキスイッチ93がONであるか否かを判断する。YES(ドライバー制動操作中)の場合はステップS10へ進み、NO(ドライバー非制動操作中)の場合はステップS11へ進む。
ここで、ブレーキスイッチ93は、ブレーキペダル11付近に設けるもので、例えば、電気式接点スイッチを用いればよく、ブレーキペダル11が一定量以上摺動すると接点が導通してONとなり、一定量以内の摺動ではOFFとなる。
ステップS10では、ステップS9でのドライバー制動操作中であるとの判断に続き、ストロークセンサ3が上限固着した後、ブレーキスイッチ93がOFFになる経験が無いか否かを判断する。YES(SW/OFF経験無し)の場合はリターンへ進み、NO(SW/OFF経験有り)の場合はステップS11へ進む。
ステップS11では、ステップS9でのドライバー非制動操作中であるとの判断、あるいは、ステップS10でのSW/OFF経験有りとの判断に続き、生成されたフェイル対応目標減速度をゼロとし、リターンへ進む。
次に、作用を説明する。
実施例1のハイブリッド車のブレーキ制御装置における作用を、「センサ正常時の回生協調ブレーキ制御作用」、「ストロークセンサの上限固着異常検出作用」、「ペダル踏み増し意図の有無判定作用」、「フェイル対応目標減速度生成作用」、「フェイル対応ブレーキ制御の維持/終了作用」、「フェイル対応ブレーキ制御による実減速度発生作用」に分けて説明する。
[センサ正常時の回生協調ブレーキ制御作用]
燃費向上を狙うハイブリッド車の場合、減速・制動エネルギーのうちできる限り多くのエネルギーを回生エネルギーとしてバッテリ回収することが必要である。以下、図4及び図5に基づき、これを反映するセンサ正常時の回生協調ブレーキ制御作用を説明する。
既存のコンベンショナルVDCの場合、ブレーキ操作時に負圧ブースタによる基本液圧分でドライバー要求の目標減速度を得るようにしている。これに対し、VDCを利用した回生協調ブレーキシステムでは、ブレーキ操作時に負圧ブースタによる基本液圧分を、目標減速度に達しないように、ドライバー要求の目標減速度からオフセットし(ロスストローク領域の拡大)、目標減速度の回生ギャップを設定する。
このように、最大回生トルクによる回生ギャップを設定することによって、目標減速度の回生ギャップ分が、ドライバー要求の目標減速度に対して不足することになるが、最大回生トルク発生時には、回生ギャップ分を回生ブレーキ(回生分)により補償することができる。しかし、例えば、車輪速条件やバッテリ充電容量条件などにより、最大回生トルクが発生できないときには、回生分だけで補償しようとしても不足する場合がある。
そこで、ドライバー要求の目標減速度を、図5に示すように、基本的に負圧ブースタ(基本液圧分)と回生ブレーキ(回生分)の総和により達成するようにし、不足分をVDCブレーキ液圧アクチュエータ(昇圧分)により補償するようにしたのがVDCを利用した回生協調ブレーキシステムである。
したがって、既存のコンベンショナルVDCに対し、負圧ブースタの特性変更と、VDCブレーキ液圧アクチュエータの特性変更と、ストロークセンサの追加を行うだけで、VDCを利用した廉価な回生協調ブレーキシステムを構成することができる。
この回生協調ブレーキ制御システムを搭載したハイブリッド車での走行中にブレーキ操作すると、下記のように、回生協調ブレーキ制御が実行される。
ストロークセンサ3が正常であるブレーキ操作時には、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→リターンへと進む流れが繰り返される。すなわち、ステップS3では、ストロークセンサ3からのストロークセンサ値と、S−Gマップ(図5参照)と、を用いて目標減速度が生成される。
次に、そのときのMC圧センサ値に基づいて「基本液圧分」が決められ、そのときの車輪速センサ値やバッテリSOCに基づいて可能な限り最大となる「回生分」が決められる。そして、目標減速度から「基本液圧分」と「回生分」を差し引いた残りの減速度分を「昇圧分」により分担するように決められる。
そして、「基本液圧分」に対する上乗せ目標制動力のうち、「回生分」に対応する回生分指令値が決定され、回生分指令(ゼロ指令を含む)がモータコントローラ8に出力される。同時に、「基本液圧分」に対する上乗せ目標制動力のうち、「昇圧分」に対応する昇圧分指令値が決定され、昇圧分指令(ゼロ指令を含む)がブレーキコントローラ7に出力される。
したがって、回生協調ブレーキ制御時には、回生分指令を入力するモータコントローラ8において、「回生分」を目標回生制動力とし、走行用電動モータ5への回生電流値を決めるフィードフォワード制御により、回生トルク制御が行われる。そして、昇圧分指令を入力するブレーキコントローラ7において、「昇圧分」を目標差圧とし、VDCモータ21への回転上昇指令と、両M/Cカットソレノイドバルブ25,26への作動電流値を決めるフィードフォワード制御により、差圧コントロールが行われる。この回生協調ブレーキ制御が実施される結果、制動エネルギーのうち、可能な限り最大となる回生エネルギー分を車載バッテリに回収することができる。
[ストロークセンサの上限固着異常検出作用]
ブレーキ操作中、ストロークセンサ3が上限値への固着異常になると、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2へと進み、ステップS2からステップS4以降へと進む流れが繰り返される。
すなわち、ステップS2では、ストロークセンサ3からのストロークセンサ値(電圧値)が、上限値への固着異常であるか否かが常に判断される。そして、上限固着異常であると判断されると、ステップS2からステップS4以降へと進み、上記正常時に生成される目標減速度に代え、フェイル対応目標減速度を生成する処理が行われる。
ここで、上限値への固着異常は、例えば、回路故障などにより電源線との短絡に起因するなどして起こり得る。そして、ストロークセンサ3が上限固着異常になると、図6のA枠のストロークセンサ値特性に示すように、時刻t1から時刻t2の短い時間に、急激な勾配にてストロークセンサ値が上限値まで上昇する。
したがって、上限固着異常を検出するには、ドライバーのペダル操作により起こり得る単位時間当たりのストロークセンサ3の最大変化量を予め記憶しておき、記憶しておいた最大変化量を超えて変化したか否かによって上限値に固着したか否かを判定すれば良い。また、電圧値の予め取り得る電圧範囲を回路構成などにより規定しておき、その範囲の上限に至ったか否かによって判定しても良い。
上記のように、ブレーキ操作によりストロークセンサ3からストロークセンサ値が取得されるときは、常にストロークセンサ値などを監視して上限値への固着異常を検出するようにしている。このため、ストロークセンサ3の上限固着異常を発生タイミングにて検出すると、上限固着異常検出を開始条件とし、フェイル対応ブレーキ制御を応答良く開始することができる。
[ペダル踏み増し意図の有無判定作用]
ブレーキ操作中にストロークセンサ3の上限固着異常が検出されると、図4のフローチャートにおいて、ステップS2からステップS4→ステップS5→ステップS6へと進む流れとなり、ステップS6では、M/C圧の過渡的な圧力変化を監視することにより、ドライバーがペダルを踏み増す意図があるか否かが判定される。
ここで、ストロークセンサ3の上限固着異常の検出前後でドライバーがペダルを踏み増す意図が無い場合には、例えば、図6のB枠のM/C圧センサ値特性に示すように、M/C圧センサ値の変化が無い。一方、ストロークセンサ3の上限固着異常の検出前後でドライバーがペダルを踏み増す意図が有る場合には、例えば、図7のB’枠のM/C圧センサ値特性に示すように、M/C圧センサ値が変化する。以下、M/C圧の過渡的な圧力変化を監視することによりペダル踏み増し意図の有無を判定できる理由を説明する。
まず、マスタシリンダ13は、ロスストローク領域を有しているため、ロスストローク領域内では、静的にはM/C圧はゼロとなる。しかし、ペダル操作によりブレーキ液の流れが発生するため、ブレーキ液の流れに伴う摺動抵抗が存在し、過渡的なM/C圧変化が検出可能である。
すなわち、M/C圧の過渡的な圧力変化特性として、図8のM/C圧センサ値特性に示すように、例えば5つのパターンがあらわれる。このうち、ストロークセンサ3が上限値に固着する直前の圧力値から一度下降し(時刻t1)、この下降の後、再び固着直前の圧力値に戻った場合は、ドライバーがペダルを踏み増す意図が無いと判定する(図8の上から1つ目と2つ目のM/C圧センサ値特性パターン)。また、M/C圧の過渡的な圧力変化として、ストロークセンサ3が上限値に固着する直前(時刻t1)の圧力値から変化量がゼロであった場合も、ドライバーがペダルを踏み増す意図が無いと判定する(図8の上から3つ目のM/C圧センサ値特性パターン)。
一方、M/C圧の過渡的な圧力変化として、ストロークセンサ3が上限値に固着する直前(時刻t1)の圧力値から一度上昇し、この上昇の後、再び固着直前の圧力値に戻った場合は、ドライバーがペダルを踏み増す意図有りと判定する(図8の上から4つ目と5つ目のM/C圧センサ値特性パターン)。
上記の判定手法の他に、ロスストローク領域内でのペダル踏み増し時の過渡的なマスタシリンダ圧の変化プロファイルを予め記憶しておき、その変化プロファイルとの一致か不一致かによって、踏み増し操作が行われたか否か、すなわちドライバーに踏み増しの意図があるか否かを判定しても良い。
このM/C圧センサ値の過度的変化によりペダル踏み増し意図の有無判定を行うとき、マスタシリンダ圧は、マスタシリンダ圧センサ24で検出した生値に、ローパスフィルタなどのノイズフィルタによって適宜、平滑化して用いることが望ましい。
上記のように、ペダル踏み増し意図の有無判定に、マスタシリンダ圧センサ24からのM/C圧センサ値を用いるようにした。
例えば、ペダル踏み増し意図有無の判定に、ストロークセンサ3からのストロークセンサ値を用いると、ストロークセンサ3が上限固着異常状態になっている。このため、ストロークセンサ値を用いてドライバーが踏み増しを意図しているか否かを判定するには、信頼性を確保できない。
これに対し、ペダル踏み増し意図の有無判定に、マスタシリンダ圧センサ24からのM/C圧センサ値を用いることで、信頼性を確保できる。加えて、M/C圧の過渡的な圧力変化により、精度良くペダル踏み増し意図の有無判定を行うことができる。
[踏み増し意図が無いときのフェイル対応目標減速度生成作用]
上記のように、ペダル踏み増し意図の有無判定を行うのは、ストロークセンサ3の上限固着異常になったとき、そのときのドライバーの減速要求に応じてフェイル対応目標減速度を切り分けて生成するためである。すなわち、図4のフローチャートにおいて、ステップS6にてペダル踏み増し意図が無いと判断されると、ステップS6からステップS7へと進み、ステップS7では、記憶しておいた目標減速度1Aが、フェイル対応目標減速度として生成される。
したがって、ストロークセンサ3が上限値に固着したと判定したとき、ドライバーがペダルを踏み増す意思が無いと、フェイル対応目標減速度として記憶しておいた目標減速度1Aに固定される。これにより、図6のA枠,B枠に示すように、ストロークセンサ3の上限固着時に、ストロークセンサ3の上限固着の異常を検出しつつ、図6のC枠の実線特性に示すように、ドライバーの意図しない減速度の発生を抑制することができる。
例えば、フェイル対応ブレーキ制御を行わないものを比較例とする。この比較例においては、ブレーキ操作中、ロスストローク領域でストロークセンサが上限値に固着すると、図6のC枠の点線特性に示すように、ストロークセンサからのセンサ検出値に応じて生成される目標減速度が上昇する。したがって、ドライバーに踏み増し意図が無いにもかかわらず、生成された目標減速度を実現するように車両の実減速度が増大する。
これに対し、踏み増す意思が無いと判定されると、ストロークセンサ3が上限値に固着する前に生成された目標減速度が、フェイル対応目標減速度として生成される。つまり、ストロークセンサ3が正常にセンサ検出値を出力しているときに生成された目標減速度が、フェイル対応目標減速度として記憶した目標減速度1Aに固定されることで、車両の実減速度が増大しない。そのため、減速度増大による車両挙動の違和感を低減することができ、ドライバーの修正操作を必要としなくなる。
[踏み増し意図が有るときのフェイル対応目標減速度生成作用]
図4のフローチャートにおいて、ステップS6にてペダル踏み増し意図が有ると判断されると、ステップS6からステップS8へと進み、ステップS8では、記憶しておいた目標減速度1Aから増加させた値が、フェイル対応目標減速度として生成される。
例えば、フェイル対応ブレーキ制御において、踏み増し意図の有無にかかわらず、目標減速度を固定するものを比較例とする。この比較例においては、ブレーキ操作中、ロスストローク領域でストロークセンサが上限値に固着すると、ドライバーに踏み増し意図が有るにもかかわらず、車両の実減速度がドライバーの意図に反し変わらず、ドライバーに減速度不足感を与える。
これに対し、実施例1では、ドライバーの踏み増す意図があると判定した場合には、図7のC’枠の実線特性に示すように、目標減速度を増加させてフェイル対応目標減速度に反映するようにした。
したがって、ストロークセンサ3の上限固着の異常を検出しつつ、ロスストローク領域以内での踏み増し時に、車両の減速度の不足を低減することができる。そのため、ドライバーのロスストローク領域以上までの踏み増し操作を不要にすることができる。
[フェイル対応ブレーキ制御の維持/終了作用]
上限固着異常検出を開始条件として開始されたフェイル対応ブレーキ制御は、いつまで継続し、また、いつ終了するかの条件を決める必要がある。このとき、ストロークセンサ3は、上限固着異常の状態にあることで、ストロークセンサ値は、継続条件や終了条件を決める情報とならない。
そこで、実施例1では、ドライバーが制動操作中か否かを判定するブレーキスイッチ93をストロークセンサ3とは別に設置した。そして、ブレーキスイッチ93がONで制動操作中と判定し、ブレーキスイッチ93がOFFで非制動操作中と判定するようにした。以下、フェイル対応ブレーキ制御の維持/終了作用を説明する。
フェイル対応ブレーキ制御が開始され、フェイル対応目標減速度が生成された後、ブレーキスイッチ93が、ONからOFFになったら、図4のフローチャートにおいて、ステップS9からステップS11→リターンへと進む。そして、ステップS11では、フェイル対応目標減速度をゼロとし、フェイル対応制御が停止される。つまり、図6のD1枠及びD2枠に示すように、ブレーキスイッチ93がOFFになった時刻t3にてフェイル対応目標減速度がゼロとされる。
例えば、ドライバーが制動操作中か否かによらず減速度を発生させると、制動操作中でない走行中もブレーキを引きずりながら走行することになってしまう。また、ストロークセンサ3は上限固着の異常状態となっているため、ドライバーが制動操作中か否かを判定するには信頼性を確保できない。
これに対し、ブレーキスイッチ93を用いることで、信頼性を確保しつつ制動操作中か否かを判定することができる。しかも、制動操作中でないときのブレーキ引きずりを解消することが可能となる。
フェイル対応ブレーキ制御が開始され、フェイル対応目標減速度が生成された後、ブレーキスイッチ93がON出力を継続していたら、図4のフローチャートにおいて、ステップS9からステップS10→リターンへと進む流れが繰り返される。そして、ステップS7又はステップS8にて生成されたフェイル対応目標減速度が維持される。つまり、図6の異常フラグが立てられた時刻t2からブレーキスイッチ93のOFF時刻t3までの目標減速度特性に示すように、生成されたフェイル対応目標減速度が維持し続けられる。
例えば、ストロークセンサ3の上限固着などの異常状態を検出した場合、実施例1で示すようなブレーキ制御システムにおいては、フェイルセーフロジックにより制御中止にすることが一般的である。すなわち、異常検出時点からフェイル対応目標減速度をゼロとすることが一般的である。しかし、制動操作中にもかかわらずロスストローク領域内で目標減速度をゼロにしてしまうと、ドライバーに減速し続ける意図が有った場合、その意図に反して減速度が低減することがある。
これに対し、ブレーキスイッチ93がON中に減速度を維持することで、異常を検出しつつ、ドライバーの減速意図に反せず、減速をし続けることができる。
また、減速度を低減させると、マスタシリンダ圧の過渡的な変動によってブレーキペダル11へのキックバックが発生してしまうが、減速度を維持することで、マスタシリンダ圧を維持することとなり、キックバック発生を抑制することが可能となる。
また、ドライバーの制動操作が終了した後、再びブレーキスイッチ93がONになり、すなわちドライバーの制動操作が開始されると、図4のフローチャートにおいて、ステップS9からステップS10→ステップS11→リターンへと進む。そして、ステップS11では、フェイル対応目標減速度がゼロとされる。つまり、図6のF1枠及びF2枠に示すように、時刻t4にてブレーキスイッチ93が再びONになったとしても、OFFになった時刻t3から引き続いてフェイル対応目標減速度=0が維持される。
これにより、一度ブレーキスイッチ93がOFFとなった後に再びONとなった場合、ドライバー操作量がロスストローク領域以内においては、実減速度が発生しない。しかし、ロスストローク領域を超えるドライバー操作量になると、ドライバーの操作量に応じてマスタシリンダ13内でブレーキ液圧が発生し、「基本液圧分」のみによって車両の実減速度が発生する。
したがって、ストロークセンサ3の上限固着が発生し続けているのにもかかわらず、「基本液圧分」のみに基づいて実減速度を発生するため、信頼性を確保しつつ、制動操作中の減速度はドライバーの操作量に応じて意図通りに発生することができる。
[フェイル対応ブレーキ制御による実減速度発生作用]
図4のステップS7又はステップS8でフェイル対応目標減速度が生成された場合、フェイル対応目標減速度が生成される前の「回生分」による分担をゼロとする。そして、ロスストローク領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」のみにより分担し、ロスストローク領域を超える領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」と「基本液圧分」の総和により分担することで、車両の減速度を発生するようにした。すなわち、図9のG枠の点線特性に示すように、異常フラグが立てられた時刻t2から「回生分」による分担がゼロとされ、フェイル対応目標減速度を、液圧制動分(「昇圧分」のみ、又は、「昇圧分」+「基本液圧分」)により分担する。このとき、「回生分」をゼロにする過程は、ステップ状に変化させてもよく、また、徐々に勾配を持たせてゼロに漸減させてもよい。
ここで、液圧制動力による目標減速度に対する実減速度の応答性は、回生制動力による目標減速度に対する実減速度の応答性と比較して高い(応答速度が速い)ことが知られている。つまり、液圧制動力による制御性が高いため、ストロークセンサ3の上限固着などの異常時には、フェイル対応目標減速度に対する制御性を高めることで、ドライバーの意図に即した実減速度の発生が可能となる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車のブレーキ制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) ブレーキ操作を行っても静的にマスタシリンダ圧が発生しないロスストローク領域を有するマスタシリンダ13と、
前後輪の各輪に設けられ、ホイルシリンダ圧に応じて各輪に液圧制動力を与えるホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRと、
前記マスタシリンダ13と前記ホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRとの間に介装され、ポンプモータ(VDCモータ21)により駆動する液圧ポンプ22,22と、ホイルシリンダ圧とマスタシリンダ圧の差圧を制御する差圧弁(第1M/Cカットソレノイドバルブ25、第2M/Cカットソレノイドバルブ26)と、を有するブレーキ液圧アクチュエータ(VDCブレーキ液圧アクチュエータ2)と、
ブレーキ操作によるストロークを検出するストロークセンサ3と、
前記ストロークセンサ3からのセンサ検出値に応じて目標減速度を生成する目標減速度生成手段(図4のステップS3)と、
前記目標減速度を、少なくとも、前記ブレーキ液圧アクチュエータ(VDCブレーキ液圧アクチュエータ2)による昇圧分と、前記マスタシリンダ圧による基本液圧分と、を用いて分担し、車両の実減速度を発生させる実減速度発生手段(VDCブレーキ液圧アクチュエータ2、マスタシリンダ13)と、
前記ストロークセンサ3が上限値に固着したことを検出すると、ドライバーが踏み増す意思が有るか否かを判定し、踏み増す意思が無いと判定されると、上限値に固着する前に生成された前記目標減速度の値を、フェイル対応目標減速度として生成するフェイル対応ブレーキ制御手段(図4のステップS7)と、
を備える。
このため、ブレーキ操作中、ストロークセンサ3が上限値に固着し、かつ、踏み増す意思が無いとき、減速度増大による車両挙動の違和感を低減することができる。
(2) 前記マスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサ24を設け、
前記フェイル対応ブレーキ制御手段(図4)は、ドライバーが踏み増す意思があるか否かを判定する場合に、マスタシリンダ圧の過渡的な検出値変化に基づいて判定する(ステップS6)。
このため、上記(1)の効果に加え、ペダル踏み増し意図の有無判定に、マスタシリンダ圧センサ24からのM/C圧センサ値を用いることで、信頼性を確保しながら、マスタシリンダ圧の過渡的な圧力変化により、精度良くペダル踏み増し意図の有無判定を行うことができる。
(3) 前記フェイル対応ブレーキ制御手段(図4)は、ドライバーが踏み増す意思が有ると判定されると、前記上限値に固着する前に生成された前記目標減速度から増加させた値を、フェイル対応目標減速度として生成する(ステップS8)。
このため、上記(1)又は(2)の効果に加え、ドライバーが踏み増す意思が有るとき、ストロークセンサ3の上限固着の異常を検出しつつ、ドライバーの踏み増し操作を不要にしながら、車両の実減速度の不足を低減することができる。
(4) ドライバーが制動操作中であるか否かを判定するブレーキスイッチ93を前記ストロークセンサ3とは別に設置し、
前記フェイル対応ブレーキ制御手段(図4)は、前記ブレーキスイッチ93がオンからオフに移行したら、前記ストロークセンサ3の上限固着異常の検出に基づき生成された前記フェイル対応目標減速度をゼロにする(ステップS9→ステップS11)。
このため、上記(1)〜(3)の効果に加え、フェイル対応ブレーキ制御の終了判定情報としてブレーキスイッチ93からのスイッチ信号を用いることで、信頼性を確保しつつ、制動操作中か否かを判定することができるとともに、制動操作中でないときのブレーキ引きずりを解消することができる。
(5) 前記フェイル対応ブレーキ制御手段(図4)は、前記ストロークセンサ3の上限固着異常の検出に基づきフェイル対応目標減速度が生成されると、前記ブレーキスイッチ3がオン中は生成された前記フェイル対応目標減速度を維持する(ステップS9→ステップS10→リターン)。
このため、上記(4)の効果に加え、ブレーキスイッチ93がオン中に減速度を維持することで、異常を検出しつつ、ドライバーの減速意図に反せず、減速をし続けることができるとともに、キックバック発生を抑制することができる。
(6) 前記フェイル対応ブレーキ制御手段(図4)は、前記ブレーキスイッチ93が一度オフとなった後に再びオンとなった場合、前記ストロークセンサ3の上限固着異常の検出に基づき生成された前記フェイル対応目標減速度をゼロにする(ステップS9→ステップS10→ステップS11)。
このため、上記(5)の効果に加え、ストロークセンサ3の上限固着が発生し続けているのにもかかわらず、制動操作中、ドライバーの操作量に応じて意図通りに「基本液圧分」に基づく実減速度を発生させることができる。
(7) 減速エネルギーを電気エネルギーに変換しつつ減速させる回生制動手段(走行用電動モータ5)を有し、
前記実減速度発生手段(VDCブレーキ液圧アクチュエータ2、マスタシリンダ13、走行用電動モータ5)は、前記目標減速度生成手段(図4のステップS3)により生成された目標減速度を、可能な限り前記基本液圧分と前記回生制動手段(走行用電動モータ5)による回生分の総和で達成するようにし、不足分を前記昇圧分により補償するという分担による回生協調ブレーキ制御を行い、車両の実減速度を発生させる手段とし、
前記フェイル対応ブレーキ制御手段(図4)は、前記ストロークセンサ3の上限固着異常の検出に基づき生成された前記フェイル対応目標減速度を、前記回生制動手段(走行用電動モータ5)による回生分の分担をゼロとし、前記昇圧分と前記基本液圧分の少なくとも一方を用いて分担することで車両の実減速度を発生する(ステップS7,S8)。
このため、上記(1)〜(6)の効果に加え、ストロークセンサ3の上限固着異常時、フェイル対応目標減速度に対する制御性を高めることで、ドライバーの意図に即した実減速度を発生することができる。
以上、本発明の車両のブレーキ制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加などは許容される。
実施例1では、実減速度発生手段として、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2とマスタシリンダ13と走行用電動モータ5を備え、回生協調ブレーキ制御を行う手段の例を示した。しかし、実減速度発生手段としては、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2とマスタシリンダ13を備え、「回生分」による目標減速度の分担が無く、マスタシリンダ圧による「基本液圧分」を、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2による「昇圧分」のみで補償する手段としても良い。
実施例1では、ブレーキ制御目標値を「目標減速度(=ドライバー要求減速度)」で表す例を示した。しかし、ブレーキ制御目標値としては、「目標制動力」や「ドライバー要求制動力」や「目標ブレーキトルク」や「ドライバー要求ブレーキトルク」などの他の指標にて表すようにしても良い。
実施例1では、ブレーキ液圧アクチュエータとして、図2に示すVDCブレーキ液圧アクチュエータ2を利用する例を示した。しかし、ブレーキ液圧アクチュエータとしては、ポンプモータにより駆動する液圧ポンプと、ホイルシリンダ圧とマスタシリンダ圧の差圧を制御する差圧弁と、を有するものであれば良い。
実施例1では、本発明のブレーキ制御装置を、前輪駆動のハイブリッド車へ適用した例を示した。しかし、後輪駆動のハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車、などの他の電動車両であっても本発明のブレーキ制御装置を適用することができる。さらに、エンジン車であっても、ブレーキ液圧アクチュエータを用い、目標減速度を「基本液圧分」と「昇圧分」の合計により得るようにしたものであれば、本発明のブレーキ制御装置を適用することができる。
1 ブレーキ液圧発生装置
13 マスタシリンダ
2 VDCブレーキ液圧アクチュエータ(ブレーキ液圧アクチュエータ)
21 VDCモータ(ポンプモータ)
22 液圧ポンプ
24 マスタシリンダ圧センサ
25 第1M/Cカットソレノイドバルブ(差圧弁)
26 第2M/Cカットソレノイドバルブ(差圧弁)
3 ストロークセンサ
4FL 左前輪ホイルシリンダ
4FR 右前輪ホイルシリンダ
4RL 左後輪ホイルシリンダ
4RR 右後輪ホイルシリンダ
5 走行用電動モータ(回生制動手段)
61 プライマリ液圧管
62 セカンダリ液圧管
63 左前輪液圧管
64 右前輪液圧管
65 左後輪液圧管
66 右後輪液圧管
7 ブレーキコントローラ
8 モータコントローラ
9 統合コントローラ
9a 回生協調ブレーキ制御部
9b フェイル対応ブレーキ制御部(フェイル対応ブレーキ制御手段)
91 バッテリコントローラ
92 車輪速センサ
93 ブレーキスイッチ
94 前後Gセンサ
95 シフト位置センサ
96 ホイルシリンダ圧センサ

Claims (7)

  1. ブレーキ操作を行っても静的にマスタシリンダ圧が発生しないロスストローク領域を有するマスタシリンダと、
    前後輪の各輪に設けられ、ホイルシリンダ圧に応じて各輪に液圧制動力を与えるホイルシリンダと、
    前記マスタシリンダと前記ホイルシリンダとの間に介装され、ポンプモータにより駆動する液圧ポンプと、ホイルシリンダ圧とマスタシリンダ圧の差圧を制御する差圧弁と、を有するブレーキ液圧アクチュエータと、
    ブレーキ操作によるストロークを検出するストロークセンサと、
    前記ストロークセンサからのセンサ検出値に応じて目標減速度を生成する目標減速度生成手段と、
    前記目標減速度を、少なくとも、前記ブレーキ液圧アクチュエータによる昇圧分と、前記マスタシリンダ圧による基本液圧分と、を用いて分担し、車両の実減速度を発生させる実減速度発生手段と、
    前記ストロークセンサが上限値に固着したことを検出すると、ドライバーが踏み増す意思が有るか否かを判定し、踏み増す意思が無いと判定されると、上限値に固着する前に生成された前記目標減速度の値を、フェイル対応目標減速度として生成するフェイル対応ブレーキ制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両のブレーキ制御装置。
  2. 請求項1に記載された車両のブレーキ制御装置において、
    前記マスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサを設け、
    前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、ドライバーが踏み増す意思があるか否かを判定する場合に、マスタシリンダ圧の過渡的な検出値変化に基づいて判定する
    ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載された車両のブレーキ制御装置において、
    前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、ドライバーが踏み増す意思が有ると判定されると、前記上限値に固着する前に生成された前記目標減速度から増加させた値を、フェイル対応目標減速度として生成する
    ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。
  4. 請求項1から3までの何れか1項に記載された車両のブレーキ制御装置において、
    ドライバーが制動操作中であるか否かを判定するブレーキスイッチを前記ストロークセンサとは別に設置し、
    前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、前記ブレーキスイッチがオンからオフに移行したら、前記ストロークセンサの上限固着異常の検出に基づき生成された前記フェイル対応目標減速度をゼロにする
    ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。
  5. 請求項4に記載された車両のブレーキ制御装置において、
    前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、前記ストロークセンサの上限固着異常の検出に基づきフェイル対応目標減速度が生成されると、前記ブレーキスイッチがオン中は生成された前記フェイル対応目標減速度を維持する
    ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。
  6. 請求項5に記載された車両のブレーキ制御装置において、
    前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、前記ブレーキスイッチが一度オフとなった後に再びオンとなった場合、前記ストロークセンサの上限固着異常の検出に基づき生成された前記フェイル対応目標減速度をゼロにする
    ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。
  7. 請求項1から6までの何れか1項に記載された車両のブレーキ制御装置において、
    減速エネルギーを電気エネルギーに変換しつつ減速させる回生制動手段を有し、
    前記実減速度発生手段は、前記目標減速度生成手段により生成された目標減速度を、可能な限り前記基本液圧分と前記回生制動手段による回生分の総和で達成するようにし、不足分を前記昇圧分により補償するという分担による回生協調ブレーキ制御を行い、車両の実減速度を発生させる手段とし、
    前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、前記ストロークセンサの上限固着異常の検出に基づき生成された前記フェイル対応目標減速度を、前記回生制動手段による回生分の分担をゼロとし、前記昇圧分と前記基本液圧分の少なくとも一方を用いて分担することで車両の実減速度を発生する
    ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。
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