JP2013133006A - 車両のブレーキ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハイブリッド車のブレーキ制御装置は、マスタシリンダ13と、ホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRと、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2と、ストロークセンサ3と、走行用電動モータ5と、フェイル対応ブレーキ制御部9b(図4)と、を備える。フェイル対応ブレーキ制御部9bは、ストロークセンサ3が上限値に固着したことを検出すると、ドライバーが踏み増す意思が有るか否かを判定し、踏み増す意思が無いと判定されると、上限値に固着する前に生成された目標減速度の値を、フェイル対応目標減速度として生成する。
【選択図】図4
Description
前記マスタシリンダは、ブレーキ操作を行っても静的にマスタシリンダ圧が発生しないロスストローク領域を有する。
前記ホイルシリンダは、前後輪の各輪に設けられ、ホイルシリンダ圧に応じて各輪に液圧制動力を与える。
前記ブレーキ液圧アクチュエータは、前記マスタシリンダと前記ホイルシリンダとの間に介装され、ポンプモータにより駆動する液圧ポンプと、ホイルシリンダ圧とマスタシリンダ圧の差圧を制御する差圧弁と、を有する。
前記ストロークセンサは、ブレーキ操作によるストロークを検出する。
前記目標減速度生成手段は、前記ストロークセンサからのセンサ検出値に応じて目標減速度を生成する。
前記実減速度発生手段は、前記目標減速度を、少なくとも、前記ブレーキ液圧アクチュエータによる昇圧分と、前記マスタシリンダ圧による基本液圧分と、を用いて分担し、車両の実減速度を発生させる。
前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、前記ストロークセンサが上限値に固着したことを検出すると、ドライバーが踏み増す意思が有るか否かを判定し、踏み増す意思が無いと判定されると、上限値に固着する前に生成された前記目標減速度の値を、フェイル対応目標減速度として生成する。
これに対し、フェイル対応ブレーキ制御では、ストロークセンサが上限値に固着したことを検出すると、ドライバーが踏み増す意思が有るか否かが判定される。そして、踏み増す意思が無いと判定されると、上限値に固着する前に生成された目標減速度の値が、フェイル対応目標減速度として生成される。つまり、ストロークセンサが正常にセンサ検出値を出力しているときに生成された目標減速度が、フェイル対応目標減速度として固定されることで、車両の実減速度が増大しない。
この結果、ブレーキ操作中、ストロークセンサが上限値に固着し、かつ、踏み増す意思が無いとき、減速度増大による車両挙動の違和感を低減することができる。
実施例1の車両のブレーキ制御装置の構成を、「全体システム構成」、「ブレーキ制御系構成」、「フェイル対応ブレーキ制御構成」に分けて説明する。
図1は、実施例1のブレーキ制御装置を適用した前輪駆動による電動車両の一例であるハイブリッド車の構成を示し、図2は、ブレーキ液圧アクチュエータの一例であるVDCブレーキ液圧アクチュエータを示す。以下、図1及び図2に基づき、VDCを利用した回生協調ブレーキシステムの全体システム構成を説明する。
図3は、実施例1のブレーキ制御装置におけるブレーキ制御系のブロック構成を示す。以下、図3に基づいて、ブレーキ制御系構成を説明する。
図4は、実施例1のブレーキ制御装置における統合コントローラ8のフェイル対応ブレーキ制御部9bで実行されるフェイル対応ブレーキ制御処理の流れを示す(フェイル対応ブレーキ制御手段)。以下、図4に基づいて、フェイル対応ブレーキ制御構成の詳細をあらわす各ステップを説明する。
ここで、目標減速度は、図5に示すように、ストロークセンサ3からのストロークセンサ値がロスストローク領域内にあるときも生成される。そして、生成された目標減速度を、可能な限り「基本液圧分」+「回生分」の総和で達成するようにし、不足分を「昇圧分」により補償するという分担による回生協調ブレーキ制御を行い、車両の実減速度を発生させる(実減速度発生手段)。
ここで、目標減速度1Aを記憶する所定時間前は、上限固着異常になってから上限固着異常が検出されるまでに要する所要時間を予め実験などにより求めておき、この所要時間以上の時間に設定する。つまり、ストロークセンサ3が上限固着異常になる直前の正常なときに生成された目標減速度を、目標減速度1Aとして記憶するようにする。
ここで、マスタシリンダ圧(M/C圧)は、VDCブレーキ液圧アクチュエータ2の油圧回路の一部に設置したマスタシリンダ圧センサ24で検出し続け、上限固着異常判断の有無にかかわらず、M/C圧センサ値を時系列で記憶しておけば良い。なお、マスタシリンダ圧センサ24は、マスタシリンダ13側に設置しても良い。
ここで、ステップS7でフェイル対応目標減速度が生成された場合、フェイル対応目標減速度が生成される前の「回生分」による分担をゼロとする。そして、ロスストローク領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」のみにより分担し、ロスストローク領域を超える領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」と「基本液圧分」の総和により分担することで、車両の減速度を発生する。
ここで、ステップS8でフェイル対応目標減速度が生成された場合、ステップS7と同様に、フェイル対応目標減速度が生成される前の「回生分」による分担をゼロとする。そして、ロスストローク領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」のみにより分担し、ロスストローク領域を超える領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」と「基本液圧分」の総和により分担することで、車両の減速度を発生する。
ここで、ブレーキスイッチ93は、ブレーキペダル11付近に設けるもので、例えば、電気式接点スイッチを用いればよく、ブレーキペダル11が一定量以上摺動すると接点が導通してONとなり、一定量以内の摺動ではOFFとなる。
実施例1のハイブリッド車のブレーキ制御装置における作用を、「センサ正常時の回生協調ブレーキ制御作用」、「ストロークセンサの上限固着異常検出作用」、「ペダル踏み増し意図の有無判定作用」、「フェイル対応目標減速度生成作用」、「フェイル対応ブレーキ制御の維持/終了作用」、「フェイル対応ブレーキ制御による実減速度発生作用」に分けて説明する。
燃費向上を狙うハイブリッド車の場合、減速・制動エネルギーのうちできる限り多くのエネルギーを回生エネルギーとしてバッテリ回収することが必要である。以下、図4及び図5に基づき、これを反映するセンサ正常時の回生協調ブレーキ制御作用を説明する。
ブレーキ操作中、ストロークセンサ3が上限値への固着異常になると、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2へと進み、ステップS2からステップS4以降へと進む流れが繰り返される。
すなわち、ステップS2では、ストロークセンサ3からのストロークセンサ値(電圧値)が、上限値への固着異常であるか否かが常に判断される。そして、上限固着異常であると判断されると、ステップS2からステップS4以降へと進み、上記正常時に生成される目標減速度に代え、フェイル対応目標減速度を生成する処理が行われる。
ブレーキ操作中にストロークセンサ3の上限固着異常が検出されると、図4のフローチャートにおいて、ステップS2からステップS4→ステップS5→ステップS6へと進む流れとなり、ステップS6では、M/C圧の過渡的な圧力変化を監視することにより、ドライバーがペダルを踏み増す意図があるか否かが判定される。
例えば、ペダル踏み増し意図有無の判定に、ストロークセンサ3からのストロークセンサ値を用いると、ストロークセンサ3が上限固着異常状態になっている。このため、ストロークセンサ値を用いてドライバーが踏み増しを意図しているか否かを判定するには、信頼性を確保できない。
これに対し、ペダル踏み増し意図の有無判定に、マスタシリンダ圧センサ24からのM/C圧センサ値を用いることで、信頼性を確保できる。加えて、M/C圧の過渡的な圧力変化により、精度良くペダル踏み増し意図の有無判定を行うことができる。
上記のように、ペダル踏み増し意図の有無判定を行うのは、ストロークセンサ3の上限固着異常になったとき、そのときのドライバーの減速要求に応じてフェイル対応目標減速度を切り分けて生成するためである。すなわち、図4のフローチャートにおいて、ステップS6にてペダル踏み増し意図が無いと判断されると、ステップS6からステップS7へと進み、ステップS7では、記憶しておいた目標減速度1Aが、フェイル対応目標減速度として生成される。
図4のフローチャートにおいて、ステップS6にてペダル踏み増し意図が有ると判断されると、ステップS6からステップS8へと進み、ステップS8では、記憶しておいた目標減速度1Aから増加させた値が、フェイル対応目標減速度として生成される。
上限固着異常検出を開始条件として開始されたフェイル対応ブレーキ制御は、いつまで継続し、また、いつ終了するかの条件を決める必要がある。このとき、ストロークセンサ3は、上限固着異常の状態にあることで、ストロークセンサ値は、継続条件や終了条件を決める情報とならない。
例えば、ドライバーが制動操作中か否かによらず減速度を発生させると、制動操作中でない走行中もブレーキを引きずりながら走行することになってしまう。また、ストロークセンサ3は上限固着の異常状態となっているため、ドライバーが制動操作中か否かを判定するには信頼性を確保できない。
これに対し、ブレーキスイッチ93を用いることで、信頼性を確保しつつ制動操作中か否かを判定することができる。しかも、制動操作中でないときのブレーキ引きずりを解消することが可能となる。
例えば、ストロークセンサ3の上限固着などの異常状態を検出した場合、実施例1で示すようなブレーキ制御システムにおいては、フェイルセーフロジックにより制御中止にすることが一般的である。すなわち、異常検出時点からフェイル対応目標減速度をゼロとすることが一般的である。しかし、制動操作中にもかかわらずロスストローク領域内で目標減速度をゼロにしてしまうと、ドライバーに減速し続ける意図が有った場合、その意図に反して減速度が低減することがある。
これに対し、ブレーキスイッチ93がON中に減速度を維持することで、異常を検出しつつ、ドライバーの減速意図に反せず、減速をし続けることができる。
また、減速度を低減させると、マスタシリンダ圧の過渡的な変動によってブレーキペダル11へのキックバックが発生してしまうが、減速度を維持することで、マスタシリンダ圧を維持することとなり、キックバック発生を抑制することが可能となる。
これにより、一度ブレーキスイッチ93がOFFとなった後に再びONとなった場合、ドライバー操作量がロスストローク領域以内においては、実減速度が発生しない。しかし、ロスストローク領域を超えるドライバー操作量になると、ドライバーの操作量に応じてマスタシリンダ13内でブレーキ液圧が発生し、「基本液圧分」のみによって車両の実減速度が発生する。
したがって、ストロークセンサ3の上限固着が発生し続けているのにもかかわらず、「基本液圧分」のみに基づいて実減速度を発生するため、信頼性を確保しつつ、制動操作中の減速度はドライバーの操作量に応じて意図通りに発生することができる。
図4のステップS7又はステップS8でフェイル対応目標減速度が生成された場合、フェイル対応目標減速度が生成される前の「回生分」による分担をゼロとする。そして、ロスストローク領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」のみにより分担し、ロスストローク領域を超える領域では、フェイル対応目標減速度を「昇圧分」と「基本液圧分」の総和により分担することで、車両の減速度を発生するようにした。すなわち、図9のG枠の点線特性に示すように、異常フラグが立てられた時刻t2から「回生分」による分担がゼロとされ、フェイル対応目標減速度を、液圧制動分(「昇圧分」のみ、又は、「昇圧分」+「基本液圧分」)により分担する。このとき、「回生分」をゼロにする過程は、ステップ状に変化させてもよく、また、徐々に勾配を持たせてゼロに漸減させてもよい。
実施例1のハイブリッド車のブレーキ制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
前後輪の各輪に設けられ、ホイルシリンダ圧に応じて各輪に液圧制動力を与えるホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRと、
前記マスタシリンダ13と前記ホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRとの間に介装され、ポンプモータ(VDCモータ21)により駆動する液圧ポンプ22,22と、ホイルシリンダ圧とマスタシリンダ圧の差圧を制御する差圧弁(第1M/Cカットソレノイドバルブ25、第2M/Cカットソレノイドバルブ26)と、を有するブレーキ液圧アクチュエータ(VDCブレーキ液圧アクチュエータ2)と、
ブレーキ操作によるストロークを検出するストロークセンサ3と、
前記ストロークセンサ3からのセンサ検出値に応じて目標減速度を生成する目標減速度生成手段(図4のステップS3)と、
前記目標減速度を、少なくとも、前記ブレーキ液圧アクチュエータ(VDCブレーキ液圧アクチュエータ2)による昇圧分と、前記マスタシリンダ圧による基本液圧分と、を用いて分担し、車両の実減速度を発生させる実減速度発生手段(VDCブレーキ液圧アクチュエータ2、マスタシリンダ13)と、
前記ストロークセンサ3が上限値に固着したことを検出すると、ドライバーが踏み増す意思が有るか否かを判定し、踏み増す意思が無いと判定されると、上限値に固着する前に生成された前記目標減速度の値を、フェイル対応目標減速度として生成するフェイル対応ブレーキ制御手段(図4のステップS7)と、
を備える。
このため、ブレーキ操作中、ストロークセンサ3が上限値に固着し、かつ、踏み増す意思が無いとき、減速度増大による車両挙動の違和感を低減することができる。
前記フェイル対応ブレーキ制御手段(図4)は、ドライバーが踏み増す意思があるか否かを判定する場合に、マスタシリンダ圧の過渡的な検出値変化に基づいて判定する(ステップS6)。
このため、上記(1)の効果に加え、ペダル踏み増し意図の有無判定に、マスタシリンダ圧センサ24からのM/C圧センサ値を用いることで、信頼性を確保しながら、マスタシリンダ圧の過渡的な圧力変化により、精度良くペダル踏み増し意図の有無判定を行うことができる。
このため、上記(1)又は(2)の効果に加え、ドライバーが踏み増す意思が有るとき、ストロークセンサ3の上限固着の異常を検出しつつ、ドライバーの踏み増し操作を不要にしながら、車両の実減速度の不足を低減することができる。
前記フェイル対応ブレーキ制御手段(図4)は、前記ブレーキスイッチ93がオンからオフに移行したら、前記ストロークセンサ3の上限固着異常の検出に基づき生成された前記フェイル対応目標減速度をゼロにする(ステップS9→ステップS11)。
このため、上記(1)〜(3)の効果に加え、フェイル対応ブレーキ制御の終了判定情報としてブレーキスイッチ93からのスイッチ信号を用いることで、信頼性を確保しつつ、制動操作中か否かを判定することができるとともに、制動操作中でないときのブレーキ引きずりを解消することができる。
このため、上記(4)の効果に加え、ブレーキスイッチ93がオン中に減速度を維持することで、異常を検出しつつ、ドライバーの減速意図に反せず、減速をし続けることができるとともに、キックバック発生を抑制することができる。
このため、上記(5)の効果に加え、ストロークセンサ3の上限固着が発生し続けているのにもかかわらず、制動操作中、ドライバーの操作量に応じて意図通りに「基本液圧分」に基づく実減速度を発生させることができる。
前記実減速度発生手段(VDCブレーキ液圧アクチュエータ2、マスタシリンダ13、走行用電動モータ5)は、前記目標減速度生成手段(図4のステップS3)により生成された目標減速度を、可能な限り前記基本液圧分と前記回生制動手段(走行用電動モータ5)による回生分の総和で達成するようにし、不足分を前記昇圧分により補償するという分担による回生協調ブレーキ制御を行い、車両の実減速度を発生させる手段とし、
前記フェイル対応ブレーキ制御手段(図4)は、前記ストロークセンサ3の上限固着異常の検出に基づき生成された前記フェイル対応目標減速度を、前記回生制動手段(走行用電動モータ5)による回生分の分担をゼロとし、前記昇圧分と前記基本液圧分の少なくとも一方を用いて分担することで車両の実減速度を発生する(ステップS7,S8)。
このため、上記(1)〜(6)の効果に加え、ストロークセンサ3の上限固着異常時、フェイル対応目標減速度に対する制御性を高めることで、ドライバーの意図に即した実減速度を発生することができる。
13 マスタシリンダ
2 VDCブレーキ液圧アクチュエータ(ブレーキ液圧アクチュエータ)
21 VDCモータ(ポンプモータ)
22 液圧ポンプ
24 マスタシリンダ圧センサ
25 第1M/Cカットソレノイドバルブ(差圧弁)
26 第2M/Cカットソレノイドバルブ(差圧弁)
3 ストロークセンサ
4FL 左前輪ホイルシリンダ
4FR 右前輪ホイルシリンダ
4RL 左後輪ホイルシリンダ
4RR 右後輪ホイルシリンダ
5 走行用電動モータ(回生制動手段)
61 プライマリ液圧管
62 セカンダリ液圧管
63 左前輪液圧管
64 右前輪液圧管
65 左後輪液圧管
66 右後輪液圧管
7 ブレーキコントローラ
8 モータコントローラ
9 統合コントローラ
9a 回生協調ブレーキ制御部
9b フェイル対応ブレーキ制御部(フェイル対応ブレーキ制御手段)
91 バッテリコントローラ
92 車輪速センサ
93 ブレーキスイッチ
94 前後Gセンサ
95 シフト位置センサ
96 ホイルシリンダ圧センサ
Claims (7)
- ブレーキ操作を行っても静的にマスタシリンダ圧が発生しないロスストローク領域を有するマスタシリンダと、
前後輪の各輪に設けられ、ホイルシリンダ圧に応じて各輪に液圧制動力を与えるホイルシリンダと、
前記マスタシリンダと前記ホイルシリンダとの間に介装され、ポンプモータにより駆動する液圧ポンプと、ホイルシリンダ圧とマスタシリンダ圧の差圧を制御する差圧弁と、を有するブレーキ液圧アクチュエータと、
ブレーキ操作によるストロークを検出するストロークセンサと、
前記ストロークセンサからのセンサ検出値に応じて目標減速度を生成する目標減速度生成手段と、
前記目標減速度を、少なくとも、前記ブレーキ液圧アクチュエータによる昇圧分と、前記マスタシリンダ圧による基本液圧分と、を用いて分担し、車両の実減速度を発生させる実減速度発生手段と、
前記ストロークセンサが上限値に固着したことを検出すると、ドライバーが踏み増す意思が有るか否かを判定し、踏み増す意思が無いと判定されると、上限値に固着する前に生成された前記目標減速度の値を、フェイル対応目標減速度として生成するフェイル対応ブレーキ制御手段と、
を備えることを特徴とする車両のブレーキ制御装置。 - 請求項1に記載された車両のブレーキ制御装置において、
前記マスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサを設け、
前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、ドライバーが踏み増す意思があるか否かを判定する場合に、マスタシリンダ圧の過渡的な検出値変化に基づいて判定する
ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。 - 請求項1又は2に記載された車両のブレーキ制御装置において、
前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、ドライバーが踏み増す意思が有ると判定されると、前記上限値に固着する前に生成された前記目標減速度から増加させた値を、フェイル対応目標減速度として生成する
ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。 - 請求項1から3までの何れか1項に記載された車両のブレーキ制御装置において、
ドライバーが制動操作中であるか否かを判定するブレーキスイッチを前記ストロークセンサとは別に設置し、
前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、前記ブレーキスイッチがオンからオフに移行したら、前記ストロークセンサの上限固着異常の検出に基づき生成された前記フェイル対応目標減速度をゼロにする
ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。 - 請求項4に記載された車両のブレーキ制御装置において、
前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、前記ストロークセンサの上限固着異常の検出に基づきフェイル対応目標減速度が生成されると、前記ブレーキスイッチがオン中は生成された前記フェイル対応目標減速度を維持する
ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。 - 請求項5に記載された車両のブレーキ制御装置において、
前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、前記ブレーキスイッチが一度オフとなった後に再びオンとなった場合、前記ストロークセンサの上限固着異常の検出に基づき生成された前記フェイル対応目標減速度をゼロにする
ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。 - 請求項1から6までの何れか1項に記載された車両のブレーキ制御装置において、
減速エネルギーを電気エネルギーに変換しつつ減速させる回生制動手段を有し、
前記実減速度発生手段は、前記目標減速度生成手段により生成された目標減速度を、可能な限り前記基本液圧分と前記回生制動手段による回生分の総和で達成するようにし、不足分を前記昇圧分により補償するという分担による回生協調ブレーキ制御を行い、車両の実減速度を発生させる手段とし、
前記フェイル対応ブレーキ制御手段は、前記ストロークセンサの上限固着異常の検出に基づき生成された前記フェイル対応目標減速度を、前記回生制動手段による回生分の分担をゼロとし、前記昇圧分と前記基本液圧分の少なくとも一方を用いて分担することで車両の実減速度を発生する
ことを特徴とする車両のブレーキ制御装置。
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