JP2013132896A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池残量が少なくても、確実に所望量の印刷物を生成し印刷JOBを完遂する。
【解決手段】携帯型プリンタ1は、サーマルヘッド制御回路17と、モータ駆動回路16と、バッテリ収納室105と、電池BTの出力電圧値を検出可能なA/D入力回路19とを有する。CPU12は、サーマルヘッド制御回路17を通常電力モード及び省電力モードのいずれか一方に切り替えるとともに、A/D入力回路19の検出結果に基づき被印刷物への所定単位の印字形成の前後における電圧降下量dVを算出し、電圧降下量dVと印刷JOBにより要求される所望量とを対比させて、(i)印刷物Sの生成を通常電力モードのまま続行する;(ii)省電力モードに切り替えた後、印刷物Sの生成を続行する;(iii)印刷物Sの生成を中止する;のいずれとするかを判定する。
【選択図】図5
【解決手段】携帯型プリンタ1は、サーマルヘッド制御回路17と、モータ駆動回路16と、バッテリ収納室105と、電池BTの出力電圧値を検出可能なA/D入力回路19とを有する。CPU12は、サーマルヘッド制御回路17を通常電力モード及び省電力モードのいずれか一方に切り替えるとともに、A/D入力回路19の検出結果に基づき被印刷物への所定単位の印字形成の前後における電圧降下量dVを算出し、電圧降下量dVと印刷JOBにより要求される所望量とを対比させて、(i)印刷物Sの生成を通常電力モードのまま続行する;(ii)省電力モードに切り替えた後、印刷物Sの生成を続行する;(iii)印刷物Sの生成を中止する;のいずれとするかを判定する。
【選択図】図5
Description
本発明は、印刷物を生成する印刷装置に関する。
従来、電池により駆動可能な携帯型の印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術の印刷装置(モバイルプリンタ)では、電池の電力により印字手段(印刷処理部)が駆動され、印刷物の生成が行われる。この従来技術では、周囲環境の温度を考慮に入れつつ電池(リチウムイオン電池)の内部抵抗を求めることにより、電池残量をより正確に検出することができる。
上記のような電池駆動の印刷装置において、例えば操作端末に接続されて操作される場合がある。この印刷装置では、例えば印刷装置外の上記操作端末から無線通信又は有線通信等により受信された印刷JOBを受け付ける。この受け付けた印刷JOBには、所望量(例えば、何枚分、何ページ分等)の印刷物の生成要求が含まれている。そして、搬送手段が被印刷物を搬送すると、その搬送される被印刷物に対し印字手段が印字を形成して印刷物を生成し、これが順次繰り返されることで、上記所望量の印刷物が生成される。
前述の従来技術では、単純に電池残量の検出精度の向上を図ることにとどまっており、印刷JOBの全体との対比において電池残量が十分であるかどうかについては特に配慮されていない。したがって、上記従来技術を、前述のような装置外から印刷JOBを受け付けて印刷を行う印刷装置に適用した場合、要求される印刷JOBの全体に対して相対的に電池の電力残量が少なくなった場合には、上記受け付けた印刷JOBで要求された上記所望量の印刷物の生成が最後まで行えず、印刷JOBを完遂できなくなる可能性があった。
本発明の目的は、電池残量が少なくても、確実に所望量の印刷物を生成し印刷JOBを完遂することができる、印刷装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、被印刷物を搬送する搬送手段と、複数の発熱素子を備えた印字手段と、を有し、前記搬送手段が搬送する前記被印刷物に対し前記印字手段が印字を形成することで、前記所望量の印刷物を生成する印刷装置であって、所望量の前記印刷物の生成を要求する印刷JOBを受け付ける受付手段と、前記印刷JOBに含まれる印字データに応じて、前記印字手段の前記複数の発熱素子を通電する通電手段と、前記搬送手段の駆動を制御する駆動手段と、前記通電手段及び前記駆動手段に電力を供給する、充電可能な電池を収納する電池収納部と、前記電池の出力電圧値を検出可能な電圧検出手段と、前記通電手段を、前記印字データに対応した第1の数の発熱素子を通電する通常電力モード、及び、前記印字データに対応した前記第1の数を所定割合で間引いた第2の数の発熱素子を通電する省電力モード、のいずれか一方に切り替えるモード切替手段と、前記モード切替手段により前記通電手段が前記通常電力モードに切り替えられた状態で、前記受付手段で受け付けた前記印刷JOBによる前記所望量の前記印刷物の生成を開始した後、前記電圧検出手段の検出結果に基づき、前記搬送手段及び前記印字手段の協働による前記被印刷物への所定単位の印字形成の前後における電圧降下量を算出する電圧降下算出手段と、前記電圧降下算出手段により算出された前記電圧降下量と、前記印刷JOBにより要求される前記所望量と、を対比させて、(i)当該所望量の前記印刷物の生成を前記通常電力モードのまま続行する;(ii)前記通常電力モードから前記省電力モードに切り替えた後、当該所望量の前記印刷物の生成を続行する;(iii)印刷物の生成を中止する;のいずれとするか、を判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
本願発明の印刷装置は、受付手段と、搬送手段と、印字手段と、を備えている。受付手段は、例えば印刷装置外の操作端末から無線通信等により受信された印刷JOBを受け付ける。この受け付けた印刷JOBには、所望量(例えば、何枚分、何ページ分等)の印刷物の生成要求が含まれている。搬送手段が被印刷物を搬送すると、その搬送される被印刷物に対し印字手段が印字を形成して印刷物を生成し、これが順次繰り返されることで、上記所望量の印刷物が生成される。
そして、本願発明の印刷装置では、モード切替手段と、電圧降下算出手段と、判定手段とを設けている。モード切替手段は、通電手段を、通常電力モード及び省電力モードのいずれかに切り替えることができる。通常電力モードは、印字データに対応した第1の数(十分な印字形成濃度を確保できる数)の発熱素子を通電するモードであり、省電力モードは、上記第1の数を所定割合で間引いた第2の数(低い印字形成濃度となる数)の発熱素子を通電するモードである。電圧降下算出手段は、通電手段が上記通常電力モードの状態で印刷物の生成が開始された後、電圧検出手段の検出結果を用い、搬送手段及び印字手段の協働により所定単位の印字形成が行われる前と所定単位の印字形成が行われた後との間の電池の出力電圧値の差、すなわち電圧降下量を算出する。
ここで、一般に、ある定まった量の印字形成を行う場合に、電池の電力残量が比較的多い場合には当該印字形成前後の電圧降下量は少なく、電池の電力残量が比較的少ない場合には当該印字形成前後の電圧降下量が大きくなる傾向にある。判定手段は、この特性を利用し、上記電圧降下量と上記所望量とを対比させた上で、上記印刷JOBによる所望量の印刷物の生成を(通常電力モードのままで)続行するか、若しくは、通常電力モードから省電力モードに切り替えた後に上記所望量の印刷物の生成を続行するか、若しくは、印刷物の生成を中止するか、を判定する。これにより、電池の電力残量が多い場合には通常電力モードのままで印刷物生成を行い印刷JOBを完遂する一方で、電池の電力残量がやや少なくなっている場合には省電力モードに切り替えて印字形成を行うことで上記所望量の印刷物の生成を可能とし、印刷JOBを完遂することができる。
以上のように、本願発明の印刷装置によれば、電池の電力残量が著しく少なくなった場合を除き、確実に所望量の印刷物を生成して印刷JOBを完遂することができる。したがって、操作者の利便性を向上することができる。
本発明によれば、電池残量が少なくても、確実に所望量の印刷物を生成し印刷JOBを完遂することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、印刷装置として、電池BT(後述)によって駆動可能な携帯型プリンタに対し本発明を適用した場合の実施形態である。
図1〜図3を用いて、本実施形態の携帯型プリンタ1の外観構成及び内部構造について説明する。以下では、図1中左下方向を前方、右上方向を後方、左上方向を左方、右下方向を右方として説明する(図1〜図3中の矢印表示参照)。また、以下の説明において各部品について前後左右上下の各方向をいうときは、当該各部品が携帯型プリンタ1に取り付けられた状態での各方向に対応させて説明する。
<概略構成>
図1〜図3において、携帯型プリンタ1は、例えばPC端末や携帯電話等の外部機器2(後述の図4参照)より有線通信あるいは無線通信を介して受信した印字データに対応した印字を用紙S(被印刷物)に対し実行することで、当該印字を備えた用紙S(印刷物)を形成する。この携帯型プリンタ1は、樹脂材料で構成された、装置外郭を構成する略直方体形状のハウジング100と、シャーシ組立体50とを組み付けることによって、概略組み立てられる。
図1〜図3において、携帯型プリンタ1は、例えばPC端末や携帯電話等の外部機器2(後述の図4参照)より有線通信あるいは無線通信を介して受信した印字データに対応した印字を用紙S(被印刷物)に対し実行することで、当該印字を備えた用紙S(印刷物)を形成する。この携帯型プリンタ1は、樹脂材料で構成された、装置外郭を構成する略直方体形状のハウジング100と、シャーシ組立体50とを組み付けることによって、概略組み立てられる。
ハウジング100は、装置外郭上部を構成するトップカバー101と、装置外郭下部を構成するアンダーカバー102と、トップカバー101の上面前方側に開閉可能に設けられたカバー部材103とを備えている。
ハウジング100内には、プラテンローラ111(搬送手段)と、複数の発熱素子を備えたサーマルヘッドの一種であるサーマルラインヘッド112(印字手段)とが設けられている。サーマルラインヘッド112は、後方側端部に軸部材113を備えた放熱板114上に設けられており、この放熱板114はサイドシャーシ部材130L,130Rにより軸部材113を中心に回動可能に支持されている。また、アンダーカバー102の内表面に設けられたメインシャーシ部材150には、上記サーマルラインヘッド112を支持する上記放熱板114をプラテンローラ111側に回動付勢する複数のコイルバネ115が設けられている。これにより、サーマルラインヘッド112は上記プラテンローラ111に圧接可能となっている。
ハウジング100の後方側には、例えば略棒状の充電式の電池BTを収容するバッテリ収納室105(電池収納部)が設けられており、このバッテリ収納室105にはバッテリ室カバー170が着脱可能に設けられている。当該バッテリ室カバー170を取り外した状態では、上記バッテリ収納室105がハウジング100の背面部分に開口する。
シャーシ組立体50は、アンダーカバー102の内表面に設けられた、シャーシ組立体50の底部を構成する上記メインシャーシ部材150と、このメインシャーシ部材150の長手方向両側端部より立設される一対の上記サイドシャーシ部材130L,130Rとを備えている。サイドシャーシ部材130L,130Rは、軸孔131にプラテンローラ111の軸部材111aを挿通することにより、プラテンローラ111を回転可能に支持している。プラテンローラ111は、駆動モータ11により回転駆動されることで上記用紙Sを搬送する。またサイドシャーシ部材130L,130Rは、サーマルラインヘッド112を備えた放熱板114を、前述した軸部材113を介して回動可能に支持している。
左側のサイドシャーシ部材130Lには、プラテンローラ111を駆動する上記駆動モータ11と、この駆動モータ11の駆動力をプラテンローラ111の上記軸部材111aに伝達する、複数のギアからなるギア機構132が設けられている。
また、サイドシャーシ部材130L,130Rの上部には、ビーム部材140が架け渡され、ネジにより固定されている。そして、挿入口104から挿入された用紙をプラテンローラ111とサーマルラインヘッド112との圧接部P(図3参照)に案内する前述のガイド部材120が、ハウジング100を構成するトップカバー101、アンダーカバー102、及びカバー部材103とは分離された別体として構成されており、上記ビーム部材140に固定されることによって、サイドシャーシ部材130L,130Rに設けられている。
上記構成において、印刷時には、カバー部材103を閉じた状態で、トップカバー101とカバー部材103との間に形成された挿入口104に上記用紙Sが挿入される。挿入された用紙Sは、挿入口104の下方に設けられたガイド部材120により、プラテンローラ111とサーマルラインヘッド112との圧接部Pに案内される。プラテンローラ111は所定の圧接力で用紙Sに接触し、用紙Sを搬送する。この搬送される用紙Sに対し、サーマルラインヘッド112が所望の印刷を行う。印刷完了後の用紙S(印刷物)は、カバー部材103とアンダーカバー102との間に形成された排出口107より排出される。なお、紙詰まり等が生じた場合には、カバー部材103を開放することで、サーマルラインヘッド112からプラテンローラ111がリリースされ、容易に用紙を引き出すことが可能となる。
<制御系>
次に、図4を用いて、携帯型プリンタ1の制御系について説明する。
次に、図4を用いて、携帯型プリンタ1の制御系について説明する。
図4において、携帯型プリンタ1は、所定の演算を行うCPU12を有している。
CPU12は、SRAM13の一時記憶機能を利用しつつROM14に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行い、それによって携帯型プリンタ1全体の制御を行う。このROM14には、印字駆動制御プログラム等、制御上必要な各種のプログラムが格納されている。また、後述する図6のフローの制御手順を実行するための制御プログラムも格納されている。なお、ROM14が、各請求項記載の記憶手段を構成している。
またCPU12は、電池BTからの電力のオン・オフ処理を行う電源回路15と、プラテンローラ111を駆動する上記駆動モータ11の駆動制御を行うモータ駆動回路16(駆動手段)と、サーマルラインヘッド112の駆動制御を行うサーマルヘッド制御回路17(通電手段)とに接続されている。
またCPU12は、用紙検出センサ18と、用紙送り操作を行うためのフィードキー40(図1及び図2参照)と、電源のオン・オフ操作を行うための電源キー30(図1及び図2参照)とに接続されている。CPU12は、用紙検出センサ18の検出結果に基づき、挿入口104に用紙が挿入されているか否かを検出する。
またCPU12は、電源キー30又はフィードキー40が押し下げられた場合に、当該押し下げられたキーに対応した処理を実行する。フィードキー40が押し下げられると、CPU12は、上記モータ駆動回路16に制御信号を出力し、駆動モータ11を駆動させてプラテンローラ111を回転させ、用紙を所定量搬送するフィード処理を行う。このフィードキー40は、例えば用紙の搬送方向途中位置から印刷を開始するために用紙送りをする場合や、搬送方向長さが所定の長さよりも長い用紙を用いた場合において印刷終了後に用紙を排出するような場合に、操作される。一方、携帯型プリンタ1の電源オフ状態で電源キー30が押し下げられると、CPU12は、電源回路15に制御信号を出力して電源のオン処理を行い、電源オン状態で電源キー30が押し下げられると、電源回路15に制御信号を出力して電源のオフ処理を行う。
またCPU12は、USBインターフェース駆動回路21と、無線通信部22と、赤外線通信部23とに接続されている。USBインターフェース駆動回路21は、USB端子24(図1参照)に接続されたUSBケーブル(図示省略)を介して上記外部機器2との間で行われる通信の制御を行う。また無線通信部22は、上記外部機器2との間で行われる赤外線以外の電波による無線通信の制御を行う。また赤外線通信部23は、上記外部機器2との間で行われる赤外線通信の制御を行う。
また、CPU12には、電池BTの出力電圧値を測定(検出)するためのA/D入力回路19(電圧検出手段)が設けられている。このA/D入力回路19は、上記電池BTに接続される。
電池BTは、例えば積層形のニッケル水素電池パック(公称電圧9.6V、公称容量600mAh)等であり、電池BTに対する充電処理(急速充電)を行うための不図示の充電回路に接続される。電池BTはまた、上記モータ駆動回路16及びサーマルヘッド制御回路17に接続され、それぞれに対して電圧を供給可能となっている。
<プリンタの基本動作>
上記制御系において、携帯型プリンタ1で印刷を行う際には、操作者は、PC端末や携帯電話等の外部機器2を用いて用紙Sに印刷する印字データの入力を行うとともに、印刷開始指示入力を行う。これにより、外部機器2から携帯型プリンタ1に、上記USBケーブル(又は、無線通信若しくは赤外線通信)を介して、印字データが送信され、携帯型プリンタ1において印字データに基づいた印刷が行われる。この印字データには、印字情報の他に、例えば印刷何枚分、何ページ分等の印刷物の所望量の生成要求としての印刷JOBが含まれる。携帯型プリンタ1は、この印刷JOBを外部機器2より受け付けて、印刷物の生成が実行される。
上記制御系において、携帯型プリンタ1で印刷を行う際には、操作者は、PC端末や携帯電話等の外部機器2を用いて用紙Sに印刷する印字データの入力を行うとともに、印刷開始指示入力を行う。これにより、外部機器2から携帯型プリンタ1に、上記USBケーブル(又は、無線通信若しくは赤外線通信)を介して、印字データが送信され、携帯型プリンタ1において印字データに基づいた印刷が行われる。この印字データには、印字情報の他に、例えば印刷何枚分、何ページ分等の印刷物の所望量の生成要求としての印刷JOBが含まれる。携帯型プリンタ1は、この印刷JOBを外部機器2より受け付けて、印刷物の生成が実行される。
<本実施形態の特徴>
以上の基本構成及び動作において、本実施形態の携帯型プリンタ1の最大の特徴は、印刷JOBで要求される印刷量と電池BTの電池残量との対比に応じて、サーマルラインヘッド112への通電モードが適宜切り替えられることにある。以下、その内容を順を追って説明する。
以上の基本構成及び動作において、本実施形態の携帯型プリンタ1の最大の特徴は、印刷JOBで要求される印刷量と電池BTの電池残量との対比に応じて、サーマルラインヘッド112への通電モードが適宜切り替えられることにある。以下、その内容を順を追って説明する。
上記したように、本実施形態においては、プラテンローラ111が用紙Sを搬送すると、その搬送される用紙Sに対しサーマルラインヘッド112が印字を形成し、これが順次繰り返されることで、上記印刷JOBに基づいた所望量の印刷済みの用紙S(以下適宜、「印刷物S」という)が生成される。
ここで、本実施形態の携帯型プリンタ1では、電池BTの電力がサーマルヘッド制御回路17及びモータ駆動回路16に供給される。そして、サーマルヘッド制御回路17がその電力によりサーマルラインヘッド112の発熱素子に通電し、またモータ駆動回路16がその電力によりプラテンローラ111の駆動を制御することで、上記の印刷物Sの生成が行われる。したがって、電池BTの電力残量が少なくなってくると、上記受け付けた印刷JOBで要求された上記所望量の印刷物Sの生成が最後まで行えず、印刷JOBを完遂できなくなる可能性がある。
<通電モード>
そこで、本実施形態の携帯型プリンタ1では、CPU12の制御に基づき、サーマルヘッド制御回路17が、通常電力モード及び省電力モードのいずれかに切り替え可能に構成されている。通常電力モードは、例えば、印字データに対応して十分な印字形成濃度を確保できる数(第1の数)の発熱素子を通電するモードである。省電力モードは、例えば、上記第1の数を所定割合で間引いた、低い印字形成濃度となる数(第2の数)の発熱素子を通電するモードである。
そこで、本実施形態の携帯型プリンタ1では、CPU12の制御に基づき、サーマルヘッド制御回路17が、通常電力モード及び省電力モードのいずれかに切り替え可能に構成されている。通常電力モードは、例えば、印字データに対応して十分な印字形成濃度を確保できる数(第1の数)の発熱素子を通電するモードである。省電力モードは、例えば、上記第1の数を所定割合で間引いた、低い印字形成濃度となる数(第2の数)の発熱素子を通電するモードである。
<電池残量に応じたモード切替>
一般に、上記のようにして電池BTからの電力である定まった量の印字形成を行う場合に、電池BTの電力残量が比較的多い場合には当該印字形成前後の電圧降下量は少なく、電池BTの電力残量が比較的少ない場合には当該印字形成前後の電圧降下量が大きくなる傾向にある。本実施形態では、この特性を利用し、上記電圧降下量と上記印刷物Sの所望量とを対比させた上で、上記印刷JOBによる所望量の印刷物Sの生成を通常電力モードのままで続行するか、若しくは、通常電力モードから省電力モードに切り替えた後に上記所望量の印刷物Sの生成を続行するか、若しくは、印刷物Sの生成を中止するか、をCPU12が判定する。
一般に、上記のようにして電池BTからの電力である定まった量の印字形成を行う場合に、電池BTの電力残量が比較的多い場合には当該印字形成前後の電圧降下量は少なく、電池BTの電力残量が比較的少ない場合には当該印字形成前後の電圧降下量が大きくなる傾向にある。本実施形態では、この特性を利用し、上記電圧降下量と上記印刷物Sの所望量とを対比させた上で、上記印刷JOBによる所望量の印刷物Sの生成を通常電力モードのままで続行するか、若しくは、通常電力モードから省電力モードに切り替えた後に上記所望量の印刷物Sの生成を続行するか、若しくは、印刷物Sの生成を中止するか、をCPU12が判定する。
図5を用いて、上記電圧降下量に関連した本実施形態のモード切替の手法を説明する。図5では、電池BTとして、定格電圧1.2[V]のニッケル水素電池が8個用いられた場合(すなわち、電池BT全体の定格電圧が9.6[V]である場合)を例にとって示している。横軸には使用時間にほぼ対応した電池BTの放電容量[Ah]を取り、縦軸にはA/D入力回路19で検出される電池BTの電力値を取っている。図5において、電池BTからの電力の使用が繰り返されるにつれ、電池BTの電力値は、上記9.6[V]から緩やかに下降していく。
本実施形態では、CPU12は、A/D入力回路19の検出結果を用いて、電池BTの電力余力について判断を行う。通常は、上記通常電力モードの状態で印刷物Sの生成が行われる。その際、CPU12には、例えばA4サイズの1枚の用紙Sの印字形成が開始された後、ある程度の量の印字形成が行われた時点(例えばA4サイズの20%程度までの面積の印刷が行われたとき)のA/D入力回路19での検出電圧(印字前電圧)VFが入力される。そしてCPU12は、その後さらに所定単位の印字形成が行われた時点(例えばさらに続くA4サイズの20%程度の面積、すなわち合計40%程度までの面積の印刷が行われたとき)のA/D入力回路19での検出電圧(印字後電圧)VBが、入力される。そしてCPU12は、それら所定単位(すなわちA4サイズ1枚の20%分の面積)の印字形成前後の電池BTの出力電圧値の差、すなわち電圧降下量dV=VF−VBを算出する。
CPU12は、まず最初の判断材料として、上記VBが、上記ROM14に予め記憶されたモード決定用の所定のしきい値(この例では例えば9[V])以上であるか否かを判定する。VB≧9[V]であれば、(電圧降下量dVを参酌するまでもなく)電池BTは満充電後の使用履歴が浅く十分に余力があり、電池残量が十分であるとみなされる。
次に、電池BTの使用が進み、VB<9[V]となってきた場合には、CPU12は、2番目の判断材料として、上記電圧降下量dV(=VF−VB)がまだ小さな値であるか否かを判定する。dVが比較的小さい値に収まっていれば、電池BTの電池残量はまだ余力があり、上記印刷JOBにより要求される印刷物Sの量が大きくなければ、通常通電モードのまま携帯型プリンタ1側で印刷JOBを完遂できると判断される。
さらにその後、電池BTの使用が進んだ場合には、CPU12は、3番目の判断材料として、上記電圧降下量dV(=VF−VB)がある程度大きな値に達したか否かを判定する。dVが当該大きな値に達していれば、電池BTの電池残量に余力がなく、上記印刷JOBにより要求される印刷物Sの量に対し通常通電モードのまま印刷JOBを完遂できないので省電力モードに切り替えて印刷JOBを完遂すべき、と判断される。特に印刷物Sの量が極端に多い場合には、省電力モードに切り替えても印刷JOBを完遂できないとみなされ、印刷を中止する旨の判断が行われる。
上記のようなCPU12の判定により、電池BTの電力残量が多い場合には通常電力モードのままで印刷物Sの生成を行って印刷JOBを完遂する一方で、電池BTの電力残量がやや少なくなっている場合には省電力モードに切り替えて印字形成を行うことで、上記所望量の印刷物Sを生成し印刷JOBを完遂する。
<CPUの制御内容>
次に、以上の手法を実現するためにCPU12により実行される制御手順を、図6を用いて説明する。
次に、以上の手法を実現するためにCPU12により実行される制御手順を、図6を用いて説明する。
図6において、例えば携帯型プリンタ1の電源がオンにされることにより、このフローが開始される。まず、ステップS1で、CPU12は、上記電圧降下量dV(=VF−VB)の算出済みであることを表すフラグFを0に初期化する。
その後、ステップS5で、CPU12は、印刷枚数をカウントする変数nをn=0に初期化する。
その後、ステップS10では、CPU12は、挿入口104から用紙Sが投入されることで、用紙検出センサ18が紙有り検出状態となっているかどうかを判定する。紙有り検出状態となるまでステップS10の判定が満たされず(S10:NO)ループ待機し、紙有り検出状態となったらステップS10の判定が満たされ(S10:YES)、ステップS15に移る。
ステップS15では、CPU12は、印刷枚数を表す上記変数nを1つ増やしn=n+1とする。
その後、ステップS20で、CPU12は、モータ駆動回路16に制御信号を出力し、駆動モータ11によりプラテンローラ111を駆動させる。これにより、上記ステップS10で挿入口104への投入が確認された用紙Sの搬送が開始される。
その後、ステップS25で、CPU12は、上記ステップS20での用紙Sの搬送開始後、サーマルラインヘッド112の通電により所望の印字が開始されるべき位置までの所定の距離を搬送されたかどうかを判定する。所定距離搬送されるまでは判定が満たされず(S25:NO)、ループ待機する。なお、この所定距離の判定は、例えばステッピングモータである上記駆動モータ11への駆動信号のパルス数をカウントする等、適宜の公知の手法で行えば足りるので、詳細な説明を省略する。上記所定の距離だけ搬送されるとステップS25の判定が満たされ(S25:YES)、ステップS30に移る。
ステップS30では、CPU12は、モータ駆動回路16に制御信号を出力し、駆動モータ11によるプラテンローラ111の駆動を停止する。これにより、用紙Sの搬送が停止し、後述のステップS40における印刷指示を待つ待機状態となる。その後、ステップS35に移る。
ステップS35では、CPU12は、既に電圧降下量が算出済みであるかどうか、すなわち上記フラグF=1であるかどうかを判定する。フラグFが1であればステップS35の判定が満たされ(S35:YES)、後述のステップS55に移る。フラグFが1でなければステップS35の判定が満たされず(S35:NO)、ステップS40に移る。
ステップS40では、CPU12は、印刷指示があったか、すなわち上記外部機器2から上記印刷JOBを含む印刷指示信号が入力されたかどうかを判定する。印刷指示信号が入力されるまでは判定が満たされず(S40:NO)、ループ待機する。印刷指示があるとステップS40の判定が満たされ(S40:YES)、ステップS45に移る。
ステップS45では、CPU12は、ステップS40で入力された印刷JOBに含まれる印刷枚数Nを取得し、例えばSRAM13に記憶する。その後、ステップS50に移行する。
ステップS50では、CPU12は、サーマルラインヘッド112の駆動制御を行うサーマルヘッド制御回路17の発熱素子への通電モードを、上記通常電力モードに設定する。そして、ステップS55に移行する。
ステップS55では、CPU12は、サーマルヘッド駆動回路17に制御信号が出力されてサーマルラインヘッド112を通電するとともに、モータ駆動回路16に制御信号を出力してプラテンローラ111による用紙Sの搬送が再開される。その際、上記ステップS50での設定により、サーマルラインヘッド112は、例えば十分な印字形成濃度を確保できる数の発熱素子が通電され、ROM12に記憶されたドットパターンデータに基づく、上記ステップS40で入力された印刷JOBに含まれる印字データに対応した印字が、順次用紙Sに形成されていく。その後、ステップS60に移る。
ステップS60では、CPU12は、上記ステップS35と同様、既に電圧降下量が算出済みであるかどうか、すなわち上記フラグFが1であるかどうかを判定する。フラグFが1であればステップS60の判定が満たされ(S60:YES)、後述のステップS135に移る。フラグFが1でなければステップS60の判定が満たされず(S60:NO)、ステップS65に移る。
ステップS65では、CPU12は、用紙Sに対し、上記ステップS40で取得された印刷JOBに含まれる1枚目の印字データのうち、適宜の量(この例ではA4サイズの用紙Sの1枚分の印刷量の20%相当分)の印刷が完了したか否かを判定する。当該適宜の量の用紙Sへの印刷が完了するまでは判定が満たされず(S65:NO)、ループ待機する。適宜の量の印刷が完了したらステップS65の判定が満たされ(S65:YES)、ステップS70に移る。
ステップS70では、CPU12は、この時点でのA/D入力回路19の検出結果を、前述の印字前電圧VFとして例えばSRAM13に記憶する。その後、ステップS75に移る。
ステップS75では、CPU12は、上記ステップS65での判定後、印刷JOBに含まれる1枚目の印字データのうち、さらに所定単位(この例ではA4サイズの用紙Sの1枚分の印刷量の20%相当分、すなわち合計で40%分)を用紙Sに印刷したかを判定する。当該所定単位を用紙Sに印刷するまでは判定が満たされず(S75:NO)、ループ待機する。当該所定単位の用紙Sへの印刷が完了したらステップS75の判定が満たされ(S75:YES)、ステップS80に移る。なお、ステップS65及びステップS75の判定は、上記のように1枚目の用紙Sの印字データで行うのには限られない。すなわち、2枚目以降の印字データにおいてステップS65及びステップS75の判定を行うようにしてもよい。
ステップS80では、CPU12は、この時点でのA/D入力回路19の検出結果を、前述の印字後電圧VBとして例えばSRAM13に記憶する。その後、ステップS85に移る。
ステップS85では、CPU12は、上記ステップS80で取得された印字後電圧VBが、電池BTの定格電圧に対応した所定のしきい値(この例では9[V])以上であるかどうかを判定する。VBが9[V]以上であればステップS85の判定が満たされ(S85:YES)、後述のステップS105に移る。VBが9[V]未満であればステップS85の判定が満たされず(S85:NO)、ステップS90に移る。
ステップS90では、CPU12は、上記ステップS70で取得された電池BTの印字前電圧VFと、上記ステップS80で取得された電池BTの印字後電圧VBと、の偏差である、電圧降下量dV(=VF−VB)を算出する。その後、ステップS95に移る。
ステップS95では、CPU12は、上記ステップS90で算出された電圧降下量dVが、前述のように通常電力モードであっても省電力モードであっても印刷余力がないとみなせる所定の値(この例では0.30[V])以上であるかどうかを判定する。すなわち、図7に示すように、上記電圧降下量dV(=VF−VB)が0.30[V]以上である場合には、通常電力モードであっても省電力モードであっても、印刷余力が足りず印刷不可能であるとみなされる。dV<0.30[V]であればステップS95の判定が満たされず(S95:NO)、後述のステップS100に移る。dV≧0.30[V]であればステップS95の判定が満たされ(S95:YES)、ステップS125に移る。
ステップS125では、CPU12は、サーマルヘッド駆動回路17に制御信号を出力しサーマルラインヘッド112を非通電状態として印刷を中止する。その後、ステップS130に移る。
ステップS130では、CPU12は、モータ駆動回路16に制御信号を出力し、駆動モータ11によるプラテンローラ111の駆動を停止することで用紙の搬送を停止する。その後、このフローを終了する。
一方、ステップS95の判定が満たされず移行したステップS100では、CPU12は、上記ステップS40で受け付けた印刷JOBで要求される印刷量が、上記通常電力モードによる通電で印刷可能であるかどうかを判定する。この判定は、予め上記ROM14に記憶されている、上記図7に示すテーブル(相関)を用いて行われる。
図7に示すように、本実施形態では、上記電圧降下量dVの値がいずれの大きさであるかに応じた複数の区分それぞれにおいて、通常電力モードで印刷可能な用紙Sの枚数(第1設定量に相当)と、省電力モードで印刷可能な用紙Sの枚数(第2設定量に相当)と、が設定されている。図示のように、例えばdV<0.05[V]の場合には、通常電力モードでは32[枚]以内、省電力モードでは64[枚]以内の用紙Sの印刷が可能である。また、0.05[V]≦dV<0.10[V]の場合には、通常電力モードでは23[枚]以内、省電力モードでは46[枚]以内の用紙Sの印刷が可能である。同様に、0.10[V]≦dV<0.15[V]の場合には、通常電力モードでは16[枚]以内、省電力モードでは32[枚]以内の用紙Sの印刷が可能であり、0.15[V]≦dV<0.20[V]の場合には、通常電力モードでは9[枚]以内、省電力モードでは18[枚]以内の用紙Sの印刷が可能であり、0.20[V]≦dV<0.25[V]の場合には、通常電力モードでは5[枚]以内、省電力モードでは10[枚]以内の用紙Sの印刷が可能であり、0.25[V]≦dV<0.30[V]の場合には、通常電力モードでは2[枚]以内、省電力モードでは4[枚]以内の用紙Sの印刷が可能である。
したがって、このステップS100では、図7のテーブルの、上記ステップS90で算出された電圧降下量dVの値が属する欄において、上記ステップS40で受け付けた印刷JOBにより要求される枚数が、通常電力モードで印刷可能な枚数以下となっているかどうか、が判定される。通常電力モードで印刷可能な枚数となっていなければステップS100の判定が満たされず(S100:NO)、後述のステップS110に移る。印刷可能であればステップS100の判定が満たされ(S100:YES)、ステップS105に移る。
ステップS105では、CPU12は、サーマルヘッド駆動回路17によりサーマルラインヘッド112の発電素子への通電モードを、この時点で上記ステップS50において設定されている通常電力モードのまま維持し、後述のステップS120に移る。
一方、ステップS100の判定が満たされず移行したステップS110では、CPU12は、上記ステップS40で受け付けた印刷JOBで要求される印刷量が、上記省電力モードによる通電で印刷可能であるかどうかを、上記ステップS100と同様に図7のテーブルを用いて判定する。すなわち、このステップS110では、図7のテーブルの、上記ステップS90で算出された電圧降下量dVの値が属する欄において、上記ステップS40で受け付けた印刷JOBにより要求される枚数が、省電力モードで印刷可能な枚数以下となっているかどうか、が判定される。省電力モードで印刷可能な枚数となっていなければステップS110の判定が満たされず(S110:NO)、前述のステップS125に移る。印刷可能であればステップS110の判定が満たされ(S110:YES)、ステップS115に移る。
ステップS115では、CPU12は、サーマルヘッド駆動回路17によりサーマルラインヘッド112の発電素子への通電モードを、この時点で上記ステップS50において設定されている通常電力モードから、上記省電力モードに切り替え、ステップS120に移る。
上記のようにしてステップS105又はステップS115から移行したステップS120では、CPU12は、上記フラグFを1とし、ステップS135へ移行する。
ステップS135では、CPU12は、上記ステップS40で入力された印刷JOBに含まれる印字データに基づき、現在の用紙Sの搬送方向位置が印刷完了位置であるかどうかを判定する。印刷完了位置でなく印刷途中の位置であった場合にはステップS135の判定が満たされず(S135:NO)、ステップS60に戻って同様の手順を繰り返す。印刷完了位置に到達していた場合にはステップS135の判定が満たされ(S135:YES)、ステップS140に移る。
ステップS140では、CPU12は、サーマルヘッド駆動回路17に制御信号を出力しサーマルラインヘッド112への通電を終了する。これにより、上記ステップS55で開始されたサーマルラインヘッド112の印刷動作が停止する。その後、ステップS145に移る。
ステップS145では、CPU12は、搬送終了位置か(具体的には、用紙検出センサ18が上記紙無し検出状態となったかどうか)を判定する。用紙がまだ搬送中であって用紙Sの終端部が用紙検出センサ18を通過していない場合は用紙検出センサ18が紙有り検出状態であるのでステップS145の判定が満たされず(S145:NO)、ループ待機する。用紙検出センサ18が紙無し検出状態になるとステップS145の判定が満たされ(S145:YES)、ステップS150に移る。
ステップS150では、CPU12は、モータ駆動回路16に制御信号を出力してプラテンローラ111による用紙Sの搬送を停止する。これによって、ステップS55で開始された用紙Sの搬送が停止する。その後、ステップS155に移る。
ステップS155では、CPU12は、この時点での印刷枚数を表す変数nが、上記ステップS45で印刷JOBから取得されたNに達したかどうか(言い換えれば要求されたすべての枚数の用紙Sの印刷が完了したか否か)を判定する。全枚数の用紙Sの印刷が完了しておらずn<Nであればn=NでなければステップS155の判定が満たされず(S155:NO)、上記ステップS10に戻って同様の手順を繰り返す。全枚数の用紙Sの印刷が完了してn=NとなっていればステップS155の判定が満たされ(S155:YES)、このフローを終了する。
なお、上記した各フローにおいて、ステップS40が各請求項記載の受付手段として機能し、ステップS85及びステップS100及びステップS110が各請求項記載の判定手段として機能する。このときステップS85は各請求項記載の比較手段としても機能する。また、ステップS90が各請求項記載の電圧降下算出手段として機能し、ステップS50及びステップS115が各請求項記載のモード切替手段として機能する。
以上説明したように、本実施形態においては、電池BTの電力残量が多い場合には通常電力モードのままで印刷物Sの生成を行い、印刷JOBを完遂する一方で、電池BTの電力残量がやや少なくなっている場合には省電力モードに切り替えて印字形成を行うことで上記所望量の印刷物Sの生成を可能とし、印刷JOBを完遂することができる。これにより、電池BTの電力残量が著しく少なくなった場合を除き、確実に所望量の用紙Sを生成して印刷JOBを完遂することができる。したがって、操作者の利便性を向上することができる。
また、本実施形態においては特に、ROM14に記憶された図7に示すテーブルを用い、印刷JOBで要求される印刷量と、通常通電モードで印刷可能な量(用紙Sの枚数)及び省電力モードで印刷可能な量(用紙Sの枚数)との大小に応じて、CPU12が、通常電力モードのまま印刷JOBを完遂するか、省電力モードに切り替えて印刷JOBを完遂するか、等の決定を行う(図6のステップS100及びステップS110参照)。これにより、電池BTの電力残量が著しく少なくなった場合を除き、確実に印刷JOBを完遂することができる。
また、上記図5を用いて説明したように、通常、ある定まった量の印字形成の前後で、電池BTの電力残量が比較的多い場合は電圧降下量は少ない。特に、電池の電力残量BTが十分に多い場合には、電池BTの出力電圧値は定格電圧からほとんど降下しない。そこで、本実施形態においては特に、CPU12は、上記ステップS100及びステップS110での判定を行う前に、ステップS85において、上記印字後電圧VBが所定のしきい値(前述の例では9[V])以上であるか否かを比較する。そして、所定のしきい値以上であった場合には、印刷JOBの要求する所望量の印刷物Sの生成を通常電力モードのまま続行する旨の決定が行われる。これにより、電池BTの電力残量が十分に多い場合における所望量の印刷物Sの生成を、円滑に継続することができる。
なお、以上は、印刷装置として、バッテリ電源により駆動される携帯用プリンタに対し本発明を適用した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、バッテリ電源により駆動される印刷装置の他の例として、被印字テープ(被印刷物)に所望の印刷を行って印字ラベル(印刷物)を作成する印字ラベル作成装置に対し、本発明を適用してもよい。この場合も同様の効果を得る。
なお、以上において、図4に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図6に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 携帯型プリンタ(印刷装置)
12 CPU
13 SRAM
14 ROM(記憶手段)
16 モータ駆動回路(駆動手段)
17 サーマルヘッド制御回路(通電手段)
19 A/D入力回路(電圧検出手段)
105 バッテリ収納室(電池収納部)
111 プラテンローラ(搬送手段)
112 サーマルラインヘッド(印字手段)
BT 電池
dV 電圧降下量
12 CPU
13 SRAM
14 ROM(記憶手段)
16 モータ駆動回路(駆動手段)
17 サーマルヘッド制御回路(通電手段)
19 A/D入力回路(電圧検出手段)
105 バッテリ収納室(電池収納部)
111 プラテンローラ(搬送手段)
112 サーマルラインヘッド(印字手段)
BT 電池
dV 電圧降下量
Claims (3)
- 被印刷物を搬送する搬送手段と、
複数の発熱素子を備えた印字手段と、
を有し、
前記搬送手段が搬送する前記被印刷物に対し前記印字手段が印字を形成することで、前記所望量の印刷物を生成する印刷装置であって、
所望量の前記印刷物の生成を要求する印刷JOBを受け付ける受付手段と、
前記印刷JOBに含まれる印字データに応じて、前記印字手段の前記複数の発熱素子を通電する通電手段と、
前記搬送手段の駆動を制御する駆動手段と、
前記通電手段及び前記駆動手段に電力を供給する、充電可能な電池を収納する電池収納部と、
前記電池の出力電圧値を検出可能な電圧検出手段と、
前記通電手段を、前記印字データに対応した第1の数の発熱素子を通電する通常電力モード、及び、前記印字データに対応した前記第1の数を所定割合で間引いた第2の数の発熱素子を通電する省電力モード、のいずれか一方に切り替えるモード切替手段と、
前記モード切替手段により前記通電手段が前記通常電力モードに切り替えられた状態で、前記受付手段で受け付けた前記印刷JOBによる前記所望量の前記印刷物の生成を開始した後、前記電圧検出手段の検出結果に基づき、前記搬送手段及び前記印字手段の協働による前記被印刷物への所定単位の印字形成の前後における電圧降下量を算出する電圧降下算出手段と、
前記電圧降下算出手段により算出された前記電圧降下量と、前記印刷JOBにより要求される前記所望量と、を対比させて、
(i)当該所望量の前記印刷物の生成を前記通常電力モードのまま続行する;
(ii)前記通常電力モードから前記省電力モードに切り替えた後、当該所望量の前記印刷物の生成を続行する;
(iii)印刷物の生成を中止する;
のいずれとするか、を判定する判定手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置において、
電圧降下量の大小に応じて設けられた複数の区分と、各区分において予め設定された、前記通常電力モードで印刷可能な前記印刷物の第1設定量及び前記省電力モードで印刷可能な前記印刷物の第2設定量、とを対応付けた相関を記憶した記憶手段を
有し、
前記判定手段は、
前記印刷JOBにより要求される前記所望量が、前記記憶手段に記憶された前記相関の前記電圧降下量に対応する前記区分に設定された前記第2設定量を超える場合には、前記印刷物の生成を中止する旨の決定を行い、
前記印刷JOBにより要求される前記所望量が、前記記憶手段に記憶された前記相関の前記電圧降下量に対応する前記区分に設定された前記第1設定量を超えかつ前記第2設定量以下であった場合には、前記通常電力モードから前記省電力モードに切り替えた後、当該所望量の前記印刷物の生成を続行する旨の決定を行い、
前記印刷JOBにより要求される前記所望量が、前記記憶手段に記憶された前記相関の前記電圧降下量に対応する前記区分に設定された前記第1設定量以下であった場合には、当該所望量の前記印刷物の生成を前記通常電力モードのまま続行する旨の決定を行う
ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は請求項2記載の印刷装置において、
前記判定手段は、
前記電圧検出手段により検出された、前記被印刷物への所定単位の印字形成後における前記出力電圧値が、予め定められたモード決定用の所定のしきい値以上であるか否かを比較する比較手段を備え、
前記比較手段の比較において、前記所定単位の印字形成後における前記出力電圧値が前記しきい値以上であった場合には、当該所望量の前記印刷物の生成を前記通常電力モードのまま続行する、旨の決定を行い、
前記比較手段の比較において、前記所定単位の印字形成後における前記出力電圧値が前記しきい値未満であった場合に、
(i)前記所望量の前記印刷物の生成を前記通常電力モードのまま続行する;
(ii)前記通常電力モードから前記省電力モードに切り替えた後、前記所望量の前記印刷物の生成を続行する;
(iii)印刷物の生成を中止する;
のいずれとするか、を判定する
ことを特徴とする印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011286938A JP2013132896A (ja) | 2011-12-27 | 2011-12-27 | 印刷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011286938A JP2013132896A (ja) | 2011-12-27 | 2011-12-27 | 印刷装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013132896A true JP2013132896A (ja) | 2013-07-08 |
Family
ID=48909927
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011286938A Pending JP2013132896A (ja) | 2011-12-27 | 2011-12-27 | 印刷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013132896A (ja) |
-
2011
- 2011-12-27 JP JP2011286938A patent/JP2013132896A/ja active Pending
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