JP2013132356A - 咬合器 - Google Patents

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Abstract

【課題】咬頭嵌合位からの前方および後方の顆路運動を再現できる咬合器を提供する。
【解決手段】咬合器の一対のジョイント部の各々は、上顎弓(106)の基部における対応する一方の端部に、左右または水平方向の中心軸を有する第1の環状面(342)を有する角度規定部材(30)と、角度規定部材の第1の環状面に沿って中心軸(C2)を中心として回転方向に滑動可能な第2の環状面(454)を有し、その中心軸(C2)と交差する長手方向を有し顆頭球(70)が長手方向に線状に滑動可能な開口空間を有する移動規定部材(40)と、移動規定部材の第1の環状面の第1の位置に取り付けられ、開口空間における顆頭球の前方の制限位置を、解除可能な形態で規定する前方位置調整部材(50,61)と、移動規定部材の第1の環状面の第2の位置に取り付けられ、開口空間における顆頭球の後方の制限位置を、解除可能な形態で規定する後方位置調整部材(60)と、を含む。
【選択図】図1A

Description

本発明は、咬合器に関する。
咬合器は上顎と下顎の三次元的な寸法形状および動きを再現する器具である。咬合器は、それに咬合床または歯牙模型が取り付けられて、上下顎の位置と下顎運動を再現し、歯科の診断または治療に利用される。咬合器に取り付けられた咬合床上で、例えば仮義歯床が作製される。例えば、樹脂製(レジン)の義歯床を作製するために、先ず、患者の口腔内形状を表す石膏模型およびその上に取り付けた蝋(パラフィン等のワックス)製の咬合床を咬合器に配置し、咬合床に合わせて蝋に人工歯(義歯)を配列し、仮義歯床が作製され、その仮床試適が行われる。
人間の下顎は、咀嚼、発音または嚥下時にそれぞれ特徴的な運動を示す。下顎の機能的な運動を機能運動という。下顎運動の運動空間の境界上での運動を境界運動という。境界運動には、咀嚼運動、即ち食物を噛みきり、臼磨するときの下顎の運動が含まれる。
既知の咬合器は、一対の垂直位置調整可能な支柱と、一対の支柱の頂部付近に両支柱頂部を互いに橋渡して接続する基部を有する上顎弓と、一対の支柱の基部を橋渡して接続する基部を備えた下顎弓と、下顎弓の先端部の台座と、上顎弓の先端部に設けられ下顎弓の台座上を先端ピンが接触滑走する上顎弓と下顎弓の間の距離調整用のロッドとを備えている。その咬合器は、さらに、左右一対の垂直位置調整可能な支柱の頂部付近にそれぞれ互いに向き合う方向に進退可能な顆頭球を先端に設けた顆頭球パーツと、顆頭球を挟持するための上顎弓基部の鉛直側面に回転自在に取付けられる水平方向に伸びる回転軸を有する顆路フレームと、を備えている。その咬合器は、さらに、顆路フレームと共に顆頭球を挟持するために、顆路フレームの回転軸に平行に配置される顆路フレームの取付け面に回転自在に支持されるベネット用パーツと、下顎弓の基部側に着脱自在に取り付けられ上顎弓の基部の底面に当接する伸縮自在の先端部を設けた上顎弓サーポート・スティックと、を備えている。
特開2003−235873号公報
既知の半調節性のアルコン型咬合器では、主として、咬頭嵌合位または中心咬合位からの前方の連続的な顆路運動しか再現できない。
発明者は、咬頭嵌合位または中心咬合位からの前方および後方の連続的な顆路運動を再現できる咬合器を提供する必要性を認識した。
本発明の目的は、咬頭嵌合位または中心咬合位からの前方および後方の顆路運動を再現できる咬合器を提供することである。
発明の概要
本発明の一観点によれば、咬合器は、一対の垂直位置調整可能な支柱と、前記一対の支柱の基部を接続する基部を有する下顎弓と、上顎弓と、前記下顎弓の先端部に設けられ切歯ピンが接触滑走する切歯テーブルと、前記一対の支柱の頂部付近にそれぞれ作業用顆頭球が先端に取り付けられる左右または水平方向の軸を有するシャフトと、前記顆頭球を回転可能な形態で挟持し、前記上顎弓の基部の両端部に配置された一対のジョイント部と、を備える。前記一対のジョイント部の各々は、前記上顎弓の基部における対応する一方の端部に、左右または水平方向の中心軸を有する第1の環状面を有する角度規定部材と、前記角度規定部材の前記第1の環状面に沿って中心軸を中心として回転方向に滑動可能な第2の環状面を有し、その中心軸と交差する長手方向を有し前記顆頭球)が前記長手方向に線状に滑動可能な開口空間を有する移動規定部材と、前記移動規定部材の前記第1の環状面の第1の位置に取り付けられ、前記開口空間における前記顆頭球の前方の制限位置を、解除可能な形態で規定する前方位置調整部材と、前記移動規定部材の前記第1の環状面の第2の位置に取り付けられ、前記開口空間における前記顆頭球の後方の制限位置を、解除可能な形態で規定する後方位置調整部材と、を含んでいる。
実施形態において、咬合器は、さらに、前記角度規定部材に対する前記移動規定部材の相対的な角度位置を固定する固定手段を備えていてもよい。
実施形態の一観点によれば、咬頭嵌合位または中心咬合位からの前方および後方の顆路運動を再現できる咬合器を提供することができる。
図1A〜1Dは、実施形態による例示的な咬合器の概略的な構成を示している。 (図1Aで説明) (図1Aで説明) (図1Aで説明) 図2A〜2Fは、ジョイント部の概略的な構造の例を示している。 図2Gは、移動規定部材が正方向の傾斜角度位置にあるジョイント部の例を示している。 図3は、図2A〜2Fのジョイント部の分解斜視図である。 図4A〜4Gは、角度規定部材の概略的な構造の例を示している。 図5A〜5Gは、移動規定部材の概略的な構造の例を示している。 図6A〜6Eは、前方位置調整部材、および前方位置調整部材に嵌入される雄ネジの概略的な構成および動作を示している。 図7Aは、図6Aの前方位置調整部材の中心軸に沿った概略的な拡大断面図および雄ネジの概略的な拡大図である。図7Bおよび7Cは、それぞれ雄ネジの正面図および背面図である。 図8A〜8Cは、前方位置調整部材への雄ネジの嵌入と、開口空間における雄ネジの皿型頭部のX方向の移動とを示すための、図5Eの線XIII−XIIIに沿った移動規定部材の垂直断面図である。 図9Aおよび9Bは、後方位置調整部材の概略的な分解図を示している。 図10Aおよび10Bは、移動規定部材へのローレット型ネジの嵌入または螺着と、ローレット型ネジの円筒状先端部の開口空間への突出とを示すための、図5Eの線XIII−XIIIに沿った移動規定部材の垂直断面図である。 図11A〜11Cは、咬合器において、咬頭嵌合位から前方の顆路運動またはベネット運動を再現するための説明図である。 (図11Aで説明) 図12A〜12Cは、咬合器において、咬頭嵌合位から後方の顆路運動またはベネット運動を再現するための説明図である。 (図12Aで説明) 図13は、代替形態のジョイント部の例を示している。 図14は、別の前方位置調整部材の例を示している。 図15は、別の後方位置調整部材および段付きローレット型ネジの例を示している。
本発明の非限定的な実施形態を、図面を参照して説明する。図面において、同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
図1A〜1Dは、実施形態による例示的な咬合器10の概略的な構成を示している。図1Aは、咬合器10の左側面図である。図1Bは、咬合器10の背面図である。図1Cは、咬合器10の上面図である。図1Dは、咬合器10の正面図である。
実施形態の咬合器10は、アルコン型であり、即ち顆頭球が生体と同様に下弓に付いており、また、半調節性のものであり、即ち下顎運動要素のうち一部の要素のみが再現可能である。但し、咬合器10の一部の特徴は、これに限定されることなく、他の型の咬合器にも適用可能である。咬合器10の部材および要素の全てまたは少なくとも一部は、例えばステンレス鋼のような金属で形成されてもよい。
咬合器10は、補綴物作製用の下顎の歯形を支持する下顎弓104と、補綴物作製用の上顎の歯形を支持する上顎弓106とを含んでいる。下顎弓104および上顎弓106の間の距離は、下顎弓104の後端部または基部に配置された一対の基部支柱110L、110R、上部支柱111L、111Rと、上顎弓106の先端部に配置された垂直長さ調整可能な切歯ピン(指導針)またはロッド148とによって決定される。切歯ピン148の下側の先端部は、下顎弓104の先端部の切歯(インサイザル)テーブル150に、離接可能な形態または滑動可能な形態で接触する。切歯テーブル150には、切歯ピン148の先端部が当接する規定位置設定板(図示せず)と、その両側にその規定位置設定板の端部を中心に傾斜可能な跳ね上げ板(図示せず)とが配置されてもよい。一対の上部支柱111L、111Rは、それぞれ一対の基部支柱110L、110Rの頂部に垂直方向に位置調整可能な形態で取り付けられている。
ここで、参照番号の後のLおよびRは、それぞれ咬合器10の左および右にある部材を表す。左右のいずれかの部材をL、Rを付さずに参照番号だけで示すこともある。咬合器10の多くの要素は、左右に同様に配置され、左側の要素の寸法形状および動きは、右側の要素の寸法形状および動きと概して鏡面対象の関係にあると見てもよい。対をなす左側の一方の要素の或る左右の動きに対して、同じ対をなす右側の他方の要素の動きはそれと逆の左右の動きを示す。一方、例えば、対をなす左右の要素におけるネジの回転方向(右回転、左回転)と前進および後退方向の関係は、鏡面対象でなく、同じであってもよい。
基部支柱110Lと上部支柱111Lが左側の1つの支柱を形成する。また、基部支柱110Rと上部支柱111Rが右側の別の支柱を形成する。一対の上部支柱111L、111Rは、一対の顆頭球支持軸(シャフト)112L、112R、一対の顆頭球または作業用顆頭球70L、70R、概ね環状の一対のジョイント部20L、20R、および上顎弓106の基部または後端部に位置する橋梁部材または基部120を介して、橋渡しされる。橋梁部材120は、それぞれ固定ネジで上顎弓106に固定される左右一対の橋梁部材を含んでいてもよい。顆頭球支持軸112L、112Rは、それぞれ上部支柱111L、111Rに固定されていてもよい。
説明のために、上部支柱111L、111Rにおける顆頭球70L、70Rの水平面上の前方向をX軸、左側の顆頭球70LにおいてX軸に直交する水平面上の外方向をY軸とし、左側の顆頭球70LにおいてX−Y平面に直交する垂直方向をZ軸と仮定する。
互いに調整されて固定された位置関係にある、一対のジョイント部20L、20R、橋梁部材120、上顎弓106および切歯ピン148の第1の組合せは、一対の顆頭球70L、70Rおよび一対の支持軸112L、112Rを回転軸または支点として、一対の上部支柱111L、111R、一対の基部支柱110L、110R、および下顎弓104の第2の組合せに対してヒンジ(軸支)連結される。即ち、図1Aに双頭の矢印で示されているように、第1の組合せは第2の組合せに対して回転可能である。
上部支柱111L、111Rは、後部および内側に設けられた調整および固定用の段付きローレット・ネジ118L、118R、119L、119Rによって基部支柱110L、110Rに対して垂直方向の或る位置に調整されて固定される。上顎弓106の先端部の高さは、調整および固定用の段付きローレット・ネジ140によって調整されて固定される。切歯ピン148の水平X方向の位置は、上顎弓106に対して、調整および固定用の段付きローレット・ネジ142によって調整されて固定される。
また、顆頭球70L、70R(下顎頭に相当する)は、その円筒状の内周面が、支持軸112L、112Rの円筒状の先端部に、Y軸を中心として支持軸112L、112Rの円筒面の周りに回転可能な形態で取り付けられる。代替形態として、上部支柱111L、111Rの頂部に取り付けられたY方向に伸びる支持軸112L、112Rの先端部に顆頭球70L、70Rが固定的に配置されてもよい。顆頭球70L、70Rの各々形状は、中心に環状の凹所開口または貫通開口を有する球体または楕円体であってもよい。支持軸112L、112Rの先端部は、顆頭球70L、70Rの中心開孔をそれぞれ貫通してまたはその外側が閉じた環状凹所開口に嵌入する形態で、および回転可能な形態で、顆頭球70L、70Rを支持してもよい。顆頭球70L、70Rは、支持軸112L、112Rとは別個の要素であり、容易にジョイント部20Lの開口空間または空洞またはスリット42Lに滑動可能な形態で係合させることができ、支持軸112L、112Rの先端部に取り付け可能である。
顆頭球70Lと70Rの間のX方向の距離は、一対のジョイント部20L、20RのX方向の固定位置を調整してローレット・ネジで固定することによって調整できるようにしてもよい。上部支柱111L、111Rは、ローレット・ネジ118L、118R、119L、119Rによって基部支柱110L、110Rに対してX方向の或る位置に調整されて固定されるようにしてもよい。
図2A〜2Fは、ジョイント部20Lの概略的な構造の例を示している。図2Aは、ジョイント部20Lの左側面図または外側面図である。図2Bは、ジョイント部20Lの上面図である。図2Cは、ジョイント部20Lの正面図である。図2Dは、ジョイント部20Lの背面図である。図2Eは、ジョイント部20Lの底面図である。図2Fは、ジョイント部20Lの右側面図または内側面図である。ジョイント部20Rの各要素は、ジョイント部20Lの各要素と概して鏡面対象の位置関係に配置される。
図3は、図2A〜2Fのジョイント部20Lの分解斜視図である。
ジョイント部20Lは、概して環状の角度規定部材30Lと、その内側に配置される概して環状の移動規定部材40Lを含んでいる。角度規定部材30Lと移動規定部材40Lは、それぞれ軸受とシャフトの関係で連結されると見てもよい。移動規定部材40Lは、その開口空間またはスリット42Lによって、顆頭球70Lの咬頭嵌合位から前方および後方の顆路運動またはベネット運動を規定する。角度規定部材30Lは、水平(XY)面からの移動規定部材40Lの傾斜角度を規定することによって顆路運動の角度を規定する。
図2Gは、移動規定部材40Lが正方向の傾斜角度位置にあるジョイント部40Lの例を示している。
図2Gにおいて、ジョイント部40Lの移動規定部材40Lは、一点鎖線の矢印で示されているように、図2Aの角度位置から正方向に或る角度(例えば4〜6度)だけ傾斜または回転された位置にある。
特に図3を参照すると、咬合器10の組立てにおいて、移動規定部材40Lは、角度規定部材30Lの右側または内側の開口からその内部の環状の凹所空間内に、回転可能な形態で、シャフトと軸受の関係で、嵌入される。角度規定部材40Lは、その外周に、内側外周面334を有する部分的に環状の溝部を含み、その溝部には部分的な環状の開口またはスリット32Lが形成されている。ジョイント部20Lは、顆頭球70Lの移動範囲または前方および後方の制限もしくは限界位置を規定するための前方位置調整部材50Lおよび後方位置調整部材60Lを含んでいる。前方位置調整部材50Lおよび後方位置調整部材60Lの各々は、同軸的な2種類の以上のネジを含む複合ネジであってもよい。
前方位置調整部材50Lは、その軸または円筒部521およびネジ部526が、角度規定部材30Lのスリット32L中を円周方向または角度的に移動および再配置可能であり、移動規定部材40Lに対して或る角度位置に調整されて固定される。後方位置調整部材60Lは、その軸または円筒部621およびネジ部616が、角度規定部材30Lのスリット32L中を円周方向または角度的に移動および再配置可能であり、移動規定部材40Lに対して或る角度位置に調整されて固定される。移動規定部材40Lは、後方位置調整部材60Lの段付き円筒部614を内側外周面334へ押圧接触させることによって、角度規定部材30Lに或る角度位置で固定可能である。
顆頭球70Lは、ジョイント部20Lの移動規定部材40L内の開口空間またはスリット42L内を直線的にまたは線状に滑動可能であり、前方位置調整部材50Lおよび後方位置調整部材60Lの各ネジ先端部との接触位置によって、咬頭嵌合位が規定され、咬頭嵌合位に固定され得る。後方位置調整部材60Lのネジ先端部の位置を固定したまま、前方位置調整部材50Lのネジ先端部を前方限界まで後退させてそのネジ先端部の顆頭球70Lとの接触を解除することによって、顆頭球70Lは、上顎弓106に対して、咬頭嵌合位から相対的に前方への自由なまたは連続的な顆路運動が可能になる。前方位置調整部材50Lのネジ先端部の位置を固定したまま、後方位置調整部材60Lのネジ先端部を短い距離だけ開口空間42Lの下または外へ後退させてそのネジ先端部の顆頭球70Lとの接触を解除することによって、顆頭球70Lは、上顎弓106に対して、咬頭嵌合位から相対的に後方への自由なまたは連続的な顆路運動が可能になる。
前方位置調整部材50Lの中心軸は、開口空間またはスリット42Lの長手方向の中心軸と概して同軸上にあってもよい。後方位置調整部材60Lの中心軸は、前方位置調整部材50Lの中心軸に対して、正方向に90度より大きく180度より小さい角度θで、好ましくは120度乃至150度(負方向に30度乃至60度)の範囲の角度θで、より好ましくは130度乃至140度(負方向に40度乃至50度)の範囲の角度θで、例えば135度(負方向に45度)の角度θで配置される。
ジョイント部20Lの組み立てにおいて、移動規定部材40Lの顆頭球用の開口424を通して、顆頭球接触用の溝無し皿型頭部562(図6A)を有する雄ネジ56が、そのネジ軸またはネジ部を先にして開口空間またはスリット42L内に挿入される。次いで、移動規定部材40Lの開口424を通して、顆頭球70Lが開口空間42L内に挿入される。開口空間42Lの天井面と床面は、それぞれ1つの円筒形状の異なる一部分であってもよい。顆頭球70Lの回転中心軸またはY軸に垂直な半径方向の最大直径は、開口空間42Lの幅、即ち垂直方向に位置する天井面と床面の間の最大幅の距離(または直径)と等しいかまたはそれより僅かに小さくてもよい。顆頭球70Lは、開口空間42Lの長手方向に滑動可能であり、その長手方向に直角な方向およびY方向にはほとんど直線的な移動をしない。
次いで、移動規定部材40Lは、雄ネジ56Lおよび顆頭球70Lと共に角度規定部材30Lの右側または内側の開口から内部の概して円柱状の環状凹所空間に嵌入される。次いで、前方位置調整部材50Lのネジ部526が、角度規定部材30の環状スリット32Lの前部分を通して移動規定部材40Lの雌ネジ422に回転させながら嵌入される(螺合される)。次いで、雄ネジ56Lのネジ部が、前方位置調整部材50Lのネジ先側の開口を通して前方位置調整部材50Lの中空空間に嵌入させる。次いで、前方位置調整部材50Lのローレット型雌ネジ54が回転されて、雄ネジ56Lのネジ部がローレット型雌ネジ54内の雌ネジ部542内に前進して嵌入(螺合)される。
次いで、後方位置調整部材60の段付きローレット型ネジ62のネジ部が、角度規定部材30Lの環状スリット32Lの後下部分を通され、回転されて、移動規定部材40Lの角度付き雌ネジ部426に嵌入(螺合)される。ローレット型ネジ62は、段付きローレット型ネジ62の環状突部(段)614の平坦な端面が角度規定部材30Lの内側の外周面334に当接して押圧される位置まで、回転されて前進させられる。それによって、移動規定部材40Lとローレット型ネジ62は、移動規定部材40Lの外周面454と環状突部614の環状平坦面との間に、角度規定部材30Lの環状溝の内側の外周壁(334)を挟持して、角度規定部材30Lに対して移動規定部材40Lを、回転軸(C1、C2)を中心する角度位置に固定することができる。
さらに、ローレット型ネジ64のネジ部634が、押圧バネ630を介して段付きローレット型ネジ62の雌ネジ部(618)に回転されて嵌入され(螺合されて)、ローレット型ネジ64の円筒状先端部636が雌ネジ部426内の空洞空間に突出され、さらに顆頭球70Lの球状面に接触させられる。それによって、雄ネジ56の皿型頭部562の接触面も、顆頭球70Lの球状面に接触するようになる。但し、角度規定部材30Lおよび移動規定部材40Lに対する前方位置調整部材50Lと後方位置調整部材60の取り付け順序は、逆であっても、または同時に並行して行われてもよい。雄ネジ56Lの軸方向の皿型頭部562の位置とローレット型ネジ64の軸方向の円筒状先端部636の位置を互いに調整することによって、開口空間42Lにおける顆頭球70Lまたは咬頭嵌合位の位置を調整することができる。
開口空間42Lの長手方向(または顆路方向)に対して、上述のように、移動規定部材40Lの雌ネジ部426の軸の角度θが90度より大きく180度より小さい角度で傾斜している場合には、ローレット型ネジ64のネジ回転角度に対する開口空間42Lの長手方向の移動量は相対的に小さくなり、従って顆頭球70Lまたは咬頭嵌合位の位置の微調整ができる。また、ローレット型ネジ64を短い距離だけ後退させるだけで、顆頭球70Lの咬頭嵌合位から後方の連続的な顆路運動が簡単に形成できる。
図4A〜4Gは、角度規定部材30Lの概略的な構造の例を示している。図4Aは、角度規定部材30Lの左側面図または外側面図である。図4Bは、角度規定部材30Lの上面図である。図4Cは、角度規定部材30Lの正面図である。図4Dは、角度規定部材30Lの背面図である。図4Eは、角度規定部材30Lの底面図である。図4Fは、角度規定部材30Lの右側面図または内側面図である。図4A〜4Fにおいて、破線は、見えない位置にある要素の概略的な位置を示している。図4Gは、図4Aにおける線IVG−IVGに沿った角度規定部材30Lの断面図である。図4A〜4Gの参照番号において、図を簡明にするために左側を表すLが省略されている。
角度規定部材30Lは、その頂部に、水平面(XY面)内の角度を調整するためのZ方向に突出した円柱状の角度調整部322、その上にZ方向に突出した円柱状固定部324を含んでいる。円柱状固定部324の上面には中心に雌ネジ部312が形成されている。角度規定部材30Lは、円柱状固定部324が橋梁部120の左端部の円柱状の開口124に下側から嵌入され、固定用のローレット・ネジ122Lのネジ部が円柱状固定部324の雌ネジ部312に上側から嵌入(螺合)されて、橋梁部120の左端部の下側に固定される。
角度規定部材30Lは、周囲に、概して軸C1方向の中央に環状溝を有し相対的に長い半径を有する外側の部分的な外周面332と、その環状溝の中央に、環状スリット32Lを有し相対的に短い半径を有する内側の部分的な外周面334とを含んでいる。角度規定部材30Lは、周囲に、外周面332、334の内側に相対的に長い半径を有する環状または円筒状の主要内周面(軸受面)342と、Y方向の端部の外周面332の内側に短い半径を有する環状または円筒状の端部内周面(軸受面)344とを含んでいる。外周面332および334と内周面342および344との間に環状の壁部が形成される。主要内周面342および端部内周面344は、咬合器10において水平方向に伸びるまたはXY面内に位置する共通の中心軸C1を有する。代替形態として、外周面332と334は、単一の半径を有する1つの外周面を形成してもよい。
角度規定部材30Lは、右側または内側の環状平坦面350において、概してその正のX方向の位置に軸C1方向の内側に突出した後部係止部材352a、概してその負のX方向の位置に軸C1方向の内側に突出した前部係止部材352bを含んでいる。角度規定部材30Lは、左側または外側の環状平坦面の開口付近に、移動規定部材40Lの開口空間42Lの角度位置または傾斜角度(図2G参照)を調整するための角度調整用の角度スケール(目盛)345が刻まれていてもよい。
図2B〜2Fに例示されているように、後部係止部材352aと前部係止部材352bの一方と、支持軸112Lとの間に引張コイルバネ356が係止されてもよい。それによって、角度規定部材30Lは、開口空間42Lの長手方向に後ろ向きまたは前向きに付勢されて顆頭球70Lの位置に向かう弾性的な復元力を与えられる。
図5A〜5Gは、移動規定部材40Lの概略的な構造の例を示している。図5Aは、移動規定部材40Lの左側面図または外側面図である。図5Bは、移動規定部材40Lの上面図である。図5Cは、移動規定部材40Lの正面図である。図5Dは、移動規定部材40Lの背面図である。図5Eは、移動規定部材40Lの底面図である。図5Fは、移動規定部材40Lの右側面図または内側面図である。図5A〜5Fにおいて、破線は、見えない位置にある要素の概略的な位置を示している。図5Gは、図5Aにおける線VG−VGに沿った移動規定部材40Lの断面図である。図5A〜5Gの参照番号において、図を簡明にするために左側を表すLが省略されている。
移動規定部材40Lは、環状または円筒状の主要外周面454と、その左側または外側の端部に円筒状の端部外周面456とを含んでいる。主要外周面454および端部外周面456は、咬合器10において水平方向に伸びるまたはXY面内に位置する共通の中心軸C2を有する。移動規定部材40Lの主要外周面454は、角度規定部材30Lの主要内周面342と同軸的に配置され、角度規定部材30Lの主要内周面342に沿って同軸的に回転可能である。代替形態として、図4Aに一点鎖線で示されている位置に、移動規定部材40Lの外側端部(または内側端部)の内周面448と同軸的に配置される外周面348を、角度規定部材30Lにおける外側もしくは左側(または内側もしくは右側)の端部にさらに設けて、移動規定部材40Lの内周面448を角度規定部材30Lのその外周面348に沿って同軸的に回転可能にしてもよい。従って、角度規定部材30Lと移動規定部材40Lは、そのいずれか一方の環状面または円筒状面が軸受として作用し、その他方の環状面または円筒状面がシャフトとして作用してもよい。
移動規定部材40Lは、概して軸C2の半径方向または直径方向に伸びる開口空間またはスリット42Lを含んでいる。開口空間42Lは、移動規定部材40Lの半径より長くその直径より短い長さを有するようにしてもよい。開口空間42Lの長手方向は中心軸C2と交差または直交する。開口空間42Lは、外周面454の概して後部に概ね円柱状の空間を有する顆頭球用の開口424を有し、部分的に円筒状または樋状の顆頭球接触天井面432と、部分的に円筒状または樋状の顆頭球接触床面434とによって規定されている。開口空間42Lの円柱状外形の中心軸は、主要外周面454の中心軸C2と概して直交または交差する。顆頭球接触床面434の中央後部と主要外周面454の後側底部との間に、概して主要外周面454の半径方向の中心軸を有する角度付き雌ネジ部426が形成されている。移動規定部材40Lには、主要外周面454の概してX方向の前部分と、開口空間42Lの概してX方向の前端部分との間に、概して主要外周面454の半径方向の中心軸を有する雌ネジ部422が形成されている。
移動規定部材40Lは、軸C2方向の中央に、開口空間42Lを有する垂直な壁を含み、その壁の右側または内側と左側または外側とに凹所を形成する。その中央の壁は、その壁の右側または内側と左側または外側とに平坦な内部壁面442を有する。
移動規定部材40Lは、顆頭球接触天井面432の上側の内部壁面442の位置に、開口空間42Lにおける長手方向の顆頭球70Lの位置を正確に決定するためのスケール(目盛)435が刻まれていてもよい。雄ネジ56の溝無し皿型頭部562の平坦面の位置が、そのスケール上の或る位置に合わせられてもよい。代替形態として、顆頭球70Lに、回転軸を中心とする放射状の位置合わせのための複数の基準線が配置されて、その1つの基準線が、そのスケール上の或る位置に合わせられてもよい。
図6A〜6Eは、前方位置調整部材50L、および前方位置調整部材50Lに嵌入(螺合)される雄ネジ56の概略的な構成および動作を示している。図6Aは、前方位置調整部材50Lおよび雄ネジ56の概略的な左側面図である。図6Bは、前方位置調整部材50Lおよび雄ネジ56の概略的な上面図である。
図7Aは、図6Aの前方位置調整部材50Lの中心軸に沿った概略的な拡大断面図および雄ネジ56の概略的な拡大図である。図7Bおよび7Cは、それぞれ雄ネジ56の正面図および背面図である。
図6Aおよび7Aにおいて、前方位置調整部材50Lは、ローレット型雌ネジ54、段付きネジ52、雌ネジ54の拡大ネジ先の軸受用およびネジ52の頭部結合用のブラケット502を含んでいる。前方位置調整部材50Lは、複合ネジともいえる。ローレット型雌ネジ54は、ブラケット502内の前側の円筒状の軸受面に対して滑動するようにその中心軸を中心にして回転可能な形態で、ブラケット502内の前側の円柱状の内部空間に収容されている。段付きネジ52は、その頭部が、ブラケット502内の後側の円柱状の内部空間に収容されて、係合ピン524でブラケット502に係止されて、固定される。係合ピン524は、ブラケット502の後部外壁とネジ52の頭部とを貫通する貫通開口を通って、ネジ52の円筒状の中空空間528内に突出する。
図6A〜6Eに示されているように、雄ネジ56には、そのネジ部564に軸方向または母線に沿ってネジ円筒部中まで案内溝566が形成されている。雄ネジ56のネジ部564は、前方位置調整部材50Lのネジ部526の先端の開口部からその中空空間528内に挿入されて、係合ピン524の突出した先端部がネジ部564の案内溝566に係合する。雄ネジ56のネジ部564の先端部が雌ネジ54の雌ネジ部542の先端部に押圧されて部分的に嵌入された状態で、雌ネジ54が前進方向に回転されると、雄ネジ56のネジ部564が、雌ネジ54の雌ネジ部542に嵌合して螺合し、図6Cおよび6Dの左向きに前進する。また、雌ネジ54が後退方向に回転されると、雄ネジ56のネジ部564が、図6Dおよび6Eの右向きに後退する。それによって、雄ネジ56の溝無し皿型頭部562の開口空間42Lの長手方向の位置が調整される。
図8A〜8Cは、前方位置調整部材50Lへの雄ネジ56の嵌入と、開口空間42Lにおける雄ネジ56の皿型頭部562のX方向の移動とを示すための、図5Eの線XIII−XIIIに沿った移動規定部材40の垂直断面図である。
図8Aにおいて、前方位置調整部材50Lの段付きネジ52のネジ部526が、移動規定部材40の主要外周面454の概して前部分に位置する雌ネジ部422に嵌入され螺着されて、図8Bのような位置に固定される。図8Bおよび8Cにおいて、雄ネジ56のネジ部564が前方位置調整部材50Lのネジ52の中空空間528と雌ネジ54のネジ部に嵌入され螺合される。図8Cにおいて、ローレット型雌ネジ54を回転させて、開口空間42Lにおける、皿型頭部562の前後方向または半径方向の位置が調整される。それによって、皿型頭部562と接触する顆頭球70Lの前側の接触位置が調整される。
図9Aおよび9Bは、後方位置調整部材60Lの概略的な分解図を示している。図9Aは、段付きローレット型ネジ62およびローレット型ネジ64の左側面図である。図9Bは、段付きローレット型ネジ62の正面図である。
段付きローレット型ネジ62は、頭部620、段状円筒部622、ネジ部616、および616ネジ部と同軸的な雌ネジ部618を含んでいる。ローレット型ネジ64は、頭部632、ネジ部634および円筒状先端部636を含んでいる。
図10Aおよび10Bは、移動規定部材40Lへのローレット型ネジ62の嵌入または螺着と、ローレット型ネジ64の円筒状先端部636の開口空間42Lへの突出とを示すための、図5Eの線XIII−XIIIに沿った移動規定部材40Lの垂直断面図である。
図10Aおよび10Bにおいて、段付きローレット型ネジ62は、ネジ部616が、移動規定部材40Lの主要外周面424の概して後下部分に位置する雌ネジ部426に嵌入され螺合されて、段状円筒部622が角度規定部材30Lの内側の部分的な外周面334に押圧されて、外周面334と共に移動規定部材40Lに固定される。次いで、ローレット型ネジ64のネジ部634が、押圧バネ630を介して段付きローレット型ネジ62の雌ネジ部618に嵌入され螺合され、所要の位置の顆頭球70Lの球面の後下部分に接触するように、回転前進され半径方向の位置が調整される。従って、ローレット型ネジ62は、角度規定部材30Lと移動規定部材40Lの間の相対的な角度的なまたは回転方向の位置を固定する。
図11A〜11Cは、咬合器10において、咬頭嵌合位から前方の顆路運動またはベネット運動を再現するための説明図である。図11Cは、ジョイント部20Lの右側面図または内側面図である。
図11Aにおいて、雄ネジ56の皿型頭部562が前方位置調整部材50Lによって前方に前進させられ、開口空間42Lにおける顆頭球70Lの前部分が解放される。それによって、図11Bに示されているように、ジョイント部20Lは、開口空間42L内を顆頭球70Lが移動するような形態で、上顎弓106に対して下顎弓104が相対的に咬頭嵌合位から前方の連続的な顆路運動を行うことが可能になる。但し、実際には、下顎弓104に対して上顎弓106が動かされてもよい。
角度規定部材30Lに対する後方位置調整部材60Lの角度的な固定位置を調整することによって、開口空間42Lに、典型的には、移動規定部材に垂直な平面内の水平0度より大きい正方向の或る角度の傾斜(または顆路傾斜度)が与えられてもよい(図2G参照)。また、橋梁部120に対する水平面内角度調整部322の角度的な固定位置を調整することによって、開口空間42Lに、水平面内のX軸方向以外の角度(ベネット角)が与えられてもよい。
この場合、図11Cにおいて、支持軸112Lと前部係止部材352aの間に引張コイルバネ356が係止されて、角度規定部材30Lが、開口空間42Lの長手方向に沿って付勢されて顆頭球70Lの位置に向かう弾性的な復元力を与えられてもよい。
図12A〜12Cは、咬合器10において、咬頭嵌合位から後方の顆路運動またはベネット運動を再現するための説明図である。図12Cは、ジョイント部20Lの右側面図または内側面図である。
図12Aにおいて、後方位置調整部材60Lの円筒状先端部636が後方下向きに後退させられ、開口空間42Lにおける顆頭球70Lの後部分が解放される。それによって、図12Bに示されているように、ジョイント部20Lは、開口空間42L内を顆頭球70Lが移動するような形態で、上顎弓106に対して下顎弓104が相対的に咬頭嵌合位から後方の連続的な顆路運動を行うことが可能になる。但し、実際には、下顎弓104に対して上顎弓106が動かされてもよい。
この場合、図12Cにおいて、支持軸112Lと後部係止部材352bの間に引張コイルバネ356が係止されて、角度規定部材30Lが、開口空間42Lの長手方向に沿って付勢されて顆頭球70Lの位置に向かう弾性的な復元力を与えられる。
図13は、代替形態のジョイント部21の例を示している。この場合、図2A〜2Fのジョイント部20における前方位置調整部材50(50L)の代わりに、前方位置調整部材61(61L)が使用される。前方位置調整部材61(61L)は、後方位置調整部材60(60L)と同様の要素および配置を有する。この場合、雄ネジ56は使用されなくてよい。その代わりに、顆頭球70Lに、回転軸を中心とする放射状の位置合わせのための複数の基準線74が配置されて、その1つの基準線が、顆頭球接触天井面432の上側の内部壁面442の位置に形成されたスケール上の或る位置に合わせられてもよい。
この場合、後方位置調整部材61Lの中心軸は、開口空間またはスリット42Lの長手方向の中心軸に対して、正方向に0度より大きく90度より小さい角度θで、好ましくは10度〜45度の範囲の角度θで、より好ましくは15度〜30度の角度θで、例えば20度の角度θで配置される。
図14は、前方位置調整部材50(50L)の代替形態としての別の前方位置調整部材51(51L)の例を示している。前方位置調整部材51(51L)は、移動規定部材40Lの垂直断面図とともに示されている。
前方位置調整部材51(51L)は、単一の段付きローレット型ネジであってもよい。前方位置調整部材51は、移動規定部材40の主要外周面454の概して前部分に位置する雌ネジ部422に、押圧バネ530を通して嵌入され螺合される。前方位置調整部材51を回転させて、開口空間42Lにおける前方位置調整部材51のネジ先端部の前後方向または半径方向の位置が調整される。それによって、ネジ先端部と接触する顆頭球70Lの前側の接触位置が調整される。
図15は、後方位置調整部材60の代替形態としての、別の後方位置調整部材63および段付きローレット型ネジ65の例を示している。後方位置調整部材63および段付きローレット型ネジ65は、移動規定部材40Lの垂直断面図とともに示されている。
段付きローレット型ネジ65は、ネジ部が、移動規定部材40Lの主要外周面454の概して前下部分に位置する雌ネジ部427に嵌入され螺合されて、段状円筒部622が角度規定部材30Lの内側の部分的な外周面334に押圧されて、外周面334と共に移動規定部材40Lに固定される。
後方位置調整部材63は、ローレット型ネジであってもよい。後方位置調整部材63のネジ部は、押圧バネ530を通して雌ネジ部636に嵌入され螺合される。後方位置調整部材63を回転させて、開口空間42Lにおける後方位置調整部材63の円筒状先端部636の半径方向の位置が調整される。
このように、実施形態によれば、咬頭嵌合位または中心咬合位からの前方および後方の連続的な顆路運動を再現できる。
以上説明した実施形態は典型例として挙げたに過ぎず、その各実施形態の構成要素を組み合わせること、その変形及びバリエーションは当業者にとって明らかであり、当業者であれば本発明の原理及び請求の範囲に記載した発明の範囲を逸脱することなく上述の実施形態の種々の変形を行えることは明らかである。
10 咬合器
104 下顎弓
106 上顎弓
110、110L、110R 基部支柱
111、111L、111R 上部支柱
112 顆頭球支持軸(シャフト)
114 ジータ・プレート
116 マウンティング・プレート
120 橋梁部材
148 切歯(インサイザル)ピン(指導針)
150 切歯(インサイザル)テーブルまたは台座
118、119、140、142 調整および固定用の段付きローレット・ネジ
122、122L、122R、144 固定用のローレット・ネジ
124 開口
20、20L、20R ジョイント部
30、30L、30R 軸受型の角度規定部材
312 雌ネジ部
322 水平面内角度調整部
324 円柱状固定部
332 環状溝を有する外側の外周面
334 環状スリットを有する内側の外周面
342 主要内周面(軸受面)
344 端部内周面(軸受面)
32、32L、32R ネジの円筒部を回転可能な形態で貫通する環状スリット
352a 後部係止部材
352b 前部係止部材
356 引張コイルバネ
40、40L、40R シャフト型の移動規定部材
454 主要外周面
456 端部外周面
42、42L、42R 開口空間またはスリット
422 雌ネジ部
424 顆頭球用の開口
426 角度付き雌ネジ部
428 ネジ部
432 樋状に湾曲した顆頭球接触天井面
434 樋状に湾曲した顆頭球接触床面
442 平坦な内部壁面
50、50L、50R 前方位置調整部材
52 段付きネジ
54 ローレット型雌ネジ
502 ネジ先の軸受用および頭部結合用のブラケット
524 係合ピン
526 ネジ部
528 中空空間
56 雄ネジ
562 溝無し皿型頭部
564 ネジ部
566 案内溝
60、60L、60R 後方位置調整部材
62 段付きローレット型ネジ
616 ネジ部
618 雌ネジ部
620 頭部
621 円筒部
622 段状円筒部
64 ローレット型ネジ
630 押圧バネ
632 頭部
634 ネジ部
636 円筒状先端部
70、70L、70R 顆頭球
74 複数の基準線
21、20L ジョイント部
61、61L 前方位置調整部材

Claims (4)

  1. 一対の垂直位置調整可能な支柱と、
    前記一対の支柱の基部を接続する基部を有する下顎弓と、
    上顎弓と、
    前記下顎弓の先端部に設けられ切歯ピンが接触滑走する切歯テーブルと、
    前記一対の支柱の頂部付近にそれぞれ作業用顆頭球が先端に取り付けられる左右または水平方向の軸を有するシャフトと、
    前記顆頭球を回転可能な形態で挟持し、前記上顎弓の基部の両端部に配置された一対のジョイント部と、
    を備え、前記一対のジョイント部の各々は、
    前記上顎弓の基部における対応する一方の端部に、左右または水平方向の中心軸を有する第1の環状面を有する角度規定部材と、
    前記角度規定部材の前記第1の環状面に沿って中心軸を中心として回転方向に滑動可能な第2の環状面を有し、その中心軸と交差する長手方向を有し前記顆頭球が前記長手方向に線状に滑動可能な開口空間を有する移動規定部材と、
    前記移動規定部材の前記第1の環状面の第1の位置に取り付けられ、前記開口空間における前記顆頭球の前方の制限位置を、解除可能な形態で規定する前方位置調整部材と、
    前記移動規定部材の前記第1の環状面の第2の位置に取り付けられ、前記開口空間における前記顆頭球の後方の制限位置を、解除可能な形態で規定する後方位置調整部材と、
    を含むものである、咬合器。
  2. 前記第1の環状面において、前記第2の位置は、前記第1の環状面の中心軸を中心として前記第1の位置に対して90度より大きく180度より小さい角度の位置にあることを特徴とする、請求項1に記載の咬合器。
  3. さらに、前記角度規定部材に対する前記移動規定部材の相対的な角度位置を固定する固定手段を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の咬合器。
  4. 前記後方位置調整部材は、雌ネジ部を含む雄ネジと、前記雌ネジ部と螺合し、先端部が前記顆頭球と接触可能な雄ネジ部とを含むものであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の咬合器。
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