JP2013131815A - D級電力増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ローインピーダンスのスピーカも、一定電圧システムのスピーカでも同じ音声出力端子に接続して、効率よくドライブすることができるD級電力増幅器を、低コストで製造できるようにする。
【解決手段】 入力音響信号を電力増幅して音声出力端子22aの正側に供給する第1D級増幅部と、反転器E1において反転された入力音響信号を電力増幅して音声出力端子22aの負側に供給する第2D級増幅部とを設け、モード制御部204が、第1のモードが指定されたとき、上記第1及び第2D級増幅部を有効にすると共に、電流制限回路I1及びI2の最大電流値を第1電流値に設定し、第2のモードが指定されたとき、第1D級増幅部を有効にし、第2D級増幅部を無効にし、音声出力端子22aの負側を接地すると共に、電流制限回路I1の最大電流値を上記第1電流値より大きい第2電流値に設定するようにした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、一定電圧システム(Constant Voltage System)と呼ばれるスピーカシステムも、4Ωや8Ω等の低インピーダンススピーカも接続可能なD級電力増幅器に関する。
従来から、入力されたアナログ信号をパルス幅変調(PWM)信号に変換し、パルス幅変調信号により出力段のスイッチング素子をオン/オフ制御するD級動作方式で電力増幅するD級電力増幅器が知られている。
図4及び図5に、従来のD級電力増幅器の一例であるD級アンプの構成例を示す。図4に示すのは、ハーフブリッジ接続の例、図5に示すのがフルブリッジ接続の例である。
まず、ハーフブリッジ接続の場合、図4のように、1つのスピーカSPxを、1つのD級電力増幅部Dxに接続する。
そして、D級電力増幅部Dxにおいては、増幅すべきアナログ音響信号を入力信号INとして入力し、その電圧をPWM変調器XによりPWM変調して、PWM信号に変換する。そして、このPWM信号を、正側電源(+V)と出力信号線との間に設けられたスイッチング素子Sxaと、負側電源(―V)と出力信号線との間に設けられたスイッチング素子Sxbとにそれぞれ供給して、スイッチング素子Sxa及びSxbを相補的に駆動する。すなわち、例えばPWM信号がハイレベルの場合にスイッチング素子Sxaがオンする一方スイッチング素子Sxbはオフし、逆にPWM信号がローレベルの場合にスイッチング素子Sxaがオフする一方スイッチング素子Sxbはオンするようにスイッチング素子Sxa及びSxbを駆動する。
このようにすると、スイッチング素子Sxaが導通するタイミングでは正側電源から出力信号線に電流が流れ、スイッチング素子Sxbが導通するタイミングでは出力信号線から負側電源に電流が流れる。PWM信号のハイ/ローに応じて変化するこの電流を、コイルLxとコンデンサCxによって形成されるローパスフィルタに通すことにより、PWM変換に用いたキャリア信号を除去し、入力信号INを電力増幅したアナログ音響信号に復調することができる(出力できる最大電圧は、電源の電圧に依存する)。従って、ローパスフィルタを通過した信号を、音声出力端子を介してスピーカSPxに供給することにより、入力信号INを増幅したアナログ音響信号でスピーカSPxを駆動することができる。なお、スピーカからD級電力増幅部Dxに戻る信号は、増幅器のグランドに流れる。
また、フルブリッジ接続の場合、図5のように、1つのスピーカSPxを、2つのD級電力増幅部Dx,Dyに接続する。
そして、D級電力増幅部Dxにおいては、図4の場合と同様に、入力信号INを電力増幅したアナログ音響信号をスピーカSPxに供給する。
一方、D級電力増幅部Dyは、入力信号INを反転器Eにより正負反転させて入力する。そして、この反転信号を、D級電力増幅部Dxの場合と同様にPWM変調器YでPWM変調し、その変調結果であるPWM信号により、スイッチング素子Sya及びSybを相補的に駆動する。このことにより、コイルLyとコンデンサCyによって形成されるローパスフィルタに通すことにより、D級電力増幅部Dx側と、正負反転している以外は全く同じアナログ音響信号を、スピーカSPxに供給することができる。なお、D級電力増幅部DxとD級電力増幅部Dyとで、電源は共通である。
ここで、スピーカSPxの2つの端子をD級電力増幅部Dx及びDyにそれぞれ接続することにより、スピーカSPxを、D級電力増幅部Dx及びDyからそれぞれ供給されるアナログ音響信号の差分の信号により駆動することができる。D級電力増幅部Dx及びDyからそれぞれ供給されるアナログ音響信号は、上記のように正負反転した信号であるので、差分を取ることにより、ハーフブリッジ接続の場合の2倍の電圧でスピーカSPxを駆動できることになる。
このようなD級電力増幅器は、効率が非常に高い増幅器として知られている。また、このようなD級電力増幅器に関する技術としては、例えば特許文献1及び2に記載のものが知られている。
また、D級電力増幅器に接続するスピーカとしては、例えばインピーダンスが4Ωあるいは8Ωのローインピーダンスの単体スピーカが広く用いられる。しかしこれ以外にも、一定電圧システム(Constant Voltage System)と呼ばれるシステムで複数台のスピーカを並列接続することも行われている。
この一定電圧システムは、アンプから各スピーカまで、音響信号を高電圧、低電流で伝送し、各スピーカの入力部に設けられたステップダウントランスでこれを低電圧信号に変換し、その低電圧信号でスピーカを駆動するものである。すなわち、アンプと各スピーカとを接続する主信号線としてハイインピーダンスの信号線を用い、ここに、複数のスピーカをそれぞれステップダウントランスを介して並列に接続する。
このような一定電圧システムについては、例えば非特許文献1に記載されている。
特開2010−41474号公報 特開2009−200551号公報
「Constant voltage speaker system」,[Online],平成23年11月29日(2011-11-29),Wikipedia.org,[平成23年12月18日検索],インターネット<URL: http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Constant_voltage_speaker_system&oldid=463042107>
ところで、上述のようなD級電力増幅器を、ローインピーダンスのスピーカでも、一定電圧システムのスピーカでも同じ音声出力端子に接続できるように構成することが考えられる。
まず、一定電圧システムに対応させることを考えた場合、採用する規格にもよるが、例えば100Vシステムの場合、最大で100Vrms(実効電圧100ボルト)の出力が必要となる。そして、上述したハーフブリッジの構成を採用した場合、この出力を得るためには、正側電源及び負側電源として、±150V以上の電源電圧が必要となる。
この場合、スイッチング素子Sxa,Sxbとしては、正側電源と負側電源の電圧差である300V以上の耐圧が要求される。しかし、現在、スイッチング素子Sxa,Sxbとして広く用いられるMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)では、耐圧250V以上のものは、250V以下のものと比較して、コストや性能の面で大幅に劣る傾向にある。従って、ハーフブリッジの構成では、一定電圧システムのスピーカを接続可能なD級電力増幅器を製造することは困難であると言える。
一方、フルブリッジの構成を作用した場合、電源電圧はハーフブリッジの場合の半分でよい。従って、MOSFETに要求される耐圧も低いものとなり、低コストで十分な性能のD級電力増幅器を製造することができる。
しかし、そのD級電力増幅器を、一定電圧システムの駆動に専用とせず、ローインピーダンススピーカの駆動にも用いることができるようにする場合には、このままの構成では問題が生じる。
電力増幅器は、ターゲットとなるサウンドシステムや最大出力電力に合わせて、電源や出力段の素子(トランジスタ、コイル、コンデンサ等)を選択して設計される。この場合、まず、フルブリッジ構成による100V一定電圧システムの駆動のため、±80V程度の電圧で、かつ、所望の最大出力電力に見合う電流容量の電源を採用し、さらに、出力段のスイッチング素子として、例えば、80V以上の耐圧を有する高速のMOSFETを採用することになる。
ローインピーダンススピーカ(例えば、4Ω)を駆動する場合には、低い電圧でスピーカに多くの電流が流れるので、その構成(すなわち、同じ電源、同じ出力段素子、同じフルブリッジ構成)だと、電源の約±80V(ただし、電流の増加に応じて低下する)のうちのほんの一部だけをスピーカが利用し、残りの電圧が出力段の素子にかかることになり、電源電圧利用率が低くなってしまう。
一般に、D級アンプの電源電圧利用率と電力効率(=スピーカに供給される電力/電源が供給する電力)との間には、図6に示すような関係がある。図6から判るとおり、低い電源電圧利用率では、電力効率が急激に悪化する。
この発明は、このような背景に基づいてなされたものであり、ローインピーダンスのスピーカでも、一定電圧システムのスピーカでも同じ音声出力端子に接続して、効率よくドライブすることができるD級電力増幅器を、低コストで製造できるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明のD級電力増幅器は、音声出力端子と、第1のモードと第2のモードのいずれか一方を指定するモード指定部と、入力した音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、その電力増幅された音響信号を上記音声出力端子の正側に供給する第1D級増幅部と、上記入力した音響信号の極性を反転する反転部と、上記反転部において反転された音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、その電力増幅された音響信号を上記音声出力端子の負側に供給する第2D級増幅部と、上記第1のモードが指定されたとき、上記第1及び第2D級増幅部を有効にすると共に、その第1及び第2D級増幅部の出力が第1電流値以下となるようそれぞれ保護する第1モード制御部と、上記第2のモードが指定されたとき、上記第1D級増幅部及び上記第2D級増幅部のうち一方を無効にし他方を有効にし、上記音声出力端子の正側及び負側のうち、無効にしたD級増幅部と対応する側を接地すると共に、有効にしたD級増幅部の出力が、上記第1電流値より大きい第2電流値以下となるよう保護する第2モード制御部とを設けたものである。
また、この発明の別のD級電力増幅器は、第1音声出力端子と、第2音声出力端子と、第1のモードと第2のモードのいずれか一方を指定するモード指定部と、入力した第1音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、その電力増幅された音響信号を上記第1音声出力端子の正側に供給する第1D級増幅部と、上記入力した第1音響信号の極性を反転する第1反転部と、上記第1反転部において反転された第1音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、その電力増幅された音響信号を上記第1音声出力端子の負側に供給する第2D級増幅部と、入力した第2音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、その電力増幅された音響信号を上記第2音声出力端子の正側に供給する第3D級増幅部と、上記入力した第2音響信号の極性を反転する第2反転部と、上記第2反転部において反転された第2音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、その電力増幅された音響信号を上記第2音声出力端子の負側に供給する第4D級増幅部と、上記第1のモードが指定されたとき、上記第1から第4D級増幅部を全て有効にすると共に、その各D級増幅部の出力が第1電流値以下となるようそれぞれ保護する第1モード制御部と、上記第2のモードが指定されたとき、上記第1D級増幅部及び上記第4D級増幅部を有効にし、上記第2D級増幅部及び上記第3D級増幅部を無効にし、上記第1音声出力端子の負側及び上記第2音声出力端子の正側をそれぞれ接地するとともに、上記第1D級増幅部及び上記第4D級増幅部の出力が、それぞれ上記第1電流値より大きい第2電流値以下となるよう保護する第2モード制御部とを設けたものである。
上記の各D級電力増幅器において、上記第1のモードを、各音声出力端子に1セットの一定電圧スピーカシステムを接続するケースのために用意されたモードとし、上記第1電流値を、一定電圧スピーカシステムが接続されたときに、そのD級電力増幅器の最大出力を、所定の電源容量に対応する値以下に抑える値とするとよい。
さらに、上記第2のモードを、各音声出力端子に1つの低インピーダンススピーカを接続するケースのために用意されたモードとし、上記第2電流値を、低インピーダンススピーカが接続されたときに、そのD級電力増幅器の最大出力を、所定の電源容量に対応する値以下に抑える値とするとよい。
以上のようなこの発明のD級電力増幅器によれば、ローインピーダンスのスピーカでも、一定電圧システムのスピーカでも同じ音声出力端子に接続して、効率よくドライブすることができるD級電力増幅器を、低コストで製造できるようにすることができる。
この発明のD級電力増幅器の実施形態であるアンプ装置の構成を示す図である。 一定電圧スピーカシステムの例を示す図である。 図1に示した電力増幅部において用意されている動作モードと、その各モードにおいて行う各部の制御を示す図である。 従来のハーフブリッジ接続のD級アンプの例を示す図である。 従来のフルブリッジ接続のD級アンプの例を示す図である。 D級アンプにおける電源電圧利用率と電力効率との関係を示す図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1に、この発明のD級増幅器の実施形態であるアンプ装置の構成を示す。
図1に示すアンプ装置20は、第1増幅部201、第2増幅部202を備え、音声入力端子21a,21bから入力する各1chのアナログ音響信号の電力を増幅して対応する音声出力端子22a,22bから出力する機能を有する。
なお、音声入力端子21a,21bには、信号源として、電子楽器、楽音再生装置、マイク、デジタルミキサ等、音響信号を出力する音響機器を(アンプ装置20の規格に適合する範囲で)任意に接続することができる。
また、音声出力端子22a,22bに接続するスピーカは、インピーダンスが4Ωあるいは8Ωの一般的な単体スピーカでもよいし、図2に示すような、一定電圧スピーカシステムでもよいが、接続したスピーカないしスピーカシステムに応じて、適切なモード(詳しくは後述する)を設定する必要がある。
この一定電圧スピーカシステムは、上述した一定電圧システムにより複数台のスピーカを並列接続したものである。そして、ハイインピーダンスのメインケーブルCBに、それぞれステップダウントランスTa〜Tdを介して複数のスピーカSPa〜SPdを接続している。メインケーブルCBにおいては25V,70V,70.7V,100V等の、規格に従った高電圧(ここでは100Vとする)でアナログ音響信号を伝送し、ステップダウントランスTa〜TdにおいてこれをスピーカSPa〜SPdの駆動に適した電圧に下げてから、スピーカSPa〜SPdに供給する。スピーカSPa〜SPdの入力インピーダンスは、スピーカ毎に異なっていても良く、また、各トランスでの降圧比も、スピーカ毎に異なっていてもよい。
このアンプ装置20において特徴的な点は、第1及び第2増幅部201,202の構成及び動作モードに応じたその動作制御であるので、以下、この点を中心にアンプ装置20についてより具体的に説明する。
図1に示すように、アンプ装置20は、第1増幅部201、第2増幅部202に加え、電源部203、モード制御部204及びモード切替部205を備える。
これらのうち、電源部203は、第1増幅部201及び第2増幅部202が備える計4つのD級増幅部に対し、それぞれ+80Vの正側電源及び−80Vの負側電源を供給する電源手段である。
モード制御部204は、モード切替部205から指定されたモードに従い、第1増幅部201及び第2増幅部202が備えるPWM変調器X1〜X4の動作(有効)/停止(無効)及びスイッチS1,S2のオンオフを制御し、電流制限回路I1〜I4に電流上限値を設定することにより、第1増幅部201及び第2増幅部202に、モードに応じた動作を行わせる機能を有する。
なお、モード切替部205は、ユーザの操作に従って第1乃至第3のモードのいずれか1つを指定する機能を有するものであり、簡単には、3ステートのスイッチ(2経路のオンオフ)や、3つの選択肢を有するセレクタ(3端子の1つを選択的に接続)を用いて構成することができる。同様の機能を、CPUを備えたマイコンに行わせるようにしてもよい。
また、第1増幅部201及び第2増幅部202は、それぞれ2つのD級増幅部を備え、信号源IN1,IN2から供給され、音声入力端子21a,21bから入力する各1chのアナログ音響信号(これらの信号をそれぞれ入力信号IN1,IN2と呼ぶことにする)の電力を増幅して対応する音声出力端子22a,22bから出力する機能を有する。
これらのうち第1増幅部201は、PWM変調器X1、スイッチング素子S1a,S1b、コイルL1及びコンデンサC1を備える第1D級増幅部と、PWM変調器X2、スイッチング素子S2a,S2b、コイルL2及びコンデンサC2を備える第2D級増幅部とを備える。
第1D級増幅部は、モードに関わらず有効とされる(常時動作)が、第2D級増幅部については、モードに応じて有効とされる場合(動作)と無効とされる場合(動作を停止)とがある。動作を停止している第2D級増幅部は、殆ど電力を消費しない。第1D級増幅部には、アンプ装置20の1つ目の入力端子21aから入力したアナログ音響信号(入力信号IN1)が供給され、第2D級増幅部には、反転器E1により正負(電圧の極性)が反転された入力信号IN1invが供給される。
第1D級増幅部において、PWM変調器X1は、入力信号IN1の電圧をPWM変調してPWM信号を出力する。正側及び負側のスイッチング素子S1a,S1bは、それぞれパワーMOSFETである。正側の素子S1aのドレインは正側電源(+80V)に、ソースは負側の素子S1bのソースとコイルL1の入力端とに接続されており、負側の素子S1bのドレインは負側電源(−80V)に接続されている。
スイッチング素子S1aとS1bは、PWM変調器X1から各ゲートに供給されるPWM信号に応じて、コイルL1の入力端を正側電源と負側電源の何れか一方に接続(スイッチング)する。このようにして、コイルL1の入力端には、電力増幅されたPWM信号が供給される。そして、電力増幅されたPWM信号は、コイルL1とコンデンサC1とで形成されるローパスフィルタで高域がカットされ、コイルL1の出力端に、入力信号IN1を電力増幅したアナログ音響信号が復調され、音声出力端子22aの正側に供給される。
同様にして、有効状態にある第2D増幅部においては、反転された入力信号IN1invがPWM変調器X2でPWM変調され、スイッチング素子S2a,S2bで電力増幅される。そして、電力増幅されたPWM信号は、コイルL2とコンデンサC2で形成されるローパスフィルタで高域がカットされ、コイルL2の出力端に反転された入力信号IN1invを電力増幅したアナログ音響信号が復調され、音声出力端子22aの負側に供給される。
また、第1増幅部201においては、第1D級増幅部及び第2D級増幅部から音声出力端子22への信号出力経路上に、それぞれ電流制限回路I1,I2を備える。これらの電流制限回路I1,I2は、対応するD級増幅部から出力される信号の電流値がモード制御部204により制御された所定値を超えた場合、対応するスイッチング素子を、ゲートをアースに接続する等して強制的にオフにして、信号の出力を停止させる機能を有する。電流制限回路I1はスイッチング素子S1a,S1bを、電流制限回路I2はスイッチング素子S2a,S2bをオフにする。
ただし、電流制限回路I1,I2がスイッチング素子をオフにすると、電流制限回路に電流が流れなくなるため、検出される電流値は速やかに電流上限値以下となる。そして、強制オフしてから所定時間経過後に、電流制限回路I1,I2はスイッチング素子の強制オフを解除する。すると、それに応じてD級増幅部による増幅後の音響信号の出力が元通り行われるようになる。
従って、電流制限回路I1,I2は、第1増幅部20の電源、出力部の素子及び接続されたスピーカを、アンプ装置20の設計時の各想定電力を超えて壊れてしまわないように保護する働きをする。
例えば、4Ωのスピーカを2台接続したとき(第2の動作モード)の、各スピーカに対するアンプ装置20の想定された最大出力を250Wmaxとする場合、4×I×I=250を満たす値とすればよく、I≒7.9A(実効値)≒11.2A(ピーク値)である。
また、8Ωのスピーカを1台接続したとき(第3の動作モード)の、アンプ装置20の想定された最大出力を500Wmaxとする場合、8×I×I=500を満たす値とすればよく、やはりI≒7.9A(実効値)≒11.2A(ピーク値)である。
また、一定電圧スピーカシステムを2セット接続したとき(第1の動作モード)の、各システムに対するアンプ装置20の想定された最大出力を250Wmaxとする場合、10VVシステムの最大出力電圧(実効値)は100Vであるので、電流上限値Iは、I=250/100=2.5A(実効値)≒3.5A(ピーク値)というように求めることができる。この場合、各一定電圧スピーカシステムは、その全体の入力インピーダンスが、100/2.5=40Ω以上となるよう構成する必要がある。1セットの100Vシステムを構成するスピーカの数を増やして、入力インピーダンスを40Ωより小さくしてしまうと、アンプ装置20は想定された最大出力まで出力できなくなる。
以上のように、アンプ装置20全体として想定される最大出力は、接続されるスピーカが、2セットの100Vシステム、2台の4Ωスピーカ、1台の8Ωスピーカの何れであるかに関わらず全て同じ(500Wmax)とされる。これは、採用した電源の容量を最大限に使い切るためである。
また、第1増幅部201においては、音声出力端子22aの負側を接地するかしないかを切り換えるためのスイッチS1も設けている。
第2D級増幅部を無効化する場合には、同時にスイッチS1をオンして、音声出力端子22aの負側を接地する。これにより、第1増幅部201は、第1D級増幅部のみのハーフブリッジ接続の構成のD級アンプとして機能する。ここで、第2D級増幅部の無効化は、具体的には、PWM変調器X2を停止させるとともに、スイッチング素子S2a,S2bをオフで固定することにより行われる。その場合、電源部203から第2D級増幅部には殆ど電流が流れなくなり、その分だけ消費電力が削減される。
一方、第2D級増幅部を有効化する場合には、同時にスイッチS1をオフにする。これにより、第1増幅部201において、第1D級増幅部が出力する信号が音声出力端子22aの正側に、第2D級増幅部が出力する信号が音声出力端子22aの負側に供給され、スピーカSP1はこれらの差分の信号により駆動される。従って、第1増幅部201は、第1D級増幅部と第2D級増幅部がフルブリッジ接続されたD級アンプとして機能する。
また、第2増幅部202は、PWM変調器X3、スイッチング素子S3a,S3b、コイルL3及びコンデンサC3を備える第3D級増幅部と、PWM変調器X4、スイッチング素子S4a,S4b、コイルL4及びコンデンサC4を備える第4D級増幅部とを備える。第4及び第3D級増幅部は、それぞれ、モードに応じて有効とされる場合(動作)と無効とされる場合(動作を停止)とがある。動作を停止しているD級増幅部は、殆ど電力を消費しない。第3D級増幅部には、アンプ装置20の2つ目の入力端子21bから入力したアナログ音響信号(入力信号IN2)が供給され、第4D級増幅部には、反転器E2により正負(電圧の極性)が反転された入力信号IN2invが供給される。
そして、有効状態にある第3D級増幅部は、入力信号IN2を電力増幅して、音声出力端子22bの正側に供給し、また、有効状態にある第4D級増幅部は、反転された入力信号IN2invを電力増幅して、音声出力端子22bの負側に供給する。各D級増幅部及び電流制限回路I3,I4の機能については、第1増幅部201の場合と同様であるので、詳細な説明は省略する。
さらに、第2増幅部202においては、音声出力端子22bの正側を接地するかしないかを切り換えるためのスイッチS2が設けられている。
第3D級増幅部を無効化する場合には、同時にスイッチS2をオンして、音声出力端子22bの正側を接地する。これにより、第2増幅部202は、第4D級増幅部のみのハーフブリッジ接続の構成のD級アンプとして機能する。ここで、第3D級増幅部の無効化は、具体的には、PWM変調器X3を停止させるとともに、スイッチング素子S3a,S3bをオフで固定することにより行われる。その場合、電源部203から第3D級増幅部には殆ど電流が流れなくなり、その分だけ消費電力が削減される。
一方、第3D級増幅部を有効化する場合には、同時にスイッチS2をオフにする。これにより、第2増幅部202において、第3D級増幅部が出力する信号が音声出力端子22bの正側に、第4D級増幅部が出力する信号が音声出力端子22bの負側に供給され、スピーカSP2はこれらの差分の信号により駆動される。従って、第2増幅部202は、第3D級増幅部と第4D級増幅部がフルブリッジ接続されたD級アンプとして機能する。
次に、アンプ装置20の動作モードについて説明する。
図3は、アンプ装置20において用意されている動作モードと、その各モードにおいて行う各部の制御を示す図である。動作モードは、上述のようにユーザがモード切替部205に対して設定し、その設定されたモードに従って、モード制御部204が、図1に示した各部へ図3に示した動作を行わせるための制御信号を出力する。
まず、第1の動作モードは、音声出力端子22a及び22bに一定電圧スピーカシステムを接続する場合に、ユーザが設定する動作モードである。
この場合、第1〜第4D級増幅部(PWM変調器X1〜X4)を全て動作させる(有効にする)。また、スイッチS1及びS2はオフにする。そして、電流制限回路I1〜I4の電流上限値は、100Vシステムを接続したときに、想定された最大出力(250W)を超えないよう保護するための第1値(実効値2.5Aないしピーク値3.5A)に切り換えられる。
この第1の動作モードにおいては、第1増幅部201及び第2増幅部202がそれぞれフルブリッジ接続のD級アンプとして機能する。従って、アンプ装置20は、電源部203が供給する電圧(±80V)の各2倍よりやや狭い電圧の範囲(−160+αV〜+160−αV)で、音声出力端子22a,22bに供給するアナログ音響信号の電圧を振ることができ、規定された実効100V以上の最大振幅で、100V一定電圧スピーカシステムを駆動することができる。従って、電圧変動を見込んでも、スイッチング素子S1a〜S4bとして、耐圧200V程度の耐圧の比較的低い素子を用いることができる。このようなスイッチング素子は安価で信頼性の高いものが入手可能であるので、装置全体としても、安価で信頼性の高いものを製造することができる。
また、第2の動作モードは、音声出力端子22a及び22bに、ローインピーダンス(例えば4Ω)のスピーカを接続する場合に、ユーザが設定する動作モードである。
この場合、第1及び第4D級増幅部(PWM変調器X1,X4)を動作させる一方、第2及び第3D級増幅部(PWM変調器X2,X3)を停止させる(無効にする)。また、スイッチS1及びS2はオンにする。そして、電流制限回路I1及びI4の電流上限値は、4Ωのローインピーダンススピーカを接続したときに、想定された最大出力(250W)を超えないよう保護するための第2値(実効値7.9Aないしピーク値11.2A)に切り換えられる。
この場合のスピーカのインピーダンスは一定電圧スピーカシステムに比べて低いので、同じ最大出力に基づいて決定される第2値は、上述した第1値より大きな値となる。なお、電流制限回路I2及びI3については、スイッチング素子S2a,S2b,S3a,S3bがオフされており、大きな電流が流れることは考えられないので、どのような電流上限値でもよい。
この第2の動作モードにおいては、第1増幅部201及び第2増幅部202がそれぞれハーフブリッジ接続のD級アンプとして機能する。従って、アンプ装置20は、電源部
203が供給する電圧(±80V)よりやや狭い電圧の範囲(−80+βV〜+80−βV)で、音声出力端子22a,22bに供給するアナログ音響信号の電圧を振ることができる。想定された最大出力(250W)での振幅は、4×7.9=31.6V(実効値)≒44.7V(ピーク値)であるので、この場合、フルブリッジ接続で駆動では、電源電圧±80Vのうち約±23V程度しか有効に使われないことになるが、本実施形態では、ハーフブリッジ接続で駆動するので、±80Vのうち約45V程度が有効に使われることになる。
ここでは、ハーフブリッジ接続に切り換えることにより、電圧利用効率が向上しているのである。図6に示されるように、電源電圧利用率を高くできた分だけ、高い電力効率を得ることができる。また、第2及び第3D級増幅部を停止させるので、その分も消費電力を低減することができる。
なお、D級電力増幅器においては、ハーフブリッジの場合、パンピングと呼ばれる現象が発生することが知られている。この現象は、第1増幅部201で言えば、出力信号線に誘導性負荷であるコイルL1が設けられていることにより、スイッチング素子S1a及びS1bの導通/非導通が切り替わった瞬間には、電源からの電圧と逆方向に電流が流れ、このことに起因して、電源部のコンデンサが電源電圧以上に充電されてしまい、電源の電圧が変動してしまうというものである。そして、パンピング現象が発生すると、正側の電源電圧と負側の電源電圧とが不均衡になり、出力にノイズが現れたり、出力段のスイッチング素子に想定以上の電圧がかかったりする。
フルブリッジの場合、パンピング現象は、2つのD級電力増幅部からの電流に起因して、正側と負側の電源に互いに逆の方向に現れるため、電源電圧の不均衡は生じない。
第2の動作モードの場合、基本的にはハーフブリッジ接続であるから、このパンピング現象の発生可能性がある。しかし、第1増幅部201では非反転の入力信号IN1を、第2増幅部では反転の入力信号IN2invを電力増幅しているので、入力信号IN1及びIN2として、ステレオのLch信号及びRch信号のように、比較的似た2つの信号を入力するようにすれば、フルブリッジ接続の場合と同様に、第1増幅部201から電源への回生電力と、第2増幅部202から電源への回生電力とが互いに打ち消しあって、パンピング現象が発生しなくなる。すなわち、第2の動作モードでは、入力信号IN1,IN2として類似度の高い2信号を入力することが推奨される。
また、第3の動作モードは、音声出力端子22aのみに、ローインピーダンス(例えば8Ω)のスピーカを接続し、ch数を犠牲にしても大出力を得たい場合に、ユーザが設定する動作モードである。
この場合、第1及び第2D級増幅部(PWM変調器X1,X2)を動作させる一方、第3及び第4D級増幅部(PWM変調器X3,X4)を停止させる(無効にする)。また、スイッチS1はオフにする。第2増幅部202は実質的に動作させないため、スイッチS2はオンでもオフでも構わない。
そして、電流制限回路I1、I2の電流上限値は、8Ωのローインピーダンススピーカを接続したときに、想定された最大出力(500W)を超えないように保護するための第3値(実効値7.9Aないしピーク値11.2A)に切り換えられる。電流制限回路I3及びI4については、スイッチング素子S3a,S3b,S4a,S4bがオフされており、大きな電流が流れることは考えられないので、どのような電流上限値でもよい。第1増幅部201だけに注目すると、第3の動作モードにおいて、第2の動作モードの倍の電圧で倍のインピーダンス(8Ω)のスピーカを駆動して、倍の最大出力(500W)を得るようになっている。その場合、最大出力時の電流が第2の動作モードと第3の動作モードとで同じ値になるので、電流制限回路I1,I2の第2値と第3値を相互に同じ値とすることができる。
この第3の動作モードにおいては、第1増幅部201がフルブリッジ接続のD級アンプとして機能し、第2増幅部202は機能を停止する。従って、第2増幅部202のために確保してある最大出力電力分だけ、第1増幅部201の最大出力電力を増加させることができ、大出力の信号を出力することができる。この場合、アンプ装置20は、電源部203が供給する電圧(±80V)の各2倍よりやや狭い電圧の範囲(−160+αV〜+160−αV)で、音声出力端子22a,22bに供給するアナログ音響信号の電圧を振ることができる。想定された最大出力(500W)での振幅は、8×7.9=63.2V(実行値)≒89.4V(ピーク値)であるので、電源電圧±80Vのうち約45V程度が有効に使われることになる。また、フルブリッジ接続であるので、パンピング現象の影響を受けにくい。さらに、第3及び第4D級増幅部を停止させるので、その分も消費電力を低減することができる。
以上で実施形態の説明を終了するが、装置の構成や回路の構成、モードの内容、具体的な数値等が上述の実施形態で説明したものに限られないことはもちろんである。
例えば、上述した実施形態においては、D級増幅部を4つ備えるアンプ装置について説明したが、電力増幅器が、この4つの単位を複数備えたものであってもよい。この場合において、第2の動作モードにおけるパンピング現象の影響を考慮すると、電源部203は、4の正の整数倍のD級増幅部につき1つ設けることが好ましい。
また、電力増幅器に、第1増幅部201及び第2増幅部202の一方のみ設けるようにしてもよい。すなわち、2つのD級増幅部について、第2のモードで、予め定めた一方を無効にし他方を有効にし、音声出力端子の正側及び負側のうち、無効にしたD級増幅部と対応する側を接地するようにしてもよい。この場合、第2の動作モードにおけるパンピング現象の影響は別途考慮する必要があるが、ハーフブリッジ接続とフルブリッジ接続とを使い分けることによる電圧利用効率の向上とコストダウンの効果は、上述した実施形態の場合と同様に得ることができる。
また、上述した実施形態では、動作モードの指定を、ユーザが手動で行う例について説明した。しかし、電力増幅器に、音声出力端子に接続されたスピーカ等の負荷のインピーダンスを検出する手段を設け、検出したインピーダンスに応じて音声出力端子22a,22bに接続されたスピーカの種別(4Ω、8Ω、100V一定電圧、70V一定電圧、他)を判別して、判別された種別に適した動作モードを自動設定するようにしてもよい。
例えば、検出されたインピーダンスが25Ω〜1キロΩ程度であれば、一定電圧スピーカシステムが接続されていると判別して第1の動作モードを設定し、音声出力端子22aが8Ω〜20Ω程度であり、音声出力端子22bは未接続(数キロΩ以上)であれば、8Ωのスピーカが1台接続されていると判別して第3のモードを設定し、それ以外の場合(少なくとも一方が8Ωより小さい、又は、両方が20Ωより小さいとき)は、4Ωのスピーカが接続されている、又は、ローインピーダンススピーカが2台接続されていると判別して第2の動作モードを設定すればよい。このようにすれば、ユーザの設定ミスにより、想定された最大出力が得られないという事態を防止できる。
また、上述した実施形態のD級電力増幅器は、接続する100V一定電圧システムに合わせて、約±80Vの電源を採用していたが、厳密に±80Vとする必要は無く、数〜十ボルト程度異なる電圧でもよい。また、他の一定電圧システムを接続するのであれば、それに合わせて、異なる電圧の電源を採用する必要がある。例えば、25V一定電圧システムであれば±20V程度の電源を、70V一定電圧システムであれば±55V程度の電源を採用するのがよい。また、その場合、第1電流値及び第2電流値も、駆動するスピーカないしシステムと、電力増幅器の最大出力電力とに応じて適宜決定しなければならない。
また、この発明が、単体のアンプのみでなく、電子楽器、デジタルミキサ、エフェクタ、音源装置、音声入出力装置等、任意の音響信号処理装置と一体に構成された電力増幅器についても適用可能であることはもちろんである。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明のD級電力増幅器によれば、一定電圧システムのスピーカでも同じ音声出力端子に接続して、効率よくドライブすることができるD級電力増幅器を、低コストで製造できるようにすることができる。
従って、この発明を適用することにより、D級電力増幅器の品質を向上させることができる。
20…アンプ装置、21a,21b…音声入力端子、22a,22b…音声出力端子、201…第1増幅部、202…第2増幅部、203…電源部、204…モード制御部、205…モード切替部、C1〜C4…コンデンサ、CB…メインケーブル、D12,D34…D級電力増幅部、E1,E2…反転器、I1〜I4…電流制限回路、IN1,IN2…入力信号、L1〜L4…コイル、S1,S2…スイッチ、S1a〜S4a,S1b〜S4b…スイッチング素子、SP1,SP2,SPa〜SPd…スピーカ、Ta〜Td…ステップダウントランス、X1〜X4…PWM変調器

Claims (4)

  1. 音声出力端子と、
    第1のモードと第2のモードのいずれか一方を指定するモード指定部と、
    入力した音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、該電力増幅された音響信号を前記音声出力端子の正側に供給する第1D級増幅部と、
    前記入力した音響信号の極性を反転する反転部と、
    前記反転部において反転された音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、該電力増幅された音響信号を前記音声出力端子の負側に供給する第2D級増幅部と、
    前記第1のモードが指定されたとき、前記第1及び第2D級増幅部を有効にすると共に、該第1及び第2D級増幅部の出力が第1電流値以下となるようそれぞれ保護する第1モード制御部と、
    前記第2のモードが指定されたとき、前記第1D級増幅部及び前記第2D級増幅部のうち一方を無効にし他方を有効にし、前記音声出力端子の正側及び負側のうち、無効にしたD級増幅部と対応する側を接地すると共に、有効にしたD級増幅部の出力が、前記第1電流値より大きい第2電流値以下となるよう保護する第2モード制御部とを備えることを特徴とするD級電力増幅器。
  2. 第1音声出力端子と、
    第2音声出力端子と、
    第1のモードと第2のモードのいずれか一方を指定するモード指定部と、
    入力した第1音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、該電力増幅された音響信号を前記第1音声出力端子の正側に供給する第1D級増幅部と、
    前記入力した第1音響信号の極性を反転する第1反転部と、
    前記第1反転部において反転された第1音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、該電力増幅された音響信号を前記第1音声出力端子の負側に供給する第2D級増幅部と、
    入力した第2音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、該電力増幅された音響信号を前記第2音声出力端子の正側に供給する第3D級増幅部と、
    前記入力した第2音響信号の極性を反転する第2反転部と、
    前記第2反転部において反転された第2音響信号をパルス幅変調信号に変換して電力増幅し、該電力増幅された音響信号を前記第2音声出力端子の負側に供給する第4D級増幅部と、
    前記第1のモードが指定されたとき、前記第1から第4D級増幅部を全て有効にすると共に、該各D級増幅部の出力が第1電流値以下となるようそれぞれ保護する第1モード制御部と、
    前記第2のモードが指定されたとき、前記第1D級増幅部及び前記第4D級増幅部を有効にし、前記第2D級増幅部及び前記第3D級増幅部を無効にし、前記第1音声出力端子の負側及び前記第2音声出力端子の正側をそれぞれ接地するとともに、前記第1D級増幅部及び前記第4D級増幅部の出力が、それぞれ前記第1電流値より大きい第2電流値以下となるよう保護する第2モード制御部とを備えることを特徴とするD級電力増幅器。
  3. 請求項1又は2に記載のD級電力増幅器であって、
    前記第1のモードは、各音声出力端子に1セットの一定電圧スピーカシステムを接続するケースのために用意されたモードであって、
    前記第1電流値は、一定電圧スピーカシステムが接続されたときに、当該D級電力増幅器の最大出力を、所定の電源容量に対応する値以下に抑える値であることを特徴とするD級電力増幅器。
  4. 請求項1又は2に記載のD級電力増幅器であって、
    前記第2のモードは、各音声出力端子に1つの低インピーダンススピーカを接続するケースのために用意されたモードであって、
    前記第2電流値は、低インピーダンススピーカが接続されたときに、当該D級電力増幅器の最大出力を、所定の電源容量に対応する値以下に抑える値であることを特徴とするD級電力増幅器。
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